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  • 特許-局所冷却麻酔方式の無痛注射器移送装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-02
(45)【発行日】2024-07-10
(54)【発明の名称】局所冷却麻酔方式の無痛注射器移送装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/42 20060101AFI20240703BHJP
   A61M 5/44 20060101ALI20240703BHJP
   A61M 5/20 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
A61M5/42 500
A61M5/44
A61M5/20 550
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023171782
(22)【出願日】2023-10-03
【審査請求日】2023-10-03
(31)【優先権主張番号】10-2023-0038327
(32)【優先日】2023-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】523377069
【氏名又は名称】ウリメカ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ウ、ヨン ウン
【審査官】星名 真幸
(56)【参考文献】
【文献】特開昭58-152569(JP,A)
【文献】特表2017-523001(JP,A)
【文献】特表2020-511230(JP,A)
【文献】特開2004-337296(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0020862(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0051545(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0288537(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0106088(US,A1)
【文献】米国特許第6290683(US,B1)
【文献】特表2011-530392(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2017-0130470(KR,A)
【文献】韓国公開特許第2018-0025723(KR,A)
【文献】韓国公開特許第2019-0118460(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/42
A61M 5/44
A61M 5/20
A61M 5/00
A61F 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚層を瞬間的に冷却して神経伝達を遮断するために機体101の一側部に装着され、皮膚と接触する皮膚麻酔板131の中央に形成される第1針案内孔132と、
前記皮膚麻酔板131から発生する熱を吸収するために皮膚麻酔板131の後側面に密着するペルチェ素子133の中央に形成される第2針案内孔134と、
前記ペルチェ素子133から熱を吸収して放熱させるために、機体101の下側部に位置する冷却ファン143が取り付けられた第2放熱板142と下側部をヒートパイプ141に連結している放熱ブロック135の中央に形成される第3針案内孔136と、
前記放熱ブロック135の熱を吸収して外部に放熱させるために放熱ブロック135の後側面に密着する第1放熱板137の中央に形成される第4針案内孔138と、
前記第1、第2、第3、第4の針案内孔132、134、136、138の中心線上に注射器シリンダ151に結合された注射針154が位置するように注射器シリンダ151の一側部を緩くクランプする支持クリップ117を上側部に形成している移動台116と、
前記移動台116を皮膚方向に移動させてシリンダ151の注射針154が第1、第2、第3、第4の針案内孔132、134、136、138を通過して皮膚を貫通して一定の深さに挿入できるように注射器シリンダ151を移送させる移動台の移送手段と、
前記移動台116の支持クリップ117とは異なり、注射器シリンダ151の後側部に形成されたフランジ152を挟んで堅固にクランプする挿入溝126が形成される移動クリップ125と、
前記移動クリップ125に固定状態を維持している注射器シリンダ151に結合された注射針154の短い(b)か、または長い(c)長さに合わせて、注射針154の先端部を設定された地点(a)に位置させるための移動クリップの位置調整手段を備えることを特徴とする局所冷却麻酔方式の無痛注射器移送装置。
【請求項2】
前記移動台の移送手段は、前記移動台116が安定した状態で移動できるように移動台116の底部を支持しながら移動を案内する機体101の内側面に形成されるガイドレール104と、
前記移動台116の中央下側部に結合される第1雌ねじ部114が形成される連結台115と、
前記連結台115の第1雌ねじ部114で締結され、機体101内部の一側部と他側部に回転が容易に結合される移送ねじ軸113と、
前記移送ねじ軸113を回転および逆回転させるために、移送ねじ軸113の一端部と駆動軸112を連結している機体101の一側底部に装着される駆動モータ111で備えることを特徴とする請求項1に記載の局所冷却麻酔方式の無痛注射器移送装置。
【請求項3】
前記移動クリップの位置調整手段は、移動クリップ125の下側部に取り付けられる第2雌ねじ部123が形成される連結片124と、
前記連結片124の第2雌ねじ部123で締結され、移動台116内部の一側部と他側部に回転が容易に結合される調整ねじ軸122と、
前記調整ねじ軸122を回転および逆回転させるために、調整ねじ軸122の他端部と連結されて外部に露出する調節ノブ121で備えることを特徴とする請求項1に記載の局所冷却麻酔方式の無通注射器移送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、局所冷却麻酔方式の無痛注射器移送装置に関するものであって、特に機体の一側部に装着されて皮膚と接触する皮膚麻酔板の中央に第1針案内孔を形成させて皮膚層を瞬間的に冷却させて神経伝達を遮断できるようにし、皮膚麻酔板の後側面に密着するペルチェ素子の中央に第2針案内孔を形成して皮膚麻酔板から発生する熱を吸収できるようにし、機体の下側部に位置する冷却ファンが取り付けられた第2放熱板と下側部をヒートパイプで連結している放熱ブロックの中央に第3針案内孔を形成してペルチェ素子から熱を吸収して放熱させるようにした後、放熱ブロックの後側面に密着する第1放熱板の中央に第4針案内孔を形成して放熱ブロックの熱を吸収して外部に放熱させることができるようにし、注射器シリンダの一側部を緩くクランプする支持クリップを移動台の上側部に形成して第4、第3、第2、第1の針案内孔の中心線上に注射器シリンダに結合された注射針が位置することができるようにし、移動台の移送手段により移動台を皮膚方向に移動させ、シリンダの注射針が第4、第3、第2、第1の針案内孔を通過して皮膚を貫通して一定の深さに挿入できるように注射器シリンダを移送させることができるようにした後、移動台の支持クリップとは異なり注射器シリンダの後側部に形成されたフランジを挟んで堅固にクランプする挿入溝が形成された移動クリップを移動クリップの位置調整手段によって移動クリップに固定状態を維持している注射器シリンダに結合された注射針の短い(b)か、または長い(c)長さに合わせて注射針の先端部を設定された地点(a)に位置させることができるようにしたものであって、調節ノブを回転および逆回転させると、調整ねじ軸が回転および逆回転しながら移動クリップを一側、他側方向に移動させる結果によって移動クリップの挿入溝にフランジを挿入している注射器シリンダを移動させることができるため、注射器シリンダに結合された注射針の短い(b)か、または長い(c)長さに関係なく、注射針の先端部を設定された地点(a)に位置させることができるため、注射針に応じて皮膚の中に浅く挿入されたり、あまりにも深く挿入されたりする現象を防止することによって、より安定した状態で適正な同じ深さに注射針を挿入できる条件を造成でき、機体のスタートボタンを押すと、駆動モータの作動により機体内部の移送ねじ軸が回転しながら移送ねじ軸に結合された連結台および移動台を皮膚方向に移動させる結果により設定された深さに注射針を皮膚に設定された深さに正確に挿入して注射薬を注入できる安定した予備状態を作ることになり、注射針を皮膚に挿入した後には、注射者(医師、看護師)が直接注射器ピストンを押して適量の注射液を注入させることができ、注射者の望む量だけの注射液を注射できるため、患者に合う量の注射液を正確に注入できる局所冷却麻酔方式の無痛注射器移送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術は、先出願されて登録された登録番号第10-0851274号「局所皮膚麻酔装置のためのプローブ」がある。
【0003】
前記従来技術は、麻酔が必要な局所部位を冷却するための局所皮膚麻酔装置のためのプローブにおいて、麻酔部位に接触するように所定幅の接触面が形成される熱伝導性材質の冷却パッドと、前記冷却パッドの熱容量を増加させるように構成される液相の熱容量付加手段と、前記熱容量付加手段と前記冷却パッドのうち、少なくともいずれかで冷気を発散させるように設けられる熱電素子と、を含む構成となっている。
【0004】
前記従来技術は、皮膚層を瞬間的に冷却して神経伝達を遮断する方式によって麻酔作用を行うため、痛みなく簡単に麻酔を行い得、特に熱容量付加手段によって冷却パッドの熱容量が増加し、繰り返し安定して麻酔できるようにする趣旨の発明である。
【0005】
しかし、前記従来技術は、局所部位を冷却麻酔させて痛みをなくすための発明であり、本願発明で開示する無痛注射器の注射針の位置を調整した技術や、注射針を移動させて皮膚に挿入させる技術などがないため、本願発明と目的、構成、作用効果などに相当な違いを有するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】韓国特許第10-0851274号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これらの従来の問題点を解決補完するための本発明の目的は、
【0008】
調節ノブを回転および逆回転させると、調整ねじ軸が回転および逆回転しながら移動クリップを一側、他側方向に移動させる結果によって移動クリップの挿入溝にフランジを挿入している注射器シリンダを移動させることができるため、注射器シリンダに結合された注射針の短い(b)か、または長い(c)長さに関係なく、注射針の先端部を設定された地点(a)に位置させることができるため、注射針に応じて皮膚の中に浅く挿入されたり、あまりにも深く挿入されたりする現象を防止することによって、より安定した状態で適正な同じ深さに注射針を挿入できる条件を造成でき、機体のスタートボタンを押すと、駆動モータの作動により機体内部の移送ねじ軸が回転しながら移送ねじ軸に結合された連結台および移動台を皮膚方向に移動させる結果により設定された深さに注射針を皮膚に設定された深さに正確に挿入して注射薬を注入できる安定した予備状態を作ることになり、注射針を皮膚に挿入した後には、注射者(医師、看護師)が直接注射器ピストンを押して適量の注射液を注入させることができ、注射者の望む量だけの注射液を注射できるため、患者に合う量の注射液を正確に注入できるようにする目的を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の目的を達成するために、本発明は、
機体の一側部に装着されて皮膚と接触する皮膚麻酔板の中央に第1針案内孔を形成させて皮膚層を瞬間的に冷却させて神経伝達を遮断できるようにし、皮膚麻酔板の後側面に密着するペルチェ素子の中央に第2針案内孔を形成して皮膚麻酔板から発生する熱を吸収できるようにし、機体の下側部に位置する冷却ファンが取り付けられた第2放熱板と下側部をヒートパイプで連結している放熱ブロックの中央に第3針案内孔を形成してペルチェ素子から熱を吸収して放熱させるようにした後、放熱ブロックの後側面に密着する第1放熱板の中央に第4針案内孔を形成して放熱ブロックの熱を吸収して外部に放熱させることができるようにし、注射器シリンダの一側部を緩くクランプする支持クリップを移動台の上側部に形成して第4、第3、第2、第1の針案内孔の中心線上に注射器シリンダに結合された注射針が位置することができるようにし、移動台の移送手段により移動台を皮膚方向に移動させ、シリンダの注射針が第4、第3、第2、第1の針案内孔を通過して皮膚を貫通して一定の深さに挿入できるように注射器シリンダを移送させることができるようにした後、移動台の支持クリップとは異なり注射器シリンダの後側部に形成されたフランジを挟んで堅固にクランプする挿入溝が形成された移動クリップを移動クリップの位置調整手段によって移動クリップに固定状態を維持している注射器シリンダに結合された注射針の短い(b)か、または長い(c)長さに合わせて注射針の先端部を設定された地点(a)に位置させることができるようにすれば、本発明の目的を達成することができる。
【発明の効果】
【0010】
このような本発明は、調節ノブを回転および逆回転させると、調整ねじ軸が回転および逆回転しながら移動クリップを一側、他側方向に移動させる結果によって移動クリップの挿入溝にフランジを挿入している注射器シリンダを移動させることができるため、注射器シリンダに結合された注射針の短い(b)か、または長い(c)長さに関係なく、注射針の先端部を設定された地点(a)に位置させることができるため、注射針に応じて皮膚の中に浅く挿入されたり、あまりにも深く挿入されたりする現象を防止することによって、より安定した状態で適正な同じ深さに注射針を挿入できる条件を造成できる効果を有する。
【0011】
このような本発明は、機体のスタートボタンを押すと、駆動モータの作動により機体内部の移送ねじ軸が回転しながら移送ねじ軸に結合された連結台および移動台を皮膚方向に移動させる結果により設定された深さに注射針を皮膚に設定された深さに正確に挿入して注射薬を注入できる安定した予備状態を作ることができる効果を有する。
【0012】
このような本発明は、注射針を皮膚に挿入した後には、注射者(医師、看護師)が直接注射器ピストンを押して適量の注射液を注入させることができ、注射者の望む量だけの注射液を注射できるため、患者に合う量の注射液を正確に注入できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の無痛注射器移送装置の構成を示す斜視図である。
図2】本発明の無痛注射器移送装置の構成および作用を説明するために示す作用断面図である。
図3】本発明の無痛注射器移送装置の注射針の位置調整作用を説明するために示す作用図である。
図4】本発明の無痛注射器移送装置の注射針の位置調整作用を説明するために示す作用図である。
図5】本発明の無痛注射器移送装置の注射針の位置調整作用を説明するために示す作用図である。
図6】本発明の無痛注射器移送装置の注射針移送作用を説明するために示す作用断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の構成を添付の図面によって詳細に説明する。
皮膚層を瞬間的に冷却して神経伝達を遮断するために機体101の一側部に装着され、皮膚と接触する皮膚麻酔板131の中央に形成される第1針案内孔132と、
前記皮膚麻酔板131から発生する熱を吸収するために皮膚麻酔板131の後側面に密着するペルチェ素子133の中央に形成される第2針案内孔134と、
前記ペルチェ素子133から熱を吸収して放熱させるために、機体101の下側部に位置する冷却ファン143が取り付けられた第2放熱板142と下側部をヒートパイプ141に連結している放熱ブロック135の中央に形成される第3針案内孔136と、
前記放熱ブロック135の熱を吸収して外部に放熱させるために放熱ブロック135の後側面に密着する第1放熱板137の中央に形成される第4針案内孔138と、
前記第1、第2、第3、第4の針案内孔132、134、136、138の中心線上に注射器シリンダ151に結合された注射針154が位置するように注射器シリンダ151の一側部を緩くクランプする支持クリップ117を上側部に形成している移動台116と、
前記移動台116を皮膚方向に移動させてシリンダ151の注射針154が第1、第2、第3、第4の針案内孔132、134、136、138を通過して皮膚を貫通して一定の深さに挿入できるように注射器シリンダ151を移送させる移動台の移送手段と、
前記移動台116の支持クリップ117とは異なり、注射器シリンダ151の後側部に形成されたフランジ152を挟んで堅固にクランプする挿入溝126が形成される移動クリップ125と、
前記移動クリップ125に固定状態を維持している注射器シリンダ151に結合された注射針154の短い(b)か、または長い(c)長さに合わせて、注射針154の先端部を設定された地点(a)に位置させるための移動クリップの位置調整手段を備えた構成である。
【0015】
そして、前記移動台の移送手段は、前記移動台116が安定した状態で移動できるように移動台116の底部を支持しながら移動を案内する機体101の内側面に形成されるガイドレール104と、
前記移動台116の中央下側部に結合される第1雌ねじ部114が形成される連結台115と、
前記連結台115の第1雌ねじ部114で締結され、機体101内部の一側部と他側部に回転が容易に結合される移送ねじ軸113と、
前記移送ねじ軸113を回転および逆回転させるために、移送ねじ軸113の一端部と駆動軸112を連結している機体101の一側底部に装着される駆動モータ111で備えたものである。
【0016】
また、前記移動クリップの位置調整手段は、移動クリップ125の下側部に取り付けられる第2雌ねじ部123が形成される連結片124と、
前記連結片124の第2雌ねじ部123で締結され、移動台116内部の一側部と他側部に回転が容易に結合される調整ねじ軸122と、
前記調整ねじ軸122を回転および逆回転させるために、調整ねじ軸122の他端部と連結されて外部に露出する調節ノブ121で備えたものである。
【0017】
このようになった本発明の作用を説明すると、次のようである。
図1は、本発明の無痛注射器移送装置の構成を示す斜視図であり、図2は、本発明の無痛注射器移送装置の構成と作用を説明するために示す作用断面図であって、注射器シリンダ151の内部に患者に注入する注射液を入れた後、注射器のピストン153を挿入させる。
【0018】
そして、前記注射液が入った注射器シリンダ151の一側部を機体101のガイドレール104に載せられている移動台116の一側上部に結合される支持クリップ117に緩く挟んで支持させた後、注射器シリンダ151の後側部に形成されたフランジ152は、移動台の内部に位置する連結片124の上側部に形成された移動クリップ125の挿入溝126に堅固に挿入して固定させる。
【0019】
前記のように移動クリップ125と支持クリップ117に注射器シリンダ151が安着完了すると、注射器シリンダ151の一側部に結合された注射針154の先端部を図3に示すように初期地点の「a」地点に位置すると、何の問題もなく次の動作に進むが、「b」地点に短く位置するか、または「c」地点に長く位置する場合が発生する。
【0020】
このとき、前記移動台116の後側部に結合された調節ノブ121を回転および逆回転させると、調節ノブ121に連結された移動台116内部の調整ねじ軸122が回転および逆回転しながら調整ねじ軸122に第2雌ねじ部123を締結している連結片124および移動クリップ125が一側および他側方向に移動できるようになる。
【0021】
したがって、前記移動クリップ125の挿入溝126にフランジ152を挿入している注射器シリンダ151が一側および後側方向に移動することになり、移動台116の一側部に固定されている支持クリップ117は、注射器シリンダ151の一側部を緩く結合している関係で支持クリップ117に対する抵抗を受けなくなるため、注射針154の先端部を図4に示すような「b」地点の注射針154と図5に示すような「c」地点の注射針154を図4に示すような「a」地点の初期地点に位置させることができる。
【0022】
前記注射針154の先端部が「a」地点の初期地点に位置すると、コントロールボックス(図示せず)の感知作用によってベルが鳴りながらその地点を確認できる。
【0023】
前記のように注射針154の先端部が「a」地点の初期位置に到達すると、機体101の一側面に結合される表示灯103が赤色灯から緑色灯に変わるまで待つことになる。
【0024】
すなわち、前記赤色表示灯103が点灯している場合、機体101の一側部に結合される皮膚麻酔板131は、ペルチェ素子133の作用によって温度が下がっているため、ペルチェ素子133から放熱した熱は、放熱ブロック135と第1放熱板137を介して外部に放熱することになり、放熱ブロック135の下側部とヒートパイプ141に連結されている第2放熱板142から放熱する熱は、冷却ファン143によって外部に放熱することになる。
【0025】
前記のようなペルチェ素子133によって皮膚麻酔板131の温度が適正な温度に下がると、機体101の赤色表示灯103が緑色表示灯103に変わって点灯する。
【0026】
前記緑色表示灯103が点灯すると、注射者は、皮膚麻酔板131を患者の皮膚と接触させて冷却による麻酔をさせた後、機体101に結合されたスタートボタン102を押すと、機体101の一側部の下側に装着された駆動モータ111が作動しながら駆動軸112を駆動させることになり、駆動軸112と一側部を連結している機体101内部の移送ねじ軸113が回転する。
【0027】
そして、前記移送ねじ軸113の回転によって移送ねじ軸113に第1雌ねじ部114を締結している連結台115と、連結台115の上側部に連結された移動台116と、移動台116の上側に位置する移動クリップ125および支持クリップ117が注射器シリンダ151とともに皮膚方向に移送される。
【0028】
また、前記注射器シリンダ151の移送によって注射器シリンダ151の一側部に結合された注射針154は、第1放熱板137の中央に形成された第4針案内孔138、放熱ブロック135の中央に形成された第3針案内孔136、ペルチェ素子133の中央に形成された第2針案内孔134、皮膚麻酔板131の中央に形成された第1針案内孔132を通過し、皮膚内部に設定された深さだけ図6に示すように挿入される。
【0029】
前記のように注射針154が皮膚の中に挿入されると、注射者(医師、看護師)が注射器シリンダ151の後側部に結合された注射器ピストン153を押して所定量だけの注射液を注射する。
【0030】
前記のように注射が完了すると、スタートボタン102をもう一度押すことになるが、このときには、前記駆動モータ111が逆回転しながら移送ねじ軸113を逆回転させ、移送ねじ軸113に締結された連結台115が他側方向に移動することになるため、移動台116、移動クリップ125、支持クリップ117、注射器シリンダ151がすべて図2に示すように元の位置に戻り、次の動作を待つことになる。
【符号の説明】
【0031】
101:機体
102:スタートボタン
103:表示灯(赤色、緑色)
104:ガイドレール
111:駆動モータ
112:駆動軸
113:移送ねじ軸
114:第1雌ねじ部
115:連結台
116:移動台
117:支持クリップ
121:調節ノブ
122:調整ねじ軸
123:第2雌ねじ部
124:連結片
125:移動クリップ
126:挿入溝
131:皮膚麻酔板
132:第1針案内孔
133:ペルチェ素子
134:第2針案内孔
135:放熱ブロック
136:第3針案内孔
137:第1放熱板
138:第4針案内孔
141:ヒートパイプ
142:第2放熱板
143:冷却ファン
151:注射器シリンダ
152:フランジ
153:注射器ピストン
154:注射針

【要約】      (修正有)
【課題】注射者の望む量だけの注射液を注射でき、患者に合う量の注射液を正確に注入できる注射器を提供する。
【解決手段】本発明は、局所冷却麻酔方式の無痛注射器移送装置に関するものであって、特に機体の一側部に装着されて皮膚と接触する皮膚麻酔板131の中央に第1針案内孔132を形成させて皮膚層を瞬間的に冷却させて神経伝達を遮断できるようにし、皮膚麻酔板の後側面に密着するペルチェ素子133の中央に第2針案内孔を形成して皮膚麻酔板から発生する熱を吸収できるようにする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6