(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】通気システムを備える身体支持クッション
(51)【国際特許分類】
A47C 27/15 20060101AFI20240702BHJP
A47C 21/04 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
A47C27/15 B
A47C21/04 A
(21)【出願番号】P 2020572671
(86)(22)【出願日】2019-06-26
(86)【国際出願番号】 US2019039251
(87)【国際公開番号】W WO2020006085
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2022-01-17
(32)【優先日】2018-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505067070
【氏名又は名称】テンピュール・ワールド・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Tempur World, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100112911
【氏名又は名称】中野 晴夫
(72)【発明者】
【氏名】テイラー・エム・ジャンセン
(72)【発明者】
【氏名】ハミッド・ガネイ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ・エイ・エバンズ・ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン・アルベルト
(72)【発明者】
【氏名】ジャドソン・ピー・グワルトニー
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・スウィッツァー
(72)【発明者】
【氏名】ヘンリー・ガルマ
(72)【発明者】
【氏名】アランダ・タール
【審査官】瀧本 絢奈
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-506631(JP,A)
【文献】特表2012-513248(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0235215(US,A1)
【文献】国際公開第2018/083516(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 27/00-27/22
A47C 21/04
A47D 7/00
A61G 7/00- 7/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通気システムを有する身体支持クッションであって、
少なくとも固定された基礎部と、少なくとも固定されたデッキ部分を有する基礎と、
前記固定された基礎部または前記固定されたデッキ部分のいずれか一方に配置された空気移動器と、を含み、
前記空気移動器が外気の空気流を生むための入口と出口とを有し、
前記身体支持クッションはまた、
第一の端部が前記空気移動器の出口と流体連通し、第二の端部がマットレスと流体連通する導管、を含み、
前記マットレスは、
波形発泡体で形成された下部支持層と、
前記下部支持層の上に配置された空気分配アセンブリと、を有し、
前記空気分配アセンブリは、四方が囲まれた空洞と、前記空洞内に配置されたエンベロープ材料を含み、
前記エンベロープ材料は、前記外気の前記空気流を含まず、前記空洞内の空気流の境界を画定し、
前記マットレスはまた、
前記空洞内に配置された網状発泡体と、
第一の複数の空気流孔を有する発泡エンベロープ層を含み、
前記発泡エンベロープ層は、
(a)前記外気の前記空気流を限定または制限するのに十分に高い密度、または、
(b)前記エンベロープ層の第一の複数の空気流孔を遮ることなく前記発泡エンベロープ層の底面に配置された第二のエンベロープ材料
のうちの1つを有し、
前記マットレスはまた、
前記空気分配アセンブリの上に配置された身体支持発泡体層と、を有し、
前記身体支持発泡体層は、第二の複数の孔を含み、
前記網状発泡体は、前
記エンベロープ材料を通って延びる前記導管から前記外気の前記空気流を受け取り、前記外気の前記空気流を前記発泡エンベロープ層の前記第一の複数の孔に分配し、前記第一の複数の孔から前記身体支持発泡体層の第二の複数の孔を通って前記身体支持発泡体層の上面に分配し、前記外気の前記空気流の実質的に全部が前記身体支持発泡体層の前記第二の複数の孔を通るようにする、
身体支持クッション。
【請求項2】
前記第一の複数の孔の少なくとも一部は、前記第二の複数の孔の少なくとも一部と整列する、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項3】
前記第一の複数の孔または前記第二の複数の孔のうちの少なくとも1つは、前記マットレスの頭部端と足部端との間で密度が変化する、請求項2に記載の身体支持クッション。
【請求項4】
前記第一の複数の孔または前記第二の複数の孔の少なくとも1つは、実質的に垂直である、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項5】
前記第一の複数の孔または前記第二の複数の孔の少なくとも1つは、垂直方向に対して相対的に角度を有する、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項6】
前記空洞は、第一の空洞および第二の空洞である、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項7】
前記空洞の上方に配置される前記第二のエンベロープ材料をさらに含む、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項8】
前記空洞が長方形である、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項9】
前記空洞が導管接続孔を有する、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項10】
前記空洞は、前記空気分配アセンブリ内に空気流のための境界を画定する、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項11】
前記基礎が可動デッキ部分を含み、
前記マットレスの少なくとも一部は前記可動デッキ部分の上に位置して前記マットレスのポジション調整が可能である、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項12】
前記導管が前記固定されたデッキ部分を通過する、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項13】
前記外気の前記空気流はフィルタリングされてもよく、アロマセラピーを提供してもよい、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項14】
前記マットレスの上面上に位置するカバーをさらに含み、
前記カバーは、トップパネルと、スペーサ布を有するインナーパネルとを含む、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項15】
前記スペーサ布は、前記トップパネルに当接して配置される、請求項14に記載の身体支持クッション。
【請求項16】
前記スペーサ布は、三次元クロス構造を有する双方向延伸性の布で形成される、請求項14に記載の身体支持クッション。
【請求項17】
前記空気移動器と流体連通し、アロマセラピーを提供するカートリッジを含む、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項18】
前記基礎の可動部分をさらに含み、前記基礎は調節可能である、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項19】
前記導管が可撓性である、請求項1に記載の身体支持クッション。
【請求項20】
通気システムを有する身体支持クッションであって、
波形発泡体で形成される下部支持層と、
前記下部支持層の上に配置される空気分配アセンブリと、を含み、
前記空気分配アセンブリが、空洞と、前記空洞内に配置されるエンベロープ材料とを含み、
前記身体支持クッションはまた、
前記エンベロープ材料の上の前記空洞内に配置される網状発泡体と、
前記空気分配アセンブリの上に配置される少なくとも1つの発泡体層とを含み、
前記少なくとも1つの発泡体層が、発泡体エンベロープ層と身体支持層とを含み、
前記網状発泡体は、導管からと、前記空洞内の前記エンベロープ材料の孔からの外気を受け取り、前記外気を前記少なくとも1つの発泡体層の複数の孔に分配し、
前記外気の実質的に全部が前記身体支持発泡体層を通って前記身体支持発泡体層の上面に流れるようにする、
身体支持クッション。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
本出願は、2018年6月29日に出願され、その全体がここに参照され援用される「Body Support Cushion with Ventilation System」と題する米国特許出願第16/023、364号に基づく優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本実施形態は、通気システムを備える身体支持クッションに関する。より具体的に、しかし限定的ではなく述べると、本実施形態は、身体支持クッションの発泡体層(foam layer)を通して流体連通する通気システムを備える身体支持クッションに関する。
【背景技術】
【0003】
研究によると、睡眠には理想的な温度があるようであり、この温度が非常に高いと、眠りにつくまでに時間がかかり、一旦眠りにつくと、それが中断したり、断片化されたりする可能性がある。この問題は夏期の月間に悪化し、人々は必要な睡眠を失い、翌日のパフォーマンスの低下と長期的に潜在的健康リスクにつながる。
【0004】
研究は、温度変化が回避されると、人々はよりよく睡眠ができ、休養したと感じ、翌日は活力が戻る。
【0005】
通常高温で就寝し、睡眠がマットレス内の過剰な熱貯蔵により継続的に中断する消費者に、提供することが望ましい。
【0006】
ベッドアセンブリに、快適睡眠の向上した機能を提供する必要がある。したがって、ベッド又はその他のクッション装置に通気を提供することが望ましいかもしれない。
【0007】
本明細書の、この背景技術のセクションに含まれる情報は、ここで引用されるあらゆる参考文献又は説明も含めて、技術的な参照目的のみで含まれており、本発明の範囲を限定する主題であると考えられるべきではない。
【発明の概要】
【0008】
本出願は、添付の特許請求の範囲に記載された1つ1つ又はそれ以上の特徴及び/又は以下の特徴を開示しており、これらは単独で、または任意の組み合わせで、特許可能な主題を構成することができる。
【0009】
本実施形態では、中を通過する通気空気の流れを可能にする発泡体で形成されたマットレスが提供される。マットレスは、複数の発泡体層から形成されていてもよく、その下面を介して入力される空気を受けてもよい。マットレスは、入力された空気を広げるが、空気が上層およびその上面の穴を通って上方に移動するように空気の流れを拘束する発泡体層アセンブリを提供する。穴は、通気ゾーン内に配置されてもよく、そのような穴の密度は、ゾーン内で変化してもよく、またはゾーン内で一貫していてもよい。
【0010】
いくつかの実施形態によれば、
通気システムを有する身体支持クッションは、
少なくとも固定された基礎部と、少なくとも固定されたデッキ部分を有するデッキとを有する調節可能な基礎部と、
固定された基礎部または固定されたデッキ部分のいずれか一方に配置された空気移動器と、を含み、
空気移動器が入口と出口とを有し、
身体支持クッションはまた、
第一の端部が空気移動器の出口と流体連通し、第二の端部がマットレスと流体連通する導管を含み、
マットレスは、
波形発泡体(convoluted foam)で形成された下部支持層と、
下部支持層の上に配置された空気分配アセンブリと、を有してもよく、
空気分配アセンブリは、空洞と、エンベロープ材料を含み、
マットレスはまた、
空洞内に配置された網状発泡体(reticulated foam)と、
空気分配アセンブリの上に配置された快適層(comfort layer)と、を有してもよく、
網状発泡体は、導管から空気を受け取り、空気を快適層の第一の複数の孔(aperture)に分配し、第一の複数の孔から身体支持発泡体層の第二の複数の孔を通って身体支持発泡体層の上面に分配することを特徴とする。
【0011】
以下の任意の実施形態は、前述の実施形態と単独で、または他の実施形態と前記実施形態との組み合わせで利用することができる。第一の複数の孔の少なくとも一部は、前述の第二の複数の孔の少なくとも一部と整列する。さらに、第一の複数の孔または第二の複数の孔のうちの少なくとも1つは、マットレスの頭部端と足部端との間で密度が変化する。前記複数の孔は、実質的に垂直であってもよいし、垂直方向に対して相対的に角度を有してもよい。前記空洞は、第一の空洞および第二の空洞であってもよい。身体支持クッションは、空洞の上方に配置されるエンベロープ材料をさらに含んでもよい。空洞は、長方形であってもよい。空洞は、導管接続孔を有してもよい。空洞は、空気分配アセンブリ内に空気の流れのための境界を画定してもよい。マットレスは、可撓性でもよく、可動デッキ部分の調整によって移動可能であってもよい。導管は、固定デッキ部分を通過してもよい。空気流はフィルタリングされてもよく、さらにアロマセラピーを提供できてもよい。身体支持クッションはさらに、トップパネルと、スペーサ布(spacer fabric)を有するインナーパネルとを含むカバーを含んでもよい。スペーサ布は、トップパネルに当接して配置されてもよい。スペーサ布は、三次元的クロス構造を有する双方向延伸性の布(bidirectional stretch fabric)で形成されていてもよい。身体支持クッションは、さらに、空気移動器と流体連通し、アロマセラピーを提供するカートリッジを含んでいてもよい。身体支持クッションはさらに、デッキの可動部分を含んでもよく、その基礎部は調節可能である。
【0012】
いくつかの実施形態によれば、通気システムを有する身体支持クッションは、波形発泡体で形成される下部支持層と、下部支持層の上に配置される空気分配アセンブリとを有するマットレスを含んでもよい。空気分配アセンブリは、空洞と、空洞内に配置されるエンベロープ材料とを含んでもよい。網状発泡体は、エンベロープ材料上の空洞内に配置されてもよい。少なくとも1つの発泡体層が、空気分配層の上に配置されてもよい。網状発泡体は、導管からと、エンベロープ材料に設けられた孔からとの空気を受け取り、空気を少なくとも1つの発泡体層の複数の孔に分配する。
【0013】
いくつかの実施形態によれば、通気性のある身体支持クッションのためのカバーは、上層の超高分子量ポリエチレンと、上層に編み込まれる下層の耐火性紡績糸(yarn)とを有するトップパネルと、トップパネルの下に配置され、インナーパネルを有する境界部(border)とを含み、インナーパネルは、双方向延伸性スペーサ布を含み、スペーサ布は、三次元クロス構造をさらに含み、スペーサ布は、乾燥熱抵抗(DTR:dry thermal resistance)を減少させることにより通気性を向上させる。
【0014】
以下の任意の実施形態は、前述の実施形態と単独で、または他の実施形態と前述の実施形態との組み合わせで利用することができる。カバーはさらに、上層に耐火性の外用剤(topical chemistry)を含んでもよい。耐火性紡績糸は、モダクリル系紡績糸(modacrylic yarn)であってもよい。カバーは、トップパネルを境界部に取り付けるためのファスナをさらに含んでもよい。スペーサ布は、第一の上層と第二の下層とを有してもよく、その間に前記三次元クロス構造を有してもよい。
【0015】
本概要は、以下の詳細な説明にさらに記載されている概念の一選択肢を簡略化した形で紹介するために提供される。本要約は、請求される主題の主要な特徴または本質的な特徴を特定することを意図したものではなく、また、請求される主題の範囲を限定するために使用されることを意図したものでもない。上記の概説された特徴のすべては、例示的なもののみとして理解されるべきであり、様々な実施形態のより多くの特徴および目的は、本明細書の開示から収集できてもよい。したがって、本要約のいかなる限定的な解釈も、本明細書に含まれる明細書、特許請求の範囲および図面の全体をさらに読むことなく理解されるべきではない。本発明の特徴、詳細、ユーティリティ、および利点のより広範な提示は、添付の図面に図示され、添付の特許請求の範囲に定義されている本発明の様々な実施形態の以下の書面による説明において提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
実施形態がより良く理解されるように、通気システムを有する身体支持クッションの実施形態を、ここから例示によって説明する。通気システムを備えた身体サポートクッションの他の実施形態が、本説明を読むと、当業者には明らかになるため、これらの実施形態は、特許請求の範囲を制限するものではない。本実施形態の非限定的な例が図示される。
【0017】
【
図1】
図1は、マットレス及び基礎部を含むベッドアセンブリの斜視図である。
【
図2】
図2は、ベッドアセンブリの分解斜視図である。
【
図4】
図4は、空気分配アセンブリの分解断面詳細図である。
【
図6】
図6は、基礎部上の空気移動器の下側斜視図である。
【
図7】
図7は、基礎部上の空気移動器の側面図である。
【
図8】
図8は、ファンアセンブリの側面断面詳細図である。
【
図9】
図9は、ベッドアセンブリの通気に利用されるシステムの模式図である。
【
図10】
図10は、いくつかの実施形態に係るマットレスカバーの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
通気システムを備えた身体支持クッションは、以下の説明に記載される、または図面に図示される構成要素の詳細な構造および配置の適用に限定されるものではないことが理解されるべきである。記載された実施形態は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で利用、または実施されることが可能である。また、本明細書で使用される表現および用語は、説明の目的のためであり、限定的とみなされるべきではないことが理解されるべきである。本明細書で使用される「含む」、「から成る」、または「有する」の使用およびその変形は、その後に記載された項目およびその等価物、ならびに追加の項目を包含することを意図している。他に限定されない限り、本明細書では、「接続される」、「結合される」、および「取り付けられる」という用語、およびそのバリエーションは、広範に使用され、直接的および間接的な接続、結合、および取り付けを包含する。さらに、「接続されている」および「結合されている」という用語およびその変形は、物理的または機械的な接続または結合に限定されない。
【0019】
ここで
図1~10を参照すると、本ベッドアセンブリは、マットレスを非限定的な例とするような身体支持クッションを通る通気を提供する。このベッドアセンブリは、ベッド内の温度変動を防止し、顧客を一晩中一定の体温に保つ能動的な通気を使用する。それは、環境から周囲の空気を引き込み、気づかれずにそれが消費者の身体に到達するまでマットレスを介して押すことによって機能する。その軌跡の間、空気はフィルタリングされることが可能性であり、入ってくる空気から細菌、花粉、ヒョウヒダニ(house dust mite)の分泌物を除去できる。マットレスの中に新鮮な空気を継続的に流すことで、マットレスの表面温度と微小気候(microclimate)の相対湿度が一晩中一定に保たれ、それは、熱の蓄積や望ましくない湿度が発生しないことを意味する。温度の変動が防止されると、人々はよりよく眠り、翌日にはより休息して元気になったと感じることが研究により示されている。さらに、いくつかの実施形態において、空気は、使用者の睡眠プロファイルに基づいて理想的な温度に調整(冷却または加熱)されてもよく、温度制御された空気の流れをベッド内に連続的に向けることにより、マットレスは、新鮮さを保持し、最適に乾燥した衛生的な状態を維持する。
【0020】
ここで
図1を参照すると、ベッドアセンブリ10の斜視図が描かれている。ベッドアセンブリ10は、マットレス12と基礎部14を含む。この実施形態全体を通してマットレス12が描かれているが、当業者であれば、マットレスは、単に身体支持クッションの1種であり、他の身体支持クッション構造が、本開示の範囲内で利用され得ることを認識できる。したがって、特許請求の範囲は、マットレスに限定されるべきではなく、他の構造物も含み得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、マットレス12は、発泡体層で形成されてもよい。しかし、他の実施形態では、マットレス12はまた、発泡体と組み合わせてスプリングを組み込んでもよい。さらに、マットレス12は、図示のように、常に水平な位置にあるものでもよく、また、基礎部が可動であることを許容するように形成されてもよい。
【0022】
基礎部14は、ベッドアセンブリ10の位置とマットレス12の位置とが調整できないような固定基礎部であってもよいし、代替的に、基礎部14は、マットレス12が読書位置や他の立った位置などの代替位置に移動可能であるような調整可能なものであってもよく、これは、例えば、テレビを見るために、あるいは、ユーザがベッドアセンブリ10を使用したいが、必ずしも寝たいわけではない時間帯に、好ましいかもしれない。
【0023】
基礎部14は、少なくとも1つのフレームまたはベース18が配置される複数の脚部16を含んでもよい。脚部16は、それぞれ単一の構造であってもよいし、基礎部14およびベッドアセンブリ10全体の高さを変化させることを可能にし得るように、複数の構造から形成されてもよい。フレーム18は、複数の包囲部材19と、包囲部材19の間に延びる1つ以上の支持部材21(
図6)とによって画定されてもよい。加えて、デッキ24(
図2)がフレーム18上に配置されてもよい。デッキ24は、図示されているように、デッキ24上に配置されるマットレス12のための支持面を提供する。デッキ24は、固定されていてもよいし、マットレスの位置の調整を可能にするために固定部分および可動部分を有していてもよい。これらの部分は、
図6に示されていてもよい。
【0024】
マットレス12は、発泡体の複数の層13によって画定される。発泡体層13は、本明細書でさらに説明するが、フレーム18またはデッキ24上に配置される空気移動器からの通気空気の移動を可能にする。通気空気は、フレーム18上に配置されるファンまたはポンプなどの空気移動器から移動する。空気移動器は、固定された位置にあってもよいし、基礎部と一緒に移動してもよく、発泡体層13を通って、マットレス12を通る流体連通を可能にする複数の孔を介して、空気を上に向ける。従って、マットレス12の上面に通気空気が供給され、それにより、熱の蓄積及び望ましくない湿度を抑制するための通気が可能となり、使用者により良い睡眠を提供する。
【0025】
次に
図2を参照すると、
図1のベッドアセンブリ10の分解斜視図が描かれている。マットレス12は、フレーム18およびデッキ24からなる基礎部14から分解されて、デッキ24の上面を描写するように示されている。加えて、2つのファンアセンブリ34がフレーム18の下から分解されて示されている。ベッドアセンブリ10は、概して右側に位置するベッドの頭部端26と、概して図示の左側に位置する足部端28とを含む。頭部端26および足部端28は、その間に、ベッドアセンブリ10の長手方向L
Oを概略的に規定しているが、これは、単に説明を容易にするために参照されるものであり、限定的ではない。ベッドアセンブリ10の長手方向L
Oに垂直な方向には、マットレス12の側面の間に延びる横方向L
Aがある。縦方向および横方向は、L
OおよびL
Aとマークされた線で概して描かれている。繰り返すと、これらの方向は、本開示全体を通して方向を参照する際の説明を容易にするために提供されているに過ぎず、限定的であると考えられるべきではない。
【0026】
デッキ24から延びているのは、マットレスリテーナ30である。リテーナ30は、ベッドアセンブリ10の足部端28の近くでデッキ24の上面から延びて示されている。これは、デッキ24およびマットレス12が調整されることを意図しており、したがって、マットレス12がデッキ24から滑り落ちるのを防止したい場合に好ましい。マットレスリテーナ30は、足部端28に示されており、概してデッキ24の中央に配置されているが、代替的に他の位置に配置されてもよい。
【0027】
デッキ24はまた、そこに配置された第一及び第二の導管孔32を備えて示されている。導管孔32は、デッキ24の下からデッキ24を通って上方に移動する通気空気を提供するデッキ24の上面を通る導管74の上方への通過を可能にし、またマットレス12との流体連通を可能にする。導管74は、デッキが移動可能でない場合には可撓性であってもよく、または代わりに、デッキが移動可能な部分を含む場所において可撓性であってもよい。いくつかの実施形態において、導管は、剛性部分と可撓性部分との組み合わせによって画定されてもよい。
【0028】
ここで
図3を参照すると、マットレス12は、通気性を提供するために使用される発泡体および材料の様々な層を描写するために、分解された斜視図で示されている。層の底部から出発して、下部支持層が提供されており、波形発泡体122で形成されてもよいことが描写されている。波形発泡体122は、エッグクレート(egg crate)発泡体と呼ばれることもあり、マットレス層の残りの部分の基礎を提供する。
【0029】
波形発泡体122は、底部ハイマックス(hymax)層であってもよい。波形発泡体122は、複数の湾曲した、または角張った形状によって定義されてもよい非平面的な上面を提供する。用語「発泡体」とは、例えば、一貫したセル構造を生成するために製造中にガス気泡を導入することから生じる、軽量セル形態の材料、及び/又は様々な軽量、多孔質、半硬質またはスポンジ状の材料またはセル状固体のいずれか、通常はガス気泡に満ちた液体の凝固形態を意味しており、建築材料として、または衝撃吸収のために使用されてもよく、ポリウレタン発泡体、ラテックス、メモリ発泡体、特殊メモリ発泡体、ゲルメモリ発泡体、ゲルラテックス発泡体、ゲル注入発泡体、マルチゲル発泡体、高熱伝導性発泡体、または他のゲル発泡体などのオープンセル発泡体を含んでもよい。構成コア層は、発泡体コア、ゲル発泡体コア、ラテックスコア、インナースプリング層、個別に包装されたまたは包まれたコイルの層、膨らませた空気系、または例えば水などを含む液体系、を含むがこれらに限定されない、任意のマットレスコア構造であってもよい。いくつかの実施形態によれば、波形発泡体122は、オープンセル化された非網目状粘弾性発泡体(non-reticulated visco-elastic foam)であってもよい。いくつかの実施形態では、網目状の非粘弾性発泡体の波形発泡体122が、使用者の身体を支持する際に上部層によって経験される温度に実質的に依存しない(すなわち、使用者の体温に依存しない)ある程度の支持を提供することができることが望ましい。したがって、波形発泡体122は、約10℃~約35℃の範囲内の温度変化に対して実質的に鈍感である網状の非粘弾性発泡体を含んでもよい。本明細書で使用されるにあたり、温度変化に対して「実質的に鈍感」である、という表現は、材料が、10℃~30℃の温度範囲を通してISO規格3386によって測定された10%未満の硬度の変化を示す場合をいう。他の温度範囲も使用可能であり、したがって、温度範囲は例示的なものであり、限定的なものではないと考えられるべきである。いくつかの実施形態において、底層112は、約20kg/m3以上、約80kg/m3以下の密度を有する。他の実施形態では、少なくとも約25kg/m3以上、かつ約60kg/m3以下の密度を有する底層112が利用される。さらに他の実施形態では、少なくとも約30kg/m3以上、かつ約40kg/m3以下の密度を有する底層112が利用される。
【0030】
波形発泡体層122の上には、空気分配アセンブリ124が配置されている。空気分配アセンブリ124は、波形発泡体122上に配置され、空洞128を含む平坦な発泡体層126を含む。ここでも、発泡体層126は、先に説明したタイプのいずれであってもよい。いくつかの実施形態において、層126は、個々のセルの壁が実質的に不変である柔軟な粘弾性ポリウレタン発泡体のセル構造を含んでもよい。いくつかの実施形態において、最下層122は、網状発泡体を含む場合、最下層112の発泡体のセル構造に少なくとも部分的に起因して、高い層の熱を低減することができる。空洞128は、空洞128に入る空気の流れが意図しない方向に排出するのを防ぐエンベロープ材料130を含んでもよい。言い換えれば、エンベロープ材料130は、空洞128内の空気の流れを制御し、空気の流れを所望の方向に向けるために、流れの境界を画定する。エンベロープ材料130は、熱プレスされたTPUで形成されてもよい。いくつかの非限定的な実施形態において、エンベロープ材料は、ポリエステル、TPU、およびポリエステルの多層材料であってもよい。より具体的かつ非限定的には、多層材料は、75gsmのポリエステル編物布の第一の層、TPUの第二の層、およびポリエステル編物布の第三の層から構成されてもよい。これらの層は、溶融、溶接、縫製、接着剤による接着、またはこれらのいずれかの他の形態または組み合わせを含む様々な非限定的な方法で一緒に接着されてもよい。しかし、これらの接合方法は、限定的であると考えられるべきではない。例示的な、非限定的なポリ編物エンベロープ材料130は、カリフォルニア州バーリンガムのStandard Fiber、LLCから市販されていてもよい。
【0031】
空気分配アセンブリ124は、空洞128の上に配置され、空気分配材料134をさらに含む。空気分配材料134は、組み立て時に空洞128内に配置され、空気の流れが空洞128内の材料134を通って、空洞128内から上方の発泡体層に向かって、概して水平方向および上方に移動することを可能にする網状発泡体または他の多孔質材料であってもよい。空気分配材料134は、空気の流れが空洞128内に広がることを可能にし、空気の流れが空洞領域を越えて外方に、例えば水平方向に、平坦な発泡体層126を通って移動することを防止するエンベロープ材料130を境界とする。
【0032】
空気分配アセンブリ124は、空気分配材料134の上に、及び平坦な発泡体層126の上に配置され、さらに、いくつかの実施形態では発泡体エンベロープ層138であってもよい少なくとも1つの層を含む。発泡体エンベロープ層138は、先に説明した例のいずれかを含む発泡体材料を含み、下面に沿って、任意に、追加のエンベロープ材料139を含んでもよい。いくつかの実施形態において、発泡体エンベロープ層138は、個々のセルの壁が実質的に不変である柔軟な粘弾性ポリウレタン発泡体のセル構造を含んでもよい。いくつかの任意の実施形態では、発泡体エンベロープ層138の底部のエンベロープ材料139は、空気分配材料134から特定の方向への空気の流れを制限する。追加のエンベロープ材料139は、熱プレスされたTPU及び/又は前に説明したように多層プレスされた材料で形成されてもよい。この材料139は、例えば、ポリ編物またはエンベロープ材料130を説明したものと同じであってもよい。いくつかの実施形態では、発泡体エンベロープ層138は、追加のエンベロープ材料139を必要とすることなく、空気の流れを効果的に限定または制限するのに十分に高い密度値を有してもよい。いずれの配置においても、空気流は、例えば以下の方法のような所望の方向に制限される。発泡体エンベロープ層138は、発泡体エンベロープ層138を通って、使用される場合にはその底面上の任意のエンベロープ材料139を通って、空気分配材料134と流体連通するように延びる複数の空気流孔140を含んでいてもよい。当業者であれば理解するように、発泡体エンベロープ層138が空気分配材料134を挟んで平坦層126の上に配置されると、空気は平坦層126を通って上方に移動し、空気分配材料134を通って空洞128内に広がる。空気は、任意のエンベロープ材料139の孔を通って上方移動を継続し、発泡体エンベロープ層138の孔140を通って移動する流れの方向が制限される。孔140は、すべて単一の大きさであってもよいし、直径が異なっていてもよい。また、孔140の密度は、使用者が配置され得るマットレスの領域に応じて異なってもよい。
【0033】
発泡体エンベロープ層138の上に配置されているのは、身体支持発泡体層144である。身体支持発泡体層144は、発泡体エンベロープ層138によって画定されてもよいし、図示されているように、別個の異なる発泡体層によって画定されてもよい。身体支持層144は、層138の孔140と整列する複数の孔150を含む。身体支持層144、または層144と発泡体エンベロープ層138との組み合わせ、が快適層を画定してもよい。これにより、2つの層を通って身体支持層144の上面148への空気の上方移動が可能となる。複数の孔150は、様々な密度で示されている。これは、場所によって、他の場所に比べて単位表面積あたりの孔がより多く存在してもよいことを意味する。提供された例において、孔150の数は、胴体の領域では増加するが、ユーザの頭および足の領域では減少してもよい。他のバリエーションまたは間隔が利用されてもよく、例えば、孔150の密度は一貫していてもよい。さらに、当業者であれば、発泡体の2つの層が空気分配材料の上に配置されている場合、孔150は、発泡体の両方の層、例えば層138、144を通って延びることを理解する。さらに、孔150のサイズは、異なってもよいし、以前に説明したように、同じであってもよい。孔150は、マットレス12の上面148(
図2)における所望の流量、及び/又は孔140、150を通過するために必要な空気圧の量、及び/又は提供される孔の数、及び/又は空気移動器の流量および圧力のいずれかに基づいてサイズが決定されてもよいが、これらに限定されるものではない。
【0034】
身体支持発泡体層144および発泡体エンベロープ層138は、比較的高反発性の柔軟なセルラー発泡体で形成されていてもよい。これらの発泡体は、提供された例と同じタイプの発泡体であってもよいし、異なるタイプの発泡体であってもよい。さらに、これらの発泡体は、柔軟性または剛性など、及びその他の特性において異なる特性を有していてもよい。空気の流れを誘導し、使用者に所望の感触を提供するために、いずれかの層または両方の層が使用されてもよい。
【0035】
層は、当該技術分野で知られている任意の適切な手段によって固定されてもよい。層は、噴霧、射出成形、押出成形、共押出成形、ラミネート、その他の類似工程などで作られてもよい。いくつかの実施形態において、層の接着は、ステープル、タック、溶接、ラミネート、摩擦または締まりばめを利用した機械的な貼付、接着剤、のり、セメント、または接着性を有する他の材料を介した接着、ステッチ、マジックテープファスナ、ジッパ、デニス式タグ、スナップ、及び/又は他の可逆的な手段を介した貼付、およびそれらの組み合わせによるものであってもよい。本実施形態の目的のために、様々な層は、のり、セメント、および接着性を有する他の材料を含む接着剤で接合されてもよい。別の実施形態では、層が接着剤をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態において、接着剤は、層間の界面に配置されてもよい。本開示で使用され得る接着剤は、当該技術分野で知られている任意の接着性材料またはファスナを含む。接着剤の具体例として、ホットメルト接着剤、水性接着剤、および感圧性接着剤、耐火性接着剤、およびそれらの混合物が含まれる。さらに、層及び/又は接着剤は、シリカ、金属層、アクリル、モダクリル、ポリオレフィン、ラテックス、ポリウレタン、およびそれらの組み合わせ及び/又は混合物などのプラスチックをさらに含んでもよい。加えて、層は、当技術分野で知られているように、殺生物剤(biocides)、防腐剤、臭気遮断剤(odor blocking agents)、香料、顔料、染料、染み防止剤、帯電防止剤、防汚剤、防水剤、湿気吸収剤(moisture wicking agents)などをさらに含んでもよい。
【0036】
ここで
図4を参照すると、空気分配アセンブリ124の分解断面詳細図が、マットレス12の他の層から離されて描かれている。この断面図は、組立途中の状態での部品の配置をより明確に描写している。空気分配部材134は、平坦な発泡体層126の空洞128から分解されている。この平らな発泡体層126内で、空洞128は、いくつかの例において、例えば空気分配材料134を画定するかもしれない網状発泡体の位置決めを可能にする。エンベロープ材料130も描かれており、空気流通材料134を通る方向以外の任意の方向への空気流の移動を制限する。空気流が空気分配材料134を通って移動すると、空気流は、マットレス12の頭と足の端部26、28の間を水平方向に移動し、エンベロープ材料139を含んでも含まなくてもよい発泡体エンベロープ層138に向かって横方向に移動し、上方に移動する。一旦圧力が空洞128内に蓄積されると、空気はまた、孔140を通って移動し、続いて整列した孔150に向かって移動してもよい。
【0037】
空気の流れは、エンベロープ材料139をその底面に沿って配置すること、および孔140が発泡体エンベロープ層138とエンベロープ材料139とを通って延びることを許容することによって制限され、層138を通るように向けられてもよい。エンベロープ材料139および空洞128内のエンベロープ材料130によって空気の流れが制限されている状態では、空気の流れの唯一の経路は、発泡体エンベロープ層138の複数の孔140を通るものである。孔は、本体支持層144上の孔150(
図5)と整列する。
【0038】
ここで
図5を参照すると、マットレス12を通る通気空気の流れの説明をさらに助けるために、マットレス12の断面図が描かれている。マットレス12は、先に説明した波形発泡体122の層と、平坦な発泡体層126と発泡体エンベロープ層138とを含む空気分配アセンブリ124と、空気分配アセンブリ124の上に設けられた身体支持層144とを含む。断面図に示されているように、波形発泡体層122に導管孔160が形成されている。導管孔160は、波形発泡体層122を通って空気分配アセンブリ124内に延び、導管162を通って移動する空気は導管162を通る。孔160は、平坦な発泡体層126内に延び、空気分配アセンブリ124の空気分配部材134への流体連通を提供する。図面に描かれているように、層138および144は、空気分配材料134と流体連通する複数の整列した空気流孔140、150を有し、いくつかの実施形態によれば、これは上の2つの層を通る孔150が整列して流体連通している網状発泡体であってもよく、空気は、使用者の周りに空気流を提供するために、身体支持層の上面148に移動する。孔140、150は、実質的に垂直方向に配置された状態で示されているが、同様に垂直方向に対してある角度を有して配置されてもよい。
【0039】
導管162は、例えば、マットレス12がいくつかの実施形態において調節可能であることに起因して、ある程度の屈曲を許容するために、ひだ付き管(corrugated tubing)のような柔軟な材料を含んでもよい。しかし、導管は、マットレスおよび基礎部が動く際、周囲の発泡体が撓んだときに内側に押しつぶされないように十分な強度を表すべきである。導管162はまた、空気分配アセンブリ124の下端および上端に少なくとも1つのフランジ164、166を含んでもよい。フランジ164、166は、導管162を発泡体内位置に保持するように機能してもよい。フランジはまた、下端におけるファンアセンブリ34の接続(
図2)のための特定の位置を提供してもよい。フランジ164、166は、マットレス12の1つ以上の層内で導管162を受けてもよい。本出願によれば、マットレス12は、これらの導管アセンブリの1つ以上を含んでもよく、マットレス12の1つ以上の領域に空気の流れが提供される。例えば、
図1を参照して、導管160と流体連通している2つのファンアセンブリ34および
図2に示すような2つの導管74を使用して、マットレス12の2つの領域が通気空気の恩恵を受けてもよい。
【0040】
ここで
図6を参照すると、基礎部14の下側斜視図が示されている。ベッドアセンブリ10のフレーム18の外側部材の間に延びる様々な支持部材21が描かれている。フレーム18への空気移動器の取り付けを描写するために下部斜視図が提供されている。導管孔32はまた、導管がファンアセンブリ34に接続されているときに、導管74がデッキ24を通って上のマットレス12(ここで図示されている)に接続され得るように、デッキ24を貫通して配置されて示されている。外側フレーム部材はまた、基礎部14の外観を向上させるために、布及び/又はパッドを含んでもよい。フレーム18は固定されており、デッキ24は固定部分および可動部分を備えて示され、マットレスの位置または向きを調整するために可動部分はフレーム18に対して相対的に移動する。いくつかの非限定的な実施形態によれば、ファンアセンブリ34は、固定されたデッキ部分の下に示されている。
【0041】
ここで
図7を参照すると、基礎部14の側面図が描かれ、ファンアセンブリ34がデッキ24を通して示されている。ファンアセンブリ34は、空気移動器72と、デッキ孔32を通って延びて示されているコネクタ76とを含む。デッキ孔32は、孔であってもよく、及び/又は追加的に、デッキ24の上面を通るクリーンな孔を提供するカラーによって定義されてもよい。空気移動器72は、図示されているように、右側にある入口と、左側にある出口とを含んでもよく、空気は入口に引き込まれ、加速され、出口を通って押し出される。これらの位置は異なり得る。空気移動器72はまた、ファンアセンブリ34を通過する空気流から特定の汚染物質を除去するために、フィルタハウジングまたは他の空気清浄構造を含んでもよい。空気フィルタハウジングは、フィルタリングされた空気を出口および導管74に供給するために、空気移動器72の入口に配置されてもよい。
【0042】
図8を参照すると、ファンアセンブリ34の詳細な側面断面図が描かれている。空気フィルタハウジング78に隣接して空気移動器72が示されている。空気フィルタハウジング78は、通気空気がフィルタ78を通って空気移動器72内に引き込まれる孔を定義している。空気移動器72の左側には、コネクタ80が設けられている。空気移動器72の左側には、空気移動器出口コネクタ80が設けられており、このコネクタ80は、可撓性導管74と接続されて流体連通を提供する。可撓性導管74は、それを90度の曲げ角度で曲げることを可能にするひだ付き材料であってもよい。可撓性導管74は、水平な流路から垂直な流路へと曲がり、デッキ24内のカラー77を通過すると示されているコネクタ76に追加的に接続される。上部コネクタ76は、次に、マットレス12を通って延びる導管アセンブリの下部フランジ164(
図5)に追加的に接続される。これにより、空気取り入れ口および空気移動器72を通る任意の空気フィルタ78を通る空気の流れ、および可撓性導管を通る空気の流れがマットレス12に届くようになる。マットレス12内で、空気は、空気分配材料134の上の発泡体層138、144を通過する前に、空気分配アセンブリ124、具体的には空気分配材料134を通して分散される(
図3)。
【0043】
さらに、アロマセラピーカートリッジ及び/又はフィルタも利用されてもよい。例えば、非限定的な実施形態では、フィルタリングされた空気に心地よい香りを提供するために、アロマをフィルタ材料に加えてもよい。フィルタは、ファン、ポンプ、又はその類似物を含むアセンブリ内に配置されてもよいし、マットレスに向かってまたはマットレス内まで延びるダクト内に配置されてもよい。フィルタとアロマカートリッジは、点検保全や交換のために容易にアクセスできるようにすることが望ましいかもしれない。また、カートリッジは、空気移動器の吸引側(上流側)に配置されていてもよいし、加圧側(下流側)に配置されていてもよい。フィルタは、様々な範囲のフィルタリング能力を有していてもよく、花粉、粒子状物質及び/又はダニおよび関連物質を除去してもよい。
【0044】
図9を参照すると、ベッドアセンブリ10を換気するために利用されるシステムの概略図が示されている。模式図では、調節可能なベッド10のための様々な他の点検修理設備(service facilities)に有線接続されるコントローラ200が描かれている。コントローラ200は、空気移動器72に電力および制御信号を提供するために空気移動器72に接続されている。加えて、コントローラ200は、ベッドの頭部端またはベッドの足部端を上昇させるために、デッキ24(
図7)を動かすアクチュエータ204と通信してもよい。加えて、または代わりに、アクチュエータ204は、ベッドの足部分を動かすために使用されてもよい。さらに、ベッドアセンブリ10の頭部端および足部端の両方を動かすために、2つのアクチュエータ204が図示のように利用されてもよい。電源206が、コントローラ200に電気的に接続されて示されている。電源206は、いくつかの実施形態によれば、空気移動器72の直流ファンまたはアクチュエータ204に電力を供給するために、電力を直流に変換する交流電源であってもよい。加えて、コントローラ200は1つまたは複数のUSB充電器208を提供してもよく、スマートフォン、スマートパッド、または他の電気デバイスが、ユーザが寝ている間に、または代替的に、ユーザがベッドにおり、例えば読書または音楽を聴いている間に充電されてもよい。
【0045】
任意で、ベッドアセンブリは、コントローラ200と電気的に接続されている振動器モータ210を含んでもよい。振動モータ210は、ベッドアセンブリ10にマッサージ機能を提供してもよい。いくつかの実施形態によれば、振動モータ210は、ベッドの長手方向軸L
O(
図2)に対して2つの側面に配置されてもよい。さらに、振動モータ210は、一緒に動作してもよいし、個別に制御されてもよい。2つのモータ210が図示されているが、ベッドアセンブリは、追加のゾーンに分割され、少なくとも1つの振動モータが各ゾーンに設けられてもよい。振動モータ210は、オン/オフ機能の単純な方法で制御されてもよく、又は加えて、可変速で、異なる大きさの振動およびマッサージ機能を提供してもよい。
【0046】
ベッド下照明212などのオプション機能が提供されてもよく、使用のために電源供給されてもよい。多数のオプション機能が提供されてもよく、本明細書で提供される説明は、全てを網羅していると考えられるべきではない。
【0047】
コントローラ200は、有線遠隔操作によって制御されてもよいし、無線遠隔操作によって制御されてもよい。無線遠隔操作は、ラジオ周波数(RF)、赤外線、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、zigbee、または他の無線通信規格によって接続されてもよい。遠隔操作盤は、ハードキーまたはボタン、タッチスクリーンまたは何らかの組み合わせを備えた独立型遠隔操作盤であってもよい。さらに、無線遠隔操作盤は、コントローラ200に何らかの通信規格によって接続するアプリを備えたスマートフォンまたはスマートパッドによって定義されてもよい。したがって、コントローラ200は、いくつかの特徴機能を有していてもよい。
【0048】
また、コントローラ200は、バッテリバックアップシステムを有していてもよい。バッテリバックアップは、コントローラ200に電力を供給する電気接続によって充電されてもよい。バッテリバックアップはまた、停電中も、少なくとも一定期間システムが制御され得ることを提供してもよい。
【0049】
ここで
図10を参照すると、マットレスからの空気流の通過を可能にするマットレスカバー170の分解斜視図が示されている。マットレス上面からの空気の流れを妨げないようにすること、または少なくとも妨げを制限することが望ましい。本マットレスカバー170の実施形態は、マットレスの孔の閉塞を制限し、マットレスからの通気機能を提供する空気の流れを継続させる。
【0050】
カバー170は、境界部172と、双方向延伸性スペーサ布176で形成されるインナーパネル174とを含む。スペーサ布176は、双方向に延伸された材料で形成されていてもよく、これは、例えば、ベッドに対して水平方向、例えば、頭からつま先まで、及び横方向に一方から他方までなどの二次元で延伸可能であることを意味する。スペーサ布176は、詳細図に示すように、上層176aと下層176bとから形成されてもよい。さらに、布176はまた、空気が流れることができる嵩または空気空間を提供する三次元のクロス構造を層l76a、l76bの間に備えて形成されている。第三の次元(図示されているように垂直方向)は、水平方向と比較すると限定された延伸能力を有する。
【0051】
スペーサ布176は、織られた材料、または編んだ材料を含んでもよく、及び/又はポリエチレン、ポリエステル、他のプラスチック、またはこれらのいずれかの組み合わせ、またはその他を含む押出プラスチック材料を含んでもよい。いくつかの実施形態によれば、層l76a、l76bのうちの1つは、ポリエステル、およびスパンデックスで形成されてもよい。いくつかの実施形態では、これらの材料は、同じまたは異なる糸サイズで形成されてもよく、他の実施形態では、1つまたは複数の材料の複数のサイズが利用されてもよい。例えば、例示的な非限定的な実施形態では、層は、150デニールのポリエステルと、40デニールおよび70デニールのスパンデックスを含んでもよい。層l76a、l76bのもう一方は、150デニールのポリエステルと40デニールのスパンデックスを含んでもよい。層l76a、l76bの間に延びて示された立体クロス構造は、非限定的な例として、30デニールのポリエステルであってもよい。繊維は、ランダムであってもよいし、繰り返しのパターンであってもよいし、なんらかの組み合わせであってもよい。加えて、スペーサ布176は、劣化して厚さ寸法を失うことなく繰り返しの使用を可能にするような弾力性を有する。したがって、この材料は、層L76a、176bの間の嵩を維持し、そこを通る十分な空気の流れを可能にする。このスペーサ布176の1つの非限定的な例は、中国のGlobal Textile Allianceによって商業的に販売されている。
【0052】
一つの非限定的な例によれば、スペーサ布は、以下のように構成されてもよい。
【0053】
【0054】
スペーサ布176は、身体支持クッションの上面に設けられた穴の閉塞を防止し、それによって通気を容易にする。したがって、通気性のある表面が提供され、使用者がマットレスの上に横たわったときに空気の流れが阻害されることはない。延伸性スペーサ布176は、空気の流れの冷却性能、相対湿度の低下、および乾燥耐熱性を向上させる。加えて、スペーサ布176は、使用者への圧力を低減し得る。
【0055】
さらに、スペーサ布176は、湿潤剤、pH緩衝剤および抗菌剤を含むがこれらに限定されない様々な薬剤及び/又は局所的な処理で処理されてもよいし、仕上げられてもよい。さらに、スペーサ布は、編み工程によって形成された、所望の色またはパターンによって、所望の仕上げ外観を有してもよい。
【0056】
境界部172およびインナーパネル174は、単一の部分として一緒に形成されてもよい。いくつかの実施形態において、境界部およびインナーパネル174は、境界部172およびインナーパネル174内にマットレスを配置することを可能にするために、ファスナまたはクロージャ、例えばジッパの配置を有してもよい。トップパネル176を取り付けるために、第二のファスナまたはクロージャが使用されてもよい。
【0057】
マットレスカバー170の乾燥熱抵抗を小さくすることが望ましい。これにより、マットレス内を通る空気がカバー170からより容易に出ることができ、通気システムの機能を向上させ、断熱材のような機能が少なくなる。各ゾーンの乾燥熱抵抗Rctは、SI単位系において次の式で計算される。
【0058】
【0059】
ここで、
Rctは、熱抵抗[m2℃/W]、
Tskinは、ゾーン平均温度[℃]、
Tambは、外気温[℃]、
Q/Aは、面積加重熱流束(area weighted heat flux)[W/m2]である。
ここで、R値は、物体がその単位露出面積あたり、熱の伝導性のある流れにどれだけ抵抗するかを示す指標である。R値が大きいほど抵抗が大きく、それに応じて物体の断熱特性が優れていることになる。R値は、断熱材の効果の説明や、定常状態での集合体(壁、屋根、窓、マットレスなど)間の熱の流れを分析する際に使用される。R値が低いほど材料は放熱性に優れており、逆にR値が高いほど材料は断熱材としての機能を発揮する。
【0060】
【0061】
この第一の例では、先行技術カバーが提供され、スペーサ布176を使用しない場合とスペーサ布を使用した場合の両方で乾燥熱抵抗DTRが測定された。結果に示されるように、先行技術カバーにスペーサ布を追加した場合には、乾燥熱抵抗の著しい減少が見られる。
【0062】
【0063】
この第二の例では、本カバー材料は、スペーサ材料を含まないものとスペーサ材料を含むものの両方が提供された。カバーとカバーを比較すると、第二の例のカバーは、第一の例の先行技術バージョンよりも低い乾燥熱抵抗を有する。さらに、第一の例と同様に、スペーサ布176の追加は、カバーの乾燥熱抵抗に大きな変化をもたらす。さらに、両方の例において、スペーサ布176の厚さの増加は、同様に乾燥熱抵抗を改善する。これは、マットレスの穴の閉塞が減少したことによるものである。
【0064】
インナーパネル174の上には、2つの材料で形成されたトップパネル178が配置されている。トップパネル178の上部は、いくつかの実施形態において、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)で形成されている。トップパネル178はまた、任意に耐火性外用剤を有してもよい。耐火性外用剤は、いくつかの実施形態によれば、有機-無機、窒素-リン系の外用剤によって定義されるが、これに限定されない。耐火性剤は、代替的に、例えば、メラミンシアヌレート(melamine canurate)のカプセル化シェルを使用し、分散のためにアルコールCl1エトキシル化界面活性剤(alcohol C11 ethoxylated surfactant)を使用し、リン酸塩ベースの難燃ポリマを使用することによって作られる、カプセルに包まれた難燃処理(encapsulated fire retardant treatment)を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。
【0065】
トップパネルの下面には、耐火性(FR)モダクリル系紡績糸層179が編み込まれている。FR紡績糸層179が好ましい理由の1つは、マットレスからの空気の流れの導入により、改善された耐火性が必要とされる点である。FRモダクリル系紡績糸層179は、改善された耐火性を提供し、トップパネル178の上側部分の下面に編み込まれている。耐火性外用剤は、FRモダクリル系紡績糸層179と組み合わせて、さらなる耐火性を提供する。
【0066】
また、カバー170の1つ又はそれ以上の層は、限られた時間の間、改善された清涼感を提供するために、相転移材料を含んでいてもよい。1つ又はそれ以上の層における相転移材料の量は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0067】
いくつかの進歩性がある実施形態が本明細書に記載され、例示されてきたが、当業者は、本明細書に記載された機能を実行し、及び/又は結果を得、及び/又は1つ以上の利点を得るための様々な他の手段及び/又は構造を容易に想到するであろうし、そのような変形及び/又は修正の各々は、本明細書に記載された実施形態の発明の範囲内にあるとみなされる。より一般的には、当業者であれば、本明細書に記載されたすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成は例示的なものであること、および実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、本発明の教示が、使用される/または使用される特定のアプリケーションまたはアプリケーションに依存することを容易に理解するであろう。当業者であれば、本明細書に記載された特定の本発明の実施形態と同等のものが多数存在することを認識するか、または日常的な実験以外の方法で確認することができるであろう。したがって、前記の実施形態は、例示に過ぎず、添付の特許請求の範囲およびそれと同等の範囲内で、進歩性を有する実施形態は、具体的に記載され、請求されたものとは別の方法で実施されてもよいことが理解されるべきである。本開示の進歩性を有する実施形態は、本明細書に記載された個々の特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法に向けられている。さらに、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾しない場合、2つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法の任意の組み合わせも、本開示の発明的範囲内に含まれる。
【0068】
本明細書で定義され、使用されるすべての定義は、辞書の定義、参照により組み込まれた文書の定義、及び/又は定義された用語の通常の意味を支配するものと理解されるべきである。本明細書および特許請求の範囲で使用されるにあたり、1つを示唆する表現は、明確にそうではないと示されない限り、「少なくとも1つ」を意味するものと理解されるべきである。本明細書および特許請求の範囲で使用される「及び/又は」という表現は、そのように結合した要素の「どちらか一方または両方」、すなわち、いくつかの場合には結合的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素を意味するものと理解されるべきである。
【0069】
「及び/又は」で列挙された複数の要素は、同じ方法で解釈されるべきであり、すなわち、そのように結合された要素の「1つまたは複数」である。他の要素は、「及び/又は」句によって具体的に特定された要素以外に、具体的に特定された要素に関連しているか、または関連していないかにかかわらず、任意に存在してもよい。したがって、非限定的な例として、「a及び/又はb」への参照は、「含む」のようなオープンエンドの言語と一緒に使用される場合、ある実施形態では、aのみ(任意にb以外の要素を含む)を参照することができ、別の実施形態では、bのみ(任意にa以外の要素を含む)を参照することができ、さらに別の実施形態では、aおよびbの両方(任意に他の要素を含む)を参照することができる、などが挙げられる。
【0070】
本明細書および特許請求の範囲で使用されるにあたり、「または」は、上記で定義された「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト内の項目を分離する場合、「または」または「及び/又は」は、包括的であると解釈されるべきであり、すなわち、要素の数またはリストのうちの少なくとも1つだけでなく、1つ以上を含むこと、および任意に、追加的な非リスト項目を含むことを意味する。反対に明確に示された用語、例えば「1つのみ」もしくは「ちょうど1つのみ」、または特許請求の範囲で使用される場合には「から成る」のような用語のみが、数または要素のリストの中の正確に1つの要素を含むことを指すことになる。一般に、本明細書で使用される 「又は」という用語は、「どちらか一方」、「そのうちの1つ」、「そのうちの1つのみ」、「ちょうど1つのみ」のような排他性の用語が先行している場合にのみ、排他的な選択肢(すなわち、「一方または他方であるが両方ではない」)を示すものとして解釈されるものとする。特許請求の範囲で使用される「本質的に構成される」は、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものとする。
【0071】
本明細書および特許請求の範囲において使用されるにあたり、1つ以上の要素のリストに関連して「少なくとも1つ」という語句は、要素のリスト内の任意の1つ以上の要素から選択された少なくとも1つの要素を意味するが、必ずしも要素のリスト内に具体的に記載された各要素およびすべての要素の少なくとも1つを含み、要素のリスト内の要素の任意の組み合わせを除外するものではないことを意味すると理解されるべきである。この定義はまた、「少なくとも1つ」という表現が参照する要素のリスト内で具体的に特定された要素以外の要素が、具体的に特定されたそれらの要素に関連しているか、または関連していないかにかかわらず、任意に存在してもよいことを可能にする。したがって、非限定的な例として、「AおよびBの少なくとも1つ」(または、等価的には、「AまたはBの少なくとも1つ」、または、等価的には、「A及び/又はBの少なくとも1つ」)は、1つの実施形態では、Bが存在しない(および、オプションでB以外の要素を含む)Aを、オプションで1つ以上含む、少なくとも1つを指すことができる。別の実施形態では、任意に、Aが存在しない(および任意に、A以外の要素を含む)少なくとも1つ以上のBを含む(および任意に、A以外の要素を含む)少なくとも1つ;さらに別の実施形態では、任意に、Aが存在しない(および任意に、B以外の要素を含む)少なくとも1つ以上のBを含む(および任意に、B以外の要素を含む)少なくとも1つ;などを指すことができる。
【0072】
また、明確にそうではないと示されない限り、2つ以上のステップまたは行為を含む本明細書で主張される任意の方法において、方法のステップまたは行為の順序は、必ずしも方法のステップまたは行為が記載される順序に限定されないことが理解されるべきである。
【0073】
特許請求の範囲においても、上記明細書においても同様に、「構成する」、「含む」、「運ぶ」、「持つ」、「包含する」、「関与する」、「保持する」、「構成される」、及びこれらの類似語等のすべての移行句は、オープンエンド、すなわち、含むがこれらに限定されないことを意味するものと理解されるべきである。「から成る」および「本質的にから成る」という移行句のみが、米国特許庁特許審査手続マニュアルに規定されているところの、それぞれ閉じた移行句または半分閉じた移行句であるものとする。
【0074】
前述の方法および実施形態の説明は、例示を目的として提示されたものである。本発明は、網羅的であることを意図したものではなく、また開示されたステップ及び/又は形態のみに本発明を限定することを意図したものではなく、明らかに、上記の教示に照らして、多くの修正および変形が可能であることは明らかである。本発明およびすべての同等物の範囲は、ここに添付の特許請求の範囲によって定義されることが意図されている。