(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】時刻同期パケット処理方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20240702BHJP
H04W 88/14 20090101ALI20240702BHJP
H04L 47/10 20220101ALI20240702BHJP
H04L 7/00 20060101ALI20240702BHJP
【FI】
H04W56/00
H04W88/14
H04L47/10
H04L7/00 990
(21)【出願番号】P 2022561393
(86)(22)【出願日】2021-03-26
(86)【国際出願番号】 CN2021083141
(87)【国際公開番号】W WO2021203983
(87)【国際公開日】2021-10-14
【審査請求日】2022-11-09
(31)【優先権主張番号】202010275258.8
(32)【優先日】2020-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】▲強▼ ▲リー▼
(72)【発明者】
【氏名】余 芳
(72)【発明者】
【氏名】李 永翠
【審査官】中村 信也
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03629639(EP,A1)
【文献】Huawei, HiSilicon,Solution for KI #3B: Exposure of Time Synchronization,3GPP TSG SA WG2 #139E S2-2004112,2020年06月12日
【文献】Tencent,AF Requested TSN Synchronization Activation and Deactivation,TSG SA WG2 #S2-136AH S2-2001662,2020年01月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
時刻同
期方法であって、
ネットワークデバイスによって第2の指示情報を受信するステップであって、前記第2の指示情報は、端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期をアクティブ化することを要求する、または前記第2の指示情報は、前記端末デバイスの前記第1のクロックソースの前記時刻同期を非アクティブ化することを要求する、ステップと、
前記ネットワークデバイスによって前記第2の指示情報に基づいて第1の指示情報を生成するステップであって、
前記第2の指示情報が前記端末デバイスの前記第1のクロックソースの前記時刻同期をアクティブ化することを要求する場合に、前記第1の指示情報は、前記端末デバイスに前記第1のクロックソースについての前記時刻同期のアクティブ化状態に入るよう指示
し、
前記第2の指示情報が前記端末デバイスの前記第1のクロックソースの前記時刻同期を非アクティブ化することを要求する場合に、前記第1の指示情報は、前記端末デバイスに前記第1のクロックソースについての前記時刻同期の非アクティブ化状態に入るよう指示する、ステップと、
前記ネットワークデバイスによって前記第1の指示情報を送信するステップと
を含む時刻同
期方法。
【請求項2】
前記第2の指示情報は、第1のサービス品質(QoS)フローを処理するためのものであり、前記第1のQoSフローは、前記第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために
前記端末デバイスによって使用される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の指示情報は、前記端末デバイスの識別子、前記第1のクロックソースの識別子、および第1の指示を含み、前記第1の指示は、前記アクティブ化状態を示す、または前記第1の指示は、前記非アクティブ化状態を示す請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の指示情報は、第1のポートのポート番号を含み、前記第1のポートは、前記第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するためのポートを含む、および/または、
前記第1の指示情報は、第1のアプリケーションサービスエンティティの識別子を含み、前記第1のアプリケーションサービスエンティティは、前記端末デバイスに第1のサービスを提供するように構成され、前記第1のサービスは、前記第1のクロックソースの前記時刻同期に基づく請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のクロックソースは、タイムセンシティブネットワーク(TSN)のクロックソースを含む請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のクロックソースは、第5世代5Gシステ
ムのクロックソースを含む請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
時刻同期パケット処理方法であって、
端末デバイスによって第1の指示情報を受信するステップであって、前記第1の指示情報は、前記端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期のアクティブ化状態に入るように指示する、または前記第1の指示情報は、前記端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期の非アクティブ化状態に入るように指示する、ステップと、
前記第1の指示情報に基づいて前記第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理するステップと
を含む、時刻同期パケット処理方法。
【請求項8】
前記第1の指示情報は、前記端末デバイスの識別子、前記第1のクロックソースの識別子、および第1の指示を含み、前記第1の指示は、前記アクティブ化状態を示す、または前記第1の指示は、前記非アクティブ化状態を示す請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のクロックソースは、タイムセンシティブネットワーク(TSN)のクロックソースを含む請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の指示情報が前記アクティブ化状態に入るように指示するときに、
前記第1の指示情報に基づいて前記第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理する前記ステップは、
前記第1の指示情報に基づいて前記第1のクロックソースの前記時刻同期パケットを生成し、前記第1のクロックソースの前記時刻同期パケットを外部デバイスに送信するステップ、
前記第1の指示情報に基づいて前記第1のクロックソースの前記時刻同期パケットを受信し、前記第1のクロックソースの前記時刻同期パケットで搬送される情報を更新し、前記第1のクロックソースの更新された時刻同期パケットを外部デバイスに送信するステップ、
または、
前記第1の指示情報に基づいて第1のサービス品質(QoS)フローの確立を開始するステップであって、前記第1のQoSフローは、前記第1のクロックソースの前記時刻同期パケットを伝送するために使用される、ステッ
プ
を含む請求項7乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の指示情報が前記非アクティブ化状態に入るように指示するときに、
前記第1の指示情報に基づいて前記第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理する前記ステップは、
前記第1の指示情報に基づいて前記第1のクロックソースの前記時刻同期パケットの生成を停止するステップ、
前記第1の指示情報に基づいて前記第1のクロックソースの前記時刻同期パケットを破棄するステップ、
前記第1の指示情報に基づいて前記第1のクロックソースの前記時刻同期パケットを外部デバイスに透過的に伝送するステップ、
または、
前記第1の指示情報に基づいて第1のサービス品質(QoS)フローを削除するステップであって、前記第1のQoSフローは、前記第1のクロックソースの前記時刻同期パケットを伝送するために使用される、ステッ
プ
を含む請求項7乃至9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
ワイヤレス通信装置であって、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成された手段を備える、ワイヤレス通信装置。
【請求項13】
請求項7乃至9のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成された手段を備える、ワイヤレス通信装置。
【請求項14】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶し、前記コンピュータプログラムが実行されたときに、
装置は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の方法を実施することが可能になる、または、
装置は、請求項7乃至9のいずれか一項に記載の方法を実施することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信分野に関し、さらに詳細には、時刻同期パケット処理方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、「TIME SYNCHRONIZATION PACKET PROCESSING METHOD AND APPARATUS」と題する2020年4月9日に中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第202010275258.8号の優先権を主張するものであり、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0003】
時刻同期は、通信の信頼性および正確性を実現するための基礎である。現在、既知の技術では、2つの通信当事者は、同じクロックソース、例えばグラントマスタ(Grant Master、GM)についての情報を搬送するパケット(すなわち時刻同期パケット)に基づいて時刻同期を実行する。
【0004】
通信技術の発達とともに、通信サービスは多様化され、時刻同期の精度についての要件もサービスによって異なる。したがって、既知の技術では、通信デバイス(例えば端末デバイス)は、複数のクロックソースに基づいて時刻同期を実行する能力を有し、様々なサービス要件に基づいて様々なクロックソースが同期のために用いられるようになっている。
【0005】
この場合、通信デバイスは、各クロックソースの時刻同期パケットを維持する必要がある。その結果として、通信デバイスの電力消費が増加し、通信デバイスの性能が影響を受ける。
【発明の概要】
【0006】
本出願は、時刻同期パケット処理方法および装置を提供して、サービスによって必要とされる時刻同期精度を満たしながら、通信デバイスの電力消費を削減し、通信デバイスの性能を向上させるものである。
【0007】
第1の態様によれば、時刻同期パケット処理方法が提供される。この方法は、端末デバイスが、第1の指示情報を受信することであって、第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期のアクティブ化状態に入るように指示する、または第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期の非アクティブ化状態に入るように指示する、ことと、第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理することとを含む。
【0008】
第1の処理方式は、第2の処理方式とは異なる。第1の処理方式は、第1のクロックソースの時刻同期がアクティブ化状態であるときに端末デバイスが第1のクロックソースのクロック同期パケットを処理する方式であり、第2の処理方式は、第1のクロックソースの時刻同期が非アクティブ化状態であるときに端末デバイスが第1のクロックソースのクロック同期パケットを処理する方式である。
【0009】
本出願で提供される解決策によれば、端末デバイスは、クロックソースがアクティブ化されるときと非アクティブ化されるときとで異なる方式でクロックソースの時刻同期パケットを処理し、シグナリングを用いて、クロックソースがアクティブ化されるか非アクティブ化されるかを示し、端末デバイスが異なる方式で処理を実行することができるようにする。例えば、クロックソースが非アクティブ化されるときには、端末デバイスは、クロックソースがアクティブ化されるときに実行される必要がある処理を実行する必要がない。したがって、サービスによって必要とされる時刻同期精度を満たしながら、通信デバイスの電力消費が削減されることが可能であり、通信デバイスの性能が改善されることが可能である。
【0010】
本出願では、「第1の指示情報は、端末デバイスに第1のクロックソースについての時刻同期のアクティブ化(activation)状態に入るように指示する」は、次のように理解され得る。すなわち、第1の指示情報が、端末デバイスに、第1のクロックソースをアクティブ化する(activate)ように指示する、第1の指示情報が、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期をアクティブ化するように指示する、第1の指示情報が、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期の能力をイネーブルにする(enable)ように指示する、または第1の指示情報が、第1のクロックソースについてのアクティブ化要求(activation request)を含む、として理解され得る。
【0011】
さらに、「第1の指示情報は、端末デバイスに時刻同期の非アクティブ化(deactivation)状態に入るように指示する」は、次のように理解され得る。すなわち、第1の指示情報が、端末デバイスに、第1のクロックソースを非アクティブ化する(deactivate)ように指示する、第1の指示情報が、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期を非アクティブ化するように指示する、第1の指示情報が、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期の能力を不能にする(disable)ように指示する、または第1の指示情報が、第1のクロックソースについての非アクティブ化要求(deactivation request)を含む、として理解され得る。
【0012】
例えば、第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示するときには、端末デバイスが第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理することは、第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成し、第1のクロックソースの時刻同期パケットを外部デバイスに送信することを含む。
【0013】
第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときには、端末デバイスが第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理することは、第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットの生成を停止する(または生成を必要としない)ことを含む。
【0014】
別の例では、第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示するときには、端末デバイスが第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理することは、第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを受信し、第1のクロックソースの時刻同期パケットで搬送される情報を更新し、第1のクロックソースの更新された時刻同期パケットを外部デバイスに送信することを含む。
【0015】
第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときには、端末デバイスが第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理することは、第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを例えば外部デバイスまたはDS-TTに透過的に伝送することを含む。
【0016】
本明細書では、透過的な伝送は、第1のクロックソースの時刻同期パケットを受信したときに、端末デバイスが時刻同期パケットで搬送される時刻情報を更新せず、第1のクロックソースの時刻同期パケットをそのままネクストホップデバイスに送信することとして理解され得る。
【0017】
別の例では、第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときには、端末デバイスが第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理することは、第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケット(例えばUPFから受信される第1のクロックソースの時刻同期パケット)を破棄することを含む。
【0018】
別の例では、第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示するときには、端末デバイスが第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理することは、第1の指示情報に基づいて第1のサービス品質フロー(QoSフロー)の確立を開始することを含み、ここで、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために使用される。
【0019】
第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときには、端末デバイスが第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理することは、第1の指示情報に基づいて第1のQoSフローを削除する(または消去する、解除する)ことを含み、ここで、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために使用される。
【0020】
別の例では、第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示するときには、端末デバイスが第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理することは、第1のクロックソース時刻同期を維持する、または第1のクロックソースの時刻同期パケットに基づいて第1のクロックソースの時刻同期を実行することを含む。
【0021】
別の例では、第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときには、端末デバイスが第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理することは、第1のクロックソースの時刻同期を停止する、または第1のクロックソースの時刻同期パケットに基づく第1のクロックソースの時刻同期の実行を停止することを含む。
【0022】
別の例では、第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示するときには、端末デバイスが第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理することは、測位システムから、第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成するための時刻情報を取得することを含む。
【0023】
第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときには、端末デバイスが第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理することは、測位システムからの第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成するための時刻情報の取得を停止する(換言すれば、取得を必要としない)ことを含む。
【0024】
本出願では、「停止する」という用語は、「禁止する」または「中断する」としても理解され得る。以下、同じ、または同様のケースについて説明は省略する。
【0025】
本出願では、アクティブ化状態または非アクティブ化状態における上記の処理方式は、通信システムまたは通信プロトコルによって指定されることがある。
【0026】
あるいは、アクティブ化状態または非アクティブ化状態における上記の処理方式は、デバイス製造業者または運営者によって端末デバイスに設定されることもある。
【0027】
したがって、アクティブ化状態または非アクティブ化状態における上記の処理方式は、ネットワークデバイスによって示される必要はなく、シグナリングのオーバヘッドが低減されることが可能である。
【0028】
任意選択で、第1の指示情報がアクティブ化状態に入ることを指示するときには、第1の指示情報は、第1の処理方式をさらに示す。第1の処理方式は、以下の処理方式のうちの少なくとも1つを含む。
方式a:第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成し、外部デバイスに送信する。
方式b:第1のクロックソースの時刻同期パケットを受信し、第1のクロックソースの時刻同期パケットで搬送される情報を更新し、第1のクロックソースの更新された時刻同期パケットを外部デバイスに送信する。
方式c:第1のサービス品質フローQoSフローの確立を開始する。ここで、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために使用される。
方式d:測位システムから、第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成するための時刻情報を取得する。
方式j:第1のクロックソースの時刻同期を維持する、または第1のクロックソースのクロックパケットに基づいて第1のクロックソースの時刻同期を実行する。
【0029】
任意選択で、第1の指示情報が非アクティブ化状態に入ることを指示するときには、第1の指示情報は、第2の処理方式をさらに示す。第2の処理方式は、以下の処理方式のうちの少なくとも1つを含む。
方式e:第1のクロックソースの時刻同期パケットの生成を停止する。
方式f:第1のクロックソースの時刻同期パケットを透過的に伝送する。
方式g:第1のQoSフローを削除する。ここで、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために使用される。
方式h:測位システムからの、第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成するための時刻情報の取得を停止する。
方式k:第1のクロックソースの時刻同期の維持を停止する、または第1のクロックソースのクロックパケットに基づく第1のクロックソースの時刻同期の実行を停止する。
方式m:第1のクロックソースの時刻同期パケットを破棄する。例えば、UPFから受信される第1のクロックソースの時刻同期パケットを破棄する。
【0030】
すなわち、本出願では、アクティブ化状態または非アクティブ化状態における処理方式は、ネットワークデバイスによって示されることがあり、処理方式を記憶することによって生じる端末デバイスの記憶オーバヘッドが低減されることが可能である。
【0031】
任意選択で、第1のクロックソースは、内部システムのクロックソースを含む。
【0032】
内部システムは、端末デバイスが現在存在している通信システムと理解され得る。
【0033】
任意選択で、第1のクロックソースは、外部システムのクロックソースを含む。
【0034】
外部システムは、端末デバイスが現在存在している通信システム以外のシステムと理解され得る。
【0035】
任意選択で、第1のクロックソースは、第5世代5Gシステムもしくは第6世代6Gシステムのクロックソースを含む、または
第1のクロックソースは、タイムセンシティブネットワークTSNのクロックソースを含む。
【0036】
上記の第1のクロックソースは、単に説明のための例に過ぎず、本出願では特に限定されないことを理解されたい。別のシステムのクロックソースも、本出願の保護範囲内である。
【0037】
任意選択で、第1のクロックソースの時刻同期パケットは、汎用高精度時刻プロトコルgPTPパケットを含む。
【0038】
任意選択で、第1のクロックソースの時刻同期パケットは、高精度時刻プロトコルPTPパケットを含む。
【0039】
時刻同期パケットは、本出願が適用されるシステムに基づいて適宜変化させ得ることに留意されたい。これは、本出願では特に限定されない。
【0040】
任意選択で、第1の指示情報は、端末デバイスの識別子、第1のクロックソースの識別子、および第1の表示を含み、第1の表示は、アクティブ化状態または非アクティブ化状態を示す。
【0041】
第1の表示は、第1の指示情報内の事前設定フィールドまたは領域に対応することがある。
【0042】
さらに、第1の表示(indication)は、例えばオン(on)およびオフ(off)など、2つの任意選択の値を含むことがある。一方の値(例えばオン)がアクティブ化状態に対応し、他方の値(例えばオフ)が非アクティブ化状態に対応するので、端末デバイスは、第1の表示に基づいてアクティブ化状態または非アクティブ化状態に入ると決定することができる。
【0043】
限定ではなく例示として、端末デバイスの識別子は、限定されるわけではないが、端末デバイスのモバイル電話番号、端末デバイスのデバイス識別子、および端末デバイスのインターネットプロトコルアドレスなどを含むことがある。
【0044】
任意選択で、第1の指示情報は、第1のポートのポート番号を含み、第1のポートは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するためのポートを含む。
【0045】
限定ではなく例示として、第1のポートは、端末デバイスに対応する全てのポートを含むことがある。
【0046】
あるいは、第1のポートは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するように構成された複数のポートのうちの一部または全てを含むことがある。
【0047】
任意選択で、第1の指示情報は、第1のアプリケーションサービスエンティティの識別子を含み、第1のアプリケーションサービスエンティティは、端末デバイスに第1のサービスを提供するように構成され、第1のサービスは、第1のクロックソースの時刻同期に基づく。
【0048】
任意選択で、第1のクロックソースが外部システムのクロックソースを含むときに、第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示する場合には、この方法は、第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースに基づく時刻同期を維持することをさらに含む。
【0049】
任意選択で、第1のクロックソースが外部システムのクロックソースを含むときに、第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときには、この方法は、第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースに基づく時刻同期の維持を停止することをさらに含む。
【0050】
第2の態様によれば、時刻同期パケット処理方法が提供される。この方法は、ネットワークデバイスが、第1の指示情報を生成することであって、第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期のアクティブ化状態に入るように指示する、または第1の指示情報は、端末デバイスに、時刻同期の非アクティブ化状態に入るように指示する、生成することと、第1の指示情報を送信することとを含む。
【0051】
第1の処理方式は、第2の処理方式とは異なる。第1の処理方式は、第1のクロックソースの時刻同期がアクティブ化状態であるときに端末デバイスが第1のクロックソースのクロック同期パケットを処理する方式であり、第2の処理方式は、第1のクロックソースの時刻同期が非アクティブ化状態であるときに端末デバイスが第1のクロックソースのクロック同期パケットを処理する方式である。
【0052】
本出願で提供される解決策によれば、端末デバイスは、クロックソースがアクティブ化されるときと非アクティブ化されるときとで異なる方式でクロックソースの時刻同期パケットを処理し、シグナリングを用いて、クロックソースがアクティブ化されるか非アクティブ化されるかを示し、端末デバイスが異なる方式で処理を実行することができるようにする。例えば、クロックソースが非アクティブ化されるときには、端末デバイスは、クロックソースがアクティブ化されるときに実行される必要がある処理を実行する必要がない。したがって、サービスによって必要とされる時刻同期精度を満たしながら、通信デバイスの電力消費が削減されることが可能であり、通信デバイスの性能が改善されることが可能である。
【0053】
任意選択で、第1の指示情報は、端末デバイスの識別子、第1のクロックソースの識別子、および第1の表示を含み、第1の表示は、アクティブ化状態または非アクティブ化状態を示す。
【0054】
第1の表示は、第1の指示情報内の事前設定フィールドまたは領域に対応することがある。
【0055】
さらに、第1の表示(Indication)は、例えばオン(on)およびオフ(off)など、2つの任意選択の値を含むことがある。一方の値(例えばオン)がアクティブ化状態に対応し、他方の値(例えばオフ)が非アクティブ化状態に対応するので、端末デバイスは、第1の表示に基づいてアクティブ化状態または非アクティブ化状態に入ると決定することができる。
【0056】
限定ではなく例示として、端末デバイスの識別子は、限定されるわけではないが、端末デバイスのモバイル電話番号、端末デバイスのデバイス識別子、および端末デバイスのインターネットプロトコルアドレスなどを含むことがある。
【0057】
任意選択で、第1の指示情報は、第1のポートのポート番号を含み、第1のポートは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するためのポートを含む。
【0058】
限定ではなく例示として、第1のポートは、端末デバイスに対応する全てのポートを含むことがある。
【0059】
あるいは、第1のポートは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するように構成された複数のポートのうちの一部または全てを含むことがある。
【0060】
任意選択で、第1の指示情報は、第1のアプリケーションサービスエンティティの識別子を含み、第1のアプリケーションサービスエンティティは、端末デバイスに第1のサービスを提供するように構成され、第1のサービスは、第1のクロックソースの時刻同期に基づく。
【0061】
任意選択で、第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示するときには、
第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成し、外部デバイスに送信するように指示する、
第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースの時刻同期パケットを受信し、第1のクロックソースの時刻同期パケットで搬送される情報を更新し、第1のクロックソースの更新された時刻同期パケットを外部デバイスに送信するように指示する、
第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のサービス品質フローQoSフローを確立するように指示し、ここで、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために使用される、
第1の指示情報は、端末デバイスに、測位システムから、第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成するための時刻情報を取得するように指示する、または
第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースの時刻同期を維持するように、換言すれば、第1のクロックソースの時刻同期パケットに基づいて第1のクロックソースの時刻同期を実行するように指示する。
【0062】
任意選択で、第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときには、
第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースの時刻同期パケットの生成を停止するように指示する、
第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースの時刻同期パケットを外部デバイスに透過的に伝送するように指示する、
第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のQoSフローを削除するように指示し、ここで、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために使用される、
第1の指示情報は、端末デバイスに、測位システムからの、第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成するための時刻情報の取得を停止するように指示する、
第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースの時刻同期パケット(例えば、UPFから受信される第1のクロックソースの時刻同期パケット)を破棄するように指示する、または
第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースの時刻同期を停止するように、換言すれば、第1のクロックソースの時刻同期パケットに基づく第1のクロックソースの時刻同期の実行を停止するように指示する。
【0063】
任意選択で、第1のクロックソースは、内部システムのクロックソースを含む、または
第1のクロックソースは、外部システムのクロックソースを含む。
【0064】
任意選択で、第1のクロックソースは、第5世代5Gシステムのクロックソースを含む、または
第1のクロックソースは、タイムセンシティブネットワークTSNのクロックソースを含む。
【0065】
任意選択で、第1のクロックソースの時刻同期パケットは、汎用高精度時刻プロトコルgPTPパケットを含む。
【0066】
任意選択で、この方法は、端末デバイス内の第1のクロックソースのアクティブ化状況を記録することをさらに含み、ここで、アクティブ化状況は、アクティブ化状態または非アクティブ化状態を含む。
【0067】
任意選択で、この方法は、第2の指示情報を受信することをさらに含み、第2の指示情報は、端末デバイスの第1のクロックソースをアクティブ化することを要求する、または第2の指示情報は、端末デバイスの第1のクロックソースを非アクティブ化することを要求し、
ネットワークデバイスが第1の指示情報を生成することは、
第2の指示情報に基づいて第1の指示情報を生成することを含む。
【0068】
任意選択で、第2の指示情報に基づいて第1の指示情報を生成することは、
第2の指示情報および端末デバイス内の第1のクロックソースのアクティブ化状況に基づいて第1の指示情報を生成することを含み、ここで、アクティブ化状況は、アクティブ化状態または非アクティブ化状態を含む。
【0069】
例えば、第2の指示情報が、端末デバイス内で第1のクロックソースをアクティブ化することを要求するものであり、端末デバイス内の第1のクロックソースのアクティブ化状況が非アクティブ化状態である場合には、第1の指示情報が生成される。第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期のアクティブ化状態に入るように指示する。
【0070】
別の例で、第2の指示情報が、端末デバイス内で第1のクロックソースをアクティブ化することを要求するものであり、第2の指示情報が、端末デバイスの第1のクロックソースについての時刻同期をアクティブ化することを要求する、ネットワークデバイスによって受信される最初の情報である場合には、第1の指示情報が生成される。第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期のアクティブ化状態に入るように指示する。
【0071】
別の例で、第2の指示情報が、端末デバイス内で第1のクロックソースを非アクティブ化することを要求するものであり、端末デバイス内の第1のクロックソースのアクティブ化状況がアクティブ化状態である場合には、第1の指示情報が生成される。第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期の非アクティブ化状態に入るように指示する。
【0072】
別の例で、第2の指示情報が、端末デバイス内で第1のクロックソースを非アクティブ化することを要求するものであり、端末デバイス内の第1のクロックソースのアクティブ化状況がアクティブ化状態であり、第2の指示情報を送信するAF以外のAFが第1のクロックソースに基づいて端末デバイスにサービスを提供しない場合には、第1の指示情報が生成される。第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期の非アクティブ化状態に入るように指示する。
【0073】
任意選択で、この方法は、第2の指示情報を受信することであって、第2の指示情報は、端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期をアクティブ化することを要求する、または第2の指示情報は、端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期を非アクティブ化することを要求する、受信することと、
第2の指示情報に基づいて第1のQoSフローを処理することとをさらに含み、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために第1の端末デバイスによって使用される。
【0074】
例えば、第2の指示情報が端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期をアクティブ化することを要求するときには、第2の指示情報に基づいて第1のQoSフローが確立され、ここで、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために第1の端末デバイスによって使用される。
【0075】
別の例では、第2の指示情報が端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期を非アクティブ化することを要求するときには、第2の指示情報に基づいて第1のQoSフローが削除される。
【0076】
任意選択で、第2の指示情報に基づいて第1のQoSフローを処理することは、第2の指示情報および端末デバイス内の第1のクロックソースの状況に基づいて第1のQoSフローを処理することを含む。
【0077】
例えば、第2の指示情報が、端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期をアクティブ化することを要求する、ネットワークデバイスによって受信される最初の情報である場合には、第1のQoSフローを確立され、ここで、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために第1の端末デバイスによって使用される。
【0078】
換言すれば、第2の指示情報が、端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期をアクティブ化することを要求するものであり、第1のクロックソースが端末デバイス内で非アクティブ化状態である場合には、第1のQoSフローが確立される。
【0079】
別の例で、第2の指示情報が、端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期を非アクティブ化することを要求するものであり、第2の指示情報を送信するアプリケーションサービスエンティティAFが、第1のクロックソースに基づいて端末デバイスにサービスを提供する最後のAFである場合には、第1のQoSフローが削除される。
【0080】
換言すれば、第2の指示情報が、端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期を非アクティブ化することを要求するものであり、第2の指示情報を送信するAF以外のAFが第1のクロックソースに基づいて端末デバイスにサービスを提供しない場合には、第1のQoSフローが削除される。
【0081】
任意選択で、ネットワークデバイスが第1の指示情報を生成することは、ネットワークデバイスが第2の指示情報に基づいて第1の指示情報を生成することを含む。
【0082】
任意選択で、ネットワークデバイスが第2の指示情報に基づいて第1の指示情報を生成することは、ネットワークデバイスが第2の指示情報および端末デバイス内の第1のクロックソースの状況に基づいて第1の指示情報を生成することを含む。
【0083】
任意選択で、ネットワークデバイスが第2の指示情報および第1の端末デバイス内の第1のクロックソースの状況に基づいて第1の指示情報を生成することは、
第2の指示情報が、端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期をアクティブ化することを要求する、ネットワークデバイスによって受信される最初の情報である場合に、端末デバイスに第1のクロックソースについての時刻同期のアクティブ化状態に入るように指示する第1の指示情報を生成することを含む。
【0084】
任意選択で、ネットワークデバイスが第2の指示情報および第1の端末デバイス内の第1のクロックソースの状況に基づいて第1の指示情報を生成することは、
第2の指示情報が、端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期を非アクティブ化することを要求するものであり、第2の指示情報を送信するアプリケーションサービスエンティティAFが、第1のクロックソースに基づいて端末デバイスにサービスを提供する最後のAFである場合に、端末デバイスに第1のクロックソースについての時刻同期の非アクティブ化状態に入るように指示する第1の指示情報を生成することを含む。
【0085】
任意選択で、第2の指示情報は、端末デバイスの識別子、第1のクロックソースの識別子、および第2の表示を含み、第2の表示は、アクティブ化状態または非アクティブ化状態を示す。
【0086】
第2の表示は、第2の指示情報内の事前設定フィールドまたは領域に対応することがある。
【0087】
さらに、第2の表示(Indication)は、例えばオン(on)およびオフ(off)など、2つの任意選択の値を含むことがある。一方の値(例えばオン)がアクティブ化状態に対応し、他方の値(例えばオフ)が非アクティブ化状態に対応するので、ネットワークデバイスは、第2の表示に基づいてアクティブ化状態または非アクティブ化状態に入ると決定することができる。
【0088】
任意選択で、第2の指示情報は、第1のアプリケーションサービスエンティティによって送信され、第2の指示情報は、第1のアプリケーションサービスエンティティの識別子を含む。
【0089】
任意選択で、ネットワークデバイスは、セッション管理機能(Session Management Function、SMF)エンティティを含む。
【0090】
任意選択で、ネットワークデバイスは、ネットワークエクスポージャ機能(Network Exposure Function、NEF)エンティティを含む。
【0091】
任意選択で、ネットワークデバイスは、アクセスおよび管理機能(access and mobility management function、AMF)エンティティを含む。
【0092】
任意選択で、ネットワークデバイスは、ポリシー制御機能(Policy Control Function、PCF)エンティティを含む。
【0093】
任意選択で、第1のクロックソースが外部システムのクロックソースを含むときに、第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示する場合には、第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースの時刻同期を維持するようにさらに指示する。
【0094】
任意選択で、第1のクロックソースが外部システムのクロックソースを含むときに、第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときには、第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースの時刻同期を停止するようにさらに指示する。
【0095】
第3の態様によれば、時刻同期方法が提供される。この方法は、端末デバイスが、第1の指示情報を受信することであって、第1の指示情報は、第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理する方式を示す、受信することと、
第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理することとを含む。
【0096】
任意選択で、処理方式は、以下の処理方式のうちの少なくとも1つを含む。
方式a:第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成し、外部デバイスに送信する。
方式b:第1のクロックソースの時刻同期パケットを受信し、第1のクロックソースの時刻同期パケットで搬送される情報を更新し、第1のクロックソースの更新された時刻同期パケットを外部デバイスに送信する。
方式c:第1のサービス品質フローQoSフローを確立する。ここで、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために使用される。
方式d:測位システムから、第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成するための時刻情報を取得する。
方式j:第1のクロックソースの時刻同期を維持する、または第1のクロックソースの時刻同期パケットに基づいて時刻同期を実行する。
【0097】
あるいは、処理方式は、以下の処理方式のうちの少なくとも1つを含む。
方式e:第1のクロックソースの時刻同期パケットの生成を停止する。
方式f:第1のクロックソースの時刻同期パケットを(例えば外部デバイスに)透過的に伝送する。
方式g:第1のQoSフローを削除する。ここで、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために使用される。
方式h:測位システムからの、第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成するための時刻情報の取得を停止する。
方式k:第1のクロックソースの時刻同期パケット(例えばUPFから受信される第1のクロックソースの時刻同期パケット)を破棄する。
方式m:第1のクロックソースの時刻同期を停止する、または第1のクロックソースの時刻同期パケットに基づく時刻同期の実行を停止する。
【0098】
本出願で提供される解決策によれば、ネットワークデバイスが、端末デバイスのクロックソースの時刻パケットを処理する方式を設定するので、端末デバイスが時刻同期パケットを処理する方式が、実際の使用状況に基づいて柔軟に調整されることができる。したがって、サービスによって必要とされる時刻同期精度を満たしながら、通信デバイスの電力消費が削減されることが可能であり、通信デバイスの性能が改善されることが可能である。
【0099】
任意選択で、第1の指示情報は、端末デバイスの識別子、第1のクロックソースの識別子、および第1の表示を含み、第1の表示は、アクティブ化状態または非アクティブ化状態を示す。
【0100】
第1の表示は、第1の指示情報内の事前設定フィールドまたは領域に対応することがある。
【0101】
さらに、第1の表示(Indication)は、例えばオン(on)およびオフ(off)など、2つの任意選択の値を含むことがある。一方の値(例えばオン)がアクティブ化状態に対応し、他方の値(例えばオフ)が非アクティブ化状態に対応するので、端末デバイスは、第1の表示に基づいてアクティブ化状態または非アクティブ化状態に入ると決定することができる。
【0102】
限定ではなく例示として、端末デバイスの識別子は、限定されるわけではないが、端末デバイスのモバイル電話番号、端末デバイスのデバイス識別子、および端末デバイスのインターネットプロトコルアドレスなどを含むことがある。
【0103】
任意選択で、第1の指示情報は、第1のポートのポート番号を含み、第1のポートは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するためのポートを含む。
【0104】
限定ではなく例示として、第1のポートは、端末デバイスに対応する全てのポートを含むことがある。
【0105】
あるいは、第1のポートは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するように構成された複数のポートのうちの一部または全てを含むことがある。
【0106】
任意選択で、第1の指示情報は、第1のアプリケーションサービスエンティティの識別子を含み、第1のアプリケーションサービスエンティティは、端末デバイスに第1のサービスを提供するように構成され、第1のサービスは、第1のクロックソースの時刻同期に基づく。
【0107】
任意選択で、第1のクロックソースが外部システムのクロックソースを含むときに、第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示する場合には、第1の指示情報は、さらに、端末デバイスに、第1のクロックソースに基づいて時刻同期を実行するように指示する。
【0108】
任意選択で、第1のクロックソースが外部システムのクロックソースを含むときに、第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときには、第1の指示情報は、さらに、端末デバイスに、第1のクロックソースに基づく時刻同期を停止するように指示する。
【0109】
第4の態様によれば、時刻同期方法が提供される。この方法は、ネットワークデバイスが、第1の指示情報を送信することを含み、第1の指示情報は、第1のクロックソースGMの時刻同期パケットを処理する方式を示す。
【0110】
任意選択で、処理方式は、以下の処理方式のうちの少なくとも1つを含む。
方式a:第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成し、外部デバイスに送信する。
方式b:第1のクロックソースの時刻同期パケットを受信し、第1のクロックソースの時刻同期パケットで搬送される情報を更新し、第1のクロックソースの更新された時刻同期パケットを外部デバイスに送信する。
方式c:第1のサービス品質フローQoSフローを確立する。ここで、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために使用される。
方式d:測位システムから、第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成するための時刻情報を取得する。
方式j:第1のクロックソースの時刻同期を維持する、または第1のクロックソースの時刻同期パケットに基づいて時刻同期を実行する。
【0111】
あるいは、処理方式は、以下の処理方式のうちの少なくとも1つを含む。
方式e:第1のクロックソースの時刻同期パケットの生成を停止する。
方式f:第1のクロックソースの時刻同期パケットを透過的に伝送する。
方式g:第1のQoSフローを削除する。ここで、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために使用される。
方式h:測位システムからの、第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成するための時刻情報の取得を停止する。
方式k:第1のクロックソースの時刻同期パケット(例えばUPFから受信される第1のクロックソースの時刻同期パケット)を破棄する。
方式m:第1のクロックソースの時刻同期を停止する、または第1のクロックソースの時刻同期パケットに基づく時刻同期の実行を停止する。
【0112】
本出願で提供される解決策によれば、ネットワークデバイスが、端末デバイスのクロックソースの時刻パケットを処理する方式を設定するので、端末デバイスが時刻同期パケットを処理する方式が、実際の使用状況に基づいて柔軟に調整されることができる。したがって、サービスによって必要とされる時刻同期精度を満たしながら、通信デバイスの電力消費が削減されることが可能であり、通信デバイスの性能が改善されることが可能である。
【0113】
任意選択で、第1の指示情報は、端末デバイスの識別子、第1のクロックソースの識別子、および第1の表示を含み、第1の表示は、アクティブ化状態または非アクティブ化状態を示す。
【0114】
第1の表示は、第1の指示情報内の事前設定フィールドまたは領域に対応することがある。
【0115】
さらに、第1の表示(Indication)は、例えばオン(on)およびオフ(off)など、2つの任意選択の値を含むことがある。一方の値(例えばオン)がアクティブ化状態に対応し、他方の値(例えばオフ)が非アクティブ化状態に対応するので、端末デバイスは、第1の表示に基づいてアクティブ化状態または非アクティブ化状態に入ると決定することができる。
【0116】
限定ではなく例示として、端末デバイスの識別子は、限定されるわけではないが、端末デバイスのモバイル電話番号、端末デバイスのデバイス識別子、および端末デバイスのインターネットプロトコルアドレスなどを含むことがある。
【0117】
任意選択で、第1の指示情報は、第1のポートのポート番号を含み、第1のポートは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するためのポートを含む。
【0118】
限定ではなく例示として、第1のポートは、端末デバイスに対応する全てのポートを含むことがある。
【0119】
あるいは、第1のポートは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するように構成された複数のポートのうちの一部または全てを含むことがある。
【0120】
任意選択で、第1の指示情報は、第1のアプリケーションサービスエンティティの識別子を含み、第1のアプリケーションサービスエンティティは、端末デバイスに第1のサービスを提供するように構成され、第1のサービスは、第1のクロックソースの時刻同期に基づく。
【0121】
任意選択で、この方法は、端末デバイス内の第1のクロックソースのアクティブ化状況を記録することをさらに含み、ここで、アクティブ化状況は、アクティブ化状態または非アクティブ化状態を含む。
【0122】
任意選択で、この方法は、第2の指示情報を受信することをさらに含み、第2の指示情報は、端末デバイスの第1のクロックソースをアクティブ化することを要求する、または第2の指示情報は、端末デバイスの第1のクロックソースを非アクティブ化することを要求し、
ネットワークデバイスが第1の指示情報を生成することは、
第2の指示情報に基づいて第1の指示情報を生成することを含む。
【0123】
任意選択で、第2の指示情報に基づいて第1の指示情報を生成することは、
第2の指示情報および端末デバイス内の第1のクロックソースのアクティブ化状況に基づいて第1の指示情報を生成することを含み、ここで、アクティブ化状況は、アクティブ化状態または非アクティブ化状態を含む。
【0124】
例えば、第2の指示情報が、端末デバイス内で第1のクロックソースをアクティブ化することを要求するものであり、端末デバイス内の第1のクロックソースのアクティブ化状況が非アクティブ化状態である場合には、第1の指示情報が生成される。第1の指示情報は、方式a、方式b、方式c、方式d、または方式jのうちの少なくとも1つの処理方式を示す。
【0125】
別の例で、第2の指示情報が、端末デバイス内で第1のクロックソースを非アクティブ化することを要求するものであり、端末デバイス内の第1のクロックソースのアクティブ化状況がアクティブ化状態である場合には、第1の指示情報が生成される。第1の指示情報は、方式e、方式f、方式g、方式h、方式k、または方式mのうちの少なくとも1つの処理方式を示す。
【0126】
別の例で、第2の指示情報が、端末デバイス内で第1のクロックソースを非アクティブ化することを要求するものであり、端末デバイス内の第1のクロックソースのアクティブ化状況がアクティブ化状態であり、第1のクロックソースをアクティブ化することを端末デバイスに要求するアプリケーション機能エンティティがない場合には、第1の指示情報が生成される。第1の指示情報は、方式e、方式f、方式g、または方式hのうちの少なくとも1つの処理方式を示す。
【0127】
任意選択で、この方法は、第2の指示情報を受信することであって、第2の指示情報は、端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期をアクティブ化することを要求する、または第2の指示情報は、端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期を非アクティブ化することを要求する、受信することと、
第2の指示情報が端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期をアクティブ化することを要求するときに、第2の指示情報に基づいて第1のQoSフローを確立することであって、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために第1の端末デバイスによって使用される、確立することと、
第2の指示情報が端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期を非アクティブ化することを要求するときに、第2の指示情報に基づいて第1のQoSフローを削除することとをさらに含む。
【0128】
任意選択で、第2の指示情報は、端末デバイスの識別子、第1のクロックソースの識別子、および第2の表示を含み、第2の表示は、アクティブ化状態または非アクティブ化状態を示す。
【0129】
第2の表示は、第2の指示情報内の事前設定フィールドまたは領域に対応することがある。
【0130】
さらに、第2の表示(Indication)は、例えばオン(on)およびオフ(off)など、2つの任意選択の値を含むことがある。一方の値(例えばオン)がアクティブ化状態に対応し、他方の値(例えばオフ)が非アクティブ化状態に対応するので、ネットワークデバイスは、第2の表示に基づいてアクティブ化状態または非アクティブ化状態に入ると決定することができる。
【0131】
任意選択で、第2の指示情報は、第1のアプリケーションサービスエンティティによって送信され、第2の指示情報は、第1のアプリケーションサービスエンティティの識別子を含む。
【0132】
任意選択で、ネットワークデバイスは、セッション管理機能(Session Management Function、SMF)エンティティを含む。
【0133】
任意選択で、ネットワークデバイスは、ネットワークエクスポージャ機能(Network Exposure Function、NEF)エンティティを含む。
【0134】
任意選択で、ネットワークデバイスは、アクセスおよび管理機能(access and mobility management function、AMF)エンティティを含む。
【0135】
任意選択で、ネットワークデバイスは、ポリシー制御機能(Policy Control Function、PCF)エンティティを含む。
【0136】
任意選択で、第1のクロックソースが外部システムのクロックソースを含むときに、第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示する場合には、第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースに基づいて時刻同期を実行するようにさらに指示する。
【0137】
任意選択で、第1のクロックソースが外部システムのクロックソースを含むときに、第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときには、第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースに基づく時刻同期を停止するようにさらに指示する。
【0138】
第5の態様によれば、時刻同期パケット処理装置が提供され、この装置内のユニットは、第1の態様または第3の態様、もしくは第1の態様または第3の態様の任意の実装における通信方法のステップを実行するように別個に構成される。
【0139】
設計では、この装置は、通信チップであり、この通信チップは、情報またはデータを送信するように構成された入力回路またはインタフェースと、情報またはデータを受信するように構成された出力回路またはインタフェースとを含むことがある。
【0140】
別の設計では、この装置は、通信デバイスであり、この通信デバイスは、情報またはデータを送信するように構成された送信機と、情報またはデータを受信するように構成された受信機とを含むことがある。
【0141】
第6の態様によれば、時刻同期パケット処理装置が提供され、この装置内のユニットは、第2の態様または第4の態様、もしくは第2の態様または第4の態様の任意の実装における通信方法のステップを実行するように別個に構成される。
【0142】
設計では、この装置は、通信チップであり、この通信チップは、情報またはデータを送信するように構成された入力回路またはインタフェースと、情報またはデータを受信するように構成された出力回路またはインタフェースとを含むことがある。
【0143】
別の設計では、この装置は、通信デバイスであり、この通信デバイスは、情報またはデータを送信するように構成された送信機と、情報またはデータを受信するように構成された受信機とを含むことがある。
【0144】
第7の態様によれば、プロセッサおよびメモリを含む通信デバイスが提供される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出し、コンピュータプログラムを実行して、通信デバイスが、第1の態様から第4の態様、およびそれらの態様の実装のうちのいずれか1つにおける通信方法を実行することができるように構成される。
【0145】
任意選択で、1つまたは複数のプロセッサがあり、1つまたは複数のメモリがある。
【0146】
任意選択で、メモリがプロセッサに一体化されることもあるし、メモリとプロセッサが別々に配置されることもある。
【0147】
任意選択で、通信デバイスは、送信機(transmitter)および受信機(receiver)をさらに含む。
【0148】
第8の態様によれば、第7の態様で提供される通信デバイスを含む通信システムが提供される。
【0149】
可能な設計では、通信システムは、本出願の実施形態で提供される解決策における通信デバイスと対話する別のデバイスをさらに含むこともある。
【0150】
第9の態様によれば、上記のネットワークデバイスおよび端末デバイスを含む通信システムが提供される。
【0151】
端末デバイスは、第1の態様または第3の態様の各実装における方法を実行するように構成され、ネットワークデバイスは、第2の態様または第4の態様の各実装における方法を実行するように構成される。
【0152】
可能な設計では、通信システムは、本出願の実施形態で提供される解決策におけるネットワークデバイスまたは端末デバイスと対話する別のデバイスをさらに含むこともある。
【0153】
第10の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。このコンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム(コードまたは命令と呼ばれることもある)を含む。コンピュータプログラムが実行されると、コンピュータは、第1の態様から第4の態様、および第1の態様から第4の態様の可能な実装のうちのいずれか1つにおける方法を実行することができるようになる。
【0154】
第11の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。このコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラム(コードまたは命令と呼ばれることもある)を記憶する。コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の態様から第4の態様、および第1の態様から第4の態様の可能な実装のうちのいずれか1つにおける方法を実行することができるようになる。
【0155】
第12の態様によれば、メモリおよびプロセッサを含むチップシステムが提供される。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、プロセッサは、メモリからコンピュータプログラムを呼び出し、コンピュータプログラムを実行して、そのチップシステムが設置された通信デバイスが、第1の態様から第4の態様、および第1の態様から第4の態様の可能な実装のうちのいずれか1つにおける方法を実行するように構成される。
【0156】
このチップシステムは、情報またはデータを送信するように構成された入力回路またはインタフェースと、情報またはデータを受信するように構成された出力回路またはインタフェースとを含むことがある。
【図面の簡単な説明】
【0157】
【
図1】本出願による通信システムの例を示す概略図である。
【
図2】本出願による通信システムの別の例を示す概略図である。
【
図3】本出願による時刻同期パケット処理方法の例を示す概略対話図である。
【
図4】本出願による時刻同期パケット処理方法の別の例を示す概略対話図である。
【
図5】本出願による時刻同期パケット処理方法のさらに別の例を示す概略対話図である。
【
図6】本出願による時刻同期パケット処理装置の例を示す概略図である。
【
図7】本出願による時刻同期パケット処理装置の例を示す概略図である。
【
図8】本出願による端末デバイスの例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0158】
以下、添付の図面を参照して、本出願の技術的解決策について述べる。
【0159】
本出願の実施形態の技術的解決策は、例えばロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)システム、LTE周波数分割二重(frequency division duplex、FDD)システム、LTE時分割二重(time division duplex、TDD)システム、ユニバーサル移動体通信システム(universal mobile telecommunication system、UMTS)、将来の第5世代(5th generation、5G)システム、または新無線(new radio、NR)など、様々な通信システムに適用され得る。
【0160】
以下、
図1を参照して、本出願の通信システムの構造について述べる。
【0161】
図1に示すように、通信システムは、限定されるわけではないが、以下のネットワーク要素を含む。
【0162】
1.端末デバイス
【0163】
本出願の実施形態の端末デバイスは、ユーザ機器(user equipment、UE)、移動局(mobile station、MS)、移動端末(mobile terminal、MT)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、移動コンソール、遠隔局、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、ワイヤレス通信デバイス、ユーザエージェント、またはユーザ装置と呼ばれることもある。
【0164】
端末デバイスは、ユーザに音声/データ接続性を提供するデバイス、例えば手持ち型デバイスまたはワイヤレス接続機能を備えた車載デバイスであることがある。現在のところ、端末の例は、モバイル電話(mobile phone)、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、パームトップコンピュータ、モバイルインターネットデバイス(mobile internet device、MID)、ウェアラブルデバイス、仮想現実(virtual reality、VR)デバイス、拡張現実(augmented reality、AR)デバイス、産業用制御(industrial control)におけるワイヤレス端末、自動運転(self driving)におけるワイヤレス端末、遠隔医療手術(remote medical surgery)におけるワイヤレス端末、スマートグリッド(smart grid)におけるワイヤレス端末、輸送安全性(transportation safety)におけるワイヤレス端末、スマートシティ(smart city)におけるワイヤレス端末、スマートホーム(smart home)におけるワイヤレス端末、セルラ電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(session initiation protocol、SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(wireless local loop、WLL)局、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、ワイヤレス通信機能を備えた手持ち型デバイス、コンピューティングデバイス、ワイヤレスモデムに接続された別の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークの端末デバイス、または将来の進化した公衆陸上移動体通信網(public land mobile network、PLMN)における端末デバイスなどである。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0165】
限定ではなく例示として、本出願の実施形態では、端末デバイスは、あるいはウェアラブルデバイスであることもある。ウェアラブルデバイスは、ウェアラブルインテリジェントデバイスと呼ばれることもあり、例えば眼鏡、手袋、腕時計、衣服、および靴など、ウェアラブル技術を用いて日用装身用に開発され高機能に設計された、装着可能なデバイスの総称である。ウェアラブルデバイスは、身体に直接装着することができる、またはユーザの衣服もしくはアクセサリに一体化されることができる、携帯型デバイスである。ウェアラブルデバイスは、ハードウェアデバイスだけでなく、ソフトウェアのサポート、データ交換、およびクラウド対話を通して強力な機能も実現する。一般化されたウェアラブルインテリジェントデバイスは、スマートウォッチまたはスマートグラスなど、スマートフォンに頼らずに完全または部分的な機能を実施することができるフル機能搭載の大きなサイズのデバイス、および身体的兆候を監視する様々なスマートバンドまたはスマートジュエリなど、1種類の用途のみに特化して、スマートフォンなどの他のデバイスと協働する必要があるデバイスを含む。
【0166】
さらに、本出願の実施形態の端末デバイスは、あるいは、モノのインターネット(internet of things、IoT)システムの端末デバイスであることもある。IoTは、将来の情報技術の発展の重要な部分である。IoTの主な技術的特徴は、モノを通信技術を用いてネットワークに接続して、人間と機械の間、およびモノとモノの間を相互接続するためのインテリジェントネットワークを実装することである。
【0167】
本出願の実施形態では、IoT技術は、例えばナローバンド(Narrow Band)NB技術を用いて、大量の接続、網羅的な有効範囲、および端末の電力節約を実現することができる。例えば、NBは、1つのリソースブロック(resource block、RB)しか含まないこともある。換言すれば、NBの帯域幅は、180KBだけである。大量のアクセスを実現するためには、端末は、離散的にアクセスする必要がある。本出願の実施形態の通信方法によれば、大量の端末がNBを用いてネットワークにアクセスするときにIoT技術で発生する輻輳の問題が、効果的に解決されることが可能である。
【0168】
さらに、本出願の実施形態では、端末デバイスは、さらに、例えばデバイス間通信を実行する端末デバイスなど、別の通信システムの端末デバイスと通信することもある。例えば、端末デバイスは、その別の通信システムの端末デバイスとの間で時刻同期パケットをさらに伝送(例えば送信および/または受信)することがある。
【0169】
2.アクセスデバイス
【0170】
さらに、本出願の実施形態のアクセスデバイスは、端末デバイスと通信するように構成されたデバイスであることがあり、アクセスデバイスは、アクセスネットワークデバイスまたは無線アクセスネットワークデバイスと呼ばれることもある。例えば、アクセスデバイスは、LTEシステムの進化型ノードB(evolved NodeB、eNB、もしくはeNodeB)であることも、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network、CRAN)シナリオの無線コントローラであることも、中継局、アクセスポイント、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークのアクセスデバイス、もしくは将来の進化型PLMNネットワークのアクセスデバイスであることも、WLANのアクセスポイント(access point、AP)であることも、または新無線(new radio、NR)システムのgNBであることもある。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0171】
さらに、本出願の実施形態では、アクセスデバイスは、RANのデバイスである。換言すれば、アクセスデバイスは、端末デバイスがワイヤレスネットワークにアクセスすることを可能にするRANノードである。例えば、限定ではなく例示として、アクセスデバイスは、gNB、送受信ポイント(transmission reception point、TRP)、進化型ノードB(evolved NodeB、eNB)、無線ネットワークコントローラ(radio network controller、RNC)、ノードB(NodeB、NB)、基地局コントローラ(base station controller、BSC)、ベーストランシーバ基地局(base transceiver station、BTS)、ホーム進化型ノードB(例えばhome evolved NodeBもしくはhome NodeB、HNB)、ベースバンドユニット(baseband unit、BBU)、またはワイヤレスフィディリティ(wireless fidelity、Wi-Fi)アクセスポイント(access point、AP)であることがある。ネットワーク構造では、ネットワークデバイスは、集中型ユニット(centralized unit、CU)ノードもしくは分散型ユニット(distributed unit、DU)ノード、CUノードおよびDUノードを含むRANデバイス、またはCU制御プレーンノード(CU-CP node)、CUユーザプレーンノード(CU-UP node)、およびDUノードを含むRANデバイスを含むことがある。
【0172】
アクセスデバイスは、セルにサービスすることがある。端末デバイスは、そのセルに使用される伝送リソース(例えば周波数領域リソース、または換言すれば周波数スペクトルリソース)上でアクセスデバイスと通信する。セルは、アクセスデバイスに対応するセル(例えば基地局)であることがある。セルは、マクロ基地局、またはスモールセル(small cell)に対応する基地局に属することもある。本明細書におけるスモールセルは、メトロセル(metro cell)、マイクロセル(micro cell)、ピコセル(pico cell)、またはフェムトセル(femto cell)などを含むことがある。これらのスモールセルは、小さな有効範囲および低い伝送出力という特徴を有し、高速のデータ伝送サービスを提供するのに適している。
【0173】
さらに、複数のセルが、LTEシステムまたは5Gシステムのキャリア上の同じ周波数帯域内で同時に動作することもある。いくつかの特殊なシナリオでは、キャリアの概念が、セルの概念と等価であると考えられることもある。例えば、キャリアアグリゲーション(carrier aggregation、CA)のシナリオでは、セカンダリコンポーネントキャリアがUE用に構成されているときには、セカンダリコンポーネントキャリアのキャリアインデックスと、セカンダリコンポーネントキャリア上で動作するセカンダリセルのセル識別子(cell identifier、Cell ID)とが両方とも搬送される。この場合、キャリアの概念はセルの概念と等価であると考えられ得る。例えば、端末デバイスがキャリアにアクセスすることは、端末デバイスがセルにアクセスすることと等価である。
【0174】
本出願の通信システムは、さらに、車車間/路車間(vehicle to everything、V2X)技術に適用可能であることもある。具体的には、本出願の端末デバイスは、あるいは、例えばインテリジェント車両または自動運転車両などの車両であることもある。
【0175】
本明細書では、V2Xの「X」は様々な通信対象を表し、V2Xは、限定されるわけではないが、車車間(vehicle to vehicle、V2V)、路車間(vehicle to infrastructure、V2I)、車両ネットワーク間(vehicle to network、V2N)、および歩車間(vehicle to pedestrian、V2P)を含むことがある。
【0176】
V2Xでは、アクセスデバイスは、UEについて「ゾーン(zone)」を構成することがある。ゾーンは、地理学的領域と呼ばれることもある。ゾーン構成後は、世界は複数のゾーンに分割され、それらのゾーンは、基準点、長さ、および幅によって定義される。ゾーン識別子(identifier、ID)を決定するときには、UEは、ゾーン長さ、ゾーン幅、その長さを超えるゾーンの数量、その幅を超えるゾーンの数量、および残りの動作を実行するためのゾーン基準点を用いる。上記の情報は、アクセスデバイスによって設定されることがある。
【0177】
3.アクセスおよび管理機能エンティティ
【0178】
アクセスおよび管理機能エンティティは、主に、モビリティ管理およびアクセス管理などを実行するように構成され、例えば合法的傍受およびアクセス認可/認証の機能など、LTEシステムのモビリティ管理エンティティ(mobility management entity、MME)の機能のうちのセッション管理以外の別の機能を実施するように構成されることもある。
【0179】
5G通信システムでは、アクセスおよび管理ネットワーク要素が、アクセスおよび管理機能(access and management function、AMF)エンティティであることがある。
【0180】
将来の通信システムでは、アクセスおよび管理機能エンティティは、依然としてAMFエンティティである可能性もあるし、別の名称を有している可能性もある。これは、本出願では限定されない。
【0181】
4.セッション管理機能エンティティ
【0182】
セッション管理機能(session management function、SMF)エンティティは、主に、セッション管理、端末デバイスのインターネットプロトコル(internet protocol、IP)アドレスの割当ておよび管理、ユーザプレーン機能とポリシー制御および課金機能インタフェースとを管理することができるエンドポイントの選択、ダウンリンクデータ通知などを実行するように構成される。
【0183】
将来の通信システムでは、セッション管理ネットワーク要素は、依然としてSMFエンティティである可能性もあるし、別の名称を有している可能性もある。これは、本出願では限定されない。
【0184】
5.アプリケーション機能エンティティ
【0185】
アプリケーション機能(application function、AF)エンティティは、アプリケーション影響データルーティングを実行し、ネットワークエクスポージャ機能エンティティにアクセスし、ポリシーフレームワークと対話してポリシー制御などを実行するように構成される。
【0186】
将来の通信システムでは、アプリケーション機能エンティティは、依然としてAFエンティティである可能性もあるし、別の名称を有している可能性もある。これは、本出願では限定されない。
【0187】
6.ネットワークエクスポージャ機能エンティティ
【0188】
ネットワークエクスポージャ機能(Network Exposure Function、NEF)エンティティは、システムの様々な能力を、第三者アプリケーションによって使用されるように外部に対して安全に露出するように構成される。
【0189】
例えば、本出願では、NEFは、通信システム(例えば5Gシステム)の時刻同期能力を開放して、業務用オーディオ/ビデオおよび産業用制御などのアプリケーションサービスをサポートすることがある。
【0190】
将来の通信システムでは、ネットワークエクスポージャ機能エンティティは、依然としてNEFエンティティである可能性もあるし、別の名称を有している可能性もある。これは、本出願では限定されない。
【0191】
7.ユーザプレーン機能エンティティ
【0192】
ユーザプレーン機能(user plane function、UPF)エンティティは、パケットのルーティングおよび転送、ならびにユーザプレーンデータのサービス品質(quality of service、QoS)処理などに使用される。
【0193】
将来の通信システムでは、ユーザプレーン機能エンティティは、依然としてUPFエンティティである可能性もあるし、別の名称を有している可能性もある。これは、本出願では限定されない。
【0194】
8.データネットワーク
【0195】
データネットワーク(data network、DN)は、データ伝送を提供するネットワークである。
【0196】
9.ポリシー制御機能エンティティ
【0197】
ポリシー制御機能(Policy Control Function、PCF)エンティティは、統合ポリシーフレームワークをサポートしてネットワーク挙動を管理し、ネットワークエンティティが実行するためのポリシー規則を提供し、統合データレポジトリ(unified data repository、UDR)の加入情報にアクセスする。
【0198】
上記の「エンティティ」は、ネットワーク要素、デバイス、装置、またはモジュールなどと呼ばれることもあることに留意されたい。これは、本出願では特に限定されない。さらに、本出願では、理解および説明を容易にするために、「エンティティ」の記載が、説明によっては省略される。例えば、SMFエンティティは、短縮してSMFと呼ばれる。この場合、「SMF」は、SMFネットワーク要素またはSMFエンティティとして理解されるものとする。以下では、同じ、または同様のケースの説明は省略される。
【0199】
エンティティまたは機能は、ハードウェアデバイスにおけるネットワーク要素であることもあるし、専用ハードウェア上で動作するソフトウェア機能であることもあるし、プラットフォーム(例えばクラウドプラットフォーム)上でインスタンス化された仮想機能であることもあることは理解され得る。
【0200】
通信システムに含まれる上述のネットワーク要素またはエンティティは、単なる説明のための例に過ぎず、これは本出願では特に限定されないことを理解されたい。
【0201】
図2は、本出願の別の例を示す概略図である。
図2に示すように、本出願の通信システムは、タイムセンシティブネットワーク(Time Sensitive Network、TSN)をサポートすることがある。具体的には、TSNシステムは、例えば5Gシステムなどの通信システム(具体的には端末デバイスが存在している通信システム)を用いてTSNノードに報時情報を送信して、同じ時間領域内でTSNノード間のクロック同期を実施する。一般に、全てのTSNノードのクロック時刻が一致する状態が実現される。5Gシステムでは、機能モジュール、すなわちデバイス側TSNトランスレータ(device side TSN translator、DS-TT)が、端末デバイス上に配置され、機能モジュール、すなわちネットワーク側TSNトランスレータ(network side TSN translator、NW-TT)が、ユーザプレーン機能(user plane function、UPF)上に配置されて、外部TSNシステムに適応する。
【0202】
TSNシステムは、TSNノードを通して報時情報を送信して、同じ時間領域内のTSNノード間でクロック同期を実施する。換言すれば、全てのTSNノードのクロック時刻が同じである状態が実現される。ワイヤレス通信システムでは、機能モジュールDS-TTが端末デバイス上に配置され、機能モジュールNW-TTがUPF上に配置されて、外部TSNシステムに適応する。
図2に示すように、5GシステムがTSNブリッジ(TSN Bridge)として使用されるときには、5Gシステムは、5GS仮想TSNブリッジ(5GS Virtual TSN Bridge)と呼ばれることもある。
【0203】
本出願の実施形態で提供される方法の実行体の具体的な構造は、本出願の実施形態で提供される方法のためのコードを記録するプログラムを動作させて、本出願の実施形態で提供される方法に従って通信を実行することができるなら、本出願の実施形態では特に限定されない。例えば、本出願の実施形態で提供される方法の実行体は、端末デバイス、ネットワークデバイス、端末デバイスもしくはネットワークデバイスにおいて上記のプログラムを呼び出して実行することができる機能モジュール、または端末デバイスもしくはネットワークデバイスに適用され得る構成要素(例えばチップもしくは回路)であることがある。
【0204】
さらに、本出願の態様または特徴は、方法として、装置として、または標準的なプログラミングおよび/もしくはエンジニアリング技術を用いる製品として実装され得る。本出願で使用される「製品」という用語は、任意のコンピュータ可読構成要素、キャリア、または媒体からアクセスされることが可能なコンピュータプログラムをカバーする。例えば、コンピュータ可読媒体は、限定されるわけではないが、磁気記憶構成要素(例えばハードディスク、フロッピーディスク、または磁気テープ)、光学ディスク(例えばコンパクトディスク(compact disc、CD)、およびデジタル汎用ディスク(digital versatile disc、DVD))、スマートカード、ならびにフラッシュメモリ構成要素(例えば消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM)、カード、スティック、またはキードライブ)を含み得る。さらに、本明細書に記載される様々な記憶媒体は、情報を記憶するように構成された1つまたは複数のデバイスおよび/もしくはその他の機械可読媒体を表し得る。「機械可読媒体」という用語は、限定されるわけではないが、無線チャネル、ならびに命令および/またはデータを記憶、収容、および/または搬送することができるその他の様々な媒体を含み得る。
【0205】
本出願の通信システムでは、様々な精度で時刻同期を提供するために、複数の時刻同期能力が提供される(換言すれば、例えばGMなど、複数のクロックソースが使用される)ことがある。
【0206】
例えば、時刻同期能力は、限定されるわけではないが、以下の能力を含むことがある。
1.システム(例えば5Gシステム)の内部クロックソース(例えば5G GM)に基づいて同期を実行する能力、
2.TSNクロックソース(例えばTSN GM)に基づいて同期を実行する能力、および
3.将来使用され得る他のタイプのクロックソースに基づいて同期を実行する能力。
【0207】
さらに、同じタイプの時刻同期能力で、複数のクロックソースが存在することができる。例えば、TSNの時刻同期タイプでは、
図2においてTSNノード1が位置するクロック領域のTSNクロックソース1(TSN GM1)に基づいて同期が実行されることもあるし、
図2においてTSNノード2が位置するクロック領域のTSNクロックソース2(TSN GM2)に基づいて同期が実行されることもある。クロックソースが異なれば、同期精度も異なることがある。例えば、5G GMの精度は、0.1ミリ秒(ms)であることがあり、TSN GM1の精度は、0.001msであることがあり、TSN GM2の精度は、0.001msであることがある。
【0208】
例えば、本出願で提供される解決策は、例えば5Gシステムのクロックソース(5G GM)に基づく同期およびTSNマスタクロックソース(TSN GM1およびTSN GM2)に基づく同期など、2つのタイプの3つのクロックソースに基づいて時刻同期能力をサポートすることがある。
【0209】
3つのクロックソースは、異なる時刻同期精度を提供し、これがNEFを通して第三者アプリケーションに露出する。異なるアプリケーションは、異なるアプリケーション要件に基づいて1つまたは複数の時刻同期能力を使用することができる。
【0210】
例えば、ビデオ監視アプリケーションは、TSN GM1に基づく時刻同期を使用することを選び、生産制御アプリケーションも、TSN GM1に基づく時刻同期を使用することを選び、ビデオ会議アプリケーションは、5G GMに基づく時刻同期を使用することを選ぶこともある。
【0211】
本出願では、時刻情報は、例えば汎用高精度時刻プロトコル(generalized Precision Time Protocol、gPTP)パケット(またはメッセージ)などの時刻同期パケットを使用してデバイス(システム内のデバイス間、またはシステム内のデバイスとシステム外のデバイスとの間を含む)間で搬送および転送されることがある。
【0212】
したがって、例えば5Gシステム内のUEおよびUPFなどのネットワーク要素などシステム内の全てのデバイス、ならびに5Gシステム外のUEまたはネットワークデバイスは、受信したgPTPパケット中の時刻情報に基づいて時刻同期を実行することがある。
【0213】
限定ではなく例示として、時刻情報は、限定されるわけではないが、時刻同期パケットの送信瞬間および時間オフセットなどを含むことがある。
【0214】
時刻情報および時刻同期パケットの上記の具体的な内容は、単なる説明のための例に過ぎないことを理解されたい。これは、本出願では特に限定されない。本出願の時刻同期パケットは、従来の技術で時刻同期プロセスに使用されるパケットと同じ、または同様であることもある。さらに、本出願の時刻情報は、従来の技術で時刻同期に使用される情報、換言すれば従来の技術において時刻同期パケットで搬送される情報と同じ、または同様であることがある。
【0215】
本出願では、端末デバイスは、クロックソースについて、アクティブ化状態および非アクティブ化状態の2つの状態を有する。
【0216】
さらに、端末デバイスは、ネットワークデバイス(例えばSMF)の表示に基づいて、アクティブ化状態と非アクティブ化状態の間でクロックソースを切り換えることもある。
【0217】
さらに、端末デバイスは、この2つの状態で異なる方式で、クロックソースの時刻同期パケットを処理する。
【0218】
以下、
図3および
図4を参照して、状態の切換えと、異なる状態における処理方式とを別々に詳細に説明する。
【0219】
図3は、アクティブ化プロセス、およびアクティブ化状態で時刻同期パケットを処理する方式を示している。
図3に示すように、S110で、ネットワークデバイス#1(すなわちネットワークデバイスの例)は、端末デバイス#1(すなわち端末デバイスの例)がクロックソース#1(すなわち第1のクロックソースの例)についての時刻同期プロセスを実行するためにアクティブ化される必要があると決定することがある。
【0220】
限定ではなく例示として、ネットワークデバイス#1は、SMFを含むことがある。
【0221】
この場合、SMFと端末デバイスとは、例えばAMFおよびアクセスネットワークデバイスを用いて互いに通信することがある。
【0222】
例えば、SMFと端末デバイスとは、例えば非アクセス層(Non-Access Stratum、NAS)メッセージを用いて互いに通信することがある。
【0223】
上述のSMFは、ネットワークデバイス#1の単なる例に過ぎず、これは本出願では特に限定されないことを理解されたい。例えば、ネットワークデバイス#1は、あるいはAMFまたはアクセスデバイスなどであることもある。これは、本出願では特に限定されない。理解を容易にするために、以下、SMFをネットワークデバイス#1として用いて、本出願の時刻同期パケット処理方法について詳細に述べる。
【0224】
この場合、ネットワークデバイス#1は、例えばNEFを用いて、AF(AF#1として示されている)から送信される情報#2(すなわち第2の指示情報の例)を受信することがある。AF#1は、端末デバイス#1にサービス#1を提供するAFであることがある。
【0225】
サービス#1は、クロックソース#1に基づく時刻同期を使用する必要がある。換言すれば、サービス#1の時刻同期精度要件は、クロックソース#1の時刻同期精度を提供することである。さらに、サービス#1は、端末デバイス#1がアクセスする必要があるサービスであることがある。
【0226】
すなわち、本出願では、情報#2は、クロックソース#1について端末デバイス#1によって実行される時刻同期処理をアクティブ化することを要求するために使用されることがある。
【0227】
換言すれば、情報#2は、クロックソース#1についての端末デバイス#1の時刻同期能力をイネーブルにすることを要求するために使用されることがある。
【0228】
換言すれば、情報#2は、端末デバイス#1に、クロックソース#1についての(またはクロックソース#1の時刻同期処理についての)アクティブ化状態に入るように要求するために使用されることがある。
【0229】
換言すれば、情報#2は、端末デバイス#1に、クロックソース#1(またはクロックソース#1の時刻同期処理)をアクティブ化状態に切り換えるように要求するために使用されることがある。
【0230】
したがって、ネットワークデバイス#1は、情報#2に基づいて、端末デバイス#1がクロックソース#1の時刻同期プロセスを実行するためにアクティブ化される必要があると決定することがある。
【0231】
端末デバイス#1がクロックソース#1の時刻同期プロセスを実行するためにアクティブ化される必要があるとネットワークデバイス#1が決定する上記の方式は、単なる説明のための例に過ぎないことを理解されたい。これは、本出願では特に限定されない。例えば、ネットワークデバイスは、端末デバイスが現在アクセスすることを必要としているサービスを感知し、そのサービスの時刻同期精度要件に基づいて、その時刻同期制御要件に対応するクロックソースの時刻同期プロセスを実行するために端末デバイスがアクティブ化される必要があるかどうかを決定することもある。
【0232】
任意選択で、本出願では、ネットワークデバイス#1は、クロックソース#1についての端末デバイス#1の時刻同期状況(例えばアクティブ化状態または非アクティブ化状態)をさらに記録することがある。例えば、ネットワークデバイス#1は、クロックソース#1についてのAFから受信されたアクティブ化要求または非アクティブ化要求の履歴に基づいて、クロックソース#1についての端末デバイス#1の現在の時刻同期状況を決定することがある。
【0233】
したがって、ネットワークデバイス#1は、クロックソース#1についての端末デバイス#1の現在の時刻同期状況および情報#2に基づいて、端末デバイス#1がクロックソース#1の時刻同期プロセスを実行するためにアクティブ化される必要があるかどうかを決定することがある。
【0234】
例えば、クロックソース#1についての端末デバイス#1の現在の時刻同期状況が非アクティブ化状態である場合には、情報#2を受信したときに、ネットワークデバイス#1は、端末デバイス#1がクロックソース#1の時刻同期プロセスを実行するためにアクティブ化される必要があると決定することがある。
【0235】
限定ではなく例示として、情報#2は、端末デバイス#1の識別子、クロックソース#1の識別子、および表示識別子#2(すなわち第2の表示の例)を含むことがある。
【0236】
任意選択で、端末デバイス#1の識別子は、端末デバイス#1のデバイス識別子(例えばモバイル電話番号、インターネットプロトコルアドレス、またはネットワーク一時識別子)を含むことがある。
【0237】
識別子#2は、例えばオン(on)およびオフ(off)など、2つの任意選択の値を含むことがある。
【0238】
識別子#2の値がオンであるときには、ネットワークデバイスは、情報#2が、クロックソース#1について端末デバイス#1によって実行される時刻同期処理をアクティブ化することを要求するものであると決定することがある。
【0239】
識別子#2の値がオフであるときには、ネットワークデバイスは、情報#2が、クロックソース#1について端末デバイス#1によって実行される時刻同期処理を非アクティブ化することを要求するものであると決定することがある。
【0240】
あるいは、識別子#2は、指定されたフォーマットを有する、または指定されたビットシーケンス#1を搬送することがあり、このビットシーケンス#1は、情報#2で搬送される識別子によって示されるクロックソースがアクティブ化される必要があることを示す。
【0241】
あるいは、識別子#2は、指定されたフォーマットを有する、または指定されたビットシーケンス#2を搬送することがあり、このビットシーケンス#2は、情報#2で搬送される識別子によって示されるクロックソースが非アクティブ化される必要があることを示す。
【0242】
上述のように、情報#2は、クロックソース#1について端末デバイス#1によって実行される時刻同期処理をアクティブ化するように指示する。この場合、識別子#2の値は、オンである。
【0243】
任意選択で、情報#2は、AF#1の識別子をさらに含むことがある。
【0244】
任意選択で、S115で、ネットワークデバイス#1(例えばSMF)は、サービス品質フロー(QoSフロー)#1をさらに確立(または構成)することがある。
【0245】
例えば、ネットワークデバイス#1が、識別子#2に基づいて、端末デバイス#1がクロックソース#1の時刻同期を実行するためにアクティブ化される必要があると決定したときには、ネットワークデバイス#1は、QoSフロー#1を確立する手順をトリガする。
【0246】
具体的には、本出願では、時刻同期パケットは、QoSフロー、具体的には端末デバイスのプロトコルデータユニットセッション(Protocol Data Unit Session、PDU Session)のQoSフローを用いて、端末デバイスとUPFなどのデバイスとの間で伝送されることがある。例えば、ネットワークデバイス#1は、PDUセッション変更手順をトリガすることによって、QoSフロー#1を確立することがある。
【0247】
例えば、本出願では、端末デバイスについて、アクティブ化されたクロックソースおよび/またはアクティブ化されるクロックソースは、それぞれが1つのQoSフローに対応することがある。
【0248】
別の例では、端末デバイスについて、アクティブ化されたクロックソースおよび/またはアクティブ化されるクロックソースの各タイプが、1つのQoSフローに対応することがある。
【0249】
別の例では、端末デバイスについて、全てのアクティブ化されたクロックソースおよび/またはアクティブ化されるクロックソースが、1つのQoSフローを共有することがある。
【0250】
したがって、本出願では、クロックソース#1についての端末デバイス#1の時刻同期がアクティブ化される必要があると決定したときには、ネットワークデバイス#1は、クロックソース#1の時刻同期パケットを伝送するために使用されるQoSフロー、すなわちQoSフロー#1を確立することがある。
【0251】
本出願におけるQoSフローを確立するプロセスは、従来の技術におけるプロセスと同様であることがある。重複を避けるために、本明細書では詳細には説明しない。
【0252】
従来の技術では、一対のインバウンドインタフェースとアウトバウンドインタフェースの間にTSN専用のPDUセッションが1つしかない(インバウンドインタフェースがUPFのNW-TT上にあり、アウトバウンドインタフェースがUEのDS-TT上にあると仮定する)。PDUセッションは、時刻同期パケットおよびTSNサービスパケットの両方を伝送するために使用される。
【0253】
本出願で提供される解決策によれば、時刻同期パケットは、QoSフロー(例えば既存の、または新たに確立されるQoSフロー)を用いて伝送され、PDUセッションが同期のためにさらに確立される必要がない。したがって、これは、従来の技術のアーキテクチャ設計理念に合致しており、従来の技術とより良好な互換性がある可能性があり、本出願の実現可能性が改善される。
【0254】
任意選択で、本出願では、ネットワークデバイス#1は、各クロックソースについての端末デバイス#1の状況(具体的にはアクティブ化状態または非アクティブ化状態)をさらに記録または記憶することがある。
【0255】
したがって、ネットワークデバイス#1は、情報#2およびクロックソース#1についての端末デバイス#1の状況に基づいて、QoSフロー#1を確立するかどうかをさらに決定することがある。
【0256】
具体的には、クロックソース#1についての端末デバイス#1の状況がアクティブ化状態であり、端末デバイス#1がクロックソース#1の同期を実行した、またはAF#1以外の別のAFがクロックソース#1についての端末デバイス#1の同期をアクティブ化するようにネットワークデバイス#1に要求を送信した場合には、これは、ネットワークデバイス#1が、クロックソース#1の時刻同期パケットを伝送するために使用されるQoSフローを確立したことを示す。この場合、QoSフロー#1は、再度確立される必要はない。
【0257】
S120で、ネットワークデバイス#1は、情報#1(すなわち第1の指示情報の例)を端末デバイス#1に送信し、ここで、情報#1は、端末デバイス#1にクロックソース#1をアクティブ化するように指示する、または情報#1は、端末デバイス#1にクロックソース#1についての時刻同期処理をアクティブ化するように指示する。
【0258】
具体的には、情報#2(すなわちクロックソース#1についての端末デバイス#1の同期をアクティブ化するように要求するために使用される情報)を受信した後で、ネットワークデバイス#1は、情報#1を生成することがある。
【0259】
あるいは、情報#2(すなわちクロックソース#1についての端末デバイス#1の同期をアクティブ化するように要求するために使用される情報)を受信した後で、ネットワークデバイス#1は、決定を実行することがある。具体的には、情報#2が、クロックソース#1についての端末デバイス#1の同期をアクティブ化することを要求する、ネットワークデバイス#1が受信した最初の情報である場合には、ネットワークデバイス#1は、情報#1を生成することがある。
【0260】
さらに、情報#2が、クロックソース#1についての端末デバイス#1の同期をアクティブ化することを要求する、ネットワークデバイス#1が受信した最初の情報ではない場合、クロックソース#1についての端末デバイス#1の同期が既にアクティブ化状態である場合、またはネットワークデバイス#1が、クロックソース#1についての端末デバイス#1の同期をアクティブ化することを要求する情報を情報#2より前に既に受信している場合には、ネットワークデバイス#1は、情報#1を生成しない(または送信しない)ことがある。
【0261】
例えば、本出願では、ネットワークデバイスは、アクティブ化指示情報に基づいて、端末デバイスにクロックソースをアクティブ化または非アクティブ化するように指示することがある。
【0262】
情報#1は、示されているオブジェクト(すなわちクロックソース#1)の識別子を搬送する。
【0263】
情報#1は、端末デバイス#1の識別子を搬送する。
【0264】
任意選択で、情報#1は、ポート#1のポート番号をさらに搬送することがあり、ここで、ポート#1は、クロックソース#1のクロックパケットを伝送するために使用されるポートを含む。
【0265】
具体的には、本出願では、ネットワークデバイス#1は、端末デバイス#1の各ポートと各クロックソースとの間の対応関係を取得して記録することがあり、ここで、1つのポートは、対応するクロックソースのクロックパケットを伝送するように構成される。
【0266】
したがって、ネットワークデバイス#1は、クロックソース#1の識別子および上記の対応関係に基づいてポート#1を決定することがある。
【0267】
さらに、端末デバイスは、情報#1で搬送されるポート番号に基づいて、ポートに対応するクロックソースの時刻同期処理をアクティブ化することがある。
【0268】
情報#1がポート#1のポート番号を搬送する上記の解決策は、単に説明のための例に過ぎず、本出願はこれに限定されないことを理解されたい。例えば、情報#1を受信したときに、端末デバイス#1は、端末デバイス#1の全てのポートでクロックソース#1についての時刻同期処理をアクティブ化することもある。
【0269】
本出願では、情報#1は、識別子#1(すなわち第1の表示の例)を含むことがある。
【0270】
識別子#1は、例えばオン(on)およびオフ(off)など、2つの任意選択の値を含むことがある。
【0271】
本出願では、オンは、アクティブ化識別子と呼ばれることもあり、オフは、非アクティブ化識別子と呼ばれることもある。
【0272】
識別子#1の値がオンであるときには、端末デバイスは、情報#1が、クロックソース#1についての時刻同期処理をアクティブ化することを要求するものであると決定することがある。
【0273】
識別子#1の値がオフであるときには、端末デバイスは、情報#1が、クロックソース#1についての時刻同期処理を非アクティブ化することを要求するものであると決定することがある。
【0274】
あるいは、本出願では、オン(on)とオフ(off)は、異なるビット(またはビットシーケンス)に対応することもある。
【0275】
具体的には、情報#1は、表示ビットを含むことがあり、表示ビットは、アクティブ化状態(すなわちオン)と非アクティブ化状態(すなわちオフ)とを区別するために使用される上記のビットを搬送するために使用される。
【0276】
したがって、端末デバイスは、受信したアクティブ化指示情報の表示ビットで搬送されるビット(またはビットシーケンス)に基づいて、識別子によって示される、アクティブ化指示情報で搬送されるクロックソースをアクティブ化するか非アクティブ化するかを決定することがある。
【0277】
例えば、「1」がアクティブ化状態を示し、「0」が非アクティブ化状態を示す場合には、情報#1は、クロックソース#1の識別子を搬送する、表示ビットで搬送されるビット「1」を含むアクティブ化指示情報であることがある。
【0278】
上述のように、情報#1は、クロックソース#1についての時刻同期処理をアクティブ化するように指示する。この場合、識別子#1の値は、オンである。
【0279】
任意選択で、情報#1は、AF#1の識別子をさらに含むことがある。
【0280】
実装では、ネットワークデバイス#1は、ステップS115を用いることによって、クロックソース#1のクロック同期パケットを伝送するために使用されるQoSフローを確立することがある。あるいは、別の実装では、ステップS110の後で、ネットワークデバイス#1は、ステップS120を用いて端末デバイス#1に情報#1を送信する。情報#1を受信した後で、ネットワークデバイス#1は、情報#1のアクティブ化識別子に基づいて、クロックソース#1のクロック同期パケットを伝送するために使用されるQoSフローを確立する手順を開始する。
【0281】
S130で、端末デバイス#1は、アクティブ化状態に対応する処理方式(すなわち第1の処理方式の例)に基づいて、クロックソース#1の時刻同期パケット(時刻同期パケット#1として示されている)を処理することがある。
【0282】
限定ではなく例示として、クロックソース#1が5G GMであるということは、例として用いられている。アクティブ化状態に対応する処理方式は、限定されるわけではないが、以下の処理方式のうちの少なくとも1つを含むことがある。
【0283】
方式a
【0284】
端末デバイス#1は、5G GM(すなわちクロックソース#1の例)の時刻同期パケット(時刻同期パケット#1として示されている)を生成する。
【0285】
さらに、端末デバイス#1は、時刻同期パケット#1を外部デバイス(例えば端末デバイスまたは別のシステムのネットワークデバイス、例えば
図2のTSNノード1など)に送信することがある。
【0286】
例えば、方式aでは、端末デバイス#1は、5G GM情報を転送するために使用されるgPTPメッセージを生成し、このgPTPメッセージを別のTSNノードに送信することがある。
【0287】
以上のプロセスは、従来の技術において端末デバイスが時刻同期パケットを生成して外部デバイスに送信するプロセスと同様であることがある。重複を避けるために、本明細書では詳細には説明しない。
【0288】
方式b
【0289】
端末デバイス#1は、UPFなどのデバイスから、5G GM(すなわちクロックソース#1の例)の時刻同期パケット(時刻同期パケット#1´として示されている)を受信する。
【0290】
次いで、端末デバイス#1は、時刻同期パケット#1´で搬送される情報(例えば、パケット送信瞬間フィールドで搬送される情報)を更新し、更新された時刻同期パケット#1´を外部デバイスに送信する。
【0291】
本出願では、時刻同期パケット#1´および上記の情報#2が端末デバイス#1に到着する順序は、特に限定されないことに留意されたい。
【0292】
例えば、情報#2が、時刻同期パケット#1´の前に端末デバイス#1に到着することがある。この場合、端末デバイスは、時刻同期パケット#1´を受信した後で直ちに上記の更新および送信プロセスを実行することがある。
【0293】
別の例では、情報#2が、時刻同期パケット#1´の後に端末デバイス#1に到着することがある。この場合、時刻同期パケット#1´を受信した後で、端末デバイスは時刻同期パケット#1´を記憶し、情報#2を受信した後で上記の更新および送信プロセスを実行することがある。
【0294】
例えば、方式bでは、UPFは、5G GM情報を転送するために使用されるgPTPメッセージを生成し、このgPTPメッセージを、確立されたQoSフローを用いて端末デバイス#1に送信することもあり、この場合、端末デバイス#1が、gPTPメッセージを別のTSNノードに送信する。
【0295】
方式c
【0296】
本出願では、時刻同期パケットは、サービス品質フロー(Quality of Service Flow、QoS Flow)、具体的には端末デバイスのプロトコルデータユニットセッション(Protocol Data Unit Session、PDU Session)のQoSフローを用いて、端末デバイスとUPFなどのデバイスとの間で伝送されることがある。
【0297】
例えば、本出願では、端末デバイスについて、アクティブ化されたクロックソースおよび/またはアクティブ化されるクロックソースは、それぞれが1つのQoSフローに対応することがある。
【0298】
別の例では、端末デバイスについて、アクティブ化されたクロックソースおよび/またはアクティブ化されるクロックソースの各タイプが、1つのQoSフローに対応することがある。
【0299】
別の例では、端末デバイスについて、全てのアクティブ化されたクロックソースおよび/またはアクティブ化されるクロックソースが、1つのQoSフローを共有することがある。
【0300】
したがって、本出願では、端末デバイス#1は、クロックソース#1の時刻同期パケットを伝送するために使用されるQoSフロー#1を確立することがある。
【0301】
本出願のQoSフロー#1を確立するプロセスは、SMFの制御化で実行されることがあることを理解されたい。さらに、本出願のQoSフローを確立するプロセスは、従来の技術のプロセスと同様であることがある。重複を避けるために、本明細書では詳細には説明しない。
【0302】
本出願では、QoSフロー#1を確立するプロセスと情報#2を伝送するプロセスの順序は、特に限定されないことに留意されたい。
【0303】
さらに、本出願では、方式cと方式aは、組み合わせて実行されることもある。換言すれば、端末デバイス#1は、方式aおよび方式cのステップを実行することがあり、方式aおよび方式cのステップの実行順序は特に限定されない。
【0304】
あるいは、本出願では、方式cと方式bが、組み合わせて実行されることもある。換言すれば、端末デバイス#1は、方式bおよび方式cのステップを実行することがある。例えば、端末デバイス#1は、方式cのステップを先に実行し、その後に方式bのステップを実行することもある。
【0305】
方式d
【0306】
端末デバイス#1は、例えば5G GMなどのクロックソース#1の時刻情報を、例えば全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)または北斗衛星測位システムなどの測位システムから取得することがある。
【0307】
限定ではなく例示として、時刻情報は、例えば5G GMなどのクロックソース#1の時刻同期パケットを生成するためのものであることがある。
【0308】
さらに、本出願では、方式dと方式aが、組み合わせて実行されることもある。換言すれば、端末デバイス#1は、方式aおよび方式dのステップを実行することがある。例えば、端末デバイス#1は、方式dのステップを先に実行し、その後に方式aのステップを実行することもある。
【0309】
あるいは、本出願では、方式dと方式cが、組み合わせて実行されることもある。換言すれば、端末デバイス#1は、方式dおよび方式cのステップを実行することがあり、方式dおよび方式cのステップの実行順序は特に限定されない。
【0310】
以上、5G GMの時刻同期パケットを例として用いて、時刻同期パケットを処理する方式について説明した。ただし、本発明は、これに限定されない。本出願の時刻同期パケットは、あるいは、例えばTSN GMなど、任意の他のGMのものであることもある。その場合、端末デバイスがTSN GMの時刻同期パケットを生成することができないので、TSN GMの時刻同期パケットを処理する方式は、方式aを含まない。
【0311】
さらに、クロックソース#1が、外部システムのクロックソース(例えばTSN GM)を含むときには、情報#1が端末デバイス#1にクロックソース#1についての同期処理のアクティブ化状態に入るように指示するものである場合に、端末デバイス#1は、情報#1に基づいてクロックソース#1の同期処理をさらに実行することがある。この同期処理のプロセスは、従来の技術のプロセスと同様であることがある。重複を避けるために、本明細書では詳細には説明しない。
【0312】
換言すれば、クロックソース#1が、外部システムのクロックソース(例えばTSN GM)を含むときには、情報#1が端末デバイス#1にアクティブ化状態に入るように指示するものである場合に、情報#1は、端末デバイス#1に、情報#1に基づいてクロックソース#1の同期処理を実行するように指示する。
【0313】
方式aから方式dは、通信システムまたは通信プロトコルによって指定されることがあることに留意されたい。この場合、情報#1を受信した後で、端末デバイス#1は、方式aから方式dのうちの1つまたは複数で、クロックソース#1についての時刻同期パケットを直接処理することがある。
【0314】
あるいは、ネットワークデバイス#1が、情報#3を端末デバイス#1にさらに送信して、端末デバイス#1が情報#3によって示される方式でクロックソース#1についての時刻同期パケットを処理し得るようにすることもあり、ここで、情報#3は、方式aから方式dのうちの1つまたは複数を示す。
【0315】
さらに、情報#3と情報#1は、同じ情報であることもあるし、異なる情報であることもある。これは、本出願では特に限定されない。
【0316】
換言すれば、情報#3と情報#1は、同期して送信されることもあるし、非同期で送信されることもある。これは、本出願では特に限定されない。
【0317】
さらに、端末デバイス#1は、さらに、情報#1に基づいてクロックソース#1についての時刻同期を実行する、またはクロックソース#1についての時刻同期を維持することもある。さらに、このプロセスは、従来の技術において端末デバイスがクロックソースとの時刻同期を維持するプロセスと同様であることがある。重複を避けるために、本明細書では詳細には説明しない。
【0318】
図4は、非アクティブ化プロセス、および非アクティブ化状態で時刻同期パケットを処理する方式を示している。
図4に示すように、S210で、ネットワークデバイス#A(すなわちネットワークデバイスの例)は、端末デバイス#A(すなわち端末デバイスの例)がクロックソース#A(すなわち第1のクロックソースの例)についての時刻同期プロセスを実行するために非アクティブ化される必要があると決定することがある。
【0319】
限定ではなく例示として、ネットワークデバイス#Aは、SMFを含むことがある。
【0320】
上述のSMFは、ネットワークデバイス#Aの単なる例に過ぎず、これは本出願では特に限定されないことを理解されたい。例えば、ネットワークデバイス#Aは、あるいはAMFまたはアクセスデバイスなどであることもある。これは、本出願では特に限定されない。理解を容易にするために、以下、SMFをネットワークデバイス#Aとして用いて、本出願の時刻同期パケット処理方法について詳細に述べる。
【0321】
この場合、ネットワークデバイス#Aは、例えばNEFを用いて、AF(AF#Aとして示されている)から送信される情報#B(すなわち第2の指示情報の例)を受信することがある。AF#Aは、端末デバイス#Aにサービス#Aを提供するAFであることがある。
【0322】
サービス#Aは、クロックソース#Aに基づく時刻同期を使用する必要がある。換言すれば、サービス#Aの時刻同期精度要件は、クロックソース#Aの時刻同期精度を提供することである。さらに、サービス#Aは、端末デバイス#Aがアクセスを終了する必要があるサービスであることがある。
【0323】
換言すれば、本出願では、情報#Bは、クロックソース#Aについて端末デバイス#Aによって実行される時刻同期処理を非アクティブ化することを要求するために使用されることがある。
【0324】
換言すれば、情報#Bは、クロックソース#Aについての端末デバイス#Aの時刻同期能力を不能にすることを要求するために使用されることがある。
【0325】
換言すれば、情報#Bは、端末デバイス#Aに、クロックソース#Aについての(またはクロックソース#Aの時刻同期処理についての)非アクティブ化状態に入るように要求するために使用されることがある。
【0326】
換言すれば、情報#Bは、端末デバイス#Aに、クロックソース#A(またはクロックソース#Aの時刻同期処理)を非アクティブ化状態に切り換えるように要求するために使用されることがある。
【0327】
したがって、ネットワークデバイス#Aは、情報#Bに基づいて、端末デバイス#Aがクロックソース#Aの時刻同期プロセスを実行するために非アクティブ化される必要があると決定することがある。
【0328】
端末デバイス#Aがクロックソース#Aの時刻同期プロセスを実行するために非アクティブ化される必要があるとネットワークデバイス#Aが決定する上記の方式は、単なる説明のための例に過ぎないことを理解されたい。これは、本出願では特に限定されない。例えば、ネットワークデバイスは、端末デバイスが現在アクセスを終了することを必要としているサービスを感知し、そのサービスによって使用されるクロックソースを非アクティブ化することもある。
【0329】
任意選択で、本出願では、ネットワークデバイス#Aは、クロックソース#Aについての端末デバイス#Aの時刻同期状況(例えば非アクティブ化状態または非アクティブ化解除状態)をさらに記録することがある。例えば、ネットワークデバイス#Aは、クロックソース#AについてのAFから受信された非アクティブ化要求または非アクティブ化解除要求の履歴に基づいて、クロックソース#Aについての端末デバイス#Aの現在の時刻同期状況を決定することがある。
【0330】
したがって、ネットワークデバイス#Aは、クロックソース#Aについての端末デバイス#Aの現在の時刻同期状況および情報#Bに基づいて、端末デバイス#Aがクロックソース#Aの時刻同期プロセスを実行するために非アクティブ化される必要があるかどうかを決定することがある。
【0331】
例えば、クロックソース#Aについての端末デバイス#Aの現在の時刻同期状況がアクティブ化状態である場合には、情報#Bを受信したときに、ネットワークデバイス#Aは、端末デバイス#Aがクロックソース#Aの時刻同期プロセスを実行するために非アクティブ化される必要があると決定することがある。
【0332】
限定ではなく例示として、情報#Bは、端末デバイス#Aの識別子、クロックソース#Aの識別子、および表示識別子#B(すなわち第2の表示の例)を含むことがある。
【0333】
任意選択で、端末デバイス#Aの識別子は、端末デバイス#Aのデバイス識別子(例えばモバイル電話番号、インターネットプロトコルアドレス、またはネットワーク一時識別子)を含むことがある。
【0334】
識別子#Bは、例えばオン(on)およびオフ(off)など、2つの任意選択の値を含むことがある。
【0335】
識別子#Bの値がオンであるときには、ネットワークデバイスは、情報#Bが、クロックソース#Aについて端末デバイス#Aによって実行される時刻同期処理をアクティブ化することを要求するものであると決定することがある。
【0336】
識別子#Bの値がオフであるときには、ネットワークデバイスは、情報#Bが、クロックソース#Aについて端末デバイス#Aによって実行される時刻同期処理を非アクティブ化することを要求するものであると決定することがある。
【0337】
あるいは、識別子#Bは、指定されたフォーマットを有する、または指定されたビットシーケンス#Aを搬送することがあり、このビットシーケンス#Aは、情報#Bで搬送される識別子によって示されるクロックソースがアクティブ化される必要があることを示す。
【0338】
あるいは、識別子#Bは、指定されたフォーマットを有する、または指定されたビットシーケンス#Bを搬送することがあり、このビットシーケンス#Bは、情報#Bで搬送される識別子によって示されるクロックソースが非アクティブ化される必要があることを示す。
【0339】
上述のように、情報#Bは、クロックソース#Aについて端末デバイス#Aによって実行される時刻同期処理を非アクティブ化するように指示する。この場合、識別子#Bの値は、オフである。
【0340】
任意選択で、情報#Bは、AF#Aの識別子をさらに含むことがある。
【0341】
任意選択で、S215で、ネットワークデバイス#A(例えばSMF)は、サービス品質フローQoSフロー#Aをさらに削除(または解除)することがある。
【0342】
例えば、ネットワークデバイス#Aが、識別子#Bに基づいて、端末デバイス#Aがクロックソース#Aについての時刻同期を実行するために非アクティブ化される必要があると決定したときには、ネットワークデバイス#Aは、QoSフロー#Aを削除する手順をトリガする。
【0343】
具体的には、本出願では、時刻同期パケットは、QoSフロー、具体的には端末デバイスのプロトコルデータユニットセッションのQoSフローを用いて、端末デバイスとUPFなどのデバイスとの間で伝送されることがある。
【0344】
例えば、本出願では、端末デバイスについて、非アクティブ化されたクロックソースおよび/または非アクティブ化されるクロックソースは、それぞれが1つのQoSフローに対応することがある。
【0345】
別の例では、端末デバイスについて、非アクティブ化されたクロックソースおよび/または非アクティブ化されるクロックソースの各タイプが、1つのQoSフローに対応することがある。
【0346】
別の例では、端末デバイスについて、全ての非アクティブ化されたクロックソースおよび/または非アクティブ化されるクロックソースが、1つのQoSフローを共有することがある。
【0347】
したがって、本出願では、クロックソース#Aについての端末デバイス#Aの時刻同期が非アクティブ化される必要があると決定したときには、ネットワークデバイス#Aは、クロックソース#Aの時刻同期パケットを伝送するために使用されるQoSフロー、すなわちQoSフロー#Aを削除することがある。
【0348】
本出願におけるQoSフローを削除するプロセスは、従来の技術におけるプロセスと同様であることがある。重複を避けるために、本明細書では詳細には説明しない。
【0349】
任意選択で、本出願では、ネットワークデバイス#Aは、各クロックソースについての端末デバイス#Aの状況(具体的にはアクティブ化状態または非アクティブ化状態)をさらに記録または記憶することがある。
【0350】
したがって、ネットワークデバイス#Aは、指示情報#Bおよびクロックソース#Aについての端末デバイス#Aの状況に基づいて、QoSフロー#Aを削除するかどうかをさらに決定することがある。
【0351】
具体的には、AF#A以外の別のAFが、クロックソース#Aに基づいて端末デバイス#Aにサービスを提供する必要がさらにある場合には、QoSフロー#Aは、削除される必要はない。
【0352】
あるいは、AF#A以外の別のAFが、クロックソース#Aに基づいて端末デバイス#Aにサービスを提供する必要がない場合には、QoSフロー#Aは、削除されることもある。
【0353】
S220で、ネットワークデバイス#Aは、情報#A(すなわち第1の指示情報の例)を端末デバイス#Aに送信し、ここで、情報#Aは、端末デバイス#Aにクロックソース#Aを非アクティブ化するように指示する、または情報#Aは、端末デバイス#Aにクロックソース#Aについての時刻同期処理を非アクティブ化するように指示する。
【0354】
具体的には、情報#B(すなわちクロックソース#Aについての端末デバイス#Aの同期を非アクティブ化するように要求するために使用される情報)を受信した後で、ネットワークデバイス#Aは、情報#Aを生成することがある。
【0355】
あるいは、情報#B(すなわちクロックソース#Aについての端末デバイス#Aの同期を非アクティブ化するように要求するために使用される情報)を受信した後で、ネットワークデバイス#Aは、決定を実行することがある。具体的には、情報#Bが、クロックソース#Aについての端末デバイス#Aの同期を非アクティブ化することを要求するために使用される情報であり、AF#A以外のAFが現在クロックソース#Aに基づいて端末デバイス#Aにサービスを提供していない場合には、情報#Aが生成されることがある。
【0356】
さらに、情報#Bが、クロックソース#Aについての端末デバイス#Aの同期を非アクティブ化することを要求する情報であるが、AF#A以外の別のAFが現在クロックソース#Aに基づいて端末デバイス#Aにサービスを提供する必要がある場合には、ネットワークデバイス#Aは、情報#Bを生成しない(または送信しない)ことがある。
【0357】
例えば、本出願では、ネットワークデバイスは、非アクティブ化指示情報に基づいて、端末デバイスにクロックソースを非アクティブ化または非アクティブ化解除するように指示することがある。
【0358】
情報#Aは、示されているオブジェクト(すなわちクロックソース#A)の識別子を搬送することがある。
【0359】
任意選択で、情報#Aは、ポート#Aのポート番号をさらに搬送することがあり、ここで、ポート#Aは、クロックソース#Aのクロックパケットを伝送するために使用されるポートを含む。
【0360】
具体的には、本出願では、ネットワークデバイス#Aは、端末デバイス#Aの各ポートと各クロックソースとの間の対応関係を取得して記録することがあり、ここで、1つのポートは、対応するクロックソースのクロックパケットを伝送するように構成される。
【0361】
したがって、ネットワークデバイス#Aは、クロックソース#Aの識別子および上記の対応関係に基づいてポート#Aを決定することがある。
【0362】
さらに、端末デバイスは、情報#Aで搬送されるポート番号に基づいて、ポートに対応するクロックソースの時刻同期処理をアクティブ化することがある。
【0363】
情報#Aがポート#Aのポート番号を搬送する上記の解決策は、単に説明のための例に過ぎず、本出願はこれに限定されないことを理解されたい。例えば、情報#Aを受信したときに、端末デバイス#Aは、端末デバイス#Aの全てのポートでクロックソース#Aについての時刻同期処理をアクティブ化することもある。
【0364】
本出願では、情報#Aは、識別子#A(すなわち第1の表示の例)を含むことがある。
【0365】
識別子#Aは、例えばオン(on)およびオフ(off)など、2つの任意選択の値を含むことがある。
【0366】
本出願では、オンは、アクティブ化識別子と呼ばれることもあり、オフは、非アクティブ化識別子と呼ばれることもある。
【0367】
識別子#Aの値がオンであるときには、端末デバイスは、情報#Aが、クロックソース#Aについての時刻同期処理をアクティブ化することを要求するものであると決定することがある。
【0368】
識別子#Aの値がオフであるときには、端末デバイスは、情報#Aが、クロックソース#Aについての時刻同期処理を非アクティブ化することを要求するものであると決定することがある。
【0369】
あるいは、本出願では、オン(on)とオフ(off)は、異なるビット(またはビットシーケンス)に対応することもある。
【0370】
具体的には、情報#Aは、表示ビットを含むことがあり、表示ビットは、アクティブ化状態(すなわちオン)と非アクティブ化状態(すなわちオフ)とを区別するために使用される上記のビットを搬送するために使用される。
【0371】
したがって、端末デバイスは、受信した非アクティブ化指示情報の表示ビットで搬送されるビット(またはビットシーケンス)に基づいて、識別子によって示される、非アクティブ化指示情報で搬送されるクロックソースをアクティブ化するか非アクティブ化するかを決定することがある。
【0372】
例えば、「1」がアクティブ化状態を示し、「0」が非アクティブ化状態を示す場合には、情報#Aは、クロックソース#Aの識別子を搬送する、表示ビットで搬送されるビット「0」を含む非アクティブ化指示情報であることがある。
【0373】
すなわち、情報#Aは、端末デバイス#Aの識別子、およびクロックソース#Aの識別子を含むことがある。
【0374】
任意選択で、情報#Aは、AF#Aの識別子をさらに含むことがある。
【0375】
任意選択で、端末デバイス#Aの識別子は、端末デバイス#Aのデバイス識別子(例えばモバイル電話番号、インターネットプロトコルアドレス、もしくはネットワーク一時識別子)、または端末デバイス#Aのポート番号(port number)などを含むことがある。
【0376】
S230で、端末デバイス#Aは、非アクティブ化状態に対応する処理方式(すなわち第2の処理方式の例)に基づいて、クロックソース#Aの時刻同期パケット(時刻同期パケット#Aとして示されている)を処理することがある。
【0377】
限定ではなく例示として、クロックソース#Aが5G GMであるということは、例として用いられており、非アクティブ化状態に対応する処理方式は、限定されるわけではないが、以下の処理方式のうちの少なくとも1つを含むことがある。
【0378】
方式e
【0379】
端末デバイス#Aは、5G GM(すなわちクロックソース#Aの例)の時刻同期パケット(時刻同期パケット#Aとして示されている)の生成を禁止する。
【0380】
方式f
【0381】
端末デバイス#Aは、UPFなどのデバイスから、5G GM(すなわちクロックソース#Aの例)の時刻同期パケット(時刻同期パケット#A´として示されている)を受信する。
【0382】
次いで、端末デバイス#Aは、時刻同期パケット#A´を外部デバイスに透過的に伝送することがある。
【0383】
本出願では、時刻同期パケット#A´および情報#Bが端末デバイス#Aに到着する順序は、特に限定されないことに留意されたい。
【0384】
例えば、情報#Bが、時刻同期パケット#A´の前に端末デバイス#Aに到着することがある。この場合、端末デバイスは、時刻同期パケット#A´を受信した後で直ちに上記の透過的伝送プロセスを実行することがある。
【0385】
別の例では、情報#Bが、時刻同期パケット#A´の後に端末デバイス#Aに到着することがある。この場合、時刻同期パケット#A´を受信した後で、端末デバイスは時刻同期パケット#A´を記憶し、情報#Bを受信した後で上記の透過的伝送プロセスを実行することがある。
【0386】
方式g
【0387】
本出願では、時刻同期パケットは、サービス品質フロー(Quality of Service Flow、QoS Flow)、具体的には端末デバイスのプロトコルデータユニットセッション(Protocol Data Unit Session、PDU Session)のQoSフローを用いて、端末デバイスとUPFなどのデバイスとの間で伝送されることがある。
【0388】
例えば、本出願では、端末デバイスについて、非アクティブ化されたクロックソースおよび/または非アクティブ化されるクロックソースは、それぞれが1つのQoSフローに対応することがある。
【0389】
別の例では、端末デバイスについて、非アクティブ化されたクロックソースおよび/または非アクティブ化されるクロックソースの各タイプが、1つのQoSフローに対応することがある。
【0390】
別の例では、端末デバイスについて、全ての非アクティブ化されたクロックソースおよび/または非アクティブ化されるクロックソースが、1つのQoSフローを共有することがある。
【0391】
したがって、本出願では、端末デバイス#Aは、クロックソース#Aの時刻同期パケットを伝送するために使用されるQoSフロー#Aを削除(delete)することがある。
【0392】
本出願のQoSフロー#Aを削除するプロセスは、SMFの制御化で実行されることがあることを理解されたい。さらに、本出願のQoSフローを削除するプロセスは、従来の技術のプロセスと同様であることがある。重複を避けるために、本明細書では詳細には説明しない。
【0393】
本出願では、QoSフロー#Aを削除するプロセスと情報#Bを伝送するプロセスの順序は、特に限定されないことに留意されたい。
【0394】
方式h
【0395】
端末デバイス#Aは、例えば5G GMなどのクロックソース#Aの時刻情報を、例えば全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)または北斗衛星測位システムなどの測位システムから取得することを禁止することがある。
【0396】
方式i
【0397】
端末デバイス#Aは、UPFなどのデバイスから時刻同期パケット#A´を受信する。
【0398】
次いで、端末デバイス#Aは、時刻同期パケット#A´を破棄することがある。
【0399】
本出願では、時刻同期パケット#A´および情報#Bが端末デバイス#Aに到着する順序は、特に限定されないことに留意されたい。
【0400】
例えば、情報#Bが、時刻同期パケット#A´の前に端末デバイス#Aに到着することがある。この場合、端末デバイスは、時刻同期パケット#A´を受信した後で直ちに上記の破棄プロセスを実行することがある。
【0401】
別の例では、情報#Bが、時刻同期パケット#A´の後に端末デバイス#Aに到着することがある。この場合、時刻同期パケット#A´を受信した後で、端末デバイスは時刻同期パケット#A´を記憶し、情報#Bを受信した後で上記の破棄プロセスを実行することがある。
【0402】
限定ではなく例示として、時刻情報は、例えば5G GMなどのクロックソース#Aの時刻同期パケットを生成するためのものであることがある。
【0403】
以上、5G GMの時刻同期パケットを例として用いて、時刻パケットを処理する方式について説明した。ただし、本発明は、これに限定されない。本出願の時刻同期パケットは、あるいは、例えばTSN GMなど、任意の他のGMのものであることもある。その場合、端末デバイスがTSN GMの時刻同期パケットを生成することができないので、TSN GMの時刻同期パケットを処理する方式は、方式eを含まない。例えば、本出願では、端末デバイスがUPFから受信したTSN GMの時刻同期パケットを処理するプロセスが、端末デバイスがUPFから受信した5G GMの時刻同期パケットを処理するプロセスと同様であることがある。
【0404】
方式eから方式iは、通信システムまたは通信プロトコルによって指定されることがあることに留意されたい。この場合、情報#Aを受信した後で、端末デバイス#Aは、方式eから方式gのうちの1つまたは複数で、クロックソース#Aについての時刻同期パケットを直接処理することがある。
【0405】
あるいは、ネットワークデバイス#Aが、情報#Cを端末デバイス#Aにさらに送信して、端末デバイス#Aが情報#Cによって示される方式でクロックソース#Aについての時刻同期パケットを処理し得るようにすることもあり、ここで、情報#Cは、方式eから方式gのうちの1つまたは複数を示す。
【0406】
さらに、情報#Cと情報#Aは、同じ情報であることもあるし、異なる情報であることもある。これは、本出願では特に限定されない。
【0407】
換言すれば、情報#Cと情報#Aは、同期して送信されることもあるし、非同期で送信されることもある。これは、本出願では特に限定されない。
【0408】
本出願では、クロックソース#1が外部システムのクロックソース(例えばTSN GM)を含むときには、情報#Aが端末デバイス#Aにクロックソース#Aについての同期処理の非アクティブ化状態に入るように指示した場合に、端末デバイス#Aは、情報#Aに基づいて、クロックソース#Aに基づく同期処理をさらに停止することがある。
【0409】
あるいは、クロックソース#1が外部システムのクロックソース(例えばTSN GM)を含むときには、情報#Aが端末デバイス#Aに非アクティブ化状態に入るように指示した場合に、情報#Aは、端末デバイス#Aに、情報#Aに基づいてクロックソース#Aに基づく同期処理を停止するように指示する。
【0410】
さらに、端末デバイス#1と端末デバイス#Aは、同じ端末デバイスであることもあるし、異なる端末デバイスであることもあることに留意されたい。これは、本出願では特に限定されない。さらに、クロックソース#1とクロックソース#Aは、同じクロックソースであることもあるし、異なるクロックソースであることもある。これは、本出願では特に限定されない。
【0411】
図5は、本出願による時刻同期パケットを処理するプロセスの例を示している。
図5に示すように、S310で、ネットワークデバイス#X(すなわちネットワークデバイスの例)は、端末デバイス#Xのクロックソース#X(すなわち第1のクロックソースの例)についての時刻同期パケットの目標処理方式を決定する。
【0412】
限定ではなく例示として、目標処理方式は、方式aから方式dのうちの1つまたは複数を含むことがある。
【0413】
あるいは、目標処理方式は、方式eから方式iのうちの1つまたは複数を含むことがある。
【0414】
限定ではなく例示として、ネットワークデバイス#Xは、SMFを含むことがある。
【0415】
上述のSMFは、ネットワークデバイス#Xの単なる例に過ぎず、これは本出願では特に限定されないことを理解されたい。例えば、ネットワークデバイス#Xは、あるいはAMFまたはアクセスデバイスなどであることもある。これは、本出願では特に限定されない。理解を容易にするために、以下、SMFをネットワークデバイス#Xとして用いて、本出願の時刻同期パケット処理方法について詳細に述べる。
【0416】
ネットワークデバイス#Xは、クロックソース#Xがアクティブ化されるか非アクティブ化されるかに基づいて、目標処理方式を決定することがある。例えば、クロックソース#Xがアクティブ化される必要がある場合には、方式aから方式dから1つまたは複数の方式が目標処理方式として選択される。別の例では、クロックソース#Xが非アクティブ化される必要がある場合には、方式eから方式gから1つまたは複数の方式が目標処理方式として選択される。
【0417】
さらに、クロックソース#Xがアクティブ化されるか非アクティブ化されるかをネットワークデバイス#Xが決定する方法およびプロセスは、クロックソースがアクティブ化されるか非アクティブ化されるかをネットワークデバイス#1またはネットワークデバイス#Aが決定する方法およびプロセスと同様であることがある。重複を避けるために、本明細書では詳細には説明しない。
【0418】
S320で、ネットワークデバイス#Xは、情報#X(すなわち第1の指示情報の例)を端末デバイス#Xに送信し、ここで、情報#Xは、目標処理方式を示す。
【0419】
任意選択で、情報#Xは、クロックソース#Xの識別子を搬送することがある。
【0420】
任意選択で、情報#Xは、端末デバイス#Xの識別子を搬送することがある。
【0421】
S330で、端末デバイス#Xは、目標処理方式でクロックソース#Xの時刻同期パケットを処理することがある。さらに、この特定のプロセスは、端末デバイス#1または端末デバイス#Aのプロセスと同様であることがある。重複を避けるために、本明細書では詳細には説明しない。
【0422】
上記の方法に従って、
図6は、本出願の実施形態による時刻同期パケットを処理する装置400を示す概略図である。
【0423】
装置400は、端末デバイスであることもあるし、例えば端末デバイス内に配置されることがあるチップまたは回路などのチップまたは回路であることもある。
【0424】
装置400は、処理ユニット410(すなわち処理ユニットの例)を含むことがあり、任意選択で、記憶ユニット420をさらに含むこともある。記憶ユニット420は、命令を記憶するように構成される。
【0425】
可能な方式では、処理ユニット410は、記憶ユニット420に記憶された命令を実行するように構成され、装置400が上記の方法で端末デバイスによって実行されるステップを実施するようになっている。
【0426】
さらに、装置400は、入力ポート430(すなわち通信ユニットの例)と、出力ポート440(すなわちトランシーバユニットの別の例)とをさらに含むことがある。さらに、処理ユニット410と、記憶ユニット420と、入力ポート430と、出力ポート440とは、内部接続経路を通して互いに通信して、制御信号および/またはデータ信号を伝送することがある。記憶ユニット420は、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。処理ユニット410は、記憶ユニット420からコンピュータプログラムを呼び出し、コンピュータプログラムを実行して、上記の方法の端末デバイスのステップを完了するように構成されることがある。記憶ユニット420は、処理ユニット410に一体化されることもあるし、処理ユニット410とは別個に配置されることもある。
【0427】
任意選択で、可能な方式では、入力ポート430が受信機であり、出力ポート440が送信機であることもある。受信機と送信機は、同じ物理的エンティティであることもあるし、異なる物理的エンティティであることもある。受信機と送信機が同じ物理的エンティティであるときには、この物理的エンティティは、トランシーバと総称されることもある。
【0428】
任意選択で、可能な方式では、入力ポート430は、入力インタフェースであり、出力ポート440は、出力インタフェースである。
【0429】
実装では、入力ポート430および出力ポート440の機能がトランシーバ回路または専用トランシーバチップを用いて実装されると考えられ得る。処理ユニット410は、専用処理チップ、処理回路、処理ユニット、または汎用チップを用いて実装されると考えられ得る。
【0430】
別の実装では、本出願の実施形態で提供される端末デバイスは、汎用コンピュータを用いて実装されることがあると考えられ得る。具体的には、処理ユニット410、入力ポート430、および出力ポート440の機能を実装するプログラムコードが記憶ユニット420に記憶され、汎用処理ユニットが記憶ユニット420内のコードを実行して、処理ユニット410、入力ポート430、および出力ポート440の機能を実装する。
【0431】
実装では、入力ポート430、すなわちトランシーバユニットの例は、第1の指示情報を受信するように構成される。第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期のアクティブ化状態に入るように指示する、または、第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期の非アクティブ化状態に入るように指示する。
【0432】
処理ユニット410は、第1の指示情報に基づいて、第1のクロックソースの時刻同期パケットを処理するように構成される。
【0433】
実装では、第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示するときに、処理ユニットは、第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成して外部デバイスに送信するように構成される、
第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示するときに、処理ユニットは、第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを受信し、第1のクロックソースの時刻同期パケットで搬送される情報を更新し、第1のクロックソースの更新された時刻同期パケットを外部デバイスに送信するように構成される、
第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示するときに、処理ユニットは、第1の指示情報に基づいて第1のサービス品質フローQoSフローを確立するように構成され、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために使用される、または
第1の指示情報がアクティブ化状態に入るように指示するときに、処理ユニットは、第1の指示情報に基づく測位システムから、第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成するための時刻情報を取得するように構成される。
【0434】
別の実装では、第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときに、処理ユニットは、第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットの生成を終了するように構成される、
第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときに、処理ユニットは、第1の指示情報に基づいて第1のクロックソースの時刻同期パケットを透過的に伝送するように構成される、
第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときに、処理ユニットは、第1の指示情報に基づいて第1のQoSフローを削除するように構成され、第1のQoSフローは、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために使用される、または
第1の指示情報が非アクティブ化状態に入るように指示するときに、処理ユニットは、第1の指示情報に基づく測位システムからの、第1のクロックソースの時刻同期パケットを生成するための時刻情報の取得を終了するように構成される。
【0435】
上述の装置400内のモジュールまたはユニットの機能およびアクションは、単に説明のための例示に過ぎない。装置400が端末デバイス上に構成される、または端末デバイスであるときには、装置400内のモジュールまたはユニットは、上記の方法において端末デバイス(例えば端末デバイス#1、端末デバイス#A、または端末デバイス#X)によって実行されるアクションまたは処理プロセスを実行するように構成されることがある。重複を避けるために、本明細書では詳細には説明しない。
【0436】
本出願のこの実施形態で提供される技術的解決策に関係する、装置400に関係する概念、説明、詳細な記述、およびその他のステップについては、上記の方法または他の実施形態の内容についての説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0437】
上記の方法に従って、
図7は、本出願の実施形態による時刻同期パケットを処理する装置500を示す概略図である。
【0438】
装置500は、ネットワークデバイスであることもあるし、例えばネットワークデバイス内に配置されることがあるチップまたは回路などのチップまたは回路であることもある。
【0439】
装置500は、処理ユニット510(すなわち処理ユニットの例)を含むことがあり、任意選択で、記憶ユニット520をさらに含むこともある。記憶ユニット520は、命令を記憶するように構成される。
【0440】
可能な方式では、処理ユニット510は、記憶ユニット520に記憶された命令を実行するように構成され、装置500が上記の方法でネットワークデバイスによって実行されるステップを実施するようになっている。
【0441】
さらに、装置500は、入力ポート530(すなわち通信ユニットの例)と、出力ポート540(すなわちトランシーバユニットの別の例)とをさらに含むことがある。さらに、処理ユニット510と、記憶ユニット520と、入力ポート530と、出力ポート540とは、内部接続経路を通して互いに通信して、制御信号および/またはデータ信号を伝送することがある。記憶ユニット520は、コンピュータプログラムを記憶するように構成される。処理ユニット510は、記憶ユニット520からコンピュータプログラムを呼び出し、コンピュータプログラムを実行して、上記の方法のネットワークデバイスのステップを完了するように構成されることがある。記憶ユニット520は、処理ユニット510に一体化されることもあるし、処理ユニット510とは別個に配置されることもある。
【0442】
任意選択で、可能な方式では、入力ポート530が受信機であり、出力ポート540が送信機であることもある。受信機と送信機は、同じ物理的エンティティであることもあるし、異なる物理的エンティティであることもある。受信機と送信機が同じ物理的エンティティであるときには、この物理的エンティティは、トランシーバと総称されることもある。
【0443】
任意選択で、可能な方式では、入力ポート530は、入力インタフェースであり、出力ポート540は、出力インタフェースである。
【0444】
実装では、入力ポート530および出力ポート540の機能がトランシーバ回路または専用トランシーバチップを用いて実装されると考えられ得る。処理ユニット510は、専用処理チップ、処理回路、処理ユニット、または汎用チップを用いて実装されると考えられ得る。
【0445】
別の実装では、本出願の実施形態で提供されるネットワークデバイスは、汎用コンピュータを用いて実装されると考えられ得る。具体的には、処理ユニット510、入力ポート530、および出力ポート530の機能を実装するプログラムコードが記憶ユニット520に記憶され、汎用処理ユニットが記憶ユニット520内のコードを実行して、処理ユニット510、入力ポート530、および出力ポート540の機能を実装する。
【0446】
実装では、処理ユニット510は、第1の指示情報を生成するように構成される。第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期のアクティブ化状態に入るように指示する、または、第1の指示情報は、端末デバイスに、第1のクロックソースについての時刻同期の非アクティブ化状態に入るように指示する。
【0447】
出力ポート540は、第1の指示情報を送信するように構成される。
【0448】
任意選択で、入力ポート530は、第2の指示情報を受信するように構成される。第2の指示情報は、端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期をアクティブ化することを要求する、または、第2の指示情報は、端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期を非アクティブ化することを要求する。
【0449】
第2の指示情報が端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期をアクティブ化することを要求するときには、処理ユニットは、第2の指示情報に基づいて第1のQoSフローを確立するようにさらに構成され、ここで、第1のQoSフローは、第1の端末デバイスによって、第1のクロックソースの時刻同期パケットを伝送するために使用される。
【0450】
第2の指示情報が端末デバイスの第1のクロックソースの時刻同期を非アクティブ化することを要求するときには、処理ユニットは、第2の指示情報に基づいて第1のQoSフローを削除するようにさらに構成される。
【0451】
上述の装置500内のモジュールまたはユニットの機能およびアクションは、単に説明のための例示に過ぎない。装置500がネットワークデバイス上に構成される、またはネットワークデバイスであるときには、装置500内のモジュールまたはユニットは、上記の方法においてネットワークデバイス(例えばネットワークデバイス#1、ネットワークデバイス#A、またはネットワークデバイス#X)によって実行されるアクションまたは処理プロセスを実行するように構成されることがある。重複を避けるために、本明細書では詳細には説明しない。
【0452】
本出願のこの実施形態で提供される技術的解決策に関係する、装置500に関係する概念、説明、詳細な記述、およびその他のステップについては、上記の方法または他の実施形態の内容についての説明を参照されたい。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。
【0453】
図8は、本出願による端末デバイス600の構造を示す概略図である。装置400は、端末デバイス600内に構成されることもあるし、端末デバイス600であることもある。換言すれば、端末デバイス600は、上記の方法において端末デバイス(例えば端末デバイス#1、端末デバイス#A、または端末デバイス#X)によって実行されるアクションを実行することがある。
【0454】
説明を容易にするために、
図8は、端末デバイスの主要な構成要素のみを示している。
図8に示すように、端末デバイス
600は、プロセッサ、メモリ、制御回路、アンテナ、および入出力装置を含む。
【0455】
プロセッサは、主として、通信プロトコルおよび通信データを処理し、端末デバイス全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成され、例えば、端末デバイスが時刻同期パケット処理方法の上記の実施形態に記載されるアクションを実行するのを支援するように構成される。メモリは、主として、ソフトウェアプログラムおよびデータを記憶するように、例えば上記の実施形態に記載されるコードブックを記憶するように構成される。制御回路は、主として、ベースバンド信号および無線周波信号を変換し、無線周波信号を処理するように構成される。制御回路とアンテナは、まとめてトランシーバと呼ばれることもあり、主として、無線周波信号を電磁波形態で受信および送信するように構成される。タッチスクリーン、ディスプレイ、またはキーボードなどの入出力装置は、主として、ユーザによって入力されるデータを受信し、データをユーザに対して出力するように構成される。
【0456】
端末デバイスが電源投入された後で、プロセッサは、記憶ユニット内のソフトウェアプログラムを読み取り、ソフトウェアプログラムの命令を解釈して実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理することがある。データがワイヤレス方式で送信される必要があるときには、プロセッサは、送信されるデータにベースバンド処理を実行し、次いでベースバンド信号を無線周波回路に出力する。無線周波回路は、ベースバンド信号に無線周波処理を実行し、次いで、アンテナを通して無線周波信号を電磁波形態で送信する。データが端末デバイスに送信されるときには、無線周波回路は、アンテナを通して無線周波信号を受信し、無線周波信号をベースバンド信号に変換し、ベースバンド信号をプロセッサに出力する。プロセッサは、ベースバンド信号をデータに変換し、そのデータを処理する。
【0457】
当業者なら、
図8が1つのメモリおよび1つのプロセッサしか示していないのは説明を容易にするためであることを理解し得る。実際の端末デバイスでは、複数のプロセッサおよび複数のメモリがあることもある。メモリは、記憶媒体または記憶デバイスなどと呼ばれることもある。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0458】
例えば、プロセッサは、ベースバンドプロセッサおよび中央処理装置を含むことがある。ベースバンドプロセッサは、主として、通信プロトコルおよび通信データを処理するように構成される。中央処理装置は、主として、端末デバイス全体を制御し、ソフトウェアプログラムを実行し、ソフトウェアプログラムのデータを処理するように構成される。
図8のプロセッサは、ベースバンドプロセッサと中央処理装置の機能を一体化したものである。当業者なら、ベースバンドプロセッサと中央処理装置とがあるいは独立したプロセッサであることもあり、バスなどの技術を用いて相互接続されることを理解し得る。当業者なら、端末デバイスが、異なるネットワーク標準に適応するために複数のベースバンドプロセッサを含むこともあり、端末デバイスが、端末デバイスの処理能力を向上させるために複数の中央処理装置を含むこともあり、端末デバイスの構成要素が様々なバスを介して接続され得ることを理解し得る。ベースバンドプロセッサは、ベースバンド処理回路またはベースバンド処理チップと表現されることもある。中央処理装置は、中央処理回路または中央処理チップと表現されることもある。通信プロトコルおよび通信データを処理する機能は、プロセッサに組み込まれることもあるし、ソフトウェアプログラムの形態で記憶ユニットに記憶されて、プロセッサがそのソフトウェアプログラムを実行してベースバンド処理機能を実装することもある。
【0459】
例えば、本出願のこの実施形態では、受信および伝送機能を有するアンテナ、ならびに制御回路は、端末デバイス600のトランシーバユニット610とみなされることがあり、処理機能を有するプロセッサは、端末デバイス600の処理ユニット620とみなされることがある。
図8に示すように、端末デバイス600は、トランシーバユニット610および処理ユニット620を含む。トランシーバユニットは、トランシーバ機械、トランシーバ、またはトランシーバ装置などと呼ばれることもある。任意選択で、受信機能を実装するように構成された、トランシーバユニット610内の構成要素は、受信ユニットとみなされることがあり、伝送機能を実装するように構成された、トランシーバユニット610内の構成要素は、伝送ユニットとみなされることがある。換言すれば、トランシーバユニットは、受信ユニットおよび伝送ユニットを含む。例えば、受信ユニットは、受信機械、受信機、または受信回路と呼ばれることもあり、伝送ユニットは、伝送機械、伝送機、または伝送回路と呼ばれることもある。
【0460】
本出願の実施形態で提供される方法に従って、本出願の実施形態は、上記の端末デバイスおよびネットワークデバイスのうちの1つまたは複数を含む通信システムをさらに提供する。
【0461】
本出願の実施形態のプロセッサは、中央処理装置(central processing unit、CPU)であることもあるし、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、または個別ハードウェアコンポーネントなどであることもあることを理解されたい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであることもあるし、任意の従来のプロセッサなどであることもある。
【0462】
本出願の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリであることもあるし、不揮発性メモリであることもあり、あるいは揮発性メモリと不揮発性メモリとを含むこともあることをさらに理解されたい。不揮発性メモリは、読取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブル読取り専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)、またはフラッシュメモリであることがある。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であることもあり、外部キャッシュとして使用される。限定ではなく例示として、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory、DRAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、エンハンスドシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、およびダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM、DR RAM)など、複数の形態のランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)が使用され得る。
【0463】
前述の実施形態の全てまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せを用いて実装され得る。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用されるときには、実施形態の全てまたは一部が、コンピュータプログラム製品の形態で実装されることもある。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令またはコンピュータプログラムを含む。コンピュータプログラム命令またはコンピュータプログラムがコンピュータにロードされて実行されたときに、本出願の実施形態による手順または機能が、全て、または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル装置であることがある。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されることもあるし、コンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送されることもある。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに、無線(例えば赤外線、無線、もしくはマイクロ波)方式で伝送されることもある。コンピュータ可読記憶媒体は、1つまたは複数の使用可能な媒体を一体化する、コンピュータまたはサーバもしくはデータセンタなどのデータ記憶デバイスによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体であり得る。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えばフロッピーディスク、ハードディスク、もしくは磁気テープ)、光学媒体(例えばDVD)、または半導体媒体であることがある。半導体媒体はソリッドステートディスクであることがある。
【0464】
「および/または」という用語は、関連するオブジェクト間の関連関係を説明するものであり、3つの関係が存在し得ることを示していることに留意されたい。例えば、Aおよび/またはBは、次のケース、すなわちAのみが存在するケース、AおよびBが両方とも存在するケース、ならびにBのみが存在するケースを表し得る。「/」という文字は、通常は、関連するオブジェクト間の「または」の関係を示す。
【0465】
上記のプロセスの一連番号は、本出願の実施形態における実行順序を意味するものではないことを理解されたい。プロセスの実行順序は、それらのプロセスの機能および内部論理に基づいて決定されるべきものであり、本出願の実施形態の実装プロセスに対するいかなる限定とも解釈されないものとする。
【0466】
当業者なら、本明細書に開示される実施形態に記載される例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズムステップが、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組合せによって実装され得ることに気付き得る。ある機能がハードウェアによって実行されるかソフトウェアによって実行されるかは、技術的解決策の個々の適用および設計の制約によって決まる。当業者なら、それぞれの個々の適用分野ごとに異なる方法を使用して記載される機能を実装し得るが、その実装は、本出願の範囲を超えないとみなされるものとする。便宜上、また説明を簡単にするために、上記のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、上記の方法の実施形態の対応するプロセスを参照されたいということは、当業者なら明白に理解し得る。本明細書では、詳細について重ねて述べることはしない。本出願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されるシステム、装置、および方法は、他の方式で実装されることもあることを理解されたい。例えば、上述の装置の実施形態は、単なる例に過ぎない。例えば、ユニットへの分割は、単に論理的な機能の分割であり、実際の実装時には別の分割であることもある。例えば、複数のユニットまたは構成要素が、別のシステムに結合または統合されることもあるし、いくつかの特徴が無視される、または実行されないこともある。さらに、示されている、または説明されている相互の結合または直接的な結合もしくは通信接続が、いくつかのインタフェースを介して実装されることもある。装置またはユニット間の間接的な結合または通信接続は、電子形態、機械形態、または他の形態で実装されることもある。
【0467】
分離した部分として記載されているユニットは、物理的に分離していることも分離していないこともあり、ユニットとして示されている部分は、物理的なユニットであることも物理的なユニットではないこともあり、1箇所に位置していることも、複数のネットワークユニット上に分散していることもある。これらのユニットの一部または全てが、実際の要件に基づいて選択されて、実施形態の解決策の目的を達成し得る。さらに、本出願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに一体化されることもあるし、各ユニットが物理的に単独で存在することもあるし、2つ以上のユニットが1つのユニットに一体化されることもある。機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売または使用されるときには、それらの機能は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されることがある。このような理解に基づいて、本出願の技術的解決策は本質的に、または従来の技術に寄与する部分は、またはこれらの技術的解決策の一部は、コンピュータソフトウェア製品の形態で実装され得る。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであり得る)に本出願の実施形態に記載される方法のステップの全てまたは一部を実行するように命令するいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、ポータブルハードディスク、読取り専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク、または光学ディスクなど、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含む。
【0468】
以上の説明は、単に本出願の具体的な実装であり、本出願の保護範囲を限定することが意図されているわけではない。本出願に開示される技術的範囲内の当業者には容易に分かる任意の変形または置換は、本出願の保護範囲に含まれるものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲によって決まるものとする。