(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】色材添加機構及びガラス管生産機器
(51)【国際特許分類】
C03C 17/02 20060101AFI20240702BHJP
【FI】
C03C17/02 Z
(21)【出願番号】P 2024079578
(22)【出願日】2024-05-15
【審査請求日】2024-05-15
(31)【優先権主張番号】202310560055.7
(32)【優先日】2023-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524184839
【氏名又は名称】湖南旗濱医薬材料科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】王兵兵
(72)【発明者】
【氏名】安東
(72)【発明者】
【氏名】梁暁
(72)【発明者】
【氏名】張勝
【審査官】安積 高靖
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第4936891(US,A)
【文献】特開2002-29787(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第115057626(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C 15/00-23/00
CO3B 17/02
C03C 25/00-25/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状軌道(100)及び前記環状軌道(100)に可動的連結される複数の材料吐出ユニット(200)を備え、
前記環状軌道(100)の内部には、ガラス管が挿通可能であり、
前記環状軌道(100)の両側をそれぞれ第1側及び第2側とし、前記第1側及び前記第2側のいずれにも、複数の前記材料吐出ユニット(200)が設けられ、
前記材料吐出ユニット(200)には、ノズル(210)及び遮流板(220)が設けられ、前記遮流板(220)は、前記ノズル(210)のノズル口を塞いだり開いたりするように伸縮運動することができ、前記遮流板(220)は、前記ノズル(210)のノズル口から離れる過程において前記ノズル(210)のエッジに位置する凝固状態のガラススラグを引っ張って前記ノズル(210)の通路を開くことができ、
前記環状軌道(100)の第1側又は第2側の隣接する材料吐出ユニット(200)は、環方向に沿って合併可能であり、
前記環状軌道(100)の両側の対向する2つの材料吐出ユニット(200)は、軸線方向に沿って合併可能である、
ことを特徴とする色材添加機構。
【請求項2】
前記遮流板(220)は、連結部(221)及び伸出部(222)を備え、前記伸出部(222)は、前記連結部(221)よりも突出し、前記連結部(221)は、第1モータ(230)のモータ軸に連結され、前記第1モータ(230)の軸線方向は、前記ノズル(210)の材料吐出方向に垂直であり、前記伸出部(222)は、前記ノズル(210)の外壁に密着する、
ことを特徴とする請求項1に記載の色材添加機構。
【請求項3】
前記材料吐出ユニット(200)の内部には、第2モータ(240)が設けられ、前記第2モータ(240)の出力軸は、前記ノズル(210)の材料吐出方向に平行であり、前記第2モータ(240)の出力軸には、歯車が連結され、前記環状軌道(100)には、噛合歯が設けられ、前記歯車は、前記噛合歯に噛合される、
ことを特徴とする請求項2に記載の色材添加機構。
【請求項4】
前記材料吐出ユニット(200)の頂部には、環方向固定部(250)が設けられ、前記環方向固定部(250)は、前記材料吐出ユニット(200)の頂部に設けられる複数の固定点位置(251)を備え、環方向に隣接する前記材料吐出ユニット(200)の間は、係止材(252)を介して隣接する2つの材料吐出ユニット(200)の固定点位置(251)をそれぞれ連結して2つの前記材料吐出ユニットを係止固定する(200)、
ことを特徴とする請求項3に記載の色材添加機構。
【請求項5】
前記固定点位置(251)は、少なくとも4つ設けられ、4つの前記固定点位置(251)は、ほぼ矩形形態で前記材料吐出ユニット(200)の頂部に布置される、
ことを特徴とする請求項4に記載の色材添加機構。
【請求項6】
前記材料吐出ユニット(200)には、縦方向固定部(260)がさらに設けられ、前記縦方向固定部(260)は、環方向軌道の径方向に沿って前記材料吐出ユニット(200)の両端に設けられ、
前記縦方向固定部(260)は、縦方向に配列されるその1つの材料吐出ユニット(200)に設けられるラッチ材(261)及び別の1つの材料吐出ユニット(200)に設けられるソケット(262)を備え、縦方向に配列される2つの材料吐出ユニット(200)は、ラッチソケット(262)が互いに嵌合する形態で固定される、
ことを特徴とする請求項5に記載の色材添加機構。
【請求項7】
前記材料吐出ユニット(200)の底部には、中空部が設けられ、2つの前記材料吐出ユニット(200)の中空部は互いに接合し前記環状軌道(100)が通過する空間を形成する、
ことを特徴とする請求項6に記載の色材添加機構。
【請求項8】
横方向移動部(300)をさらに備え、前記横方向移動部(300)は、前記環状軌道(100)の外部に設けられる環状移動材(310)を備え、前記材料吐出ユニット(200)と前記環状移動材(310)とは繋がる、
ことを特徴とする請求項7に記載の色材添加機構。
【請求項9】
前記環状移動材(310)は、リードスクリューモータ(320)に繋がり、リードスクリューの軸線方向は、ガラス管の軸線方向に平行である、
ことを特徴とする請求項8に記載の色材添加機構。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の色材添加機構を備える、
ことを特徴とするガラス管生産機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス管製造の技術分野に関し、特に色材添加機構及びガラス管生産機器に関する。
【背景技術】
【0002】
ダンナー法によるガラス管の引抜きは、白金材料路から溶融状態のガラス液を回転管の表面に滴下し、そして回転管により回転されて材料吐出し、パイプラインの後端の牽引力と合わせて、ガラス管を引き抜くようになっている。
【0003】
このようなガラス管引抜き工程は比較的成熟しており、純色透明又は不透明のガラス管の引抜きに適しているが、着色ガラスを生産する場合、白金材料路にしか添加できず、色材が溶融ガラス液とともに回転管に滴下されるため、純色のガラス管の生産にのみ適している。
【0004】
現在のガラス管引抜き工程では、部分着色のガラス管、例えば有色環ガラス管、有色点ガラス管を生産できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来のガラス管生産過程では部分着色のガラス管、例えば有色環ガラス管、有色点ガラス管等を生産できない課題を解決するために、ガラス色材添加機構及びガラス管生産機器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記技術的課題を解決するために、本発明では、環状軌道及び環状軌道に可動的連結される複数の材料吐出ユニットを備え、環状軌道の内部には、ガラス管が挿通可能であり、環状軌道の両側をそれぞれ第1側及び第2側とし、第1側及び第2側のいずれにも、複数の材料吐出ユニットが設けられ、
材料吐出ユニットには、ノズル及び遮流板が設けられ、遮流板は、ノズルのノズル口を塞いだり開いたりするように伸縮運動することができ、遮流板は、ノズルのノズル口から離れる過程においてノズルのエッジに位置する凝固状態のガラススラグを引っ張ってノズルの通路を開くことができ、環状軌道の第1側又は第2側の隣接する材料吐出ユニットは、環方向に沿って合併可能であり、環状軌道の両側の対向する2つの材料吐出ユニットは、軸線方向に沿って合併可能である、色材添加機構の技術方案を提供する。
【0007】
さらに、遮流板は、連結部及び伸出部を備え、伸出部は、連結部よりも突出し、連結部は、第1モータのモータ軸に連結され、第1モータの軸線方向は、ノズルの材料吐出方向に垂直であり、伸出部は、ノズルの外壁に密着する。
【0008】
さらに、材料吐出ユニットの内部には、第2モータが設けられ、第2モータの出力軸は、ノズルの材料吐出方向に平行であり、第2モータの出力軸には、歯車が連結され、環状軌道には、噛合歯が設けられ、歯車は、噛合歯に噛合される。
【0009】
さらに、材料吐出ユニットの頂部には、環方向固定部が設けられ、環方向固定部は、材料吐出ユニットの頂部に設けられる複数の固定点位置を備え、環方向に隣接する材料吐出ユニットの間は、係止材を介して、隣接する2つの材料吐出ユニットの固定点位置をそれぞれ連結して、2つの材料吐出ユニットを係止固定する。
【0010】
さらに、固定点位置は、少なくとも4つ設けられ、4つの固定点位置は、ほぼ矩形形態で材料吐出ユニットの頂部に布置される。
【0011】
さらに、材料吐出ユニットには、縦方向固定部がさらに設けられ、縦方向固定部は、環方向軌道の径方向に沿って材料吐出ユニットの両端に設けられ、縦方向固定部は、縦方向に配列されるその1つの材料吐出ユニットに設けられるラッチ材及び別の1つの材料吐出ユニットに設けられるソケットを備え、縦方向に配列される2つの材料吐出ユニットは、ラッチ・ソケットが互いに嵌合する形態で固定される。
【0012】
さらに、材料吐出ユニットの底部には、中空部が設けられ、2つの材料吐出ユニットの中空部は互いに接合し環状軌道が通過する空間を形成する。
【0013】
さらに、横方向移動部をさらに備え、横方向移動部は、環状軌道の外部に設けられる環状移動材を備え、材料吐出ユニットと環状移動材とは繋がる。
【0014】
さらに、環状移動材は、リードスクリューモータに繋がり、リードスクリューの軸線方向は、ガラス管の軸線方向に平行である。
【0015】
上記した色材添加機構を備えるガラス管生産機器である。
【発明の効果】
【0016】
技術的効果の分析
本発明では、環状軌道及び前記環状軌道に可動的連結される複数の材料吐出ユニットを備え、
前記環状軌道の内部には、ガラス管が挿通可能であり、前記環状軌道の両側をそれぞれ第1側及び第2側とし、前記第1側及び前記第2側のいずれにも、複数の前記材料吐出ユニットが設けられ、前記材料吐出ユニットには、ノズル及び遮流板が設けられ、前記遮流板は、前記ノズルのノズル口を塞いだり開いたりするように伸縮運動することができ、前記遮流板は、前記ノズルのノズル口から離れる過程において前記ノズルのエッジに位置する凝固状態のガラススラグを引っ張って前記ノズルの通路を開くことができ、前記環状軌道の第1側又は第2側の隣接する材料吐出ユニットは、環方向に沿って合併可能であり、前記環状軌道の両側の対向する2つの材料吐出ユニットは、軸線方向に沿って合併可能である、ガラス色材添加機構を提供する。
【0017】
本方案に係る色材添加機構は回転管に色材を添加するため、色材は一定の粘度を有するガラス液に溶け込むことができ、色材を添加する位置、頻度、時間を制御することにより、形成される色パッチの大きさ、形状を調節可能であり、このように、ガラス管の部分着色の調節制御を完全に実現することができる。
【0018】
本方案に係る色材添加機構では、環方向における2つの材料吐出ユニットの合併により、環方向における色材噴出の流量を増大することができ、軸方向における2つの材料吐出ユニットの合併により、軸方向における色材噴出の流量を増大することができ、環方向及び軸方向における流量に対する調節制御により、ガラス管における色パッチの大きさに対する調節制御が実現される。
【0019】
本方案に係る材料吐出ユニットには、遮流板が設けられ、前記遮流板は、前記ノズルのノズル口を塞いだり開いたりするように伸縮運動することができる。材料吐出ユニットが間欠的に材料供給し、且つ提供されたもののいずれも高温溶融状態の材料液である。例えば色材を含むガラス液であってもよいし、又は純色材であるため、ガラス状態の物質は降温後に凝固し、ノズルヘッドの出口を塞ぎやすく、このまま続くと、ノズルヘッドが詰まりやすくなる。そのため、本方案では、ノズル口に遮流板を設け、前記遮流板は、前記ノズルのノズル口から離れる過程において前記ノズルのエッジに位置する凝固状態のガラススラグを引っ張って前記ノズルの通路を開くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下、本発明の具体的な実施形態又は従来技術における技術方案をより明確に説明するために、具体的な実施形態又は従来技術の論述で使用する必要がある図面を簡単に紹介するが、以下の論述における図面が本発明のいくつかの実施形態であり、当業者であれば、創造的な労働を行わない前提で、これらの図面から他の図面をさらに得ることができることは明らかである。
【0021】
【
図1】本発明の実施例に係る色材添加機構の全体構造模式図である。
【
図2】本発明の実施例に係る色材添加機構の側面図である。
【
図4】ガラス管の軸方向に沿って合併する2つの材料吐出ユニットの断面図である。
【
図5】ガラス管の軸方向に沿って合併する2つの材料吐出ユニットの全体構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例の目的、技術方案及び利点をより明確にさせるために、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術方案を明確且つ完全に論述するが、論述される実施例が本発明の一部の実施例であり、全ての実施例ではないことは明白である。通常、ここの図面で論述される及び示される本発明の実施例の構成要素は、種々の異なる配置で布置及び設計することができる。
【0023】
したがって、以下、図面で提供される本発明の実施例の詳しい論述は、保護要求される本発明の範囲を制限することを意図するものではなく、本発明の選定実施例を表すものに過ぎない。本発明における実施例に基づいて、当業者として創造的労働を行わない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0024】
以下、図面を参照しながら、本発明のいくつかの実施形態を詳しく説明する。矛盾しない場合、下記の実施例及び実施例における特徴は、互いに組み合わされてもよい。
【0025】
図1は、本発明の実施例に係る色材添加機構の全体構造模式図であり、
図2は、本発明の実施例に係る色材添加機構の側面図であり、
図3は、材料吐出ユニットの平面図であり、
図4は、ガラス管の軸方向に沿って合併する2つの材料吐出ユニットの断面図であり、
図5は、ガラス管の軸方向に沿って合併する2つの材料吐出ユニットの全体構造模式図である。
【0026】
本方案では、環状軌道100及び環状軌道100に可動的連結される複数の材料吐出ユニット200を備え、
環状軌道100の内部には、ガラス管が挿通可能であり、
環状軌道100の両側をそれぞれ第1側及び第2側とし、第1側及び第2側のいずれにも、複数の材料吐出ユニット200が設けられ、
材料吐出ユニット200には、ノズル210及び遮流板220が設けられ、遮流板220は、ノズル210のノズル口を塞いだり開いたりするように伸縮運動することができ、遮流板220は、ノズル210のノズル口から離れる過程においてノズル210のエッジに位置する凝固状態のガラススラグを引っ張ってノズル210の通路を開くことができ、
環状軌道100の第1側又は第2側の隣接する材料吐出ユニット200は、環方向に沿って合併可能であり、
環状軌道100の両側の対向する2つの材料吐出ユニット200は、軸線方向に沿って合併可能である、色材添加機構を提供する。
【0027】
本方案に係る色材添加機構は回転管で色材を添加するため、色材は一定の粘度を有するガラス液に溶け込むことができ、色材を添加する位置、頻度、時間を制御することにより、形成される色パッチの大きさ、形状を調節可能であり、このように、ガラス管の部分着色の調節制御を完全に実現することができる。
【0028】
本方案に係る色材添加機構では、環方向における2つの材料吐出ユニット200の合併により、環方向における色材噴出の流量を増大することができ、軸方向における2つの材料吐出ユニット200の合併により、軸方向における色材噴出の流量を増大することができ、環方向及び軸方向における流量に対する調節制御により、ガラス管における色パッチの大きさに対する調節制御が実現される。
【0029】
本方案に係る材料吐出ユニット200には、遮流板220が設けられ、遮流板220は、ノズル210のノズル口を塞いだり開いたりするように伸縮運動することができる。材料吐出ユニット200が間欠的に材料供給し、且つ提供されるものはいずれも高温溶融状態の材料液である、例えば色材を含むガラス液であってもよいし、又は純色材であるため、ガラス状態の物質は降温後に凝固し、ノズルヘッドの出口を塞ぎやすく、このまま続くと、ノズルヘッドが詰まりやすくなる。そのため、本方案では、ノズル口に遮流板220を設け、遮流板220は、ノズル210のノズル口から離れる過程においてノズル210のエッジに位置する凝固状態のガラススラグを引っ張ってノズル210の通路を開くことができる。
【0030】
遮流板220の形状及び構造について、具体的には、
遮流板220は、連結部221及び伸出部222を備え、伸出部222は、連結部221よりも突出し、連結部221は、第1モータ230のモータ軸に連結されている。第1モータ230の軸線方向は、ノズル210の材料吐出方向に垂直であり、伸出部222は、ノズル210の外壁に密着する。
【0031】
具体的には
図1~
図4を参照し、
図4は断面図であり、断面図から分かるように、遮流板220の一部は、リードスクリューモータ320のモータ軸に連結され、別の一部は、上に伸出しノズル210に近づき、伸出した部分は、伸出部222であり、伸出部222は、リードスクリューモータ320の運動に伴って前に伸出し、伸出過程においてノズル210の口の残材を刈り取り、残材によるガラス管の汚染を回避し、ノズル210の口を開く必要がある場合、伸出部222は、リードスクリューモータ320の駆動下で後退することでノズル210の口に凝固された凝固状態のガラスを破砕させるように駆動し、ガラススラグによるノズル210の口の詰まりが回避される。
【0032】
材料吐出ユニット200は、環状軌道100に沿って運動することができ、具体的な運動メカニズムは以下の通りである。
【0033】
材料吐出ユニット200の内部には、第2モータ240が設けられ、第2モータ240の出力軸は、ノズル210の材料吐出方向に平行であり、第2モータ240の出力軸には、歯車が連結され、環状軌道100には、噛合歯が設けられ、歯車は、噛合歯に噛合される。
【0034】
具体的には
図2及び
図4を参照し、
図4において、第2モータ240は、材料吐出ユニット200の内部に設けられ、
図4の視点から見て水平方位で布置され、そのモータ軸がノズル210の方向に臨み、第2モータ240のモータ軸の回転に伴って、歯車が回転するように駆動され、歯車が環状軌道100の噛合歯に噛合されることで、環状運動が実現される。材料吐出ユニット200は、環方向の運動によりガラス管の任意の点位置に対する添加動作が実現される。
【0035】
さらに、材料吐出ユニット200の底部には、中空部が設けられ、2つの材料吐出ユニット200の中空部は互いに接合し環状軌道100が通過する空間を形成する。
【0036】
環方向に隣接する材料吐出ユニット200は、合併を実現することができ、具体的には、
材料吐出ユニット200の頂部には、環方向固定部250が設けられ、環方向固定部250は、材料吐出ユニット200の頂部に設けられる複数の固定点位置251を備え、環方向に隣接する材料吐出ユニット200の間は、係止材252を介して隣接する2つの材料吐出ユニット200の固定点位置251をそれぞれ連結して2つの材料吐出ユニット200を係止固定する。さらに、固定点位置251は、少なくとも4つ設けられ、4つの固定点位置251は、ほぼ矩形形態で材料吐出ユニット200の頂部に布置される。
【0037】
具体的には
図2を参照し、
図2における2つの材料吐出ユニット200は、2つの環方向固定部250により固定が実現され、このように、2つの材料吐出ユニット200は、同期して運動し、ともに材料吐出することができるため、材料吐出の流量が増加される。
【0038】
軸方向に隣接する2つの材料吐出ユニット200は、合併を実現することができ、具体的には、
材料吐出ユニット200には、縦方向固定部260がさらに設けられ、縦方向固定部260は、環方向軌道の径方向に沿って材料吐出ユニット200の両端に設けられ、縦方向固定部260は、縦方向に配列されるその1つの材料吐出ユニット200に設けられるラッチ材261及び別の1つの材料吐出ユニット200に設けられるソケット262を備え、縦方向に配列される2つの材料吐出ユニット200は、ラッチソケット262が互いに嵌合する形態で固定される。
【0039】
具体的には
図4、
図5を参照し、
図5は、軸方向に隣接する2つの材料吐出ユニット200の合併状態の模式図であり、それは、両側の2つの縦方向固定部260により固定を実現し、そのうち、上方に位置する材料吐出ユニット200の両端には、2つのラッチ材261が設けられ、下方に位置する材料吐出ユニット200の両端には、2つのソケット262が設けられる。無論、上記構造形式はさらに以下のような変形形式があり、例えば、上方に位置する材料吐出ユニット200の両端には、2つのソケット262が設けられ、下方に位置する2つの材料吐出ユニット200の両端には、2つのラッチ材261が設けられ、又は上方に位置する材料吐出ユニット200の一端には、ラッチ材261が設けられ、他端には、ソケット262が設けられ、下方に位置する材料吐出ユニット200の一端には、ソケット262が設けられ、他端には、ラッチ材261が設けられる。
【0040】
色材添加機構は、さらに、ガラス管の軸線方向に沿って横移動することができ、具体的には、
色材添加機構は、横方向移動部300をさらに備え、横方向移動部300は、環状軌道100の外部に設けられる環状移動材310を備え、材料吐出ユニット200と環状移動材310とは繋がる。
【0041】
環状移動材310は、リードスクリューモータ320に繋がり、リードスクリューの軸線方向は、ガラス管の軸線方向に平行である。
【0042】
実施例2
本実施例では、実施例1に言及された色材添加機構を備えるガラス管生産機器を提供する。そのため、色材添加機構の全ての有益な効果を有する。
【0043】
以上をまとめると、
本方案に係る色材添加機構は、回転管に色材を添加するため、色材は一定の粘度を有するガラス液に溶け込むことができ、色材を添加する位置、頻度、時間を制御することにより、形成される色パッチの大きさ、形状を調節可能であり、このように、ガラス管の部分着色の調節制御を完全に実現することができる。
【0044】
本方案に係る色材添加機構では、環方向における2つの材料吐出ユニット200の合併により、環方向における色材噴出の流量を増大することができ、軸方向における2つの材料吐出ユニット200の合併により、軸方向における色材噴出の流量を増大することができ、環方向及び軸方向における流量に対する調節制御により、ガラス管における色パッチの大きさに対する調節制御が実現される。
【0045】
本方案に係る材料吐出ユニット200には、遮流板220が設けられ、遮流板220は、ノズル210のノズル口を塞いだり開いたりするように伸縮運動することができる。材料吐出ユニット200が間欠的に材料供給し、且つ提供されるもののいずれも高温溶融状態の材料液である、例えば色材を含むガラス液であってもよいし、又は純色材であるため、ガラス状態の物質は降温後に凝固し、ノズルヘッドの出口を塞ぎやすく、このまま続くと、ノズルヘッドが詰まりやすくなる。そのため、本方案では、ノズル口に遮流板220を設け、遮流板220は、ノズル210のノズル口から離れる過程においてノズル210のエッジに位置する凝固状態のガラススラグを引っ張ってノズル210の通路を開くことができる。
【0046】
最終的には以下のことを説明すべきである。以上の各実施例は本発明の技術方案を制限するものではなくそれを説明するためのものに過ぎず、前述各実施例を参照して本発明を詳しく説明したが、当業者は、依然として前述各実施例に記載された技術方案を修正したり、その中の一部又は全部の技術的特徴に対して同等の置換を行ったりすることができ、これらの修正又は置換により、相応する技術方案の本質が本発明の各実施例の技術方案の範囲から逸脱することにはならないことを理解すべきである。
【符号の説明】
【0047】
100 環状軌道
200 材料吐出ユニット
210 ノズル
220 遮流板
221 連結部
222 伸出部
230 第1モータ
240 第2モータ
250 環方向固定部
251 固定点位置
252 係止材
260 縦方向固定部
261 ラッチ材
262 ソケット
300 横方向移動部
310 環状移動材
320 リードスクリューモータ
【要約】
【課題】
本発明は、ガラス色材添加機構及びガラス管生産機器を提供することを目的としている。
【解決手段】
本発明は、ガラス管製造の技術分野に関し、特に色材添加機構及びガラス管生産機器に関し、これで従来のガラス管生産過程において部分着色のガラス管、例えば有色環ガラス管、有色点ガラス管等を生産できない課題を解決する。環状軌道及び前記環状軌道に可動的連結される複数の材料吐出ユニットを備え、前記環状軌道の内部には、ガラス管が挿通可能であり、前記材料吐出ユニットには、ノズル及び遮流板が設けられ、前記遮流板は、前記ノズルのノズル口を塞いだり開いたりするように伸縮運動することができ、前記遮流板は、前記ノズルのノズル口から離れる過程において前記ノズルのエッジに位置する凝固状態のガラススラグを引っ張って前記ノズルの通路を開くことができ、前記環状軌道の第1側又は第2側の隣接する材料吐出ユニットは、環方向に沿って合併可能であり、前記環状軌道の両側の対向する2つの材料吐出ユニットは、軸線方向に沿って合併可能である。本方案は、部分着色の調節制御を実現可能である。
【選択図】
図1