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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】電磁弁及び電磁弁の組立方法
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/06 20060101AFI20240702BHJP
【FI】
F16K31/06 305A
F16K31/06 305K
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022578670
(86)(22)【出願日】2021-07-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-12
(86)【国際出願番号】 CN2021105160
(87)【国際公開番号】W WO2022007877
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2022-12-19
(31)【優先権主張番号】202010654389.7
(32)【優先日】2020-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511102675
【氏名又は名称】浙江三花汽車零部件有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シー、 イン
(72)【発明者】
【氏名】ウー、 リーウェイ
【審査官】北村 一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-179120(JP,A)
【文献】特開2003-097757(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0012869(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/06-31/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁ボディとコイルユニットと導磁体とを含む電磁弁であって、
前記導磁体の少なくとも一部は、前記コイルユニットと前記弁ボディとの間に位置し、
前記電磁弁は、前記導磁体と前記弁ボディとを接続する接続部材を含み、
前記コイルユニットは、第1凹部を含み、
前記第1凹部は、前記コイルユニットの下壁に第1開口が形成され、前記コイルユニットの側壁に第2開口が形成され、
前記第1開口は、前記導磁体の上壁に向かっており、
前記電磁弁は、収容部を有し、
前記収容部を形成する壁は、前記第1凹部の内壁と前記導磁体の上壁とを含み、
前記コイルユニットと前記導磁体とは、少なくとも2つの相対装着位置を有し、
前記接続部材の位置制限端部は、少なくとも一方の相対装着位置で、前記収容部に位置する電磁弁。
【請求項2】
前記コイルユニットは、本体部と接続部と接続口部とを含み、
前記本体部、前記接続部及び前記接続口部は、一体構成であり、
前記第1凹部は、前記接続部に成形され、
前記第1開口は、前記接続部の下壁に成形され、
前記接続部は、交差している第1側壁と第2側壁とを含み、
前記接続口部は、前記第1側壁に対して突出し、
前記第2開口は、前記第2側壁に成形され、前記接続部材の位置制限端部が前記第2開口を介して前記収容部に位置し、
前記本体部は、前記電磁弁のスリーブを収容する第1貫通孔を含み、
前記第1凹部は、前記第1側壁の垂直方向に沿って前記第1側壁と前記第1貫通孔との間に位置することを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
【請求項3】
前記コイルユニットは、第1位置制限部を含み、
前記導磁体は、第2位置制限部を含み、
前記第1位置制限部は、前記第2位置制限部に位置し、
前記導磁体は、第1板体と第2板体と第3板体とを含み、
前記第3板体は、前記第1板体と前記第2板体とを接続し、前記第1板体の少なくとも一部は、前記第1貫通孔の軸方向に沿って、前記弁ボディと前記コイルユニットとの間に位置し、
前記コイルユニットは、前記第2板体の下壁及び前記第1板体の上壁に当接され、
前記第1板体は、ラグ部を含み、
前記接続部材は、前記ラグ部の孔を通し、
前記接続部材の接続端部の少なくとも一部は、前記弁ボディに接続されて前記ラグ部を固定し、
前記収容部を形成する壁は、前記ラグ部の上壁を含むことを特徴とする請求項2に記載の電磁弁。
【請求項4】
前記第1凹部は、第3側壁を含み、
前記第3側壁は、前記第1貫通孔の軸方向に沿って前記第2側壁の下方に位置し、前記第2側壁より前記第1貫通孔の軸線に近接し、前記第2開口と対向して配置され、前記第1側壁に交差しており、
前記本体部は、第1基部を含み、
前記第1基部を形成する壁は、前記第1側壁と前記第3側壁と前記接続部の下壁とを含み、
前記第1位置制限部は、凸部になるように成形され、
前記第2位置制限部は、凹部になるように成形され、
前記第1位置制限部は、前記第1基部に成形されており、
前記第1位置制限部は、前記第1貫通孔の軸方向に沿って前記第1基部の下壁から前記第1板体へ凸み、
前記第2位置制限部は、前記第1板体に成形され、
前記第2位置制限部は、前記第1板体の上壁に対して凹んで前記第1板体の上面に開口を有し、
前記第2位置制限部を形成する壁は、前記ラグ部の壁を含むことを特徴とする請求項3に記載の電磁弁。
【請求項5】
前記第1板体は、第1端部と第2端部と第1側部と第2側部とを含み、
前記第1端部は、自由端であり、
前記第2端部は、前記第3板体に接続され、
前記第1側部及び前記第2側部は、前記第3板体の垂直方向に沿って前記第1端部と前記第2端部との間に位置し、
前記第1板体は、前記スリーブを収容する第2貫通孔を含み、
前記第2貫通孔と前記第1貫通孔とは、同軸にあることを特徴とする請求項4に記載の電磁弁。
【請求項6】
前記第2位置制限部は、3つのサブ部を含み、
前記第2位置制限部の第1サブ部は、前記第1側部に成形され、
前記第2位置制限部の第2サブ部は、前記第2側部に成形され、
前記第2位置制限部の第3サブ部は、前記第1端部に成形されており、
前記ラグ部は、前記第1側部及び/又は前記第2側部に成形され、少なくとも1つの前記ラグ部は、前記第3板体の垂直方向に沿って前記第2位置制限部より前記第3板体に近接することを特徴とする請求項5に記載の電磁弁。
【請求項7】
前記第1位置制限部は、凸部になるように成形され、
前記第2位置制限部は、凹部になるように成形され、
前記第1位置制限部は、前記第1貫通孔の軸方向に沿って前記接続部の上壁から前記第2板体へ凸み、
前記第2位置制限部は、前記第2板体に成形され、前記第2板体の下壁に対して凹んで、前記第2板体の下面に開口を有していることを特徴とする請求項3に記載の電磁弁。
【請求項8】
前記第1凹部は、第4側壁を含み、
前記第4側壁は、前記第1貫通孔の周方向に沿って前記第1側壁より前記第1貫通孔に近接し、前記第1側壁及び前記第2側壁の下方に位置し、
前記第2開口は、前記接続部の側壁を貫通することを特徴とする請求項7に記載の電磁弁。
【請求項9】
前記第2板体は、切欠部を有し、
前記切欠部は、前記第2板体の上下面以及側壁表面に何れも開口を有して前記第2板体の上下面及び側壁に対して凹んでいることを特徴とする請求項3~請求項7の何れか1項に記載の電磁弁。
【請求項10】
電磁弁の組立方法であって、
前記電磁弁は、弁ボディとコイルユニットとコアユニットと弁座とスリーブと弁体と、導磁体と接続部材とを含み、
前記コイルユニットは、第1貫通孔を有し、前記導磁体は、第2貫通孔を有し、
前記導磁体は、位置決め孔を有するラグ部をさらに含み、
前記組立方法は、少なくとも、
前記コイルユニットの第1貫通孔と前記導磁体の第2貫通孔とが同軸に配置されるように、前記コイルユニットを前記導磁体に嵌合するステップと、
前記コアユニット、前記弁座、前記スリーブ、及び前記弁体を組み立てた後、前記弁ボディと組み立てるステップと、
前記スリーブを、嵌合された前記コイルユニットと前記導磁体との同軸孔に通させ、前記接続部材を前記ラグ部の位置決め孔に通させるとともに、前記弁ボディに接続し、前記接続部材を前記ラグ部の上壁に当接させるステップと、
前記同軸孔の径方向に沿って前記コイルユニットを回動させて、前記接続部材の位置制限端部を前記電磁弁の収容部に位置させるように、前記コイルユニットの第1位置制限部を前記導磁体の第2位置制限部に配置するステップと、を含む電磁弁の組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年07月09日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202010654389.7であり、発明名称が「電磁弁及び電磁弁の組立方法」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は、本出願に援用される。
【0002】
本発明は、流体制御の分野に関して、特に、電磁弁に関している。
【背景技術】
【0003】
流体制御の分野において、電磁弁は、流路の導通を制御するための制御部材であり、弁ボディ、コイルユニット及び導磁体を含み、コイルユニットと導磁体とは、相対的に固定され、導磁体は、外部素子によって弁ボディに固定され、電磁弁の体積を如何に小さくするかということが、解决しようとする技術問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、電磁弁の小型化を実現するために内部空間を節約する電磁弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、弁ボディとコイルユニットと導磁体とを含む電磁弁であって、前記導磁体の少なくとも一部は、前記コイルユニットと前記弁ボディとの間に位置し、前記電磁弁は、前記導磁体と前記弁ボディとを接続する接続部材を含み、前記コイルユニットは、第1凹部を含み、前記第1凹部は、前記コイルユニットの下壁に第1開口が形成され、前記コイルユニットの側壁に第2開口が形成され、前記第1開口は、前記導磁体の上壁に向かっており、前記電磁弁は、収容部を有し、前記収容部を形成する壁は、前記第1凹部の内壁と、前記導磁体の上壁とを含み、前記コイルユニットと前記導磁体とは、少なくとも2つの相対装着位置を有し、前記接続部材の位置制限端部は、少なくとも一方の相対装着位置で、前記収容部に位置する。
【0006】
そして、本発明は、電磁弁の組立方法であって、前記電磁弁は、弁ボディとコイルユニットとコアユニットと弁座とスリーブと弁体と導磁体と接続部材とを含み、前記コイルユニットは、第1貫通孔を有し、前記導磁体は、第2貫通孔を有し、前記導磁体は、位置決め孔を有するラグ部をさらに含み、
前記組立方法は、少なくとも、
前記コイルユニットの第1貫通孔と前記導磁体の第2貫通孔とが同軸に配置されるように、前記コイルユニットを前記導磁体に嵌合するステップと、
前記コアユニット、前記弁座、前記スリーブ、及び前記弁体を組み立てた後、前記弁ボディと組み立てるステップと、
前記スリーブを、嵌合された前記コイルユニットと前記導磁体との同軸孔に通させ、前記接続部材を前記ラグ部の位置決め孔に通させるとともに、前記弁ボディに接続し、前記接続部材を前記ラグ部の上壁に当接させるステップと、
前記同軸孔の径方向に沿って前記コイルユニットを回動させて、前記第1位置制限部を前記第2位置制限部に配置させるように、前記接続部材の位置制限端部を前記収容部に配置するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明の1つの実施形態が開示した電磁弁は、接続部材と収容部とを含み、導磁体は、接続部材によって弁ボディに接続され、接続部材の位置制限端部は、収容部に収容され、電磁弁の内部空間の節約を実現し、電磁弁の体積を小さくして、電磁弁の小型化に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明である電磁弁の斜視図である。
図2】本発明である電磁弁の断面図である。
図3】第1実施形態におけるコイルユニットの斜視図である。
図4】第1実施形態における導磁体の斜視図である。
図5】第1実施形態においてコイルユニットと導磁体とを係合させた斜視図である。
図6】第1実施形態において導磁体と弁ボディとを係合させた斜視図である。
図7】第1実施形態において接続部材と収容部とを係合させた斜視図である。
図8】コイルユニットと導磁体との2つの係合方式を示す斜視図である。
図9】第2実施形態におけるコイルユニットの斜視図である。
図10】本発明の電磁弁の2つの組付位置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面及び具体的な実施形態により、本発明をさらに説明する。
【0010】
以下の実施形態の説明において、理解を便利にするために、方向を示す用語(例えば、「上方」、「下方」など)を適切に使用し、図2の電磁弁を例として、コイルユニットは、弁ボディの上方に位置し、弁ボディは、コイルユニットの下方に位置し、電磁弁の軸方向は、上下方向であるように定義される。
【0011】
図1及び図2に示すように、電磁弁100は、弁ボディ1と弁ユニット2とコアユニット3とコイルユニット4と導磁体5とを含み、弁ユニット2の少なくとも一部は、弁ボディ1の内室に位置し、コアユニット3の少なくとも一部は、弁ユニット2の上方に位置し、このコアユニット3の少なくとも一部は、コイルユニット4の内周に位置し、このコイルユニット4と導磁体5とは、相対的に位置制限されるとともに、弁ユニット2及びコアユニット3の外周の一部に外嵌され、導磁体5は、コイルユニット4の一部を取り囲んで、電磁弁100の軸方向に沿って、導磁体5の少なくとも一部は、コイルユニット4と弁ボディ1との間に位置し、電磁弁100は、導磁体5と弁ボディ1とを接続する接続部材7をさらに含む。
【0012】
弁ユニット2は、弁座21と弁体22と吸引部23とを含み、この吸引部23は、弁座21の上方に位置し、本実施形態において、吸引部23と弁座21とは、一体として配置され、他の実施形態において、吸引部23と弁座21とは、別体として配置されてから、溶接、接着又は螺合などの方式で固定され、弁ボディ1は、弁座21の少なくとも一部を収容する孔14を有し、弁座21と弁ボディ1とは、相対的に固定され、固定方式は、溶接又は螺合であってもよく、本実施形態において、弁座21は、弁ボディ1に螺合されている。
電磁弁100は、弁ボディ1と弁座21との間に位置する弁室211を有し、弁体22は、弁室211に位置するとともに、この弁室211内で弁ユニット2の軸方向に沿って動作することができる。
さらに、電磁弁100は、スリーブ6を含み、このスリーブ6の一端は、弁ユニット2に固定されて接続され、接続箇所でシールされ、具体的に、スリーブ6の内壁は、吸引部23の外壁に固定され、固定方式は、溶接又は接着などの他の方式であってもよい。
コアユニット3は、可動コア31と弁棒32とを含み、コアユニット3の軸方向に沿って、可動コア31は、吸引部23の上方に位置するとともに、スリーブ6の内室に位置し、弁棒32の一端は、可動コア31に位置制限されるように配置され、その他端は、弁体22に接触でき、可動コア31は、スリーブ6内でコアユニット3の軸方向に沿って動作でき、さらに、弁棒32を弁体22と接触又は離間させるように、弁棒32をコアユニット3の軸方向に沿って動作させることができる。
【0013】
図2に示すように、コイルユニット4及び導磁体5には、何れも貫通孔が設けられ、具体的に、図3に示すように、コイルユニット4は、第1貫通孔404を有し、図4に示すように、導磁体5は、第2貫通孔505を有し、スリーブ6の軸方向に沿って、第1貫通孔404は、コイルユニット4の上下面を貫通し、第2貫通孔505は、導磁体5の上下面を貫通し、第1貫通孔404と第2貫通孔505との軸線が重なって、言い換えると、第1貫通孔404と第2貫通孔505とは、同軸に配置され、スリーブ6の一部は、第1貫通孔404及び第2貫通孔505内に位置する。
弁ボディ1には、第1通路11、第2通路12、及び弁口13が成形され、第1通路11は、弁室211に連通し、弁口13は、第2通路12に連通し、作業媒体は、第1通路11から弁室211に入って、そして、弁体22が弁口13から離れた場合、この弁口13を介して第2通路12に入る。
電磁弁100が通電又は停電すると、可動コア31は、弁棒32をコアユニット3の軸方向に沿って動作させ、弁棒32は、弁室211内において、弁体22を弁ユニット2の上下方向に沿って運動させることで、弁口13を開け又は閉じる。
【0014】
図3図4図5及び図6に示すように、コイルユニット4は、本体部41と接続部42と接続口部43とを含み、コイルユニット4のコイルは、本体部41に位置し、本体部41、接続部42及び接続口部43は、1つの全体であり、例えば、本体部41、接続部42及び接続口部43は、一体として射出成形され、接続口部43は、接続部42の側壁に対して突起し、具体的に、接続部42は、交差している第1側壁421と第2側壁422とを含み、第1貫通孔404は、具体的に本体部41に成形され、第1貫通孔404は、本体部41の上下面に何れも開口を有し、第1貫通孔404の軸方向に沿って、本体部41の下壁は、第1側壁421及び第2側壁422より、弁ボディ1に近接し、接続口部43は、第1側壁421に対して突出する。
導磁体5は、一体成形され又は一体として溶接される第1板体501と、第2板体502と第3板体503とを含み、第1板体501と第2板体502とは、平行又は略平行に配置され、第3板体503は、第1板体501及び第2板体502に垂直又は略垂直に配置され、電磁弁100の軸方向に沿って、第3板体503は、第1板体501と第2板体502との間に位置し、第1板体501は、第2板体502の下方に位置し、言い換えると、第1板体501は、第2板体502より、弁ボディ1に近接し、第3板体503は、第1板体501と第2板体502とを接続し、第2貫通孔505は、具体的に第1板体501及び第2板体502に成形され、第2貫通孔505は、第1板体501の上下面及び第2板体502の上下面に何れも開口を有する。
第1貫通孔404の軸方向に沿って、コイルユニット4の少なくとも一部は、第1板体501と第2板体502との間に位置し、具体的に、本体部41は、第1板体501の上面及び第2板体502の下面に当接されることで、コイルユニット4と導磁体5とは、軸方向で相対的に位置制限される。
また、図6に示すように、電磁弁100の軸方向に沿って、第1板体501は、コイルユニット4と弁ボディ1との間に位置するとともに、弁ボディ1に当接され、このように、導磁体5と弁ボディ1との組立に寄与する。
【0015】
図4及び図6に示すように、導磁体5は、第1板体501に位置するラグ部51を含み、本実施形態において、ラグ部51と第1板体501とは、一体成形され、具体的に、第1板体501は、第1端部5011と第2端部5012と第1側部5013と第2側部5014とを含み、第1端部5011は、自由端であり、第2端部5012は、第3板体503に接続され、この第3板体503の垂直方向に沿って、第1側部5013及び第2側部5014は、何れも第1端部5011と第2端部5012との間に位置し、第1側部5013、第2側部5014は、第1端部5011の両側にそれぞれ位置し、ラグ部51は、第1側部5013及び/又は第2側部5014に位置しており、第1板体501の第1側部5013及び/又は第2側部5014に対して突出する。
ラグ部51は、位置決め孔511を有し、位置決め孔511は、ラグ部51の上下面に何れも開口を有しており、貫通孔である。
接続部材7は、ねじであってもよく、相応的に、弁ボディ1は、ネジ穴を有し、ラグ部51の位置決め孔511と弁ボディ1のネジ穴とは、同軸に配置され、接続部材7は、ラグ部51の上方から位置決め孔511を通して、弁ボディ1のネジ穴に入り込んで、弁ボディ1と螺合を形成し、接続部材7は、この接続部材7の位置制限端部と接続部材7の接続端部という2つの端部を有し、接続部材7の位置制限端部は、ラグ部51の上方に位置し、ラグ部51の上壁に当接され、接続部材7の接続端部の少なくとも一部は、位置決め孔511に位置するとともに弁ボディ1に螺合されることで、ラグ部51を弁ボディ1に固定する。
このように、導磁体5と弁ボディ1とは、相対的に位置制限されるように固定され、導磁体5と弁ボディ1とは、接続部材7によって接続され、導磁体5を位置制限するための機械接続部を個別に配置する必要がなく、構成がより簡単になる。
図4図10に示すように、ラグ部51に対応する第2板体502には、切欠部53が成形され、この切欠部53は、第2板体502の上下面及び側壁の表面に何れも開口を有しており、第2板体502の上下面及び側壁に対して凹んで、切欠状の構成に成形され、これによって、接続部材7の装着に寄与し、電磁弁100の構成がよりコンパクトにすることができる。
【0016】
図3及び図5に示すように、電磁弁100は、収容部405を有し、この収容部405を形成する壁は、第1凹部420の内壁と導磁体5の上壁とを含み、接続部材7の位置制限端部は、収容部405に位置する。
具体的に、コイルユニット4は、第1凹部420を含み、この第1凹部420は、接続部42に成形され、この接続部42の第2側壁422から内部に凹んで接続部42の下壁及び側壁に開口を形成し、第1側壁421が所在する面の垂直方向、言い換えると、この第1側壁421の垂直方向に沿って、第1凹部420は、第1側壁421と第1貫通孔404との間に位置する。
本実施形態において、第1凹部420は、第1開口と第2開口という2つの開口を有し、この第1凹部420の第1開口は、接続部42の下壁に成形され、第1凹部420の第2開口は、第2側壁422に成形され、図3に示すように、第1開口と第2開口とは、連通する。
第1凹部420の第1開口は、ラグ部51の上壁に向かっており、このように、ラグ部51は、第1凹部420の第1開口を相対的に封じて、第1凹部420の内壁とラグ部51の上壁により囲まれた領域は、収容部405の室を形成し、図5に示すように、収容部405を形成する壁は、第1凹部420の内壁とラグ部51の上壁とを含む。
図7に示すように、接続部材7は、ラグ部51の位置決め孔511を通し、弁ボディ1に接続され、接続部材7の位置制限端部を第1凹部420の第2開口から収容部405に位置させるように、コイルユニット4を回動させ、図1に示すように、接続部材7の位置制限端部を収容部405に位置させるようにコイルユニット4に第1凹部420を配置することで、電磁弁100の全体体積を小さくして、構成を簡素化し、コストを低減させることができる。
【0017】
図3図4及び図5に示すように、コイルユニット4は、第1位置制限部45を含み、導磁体5は、第2位置制限部52を含み、1つの実施形態において、第1位置制限部45は、凸部であり、第2位置制限部52は、凹部である。
第1貫通孔404の軸方向に沿って、第1位置制限部45は、接続部42の下壁から第1板体501に凸み、具体的に、第1凹部420は、第3側壁423をさらに含み、第1貫通孔404の軸方向に沿って、第3側壁423は、第2側壁422の下方に位置し、第2側壁422より、第1貫通孔404の軸線に近接し、第1凹部420の第2開口と対向して配置され、第1側壁421と交差する。
本体部41は、第1基部44を含み、第1基部44を形成する壁は、第1側壁421と第3側壁423と接続部42の下壁とを含み、第1貫通孔404の軸方向に沿って、第1基部44は、接続口部43の下方に位置し、言い換えると、第1基部44は、接続口部43より、導磁体5に近接する。
第1位置制限部45は、具体的に第1基部44に位置し、この第1基部44の下壁に対して突起するとともに、第1板体501に凸み、第2位置制限部52は、第1板体501に成形され、第2位置制限部52を形成する壁は、ラグ部51の壁を含み、言い換えると、第2位置制限部52は、ラグ部51に隣接して配置され、この第2位置制限部52は、第1板体501の上面に開口を有し、第1板体501の上壁に対して凹んで、第1位置制限部45は、第2位置制限部52に位置し、この第2位置制限部52と第1位置制限部45とは、隙間嵌めされ、これによって、第1位置制限部45と第2位置制限部52とは、互いに係合し、コイルユニット4は、導磁体5に対して径方向に沿って回動できず、また、図5に示すように、コイルユニット4と導磁体5とは、軸方向で位置制限を形成するため、コイルユニット4と導磁体5とは、互いに位置制限されて固定される。
【0018】
図4図7及び図8に示すように、コイルユニット4と導磁体5とは、少なくとも2つの相対装着位置を有し、本実施形態において、第2位置制限部52の数は、3つであり、第2位置制限部52は、導磁体5の周方向に沿って分布され、第1サブ部521、第2サブ部522及び第3サブ部523という3つのサブ部を形成し、具体的に、第2位置制限部52の第1サブ部521は、第1側部5013に成形され、第2サブ部522は、第2側部5014に成形され、第3サブ部523は、第1端部5011に成形され、第1サブ部521及び第2サブ部522は、ラグ部51に隣接して配置されており、少なくとも1つのラグ部51は、第3板体503の垂直方向に沿って、第1サブ部521又は第2サブ部522より、第3板体503に近接し、このように、コイルユニット4を回動させる場合、接続部材7の位置制限端部を第1凹部420の第2開口から収容部405に位置させる。
第1位置制限部45の数は、1つであり、第1位置制限部45は、異なる第2位置制限部52と係合し、図8に示すように、コイルユニット4と導磁体5との、径方向での相対装着位置を変更でき、接続口部43は、異なる方向に向かって固定されることができ、電磁弁100は、異なる装着状況に適することができる。
第1位置制限部45は、第2位置制限部52の第1サブ部521に位置し、図7に示すように、コイルユニット4及び導磁体5は、当該装着位置にある場合、接続部材7の位置制限端部は収容部405に位置する。
本実施形態において、図4に示すように、第2位置制限部52は、第1板体501の上下面及び側壁表面に何れも開口を有し、第1板体501の上下面及び側壁表面に対して凹んで、切欠状構成に成形される。
他の実施形態において、第2位置制限部52は、第1板体501の上面及び下面のみに開口を有し、貫通孔の構成に成形されてもよく、又は、第2位置制限部52は、第1板体501の上面のみに開口を有し、即ち、盲孔構成に成形されてもよく、ここで、贅言していない。
他の実施形態において、第1位置制限部45は、凹部に成形されてもよく、相応的に、第2位置制限部52は、凸部に成形され、第1位置制限部45と第2位置制限部52とが互いに係合することで、コイルユニット4は、同じように、導磁体5に対して径方向に沿って回動できず、ここで、贅言していない。
【0019】
本実施形態において、図3図4及び図7に示すように、第1凹部420は、コイルユニット4の径方向に沿って、第1基部44の一側に位置し、第1凹部420を形成する壁は、第1基部44の側壁を含み、ラグ部51は、第3板体503の垂直方向で、第2位置制限部52より第3板体503に近接し、このように、第1位置制限部45が第2位置制限部52の第1サブ部521に位置する場合、第1凹部420とラグ部51とを対向させることで、この第1凹部420とラグ部51とを組み合わせて収容部405を形成し、また、接続部材7の位置制限端部を第1凹部420の第2開口から収容部405に位置させることで、コイルユニット4と導磁体5との装着に寄与する。
【0020】
別の実施形態において、第1位置制限部45は、接続部42の上壁に位置してもよく、第1貫通孔404の軸方向に沿って、第1位置制限部45は、接続部42の上壁から第2板体502に凸み、相応的に、第2位置制限部52は、導磁体5の第2板体502に成形され、第2板体502の下壁に対して凹んで、この第2板体502の下面に開口を有し、この場合、第1位置制限部45と第2位置制限部52とが係合することで、コイルユニット4は、同じように導磁体5に対して径方向に沿って回動することができない。
当該実施形態において、図9に示すように、第1凹部420は、第4側壁424をさらに含み、第4側壁424は、第1貫通孔404の周方向に沿って、第1側壁421より、第1貫通孔404に近接し、第4側壁424は、第1貫通孔404の軸方向に沿って第1側壁421及び第2側壁422の下方に位置し、第1凹部420の第2開口は、接続部42の側壁を貫通し、このように、コイルユニット4は、導磁体5との径方向の相対位置を調整する際、第1基部44の干渉を受けず、電磁弁100の装着効率を向上させる。
【0021】
図10に示すように、電磁弁100の組立方法であって、当該組立方法は、少なくとも以下のステップを含み、
S1:コイルユニット4の第1貫通孔404と導磁体5の第2貫通孔505とが同軸に配置されるように、コイルユニット4を導磁体5に嵌合する;
S2:コアユニット3、弁座21、スリーブ6、及び弁体22を組み立てた後、弁ボディ1と組み立てる;
S3、スリーブ6 をS1ステップにおいて組み立てられたコイルユニット4と導磁体5との同軸孔に通させ、接続部材7をラグ部51の位置決め孔511に通させるとともに、弁ボディ1に接続し、接続部材7をラグ部51の上壁に当接させる;
S4:前記同軸孔の径方向に沿ってコイルユニット4を回動させ、接続部材7の位置制限端部を収容部405に位置させるように、第1位置制限部45を第2位置制限部52に配置する。
【0022】
以上に記載の実施形態の各技術特徴に対して、任意の組み合わせを行ってもよく、記載を簡潔にするために、上記実施形態の各技術特徴の全ての可能な組み合わせを記載していなく、ただし、これらの技術特徴の組み合わせには、矛盾が存在しなければ、何れも本明細書の記載範囲に該当すべきである。
以上の実施形態は、本発明を限定していなく、ただ本発明を説明するためのものであり、本明細書において上記の実施形態を参照して、本発明を詳しく説明したが、当業者であれば理解できるように、本発明に対して補正及び等価置換を行うことができ、本発明の精神及び範囲から逸脱しない全ての技術案及びその改良は、何れも本発明の請求項の範囲内に該当する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10