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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 8/00 20060101AFI20240702BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240702BHJP
【FI】
F21V8/00 320
F21V8/00 310
F21Y115:10
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023555115
(86)(22)【出願日】2022-09-30
(86)【国際出願番号】 JP2022036678
(87)【国際公開番号】W WO2023063111
(87)【国際公開日】2023-04-20
【審査請求日】2023-12-08
(31)【優先権主張番号】P 2021168482
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2022032465
(32)【優先日】2022-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 健一
(72)【発明者】
【氏名】冨永 亨
(72)【発明者】
【氏名】久保 浩行
(72)【発明者】
【氏名】奥 光太郎
【審査官】佐藤 彰洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-311070(JP,A)
【文献】特開2021-039819(JP,A)
【文献】特開2019-083098(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 8/00
F21S 2/00
F21V 19/00
F21V 23/00
G02B 6/00
G09F 13/04
F21Y 107/90
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1主面および第2主面を含む基板と、
前記第1主面に位置する発光素子と、
前記発光素子が発する光を入射する入射面および前記入射面から入射した光を出射光として出射する出射面を含む導光体と、を備え、
前記基板には、前記第1主面と前記第2主面とを繋ぐ貫通孔が設けられており、
前記導光体は、前記第1主面の法線方向に視て、前記貫通孔と重なり、
前記出射面は、前記第1主面側および前記第2主面側の両方に前記出射光を出射する、
発光装置。
【請求項2】
前記発光素子は、発光面を含み、前記発光面が発光するサイドビュー型LEDである、
請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記発光素子が発する光を拡散する拡散板を、更に備え、
前記拡散板は、前記第1主面の法線方向に視て、前記貫通孔と重なり、前記第1主面側および前記第2主面側の両方に前記光を出射する、
請求項1または請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
第1主面および第2主面を含む基板と、
リードフレーム型LEDである発光素子と、
前記発光素子が発する光を入射する入射面および前記入射面から入射した光を出射光として出射する出射面を含む導光体と、を備え、
前記基板には、前記第1主面と前記第2主面とを繋ぐ貫通孔が設けられており、
前記導光体は、前記第1主面の法線方向に視て、前記貫通孔と重なり、
前記発光素子は、前記第1主面の法線方向に視て、前記貫通孔と重なる位置に配置され、
前記出射面は、前記第1主面側および前記第2主面側の両方に前記出射光を出射する、
発光装置。
【請求項5】
前記貫通孔は、前記第1主面の法線方向に視て、矩形状を有する、
請求項1、請求項2および請求項4のいずれかに記載の発光装置。
【請求項6】
前記導光体の形状は、円筒であり、
前記貫通孔は、2つ以上設けられ、
前記発光素子は、2つ以上の前記貫通孔のそれぞれに対応して設けられ、
前記円筒の軸方向は、2つ以上の前記貫通孔が並ぶ方向に一致する、
請求項1、請求項2および請求項4のいずれかに記載の発光装置。
【請求項7】
前記導光体は、2つ以上であり、
2つ以上の前記導光体を連結する連結部を備え、
前記連結部および2つ以上の前記導光体は、ユニットであり、
前記ユニットは、一体成形された前記第1主面側ユニットと、一体成形された前記第2主面側ユニットと、を有する、
請求項1、請求項2および請求項4のいずれかに記載の発光装置。
【請求項8】
前記導光体は、1つであり、
前記貫通孔は、2つ以上設けられ、
前記発光素子は、2つ以上の前記貫通孔のそれぞれに対応して設けられ、
前記導光体は、前記第1主面の法線方向に視て、2つ以上の前記貫通孔と重なる、
請求項1、請求項2および請求項4のいずれかに記載の発光装置。
【請求項9】
前記導光体の内側面は、平面を含んでおり、
前記基板は、前記平面に取り付けられている、
請求項1、請求項2および請求項4のいずれかに記載の発光装置。
【請求項10】
前記導光体の変形を検知するセンサを更に備え、
前記センサは、前記導光体の外側面に取り付けられている、
請求項1、請求項2および請求項4のいずれかに記載の発光装置。
【請求項11】
ユーザが握るグリップを更に備え、
前記外側面は、平面を含んでおり、
前記グリップは、前記外側面の周囲を覆っている、
請求項10に記載の発光装置。
【請求項12】
第1主面の法線方向に並ぶ前記第1主面および第2主面を含む基板と、
前記第1主面に位置する発光素子と、
前記発光素子が発する光を入射する入射面、および、前記入射面から入射した光を反射光として反射し、かつ、出射光として出射する境界面を含む1以上の導光体と、を備え、
前記境界面は、前記第1主面側および前記第2主面側の両方に前記光を出射する、
発光装置。
【請求項13】
前記導光体は、前記第1主面側に位置する第1主面側導光体と、前記第2主面側に位置する第2主面側導光体と、を含み、
前記第1主面側導光体は、第1透過面を有し、
前記第2主面側導光体は、第2透過面を有し、
前記第1主面側導光体および前記第2主面側導光体は、前記第1透過面および前記第2透過面を介して、光学的に結合されており、
前記第2主面側導光体は、前記第1主面側に位置する部分を有する、
請求項12に記載の発光装置。
【請求項14】
前記境界面の表面粗さは、前記入射面の表面粗さよりも大きい、
請求項12または請求項13に記載の発光装置。
【請求項15】
前記境界面の表面粗さは、前記第1透過面および前記第2透過面のそれぞれの表面粗さよりも大きい、
請求項13に記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両面発光する発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の発光装置に関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の両面発光体並びにこれを組み込んで成る両面広告型内照式看板が知られている。特許文献1に記載の両面発光体は、基板と、複数の発光素子と、を備えている。基板は、電気配線を有している。電気配線は、基板の一方の面のみに形成される。複数の発光素子は、基板に対してほぼ規則的に配置される。また、複数の発光素子は、基板の両面に対向して配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-286600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の構成は、基板の両面に発光体が必要になり、発光体の数が増大する。
【0005】
そこで、本発明の目的は、発光素子の数を増やさずに両面に発光できる発光装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係る発光装置は、
第1主面および第2主面を含む基板と、
前記第1主面に位置する発光素子と、
前記発光素子が発する光を入射する入射面および前記入射面から入射した光を出射光として出射する出射面を含む導光体と、を備え、
前記基板には、前記第1主面と前記第2主面とを繋ぐ貫通孔が設けられており、
前記導光体は、前記第1主面の法線方向に視て、前記貫通孔と重なり、
前記出射面は、前記第1主面側および前記第2主面側の両方に前記出射光を出射する。
【0007】
本発明の一形態に係る発光装置は、
第1主面および第2主面を含む基板と、
リードフレーム型LEDである発光素子と、
前記発光素子が発する光を入射する入射面および前記入射面から入射した光を出射光として出射する出射面を含む導光体と、を備え、
前記基板には、前記第1主面と前記第2主面とを繋ぐ貫通孔が設けられており、
前記導光体は、前記第1主面の法線方向に視て、前記貫通孔と重なり、
前記発光素子は、前記第1主面の法線方向に視て、前記貫通孔と重なる位置に配置され、
前記出射面は、前記第1主面側および前記第2主面側の両方に前記出射光を出射する。
【0008】
本発明の一形態に係る発光装置は、
第1主面の法線方向に並ぶ前記第1主面および第2主面を含む基板と、
前記第1主面に位置する発光素子と、
前記発光素子が発する光を入射する入射面、および、前記入射面から入射した光を反射光として反射し、かつ、出射光として出射する境界面を含む1以上の導光体と、を備え、
前記境界面は、前記第1主面側および前記第2主面側の両方に前記光を出射する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、発光素子の数を増やさずに両面に発光することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、第1の実施形態に係る発光装置10の斜視図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る発光装置10のA-Aにおける断面図である。
図3図3は、第1の実施形態に係る発光装置10のB-Bにおける断面図である。
図4図4は、第2の実施形態に係る発光装置10aの斜視図である。
図5図5は、第2の実施形態に係る発光装置10aのA-Aにおける断面図である。
図6図6は、第1の実施形態に係る発光装置10のB-Bにおける断面図および輝度分布の一例である。
図7図7は、第2の実施形態に係る発光装置10aのB-Bにおける断面図および輝度分布の一例である。
図8図8は、第3の実施形態に係る発光装置10bの斜視図である。
図9図9は、第3の実施形態に係る発光装置10bのA-Aにおける断面図である。
図10図10は、第3の実施形態に係る発光装置10bのB-Bにおける断面図である。
図11図11は、第4の実施形態に係る第1主面側ユニット7aおよび第2主面側ユニット7bの斜視図である。
図12図12は、第4の実施形態に係る発光装置10cの斜視図である。
図13図13は、第5の実施形態に係る発光装置10dの斜視図である。
図14図14は、第6の実施形態に係る発光装置10eの斜視図である。
図15図15は、第6の実施形態に係る発光装置10eのC-Cにおける断面図である。
図16図16は、第6の実施形態に係る発光装置10eのD-Dにおける断面図である。
図17図17(A)は、第6の実施形態に係るセンサ11を平面に展開した状態の底面図であり、図17(B)は、第6の実施形態に係るセンサ11を平面に展開した状態のE-Eにおける断面図である。
図18図18は、第1の変形例に係る発光装置10fのC-Cにおける断面図である。
図19図19は、第1の変形例に係る発光装置10fのD-Dにおける断面図である。
図20図20は、第2の変形例に係る発光装置10gのC-Cにおける断面図である。
図21図21は、第2の変形例に係る発光装置10gのD-Dにおける断面図である。
図22図22は、第7の実施形態に係る発光装置10hをZ-方向に視た平面図である。
図23図23は、第7の実施形態に係る発光装置10hのE-Eにおける断面図である。
図24図24は、第7の実施形態に係る発光装置10hのF-Fにおける断面図である。
図25図25は、第7の実施形態に係る発光装置10hにおける反射光L4および出射光L2の一例である。
図26図26は、第7の実施形態に係る発光装置10hにおける反射光L4および出射光L2の一例である。
図27図27は、第3の変形例に係る発光装置10iのE-Eにおける断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1の実施形態]
以下に、本発明の第1の実施形態に係る発光装置10について、図を参照しながら説明する。図1は、第1の実施形態に係る発光装置10の斜視図である。図2は、第1の実施形態に係る発光装置10のA-Aにおける断面図である。図3は、第1の実施形態に係る発光装置10のB-Bにおける断面図である。なお、図1および図3では、3つの発光素子2、3つの貫通孔3および3つの導光体4の内の代表的な発光素子2、貫通孔3および導光体4にのみ参照符号を付した。
【0012】
発光装置10は、両面発光および側面発光する発光装置として用いられる。発光装置10は、一例として、図1に示すように、基板1と、3つの発光素子2と、3つの導光体4と、を備えている。基板1は、図1に示すように、板形状を有している。これにより、基板1は、第1主面S1および第2主面S2を含んでいる。第1主面S1および第2主面S2は、図1に示すように、本実施形態では、長辺および短辺を有している。ここで、第1主面S1と第2主面S2とが並ぶ方向をZ軸方向と定義する。Z軸方向の一方は、Z+方向である。Z軸方向の他方は、Z-方向である。本実施形態では、第1主面S1の法線方向は、Z軸方向である。また、第2主面S2の法線方向は、Z軸方向である。すなわち、本実施形態では、第1主面S1は、第2主面S2と平行である。また、第1主面S1は、図1に示すように、第2主面S2よりZ+方向に位置している。
【0013】
基板1には、図1に示すように、3つの貫通孔3が設けられている。ここで、第1主面S1および第2主面S2が有する長辺が延びる方向をX軸方向と定義する。X軸方向は、Z軸方向に直交する。X軸方向の一方は、X+方向である。X軸方向の他方は、X-方向である。また、第1主面S1および第2主面S2が有する短辺が延びる方向をY軸方向と定義する。Y軸方向は、X軸方向およびZ軸方向に直交する。Y軸方向の一方は、Y+方向である。Y軸方向の他方は、Y-方向である。
【0014】
本実施形態では、図1に示すように、3つの発光素子2のそれぞれは、3つの貫通孔3のそれぞれおよび3つの導光体4のそれぞれに対応して設けられている。より詳細には、X軸方向に並ぶ1つの発光素子2と1つの貫通孔3と1つの導光体4とを含む3つのセットは、X軸方向に並んでいる。すなわち、3つの発光素子2は、X軸方向に並んでいる。3つの貫通孔3は、X軸方向に並んでいる。3つの導光体4は、X軸方向に並んでいる。なお、1つの発光素子2と、1つの貫通孔3と、1つの導光体4と、を含む3つのセットのそれぞれの構造は、同じである。そのため、1つの発光素子2と、1つの貫通孔3と、1つの導光体4と、を含む1つのセットについて説明する。
【0015】
発光素子2は、基板1の第1主面S1に位置している。発光素子2は、発光ダイオード(LED)である。発光素子2は、発光素子2を流れる電流により、発光する。本実施形態では、発光素子2は、サイドビュー型LEDである。より詳細には、発光素子2は、図1に示すように、発光面S3を含んでいる。発光面S3は、発光素子2に電流が流れることにより、発光する。本実施形態では、発光面S3の法線方向は、X軸方向と平行である。また、発光面S3は、X+方向を向いている。
【0016】
貫通孔3は、図1に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、矩形状を有している。また、貫通孔3は、第1主面S1と第2主面S2とを繋いでいる。より詳細には、貫通孔3は、基板1を第1主面S1の法線方向に貫通している。また、貫通孔3は、第1主面S1の法線方向に視て、発光素子2と重なっていない。より詳細には、貫通孔3は、発光面S3と接触している。また、貫通孔3は、発光面S3よりX+方向に位置している。すなわち、発光面S3、貫通孔3は、X+方向にこの順に並んでいる。
【0017】
導光体4は、第1主面S1の法線方向に視て、貫通孔3と重なっている。また、導光体4は、図1および図2に示すように、第1主面S1よりZ+方向に位置する部分を有している。また、導光体4は、第2主面S2よりZ-方向に位置する部分を有している。
【0018】
本実施形態では、導光体4の形状は、図1に示すように、円筒である。また、その円筒の軸方向は、X軸方向である。すなわち、円筒の軸方向は、3つの貫通孔3が並ぶ方向に一致している。なお、本明細書において、円筒とは、軸方向に垂直な断面の外縁が円形状を有している筒である。
【0019】
導光体4は、入射面S4、出射面S5および面S6、S7を含んでいる。入射面S4は、本実施形態では、図1および図2に示すように、円筒の内側面である。また、出射面S5は、円筒の外側面である。また、面S6は、導光体4のX-方向の端面である。面S7は、導光体4のX+方向の端面である。すなわち、面S6および面S7の法線方向は、X軸方向である。入射面S4および出射面S5は、粗加工されている。
【0020】
導光体4は、入射面S4から入射した光L1を出射光L2として出射する。より詳細には、発光素子2が発する光は、入射面S4に入射する。導光体4は、入射面S4に入射した光L1を導光体4の内部に拡散する。導光体4の内部に拡散された光は、導光体4の内部を進行する。導光体4は、導光体4の内部を進行し出射面S5に到達した光を出射光L2として出射面S5から出射する。導光体4の材料は、例えば、シリコンゴムを含んでいる。
【0021】
出射面S5は、図1および図2に示すように、第1主面S1よりZ+方向(第1主面側)に位置する部分を有している。これにより、出射面S5は、第1主面側に出射光L2を出射する。また、面S6、S7は、第1主面S1よりZ+方向(第1主面側)に位置する部分を有している。また、出射面S5は、第1主面S1の法線方向に視て貫通孔3と重なる。また、出射面S5は、第2主面S2よりZ-方向(第2主面側)に位置する部分を有している。これにより、出射面S5は、第2主面側に出射光L2を出射する。すなわち、出射面S5は、第1主面側および第2主面側の両方に出射光L2を出射する。また、面S6、S7は、第1主面S1の法線方向に視て貫通孔3と重なる。また、面S6、S7は、第2主面S2よりZ-方向(第2主面側)に位置する部分を有している。
【0022】
出射面S5は、円筒の外側面である。また、その円筒の軸方向は、X軸方向である。そのため、導光体4は、X軸方向に直交する全方向に出射光L2を出射する。例えば、導光体4は、Z+方向に出射光L2を出射する。また、導光体4は、Z-方向に出射光L2を出射する。また、導光体4は、Y+方向に出射光L2を出射する。また、導光体4は、Y-方向に出射光L2を出射する。
【0023】
[効果]
発光装置10によれば、発光素子の数を増やさずに両面に発光することができる。より詳細には、基板1には、第1主面S1と第2主面S2とを繋ぐ貫通孔3が設けられている。これにより、基板1の第1主面S1に位置している発光素子2が発する光は、貫通孔3を通過して、第2主面側に到達することができる。また、導光体4は、第1主面S1の法線方向に視て、貫通孔3と重なっている。これにより、発光素子2が発する光は、第1主面側および第2主面側の両方において、入射面S4に入射する。導光体4は、入射面S4から入射した光L1を導光体4の内部に拡散する。出射面S5は、入射面S4から入射した光L1を出射光L2として出射する。より詳細には、出射面S5は、第1主面側および第2主面側の両方に出射光L2を出射する。これにより、発光装置10は、発光素子2を基板1の第2主面S2に設けずに、両面発光することができる。したがって、発光装置10によれば、発光素子の数を増やさずに両面に発光することができる。
【0024】
発光装置10によれば、発光素子の数を増やさずに側面に発光することができる。より詳細には、出射面S5は、円筒の外側面である。また、その円筒の軸方向は、X軸方向である。そのため、出射面S5は、基板1よりY+方向に位置する部分を有している。これにより、出射面S5は、Y+方向に出射光L2を出射することができる。また、出射面S5は、基板1よりY-方向に位置する部分を有している。これにより、出射面S5は、Y-方向に出射光L2を出射することができる。その結果、発光装置10によれば、発光素子2を基板1の側面に設けずに、側面発光することができる。したがって、発光装置10によれば、発光素子の数を増やさずに側面に発光することができる。
【0025】
発光装置10によれば、発光素子の数をより削減することができる。より詳細には、発光素子2は、発光面S3を含み、発光面S3が発光するサイドビュー型LEDである。また、サイドビュー型LEDが発する光には、発光面S3の法線方向のみに進行する光に限らず、発光面S3の法線方向の成分を含む光も含まれる。発光面S3は、X+方向を向いている。また、貫通孔3は、発光面S3よりX+方向に位置している。すなわち、発光素子2が発する光は、図3に示すように、第1主面側および第2主面側の両方において、入射面S4に入射する。導光体4は、入射面S4から入射した光L1を導光体4の内部に拡散する。出射面S5は、入射面S4から入射した光L1を出射光L2として出射する。これにより、発光装置10は、第2主面側の輝度を向上させることができる。したがって、発光装置10によれば、発光素子の数をより削減することができる。
【0026】
[第2の実施形態]
以下に、本発明の第2の実施形態に係る発光装置10aについて、図を参照しながら説明する。図4は、第2の実施形態に係る発光装置10aの斜視図である。図5は、第2の実施形態に係る発光装置10aのA-Aにおける断面図である。図6は、第1の実施形態に係る発光装置10のB-Bにおける断面図および輝度分布の一例である。図7は、第2の実施形態に係る発光装置10aのB-Bにおける断面図および輝度分布の一例である。なお、図4では、3つの発光素子2、3つの貫通孔3、3つの導光体4および3つの拡散板5の内の代表的な発光素子2、貫通孔3、導光体4および拡散板5にのみ参照符号を付した。また、第2の実施形態に係る発光装置10aについては、第1の実施形態に係る発光装置10と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0027】
発光装置10aは、3つの拡散板5を更に備えている点において、発光装置10と相違する。なお、3つの拡散板5のそれぞれは、3つの発光素子2のそれぞれ、3つの貫通孔3のそれぞれおよび3つの導光体4のそれぞれに対応して設けられている。より詳細には、本実施形態では、X軸方向に並ぶ1つの発光素子2と、1つの貫通孔3と、1つの導光体4と、1つの拡散板5と、を含む3つのセットがX軸方向に並んでいる。1つの発光素子2と、1つの貫通孔3と、1つの導光体4と、1つの拡散板5と、を含む3つのセットのそれぞれの構造は、同じである。そのため、1つの発光素子2と、1つの貫通孔3と、1つの導光体4と、1つの拡散板5と、を含む1つのセットについて説明する。
【0028】
拡散板5は、発光素子2が発する光を拡散する。より詳細には、拡散板5は、図4に示すように、直方体形状を有している。これにより、拡散板5は、入射面S8および出射面S9、S10、S11、S12、S13を有している。入射面S8は、拡散板5のX-方向の端面である。出射面S9は、拡散板5のX+方向の端面である。出射面S10は、拡散板5のY-方向の端面である。出射面S11は、拡散板5のY+方向の端面である。出射面S12は、拡散板5のZ-方向の端面である。出射面S13は、拡散板5のZ+方向の端面である。また、拡散板5は、発光面S3よりX+方向に位置している。すなわち、発光面S3、入射面S8、出射面S9は、X+方向にこの順に並んでいる。
【0029】
拡散板5は、入射面S8から入射した光を拡散板5の内部に拡散する。拡散板5の内部に拡散された光は、拡散板5の内部を進行する。拡散板5は、拡散板5の内部を進行し出射面S9、S10、S11、S12、S13に到達した光を出射光L3として出射面S9、S10、S11、S12、S13から出射する。
【0030】
拡散板5は、図4および図5に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、貫通孔3と重なっている。より詳細には、貫通孔3は、第1主面S1の法線方向に視て、拡散板5を囲んでいる。また、拡散板5は、図5に示すように、第1主面S1よりZ+方向に位置する部分を有している。また、拡散板5は、第2主面S2よりZ-方向に位置する部分を有している。拡散板5の材料は、例えば、シリコンゴムを含んでいる。本実施形態では、拡散板5は、透明である。また、拡散板5は、接着剤(図示せず)により、基板1に固定されている。
【0031】
出射面S9、S10、S11は、第1主面S1よりZ+方向(第1主面側)に位置する部分を有している。また、出射面S13は、第1主面S1よりZ+方向(第1主面側)に位置している。これにより、出射面S9、S10、S11、S13は、第1主面側に出射光L3を出射する。出射面S9、S10、S11は、第2主面S2よりZ-方向(第2主面側)に位置する部分を有している。また、出射面S12は、第2主面S2よりZ-方向(第2主面側)に位置している。これにより、出射面S9、S10、S11、S12は、第2主面側に出射光L3を出射する。すなわち、出射面S9、S10、S11、S12、S13は、第1主面側および第2主面側の両方に出射光L3を出射する。
【0032】
発光素子2が発する光および拡散板5の出射面S9、S10、S11、S12、S13から出射する出射光L3は、導光体4の入射面S4に入射する。
【0033】
以上のような発光装置10aにおいても、発光装置10と同じ効果を奏する。また、発光装置10aによれば、輝度のばらつきを抑制することができる。例えば、発光装置10のB-Bにおける輝度は、図6に示すように、Z軸方向の位置が発光素子2のZ軸方向の位置と等しいときに最大となる。また、発光装置10のB-Bにおける輝度は、Z軸方向の位置が発光素子2のZ軸方向の位置から遠くなるにつれて、低下する。発光装置10aにおいて、拡散板5は、発光素子2が発する光を拡散する。その結果、発光装置10aのB-Bにおける輝度の最大値は、図7に示すように、発光装置10のB-Bにおける輝度の最大値よりも低くなる。一方、拡散板5は、第1主面S1の法線方向に視て、貫通孔3と重なり、第1主面側および第2主面側の両方に出射光L3を出射する。その結果、Z軸方向の位置が発光素子2のZ軸方向の位置から遠い位置では、発光装置10aのB-Bにおける輝度は、発光装置10のB-Bにおける輝度よりも高くなる。したがって、発光装置10aによれば、輝度のばらつきを抑制することができる。
【0034】
[第3の実施形態]
以下に、本発明の第3の実施形態に係る発光装置10bについて、図を参照しながら説明する。図8は、第3の実施形態に係る発光装置10bの斜視図である。図9は、第3の実施形態に係る発光装置10bのA-Aにおける断面図である。図10は、第3の実施形態に係る発光装置10bのB-Bにおける断面図である。なお、図8および図10では、3つの発光素子2、3つの貫通孔3および3つの導光体4の内の代表的な発光素子2、貫通孔3および導光体4にのみ参照符号を付した。また、第2の実施形態に係る発光装置10bについては、第1の実施形態に係る発光装置10と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0035】
発光装置10bは、発光素子2の型および発光素子2の配置において、発光装置10と相違する。
【0036】
本実施形態では、発光素子2は、リードフレーム型LEDである。リードフレーム型LEDは、表面が発光する。より詳細には、発光素子2の形状は、図8および図9に示すように、砲弾形状である。また、発光素子2は、図8に示すように、外面S14を含んでいる。換言すれば、発光素子2の外面S14は、発光素子2の表面である。外面S14は、発光素子2に電流が流れることにより、発光する。発光素子2が発する光は、導光体4の入射面S4に入射する。
【0037】
発光素子2は、図8および図9に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、貫通孔3と重なる位置に配置されている。より詳細には、貫通孔3は、第1主面S1の法線方向に視て、発光素子2を囲んでいる。また、発光素子2は、図9に示すように、第1主面S1よりZ+方向に位置する部分を有している。また、発光素子2は、第2主面S2よりZ-方向に位置する部分を有している。発光素子2は、配線21a、21bを有している。配線21a、21bは、半田(図示せず)により、基板1に固定されている。これにより、発光素子2は、基板1に固定されている。また、外面S14は、第1主面側および第2主面側の両方に光を発する。外面S14が発する光は、導光体4の入射面S4に入射する。
【0038】
以上のような発光装置10bにおいても、発光装置10と同じ効果を奏する。より詳細には、発光素子2は、外面S14が発光するリードフレーム型LEDである。また、発光素子2は、第1主面S1の法線方向に視て、貫通孔3と重なる位置に配置されている。これにより、発光素子2が発する光は、図10に示すように、第1主面側および第2主面側の両方において、入射面S4に入射する。導光体4は、入射面S4から入射した光L1を導光体4の内部に拡散する。出射面S5は、入射面S4から入射した光L1を出射光L2として出射する。これにより、発光装置10bは、発光素子2を基板1の第1主面S1および第2主面S2に設けずに、両面発光および側面発光することができる。したがって、発光装置10bによれば、発光素子の数を増やさずに両面および側面に発光することができる。
【0039】
[第4の実施形態]
以下に、本発明の第4の実施形態に係る発光装置10cについて、図を参照しながら説明する。図11は、第4の実施形態に係る第1主面側ユニット7aおよび第2主面側ユニット7bの斜視図である。図12は、第4の実施形態に係る発光装置10cの斜視図である。なお、第2の実施形態に係る発光装置10cについては、第1の実施形態に係る発光装置10と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0040】
発光装置10cは、2つ以上の導光体4を連結する連結部6を更に備えている点において、発光装置10と相違する。より詳細には、連結部6の材料は、例えば、シリコンゴムを含んでいる。また、連結部6は、図12に示すように、X軸方向に延びる形状を有している。これにより、連結部6は、5つの導光体4を連結し、保持している。5つの導光体4および連結部6は、図12に示すように、ユニット7である。
【0041】
発光装置10cは、5つの発光素子2(図示せず)と、5つの導光体4と、を備えている。基板1には、5つの貫通孔3(図示せず)が設けられている。本実施形態では、5つの発光素子2のそれぞれは、5つの貫通孔3のそれぞれおよび5つの導光体4のそれぞれに対応して設けられている。より詳細には、本実施形態では、X軸方向に並ぶ1つの発光素子2と、1つの貫通孔3と、1つの導光体4と、を含む5つのセットがX軸方向に並んでいる。
【0042】
連結部6は、図11に示すように、第1主面側連結部6aと、第2主面側連結部6bと、を有している。第1主面側連結部6aおよび第2主面側連結部6bは、同一構造を有している。また、5つの導光体4は、図11に示すように、5つの第1主面側導光体4aと、5つの第2主面側導光体4bと、を有している。第1主面側導光体4aおよび5つの第2主面側導光体4bは、同一構造を有している。
【0043】
第1主面側連結部6aは、X軸方向に延びる形状を有している。これにより、第1主面側連結部6aは、5つの第1主面側導光体4aを連結し、保持している。その結果、第1主面側連結部6aおよび5つの第1主面側導光体4aは、図11に示すように、第1主面側ユニット7aを形成している。第1主面側ユニット7aは、一体成形される。また、第2主面側連結部6bは、X軸方向に延びる形状を有している。これにより、第2主面側連結部6bは、5つの第2主面側導光体4bを連結し、保持している。その結果、第2主面側連結部6bおよび5つの第2主面側導光体4bは、第2主面側ユニット7bを形成している。第2主面側ユニット7bは、一体成形される。
【0044】
ユニット7は、図11に示すように、第1主面側ユニット7aと、第2主面側ユニット7bと、を有している。また、第1主面側ユニット7aおよび第2主面側ユニット7bは、同一構造を有している。
【0045】
第1主面側ユニット7aと第2主面側ユニット7bとは、互いに嵌合する。より詳細には、ユニット7は、図11および図12に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、5つの第1主面側導光体4aが5つの第2主面側導光体4bに重なっている状態で、第1主面側ユニット7aを基板1および第2主面側ユニット7bに向けてZ-方向に移動させることにより、形成される。
【0046】
発光装置10cは、図11および図12に示すように、第1主面側ユニット7a、基板1、第2主面側ユニット7bがZ-方向にこの順に並んでいる状態で、第1主面S1の法線方向に視て、5つの第1主面側導光体4aが5つの第2主面側導光体4bに重なり、かつ、第1主面側連結部6aが基板1および第2主面側連結部6bに重なっている状態で、第1主面側ユニット7aを基板1および第2主面側ユニット7bに向けてZ-方向に移動させることにより、形成される。発光装置10cは、ねじ8により基板1およびユニット7を固定することで、保持される。このとき、第1主面側ユニット7aは、第1主面S1よりZ+方向に位置している。また、第2主面側ユニット7bは、第2主面S2よりZ-方向に位置している。
【0047】
以上のような発光装置10cにおいても、発光装置10と同じ効果を奏する。また、発光装置10cによれば、発光装置10cを製造することが容易となる。より詳細には、連結部6は、5つの導光体4を連結する。連結部6および5つの導光体4は、ユニット7である。これにより、導光体4のそれぞれを独立に配置するよりも容易に発光装置10cを製造することができる。また、ユニット7は、第1主面側ユニット7aと、第2主面側ユニット7bと、を有している。第1主面側ユニット7aは、一体成形される。また、第2主面側ユニット7bは、一体成形される。第1主面側ユニット7aおよび第2主面側ユニット7bは、同一構造を有している。これにより、第1主面側ユニット7aおよび第2主面側ユニット7bを成形するための金型は、1種類でよい。その結果、発光装置10cによれば、発光装置10cを製造することが容易となる。
【0048】
[第5の実施形態]
以下に、本発明の第5の実施形態に係る発光装置10dについて、図を参照しながら説明する。図13は、第5の実施形態に係る発光装置10dの斜視図である。なお、第5の実施形態に係る発光装置10dについては、第1の実施形態に係る発光装置10と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0049】
発光装置10dは、導光体4が1つである点において、発光装置10と相違する。
【0050】
本実施形態では、導光体4は、図13に示すように、発光装置10における導光体4よりも更にX軸方向に延びる形状を有している。その結果、導光体4は、第1主面S1の法線方向に視て、3つの貫通孔3と重なっている。また、3つの発光素子2は、3つの貫通孔3のそれぞれに対応して設けられている。
【0051】
以上のような発光装置10dにおいても、発光装置10と同じ効果を奏する。また、発光装置10bによれば、導光体4の数を削減することができる。
【0052】
[第6の実施形態]
以下に、本発明の第6の実施形態に係る発光装置10eについて、図を参照しながら説明する。図14は、第6の実施形態に係る発光装置10eの斜視図である。なお、図14では、3つの発光素子2および3つの貫通孔3の内の代表的な発光素子2および貫通孔3のみ図示して、参照符号を付した。図15は、第6の実施形態に係る発光装置10eのC-Cにおける断面図である。図16は、第6の実施形態に係る発光装置10eのD-Dにおける断面図である。図17(A)は、第6の実施形態に係るセンサ11を平面に展開した状態の底面図であり、図17(B)は、第6の実施形態に係るセンサ11を平面に展開した状態のE-Eにおける断面図である。なお、第6の実施形態に係る発光装置10eについては、第5の実施形態に係る発光装置10dと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0053】
発光装置10eは、導光体4の形状が四角筒である点、グリップ9R,9Lおよびセンサ11を備えている点において、発光装置10dと相違する。
【0054】
導光体4の内側面S15および外側面S16のそれぞれは、図15および図16に示すように、四角形の平面を含む。なお、導光体4の形状は、五角筒または六角筒等の多角筒であってもよい。
【0055】
基板1は、導光体4の内側面S15の平面に取り付けられている。より詳細には、本実施形態では、導光体4の内側面S15は、図15に示すように、Z+方向の端面、Y+方向の端面、Z-方向の端面およびY-方向の端面を含んでいる。導光体4の内側面S15のZ+方向の端面、導光体4の内側面S15のY+方向の端面、導光体4の内側面S15のZ-方向の端面および導光体4の内側面S15のY-方向の端面のいずれも平面である。すなわち、導光体4の内側面S15は、平面を含んでいる。本実施形態では、基板1は、図15に示すように、導光体4の内側面S15のZ-方向の端面に取り付けられている。なお、基板1は、導光体4の内側面S15のZ-方向の端面以外の平面に取り付けられていてもよい。
【0056】
ユーザは、グリップ9R,9Lを握る。より詳細には、グリップ9Rは、導光体4のX+方向の端部に取り付けられている。グリップ9Lは、導光体4のX-方向の端部に取り付けられている。なお、グリップ9Rは、グリップ9Lと対称な構造を有する。そのため、以下では、グリップ9Lに着目して説明し、グリップ9Rの説明を省略する。グリップ9R,9Lのそれぞれの材料は、例えば、樹脂である。
【0057】
グリップ9Lは、導光体4の外側面S16の周囲を覆っている。より詳細には、グリップ9Lは、図14および図15に示すように、導光体4の外側面S16のX-方向の端部の周囲を覆うように、導光体4の外側面S16に取り付けられている。これにより、ユーザがグリップ9R,9Lを握り、導光体4を捻ることができる。
【0058】
センサ11は、導光体4の変形を検知する。センサ11は、導光体4の外側面S16に取り付けられている。より詳細には、本実施形態では、導光体4の外側面S16は、図16に示すように、外側面S16のZ+方向の端面、外側面S16のY+方向の端面、外側面S16のZ-方向の端面および外側面S16のY-方向の端面を含んでいる。外側面S16のZ+方向の端面、外側面S16のY+方向の端面、外側面S16のZ-方向の端面および外側面S16のY-方向の端面のいずれも平面である。すなわち、導光体4の外側面S16は、平面を含んでいる。本実施形態では、センサ11は、図16に示すように、導光体4の外側面S16の外側面S16のY+方向の端面、外側面S16のZ+方向の端面および外側面S16のY-方向の端面に跨って取り付けられている。また、本実施形態では、センサ11は、図14に示すように、Z軸方向に視て、グリップ9Rおよびグリップ9Lと重ならない位置に位置している。また、センサ11の両端は、導光体4の外側面S16の角の近傍に位置している。より詳細には、センサ11の第1端は、図16に示すように、導光体4の外側面S16のY+方向の端面と導光体4の外側面S16のZ-方向の端面とがなす角の近傍に位置している。また、センサ11の第2端は、導光体4の外側面S16のY-方向の端面と導光体4の外側面S16のZ-方向の端面とがなす角の近傍に位置している。
【0059】
ユーザがグリップ9Rおよびグリップ9Lを握り、導光体4を捻ると、センサ11は、導光体4と共に捻れる。これにより、センサ11は、ユーザがグリップ9Rおよびグリップ9Lを捻ることにより導光体4に生じた捻れ量に応じた検知信号を出力する。以下に、図17(A)および図17(B)を参照しながら、センサ11の詳細について説明する。
【0060】
センサ11は、図17(A)および図17(B)に示すように、圧電フィルム14、第1電極15a、第2電極15b、基材16および接着層18,20を含んでいる。また、センサ11は、センサ11が平面に展開された状態で、図17(A)に示すように、Z軸方向に視て、矩形状を有している。圧電フィルム14は、シート形状を有している。したがって、圧電フィルム14は、図17(B)に示すように、Z軸方向に並ぶ第3主面S17および第4主面S18を有している。圧電フィルム14のX軸方向の長さは、圧電フィルム14のY軸方向の長さより長い。すなわち、圧電フィルム14は、X軸方向に延びる長手方向を有している。本実施形態では、圧電フィルム14は、Z軸方向に視て、X軸方向に延びる長辺を有する矩形状を有している。圧電フィルム14は、高い可撓性を有している。また、圧電フィルム14は、圧電フィルム14の変形量に応じた電荷を発生する。本実施形態では、圧電フィルム14は、PLAフィルムである。以下に、圧電フィルム14についてより詳細に説明する。
【0061】
圧電フィルム14は、圧電フィルム14がX軸方向に対して45度の方向に伸張されたときに発生する電荷の極性が、圧電フィルム14がY軸方向に対して45度の方向に伸張されたときに発生する電荷の極性と逆となる特性を有している。具体的には、圧電フィルム14は、キラル高分子から形成されるフィルムである。キラル高分子とは、例えば、ポリ乳酸(PLA)、特にL型ポリ乳酸(PLLA)である。キラル高分子からなるPLLAは、主鎖が螺旋構造を有する。PLLAは、一軸延伸されて分子が配向する圧電性を有する。圧電フィルム14は、d14の圧電定数を有している。圧電フィルム14の一軸延伸方向(配向方向)は、X軸方向に対して0度または180度の角度を形成している。この0度または180度は、例えば、0度±10度程度または180度±10度程度を含む角度を含む。導光体4が捻れた場合、圧電フィルム14がX軸方向およびY軸方向に対して45度の方向に伸張し、電荷を発生する。電荷の大きさは、導光体4の捻れ量に依存する。より正確には、電荷の大きさは、導光体4の捻れ量の微分値に比例する。
【0062】
第1電極15aは、信号電極である。第1電極15aから検知信号が出力される。第1電極15aは、図17(B)に示すように、圧電フィルム14の第3主面S17に設けられている。第2電極15bは、グランド電極である。第2電極15bは、グランドに接続される。第2電極15bは、圧電フィルム14の第4主面S18に設けられている。
【0063】
基材16は、図17(B)に示すように、第1電極15aよりZ+方向に設けられている。基材16は、圧電フィルム14、第1電極15aおよび第2電極15bを保持することにより、圧電フィルム14と共に変形する。基材16は、シート形状を有している。基材16は、第5主面S19および第6主面S20を有している。基材16のX軸方向の長さは、基材16のY軸方向の長さより長い。本実施形態では、基材16は、Z軸方向に視て、X軸方向に延びる長辺を有する矩形状を有している。基材16の長辺は、圧電フィルム14の長辺、第1電極15aの長辺および第2電極15bの長辺より長い。基材16の短辺は、圧電フィルム14の短辺、第1電極15aの短辺および第2電極15bの短辺より長い。圧電フィルム14、第1電極15aおよび第2電極15bは、Z軸方向に視て、基材16の外縁に囲まれた領域内に配置されている。基材16の材料は、例えば、ポリウレタンまたはPET等である。なお、基材16は、フレキシブル基板、またはプリント配線板等で形成してもよい。
【0064】
接着層18は、圧電フィルム14、第1電極15aおよび第2電極15bを基材16に固定する。より詳細には、接着層18は、図17(B)に示すように、基材16の第6主面S20に設けられている。接着層18は、基材16の第6主面S20の一部分を覆っている。また、接着層18は、図17(B)に示すように、第1電極15aの第3主面S17の全体を覆っている。接着層18の外縁は、Z軸方向に視て、基材16の外縁に囲まれている。接着層18は、第1電極15aと基材16とを接着している。その結果、基材16の変形は、圧電フィルム14に伝達される。接着層18の材料は、例えば、両面テープ、熱硬化接着剤または熱可塑性接着剤等である。
【0065】
接着層20は、図17(B)に示すように、基材16の第5主面S19に設けられている。接着層20は、基材16を導光体4の外側面S16に固定している。接着層20の材料は、例えば、両面テープ、熱硬化接着剤または熱可塑性接着剤等である。
【0066】
発光装置10eによれば、基板1を容易に導光体4に取り付けることができる。より詳細には、導光体4の内側面S15は、平面を含んでいる。基板1は、導光体4の内側面S15の平面に取り付けられる。したがって、基板1を容易に導光体4の内側面S15に取り付けることができる。その結果、発光装置10eによれば、基板1を容易に導光体4に取り付けることができる。
【0067】
発光装置10eによれば、導光体4の変形を検知するセンサ11を容易に導光体4に取り付けることができる。より詳細には、センサ11は、圧電フィルム14を含んでいる。圧電フィルム14は、高い可撓性を有している。また、センサ11は、導光体4の外側面S16の平面に取り付けられる。したがって、センサ11を容易に導光体4の外側面S16に取り付けることができる。その結果、発光装置10eによれば、導光体4の変形を検知するセンサ11を容易に導光体4に取り付けることができる。
【0068】
発光装置10eによれば、ユーザが握るグリップ9R,9Lをより強固に導光体4に固定することができる。より詳細には、導光体4の外側面S16は、平面を含んでいる。また、グリップ9R,9Lのそれぞれは、導光体4の外側面S16の周囲を覆っている。導光体4の外側面S16が曲面の場合、グリップ9R,9Lのそれぞれに与えられたユーザの捻りの力(グリップ9R,9Lの周方向の力)の方向は、導光体4の外側面S16の周方向と一致するため、グリップ9R,9Lのそれぞれと導光体4の外側面S16との間の静止摩擦力により、導光体4に伝わる。この場合、グリップ9R,9Lのそれぞれに与えられたユーザの捻りの力が静止摩擦力を超えると、グリップ9R,9Lのそれぞれが導光体4の中心軸線方向(X軸方向)周りに回転してしまう。これに対して、導光体4の外側面S16が平面を含んでいる場合、グリップ9R,9Lのそれぞれに与えられたユーザの捻りの力の方向は、当該平面に対して交差する方向となる。したがって、導光体4の外側面S16が平面を含んでいる場合、ユーザがグリップ9R,9Lのそれぞれを握り、導光体4を捻ることにより、グリップ9R,9Lが導光体4に対して導光体4の中心軸線方向(X軸方向)周りに回転することを抑制することができる。すなわち、グリップ9R,9Lをより強固に導光体4に固定することができる。その結果、発光装置10eによれば、仮に接着部材を用いなくとも、ユーザが握るグリップ9R,9Lを導光体4に取り付け、ユーザが導光体4を捻る力を効率よく導光体4に伝えることができる。
【0069】
[第1の変形例]
以下に、本発明の第1の変形例に係る発光装置10fについて、図を参照しながら説明する。図18は、第1の変形例に係る発光装置10fのC-Cにおける断面図である。図19は、第1の変形例に係る発光装置10fのD-Dにおける断面図である。なお、第1の変形例に係る発光装置10fについては、第6の実施形態に係る発光装置10eと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0070】
発光装置10fは、導光体4の形状が十角筒である点において、発光装置10dと相違する。
【0071】
導光体4の形状が十角筒であるため、導光体4の内側面S15および外側面S16のそれぞれは、図18および図19に示すように、十角形である。そのため、導光体4の内側面S15および外側面S16のそれぞれは、平面を含んでいる。
【0072】
以上のような発光装置10fにおいても、発光装置10eと同じ効果を奏する。
【0073】
[第2の変形例]
以下に、本発明の第2の変形例に係る発光装置10gについて、図を参照しながら説明する。図20は、第2の変形例に係る発光装置10gのC-Cにおける断面図である。図21は、第2の変形例に係る発光装置10gのD-Dにおける断面図である。なお、第2の変形例に係る発光装置10gについては、第6の実施形態に係る発光装置10eと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0074】
発光装置10gは、導光体4の形状が異なる点において、発光装置10eと相違する。
【0075】
導光体4の内側面S15は、図20および図21に示すように、平面を含んでいる。このように、導光体4の内側面S15の一部が平面であってもよい。
【0076】
以上のような発光装置10gにおいても、発光装置10eと同じ効果を奏する。
【0077】
[第7の実施形態]
以下に、本発明の第7の実施形態に係る発光装置10hについて、図を参照しながら説明する。図22は、第7の実施形態に係る発光装置10hをZ-方向に視た平面図である。図23は、第7の実施形態に係る発光装置10hのE-Eにおける断面図である。図24は、第7の実施形態に係る発光装置10hのF-Fにおける断面図である。図25は、第7の実施形態に係る発光装置10hにおける反射光L4および出射光L2の一例である。図26は、第7の実施形態に係る発光装置10hにおける反射光L4および出射光L2の一例である。なお、第7の実施形態に係る発光装置10hについては、第1の実施形態に係る発光装置10と異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0078】
発光装置10hは、基板1に貫通孔3が設けられていない点、複数の導光体4のそれぞれが第1主面側導光体4aおよび第2主面側導光体4bを含んでいる点、複数の導光体4を連結する連結部6を備えている点において、発光装置10と相違する。
【0079】
発光装置10hは、図22および図23に示すように、基板1と、5つの発光素子2と、5つの導光体4と、連結部6と、を備えている。本実施形態では、図23に示すように、5つの発光素子2のそれぞれは、5つの導光体4のそれぞれに対応して設けられている。より詳細には、1つの発光素子2と1つの導光体4とを含む5つのセットは、X軸方向に並んでいる。すなわち、5つの発光素子2は、X軸方向に並んでいる。5つの導光体4は、X軸方向に並んでいる。なお、1つの発光素子2と、1つの導光体4と、を含む5つのセットのそれぞれの構造は、同じである。そのため、1つの発光素子2と、1つの導光体4と、を含む1つのセットについて説明する。
【0080】
発光素子2は、図24に示すように、基板1の第1主面S1に位置している。発光素子2の発光面S3は、X+方向を向いている。
【0081】
導光体4は、図23および図24に示すように、第1主面S1よりZ+方向(第1主面側)に位置する第1主面側導光体4aと、第2主面S2よりZ-方向(第2主面側)に位置する第2主面側導光体4bと、を含んでいる。本実施形態では、第1主面側導光体4aの全体は、図24に示すように、第1主面側に位置する。また、第2主面側導光体4bは、第1主面S1よりZ+方向(第1主面側)に位置する部分および第2主面S2よりZ-方向(第2主面側)に位置する部分の両方を有している。
【0082】
第1主面側導光体4aおよび第2主面側導光体4bのそれぞれは、図23および図24に示すように、第1主面S1の法線方向に視て、発光素子2と重なっている。第1主面側導光体4aおよび第2主面側導光体4bのそれぞれのX軸方向に垂直な断面の外縁は、図24に示すように、円弧形状を有している。第1主面側導光体4aは、発光素子2が発する光を入射する第1透過面S21a、および、第1透過面S21aから入射した光L1を反射光L4として反射し、かつ、出射光L2として出射する第1境界面S22aを有している。また、第2主面側導光体4bは、発光素子2が発する光を入射する第2透過面S21b、および、第2透過面S21bから入射した光L1を反射光L4として反射し、かつ、出射光L2として出射する第2境界面S22bを有している。第1透過面S21aは、第1主面側導光体4aのZ-方向の端面である。第2透過面S21bは、第2主面側導光体4bのZ+方向の端面である。第1透過面S21aおよび第2透過面S21bのそれぞれは、入射面S21の一部である。すなわち、導光体4は、発光素子2が発する光を入射する入射面S21を含む。また、第1境界面S22aは、第1主面側導光体4aの外側面である。第2境界面S22bは、第2主面側導光体4bの外側面である。第1境界面S22aおよび第2境界面S22bのそれぞれは、境界面S22の一部である。すなわち、導光体4は、入射面S21から入射した光L1を反射光L4として反射し、かつ、出射光L2として出射する境界面S22を含む。また、入射面S21、第1透過面S21aおよび第2透過面S21bは、例えば、鏡面仕上げされている。そのため、入射面S21、第1透過面S21aおよび第2透過面S21bのそれぞれの表面は、平坦である。また、入射面S21、第1透過面S21aおよび第2透過面S21bのそれぞれの透過率は、境界面S22の透過率よりも高い。境界面S22、第1境界面S22aおよび第2境界面S22bのそれぞれは、粗加工されている。そのため、境界面S22、第1境界面S22aおよび第2境界面S22bのそれぞれの表面粗さは、入射面S21、第1透過面S21aおよび第2透過面S21bのそれぞれの表面粗さよりも大きい。第1主面側導光体4aおよび第2主面側導光体4bのそれぞれの材料は、例えば、シリコンゴムを含む。
【0083】
また、第1主面側導光体4aおよび第2主面側導光体4bは、第1主面側導光体4aの第1透過面S21aおよび第2主面側導光体4bの第2透過面S21bを介して、光学的に結合されている。より詳細には、第1透過面S21aは、図25に示すように、第1主面側導光体4aの内部を進行し第1透過面S21aに到達した光を第1透過面S21aから第1主面側導光体4aの外部に出射する。第1透過面S21aから出射された光は、第2主面側導光体4bの第2透過面S21bに到達し、第2透過面S21bに入射する。また、第2透過面S21bは、図26に示すように、第2主面側導光体4bの内部を進行し第2透過面S21bに到達した光を第2透過面S21bから第2主面側導光体4bの外部に出射する。第2透過面S21bから出射された光は、第1主面側導光体4aの第1透過面S21aに到達し、第1透過面S21aに入射する。
【0084】
発光素子2の発光面S3および第2主面側導光体4bの第2透過面S21bは、図24に示すように、直線L上に並んでいる。より詳細には、発光素子2の発光面S3および第2主面側導光体4bの第2透過面S21bは、直線L上において、間隔を空けて並んでいる。しかし、直線L上において、発光素子2の発光面S3と第2主面側導光体4bの第2透過面S21bとの間には、基板1や第1主面側導光体4a等の部材は、存在しない。
【0085】
境界面S22は、第1主面S1よりZ+方向(第1主面側)および第2主面S2よりZ-方向(第2主面側)の両方に出射光L2を出射する。より詳細には、発光素子2が発する光は、例えば、図25に示すように、第1透過面S21aに入射する。第1透過面S21aに入射した光L1は、第1主面側導光体4aの内部を進行する。第1境界面S22aは、第1主面側導光体4aの内部を進行し第1境界面S22aに到達した光を反射光L4として第1主面側導光体4aの内部に反射し、かつ、出射光L2として第1境界面S22aから導光体4の外部に出射する。このとき、第1境界面S22aは、主に第1主面S1よりZ+方向(第1主面側)に出射光L2を出射する。第1主面側導光体4aの内部に反射した反射光L4は、第1主面側導光体4aの内部を進行し第1透過面S21aまたは第1境界面S22aから第1主面側導光体4aまたは導光体4の外部に出射される。第1透過面S21aから出射された光は、第2主面側導光体4bの第2透過面S21bに入射する。第2透過面S21bに入射した光L1は、第2主面側導光体4bの内部を進行する。第2境界面S22bは、第2主面側導光体4bの内部を進行し第2境界面S22bに到達した光を反射光L4として第2主面側導光体4bの内部に反射し、かつ、出射光L2として第2境界面S22bから第2主面側導光体4bの外部に出射する。このとき、第2境界面S22bは、主に第2主面S2よりZ-方向(第2主面側)に出射光L2を出射する。第2主面側導光体4bの内部に反射した反射光L4は、第2主面側導光体4bの内部を進行する。
【0086】
または、発光素子2が発する光は、例えば、図26に示すように、第2透過面S21bに直接入射する。第2透過面S21bに入射した光L1は、第2主面側導光体4bの内部を進行する。第2境界面S22bは、第2主面側導光体4bの内部を進行し第2境界面S22bに到達した光を反射光L4として第2主面側導光体4bの内部に反射し、かつ、出射光L2として第2境界面S22bから導光体4の外部に出射する。このとき、第2境界面S22bは、主に第2主面S2よりZ-方向(第2主面側)に出射光L2を出射する。第2主面側導光体4bの内部に反射した反射光L4は、第2主面側導光体4bの内部を進行し第2透過面S21bまたは第2境界面S22bから第2主面側導光体4bまたは導光体4の外部に出射される。第2透過面S21bから出射された光は、第1主面側導光体4aの第1透過面S21aに入射する。第1透過面S21aに入射した光L1は、第1主面側導光体4aの内部を進行する。このように、発光素子2が発する光は、第1境界面S22aによる反射および出射と第2境界面S22bによる反射および出射を繰り返して、第1主面側および第2主面側の両方に出射光L2として出射される。
【0087】
連結部6は、図22に示すように、5つの導光体4を連結する。連結部6は、X軸方向に延びる形状を有している。これにより、連結部6は、5つの導光体4を連結し、保持している。また、連結部6の材料は、例えば、シリコンゴムを含んでいる。また、連結部6は、導光体4と同一の材料により作製されている。これにより、導光体4が出射した出射光L2の一部が連結部6に入射する。また、連結部6に入射した光は、連結部6の内部を進行する。すなわち、連結部6は、連結部6に入射した光を伝搬するライトガイドの機能を有する。
【0088】
連結部6は、図23に示すように、第1主面側連結部6aと、第2主面側連結部6bと、を有している。第1主面側連結部6aは、X軸方向に延びる形状を有している。これにより、第1主面側連結部6aは、5つの第1主面側導光体4aを連結し、保持している。また、第2主面側連結部6bは、X軸方向に延びる形状を有している。これにより、第2主面側連結部6bは、5つの第2主面側導光体4bを連結し、保持している。
【0089】
発光装置10hのX+方向の端およびX-方向の端に位置する第1主面側連結部6aと発光装置10hのX+方向の端およびX-方向の端に位置する第2主面側連結部6bとは、互いに嵌合する。より詳細には、発光装置10hは、図22および図23に示すように、基板1の第1主面S1の法線方向に視て、5つの第1主面側導光体4aが5つの第2主面側導光体4bに重なっており、かつ、第1主面側連結部6aが第2主面側連結部6bに重なっており、かつ、第1主面側連結部6a、基板1、第2主面側連結部6bがZ-方向にこの順に並んでいる状態で、5つの第1主面側導光体4aおよび第1主面側連結部6aを5つの第2主面側導光体4bおよび第2主面側連結部6bに向けてZ-方向に移動させることにより、形成される。発光装置10hは、ねじ8により基板1、第1主面側連結部6aおよび第2主面側連結部6bを固定することで、保持される。
【0090】
以上のような発光装置10hにおいても、発光装置10と同じ効果を奏する。また、発光装置10hによれば、発光素子の数を増やさずに導光体4の周囲の輝度を均一化させることができる。より詳細には、発光素子2は、基板1の第1主面S1に位置している。導光体4は、発光素子2が発する光を入射する入射面S21および境界面S22を含む。ここで、境界面S22は、粗加工されている。したがって、境界面S22は、入射面S21から入射した光L1の一部を反射光L4として反射し、かつ、入射面S21から入射した光L1の一部を出射光L2として出射する。なお、図25および図26のそれぞれでは、発光素子2が発する光の内、2つの方向に発せられる光についてのみ説明したが、発光素子2が発する光の方向は、図25および図26のそれぞれに図示した方向に限られない。したがって、出射光L2は、境界面S22の周囲に満遍なく出射される。その結果、発光装置10hによれば、発光素子の数を増やさずに導光体4の周囲の輝度を均一化させることができる。
【0091】
また、導光体4は、第1主面S1よりZ+方向(第1主面側)に位置する第1主面側導光体4aと、第2主面S2よりZ-方向(第2主面側)に位置する第2主面側導光体4bと、を含んでいる。第1主面側導光体4aおよび第2主面側導光体4bは、第1主面側導光体4aの第1透過面S21aおよび第2主面側導光体4bの第2透過面S21bを介して、光学的に結合されている。これにより、第1主面側導光体4aの第1透過面S21aから出射された光は、第2透過面S21bに入射する。また、第2主面側導光体4bは、第1主面側に位置する部分を有している。これにより、発光素子2の発光面S3および第2主面側導光体4bの第2透過面S21bは、直線L上に並ぶ。しかし、直線L上において、発光素子2の発光面S3と第2主面側導光体4bの第2透過面S21bとの間には、基板1や第1主面側導光体4a等の部材は、存在しない。これにより、発光素子2が発する光の一部は、第2透過面S21bに直接入射する。また、第2境界面S22bは、粗加工されている。したがって、出射光L2は、第2境界面S22bの周囲に満遍なく出射される。これにより、発光素子2が位置していない側(第2主面側)の導光体4の周囲の輝度を均一化させることができる。その結果、発光装置10hによれば、発光素子の数を増やさずに導光体4の周囲の輝度を均一化させることができる。
【0092】
[第3の変形例]
以下に、本発明の第3の変形例に係る発光装置10iについて、図を参照しながら説明する。図27は、第3の変形例に係る発光装置10iのE-Eにおける断面図である。なお、図27では、5つの第1主面側導光体4aのそれぞれのZ-方向の端面のX軸方向の長さL14a、5つの第1主面側導光体4aのそれぞれのZ+方向の端面のX軸方向の長さL24a、5つの第2主面側導光体4bのそれぞれのZ+方向の端面のX軸方向の長さL14b、および、5つの第2主面側導光体4bのそれぞれのZ-方向の端面のX軸方向の長さL24bの内の代表的な第1主面側導光体4aのZ-方向の端面のX軸方向の長さL14a、第1主面側導光体4aのZ+方向の端面のX軸方向の長さL24a、第2主面側導光体4bのZ+方向の端面のX軸方向の長さL14b、および、第2主面側導光体4bのZ-方向の端面のX軸方向の長さL24bにのみ参照符号を付した。また、第3の変形例に係る発光装置10iについては、第7の実施形態に係る発光装置10hと異なる部分のみ説明し、後は省略する。
【0093】
発光装置10iは、5つの第1主面側導光体4aのそれぞれのX軸方向の長さが、Z+方向に行くにつれて、短くなっていく点、および、5つの第2主面側導光体4bのそれぞれのX軸方向の長さが、Z-方向に行くにつれて、短くなっていく点において、発光装置10hと相違する。
【0094】
より詳細には、5つの第1主面側導光体4aのそれぞれのX軸方向の長さは、図27に示すように、Z+方向に行くにつれて、短くなっていく。したがって、5つの第1主面側導光体4aのそれぞれのZ+方向の端面のX軸方向の長さL14aは、5つの第1主面側導光体4aのそれぞれのZ-方向の端面のX軸方向の長さL24aよりも短い。また、5つの第2主面側導光体4bのそれぞれのX軸方向の長さは、Z-方向に行くにつれて、短くなっていく。したがって、5つの第2主面側導光体4bのそれぞれのZ-方向の端面のX軸方向の長さL14bは、5つの第2主面側導光体4bのそれぞれのZ+方向の端面のX軸方向の長さL24bよりも短い。
【0095】
以上のような発光装置10iにおいても、発光装置10hと同じ効果を奏する。また、発光装置10iによれば、発光素子の数を増やさずに導光体4の周囲の輝度をより均一化させることができる。より詳細には、5つの第1主面側導光体4aのそれぞれのX軸方向の長さは、Z+方向に行くにつれて、短くなっていく。また、5つの第2主面側導光体4bのそれぞれのX軸方向の長さは、Z-方向に行くにつれて、短くなっていく。したがって、発光素子の数が同一であっても、発光装置10hの境界面S22における光の反射回数は、発光装置10iの境界面S22における光の反射回数よりも大きくなる。これにより、入射面S21から入射した光L1は、境界面S22の全域において満遍なく反射および出射されるようになる。したがって、出射光L2は、境界面S22の周囲により満遍なく出射される。その結果、発光装置10iによれば、発光素子の数を増やさずに導光体4の周囲の輝度をより均一化させることができる。
【0096】
また、発光装置10iによれば、第1主面側導光体4aおよび第2主面側導光体4bのそれぞれを金型から取り外しやすくなる。より詳細には、第1主面側導光体4aおよび第2主面側導光体4bのそれぞれは、例えば、射出成形により作製される。第1主面側導光体4aおよび第2主面側導光体4bのそれぞれは、第1主面側導光体4aおよび第2主面側導光体4bのそれぞれの材料が金型内に充填されることにより、成形される。第1主面側導光体4a(第2主面側導光体4b)のZ-方向(Z+方向)の端面を第1主面側導光体4a(第2主面側導光体4b)のZ-方向(Z+方向)の端面よりもZ-方向(Z+方向)から引くことにより、第1主面側導光体4a(第2主面側導光体4b)を金型から取り外す。第1主面側導光体4a(第2主面側導光体4b)と金型との間のZ-方向(Z+方向)の摩擦力は、第1主面側導光体4a(第2主面側導光体4b)のX軸方向の長さが、Z+方向(Z-方向)に行くにつれて、短くなっていくことにより、小さい。したがって、発光装置10iによれば、第1主面側導光体4aおよび第2主面側導光体4bのそれぞれを金型から取り外しやすくなる。
【0097】
[その他の実施形態]
本発明に係る発光装置は、発光装置10,10a~10iに限らず、その要旨の範囲において変更可能である。また、発光装置10,10a~10iの構成を任意に組み合わせてもよい。
【0098】
なお、本明細書のX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、発光装置10の実使用時のX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向と一致していなくてもよい。
【0099】
なお、第1主面S1は、第2主面S2と平行でなくてもよい。
【0100】
なお、貫通孔3は、第1主面S1の法線方向に視て、矩形状を有していなくてもよい。
【0101】
なお、導光体4は、入射面S4に入射した光L1を導光体4の外部に反射してもよい。
【0102】
なお、導光体4は、第2主面S2よりZ-方向に位置する部分を有していなくてもよい。
【0103】
なお、導光体4の材料は、シリコンゴムに限らない。導光体4の材料は、熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。熱可塑性樹脂は、例えば、PC(ポリカーボネイト)等である。
【0104】
なお、導光体4の形状は、円筒に限らない。導光体4の形状は、楕円筒であってもよいし、角筒であってもよい。
【0105】
なお、導光体4の内径は、基板1の短辺の長さと等しくてもよいし、基板1の短辺の長さよりも長くてもよい。
【0106】
なお、面S6、S7は、第1主面S1の法線方向に視て貫通孔3と重なっていなくてもよい。また、導光体4は、導光体4の内部を進行し面S6、S7に到達した光を出射光L2として面S6、S7から出射してもよい。この場合、面S6、S7は、粗加工されていてもよい。
【0107】
なお、入射面S4および出射面S5は、粗加工されていなくてもよい。
【0108】
なお、拡散板5は、入射面S8から入射した光を拡散板5の外部に反射してもよい。
【0109】
なお、拡散板5は、第2主面S2よりZ-方向に位置する部分を有していなくてもよい。
【0110】
なお、拡散板5は、透明でなくてもよい。
【0111】
なお、拡散板5は、直方体形状を有していなくてもよい。
【0112】
なお、連結部6の材料は、シリコンゴムに限らない。連結部6の材料は、熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。熱可塑性樹脂は、例えば、PC(ポリカーボネイト)等である。
【0113】
なお、発光装置10,10a,10bにおいて、発光素子2、貫通孔3および導光体4は、3つに限らず、1つであってもよい。また、発光素子2、貫通孔3および導光体4は、3つ以外の複数であってもよい。この場合、発光素子2は、貫通孔3および導光体4のそれぞれに対応して設けられていればよい。
【0114】
なお、発光装置10,10a,10c,10d,10e,10f,10g,10h,10iにおいて、発光素子2は、サイドビュー型LEDでなくてもよい。
【0115】
なお、発光装置10,10a,10c,10d,10e,10f,10g,10h,10iにおいて、発光面S3の法線方向は、X軸方向と平行でなくてもよい。
【0116】
なお、発光装置10,10a,10c,10d,10e,10f,10gにおいて、貫通孔3は、第1主面S1の法線方向に視て、発光素子2と重なっていてもよい。
【0117】
なお、発光装置10,10a,10c,10d,10e,10f,10gにおいて、貫通孔3は、発光面S3と接触していなくてもよい。発光面S3、貫通孔3は、X+方向に間隔を空けてこの順に並んでいてもよい。
【0118】
なお、発光装置10aにおいて、拡散板5は、3つに限らず、1つであってもよい。また、拡散板5は、3つ以外の複数であってもよい。この場合、拡散板5は、発光素子2、貫通孔3および導光体4のそれぞれに対応して設けられていればよい。
【0119】
なお、発光装置10bにおいて、発光素子2は、第1主面S1よりZ+方向に位置する部分を有していなくてもよい。また、発光素子2は、第2主面S2よりZ-方向に位置する部分を有していなくてもよい。
【0120】
なお、発光装置10cにおいて、ねじ8は、必須ではない。
【0121】
なお、発光装置10cにおいて、発光素子2、貫通孔3および導光体4は、5つに限らず、5つ以外の複数であってもよい。
【0122】
なお、発光装置10dにおいて、発光素子2および貫通孔3は、3つに限らず、1つであってもよい。また、発光素子2および貫通孔3は、3つ以外の複数であってもよい。この場合、発光素子2は、貫通孔3のそれぞれに対応して設けられていればよい。
【0123】
なお、発光装置10d,10e,10f,10gにおいて、導光体4のX軸方向の長さは、基板1の長辺の長さと等しくてもよい。また、導光体4のX軸方向の長さは、基板1の長辺の長さよりも短くてもよいし、基板1の長辺の長さよりも長くてもよい。
【0124】
なお、導光体4の内部は、入射面S4、出射面S5および面S6、S7に囲まれた部分である。また、拡散板5の内部は、入射面S8および出射面S9、S10、S11、S12、S13に囲まれた部分である。
【0125】
なお、圧電フィルム14は、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)フィルムであってもよい。また、圧電フィルム14は、圧電セラミックであってもよい。また、圧電フィルム14は、歪センサであってもよい。
【0126】
なお、センサ11は、Z軸方向に視て、グリップ9Rまたはグリップ9Lと重なる位置に設けられていてもよい。この場合、センサ11は、グリップ9Rまたはグリップ9Lのいずれかと導光体4との間に位置していればよい。この場合、接着層20は、必須ではない。
【0127】
なお、センサ11は、X軸方向に延びる長手方向を有していなくてもよい。センサ11は、Y軸方向に延びる長手方向を有していてもよい。
【0128】
なお、グリップ9R,9Lのそれぞれの材料は、樹脂でなくてもよい。
【0129】
なお、グリップ9R,9Lのそれぞれは、接着部材により、導光体4の端部に取り付けられてもよい。この場合、接着部材の材料は、例えば、両面テープ、熱硬化接着剤または熱可塑性接着剤等である。
【0130】
なお、発光装置10h,10iにおいて、発光素子2および導光体4は、5つに限らず、1つであってもよい。また、発光素子2および導光体4は、5つ以外の複数であってもよい。この場合、発光素子2は、導光体4のそれぞれに対応して設けられていればよい。
【0131】
なお、発光装置10h,10iにおいて、第1主面側導光体4aの全体が、第1主面側に位置していなくてもよい。この場合、第1主面側導光体4aは、第1主面側に位置する部分および第2主面側に位置する部分の両方を有していてもよい。
【0132】
なお、発光装置10h,10iにおいて、第1主面側導光体4aおよび第2主面側導光体4bは、同一部材であってもよい。
【0133】
なお、発光装置10h,10iにおいて、第1主面側導光体4aの第1透過面S21aおよび第2主面側導光体4bの第2透過面S21bは、互いに接していてもよいし、互いに接していなくてもよい。
【0134】
なお、第1透過面S21aは、第1主面側導光体4aのZ-方向の端面でなくてもよい。また、第2透過面S21bは、第2主面側導光体4bのZ+方向の端面でなくてもよい。
【0135】
なお、第1透過面S21aおよび第2透過面S21bの表面は、平坦でなくてもよい。
【0136】
なお、連結部6は、導光体4と同一の材料により作製されていなくてもよい。
【0137】
なお、発光装置10h,10iにおいて、連結部6およびねじ8は、必須ではない。
【0138】
なお、発光装置10h,10iは、ユーザが握るグリップ9R,9Lを更に備えてもよい。この場合、グリップ9Rは、連結部6のX+方向の端部に取り付けられてもよい。また、グリップ9Lは、連結部6のX-方向の端部に取り付けられてもよい。
【0139】
なお、発光装置10h,10iは、導光体4の変形を検知するセンサ11を更に備えてもよい。
【0140】
なお、発光装置10iにおいて、5つの第1主面側導光体4aの内、全ての第1主面側導光体4aのX軸方向の長さが、Z+方向に行くにつれて、短くなっていなくてもよい。
【0141】
なお、発光装置10iにおいて、5つの第2主面側導光体4bの内、全ての第2主面側導光体4bのX軸方向の長さが、Z-方向に行くにつれて、短くなっていなくてもよい。
【符号の説明】
【0142】
1:基板
2:発光素子
3:貫通孔
4:導光体
4a:第1主面側導光体
4b:第2主面側導光体
5:拡散板
6:連結部
6a:第1主面側連結部
6b:第2主面側連結部
7:ユニット
7a:第1主面側ユニット
7b:第2主面側ユニット
8:ねじ
10,10a,10b,10c,10d,10e,10f,10g,10h,10i:発光装置
21a,21b:配線
L1:光
L2,L3:出射光
L4:反射光
S1:第1主面
S2:第2主面
S3:発光面
S4,S8:入射面
S5,S9,S10,S11,S12,S13:出射面
S6,S7:面
S14:外面
S15:内側面
S16:外側面
S17:第3主面
S18:第4主面
S19:第5主面
S20:第6主面
S21:入射面
S21a:第1透過面
S21b:第2透過面
S22:境界面
S22a:第1境界面
S22b:第2境界面
9R,9L:グリップ
11:センサ
14:圧電フィルム
15a:第1電極
15b:第2電極
16:基材
18,20:接着層
図1
図2
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