IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 横河電機株式会社の特許一覧 ▶ 横河ソリューションサービス株式会社の特許一覧

特許7513391二次電池管理システム及び二次電池管理方法
<>
  • 特許-二次電池管理システム及び二次電池管理方法 図1
  • 特許-二次電池管理システム及び二次電池管理方法 図2
  • 特許-二次電池管理システム及び二次電池管理方法 図3
  • 特許-二次電池管理システム及び二次電池管理方法 図4
  • 特許-二次電池管理システム及び二次電池管理方法 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】二次電池管理システム及び二次電池管理方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/48 20060101AFI20240702BHJP
   H01M 10/42 20060101ALI20240702BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
H01M10/48 P
H01M10/42 P
H02J7/00 X
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019229655
(22)【出願日】2019-12-19
(65)【公開番号】P2021099898
(43)【公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-10-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】513213966
【氏名又は名称】横河ソリューションサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100146835
【弁理士】
【氏名又は名称】佐伯 義文
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(72)【発明者】
【氏名】数見 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】松下 武司
【審査官】鈴木 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-196985(JP,A)
【文献】国際公開第2016/079964(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/171013(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/158396(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/48
H01M 10/42
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池を備える二次電池ユニットと
前記二次電池ユニットと通信可能に接続されて、前記二次電池ユニットの管理を行う二次電池管理装置と、
を備える二次電池管理システムであって、
前記二次電池ユニットは、
前記二次電池の電流値を計測する計測部と、
前記計測部が測定した電流値を積算し、所定期間の電流値の積算値を算出する電流値積算部と、
前記電流値積算部によって算出された前記積算値に基づいて、前記二次電池の残存容量を算出する残存容量計算部と、を更に備え、
前記二次電池管理装置は、前記二次電池の電圧及び前記残存容量を前記二次電池ユニットに要求し、前記二次電池ユニットから送信される前記二次電池の前記電圧及び前記残存容量を受信し、受信した前記電圧及び前記残存容量に基づいて前記残存容量の補正量を演算し、演算した前記補正量を前記二次電池ユニットに送信し、
前記残存容量計算部は、前記二次電池管理装置から送信された前記補正量に基づいて、前記二次電池の前記残存容量を補正する、
二次電池管理システム
【請求項2】
前記二次電池管理装置は、前記二次電池に対して指定されたタイミングで、前記補正量を前記二次電池に反映させる、
請求項1に記載の二次電池管理システム
【請求項3】
前記二次電池管理装置は、複数の前記二次電池ユニットのそれぞれから前記電圧及び前記残存容量を受信し、複数の前記二次電池ユニットに共通のアルゴリズムを用いて前記補正量を演算し、前記複数の二次電池ユニットそれぞれに対して指定されたタイミングで前記補正量を反映させる、
請求項1または2に記載の二次電池管理システム
【請求項4】
前記二次電池は複数のセルを含み、
前記二次電池管理装置は、前記複数のセルそれぞれの前記電圧及び前記残存容量を受信し、受信した前記電圧及び前記残存容量に基づいて前記複数のセルそれぞれの前記補正量を演算し、演算した各前記補正量を前記二次電池ユニットに送信するとともに、セル毎の放電制御を前記二次電池ユニットに指示する、
請求項1から請求項3のいずれかに記載の二次電池管理システム
【請求項5】
二次電池を備える二次電池ユニットと、前記二次電池ユニットと通信可能に接続されて、前記二次電池ユニットの管理を行う二次電池管理装置と、を備える二次電池管理システムの二次電池管理方法であって、
前記二次電池ユニットの計測部が、前記二次電池の電流値を計測するステップと、
前記二次電池ユニットの電流値積算部が、前記計測部が測定した電流値を積算し、所定期間の電流値の積算値を算出するステップと、
前記二次電池ユニットの残存容量計算部が、前記電流値積算部によって算出された前記積算値に基づいて、前記二次電池の残存容量を算出するステップと、
前記二次電池管理装置が、前記二次電池の電圧及び残存容量を前記二次電池ユニットに要求するステップと、
前記二次電池管理装置が、前記二次電池ユニットから送信される前記二次電池の前記電圧及び前記残存容量を受信するステップと、
前記二次電池管理装置が、受信した前記電圧及び前記残存容量に基づいて前記残存容量の補正量を演算するステップと、
前記二次電池管理装置が、演算した前記補正量を前記二次電池ユニットに送信するステップと、
前記二次電池ユニットが、前記二次電池管理装置から送信された前記補正量に基づいて、前記二次電池の前記残存容量を補正するステップと、
を有する二次電池管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池管理システム及び二次電池管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、充放電可能な二次電池を備え、必要なときに必要に応じて二次電池に対する充放電を行うシステムが種々の分野で用いられている。例えば、電力分野では、昼間電力消費の一部を夜間電力に移行(ピークシフト)させるために用いられている。このようなシステムでは、システムを安全かつ効率的に長期運用するために、二次電池の状態を示す情報を精度よく検出することが重要になる。二次電池の状態を示す情報は、例えば、二次電池の残存容量や充電率(State of Charge、以下「SOC」ともいう)等である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-252381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のシステムの多くは、検出した二次電池の状態を示す情報の管理を二次電池ユニットの内部で独自に行っている。尚、二次電池ユニットのメーカーが異なれば、二次電池の状態を示す情報や充放電制御の管理方法は異なる。このように、従来は、二次電池の状態を示す情報の管理が内部で行われていたため、二次電池の状態を正確に把握し、二次電池の充放電を適切に制御する上で問題があった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、二次電池の状態を示す情報を外部から管理することができる二次電池管理システム及び二次電池管理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、二次電池を備える二次電池ユニットと通信可能に接続されて、前記二次電池ユニットの管理を行う二次電池管理装置であって、前記二次電池の電圧及び状態値を前記二次電池ユニットに要求し、前記二次電池ユニットから送信される前記二次電池の前記電圧及び前記状態値を受信し、受信した前記電圧及び前記状態値に基づいて前記状態値の補正量を演算し、演算した前記補正量を反映させるために前記二次電池ユニットに送信する二次電池管理装置である。
【0007】
(2)本発明の他の態様は、(1)の二次電池管理装置であって、前記二次電池に対して指定されたタイミングで、前記補正量を前記二次電池に反映させる。
【0008】
(3)本発明の他の態様は、(1)または(2)の二次電池管理装置であって、複数の前記二次電池ユニットのそれぞれから前記電圧及び前記状態値を受信し、複数の前記二次電池ユニットに共通のアルゴリズムを用いて前記補正量を演算し、前記複数の二次電池ユニットそれぞれに対して指定されたタイミングで前記補正量を反映させる。
【0009】
(4)本発明の他の態様は、(1)から(3)のいずれかの二次電池管理装置であって、前記二次電池は複数のセルを含み、二次電池管理装置は前記複数のセルそれぞれの前記電圧及び前記状態値を受信し、受信した前記電圧及び前記状態値に基づいて前記複数のセルそれぞれの前記補正量を演算し、演算した各前記補正量を前記二次電池ユニットに送信するとともに、セル毎の放電制御を前記二次電池ユニットに指示する。
【0010】
(5)本発明の他の態様は、(1)から(4)のいずれかの二次電池管理装置であって、前記状態値は、前記二次電池の充電率、残存容量、最大容量、劣化度合いのいずれかを少なくとも含む。
【0011】
(6)本発明の他の態様は、上述した二次電池管理方法であって、二次電池を備える二次電池ユニットと通信可能に接続されて、前記二次電池ユニットの管理を行う二次電池管理装置の二次電池管理方法であって、前記二次電池の電圧及び状態値を前記二次電池ユニットに要求するステップと、前記二次電池ユニットから送信される前記二次電池の前記電圧及び前記状態値を受信するステップと、受信した前記電圧及び前記状態値に基づいて前記状態値の補正量を演算するステップと、演算した前記補正量を反映させるために前記二次電池ユニットに送信するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一態様によれば、二次電池の状態を示す情報を外部から管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1の実施形態に係る二次電池管理システムの構成を示すブロック図である。
図2図1に示す管理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】二次電池の充電特性の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係る管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図5】本実施形態に係る二次電池ユニットの処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照し、本発明に係る二次電池管理装置及び二次電池管理方法の実施形態について説明する。
【0015】
[概要]
本発明の実施形態の管理装置は、二次電池の状態を示す情報を外部から管理することができるようにするものである。具体的には、管理装置は、二次電池ユニットの外部からの制御にしたがって、二次電池の状態を示す情報を補正することができる。すなわち、管理装置は、計画的なタイミングで、二次電池の状態を示す情報を補正することができる。また、二次電池ユニットのメーカーの手法に依存しない統一された方法にしたがって、二次電池の状態を示す情報を補正することができる。
【0016】
充放電可能な二次電池を備えるシステムは、二次電池の状態を示す情報(以下、「状態値」と称する)を精度よく検出することが重要になる。状態値を精度よく検出することで、システムを安全かつ効率的に長期運用することができる。二次電池の状態値は、例えば、二次電池の残存容量、SOC、最大容量、劣化度合い(State of Health、以下「SOH」ともいう)等である。
【0017】
例えば、残存容量を算出する方法の一つとして、電流の積算量を用いる方法がある。この方法では、充放電した電流を積算して積算値を取得し、初期の残存容量に積算量を加算することによって、残存容量を算出する。長期に渡って二次電池ユニットを使用する場合、電流値の測定誤差が蓄積し、算出した残存容量と実際の残存容量との間に誤差が生じる。誤差を補正するため、残存容量の補正が行われる。ただし、補正等の状態値の管理は二次電池ユニットの内部で独自に行われている。このため、ユーザが意図していないタイミングで状態値が補正され、充放電制御を計画通りに実施できない場合があった。
【0018】
また、バーチャルパワープラント(Virtual Power Plant)等のように分散電源を活用して、仮想発電所として機能させる取り組みがある。このようなシステムは、複数の異なるメーカーの二次電池ユニットを備える。状態値の補正アルゴリズムや、補正のタイミングは、二次電池ユニットのメーカーや種別に応じて異なる。このため、統一化された方法にしたがって、複数の二次電池ユニットの状態値を管理することが困難になる場合がある。
【0019】
二次電池の状態値の概念についても、二次電池ユニットのメーカーや種別に応じて異なる。例えば、複数の二次電池ユニットの間で満充電時のSOCの値が異なる場合がある。このため、統一化された概念にしたがって、複数の二次電池ユニットの状態値を活用することが困難になる場合がある。
【0020】
また、各二次電池ユニットの内部で高度な演算処理を行って精度の高い状態値を検出しようとすると、二次電池ユニットに高機能なプロセッサを備える必要が生じる。ただし、各二次電池ユニットの内部に高機能なプロセッサを搭載することにより、システムのコストが上昇する。
【0021】
したがって、本実施の形態の二次電池の管理装置は、二次電池を備える二次電池ユニットと通信可能に接続され、外部から二次電池ユニットの管理を行う。管理装置は、二次電池の電圧及び状態値を二次電池ユニットに要求し、二次電池ユニットから送信される二次電池の電圧及び状態値を受信する。管理装置は、受信した電圧及び状態値に基づいて状態値の補正量を演算し、演算した補正量を反映させるために二次電池ユニットに送信する。これにより、二次電池の状態を示す情報を外部から管理することができる。
【0022】
[第1実施形態]
<二次電池管理システムの構成>
本発明の実施形態に係る二次電池管理システムの一構成例について説明する。図1は、第1の実施形態に係る二次電池管理システムの構成を示すブロック図である。図1に示す二次電池管理システムは、管理装置100、及び複数の二次電池ユニット200A~200Cを備える。二次電池管理システムのユーザは、例えば、電気事業者、情報サービス事業者、施設の管理者、アグリゲータ等である。
【0023】
図1に示す複数の二次電池ユニット200A~200Cは、互いに異なるメーカーの二次電池ユニット200であってもよい。尚、図1の例では、二次電池管理システムが複数の二次電池ユニット200A~200Cを備える場合を例示するが、二次電池ユニット200は一つであってもよい。以下、複数の二次電池ユニット200A~200Cを区別しない場合は、二次電池ユニット200と称する。
【0024】
管理装置100と各二次電池ユニット200とは、ネットワークを介して接続される。管理装置100は、各二次電池ユニット200の充放電を制御するとともに、各二次電池201の状態値を管理する。尚、管理装置100は、クラウド環境上のサーバであってもよい。
【0025】
管理装置100は、制御部101、及び補正演算部102を備える。制御部101は、各二次電池ユニット200の充放電を制御する。制御部101は、充放電計画にしたがって、各二次電池ユニット200に充放電の制御指示を出力する。補正演算部102は、状態値の補正量の演算に用いるデータを二次電池ユニット200に要求し、受信したデータに基づいて補正量を演算する。補正演算部102は、二次電池ユニット200に対して指定されたタイミングで、演算した補正量を二次電池ユニット200に反映させる。
【0026】
本実施の形態における状態値は、例えば、二次電池の残存容量、SOC、最大容量、SOH等を示す。残存容量(Ah)は、現時点の二次電池が放電可能な残りの電気量である。最大容量(Ah)は、規定される電圧の範囲において、二次電池に最大限に蓄えることができる電気量である。SOC(%)は、二次電池の充電率を示し、式「残存容量÷最大容量×100」にしたがって算出される。SOH(%)は、二次電池の劣化度合いを示し、式「現時点の最大容量÷初期の最大容量×100」によって算出される。尚、本実施の形態では、状態値として残存容量を補正する場合を例示する。
【0027】
二次電池ユニット200は、二次電池201、充放電制御部202、計測部203、電流値積算部204、及び残存容量計算部205を有する。ここでは、一つの二次電池ユニット200の構成を説明するが、他の二次電池ユニット200の構成についても同様である。
【0028】
二次電池201は、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池等である。充放電制御部202は、管理装置100の制御部101から出力される指示にしたがって、二次電池201の充電及び放電の状態を制御する。計測部203は、二次電池201の電流値及び電圧値を所定間隔で計測する。計測部203は、例えば、電圧センサー、電流センサー等を備える。計測部203は、計測した電流値及び電圧値を、電流値積算部204及び補正演算部102に出力する。
【0029】
電流値積算部204は、クーロンカウント処理にしたがって計測部203が測定した電流値を積算し、所定期間の電流値の積算値を算出する。電流値積算部204は、放電時には積算値を減算し、充電時には積算値を加算する。すなわち、電流値積算部204は、二次電池201に流入する電流と、二次電池201から流出する電流を積算して、所定期間の積算値を算出する。
【0030】
残存容量計算部205は、残存容量と積算値とを加算することで、残存容量を更新する。残存容量計算部205は、管理装置100からの要求に応答して、電圧値及び電流値の計測値、並びに電流値積算部204が算出した残存容量を管理装置100に出力する。また、残存容量計算部205は、残存容量の補正量を管理装置100から受信すると、補正量にしたがって残存容量を更新する。
【0031】
図2は、図1に示す管理装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。管理装置100は、CPU(Central Processing Unit)110、通信モジュール111、インタフェース112等を備えるコンピュータである。管理装置100は、さらに、RAM(Random Access Memory)113、ROM(Read Only Memory)115、HDD(Hard Disk Drive)116等を備える。
【0032】
RAM113は、管理プログラム114を記憶する。CPU110は、RAM113等に記憶された管理プログラム114を読み出して実行する。これにより、管理装置100は、制御部101、補正演算部102の各機能を実現する。尚、これらの機能101、102のうちの一部は、電子回路によって実現されてもよい。
【0033】
通信モジュール111は、各二次電池ユニット200と接続する。通信モジュール111は、各二次電池ユニット200との間で無線通信を行ってもよいし、有線通信を行ってもよい。また、管理装置100は、通信モジュール111を介して、図示しない端末装置と接続してもよい。ユーザは、例えば、端末装置を操作することによって、管理装置100が演算した補正量や、補正後の残存容量を端末装置に表示させる。
【0034】
ここで、図3にしたがって、一般的な状態値の補正方法について説明する。尚、本実施の形態における補正量の演算方法は、図3の例に限定されるものではない。状態値の補正方法は、一般的に知られる種々の方法がある。
【0035】
<残存容量の補正方法>
図3は、二次電池の充電特性の一例を示す図である。図3の横軸は、残存容量(Ah)を表し、縦軸は電圧値(V)を表す。図3は、二次電池に定電流が流れている状態で充電した場合における電圧値の変移を示す。二次電池の残存容量の変化に応じて、二次電池の電圧は変化する。図3の例では、電圧値が最小の場合はSOC「0%」を示し、電圧値が最大の場合はSOC「100%」を示す。
【0036】
図3に示すように、二次電池の電圧と残存容量との間の関係は、所定の特性を有する。例えば、特性として、あるSOCの区間で明瞭な特徴が関係に表れる。明瞭な特徴が表れるSOCの値またはSOCの区間を、特徴点F1または特徴的な区間F2と称する。特徴点F1、及び特徴的な区間F2は、例えば、二次電池の特性に応じて異なる。特徴点や、特徴的な区間を利用することで、残存容量の補正量を演算することができる。
【0037】
例えば、特徴点F1がSOC「80%」である場合の補正量の演算方法について例示する。二次電池201がSOC「80%」のときに測定された電圧値、及び残存容量が取得される。図3に示す予め記憶された特性に基づいて、測定された電圧値に対応する残存容量が取得される。そして、特性(図3)に基づいて取得された残存容量と、二次電池201がSOC「80%」のときの残存容量との差分が、補正量として取得される。
【0038】
残存容量と電圧との関係の特性は、二次電池のメーカーや種別に応じて異なる。このため、特徴点F1は、図3の例に限定されるものではない。特徴点F1は、SOC「100%」であってもよいし、他の値であってもよい。例えば、SOC「100%」である場合、二次電池を満充電させることで、満充電された状態のSOCが、値「100%」に補正される。ただし、この場合、二次電池を満充電させることにより、二次電池の品質が劣化し易くなる。
【0039】
また、特徴的な区間F2がSOC「30%~40%」である場合の補正量の演算方法について例示する。二次電池201がSOC「30%~40%」のときに測定された電圧値、及び残存容量が取得される。予め記憶された特性(図3)に基づいて、測定された各電圧値に対応する各残存容量がそれぞれ取得される。そして、特性(図3)に基づいて取得された各残存容量と、二次電池201がSOC「30%~40%」のときの各残存容量との差分が、補正量として取得される。
【0040】
上述したとおり、残存容量の補正量の演算は、この例に限定されるものではない。例えば、電圧値、残存容量に加えて、さらに温度や抵抗値等に基づいて、残存容量の補正量が演算されてもよい。温度や抵抗値等にさらに基づくことにより、補正量をより高精度に求めることができる。
【0041】
尚、複雑な演算処理を用いて補正量を高精度に演算する方法もある。このような方法には、充放電時の電圧の変化を除外した開放電圧(OCV:Open Current Voltage)を求める方法や、微分特性を用いる方法がある。微分特性「dV/dQ」は、残存容量の変化量「dQ」に対する二次電池の電圧値の変化量「dV」の割合を示す。微分特性「dV/dQ」と残存容量との関係を利用することで、補正量をより高精度に求めることができる。
【0042】
<補正演算処理の流れ>
図4は、本実施形態に係る管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。図5は、本実施形態に係る各二次電池ユニット200の処理の一例を示すフローチャートである。前述したとおり、本実施の形態では残存容量を補正する場合を例示する。
【0043】
まず、図4のフローチャートにしたがって管理装置100の処理の流れを説明する。管理装置100の制御部101は、二次電池ユニット200に対して、補正条件の運転を開始する(ステップS11)。具体的には、制御部101は、二次電池が、図3で説明した特徴点F1または特徴的な区間F2のSOCになるように、二次電池ユニット200の充放電を制御する。この例では、制御部101は、SOC「30%~40%」において充電または放電の少なくとも一方が行われるように、二次電池ユニット200の充放電を制御する。
【0044】
より具体的には、例えば、現時点のSOCが「20%」である場合、制御部101は、二次電池201に流れる電流を定電流にして、二次電池201をSOC「40%」となるまで充電させる。一方、例えば、現時点のSOCが「40%」である場合、制御部101は、二次電池201をSOC「30%」となるまで放電させる。
【0045】
二次電池201が補正条件を満たすと、管理装置100の補正演算部102は、データの転送要求を二次電池ユニット200に出力する(ステップS12)。データは、二次電池201のSOCが特徴的な区間F2に含まれている状態の、電圧値及び電流値の測定値、並びに残存容量である。すなわち、補正演算部102は、SOC「30%~40%」の状態における所定の時間間隔の、電圧値、電流値の測定値及び残存容量を、二次電池ユニット200に要求する。補正演算部102は、二次電池ユニット200からデータを受信して、RAM113やHDD116等のメモリに記憶する。補正演算部102は、二次電池ユニット200から、所定の時間間隔ごとにデータを受信してもよいし、データを一括して受信してもよい。
【0046】
補正演算部102は、二次電池ユニット200から受信したデータに基づいて、残存容量の補正量を演算する(ステップS13)。補正演算部102は、所定のアルゴリズムにしたがって補正量を演算する。なお、補正量を演算するアルゴリズムについても、予め、複数のアルゴリズムから指定されてもよい。
例えば、補正演算部102は、予め記憶された二次電池201の特性(図3)に基づいて、SOC「30%~40%」の状態における電圧値の測定値に対応する残存容量を求める。補正演算部102は、求めた残存容量と、二次電池ユニット200から受信した残存容量との差分を補正量として求める。尚、本実施の形態では、補正演算部102は、二次電池201に定電流が流れている状態で充放電が制御されているか否かを検証するために、電流値を取得する。
【0047】
このように、二次電池ユニット200の外部の管理装置100は、残存容量の補正量を演算する。また、複数の二次電池ユニット200を備える場合、管理装置100は、複数の二次電池ユニット200に共通のアルゴリズムを用いて補正量を演算する。これにより、二次電池ユニット200のメーカーの手法に依存することなく、統一された方法にしたがって二次電池の状態値を補正することができる。
【0048】
補正演算部102は、二次電池ユニット200に対して指定されたタイミングで、算出した補正量「ΔQc」を、二次電池ユニット200に出力する(ステップS14)。これにより、二次電池ユニット200の残存容量「Q」が補正される。タイミングとして指定された日時等の情報は、RAM113やHDD116等のメモリに記憶される。CPU110は、管理プログラム114にしたがって、指定されたタイミングで二次電池ユニット200に補正量を反映させる制御を行う。
【0049】
ステップS14のタイミングは、例えば、ユーザによって管理装置100を介して補正が指示された時点である。または、タイミングは、予め指定された所定の日時や、予め指定された定期的な日時でもよい。このように、予め指定されたタイミングで、残存容量が反映される。このため、ユーザが意図しないタイミングで残存容量が補正されることにより、充放電制御を計画通りに実施できなくなる事態の発生を抑制できる。
【0050】
また、複数の二次電池ユニット200を備える場合、管理装置100は、複数の二次電池ユニット200のそれぞれに対して指定された各タイミングで補正量を反映させる。この場合、複数の二次電池ユニット200それぞれについて、日時等のタイミングの情報がメモリに記憶される。CPU110は、管理プログラム114にしたがって、各二次電池ユニット200に指定されたタイミングで、各二次電池ユニット200に対応する補正量を反映させる制御を行う。これにより、管理装置100は、各二次電池ユニット200に適したタイミングで、残存容量を補正することができる。
【0051】
尚、管理装置100は、指定されたタイミングに合わせてステップS11~S13の処理を行う。例えば、管理装置100は、指定されたタイミングの直前にステップS11~S13の処理を行ってもよい。または、管理装置100は、指定されたタイミングの前日等にステップS11~S13の処理を予め行っておいてもよい。
例えば、CPU110は、予め、二次電池ユニット200の補正量を反映させるタイミングの情報を、メモリから読み出して取得する。CPU110は、取得したタイミングの情報にしたがって、ステップS11~S13の処理を実行する処理期間を設定し、当該処理の実行を制御する。なお、タイミングの直前、指定された期間等のように、タイミングに加えて処理期間がさらに指定されてもよい。これにより、より柔軟に、残存容量を外部から管理することができる。
また、ステップS11、S12の処理と、ステップS13の処理とは別の期間に実行されてもよい。すなわち、補正演算部102は、補正条件の運転の指示及びデータの取得処理と、補正量の演算処理とを別の期間に実行してもよい。例えば、補正演算部102は、予めデータを取得しておき、補正量を反映させるタイミングの直前に補正量を演算してもよい。
【0052】
次に、図5のフローチャートにしたがって、二次電池ユニット200の処理の流れを説明する。フローチャートに図示していないが、二次電池ユニット200は、管理装置100から補正条件の運転の指示を受信する。二次電池ユニット200は、補正条件の運転の指示に応じて充放電を制御しながら、下記に示すステップS21~S24の処理を繰り返す。
【0053】
二次電池ユニット200の計測部203は、二次電池201の電圧値、及び電流値を測定する(ステップS21)。二次電池ユニット200の電流値積算部204は、所定期間の電流値の測定値を積算する(ステップS22)。電流値積算部204は、所定期間における電流値の積算値「ΔQ」を求める(ステップS23)。二次電池ユニット200の残存容量計算部205は、所定期間の電流値の積算値「ΔQ」と、保持している残存容量「Q」とを加算し、残存容量を更新する(ステップS24)。
【0054】
残存容量計算部205は、管理装置100からデータ転送要求を受信したか否かを判定する(ステップS25)。データ転送要求を受信した場合(S25のYES)、残存容量計算部205は、補正条件を満たした状態における時系列の連続したデータを管理装置100に転送する(ステップS26)。すなわち、残存容量計算部205は、SOC「30%~40%」のときの電圧値及び電流値の測定値(S21)と、残存容量(S24)とを管理装置100に出力する。
【0055】
残存容量計算部205は、管理装置100から補正量「ΔQc」を受信したか否かを判定する(ステップS27)。補正量「ΔQc」を受信した場合(S27のYES)、残存容量計算部205は、受信した補正量「ΔQc」にしたがって、残存容量を補正する(ステップS28)。すなわち、残存容量計算部205は、ステップS24で更新された最新の残存容量「Q」に、受信した補正量「ΔQc」を加算して、残存容量を更新する。
【0056】
残存容量の補正処理(ステップS28)の後、または、補正量を受信していない場合(S27のNO)、残存容量計算部205はステップS21の処理に戻る。
【0057】
このように、二次電池ユニット200は、電圧値、電流値を定期的に計測しながら、積算により残存容量を検出する処理を繰り返す。その処理の間に、管理装置100から、補正条件の運転指示を受けると、二次電池ユニット200はSOCを特徴点または特徴的な区間の状態に制御する。二次電池ユニット200は、SOCが特徴点または特徴的な区間における補正量の算出用のデータを管理装置100に出力する。二次電池ユニット200は、二次電池ユニット200に対して指定されたタイミングで管理装置100から補正量を受信すると、補正量に基づいて残存容量を更新する。
【0058】
尚、上述の実施形態では、残存容量の補正量を算出する場合を例示したが、SOCの補正量の算出する場合についても同様である。管理装置100は、ステップS13で補正量としてSOCの差分値を算出してもよい。または、補正した残存容量に基づいて、SOCが補正されてもよい。
【0059】
また、上述の実施形態では、管理装置100が二次電池ユニット200から、電圧値、電流値、及び残存容量を受信する場合を例示した。ただし、この例に限定されるものではなく、管理装置100は、電圧値及び残存容量のみを受信してもよい。または、管理装置100は、電圧値及び残存容量に加えて、温度や抵抗値等の別のデータを二次電池ユニット200から受信してもよい。
【0060】
また、補正量の演算に用いる特徴点F1または特徴的な区間F2は、二次電池ユニット200に応じて異なってもよい。前述したとおり、二次電池ユニット200のメーカーや種別が異なれば、二次電池201の特性も異なる。したがって、二次電池201の特性に応じて、二次電池201ごとに、特徴点F1または特徴的な区間F2が設定される。また、管理装置100を介して、ユーザによって、各二次電池ユニット200の特徴点F1または特徴的な区間F2が管理されてもよい。
【0061】
(変形例)
上述した実施形態では、残存容量またはSOCを補正する場合を例示した。この例に限定されるものではなく、本実施の形態は最大容量やSOHの補正に対しても適用可能である。残存容量の補正量の演算と同様にして、電圧値及び残存容量に基づいて、最大容量やSOHの補正量を演算することができる。最大容量やSOHの補正量の演算方法は種々の方法があり、一般的に知られる技術である。
【0062】
管理装置100は、例えば、二次電池ユニット200から、SOCが特徴点または特徴的な区間における、電圧値及び残存容量を要求する。管理装置100は、二次電池ユニット200から受信した電圧値及び残存容量に基づいて、最大容量の補正量を演算する。管理装置100は、二次電池ユニット200に指定されたタイミングで、最大容量の補正量を二次電池ユニット200に送信して、反映させる。また、管理装置100は、補正量としてSOHの差分値を算出してもよい。または、補正した最大容量に基づいて、SOHが補正されてもよい。
【0063】
以上のように、本実施の形態における管理装置100は、二次電池201を備える二次電池ユニット200と通信可能に接続されて、二次電池ユニット200の管理を行う。管理装置100は、二次電池の電圧及び状態値を二次電池ユニット200に要求し、二次電池ユニット200から送信される二次電池201の電圧及び状態値を受信する。管理装置100は、受信した電圧及び状態値に基づいて状態値の補正量を演算し、演算した補正量を反映させるために二次電池ユニット200に送信する。
【0064】
これにより、管理装置100は、二次電池ユニット200の外部から、二次電池201の状態値の補正を指示することができる。すなわち、二次電池ユニット200の外部から、二次電池201の状態値の補正のタイミングを制御することができる。これにより、ユーザが意図したタイミングで、二次電池201の状態値を補正することができる。
【0065】
したがって、二次電池201の状態値がユーザの意図していないタイミングで補正され、充放電制御を計画通りに実施できない事態の発生を抑制することができる。換言すると、計画的なタイミングで二次電池201の状態値を補正することで、充放電制御を計画通りに実施することができる。
【0066】
また、本実施の形態では、二次電池ユニット200の外部の管理装置100が、共有のアルゴリズムにしたがって、状態値の補正量を演算する。このため、二次電池監視システムが複数の二次電池ユニット200を備える場合に、次の効果を奏する。すなわち、メーカーの手法に依存しない共通のアルゴリズムにしたがって状態値を補正できるとともに、補正量の演算に用いるアルゴリズムを認識可能になる。また、二次電池ユニット200のメーカーの相違に関わらず、状態値の概念を統一化できる。このように、一元化されたアルゴリズムや概念にしたがって、二次電池201の状態値を管理することができる。
【0067】
また、本実施の形態における管理装置100は、二次電池ユニット200の外部の管理装置100が状態値の補正量の演算機能を有する。これにより、それぞれの二次電池ユニット200の内部に高度な演算機能を有するプロセッサを備える必要がない。このため、二次電池ユニット200のコストを抑制することができる。
【0068】
[第2の実施形態]
図1に図示していないが、二次電池ユニット200は、二次電池201の単電池セルを複数個、直列に接続したセル群を備える。複数のセルの間で残存容量が一致していない場合、残存容量が最も少ないセルの残存容量に、二次電池201の残存容量が制限される。したがって、各セルの残存容量を均等化するためにセル間の放電制御(セルバランス機能)が行われる。
【0069】
ここで、セルバランス機能の制御の一例を説明する。例えば、セルバランス機能の制御では、複数のセルのうちの特定のセルが最大電圧(満充電)に到達した場合に、当該セルの充電を停止し放電させる。また、例えば、満充電に至っていない他のセルに対して充電が指示される。直列接続した各セルについて充電及び放電を繰り返すことで、複数のセルの残存容量が満充電となる。
【0070】
この例によると、直列接続したセルの個数分、充電及び放電を繰り返すことにより、二次電池201を使用できない期間が生じる。したがって、各セルを満充電させることなく、セルバランスを実現できることが望ましい。ただし、各二次電池ユニット200の内部に、複数のセル間の残存容量のバランスを解析するアルゴリズムを実装する場合、コストが上昇する。
【0071】
したがって、第2の実施形態における管理装置100は、二次電池ユニット200の外部の管理装置100がセルバランス機能を実装する。すなわち、二次電池ユニット200の各セルの残存容量を検出し、セル毎に放電制御する。システムの構成例や、管理装置100のハードウェア構成は、第1の実施形態と同様である。管理装置100、及び、二次電池ユニット200の処理のフローチャート図についても、下記の処理を除いて、第1の実施形態と同様である。
【0072】
第2の実施形態における管理装置100は、複数のセルそれぞれの電圧及び残存容量を二次電池ユニット200に要求する。管理装置100は、受信した各セルの電圧及び残存容量に基づいて、各セルの残存容量の補正量を演算する。管理装置100は、演算した各セルの補正量を二次電池ユニット200に送信するとともに、各セルの補正後の残存容量に基づいて、セル毎に放電制御を指示する。
【0073】
管理装置100は、複数のセル間の残存容量を比較して、残存容量が相対的に高い一部のセルの放電時間を制御する。つまり、管理装置100は、残存容量が相対的に高いセルを放電させる。これにより、各セルを満充電させることなく、複数のセルの残存容量を均等化できる。また、セルバランスの実施のために使用できない期間の発生を抑制することができる。このように、管理装置100は、二次電池ユニット200の各セルの残存容量を管理できるとともに、各セルの放電を管理することができる。
【0074】
尚、第2の実施形態では、複数のセルそれぞれの残存容量の補正量を演算する場合を例示したが、第1の実施形態と同様にして、SOCの補正量の算出する場合についても有効である。管理装置100は、各セルの状態値の補正量としてSOCの差分値を算出してもよい。または、補正した残存容量に基づいて、SOCが取得されてもよい。また、第1の実施形態と同様に、複数のセルそれぞれの最大容量やSOHの補正量を算出する場合についても有効である。
【0075】
図2で上述したとおり、管理装置100は、コンピュータで実現されてもよい。この場合、それぞれの機能を実現するためのプログラムがコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、CPU等の演算処理回路により実行することによって実現してもよい。
【0076】
尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、各装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0077】
「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するものを含んでよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、プログラムを送信する場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持するものを含んでよい。
【0078】
上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。また、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。また、上述したコンピュータシステムは、クラウドコンピューティングシステムの構成要素であるコンピューティングリソースとして構成されていてもよい。クラウドコンピューティングシステムは、ネットワークを介して相互に各種のデータを送受信可能とする。
【0079】
また、上各装置の一部、又は全部は、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現されてもよい。各装置の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【符号の説明】
【0080】
100…管理装置、二次電池ユニット…200A~200C、201…二次電池、202…充放電制御部、203…計測部、204…電流値積算部、205…残存容量計算部、
110…CPU、111…通信モジュール、112…インタフェース、113…RAM、114…管理プログラム、115…ROM、116…HDD
図1
図2
図3
図4
図5