(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-01
(45)【発行日】2024-07-09
(54)【発明の名称】通信方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 28/24 20090101AFI20240702BHJP
H04W 88/14 20090101ALI20240702BHJP
H04W 76/12 20180101ALI20240702BHJP
【FI】
H04W28/24
H04W88/14
H04W76/12
(21)【出願番号】P 2023504423
(86)(22)【出願日】2021-06-23
(86)【国際出願番号】 CN2021101913
(87)【国際公開番号】W WO2022017113
(87)【国際公開日】2022-01-27
【審査請求日】2023-02-24
(31)【優先権主張番号】202010712537.6
(32)【優先日】2020-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 景旺
(72)【発明者】
【氏名】黄 曲芳
(72)【発明者】
【氏名】袁 立平
【審査官】米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0075308(US,A1)
【文献】特開2016-131380(JP,A)
【文献】Huawei, HiSilicon,Challenges and potential enhancements for XR and Cloud Gaming,3GPP TSG RAN WG1 #104b-e R1-2103390,2021年04月07日
【文献】Samsung, Huawei, HiSilicon, Apple,KI#5, Sol #12: Update to Policy based network-assisted Path Selection,3GPP TSG SA WG2 #139e S2-2004744,2020年06月12日
【文献】Huawei, HiSilicon,KI5: Sol.12: Update to address editor's notes,3GPP TSG SA WG2 #139e S2-2004023,2020年05月22日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリシー制御機能PCFにより、端末またはサービスサーバから要求情報を受信するステップであって、前記要求情報が、前記端末の第1のサービス品質QoSフローを確立するように要求するために使用され、前記要求情報が第1の指示情報を含み、前記第1の指示情報が、前記第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示するために使用され、前記サービスサーバが、前記第1のQoSフローに対応するサービスのサービスサーバである、ステップと、
前記PCFにより、前記要求情報に基づいて、前記端末によってアクセスされるアクセスネットワークデバイスおよび/または前記端末にネットワークコーディング情報を送信するステップであって、前記ネットワークコーディング情報が第2の指示情報を含み、前記第2の指示情報が、ネットワークコーディングが実行されるべきQoSフローを示すために使用される、ステップと
を含む、通信方法。
【請求項2】
前記要求情報が、以下の情報:前記第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および前記第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングの前記タイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記PCFによって受信された前記要求情報が前記サービスサーバからのものであり、前記要求情報が、以下の情報:前記端末のアドレス情報、前記サービスサーバのアドレス情報、および前記端末の識別子のうちの1つまたは複数をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワークコーディング情報が、以下の情報:前記第2の指示情報によって示された前記QoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および前記第2の指示情報によって示された前記QoSフローに対して実行されるネットワークコーディングの前記タイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法が、
前記PCFにより、前記ネットワークコーディング情報を決定するステップをさらに含み、
前記PCFが前記第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように決定した場合、前記第2の指示情報によって示される前記QoSフローが前記第1のQoSフローであり、または前記PCFが前記第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行しないように決定した場合、前記第2の指示情報によって示される前記QoSフローが第2のQoSフローである、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記PCFにより、前記ネットワークコーディング情報を決定する前記ステップが、
前記PCFにより、前記端末のネットワークコーディング能力および前記アクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力に基づいて、前記ネットワークコーディング情報を決定するステップを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ネットワークコーディング能力が、以下の情報:サポートされるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および前記サポートされるネットワークコーディングの各タイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法が、
前記PCFにより、前記端末から前記ネットワークコーディング能力を受信するステップ、および/または
前記PCFにより、前記アクセスネットワークデバイスから前記ネットワークコーディング能力を受信するステップをさらに含む、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
通信デバイスにより、ポリシー制御機能PCFからネットワークコーディング情報を受信するステップであって、前記ネットワークコーディング情報が第2の指示情報を含み、前記第2の指示情報が、ネットワークコーディングが実行されるべきサービス品質QoSフローを示すために使用され、前記通信デバイスが端末またはアクセスネットワークデバイスである、ステップと、
前記通信デバイスにより、前記第2の指示情報によって示された前記QoSフローに対してネットワークコーディングを実行するステップと
を含む、通信方法。
【請求項10】
前記ネットワークコーディング情報が、以下の情報:前記第2の指示情報によって示された前記QoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および前記第2の指示情報によって示された前記QoSフローに対して実行されるネットワークコーディングの前記タイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含み、前記通信デバイスにより、前記第2の指示情報によって示された前記QoSフローに対してネットワークコーディングを実行する前記ステップが、
前記通信デバイスにより、前記ネットワークコーディング情報に基づいて、前記第2の指示情報によって示された前記QoSフローに対してネットワークコーディングを実行するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記方法が、
前記通信デバイスにより、前記通信デバイスのネットワークコーディング能力を前記PCFに送信するステップであって、前記ネットワークコーディング能力が、以下の情報:サポートされるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および前記サポートされるネットワークコーディングの各タイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方を含む、ステップをさらに含む、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記通信デバイスが前記端末であり、前記方法が、
前記通信デバイスにより、要求情報を送信するステップであって、前記要求情報が、前記端末のために第1のQoSフローを確立するように要求するために使用され、前記要求情報が第1の指示情報を含み、前記第1の指示情報が、前記第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示するために使用される、ステップをさらに含む、請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
プロセッサを備える通信装置であって、前記プロセッサがメモリに結合され、
前記メモリがコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、前記通信装置が請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実施するように、前記プロセッサが前記メモリに記憶された前記コンピュータ実行可能命令を実行する、通信装置。
【請求項14】
プロセッサを備える通信装置であって、前記プロセッサがメモリに結合され、
前記メモリがコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、前記通信装置が請求項9から1
2のいずれか一項に記載の方法を実施するように、前記プロセッサが前記メモリに記憶された前記コンピュータ実行可能命令を実行する、通信装置。
【請求項15】
ポリシー制御機能、PCF、により、端末またはサービスサーバから要求情報を受信するステップであって、前記要求情報が、前記端末の第1のサービス品質、QoS、フローを確立するように要求するために使用され、前記要求情報が第1の指示情報を含み、前記第1の指示情報が、前記第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示するために使用され、前記サービスサーバが、前記第1のQoSフローに対応するサービスのサービスサーバである、ステップと、
前記PCFにより、前記要求情報に基づいて、通信デバイスにネットワークコーディング情報を送信するステップであって、前記ネットワークコーディング情報が第2の指示情報を含み、前記第2の指示情報が、ネットワークコーディングが実行されるべきQoSフローを示すために使用される、ステップと、
前記通信デバイスにより、前記PCFから前記ネットワークコーディング情報を受信するステップであって、前記通信デバイスが端末またはアクセスネットワークデバイスである、ステップと、
前記通信デバイスにより、前記第2の指示情報によって示された前記QoSフローに対してネットワークコーディングを実行するステップと
を含む、通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2020年7月22日付で中国国家知識産権局に出願された、「COMMUNICATION METHOD AND APPARATUS」という名称の中国特許出願第202010712537.6号の優先権を主張するものである。
【0002】
本出願は、通信技術の分野に関し、詳細には、通信方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ネットワークコーディングの基本的な考え方は、ネットワークの中間ノード(例えば、アクセスネットワークデバイスまたはユーザプレーン機能(user plane function、UPF))が符号化および復号に関与することを可能にすることである。ネットワークコーディングでは、符号化およびルーティングの概念が統合され、ネットワークの中間ノードは、異なるリンクからの情報が符号化され結合されることを可能にすることにより、ルーティング機能と符号化機能の両方を実装する。ネットワークコーディングは、データ伝送の信頼性を改善することができ、データ伝送におけるパケット損失によって引き起こされるデータ再送信に起因して、伝送遅延を保障できない、データ伝送スループットが低下するなどの問題を回避することができる。
【0004】
現在、ネットワークコーディングは、2つのポイントツーポイントデバイス間で実行されてもよい。2つのデバイスがどのようにネットワークコーディングを実行するか、どのタイプのネットワークコーディングが使用されるかなどは、2つのデバイス間のネゴシエーションを介して決定されてもよい。ネットワークコーディングは、データ伝送の信頼性および帯域幅に対する比較的高い要件を有するいくつかのリアルタイムメディアサービスに特有の適用価値を有し、データ伝送の信頼性およびスループットを改善することができる。しかしながら、モバイル通信ネットワークでは、ネットワークコーディングをどのように適用するかは、緊急に解決される必要がある問題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願の実施形態は、ネットワークコーディングを介してデータ伝送の信頼性およびスループットを改善するために通信方法および装置を提供する。
【0006】
前述の目的を達成するために、本出願の実施形態は以下の技術的解決策を提供する。
【0007】
第1の態様によれば、通信方法が提供される。方法は、PCFが、端末またはサービスサーバから要求情報を受信し、要求情報に基づいて、端末によってアクセスされるアクセスネットワークデバイスおよび/または端末にネットワークコーディング情報を送信することを含む。サービスサーバは、第1のQoSフローに対応するサービスのサービスサーバであり、要求情報は、端末のために第1のQoSフローを確立するように要求するために使用され、要求情報は、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示するために使用される第1の指示情報を含み、ネットワークコーディング情報は、ネットワークコーディングが実行されるべきQoSフローを示すために使用される第2の指示情報を含む。第1の態様において提供される方法では、モバイル通信ネットワークにネットワークコーディングを適用するための方法が提供され、コアネットワークは、QoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示することができ、その結果、QoSフローの伝送信頼性が改善されながらデータ伝送遅延が低減される。
【0008】
可能な実装形態では、要求情報は、以下の情報:第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含む。この可能な実装形態では、要求情報は、端末によって使用されるネットワークコーディングの関連パラメータを選択するために使用されてもよい。
【0009】
可能な実装形態では、PCFによって受信された要求情報はサービスサーバからのものであり、要求情報は、以下の情報:端末のアドレス情報、サービスサーバのアドレス情報、および端末の識別子のうちの1つまたは複数をさらに含む。この可能な実装形態では、要求情報に含まれる情報は、後続のプロセスにおけるダウンリンクサービスデータ伝送に使用されてもよい。
【0010】
可能な実装形態では、ネットワークコーディング情報は、以下の情報:第2の指示情報によって示されたQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および第2の指示情報によって示されたQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含む。この可能な実装形態では、端末およびアクセスネットワークデバイスは、ネットワークコーディングの関連パラメータをさらに決定することができる。
【0011】
可能な実装形態では、方法は、PCFがネットワークコーディング情報を決定することをさらに含む。PCFが第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように決定した場合、第2の指示情報によって示されるQoSフローは第1のQoSフローであり、またはPCFが第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行しないように決定した場合、第2の指示情報によって示されるQoSフローは第2のQoSフローである。この可能な実装形態では、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行しないように決定すると、PCFは、サービスの正常な実行を保証するために第2のQoSフローを確立するように決定する。
【0012】
可能な実装形態では、PCFがネットワークコーディング情報を決定することは、PCFが、端末のネットワークコーディング能力およびアクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力に基づいて、ネットワークコーディング情報を決定することを含む。この可能な実装形態では、ネットワークコーディング情報は、端末およびアクセスネットワークデバイスがその後ネットワークコーディング情報に基づいてネットワークコーディングを実行できることを保証するために、端末のネットワークコーディング能力およびアクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力を使用して決定される。
【0013】
可能な実装形態では、ネットワークコーディング能力は、以下の情報:サポートされるネットワークコーディングのタイプに関する情報、およびサポートされるネットワークコーディングの各タイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方を含む。
【0014】
可能な実装形態では、方法は、PCFが端末からネットワークコーディング能力を受信すること、および/またはPCFがアクセスネットワークデバイスからネットワークコーディング能力を受信することをさらに含む。この可能な実装形態では、端末のネットワークコーディング能力およびアクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力を取得するための方法が提供される。
【0015】
第2の態様によれば、通信方法が提供される。方法は、通信デバイスがPCFからネットワークコーディング情報を受信することを含む。ネットワークコーディング情報は、ネットワークコーディングが実行されるべきQoSフローを示すために使用される第2の指示情報を含み、通信デバイスは端末またはアクセスネットワークデバイスである。通信デバイスは、第2の指示情報によって示されたQoSフローに対してネットワークコーディングを実行する。第2の態様において提供される方法では、モバイル通信ネットワークにネットワークコーディングを適用するための方法が提供され、コアネットワークは、QoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示することができ、その結果、QoSフローの伝送信頼性が改善されながらデータ伝送遅延が低減される。
【0016】
可能な実装形態では、ネットワークコーディング情報は、以下の情報:第2の指示情報によって示されたQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および第2の指示情報によって示されたQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含む。通信デバイスが第2の指示情報によって示されたQoSフローに対してネットワークコーディングを実行することは、通信デバイスが、ネットワークコーディング情報に基づいて、第2の指示情報によって示されたQoSフローに対してネットワークコーディングを実行することを含む。この可能な実装形態では、端末およびアクセスネットワークデバイスは、ネットワークコーディングの関連パラメータをさらに決定することができる。
【0017】
可能な実装形態では、方法は、通信デバイスが通信デバイスのネットワークコーディング能力をPCFに送信することをさらに含む。ネットワークコーディング能力は、以下の情報:サポートされるネットワークコーディングのタイプに関する情報、およびサポートされるネットワークコーディングの各タイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方を含む。この可能な実装形態では、通信デバイスのネットワークコーディング能力を報告するための方法が提供される。
【0018】
可能な実装形態では、通信デバイスは端末であり、方法は、通信デバイスが要求情報を送信することをさらに含む。要求情報は、端末のために第1のQoSフローを確立するように要求するために使用され、要求情報は第1の指示情報を含み、第1の指示情報は、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示するために使用される。端末は、ネットワークコーディングが実行される必要があるQoSフローを確立するように要求するために、PCFに要求情報を送信する。
【0019】
可能な実装形態では、要求情報は、以下の情報:第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含む。この可能な実装形態では、要求情報は、端末によって使用されるネットワークコーディングの関連パラメータを選択するために使用されてもよい。
【0020】
可能な実装形態では、第2の指示情報によって示されたQoSフローは、第1のQoSフローまたは第2のQoSフローである。
【0021】
第3の態様によれば、通信方法が提供される。方法は、サービスサーバが要求情報を生成することを含む。要求情報は、端末のために第1のQoSフローを確立するように要求するために使用され、要求情報は第1の指示情報を含み、第1の指示情報は、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示するために使用され、サービスサーバは、第1のQoSフローに対応するサービスのサービスサーバである。サービスサーバはPCFに要求情報を送信する。第3の態様において提供される方法では、サービスサーバは、ネットワークコーディングが実行される必要があるQoSフローを確立するように要求するために、PCFに要求情報を送信する。
【0022】
可能な実装形態では、要求情報は、以下の情報:第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含む。この可能な実装形態では、要求情報は、端末によって使用されるネットワークコーディングの関連パラメータを選択するために使用されてもよい。
【0023】
可能な実装形態では、要求情報は、以下の情報:端末のアドレス情報、サービスサーバのアドレス情報、および端末の識別子のうちの1つまたは複数をさらに含む。この可能な実装形態では、要求情報に含まれる情報は、後続のプロセスにおけるダウンリンクサービスデータ伝送に使用されてもよい。
【0024】
第4の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、通信ユニットおよび処理ユニットを含む。通信ユニットは、端末またはサービスサーバから要求情報を受信するように構成される。要求情報は、端末のために第1のQoSフローを確立するように要求するために使用され、要求情報は第1の指示情報を含み、第1の指示情報は、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示するために使用され、サービスサーバは、第1のQoSフローに対応するサービスのサービスサーバである。処理ユニットは、通信ユニットを使用して、要求情報に基づいて、端末によってアクセスされるアクセスネットワークデバイスおよび/または端末にネットワークコーディング情報を送信するように構成される。ネットワークコーディング情報は第2の指示情報を含み、第2の指示情報は、ネットワークコーディングが実行されるべきQoSフローを示すために使用される。
【0025】
可能な実装形態では、要求情報は、以下の情報:第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含む。
【0026】
可能な実装形態では、通信ユニットによって受信された要求情報はサービスサーバからのものであり、要求情報は、以下の情報:端末のアドレス情報、サービスサーバのアドレス情報、および端末の識別子のうちの1つまたは複数をさらに含む。
【0027】
可能な実装形態では、ネットワークコーディング情報は、以下の情報:第2の指示情報によって示されたQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および第2の指示情報によって示されたQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含む。
【0028】
可能な実装形態では、処理ユニットは、ネットワークコーディング情報を決定するようにさらに構成される。処理ユニットが第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように決定した場合、第2の指示情報によって示されるQoSフローは第1のQoSフローであり、または処理ユニットが第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行しないように決定した場合、第2の指示情報によって示されるQoSフローは第2のQoSフローである。
【0029】
可能な実装形態では、処理ユニットは、具体的に、端末のネットワークコーディング能力およびアクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力に基づいて、ネットワークコーディング情報を決定するように構成される。
【0030】
可能な実装形態では、ネットワークコーディング能力は、以下の情報:サポートされるネットワークコーディングのタイプに関する情報、およびサポートされるネットワークコーディングの各タイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方を含む。
【0031】
可能な実装形態では、通信ユニットは、端末からネットワークコーディング能力を受信するようにさらに構成され、通信ユニットは、アクセスネットワークデバイスからネットワークコーディング能力を受信するようにさらに構成される。
【0032】
第5の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、通信ユニットおよび処理ユニットを含む。通信ユニットは、PCFからネットワークコーディング情報を受信するように構成される。ネットワークコーディング情報は第2の指示情報を含み、第2の指示情報は、ネットワークコーディングが実行されるべきQoSフローを示すために使用され、通信装置は端末またはアクセスネットワークデバイスである。処理ユニットは、第2の指示情報によって示されたQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように構成される。
【0033】
可能な実装形態では、ネットワークコーディング情報は、以下の情報:第2の指示情報によって示されたQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および第2の指示情報によって示されたQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含み、処理ユニットは、具体的に、ネットワークコーディング情報に基づいて、第2の指示情報によって示されたQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように構成される。
【0034】
可能な実装形態では、通信ユニットは、通信装置のネットワークコーディング能力をPCFに送信するようにさらに構成される。ネットワークコーディング能力は、以下の情報:サポートされるネットワークコーディングのタイプに関する情報、およびサポートされるネットワークコーディングの各タイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方を含む。
【0035】
可能な実装形態では、通信装置は端末であり、通信ユニットは要求情報を送信するようにさらに構成される。要求情報は、端末のために第1のQoSフローを確立するように要求するために使用され、要求情報は第1の指示情報を含み、第1の指示情報は、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示するために使用される。
【0036】
可能な実装形態では、要求情報は、以下の情報:第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含む。
【0037】
可能な実装形態では、第2の指示情報によって示されたQoSフローは、第1のQoSフローまたは第2のQoSフローである。
【0038】
第6の態様によれば、通信装置が提供される。装置は、処理ユニットおよび通信ユニットを含む。処理ユニットは、要求情報を生成するように構成される。要求情報は、端末のために第1のQoSフローを確立するように要求するために使用され、要求情報は第1の指示情報を含み、第1の指示情報は、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示するために使用され、通信装置は、第1のQoSフローに対応するサービスの通信装置である。通信ユニットは、PCFに要求情報を送信するように構成される。
【0039】
可能な実装形態では、要求情報は、以下の情報:第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含む。
【0040】
可能な実装形態では、要求情報は、以下の情報:端末のアドレス情報、通信装置のアドレス情報、および端末の識別子のうちの1つまたは複数をさらに含む。
【0041】
第7の態様によれば、通信装置が提供される。装置はプロセッサを含み、プロセッサはメモリに結合される。メモリは、コンピュータ実行可能命令を記憶するように構成され、プロセッサは、通信装置が第1の態様から第3の態様のいずれか1つにおいて提供された任意の方法を実施するように、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行する。装置は、チップの製品形態で存在してもよい。
【0042】
第8の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置はプロセッサおよびインターフェースを含み、プロセッサは、インターフェースを介してメモリに結合される。プロセッサがメモリ内のコンピュータプログラムまたは命令を実行すると、第1の態様から第3の態様のいずれか1つにおいて提供された任意の方法が実行される。
【0043】
第9の態様によれば、通信システムが提供される。システムは、第4の態様から第6の態様において提供された通信装置のうちの1つまたは複数を含む。
【0044】
第10の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は命令を含み、コンピュータ可読記憶媒体がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の態様から第3の態様のいずれか1つにおいて提供された任意の方法を実行する。
【0045】
第11の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の態様から第3の態様のいずれか1つにおいて提供された任意の方法を実行する。
【0046】
前述の態様の方法に対応する通信装置、通信システム、コンピュータ可読記憶媒体、およびコンピュータプログラム製品の有益な効果については、対応する方法の有益な効果を参照されたい。詳細は再び記載されない。解決策が互いに矛盾しないとき、前述の態様のいずれか1つのすべての可能な実施形態は組み合わされ得ることに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】5Gシステムのネットワークアーキテクチャの概略図である。
【
図3】PDUセッションおよびQoSフローの概略図である。
【
図4】本出願の一実施形態による、通信方法のフローチャートである。
【
図5】本出願の一実施形態による、QoSフローの概略図である。
【
図6】本出願の一実施形態による、別の通信方法のフローチャートである。
【
図7】本出願の一実施形態による、別の通信方法のフローチャートである。
【
図8】本出願の一実施形態による、さらに別の通信方法のフローチャートである。
【
図9】本出願の一実施形態による、通信装置の構成の概略図である。
【
図10】本出願の一実施形態による、通信装置のハードウェア構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本出願の実施形態の説明において、別段の指定のない限り、「/」は「または」を意味する。例えば、A/BはAまたはBを表すことができる。本明細書では、「および/または」は、関連付けられた対象を記載するための関連付け関係のみを記載し、3つの関係が存在する場合があることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合を表すことができる:Aのみが存在する、AとBの両方が存在する、およびBのみが存在する。本出願の説明において、特に明記しない限り、「少なくとも1つ」は1つまたは複数を指し、「複数」は2つ以上を指す。
【0049】
加えて、本出願の実施形態における技術的解決策を明確に記載するために、「第1の」および「第2の」などの用語は、基本的に同じ機能または目的を有する同じ項目または同様の項目を区別するために、本出願の実施形態において使用される。当業者は、「第1の」および「第2の」などの用語が数または実行順序を限定せず、「第1の」および「第2の」などの用語が明確な違いを示さないことを理解することができる。
【0050】
本出願の実施形態における技術的解決策は、第4世代(4th Generation、4G)システム、4Gシステムに基づいて発展した様々なシステム、第5世代(5th Generation、5G)システム、および5Gシステムに基づいて発展した様々なシステムに適用されてもよい。4Gネットワークは、発展型パケットシステム(evolved packet system、EPS)と呼ばれる場合もある。4Gシステムのコアネットワークは、発展型パケットコア(evolved packet core、EPC)と呼ばれる場合があり、4Gシステムのアクセスネットワークは、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)と呼ばれる場合がある。5Gシステムのコアネットワークは5GC(5G core)と呼ばれる場合があり、5Gシステムのアクセスネットワークは新無線(new radio、NR)と呼ばれる場合がある。説明を容易にするために、以下では、本出願が5Gシステムに適用される例を使用して、本出願を記載する。本出願が4Gシステムまたは別の通信システムに適用されるとき、本出願に含まれるネットワーク要素は、対応する通信システム内の同じまたは同様の機能を有するネットワーク要素と置き換えられる。
【0051】
図1は、5Gシステムのネットワークアーキテクチャの一例の概略図である。概略図では、5Gシステムは、認証サーバ機能(authentication server function、AUSF)ネットワーク要素、アクセスおよびモビリティ管理機能(access and mobility management function、AMF)ネットワーク要素、データネットワーク(data network、DN)、統合データ管理(unified data management、UDM)ネットワーク要素、ポリシー制御機能(policy control function、PCF)ネットワーク要素、(無線)アクセスネットワーク((radio)access network、(R)AN)ネットワーク要素、UPFネットワーク要素、端末(terminal)、アプリケーション機能(application function、AF)ネットワーク要素、およびセッション管理機能(session management function、SMF)ネットワーク要素を含んでもよい。
【0052】
説明を容易にするために、(R)ANネットワーク要素、AMFネットワーク要素、SMFネットワーク要素、UDMネットワーク要素、UPFネットワーク要素、PCFネットワーク要素などは、それぞれ、RAN、AMF、SMF、UDM、UPF、PCFなどによって表される。
【0053】
5Gシステムは、アクセスネットワークとコアネットワークに分割される。アクセスネットワークは、無線アクセスに関連する機能を実装するように構成され、主にRANを含む。コアネットワークは、ネットワークサービス制御、データ伝送などに使用される。コアネットワークは複数のネットワーク要素を含み、主にAMF、SMF、UPF、PCF、UDMなどを含む。
図1のいくつかのネットワーク要素の機能は以下の通りである。
【0054】
PCFは、AMFおよびSMFにサービス品質(quality of service、QoS)ポリシーおよびスライス選択ポリシーなどのポリシーを提供することに関与する。
【0055】
UDMは、サブスクリプション情報および認証/認可情報などのユーザデータを記憶するように構成される。
【0056】
AFはアプリケーションサーバであってもよく、事業者またはサードパーティに属する場合がある。AFは、主に、第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd generation partnership project、3GPP)コアネットワークとの対話をサポートして、例えば、ネットワーク側に提供されるデータルーティング決定、ポリシー制御機能、またはいくつかのサードパーティサービスに影響を及ぼすサービスを提供する。
【0057】
AMFは、主に、シグナリング処理部分、例えば、端末登録管理、端末接続管理、端末到達可能性管理、端末アクセス認可およびアクセス認証、端末セキュリティ機能、端末モビリティ管理(例えば、端末位置更新、端末のネットワークへの登録、または端末ハンドオーバ)、ネットワークスライス(network slice)選択、SMF選択、ならびに端末登録または登録解除などの機能に関与する。
【0058】
SMFは、主に、UPF選択、制御、およびリダイレクト、インターネットプロトコル(internet protocol、IP)アドレスの割当ておよび管理、セッションQoS管理、PCFからのポリシーおよび課金制御(policy and charging control、PCC)ポリシーの取得、ベアラまたはセッションの確立、修正、および解放などを含む、端末セッション管理のすべての制御プレーン機能に関与する。
【0059】
UPFは、プロトコルデータユニット(protocol data unit、PDU)セッション接続のためのアンカーポイントとして機能し、端末パケットフィルタリング、データ伝送/転送、レート制御、課金情報生成、ユーザプレーンQoS処理、アップリンク伝送認証、伝送レベル検証、ダウンリンクパケットキャッシング、ダウンリンクデータ通知トリガなどに関与する。UPFは、マルチホスト(multi-homed)PDUセッションの分岐点としても機能することができる。端末にサービスを提供するUPF内の伝送リソースおよびスケジューリング機能は、SMFによって管理および制御される。
【0060】
RANは、1つまたは複数の(RANノードまたはネットワークデバイスと呼ばれる場合もある)アクセスネットワークデバイスを含むネットワークであり、無線物理層機能、リソーススケジューリングおよび無線リソース管理、無線アクセス制御およびモビリティ管理機能、サービス品質管理、ならびにデータ圧縮および暗号化などの機能を実装する。アクセスネットワークデバイスは、ユーザプレーンインターフェースN3を介してUPFに接続され、端末のデータを送信するように構成される。アクセスネットワークデバイスは、制御プレーンインターフェースN2を介してAMFへの制御プレーンシグナリング接続を確立し、無線アクセスベアラ制御などの機能を実装するように構成される。
【0061】
アクセスネットワークデバイスは、基地局、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity、Wi-Fi)アクセスポイント(access point、AP)、ワールドワイドインターオペラビリティフォアマイクロウェーブアクセス(worldwide interoperability for microwave access、WiMAX)局などであってもよい。様々な形態の基地局、例えば、マクロ基地局、(スモールセルとも呼ばれる)マイクロ基地局、中継局、およびアクセスポイントが存在してもよい。基地局は、具体的に、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)におけるAP、モバイル通信用グローバルシステム(global system for mobile communications、GSM)もしくは符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)におけるトランシーバ基地局(base transceiver station、BTS)であってもよく、または、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA)におけるノードB(NodeB、NB)であってもよく、または、LTEにおける発展型ノードB(evolved node B、eNBもしくはeNodeB)、中継局、アクセスポイント、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gシステムにおける次世代ノードB(the next generation node B、gNB)、将来の発展型公的地域モバイルネットワーク(public land mobile network、PLMN)における基地局などであってもよい。
【0062】
端末は、ワイヤレス端末または有線端末であってよい。ワイヤレス端末は、音声および/もしくはデータの接続性をユーザに提供するデバイス、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された別の処理デバイスを指す場合がある。端末およびアクセスネットワークデバイスは、エアインターフェース技術(例えば、NR技術またはLTE技術)を使用して互いに通信する。端末も、エアインターフェース技術(例えば、NR技術またはLTE技術)を使用して互いに通信する。ワイヤレス端末は、アクセスネットワークデバイスを使用してAMFおよびSMFなどの1つまたは複数のコアネットワークデバイスと通信することができる。ワイヤレス端末は、(「セルラー」フォンとも呼ばれる)携帯電話、スマートフォン、衛星無線デバイス、ワイヤレスモデムカードなどのモバイル端末、またはモバイル端末を備えるコンピュータであってもよく、例えば、アクセスネットワークデバイスと音声および/またはデータを交換する、ラップトップ、ポータブル、ポケットサイズ、ハンドヘルド、コンピュータ内蔵、または車載のモバイル装置であってもよい。例えば、ワイヤレス端末は、パーソナル通信サービス(personal communication service、PCS)フォン、コードレスフォン、セッション開始プロトコル(session initiation protocol、SIP)フォン、ワイヤレスローカルループ(wireless local loop、WLL)局、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、仮想現実(virtual reality、VR)グラス、拡張現実(augmented reality、AR)グラス、マシンタイプ通信端末、またはモノのインターネット端末などのデバイスであってよい。車両のインターネット通信では、車両に搭載された通信デバイスが端末であり、路側ユニット(road side unit、RSU)も端末として使用されてもよい。ドローンに搭載される通信デバイスも端末と考えられてもよい。ワイヤレス端末は、ユーザ機器(user equipment、UE)、端末デバイス、加入者ユニット(subscriber unit)、加入者局(subscriber station)、移動局(mobile station)、移動コンソール(mobile)、リモート局(remote station)、アクセスポイント(access point)、アクセス端末(access terminal)、ユーザ端末(user terminal)、ユーザエージェント(user agent)などと呼ばれる場合もある。
【0063】
DNは、データ伝送サービス、例えば、インターネットプロトコルマルチメディアサービス(IP multi-media service、IMS)およびインターネット(Internet)をユーザに提供する事業者ネットワークである。端末は、端末からアクセスネットワークデバイス、UPF、DNへのPDUセッション(PDU session)を確立することによってDNにアクセスする。
【0064】
図1に示された機能ネットワーク要素に加えて、5Gネットワークのネットワークアーキテクチャは、別の機能ネットワーク要素を含む場合があることが理解されよう。例えば、ネットワーク公開機能(network exposure function、NEF)ネットワーク要素がAFとPCFとの間にさらに含まれてもよく、ネットワークの内部情報および外部情報などを交換するように構成されてもよい。本出願のこの実施形態では、ネットワーク要素は、エンティティ、デバイスなどと呼ばれる場合もある。
【0065】
図1におけるRAN、AMF、SMF、AUSF、UDM、UPF、PCFなどは単なる名称であり、名称はネットワーク要素に対する制限を構成しないことに留意されたい。5Gシステムおよび別の将来のネットワークでは、これらのネットワーク要素に対応するエンティティまたはデバイスは、代替として他の名称であってもよい。これは、本出願のこの実施形態では特に限定されない。例えば、UDMは、ホーム加入者サーバ(home subscriber server、HSS)、ユーザサブスクリプションデータベース(user subscription database、USD)、データベースネットワーク要素などとさらに置き換えられてもよい。本明細書では説明は一緒に行われ、以下では繰り返されない。
【0066】
本出願の実施形態をより明確にするために、以下で、本出願に含まれるいくつかの概念を簡単に記載する。
【0067】
1.PDUセッションおよびQoSフロー(flow)
図2を参照すると、PDUセッションは端末とDNとの間の接続であり、PDU接続サービスを提供するために使用される。PDUセッションタイプは、IP接続、イーサネット接続、非構造化データ接続などであってもよい。5GシステムのコアネットワークによってサポートされるPDU接続サービスは、端末とデータネットワーク名(data network name、DNN)によって決定されたDNとの間のPDU交換を提供するサービスである。端末は同じDNまたは異なるDNに接続するために、1つまたは複数のPDUセッションを開始することができる。例えば、
図2では、端末は、同じDNに接続するためにPDUセッション1およびPDUセッション2の確立を開始する。
【0068】
1つのPDUセッションは1つまたは複数のQoSフローを含んでもよく、1つのQoSフロー識別情報(QoS flow identity、QFI)は1つのQoSフローを識別するために使用され、1つのQoSフローは1つのQoSプロファイル(profile)と関連付けられる。各QoSフローは、1つまたは複数のサービスを搬送することができる。例えば、
図3に示されたように、1つのPDUセッションは、3つのQoSフロー:QoSフロー1、QoSフロー2、およびQoSフロー3を含む。1つのQoSフローでは、異なるサービスのQoSは同じである。
【0069】
現在のQoSモデルでは、ダウンリンクパケットの場合、UPFがダウンリンクパケットを受信すると、UPFは、SMFによって事前構成されたパケット検出規則フィルタ(packet detection rule filter、PDR filter)に従って、同じ信頼性要件を有するダウンリンクパケットを同じQoSフローにカプセル化する。1つのPDUセッション内に複数のQoSフローが存在してもよい。ネットワーク側は、QoSプロファイル内のパラメータに基づいて、同じQoSフローに属するパケットに対して、同じ遅延、転送優先度、またはパケット損失率などの同じQoS保証を使用する。アクセスネットワークデバイスがUPFからダウンリンクQoSフローを受信すると、アクセスネットワークデバイスは、特定のマッピング規則に従って同じ無線ベアラ(radio bearer、RB)に複数のQoSフローをカプセル化し、同じRBは同じエアインターフェース側の信頼性を保証する。
【0070】
アップリンクパケットの送信プロセスは、ダウンリンクパケットの送信プロセスの逆プロセスであり、ダウンリンクパケットの送信プロセスを参照して理解され得る。詳細は記載されない。
【0071】
2.ネットワークコーディング
ネットワークコーディングの基本原理は以下の通りである:送信端がn個(ここで、nは0より大きい整数である)のパケットを送信する必要がある場合、送信端はn個のパケットに事前設定行列を乗算して、n個のパケットをn’個(ここで、n’はnより大きい整数である)のパケットに変更し、n’個のパケットを受信端に送信することができる。受信端がn’個のパケットの中の任意のn個のパケットを受信するという条件で、受信端は、事前設定行列を使用することにより、送信端によって送信されるべきn個のパケットを、n’個のパケットのすべてを受信することなく復元することができ、その結果、データ伝送遅延要件が満たされながら、データ伝送信頼性が改善される。
【0072】
ネットワークコーディングのタイプには、ランダムリニアネットワークコーディング(random linear network coding、RLNC)、バッチ式スパース(BATched Sparse、BATS)コーディング、ファウンテンコーディングなどが含まれる。
【0073】
データ伝送を実行するためにネットワークコーディングを使用する利点は、ネットワークスループットを改善すること、ネットワーク負荷分散を改善すること、帯域幅利用を改善すること、信頼性を改善すること、およびワイヤレスネットワークノードのエネルギー消費を低減することを含む。
【0074】
上記は、本出願に含まれる概念を簡単に記載している。
【0075】
本出願の実施形態において提供される方法は、AR、VR、および複合現実(mixed reality、MR)を含むエクステンデッドリアリティ(extended reality、XR)サービスに適用されてもよい。言い換えれば、XRは、実際には一般的な用語であり、ARサービス、VRサービス、およびMRサービスのうちの少なくとも1つを含む。AR技術は、仮想情報を現実世界と巧妙に統合する技術である。コンピュータによって生成された単語、画像、3次元モデル、音楽、およびビデオなどの仮想情報をシミュレートし、次いで、シミュレートされた情報を現実世界に適用するために、マルチメディア、3次元モデリング、リアルタイム追跡および登録、インテリジェント対話、ならびにセンシングなどの様々な技術的手段が広く使用されている。2つのタイプの情報は、互いに補完して現実世界への「拡張」を実現する。VR技術は、スピリチュアル技術とも呼ばれる。VR技術は、コンピュータ、電子情報、およびシミュレーション技術を組み込んでいる。VR技術の基本的な実装形態は、コンピュータが仮想環境をシミュレートして、人に環境の没入感を与えることである。MR技術によって作成された仮想シーンは、実生活に入り込み、ユーザを認識することができる。例えば、ユーザは、ユーザのデバイスを介してシーンを目で見ると、実生活における物体のスケールおよび向きを測定することができる。MR技術の最大の特徴は、仮想世界が現実世界と対話できることである。XRは、現実世界と仮想世界の組合せであるコンピュータ技術およびウェアラブルデバイスを使用して生成され、人間とコンピュータの対話をサポートする環境である。XRは、AR、VR、およびMRに基づいて提示される。XRサービスは、高速ネットワーク、360度画像技術、および別の技術を使用することにより、双方向没入型体験の効果を実現することが意図されている。XRサービスは、5Gシステムによってサポートされる新しいサービスであり、一般消費者向けの娯楽、教育、および健康用途などの用途に適用され、産業製造およびエンジニアリングなどの垂直産業シナリオにも適用されてもよい。XRサービスのいくつかのデータ伝送特性については、表1を参照されたい。
【0076】
【0077】
前述のXRサービスに加えて、5Gシステムは、触覚インターネット(tactile internet)サービスをサポートする。触覚インターネットは、AR、VR、およびMR、5Gシステム、触覚(Haptic sense)、ならびに別の最新技術のうちの1つまたは複数を組み込んでおり、インターネット技術のさらなる発展である。したがって、インターネットは、コンテンツ送信ネットワークからスキル送信ネットワークにさらに発展する。加えて、触覚インターネットは、新しい人間とコンピュータの対話方式を提供し、視覚体験および聴覚体験に加えてリアルタイムの触覚体験を提供し、その結果、ユーザは仮想環境とより自然に対話することができる。加えて、触覚インターネットは、低遅延、高信頼性、高接続密度、および高セキュリティの基本通信ネットワークを定義する。触覚インターネットは、5Gシステムの重要なアプリケーションシナリオの1つであり、例えば、産業制御、自動運転、スマートグリッド、ゲーム、娯楽、健康、および教育のmsレベルの応答を必要とする産業用途に広く適用されてもよく、ネットワーク機能を環境情報監視から環境制御に拡張する。触覚インターネットサービスのデータ伝送特性については、表2を参照されたい。
【0078】
【0079】
触覚インターネットでは、同じアプリケーションが、触覚データフロー、視覚データフロー、および音声データフローなどの複数のデータフローを含んでもよい。データフローは、異なる信頼性およびレート要件を有する。したがって、コアネットワークは、異なるデータフローを異なるQoSフローにマッピングする。
【0080】
XRサービスおよび触覚インターネットサービスなどのリアルタイムメディアサービスは、遅延に敏感である。例えば、フレームレートが90であるとき、フレームごとのクラウドVRのダウンリンク送信時間ウィンドウは11msであり(言い換えれば、遅延要件は11msであり)、触覚インターネット上の触覚データのサンプリングフレームレートが毎秒500回であるとき、フレームごとの触覚データの遅延要件は2msであり、再送信はほとんど許可されない。したがって、信頼性を保証するために再送信を使用する既存のメカニズムは、サービス要件を満たすことができない。したがって、本出願は通信方法を提供する。データ伝送信頼性を改善しながらデータ伝送遅延を低減するために、1つまたはいくつかのQoSフローに対してネットワーコーディングが実行され、その結果、通信方法はXRサービスおよび触覚インターネットのサービス要件を満たす。
【0081】
【0082】
401:PCFが要求情報を受信する。要求情報は、端末のために第1のQoSフローを確立するように要求するために使用され、要求情報は第1の指示情報を含み、第1の指示情報は、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示するために使用される。
【0083】
ステップ401は、以下の方式1または方式2で実施されてもよい。
【0084】
方式1:SMFがPCFに要求情報を送信する。それに対応して、PCFがSMFから要求情報を受信する。
【0085】
方式1では、端末は、アクセスネットワークデバイスを使用してAMFに要求情報を送信することができる。要求情報を受信した後、AMFはSMFに要求情報を送信する。要求情報を受信した後、SMFはさらにPCFに要求情報を送信する。サービスを有効にするとき、端末は、サービスに対応するQoSフロー(すなわち、第1のQoSフロー)を確立するために、AMFに要求情報を送信することができる。
【0086】
方式1では、例えば、端末は、PDUセッション修正(PDU session modification)手順をトリガし、PDU session modification手順においてAMFに要求情報を送信することができる。
【0087】
方式2:サービスサーバが要求情報を生成し、PCFに要求情報を送信する。それに対応して、PCFがサービスサーバから要求情報を受信する。
【0088】
サービスサーバは、第1のQoSフローに対応するサービスのサービスサーバである。方式2では、サービスサーバは、NEFを使用してPCFに要求情報を送信することができる。サービスサーバは、サービスサーバが端末にダウンリンクサービスデータを送信する必要があるときに、または端末へのサービスデータフロー接続を確立したときに、PCFに要求情報を送信することができる。
【0089】
方式2では、例えば、サービスサーバは、PDU session modification手順をトリガし、PDU session modification手順においてPCFに要求情報を送信することができる。
【0090】
本出願のこの実施形態では、第1のQoSフローに対応する(第1のサービスと表記される)サービスは、高信頼性および/または低遅延サービスであり得る。高信頼性サービスは、パケット損失率が第1のしきい値以下であるか、または特定の長さの時間期間内に失われたパケットの量が第2のしきい値以下であるサービスであり得る。低遅延サービスは、その遅延が第3のしきい値以下であるサービスであり得る。第1のしきい値、第2のしきい値、および第3のしきい値は、事前設定されるか、またはプロトコル内で指定されてもよい。これは、本出願では限定されない。例えば、第1のしきい値は0.1%であってもよく、第2のしきい値は2であってもよく、第3のしきい値は10msであってもよい。例えば、第1のサービスは、XRサービス、触覚インターネットサービス、または高信頼性および低遅延を必要とする別のサービスであってもよい。
【0091】
前述の説明から、触覚インターネットでは、同じアプリケーションが、触覚データフロー、視覚データフロー、および音声データフローなどの複数のデータフローを含んでもよいことが分かる。データフローは、異なる信頼性およびレート要件を有する。したがって、コアネットワークは、異なるデータフローを異なるQoSフローにマッピングする。例えば、視覚データフローの場合、基本レイヤのビデオおよびオーディオ(based layer video and audio)データは、比較的高い遅延および信頼性の要件を有し、拡張レイヤのビデオ(enhancement layer video)データは、比較的低い遅延および信頼性の要件を有する。したがって、
図5を参照すると、端末が視覚データサービスを開始する場合、端末は要求情報1を送信することができる。要求情報1は、QoSフロー1を確立するように要求するために使用され、QoSフロー1は、基本レイヤのビデオおよびオーディオデータを送信するために使用され、要求情報1は第1の指示情報を含み、第1の指示情報は、QoSフロー1に対してネットワークコーディングを実行するように指示するために使用される。端末は、要求情報2をさらに送信することができる。要求情報2は、QoSフロー2を確立するように要求するために使用され、QoSフロー2は、拡張レイヤのビデオデータを送信するために使用され、要求情報は、QoSフロー2に対してネットワークコーディングを実行するように指示するために使用される情報を含まない。
【0092】
要求情報は、QoSクラス識別子(QoS class identifier、QCI)を含んでもよく、第1のQoSフローのQoS要件は、QCIを使用して示されてもよい。QCIはまた、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するべきかどうかを示すことができる。例えば、いくつかのQCIは、QoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示することができ(例えば、いくつかの値を有するQCIは、QoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示することができ)、これらのQCIは、新しく定義されたQCI(例えば、QCIのいくつかの新しく定義された値であり、これらの値を有するQCIは、QoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示することができる)であってもよく、既存のQCI(例えば、QCIのいくつかの既存の値であり、これらの値を有するQCIは、QoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示することができる)であってもよい。QCIがQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示しないとき、要求情報は、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するべきかどうかを示す情報を含んでもよい。情報は、パラメータであってもよい。このパラメータが存在するとき、それは第1のQoSフローに対してネットワークコーディングが要求されていることを示し、このパラメータが存在しないとき、それは第1のQoSフローに対してネットワークコーディングが要求されていないことを示す。あるいは、情報は1ビットであってもよい。ビットの値が1であるとき、それは第1のQoSフローに対してネットワークコーディングが要求されていることを示し、ビットの値が0であるとき、それは第1のQoSフローに対してネットワークコーディングが要求されていないことを示し、逆もまた同様である。QCIがQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示するとき、要求情報は、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示する情報を含まなくてもよい。
【0093】
任意選択で、要求情報は、以下の情報:第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含む。
【0094】
本出願におけるネットワークコーディングのタイプには、RLNC、BATSコーディング、ファウンテンコーディングなどが含まれてもよい。第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのただ1つのタイプが存在してもよく、または第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングの複数のタイプが存在してもよい。ネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤは、パケットデータ収束プロトコル(packet data convergence protocol、PDCP)レイヤ、無線リンク制御(radio link control、RLC)レイヤ、または別のプロトコルレイヤであってもよい。ネットワークコーディングのタイプを実装するために使用される下位プロトコルレイヤは、ネットワークコーディングのタイプが実装されるときの柔軟性がより高く、したがって、情報は、端末によって使用されるネットワークコーディングのタイプを選択するために使用されてもよい。
【0095】
PCFがサービスサーバから要求情報を受信する場合、任意選択で、要求情報は、以下の情報:端末のアドレス情報、サービスサーバのアドレス情報、および端末の識別子のうちの1つまたは複数をさらに含む。情報は、後続のプロセスにおけるダウンリンクサービスデータ伝送に使用されてもよい。
【0096】
例えば、端末のアドレス情報は、端末のIPアドレス、ポート番号などのうちの少なくとも1つであってもよい。サービスサーバのアドレス情報は、サービスサーバのIPアドレス、ポート番号、ユニフォームリソースロケータ(Uniform Resource Locator、URL)などのうちの少なくとも1つであってもよい。端末の識別子は、サブスクリプションパーマネント識別子(subscriber permanent identifier、SUPI)であってもよい。
【0097】
402:PCFが要求情報に基づいて通信デバイスにネットワークコーディング情報を送信する。ネットワークコーディング情報は第2の指示情報を含み、第2の指示情報は、ネットワークコーディングが実行されるべきQoSフローを示すために使用される。それに対応して、通信デバイスがPCFからネットワークコーディング情報を受信する。
【0098】
通信デバイスは、端末によってアクセスされるアクセスネットワークデバイスおよび/または端末を含んでもよい。
【0099】
403:通信デバイスが第2の指示情報によって示されたQoSフローに対してネットワークコーディングを実行する。
【0100】
本出願のこの実施形態において提供される方法では、モバイル通信ネットワークにネットワークコーディングを適用するための方法が提供され、コアネットワークは、QoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように指示することができ、その結果、QoSフローの伝送信頼性が改善されながらデータ伝送遅延が低減される。
【0101】
任意選択で、ステップ402の前に、方法は、
(11)PCFがネットワークコーディング情報を決定する。
をさらに含む。
【0102】
PCFが第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように決定した場合、第2の指示情報によって示されるQoSフローは第1のQoSフローであり、またはPCFが第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行しないように決定した場合、第2の指示情報によって示されるQoSフローは第2のQoSフローである。
【0103】
第2のQoSフローは、第1のサービスのサービス要件を満たすために、第1のQoSフローのQoSパラメータと同じまたは同様のQoSパラメータを有するQoSフローであってもよい。QoSフローは、複数のQoSパラメータ、例えば、遅延およびパケット損失率を有してもよい。同様のQoSフローは、そのQoSパラメータが部分的に同じである2つのQoSフロー、例えば、同じ遅延および/またはパケット損失率を有する2つのQoSフローであってもよい。同様のQoSフローは、代替として、同じQoSパラメータのそれらの差がしきい値を超えない2つのQoSフローであってもよい。しきい値は、事前設定されるか、事前定義されるか、プロトコル内で指定されるか、またはネットワーク要素間のネゴシエーションを介して決定されてもよい。これは、本出願では限定されない。例えば、それらの遅延の差が2msを超えない2つのQoSフローは、同様のQoSフローと見なされてもよく、またはそれらの遅延の差が2msを超えず、かつ/もしくはそれらのパケット損失率の差が0.1%を超えない2つのQoSフローは、同様のQoSフローと見なされてもよい。
【0104】
任意選択で、具体的な実装中に、ステップ(11)は、PCFが、端末のネットワークコーディング能力およびアクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力に基づいて、ネットワークコーディング情報を決定することを含む。端末およびアクセスネットワークデバイスは、PCFにそれぞれのネットワークコーディング能力を別々に送信することができる。それに対応して、PCFは、端末のネットワークコーディング能力およびアクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力を受信して、端末のネットワークコーディング能力およびアクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力を取得する。
【0105】
例えば、ネットワーク登録を実行するとき、端末は、端末の無線能力情報(radio capability information)の1つのタイプとしてネットワークコーディング能力を使用し、ネットワークコーディング能力をPCFに送信することができる。例えば、端末は、アクセスネットワークデバイス、AMF、およびSMFを使用してPCFにネットワークコーディング能力を送信することができ、端末のネットワークコーディング能力を受信した後、AMFは、端末のコンテキストに端末のネットワークコーディング能力を格納することができる。N2接続を確立するプロセスでは、アクセスネットワークデバイスは、AMFにアクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力を送信することができ、AMFは、アクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力を直接またはSMFを使用してPCFに送信する。
【0106】
任意選択で、ネットワークコーディング能力は、以下の情報:サポートされるネットワークコーディングのタイプに関する情報、およびサポートされるネットワークコーディングの各タイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方を含む。例えば、端末およびアクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力の可能なケースについては、表3を参照されたい。
【0107】
【0108】
任意選択で、端末およびアクセスネットワークデバイスは、端末およびアクセスネットワークデバイスがネットワークコーディングをサポートするかどうかをPCFにさらに示すことができる。具体的には、指示は、1つの識別子、例えば、1つのフラグビットを使用して実行されてもよい。フラグビットの名前はSupport_NCであってもよい。フラグビットが1ビットを占有する場合、ビットの値1はネットワークコーディングがサポートされていることを示し、ビットの値0はネットワークコーディングがサポートされていないことを示し、逆もまた同様である。ネットワークコーディングの任意のタイプについて、ネットワークコーディングのタイプがサポートされているかどうかを示すために、1つのフラグビットも使用されてもよい。例えば、RLNCの場合、フラグビットの名前はSupport_NC_RLNCであってもよい。フラグビットが1ビットを占有する場合、ビットの値1はRLNCがサポートされていることを示し、ビットの値0はRLNCがサポートされていないことを示し、逆もまた同様である。BATSコーディングの場合、フラグビットの名前はSupport_NC_BATSであってもよい。フラグビットが1ビットを占有する場合、ビットの値1はBATSコーディングがサポートされていることを示し、ビットの値0はBATSコーディングがサポートされていないことを示し、逆もまた同様である。
【0109】
要求情報が第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報のみを含む場合、PCFは、端末およびアクセスネットワークデバイスが第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプをサポートするかどうかを判定することができる。端末およびアクセスネットワークデバイスが第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプをサポートする場合、PCFは、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように決定する。端末およびアクセスネットワークデバイスが第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプをサポートしない場合、PCFは、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行しないように決定する。例えば、端末およびアクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力が表3に示されている。要求情報に含まれる第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプがRLNCである場合、端末とアクセスネットワークデバイスの両方がRLNCのタイプのネットワークコーディングをサポートするので、PCFは、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように決定する。要求情報に含まれる第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプがファウンテンコーディングである場合、アクセスネットワークデバイスがファウンテンコーディングのタイプのネットワークコーディングをサポートしないので、PCFは、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行しないように決定する。
【0110】
要求情報が、第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報および第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報を含む場合、かつネットワークコーディング能力に基づいて、端末およびアクセスネットワークデバイスが第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプをサポートし、ネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるネットワークコーディング能力内のプロトコルレイヤが要求情報内のプロトコルレイヤと一致するとPCFが判断した場合、PCFは、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように決定し、そうでない場合、PCFは、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行しないように決定する。例えば、端末およびアクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力が表3に示されている。要求情報に含まれる第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプがRLNCであり、第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤがPDCPである場合、PCFは、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように決定し、または要求情報に含まれる第1のQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプがBATSコーディングであり、第1のQoSフローに対するネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤがPDCPである場合、PCFは、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行しないように決定する。
【0111】
具体的な実装中に、ステップ(11)において、端末およびアクセスネットワークデバイスのネットワークコーディング能力に加えて、PCFは、他の情報(例えば、端末によって許可されたQoSフロー、サービス要件、またはアプリケーション要件に関する情報)を参照して、ネットワークコーディング情報を決定することができる。これは、本出願では限定されない。例えば、第1のQoSフローが端末によって許可されたQoSフローでない場合、PCFは、第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行しないように決定する。
【0112】
前述の実施形態では、PCFが第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行しないように決定した場合、あるケースでは、PCFは、QoSフロー、すなわち、第2のQoSフローを再決定し、端末およびアクセスネットワークデバイスにネットワークコーディング情報を送信することができる。別のケースは、代替として、PCFは、別のQoSフローを決定せずに、要求情報を送信するデバイス(端末またはサービスサーバ)に、第1のQoSフローに対するネットワークコーディングの実行が受け入れられないことを示す指示情報を送信することができる。
【0113】
任意選択で、ネットワークコーディング情報は、以下の情報:第2の指示情報によって示されたQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報、および第2の指示情報によって示されたQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報のうちの1つまたは両方をさらに含む。この場合、具体的な実装中に、ステップ403は、通信デバイスが、ネットワークコーディング情報に基づいて、第2の指示情報によって示されたQoSフローに対してネットワークコーディングを実行することを含んでもよい。
【0114】
例えば、ネットワークコーディング情報が第2の指示情報によって示されたQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプに関する情報をさらに含む場合、通信デバイスは、ネットワークコーディングのタイプを使用することにより、第2の指示情報によって示されたQoSフローに対してネットワークコーディングを実行する。ネットワークコーディング情報が第2の指示情報によって示されたQoSフローに対して実行されるネットワークコーディングのタイプを実装するために使用されるプロトコルレイヤに関する情報をさらに含む場合、通信デバイスは、情報によって示されたプロトコルレイヤにおいて、第2の指示情報によって示されたQoSフローに対してネットワークコーディングを実行する。
【0115】
任意選択で、通信デバイスが、ネットワークコーディング情報に基づいて、第2の指示情報によって示されたQoSフローに対してネットワークコーディングを実行することは、通信デバイスが、ネットワークコーディング情報および現在のチャネル品質に基づいて、第2の指示情報によって示されたQoSフローに対してネットワークコーディングを実行することを含む。
【0116】
信頼できるデータ伝送をサポートするために、従来技術では、順方向誤り訂正(forward error correction、FEC)方式が(アプリケーション(application、APP)レイヤと呼ばれる場合もある)サービスレイヤにおいて通常使用され、サービスデータの冗長パケットがFECアルゴリズムを使用して生成され、送信される。FECメカニズムでは、ネットワークのリアルタイム状態は考慮されず、FECパラメータは、ネットワークのリアルタイム状態に基づいてリアルタイムで決定することはできない。したがって、過度に大量の冗長パケットが生成される可能性があり、ネットワーク伝送負荷がさらに増加するか、または過度に少量の冗長パケットが生成される可能性があり、信頼できる伝送をサポートすることができない。
【0117】
本出願のこの実施形態では、通信デバイスは、チャネル品質を取得することができ、現在のチャネル品質に基づいて、ネットワークコーディングパラメータ、例えば、n対n’の比を選択することができる。過度に大量の冗長パケットの生成に起因してネットワーク伝送負荷がさらに増加し、過度に少量の冗長パケットの生成に起因して信頼できる伝送をサポートすることができないという既存の問題を回避するために、チャネル品質が比較的良好である場合、n対n’の比は比較的大きい可能性があり、チャネル品質が比較的不良である場合、n対n’の比は比較的小さい可能性がある。
【0118】
任意選択で、第1のQoSフローの構成に成功した後に、方法は、PCFがサービスサーバに第3の指示情報を送信し、サービスサーバが第3の指示情報に基づいてアプリケーションレイヤ伝送適応を実行することをさらに含む。例えば、ユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol、UDP)を使用して伝送が実行されるとき、上位レイヤのアプリケーションは、誤り訂正およびデータの冗長化処理を実行しない(言い換えれば、FECを使用しない)。
【0119】
前述の実施形態では、要求情報が端末の第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように要求する例が説明に使用されている。実際の実装中に、要求情報は、代替として、端末の複数のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように要求することができる。これは、本出願では限定されない。
【0120】
本出願の実施形態をより明確にするために、以下では、実施形態1~実施形態3を使用して前述の方法を記載するために一例を使用する。
【0121】
実施形態1
実施形態1は、一例を使用して、前述の実施形態において端末がネットワークコーディング能力を報告するプロセスを記載する。
図6を参照すると、方法は以下のステップを含む。
【0122】
601:端末がアクセスネットワークデバイスを使用してAMFに登録要求(Registration Request)を送信する。それに対応して、AMFがアクセスネットワークデバイスを使用して端末から登録要求を受信する。
【0123】
登録要求は、非アクセス層(non-access stratum、NAS)情報であってもよい。登録要求は、端末のネットワークコーディング能力情報(NC capability information)を含む。端末のネットワークコーディング能力は、端末の1つのタイプの無線能力情報であってもよい。ネットワークコーディング能力の説明については、前述の説明を参照されたい。詳細は再び記載されない。
【0124】
具体的な実装中に、ステップ601において、端末によって送信された登録要求を受信した後に、アクセスネットワークデバイスは、AMF選択(AMF selection)を実行し、選択されたAMFに登録要求を送信することができる。
【0125】
602:AMFが端末に対して認証処理を実行する。
【0126】
AMFは、認証処理を介して端末の識別情報の信頼性を判定することができ、AMFおよび端末は、制御プレーン接続のための鍵などを決定する。このステップは従来技術に属し、本実施形態では詳細に記載されない。
【0127】
603:AMFが端末のコンテキスト(UE Context)に端末のネットワークコーディング能力を保存する。
【0128】
604:AMFおよびPCFが、アクセスおよびモビリティ管理ポリシー関連付け確立(AM policy association establishment)手順、またはアクセスおよびモビリティ管理ポリシー関連付け修正(AM policy association modification)手順を実行する。
【0129】
AM policy association establishment手順またはAM policy association modification手順では、AMFは、端末のネットワークコーディング能力をPCFに送信する。例えば、端末のネットワークコーディング能力は、AM Policy Establishment RequestまたはAM Policy Modification Request内の情報単位で搬送されてもよい。
【0130】
605:AMFが、登録要求受諾メッセージを端末に送信して、端末の登録要求が受諾され、端末がモバイルネットワークに登録することを許可されたことを端末に通知する。このステップは従来技術に属し、本実施形態では詳細に記載されない。
【0131】
実施形態1において提供される方法では、端末は、端末のネットワークコーディング能力をコアネットワークに提供することができ、その結果、コアネットワークは、端末の能力に基づいて、確立されたQoSフロー向けのネットワークコーディングを可能にするべきかどうかを判定することができる。
【0132】
実施形態2
実施形態2は、端末が、XRサービスを開始するときにPDU session modification手順を介して端末とサービスサーバ(すなわち、AF)との間のデータ接続を確立するプロセスを記載する。
【0133】
【0134】
701:XRサービスを可能にするとき、端末がアクセスネットワークデバイスを使用してAMFにPDUセッション修正要求(PDU session modification request)を送信する。それに対応して、AMFがアクセスネットワークデバイスを使用して端末からPDUセッション修正要求を受信する。
【0135】
PDUセッション修正要求は要求情報を含む。要求情報の関連する説明については、前述の説明を参照されたい。詳細は再び記載されない。
【0136】
702:AMFがPDUセッション更新セッション管理コンテキスト(Nsmf PDUsession update SM context)要求をSMFに送信する。それに対応して、SMFがAMFからNsmf PDUsession update SM context要求を受信する。
【0137】
Nsmf PDUsession update SM context要求は要求情報を含む。
【0138】
703:SMFおよびPCFが、セッション管理ポリシー関連付け修正(SM Policy Association Modification)手順を実行する。
【0139】
SM Policy Association Modification手順では、SMFはPCFにセッション管理ポリシー(SM Policy)を要求する。要求は要求情報を含む。PCFはSMFに応答を送信する。応答はネットワークコーディング情報を含む。ネットワークコーディング情報の関連する説明については、前述の説明を参照されたい。詳細は再び記載されない。
【0140】
実施形態2では、ネットワークコーディング情報に含まれる第2の指示情報によって示されたQoSフローが第1のQoSフローである一例が説明に使用される。
【0141】
第1のQoSフローに対してネットワークコーディングを実行するように決定した後に、PCFは第1のQoSフローを確立するように決定する。
【0142】
704:SMFがUPFと対話することによってPDUセッション更新を実行する。
【0143】
具体的な実装中に、ステップ704において、SMFはUPFにN4 PDUセッション確立要求(N4 PDU session establishment request)を送信することができ、それに対応して、UPFはSMFにN4 PDUセッション確立応答(N4 PDU session establishment response)を送信する。あるいは、SMFは、UPFにN4 PDUセッション修正要求(N4 PDU session modification request)を送信し得、それに対応して、UPFは、SMFにN4 PDUセッション修正応答(N4 PDU session modification response)を送信する。
【0144】
705:SMFがAMFにPDUセッション更新セッション管理コンテキスト応答(response of Nsmf PDUsession update SM context)を送信する。それに対応して、AMFがSMFからPDUセッション更新セッション管理コンテキスト応答を受信する。
【0145】
PDU session更新セッション管理コンテキスト応答は、N2 Flow構成情報およびPDUセッション修正確認応答(PDU session modification ACK)を含む。N2 Flow構成情報は、アクセスネットワークデバイスに送信されるネットワークコーディング情報を含み、PDU session modification ACKは、端末に送信されるネットワークコーディング情報を含む。
【0146】
706:AMFがアクセスネットワークデバイスにN2メッセージ(N2 message)を送信する。それに対応して、アクセスネットワークデバイスがAMFからN2メッセージを受信する。
【0147】
N2メッセージは、N2 Flow構成情報およびPDU session modification ACKを含む。
【0148】
707:アクセスネットワークデバイスが端末にトランスポートのAN固有リソース修正(AN specific resource modification of transport)を送信する。それに対応して、端末がアクセスネットワークデバイスからAN specific resource modification of transportを受信する。
【0149】
AN specific resource modification of transportは、PDU session modification ACKを含む。例えば、AN specific resource modification of transportは、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージであってもよい。
【0150】
708:アクセスネットワークデバイスが、AMFおよびSMFを使用することにより、第1のQoSフローの構成が完了したことをUPFに通知する。
【0151】
アクセスネットワークデバイスは、N2メッセージの応答メッセージを使用することにより、第1のQoSフローの構成が完了したことをAMFに通知することができる。AMFは、PDUセッション更新セッション管理コンテキスト要求(PDU session update SM context request)を使用することにより、第1のQoSフローの構成が完了したことをSMFに通知することができる。SMFは、N4 PDUセッション修正要求(N4 PDU session modification request)を使用することにより、第1のQoSフローの構成が完了したことをUPFに通知する。
【0152】
709:SMFが、第1のQoSフローの構成が完了したことをPCFに通知する。
【0153】
ステップ708およびステップ709における第1のQoSフローの構成は、ネットワーキングコーディングに関する構成である。
【0154】
710:AFがアプリケーションレイヤ伝送適応を構成する場合、PCFがAFに第3の指示情報を送信し、AFが第3の指示情報に基づいてアプリケーションレイヤ伝送適応を実行する。
【0155】
実施形態3
実施形態3は、サービスサーバ(すなわち、AF)が、XRサービスを開始するときにPDU session modification手順を介して端末とAFとの間のデータ接続を確立するプロセスを記載する。
【0156】
【0157】
801:AFがNEFを使用しPCFにてアプリケーションサービス要求(Application service request)を送信する。
【0158】
アプリケーションサービス要求は要求情報を含んでもよい。要求情報の関連する説明については、前述の説明を参照されたい。詳細は再び記載されない。
【0159】
具体的な実装中に、ステップ801において、AFはNEFにアプリケーションサービス要求を送信することができ、NFEは端末のQoSフローを管理するPCFにアプリケーションサービス要求を送信することができる。
【0160】
802:PCFおよびSMFがセッション管理ポリシー関連付け修正手順を実行する。
【0161】
ステップ802の関連する説明については、ステップ703を参照されたい。詳細は再び記載されない。
【0162】
803:SMFが、N4 PDUセッション確立(N4 PDU session establishment)手順またはN4 PDUセッション修正(N4 PDU session modification)手順を介して、端末のために第1のQoSフローを構成する(例えば、QCIなどの既存の情報を構成する)ようにUPFに指示する。それに対応して、UPFが指示に従って端末のために第1のQoSフローを構成する。
【0163】
804:SMFがAMFにN1N2転送メッセージ(Namf communication N1N2message transfer)を送信する。それに対応して、AMFがSMFからN1N2転送メッセージを受信する。
【0164】
N1N2転送メッセージは、N2 Flow構成情報およびPDUセッション修正コマンド(PDU session modification Command)を含む。N2 Flow構成情報は、アクセスネットワークデバイスに送信されるネットワークコーディング情報を含み、具体的には、ネットワークコーディングが可能にされたQoSフローを示す指示、および可能にされたネットワークコーディングのタイプの指示を含む。ネットワークコーディングのタイプには、RLNC、BATSコーディング、ファウンテンコーディングなどが含まれる。PDU session modification Commandは、端末に送信されるネットワークコーディング情報を含み、具体的には、ネットワークコーディングが可能にされたQoSフローを示す指示、および可能にされたネットワークコーディングのタイプの指示を含む。
【0165】
805:AMFがアクセスネットワークデバイスにN2メッセージ(N2 message)を送信する。それに対応して、アクセスネットワークデバイスがAMFからN2メッセージを受信する。
【0166】
N2メッセージは、N2 Flow構成情報およびPDU session modification Commandを含む。AMFは、N2メッセージを使用することにより、端末のために第1のQoSフローを確立するようにアクセスネットワークデバイスに指示する。N2メッセージは、第1のQoSフローに対応するQoS構成情報(例えば、QCIなどの既存の情報)を含む。
【0167】
806:アクセスネットワークデバイスが端末にトランスポートのAN固有リソース修正を送信する。それに対応して、端末がアクセスネットワークデバイスからAN specific resource modification of transportを受信する。
【0168】
AN specific resource modification of transportでは、アクセスネットワークデバイスは、ネットワークコーディングが可能にされたQoS flowを示す指示を端末に送信し、アクセスネットワークデバイスおよび端末がネットワークコーディング構成パラメータに合意し、構成パラメータに基づいてQoS flowのパケットに対して符号化および復号の動作を実行するように、可能にされたネットワークコーディングのタイプおよびネットワークコーディングのタイプのネットワークコーディング構成パラメータ、例えば、ネットワークコーディングが実行されるべきパケットのサイズを端末にさらに送信することができる。
【0169】
AN specific resource modification of transportは、PDU session modification commandを含む。例えば、AN specific resource modification of transportは、RRC Connection Reconfigurationメッセージであってもよい。
【0170】
ステップ806の前に、アクセスネットワークデバイスは、N2メッセージ内のN2 Flow構成情報に基づいて、確立された第1のQoSフロー向けのネットワークコーディングを可能にするように決定する。
【0171】
ステップ807~809は、それぞれ、ステップ708~710と同じである。
【0172】
上記は、主に、ネットワーク要素間の対話の観点から本出願の実施形態における解決策を記載している。前述の機能を実装するために、PCF、通信デバイス、およびサービスサーバなどのネットワーク要素は、機能を実行するためのハードウェア構造および/またはソフトウェアモジュールを含むことが理解されよう。当業者は、本明細書に開示された実施形態を参照して記載された例におけるユニット、アルゴリズム、およびステップが、本出願におけるハードウェアまたはハードウェアとコンピュータソフトウェアの組合せの形態で実装され得ることを容易に認識するはずである。機能がハードウェアによって実行されるか、またはコンピュータソフトウェアによって駆動されるハードウェアによって実行されるかは、技術的解決策の特定の用途および設計制約に依存する。当業者は、異なる方法を使用して、特定の用途ごとに記載された機能を実装することができるが、その実装形態が本出願の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0173】
本出願の実施形態では、機能ユニット分割は、前述の方法例に基づいて、PCF、通信デバイス、およびサービスサーバに対して実行されてもよい。例えば、機能ユニットは、対応する機能に基づく分割を介して取得されてもよく、または2つ以上の機能が1つの処理ユニットに統合されてもよい。統合ユニットは、ハードウェアの形態で実装されてよく、またはソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。本出願の実施形態では、ユニットへの分割は一例であり、論理的な機能分割にすぎないことに留意されたい。実際の実装中に、別の分割方式が使用されてもよい。
【0174】
統合ユニットが使用されるとき、
図9は前述の実施形態における通信装置を示す。通信装置は、処理ユニット901および通信ユニット902を含んでもよい。任意選択で、通信装置は記憶ユニット903をさらに含む。
【0175】
例えば、通信装置は、上述されたPCFであってもよく、PCFに適用されたチップであってもよい。この場合、処理ユニット901は、
図4の401および402、
図6の602および604、
図7の703、709、および710、
図8の801、802、808、および809、ならびに/または本出願の実施形態においてPCFによって実行される必要がある別の動作を実行する際に、PCFをサポートするように構成される。処理ユニット901は、通信ユニット902を使用して別のネットワークエンティティと通信する、例えば、
図8のSMFと通信するようにさらに構成される。記憶ユニット903は、PCFのプログラムコードおよびデータを記憶するように構成される。
【0176】
別の例では、通信装置は、上述された通信デバイスであってもよく、通信デバイスに適用されたチップであってもよい。この場合、処理ユニット901は、
図4の402および403、
図6の601および605(この場合、通信デバイスは端末もしくはアクセスネットワークデバイスである)、
図7の701および707(この場合、通信デバイスは端末である)、
図7の701、706、707、および708(この場合、通信デバイスはアクセスネットワークデバイスである)、
図8の806(この場合、通信デバイスは端末である)、
図8の805~807(この場合、通信デバイスはアクセスネットワークデバイスである)、ならびに/または本出願の実施形態において通信デバイスによって実行される必要がある別の動作を実行する際に、通信デバイスをサポートするように構成される。処理ユニット901は、通信ユニット902を使用して別のネットワークエンティティと通信する、例えば、
図8のアクセスネットワークデバイス(この場合、通信デバイスは端末である)、またはAMF(この場合、通信デバイスはアクセスネットワークデバイスである)と通信するようにさらに構成される。記憶ユニット903は、通信デバイスのプログラムコードおよびデータを記憶するように構成される。
【0177】
別の例では、通信装置は、上述されたサービスサーバであってもよく、サービスサーバに適用されたチップであってもよい。この場合、処理ユニット901は、
図7の710(この場合、サービスサーバはAFである)、
図8の801および809(この場合、サービスサーバはAFである)、ならびに/または本出願の実施形態においてサービスサーバによって実行される必要がある別の動作を実行する際に、サービスサーバをサポートするように構成される。処理ユニット901は、通信ユニット902を使用して別のネットワークエンティティと通信する、例えば、
図8のNEFと通信するようにさらに構成される。記憶ユニット903は、サービスサーバのプログラムコードおよびデータを記憶するように構成される。
【0178】
図9の統合ユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売または使用されるとき、統合ユニットはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づいて、本出願の技術的解決策は本質的に、または従来技術に寄与する部分は、または技術的解決策のすべてもしくは一部は、ソフトウェア製品の形態で実装されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、本出願の実施形態に記載された方法のステップのすべてまたは一部を実行するように(パーソナルコンピュータ、サーバ、もしくはネットワークデバイスであり得る)コンピュータデバイスまたはプロセッサ(processor)に指示するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体には、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク、または光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体が含まれる。
【0179】
図9のユニットはモジュールと呼ばれる場合もある。例えば、処理ユニットは処理モジュールと呼ばれる場合がある。
【0180】
図10は、本出願の一実施形態による、通信装置100のハードウェア構造の概略図である。通信装置100は、1つまたは複数のプロセッサ1001および通信インターフェース1003を含む。
【0181】
任意選択で、通信装置100はメモリ1004をさらに含む。メモリ1004は、ROMおよびRAMを含み、動作命令およびデータをプロセッサ1001に提供することができる。メモリ1004の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(non-volatile random access memory、NVRAM)をさらに含んでもよい。
【0182】
本出願のこの実施形態では、通信装置100は、メモリ1004に記憶された動作命令(動作命令はオペレーティングシステムに記憶されてもよい)を呼び出すことによって対応する動作を実行する。
【0183】
プロセッサ1001は、中央処理装置(central processing unit、CPU)と呼ばれる場合もある。
【0184】
プロセッサ1001、通信インターフェース1003、およびメモリ1004は、バスシステム1002を使用して一緒に結合される。データバスに加えて、バスシステム1002は、電力バス、制御バス、ステータス信号バスなどを含んでもよい。しかしながら、説明を明確にするために、
図10の中の様々なタイプのバスは、バスシステム1002としてマークされる。
【0185】
本出願の実施形態に開示された方法は、プロセッサ1001に適用されてもよく、またはプロセッサ1001によって実施されてもよい。プロセッサ1001は、集積回路チップであってもよく、信号処理能力を有する。実施プロセスにおいて、前述の方法におけるステップは、プロセッサ1001内のハードウェア集積論理回路を使用して、またはソフトウェアの形態の命令を使用して実施されてもよい。プロセッサ1001は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processing、DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、または個別ハードウェア構成要素であってよい。プロセッサは、本出願の実施形態に開示された方法、ステップ、および論理ブロック図を実施または実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、またはプロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。本出願の実施形態を参照して開示された方法のステップは、ハードウェア復号プロセッサによって直接実行され、完了してもよく、または復号プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールの組合せを使用して実行され、完了してもよい。ソフトウェアモジュールは、当技術分野の成熟した記憶媒体、例えば、RAM、フラッシュメモリ、ROM、プログラマブル読取り専用メモリ、電気的消去可能プログラマブルメモリ、またはレジスタ内に配置されてよい。
【0186】
可能な実装形態では、プロセッサ1001は、本出願の実施形態においてPCF、通信デバイス、およびサービスサーバによって実行される受信ステップおよび送信ステップを実行するように通信インターフェース1003を制御する。プロセッサ1001は、本出願の実施形態においてPCF、通信デバイス、およびサービスサーバによって実行される処理ステップを実行するように構成される。
【0187】
前述の通信ユニットまたは通信インターフェースは、通信装置上のインターフェース回路であってもよく、別の装置から信号を受信するように構成される。例えば、通信装置がチップによって実装されるとき、通信ユニットまたは通信インターフェースは、別のチップもしくは装置から信号を受信するか、または別のチップもしくは装置に信号を送信するためにチップによって使用されるインターフェース回路である。
【0188】
実施形態では、メモリに記憶され、プロセッサによって実行されるべき命令は、コンピュータプログラム製品の形態で実装されてもよい。コンピュータプログラム製品は、あらかじめメモリに書き込まれてもよく、またはソフトウェアの形態でメモリにダウンロードされインストールされてもよい。
【0189】
本出願の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ命令を記憶し、コンピュータ可読記憶媒体がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは本出願の実施形態において提供された任意の方法を実行する。
【0190】
本出願の一実施形態は、コンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは本出願の実施形態において提供された方法を実行することができる。
【0191】
本出願の一実施形態はチップを提供する。チップはプロセッサを含み、プロセッサが命令を実行すると、チップは本出願の実施形態において提供された方法を実行することができる。
【0192】
本出願の一実施形態は、前述のPCF、端末、アクセスネットワークデバイス、およびサービスサーバのうちの1つまたは複数を含む通信システムを提供する。
【0193】
前述の実施形態のすべてまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せを使用して実装されてもよい。実施形態を実装するためにソフトウェアプログラムが使用されるとき、実施形態のすべてまたは一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータ上にロードされ実行されると、本出願の実施形態による手順または機能のすべてまたは一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラマブル装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、もしくはデジタル加入者回線(digital subscriber line、DSL))の方式、またはワイヤレス(例えば、赤外線、無線、もしくはマイクロ波)の方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能媒体、または1つもしくは複数の使用可能媒体を統合するサーバもしくはデータセンタなどのデータストレージデバイスであってもよい。使用可能媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(solid state drive,SSD))などであってもよい。
【0194】
本出願は本明細書のすべての実施形態を参照して記載されているが、保護を請求する本出願を実装するプロセスにおいて、当業者は、添付の図面、開示された内容、および添付の特許請求の範囲を検討することにより、開示された実施形態の別の変形形態を理解し実装することができる。特許請求の範囲では、「含む」(comprising)は、別の構成要素または別のステップを排除せず、「ある」または「1つの」は「複数の」ケースを排除しない。単一のプロセッサまたは別のユニットが、特許請求の範囲に列挙されたいくつかの機能を実装することができる。いくつかの手段が互いに異なる従属請求項に記載されているが、これは、これらの手段が優れた効果を生み出すために組み合わせることができないことを意味しない。
【0195】
本出願は、具体的な特徴およびそれらのすべての実施形態を参照して記載されているが、本出願の趣旨および範囲から逸脱することなく、それらに対して様々な修正および組合せが行われてもよいことは明らかである。それに対応して、本明細書および添付の図面は、添付の特許請求の範囲によって定義された本出願の単なる例示的な説明であり、本出願の範囲をカバーする修正、変形、組合せ、または均等物のいずれかまたはすべてと見なされる。当業者が、本出願の趣旨および範囲から逸脱することなく、本出願に対して様々な修正および変形を行うことができることは明らかである。本出願は、本出願の特許請求の範囲およびそれらの均等な技術の範囲内に入る限り、本出願のこれらの修正および変形を包含するものである。
【符号の説明】
【0196】
100 通信装置
901 処理ユニット
902 通信ユニット
903 記憶ユニット
1001 プロセッサ
1002 バスシステム
1003 通信インターフェース
1004 メモリ