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特許7513742フレーム体、ホルダー、電池モジュール及びエネルギー貯蔵電源
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】フレーム体、ホルダー、電池モジュール及びエネルギー貯蔵電源
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/291 20210101AFI20240702BHJP
   H01M 50/213 20210101ALI20240702BHJP
   H01M 50/503 20210101ALI20240702BHJP
   H01M 50/289 20210101ALI20240702BHJP
   H01M 50/509 20210101ALI20240702BHJP
   H01M 50/50 20210101ALI20240702BHJP
   H01M 50/296 20210101ALI20240702BHJP
【FI】
H01M50/291
H01M50/213
H01M50/503
H01M50/289 101
H01M50/509
H01M50/50 101
H01M50/296
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022558308
(86)(22)【出願日】2022-04-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-25
(86)【国際出願番号】 CN2022085613
(87)【国際公開番号】W WO2022237406
(87)【国際公開日】2022-11-17
【審査請求日】2022-09-26
(31)【優先権主張番号】202111523659.1
(32)【優先日】2021-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518199702
【氏名又は名称】深▲せん▼市徳蘭明海科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN POWEROAK NEWENER CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】19F, Tower 1, Kaidaer Building, Tongsha Road No.168, XiLi Town, Nanshan District, Shenzhen, Guangdong, 518000 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】秦 ▲ゲン▼
(72)【発明者】
【氏名】馬 輝
(72)【発明者】
【氏名】郭会生
【審査官】松嶋 秀忠
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0193684(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0260950(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109638193(CN,A)
【文献】実開昭51-009221(JP,U)
【文献】特開平02-024959(JP,A)
【文献】国際公開第2013/077205(WO,A1)
【文献】特表2016-505205(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0343497(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/021260(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第113555633(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-298
H01M 50/50-598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム体と、セルと、導電シートとを備え、
前記フレーム体はベースケースと位置規制部材とを備え、
前記ベースケースにはセルを収納するための収容溝が設けられ、前記収容溝が前記ベースケースの第1の表面と第2の表面とを貫通し、前記第1の表面と第2の表面とが前記ベースケースの対向する二つの面であり、
前記位置規制部材は接続部と当接部とを含み、前記接続部が前記ベースケースの第1の表面に固定されかつ前記収容溝を避けていて、前記当接部が前記接続部に接続され、かつ前記当接部が前記収容溝に対応しかつ前記収容溝の縁の一部を覆っており、
前記当接部は、前記ベースケースの第1の表面より高く、かつ前記第1の表面と隙間を形成し、
前記セルが前記収容溝に取り付けられ、かつ前記当接部が前記セルの縁の一部に当接しており、
前記導電シートが前記位置規制部材に相応する位置決め穴を含んでおり、前記導電シートが前記位置決め穴によって前記フレーム体の第1の表面に固定されかつ前記セルの電極に電気的に接続されること、を特徴とする電池モジュール
【請求項2】
前記ベースケースには複数の収容溝が設けられ、前記複数の収容溝はマトリックス状またはハニカム状に配列されること、を特徴とする請求項1に記載の電池モジュール
【請求項3】
前記位置規制部材は、1つの接続部と少なくとも1つの当接部とを含み、前記少なくとも1つの当接部における各当接部がそれぞれ1つの収容溝に対応しかつ前記収容溝の縁の一部を覆っていること、を特徴とする請求項2に記載の電池モジュール
【請求項4】
前記隙間の高さは0.3mm~0.8mmであること、を特徴とする請求項1に記載の電池モジュール
【請求項5】
前記位置規制部材は、L型またはT型であること、を特徴とする請求項1に記載の電池モジュール
【請求項6】
前記電池モジュールは2つの前記フレーム体を備え、2つの前記フレーム体は第1のフレーム体と第2のフレーム体とを備え、
記第2のフレーム体は、前記第1のフレーム体に対して設定方向に沿って鏡像回転しかつ前記第1のフレーム体に積層固定されること、を特徴とする請求項1に記載の電池モジュール
【請求項7】
前記第1のフレーム体と前記第2のフレーム体には第1の係合部と第2の係合部とが設けられ、前記第1のフレーム体と前記第2のフレーム体は、前記第1の係合部と前記第2の係合部とによって係合固定されること、を特徴とする請求項6に記載の電池モジュール
【請求項8】
前記電池モジュールは複数のセルを含み、前記複数のセルが二つのセル群に分けられ、かつ各前記セル群の内の前記セルの向きが同じであり、二つの前記セル群の前記セルの向きは逆であること、を特徴とする請求項に記載の電池モジュール。
【請求項9】
複数の電池モジュールと、正極バス構造及び負極バス構造とを備え、
前記電池モジュールが請求項1~のいずれか1項に記載の電池モジュールであり、かつ複数の電池モジュールが前記第1の表面と前記第2の表面に垂直な方向に沿って積み重ねられて電池モジュールブロックを構成しており、
前記正極バス構造及び負極バス構造がそれぞれ前記電池モジュールブロックの総正極及び総負極に接続されること、を特徴とするエネルギー貯蔵電源。
【請求項10】
複数の前記電池モジュールブロックを含み、
複数の前記電池モジュールブロックが、前記第1の表面と前記第2の表面に平行な方向に沿って設けられ、かつ前記正極バス構造及び/又は前記負極バス構造によって電気的に接続されること、を特徴とする請求項に記載のエネルギー貯蔵電源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2021年12月14日付けに中国国家知識産権局に提出された202111523659.1という出願号である先行出願(名称:「フレーム体、ホルダー、電池モジュール及びエネルギー貯蔵電源」)による優先権を請求し、上記の先行出願の内容が導入の方式によって本文に組み込まれる。
【0002】
本実施例は、エネルギー貯蔵電源の技術分野に関し、特に、フレーム体、ホルダー、電池モジュール及びエネルギー貯蔵電源に関する。
【背景技術】
【0003】
電池とは、電解質溶液と金属電極とを入れて電流を発生させるカップ、タンクまたはその他の容器または複合容器のスペースの一部を意味し、化学エネルギーを電気エネルギーに変換できる装置であり、かつ正極、負極の区別がある。電気自動車の動力電池システムまたは国家電力網のエネルギー貯蔵電池システムの電気エネルギーの需要を満たすために、多くの単電池を直列・並列の方式によって接続して群をなし、その後、これらの電池モジュールをさらに直列・並列に接続して、一定の電圧レベルと容量レベルを達成して人々の需要を満たす必要がある。現在、電池モジュールは、電池パック(組電池-内部は電池モジュールである)と主制御箱とを組み立てることにより形成されることが多く、かつスタック式の取付方式を採用することが多い。
【0004】
現在の伝統的な電池モジュールは、セル群をホルダーに固定し、さらに導電シートをセルのホルダーに露出している両端に溶接することで、複数のセルの間の電気的な接続を実現するが、本発明者は、本実施例を実施する過程において、以下のことを発見した:現在の伝統的な電池モジュールのホルダーについて、セルを収容する収容溝の端部が中央に延びてバッフル部を形成して、セルが収容溝に取り付けられたときにホルダーから離脱することを防止するが、バッフル部の設計によって、セルの電極の中心がホルダーの端面より低くなり、セルと導電シートとの間にピッチがあり、これは導電シートとセルとの溶接に不利であり、導電シートとセルとの溶接が完了しても、両方の間にも、メタル飛び、偽溶接が起こりやすく、セル群の間の電気的な接続に影響を与え、さらに電池モジュールの正常な使用に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本実施例が主に解決する技術問題は、従来のホルダーがバッフル部によりセルを固定する際に、導電シートとセルとの間の溶接が不便である現状を改善するために、フレーム体、ホルダー、電池モジュール及びエネルギー貯蔵電源を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術問題を解決するために、本実施例が採用する技術案は、次のとおりである:フレーム体が提供されており、前記フレーム体はベースケースと位置規制部材とを備え、前記ベースケースにはセルを収納するための収容溝が設けられ、前記収容溝が前記ベースケースの第1の表面と第2の表面とを貫通し、前記第1の表面と第2の表面とが前記ベースケースの対向する二つの面であり、前記位置規制部材は接続部と当接部とを含み、前記接続部が前記ベースケースの第1の表面に固定されかつ前記収容溝を避けていて、前記当接部が前記接続部に接続され、前記当接部が前記収容溝に対応しかつ前記収容溝の縁の一部を覆っている。
【0007】
任意的に、前記ベースケースには複数の収容溝が設けられ、前記複数の収容溝はマトリックス状またはハニカム状に配列される。
【0008】
任意的に、前記位置規制部材は、1つの接続部と少なくとも1つの当接部とを含み、前記少なくとも1つの当接部における各当接部がそれぞれ1つの収容溝に対応しかつ前記収容溝の縁の一部を覆っている。
【0009】
任意的に、前記当接部は、前記ベースケースの第1の表面より高く、かつ前記第1の表面と隙間を形成する。
【0010】
任意的に、前記隙間の高さは0.3mm~0.8mmである。
【0011】
任意的に、前記位置規制部材は、L型またはT型である。
【0012】
本出願に係る実施例の別の側面によれば、ホルダーが提供されており、前記ホルダーは、第1のフレーム体と第2のフレーム体とを備え、前記第1のフレーム体と前記第2のフレーム体は、上記のフレーム体であり、前記第2のフレーム体は、前記第1のフレーム体に対して設定方向に沿って鏡像回転しかつ前記第1のフレーム体に積層固定される。
【0013】
任意的に、前記第1のフレーム体と前記第2のフレーム体には第1の係合部と第2の係合部とが設けられ、前記第1のフレーム体と前記第2のフレーム体は、前記第1の係合部と前記第2の係合部とによって係合固定される。
【0014】
本出願に係る実施例の別の側面によれば、電池モジュールが提供されており、前記電池モジュールは、上記のホルダーと、セルと、導電シートとを備え、前記セルが前記収容溝に取り付けられ、かつ前記当接部が前記セルの縁の一部に当接しており、前記導電シートが前記位置規制部材に相応する位置決め穴を含んでおり、前記導電シートが前記位置決め穴によって前記フレーム体の第1の表面に固定されかつ前記セルの電極に電気的に接続される。
【0015】
任意的に、前記電池モジュールは複数のセルを含み、前記複数のセルが二つのセル群に分けられ、各前記セル群の内の前記セルの向きが同じであり、二つの前記セル群の前記セルの向きは逆である。
【0016】
本出願に係る実施例の別の側面によれば、エネルギー貯蔵電源が提供されており、前記エネルギー貯蔵電源は、複数の上記の電池モジュールと、正極バス構造及び負極バス構造とを備え、複数の電池モジュールが前記第1の表面と前記第2の表面に垂直な方向に沿って積み重ねられて電池モジュールブロックを構成しており、前記正極バス構造及び負極バス構造がそれぞれ前記電池モジュールブロックの総正極及び総負極に接続される。
【0017】
任意的に、前記複数の電池モジュールブロックが、前記第1の表面と前記第2の表面に平行な方向に沿って設けられ、かつ前記正極バス構造及び/又は前記負極バス構造によって電気的に接続される。
【0018】
本実施例の有益な効果は、以下のものである:従来技術の場合とは異なり、本実施例のフレーム体は、収容溝をベースケースの対向する二つの面に貫通させ、かつベースケースの第1の表面には当接部付き位置規制部材が設けられ、この当接部が収容溝の縁の一部を対応的に覆っていて、セルの端部に当接することができ、セルがフレーム体に取り付けられた後、セルの電極とベースケースの第1の表面とが同一の平面にあることを実現するとともに、導電シートとコアとの貼り合わせ度を大幅に向上し、導電シートとセルとの間の溶接が不便であること、メタル飛び、偽溶接という現状を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
以下、本出願に係る実施例における技術案をより明確に説明するために、本出願に係る実施例に使用する図面に対して簡単に紹介するが、下記の説明される図面は、本出願のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとって、創造的な労働を行うことなく図面に基づいて他の図面を取得することは自明である。
図1】本実施例に係る電池モジュールの斜視模式図である。
図2】本実施例に係る電池モジュールの分解模式図である。
図3図2の中のA部の拡大図である。
図4】本実施例に係る第1のフレーム体の斜視模式図である。
図5】本実施例に係る第2のフレーム体の斜視模式図である。
図6】別の実施例に係るフレーム体の斜視模式図である。
図7図6の中のB部の拡大図である。
図8】本実施例に係る単一の電池モジュールブロックからなるエネルギー貯蔵電源の斜視模式図である。
図9】本実施例に係る単一の電池モジュールブロックからなるエネルギー貯蔵電源の分解模式図である。
図10】本実施例に係る複数の電池モジュールブロックからなるエネルギー貯蔵電源の取付模式図である。
図11】本実施例に係る単一の電池モジュールブロックからなる別のエネルギー貯蔵電源の取付模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本実施例の理解を容易にするために、以下、図面及び具体的な実施例に関連して、本実施例についてより詳細に説明する。なお、要素が別の要素に「固定」されると表現されている場合に、別の要素に直接位置してもよく、あるいは、これらの間には1つまたは複数の中央の要素が存在されてもよい。ある要素が別の要素に「接続」されると表現されている場合に、別の要素に直接接続されてもよく、あるいは、これらの間には1つまたは複数の中央の要素が存在されてもよい。本明細書で用いられる「垂直」、「水平」、「左」、「右」といった用語および類似の表現は、説明するためのものだけである。
【0021】
特に定義されない限り、本明細書で用いられるすべての技術用語および科学用語は、本実施例の技術分野に属する技術者によって一般的に理解される意味と同じである。本明細書において、本実施例の明細書で用いられる用語は、具体的な実施例を説明するためのものだけであり、本実施例を制限するためのものではない。本明細書で用いられる「及び/又は」という用語は、1つまたは複数の関連するリストされた項目のいずれか及びすべての組み合わせを含む。
【0022】
図1図5を参照して、図1及び図2にそれぞれ本実施例の電池モジュールの斜視模式図及び分解模式図を示し、図3図2の中のA部の拡大図を示し、図4及び図5はそれぞれ図2の中の上下の二つのフレーム体(第1のフレーム体と第2のフレーム体)の構造図である。電池モジュール10は、ホルダー100とセル群200とを備えており、ホルダー100が第1のフレーム体130と第2のフレーム体140とを含み、セル群200が少なくとも二つのセルを含む。ホルダー100はベースケース110と位置規制部材120とを備えており、ベースケース110にはセルを収納するための収容溝111が設けられ、収容溝111がベースケース110の第1の表面112と第2の表面113とを貫通し、第1の表面112と第2の表面113とがベースケース110の対向する二つの面である。位置規制部材120は接続部121と当接部122とを含み、接続部121がベースケース110の第1の表面112に固定されかつ収容溝111を避けていて、当接部122が接続部121に接続され、当接部122が収容溝111に対応しかつ収容溝111の縁の一部を覆っている。セルが収容溝111に取り付けられかつセル群200の中のセルの向きが同じであり、当接部122は、セルが収容溝111に取り付けられた時に第1の表面112でホルダー100からすべり出ることを防止するように、セルの縁の一部を覆っている。
【0023】
上記のベースケース110については、図4及び図5を参照する。ベースケース110は、設定方向Zに沿って積層固定される第1のフレーム体130と第2のフレーム体140とを備えており、第1のフレーム体130と第2のフレーム体140とは同じ構造でかつ矩形体状を呈し、そして設定方向Zに沿って鏡像回転するように設けられる。第1のフレーム体130には第1の収容溝131が設けられ、第2のフレーム体140には第2の収容溝141が設けられており、第1の収容溝131と第2の収容溝141が設定方向Zに沿って延びるとともに、各第1の収容溝131と各第2の収容溝141は同軸心的に設けられ、かつセルを収容するために共に収容溝111を形成する。第1の表面112は、第1のフレーム体130の第2のフレーム体140から離れる面で、または第2のフレーム体140の第1のフレーム体130から離れる面であり、第2の表面113は、第1のフレーム体130の第2のフレーム体140に近い面で、または第2のフレーム体140の第1のフレーム体130に近い面である。第1のフレーム体130と第2のフレーム体140には、第1の係合部132と第2の係合部142が設けられており、第1の係合部132と第2の係合部142とは、第1のフレーム体130と第2のフレーム体140とを係合固定するために協働する。第1のフレーム体130と第2のフレーム体140とは同じ構造であることで、ベースケース110の部品点数を減らし、金型の数を減らし、さらに生産コストを減らすことができる。なお、本出願は、第1のフレーム体130及び第2のフレーム体140の具体的な形状を限定しなく、本出願に係る他の実施例において、第1のフレーム体130と第2のフレーム体140とは角柱、円柱、錐台などの他の形状の箱体構造あるいはフレーム体構造であってもよく、本出願に係る他の実施例において、第2のフレーム体140は第1のフレーム体130の構造と異なっていてもよく、収容溝111を設けることを実現し、かつセルを収容しかつセルの端部を露出させるためのものであればよい。なお、本出願は、第1のフレーム体130と第2のフレーム体140との具体的な取付方式を限定しなく、本出願に係る他の実施例において、第1のフレーム体130と第2のフレーム体140とは、螺合、ヒンジ接続などの他の接続方式によって接続を実現してもよい。
【0024】
上記の第1のフレーム体130については、具体的には図4を参照し、かつ図1及び図2に関連して、第1の収容溝131の数は50個であり、第1の収容溝131はセルの形状及び大きさに適合しており、本実施例におけるセルは円柱セルであるため、第1の収容溝131は円柱状のキャビティである。50個の第1の収容溝131はハニカム状に配列されており、ハニカム状に千鳥配置することでホルダー100の断面積を小さくし、電池モジュール10の体積を小さくし、第1のフレーム体130の構造をよりコンパクトにし、スペースの利用効率を向上しかつユーザー体験を向上することができる。なお、本出願は、第1の収容溝131の数および第1の収容溝131の具体的な配列方式を限定しなく、本出願に係る他の実施例において、第1の収容溝131の数は2個、20個または30個などであってもよく、第1の収容溝131はマトリックス状配列または円周アレイなどの方式で配列されていてもよい。なお、本出願に係る実施例において、第2のフレーム体140と第1のフレーム体130とは同じ構造であるため、第2の収容溝141の数及び配列方式は第1の収容溝131と同じであり、ここでは一々くどくど述べない。
【0025】
上記のセル群200については、図1及び図2を参照して、セル群200の数は2個であり、各セル群200は25個のセルを含み、セルは円柱セルであり、二つのセル群200のセルの向きは逆であり、かつ二つのセル群200の合計の50個のセルが50個の第1の収容溝131に共に収容されている。なお、本出願は、セル群200のセルの具体的な数を限定しなく、本出願に係る他の実施例においては、セルは1個、5個、または10個などであってもよく、二つのセル群200のセルの数は第1の収容溝131の数を超えなければよい。なお、本出願は、セルおよび第1の収容溝131の具体的な形状を限定しなく、本出願に係る他の実施例においては、セルは角形セルなどの他のセルであってもよく、第1の収容溝131はセルの形状及び大きさに適合すればよい。
【0026】
好ましいのは、具体的には図2を参照して、電池モジュール10は、第1の導電シート300と、第2の導電シート400と、第3の導電シート500とをさらに備える。第1の導電シート300、第2の導電シート400及び第3の導電シート500には、いずれも位置決め穴302が設けられており、位置決め穴302の位置、形状、大きさはそれぞれ位置規制部材120の位置、形状、大きさに対応しており、位置決め穴302は、導電シートが第1の表面112に取り付けられたときに位置決めの役割を果たし、取付位置のずれが溶接の効果に影響を与えることを防止する。第1の導電シート300、第2の導電シート400及び第3の導電シート500は、いずれもニッケルシートであり、かつ複数の「エ」字状の溶接穴301が設けられており、複数の溶接穴301は収容溝111の排列に従って対応的に設けられる。第1の導電シート300は、第2のフレーム体140の第1の表面112に設けられ、第1の導電シート300は、溶接穴301によって二つのセル群200における各セルの電極にそれぞれ溶接される。第2の導電シート400及び第3の導電シート500は、第1のフレーム体130の第1の表面112に設けられ、第2の導電シート400は、溶接穴301によって一方のセル群200における各セルの電極にそれぞれ溶接され、第3の導電シート500は、溶接穴301によって他方のセル群200における各セルの電極にそれぞれ溶接される。第1の導電シート300は、二つのセル群200のセルの間の並列接続及び直列接続のためのものであり、第2の導電シート400及び第3の導電シート500は単一のセル群200のセルの並列接続のためのものであり、かつ総電極を集電して引き出す。なお、本出願は、第1の導電シート300、第2の導電シート400及び第3の導電シート500の具体的な材質を限定しなく、本出願に係る他の実施例において、第1の導電シート300、第2の導電シート400及び第3の導電シート500は、銅シート、アルミニウムシートなどの他の材料であってもよく、セルとの電気的な接続を実現すればよい。なお、本出願は、溶接穴301の具体的な形状を限定しなく、本出願に係る他の実施例において、溶接穴301は円柱、角柱またはその他の不規則な形状であってもよく、セルの電極を露出させることができればよい。
【0027】
セルの外表面は絶縁層で覆われ、かつその絶縁層がセルの両端電極の縁まで延びて、セルの両端電極の中央位置は絶縁層で被覆された縁より低くなっており、また、ホルダー100は、製造過程において、射出成形プロセスによって、当接部122の第1の表面112に向かう方向にバリがあり、または厚くなっているおそれがあり、以上のような両方は、いずれもセルの両端電極と第1の表面112との間にわずかなピッチを生じさせて、セルと導電シートとの隙間のない貼り合わせに不利であり、安定的な電気的な接続に影響を与える。このような問題に対して、具体的には図3を参照し、かつ図2に関連して、好ましいのは、当接部122は、第1のフレーム体130の第1の表面112より高く、かつ第1の表面112と一定の隙間を形成している。ハニカム状に配列される第1の収容溝131の外側に位置する位置規制部材120は、一つの接続部121と、一つの当接部122とを含み、位置規制部材120が「L」状を呈し、当接部122が第1の収容溝131の縁に正対しており、ハニカム状に配列される第1の収容溝131の間に位置する位置規制部材120は、接続部121と、二つの当接部122とを含み、位置規制部材120が「T」状を呈し、一方の当接部122が一方の第1の収容溝131の縁に正対し、他方の当接部122が他方の第1の収容溝131の縁に正対する。当接部122が、第1の平面より一定の隙間だけ高いように設けられることで、セルの絶縁層やホルダーの射出成形プロセスによるセルの電極と第1の表面112との間のピッチを相殺して、セルの両端電極が第1の表面112と面一になって、または第1の表面112を超えるようにして、セルと導電シートとの隙間のない貼り合わせ又は安定的な電気的な接続を容易にする。また、ベースケース110を貫通する収容溝111及びT型又はL型の位置規制部材120の構造に基づいて、導電シートは、構造が簡単な枚葉式の構造を採用することができ、従来技術において密接的に溶接するために溶接部沈み式(フレーム体の第1の表面112の方向に向かって凸である)の導電シートを採用する必要があることを回避し、ホルダー100のコストを減らすとともに、導電シートのコストをさらに減らす。
【0028】
本出願に係る実施例においては、当接部122は、第1の表面112に対して一定の隙間だけ高く、その隙間は、絶縁層の厚さであってもよく、例えば0.3mmであってもよいし、セルの絶縁層とホルダー100の射出成形プロセスによる貼り合わせピッチを相殺するために、絶縁層の厚さより大きくなっていてもよく、例えば0.5mmであってもよい。なお、本出願は、当接部122が第1の表面112より高いことにより形成される隙間の具体的な高さを限定しなく、本出願に係る他の実施例において、当接部122と第1の表面112とにより形成される隙間は、0.4mmまたは0.8mmなどであってもよく、最も好ましくは0.3mm~0.8mmであり、セルの絶縁層およびホルダーの製造プロセス誤差によるピッチの収容が容易であればよい。
【0029】
セルの絶縁層の厚さおよびホルダー100の製造プロセスの問題を無視すれば、当接部122は第1の表面112と面一に設けられてもよく、具体的には、図6および図7を参照して、図6に別の実施例に係るフレーム体の斜視模式図を示し、図7図6の中のB部の拡大図を示す。本出願に係る実施例においては、2種類の形状の位置規制部材120の設計によって、セルごとに二つの当接部122を設けて両側での当接取付を実現することを満たすとともに、同一のセル群200の二つの第1の収容溝131の間に位置する位置規制部材120が一体に結合しており、この設計により、スペースを省くだけでなく、ホルダー100の構造を簡素化して、ホルダー100の金型の生産の難度を低減し、さらに生産コストを低減しており、なお、本出願は、第1の収容溝131が対応する当接部122の数を限定しなく、本出願に係る他の実施例においては、第1の収容溝131が対応できる当接部122の数は1個、3個、または4個などであってもよく、本出願も、位置規制部材120の具体的な構造を限定しなく、本出願に係る他の実施例においては、位置規制部材120は当接部122の数に応じて構造を調整することができ、セルに対する当接を実現すればよい。
【0030】
好ましいのは、第1のフレーム体130の第2のフレーム体140に近い側に収容チャンバー133が設けられており(同様に、第2のフレーム体140の第1のフレーム体130に近い側にも収容チャンバーが設けられており)、具体的には図3を参照し、かつ図1及び図2に関連して、収容チャンバー133は、第1のフレーム体130に適合する矩形のキャビティ構造であり、セルの軸方向の両端が第1の収容溝131と第2の収容溝141に収容され、セルの軸方向の中央部が収容チャンバー133に収容される。収容チャンバー133の設計によって、セルの取付強度を確保したまま、ホルダー100の重量を減らし、電池モジュール10の運搬と携帯を容易にして、ユーザー体験を向上することができ、なお、本出願は、収容チャンバー133の具体的な形状を限定しなく、本出願に係る他の実施例において、収容チャンバー133は角柱、円柱、錐台などの形状のキャビティ構造であってもよい。
【0031】
好ましいのは、第1のフレーム体130のプリセット方向Xに沿って対向設置される二つの端面における第2のフレーム体140から離れる側に把持溝134が設けられており、把持溝134が設定方向Zに沿って延びるとともに第2のフレーム体140から離れる側に開口を形成しており、把持溝134の内には、プリセット方向Xに沿って延びるように設けられる筋板が設けられており、筋板は把持溝134の側壁の強度を補強するためのものである。把持溝134の設置によって、ユーザーが電池モジュール10を運搬する際に受力点を提供し、ユーザーが使いやすく、ユーザー体験を向上する。
【0032】
好ましいのは、第1のフレーム体130の予定方向Yに垂直に設けられる端及びプリセット方向Xに垂直に設けられる端における第2のフレーム体140に近い側に、いずれも二つの取り外し穴135が設けられており、二つの取り外し穴135が間隔を空けて設けられ、取り外し穴135が矩形体状を呈しかつ一端が第1のフレーム体130の縁に連通しており、第2のフレーム体140と第1のフレーム体130は、設定方向Zに沿って鏡像回転するように設けられるため、ホルダー100の三つの側面にはいずれも取り外し穴135が設けられる。取り外し穴135は、第1のフレーム体130と第2のフレーム体140を取り外す際に受力点を提供するためのものであり、ユーザーが取り外しやすく、ユーザー体験を向上する。なお、本出願は、取り外し穴135の具体的な形状を限定しなく、本出願に係る他の実施例において、取り外し穴135は、円柱、半円柱、角柱などの他の形状であってもよく、ユーザーが取り外す際に受力点を提供すればよい。なお、本出願は、取り外し穴135の数を限定しなく、本実施例において、二つの取り外し穴135の設置によって、取り外す際に二つの受力点を提供することを容易にして、ホルダー100が受ける力を均一にして、取り外しをさらに容易にしており、本出願に係る他の実施例においては、取り外し穴135の数は1個または複数個であってもよく、かつ取り外し穴135はホルダー100の一つの面、二つの面、または四つの面に設けられてもよい。
【0033】
好ましいのは、第1のフレーム体130には、複数の放熱穴136が設けられており、放熱穴136が円柱状を呈しかつ収容チャンバー133に連通しており、放熱穴136は複数の収容溝111の配列隙間の間に均一的に分布され、かつ放熱穴136は収容チャンバー133の放熱のためのものであり、これにより、セルの作動時に発生する熱を外部環境に放熱しやすく、電池モジュール10の作動過程において放熱不良により電池モジュール10の温度が上昇して電池モジュール10の正常な作動に影響を与えることを防止する。なお、本出願は、放熱穴136の具体的な形状を限定しなく、本出願に係る他の実施例において、放熱穴136は半円柱、角柱、錐台などの他の形状を呈してもよく、収容チャンバー133と外部環境との連通を実現すればよい。
【0034】
好ましいのは、電池モジュール10は、フィッシュペーパー600をさらに備えており、具体的には図2を参照して、フィッシュペーパー600には、複数の電極貫通穴601及び位置決め貫通穴602が設けられており、電極貫通穴601が溶接穴301に対応し、位置決め貫通穴602が位置決め穴302に対応しかつ位置規制部材120に適合しており、フィッシュペーパー600が第1のフレーム体130と第1の導電シート300、並びに第2のフレーム体140と第2の導電シート400及び第3の導電シート500との間に設けられており、第1の導電シート300、第2の導電シート400及び第3の導電シート500は、電極貫通穴601によってセルの電極に溶接されており、フィッシュペーパー600は、セルの正極と負極とがセルの外部環境で連通して短絡を発生することを防止するためのものである。
【0035】
本実施例に係るホルダー100には、位置規制部材120が設けられており、位置規制部材120の当接部122が収容溝111に対向設置されて、位置規制部材120をセルの端部に当接させて、これにより、ホルダー100へのセルの取り付けを実現して、さらに、従来のホルダーがバッフル部によりセルを固定する際に、導電シートとセルとの間の溶接が不便である現状を改善し、そして、導電シートの選択範囲を増大しかつ導電シートの製造の難度を低減することができ、本出願に係る実施例により提供されるホルダー100は、加工難度が最も低くかつコストが最も安い枚葉式の平面導電シートを選択することができ、加工難度が高くかつコストが高い凹み式の導電シートを使用することを回避でき、加工難度を低減して、生産コストを低減する。さらに、本出願に係る実施例により提供されるホルダー100は、構造が簡単であり、かつ二つの同じの第1のフレーム体130を取り付けることで形成されるため、生産時に金型が一つだけで済み、かつ金型の製造の難度が低い、生産コストが小さい。また、本実施例のセルは、逆向きに設けられており、1つのセルの高さの設定で二つ組のセルの直列接続を実現して、かつセル同士がハニカム状に配列設置されて、電池モジュール10の構造がよりコンパクトになり、スペースの利用効率がより大きくなっている。
【0036】
同一の発明の構想に基づいて、本出願は、エネルギー貯蔵電源1がさらに提供されており、具体的には図8及び図9を参照して、図8及び図9には、それぞれ本実施例に係る単一の電池モジュールブロックからなるエネルギー貯蔵電源の斜視模式図及び分解模式図を示し、このエネルギー貯蔵電源1は、上記した実施例における電池モジュール10と、導電部材20と、正極バス構造30と、負極バス構造40とを備える。電池モジュール10の数は二つであり、二つの電池モジュール10は第1の表面112と第2の表面113に垂直な方向に沿って対向固定され、かつ積層設置されて電池モジュールブロック10aを構成する。導電部材20は、二つの電池モジュール10に固定され、かつ二つの電池モジュール10の電気的な接続のためのものである。正極バス構造30は、一方の電池モジュール10に固定され、かつ電池モジュールブロック10aの総正極に電気的に接続されかつ正極を導出する。負極バス構造40は、他方の電池モジュール10に固定され、かつ電池モジュールブロック10aの総負極に電気的に接続されかつ負極を導出する。なお、本出願は、電池モジュール10の数を限定しなく、本出願による他の実施例において、電池モジュールブロック10aを構成する電池モジュール10の数は3個、4個などの複数個であってもよく、複数の電池モジュール10は導電部材20によって電気的な接続を実現しており、正極バス構造30と負極バス構造40とはそれぞれ電池モジュールブロック10aに電気的に接続されかつ正極と負極とを導出する。
【0037】
上記の導電部材20については、具体的には図9を参照し、かつ図8に関連して、導電部材20は回路基板を含んでおり、第1のフレーム体130の第1の表面112の四隅には貫通穴137が設けられ、電池モジュールブロック10aは、スクリュー50とボルト51とをさらに含み、スクリュー50が貫通穴137を通ってボルト51と嵌合して、二つの電池モジュール10の間の固定取り付けを実現しており、導電部材20は、設定方向Zに平行かつ予定方向Yに垂直に設けられて、二つの電池モジュール10の側壁に固定される。具体的には、第1のフレーム体130の第2のフレーム体140に近い箇所には第1の係止部138が設けられ、導電部材20には第2の係止部2121が設けられており、第2のフレーム体140と第1のフレーム体130とは同じ構造であり、かつ、第2のフレーム体140が設定方向Zに鏡像回転するように設けられるため、第2のフレーム体140にも第1の係止部138が設けられており、第1のフレーム体130及び第2のフレーム体140の第1の係止部138と第2の係止部2121は、電池モジュール10と導電部材20とを係合固定するために協働する。導電部材20は、一方の電池モジュール10の第3の導電シート500と他方の電池モジュール10の第2の導電シート400との電気的な接続を実現するために用いられて、二つの電池モジュール10の間の直列接続を実現する。なお、本出願は、第1のフレーム体130への導電部材20の具体的な取付方式を限定しなく、本出願に係る他の実施例において、導電部材20は、螺合、ヒンジ接続などの他の取付方式によって第1のフレーム体130に固定されてもよく、第1のフレーム体130への導電部材20の固定取り付けを実現すればよい。
【0038】
上記の正極バス構造30及び負極バス構造40については、具体的には図9を参照し、かつ図8に関連して、正極バス構造30及び負極バス構造40はいずれも銅バスバーであり、かつ電池モジュール10の導電部材20から離れる側に固定されており、正極バス構造30が一方の電池モジュール10の第2の導電シート400から延びる第1の耳部401に溶接され、負極バス構造40は他方の電池モジュール10の第3の導電シート500から延びる第2の耳部501に溶接される。具体的には、電池モジュールブロック10aは、取付ブロック60とねじ(図示せず)とをさらに備えており、第1のフレーム体130のプリセット方向Xに沿って対向する二つの面には、設定方向Zに沿って延びる取付溝139が設けられ、取付溝139の幅は、取付ブロック60の外郭に適合しており、正極バス構造30及び負極バス構造40の両端が第1のフレーム体130の側壁を囲繞して予定方向Yに延びて、正極バス構造30及び負極バス構造40の両端には、取付ブロック60に適合する第1の取付穴31が設けられ、取付ブロック60の一部が第1の取付穴31に収容取り付けられており、第1のフレーム体130の導電部材20から離れる端にはねじ穴1301(詳しくは、図2を参照する)が設けられ、正極バス構造30及び負極バス構造40には第2の取付穴32が設けられ、ねじが第2の取付穴32を通ってねじ穴1301に螺合されており、正極バス構造と負極バス構造とは、第1の取付穴31と第2の取付穴32によって電池モジュール10への取り付け及び固定を実現する。
【0039】
正極バス構造30及び負極バス構造40は、第1のフレーム体130の三つの側面を囲繞する設計によって、複数の電池モジュールブロック10aの間の電気的な接続を容易にしており、具体的には図10及び図11を参照して、図10及び図11に、複数の電池モジュールブロックからなる2種類のエネルギー貯蔵電源の取付模式図を示しており、複数の電池モジュールブロック10aの間は、導電部材20から離れる面またはプリセット方向Xに沿って対向する二つの面で、正極バス構造30及び負極バス構造40に対して軟銅バスバー、ブリッジ銅バスバーまたは導線などを溶接することによって複数の電池モジュールブロック10aの間の電気的な接続を実現でき、一方、正極バス構造30及び負極バス構造40は、電池モジュールブロック10aの三つの方向の電気的な接続を容易に実現し、構造が簡単であり、かつ、使用するスペースが少なく、過電流が大きく、短く、差圧を小さくするだけでなく、同時にエネルギー貯蔵電源1全体の電力線の正極と電力線の負極を配線し、さらに電力消費設備に電力を供給することにも有利であり、一方、軟銅バスバー、ブリッジ銅バスバーまたは導線は振動による引っ張りに抵抗できる。なお、本出願は、正極バス構造30及び負極バス構造40の第1のフレーム体130への具体的な取付方式を限定しなく、本出願に係る他の実施例において、正極バス構造30及び負極バス構造40は、溶接や接着などの方式によって第1のフレーム体130に固定されてもよい。正極バス構造30と負極バス構造40は銅バスバーであることが好ましい。
【0040】
好ましいのは、電池モジュールブロック10aは、トップケース70と、ボトムケース71と、絶縁仕切板72と、絶縁側板80とをさらに備えており、具体的には図9を参照し、かつ図8に関連して、トップケース70、ボトムケース71及び絶縁仕切板72はいずれも矩形の板状構造であり、かつ第1のフレーム体130の設定方向Zの断面に適合しており、トップケース70とボトムケース71は設定方向Zに沿って二つの電池モジュール10の両端に固定されており、絶縁仕切板72は二つの電池モジュール10の間に設けられており、絶縁仕切板72は二つの電池モジュール10の間の短絡を防止することができる。絶縁側板80は、エポキシ板を含み、絶縁側板80は、矩形の板状構造であり、かつ二つの電池モジュール10の予定方向Yの断面に適合し、絶縁側板80は、正極バス構造30の電池モジュールブロック10aから離れる側に設けられ、絶縁側板80には、取付貫通穴801が設けられ、ねじが取付貫通穴801を通って絶縁側板80を第1のフレーム体130に固定する。トップケース70、ボトムケース71及び絶縁側板80は、電池モジュールブロック10aと外部環境との相対的な隔離ためのものであり、第1の導電シート300、第2の導電シート400、第3の導電シート500、正極バス構造30及び負極バス構造40が直接空気にさらされることを防止して、ユーザーが使用中に感電する可能性を低減する。そして、トップケース70、ボトムケース71及び絶縁側板80の設置によって、電池モジュールブロック10aを保護する役割を果たし、電池モジュールブロック10aが外力の衝撃を受けた場合に、損傷が発生する可能性を低減することができる。
【0041】
本実施例に係る導電部材20は回路基板を含んでおり、電池モジュール10の間は回路基板によって直列接続を実現することで、煩雑な巻線を回避し、手動操作を減らしており、電池モジュールブロック10aの外観もより簡潔で美しくなる。また、本実施例に係る電池モジュール10のセルの向きが逆である設置によって、本出願により提供される電池モジュールブロック10aが二つのセルの高さの設定で四つ組のセルの直列接続を実現し、かつ電池モジュール10のセル同士がハニカム状に配列設置されて、電池モジュール10の構造をよりコンパクトにし、スペースの利用効率がより大きくなる。
【0042】
従来技術における二つ以上の電池モジュール10の積み重ねに比べて、従来技術において、基本的には同じ方向(縦方向又は横方向)に積み重ねられるが、本出願においては、正極バス構造30及び負極バス構造40によって、複数の電池モジュール10の横方向及び縦方向の積み重ねと電気的な接続を実現し、電池モジュールブロック10a全体の単一の方向の長さを減らして、電池モジュールブロック10aの構造を集中的に設置して、さらにエネルギー貯蔵電源1全体の輸送と携帯を容易にし、ユーザー体験を向上しており、一方、電流が本出願に係る正極バス構造30と負極バス構造40を介して集電して、電流の平衡分布に有利であり、従来の電流がわずかな領域に集中することによる分流の遅れや熱の蓄積を回避する。
【0043】
なお、本実施例の説明書及び図面においては、本実施例の好ましい実施例を示したが、本実施例は、本明細書で説明された実施例に限定されなく、多くの異なる形態で実現されることができ、これらの実施例は本実施例の内容を追加的に制限するものではなく、これらの実施例を提供する目的は、本実施例の開示内容に対する理解をより徹底かつ完全にすることである。そして、上記の各技術的特徴がさらに相互に組み合わせて、上に挙げなかった各種の実施例を形成されることは、いずれも本実施例の明細書に記載される範囲とみなされており、さらに、当業者にとって、上記の説明に基づいて改良または変更することができ、これらの改良および変更はすべて本実施例の添付の特許請求の範囲による保護範囲に属するべきである。
図1
図2
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図5
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図7
図8
図9
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図11