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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】電気掃除機
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/30 20060101AFI20240702BHJP
【FI】
A47L9/30
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023171556
(22)【出願日】2023-10-02
(62)【分割の表示】P 2020156220の分割
【原出願日】2020-09-17
(65)【公開番号】P2023166025
(43)【公開日】2023-11-17
【審査請求日】2023-10-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】上甲 康之
(72)【発明者】
【氏名】矢野 将
(72)【発明者】
【氏名】高橋 幸太郎
(72)【発明者】
【氏名】上野 真司
(72)【発明者】
【氏名】藤元 貴志
(72)【発明者】
【氏名】山谷 遼
(72)【発明者】
【氏名】峰岸 裕一
【審査官】粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-049919(JP,A)
【文献】特開2010-005094(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ごみの吸込口と、回転ブラシと、光を掃除対象面に照射する光源と、前記光源による上方に向かう光を遮光する上シェードと、を有する吸込口体を備える電気掃除機であって、
前記光源は、前記吸込口体において前記回転ブラシよりも前方に配置され、
前記吸込口体は、前記吸込口体の前端より下かつ前面をへこませ、
前記光源及び前記上シェードは、前記吸込口体の前記へこませた領域に配置されることを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】
前記吸込口体は、前記光源の正面側にカバーを有し、
前記カバーは、前記へこませた領域において露出されることを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項3】
前記光源は、緑色LEDであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気掃除機。
【請求項4】
前記光源の前方にレンズを備えることを特徴とする請求項3に記載の電気掃除機。
【請求項5】
前記光源が実装された基板は、鉛直方向に配置されることを特徴とする請求項4記載の電気掃除機。
【請求項6】
前記上シェードは、前後方向に床面と並行に配置されることを特徴とする請求項5に記載の電気掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、国際公開2008/035478号(特許文献1)がある。この公報には、「塵埃を含む気体を吸入する吸込口を有する吸込口体と、前記吸込口体に配置される発光ダイオードとを備え、前記吸込み体に接触するように又は床面とほぼ平行に配置したとき、前記発光ダイオードから発して前記吸込口体の外部に照射される光の照射範囲が床面とほぼ平行に延びる方向から下方の方向に広がるように、前記発光ダイオードは前記吸込口体に配置されている電気掃除機」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開2008/035478号(例えば請求項1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示の技術は、ごみの視認性の向上等という観点からは改善の余地があった。
そこで、本発明は、ごみの視認性の向上等を図ることができる電気掃除機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明の電気掃除機は、ごみの吸込口と、回転ブラシと、光を掃除対象面に照射する光源と、前記光源による上方に向かう光を遮光する上シェードと、を有する吸込口体を備える電気掃除機であって、前記光源は、前記吸込口体において前記回転ブラシよりも前方に配置され、前記吸込口体は、前記吸込口体の前端より下かつ前面をへこませ、前記光源及び前記上シェードは、前記吸込口体の前記へこませた領域に配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ごみの視認性の向上等を図ることができる電気掃除機を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態の電気掃除機の外観斜視図である。
図2】第1実施形態の電気掃除機に備えられる操作部の上面図である。
図3】第1実施形態の電気掃除機に備えられる吸込口体の構造を説明する側面図である。
図4】照射する光の色相を説明するマンセル表色系の色相環であり、第1の例を説明する図である。
図5】照射する光の色相を説明するマンセル表色系の色相環であり、第2の例を説明する図である。
図6】照射する光の色相を説明するマンセル表色系の色相環であり、第3の例を説明する図である。
図7】照射する光の波長を説明する図であり、第4の例を説明する図である。
図8図7に示す帯状の可視光領域のうち、両端の波長同士を接続して環状に形成した波長領域を示す図である。
図9】床面上のごみに対して真上から光を照射したときのごみにおける光の照射面を説明する図である。
図10】床面上のごみに対して斜め(0°<α<90°)から光を照射したときのごみにおける光の照射面を説明する図である。
図11】光の照射角度に対する照度を示すグラフである。
図12】掃除時に使用者が行う工程を説明するフローチャートである。
図13】第2実施形態の電気掃除機に備えられる吸込口体の構造を説明する側面図である。
図14】第2実施形態の電気掃除機に備えられる操作部の上面図である。
図15】第2実施形態の電気掃除機を用いた掃除時に使用者が行う工程を説明する図である。
図16】第3実施形態の電気掃除機に備えられる操作部の上面図である。
図17】第4実施形態の電気掃除機に備えられる操作部の上面図である。
図18】第5実施形態の電気掃除機に備えられる操作部の上面図である。
図19】第6実施形態の電気掃除機に備えられる吸込口体の構造を説明する側面図である。
図20】第7実施形態の電気掃除機に備えられる吸込口体の構造を説明する側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら本開示を実施するための形態(実施形態と称する)を説明する。ただし、本開示は以下の実施形態に限られず、例えば異なる実施形態同士を組み合わせたり、本開示の効果を著しく損なわない範囲で任意に変形したりできる。また、同じ部材については同じ符号を付すものとし、重複する説明は省略する。更に、同じ機能を有するものは同じ名称を付すものとする。図示の内容は、あくまで模式的なものであり、図示の都合上、本開示の効果を著しく損なわない範囲で実際の構成から変更することがある。
【0009】
図1は、第1実施形態の電気掃除機100の外観斜視図である。電気掃除機100は、床面500(図3)と床面500の吸収光との対応関係が認知可能なコンテンツ(後記)に応じて、床面500の吸収光にある光L(図3)のオンオフを切り替えることができるものである。このようにすることで、掃除効率を向上できる。
【0010】
電気掃除機100は、ハンディ状態、スティック状態など各種の使用形態に変更し、床面500(図3参照。掃除対象面の一例であり、例えば棚等の上面等でもよい)を掃除できるものである。電気掃除機100は、図示の例に限られず、ロボット掃除機でもよい。
【0011】
電気掃除機100が収納される支持台70は、電気掃除機100に延長管300(付属品)及び標準の吸込口体200(付属品)を接続したスティック状態で収納するものであり、ベース71及びスタンド72を備えて構成される。電気掃除機100は、何れも不図示の小型吸口(付属品)、ほうき型吸口(付属品)、延長ホース(付属品)等を接続して用いることができる。吸込口体200は、モータ(不図示)によって回転ブラシ201(図3)が回転するパワーブラシ式である。
【0012】
電気掃除機100は、掃除機本体1、ダストケース2(集塵装置)、及び蓄電池3を備える。掃除機本体1は、本体部10、モータケース11、及びハンドル12を備える。本体部10は、延長管300を通じて吸込口体200に接続され、モータケース11に収容されたモータ(不図示)の駆動により生じた気流により、床面500のごみを吸い上げる。吸い上げられたごみは、ダストケース2に捕集される。モータが使用する電力は、蓄電池3により供給される。使用者はハンドル12を把持しながら吸込口体200を所望の方向に移動させることで、床面500を掃除できる。ハンドル12(図1)の正面側には操作部121が設置される。
【0013】
図2は、第1実施形態の電気掃除機100に備えられる操作部121の上面図である。操作部121は、操作部122,123,124を備える。操作部122は、吸込口体200(図3)に備えられる光源202(図3)の発光を制御する例えばボタンであり、押下毎に、例えば点灯又は消灯が切り替えられる。詳細は後記するが、操作部122は、床面500の色に応じた光源202を光らせる操作(例えば後記のコンテンツに含まれる)を受け付けるように構成される。これにより、床面500のごみを視認し易くできる。
【0014】
操作部123は、モータケース11に収容されたモータによる吸い上げ力を強又は弱に切り替える例えばボタンであり、押下毎に、モータに付与される電圧の高低が切り替えられる。モータが停止した状態で操作部123を押下することで、例えば吸い上げ力が強の状態でモータの駆動が開始される。操作部124は、モータケース11に収容されたモータの駆動を停止及び光源202を消灯させる例えばボタンである。即ち、第1実施形態では、消灯は、操作部122によっても、操作部124によっても行うことができる。
【0015】
図3は、第1実施形態の電気掃除機100に備えられる吸込口体200の構造を説明する側面図である。吸込口体200は、回転ブラシ201と、ごみの吸込口203と、光源202とを備える。回転ブラシ201は、左右方向に延在する回転軸205を中心とした回転によりごみ(塵埃等)を掻き上げる。吸込口203は、回転ブラシ201により掻き上げられたごみを吸い込む入口である。光源202は、床面500が吸収する吸収色の光Lを床面500に照射する。光源202は少なくとも1色を発光可能な例えばLEDを備えて構成され、床面500の色を視認した使用者が、床面500のごみを視認し易くするために、必要に応じて例えば点灯(点滅でもよい)されるものである。
【0016】
図4は、照射する光Lの色相を説明するマンセル表色系の色相環(以下、適宜マンセル色環という)であり、第1の例を説明する図である。マンセル色環は中心Pを有する環状のマンセル色票であり、図示の例では、円周を20等分した20色相を有する。円周上の記号は色相(「色」と同義)を表し、Rは赤、Yは黄色、Gは緑、Bは青、Pは紫を意味する。
【0017】
例えば、床面500が吸収し易い色である吸収色の光Lを光源202(図3)から照射すれば、床面500が光Lを吸収するため、ごみによって反射した光Lを使用者が視認し易くなり、ごみの位置を確認し易くできる。そこで、例えば、光源202は、床面500の吸収色の光Lとして、図4に示すマンセル色環において、20色相のうちの、床面500の色に対応する色相に隣接する2つの色相間の領域以外の領域に属する色相を有する非同系色の光Lを照射する。非同系色の光Lを照射することで床面500に光Lを吸収し易くさせて反射を抑制し、ごみを目立たせ易くできるため、ごみの視認性を向上できる。
【0018】
例えば、床面500の色相C1についていえば、20色相のうちの色相C1に隣接する色相は、色相5YR及び色相10YRである。色相C1を含む色相5YRと色相10YRとの間の領域が床面500の色相C1と同系色であると定義すると、光源202(図3)は、当該同系色以外の領域に属する色相である非同系色の光Lを照射する。なお、単色の光Lが照射される場合には、非同系色の中から任意の1色が、複数色の光Lが照射される場合には任意の2色以上が選択可能である。
【0019】
光源202は、第1実施形態では、単色の光Lを照射するように構成され、具体的には例えば緑色(5G)に発光する緑LEDを備える。上記操作部121(図2)は、床面500の色に応じた光源202による単色の光Lの照射の有無を切り替える操作を受け付けるように構成される。これにより、使用者は、床面500の色に応じ、ごみを視認し易いときにのみ光Lの照射を行って、ごみを視認し易くできる。
【0020】
操作部121は、更に、床面500の色と、光源202から照射される吸収色の光Lと、の対応関係を認知可能な媒体であるコンテンツの内容に沿って光源202を光らせる操作を受け付けるように構成される。ここでいうコンテンツは、例えば、少なくとも電気掃除機100の取扱説明書を含む。取扱説明書は、電気掃除機100(図1)と同梱された紙製の書類でもよいし、例えば電気通信回線、有線LAN、無線LAN等を通じて遠隔地のサーバ(不図示)に格納された電子媒体でもよい。どうようなものであっても、操作部121は、コンテンツである例えば取扱説明書の内容に沿って光源202を光らせるという、使用者による操作を受け付けることができる。
【0021】
コンテンツには、床面500が吸収する吸収色の光Lに関する説明が含まれ、例えば、木床のフローリング、カーペット等の床の種類と、その床面500の特徴に適した光Lの色の説明が含まれる。例えば、木床のフローリングは、一般的に、黄色(5Y)と紫色(5P)との間の木の色に近い。このため、色相5Yと色相5Pとの間の領域以外の領域の色相の光L、具体的には例えば、黄緑色(7.5GY)と青色(5B)との間の色相の光Lを照射すれば、ごみと床面500との色差を大きくでき、ごみを目立たせ易くできる。
【0022】
そこで、光源202として緑LEDのみを備える第1実施形態の場合、例えば「木床のフリーリングの場合は緑色を選択する」旨がコンテンツに含まれており、使用者は、視認により床面500が木床のフローリングであると判断した場合には、操作部121の操作により緑色の光Lが床面500に照射される。これにより、床面500の色に応じて簡単に光源202を発光できる。
【0023】
なお、光源202として例えば緑LEDのみを備える場合には、コンテンツには、緑色の光Lを照射したときに視認し易くなる床面の色についてのみが含まれる。従って、この場合、コンテンツには、緑色の光Lの照射により視認性が低下し得る緑色の床面(例えば畳)に関する内容は含まれない(例えば取扱説明書に記載されない)。ただし、コンテンツの内容はこれに限られず、コンテンツは、更に、又はこれに代えて、緑色の光Lの照射を避けるべき床面500に関する内容(例えば畳等の種類、材質、色等)を含んでもよい。このため、使用者は、コンテンツに沿った操作を行うことで、意図しない視認性の低下を抑制できる。
【0024】
また、詳細は後記するが、複数色を発光可能な光源202を備える場合には、使用者は、床面500の色に応じて簡単に光源202の発色光を選択できる。これにより、ごみの視認性を向上でき、掃除を効率化できる。更には、「床面の色が茶色の場合は緑色を選択する」とコンテンツに含まれていれば、使用者は床面500の種類(材質)にかかわらず色で判断でき、より短時間で光源202を発光又は選択できる。
【0025】
このように、使用者がコンテンツに沿って光源202の発光を制御することで、過度の試行錯誤を要することなく、ごみを視認し易くできる。また、コンテンツが取扱説明書を含むことで、使用者が手元の取扱説明書に沿って操作部を操作でき、電気掃除機100の操作性を向上できる。
【0026】
コンテンツは、例えば、文章、図、音声等を通じて、使用者に利用可能なものである。コンテンツは、取扱説明書を含むことが、取扱説明書とともに又は取扱説明書に代えて、インターネットを通じて携帯情報端末(スマートホン等)に表示されるWebコンテンツ(Web上に表示される取扱説明書でもよい)、人工知能を有する音声スピーカ、店頭に置かれるカタログ及びPOP広告などでもよい。また、電気掃除機100の機種によって光源202の色が異なる場合もあるため、コンテンツは、該当機種を特定可能な型式及び商品名等を含むことが好ましい。このようにコンテンツは、本開示に係る電気掃除機100に対応して使用され、使用者が本開示の概要及び効果を認知可能なものである。
【0027】
図5は、照射する光Lの色相を説明するマンセル表色系の色相環であり、第2の例を説明する図である。上記の図4では非同系色の光Lの照射を説明したが、図5は、非同系色の中でも好ましい色を例示する。
【0028】
ごみと床面500との色差が大きいほど、光Lを照射したときに床面500に対してごみを際立たせ、ごみを視認し易くできる。そこで、光源202は、床面500の吸収色の光Lとして、図5に示すマンセル色環において、マンセル色環の中心角が床面500の色相C1を起点とした周方向両側30°以内の領域以外の領域に属する色相を有する光Lを照射することが好ましい。周方向両側30°以内の範囲は、例えば7.5YRを中心とすると両端は10R及び5Yであり、中心の色7.5YRを表す記号のY,Rのうち、少なくとも1つを含む範囲であり、同系色と扱うことができる範囲に相当する。このような色相の光Lを照射することで、照射する光Lを床面500の色から大きく変えることができ、床面500に吸収し易くさせて反射を抑制でき、ごみの視認性を向上できる。
【0029】
図6は、照射する光Lの色相を説明するマンセル表色系の色相環であり、第3の例を説明する図である。図6は、図4及び図5の例よりもさらに好ましい色を例示する。
【0030】
上記のように、ごみと床面500との色差が大きいほどごみを視認し易くできる。そこで、光源202は、床面500の吸収色の光Lとして、図6のマンセル色環において、床面500の色相C1と補色関係にある色相C2と、明所視の比視感度が最大となる色相C3と、の間の領域のうち範囲が狭い方の領域に属する色相を有する光を照射することが好ましい。補色関係とは、マンセル色環において、中心Pについて点対称の色相同士を意味する。補色とは、互いの色を引き立てあう色である。なお、色相C4は、暗所視の比視感度が最大となる色相である。
【0031】
例えば、床面500の色相C1が7.5YR(暗い緑みの黄)の場合、その補色である色相C2の7.5B(青)と、明所視の比視感度が最大となる色相C3の7.5GYとの間であって狭い領域に属する色相の光Lが照射される。このようにすることで、比視感度の高い領域の光Lによるごみにおける反射光の光量増大化と、床面500での反射光とごみによる反射光の色差増大化とを両立でき、ごみの視認性を向上できる。
【0032】
図7は、照射する光Lの波長を説明する図であり、第4の例を説明する図である。図7は、400nm以上700nm以下の帯状の可視光領域を示し、横軸が波長である。波長W1は、床面500の色(図6の色相C1に対応)と補色関係にある色の主成分波長(図6の色相C2に対応)である。波長W2は、暗所視での比視感度が最大となる波長(図6の色相C4)であり、通常は507nmである。波長W3は、明所視での比視感度が最大となる波長(図6の色相C3)であり、通常は555nmである。波長W4は、床面500の色の分光反射率の主成分波長であり、例えば600nmである。これらにおいて、主成分波長は、エネルギの極大値を得る波長、又は、エネルギの和が最大となる波長域の波長の何れかである。
【0033】
図8は、図7に示す帯状の可視光領域のうち、両端の波長同士(400nm及び700mn)を接続して環状に形成した波長領域を示す図である。図6に示す波長領域において、光源202は、床面500の吸収色の光Lとして、床面500の色と補色関係にある色の主成分波長(図7の波長W1に対応)と、明所視の比視感度が最大となる波長(図7の波長W3に対応)との間に形成される領域のうち、範囲が狭い方の領域に属する色相の光を照射することが好ましい。このようにすることで、比視感度の高い領域の光Lによるごみにおける反射光の光量増大化と、床面500での反射光とごみによる反射光の色差増加化とを両立でき、ごみの視認性を向上できる。なお、照射する光Lの非同系色を除く色の床面500、即ち、照射する光Lの同系色の床面500が、照射を避けるべき床面500に相当する。
【0034】
図3に戻って、光源202は、正面下側に配置された回転ブラシ201の上方に配置される。光源202は、例えば緑色に発光する少なくとも1つのLED221と、LED221を実装する少なくとも1つの基板222と、LED221の正面側に配置された曲率を有する例えば円柱状のレンズ223とを備える。レンズ223を備えることで、光源202の正面側下方に位置する床面500に光Lを照射し易くできる。ただし、レンズ223は必須ではなく、LED221からの光Lが直接床面500に照射されてもよい。基板222は上下方向(鉛直方向)に配置される。
【0035】
レンズ223の正面側にはカバー224が配置される。LED221の上側には、遮光性を有する上シェード225が配置される。上シェード225により、LED221からの光Lを遮蔽できる。これにより、ごみを見やすくするためにより光Lの強度を上げたとしても、使用者がLED221の光Lを直接視認することを抑制できるとともに、掃除箇所以外での反射光を抑制できるため、ごみの視認性を向上できる。
【0036】
光源202は、床面500に対する光Lの照射角度αが例えば5°以下になるように配置される。照射角度について、図9図11を参照して説明する。
【0037】
図9は、床面500上のごみ501に対して真上から光Lを照射したときのごみ501における光Lの照射面を説明する図である。図9及び後記図10では、説明の簡略化のために、面積がAfの床面500の上に、球体のごみ501を置き、面積がAfの床面500に向かって光Lを照射する場合を考える。
【0038】
床面500の法線上(α=90°)にある点から光束ΦEfの平行光である光Lを照射したとき、ごみ501への光Lの照射面積はAdであり、ごみ501への光Lの光束はΦEdである。また、床面500の照度(=光束/面積)とごみ501の照度とが等しくなるため、ごみ501の照度を床面500の照度で割った照度比は1である。
【0039】
図10は、床面500上のごみ501に対して斜め(0°<α<90°)から光Lを照射したときのごみ501における光Lの照射面を説明する図である。ごみ501の照度は、床面500と光Lの光軸L1との為す角度(光Lの照射角度α)に依存しないが、床面500の照度はsinαに比例するため、照度比は1/sinαとなる。
【0040】
図11は、光Lの照射角度αに対する照度比を示すグラフである。人間の感覚が対数的であることを考慮すると、少なくとも照度比が10倍以上になっていることが好ましい。図11において照度比が10倍以上になる照射角度αは5.7°以下である。従って、床面500に対して通常は垂直に照射される環境光に対して色差及び光量のコントラストをより際立たせるため、光源202(図3)による光Lの照射角度αは5.7°以下、好ましくは5°以下である。従って、第1実施形態では、光源202は、床面500に対する光Lの照射角度αが例えば5°以下になるように配置される。
【0041】
図3に戻って、吸込口体200は、正面(回転ブラシ201の正面側)に、吸込口体200よりも軟質の材料(例えばゴム、ウレタン等の弾性体製)で構成されたバンパ204を備える。バンパ204は、吸込口体200のうち、正面側に最も突出した部分である。バンパ204は、更に左右側方に備えられてもよい。バンパ204を備えることで、吸込口体200が壁、家具等の障害物に衝突したときに衝撃を吸収し、光源202を衝撃から保護できる。また、障害物への傷の付着を抑制できる。
【0042】
光源202(具体的にはLED221。特に断らない限り以下同じ)は、バンパ204の上端2041よりも高い位置に配置される。即ち、床面500の位置をH0とすると、光源202の高さ位置(HL)から床面500までの長さ(HL-H0)は、バンパ204の上端2041の高さ位置(HB1)から床面500までの長さ(HB1-H0)よりも長くなっている。これにより、床面500に障害物があってもバンパに衝突させて衝撃を緩衝でき、吸込口203への傷つき、及びごみの付着等による光源202への意図しない色の入り込みを抑制できる。これにより、ごみの視認性低下を抑制できる。
【0043】
光源202は、回転ブラシ201の上端2011よりも高い位置に配置される。即ち、光源202の高さ位置(HL)から床面500までの距離(HL-H0)は、回転ブラシ201の上端2011の高さ位置(HB2)から床面500までの距離(HB2-H0)よりも長くなっている。これにより、光源202の配置場所が比較的高くなり、照射角度αが大きくなるが、光源202は上記のように床面500の吸収色を照射するため、大きな照射角度αに起因するごみの視認性低下を抑制できる。
【0044】
光源202は、更に、回転ブラシ201の回転軸205よりも背面側に配置される。即ち、正面背面方向(前後方向)において、吸込口体200の正面側端部であるバンパ204の位置をD0とすると、光源202の位置(DL)からバンパ204の位置(D0)までの距離(DL-D0)は、回転軸205の位置(DB)からバンパ204の位置(D0)までの距離(DB-D0)よりも長くなっている。これにより、正面側に配置された回転ブラシ201を例えば壁際等に近づけてごみを捕集し易くでき、ごみの視認性及び捕集性を両立できる。
【0045】
図12は、掃除時に使用者が行う工程を説明するフローチャートである。掃除開始時、使用者は、電気掃除機100の電源をONにし(ステップS1)、これにより、回転ブラシ201(図3)の回転駆動が開始される。次いで、使用者は床面500(図3)の色を確認し(ステップS2)、例えば取扱説明書に含まれる(記載される)コンテンツを確認する(ステップS3)。確認の結果、使用者は、必要に応じて、コンテンツに応じた操作部122への操作を行い、床面500に光Lを照射する(ステップS4)。そして、ごみの視認性を向上させた状態で掃除を行う(ステップS5)。
【0046】
使用者は、床面500のごみが無くなったと感じるまで掃除を行い(ステップS6のNo)、無くなったと感じれば(Yes)、掃除を終了して電気掃除機100の電源をOFFにする(ステップS7)。電源OFFにより、吸引力を生じるモータ(不図示)の駆動及び回転ブラシ201の回転が停止するとともに、光源202(図3)が消灯する。
【0047】
以上の第1実施形態の電気掃除機100(図1)によれば、ごみの視認性を向上させながら掃除でき、掃除効率を向上できる。
【0048】
図13は、第2実施形態の電気掃除機101に備えられる吸込口体230の構造を説明する側面図である。電気掃除機101は、吸込口体200(図3)に代えて吸込口体230を備えること以外は、電気掃除機100(図1)と同じである。
【0049】
吸込口体230は、床面500の色を検出する検出装置231を備える。検出装置231は例えばカメラ等の撮像装置であり、撮像装置により撮像された画像又は映像の解析により、床面500の色を検出できる。
【0050】
電気掃除機101は、掃除機本体1に制御装置5を備え、制御装置5は、検出された色及び上記コンテンツに基づき、光源202による光Lの照射を行う。即ち、制御装置5は、例えば取扱説明書等のコンテンツに含まれる内容通りの光Lの照射を行うことができる。制御装置5は、検出装置231に対し、図中破線で示す電気信号線により接続される。制御装置5は、光源202が単色の光Lを照射可能な場合には、検知された色及び上記コンテンツに基づき、照射を行うか否かを判断する。一方で、制御装置5は、光源202が複数の光Lを照射可能な場合には、照射する光Lの色を選択、又は、照射可能な色が無い場合には照射しない判断を行う。そして、制御装置5は、判断の結果に沿って、光源202の発光を制御する。
【0051】
制御装置5は、いずれも図示はしないが、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えて構成される。そして、制御装置5は、ROMに格納されている所定の制御プログラムがRAMに展開され、CPUによって実行されることにより具現化される。
【0052】
図14は、第2実施形態の電気掃除機101に備えられる操作部451の上面図である。操作部451は、吸込口体230(図13)に備えられる光源202(図13)の発光を制御する例えばボタンである操作部452と、上記の操作部123,124とを備える。操作部452は、床面500(図13)の色に応じた光源202から照射される光Lの色を選択する操作を受け付けるように構成される。操作部452は、検出装置231(図13)によって床面500の色を検出して自動的に光Lを照射する操作を受け付ける操作部4522と、上記の操作部122(図2)とを備える。従って、第2実施形態では、床面500の色に応じた自動的な光Lの照射、又は、コンテンツを確認した使用者による操作に基づく手動的な光Lの照射、のいずれかを使用者が任意に選択できる。
【0053】
図15は、第2実施形態の電気掃除機101を用いた掃除時に使用者が行う工程を説明する図である。使用者が操作部122(図14)を操作した場合には上記図12のフローが行われるため、以下では一例として、操作部4522が操作された場合を説明する。また、上記図12と同じステップについては同じステップ番号を付し、重複する説明は省略する。
【0054】
電気掃除機100の電源をオンにし(ステップS1)、使用者が操作部4522を操作すると(ステップS11)、床面500の色の検出が行われる(ステップS12)。検出は、検出装置231(図13)を用い、制御装置5(図13)により行われる。検出後、制御装置5は、検出結果と上記のコンテンツとを比較し(ステップS13)、比較結果に応じて光Lを照射する(ステップS14)。使用者は光Lが照射された状態で掃除を行う(ステップS5~S7)。掃除中、所定時間ごとに床面500の検出を行ってもよいし、常時行ってもよい。そして、色が変わる毎に、光Lを消灯したり、色を変えたりしてもよい。掃除終了により(ステップS6、Yes)、電源がオフにされる(ステップS7)。
【0055】
以上の第2実施形態の電気掃除機101によれば、床面500の色に応じて吸収色を有する光Lが自動的に照射されるため、使い勝手を向上できる。
【0056】
図16は、第3実施形態の電気掃除機102に備えられる操作部421の上面図である。電気掃除機102は、操作部121(図2)に代えて操作部421を備えること以外は電気掃除機100(図1)と同じである。第3実施形態では、光源202は、例えば赤色及び緑色の複数色の光Lを切り替えて照射するように構成され、例えば、いずれも不図示の赤色LED及び緑LEDを備える。
【0057】
操作部421は、吸込口体200(図3)に備えられる光源202(図3)の発光を制御する例えばボタンである操作部422と、上記の操作部123,124とを備える。操作部422は、床面500の色に応じた光源202から照射される光Lの色を選択する操作を受け付けるように構成される。具体的には、操作部422は、光源202を消灯する操作部4221と、光源202を赤色に発光させる操作部4222と、光源202を緑色に発光させる操作部4223とを備える。
【0058】
床面500の色を確認した使用者は、上記コンテンツに基づき、照射する光Lの色を選択する。赤色を選択した場合、使用者は操作部4222を操作して、光源202を赤色に発光させる。緑色を選択した場合、使用者は操作部4223を操作して、光源202を緑色に発光させる。照射の結果見え難い等の場合、使用者は操作部4221を操作して、光源202を消灯する。
【0059】
以上の第3実施形態の電気掃除機102によれば、床面500の色に応じて複数色の光Lを照射し分けられるため、様々な色の床面500に対して視認性を向上できる。
【0060】
図17は、第4実施形態の電気掃除機103に備えられる操作部431の上面図である。電気掃除機103は、操作部121(図2)に代えて操作部431を備えること以外は電気掃除機100(図1)と同じである。第4実施形態では、光源202は、例えば白系の色を有する床面500(図3)の吸収色、及び、茶系の色を有する床面500の吸収色、を含む複数色の光Lを切り替えて照射するように構成される。光源202は、例えば、対応する色を発光可能なLED(不図示)を備える。
【0061】
操作部431は、吸込口体200(図3)に備えられる光源202(図3)の発光を制御する例えばボタンである操作部432と、上記の操作部123,124とを備える。操作部432は、床面500の種類、材質又は色のうちの少なくとも1つの情報を表示するとともに、表示された情報に対応した吸収色の光Lを照射するように、光源202のオンオフを切り替える少なくとも1つのボタンを備える。これにより、直感的に操作部432を操作できる。
【0062】
図示の例では、操作部432は、床面500の色に関する情報を表示し、床面500の色に応じた光源202から照射される光Lの色を選択する操作を受け付けるように構成される。具体的には、操作部432は、上記の操作部4221と、白系の色を有する床面500の吸収色に光源202を発光させる操作部4322と、茶系の色を有する床面500の吸収色に光源202を発光させる操作部4323とを備える。
【0063】
床面500の色を確認した使用者は、確認した色が表示された操作部4322,4323を操作する。このとき、使用者は、コンテンツを参照してもよい。このような操作により、操作部4322,4323に表示された床面500の色に対応する吸収色の光Lが床面500に照射される。
【0064】
以上の第4実施形態の電気掃除機103によれば、操作部4322,4323を視認しながら操作部4322,4323を操作することで、直感的に床面500の吸収色の光Lを照射でき、使い勝手を向上できる。
【0065】
図18は、第5実施形態の電気掃除機104に備えられる操作部441の上面図である。電気掃除機104は、操作部121(図2)に代えて操作部441を備えること以外は電気掃除機100(図1)と同じである。第5実施形態では、光源202は、例えば床面500(図3)が畳の場合の吸収色、及び、床面500がフローリングの場合の吸収色、を含む複数色の光Lを切り替えて照射するように構成される。
【0066】
操作部441は、吸込口体200(図3)に備えられる光源202(図3)の発光を制御する例えばボタンである操作部442と、上記の操作部123,124とを備える。操作部442は、床面500の種類、材質又は色のうちの少なくとも1つの情報を表示するとともに、表示された情報に対応した吸収色の光Lを照射するように、光源202のオンオフを切り替える少なくとも1つのボタンを備える。これにより、直感的に操作部432を操作できる。
【0067】
図示の例では、操作部442は、床面500の種類に関する情報を表示し、床面500の種類に応じた光源202から照射される光Lの色を選択する操作を受け付けるように構成される。具体的には、操作部432は、上記の操作部4221と、通常は緑系統の色である畳の吸収色に光源202を発光させる操作部4422と、通常は黄色~赤系統の色であるフローリングの吸収色に光源202を発光させる操作部4423とを備える。
【0068】
床面500の種類を把握した使用者は、把握した種類が表示された操作部4422,4423を操作する。このとき、使用者は、コンテンツを参照してもよい。このような操作により、操作部4422,4423に表示された床面500の種類に対応する吸収色の光Lが床面500に照射される。
【0069】
以上の第5実施形態の電気掃除機104によれば、操作部4422,4423を視認しながら操作部4422,4423を操作することで、直感的に床面500の吸収色の光Lを照射でき、使い勝手を向上できる。
【0070】
なお、図18及び上記図17では説明を省略したが、操作部431(図17)及び操作部441は、床面500の材質を表示してもよい。材質とは、例えば、木製、コンクリート等であり、木製は通常黄色~赤系統の色であり、コンクリートは通常白系統の色である。従って、材質によって床面500の色を判断できることから、判断された色に対応する吸収色の光Lを照射できる。
【0071】
図19は、第6実施形態の電気掃除機105に備えられる吸込口体270の構造を説明する側面図である。電気掃除機105は、吸込口体200(図3)に代えて吸込口体270を備えること以外は電気掃除機100(図1)と同じである。
【0072】
吸込口体270では、光源202は、回転軸205よりも正面側に配置される。即ち、光源202の位置(DL)からバンパ204の位置(D0)までの距離(DL-D0)は、回転軸205の位置(DB)からバンパ204の位置(D0)までの距離(DB-D0)よりも短くなっている。これにより、光源202の設置場所の自由度を向上でき、床面500に対する光軸の角度(照射角度α)を小さくできるため、床面500に照射される光Lの量を減少できる。これにより、床面500での反射を抑制してごみの視認性を向上でき、光源202の色の選択肢を増やし、使用者が選択し易くできる。
【0073】
更に、吸込口体270では、光源202は、回転軸205よりも高い位置に配置される。即ち、光源202の高さ位置(HL)から床面500までの距離(HL-H0)は、回転軸205の高さ位置(HR)から床面500までの距離(HR-H0)よりも長くなっている。これにより、光源202の配置場所が比較的高くなり、照射角度αが大きくなるが、光源202は上記のように床面500の吸収色を照射するため、大きな照射角度αに起因する視認性低下を抑制できる。
【0074】
図20は、第7実施形態の電気掃除機106に備えられる吸込口体280の構造を説明する側面図である。電気掃除機106は、吸込口体200(図3)に代えて吸込口体280を備えること以外は電気掃除機100(図1)と同じである。
【0075】
吸込口体280では、光源202は、バンパ204の下端2042よりも低い位置に配置される。即ち、光源202の高さ位置(HL)から床面500までの距離(HL-H0)は、バンパ204の下端2042の高さ位置(HB3)から床面500までの距離(HB3-H0)よりも短くなっている。これにより、光源202の配置場所を低くして床面500に対する光L軸の角度(照射角度α)を小さくでき、床面500に照射される光Lの量を減少できる。これにより、床面500での反射を抑制してごみの視認性を向上でき、光源202の色の選択肢を増やし、使用者が選択し易くできる。
【0076】
なお、空気中のごみ(塵埃等)を捕集(例えば集塵)することに特化して、本開示は空気清浄機に対しても適用できる。別の実施形態に係る空気清浄機は、例えば、ごみの吸込口と、当該吸込口に設けられ、床面500(図3)に相当する光源色吸収板と、当該光源色吸収板の面が吸収する吸収色の光Lを前記光源色吸収板に照射する光源と、当該光源の発光を制御する操作部と、を備える。
【0077】
光源色吸収板は、光Lが照射される面を有し、当該面は、ごみの堆積を抑制するため、吸込口203から吸い込む空気の流れと略平行(平行でもよい)方向に形成される。光源色吸収板に向かって照射された光Lの一部は空気中のごみで散乱し、残部は光源吸収板に吸収され反射が抑制される。これによれば、床面500に堆積しているごみではなく、空気中のごみに対しても、ごみが目立ちやすくなり視認性を向上できるため、使用者が光源202の色を選択しやすい効果が得られる。
【符号の説明】
【0078】
1 掃除機本体
10 本体部
100,101,102,103,104,105,106 電気掃除機
11 モータケース
12 ハンドル
121,122,123,124 操作部
2 ダストケース
200,270,280 吸込口体
201 回転ブラシ
202 光源
203 吸込口
204 バンパ
2041 上端
2042 下端
205 回転軸
221 LED
222 基板
223 レンズ
224 カバー
225 上シェード
230 吸込口体
231 検出装置
3 蓄電池
300 延長管
421,422,4221,4222,4223,431,432,441,442,4422,4423,451,452 操作部
5 制御装置
500 床面
71 ベース
72 スタンド
L 光L
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20