(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-02
(45)【発行日】2024-07-10
(54)【発明の名称】情報処理システム、サーバ、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20240703BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20240703BHJP
A63F 13/20 20140101ALI20240703BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20240703BHJP
A63F 13/73 20140101ALI20240703BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20240703BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/35
A63F13/20 A
A63F13/79
A63F13/73
A63F13/69 510
G06Q30/0207
(21)【出願番号】P 2023067951
(22)【出願日】2023-04-18
(62)【分割の表示】P 2018227372の分割
【原出願日】2018-12-04
【審査請求日】2023-05-01
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】小端 みより
(72)【発明者】
【氏名】谷本 直人
(72)【発明者】
【氏名】竹田 広平
【審査官】前地 純一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-089483(JP,A)
【文献】特開2017-029424(JP,A)
【文献】特開2018-166845(JP,A)
【文献】特開2016-067530(JP,A)
【文献】特開2018-092492(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、記憶部とを有し、
前記記憶部は、有体物に付与された固有情報と、ユーザアカウントを関連付けて記憶し、
前記プロセッサは、
ユーザが操作するユーザ端末から、対象の有体物に付与された固有情報に含まれる少なくとも一部の情報に基づいて、所定の規格を満たしていると判定された前記対象の有体物の固有情報と前記ユーザのユーザアカウントを取得し、
前記記憶部に、前記対象の有体物の固有情報が登録されていない場合には、当該固有情報と、取得したユーザアカウントを前記記憶部に登録し、
前記対象の有体物の固有情報
が登録済で且つ取得したユーザアカウントが前記記憶部に記憶されたユーザアカウントと一致する場合には、当該固有情報の使用回数に応じて決定した特典を前記ユーザに付与する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
取得した固有情報が既に登録済で且つ
取得したユーザアカウントが前記記憶部に記憶されたユーザアカウントと異なる場合には、特典を付与しない、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
抽選によって、第1種の特典、または、前記第1種の特典よりも価値の低い第2種の特典を付与することを決定し、前記対象の有体物の固有情報の取得回数が少ない場合に、多い場合よりも、前記第1種の特典が当たる確率を高くする、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記対象の有体物の使用回数が2回以上である場合には、使用頻度が所定の条件を満たしている場合に特典を付与する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
有体物に付与された固有情報と、ユーザアカウントを関連付けて記憶する記憶部を有するコンピュータが、
ユーザが操作するユーザ端末から、対象の有体物に付与された固有情報に含まれる少なくとも一部の情報に基づいて、所定の規格を満たしていると判定された前記対象の有体物の固有情報と前記ユーザのユーザアカウントを取得し、
前記記憶部に、前記対象の有体物の固有情報が登録されていない場合には、当該固有情報と、取得したユーザアカウントを前記記憶部に登録し、
前記対象の有体物の固有情報
が登録済で且つ取得したユーザアカウントが前記記憶部に記憶されたユーザアカウントと一致する場合には、当該固有情報の使用回数に応じて決定した特典を前記ユーザに付与する、
情報処理方法。
【請求項6】
有体物に付与された固有情報と、ユーザアカウントを関連付けて記憶する記憶部を有するコンピュータに、
ユーザが操作するユーザ端末から、対象の有体物に付与された固有情報に含まれる少なくとも一部の情報に基づいて、所定の規格を満たしていると判定された前記対象の有体物の固有情報と前記ユーザのユーザアカウントを取得し、
前記記憶部に、前記対象の有体物の固有情報が登録されていない場合には、当該固有情報と、取得したユーザアカウントを前記記憶部に登録し、
前記対象の有体物の固有情報
が登録済で且つ取得したユーザアカウントが前記記憶部に記憶されたユーザアカウントと一致する場合には、当該固有情報の使用回数に応じて決定した特典を前記ユーザに付与する、
処理を実行させるためのプログラム。
【請求項7】
サーバとユーザ端末とを備え、
前記サーバは、
有体物に付与された固有情報と、ユーザアカウントを関連付けて記憶部に記憶し、
ユーザが操作する前記ユーザ端末から、対象の有体物に付与された固有情報に含まれる少なくとも一部の情報に基づいて、所定の規格を満たしていると判定された前記対象の有体物の固有情報と前記ユーザのユーザアカウントを取得し、
前記記憶部に、前記対象の有体物の固有情報が登録されていない場合には、当該固有情報と、取得したユーザアカウントを前記記憶部に登録し、
前記対象の有体物の固有情報が登録済で且つ取得したユーザアカウントが前記記憶部に記憶されたユーザアカウントと一致する場合には、当該固有情報の使用回数に応じて決定した特典を前記ユーザに付与する、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、サーバ、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
NFC(Near field communication:近距離無線通信)のような通信機能を搭載したフィギュアやカードなどのデバイスを、ゲームの進行に利用したり、ガチャなどのミニゲームに利用したりすることが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
デバイスを用いて得られる特典を1度に限定せず、繰り返し使用した場合でも、何らかの特典を付与するようにすることで、プレイヤーにとってデバイスを所有する楽しみが向上する。
【0005】
そこで、本発明は、NFC搭載デバイスなどの正当な使用権利者が、当該デバイスを使用して繰り返し特典を得られるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理システムは、ユーザへの特典の付与を実行するサーバと、前記ユーザが操作するユーザ端末と、を備え、前記ユーザ端末は、固有情報が付与された有体物から、前記固有情報を取得する固有情報取得部と、前記固有情報と前記ユーザのユーザアカウントを前記サーバに送信する権利者判定情報送信部を備え、前記サーバは、固有情報と、その有体物の使用権利者のユーザアカウントを関連付けて記憶する有体物管理情報記憶部と、前記有体物管理情報記憶部に、受信した固有情報が登録されていない場合には、当該固有情報を登録すると共に、受信したユーザアカウントを、使用権利者のユーザアカウントとして登録する有体物情報登録部と、受信した固有情報を新たに登録した場合には、前記ユーザに前記有体物の初回使用時の特典を付与し、受信した固有情報が既に登録済で且つ受信したユーザアカウントが使用権利者のものである場合には、前記ユーザに前記有体物の2回目以降の使用時の特典を付与する、特典決定部と、を備えたものである。
【0007】
本発明に係るサーバは、有体物に付与された固有情報と、その有体物の使用権利者のユーザアカウントを関連付けて記憶する有体物管理情報記憶部と、ユーザが操作するユーザ端末から、前記固有情報と前記ユーザのユーザアカウントを受信する権利者判定情報受信部と、前記有体物管理情報記憶部に、受信した固有情報が登録されていない場合には、当該固有情報を登録すると共に、受信したユーザアカウントを、使用権利者のユーザアカウントとして登録する有体物情報登録部と、受信した固有情報を新たに登録した場合には、前記ユーザに前記有体物の初回使用時の特典を付与し、受信した固有情報が既に登録済で且つ受信したユーザアカウントが使用権利者のものである場合には、前記ユーザに前記有体物の2回目以降の使用時の特典を付与する、特典決定部と、を備えたものである。
【0008】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、有体物に付与された固有情報と、その有体物の使用権利者のユーザアカウントを関連付けて記憶する有体物管理情報記憶部と、ユーザが操作するユーザ端末から、前記固有情報と前記ユーザのユーザアカウントを受信する権利者判定情報受信部と、前記有体物管理情報記憶部に、受信した固有情報が登録されていない場合には、当該固有情報を登録すると共に、受信したユーザアカウントを、使用権利者のユーザアカウントとして登録する有体物情報登録部と、受信した固有情報を新たに登録した場合には、前記ユーザに前記有体物の初回使用時の特典を付与し、受信した固有情報が既に登録済で且つ受信したユーザアカウントが使用権利者のものである場合には、前記ユーザに前記有体物の2回目以降の使用時の特典を付与する、特典決定部と、して機能させるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、NFC搭載デバイスなどの正当な使用権利者が、当該デバイスを使用して繰り返し特典を得られるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施の形態による、ゲームシステム1の構成を示すブロック図。
【
図2】本発明の実施の形態による、ゲームサーバ10の機能構成を示すブロック図 。
【
図3】本発明の実施の形態による、ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図。
【
図4】本発明の実施の形態による、ゲームシステム1によるゲームの流れを示すフ ローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態によるゲームシステム(情報処理システム)1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、ゲームシステム1は、ゲームサーバ(サーバ)10と、ユーザ端末20と、NFC搭載デバイス(有体物)30を含んでいる。ゲームサーバ10とユーザ端末20は、通信ネットワークにより接続されている。
【0012】
通信ネットワークは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0013】
ゲームサーバ10は、制御装置11と外部記憶装置12を備えている。制御装置11は、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置11は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。外部記憶装置12は、ハードディスクドライブ等である。
【0014】
図2は、ゲームサーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、制御装置11のCPUによって実行される機能モジュールには、権利者判定情報受信部101、デバイス情報登録部(有体物情報登録部)102、特典決定部103が含まれる。
【0015】
また、外部記憶装置12は、デバイス管理情報記憶部(有体物管理情報記憶部)104を実装している。デバイス管理情報記憶部104には、NFC搭載デバイス30のデバイスコード(固有情報)と、そのデバイスの使用権利者のユーザアカウント、そのデバイスの使用回数、そのデバイスを最後に使用した日時等が記録されている。
【0016】
ユーザ端末20は、プレイヤー(ユーザ)がゲームサーバ10と連携してゲームを行うための端末である。ユーザ端末20は、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートPC(パーソナルコンピュータ)、携帯情報端末(PDA)、ウェアラブルデバイスなど、通信ネットワークを介してゲームサーバ10と通信が可能な端末である。
【0017】
図3は、ユーザ端末20の機能構成を示すブロック図である。
図3に示すように、ユーザ端末20は、プロセッサ21、キーボードやマウス、各種操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置22、液晶ディスプレイなどの表示装置23、通信ネットワークに接続するための通信インタフェース24、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)などの記憶資源25を備えている。記憶資源25には、プロセッサ21が実行するコンピュータプログラムが記憶されている。プロセッサ21よって実行される専用アプリの機能モジュールには、デバイスコード取得部201、権利者判定情報送信部202、使用可否判定部203が含まれる。
【0018】
NFC搭載デバイス30は、NFC経由でユーザ端末20とデータをやり取りする機能を有するキャラクターフィギュア、メダル、カード等である。NFC搭載デバイス30には、デバイス固有のデバイスコードが付与されている。デバイスコードには、ゲームを識別するIDと、デバイス固有のIDが含まれている。デバイス固有のIDは、暗号化されている。例えば、デバイス固有のIDは、特定の秘密鍵を用いて暗号化されていることとしてよい。こうすることで、NFC搭載デバイス30に付与されるデバイス固有のIDの一意性が担保され、NFC搭載デバイス30のデバイスコードの偽造を防止することができる。このように、NFC搭載デバイス30に付与されたデバイス固有のIDの一意性を担保しておくことで、ゲームサーバ10に発行済のデバイス固有のIDを予め登録することなく、NFC登録デバイス30の認証が可能となる。
なお、NFC搭載デバイス30は、プレイヤーが店舗やゲームシステム1を介して購入することができる。
【0019】
次に、ゲームシステム1による、ゲームの流れについて説明する。
図4は、ゲームシステム1によるゲームの流れを示すフローチャートである。本実施形態では、プレイヤーがゲーム画面上で抽選(ガチャ)を行うことにより特典を入手する場合を例に説明する。特典は、ゲームで利用できるアイテムやゲームポイントなどであり、主に、ゲームを行う際に利用することによりゲームの展開を有利に進めることができるものである。プレイヤーは、ユーザ端末20でNFC搭載デバイス30のデバイスコードを読み取ることにより1回の抽選を行うことができる。
【0020】
プレイヤーは、ユーザ端末20を操作してゲームシステム1のアプリを起動し、例えばユーザ端末20を自身の所有するNFC搭載デバイス30にかざす。ユーザ端末20は、NFC経由でNFC搭載デバイス30から各種情報を取得する。ユーザ端末20は、まずNFC搭載デバイス30がゲームシステム1で使用可能な規格(通信規格、データフォーマット等)を満たしているか否かを判定する。また、デバイスコードに含まれるゲームを識別するIDの正誤判定も行う(ステップS101)。
【0021】
ステップS101で、NFC搭載デバイス30が規格を満たしていると判断され、且つゲームを識別するIDが正しいと判断された場合には(YES)、ユーザ端末20からゲームサーバ10へ、NFC搭載デバイス30のデバイスコードと、プレイヤーのユーザアカウントが送信される(ステップS102)。一方、ステップS101で、NFC搭載デバイス30が規格を満たしていないと判断された場合、またはゲームを識別するIDが正しくないと判断された場合には(NO)、ゲームサーバ10への送信は行わず、ユーザ端末20の表示装置23に、NFC搭載デバイス30が使用できない旨のメッセージなどを出力して処理を終了する。
ゲームサーバ10は、ユーザ端末20から受信したデバイスコードの判定を行う(ステップS103)。具体的には、デバイスコードが正しい規格のものであるか、ゲームを識別するIDが正規のものであるかなどの判定を行う。デバイスコードが正規のものであると判断された場合には(YES)、ステップS104へ移行する。一方、デバイスコードが正規のものではないと判断された場合には(NO)、ステップS105へ移行し、ユーザ端末20に、NFC搭載デバイス30が不正のため使用できない旨の通知を行う。例えば、ユーザ端末20の表示装置23に、「コードを読み取ることができませんでした。」などのメッセージを表示させるようにしてもよい。
【0022】
ゲームサーバ10は、ユーザ端末20から受信したデバイスコードが、デバイス管理情報記憶部104に登録されているか否かを判定する(ステップS104)。ゲームサーバ10は、デバイスコードが登録されていない場合には(NO)、当該デバイスコードをデバイス管理情報記憶部104に登録する(ステップS106)。
【0023】
また、ゲームサーバ10は、受信したユーザアカウントを、そのNFC搭載デバイス30の使用権利者のユーザアカウントに登録する(ステップS107)。
【0024】
次に、ゲームサーバ10は、NFC搭載デバイス30の初回使用時にプレイヤーに付与される特典を決定する処理を行う(ステップS108)。特典の決定は、後述するように例えば抽選により行う。また、デバイス管理情報記憶部104に登録されている使用回数に「1」を登録し、最後に使用した日時に現在の日時を登録する。
【0025】
一方、ステップS104で、デバイスコードが既に登録されている場合には(YES)、ゲームサーバ10は、受信したユーザアカウントが、登録されている当該NFC搭載デバイス30の使用権利者のユーザアカウントと一致するか否かを判定する(ステップS1009)。
【0026】
ステップS109で、受信したユーザアカウントが使用権利者のものであると判定された場合には(YES)、ゲームサーバ10は、デバイス管理情報記憶部104に登録されている最後に使用した日時に現在の日時の情報を参照し、当該NFC搭載デバイス30使用頻度が、所定の使用頻度を満たしているか否かを判定する(ステップS110)。例えば、2回目以降の使用は、1日1回に制限されている場合、登録されている日時の日付が当日の日付と一致する場合には、使用不可と判断し、その他の日付である場合には使用可能と判断する。ゲームサーバ10は、使用可能と判断された場合には、ステップS111に移行し、使用不可と判断された場合には、ユーザ端末20に、NFC搭載デバイス30の使用頻度の条件を満たさないため使用できない旨の通知を行う(ステップS113)。例えば、ユーザ端末20の表示装置23に、「今日はすでに使用しています。また明日。」などのメッセージを表示させるようにしてもよい。
ステップS111でゲームサーバ10は、NFC搭載デバイス30の2回目以降の使用時にプレイヤーに付与される特典を決定する処理を行う。特典の決定は、後述するように例えば抽選により行う。また、デバイス管理情報記憶部104に登録されている使用回数を1加算する。例えば、現在の使用回数が「1」である場合には、「2」に更新し、最後に使用した日時に現在の日時を登録する。
【0027】
一方、ステップS109で、受信したユーザアカウントが使用権利者のものではないと判断された場合には(NO)、ユーザ端末20に、NFC搭載デバイス30の使用権利者ではないため使用できない旨の通知を行う(ステップS112)。この際、ユーザ端末20に、NFC搭載デバイス30の正当な権利者の情報(ユーザーネーム等)を通知するようにしてもよい。例えば、ユーザ端末20の表示装置23に、「これは、○○さんのデバイスです。」などのメッセージを表示させるようにしてもよい。
【0028】
特典の決定方法については、初回使用時の特典を決定する場合には、例えば大当たりの特典(第1種の特典)が抽選で当たる確率を100%とし、2回目以降の使用時の特典を決定する場合には、大当たりの特典が当たる確率を20%、通常の特典(第2種の特典)が当たる確率を80%などとするようにしてもよい。第1種の特典は、第2種の特典に比べて抽選で入手できる確率が低い(第1種の特典は、第2種の特典よりも価値が高い)。また、第1種の特典は、第2種の特典に比べて入手するための対価がより高く設定されている。一例をあげると、第1種の特典はゲームキャラクタを入手するためのアイテムであり、第2種の特典はゲームで消費するポイントである。例えば、初回使用時にはゲームキャラクタを入手するためのアイテムが当たるようにして、2回目以降には、ポイントが当たるようにしてもよい。なお、特典は大当たりの特典と通常の特典の2種類に限られない。また、大当たりの特典と通常の特典に相当する特典には、それぞれ複数種類の特典が含まれる。
【0029】
また、2回目以降の使用時は、使用回数に応じて段階的に大当たりの特典が当たる確率を下げていくようにしてもよい。また、初回使用時の特典については抽選を行わず、NFC搭載デバイス30の種類に応じてあらかじめ決まっている特典を付与するようにしてもよい。
【0030】
ゲームサーバ10は、NFC搭載デバイス30の使用回数に応じた確率で抽選を行い、プレイヤーに付与する特典の内容を決定すると、抽選で決定した特典の情報を、ユーザ端末20に送信する(ステップS114)。
【0031】
以上のように、本実施形態によれば、ゲームサーバ10において、NFC搭載デバイス30のデバイスコードと使用権利者のユーザアカウントを紐づけて管理することで、使用権利者以外は、当該NFC搭載デバイス30を使用できないようにした。さらに、当該NFC搭載デバイス30の初回使用か2回目以降の使用かによって、ゲームで付与される特典を変更するようにしたので、NFC搭載デバイス30の正当な使用権利者が、当該NFC搭載デバイス30を使用して繰り返しゲームを楽しむことができる。
【0032】
また、ユーザ端末20において、デバイスコードとユーザアカウントをゲームサーバ10に送信する前に、NFC搭載デバイス30が所定の規格を満たしているか否かを判定するようにしたので、ゲームサーバ10において、規格を満たしていないNFC搭載デバイス30についての不要な判定処理を行うことを避けることができる。
【0033】
また、NFC搭載デバイス30の初回使用の場合には、2回目以降の使用時の場合よりも、大当たりの特典が当たる確率を高く設定するようにしたので、新しくデバイスを購入する方が価値の高い特典をもらえるという利点は維持しつつ、2回目以降の使用の楽しみも提供することができる。
【0034】
また、NFC搭載デバイス30を2回目以降に使用する場合には、使用頻度が所定の条件を満たしている場合にのみ特典の付与を行うようにしてもよい。使用頻度は、NFC搭載デバイス30を最後に使用した日時と現在日時(NFC搭載デバイス30を使用しようとしている日時)に基づいて判断され、最後に使用した日時から所定の期間が経過していることを条件に使用を認めるようにしてもよい。例えば、最後に使用した日付から所定の日数が経過していることを条件としてもよいし、最後に使用した日時から所定の時間が経過していることを条件としてもよい。例えば、2回目以降は、1日1回しか使用できない
(最後に使用した日付から1日以上経過していることが条件)、1度使用したら、それから24時間は使用できない(最後に使用した日時から24時間以上経過していることが条件)、などの制限を設けるようにしてもよい。
【0035】
また、本実施形態では、NFC搭載デバイス30を例にあげているが、NFCの機能を持たないデバイスや印刷物等であってもよい。例えば、デバイスコードがバーコードや二次元コードの形で添付されているものであってもよい。この場合には、ユーザ端末20によって、コード情報を読み取ってゲームサーバ10に送信するようにしてもよい。
【0036】
なお、本実施形態では、本発明をゲームシステムに適用したが、本発明の実施例はこれに限られない。例えば、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、デジタルコンテンツの提供サービス、動画配信サービス、音楽配信サービス等において適用し、正当な権利者が繰り返し特典(ポイントや、動画や音楽などのコンテンツ等)を得られるようにすることができる。
【0037】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。また、各処理ステップ間に他のステップを追加してもよい。また、1ステップとして記載されているステップを、複数ステップに分けて実行してもよいし、複数ステップに分けて記載されているものを、1ステップとして把握することもできる。
【符号の説明】
【0038】
1…ゲームシステム10…ゲームサーバ12…制御装置12…外部記憶装置20…ユーザ端末21…プロセッサ22…入力装置23…表示装置24…通信インタフェース25…記憶資源30…NFC搭載デバイス101…権利者判定情報受信部102…デバイス情報登録部103…特典決定部104…デバイス管理情報記憶部201…デバイスコード取得部202…権利者判定情報送信部203…使用可否判定部