(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】化粧品容器及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
A45D 34/00 20060101AFI20240702BHJP
B65D 1/42 20060101ALI20240702BHJP
B29C 45/14 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
A45D34/00 510Z
B65D1/42
B29C45/14
(21)【出願番号】P 2022107656
(22)【出願日】2022-07-04
【審査請求日】2022-07-04
(31)【優先権主張番号】10-2021-0184663
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519443114
【氏名又は名称】イム,ゾン スゥ
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イム,ゾン スゥ
【審査官】高橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-010737(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0387777(US,A1)
【文献】国際公開第2020/097323(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0117061(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-2334654(KR,B1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0124487(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/00
B65D 1/42
B29C 45/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品を収容することができる一定の収容空間(101)を形成するように、外部と遮蔽される
円筒状の曲面を形成する側面部材(100)と、
前記側面部材(100)の上部に前記側面部材(100)と一体に形成され、中央領域に蓋が結合されように突設した蓋結合部(210)が設けられる上面部材(200)と、
前記側面部材(100)の下方に、前記収容空間(101)が外部と遮蔽されるように、前記側面部材(100)と固定される底部材(300)と、を含み、
前記底部材(300)は、前記側面部材(100)の内側に
、前記側面部材(100)の下端から前記底部材(300)の底までの間が一定の間隔で引き込まれるように配置され、前記側面部材(100)が前記底部材(300)の下面を包み込む形態で、前記底部材(300)と重なる重畳部材(400)が形成されており、前記重畳部材(400)と前記底部材(300)と前記側面部材(100)が
射出方式により一体に接合されていることを特徴とする化粧品容器。
【請求項2】
前記重畳部材(400)の側面には、前記重畳部材(400)の下側に行くほど、逐次幅が細くなり、その外面が屈曲して形成されたテーパ面(410)が設けられ、前記側面部材(100)の下部内面が前記テーパ面(410)と相互接合されることを特徴とする請求項1に記載の化粧品容器。
【請求項3】
前記底部材(300)の中央領域には、前記底部材(300)と前記側面部材(100)の相互接合に際して、前記底部材(300)を固定する固定バーが挿入される固定鍔部(310)が突設していることを特徴とする請求項1に記載の化粧品容器。
【請求項4】
前記固定鍔部(310)の内部を除く前記底部材(300)の上面には、格子形状の補強リブ(330)が一定の高さで突設していることを特徴とする請求項3に記載の化粧品容器。
【請求項5】
前記底部材(300)の上面周囲には、前記底部材(300)の高さ方向に沿って、一定の高さで延設される延長部(340)が設けられることを特徴とする請求項1に記載の化粧品容器。
【請求項6】
前記延長部(340)の内面には、一側面が前記延長部(340)の内面と接触し、他側面が前記底部材(300)の上面と接触する別の補強部(350)が形成されることを特徴とする請求項5に記載の化粧品容器。
【請求項7】
前記底部材(300)の下面周囲には、締結溝(360)が陥設され、前記重畳部材(400)の上面周囲には、前記締結溝(360)に挿入される締結突部(420)が突設していることを特徴とする請求項1に記載の化粧品容器。
【請求項8】
前記底部材(300)の上面には、充填樹脂材(370)が塗布されて、前記底部材(300)の上面は、ムラなく形成されることを特徴とする請求項2に記載の化粧品容器。
【請求項9】
前記充填樹脂材(370)が塗布された前記底部材(300)の上面は、前記底部材(300)の中央領域に向かって下向き傾斜して形成されることを特徴とする請求項8に記載の化粧品容器。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れか一項による化粧品容器を製造する化粧品容器製造方法であって、
中空成形法を用いて、前記収容空間(101)が形成されるように、前記側面部材(100)と前記上面部材(200)を成形する第1の段階と、
成形機に設けられた固定バーが、前記蓋結合部(210)を通して、前記底部材(300)の固定鍔部(310)に挿入されて、前記底部材(300)を固定する第2の段階と、
前記底部材(300)が固定した状態で、前記底部材(300)の側面と前記側面部材(100)の下部内面に接触するように、前記側面部材(100)を配置する第3の段階と、
射出方式により、前記重畳部材(400)が形成され、且つ、前記底部材(300)と前記側面部材(100)を相互接合する第4の段階と、を含むことを特徴とする化粧品容器製造方法。
【請求項11】
前記第4の段階の後には、前記固定バーが前記固定鍔部(310)からずれるようにした後に、成形済みの前記化粧品容器を、前記成形機から取り外す段階を行うことを特徴とする請求項10に記載の化粧品容器製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品容器及びその製造方法に関し、より詳しくは、化粧品を保管する化粧品容器の底面を、化粧品容器の側面と堅固に一体に形成すると共に、底面自体の剛性を向上することにより、化粧品容器が不注意で落下しても、底面が損傷することを防止し、化粧品の入った化粧品容器を長期間使用可能にすることで、ユーザの満足度を向上させる化粧品容器及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、化粧品容器を始めとしてプラスチック容器は、主に中空成形(ブロー成形)法により製造されることが広く知られている。
【0003】
このような中空成形法により成形される容器は、その形状と模様が非常に単調であるため、視覚的な効果が落ち、特にブロー(Brow)成形は、厚さの限界性のため、外形を変化させることが難しく、視覚的に外観が劣るという不都合があった。
【0004】
また、主に女性が多く使用する化粧品容器(アイライナー、マスカラ、口紅、アイシャドウなど)は、機能性の他にも、装飾的な側面が強く求められるが、前述のブロー成形は、単なる円筒状に限られ、製品性を高めることはできない。更に、従来の化粧品容器は、中空成形法により製造されるため、通常、底面と化粧品容器の側面が一体に形成されており、そのため、化粧品容器を製造する過程で、底面を補強する別の手段を設けることがなく、化粧品を誤って落下したような場合、底面が容易に損傷して、内容物が外部に漏れるという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国公開特許第10-2019-0068386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、これに鑑みてなされたもので、本発明の目的は、化粧品を保管する化粧品容器の底面を化粧品容器の側面と堅固に一体に形成すると共に、底面自体の剛性を向上することにより、化粧品容器を不注意により落した場合でも、底面が損傷することを防止し、化粧品の入った化粧品容器を長期間使用可能にすることで、ユーザの満足度を向上させることができる化粧品容器及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による化粧品容器は、化粧品を収容することができる一定の収容空間を形成するように、外部と遮蔽される閉曲面を形成する側面部材と、前記側面部材の上部に前記側面と一体に形成され、中央領域に蓋が結合されように突設した蓋結合部が設けられる上面部材と、前記側面部材の下方に、前記収容空間が外部と遮蔽されるように、前記側面部材と固定される底部材とを含み、前記底部材は、前記側面部材の内側に一定の間隔で引き込まれるように配置され、前記側面部材が前記底部材の下面を包み込む形態で、前記底部材と重なる重畳部材が、二重射出方式により形成されることで、前記底部材と前記側面部材が一体に接合されることを特徴とする。
【0008】
前記重畳部材の側面には、前記重畳部材の下側に行くほど、逐次幅が細くなり、その外面が屈曲して形成されたテーパ面が設けられ、前記側面部材の下部内面が前記テーパ面と相互接合される。
【0009】
前記底部材の中央領域には、前記底部材と前記側面部材の相互接合に際して、前記底部材を固定する固定バーが挿入される固定鍔部が突設している。
【0010】
前記固定鍔部の内部を除く前記底部材の上面には、格子形状の補強リブが一定の高さで突設している。
【0011】
前記底部材の上面周囲には、前記底部材の高さ方向に沿って、一定の高さで延設される延長部が設けられる。
【0012】
前記延長部の内面には、一側面が前記延長部の内面と接触し、他側面が前記底部材の上面と接触する別の補強部が形成される。
【0013】
前記底部材の下面周囲には、締結溝が陥設され、前記重畳部材の上面周囲には、前記締結溝に挿入される締結突部が突設している。
【0014】
前記底部材の上面には、別の充填樹脂材が塗布されて、前記底部材の上面は、ムラなく形成される。
【0015】
前記充填樹脂材が塗布された前記底部材の上面は、前記底部材の中央領域に向かって下向き傾斜して形成される。
【0016】
本発明による化粧品容器製造方法は、中空成形法を用いて、前記収容空間が形成されるように、前記側面部材と前記上面部材を成形する第1の段階と、成形機に設けられた固定バーが、前記蓋結合部を通して、前記底部材の固定鍔部に挿入されて、前記底部材を固定する第2の段階と、前記底部材が固定した状態で、前記底部材の前記テーパ面と前記側面部材の下部内面に接触するように、前記側面部材を配置する第3の段階と、二重射出方式により、前記重畳部材が形成され、且つ、前記底部材と前記側面部材を相互接合する第4の段階とを含むことを特徴とする。
【0017】
前記第4の段階の後には、前記固定バーが前記固定鍔部からずれるようにした後に、成形済みの前記化粧品容器を、前記成形機から取り外す段階を行う。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、化粧品を保管する化粧品容器の底面を、化粧品容器の側面と堅固に一体に形成することにより、底面が、化粧品容器の側面と分離されることを防止することができる。
【0019】
また、化粧品容器の底面自体の剛性を向上することにより、化粧品容器が不注意で落下しても、底面が損傷することを防止し、化粧品の入った化粧品容器を長期間使用可能にすることで、ユーザの満足度を向上することができる。
【0020】
また、従来の中空成形法とは異なり、化粧品容器の表面に様々な印刷方式を具現することができる。
【0021】
更に、化粧品容器の全体が同一材質で成形されるので、使用済みになった化粧品容器の胴体と蓋が別に回収されるように分離する不便さを省略することができる。
【0022】
なお、化粧品容器の内部に収容された内容物が、底面の中央領域に集まるようにしたことで、内容物をポンプで引き出して使用する場合、完全に使い切ることができる。
【0023】
また、従来のチューブ型容器の場合は、底が平たく形成されているため、底を用いて容器を立てることができなかったが、本発明による化粧品容器は、蓋部を用いて、直立するように配置することができるだけでなく、二重射出方式により形成された平坦な底を用いて、化粧品容器を立てられるようにすることで、使い勝手を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施例で化粧品容器の構造を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例で化粧品容器の内部構造を示す透視図である。
【
図3】本発明の一実施例で化粧品容器の構造を示す縦断面図である。
【
図4】本発明の一実施例で化粧品容器の構造を示す切開斜視図である。
【
図5】本発明の他の実施例で化粧品容器の構造を示す切開斜視図である。
【
図6】本発明の一実施例で化粧品容器の製造方法を順次記載したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施例による化粧品容器及びその製造方法を、添付の図面を参照して、詳述する。
【0026】
図1は、本発明の一実施例による化粧品容器の構造を示す斜視図であり、
図2は、本発明の一実施例による化粧品容器の内部構造を示す透視図であり、
図3は、本発明の一実施例による化粧品容器の構造を示す縦断面図であり、
図4は、本発明の一実施例による化粧品容器の構造を示す切開斜視図であり、
図5は、本発明の他の実施例による化粧品容器の構造を示す切開斜視図であり、
図6は、本発明の一実施例による化粧品容器の製造方法を順次記載したフローチャートである。
【0027】
図1乃至
図5に示すように、本発明の一実施例による化粧品容器は、化粧品を収容することができる一定の収容空間101を形成するように、外部と遮蔽される閉曲面を形成する側面部材100と、前記側面部材100の上部に前記側面と一体に形成され、中央領域に蓋が結合されように突設した蓋結合部210が設けられる上面部材200と、前記側面部材100の下方に、前記収容空間101が外部と遮蔽されるように、前記側面部材100と固定される底部材300とを含み、前記底部材300は、側面部材100の内側に一定の間隔で引き込まれるように配置され、前記側面部材100が前記底部材300の下面を包み込む形態で、前記底部材300と重なる重畳部材400が、二重射出方式により形成されることで、前記底部材300と前記側面部材100が一体に接合されることを特徴とする。
【0028】
側面部材100は、化粧品容器の側面を形成する部材であって、板面が閉曲面を形成するように屈曲して形成されており、内部に収容空間101が設けられて、化粧品を収容することができる。
【0029】
上面部材200は、側面部材100の上部に、側面部材100と一体に形成されて、収容空間101が外部と遮蔽されるようにし、その中央領域には、化粧品容器に収容された化粧品を選択的に外部に吐出して使用するように、中空が形成された蓋結合部210が突設している。
【0030】
蓋結合部210の外面には、ネジ山が突設し、蓋(図示せず)の内面に形成されたネジ山と噛合するようにして、蓋(図示せず)が蓋結合部210に螺合するようにする。
【0031】
底部材300は、側面部材100の下部に配置されて、収容空間101が外部と遮蔽されるように、側面部材100と固定される部材であって、側面部材100の終端面と対応する形状の周形状を有するように形成されている。
【0032】
底部材300の周形状が、側面部材100の終端面と対応する形状に形成されることで、底部材300の側面が側面部材100の下部内面と密着するようにして、側面部材100の下部内面と底部材300の側面が、二重射出方式により、容易に相互接合するようにすることができる。
【0033】
また、底部材300の中央領域には、底部材300と側面部材100の相互接合に際して、底部材300を固定する固定バーが挿入される固定鍔部310が突設している。
【0034】
固定鍔部310は、前記固定バーが挿入されて底部材300を固定することで、底部材300を側面部材100の下面に、二重射出方式により接合するに際して、底部材300が流動することを防止して、側面部材100の下部内面が、底部材300の側面と正しく接触できるようにする役割を果たす。
【0035】
固定鍔部310の内部を除く底部材300の上面には、格子状の補強リブ330が一定の高さで突設することで、底部材300自体の剛性を高め、外力により底部材300が損傷することを防止する。
【0036】
また、底部材300の上面周囲には、後述する重畳部材400のテーパ面410が延在するように、底部材300の高さ方向に沿って、一定の高さで延設される延長部340が設けられている。
【0037】
延長部340は、底部材300の側面と側面部材100の下部内面との接触面積が増えるようにすることで、底部材300を、側面部材100と堅固に接合させる役割を果たす。
【0038】
更に、延長部340の内面には、一側面が延長部340の内面と接触し、他側面が底部材300の上面と接触する別の補強部350が形成されることで、外力が加えられても、延長部340と側面部材100の下部内面が接合する状態を保持することで、化粧品容器が破損することを防止することができる。
【0039】
また、底部材300の下面周囲には、リング形状に形成された締結溝360が陥設され、重畳部材400の上面周囲に突設した締結突部420が締結溝360に挿入して、底部材300と重畳部材400の接合面積が広がるようにすることで、結合が堅固に行われる。
【0040】
一方、重畳部材400は、二重射出方式により、側面部材100と底部材300の相互接合に際して、側面部材100が前記底部材300の下面を包み込む形態で、底部材300と重なるように形成される部材である。
【0041】
前記のように、重畳部材400が二重射出方式により形成されることで、側面部材100と底部材300は、相互一体に形成されて、化粧品容器の成形が完了する。
【0042】
このような重畳部材400の側面には、重畳部材400の下側に行くほど、逐次幅が細くなり、その外面が屈曲して形成されたテーパ面410が設けられ、側面部材100の下部内面がテーパ面410と相互接合される。
【0043】
一方、
図5に示すように、本発明の他の実施例による化粧品容器は、化粧品を収容可能な一定の収容空間101を形成するように、外部と遮蔽される閉曲面を形成する側面部材100と、前記側面部材100の上部に、前記側面と一体に形成され、中央領域に蓋が結合するように突設した蓋結合部210が設けられる上面部材200と、前記側面部材100の下方に、前記収容空間101が外部と遮蔽されるように、前記側面部材100と固定される底部材300とを含み、前記底部材300は、側面部材100の内側に一定の間隔で引き込まれるように配置され、前記側面部材100が前記底部材300の下面を包み込む形態で、前記底部材300と重なる重畳部材400が、二重射出方式により形成されることで、前記底部材300と前記側面部材100が一体に形成され、底部材300の上面には、別の充填樹脂材370が塗布されて、底部材300の上面は、ムラなく形成される。
【0044】
充填樹脂材370は、底部材300の上面に塗布されて、底部材300と一体に成形される部材であって、底部材300の上面に充填樹脂材370が塗布されることで、底部材300に設けられた補強リブ330により形成される格子が、外部に露出しないようにする。
【0045】
そこで、補強リブ330による底部材300の剛性は、そのまま保持し、且つ、充填樹脂材370により格子が外部に露出しないようにして、化粧品容器に収容される内容物が格子に収容されることで、ポンプを用いて、内容物を化粧品容器の外部に引き出して使用する場合に、格子に収容された内容物がポンプにより引出されないことで使用し得ないことを防止することができる。
【0046】
また、充填樹脂材370が塗布した底部材300の上面は、底部材300の中央領域に向かって下向き傾斜して形成されるようにすることで、内容物が底部材300の中央領域に集まるようにすることで、ポンプを用いて、内容物を外部に引出すとき、ポンプの引出管が底部材300の中央領域に位置するようにして、内容物の引出を容易にし、内容物が残らないようにして、内容物を完全に使用し切ることができる。
【0047】
前述したような構成を有する本発明の一実施例による化粧品容器を製造する過程は、以下の通りである。
【0048】
まず、中空成形法を用いて、収容空間101が形成されるように、側面部材100と上面部材200を成形する第1の段階(S1)を行う。
【0049】
その後、成形機に設けられた固定バーが、上面部材200に形成された蓋結合部210を通して、底部材300の固定鍔部310に挿入されて、前記底部材300を固定する第2の段階(S2)を行う。
【0050】
前記固定バーにより底部材300が固定されると、底部材300が固定した状態で、底部材300と側面部材100の下部内面に接触するように、側面部材100を配置する第3の段階(S3)を行う。
【0051】
側面部材100の下部内面が底部材300の側面と接触した状態で、二重射出を行うことになると、重畳部材400が底部材300の下面を包み込む形態となって、底部材300と重なった形態で形成され、且つ、底部材300の側面と側面部材100の下部内面を相互接合する第4の段階(S4)を行う。
【0052】
また、底部材300と側面部材100の下部内面の相互接合が完了すると、前記固定バーが固定鍔部310からずれるようにした後に、成形済みの前記化粧品容器を、前記成形機から取り外すことで、化粧品容器の製造が完了する。
【0053】
前記のような構成を有する化粧品容器及びその製造方法は、化粧品を保管する化粧品容器の底面を、化粧品容器の側面と堅固に一体に形成すると共に、底面自体の剛性を向上することで、化粧品容器が不注意で落下しても、底面が損傷することを防止し、化粧品の入った化粧品容器を長期間使用可能にすることで、ユーザの満足度を向上させる。
【0054】
以上は、本発明により具現可能な好適な実施例について説明した。周知のように、本発明の範囲は、前記実施例に限定して解析されてはならず、前述した本発明の技術的思想とその根本を共にする技術的思想はいずれも、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0055】
100 側面部材
101 収容空間
200 上面部材
210 蓋結合部
300 底部材
310 固定鍔部
330 補強リブ
340 延長部
350 補強部
360 締結溝
370 充填樹脂材
400 重畳部材
410 テーパ面
420 締結突部