(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】光学センサおよび物理量測定装置
(51)【国際特許分類】
G01D 5/26 20060101AFI20240702BHJP
【FI】
G01D5/26 F
(21)【出願番号】P 2022572214
(86)(22)【出願日】2021-12-15
(86)【国際出願番号】 JP2021046194
(87)【国際公開番号】W WO2022138361
(87)【国際公開日】2022-06-30
【審査請求日】2023-06-19
(31)【優先権主張番号】P 2020213510
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000150707
【氏名又は名称】長野計器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 歩
(72)【発明者】
【氏名】藤田 圭一
(72)【発明者】
【氏名】山手 勉
【審査官】吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-95023(JP,A)
【文献】特表2009-513935(JP,A)
【文献】米国特許第5452087(US,A)
【文献】特表2007-532871(JP,A)
【文献】米国特許第6141098(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 5/26-5/38
G01L 1/00-1/26、
11/00-11/02
G01K 11/00-11/324
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状に形成される金属製の基部と、
前記基部の内部に挿入される光導波路と、
前記基部に接合されて前記光導波路と光学的に接続され、単結晶アルミナから形成されるヘッド部を有するセンサヘッドと、を有し、
前記基部は、前記センサヘッドが嵌挿される被嵌挿部を有し、
前記センサヘッドは、柱状とされた柱状部を有し、
前記センサヘッド
の前記柱状部の周面と前記被嵌挿部とは、接合部材を介して接合される
ことを特徴とする光学センサ。
【請求項2】
請求項1に記載の光学センサにおいて、
前記ヘッド部には、前記光導波路から導入される光の一部を反射する第1反射面と、前記第1反射面と対向して設けられ前記光導波路から導入される光の一部を反射する第2反射面とを有し、前記第1反射面に反射された光と前記第2反射面に反射された光とを干渉させた干渉光を前記光導波路に出力するキャビティが設けられる
ことを特徴とする光学センサ。
【請求項3】
請求項2に記載の光学センサにおいて、
前記第1反射面と前記第2反射面との間の距離は、被測定流体の圧力に依存する
ことを特徴とする光学センサ。
【請求項4】
請求項1から請求項
3のいずれか一項に記載の光学センサにおいて、
前記基部は、前記センサヘッドを支持する支持部を有する
ことを特徴とする光学センサ。
【請求項5】
請求項
4に記載の光学センサにおいて、
前記支持部と前記センサヘッドとは、溶接部材を介して接合される
ことを特徴とする光学センサ。
【請求項6】
請求項1から請求項
5のいずれか一項に記載の光学センサにおいて、
前記基部は、内部に前記光導波路が挿入される基部本体部と、前記基部本体部から延設され、先端側に筒状に形成される前記被嵌挿部が設けられる接続部と、を有し、
前記基部本体部、前記接続部、前記被嵌挿部、および、前記センサヘッドにより規定される空間が形成され、
前記接続部は、前記被嵌挿部よりも厚肉とされ、前記空間側に露出する内周面が曲面状とされている
ことを特徴とする光学センサ。
【請求項7】
光源と、
筒状に形成される金属製の基部と、前記光源と光学的に接続され、前記基部の内部に挿入される光導波路と、前記基部の端部に接合されて前記光導波路と光学的に接続され、単結晶アルミナから形成されるヘッド部を有するセンサヘッドとを有する光学センサと、
前記光学センサから出力される干渉光から干渉信号を検出する光検出部と、
前記光検出部で検出された前記干渉信号から、被測定流体の物理量を算出する演算部とを備え、
前記基部は、前記センサヘッドが嵌挿される被嵌挿部を有し、
前記センサヘッドは、柱状とされた柱状部を有し、
前記センサヘッド
の前記柱状部の周面と前記被嵌挿部とは、接合部材を介して接合される
ことを特徴とする物理量測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学センサおよび物理量測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、センサヘッドおよび当該センサヘッドを支持する基部を、物理的・化学的強度の高いサファイアから形成した光学センサが知られている(例えば、特許文献1等)。
特許文献1では、センサヘッドおよび基部をサファイアから形成することにより、高温・高圧の被測定流体を測定可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2009/0151423号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、センサヘッドと基部とが強固に接合されていないと、高温・高圧の被測定流体を測定する場合に、センサヘッドと基部との接合部分が損傷してしまうおそれがある。
この点について、特許文献1には、センサヘッドの壁部を基部に接合させることが記載されているものの、その具体的な接合構造については記載されていない。
そのため、センサヘッドと基部とを強固に接合可能な構造が求められていた。
【0005】
本発明の目的は、センサヘッドと基部とを強固に接合できる光学センサおよび物理量測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の光学センサは、筒状に形成される金属製の基部と、前記基部の内部に挿入される光導波路と、前記基部に接合されて前記光導波路と光学的に接続され、単結晶アルミナから形成されるヘッド部を有するセンサヘッドと、を有し、前記基部は、前記センサヘッドが嵌挿される被嵌挿部を有し、前記センサヘッドと前記被嵌挿部とは、接合部材を介して接合されることを特徴とする。
【0007】
本発明では、基部は、センサヘッドが嵌挿される被嵌挿部を有する。そして、基部の被嵌挿部にセンサヘッドが嵌挿された上で、当該被嵌挿部とセンサヘッドとが接合部材を介して接合されている。これにより、センサヘッドと基部とを強固に接合させることができる。
また、センサヘッドが、物理的・化学的強度の高いサファイア等の単結晶アルミナから形成される。これにより、被測定流体が高温・高圧であっても、センサヘッドが損傷してしまうことを防ぐことができる。さらに、基部が金属から形成されるので、基部をサファイア等から形成する場合に比べて、加工をしやすくでき、かつ、製造コストを抑えることができる。したがって、光学センサの物理的・化学的強度を高くでき、かつ、加工しやすくできる。
【0008】
本発明の光学センサにおいて、前記ヘッド部には、前記光導波路から導入される光の一部を反射する第1反射面と、前記第1反射面と対向して設けられ前記光導波路から導入される光の一部を反射する第2反射面とを有し、前記第1反射面に反射された光と前記第2反射面に反射された光とを干渉させた干渉光を前記光導波路に出力するキャビティが設けられることが好ましい。
この構成では、被測定流体に接触するセンサヘッドのヘッド部に、第1反射面に反射された光と第2反射面に反射された光との干渉光を光導波路に出力するキャビティが設けられる。そのため、当該干渉光を解析することにより、例えば、被測定流体の圧力や温度等の物理量を検出することができる。
【0009】
本発明の光学センサにおいて、前記第1反射面と前記第2反射面との間の距離は、被測定流体の圧力に依存することが好ましい。
この構成では、キャビティから出力される干渉光は、主に被測定流体の圧力に依存するので、当該干渉光を解析することにより、被測定流体の圧力を検出することができる。
【0010】
本発明の光学センサにおいて、前記センサヘッドは、柱状とされた柱状部を有し、前記柱状部の周面と前記被嵌挿部とが、前記接合部材を介して接合されることが好ましい。
この構成では、センサヘッドにおいて、ヘッド部とは異なる柱状部が、被嵌挿部に挿入されて、接合部材を介して接合される。これにより、ヘッド部は被嵌挿部に接合されることはないので、ヘッド部が被嵌挿部に接合されることによる物理量の検出への影響を抑制することができる。
【0011】
本発明の光学センサにおいて、前記基部は、前記センサヘッドを支持する支持部を有することが好ましい。
この構成では、基部には、センサヘッドを支持する支持部が設けられるので、仮に、センサヘッドに高い応力が作用したとしても、当該応力を支持部により支持することができる。そのため、センサヘッドと基部との接合をより強固にすることができる。
【0012】
本発明の光学センサにおいて、前記支持部と前記センサヘッドとは、溶接部材を介して接合されることが好ましい。
この構成では、支持部とセンサヘッドとが溶接部材を介して接合されるので、センサヘッドを基部によって確実に固定することができる。
【0013】
本発明の光学センサにおいて、前記基部は、内部に前記光導波路が挿入される基部本体部と、前記基部本体部から延設され、先端側に筒状に形成される前記被嵌挿部が設けられる接続部と、を有し、前記基部本体部、前記接続部、前記被嵌挿部、および、前記センサヘッドにより規定される空間が形成され、前記接続部は、前記被嵌挿部よりも厚肉とされ、前記空間側に露出する内周面が曲面状とされていることが好ましい。
この構成では、基部本体部と被嵌挿部との間に設けられる接続部の内周面が曲面状とされているので、例えば、基部本体部と被嵌挿部との間に角部が設けられる場合に比べて、応力が集中することを抑制することができる。そのため、応力の集中によって被嵌挿部の基端側が損傷してしまうことを抑制できる。
【0014】
本発明の物理量測定装置は、光源と、筒状に形成される金属製の基部と、前記光源と光学的に接続され、前記基部の内部に挿入される光導波路と、前記基部の端部に接合されて前記光導波路と光学的に接続され、単結晶アルミナから形成されるヘッド部を有するセンサヘッドとを有する光学センサと、前記光学センサから出力される干渉光から干渉信号を検出する光検出部と、前記光検出部で検出された前記干渉信号から、被測定流体の物理量を算出する演算部とを備え、前記基部は、前記センサヘッドが嵌挿される被嵌挿部を有し、前記センサヘッドと前記被嵌挿部とは、接合部材を介して接合されることを特徴とする。
本発明では、上記した効果と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る物理量測定装置の概略構成を示す図。
【
図2】第1実施形態の光学センサの概略を示す断面図。
【
図3】第1実施形態の光学センサの要部の概略を示す拡大断面図。
【
図4】第2実施形態の光学センサの概略を示す断面図。
【
図5】第2実施形態の光学センサの要部の概略を示す拡大断面図。
【
図6】第3実施形態の光学センサの要部の概略を示す拡大断面図。
【
図7】第4実施形態の光学センサの要部の概略を示す拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、第1実施形態の物理量測定装置100の概略構成を示す図である。
図1に示すように、物理量測定装置100は、光学センサ1と、広帯域光源2と、光ケーブル3と、受光器4と、サーキュレータ7とを備える。
光学センサ1は、被測定流体の圧力を検出可能に構成されたセンサである。光学センサ1の詳細については後述する。
【0017】
[広帯域光源2]
広帯域光源2は、広帯域な波長の光を放出する。なお、広帯域光源2は、本発明の光源の一例である。
本実施形態では、広帯域光源2は、例えば、SC(Super Continuum)光源であり、1200nm~1600nm程度の波長領域の光を放出可能に構成されている。なお、広帯域光源2は、上記構成に限られるものではなく、ASE(Amplified Spontaneous Emission)光源やSLD(Super luminescent diode)光源やLED(Light Emitting Diode)光源等を組み合わせたものであってもよく、また、チューナブルレーザーのように広帯域を掃引する狭帯域光源であってもよい。さらに、広帯域光源2は、例示した波長領域よりも広い波長領域の光を放出可能に構成されていてもよく、あるいは、例示した波長領域よりも狭い波長領域の光を放出可能に構成されていてもよい。
【0018】
[光ケーブル3]
光ケーブル3は、所謂マルチモード光ファイバや保護部材等を備えて構成され、広帯域光源2から放出される光が入射される。そして、光ケーブル3は、広帯域光源2から放出された光を光学センサ1に伝送する。また、光ケーブル3は、光学センサ1から出射された第1干渉光および第2干渉光を受光器4に伝送する。なお、光ケーブル3は、マルチモード光ファイバを備えて構成されるものに限られるものではなく、例えば、シングルモード光ファイバを備えて構成されていてもよい。
【0019】
[サーキュレータ7]
サーキュレータ7は、広帯域光源2から放出された光を入射して、光学センサ1に送る。また、サーキュレータ7は、光学センサ1から出射された干渉光を入射して、受光器4に送る。
なお、サーキュレータ7は、上記構成に限られず、例えば、ビームスプリッタから構成されていてもよい。
【0020】
[光学センサ1]
図2は、光学センサ1の概略を示す断面図であり、
図3は、光学センサ1の要部の概略を示す断面図である。
図2、
図3に示すように、光学センサ1は、基部10と、光ファイバ部材20と、センサヘッド30と、フェルール40と、接合部材50と、誘電体膜60とを備える。
【0021】
[基部10]
基部10は、金属製であり、基部本体部11と、被嵌挿部12とを備える。
ここで、本実施形態では、基部10は、例えば、ステンレス鋼等により形成される。そのため、切削加工等の機械加工により基部10の形状を形成することができるので、基部10の加工を容易にすることができる。なお、基部10は、上記構成に限られるものではなく、例えば、チタンやニッケル合金等の金属から形成されていてもよい。
【0022】
基部本体部11は、円筒状に形成され、内部に貫通孔111が形成される。また、基部本体部11は、第1筒部112と、第2筒部113と、第3筒部114とを備える。なお、基部本体部11は、円筒状に形成されることに限らず、例えば、多角筒状に形成されていてもよい。
第1筒部112は、基部本体部11の先端側に設けられており、基部本体部11の中で最も大径とされている。そして、第1筒部112は、一方の端部に被嵌挿部12が設けられ、他方の端部に第2筒部113が設けられている。さらに、第1筒部112には、先端側にテーパー部が設けられている。
【0023】
第2筒部113は、基部本体部11において、第1筒部112と第3筒部114との間に設けられている。そして、第2筒部113は、第1筒部112よりも小径とされ、第3筒部114よりも大径とされている。
第3筒部114は、基部本体部11の基端側に設けられており、基部本体部11の中で最も小径とされている。本実施形態では、基部本体部11を上記のように構成することで、第3筒部114の外周面に配管(図示略)の内周面を接合した上で、第2筒部113の外周面側にナット部材(図示略)を配置することができる。
なお、基部本体部11は、上記構成に限定されるものではなく、例えば、一方の端部から他方の端部に亘って径が変化しないように形成されていてもよい。
【0024】
被嵌挿部12は、円筒状に形成されており、前述したように第1筒部112の先端側の端部に設けられている。本実施形態では、被嵌挿部12は、基部本体部11と一体に形成されている。そして、被嵌挿部12の内周側には、センサヘッド30が挿入されて接合されている。なお、センサヘッド30の接合方法の詳細については、後述する。
【0025】
[光ファイバ部材20]
光ファイバ部材20は、基部本体部11の貫通孔111に配置される。本実施形態では、光ファイバ部材20は、所謂マルチモード光ファイバから構成され、光ケーブル3を構成する光ファイバと連続的に設けられている。これにより、光ファイバ部材20は、広帯域光源2と光学的に接続されている。なお、光ファイバ部材20は、光ケーブル3を構成する光ファイバと連続的に設けられることに限られるものではなく、例えば、コネクタ等によって光ケーブル3を構成する光ファイバと接続されていてもよい。
そして、光ファイバ部材20は、光ケーブル3から入射した光をセンサヘッド30に伝送する。また、光ファイバ部材20は、センサヘッド30から出射された干渉光を光ケーブル3に伝送する。なお、光ファイバ部材20は、本発明の光導波路の一例である。
また、光ファイバ部材20は、マルチモード光ファイバから構成されるものに限られるものではなく、例えば、シングルモード光ファイバから構成されていてもよい。
【0026】
[センサヘッド30]
センサヘッド30は、円柱状に形成されており、前述したように基部10の被嵌挿部12に挿入されて接合されている。本実施形態では、センサヘッド30は、ヘッド部31と、柱状部32とを備えて構成されている。
【0027】
[ヘッド部31]
ヘッド部31は、単結晶アルミナであるサファイアから円柱状に形成されており、センサヘッド30の先端側に設けられている。本実施形態では、ヘッド部31は、接触面311と、キャビティ312と、接合面313とを有する。
接触面311は、ヘッド部31の先端面であり、被測定流体と接触する面である。
【0028】
キャビティ312は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical System)や機械加工により凹部が形成された一方の円柱状の部材と、他方の円柱状の部材とが接合されてヘッド部31が構成されることにより形成される。本実施形態では、キャビティ312の内側は真空状態とされている。
そして、キャビティ312は、第1反射面3121と、第2反射面3122とを有する。第1反射面3121は、光ファイバ部材20から出射された光の一部を反射する。また、第2反射面3122は、第1反射面3121に対向して設けられ、光ファイバ部材20から出射された光の一部を反射する。そして、第1反射面3121に反射された光と、第2反射面3122とにより反射された光とが干渉することにより、キャビティ312から第1干渉光が出力される。なお、第1干渉光は、本発明の干渉光の一例である。
また、キャビティ312は、第1反射面3121と第2反射面3122とにより光が多重反射され、多重反射された光同士が干渉するように構成されていてもよい。なお、キャビティ312の内部は真空状態であることに限られるものではなく、例えば、空気等が存在していてもよい。
【0029】
接合面313は、ヘッド部31の基端側に配置され、後述する柱状部32の先端面321と接合されている。
【0030】
[柱状部32]
柱状部32は、センサヘッド30の基端側に設けられており、円柱状に形成されている。本実施形態では、柱状部32は、単結晶アルミナであるサファイアから円柱状に形成されている。そして、柱状部32は、先端面321と、挿通孔322と、基端面323とを有する。
先端面321は、柱状部32の先端側の面であり、ヘッド部31の接合面313と対向する面である。本実施形態では、先端面321は、ヘッド部31の接合面313とフュージョンボンディングにより接合されている。これにより、ヘッド部31と柱状部32とは、接合されている。
なお、接合面313と先端面321とは、フュージョンボンディングにより接合されることに限られるものではなく、例えば、ADBやSABにより接合されていてもよい。
【0031】
挿通孔322は、柱状部32の中心部を貫通するように形成されている。本実施形態では、挿通孔322の内部には、光ファイバ部材20およびフェルール40が挿通されている。
基端面323は、柱状部32の基端側の面であり、基部本体部11の第1筒部112と対向する面である。
【0032】
ここで、本実施形態では、柱状部32の外周面には接合部材50が配置されている。そして、柱状部32は、基部10の被嵌挿部12に挿入された上で、接合部材50を介して被嵌挿部12に外周面が接合されている。これにより、センサヘッド30と基部10とは強固に接合される。
また、本実施形態では、柱状部32の基端面323と基部本体部11とは当接していない。すなわち、柱状部32と基部本体部11との間にスペースが存在する。
なお、柱状部32と被嵌挿部12との間に介挿される接合部材50の詳細については、後述する。
【0033】
[フェルール40]
フェルール40は、光ファイバ部材20を支持する部材である。
本実施形態では、フェルール40には、一方の端部から他方の端部に亘ってフェルール40を貫通する孔部(図示略)が形成される。そして、フェルール40の孔部には、光ファイバ部材20が挿入されている。これにより、フェルール40は、光ファイバ部材20を支持している。
また、本実施形態では、フェルール40は、先端側が柱状部32に設けられた挿通孔322に配置されている。そして、フェルール40の先端部には誘電体膜60が設けられている。すなわち、フェルール40は、挿通孔322の内部において、先端部に誘電体膜60が設けられている。この際、本実施形態では、フェルール40は、誘電体膜60とヘッド部31の接合面313とが当接しないように、誘電体膜60を支持している。具体的には、フェルール40は、ヘッド部31の接合面313と誘電体膜60とが100μm程度離れて配置されるように、誘電体膜60を支持している。
なお、誘電体膜60の詳細については、後述する。
【0034】
[接合部材50]
接合部材50は、前述したように、柱状部32と被嵌挿部12との間に介挿されて、柱状部32と被嵌挿部12とを接合させる部材である。本実施形態では、接合部材50は、ろう材により構成されている。具体的には、接合部材50は、Au-Cuで形成されるろう材や、Ag-Cuで形成されるろう材にて構成されている。
ここで、本実施形態では、柱状部32における接合部材50と対向する面には、Mo-Mnメッキが設けられ、さらにその上にNiメッキが設けられている。すなわち、柱状部32における接合部材50と対向する面は、所謂メタライズ法によりメタライズされている。これにより、サファイアから形成された柱状部32と接合部材50とを強固に接合させることができる。そのため、ステンレス鋼等の金属にて形成される基部10の被嵌挿部12と、柱状部32とを接合部材50を介して強固に接合させることができる。
なお、接合部材50は、上記構成に限られるものではなく、例えば、ガラスやセラミック等により構成されていてもよく、被嵌挿部12と柱状部32とを強固に接合できる部材で構成されていればよい。
【0035】
[誘電体膜60]
誘電体膜60は、誘電体の単層膜として構成されている。そして、本実施形態では、誘電体膜60は、第3反射面61と、第4反射面62とを有する。
第3反射面61は、光ファイバ部材20から入射された光の一部を反射する。また、第4反射面62は、光ファイバ部材20から入射された光の一部を反射する。そして、第3反射面61と第4反射面62とにより反射された光同士が干渉することにより、誘電体膜60から第2干渉光が出力される。なお、誘電体膜60は、第3反射面61と第4反射面62とにより光が多重反射され、多重反射された光同士が干渉するように構成されていてもよい。
また、誘電体膜60は、上記構成に限られるものではなく、例えば、複数の誘電体層を重ねた多層膜として構成されていてもよい。
【0036】
ここで、前述したように、誘電体膜60とセンサヘッド30のヘッド部31との間には隙間が設けられているため、誘電体膜60に対して被測定流体の圧力が伝播することはない。そのため、第3反射面61と第4反射面62との間の距離は、被測定流体の圧力による影響を受けにくい。一方、誘電体膜60の層厚は、被測定流体の温度の影響を受ける。すなわち、第3反射面61と第4反射面62との間の距離は、被測定流体の温度に依存する。そのため、誘電体膜60は、被測定流体の温度に応じて第2干渉光を出力する。
一方、ヘッド部31のキャビティ312において、第1反射面3121と第2反射面3122との間の距離は、被測定流体の圧力および温度に依存する。すなわち、キャビティ312は、被測定流体の圧力および温度に応じて、第1干渉光を出力する。
【0037】
図1に戻って、受光器4は、光学センサ1から出射された第1干渉光および第2干渉光を入射して、当該第1干渉光および第2干渉光に応じた物理量を演算する。受光器4は、光検出部5と、MPU6とを有する。
【0038】
光検出部5は、図示略の光検出素子、光電変換機、増幅器、AD変換器などを備えて構成され、入射された第1干渉光および第2干渉光を検出して、第1干渉信号および第2干渉信号を出力する。なお、第1干渉信号および第2干渉信号は、本発明の干渉信号の一例である。
【0039】
MPU6は、所謂Micro Processing Unitであり、光検出部5から出力される複数の干渉信号を入力して、それぞれの干渉信号に応じた物理量を演算する。本実施形態では、MPU6は、公知の演算方法により、第1干渉信号および第2干渉信号から物理量を測定する。すなわち、MPU6は、第1干渉信号および第2干渉信号のそれぞれから干渉縞を求める。そして、MPU6は、干渉縞の周期的な強度変化から、位相変化を算出する。MPU6は、この位相変化と物理量との相関関係を予め求めておくことで、位相変化に応じた物理量を算出する。なお、MPU6は、本発明の演算部の一例である。
【0040】
ここで、本実施形態では、前述したように、第1干渉光は被測定流体の圧力および温度の影響を受ける。そのため、第1干渉信号は、主に被測定流体の圧力に依存するが、温度にも依存する。
一方、第2干渉光は、被測定流体の温度の影響は受けるが、圧力の影響を受けにくい。そのため、第2干渉信号は、主に被測定流体の温度に依存する。
これにより、MPU6は、第1干渉信号に基づく物理量の算出結果から、第2干渉信号に基づく物理量の算出結果を差し引くことにより、被測定流体の圧力を求めることができる。すなわち、キャビティ312の第1干渉光から得られる圧力を温度補償することができるので、被測定流体の圧力の測定精度を向上できる。
【0041】
以上のような第1実施形態では、次の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、基部10は、センサヘッド30が嵌挿される被嵌挿部12を有する。そして、基部10の被嵌挿部12にセンサヘッド30が嵌挿された上で、当該被嵌挿部12とセンサヘッド30とが接合部材50を介して接合されている。これにより、センサヘッド30と基部10とを強固に接合させることができる。
また、センサヘッド30が、物理的・化学的強度の高いサファイアから形成される。これにより、被測定流体が高温・高圧であっても、センサヘッド30が損傷してしまうことを防ぐことができる。さらに、基部10がステンレス鋼等の金属から形成されるので、基部10をサファイア等から形成する場合に比べて、加工をしやすくでき、かつ、製造コストを抑えることができる。したがって、光学センサ1の物理的・化学的強度を高くでき、かつ、加工しやすくできる。
【0042】
(2)本実施形態では、被測定流体に接触するセンサヘッド30のヘッド部31に、第1反射面3121に反射された光と第2反射面3122に反射された光との第1干渉光を光ファイバ部材20に出力するキャビティ312が設けられる。そして、第1反射面3121と第2反射面3122との間の距離は、被測定流体の圧力に依存する。そのため、当該第1干渉光を解析することにより、被測定流体の圧力を検出することができる。
【0043】
(3)本実施形態では、センサヘッド30において、ヘッド部31に接合される柱状部32が、被嵌挿部12に挿入されて、接合部材50を介して接合される。
ここで、仮に、ヘッド部31が被嵌挿部12に挿入されて、接合部材50を介して被嵌挿部12に接合されると、ヘッド部31に応力が作用して、キャビティ312が変形してしまうおそれがある。そうすると、キャビティ312の変形に応じて、被測定流体の圧力の検出に誤差が生じるおそれがある。
これに対し、本実施形態では、ヘッド部31は被嵌挿部12に接合されることはないので、ヘッド部31が被嵌挿部12に接合されることによる誤差の発生を抑制できる。
【0044】
(4)本実施形態では、光学センサ1は、キャビティ312から出力される第1干渉光に加えて、誘電体膜60の第3反射面61および第4反射面62にて反射された光同士が干渉した第2干渉光を出力する。そのため、第1干渉光から得られる圧力を第2干渉光により温度補償することができ、圧力の測定精度を向上できる。
【0045】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について図面に基づいて説明する。
第2実施形態では、基部10Aの先端側に支持部13Aが設けられる点で第1実施形態と異なる。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一または同様の構成には同一符号を付し、説明を省略する。
【0046】
[光学センサ1A]
図4は、本実施形態の光学センサ1Aの概略を示す断面図であり、
図5は、光学センサ1Aの要部の概略を示す断面図である。
図4、
図5に示すように、光学センサ1Aは、基部10Aと、光ファイバ部材20と、センサヘッド30と、フェルール40と、接合部材50とを備える。
【0047】
[基部10A]
基部10Aは、前述した第1実施形態と同様に、ステンレス鋼等の金属により形成される。本実施形態では、基部10Aは、基部本体部11Aと、被嵌挿部12Aと、支持部13Aとを備える。
基部本体部11Aは、前述した第1実施形態と同様に、円筒状に形成され、内部に貫通孔111Aが形成される。そして、基部本体部11Aは、第1筒部112Aと、第2筒部113Aと、第3筒部114Aとを備える。本実施形態では、第1筒部112Aの先端側には、センサヘッド30に向けて突出した支持部13Aが設けられている。
【0048】
[支持部13A]
支持部13Aは、前述したように、第1筒部112Aの先端側からセンサヘッド30に向けて突出するように設けられている。本実施形態では、支持部13Aは、貫通孔111Aの開口部に沿った円筒状とされ、基部本体部11Aと一体に形成されている。そして、支持部13Aの先端側の面は、センサヘッド30の柱状部32の基端面323と当接している。これにより、支持部13Aは、センサヘッド30を支持している。これにより、仮に、センサヘッド30に高い応力が作用したとしても、当該応力を支持部13Aにより支持することができる。そのため、柱状部32と被嵌挿部12Aとの接合箇所に作用する応力を分散できるので、センサヘッド30と基部10Aとの接合をより強固にすることができる。
【0049】
以上のような第2実施形態では、次の効果を奏することができる。
(5)本実施形態では、基部10Aには、センサヘッド30を支持する支持部13Aが設けられるので、仮に、センサヘッド30に高い応力が作用したとしても、当該応力を支持部13Aにより支持することができる。そのため、センサヘッド30と基部10Aとの接合をより強固にすることができる。
【0050】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について図面に基づいて説明する。
第3実施形態では、基部10Bの支持部13Bとセンサヘッド30とが溶接部材を介して接合される点で第1、2実施形態と異なる。なお、第3実施形態において、第1、2実施形態と同一または同様の構成には同一符号を付し、説明を省略する。
【0051】
[光学センサ1B]
図6は、本実施形態の光学センサ1Bの要部の概略を示す拡大断面図である。
図6に示すように、光学センサ1Bは、基部10Bと、光ファイバ部材20と、センサヘッド30と、フェルール40と、接合部材50と、溶接部材70とを備える。
【0052】
[支持部13B]
支持部13Bは、前述した第2実施形態の支持部13Aと同様に、基部本体部11Bの先端側からセンサヘッド30に向けて円筒状に突出して設けられている。そして、本実施形態では、支持部13Bの先端面と、センサヘッド30の柱状部32の基端面323とは、溶接部材70により接合されている。これにより、センサヘッド30は、基部10Bの支持部13Bに支持された上で、溶接部材70を介して支持部13Bに固定される。そのため、仮に、センサヘッド30に高い応力が作用したとしても、センサヘッド30を確実に固定することができる。
なお、溶接部材70は、ロウ材により構成されていてもよく、あるいは、半田材により構成されていてもよく、センサヘッド30と支持部13Bとを接合可能に構成されていればよい。
【0053】
以上のような第3実施形態では、次の効果を奏することができる。
(6)本実施形態では、支持部13Bの先端面と、センサヘッド30の柱状部32とは、溶接部材70により接合されている。そのため、仮に、センサヘッド30に高い応力が作用したとしても、センサヘッド30を確実に固定することができる。
【0054】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について図面に基づいて説明する。
第4実施形態では、基部本体部11Cと被嵌挿部12Cとの間に接続部14Cが設けられ、接続部14Cの内周面は曲面状とされている点で第1~第3実施形態と異なる。なお、第4実施形態において、第1~第3実施形態と同一または同様の構成には同一符号を付し、説明を省略する。
【0055】
[光学センサ1C]
図7は、本実施形態の光学センサ1Cの要部の概略を示す拡大断面図である。
図7に示すように、光学センサ1Cは、基部10Cと、光ファイバ部材20と、センサヘッド30と、フェルール40と、接合部材50とを備える。
【0056】
[基部10C]
基部10Cは、前述した第1~第3実施形態と同様に、ステンレス鋼等の金属により形成される。本実施形態では、基部10Cは、基部本体部11Cと、被嵌挿部12Cと、接続部14Cとを備える。
基部本体部11Cは、前述した第1~第3実施形態と同様に、円筒状に形成される。そして、本実施形態では、基部本体部11Cと被嵌挿部12Cとの間には、接続部14Cが設けられる。
【0057】
[接続部14C]
接続部14Cは、基部本体部11Cから、当該基部本体部11Cの外周に沿って略円筒状に延設されている。そして、接続部14Cの先端側には、当該接続部14Cと連続して被嵌挿部12Cが設けられている。これにより、センサヘッド30と基部本体部11Cとの間には、基部本体部11C、接続部14C、被嵌挿部12C、および、センサヘッド30により規定される空間Sが形成されている。
【0058】
また、接続部14Cは、被嵌挿部12Cよりも厚肉とされている。具体的には、接続部14Cは、被嵌挿部12C側から基部本体部11C側に向けて、厚さが大きくなるように設けられている。そして、接続部14Cは、空間S側に露出する内周面が曲面状とされている。
これにより、仮に、センサヘッド30に高い応力が作用したとしても、基部本体部11Cと被嵌挿部12Cとの間に応力が集中することを抑制できる。すなわち、本実施形態では、基部本体部11Cと被嵌挿部12Cとの間に角部が設けられる場合に比べて、応力が集中することを抑制することができる。そのため、応力の集中によって被嵌挿部12Cの基端側が損傷してしまうことを抑制できる。
さらに、本実施形態では、基部本体部11C、接続部14C、被嵌挿部12C、および、センサヘッド30により規定される空間Sが形成されているので、センサヘッド30の角部が被嵌挿部12Cに接触して、被嵌挿部12Cが損傷してしまうことを抑制できる。
【0059】
以上のような第4実施形態では、次の効果を奏することができる。
(7)本実施形態では、基部本体部11Cと被嵌挿部12Cとの間に設けられる接続部14Cの内周面が曲面状とされているので、例えば、基部本体部11Cと被嵌挿部12Cとの間に角部が設けられる場合に比べて、応力が集中することを抑制することができる。そのため、応力の集中によって被嵌挿部12Cの基端側が損傷してしまうことを抑制できる。
【0060】
[変形例]
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、フェルール40には孔部が形成され、当該孔部に光ファイバ部材20が挿入されていたが、これに限定されない。例えば、光透過性のフェルールの端部に光ファイバ部材が接続され、光ファイバ部材から出力された光がフェルールを介してセンサヘッドに入射されるように構成されていてもよい。
【0061】
前記各実施形態では、センサヘッド30の柱状部32は単結晶アルミナであるサファイアから形成されていたが、これに限定されない。例えば、センサヘッドの柱状部は、ステンレス鋼等の金属やセラミック等により形成されていてもよい。この場合、センサヘッドは、サファイア等の単結晶アルミナにて形成されるヘッド部と、金属やセラミック等により形成される柱状部とが接合されて構成されていてもよい。
【0062】
前記各実施形態では、センサヘッド30のヘッド部31には、キャビティ312が1つ設けられていたが、これに限定されない。例えば、センサヘッドのヘッド部にキャビティが複数設けられていてもよい。この場合、それぞれのキャビティから出力される干渉光を解析することにより、複数の物理量を検出可能に構成されていてもよく、あるいは、温度補償をできるように構成されていてもよい。
【0063】
前記各実施形態では、センサヘッド30は円柱状に形成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、センサヘッドは、四角柱や六角柱等の角柱状に形成されていてもよい。この場合、基部に設けられる被嵌挿部は、四角筒状や六角筒状の角筒状に形成される。
【0064】
前記各実施形態では、第2干渉光に基づいて温度を測定して、第1干渉光から得られる圧力を温度補償していたが、これに限定されない。例えば、被測定流体の温度を測定する熱電対や測温抵抗体等を設け、この出力値により温度補償できるように構成されていてもよい。すなわち、光学的または電気的に温度を測定できるように構成されていてもよい。
また、前記各実施形態では、誘電体膜60から出力される第2干渉光に基づいて、第1干渉光から得られる圧力を温度補償していたが、これに限定されない。例えば、第2反射面3122と接合面313とにより反射された光同士が干渉した干渉光に基づいて、第1干渉光から得られる圧力を温度補償してもよい。
さらに、第1干渉光から得られる圧力を温度補償しない場合も、本発明に含まれる。
【0065】
前記各実施形態では、光導波路は光ファイバ部材20により構成されていたが、これに限定されない。例えば、光導波路は、結晶材料等から形成される光透過性を有する部材から構成されていてもよい。
【0066】
前記各実施形態において、基部本体部の第1筒部の先端側の一部が外周に沿って円環状に切削され、当該切削された箇所に対応する円環状のリング体が第1筒部の周囲に沿って配置されていてもよい。そして、当該リング体は、第1筒部の基端側の切削されていない箇所(段部)に接合され、切削された箇所の第1筒部の外周面と、リング体の内周面との間に空間が形成されるように構成されていてもよい。これにより、仮に、第1筒部の外周側に配置されたリング体に応力が作用して、リング体に歪みが生じても、当該歪みが第1筒部および被嵌挿部を介してセンサヘッドに伝達されることを抑制することができる。そのため、センサヘッドが歪むことで、物理量の検出精度が低下してしまうことを抑制できる。
【0067】
前記第4実施形態において、前記第2実施形態のように、センサヘッドを支持する支持部が基部に設けられていてもよい。さらに、前記第3実施形態のように、支持部とセンサヘッドとが溶接部材により接合されていてもよい。
【0068】
前記各実施形態では、光学センサ1,1A,1B,1Cは、被測定流体の圧力を検出可能に構成されていたが、これに限定されない。例えば、光学センサは、歪み等の物理量を検出可能に構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0069】
1,1A,1B,1C…光学センサ、2…広帯域光源、3…光ケーブル、4…受光器、5…光検出部、6…MPU(演算部)、7…サーキュレータ、10,10A,10B,10C…基部、11,11A,11B,11C…基部本体部、12,12A,12B,12C…被嵌挿部、13A,13B…支持部、14C…接続部、20…光ファイバ部材(光導波路)、30…センサヘッド、31…ヘッド部、32…柱状部、40…フェルール、50…接合部材、60…誘電体膜、61…第3反射面、62…第4反射面、100…物理量測定装置、70…溶接部材、111,111A…貫通孔、112,112A…第1筒部、113,113A…第2筒部、114,114A…第3筒部、311…接触面、312…キャビティ、313…接合面、321…先端面、322…挿通孔、323…基端面、3121…第1反射面、3122…第2反射面。