(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】情報提供装置、情報提供方法、情報提供システム、端末、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20240101AFI20240702BHJP
【FI】
G06Q50/16
(21)【出願番号】P 2023058428
(22)【出願日】2023-03-31
【審査請求日】2023-03-31
(73)【特許権者】
【識別番号】591115006
【氏名又は名称】三菱地所株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】517054578
【氏名又は名称】三菱地所ハウスネット株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】樋本 葵
(72)【発明者】
【氏名】笠谷 明博
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 至
【審査官】塩屋 雅弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-316765(JP,A)
【文献】特開2002-123589(JP,A)
【文献】特開2001-357118(JP,A)
【文献】特開2022-120887(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末の画面に表示する、不動産物件を紹介するエリアに関するエリア情報と不動産物件に関する物件情報を
提供する情報
提供装置であって、
ユーザの嗜好に応じたエリアをフォローエリアとして保持する記憶部と
エリア情報内の複数の項目のなかから掲載項目を選定する項目選定部と、
前記掲載項目を表示するエリアを少なくとも1つ選定するエリア選定部と、
選定したエリアにフォローエリアが含まれる場合はフォローエリアの前記掲載項目を
前記端末へ送信する
送信部を備え、
前記
送信部は、前記掲載項目を所定数
送信した後に、フォローエリア内の物件情報を
前記端末へ送信する
情報
提供装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報
提供装置であって、
前記項目選定部は、所定の期間内に更新された項目のなかからランダムで前記掲載項目を選定し、
前記エリア選定部は、選定した前記掲載項目が更新されたエリアのなかからランダムでエリアを選定する
情報
提供装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報
提供装置であって、
前記記憶部は、ライフスタイルに関する質問に対するユーザの回答に基づいて決められたエリアを前記フォローエリアとして保持する
情報
提供装置。
【請求項4】
端末の画面に表示する、不動産物件に関する物件情報とエリアに関するエリア情報を
提供する情報
提供方法であって、
コンピュータが、
ユーザの嗜好に応じたエリアをフォローエリアとして保持し、
エリア情報内の複数の項目のなかか
ら掲載項目を選定し、
前記掲載項目を表示するエリアを少なくとも1つ選定し、
選定したエリアにフォローエリアが含まれる場合はフォローエリアの前記掲載項目を
前記端末へ送信し、
前記掲載項目を所定数
送信した後に、フォローエリア内の物件情報を
前記端末へ送信する
情報
提供方法。
【請求項5】
請求項
4に記載の情報
提供方法であって、
前記コンピュータは、
所定の期間内に更新された項目のなかからランダムで前記掲載項目を選定し、
選定した前記掲載項目が更新されたエリアのなかからランダムでエリアを選定する
情報
提供方法。
【請求項6】
請求項
4に記載の情報
提供方法であって、
前記コンピュータは、ライフスタイルに関する質問に対するユーザの回答に基づいて決められたエリアを前記フォローエリアとして保持する
情報
提供方法。
【請求項7】
端末とサーバで構成され、不動産物件を紹介するエリアに関するエリア情報と不動産物件に関する物件情報を
提供する情報
提供システムであって、
前記サーバは、
ユーザの嗜好に応じたエリアをフォローエリアとして保持する記憶部と
エリア情報内の複数の項目のなかから掲載項目を選定する項目選定部と、
前記掲載項目を表示するエリアを少なくとも1つ選定するエリア選定部と、
選定したエリアにフォローエリアが含まれる場合はフォローエリアの前記掲載項目を
前記端末へ送信する
送信部を備え、
前記
送信部は、前記掲載項目を所定数
送信した後に、フォローエリア内の物件情報を
前記端末へ送信する
情報
提供システム。
【請求項8】
請求項7に記載の情報提供システムであって、
前記端末は、サーバからプログラムを受信して動作し、前記エリア情報の掲載項目の間に所定の割合で前記物件情報を挿入し、前記掲載項目と前記物件情報を並べて表示する
情報提供システム。
【請求項9】
不動産物件を紹介するエリアに関するエリア情報と不動産物件に関する物件情報を表示する端末であって、サーバからプログラムを受信して動作し、
サーバが送信したエリア情報内の掲載項目と物件情報を受信し、
前記掲載項目の間に所定の割合で前記物件情報を挿入し、前記掲載項目と前記物件情報を並べて表示し、
前記サーバは、
ユーザの嗜好に応じたエリアをフォローエリアとして保持し、
エリア情報内の複数の項目のなかから前記掲載項目を選定し、
前記掲載項目を表示するエリアを少なくとも1つ選定し、
選定したエリアにフォローエリアが含まれる場合はフォローエリアの前記掲載項目を前記端末へ送信し、
前記掲載項目を所定数送信した後に、フォローエリア内の物件情報を前記端末へ送信する
端末。
【請求項10】
請求項1ないし
3のいずれかに記載の情報
提供装置の各部としてコンピュータを動作させるプログラム。
【請求項11】
請求項9に記載の端末の各部としてコンピュータを動作させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報提示装置、情報提示方法、情報提示システム、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
不動産物件を探すときに不動産情報サイトを利用することが一般的になっている。例えば、ユーザは、最寄り駅、エリア、または路線などで物件を探す場所を指定し、希望する物件の条件を不動産情報サイトに入力して物件を検索する。これにより、ユーザは希望の条件にあった物件を検索できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献】
【0004】
【文献】「あなたのための新しい街選び(1分でAI診断)|TownU(タウニュー)」、アルヒ株式会社、インターネット〈 URL:https://www.townu.jp/〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の不動産情報サイトを利用することでユーザは希望の物件を検索できる。しかしながら、大抵の場合、ユーザは馴染みのない場所は検索対象に含めないので、自分のライフスタイルに合った最適な住環境にある物件を見逃してしまうという問題があった。
【0006】
物件を探す対象の街が多ければ、より多くの希望の物件を検索できる。ユーザのライフスタイルにあった街を提案した上で、その街の情報とその街の物件情報を継続的に提供することで、最適な住環境で、最適な住居を探すことができると考えられる。
【0007】
非特許文献1のWebサイトでは、駅ごとに周辺地域の情報がまとめられており、駅名を入力すると、その駅周辺の情報を得ることができる。また、非特許文献1のWebサイトは、ユーザがいくつかの質問に回答すると、ユーザにとって住みやすい街(駅)を提案する機能を備える。非特許文献1のWebサイトでは、提案された街(駅)の周辺地域の情報を閲覧できるが、何度も継続してその街の情報を閲覧することはないと思われる。
【0008】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであり、ユーザのライフスタイルに合ったエリアの情報および当該エリア内の物件情報を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様の情報提供装置は、端末の画面に表示する、不動産物件を紹介するエリアに関するエリア情報と不動産物件に関する物件情報を提供する情報提供装置であって、ユーザの嗜好に応じたエリアをフォローエリアとして保持する記憶部とエリア情報内の複数の項目のなかから掲載項目を選定する項目選定部と、前記掲載項目を表示するエリアを少なくとも1つ選定するエリア選定部と、選定したエリアにフォローエリアが含まれる場合はフォローエリアの前記掲載項目を前記端末へ送信する送信部を備え、前記送信部は、前記掲載項目を所定数送信した後に、フォローエリア内の物件情報を前記端末へ送信する。
【0010】
本開示の一態様の情報提供方法は、端末の画面に表示する、不動産物件に関する物件情報とエリアに関するエリア情報を提供する情報提供方法であって、コンピュータが、ユーザの嗜好に応じたエリアをフォローエリアとして保持し、エリア情報内の複数の項目のなかから掲載項目を選定し、前記掲載項目を表示するエリアを少なくとも1つ選定し、選定したエリアにフォローエリアが含まれる場合はフォローエリアの前記掲載項目を前記端末へ送信し、前記掲載項目を所定数送信した後に、フォローエリア内の物件情報を前記端末へ送信する。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、ユーザのライフスタイルに合ったエリアの情報および当該エリア内の物件情報を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、不動産情報システムの全体構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、不動産情報システムの利用の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、ユーザに提示する質問の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、フォローエリアのエリア情報画面の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、エリア詳細画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、エリアフィード画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、サーバの構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図9】
図9は、エリア情報に含まれる項目の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、エリアフィード画面を出力する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、エリア情報の項目の選定を説明するための図である。
【
図13】
図13は、エリアフィード画面に表示する項目の抽出を説明するための図である。
【
図14】
図14は、エリア情報への物件情報の挿入を説明するための図である。
【
図15】
図15は、エリアフィード画面をスマートフォンで表示する例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0014】
[システム構成]
図1は、本実施形態の不動産情報システム1の全体構成の一例を示す図である。
図1に示す不動産情報システム1は、サーバ10とユーザ端末20を備える。サーバ10とユーザ端末20は、ネットワークを介して通信可能に接続されている。
図1では、1台のサーバ10のみを図示しているが、複数台の装置でサーバ10の機能を実現してもよいし、クラウド上の仮想マシンでサーバ10の機能を実現してもよい。また、
図1では、3台のユーザ端末20を図示しているが、ユーザ端末20の数をこれに限るものではなく、多数のユーザ端末20が存在する。
【0015】
サーバ10は、不動産の物件情報、エリア情報、およびユーザ情報を保持し、ユーザ端末20からの要求に応じて、物件情報やエリア情報を提供する。物件情報は、取引対象の不動産物件に関する情報である。エリア情報は、不動産情報を提供する地域を任意の複数の領域に分けたエリアに関する情報である。エリアとは、ライフスタイルに関係する環境や周辺施設状況などが似通った地理的な特定の範囲を座標のポリゴンでグループ化したものである。エリアは、生活圏の共通性、街の雰囲気など同じような特徴を持つ地域で分けるとよい。例えば、同じ駅を利用する地域であっても、駅の北側と南側などで特徴が異なる地域は別のエリアに分けるとよい。このエリアは固定的なものではなく、人口や町並み、周辺環境やライフスタイルの変化に応じて、随時変更してもよい。これにより、時の流れとともに変化する環境や周辺施設状況に応じた適切な地理的範囲をユーザに提案することができる。ユーザ情報は、本システムを利用するユーザに関する情報である。
【0016】
ユーザ端末20は、不動産物件を探しているユーザが使用する端末である。ユーザ端末20は、ユーザの操作に応じてサーバ10にアクセスし、サーバ10から物件情報やエリア情報を受信して表示する。ユーザ端末20として、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、およびタブレット端末などの機器を利用できる。
【0017】
[不動産情報システムの利用例]
図2のフローチャートを参照し、不動産情報システム1の利用の流れの一例について説明する。不動産情報システム1は、ユーザがユーザ端末20を操作してサーバ10にアクセスすることで利用できる。ユーザは、不動産情報システム1に会員登録することで、不動産情報システム1の提供する機能を利用できる。ユーザは、会員登録しなくても、不動産情報システム1の提供する一部の機能を利用できる。
【0018】
ユーザは、会員登録時にライフスタイル診断を実施する(ステップS1)。ライフスタイル診断は、ユーザのライフスタイルに合ったエリアを選定する処理である。ライフスタイル診断において、不動産情報システム1は、いくつかの質問をユーザに提示して回答を受け付け、ユーザの回答に基づいてユーザのライフスタイルに合った1つ以上(例えば5つ)のエリアを選定する。ユーザは、会員登録をしないでライフスタイル診断を実施することもできる。
【0019】
図3に例示した質問には、ユーザのライフスタイルに関する質問Q1~Q3と、物件の条件に関する質問Q9がある。
図3の質問は一例であり、これに限るものではない。ライフスタイルに関する質問Q1~Q3では、ライフスタイルに関する問いと複数の選択肢を提示する。ユーザは問いに対して自分に当てはまると思われる選択肢を選択する。複数の選択肢を選択可能な質問があってもよい。ライフスタイルに関する質問Q1~Q3の後に、物件の条件に関する質問Q9を提示する。物件の条件に関する質問Q9では、目的駅(目的地)への所要時間、物件の価格帯、物件の広さなどの希望する物件に関する質問をユーザに提示して回答を受け付ける。目的地への所要時間をライフスタイルに関する質問としてもよい。
【0020】
不動産情報システム1は、ユーザの回答に基づいてユーザのライフスタイルに合ったエリアを選定する。例えば、ユーザのライフスタイルに合ったエリアの選定は以下のように行われる。サーバ10は、質問Q1~Q3の選択肢のそれぞれについて、各エリアのスコアを保持している。サーバ10は、ユーザ端末20から回答を受信し、エリアごとに、ユーザが選択した選択肢に付与されたスコアを加算して平均値を求め、求めた平均値をエリアのスコアとする。サーバ10は、スコアの高い順に所定数のエリアを選定する。
【0021】
具体例を用いて説明する。サーバ10は、エリアのそれぞれについて、
図3の質問Q1~Q3(好きなこと、街の雰囲気など)の各選択肢(ショッピング、お散歩、ランニングなど)のスコアを保持している。例えば、「ショッピング」の選択肢について、「●●エリア」には3.8、「▲▲エリア」には2.9などのように、選択肢のそれぞれについて、エリアのそれぞれにスコアが付与されている。ユーザが質問Q1から「ショッピング」と「お散歩」を選択した場合、サーバ10は、エリアのそれぞれについて、「ショッピング」に付与されたスコアと「お散歩」に付与されたスコアを加算して平均値を求め、求めた平均値を質問Q1のスコアとする。他の質問Q2,Q3についても各エリアのスコアを求める。サーバ10は、エリアのそれぞれについて、各質問Q1~Q3のスコアを加算して平均値を求め、求めた平均値をエリアのスコアとする。サーバ10は、スコアの高い順に、例えば5つのエリアをユーザのライフスタイルに合ったエリアとして選定する。
【0022】
ライフスタイル診断においてエリアを選定する際、サーバ10は、目的地への所要時間や予算などの立地条件でエリアを絞り込み、絞り込んだエリアから、スコアの高い順にエリアを選定してもよい。これにより、ユーザのライフスタイルに合っているが、勤務先または学校などの目的地から遠いエリアや予算を超える物件が多いエリアを除外することができる。
【0023】
不動産情報システム1は、ライフスタイル診断で選定されたエリアをユーザのフォローエリアに追加する。フォローエリアとは、登録されたエリアである。フォローエリアは、ライフスタイル診断で選定される以外に、ユーザ自身で任意のエリアを追加できる。フォローとは、ユーザが気になるエリアを登録することである。後述するように、不動産情報システム1は、ユーザがフォローしたエリアの最新情報を一覧でユーザに提供するので、ユーザはフォローエリアの最新情報を容易に確認できるようになる。以下、ライフスタイル診断で選定したエリアとユーザが手動でフォローしたエリアを合わせてフォローエリアまたはフォロー中のエリアと称する。
【0024】
ライフスタイル診断後、ユーザは、不動産情報システム1を利用して、エリア情報や物件情報を閲覧できる(ステップS2)。ユーザは、ライフスタイル診断で選定されたエリアの情報を閲覧することで、エリアを深く知り、最適な居住エリアを探すことができる。エリア情報を提供する機能として、不動産情報システム1は、選択したエリアの詳細情報を表示する機能と、フォローエリアの最新情報を表示する機能を備える。不動産情報システム1の表示例は後述する。
【0025】
ユーザは、エリア情報や物件情報を閲覧し、気になる物件を見つけると、不動産情報システム1を介して、その物件について問い合わせる(ステップS3)。問い合わせ後、ユーザと事業者との間でのやり取りが行われる。
【0026】
[不動産情報システムの画面例]
図4ないし
図7を参照し、不動産情報システムの画面の一例について説明する。
【0027】
図4は、フォローエリアのエリア情報画面の一例を示す図である。例えば、ライフスタイル診断後にエリア情報画面が表示される。
図4の画面では、ライフスタイル診断で診断されたユーザのタイプ1110、「おすすめ」のエリア1120、およびユーザが自らフォローした「フォロー中」のエリア1130を表示し、エリアを探すための2つのボタン1140と住まい探しを始めるためのボタン1150を備える。
【0028】
画面内の「おすすめ」のエリア1120はライフスタイル診断で選定されたエリアであり、自動的にフォローされるエリアである。画面内の「フォロー中」のエリア1130はユーザ自身でフォローしたエリアである。
図4の例では、「おすすめ」と「フォロー中」に表示された6つのエリアがフォローエリアである。画面内のエリア名を選択すると、エリア詳細画面に遷移する。
【0029】
ユーザが「住所から」または「沿線から」のボタン1140を押下すると、住所または鉄道情報に基づいてエリアを検索できる。ユーザは検索したエリアを新たにフォローすることもできる。
【0030】
ユーザが住まい探しを始めるボタン1150を押下すると、後述のエリアフィード画面や物件画面に遷移する。ライフスタイル診断ボタンを備えて再度ライフスタイル診断を実行できてもよい。ライフスタイル診断の結果に応じて「おすすめ」のエリア1120が更新される。
【0031】
図4の画面は、上端にエリア、フィード、物件のタブ1160を備える。フィードタブを選択すると、フォローエリアの最新情報を表示するエリアフィード画面に遷移する。物件タブを選択すると、フォローエリア内のユーザの希望の条件に合った物件の一覧を表示する物件画面に遷移する。
【0032】
図5は、エリア詳細画面の一例を示す図である。
図5の画面では、エリア名1210、エリアの特徴1220、エリア内の施設情報1230、エリア内に存在する駅の情報1240を表示している。表示項目はこれに限るものではない。
【0033】
エリア情報として表示する内容は、例えば、サーバ10が外部のサービスまたはWebサイトから収集した情報、不動産情報システム1の利用データ(エリアのフォロワー数など)、事業者または管理者がサーバ10に入力した情報である。外部のWebサイトへのリンクを表示してもよい。
【0034】
図5の画面は、上端にエリアデータ、マップ、物件一覧のタブ1250を備える。マップタブを選択すると、エリアのマップを表示できる。マップ表示画面では、一般的な地図に加えて、航空写真、ハザードマップ、地歴マップなどの様々なマップが表示できてもよい。物件一覧タブを選択すると、エリア内の物件の一覧を表示できる。エリア詳細画面内に、エリア特徴、ライフスタイル記事、生活利便施設、または災害リスク情報を選択できるボタンやタブを備えてもよい。
【0035】
図6は、エリアフィード画面の一例を示す図である。エリアフィード画面は、フォローエリアの最新情報と物件情報を並べて表示した画面である。
【0036】
図6のエリアフィード画面では、フォローエリアのエリア情報の更新された掲載項目1310とフォローエリア内の物件情報1320を、同じ大きさで、左から右、上から下の順に並べて表示している。並べ方はこれに限るものではない。掲載項目1310と物件情報1320の表示サイズを異ならせてもよい。ユーザ端末20がスマートフォンの場合、掲載項目1310と物件情報1320を縦方向に並べてスクロールさせる。
【0037】
エリア情報の掲載項目1310はフォローエリアのエリア情報のうち更新された項目であり、後述のアルゴリズムに従って選択される。物件情報1320はフォローエリア内でユーザの希望条件に基づいて選定した物件の情報である。物件情報1320は所定の割合で掲載項目1310の間に挿入される。
図6の例では、3つの掲載項目1310に対して1つの割合で物件情報1320が挿入されている。
【0038】
掲載項目1310と物件情報1320は選択可能であり、掲載項目1310を選択すると、その項目の詳細が表示されているエリア詳細画面の該当箇所を表示できる。物件情報1320を選択すると、その物件の詳細を表示できる。
【0039】
図6の画面は、上端にエリア、フィード、物件のタブ1330を備える。エリアを選択すると、フォローエリアのエリア情報画面に遷移する。物件タブを選択すると、フォローエリア内のユーザの希望の条件に合った物件の一覧を表示する物件画面に遷移する。
【0040】
図7は、物件画面の一例を示す図である。
図7の物件画面では、物件条件1410と物件の情報1420を表示している。
【0041】
フォローエリアのエリア情報画面やエリアフィード画面で物件タブが選択された場合、
図7の物件画面に遷移し、フォローエリア内で物件条件1410に該当する物件の情報1420が表示される。エリア詳細画面から物件画面に遷移した場合は、エリア詳細画面で表示していたエリア内で物件条件1410に該当する物件の情報1420が表示される。
【0042】
物件条件1410をクリックすると、物件条件1410を変更できる。
【0043】
物件の情報1420は、物件の写真1421および問い合わせボタン1422を含む。物件の情報1420が選択されると、選択された物件のより詳細な情報が表示される。
【0044】
問い合わせボタン1422が押下されると、ユーザの情報が物件を取り扱う事業者へ通知されて、ユーザと事業者との間のやり取りが開始される。ユーザと事業者とは、不動産情報システム1を介してやり取りしてもよいし、他の方法を用いてもよい。
【0045】
図7の画面は、上端にエリア、フィード、物件のタブ1450を備える。エリアを選択すると、フォローエリアのエリア情報画面に遷移する。フィードタブを選択すると、フォローエリアの最新情報を表示するエリアフィード画面に遷移する。
【0046】
[サーバの機能ブロック図]
図8を参照し、サーバ10の構成の一例について説明する。
図8に示すサーバ10は、入出力部110、処理部120、および記憶部130を備える。サーバ10が備える各部は、演算処理装置、記憶装置等を備えたコンピュータにより構成して、各部の処理がプログラムによって実行されるものとしてもよい。このプログラムはサーバ10が備える記憶装置に記憶されており、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのコンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録することも、ネットワークを通して提供することも可能である。
【0047】
入出力部110は、ユーザ端末20との間での通信、外部から情報の収集、および事業者からの情報の入力を行う。
【0048】
処理部120は、ユーザ管理部121、エリア管理部122、エリアフィード部123、および物件管理部124で構成される。
【0049】
ユーザ管理部121は、不動産情報システム1を利用するユーザの情報を管理する。例えば、ユーザ管理部121は、ユーザに対してライフスタイル診断を行って回答を受け付けて、ユーザのライフスタイルに合ったエリアを選定し、選定したエリアをユーザのフォローエリアとしてユーザ情報131に保持させる。ユーザ管理部121は、ユーザからフォローするエリアを受け付けて、ユーザのフォローエリアとして記憶部130に記憶する。ユーザ管理部121は、ユーザから希望の物件の条件の入力を受け付けて、ユーザの希望の物件条件として記憶部130に記憶する。また、ユーザ管理部121は、ユーザに関する情報の追加、更新、または削除を実行したりする。
【0050】
エリア管理部122は、エリアの情報を管理し、エリア詳細画面を出力する。例えば、エリア管理部122は、各エリアに関する情報を外部のサービスやWebサイトから取得し、記憶部130に記憶する。エリア管理部122は、エリアの物件問い合わせ件数やエリアのフォロワー(エリアをフォローしたユーザ)数などの利用データを記憶部130に記憶する。
【0051】
エリアフィード部123は、記憶部130を参照して、フォローエリアの最新情報と物件情報を並べて表示したエリアフィード画面を出力する。エリアフィード部123は、同一種類の情報が連続して表示されないように、エリア情報から掲載項目をランダムで選定し、さらに物件情報を挿入したエリアフィード画面を出力する。エリアフィード画面の出力処理の詳細は後述する。
【0052】
物件管理部124は、不動産情報システム1で扱う物件の情報を管理し、物件画面を出力する。例えば、物件管理部124は、物件に関する情報を入力し、記憶部130に記憶する。物件管理部124は、条件に基づいた物件情報を検索し、ユーザに提示する。
【0053】
記憶部130は、ユーザ情報131、エリア情報132、および物件情報133を記憶する。
【0054】
ユーザ情報131は、ユーザに関する情報である。例えば、ユーザ情報131は、ユーザのフォローエリア、ユーザの希望する物件の条件である。ユーザの識別子にエリアの識別子を関連付けてフォローエリアとする。ユーザ情報131は、ユーザの氏名、住所、および連絡先などの情報を保持してもよい。
【0055】
エリア情報132は、各エリアに関する情報である。エリア情報132は、各エリアについて、行政機関または民間企業などから収集した定量データであってもよいし、不動産情報システム1の利用履歴から得られる利用データであってもよい。
図9にエリア情報132に含まれる項目の一例を示す。
図9では、地価、施設数、住民データ、子ども人口、支援制度、エリア内の物件平均価格、エリアのフォロワー数、エリア内の物件問い合わせ数、および記事コンテンツを例示している。
図9は、エリア情報132の項目の一例であり、これに限定するものではない。エリアフィード画面では、これらエリア情報132の項目の更新状態がチェックされて、更新された項目が表示される。エリア情報132は、ライフスタイル診断処理で用いる選択肢のそれぞれに付与されたスコアを保持してもよい。
【0056】
物件情報133は、紹介する不動産物件の情報である。
【0057】
なお、ユーザ端末20が、サーバ10からプログラムを受信し、プログラムに従ってサーバ10の備える機能の一部を実行してもよい。つまり、ユーザ端末20がサーバ10の各部の機能の一部を実行してもよい。例えば、ユーザ端末20は、処理部120で実行される表示画面を組み立てて出力する処理を実行してもよい。
【0058】
[エリアフィード処理]
図10のフローチャートを参照し、エリアフィード画面を出力する処理の流れの一例について説明する。
【0059】
ステップS11にて、サーバ10は、エリア情報132を参照し、所定期間内に更新された項目を確認する。
図11(a)の例では、「地価」、「住民データ」、および「支援制度」以外の項目が更新されている。ステップS11の処理は、例えば1日に1回程度の頻度で行われる。
【0060】
ステップS12にて、サーバ10は、更新された項目のなかからランダムで掲載項目を選定する。
図11(b)の例では、「物件平均価格」を選定した。掲載項目の選定は完全にランダムでなく、更新頻度が低い項目が選定されるようにしてもよい。例えば、年に一度しか更新されない項目は、所定の期間の間は必ず掲載項目として選定されるようにしてもよい。
【0061】
ステップS13にて、サーバ10は、ステップS12で選定した掲載項目のうち更新のあったエリアのなかからランダムでエリアを選定する。
図12の例では、物価平均価格が更新されていないエリアを除外し(
図12(a))、更新のあったエリアのなかから「●●エリア」、「○○エリア」、「DDエリア」を選定した(
図12(b))。選択するエリアの数は任意に設定できる。掲載項目に応じて選定するエリアの数を変化させてもよい。エリアの選定は完全にランダムでなく、掲載項目の内容に応じて選定されるようにしてもよい。例えば、掲載項目がフォロワー数の場合、フォロワー数が多い順にエリアを選定してもよい。
【0062】
ステップS14にて、サーバ10は、ステップS12,S13で選定した掲載項目とエリアの組み合わせをエリアフィード用のリストに追加する。例えば、ステップS12で「物件平均価格」を選定し、ステップS13で「●●エリア」、「○○エリア」、「DDエリア」を選定した場合、サーバ10は、エリアフィード用のリストに掲載項目とエリアを組み合わせた「●●エリア/物件平均価格」、「○○エリア/物件平均価格」、「DDエリア/物件平均価格」を追加する。
図13(a)に、エリアフィード用のリストの一例を示す。ステップS12~S14の処理を繰り返してエリアフィード用のリストを作成する。
図13(a)の例では、ステップS12~S14の処理を5回繰り返して、「物件平均価格」、「施設数」、「フォロワー数」、「物件問い合わせ数」、および「記事コンテンツ」の項目を選定し、項目それぞれにつき3つのエリアを選定した。
【0063】
サーバ10は、記憶部130にエリアフィード用のリストを保持し、例えば15分から数時間に1回程度の頻度でエリアフィード用のリストを更新する。
【0064】
ユーザが不動産情報システム1にアクセスし、エリアフィード画面を表示する際、ステップS15にて、サーバ10は、エリアフィード用のリストを参照し、ユーザのフォローエリアと組み合わせられた掲載項目を抽出する。
図13(b)にフォローエリアを示し、
図13(c)に
図13(a)のリストから抽出した掲載項目を示す。ユーザのフォローエリアは、「●●エリア」、「■■エリア」、「XXエリア」、「YYエリア」、「ZZエリア」、および「◆◆エリア」である。
図13(c)の例では、エリアフィード用のリストの上から順に、「●●エリア/物件平均価格」、「■■エリア/フォロワー数」、「●●エリア/物件問い合わせ数」、および「■■エリア/記事コンテンツ」を抽出した。
【0065】
掲載項目を抽出すると、ステップS16にて、サーバ10は、ステップS15で抽出した掲載項目の間にフォローエリア内の物件情報を挿入してエリアフィード画面を生成する。例えば、
図14に示すように、サーバ10は、エリア情報を3つ出力した後、物件情報を1つ出力する。
【0066】
挿入する物件情報は、フォローエリア内の物件であって、例えば、ユーザにおすすめする新着物件、あるいはユーザの希望する条件(例えば価格、間取り、広さ)を緩和した条件に合致したおすすめ物件に関する情報である。もしくは、直前の掲載項目のエリア内の物件情報を挿入してもよい。例えば、
図14の例の場合、「●●エリア/物件平均価格」、「■■エリア/フォロワー数」、「●●エリア/物件問い合わせ数」を出力後の物件情報1を「●●エリア」または「■■エリア」内の物件の情報とする。
【0067】
図10の処理は、全てサーバ10で行ってもよいし、一部の処理をユーザ端末20で行ってもよい。
【0068】
サーバ10は、エリアフィード画面の生成処理と同様の処理でメールを生成してもよい。例えば、サーバ10は、1週間に1度の頻度で、フォローエリアの最新情報と物件情報を含むメールを生成し、ユーザに送信する。メール内のエリア情報と物件情報の並び方は
図10の処理と同様に選定する。ユーザがメール内のエリア情報または物件情報をクリックすると、不動産情報システム1において対応する情報の詳細が表示される。
【0069】
図15は、エリアフィード画面をスマートフォンで表示する例を説明するための図である。スマートフォンでは、掲載項目1310と物件情報1320を縦に並べて表示する。スマートフォンで表示する場合も、掲載項目1310の間に物件情報1320が挿入される。ユーザは、エリアフィード画面をスクロールさせて掲載項目1310と物件情報1320を確認できる。
【0070】
以上説明したように、本実施形態の不動産情報システム1は、不動産物件を紹介するエリアに関するエリア情報と不動産物件に関する物件情報を提示する不動産情報システム1であって、ユーザの嗜好に応じたエリアをフォローエリアとして保持し、エリア情報内の複数の項目のなかから掲載項目を選定し、掲載項目を表示するエリアを少なくとも1つ選定し、選定したエリアにフォローエリアが含まれる場合はフォローエリアの掲載項目を出力し、掲載項目を所定数出力した後に、フォローエリア内の物件情報を出力する。これにより、ユーザは、ユーザ自身の嗜好に応じたフォローエリアについての最新情報を閲覧し、エリアを深く知り、最適な居住エリアを探すとともに、フォローエリア内の物件情報を閲覧し、最適な住居を探すことができる。エリアフィード画面は、エリアの最新情報を元に随時更新されるので、ユーザは、Webサイトにアクセスするだけで興味のあるエリアの最新の情報を簡単に得ることができる。そのため、ユーザが不動産情報システム1を利用する頻度の向上が見込まれ、さらに、フォローエリアの情報がピックアップされて表示されるので、フォローエリアへの興味を抱かせることが期待できる。
【0071】
一般にソーシャルネットワークサービス(SNS)におけるフォローの対象は人である。ユーザはフォローした人がSNSに投稿した内容を容易に確認できる。これに対して、不動産情報システム1におけるフォローの対象はエリアである。不動産情報システム1がエリアに関する情報を提示することで、ユーザはフォローエリアの情報を容易に確認できる。また、SNSはフォローした人の投稿を新しい順で並べて表示する機能を備えるので、ユーザはフォローした人の最新情報を容易に確認できる。不動産情報システム1では、フォローエリアについて、更新されたエリア情報を並べて表示するエリアフィード機能を備える。エリアフィード機能はフォローエリアの最新情報を容易に確認することができ、最適な居住エリアの選択に貢献する。
【符号の説明】
【0072】
1…不動産情報システム
10…サーバ
110…入出力部
120…処理部
121…ユーザ管理部
122…エリア管理部
123…エリアフィード部
124…物件管理部
130…記憶部
131…ユーザ情報
132…エリア情報
133…物件情報
20…ユーザ端末
【要約】
【課題】ユーザのライフスタイルに合った物件情報を提供する。
【解決手段】不動産物件を紹介するエリアに関するエリア情報と不動産物件に関する物件情報を提示する不動産情報システム1である。不動産情報システム1は、ユーザの嗜好に応じたエリアをフォローエリアとして保持し、エリア情報内の複数の項目のなかから掲載項目を選定し、掲載項目を表示するエリアを少なくとも1つ選定し、選定したエリアにフォローエリアが含まれる場合はフォローエリアの掲載項目を出力し、掲載項目を所定数出力した後に、フォローエリア内の物件情報を出力する。
【選択図】
図6