(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】誘導路上での航空機の位置調整
(51)【国際特許分類】
B64D 45/00 20060101AFI20240702BHJP
B64D 47/08 20060101ALI20240702BHJP
G08G 5/00 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
B64D45/00 A
B64D47/08
G08G5/00 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019226181
(22)【出願日】2019-12-16
【審査請求日】2022-12-07
(32)【優先日】2018-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シュタウディンガー, タイラー シー.
(72)【発明者】
【氏名】キャラハン, ケヴィン エス.
(72)【発明者】
【氏名】チャン, アイザック
(72)【発明者】
【氏名】デイム, スティーヴン
(72)【発明者】
【氏名】エヴァンズ, ニック
(72)【発明者】
【氏名】ジョーゲンセン, ザッカリー
(72)【発明者】
【氏名】カリン, ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】ミューア, エリック
【審査官】山本 賢明
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02600330(EP,A1)
【文献】国際公開第2018/175441(WO,A1)
【文献】特開2018-095231(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D 45/00
B64D 47/08
G08G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機(10)向けの航空機誘導/制御システム(200)であって、
1以上のプロセッサ(214)、並びに
(i)マルチチャネルニューラルネットワークモデル及び(ii)実行可能な指示命令を記憶したプログラムメモリ(212)を備え、
前記実行可能な指示命令は、前記1以上のプロセッサによって実行されたときに、前記航空機誘導/制御システム(200)に、
前記航空機(10)上に取り付けられた複数の電子撮像デバイス(14)から、複数の電子画像を受け取ること(506)であって、前記複数の電子撮像デバイス(14)は、前記航空機(10)が誘導路(20)上で止まっているか又は前記誘導路(20)に沿って移動している最中に、前記誘導路(20)の複数の部分(16)をキャプチャするように取り付けられている、複数の電子画像を受け取ること(506)、
正規化された画像データを生成するために、前記複数の電子画像を
前処理すること(508)、
前記正規化された画像データに前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを適用することによって、前記誘導路(20)の中央線位置(22)に対する前記航空機(10)のクロストラックエラー(304)の予備的な予測値を生成すること(510)、及び
前記航空機(10)の1以上の以前のクロストラックエラー(304)の1以上の以前の予測値を使用して、前記クロストラックエラー(304)の予測値を生成するために、前記クロストラックエラー(304)の前記予備的な予測値を後処理すること(512)、を実行さ
せ、
前記航空機誘導/制御システム(200)に前記複数の電子画像を前処理することを実行させる前記実行可能な指示命令が、前記航空機誘導/制御システム(200)に、
空、前記航空機(10)のプロペラ、前記航空機(10)の主翼(12)、又は前記航空機(10)の胴体のうちの1以上に対応する、前記複数の電子画像のそれぞれの1以上の部分を除去すること(604)、及び
前記複数の電子画像のそれぞれを標準サイズにサイズ変更すること(606)、を実行させる、
航空機誘導/制御システム(200)。
【請求項2】
前記実行可能な指示命令が、更に、前記航空機誘導/制御システム(200)に、
前記航空機(10)の全地球測位システム(GPS)ユニット(18)から位置の予測値を受け取ること(514)、及び
前記クロストラックエラー(304)の前記予測値に基づいて前記位置の予測値を調整すること(514)を実行させる、請求項1に記載の航空機誘導/制御システム(200)。
【請求項3】
前記実行可能な指示命令が、更に、前記航空機誘導/制御システム(200)に、
前記誘導路(20)の前記中央線位置(22)に向けて前記航空機(10)を導くことによって、前記クロストラックエラー(304)を低減させるために、前記航空機(10)の機首方位(306)に対する調整を決定すること(516)、及び
前記航空機(10)の前記機首方位(306)に対する前記調整を実施するために、前記航空機(10)の方向舵制御を調整すること(516)を実行させる、請求項1に記載の航空機誘導/制御システム(200)。
【請求項4】
前記航空機誘導/制御システム(200)に、前記クロストラックエラー(304)の前記予備的な予測値を後処理することを実行させる、前記実行可能な指示命令が、前記航空機誘導/制御システム(200)に、
前記1以上の以前のクロストラックエラー(304)の前記1以上の以前の予測値を使用して、経時的なクロストラックエラー(304)の予測値の変化を滑らかにするために、前記クロストラックエラー(304)の前記予備的な予測値にカルマンフィルタを適用すること(512)を実行させる、請求項1に記載の航空機誘導/制御システム(200)。
【請求項5】
前記実行可能な指示命令が、更に、前記航空機誘導/制御システム(200)に、
前記複数の電子画像内の前記航空機(10)の1以上の外側部分の1以上の位置に基づいて、前記複数の電子撮像デバイス(14)を較正すること(502)を実行させる、請求項1に記載の航空機誘導/制御システム(200)。
【請求項6】
前記複数の電子撮像デバイス(14)であって、
少なくとも、前記航空機(10)の左翼(12)上に取り付けられた左翼電子撮像デバイス(14)と前記航空機(10)の右翼(12)上に取り付けられた右翼電子撮像デバイス(14)を含み、
前記複数の電子画像が、前記左翼電子撮像デバイス(14)からの電子画像を有する左チャネルと前記右翼電子撮像デバイス(14)からの電子画像を有する右チャネルを含み、
前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルが、前記正規化された画像データ内の前記左チャネルと前記右チャネルの前処理されたバージョンを受け取る(510)ように構成されている、前記複数の電子撮像デバイス(14)を更に備える、請求項1に記載の航空機誘導/制御システム(200)。
【請求項7】
航空機誘導又は制御向けのコンピュータ実装された方法であって、
1以上のプロセッサ(214)によって、プログラムメモリ内に記憶されたマルチチャネルニューラルネットワークモデルにアクセスすること(504)、
前記1以上のプロセッサ(214)において、航空機(10)上に取り付けられた複数の電子撮像デバイス(14)から複数の電子画像を受け取ること(506)であって、前記複数の電子撮像デバイス(14)は、前記航空機(10)が誘導路(20)上で止まっているか又は前記誘導路(20)に沿って移動している最中に、前記誘導路(20)の複数の部分(16)をキャプチャするように取り付けられている、複数の電子画像を受け取ること(506)、
前記1以上のプロセッサ(214)によって、正規化された画像データを生成するために、前記複数の電子画像を
前処理すること
であって、空、前記航空機(10)のプロペラ、前記航空機(10)の主翼(12)、又は前記航空機(10)の胴体のうちの1以上に対応する、前記複数の電子画像のそれぞれの1以上の部分を除去することを含む、前記複数の電子画像を前処理すること(508)、
前記1以上のプロセッサ(214)によって、前記正規化された画像データに前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを適用することによって、前記誘導路(20)の中央線位置(22)に対する前記航空機(10)のクロストラックエラー(304)の予備的な予測値を生成すること(510)、及び
前記1以上のプロセッサ(214)によって、前記航空機(10)の1以上の以前のクロストラックエラー(304)の1以上の以前の予測値を使用して、前記クロストラックエラー(304)の予測値を生成するために、前記クロストラックエラー(304)の前記予備的な予測値を後処理すること
であって、前記1以上の以前のクロストラックエラー(304)の前記1以上の以前の予測値を使用して、経時的なクロストラックエラー(304)の予測値の変化を滑らかにするために、前記クロストラックエラー(304)の前記予備的な予測値にカルマンフィルタを適用することを含む、前記クロストラックエラー(304)の前記予備的な予測値を後処理すること(512)を含む、コンピュータ実装された方法。
【請求項8】
前記1以上のプロセッサ(214)において、前記航空機(10)の全地球測位システム(GPS)ユニット(18)から位置の予測値を受け取ること(514)、及び
前記1以上のプロセッサ(214)によって、前記クロストラックエラー(304)の前記予測値に基づいて前記位置の予測値を調整すること(514)を更に含む、請求項
7に記載のコンピュータ実装された方法。
【請求項9】
前記1以上のプロセッサ(214)によって、前記誘導路(20)の前記中央線位置(22)に向けて前記航空機(10)を導くことによって前記クロストラックエラー(304)を低減させるために、前記航空機(10)の機首方位(306)に対する調整を決定すること(516)、及び
前記1以上のプロセッサ(214)によって、前記航空機(10)の前記機首方位(306)に対する前記調整を実施するために、前記航空機(10)の方向舵制御を調整すること(516)を更に含む、請求項
7に記載のコンピュータ実装された方法。
【請求項10】
1以上の測定デバイス及び1以上の訓練電子撮像デバイス(14)によって、複数のデータポイントを含む訓練データセットを生成すること(404)を更に含み、各データポイントが、(i)一組の複数の訓練画像、及び(ii)前記一組の訓練画像に関連付けられ、訓練誘導路(20)の訓練中央線(22)からの距離を示す、エラー測定値を含み、
前記方法が、更に、
1以上の更なるプロセッサ(214)によって、
前記複数のデータポイントを含む前記訓練データセットにアクセスすること(408)、及び
前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを得るための入力として、前記訓練データセット内の前記データポイントに訓練アルゴリズムを適用することによって、ベースモデルを訓練すること(408)によって、前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを生成すること(408)、並びに
前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを、前記プログラムメモリ(212)内に記憶すること(410)を含む、請求項
7に記載のコンピュータ実装された方法。
【請求項11】
前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを生成することが、
複数のデータ拡張のうちの1以上を、前記訓練データセット内の前記データポイントのうちの1以上の前記訓練画像のうちの1以上に適用することによって、拡張されたデータポイントを生成すること(406)であって、前記複数のデータ拡張が、垂直なジッター、回転、又は異常な画像のアーチファクトである、拡張されたデータポイントを生成すること(406)、及び
前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを得るための更なる入力として、前記拡張されたデータポイントに前記訓練アルゴリズムを適用することによって、前記ベースモデルを更に訓練すること(408)を更に含む、請求項
10に記載のコンピュータ実装された方法。
【請求項12】
前記訓練データセット内の各データポイントが、前記一組の訓練画像に関連付けられた前記訓練誘導路(20)の前記訓練中央線(22)に対する機首方位(306)を更に含み、
前記クロストラックエラー(304)の前記予備的な予測値を生成すること(510)が、前記正規化された画像データに前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを適用することによって、前記誘導路(20)の前記中央線位置(22)に対する前記航空機(10)の機首方位(306)の予備的な予測値を生成することを含み、
前記クロストラックエラー(304)の前記予備的な予測値を後処理すること(512)が、前記航空機(10)の前記機首方位(308)の予測値を生成するために、前記機首方位(306)前記予備的な予測値を後処理することを含む、請求項
10に記載のコンピュータ実装された方法。
【請求項13】
前記ベースモデルが、反転残差ブロックモデルである、請求項
10に記載のコンピュータ実装された方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示は、誘導路に沿って移動しながら又は他の表面移動中に、航空機を位置調整及び/又は誘導するためのシステム及び方法に関する。地面に沿ってタクシングしている間に、航空機は、通常、誘導路又は滑走路の中央にあるように操縦される。航空機は、航空機の位置に関する目視検査及び全地球測位システム(GPS)データを使用して、パイロットによって制御される。自律的な制御では、GPSデータが、航空機の局所的な位置を特定するための一次的な技法である。しかし、最良のGPSシステムであってさえも、制限された精度を有し、気象条件や意図的又は意図しない干渉などの環境条件に起因する信号損失の影響を受ける。したがって、そのような精度の制限に対処し、局所的な位置の予測のロバスト性を高めるために、補足的又は代替的な技法が必要である。
【発明の概要】
【0002】
一実施例は、航空機向けの航空機誘導/制御システムを含む。航空機誘導/制御システムは、1以上のプロセッサ、並びに(i)マルチチャネルニューラルネットワークモデル及び(ii)実行可能な指示命令を記憶したプログラムメモリを含む。実行可能な指示命令は、1以上のプロセッサによって実行されたときに、航空機誘導/制御システムに、航空機上に取り付けられた複数の電子撮像デバイス(例えば、デジタルカメラ若しくはLIDARユニット)から、複数の電子画像を受け取らせ、正規化された画像データを生成するために、複数の電子画像を前処理させ、正規化された画像データにマルチチャネルニューラルネットワークモデルを適用することによって、誘導路の中央線位置に対する航空機のクロストラックエラーの予備的な予測値を生成させ、航空機の1以上の以前のクロストラックエラーの1以上の以前の予測値を使用して、クロストラックエラーの予測値を生成するために、クロストラックエラーの予備的な予測値を後処理させる。複数の電子撮像デバイスは、航空機が誘導路上で止まっているか又は誘導路に沿って移動している最中に、誘導路の複数の部分をキャプチャするように取り付けられている。
【0003】
別の一実施例は、1以上のプロセッサによって実施される航空機誘導又は制御向けのコンピュータ実装された方法を含む。該方法は、プログラムメモリ内に記憶されたマルチチャネルニューラルネットワークモデルにアクセスすること、航空機上に取り付けられた複数の電子撮像デバイスから複数の電子画像を受け取ること、正規化された画像データを生成するために、複数の電子画像を前処理すること、正規化された画像データにマルチチャネルニューラルネットワークモデルを適用することによって、誘導路の中央線位置に対する航空機のクロストラックエラーの予備的な予測値を生成すること、及び、航空機の1以上の以前のクロストラックエラーの1以上の以前の予測値を使用して、クロストラックエラーの予測値を生成するために、クロストラックエラーの予備的な予測値を後処理することを含む。複数の電子撮像デバイスは、航空機が誘導路上で止まっているか又は誘導路に沿って移動している最中に、誘導路の複数の部分をキャプチャするように取り付けられている。
【0004】
更に別の一実施例は、航空機誘導又は制御向けの実行可能な指示命令を記憶した有形な非一過性のコンピュータ可読媒体を含む。該実行可能な指示命令は、コンピュータシステムの1以上のプロセッサによって実行されたときに、コンピュータシステムに、プログラムメモリ内に記憶されたマルチチャネルニューラルネットワークモデルにアクセスさせ、航空機上に取り付けられた複数の電子撮像デバイスから、複数の電子画像を受け取らせ、正規化された画像データを生成するために、複数の電子画像を前処理させ、正規化された画像データにマルチチャネルニューラルネットワークモデルを適用することによって、誘導路の中央線位置に対する航空機のクロストラックエラーの予備的な予測値を生成させ、航空機の1以上の以前のクロストラックエラーの1以上の以前の予測値を使用して、クロストラックエラーの予測値を生成するために、クロストラックエラーの予備的な予測値を後処理させる。複数の電子撮像デバイスは、航空機が誘導路上で止まっているか又は誘導路に沿って移動している最中に、誘導路の複数の部分をキャプチャするように取り付けられている。
【0005】
上述の特徴、機能、及び利点は、様々な実施形態において独立に実現することが可能であり、又は別の実施形態において組み合わせることも可能である。これらの実施形態について、以下の説明及び添付図面を参照して更に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図2】航空機誘導/制御システムのブロック図である。
【
図3】誘導路上の航空機のクロストラックエラーの上面図である。
【
図5】例示的な航空機誘導/制御方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書で開示されるのは、システム、方法、及び非一過性のコンピュータ可読媒体であり、その媒体は、マルチチャネルニューラルネットワークモデルと、デジタルカメラやLIDARユニットなどの航空機上に取り付けられた電子撮像デバイスからの画像とを使用して、誘導路上の航空機のクロストラックエラーの予測値を生成するための指示命令を記憶している。本開示の技法は、誘導路上の航空機のクロストラックエラーを予測するために、マルチチャネルニューラルネットワークモデルを訓練するように実施されてよい。更に又は代替的に、本開示の技法は、誘導路上の航空機のクロストラックエラーの予測値を生成するように実施されてよい。ある実施形態では、クロストラックエラーの予測値が、GPSベースの航空機の位置の予測値を調整するために使用されてよい。更なる実施形態では、クロストラックエラーの予測値が、誘導路内で航空機を中央に置くために、航空機の方向舵制御を調整するために使用されてよい。
【0008】
図1は、誘導路20上に配置された航空機10の上面図である。誘導路20は、誘導路20に沿って移動している最中に、航空機10を中央に置くために使用される中央線22を有する。誘導路20は、誘導路20の使用可能な部分の縁部を示す各側の縁部線24も有する。航空機10は、主翼12を含む。主翼12は、左翼と右翼を含んでよい。複数の電子撮像デバイス14が、航空機10上に取り付けられており、各電子撮像デバイス14の視野内の誘導路20の複数の部分16の電子画像をキャプチャする。様々な実施形態では、本文書の全体を通して説明される電子撮像デバイス14が、デジタルカメラ、LIDARユニット、レーダーユニット、超音波センサユニット、又は局所的な環境の一部分の電子画像を生成するように構成された他の電子デバイスを含む。更なる実施形態では、本文書の全体を通して説明される電子撮像デバイス14が、前述の種類の電子撮像デバイス14の2つ以上の組み合わせを含む。その組み合わせは、複数の種類の画像データを使用することによって、システムのロバスト性を高める。図示されているように、ある実施形態は、中央線22を含む誘導路20の複数の部分16の画像をキャプチャし且つ部分的に重なるように、各主翼12上に取り付けられた電子撮像デバイス14を含む。航空機10は、航空機10に位置の予測値を提供するためのGPSユニット18も含む。GPSユニット18は、位置座標を特定するためにGPS信号を受信し処理するように構成されたGPS受信機である。
【0009】
図2は、本明細書で説明される訓練方法400及び/又は航空機誘導/制御方法500の部分又は全部を実行するために使用される、航空機誘導/制御システム200を、ブロック図として示している。ある実施形態では、航空機誘導/制御システム200が、航空機10内に設置され、動作中に航空機10を誘導又は制御するように構成されている。航空機誘導/制御システム200は、コントローラ210、データベース220、及び通信ユニット230を含む。該コントローラは、以下のもののそれぞれのうちの1以上を含む、すなわち、プログラムメモリ212、プロセッサ214、及びランダムアクセスメモリ(RAM)216である。各プログラムメモリ212は、プロセス、ルーチン、及びソフトウェアプログラムを実施するための指示命令などの、電子データを記憶するように構成された、非一過性で有形のメモリデバイスである。各プロセッサ214は、ソフトウェアプログラム、アプリケーション、及びルーチンなどの、コンピュータ実行可能な指示命令を実行するように適合され構成されている。各RAM216は、使用中に電子データを記憶するための揮発性メモリとして構成されている。
【0010】
プログラムメモリ212、プロセッサ214、及びRAM216のそれぞれは、入力/出力(I/O)回路218に接続されている。I/O回路218は、コントローラ210も、航空機誘導/制御システム200の他の構成要素(すなわち、データベース220、通信ユニット230、及び何らかの方向舵制御ユニット240)に接続する。データベース220は、ソフトウェアアプリケーションによって使用されるために、電子データを、非一過性の有形なメモリデバイス内に記憶するように構成されている。ある実施形態では、データベース220及びプログラムメモリ212が、単一のメモリへと組み合わされてよい。通信ユニット230は、コントローラ210と、航空機10の電子撮像デバイス14及びGPSユニット18などの、航空機誘導/制御システム200に通信可能に接続された外部デバイスと、の間の通信を管理するように構成された、航空機誘導/制御システム200の構成要素である。
【0011】
電子撮像デバイス14に接続されるように図示されているが、航空機誘導/制御システム200は、電子撮像デバイス14からの画像データの制御を改善するために、ある実施形態では、電子撮像デバイス14を含む。更なる又は代替的な実施形態では、航空機誘導/制御システム200が、同様にGPSユニット18を含む。また更なる又は代替的な実施形態では、航空機誘導/制御システム200が、航空機10の方向舵を制御することによって、航空機10の機首方位に対する調整を決定及び/又は実施するように構成された、方向舵制御ユニット240を含む。航空機誘導/制御システム200の更なる又は代替的な実施形態は、
図2で示されているより少ない、追加の、又は代替的な構成要素、並びに
図2で示されている構成要素の任意の組み合わせを含んでよい。
【0012】
図3は、誘導路20上の航空機10の上面図を示しており、中央線22と航空機のセンタリング位置線302との間のクロストラックエラー304を示している。航空機10のクロストラックエラー304は、(誘導路20上に投影された)航空機10のセンタリング位置と中央線22に沿った最も近い点との間の地上に沿った距離を示している。これは、中央線22と中央線22に平行になっているセンタリング位置線302との間の距離に等しく、そのセンタリング位置線は、航空機10のセンタリング位置の直下の誘導路20の表面上の点を通って続いている。したがって、クロストラックエラー304は、航空機10の中心が、誘導路20の中央線22から、中央線22に垂直な方向に且つ誘導路20の表面に沿ってオフセットされた距離を表している。一実施例として、中央線22の右に対して1.0メートルであるスポットの直上に位置付けられたその中心を有する航空機は、1.0メートルのクロストラックエラー304を有することになる。一方で、中央線22の左に対して1.2メートルであるスポットの直上に位置付けられたその中心を有する別の航空機は、-1.2メートルのクロストラックエラー304を有することになる。
【0013】
更に、ある実施形態では、誘導路20の表面に沿った航空機10の機首方位306が特定される。相対的な機首方位308は、航空機のセンタリング位置線302と機首方位306との間の角度を示している。センタリング位置線302が、中央線22と平行なので、相対的な機首方位308は、誘導路20の表面上での、中央線22と航空機10の機首方位306との間の角度も示している。
【0014】
図4は、複数の電子画像からの画像データを使用して、航空機10向けのクロストラックエラーを304予測するために、マルチチャネルニューラルネットワークモデルを訓練するための訓練方法400の例示的なフロー図を示している。訓練方法400は、データポイントを収集すること、訓練データセットを生成すること、及び訓練データセットを使用してマルチチャネルニューラルネットワークモデルを訓練することを含む。ある実施形態では、入力データ内のノイズ(例えば、ジッター又は画像の回転)に対する、マルチチャネルニューラルネットワークモデルの精度及びロバスト性を改善するために、データ拡張(data augmentation)が生成され使用されてよい。航空機誘導/制御システム200のプロセッサ214(又は別の同様な計算システムの同様なプロセッサ)は、訓練方法400を実施するためにコンピュータ実行可能な指示命令を実施する。該コンピュータ実行可能な指示命令は、プログラムメモリ212(又は同様な計算システムの同様なメモリ)内に記憶されてよい。訓練方法400は、本明細書では、話を分かり易くするために、航空機誘導/制御システム200を参照しながら説明されるが、当業者に容易に理解されるように、他の同様な計算システムが使用されてよい。
【0015】
訓練方法400は、マルチチャネルニューラルネットワークモデルを訓練するためのデータポイントを収集することによって開始する(ブロック402)。それらのデータポイントは、それぞれ、エラー測定値及び1以上の訓練画像を含む。次いで、訓練データセットが、収集されたデータポイントから生成される(ブロック404)。ある実施形態では、データセット内の収集されたデータポイントにデータ拡張を適用することによって、更なる拡張されたデータポイントが生成される(ブロック406)。次いで、マルチチャネルニューラルネットワークモデルを生成するために、データセット内の収集されたデータポイント及び/又は拡張されたデータポイントを使用して、ベースモデルが訓練される(ブロック408)。次いで、そのマルチチャネルニューラルネットワークモデルが、後の使用のためにコンピュータメモリ内に記憶される(ブロック410)。
【0016】
ブロック402では、航空機誘導/制御システム200が、モデルの訓練のために複数のデータポイントを収集する。各データポイントは、以下のものを含む。すなわち、(i)一組の複数の訓練画像、及び(ii)一組の訓練画像に関連付けられ、訓練誘導路の訓練中央線であり得る誘導路20の中央線22からの距離を示す、エラー測定値である。ある実施形態では、データポイントを収集することが、1以上の測定デバイス、及び航空機誘導/制御システム200の電子撮像デバイス14などの1以上の訓練電子撮像デバイスを使用して、データポイントを生成することを含む。各測定デバイスは、測定デバイスの高精度の位置を特定し、且つ/又は、測定デバイスの位置と別の位置との間の距離を特定するように構成された、デバイスである。ある実施形態では、測定デバイスが、高精度のGPSユニット又は補助GPS(A-GPS)ユニットを含む。
【0017】
ある実施形態では、各データポイントが、訓練誘導路の訓練中央線に対する機首方位を更に含む。その機首方位は、データポイントの一組の訓練画像に関連付けられている。データポイント内に含まれる機首方位は、訓練航空機の機首方位306又は相対的な機首方位308であってよい。そのような機首方位は、以下で説明されるように、マルチチャネルニューラルネットワークモデルを訓練するために使用されてよい。
【0018】
ブロック404では、航空機誘導/制御システム200が、複数のデータポイントを含むデータセットを生成する。ある実施形態では、データセットが、相関する又は相関しないデータベースフォーマット内の構造化されたデータとして、データベース220内に記憶される。データセットは、各データポイントが、(i)同時に収集された一組の複数の訓練画像、及び(ii)一組の訓練画像に関連付けられたエラー測定値を含むように、構成される。ある実施形態では、各データポイントが、(iii)訓練誘導路の訓練中央線に対する機首方位を更に含む。更なる実施形態では、航空機誘導/制御方法500に関連して以下で更に詳細に説明されるように、データセットを生成することが、訓練画像のそれぞれに対応する正規化された画像データを生成するために、訓練画像を前処理することを含む。
【0019】
ブロック406では、ある実施形態では、航空機誘導/制御システム200が、航空機誘導/制御システム200によって収集された複数の訓練画像に、1以上のデータ拡張を適用することによって、拡張されたデータポイントを生成する。画像にデータ拡張を適用することは、画像の属性を追加、除去、又は修正するために、そのような画像を処理することを含む。ある実施形態では、データ拡張が、以下のもののうちの1以上を含む。すなわち、垂直なジッター、回転、又は異常な画像のアーチファクトである。そのようなデータ拡張は、航空機10上に取り付けられた電子撮像デバイス14によってキャプチャされた画像内のノイズの源(又はエラーの環境的な源)をシミュレートする。それは、移動しながら、したがって、モデルがそのようなノイズを考慮するように訓練されることを可能にしながら行われる。垂直なジッターのデータ拡張は、タクシング中に主翼12上に取り付けられた電子撮像デバイス14の垂直方向の動きをシミュレートするために、キャプチャされた画像の垂直位置を調整する。回転のデータ拡張は、タクシング中に主翼12上に取り付けられた電子撮像デバイス14の回転方向の動きをシミュレートするために、様々な度(degree)だけ、キャプチャされた画像を回転させる。異常な画像のアーチファクトの拡張は、レンズフレア又はサンプリング解像度のアーチファクトなどの、キャプチャされた画像でときどき生じる種類の人工的な画像のアーチファクトを追加する。更なる実施形態では、(個々の画素の値をランダムに調整することによって)画像にノイズを追加する、(画素値を平均することによって)画像を曖昧にする、又は(画像内の少なくとも幾つかの画素の明度値を増加又は低減させることによって)画像の輝度を調整する、データ拡張などの更なる又は代替的なデータ拡張が、訓練画像に適用される。
【0020】
データ拡張が適用されたときに、結果として生じる拡張された訓練画像は、マルチチャネルニューラルネットワークモデルを訓練するために適切な画像を生成するように、更に切り取られ又はサイズ変更されてよい。ある実施形態では、拡張されたデータポイントの拡張訓練画像が、航空機誘導/制御方法500に関連して以下で更に詳細に説明されるように、正規化された画像データを生成するために、更に前処理される。更なる実施形態では、拡張されたデータポイントが、訓練データセットに追加される。
【0021】
ブロック408では、航空機誘導/制御システム200が、訓練データセットのデータポイントを使用して、ベースモデルを訓練することによって、マルチチャネルニューラルネットワークモデルを生成する。データポイントを使用してベースモデルを訓練することによって、誘導路20上の航空機10向けのクロストラックエラー304を予測するように特に構成された、より精度の高いモデルが生み出される。ある実施形態では、反転残差(inverted residual)ブロックモデルが、ベースモデルとして使用される。そのようなモデルは、画像解析作業に特に適している。マルチチャネルニューラルネットワークモデルを訓練することは、複数のデータポイントを含む訓練データセットにアクセスすること、次いで、ベースモデルの訓練されたバージョンとしてのマルチチャネルニューラルネットワークモデルを得るための入力として、訓練データセット内のデータポイントに訓練アルゴリズムを適用することを含む。ある実施形態では、ベースモデルが、マルチチャネルニューラルネットワークモデルを精緻化するために、拡張されたデータポイントにアクセスすること及び拡張されたデータポイントに訓練アルゴリズムを適用することによって、拡張されたデータポイントを使用して、更に訓練されてよい。どのように訓練されても、結果として生じるマルチチャネルニューラルネットワークモデルは、画像データに基づいてクロストラックエラー304の予測値を生成するために、画像データを処理するように適合され構成されている。訓練されたマルチチャネルニューラルネットワークモデルは、クロストラックエラー304を予測するために画像データに適用される、一組の規則を含む。データポイント及び/又は拡張されたデータポイントが、訓練中央線に対する機首方位を含む、ある実施形態では、マルチチャネルニューラルネットワークモデルが、画像データに基づいて、航空機10の機首方位306又は相対的な機首方位308の予測値を生成するように更に訓練される。
【0022】
ブロック410では、航空機誘導/制御システム200が、プログラムメモリ212又はデータベース220であり得る、コンピュータメモリ内にマルチチャネルニューラルネットワークモデルを記憶する。ある実施形態では、マルチチャネルニューラルネットワークモデルの複数のバージョンが、生成され、航空機の誘導/制御における後の試験及び使用向けに記憶される。
【0023】
図5は、誘導路20上の航空機10のクロストラックエラー304を予測するための、例示的な航空機誘導/制御方法500の例示的なフロー図を示している。航空機誘導/制御システム200は、航空機誘導/制御方法500を実施して、電子画像を取得し、電子画像を前処理し、クロストラックエラー304の予備的な予測値を生成し、予備的な予測値を後処理して、誘導路20の中央線22に対する航空機10のクロストラックエラー304の予測値を生成する。ある実施形態では、航空機誘導/制御システム200のプロセッサ214が、コンピュータ実行可能な指示命令を実施して、航空機誘導/制御方法500を実施する。そのコンピュータ実行可能な指示命令は、プログラムメモリ212内に記憶されてよい。
【0024】
ある実施形態では、航空機誘導/制御システム500が、航空機10上に取り付けられた複数の電子撮像デバイス14を較正することによって開始する(ブロック502)。マルチチャネルニューラルネットワークモデルは、プログラムメモリ212からアクセスされ(ブロック504)、電子画像が、電子撮像デバイス14から受け取られる(ブロック506)。電子画像は、前処理されて、正規化された画像データを生成する(ブロック508)。次いで、マルチチャネルニューラルネットワークモデルは、正規化された画像データに適用されて、クロストラックエラー304の予備的な予測値を生成する(ブロック510)。次いで、クロストラックエラー304のこの予備的な予測値は、更に後処理されて、航空機10の誘導又は制御において使用され得る、航空機10のクロストラックエラー304の予測値を生成する(ブロック512)。ある実施形態では、クロストラックエラー304の予測値が使用されて、航空機10のGPSユニット18からの位置の予測値を補正することができる(ブロック514)。更なる実施形態では、クロストラックエラー304の予測値が、方向舵ユニット240によって使用されて、航空機10の機首方位に対する調整を決定し実施することができる(ブロック516)。
【0025】
ブロック502では、ある実施形態では、航空機誘導/制御システム200が、複数の電子撮像デバイス14を較正して、予期された位置からのそのような電子撮像デバイス14の任意の移動又はシフトに対する補正を行う。各電子撮像デバイス14から受け取られた1以上の電子画像が、較正において使用されてよい。各電子撮像デバイス14は、電子画像内の航空機10の1以上の外側部分のうちの1以上の位置に基づいて、較正される。航空機10の外側部分のそのような位置は、エンジンカウリング、車輪若しくは着陸装置、又は電子撮像デバイス14の視野内で視認可能な航空機10の他の部分を含んでよい。ある実施形態では、航空機10の外装上に塗布された印(marking)が、電子撮像デバイス14の位置合わせを助け得る。
【0026】
ブロック504では、航空機誘導/制御システム200が、航空機誘導/制御システム200のプログラムメモリ212から(又はデータベース220内の)マルチチャネルニューラルネットワークモデルにアクセスする。航空機誘導/制御システム200によってアクセスされるマルチチャネルニューラルネットワークモデルは、上述された訓練方法400に関連して説明されたような、訓練されてコンピュータメモリ内に記憶されたモデルなどの、前訓練されたモデルである。ある実施形態では、プロセッサ214が、以下で更に説明されるように、メモリからマルチチャネルニューラルネットワークモデルにアクセスし、画像データを処理することにおいて使用されるために、RAM216内にコピーを記憶する。
【0027】
ブロック506では、航空機誘導/制御システム200が、航空機10上に取り付けられた複数の電子撮像デバイス14から複数の電子画像を受け取る。複数の電子撮像デバイスは、航空機10が誘導路上で止まっているか又は誘導路に沿って移動している最中に、誘導路20の複数の部分16をキャプチャするようなやり方で、航空機10に取り付けられている。ある実施形態では、複数の電子撮像デバイス14が、少なくとも以下の2つの電子撮像デバイス14を含む。すなわち、航空機10の左翼12上に取り付けられた左翼電子撮像デバイス14と航空機10の右翼12上に取り付けられた右翼電子撮像デバイス14である。そのような実施形態では、複数の電子画像が、左翼電子撮像デバイス14からの電子画像を有する左チャネルと右翼電子撮像デバイス14からの電子画像を有する右チャネルを含む。そのような左チャネル及び右チャネルは、左チャネル又は右チャネルの画像であると電子画像を特定することにおいて固有の相対位置データを追加することによって、モデルの精度を改善するために、マルチチャネルニューラルネットワークモデルに個別に提供されてよい。そのような実施形態では、マルチチャネルニューラルネットワークモデルが、正規化された画像データ内の左チャネルと右チャネルの前処理されたバージョンなどの、左及び右チャネルデータを受け取るように構成されている。
【0028】
ブロック508では、航空機誘導/制御システム200が、複数の電子画像を前処理して、マルチチャネルニューラルネットワークモデルによる解析のための正規化された画像データを生成する。そのような前処理は、データを正規化して、マルチチャネルニューラルネットワークモデルに、より良い入力を提供し、それによって、マルチチャネルニューラルネットワークモデルが、より精度の高い出力を生成することができる。ある実施形態では、複数の電子画像を前処理することが、複数の電子画像のそれぞれの1以上の部分を除去することを含む。更なる実施形態では、正規化された画像データを生成するために複数の電子画像を前処理することが、マルチチャネルニューラルネットワークモデルによる処理の速度を高めるために、複数の電子画像のそれぞれを標準サイズにサイズ変更することを含む。
【0029】
図6は、ある実施形態による、ブロック508で正規化された画像データを生成するための例示的な前処理方法600を示している。ある実施形態では、航空機誘導/制御システム200のプロセッサ214が、プログラムメモリ212内に記憶され得るコンピュータ実行可能な指示命令を実行して、前処理方法600を実施し、そのような正規化された画像データを生成する。前処理方法600は、複数の電子画像のうちの1つの前処理を実行して、そのような電子画像に関連付けられた正規化された画像データを生成する。前処理方法600を実施する実施形態では、前処理方法600が、複数の電子画像の各電子画像に対して実行される。
【0030】
ブロック602では、ブロック506に関連して上述されたように、航空機誘導/制御システム200のプロセッサ214が、複数の電子画像のうちの電子画像を受け取る。ある実施形態では、プロセッサ214が、電子撮像デバイス14のうちの1つから直接的に電子画像を受け取る。一旦、電子画像が受け取られると、電子画像は、ブロック604及びブロック606で前処理される。
【0031】
ブロック604では、プロセッサ214が、電子画像のうちの1以上の部分を除去する。ある実施形態では、電子画像から除去されるそのような部分が、以下のもののうちの1以上に対応する。すなわち、空、航空機10のプロペラ、航空機10の主翼12、及び/又は航空機10の胴体である。更なる実施形態では、除去される部分が、電子画像の空部分及び電子画像のプロペラ部分に対応する。電子画像のそのような部分を除去することは、マルチチャネルニューラルネットワークモデルによって処理されるデータを低減させることによって、並びに、電子画像の除去される部分内に存在し得る交絡特徴(confounding feature)を除去することによって、処理を改善する。
【0032】
ブロック606では、プロセッサ214が、マルチチャネルニューラルネットワークモデルによる処理の速度を高めるために、電子画像を標準サイズにサイズ変更する。そのようなサイズ変更は、電子画像の部分を除去することに加えて又は代替的に実行されてよい。ある実施形態では、電子画像をサイズ変更することが、電子画像を標準サイズに拡大縮小することを含む。更なる実施形態では、電子画像をサイズ変更することが、水平線又は電子画像内で特定される他の特徴(例えば、航空機10の一部分)を位置合わせすることなどによって、電子画像を回転させ又は移動させることによって、電子画像を位置合わせすることを含む。
【0033】
ブロック608では、プロセッサ214が、マルチチャネルニューラルネットワークモデルの入力として使用される正規化された画像データとして、前処理された電子画像を提供する。ある実施形態では、前処理された電子画像が、マルチチャネルニューラルネットワークモデルに提供される前の複数の電子画像から生成された1以上の更なる前処理された電子画像に関連付けられる。
【0034】
図5を参照すると、ブロック510では、航空機誘導/制御システム200が、正規化された画像データにマルチチャネルニューラルネットワークモデルを適用して、誘導路20の中央線22に対応する位置に対する、航空機10のクロストラックエラー304の予備的な予測値を生成する。クロストラックエラー304の予備的な予測値は、上述されたように、中央線22とセンタリング位置線302との間の距離の予測値を示す。正規化された画像データにマルチチャネルニューラルネットワークモデルを適用することは、上述された訓練方法400に従うなどして、モデル訓練中に生成された一組の規則に従って、正規化された画像データを処理することを含んでよい。ある実施形態では、マルチチャネルニューラルネットワークモデルが、左翼電子撮像デバイス14及び右翼電子撮像デバイス14からの前処理された電子画像に対応する、左チャネル及び右チャネル内の正規化された画像データを受け取るように構成されている。どのように受け取られても、正規化された画像データは、マルチチャネルニューラルネットワークモデルによって処理されて、クロストラックエラー304の予備的な予測値を生成する。
【0035】
上述されたように、ある実施形態では、クロストラックエラー304と、相対的な機首方位308などの中央線22に対する航空機10の機首方位と、の両方の予備的な予測値を生成するように、マルチチャネルニューラルネットワークモデルが訓練される。航空機10の機首方位のそのような予測値を使用して、以下で説明されるように、クロストラックエラー304を補正することにおける航空機誘導/制御システム200のレスポンスを改善することができる。そのような実施形態では、機首方位の予備的な予測値を生成するために、マルチチャネルニューラルネットワークモデルが、上述された訓練方法400に従うなどして、モデル訓練中に生成された一組の規則を、正規化された画像データに適用するように構成されている。機首方位のそのような予備的な予測値は、以下で説明されるように、更に後処理されてよい。
【0036】
ブロック512では、航空機誘導/制御システム200が、クロストラックエラー304の予備的な予測値を後処理して、航空機10の制御又は誘導において使用されるのに適したクロストラックエラー304の予測値を生成する。クロストラックエラー304の予備的な予測値を後処理することは、クロストラックエラー304の1以上の以前の予測値を使用する。クロストラックエラー304のそのような以前の予測値は、より前の時間において(すなわち、より前の時間においてキャプチャされた電子画像に基づいて)航空機誘導/制御方法500によって生成された予測値であってよく、クロストラックエラー304の予備的な予測値を含んでよい。クロストラックエラー304のそのような以前の予測値は、航空機誘導/制御方法500の1以上の期間又は繰り返しを通じて更新され得る、デフォルトの予測値を含んでもよい。
【0037】
ある実施形態では、クロストラックエラー304の予備的な予測値を後処理することが、経時的なクロストラックエラー304の予測値の変化を滑らかにするために、カルマンフィルタをクロストラックエラー304の予備的な予測値に適用することを含む。カルマンフィルタを適用することは、航空機10の1以上の以前のクロストラックエラー304の1以上の以前の予測値、及びクロストラックエラー304の予備的な予測値の新しい値を使用して、クロストラックエラー304の予測値を更新することを含む。クロストラックエラー304の現在の及び以前の予備的な予測値の重み付けされた平均に従って、クロストラックエラー304の予測値を更新することによって、カルマンフィルタを適用することが、マルチチャネルニューラルネットワークモデルによって生成されたクロストラックエラー304の予備的な予測値の異常値の影響を低減させる。したがって、カルマンフィルタを使用してデータを後処理することによって生成されたクロストラックエラー304の予測値は、特に、入力データ(すなわち、複数の電子画像及び正規化された画像データ)が大きなノイズに晒されるときに、よりロバストであり且つより正確である。
【0038】
航空機誘導/制御システム200が、航空機10の機首方位の予備的な予測値を生成する実施形態では、航空機10の機首方位のそのような予備的な予測値も、航空機誘導/制御システム200によって後処理されて、相対的な機首方位308などの航空機10の機首方位の予測値を生成する。航空機10の機首方位の予測値のそのような後処理も、機首方位の1以上の以前の予測値を使用する。幾つかのそのような実施形態では、航空機10の機首方位の予測値を後処理することが、経時的な航空機10の機首方位の予測値の変化を滑らかにするために、カルマンフィルタを機首方位の予備的な予測値に適用することを含む。航空機10の機首方位の予測値を生成することが使用されて、以下で説明されるように、クロストラックエラー304を補正することにおける航空機誘導/制御システム200のレスポンスを改善することができる。
【0039】
ブロック514では、ある実施形態では、航空機誘導/制御システム200が、航空機のGPSユニット18から位置の予測値を更に受け取り、マルチチャネルニューラルネットワークモデル及び電子画像を使用して生成されたクロストラックエラー304の予測値に基づいて、位置の予測値を調整する。したがって、そのような実施形態では、電子画像を前処理すること、マルチチャネルニューラルネットワークモデルを適用すること、及び結果として生じるクロストラックエラー304の予備的な予測値を後処理することによって生成される、クロストラックエラー304の予測値が使用されて、航空機10向けのGPSベースの位置の予測値の精度を補足し改善することができる。
【0040】
ブロック516では、ある実施形態では、航空機誘導/制御システム200が、航空機10を誘導路20の中央線22に向けて導くことによって、クロストラックエラー304を低減させるために、航空機10の機首方位306に対する調整を更に決定する。そのような実施形態では、航空機誘導/制御システム200が、航空機10の機首方位306に対する調整を実施するために、航空機10の方向舵制御を更に調整する。したがって、航空機誘導/制御システム200は、航空機10のクロストラックエラー304の予測値を使用して、地上に沿ってタクシングしながら、航空機10の自動化された制御を改善することができる。制御におけるそのような改善は、特に、自律的な動作機能性を有する航空機10に対して、航空機10の改善された自律的な制御を促進する。幾つかのそのような実施形態では、航空機誘導/制御システム200が、航空機10の機首方位306に対するそのような調整を生成するように構成された方向舵制御ユニット240(例えば、方向舵制御モジュール)を含み、更なる実施形態では、そのような調整を実施するように構成される。
【0041】
更に、本開示は以下の条項による実施例を含む。
条項1.
航空機向けの航空機誘導/制御システムであって、1以上のプロセッサ、並びに(i)マルチチャネルニューラルネットワークモデル及び(ii)実行可能な指示命令を記憶したプログラムメモリを備え、前記実行可能な指示命令は、前記1以上のプロセッサによって実行されたときに、前記航空機誘導/制御システムに、前記航空機上に取り付けられた複数の電子撮像デバイスから、複数の電子画像を受け取ることであって、前記複数の電子撮像デバイスは、前記航空機が誘導路上で止まっているか又は前記誘導路に沿って移動している最中に、前記誘導路の複数の部分をキャプチャするように取り付けられている、複数の電子画像を受け取ること、正規化された画像データを生成するために、前記複数の電子画像を前処理すること、前記正規化された画像データに前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを適用することによって、前記誘導路の中央線位置に対する前記航空機のクロストラックエラーの予備的な予測値を生成すること、及び、前記航空機の1以上の以前のクロストラックエラーの1以上の以前の予測値を使用して、前記クロストラックエラーの予測値を生成するために、前記クロストラックエラーの前記予備的な予測値を後処理すること、を実行させる、航空機誘導/制御システム。
条項2.
前記実行可能な指示命令が、更に、前記航空機誘導/制御システムに、前記航空機の全地球測位システム(GPS)ユニットから位置の予測値を受け取ること、及び前記クロストラックエラーの前記予測値に基づいて前記位置の予測値を調整することを実行させる、条項1に記載の航空機誘導/制御システム。
条項3.
前記実行可能な指示命令が、更に、前記航空機誘導/制御システムに、前記誘導路の前記中央線位置に向けて前記航空機を導くことによって、前記クロストラックエラーを低減させるために、前記航空機の機首方位に対する調整を決定すること、及び、前記航空機の前記機首方位に対する前記調整を実施するために、前記航空機の方向舵制御を調整することを実行させる、条項1に記載の航空機誘導/制御システム。
条項4.
前記航空機誘導/制御システムに、前記複数の電子画像を前処理することを実行させる、前記実行可能な指示命令が、前記航空機誘導/制御システムに、空、前記航空機のプロペラ、前記航空機の主翼、又は前記航空機の胴体のうちの1以上に対応する、前記複数の電子画像のそれぞれの1以上の部分を除去すること、及び前記複数の電子画像のそれぞれを標準サイズにサイズ変更することを実行させる、条項1に記載の航空機誘導/制御システム。
条項5.
前記航空機誘導/制御システムに、前記クロストラックエラーの前記予備的な予測値を後処理することを実行させる、前記実行可能な指示命令が、前記航空機誘導/制御システムに、前記1以上の以前のクロストラックエラーの前記1以上の以前の予測値を使用して、経時的なクロストラックエラーの予測値の変化を滑らかにするために、前記クロストラックエラーの前記予備的な予測値にカルマンフィルタを適用することを実行させる、条項1に記載の航空機誘導/制御システム。
条項6.
前記実行可能な指示命令が、更に、前記航空機誘導/制御システムに、前記複数の電子画像内の前記航空機の1以上の外側部分の1以上の位置に基づいて、前記複数の電子撮像デバイスを較正することを実行させる、条項1に記載の航空機誘導/制御システム。
条項7.
前記複数の電子撮像デバイスであって、少なくとも、前記航空機の左翼上に取り付けられた左翼電子撮像デバイスと前記航空機の右翼上に取り付けられた右翼電子撮像デバイスを含み、前記複数の電子画像が、前記左翼電子撮像デバイスからの電子画像を有する左チャネルと前記右翼電子撮像デバイスからの電子画像を有する右チャネルを含み、前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルが、前記正規化された画像データ内の前記左チャネルと前記右チャネルの前処理されたバージョンを受け取るように構成されている、前記複数の電子撮像デバイスを更に備える、条項1に記載の航空機誘導/制御システム。
条項8.
航空機誘導又は制御向けのコンピュータ実装された方法であって、1以上のプロセッサによって、プログラムメモリ内に記憶されたマルチチャネルニューラルネットワークモデルにアクセスすること、前記1以上のプロセッサにおいて、航空機上に取り付けられた複数の電子撮像デバイスから複数の電子画像を受け取ることであって、前記複数の電子撮像デバイスは、前記航空機が誘導路上で止まっているか又は前記誘導路に沿って移動している最中に、前記誘導路の複数の部分をキャプチャするように取り付けられている、複数の電子画像を受け取ること、前記1以上のプロセッサによって、正規化された画像データを生成するために、前記複数の電子画像を前処理すること、前記1以上のプロセッサによって、前記正規化された画像データに前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを適用することによって、前記誘導路の中央線位置に対する前記航空機のクロストラックエラーの予備的な予測値を生成すること、及び、前記1以上のプロセッサによって、前記航空機の1以上の以前のクロストラックエラーの1以上の以前の予測値を使用して、前記クロストラックエラーの予測値を生成するために、前記クロストラックエラーの前記予備的な予測値を後処理することを含む、コンピュータ実装された方法。
条項9.
前記1以上のプロセッサにおいて、前記航空機の全地球測位システム(GPS)ユニットから位置の予測値を受け取ること、及び、前記1以上のプロセッサによって、前記クロストラックエラーの前記予測値に基づいて前記位置の予測値を調整することを更に含む、条項8に記載のコンピュータ実装された方法。
条項10.
前記1以上のプロセッサによって、前記誘導路の前記中央線位置に向けて前記航空機を導くことによって前記クロストラックエラーを低減させるために、前記航空機の機首方位に対する調整を決定すること、及び、前記1以上のプロセッサによって、前記航空機の前記機首方位に対する前記調整を実施するために、前記航空機の方向舵制御を調整することを更に含む、条項8に記載のコンピュータ実装された方法。
条項11.
前記複数の電子画像を前処理することが、空、前記航空機のプロペラ、前記航空機の主翼、又は前記航空機の胴体のうちの1以上に対応する、前記複数の電子画像のそれぞれの1以上の部分を除去することを含み、前記クロストラックエラーの前記予備的な予測値を後処理することが、前記1以上の以前のクロストラックエラーの前記1以上の以前の予測値を使用して、経時的なクロストラックエラーの予測値の変化を滑らかにするために、前記クロストラックエラーの前記予備的な予測値にカルマンフィルタを適用することを含む、条項8に記載のコンピュータ実装された方法。
条項12.
1以上の測定デバイス及び1以上の訓練電子撮像デバイスによって、複数のデータポイントを含む訓練データセットを生成することを更に含み、各データポイントが、(i)一組の複数の訓練画像、及び(ii)前記一組の訓練画像に関連付けられ、訓練誘導路の訓練中央線からの距離を示す、エラー測定値を含み、前記方法が、更に、1以上の更なるプロセッサによって、前記複数のデータポイントを含む前記訓練データセットにアクセスすること、及び、前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを得るための入力として、前記訓練データセット内の前記データポイントに訓練アルゴリズムを適用することによって、ベースモデルを訓練することによって、前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを生成すること、並びに前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを、前記プログラムメモリ内に記憶することを含む、条項8に記載のコンピュータ実装された方法。
条項13.
前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを生成することが、複数のデータ拡張のうちの1以上を、前記訓練データセット内の前記データポイントのうちの1以上の前記訓練画像のうちの1以上に適用することによって、拡張されたデータポイントを生成することであって、前記複数のデータ拡張が、垂直なジッター、回転、又は異常な画像のアーチファクトである、拡張されたデータポイントを生成すること、及び、前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを得るための更なる入力として、前記拡張されたデータポイントに前記訓練アルゴリズムを適用することによって、前記ベースモデルを更に訓練することを更に含む、条項12に記載のコンピュータ実装された方法。
条項14.
前記訓練データセット内の各データポイントが、前記一組の訓練画像に関連付けられた前記訓練誘導路の前記訓練中央線に対する機首方位を更に含み、前記クロストラックエラーの前記予備的な予測値を生成することが、前記正規化された画像データに前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを適用することによって、前記誘導路の前記中央線位置に対する前記航空機の機首方位の予備的な予測値を生成することを含み、前記クロストラックエラーの前記予備的な予測値を後処理することが、前記航空機の前記機首方位の予測値を生成するために、前記機首方位の前記予備的な予測値を後処理することを含む、条項12に記載のコンピュータ実装された方法。
条項15.
前記ベースモデルが、反転残差ブロックモデルである、条項12に記載のコンピュータ実装された方法。
条項16.
航空機誘導又は制御向けの実行可能な指示命令を記憶した有形な非一過性のコンピュータ可読媒体であって、前記実行可能な指示命令は、コンピュータシステムの1以上のプロセッサによって実行されたときに、前記コンピュータシステムに、プログラムメモリ内に記憶されたマルチチャネルニューラルネットワークモデルにアクセスすること、航空機上に取り付けられた複数の電子撮像デバイスから、複数の電子画像を受け取ることであって、前記複数の電子撮像デバイスは、前記航空機が誘導路上で止まっているか又は前記誘導路に沿って移動している最中に、前記誘導路の複数の部分をキャプチャするように取り付けられている、複数の電子画像を受け取ること、正規化された画像データを生成するために、前記複数の電子画像を前処理すること、前記正規化された画像データに前記マルチチャネルニューラルネットワークモデルを適用することによって、前記誘導路の中央線位置に対する前記航空機のクロストラックエラーの予備的な予測値を生成すること、及び、前記航空機の1以上の以前のクロストラックエラーの1以上の以前の予測値を使用して、前記クロストラックエラーの予測値を生成するために、前記クロストラックエラーの前記予備的な予測値を後処理すること、を実行させる、有形な非一過性のコンピュータ可読媒体。
条項17.
前記実行可能な指示命令が、更に、前記コンピュータシステムに、前記航空機の全地球測位システム(GPS)ユニットから位置の予測値を受け取ること、及び前記クロストラックエラーの前記予測値に基づいて前記位置の予測値を調整することを実行させる、条項16に記載の有形な非一過性のコンピュータ可読媒体。
条項18.
前記実行可能な指示命令が、更に、前記コンピュータシステムに、前記誘導路の前記中央線位置に向けて前記航空機を導くことによって、前記クロストラックエラーを低減させるために、前記航空機の機首方位に対する調整を決定すること、及び、前記航空機の前記機首方位に対する前記調整を実施するために、前記航空機の方向舵制御を調整することを実行させる、条項16に記載の有形な非一過性のコンピュータ可読媒体。
条項19.
前記コンピュータシステムに、前記複数の電子画像を前処理することを実行させる、前記実行可能な指示命令が、前記コンピュータシステムに、空、前記航空機のプロペラ、前記航空機の主翼、又は前記航空機の胴体のうちの1以上に対応する、前記複数の電子画像のそれぞれの1以上の部分を除去すること、及び前記複数の電子画像のそれぞれを標準サイズにサイズ変更することを実行させる、条項16に記載の有形な非一過性のコンピュータ可読媒体。
条項20.
前記コンピュータシステムに、前記クロストラックエラーの前記予備的な予測値を後処理することを実行させる、前記実行可能な指示命令が、前記コンピュータシステムに、前記1以上の以前のクロストラックエラーの前記1以上の以前の予測値を使用して、経時的なクロストラックエラーの予測値の変化を滑らかにするために、前記クロストラックエラーの前記予備的な予測値にカルマンフィルタを適用することを実行させる、条項16に記載の有形な非一過性のコンピュータ可読媒体。
【0042】
航空機誘導/制御システム200が、航空機10の機首方位の予測値を生成する、幾つかの実施形態では、機首方位のそのような予測値が、(クロストラックエラー304の予測値と共に)更に使用されて、航空機10のより正確な制御を実現するために、機首方位306に対する調整を決定する。
【0043】
様々な実施形態について上記したが、本開示はそれらに限定されることを意図するものではない。開示されている実施形態に対しては、添付の特許請求の範囲内で更に変形を行うことができる。