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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】電池単体、電池及び電気機器
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/533 20210101AFI20240702BHJP
   H01M 50/583 20210101ALI20240702BHJP
【FI】
H01M50/533
H01M50/583
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022561580
(86)(22)【出願日】2021-12-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-02
(86)【国際出願番号】 CN2021136573
(87)【国際公開番号】W WO2022199129
(87)【国際公開日】2022-09-29
【審査請求日】2022-10-07
(31)【優先権主張番号】202110311658.4
(32)【優先日】2021-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522010668
【氏名又は名称】ジアンス・コンテンポラリー・アンプレックス・テクノロジー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【弁理士】
【氏名又は名称】三縄 隆
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】葛 ▲銷▼明
【審査官】神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03731318(EP,A1)
【文献】中国特許出願公開第111048728(CN,A)
【文献】特開2019-087341(JP,A)
【文献】特開2012-227113(JP,A)
【文献】特開2016-009600(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池単体であって、
本体部と前記本体部から延在する電極タブを含む電極コンポーネントと、
ガイドセグメントと前記電極タブに接続されるためのタブ接続セグメントを含む集電部材と、を含み、前記ガイドセグメントは前記本体部から前記電極タブが延在する側に位置して前記タブ接続セグメントに接続されるために用いられ、前記タブ接続セグメントと前記ガイドセグメントの間は折り目を有し、前記ガイドセグメントは、第1方向に沿って対向する第1の端部と第2の端部を含み、前記折り目の延伸方向は前記第1方向であり、
ここで、前記ガイドセグメントには補強部が設けられ、前記補強部は前記第1の端部から前記第2の端部に延伸することによって、前記タブ接続セグメントが前記ガイドセグメントに折り曲げられる時、前記ガイドセグメントの変形を減少させ、
前記補強部は前記ガイドセグメントに一体成形され、
前記補強部は前記ガイドセグメントに形成される突出部であり、
前記ガイドセグメントは、第1平面部、第2平面部と前記補強部を含み、前記第1平面部と前記第2平面部は共平面的に設置され、前記補強部は、前記第1平面部と前記第2平面部の間に設置され、前記第1平面部と前記第2平面部に接続され、前記第1平面部、前記補強部及び前記第2平面部は第2方向に沿って順に配列し、前記第2方向と前記第1方向は直交し、前記補強部は、前記第1平面部と前記第2平面部から突出し、
前記集電部材は端子接続セグメント、第1過電流溶断部と第2過電流溶断部を更に含み、前記端子接続セグメントは電極端子に接続されるために用いられ、前記第1平面部の一端は前記第1過電流溶断部を介して前記端子接続セグメントに接続され、前記第2平面部の一端は前記第2過電流溶断部を介して前記端子接続セグメントに接続され、
前記第2方向に沿って、前記第1過電流溶断部と前記第2過電流溶断部との間に、前記端子接続セグメントと前記ガイドセグメントの接続部に位置する溝があることを特徴とする電池単体。
【請求項2】
前記補強部は底壁、第1側壁と第2側壁を含み、前記第1側壁と前記第2側壁は前記第2方向に沿って対向するように設置され、前記第1側壁は前記第1平面部に接続され、前記第2側壁は前記第2平面部に接続され、前記底壁は前記第1側壁と前記第2側壁に接続されることで、U字形構造を形成する、ことを特徴とする請求項に記載の電池単体。
【請求項3】
前記補強部は前記本体部に向けて突出し、且つ、前記本体部に当接する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電池単体。
【請求項4】
前記タブ接続セグメントは前記ガイドセグメントに一体成形される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の電池単体。
【請求項5】
前記折り目にはスコアが設けられ、前記タブ接続セグメントが前記スコアに沿って折り曲げられた後、部分的な前記タブ接続セグメントは前記ガイドセグメントと平行である、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の電池単体。
【請求項6】
前記スコアの深さは前記タブ接続セグメントの厚さの20%~60%である、ことを特徴とする請求項に記載の電池単体。
【請求項7】
電池であって、請求項1~6のいずれか一項に記載の電池単体を含む、ことを特徴とする電池。
【請求項8】
電気機器であって、請求項に記載の電池を含み、前記電池は電気エネルギーを供給するために用いられる、ことを特徴とする電気機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2021年03月24日に出願された、発明名称が「電池単体、電池及び電気機器」である中国特許出願202110311658.4の優先権を主張し、当該出願の全ての内容は引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本願は、電池技術分野に関し、特に電池単体、電池及び電気機器に関する。
【背景技術】
【0003】
省エネルギーや汚染物質排出削減は、自動車産業の持続可能な発展を遂げるための鍵である。電動車両は、省エネルギーで環境に優しいという優位性を有するため、自動車産業の持続可能な発展の重要な構成部分となっている。電動車両について、電池技術は、その発展に関わる1つの重要な要因である。
【0004】
電池技術の発展において、如何にして電池の安全性を向上させるかは、電池技術において早急に解決すべき技術的課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の目的は、集電部材の変形を減少させ、電池単体の安全性を保証することが可能な電池単体、電池及び電気機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願は、下記技術的解決手段を通じて実現される。
【0007】
一態様によれば、本願は、電池単体を提供し、
【0008】
本体部と本体部から延在する電極タブを含む電極コンポーネントと、
【0009】
ガイドセグメントと電極タブに接続されるためのタブ接続セグメントを含む集電部材と、を含み、ガイドセグメントは本体部から電極タブが延在する側に位置してタブ接続セグメントに接続されるために用いられ、タブ接続セグメントとガイドセグメントの間は折り目を有し、ガイドセグメントは、第1方向に沿って対向する第1の端部と第2の端部を含み、折り目の延伸方向は第1方向であり、
【0010】
ここで、ガイドセグメントには補強部が設けられ、補強部は第1の端部から第2の端部に延伸することによって、タブ接続セグメントがガイドセグメントに折り曲げられる時、ガイドセグメントの変形を減少させる。
【0011】
本願の実施例による電池単体では、補強部の延伸方向は折り目の延伸方向と一致し、補強部は第1の端部から第2の端部に延伸するため、すなわち、折り目の延伸方向において、補強部の寸法はガイドセグメントの寸法にマッチングし、上記補強部を介してガイドセグメントの全体を補強し、タブ接続セグメントがガイドセグメントに対して折り曲げられる時、ガイドセグメントの変形を減少させ、ガイドセグメントが電極コンポーネントの電極シートを圧迫することで、活性物質が塗布される電極シートが機械的な力を受けて剥離や粉落ちが発生すること、更に内部短絡が発生するリスクを回避し、電池単体の安全性を保証する。
【0012】
本願のいくつかの実施例では、補強部は、ガイドセグメントと別体に設けられ、タブ接続セグメントに一体成形され、ガイドセグメントに接続される。
【0013】
上記解決手段において、補強部はタブ接続セグメントに一体成形され、タブ接続セグメントと補強部の強度を容易に保証することができ、補強部はガイドセグメントと別体に設けられ、構造がシンプルで、容易に加工と製造することができる。
【0014】
本願のいくつかの実施例では、ガイドセグメントは、本体部に向ける第1表面と本体部から離反する第2表面を含み、補強部は第1表面又は第2表面を被覆する。
【0015】
上記解決手段において、補強部とガイドセグメントは大きな接触面積を有することで、ガイドセグメントの強度を向上させる。
【0016】
本願のいくつかの実施例では、補強部はガイドセグメントと相互に積層して設置され、補強部のエッジはガイドセグメントのエッジに整列する。
【0017】
上記解決手段において、補強部のエッジはガイドセグメントのエッジに整列し、一方の面で、補強部とガイドセグメントは大きな接触面積を有することを保証し、他方の面で、補強部とガイドセグメントの接続や位置決めを容易に実現することができる。
【0018】
本願のいくつかの実施例では、補強部はガイドセグメントに溶接され、補強部がガイドセグメントに溶接された後に溶接部を形成し、溶接部は第1方向に沿って延伸する。
【0019】
上記解決手段において、溶接部の延伸方向は、ガイドセグメントの第1方向における強度を向上させる。
【0020】
本願のいくつかの実施例では、ガイドセグメントは、本体部に向ける第1表面と本体部から離反する第2表面を含み、補強部は第2表面に位置する。
【0021】
上記解決手段において、補強部は本体部から離反して設けられ、ガイドセグメントの本体部に接近する側にスラグが残され、本体部を破壊することを回避する。
【0022】
本願のいくつかの実施例では、補強部はガイドセグメントに一体成形される。
【0023】
上記解決手段において、補強部はガイドセグメントに一体成形され、ガイドセグメントは高い強度を有することを保証する。
【0024】
本願のいくつかの実施例では、補強部はガイドセグメントに形成される突出部である。
【0025】
上記解決手段において、補強部はガイドセグメントに形成され、ガイドセグメントの強度を向上させる。
【0026】
本願のいくつかの実施例では、ガイドセグメントは、第1平面部、第2平面部と補強部を含み、第1平面部と第2平面部は共平面的に設置され、補強部は、第1平面部と第2平面部の間に設置され、第1平面部と第2平面部に接続され、第1平面部、補強部及び第2平面部は第2方向に沿って順に配列し、第2方向と第1方向は直交し、補強部は、第1平面部と第2平面部から突出する。
【0027】
上記解決手段において、補強部は、第1平面部と第2平面部から突出し、第1平面部と第2平面部はいずれも高い強度を有することを保証し、ガイドセグメント全体の強度が高い。
【0028】
本願のいくつかの実施例では、集電部材は端子接続セグメント、第1過電流溶断部と第2過電流溶断部を更に含み、端子接続セグメントは電極端子に接続されるために用いられ、第1平面部の一端は第1過電流溶断部を介して端子接続セグメントに接続され、第2平面部の一端は第2過電流溶断部を介して端子接続セグメントに接続される。
【0029】
上記解決手段において、第1過電流溶断部と第2過電流溶断部の設置により、電池単体の使用安全性を向上させる。
【0030】
本願のいくつかの実施例では、補強部は底壁、第1側壁と第2側壁を含み、第1側壁と第2側壁は第2方向に沿って対向するように設置され、第1側壁は第1平面部に接続され、第2側壁は第2平面部に接続され、底壁は第1側壁と第2側壁に接続されることで、U字形構造を形成する。
【0031】
上記解決手段において、補強部はU字形を呈し、容易に加工することができ、高い強度を有する。
【0032】
本願のいくつかの実施例では、補強部は本体部に向けて突出し、且つ、本体部に当接する。
【0033】
上記解決手段において、補強部は本体部に向けて突出し、本体部に対する固定を容易に実現することができ、電池単体の組立て安定性を保証する。
【0034】
本願のいくつかの実施例では、タブ接続セグメントはガイドセグメントに一体成形される。
【0035】
上記解決手段において、タブ接続セグメントはガイドセグメントに一体成形され、タブ接続セグメントとガイドセグメントとの接続強度を保証する。
【0036】
本願のいくつかの実施例では、折り目にはスコアが設けられ、タブ接続セグメントがスコアに沿って折り曲げられた後、部分的なタブ接続セグメントはガイドセグメントと平行である。
【0037】
上記解決手段において、スコアの設置により、タブ接続セグメントの折曲げを容易に案内することができる。
【0038】
本願のいくつかの実施例では、スコアの深さはタブ接続セグメントの厚さの20%~60%である。
【0039】
上記解決手段において、スコアの深さの選択は、タブ接続セグメントが折り曲げられた後にガイドセグメントと平行であるように保証することができ、タブ接続セグメントが折り曲げられた後に占用する空間を容易に減少させることができる。
【0040】
別の態様によれば、本願は、更に、上記電池単体を含む電池を提供する。
【0041】
また別の態様によれば、本願は、更に、上記電池を含む電気機器を提供し、電池は電気エネルギーを供給するために用いられる。
【0042】
本願の付加的な態様と利点は、一部は以下の説明に記載され、一部は以下の説明から明らかになり、又は本願を実施することにより理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
本願の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、本願の実施例で使用する必要がある図面を簡単に説明するが、明らかに、以下に説明する図面は、本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な労力を要することなく、図面に基づいて他の図面を入手することができる。
【0044】
図1】本願の一実施例により提供される車両の構成概略図である。
図2】本願の一実施例により提供される電池の構成概略図である。
図3】本願の一実施例により提供される電池単体の分解図である。
図4】本願の一実施例により提供される集電部材の構成概略図である。
図5】本願の一実施例により提供される補強部とガイドセグメントの結合を示す図である。
図6】本願の一実施例の集電部材のスコアを示す図である。
図7図6のA箇所の拡大図である。
図8】本願の一実施例のタブ接続セグメントが折り曲げられた後の状態を示す図である。
図9】本願の別の実施例により提供される補強部とガイドセグメントの結合を示す図である。
図10】本願の一実施例により提供される補強部とガイドセグメントの溶接を示す図である。
図11】本願の別の実施例により提供される補強部とガイドセグメントの結合を示す図である。
図12】本願の別の実施例により提供される集電部材の構成概略図である。
図13図12の上面図である。
図14】本願の別の実施例により提供される集電部材のスコアを示す図である。
図15図14のB箇所の拡大図である。
図16】本願の別の実施例により提供されるタブ接続セグメントが折り曲げられた後の状態を示す図である。
図17】本願の一実施例により提供されるガイドセグメントと端子接続セグメントの結合を示す図である。
図18図17の上面図である。
図19】本願の別の実施例により提供される集電部材の補強部の構成概略図である。
図20図19の上面図である。
図21】本願の別の実施例により提供される集電部材の補強部の構成概略図である。
図22】本願の別の実施例により提供される集電部材の構成概略図である。
【0045】
図面において、図面は、実際の縮尺に応じて描かれるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0046】
本願の実施例の目的、技術的解決手段、及び利点をより明確にするために、以下、本願の実施例の図面に合わせながら、本願の実施例における技術的解決手段を明確且つ完全に説明する。当然ながら、説明される実施例は、本願の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではないことは明らかである。一般的には、ここの図面に示された本願の実施例のアセンブリは、様々な異なる構成で配置及び設計されることができる。
【0047】
特に定義しない限り、本明細書に使用される全ての技術と科学用語は、当業者に一般に理解される意味と同じである。本願の明細書に使用される用語は、具体的な実施例を説明することを目的とし、本願を制限することを意図していない。本願の明細書と特許請求の範囲及び上記図面の説明における「含む」、「有する」という用語及びそれらの任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものである。
【0048】
本明細書において「実施例」と言及する場合、実施例で説明された特定の特徴、構造又は特性が本願の少なくとも1つの実施例に含まれてもよいことを意味する。明細書における各箇所に記載されたこの語句は、必ずしも全てが同じ実施例を指すものではなく、他の実施例と相互排他する独立した又は代替的な実施例でもない。当業者は、本明細書に説明された実施例が他の実施例と組み合わされてもよいことを明示的かつ暗示的に理解できる。
【0049】
注意すべきことは、類似の符号とアルファベットは、以下の図面において同様の項目を示すため、ある項目が1つの図面に定義された場合、その後の図面において更に定義して説明する必要がないことである。
【0050】
本願の記述において、理解すべきことは、「中心」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「底」、「内」、「外」、「周方向」などの技術用語によって指示される方位や位置関係は図面に示される方位又は位置関係に基づくものであり、単に本願の説明の便宜上かつ説明の簡略化のためのものに過ぎず、前記装置又は素子は特定の方位を有し、特定の方位において構造され操作されると意味又は暗示するものではないため、本願を限定するものではないことである。更に、本願の明細書と特許請求の範囲又は上記図面における技術用語「第1」、「第2」などは、異なる対象を区別するためのものであり、特定の順序を説明するためのものではなく、1つ又は複数の当該特徴を明示又は暗示的に含んでもよい。本願の記述において、特に断りのない限り、「複数」は2つ又は2つ以上を意味する。
【0051】
本願の記述において、説明すべきことは、特に明示的に規定して限定しない限り、「取り付け」、「繋がり」、「接続」という用語は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよく、着脱可能な接続、又は一体的な接続であってもよく、機械的接続であってもよく、電気接続であってもよく、直接に接続してもよく、中間媒体を介して間接に接続してもよく、2つの素子の内部を連通させてもよいことである。当業者は、具体的な状況に応じて、上記用語の本願における具体的な意味を理解してもよい。
【0052】
本願において、電池単体は、リチウムイオン二次電池、リチウムイオン一次電池、リチウム硫黄電池、ナトリウムリチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池又はマグネシウムイオン電池などを含んでもよいが、本願の実施例では、それを限定しない。電池単体は、円柱体、扁平体、長方体、又はその他の形状などを有してもよく、本願の実施例ではこれについても限定しない。電池単体は、パッケージングの形態によって、一般的には、柱形電池単体、直方体角形電池単体とパウチ電池単体の3つの種類に分けられ、本願の実施例では、それを限定しない。
【0053】
本願の実施例で言及した電池は、より高い電圧と容量を提供するために1つ又は複数の電池単体を含む単一の物理的モジュールを指す。例えば、本願に言及される電池には、電池モジュール又は電池パックなどが含まれてもよい。電池は、一般的には、1つ又は複数の電池単体をパッケージングするための筐体を含む。筐体は、液体又はその他の異物が電池単体の充電又は放電に影響を与えることを回避することができる。
【0054】
電池単体は電極コンポーネントと電解液を含み、電極コンポーネントは正極板、負極板とセパレータによって構成される。電池単体は、主に金属イオンが正極板と負極板との間で移動することにより動作する。正極板は、正極集電体と正極活物質層とを含み、正極活物質層は、正極集電体の表面に塗布されており、正極活物質層が塗布されていない集電体は、正極活物質層が塗布された集電体から突出しており、正極活物質層が塗布されていない集電体は、正極タブとされる。リチウムイオン電池を例にして、正極集電体の材料はアルミニウムであってもよく、正極活物質は、コバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム、三元リチウム又はマンガン酸リチウムなどであってもよい。負極板は、負極集電体と負極活物質層とを含み、負極活物質層は、負極集電体の表面に塗布されており、負極活物質層が塗布されていない集電体は、負極活物質層が塗布された集電体から突出しており、負極活物質層が塗布されていない集電体は、負極タブとされる。負極集電体の材料は銅であってもよく、負極活物質は、炭素又はシリコンなどであってもよい。大電流を流しても溶断が生じないように、正極タブの数は複数で積層されており、負極タブの数は複数で積層されている。セパレータの材質はPP(polypropylene、ポリプロピレン)又はPE(polyethylene、ポリエチレン)などであってもよい。また、電極コンポーネントは、巻回型構造であってもよいし、積層型構造であってもよく、本願の実施例はこれに限定されるものではない。
【0055】
電極コンポーネントは、正極板と、負極板と、正極板と負極板の間に位置するセパレータと共に積層される又は巻き取ることで本体部を形成することができ、ここで、セパレータは正極板と負極板の間に介在する絶縁体である。
【0056】
電池単体は集電部材と電極端子を更に含み、集電部材は、電極コンポーネントに接続されるために用いられるタブ接続セグメントと、電極端子に接続されるために用いられるガイドセグメントを含むことで、電極コンポーネントの電気エネルギーを電極端子を介して導出する。これに対応し、正極の電極タブに接続される電極端子は正極端子であり、負極の電極タブに接続される電極端子は負極端子である。
【0057】
現在、電池単体を容易に組み立て、集電部材の占用空間を節約することができるために、タブ接続セグメントは電極タブに溶接された後、タブ接続セグメントはガイドセグメントに対して折リ曲げて平らにされることで、集電部材が占用する空間を減少させる。しかし、集電部材のタブ接続セグメントは電極タブに接続された後に折リ曲げて平らにされる時、集電部材のガイドセグメントに大変形が発生しやすく、電極コンポーネントの電極シートを圧迫しやすく、更に内部短絡が発生する。
【0058】
具体的には、集電部材を折リ曲げて平らにする時、タブ接続セグメントが圧縮された後に一部の応力を直接的にガイドセグメントに伝達し、ガイドセグメントの強度が不足する時にガイドセグメントが電極コンポーネントに近接する方向に向けて変形を生じて電極コンポーネントを圧迫することを引き起こし、このようにガイドセグメントは電極コンポーネントのうちの少なくとも一部の電極シートに圧力を印加することによって、活性物質が塗布される電極シートが機械的な力を受けて剥離や粉落ちが発生すること、更に内部短絡が発生するリスクを引き起こしやすく、電池単体の電気化学性能及び安全性に影響を与える。
【0059】
この点に鑑み、本願は、一技術的解決手段を提供し、タブ接続セグメントとガイドセグメントの間は折り目を有し、折り目は第1方向に沿って延伸し、ガイドセグメントは、第1方向に沿って対向する第1の端部と第2の端部を含み、ガイドセグメントには補強部が設けられ、補強部は第1の端部から第2の端部に延伸し、すなわち、折り目の延伸方向において、補強部の寸法はガイドセグメントの寸法にマッチングする。
【0060】
このようにして、集電部材を折リ曲げて平らにする時、ガイドセグメントの変形を減少させることができる。具体的には、ガイドセグメントの変形を抵抗する能力は強度が最も弱い部分により決定され、タブ接続セグメントがガイドセグメントに対して折リ曲げて平らにされる時、全体のガイドセグメントの折り目延伸方向における強度を向上させる必要があり、そうでなければガイドセグメントはその脆弱位置で変形が発生しやすい。本願の解決手段における補強部はガイドセグメントの第1の端部から第2の端部に延伸するため、すなわち、補強部は第1方向においてガイドセグメントの全体を被覆し、集電部材を折リ曲げて平らにする時、ガイドセグメントの変形を効果的に回避することができる。本願の解決手段におけるガイドセグメントの第1方向における強度を全体的に向上させたため、集電部材を折り曲げる時、ガイドセグメントの変形により電極コンポーネントの電極シートを圧迫することによる内部短絡のリスクを確実に回避し、電池単体の安全性を保証することができる。
【0061】
本願の実施例で説明された技術的解決手段はいずれも電池を使用する様々な機器、例えば、携帯電話、携帯型デバイス、ノートパソコン、電動スクーター、電動玩具、電動工具、電動車両、船舶及び宇宙機などに適用でき、例えば、宇宙機は飛行機、ロケット、スペースシャトル及び宇宙船などを含む。
【0062】
理解すべきことは、本願の実施例で説明された技術的解決手段は、上記で説明された機器のみに適用できるというわけではなく、電池を使用する全ての機器に適用できるが、説明を簡潔にするために、下記実施例では、電動車両を例にして説明することである。
【0063】
例えば、図1は、本願の一実施例による車両1000の構成概略図である。車両1000は、燃料油自動車、ガス自動車又は新エネルギー自動車であってもよく、新エネルギー自動車は、純電気自動車、ハイブリッド自動車や航続距離延長型電気自動車などであってもよい。車両1000の内部には電池100が設置される。例えば、車両1000の底部又は先頭部又は後尾部に電池100を設けてもよい。電池100は、車両1000への給電に用いられてもよい。例えば、電池100を車両1000の動作電源とすることができ、車両1000の電気回路システムに用いられ、例えば、車両1000の始動、ナビゲーション及び走行時の動作電力需要に用いられる。本願の別の実施例では、電池100は、車両1000の動作電源として用いることができるだけでなく、車両1000の駆動電源として、ガソリン又は天然ガスの代わりに、又はその一部の代わりに車両1000に駆動動力を提供することもできる。
【0064】
車両1000の内部には更に、モータ200及びコントローラ300が設置されてもよく、コントローラ300は、モータ200に給電するように電池100を制御するために用いられ、例えば、車両1000の起動、ナビゲーション及び走行時の動作するために電力の使用ニーズに用いられる。
【0065】
異なる電力の使用ニーズを満たすために、電池100は複数の電池単体を含んでもよく、ここで、複数の電池単体の間は、直列接続又は並列接続又は直並列接続されてもよく、直並列接続は、直列接続と並列接続との混合を指す。電池100は、電池パックと呼ばれてもよい。いくつかの実施例では、複数の電池単体は、先に直列、又は並列又は直並列接続されて電池モジュールを構成し、複数の電池モジュールが更に直列、又は並列、又は直並列接続されて電池100を構成してもよい。つまり、複数の電池単体は、直接電池100を構成してもよいし、先に電池モジュールを構成して、電池モジュールが更に電池100を構成してもよい。
【0066】
図2は、本願の一実施例による電池100の構成概略図である。図2では、電池100は複数の電池単体1と筐体101を含んでもよく、筐体101の内部は中空構造であり、複数の電池単体1は筐体101内に収容される。筐体101は第1の部分1011と第2の部分1012を含み、第1の部分1011は開口した収容空間を含み、第2の部分1012は収容空間の開口部に蓋設されることで、第1の部分1011に接続されて複数の電池単体1を収容するための収容キャビティを形成する。
【0067】
図3は、本願の一実施例の電池単体1の分解図である。図3では、電池単体1はハウジング11、エンドカバー12、電極端子13、電極コンポーネント14と集電部材15を含む。
【0068】
ハウジング11は開口を有することによって、電極コンポーネント14はハウジング11の内部に収容される。エンドカバー12はハウジング11の開口に蓋設されることで、ハウジング11と共に電極コンポーネント14を収容するキャビティを形成する。
【0069】
ハウジング11は1つ又は複数の電極コンポーネント14を組み合せた後の形状に基づいて決定され、例えば、ハウジング11は中空直方体、又は中空正方体、又は中空円柱体であってもよい。例えば、図3に示すように、ハウジング11は中空直方体である。
【0070】
ハウジング11は導電金属の材料又はプラスチックで製造されてよく、任意選択的に、ハウジング11はアルミニウム又はアルミニウム合金で製造される。
【0071】
電極端子13は2つが設置され、2つの電極端子13はエンドカバー12に設置され、2つの電極端子13はそれぞれ正極端子と負極端子である。電極コンポーネント14は本体部141と本体部141から延在する2つの電極タブ142を含み、集電部材15は電極端子13と電極タブ142に接続されるために用いられる。2つの電極タブ142はそれぞれ正極の電極タブと負極の電極タブであり、正極の電極タブは1つの集電部材15を介して正極端子に接続され、負極の電極タブは他の集電部材15を介して負極端子に接続される。
【0072】
図3では、電極コンポーネント14は2つが設置され、2つの電極コンポーネント14の正極の電極タブは1つの集電部材15に接続されるために用いられ、2つの電極コンポーネント14の負極の電極タブは他の集電部材15に接続されるために用いられる。
【0073】
図4は、本願の一実施例の集電部材15を示す構成概略図である。図3図4に示すように、集電部材15はガイドセグメント151と2つのタブ接続セグメント152を含み、タブ接続セグメント152は電極タブ142に接続されるために用いられ、例えば、1つのタブ接続セグメント152は1つの電極コンポーネント14の電極タブ142に溶接され、他のタブ接続セグメント152は他の電極コンポーネント14の電極タブ142に溶接され、ガイドセグメント151は本体部141から電極タブ142が延在する側に位置し、タブ接続セグメント152に接続されるために用いられ、タブ接続セグメント152とガイドセグメント151の間は折り目154を有し、ガイドセグメント151は、第1方向Xに沿って対向する第1の端部1511と第2の端部1512を含み、折り目154が延在する方向は第1方向Xである。ここで、ガイドセグメント151には補強部150が設けられ、補強部150は第1の端部1511から第2の端部1512に延伸することによって、タブ接続セグメント152がガイドセグメント151に折り曲げられる時、ガイドセグメント151の変形を減少させる。指摘すべきことは、図3に示すように、第1方向Xは電池単体1の高さ方向であると理解してもよく、又は、図4に示すように、第1方向Xはガイドセグメント151の長さ方向であると理解してもよいことである。
【0074】
本願の実施例による電池単体1では、補強部150の延伸方向は折り目154の延伸方向(第1方向X)と一致し、補強部150は第1の端部1511から第2の端部1512に延伸し、すなわち、第1方向Xにおいて、補強部150の寸法はガイドセグメント151の寸法にマッチングし、補強部150は第1方向Xにおいてガイドセグメント151の全体を被覆し、ガイドセグメント151の第1方向Xにおける全体強度を向上させ、タブ接続セグメント152はガイドセグメント151に対して折リ曲げて平らにされる時、ガイドセグメント151の変形が電極コンポーネント14の電極シートを圧迫することで、活性物質が塗布される電極シートが機械的な力を受けて剥離や粉落ちが発生し、更に内部短絡が発生するリスクを回避し、電池単体1の電気化学性能及び安全性を保証する。
【0075】
指摘すべきことは、タブ接続セグメント152はガイドセグメント151に対して折り曲げられた後、本体部141とタブ接続セグメント152はガイドセグメント151の厚さ方向の両側にそれぞれ位置すると理解してもよいことである。図4における2つのタブ接続セグメント152はガイドセグメント151の幅方向に沿ってガイドセグメント151の両端に分布する。
【0076】
図3図4に示すように、ガイドセグメント151は本体部141に向ける第1表面1513と本体部141から離反する第2表面1514を含む。
【0077】
図3図4に示すように、集電部材15は端子接続セグメント153を更に含み、端子接続セグメント153は電極端子13とガイドセグメント151に接続されるために用いられ、よって、電極コンポーネント14の電気エネルギーを電極端子13を経由して導出する。端子接続セグメント153はガイドセグメント151の第2の端部1512に接続され、例えば、端子接続セグメント153はガイドセグメント151に一体成形されてもよく、又は、端子接続セグメント153とガイドセグメント151は別体に設けられ、両者は溶接、カシメ接続又は導電性接着剤を介して接続されてもよい。ガイドセグメント151の第2の端部1512において、端子接続セグメント153は第2表面1514から第1表面1513への方向に沿って延伸することによって、電極端子13に接続される。
【0078】
本願のいくつかの実施例では、図4に示すように、補強部150はガイドセグメント151と別体に設けられてもよい。図5は、本願の一実施例の補強部150とガイドセグメント151の結合を示す図であり、図5に示すように、補強部150はガイドセグメント151に接続されることで、ガイドセグメント151の強度を向上させる。
【0079】
いくつかの実施例では、補強部150はタブ接続セグメント152に一体成形されてよく、構造がシンプルで、容易に加工と製造することができる。本願の別の実施例では、補強部150は更に、タブ接続セグメント152と別体に設けられ、且つ、両者は溶接、カシメ接続、導電性接着剤を介して接続されてもよい。
【0080】
本願のいくつかの実施例では、図4図5に示すように、補強部150は第2表面1514を被覆してもよい。補強部150は第2表面1514に貼着されると理解してもよく、補強部150と第2表面1514の間は大きい接触面積を有することによって、補強部150とガイドセグメント151が結合された後の構造は高い強度を有し、タブ接続セグメント152を折リ曲げて平らにする時、ガイドセグメント151の変形を効果的に減少させる。
【0081】
本願のいくつかの実施例では、補強部150は第2表面1514の全てを被覆してもよく、図5に示すように、補強部150はガイドセグメント151と相互に積層して設置され、補強部150のエッジはガイドセグメント151のエッジに整列し、補強部150の寸法はガイドセグメント151にマッチングし、補強部150はガイドセグメント151に重なると理解してもよい。補強部150とガイドセグメント151はガイドセグメント151の厚さ方向に沿って積層して設置され、補強部150のエッジはガイドセグメント151のエッジに整列し、一方の面で、補強部150とガイドセグメント151は大きな接触面積を有することを保証し、他方の面で、補強部150とガイドセグメント151の接続や位置決めを容易に実現することができる。
【0082】
図6は、本願の一実施例の集電部材15のスコア159を示す概略図であり、図5の上面図であると理解してもよく、図7図6のA箇所の拡大図である。本願のいくつかの実施例では、図5から図7に示すように、折り目154にはスコア159が設けられ、タブ接続セグメント152がスコア159に沿って折り曲げられた後、部分的なタブ接続セグメント152はガイドセグメント151と平行である。すなわち、タブ接続セグメント152を折り曲げる前、タブ接続セグメント152のガイドセグメント151に接近する端にはスコア159が設置され、タブ接続セグメント152のスコア159における厚さが薄く、タブ接続セグメント152の折曲げを容易に案内することができると理解してもよい。
【0083】
例えば、図7に示すように、スコア159はV字形の切り欠きであってもよく、タブ接続セグメント152を折り曲げる前、V字形の切り欠きの開口が大きく、タブ接続セグメント152はガイドセグメント151に対して折り曲げられた後、V字形の切り欠きの開口は、タブ接続セグメント152の折曲げ変形によって小さくなり、この時、V字形の切り欠きの開口が小さい。タブ接続セグメント152がガイドセグメント151に向けて折り曲げられる過程は、V字形開口を小さくする過程であると理解してもよい。
【0084】
本願のいくつかの実施例では、図7に示すように、スコア159の深さD2はタブ接続セグメント152の厚さD1の20%~60%である。スコア159の深さD2が小さい場合、タブ接続セグメント152の折曲げ難度が高く、タブ接続セグメント152が折り曲げられた後にタブ接続セグメント152とガイドセグメント151の間は大きい夾角を有し、大きい空間を占用する。スコア159の深さD2が大きい場合、タブ接続セグメント152とガイドセグメント151との接続強度が低く、折り曲げる過程にタブ接続セグメント152とガイドセグメント151との接続部の破断を引き起こしやすく、更に集電部材15を破壊する。スコア159の深さD2の選択は、タブ接続セグメント152が折り曲げられた後に占用する空間を容易に減少させることができる。例えば、図8は、本願の一実施例のタブ接続セグメント152が折り曲げられた後の状態を示す図であり、図8に示すように、タブ接続セグメント152が折り曲げられた後に、タブ接続セグメント152のスコア159位置の以外の大半の他の位置はガイドセグメント151と平行で、占用する空間を減少させ、電池単体1のエネルギー密度を向上させる。
【0085】
図9は、本願の別の実施例の補強部150とガイドセグメント151の結合を示す図である。本願のいくつかの実施例では、図9に示すように、補強部150は第2表面1514を部分的に被覆してもよく、すなわち、補強部150は第1方向Xにおいて第2表面1514の全てを被覆し、ガイドセグメント151の幅方向に、補強部150の寸法は第2表面1514の寸法より小さい。
【0086】
本願のいくつかの実施例では、図9に示すように、集電部材15は1つのタブ接続セグメント152のみを有してもよい。電池単体1は1つの電極コンポーネント14のみを有する時、各集電部材15には1つのタブ接続セグメント152のみが設置される必要があり、コストを節約する。
【0087】
図10は、本願の一実施例の補強部150とガイドセグメント151の溶接を示す図である。本願のいくつかの実施例では、図10に示すように、補強部150はガイドセグメント151に溶接され、補強部150がガイドセグメント151に溶接された後に溶接部155を形成し、溶接部155は第1方向Xに沿って延伸する。補強部150とガイドセグメント151は第1方向Xに沿って溶接された後に溶接部155を形成すると理解してもよく、溶接部155は溶接印であると理解してもよい。補強部150はガイドセグメント151に溶接され、補強部150とガイドセグメント151との接続強度を保証することができ、更にガイドセグメント151の強度を向上させる。溶接部155は第1方向Xに沿って延伸し、ガイドセグメント151の第1方向Xにおける強度を向上させ、補強部150は第1の端部1511から第2の端部1512に延伸するため、タブ接続セグメント152がガイドセグメント151に対して折り曲げられる時、ガイドセグメント151の第1方向における変形を減少させることができ、電池単体1の安全性を保証する。本願の別の実施例では、補強部150とガイドセグメント151の接続は更に、カシメ接続、導電性接着剤による接続などであってもよい。
【0088】
本願のいくつかの実施例では、補強部150は第2表面1514に位置し、すなわち、補強部150は本体部141から離反して設けられ、補強部150とガイドセグメント151を溶接する場合、補強部150はガイドセグメント151の本体部141から離反する側に位置し、ガイドセグメント151の本体部141に接近する側にスラグが残され、スラグが電極シートの表面に塗布された活性物質層を破壊して本体部141を破壊し、内部短絡を引き起こすことを回避する。
【0089】
図11は、本願の別の実施例の補強部150とガイドセグメント151の結合を示す概略図である。本願のいくつかの実施例では、図11に示すように、補強部150は第1表面1513(図4を参照)を被覆してもよく、補強部150と第1表面1513の間は大きい接触面積を有し、ガイドセグメント151の強度をより向上させる。
【0090】
図12は、本願の別の実施例により提供される集電部材15を示す構成概略図であり、本願のいくつかの実施例では、図12に示すように、補強部150はガイドセグメント151に一体成形されてもよく、ガイドセグメント151は高い強度を有することを保証する。
【0091】
本願のいくつかの実施例では、補強部150はガイドセグメント151に形成される突出部であり、例えば、補強部150はプレス成形によりガイドセグメント151に成形されてもよい。補強部150は突出部であり、容易に加工することができる。本願のいくつかの実施例では、図12に示すように、補強部150は本体部141(図3を参照)から離反して突出することができ、補強部150の突出方向と端子接続セグメント153の延伸方向が反対であると理解してもよい。補強部150は本体部141から離反して突出し、補強部150の突出高さは電極タブ142及びタブ接続セグメント152を折リ曲げて平らにした後の厚さ以上である時、補強部150の突出部分を介して他の部品(例えば、ハウジング11又は絶縁部品など)に当接することができ、よって補強部150は他の部品(例えば、ハウジング11又は絶縁部品など)に固定される役割を果たす。補強部150の突出高さはハウジング11の内部空間に基づいて決定され、電池単体1のエネルギー密度を保証するために、補強部150の突出高さが高すぎるべきではない。
【0092】
本願のいくつかの実施例では、図12に示すように、ガイドセグメント151は、第1平面部1515、第2平面部1516と補強部150を含む。第1平面部1515と第2平面部1516は共平面的に設置され、補強部150は、第1平面部1515と第2平面部1516の間に設置され、第1平面部1515と第2平面部1516に接続され、第1平面部1515、補強部150及び第2平面部1516は第2方向Yに沿って順に配列し、第2方向Yと第1方向Xは直交し、補強部150は、第1平面部1515と第2平面部1516から突出する。補強部150、第1平面部1515と第2平面部1516は一体成形されるため、ガイドセグメント151全体の強度が高いことを保証する。
【0093】
図12に示すように、タブ接続セグメント152は2つが設置され、2つのタブ接続セグメント152はガイドセグメント151の第2方向Yにおいて対向する両端に位置し、1つのタブ接続セグメント152は第1平面部1515に接続され、他のタブ接続セグメント152は第2平面部1516に接続される。
【0094】
図13は、本願の一実施例の集電部材15の補強部の150を示す構成概略図であり、図13図12の上面図であると理解してもよい。本願のいくつかの実施例では、図12図13に示すように、補強部150はU字形構造であってもよく、補強部150は底壁1501、第1側壁1502と第2側壁1503を含み、第1側壁1502と第2側壁1503は第2方向Yに沿って間隔を置いて対向するように設置され、第1側壁1502は第1平面部1515に接続され、第2側壁1503は第2平面部1516に接続され、底壁1501は第1側壁1502と第2側壁1503に接続されることで、U字形構造を形成する。補強部150はU字形を呈し、容易に加工することができ、高い強度を有する。
【0095】
本願のいくつかの実施例では、図12図13に示すように、集電部材15は第1過電流溶断部156と第2過電流溶断部157を更に含み、第1方向Xに沿って、第1平面部1515の一端は第1過電流溶断部156を介して端子接続セグメント153に接続され、第2平面部1516の一端は第2過電流溶断部157を介して端子接続セグメント153に接続され、例えば、第1平面部1515、第1過電流溶断部156と端子接続セグメント153は一体成形され、第2平面部1516、第2過電流溶断部157と端子接続セグメント153は一体成形される。第2方向Yにおいて、第1過電流溶断部156と第2過電流溶断部157の間は溝158を有することによって、集電部材15は電流が大きすぎる場合に、第1過電流溶断部156と第2過電流溶断部157が溶断することができ、電池単体1の使用安全性を向上させると理解してもよい。本願の別の実施例では、端子接続セグメント153とガイドセグメント151は別体に設けられる時、第1過電流溶断部156は第1平面部1515と端子接続セグメント153に、溶接、カシメ接続、導電性接着剤による接続などで接続されてもよく、第2過電流溶断部157は第2平面部1516と端子接続セグメント153に、溶接、カシメ接続、導電性接着剤による接続などで接続されてもよい。
【0096】
指摘すべきことは、集電部材15は板材がプレス成形で成形される場合、溝158は集電部材15に補強部150を成形する時に開設したプロセス溝であると理解してもよく、補強部150を成形する時の応力を放出し、補強部150を容易にプレス成形することができることである。
【0097】
図14は、本願の別の実施例の集電部材15のスコア159を示す概略図であり、図15図14のB箇所の拡大図である。図16は、本願の別の実施例のタブ接続セグメント152が折り曲げられた後の状態を示す概略図である。図14図16に示すように、補強部150がガイドセグメント151に一体成形される集電部材15のスコア159を示す概略図であり、スコア159の構造は上記補強部150とガイドセグメント151が別体に設置される集電部材15の実施例における説明を参照してもよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0098】
図16に示すように、補強部150の突出高さは電極タブ142の折曲げ空間にマッチングし、電極タブ142はタブ接続セグメント152に接続され、且つ、タブ接続セグメント152はガイドセグメント151に対して折り曲げられた後、タブ接続セグメント152と補強部150は干渉しない。
【0099】
図17は、本願の一実施例のガイドセグメント151と端子接続セグメント153の結合を示す概略図であり、図18は、本願の一実施例のガイドセグメント151と端子接続セグメント153の結合状態を示す上面図であり、図18図17の上面図であると理解してもよい。本願のいくつかの実施例では、図17図18に示すように、第1過電流溶断部156には第1の切り欠き1561が設置され、第2過電流溶断部157には第2の切り欠き1571が設置され、第1過電流溶断部156と第2過電流溶断部157の過電流面積を減少させ、集電部材15の安全性を更に向上させ、第1過電流溶断部156と第2過電流溶断部157は小さい電流で容易に溶断することができる。
【0100】
本願のいくつかの実施例では、タブ接続セグメント152はガイドセグメント151に一体成形され、タブ接続セグメント152とガイドセグメント151との接続強度を保証し、容易に加工することができる。補強部150はガイドセグメント151に一体成形され、タブ接続セグメント152はガイドセグメント151に一体成形されることによって、ガイドセグメント151は高い強度を有する。本願の別の実施例では、タブ接続セグメント152とガイドセグメント151は更に、別体に設けられてもよく、タブ接続セグメント152とガイドセグメント151の接続は溶接、カシメ接続、導電性接着剤による接続であってもよい。
【0101】
本願のいくつかの実施例では、補強部150は他の構造形態であってもよく、例えば、図19は、本願の別の実施例の集電部材15の補強部150を示す構成概略図であり、図20図19の上面図であり、図19図20に示すように、補強部150はV字形構造であってもよく、また例えば、図21は、本願の別の実施例の集電部材15の補強部150を示す構成概略図であり、図21に示すように、補強部150は更に、多角形構造であってもよい。
【0102】
図22は、本願の別の実施例の集電部材15を示す構成概略図である。本願のいくつかの実施例では、図22に示すように、補強部150は本体部141(図3を参照)に向けて突出し、且つ、本体部141に当接してもよい。補強部150は本体部141に向けて突出し、本体部141と相互に接触することができ、本体部141に対する固定を容易に実現することができ、電池単体1の組立て安定性を保証する。
【0103】
説明すべきことは、矛盾しない場合、本願の実施例における特徴は相互に結合されてもよいことである。
【0104】
最後に説明すべきことは、以上の実施例は、本願の技術的解決手段を説明するためにのみ用いられ、それを限定するためのものではない。前述した実施例を参照しながら本願について詳細に説明したが、当業者であれば理解できるように、依然として前記各実施例に記載の技術的解決手段を修正し、又はその一部の技術的特徴に対する等価変更を行うことができるが、これら修正又は変更は、対応する技術的解決手段の本質を本願の各実施例の技術的解決手段の趣旨と範囲から逸脱させない。
【符号の説明】
【0105】
100-電池
101-筐体
1011-第1の部分
1012-第2の部分
1-電池単体
11-ハウジング
12-エンドカバー
13-電極端子
14-電極コンポーネント
141-本体部
142-電極タブ
15-集電部材
150-補強部
1501-底壁
1502-第1側壁
1503-第2側壁
151-ガイドセグメント
1511-第1の端部
1512-第2の端部
1513-第1表面
1514-第2表面
1515-第1平面部
1516-第2平面部
152-タブ接続セグメント
153-端子接続セグメント
154-折り目
155-溶接部
156-第1過電流溶断部
1561-第1の切り欠き
157-第2過電流溶断部
1571-第2の切り欠き
158-溝
159-スコア
200-モータ
300-コントローラ
1000-車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22