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特許7514065固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および電子機器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-02
(45)【発行日】2024-07-10
(54)【発明の名称】固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/779 20230101AFI20240703BHJP
   H04N 25/76 20230101ALI20240703BHJP
【FI】
H04N25/779
H04N25/76
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2019116368
(22)【出願日】2019-06-24
(65)【公開番号】P2020025249
(43)【公開日】2020-02-13
【審査請求日】2022-06-22
(31)【優先権主張番号】P 2018142377
(32)【優先日】2018-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】521182560
【氏名又は名称】ブリルニクス シンガポール プライベート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001863
【氏名又は名称】弁理士法人アテンダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】後藤 美久
【審査官】鈴木 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-319684(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第1798272(CN,A)
【文献】特開平10-248240(JP,A)
【文献】特開2005-020922(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 25/00-25/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素が行列状に配置された画素部と、
所定の制御信号線に制御信号に応じた所定レベルの駆動制御信号を印加して前記画素部から1行または複数行単位で画素信号の読み出しを行う読み出し部と、を有し、
前記読み出し部は、
前記制御信号を受けて供給される電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加するドライバと、
第1の電源電圧と異なる電圧または第2の電源電圧と異なる電圧を前記ドライバに供給する電圧供給部と、を含み、
前記電圧供給部は、
第1のノードと、
第2のノードと、
第1の電極が前記第1のノードに接続され、第2の電極が前記第2のノードに接続されたキャパシタと、
第1の電源電位と、
第2の電源電位と、
前記第1の電源電位と前記第1のノードまたは前記第2のノードとを第1の信号に応じて選択的に接続する第1のスイッチと、
前記第2の電源電位と前記第2のノードまたは前記第1のノードとを第2の信号に応じて選択的に接続する第2のスイッチと、を含み、さらに、
前記第1の電源電位と前記第2のノードとを第3の信号に応じて選択的に接続する第3のスイッチと、
前記第2の電源電位と前記第1のノードとを第4の信号に応じて選択的に接続する第4のスイッチと、の少なくともいずれかを含み、
前記第3のスイッチを含む場合は、前記第1のノードが前記ドライバの第1の電源電圧端子に接続され、
前記第4のスイッチを含む場合は、前記第2のノードが前記ドライバの第2の電源電圧端子に接続される
固体撮像装置。
【請求項2】
前記電圧供給部は、
前記第1の電源電位と前記第2のノードとを第3の信号に応じて選択的に接続する前記第3のスイッチを含み、前記ドライバに正側の第1の電源電圧より高い電圧を供給する場合、
第1の期間に、
アクティブの前記第1の信号および前記第2の信号により前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオンさせ、非アクティブの前記第3の信号により前記第3のスイッチをオフさせて、前記第1のノードの電位を前記第1の電源電位に設定し、前記第2のノードの電位を基準電位である前記第2の電源電位に設定し、
第2の期間に、
前記第1の信号および前記第2の信号を非アクティブにして前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオフさせ、前記第3の信号をアクティブにして前記第3のスイッチをオンさせて、前記第1のノードの電位を前記第1の電源電位より高く当該第1の電源電位の2倍の電位までの電位に設定し、
前記ドライバは、
前記第2の期間に生成された第1の電源電圧より高い電圧の供給を受けた状態で、前記制御信号を受けて第1の電源電圧より高い電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加する
請求項1記載の固体撮像装置。
【請求項3】
前記電圧供給部は、
前記第1の電源電位と前記第2のノードとを第3の信号に応じて選択的に接続する前記第3のスイッチを含み、前記ドライバに正側の第1の電源電圧より低い電圧を供給する場合、
第1の期間に、
アクティブの前記第1の信号および前記第2の信号により前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオンさせ、非アクティブの前記第3の信号により前記第3のスイッチをオフさせて、前記第1のノードの電位を基準電位である前記第2の電源電位に設定し、前記第2のノードの電位を前記第1の電源電位に設定し、
第2の期間に、
前記第1の信号および前記第2の信号を非アクティブにして前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオフさせ、前記第3の信号をアクティブにして前記第3のスイッチをオンさせて、前記第1のノードの電位を前記第1の電源電位より所定電位分低い電位までの電位に設定し、
前記ドライバは、
前記第2の期間に生成された第1の電源電圧より低い電圧の供給を受けた状態で、前記制御信号を受けて第1の電源電圧より低い電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加する
請求項1記載の固体撮像装置。
【請求項4】
前記ドライバの正側の第1の電源電圧端子と前記第1のノードとの間を選択的に接続するスイッチを有する
請求項1から3のいずれか一に記載の固体撮像装置。
【請求項5】
前記ドライバの正側の第1の電源電圧端子に接続されたキャパシタを有する
請求項4記載の固体撮像装置。
【請求項6】
前記電圧供給部は、
前記第2の電源電位と前記第1のノードとを第4の信号に応じて選択的に接続する前記第4のスイッチを含み、前記ドライバに負側の第2の電源電圧より低い電圧を供給する場合、
第1の期間に、
アクティブの前記第1の信号および前記第2の信号により前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオンさせ、非アクティブの前記第4の信号により前記第4のスイッチをオフさせて、前記第1のノードの電位を前記第1の電源電位に設定し、前記第2のノードの電位を基準電位である前記第2の電源電位に設定し、
第2の期間に、
前記第1の信号および前記第2の信号を非アクティブにして前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオフさせ、前記第4の信号をアクティブにして前記第4のスイッチをオンさせて、前記第2のノードの電位を前記第2の電源電位より低く、負側に所定電位までの電位に設定し、
前記ドライバは、
前記第2の期間に生成された第2の電源電圧より低い電圧の供給を受けた状態で、前記制御信号を受けて第2の電源電圧より低い電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加する
請求項1から5のいずれか一に記載の固体撮像装置。
【請求項7】
前記電圧供給部は、
前記第2の電源電位と前記第1のノードとを第4の信号に応じて選択的に接続する前記第4のスイッチを含み、前記ドライバに負側の第2の電源電圧より高い電圧を供給する場合、
第1の期間に、
アクティブの前記第1の信号および前記第2の信号により前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオンさせ、非アクティブの前記第4の信号により前記第4のスイッチをオフさせて、前記第1のノードの電位を基準電位である前記第2の電源電位に設定し、前記第2のノードの電位を前記第1の電源電位に設定し、
第2の期間に、
前記第1の信号および前記第2の信号を非アクティブにして前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオフさせ、前記第4の信号をアクティブにして前記第4のスイッチをオンさせて、前記第2のノードの電位を前記第2の電源電位より高く、正側に所定電位までの電位に設定し、
前記ドライバは、
前記第2の期間に生成された第2の電源電圧より高い電圧の供給を受けた状態で、前記制御信号を受けて第2の電源電圧より高い電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加する
請求項1から5のいずれか一に記載の固体撮像装置。
【請求項8】
前記ドライバの負側の第2の電源電圧端子と前記第2のノードとの間を選択的に接続するスイッチを有する
請求項1から7のいずれか一に記載の固体撮像装置。
【請求項9】
前記ドライバの負側の第2の電源電圧端子に接続されたキャパシタを有する
請求項8記載の固体撮像装置。
【請求項10】
前記電圧供給部は、
前記第1のノードまたは前記第2のノードの電位レベルが参照電圧に達していないと判断しているときは、前記第1の信号をアクティブで前記第1のスイッチに出力して当該第1のスイッチをオンさせ、前記第1のノードまたは前記第2のノードの電位レベルが前記参照電圧に達したと判断したときは前記第1の信号を非アクティブで前記第1のスイッチに出力して当該第1のスイッチをオフさせるレベル判断部を含む
請求項2,3,6,7のいずれか一に記載の固体撮像装置。
【請求項11】
前記レベル判断部は、
前記第1のノードまたは前記第2のノードの電位レベルと参照電圧とを比較し、前記第1のノードまたは前記第2のノードの電位レベルが前記参照電圧に達していない場合には、前記第1の信号をアクティブで前記第1のスイッチに出力して当該第1のスイッチをオンさせ、前記第1のノードまたは前記第2のノードの電位レベルが前記参照電圧に達した場合には前記第1の信号を非アクティブで前記第1のスイッチに出力して当該第1のスイッチをオフさせる比較器を含む
請求項10記載の固体撮像装置。
【請求項12】
前記レベル判断部は、
クロックをカウントし、カウント値が、前記第1のノードまたは前記第2のノードの電位レベルが前記参照電圧に達していない場合に相当する値のときは、前記第1の信号をアクティブで前記第1のスイッチに出力して当該第1のスイッチをオンさせ、前記第1のノードまたは前記第2のノードの電位レベルが前記参照電圧に達した場合に相当する値に達すると、前記第1の信号を非アクティブで前記第1のスイッチに出力して当該第1のスイッチをオフさせるカウンタを含む
請求項10記載の固体撮像装置。
【請求項13】
前記レベル判断部は、イネーブル信号がアクティブのときレベル判断処理を行い、
前記電圧供給部は、
前記第1のノードと前記第2のノードとを第5の信号に応じて選択的に接続する第5のスイッチを含み、
前記第1の電源電位と前記第2のノードとを第3の信号に応じて選択的に接続する前記第3のスイッチを含み、前記ドライバに正側の第1の電源電圧より高い電圧または低い電圧を供給する場合、
前記第1の期間の前にリセット期間が設定され、
前記リセット期間には、
前記イネーブル信号を非アクティブとして前記レベル判断部を非動作状態に保持して非アクティブの前記第1の信号により前記第1のスイッチをオフさせた状態で、
アクティブの前記第2の信号および前記第5の信号により前記第2のスイッチおよび前記第5のスイッチをオンさせ、非アクティブの前記第3の信号により前記第3のスイッチをオフさせて、前記第1のノードおよび前記第2のノードを前記第2の電源電位に設定しリセットし、
前記第1の期間に、
前記イネーブル信号をアクティブとして前記レベル判断部を動作状態に保持してアクティブの前記第1の信号により前記第1のスイッチをオンさせる
請求項10から12のいずれか一に記載の固体撮像装置。
【請求項14】
前記レベル判断部は、イネーブル信号がアクティブのときレベル判断処理を行い、
前記電圧供給部は、
前記第1のノードと前記第2のノードとを第5の信号に応じて選択的に接続する第5のスイッチを含み、
前記第2の電源電位と前記第1のノードとを第4の信号に応じて選択的に接続する前記第4のスイッチを含み、前記ドライバに負側の第2の電源電圧より低い電圧または高い電圧を供給する場合、
前記第1の期間の前にリセット期間が設定され、
前記リセット期間には、
前記イネーブル信号を非アクティブとして前記レベル判断部を非動作状態に保持して非アクティブの前記第1の信号により前記第1のスイッチをオフさせた状態で、
アクティブの前記第2の信号および前記第5の信号により前記第2のスイッチおよび前記第5のスイッチをオンさせ、非アクティブの前記第4の信号により前記第4のスイッチをオフさせて、前記第1のノードおよび前記第2のノードを前記第2の電源電位に設定しリセットし、
前記第1の期間に、
前記イネーブル信号をアクティブとして前記レベル判断部を動作状態に保持してアクティブの前記第1の信号により前記第1のスイッチをオンさせる
請求項10から12のいずれか一に記載の固体撮像装置。
【請求項15】
前記画素は、
蓄積期間に光電変換により生成した電荷を蓄積する光電変換素子と、
前記光電変換素子に蓄積された電荷を、対応する前記制御信号線に転送用駆動制御信号が印加される転送期間に転送可能な転送素子と、
前記転送素子を通じて前記光電変換素子で蓄積された電荷が転送されるフローティングディフュージョンと、
前記フローティングディフュージョンの電荷を電荷量に応じた電圧信号に変換し、変換した信号を出力ノードに出力するソースフォロワ素子と、
対応する前記制御信号線にリセット用駆動制御信号が印加されるリセット期間に前記フローティングディフュージョンを所定の電位にリセットするリセット素子と、を含む
請求項1から14のいずれか一に記載の固体撮像装置。
【請求項16】
複数の画素が行列状に配置された画素部と、
所定の制御信号線に制御信号に応じた所定レベルの駆動制御信号を印加して前記画素部から1行または複数行単位で画素信号の読み出しを行う読み出し部と、を有し、
前記読み出し部は、
前記制御信号を受けて供給される電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加するドライバと、
第1の電源電圧と異なる電圧または第2の電源電圧と異なる電圧を前記ドライバに供給する電圧供給部と、を含み、
前記電圧供給部は、
第1のノードと、
第2のノードと、
第1の電極が前記第1のノードに接続され、第2の電極が前記第2のノードに接続されたキャパシタと、
第1の電源電位と、
第2の電源電位と、
前記第1の電源電位と前記第1のノードまたは第2のノードとを第1の信号に応じて選択的に接続する第1のスイッチと、
前記第2の電源電位と前記第2のノードまたは第1のノードとを第2の信号に応じて選択的に接続する第2のスイッチと、
前記第1の電源電位と前記第2のノードとを第3の信号に応じて選択的に接続する第3のスイッチと、を含み、前記第1のノードが前記ドライバの第1の電源電圧端子に接続された固体撮像装置の駆動方法であって、
第1の期間に、
アクティブの前記第1の信号および前記第2の信号により前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオンさせ、非アクティブの前記第3の信号により前記第3のスイッチをオフさせて、
前記第1のノードの電位を、前記第1の電源電位に設定し、前記第2のノードの電位を基準電位である前記第2の電源電位に設定し、または、
前記第1のノードの電位を基準電位である前記第2の電源電位に設定し、前記第2のノードの電位を前記第1の電源電位に設定し、
第2の期間に、
前記第1の信号および前記第2の信号を非アクティブにして前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオフさせ、前記第3の信号をアクティブにして前記第3のスイッチをオンさせて、
前記第1のノードの電位を前記第1の電源電位より高く当該第1の電源電位の2倍の電位までの電位に設定し、または、
前記第1のノードの電位を前記第1の電源電位より所定電位分低い電位までの電位に設定し、
前記ドライバにおいて、
前記第2の期間に生成された第1の電源電圧より高い電圧の供給を受けた状態で、前記制御信号を受けて第1の電源電圧より高い電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加する、または、
前記第2の期間に生成された第1の電源電圧より低い電圧の供給を受けた状態で、前記制御信号を受けて第1の電源電圧より低い電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加する
固体撮像装置の駆動方法。
【請求項17】
複数の画素が行列状に配置された画素部と、
所定の制御信号線に制御信号に応じた所定レベルの駆動制御信号を印加して前記画素部から1行または複数行単位で画素信号の読み出しを行う読み出し部と、を有し、
前記読み出し部は、
前記制御信号を受けて供給される電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加するドライバと、
第1の電源電圧と異なる電圧または第2の電源電圧と異なる電圧を前記ドライバに供給する電圧供給部と、を含み、
前記電圧供給部は、
第1のノードと、
第2のノードと、
第1の電極が前記第1のノードに接続され、第2の電極が前記第2のノードに接続されたキャパシタと、
第1の電源電位と、
第2の電源電位と、
前記第1の電源電位と前記第1のノードまたは前記第2のノードとを第1の信号に応じて選択的に接続する第1のスイッチと、
前記第2の電源電位と前記第2のノードまたは前記第1のノードとを第2の信号に応じて選択的に接続する第2のスイッチと、
前記第2の電源電位と前記第1のノードとを第4の信号に応じて選択的に接続する第4のスイッチと、を含み、前記第2のノードが前記ドライバの第2の電源電圧端子に接続された固体撮像装置の駆動方法であって、
第1の期間に、
アクティブの前記第1の信号および前記第2の信号により前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオンさせ、非アクティブの前記第4の信号により前記第4のスイッチをオフさせて、
前記第1のノードの電位を前記第1の電源電位に設定し、前記第2のノードの電位を基準電位である前記第2の電源電位に設定し、または、
前記第1のノードの電位を基準電位である前記第2の電源電位に設定し、前記第2のノードの電位を前記第1の電源電位に設定し、
第2の期間に、
前記第1の信号および前記第2の信号を非アクティブにして前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオフさせ、前記第4の信号をアクティブにして前記第4のスイッチをオンさせて、前記第2のノードの電位を前記第2の電源電位より低く、負側に前記第1の電源電位までの電位に設定し、または、
前記第2のノードの電位を前記第2の電源電位より高く、正側に所定電位までの電位に設定し、
前記ドライバにおいて、
前記第2の期間に生成された第2の電源電圧より低い電圧の供給を受けた状態で、前記制御信号を受けて第2の電源電圧より低い電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加する、または、
前記第2の期間に生成された第2の電源電圧より高い電圧の供給を受けた状態で、前記制御信号を受けて第2の電源電圧より高い電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加する
固体撮像装置の駆動方法。
【請求項18】
前記電圧供給部にレベル判断部を設け、
前記レベル判断部において、
前記第1のノードまたは前記第2のノードの電位レベルが参照電圧に達していないと判断しているときは、前記第1の信号をアクティブで前記第1のスイッチに出力して当該第1のスイッチをオンさせ、前記第1のノードまたは前記第2のノードの電位レベルが前記参照電圧に達したと判断したときは前記第1の信号を非アクティブで前記第1のスイッチに出力して当該第1のスイッチをオフさせる
請求項16または17記載の固体撮像装置の駆動方法。
【請求項19】
前記レベル判断部により、イネーブル信号がアクティブのときレベル判断処理を行い、
前記電圧供給部に、
前記第1のノードと前記第2のノードとを第5の信号に応じて選択的に接続する第5のスイッチを設け、
前記第1の電源電位と前記第2のノードとを第3の信号に応じて選択的に接続する第3のスイッチを設け、前記ドライバに正側の第1の電源電圧より高い電圧を供給する場合、
前記第1の期間の前にリセット期間を設定し、
前記リセット期間には、
前記イネーブル信号を非アクティブとして前記レベル判断部を非動作状態に保持して非アクティブの前記第1の信号により前記第1のスイッチをオフさせた状態で、
アクティブの前記第2の信号および前記第5の信号により前記第2のスイッチおよび前記第5のスイッチをオンさせ、非アクティブの前記第3の信号により前記第3のスイッチをオフさせて、前記第1のノードおよび前記第2のノードを前記第2の電源電位または前記第1の電源電位に設定しリセットし、
前記第1の期間に、
前記イネーブル信号をアクティブとして前記レベル判断部を動作状態に保持してアクティブの前記第1の信号により前記第1のスイッチをオンさせる
請求項18記載の固体撮像装置の駆動方法。
【請求項20】
前記レベル判断部により、イネーブル信号がアクティブのときレベル判断処理を行い、
前記電圧供給部に、
前記第1のノードと前記第2のノードとを第5の信号に応じて選択的に接続する第5のスイッチを設け、
前記第2の電源電位と前記第1のノードとを第4の信号に応じて選択的に接続する第4のスイッチを設け、前記ドライバに負側の第2の電源電圧より低い電圧を供給する場合、
前記第1の期間の前にリセット期間を設定し、
前記リセット期間には、
前記イネーブル信号を非アクティブとして前記レベル判断部を非動作状態に保持して非アクティブの前記第1の信号により前記第1のスイッチをオフさせた状態で、
アクティブの前記第2の信号および前記第5の信号により前記第2のスイッチおよび前記第5のスイッチをオンさせ、非アクティブの前記第4の信号により前記第4のスイッチをオフさせて、前記第1のノードおよび前記第2のノードを前記第2の電源電位または前記第1の電源電位に設定しリセットし、
前記第1の期間に、
前記イネーブル信号をアクティブとして前記レベル判断部を動作状態に保持してアクティブの前記第1の信号により前記第1のスイッチをオンさせる
請求項18記載の固体撮像装置の駆動方法。
【請求項21】
固体撮像装置と、
前記固体撮像装置に被写体像を結像する光学系と、を有し、
前記固体撮像装置は、
複数の画素が行列状に配置された画素部と、
所定の制御信号線に制御信号に応じた所定レベルの駆動制御信号を印加して前記画素部から1行または複数行単位で画素信号の読み出しを行う読み出し部と、を有し、
前記読み出し部は、
前記制御信号を受けて供給される電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加するドライバと、
第1の電源電圧と異なる電圧または第2の電源電圧と異なる電圧を前記ドライバに供給する電圧供給部と、を含み、
前記電圧供給部は、
第1のノードと、
第2のノードと、
第1の電極が前記第1のノードに接続され、第2の電極が前記第2のノードに接続されたキャパシタと、
第1の電源電位と、
第2の電源電位と、
前記第1の電源電位と前記第1のノードまたは第2のノードとを第1の信号に応じて選択的に接続する第1のスイッチと、
前記第2の電源電位と前記第2のノードまたは第1のノードとを第2の信号に応じて選択的に接続する第2のスイッチと、を含み、さらに、
前記第1の電源電位と前記第2のノードとを第3の信号に応じて選択的に接続する第3のスイッチと、
前記第2の電源電位と前記第1のノードとを第4の信号に応じて選択的に接続する第4のスイッチと、の少なくともいずれかを含み、
前記第3のスイッチを含む場合は、前記第1のノードが前記ドライバの第1の電源電圧端子に接続され、
前記第4のスイッチを含む場合は、前記第2のノードが前記ドライバの第2の電源電圧端子に接続される
電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光を検出して電荷を発生させる光電変換素子を用いた固体撮像装置(イメージセンサ)として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが実用に供されている。
CMOSイメージセンサは、デジタルカメラ、ビデオカメラ、監視カメラ、医療用内視鏡、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話等の携帯端末装置(モバイル機器)等の各種電子機器の一部として広く適用されている。
【0003】
CMOSイメージセンサは、画素毎にフォトダイオード(光電変換素子)および浮遊拡散層(FD:Floating Diffusion、フローティングディフュージョン)を有するFDアンプを持ち合わせており、その読み出しは、画素アレイの中のある一行を選択し、それらを同時に列(カラム)出力方向へと読み出すような列並列出力型が主流である。
【0004】
図1は、一般的な列並列出力型固体撮像装置(CMOSイメージセンサ)の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
【0005】
図1の固体撮像装置1は、画素PXLが行列状に配列された画素部2、およびシャッタ行および読み出し行において行走査制御線を通して画素の駆動を行う垂直走査回路(行走査回路)3が示されている。なお、図1では、1行の画素配列が示されている。
【0006】
画素部2の各画素PXLは、基本的に、たとえば1個のフォトダイオードPDに対して、転送素子としての転送トランジスタTG―Tr、リセット素子としてのリセットトランジスタRST-Tr、ソースフォロワ素子(増幅素子)としてのソースフォロワトランジスタSF-Tr、および選択素子としての選択トランジスタSEL-Trの4素子を能動素子として含んで構成される。
【0007】
転送トランジスタTG-Trは、フォトダイオードPDの電荷蓄積期間には非導通状態に保持され、フォトダイオードPDの蓄積電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する転送期間に、ゲートに制御信号線LTGを通して駆動制御信号DTGが印加されて導通状態に保持され、フォトダイオードPDで光電変換された電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する。
【0008】
リセットトランジスタRST-Trは、そのゲートに制御信号線LRSTを通して駆動制御信号(リセット信号)DRSTが与えられることで、フローティングディフュージョンFDの電位を電源ラインの電位VDDにリセットする。
【0009】
フローティングディフュージョンFDには、ソースフォロワトランジスタSF-Trのゲートが接続されている。ソースフォロワトランジスタSF-Trは、選択トランジスタSEL-Trを介して垂直信号線LSGNに接続され、画素部外の負荷回路の定電流源とソースフォロアを構成している。
そして、駆動制御信号(アドレス信号またはセレクト信号)DSELが制御信号線LSELを通して選択トランジスタSEL-Trのゲートに与えられ、選択トランジスタSEL-Trがオンする。
選択トランジスタSEL-Trがオンすると、ソースフォロワトランジスタSF-TrはフローティングディフュージョンFDの電位を増幅してその電位に応じた電圧を垂直信号線LSGNに出力する。垂直信号線LSGNを通じて、各画素PXLから出力された電圧は、画素信号読み出し回路としての列並列処理部に出力される。
列並列処理において画像データはたとえばアナログ信号からデジタル信号に変換されて、後段の信号処理部に転送され、ここで所定の画像信号処理を受けて所望の画像が得られる。
【0010】
垂直走査回路3は、図1に示すように、制御信号TG(RST、SEL)を受けて正の電源電圧のレベルの駆動制御信号DTG(DRST,DSEL)を対応する制御信号線LTG(LRST,LSEL)に印加するロードライバ31、および正の電源電圧vaaと異なる電圧、たとえば正の電源電圧vaa以上の電圧をドライバに供給する電圧供給部32を有している。
電圧供給部32は、演算増幅器(オペアンプ)OPA32、内部の容量が100pF程度の内部キャパシタCbstおよびスイッチSW(1~4)等を含むキャパシタブリッジ回路CB32、および容量が10nF程度の外付けキャパシタCextを含んで構成されている。
【0011】
ところで、固体撮像装置10としてのCMOSイメージセンサでは、フォトダイオードで生成しかつ蓄積した光電荷を、画素毎あるいは行毎に順次走査して読み出す動作が行われる。
この順次走査、すなわち、電子シャッタとしてローリングシャッタを採用した場合は、光電荷を蓄積する露光の開始時間、および終了時間を全ての画素で一致させることができない。そのため、順次走査の場合、動被写体の撮像時に撮像画像に歪みが生じるという問題がある。
【0012】
そこで、画像歪みが許容できない、高速に動く被写体の撮像や、撮像画像の同時性を必要とするセンシング用途では、電子シャッタとして、画素アレイ部中の全画素に対して同一のタイミングで露光開始と露光終了とを実行するグローバルシャッタが採用される。
【0013】
電子シャッタとしてグローバルシャッタを採用したCMOSイメージセンサは、画素内に、たとえば、光電変換読み出し部から読み出された信号を信号保持キャパシタに保持する信号保持部が設けられている。
グローバルシャッタを採用したCMOSイメージセンサでは、フォトダイオードから電荷を電圧信号として一斉に信号保持部の信号保持キャパシタに蓄積し、そののち順次読み出すことにより、画像全体の同時性を確保している(たとえば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0014】
【文献】J. Aoki, et al., ”A Rolling-Shutter Distortion-Free 3D Stacked Image Sensor with -160dB Parasitic Light Sensitivity In-Pixel Storage Node”ISSCC 2013 / SESSION 27 / IMAGE SENSORS / 27.3.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ローリングシャッタ動作を伴うCMOSイメージセンサの電圧供給部32およびロードライバ31を含む垂直走査回路3は、画素アレイの1行だけを駆動する必要がある。
従来の電圧供給部32では、オペアンプOPA32を使用して、チップ内のキャパシタCbstを所望の参照電圧vrefまで充電し、電源電圧vaaによってポンプアップして、過電圧または過小電圧の電源電圧を生成する。そして、次に、電荷を多数回外付けキャパシタCextに転送する。
【0016】
ところが、必要な時間内に内部キャパシタCbstと外付けキャパシタCextを充電するには、大きなスルーレートと高速応答が必要なため、オペアンプOPA32の面積と電力を大きくする必要がある。
【0017】
また、グローバルシャッタ動作を伴うCMOSイメージセンサの垂直走査回路3のブースタは、画素部2の画素アレイ全体を駆動する必要があるため、負荷容量は非常に大きい。たとえば、ローリングシャッタ動作の約1000倍の負荷容量となる。
ローリングシャッタ機能付きCMOSイメージセンサと同じ構成のブースタを使用する場合、チャージアップ時間は~1000倍にする必要がある。
または、内部キャパシタCbstの容量は~1000xである必要がある。
または、動作速度(充電および転送サイクル)は~1000xである必要がある。
【0018】
これらの条件のうち、内部キャパシタCbstの容量と動作速度の条件を満足させるには、オペアンプOPA32は非常に大きいスルーレートを持っている必要がある。
したがって、現状では、シリコン基板上のグローバルシャッタ機能を備えたCMOSイメージセンサの電圧供給部(ブースタ)を設計することは非常に困難である。
【0019】
本発明は、より簡単な回路とより小さな面積で、低消費電力化を図ることが可能で、しかも高速充電を実現することが可能な固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、および電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の第1の観点の固体撮像装置は、複数の画素が行列状に配置された画素部と、所定の制御信号線に制御信号に応じた所定レベルの駆動制御信号を印加して前記画素部から1行または複数行単位で画素信号の読み出しを行う読み出し部と、を有し、前記読み出し部は、前記制御信号を受けて供給される電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加するドライバと、第1の電源電圧と異なる電圧または第2の電源電圧と異なる電圧を前記ドライバに供給する電圧供給部と、を含み、前記電圧供給部は、第1のノードと、第2のノードと、第1の電極が前記第1のノードに接続され、第2の電極が前記第2のノードに接続されたキャパシタと、第1の電源電位と、第2の電源電位と、前記第1の電源電位と前記第1のノードまたは前記第2のノードとを第1の信号に応じて選択的に接続する第1のスイッチと、前記第2の電源電位と前記第2のノードまたは前記第1のノードとを第2の信号に応じて選択的に接続する第2のスイッチと、を含み、さらに、前記第1の電源電位と前記第2のノードとを第3の信号に応じて選択的に接続する第3のスイッチと、前記第2の電源電位と前記第1のノードとを第4の信号に応じて選択的に接続する第4のスイッチと、の少なくともいずれかを含み、前記第3のスイッチを含む場合は、前記第1のノードが前記ドライバの第1の電源電圧端子に接続され、前記第4のスイッチを含む場合は、前記第2のノードが前記ドライバの第2の電源電圧端子に接続される。
【0021】
本発明の第2の観点は、複数の画素が行列状に配置された画素部と、所定の制御信号線に制御信号に応じた所定レベルの駆動制御信号を印加して前記画素部から1行または複数行単位で画素信号の読み出しを行う読み出し部と、を有し、前記読み出し部は、前記制御信号を受けて供給される電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加するドライバと、第1の電源電圧と異なる電圧または第2の電源電圧と異なる電圧を前記ドライバに供給する電圧供給部と、を含み、前記電圧供給部は、第1のノードと、第2のノードと、第1の電極が前記第1のノードに接続され、第2の電極が前記第2のノードに接続されたキャパシタと、第1の電源電位と、第2の電源電位と、前記第1の電源電位と前記第1のノードまたは第2のノードとを第1の信号に応じて選択的に接続する第1のスイッチと、前記第2の電源電位と前記第2のノードまたは第1のノードとを第2の信号に応じて選択的に接続する第2のスイッチと、前記第1の電源電位と前記第2のノードとを第3の信号に応じて選択的に接続する第3のスイッチと、を含み、前記第1のノードが前記ドライバの第1の電源電圧端子に接続された固体撮像装置の駆動方法であって、第1の期間に、アクティブの前記第1の信号および前記第2の信号により前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオンさせ、非アクティブの前記第3の信号により前記第3のスイッチをオフさせて、前記第1のノードの電位を、前記第1の電源電位に設定し、前記第2のノードの電位を基準電位である前記第2の電源電位に設定し、または、前記第1のノードの電位を基準電位である前記第2の電源電位に設定し、前記第2のノードの電位を前記第1の電源電位に設定し、第2の期間に、前記第1の信号および前記第2の信号を非アクティブにして前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオフさせ、前記第3の信号をアクティブにして前記第3のスイッチをオンさせて、前記第1のノードの電位を前記第1の電源電位より高く当該第1の電源電位の2倍の電位までの電位に設定し、または、前記第1のノードの電位を前記第1の電源電位より所定電位分低い電位までの電位に設定し、前記ドライバにおいて、前記第2の期間に生成された第1の電源電圧より高い電圧の供給を受けた状態で、前記制御信号を受けて第1の電源電圧より高い電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加する、または、前記第2の期間に生成された第1の電源電圧より低い電圧の供給を受けた状態で、前記制御信号を受けて第1の電源電圧より低い電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加する。
【0022】
また、本発明の第2の観点は、複数の画素が行列状に配置された画素部と、所定の制御信号線に制御信号に応じた所定レベルの駆動制御信号を印加して前記画素部から1行または複数行単位で画素信号の読み出しを行う読み出し部と、を有し、前記読み出し部は、前記制御信号を受けて供給される電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加するドライバと、第1の電源電圧と異なる電圧または第2の電源電圧と異なる電圧を前記ドライバに供給する電圧供給部と、を含み、前記電圧供給部は、第1のノードと、第2のノードと、第1の電極が前記第1のノードに接続され、第2の電極が前記第2のノードに接続されたキャパシタと、第1の電源電位と、第2の電源電位と、前記第1の電源電位と前記第1のノードまたは前記第2のノードとを第1の信号に応じて選択的に接続する第1のスイッチと、前記第2の電源電位と前記第2のノードまたは前記第1のノードとを第2の信号に応じて選択的に接続する第2のスイッチと、前記第2の電源電位と前記第1のノードとを第4の信号に応じて選択的に接続する第4のスイッチと、を含み、前記第2のノードが前記ドライバの第2の電源電圧端子に接続された固体撮像装置の駆動方法であって、第1の期間に、アクティブの前記第1の信号および前記第2の信号により前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオンさせ、非アクティブの前記第4の信号により前記第4のスイッチをオフさせて、前記第1のノードの電位を前記第1の電源電位に設定し、前記第2のノードの電位を基準電位である前記第2の電源電位に設定し、または、前記第1のノードの電位を基準電位である前記第2の電源電位に設定し、前記第2のノードの電位を前記第1の電源電位に設定し、第2の期間に、前記第1の信号および前記第2の信号を非アクティブにして前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオフさせ、前記第4の信号をアクティブにして前記第4のスイッチをオンさせて、前記第2のノードの電位を前記第2の電源電位より低く、負側に前記第1の電源電位レベルまでの電位に設定し、または、前記第2のノードの電位を前記第2の電源電位より高く、正側に所定電位までの電位に設定し、前記ドライバにおいて、前記第2の期間に生成された第2の電源電圧より低い電圧の供給を受けた状態で、前記制御信号を受けて第2の電源電圧より低い電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加する、または、前記第2の期間に生成された第2の電源電圧より高い電圧の供給を受けた状態で、前記制御信号を受けて第2の電源電圧より高い電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加する。
【0023】
本発明の第3の観点の電子機器は、固体撮像装置と、前記固体撮像装置に被写体像を結像する光学系と、を有し、前記固体撮像装置は、複数の画素が行列状に配置された画素部と、所定の制御信号線に制御信号に応じた所定レベルの駆動制御信号を印加して前記画素部から1行または複数行単位で画素信号の読み出しを行う読み出し部と、を有し、前記読み出し部は、前記制御信号を受けて供給される電圧レベルの前記駆動制御信号を対応する前記制御信号線に印加するドライバと、第1の電源電圧と異なる電圧または第2の電源電圧と異なる電圧を前記ドライバに供給する電圧供給部と、を含み、前記電圧供給部は、第1のノードと、第2のノードと、第1の電極が前記第1のノードに接続され、第2の電極が前記第2のノードに接続されたキャパシタと、第1の電源電位と、第2の電源電位と、前記第1の電源電位と前記第1のノードまたは第2のノードとを第1の信号に応じて選択的に接続する第1のスイッチと、前記第2の電源電位と前記第2のノードまたは第1のノードとを第2の信号に応じて選択的に接続する第2のスイッチと、を含み、さらに、前記第1の電源電位と前記第2のノードとを第3の信号に応じて選択的に接続する第3のスイッチと、前記第2の電源電位と前記第1のノードとを第4の信号に応じて選択的に接続する第4のスイッチと、の少なくともいずれかを含み、前記第3のスイッチを含む場合は、前記第1のノードが前記ドライバの第1の電源電圧端子に接続され、前記第4のスイッチを含む場合は、前記第2のノードが前記ドライバの第2の電源電圧端子に接続される。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、より簡単な回路とより小さな面積で、低消費電力化を図ることが可能で、しかも高速充電を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】一般的な列並列出力型固体撮像装置(CMOSイメージセンサ)の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の構成例を示すブロック図である。
図3】本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の画素の構成例を示す回路図である。
図4】本発明の実施形態に係る固体撮像装置の画素部の列出力の読み出し系の構成例を説明するための図である。
図5】本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置における垂直走査回路のドライバおよび電圧供給部の具体的な構成例を示す回路図である。
図6】本第1の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図7】本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図8】本第2の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図9】本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図10】本第3の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図11】本発明の第4の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図12】本第4の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図13】本発明の第5の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図14】本第5の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図15】本発明の第6の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図16】本第6の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図17】本発明の第7の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図18】本第7の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図19】本発明の第8の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図20】本第8の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図21】本発明の第9の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図22】本第9の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図23】本発明の第10の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図24】本第10の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図25】本発明の第11の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図26】本第11の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図27】本発明の第12の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図28】本第12の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図29】本発明の第13の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図30】本第13の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図31】本発明の第14の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図32】本第14の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図33】本発明の第15の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図34】本第15の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図35】本発明の第16の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図36】本第16の実施形態に係る固体撮像装置の垂直走査回路における電圧供給部およびロードライバの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
図37】本発明の実施形態に係る固体撮像装置が適用される電子機器の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて説明する。
【0027】
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の構成例を示すブロック図である。
本実施形態において、固体撮像装置10は、たとえばCMOSイメージセンサにより構成される。
【0028】
この固体撮像装置10は、図2に示すように、撮像部としての画素部20、垂直走査回路(行走査回路)30、読み出し回路(カラム読み出し回路)40、水平走査回路(列走査回路)50、およびタイミング制御回路60を主構成要素として有している。
これらの構成要素のうち、たとえば垂直走査回路30、読み出し回路40、水平走査回路50、およびタイミング制御回路60により画素信号の読み出し部70が構成される。
【0029】
本第1の実施形態において、固体撮像装置10は、後で詳述するように、垂直走査回路30におけるロードライバに正の電源電圧と異なる電圧、たとえば正の電源電圧より高いまたは低い電圧(または負の電源電圧と異なる電圧、たとえば負の電源電圧より低いまたは高い電圧)を供給する電圧供給部は、基本的に、半導体基板(チップ)内の第1の電源電位vaa、第2の電源電位vgnd、3つのスイッチSW、および外付けキャパシタCext31により構成され、より簡単な回路とより小さな面積で、低消費電力化を図ることが可能で、しかも高速充電を実現することが可能で、ローリングシャッタ機能およびグローバルシャッタ機能を備えたCMOSイメージセンサに適用することが可能に構成されている。
本実施形態の電圧供給部は、基本的にシリコンと1つの外付けキャパシタのスイッチのみが必要で、キャパシタを充放電するための内部のオペアンプは不要で、面積と電力を消費する内部キャパシタも不要となっており、外付けキャパシタとしての高速動作は、出力インピーダンスが非常に小さい外部電源によって充電され、電圧供給部の出力電圧は、レベル判断部(電圧検出回路)を使用する場合や、充電時間を制御する場合に調整することができる。
【0030】
以下、固体撮像装置10の各部の構成および機能の概要、特に、画素部20の構成および機能、それらに関連した読み出し部70、特に、垂直走査回路30等におけるロードライバおよびブースタとしての電圧供給部の構成および機能等について詳述する。
【0031】
(画素並びに画素部20の構成)
図3は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置10の画素の構成例を示す回路図である。
【0032】
この画素PXL20は、たとえば光電変換素子であるフォトダイオード(PD)を有する。
そして、このフォトダイオードPD21に対して、転送トランジスタTG21-Tr、リセットトランジスタRST21-Tr、ソースフォロワトランジスタSF21-Tr、および選択トランジスタSEL21-Trをそれぞれ一つずつ有する。
【0033】
フォトダイオードPD21は、入射光量に応じた量の信号電荷(ここでは電子)を発生し、蓄積する。
以下、信号電荷は電子であり、各トランジスタがn型トランジスタである場合について説明するが、信号電荷がホールであったり、各トランジスタがp型トランジスタであっても構わない。
また、本実施形態は、複数のフォトダイオード間で、各トランジスタを共有している場合や、選択トランジスタを有していない3トランジスタ(3Tr)画素を採用している場合にも有効である。
【0034】
転送トランジスタTG21-Trは、フォトダイオードPD21とフローティングディフュージョンFD(Floating Diffusion;浮遊拡散層)21の間に接続され、駆動制御線LTG21を通じてゲートに供給される駆動制御信号DTG21により制御される。
転送トランジスタTG21-Trは、駆動制御線LTG21に印加される駆動制御信号DTG21がハイレベル(H)の期間に選択されて導通状態となり、フォトダイオードPD21で光電変換された電子をフローティングディフュージョンFD21に転送する。
【0035】
リセットトランジスタRST21-Trは、電源線VRstとフローティングディフュージョンFD21の間に接続され、駆動制御線LRST21を通じてゲートに供給される駆動制御信号DRST21により制御される。
なお、リセットトランジスタRST21-Trは、電源線VDDとフローティングディフュージョンFD21の間に接続され、駆動制御線LRST21を通じて制御されるように構成してもよい。
リセットトランジスタRST21-Trは、駆動制御線LRST21に印加される駆動制御信号DRST21がHレベルの期間に選択されて導通状態となり、フローティングディフュージョンFD21を電源線VRst(またはVDD)の電位にリセットする。
【0036】
ソースフォロワトランジスタSF21-Trと選択トランジスタSEL21-Trは、電源線VDDと垂直信号線LSGN21の間に直列に接続されている。
ソースフォロワトランジスタSF21-TrのゲートにはフローティングディフュージョンFD21が接続されている。
選択トランジスタSEL21-Trは、駆動制御線LSEL21を通じてゲートに供給される駆動制御信号DSEL21により制御される。
選択トランジスタSEL21-Trは、駆動制御線LSEL21に印加される駆動制御信号DSEL21がHの期間に選択されて導通状態となる。これにより、ソースフォロワトランジスタSF21-TrはフローティングディフュージョンFD21の電位に応じた列出力アナログ信号VSLを垂直信号線LSGN21に出力する。
これらの動作は、たとえば転送トランジスタTG21-Tr、リセットトランジスタRST21-Tr、および選択トランジスタSEL21-Trの各ゲートが行単位で接続されていることから、1行分の各画素について同時並列的に行われる。
【0037】
画素部20には、たとえば画素PXL21がn行×m列配置されているので、各駆動制御線LTG21,LRST21,LSEL21はそれぞれn本、垂直信号線LSGN21はm本ある。
図2においては、各駆動制御線LTG21,LRST21,LSEL21を1本の行走査駆動制御線として表している。
【0038】
垂直走査回路30は、タイミング制御回路60の制御に応じてシャッタ行および読み出し行において行走査駆動制御線を通して画素の駆動を行う。
また、垂直走査回路30は、アドレス信号に従い、信号の読み出しを行うリード行と、フォトダイオードPD21に蓄積された電荷をリセットするシャッタ行の行アドレスの行選択信号を出力する。
なお、垂直走査回路30のロードライバおよび電圧供給部の具体的な構成および機能については後述する。
【0039】
読み出し回路40は、画素部20の各列出力に対応して配置された複数の列信号処理回路(図示せず)を含み、複数の列信号処理回路で列並列処理が可能に構成されてもよい。
【0040】
読み出し回路40は、相関二重サンプリング(CDS:Correlated Double Sampling)回路やADC(アナログデジタルコンバータ;AD変換器)、アンプ(AMP,増幅器)、サンプルホールド(S/H)回路等を含んで構成可能である。
【0041】
このように、読み出し回路40は、たとえば図4(A)に示すように、画素部20の各列出力アナログ信号VSLをデジタル信号に変換するADC41を含んで構成されてもよい。
あるいは、読み出し回路40は、たとえば図4(B)に示すように、画素部20の各列出力アナログ信号VSLを増幅するアンプ(AMP)42が配置されてもよい。
また、読み出し回路40は、たとえば図4(C)に示すように、画素部20の各列出力アナログ信号VSLをサンプル、ホールドするサンプルホールド(S/H)回路43が配置されてもよい。
また、読み出し回路40は、画素部20の各列から出力される画素信号に対して所定の処理が施された信号を記憶するカラムメモリとしてのSRAMが配置されてもよい。
【0042】
水平走査回路50は、読み出し回路40のADC等の複数の列信号処理回路で処理された信号を走査して水平方向に転送し、信号処理回路に出力する。
【0043】
タイミング制御回路60は、画素部20、垂直走査回路30、読み出し回路40、水平走査回路50等の信号処理に必要なタイミング信号を生成する。
【0044】
本第1の実施形態において、読み出し部70は、ローリングシャッタモード時またはグローバルシャッタモード時に、垂直走査回路30等を制御して、所定の駆動制御線LTG21(LRST21,LSEL21)に制御信号TG21(RST21,SEL21)に応じた所定レベルの駆動制御信号DTG21(DRST21,DSEL21)を印加して画素部20から1行または複数行単位(グローバルシャッタモードでは全行)で画素信号の読み出しを行う。
【0045】
(垂直走査回路30のロードライバおよび電圧供給部の具体的な構成および機能)
以下、本第1の実施形態の固体撮像装置10における特徴的な垂直走査回路30のドライバおよび電圧供給部の具体的な構成および機能について説明する。
【0046】
図5は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置10における垂直走査回路30のドライバおよび電圧供給部の具体的な構成例を示す回路図である。
【0047】
垂直走査回路30は、図5に示すように、複数のロードライバ310および電圧供給部320を含んで構成されている。
【0048】
ロードライバ310は、制御信号TG21(RST21,SEL21)を受けて、電圧供給部320から供給される第1の電源電圧(正の電源電圧)vaaと異なる電圧、たとえば正の電源電圧vaaより高い電圧、たとえば(vaa+vref)のレベルの駆動制御信号DTG21(DRST21,DSEL21)を対応する駆動制御線LTG21(LRST21、LSEL21)に印加する。
【0049】
図5のロードライバ310は、制御信号TG21(RST21,SEL21)の入力ラインに対して2つのインバータ311,312が直列に接続されて、第1の電源電圧端子TVAAが電圧供給部320の電圧供給ライン(第1のノードND31)に接続されている。
たとえば2つのインバータ311,312は、CMOSインバータにより構成されている(図5では後段側が具体的な回路で例示されている)
【0050】
CMOSインバータ312は、pチャネルMOS(PMOS)トランジスタPT31およびnチャネルMOS(NMOS)トランジスタNT31が第1の電源電圧端子TVAAと基準電位VSS(たとえば接地電位GND)との間に直列に接続されて構成されている。
具体的には、PMOSトランジスタPT31のソースが第1の電源電圧端子TVAAに接続され、NMOSトランジスタNT31のソースが基準電位VSSに接続されている。そして、PMOSトランジスタPT31のドレインとNMOSトランジスタNT31のドレインが接続されて出力ノードNDOTが形成され、この出力ノードNDOTが対応する駆動制御線LTG21(LRST21、LSEL21)に接続されている。
PMOSトランジスタPT31のゲートとNMOSトランジスタNT31のゲートにより入力ノードが形成され、前段素子のインバータ311の出力端子に接続されている。
【0051】
電圧供給部320は、第1の電源電圧(正の電源電圧)vaaより高い電圧たとえば(vaa+vref)を生成してロードライバ310に供給する。
【0052】
電圧供給部320は、第1のノードND31、第2のノードND32、および第1の電極EL31が第1の接続端子T31を介して第1のノードND31に接続され、第2の電極EL32が第2の接続端子T32を介して第2のノードND32に接続された外付けのキャパシタCext31を有する。
電圧供給部320は、第1の電源電位(正の電源電位)vaaの第1の電源電位線Lvaa、第2の電源電位(負の電源電位)vgndの第2の電源電位線Lvgnd、第1のスイッチSW31、第2のスイッチSW32、第3のスイッチSW33、第5のスイッチSW35、およびレベル判断部321を有する。
【0053】
第1のスイッチSW31は、たとえばNMOSトランジスタにより形成され、第1の電源電位線Lvaaと第1のノードND31とを第1の信号S31に応じて選択的に接続する。
第2のスイッチSW32は、たとえばNMOSトランジスタにより形成され、第2の電源電位線Lvgndと第2のノードND32とを第2の信号S32に応じて選択的に接続する。
第3のスイッチSW33は、たとえばNMOSトランジスタにより形成され、第1の電源電位線Lvaaと第2のノードND32とを第3の信号S33に応じて選択的に接続する。
このように第3のスイッチSW33を含む電圧供給部320は、第1のノードND31がロードライバ310の第1の電源電圧端子TVAAに接続されている。
さらに、第5のスイッチSW35は、たとえばNMOSトランジスタにより形成され、第1ノードND31と第2のノードND32とを第5の信号S35に応じて選択的に接続する。
【0054】
レベル判断部321は、第1のノードND31の電位レベルVND31が任意に設定される参照電圧vrefより低いと判断しているときは、第1の信号S31をアクティブ、たとえばハイ(H)レベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオンさせる。
レベル判断部321は、第1のノードND31の電位レベルVND31が参照電圧vrefに達しと判断したときは第1の信号S1を非アクティブ、本例ではローレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオフさせる。
【0055】
本第1の実施形態のレベル判断部321は、非反転入力(+)が参照電圧vrefの供給ラインに接続され、反転入力端子(-)が第1のノードND31に接続された比較器CMP31により構成されている。
【0056】
比較器CMP31は、第1のノードND31の電位レベルVND31と参照電圧vrefとを比較し、第1のノードND31の電位レベルVND31が参照電圧vrefより低い場合には、第1の信号S31をアクティブのHレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオンさせる。
比較器CMP31は、第1のノードND31の電位レベルVND31が参照電圧vrefに達した場合には第1の信号S31を非アクティブのLレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオフさせる。
【0057】
そして、本第1の実施形態において、レベル判断部321としての比較器CMP31は、イネーブル信号CMPENAがアクティブのHレベルのとき動作可能状態となってレベル判断処理を行う。
【0058】
以上の構成を有する電圧供給部320は、外付けキャパシタCext31を除く、第1のノードND31、第2のノードND32、第1の電源電位(正の電源電位)vaaの第1の電源電位線Lvaa、第2の電源電位(負の電源電位)vgndの第2の電源電位線Lvgnd、第1のスイッチSW31、第2のスイッチSW32、第3のスイッチSW33、第5のスイッチSW35、およびレベル判断部321としての比較器CMP31により、ブースタ(booster)322が構成されている。
【0059】
本第1の実施形態における電圧供給部320は、ロードライバ310に供給する正の電源電圧より高い電圧(vaa+vref)を生成するに際して、リセット期間PRST、第1の期間PFST、および第2の期間PSCDを経て所望のレベルの正の電源電圧vaaより高い電圧(vaa+vref)を生成し、ロードライバ310に供給する。
【0060】
なお、参照電圧vrefが変化する場合、第1のノードND31の電位レベルVND31(vaa+vref)は調整可能である。
【0061】
(垂直走査回路30の電圧生成等の動作)
以上、固体撮像装置10の垂直走査回路30のロードライバ310および電圧供給部320の特徴的な構成および機能について説明した。
次に、本第1の実施形態に係る固体撮像装置10の垂直走査回路30における電圧供給部320およびロードライバ310の電圧生成動作等について説明する。
なお、ここでは、理解を容易にするために画素PXL20の転送トランジスタTG21-Trを駆動して画素読み出しを行う場合を例に説明する。
【0062】
図6(A)~(J)は、本第1の実施形態に係る固体撮像装置10の垂直走査回路30における電圧供給部320およびロードライバ310の電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0063】
図6(A)は画素PXL20の転送トランジスタTG21-Trの制御信号TGを示している。図6(B)は電圧供給部320の第2のスイッチSW32をオン、オフさせる第2の信号S32を示している。図6(C)は電圧供給部320の第5のスイッチSW35をオン、オフさせる第5の信号S35を示している。図6(D)は電圧供給部320の比較器CMP31に対するイネーブル信号CMPENAを示している。
図6(E)は電圧供給部320の第1のスイッチSW31をオン、オフさせる第1の信号S31を示している。図6(F)は電圧供給部320の第3のスイッチSW33をオン、オフさせる第3の信号S33を示している。
図6(G)は電圧供給部320の第1のノードND31のレベル遷移を示している。図6(H)は電圧供給部320の第2のノードND32のレベル遷移を示している。
図6(I)は電圧供給部320の第1のノードND31のレベル遷移を示している。図6(J)は電圧供給部320のロードライバ310から駆動制御線LTG21に印加される駆動制御信号DTGを示している。
【0064】
(リセット期間PRSTの動作)
電圧供給部320においては、電圧を生成する第1の期間PFSTの前にリセット期間PRSTが設定される。
このリセット期間PRSTにおいては、イネーブル信号CMPENAが非アクティブのLレベルに設定されて比較器CMP31が非動作状態に保持される。比較器CMP31が非動作状態にあることから、その出力である第1の信号S31は非アクティブのLレベルに保持され、これに伴い第1のスイッチSW31はオフ状態に保持されている。
また、リセット期間PRSTにおいては、第3の信号S33が非アクティブのLレベルに設定され、第3のスイッチSW33がオフ状態に保持される。
このように、リセット期間PRSTにおいては、第1のスイッチSW31および第3のスイッチSW33をオフさせた状態で、第2の信号S32がアクティブのHレベルに設定されて第2のスイッチSW32がオン状態に保持され、第2のノードND32が第2の電源電位線Lvgndに接続される。
【0065】
れと並行して、第5の信号S35がアクティブのHレベルに設定されて第5のスイッチSW35がオン状態に保持され、第1のノードND31と第2のノードND32が接続される。
これにより、第1のノードND31および第2のノードND32が第2の電源電位vgndに設定されリセットされる(放電される)。
【0066】
リセット期間PRSTにおいて、第1のノードND31および第2のノードND32が第2の電源電位vgndにリセットされると、第5の信号S35が非アクティブのLレベルに設定されて第5のスイッチSW35がオフ状態に切り替えられ、第1のノードND31と第2のノードND32が非接続状態となる。
なお、第2の信号S32は、リセット期間PRSTが終了しても続く第1の期間PFSTが終了する直前までアクティブのHレベルに保持され、これに伴い、第2のスイッチSW32は第2の期間PSCDが開始される直前までオン状態に保持され、第2のノードND32が第2の電源電位線Lvgndに接続された状態に保持される。
したがって、第2のノードND32は、第2の期間PSCDが開始される直前まで第2の電源電位vgndに保持される。
【0067】
(第1の期間PFSTの動作)
リセット期間PRSTの処理が終了すると、続いて第1の期間PFSTの処理が行われる。
この第1の期間PFSTにおいては、イネーブル信号CMPENAがアクティブのHレベルに切り替えられて比較器CMP31が動作状態に切り替えられる。
比較器CMP31が動作状態に切り替えられると、第1のノードND31の電位レベルVND31と参照電圧vrefとの比較処理が開始される。比較開始時には、第1のノードND31の電位レベルVND31が参照電圧vrefより低いことから、第1の信号S31がアクティブのHレベルで第1のスイッチSW31に出力されて第1のスイッチSW31がオンする。
【0068】
第1のスイッチSW31がオン状態に切り替わったことに伴い、第1のノードND31が第1の電源電位線Lvaaに接続され、第1のノードND31が充電され、その電位レベルVND31が第2の電源電位vgndから参照電圧vrefに向かって上昇していく。
第1のノードND31の電位レベルVND31が上昇し参照電圧vrefに達すると、比較器CMP31において、第1のノードND31の電位レベルVND31が参照電圧vrefに達したことが検出され、第1の信号S31が非アクティブのLレベルに切り替えられて第1のスイッチSW31に出力され、第1のスイッチSW31はオフする。
これにより、第1のノードND31は第1の電源電位線Lvaaと非接続状態となる。
【0069】
次いで、第1の期間PFSTにおいては、イネーブル信号CMPENAが非アクティブのLレベルに設定されて比較器CMP31が非動作状態に切り替えられる。
次に、第2の信号S32が、Lレベルに切り替えられて、第2のスイッチSW32がオフ状態に切り替えられ、第2のノードND32が第2の電源電位線Lvgndと非接続状態となる。
【0070】
(第2の期間PSCDの動作)
第1の期間PFSTの処理が終了すると、続いて第2の期間PSCDの処理が行われる。
この第2の期間PSCDにおいては、第1の信号S31および第2の信号S32を非アクティブのLレベルにして第1のスイッチSW31および第2のスイッチSW32をオフさせた状態で、第3の信号S33がアクティブのHレベルに切り替えられる。
これにより、第3のスイッチSW33がオンし、第2のノードND32が第1の電源電位線Lvaaに接続され、第1のノードND31が外付けキャパシタCext31の容量結合により電位(vaa+vref)まで昇圧される。
この昇圧電圧(vaa+vref)が正の電源電圧(第1の電源電圧)より高い供給すべき電圧として第1のノードND31からロードライバ310の第1の電源電圧端子TVAAに供給される。
【0071】
ロードライバ310においては、制御信号TG21を受けて、電圧供給部320から供給される第1の電源電圧(正の電源電圧)vaaより高い電圧(vaa+vref)のレベルの駆動制御信号DTG21を対応する駆動制御線LTG21に印加する。
【0072】
なお、外付けキャパシタCext31の電荷は、キャパシタCext31と画素部20の画素アレイの負荷容量で分圧され、駆動制御信号DTG21(vout1p)の電圧は昇圧電圧(vaa+vref)よりわずかに低くなる。
【0073】
以上説明したように、本第1の実施形態によれば、垂直走査回路30は、第1の電源電圧(正の電源電圧)vaaと異なる電圧、たとえば正の電源電圧vaaより高い電圧(たとえばvaa+vref)を生成してロードライバ310に供給する電圧供給部320を有する。
そして、電圧供給部320は、第1のノードND31、第2のノードND32、および第1の電極EL31が第1の接続端子T31を介して第1のノードND31に接続され、第2の電極EL32が第2の接続端子T32を介して第2のノードND32に接続された外付けのキャパシタCext31を有する。さらに、電圧供給部320は、第1の電源電位(正の電源電位)vaaの第1の電源電位線Lvaa、第2の電源電位(負の電源電位)vgndの第2の電源電位線Lvgnd、第1のスイッチSW31、第2のスイッチSW32、第3のスイッチSW33、第5のスイッチSW35、およびレベル判断部321としての比較器CMP31を有する。
比較器CMP31は、第1のノードND31の電位レベルVND31と参照電圧vrefとを比較し、第1のノードND31の電位レベルVND31が参照電圧vrefより低い場合には、第1の信号S31をアクティブのHレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオンさせ、第1のノードND31の電位レベルVND31が参照電圧vrefに達した場合には第1の信号S31を非アクティブのLレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオフさせる。
【0074】
すなわち、本第1の実施形態の垂直走査回路30におけるロードライバに正の電源電圧より高い電圧(または負の電源電圧より低い電圧)を供給する電圧供給部320は、基本的に、半導体基板(チップ)内の第1の電源電位vaa、第2の電源電位vgnd、3つのスイッチSW31、SW32、SW33、および外付けキャパシタCext31により構成され、より簡単な回路とより小さな面積で、低消費電力化を図ることが可能で、しかも高速充電を実現することが可能で、ローリングシャッタ機能およびグローバルシャッタ機能を備えたCMOSイメージセンサに適用することが可能となる。
本第1の実施形態の電圧供給部は、基本的にシリコンと1つの外付けキャパシタのスイッチのみが必要で、キャパシタを充放電するための内部のオペアンプは不要で、面積と電力を消費する内部キャパシタも不要となっており、外付けキャパシタとしての高速動作は、出力インピーダンスが非常に小さい外部電源によって充電され、電圧供給部の出力電圧は、レベル判断部(電圧検出回路)である比較器CMP31を使用する場合や、充電時間を制御する場合に調整することができる。
【0075】
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図8(A)~(J)は、本第2の実施形態に係る固体撮像装置10Aの垂直走査回路30Aにおける電圧供給部320Aおよびロードライバ310Aの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0076】
本第2の実施形態に係る固体撮像装置10Aが、上述した第1の実施形態に係る固体撮像装置10と異なる点は、次のとおりである。
本第2の実施形態に係る固体撮像装置10Aでは、レベル判断部321Aが比較器の代わりにカウンタCNT31により構成されている。
【0077】
カウンタCNT31は、イネーブル信号COUNTENAをアクティブのHレベルで受けて動作可能状態(イネーブル状態となって、)クロックCLK0をカウントし、カウント値が目標値、本例では第1のノードND31の電位レベルVND31が参照電圧vrefより低い場合(参照電圧に達しない場合)に相当する値(<vx)のときは、第1の信号S31をアクティブのHレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオンさせる。
カウンタCNT31は、第1のノードND31の電位レベルVND31が参照電圧vrefに達した場合に相当する値(vx)に達すると、第1の信号S31を非アクティブのLレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオフさせる。
【0078】
第2の実施形態の場合も、第2の期間PSCDにおいては、第1の信号S31および第2の信号S32を非アクティブのLレベルにして第1のスイッチSW31および第2のスイッチSW32をオフさせた状態で、第3の信号S33がアクティブのハイHレベルに切り替えられる。
これにより、第3のスイッチSW33がオンし、第2のノードND32が第1の電源電位線Lvaaに接続され、第1のノードND31が外付けキャパシタCext31の容量結合により電位(vaa+vx(たとえばvref))まで昇圧される。
この昇圧電圧(vaa+vx(vref))が正の電源電圧(第1の電源電圧)より高い供給すべき電圧として第1のノードND31からロードライバ310Aの第1の電源電圧端子TVAAに供給される。
【0079】
ロードライバ310Aにおいては、制御信号TG21を受けて、電圧供給部320から供給される第1の電源電圧(正の電源電圧)vaaより高い電圧(vaa+vx)のレベルの駆動制御信号DTG21を対応する駆動制御線LTG21に印加する。
【0080】
なお、本第2の実施形態において、カウント値、すなわちクロックCLK0の数が変化する場合、第1のノードND31の電位レベルVND31(vaa+vx)は調整可能である。
【0081】
その他の構成は第1の実施形態と同様である。
本第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0082】
(第3の実施形態)
図9は、本発明の第3の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図10(A)~(G)は、本第3の実施形態に係る固体撮像装置10Bの垂直走査回路30Bにおける電圧供給部320Bおよびロードライバ310Bの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0083】
本第3の実施形態に係る固体撮像装置10Bが、上述した第1および第2の実施形態に係る固体撮像装置10,10Aと異なる点は、次のとおりである。
本第3の実施形態に係る固体撮像装置10Bでは、レベル判断部321、321A、第5のスイッチSW35が設けられておらず、ロードライバ310Bへの供給電圧は第1の電源電圧vaaの2倍の2vaaまで昇圧される。
【0084】
本第3の実施形態に係る固体撮像装置10Bでは、リセット期間の処理は行われず、第1の期間PFSTおよび第2の期間PSCDの処理で昇圧動作が行われる。
本例では、第1の信号S31と第2の信号S32は第1のスイッチSW31および第2のスイッチSW32により共用され、この共用信号と第3のスイッチSW33用の第3の信号S33は逆相となっている。
【0085】
第1の信号S31がHレベルに切り替えられて、第1のスイッチSW31がオン状態に切り替わったことに伴い、第1のノードND31が第1の電源電位線Lvaaに接続され、正の電源電圧vaaレベルになり、第2のノードND32が第2の電源電位線Lvgndに接続され、負の電源電圧vgndレベルとなる。
次に、第1の信号S31が非アクティブのLレベルに切り替えられ、第3の信号S33がアクティブのH
レベルに切り替えられる。これにより、第2のノードND32が正の電源電圧vaaレベルとなり、第1のノードND31が電源電圧vaaの2倍の電圧(2vaa)レベルまで昇圧される。
この昇圧電圧(2vaa)が正の電源電圧(第1の電源電圧)より高い供給すべき電圧として第1のノードND31からロードライバ310Bの第1の電源電圧端子TVAAに供給される。
【0086】
ロードライバ310Bにおいては、制御信号TG21を受けて、電圧供給部320Bから供給される第1の電源電圧(正の電源電圧)vaaより高い電圧(2vaa)のレベルの駆動制御信号DTG21を対応する駆動制御線LTG21に印加する。
【0087】
なお、本第3の実施形態に係る固体撮像装置10Bにおいても、外付けキャパシタCext31の電荷は、キャパシタCext31と画素部20の画素アレイの負荷容量で分圧され、駆動制御信号DTG21(vout1p)の電圧は昇圧電圧(2vaa)よりわずかに低くなる。
【0088】
本第3の実施形態によれば、電圧供給部320Bは、基本的に、半導体基板(チップ)内の第1の電源電位Vaa、第2の電源電位Vgnd、3つのスイッチSW31,SW32,SW33、および外付けキャパシタCext31により構成され、より簡単な回路とより小さな面積で、低消費電力化を図ることが可能で、しかも高速充電を実現することが可能で、ローリングシャッタ機能およびグローバルシャッタ機能を備えたCMOSイメージセンサに適用することが可能となる。
【0089】
(第4の実施形態)
図11は、本発明の第4の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図12(A)~(J)は、本第4の実施形態に係る固体撮像装置10Cの垂直走査回路30Cにおける電圧供給部320Cおよびロードライバ310Cの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0090】
本第4の実施形態に係る固体撮像装置10Cが、上述した第1の実施形態に係る固体撮像装置10と異なる点は、次のとおりである。
本第4の実施形態に係る固体撮像装置10Cの電圧供給部320Cでは、正の電源電圧vaaより高い電圧を生成する代わりに、正の電源電圧vaaより低い電圧を生成してロードライバ310Cの第1の電源電圧端子TVAAに供給するように構成されている。
本第4の実施形態に係る固体撮像装置10Cは、電圧供給部320Cの構成が第1の実施形態に係る固体撮像装置10と異なる。
【0091】
電圧供給部320Cは、第1の電源電圧(正の電源電圧)vaaより低い電圧たとえば(vaa‐vref)を生成してロードライバ310Cに供給する。
【0092】
電圧供給部320Cは、第1のノードND31、第2のノードND32、および第1の電極EL31が第1の接続端子T31を介して第1のノードND31に接続され、第2の電極EL32が第2の接続端子T32を介して第2のノードND32に接続された外付けのキャパシタCext31を有する。
電圧供給部320Cは、第1の電源電位(正の電源電位)vaaの第1の電源電位線Lvaa、第2の電源電位(負の電源電位)vgndの第2の電源電位線Lvgnd、第1のスイッチSW31、第2のスイッチSW32、第3のスイッチSW33、第5のスイッチSW35、およびレベル判断部321Cを有する。
【0093】
第1のスイッチSW31は、第1の電源電位線Lvaaと第2のノードND32とを第1の信号S31に応じて選択的に接続する。
第2のスイッチSW32は、第2の電源電位線Lvgndと第1のノードND31とを第2の信号S32に応じて選択的に接続する。
第3のスイッチSW33は、第1の電源電位線Lvaaと第2のノードND32とを第3の信号S33に応じて選択的に接続する。
このように第3のスイッチSW33を含む電圧供給部320Cは、第1のノードND31がロードライバ310の第1の電源電圧端子TVAAに接続されている。
さらに、第5のスイッチSW35は、たとえばNMOSトランジスタにより形成され、第1ノードND31と第2のノードND32とを第5の信号S35に応じて選択的に接続する。
【0094】
レベル判断部321Cは、第2のノードND32の電位レベルVND32が任意に設定される参照電圧vrefより低いと判断しているときは、第1の信号S31をアクティブ、たとえばハイ(H)レベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオンさせる。
レベル判断部321Cは、第2のノードND32の電位レベルVND32が参照電圧vrefに達しと判断したときは第1の信号S1を非アクティブ、本例ではローレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオフさせる。
【0095】
本第4の実施形態のレベル判断部321Cは、非反転入力(+)が参照電圧vrefの供給ラインに接続され、反転入力端子(-)が第2のノードND32に接続された比較器CMP31Cにより構成されている。
【0096】
比較器CMP31Cは、第2のノードND32の電位レベルVND32と参照電圧vrefとを比較し、第2のノードND32の電位レベルVND32が参照電圧vrefより低い場合には、第1の信号S31をアクティブのHレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオンさせる。
比較器CMP31Cは、第2のノードND32の電位レベルVND32が参照電圧vrefに達した場合には第1の信号S31を非アクティブのLレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオフさせる。
【0097】
そして、本第4の実施形態においても、第1の実施形態等と同様に、レベル判断部321Cとしての比較器CMP31Cは、イネーブル信号CMPENAがアクティブのHレベルのとき動作可能状態となってレベル判断処理を行う。
【0098】
以上の構成を有する電圧供給部320Cは、外付けキャパシタCext31を除く、第1のノードND31、第2のノードND32、第1の電源電位(正の電源電位)vaaの第1の電源電位線Lvaa、第2の電源電位(負の電源電位)vgndの第2の電源電位線Lvgnd、第1のスイッチSW31、第2のスイッチSW32、第3のスイッチSW33、第5のスイッチSW35、およびレベル判断部321Cとしての比較器CMP31Cにより、ブースタ(booster)322Cが構成されている。
【0099】
本第4の実施形態における電圧供給部320Cは、ロードライバ310Cに供給する正の電源電圧より低い電圧(vaa-vref)を生成するに際して、リセット期間PRST、第1の期間PFST、および第2の期間PSCDを経て所望のレベルの正の電源電圧vaaより低い電圧(vaa-vref)を生成し、ロードライバ310Cに供給する。
【0100】
なお、参照電圧vrefが変化する場合、第2のノードND32の電位レベルVND32(vaa-vref)は調整可能である。
【0101】
(垂直走査回路30Cの電圧生成等の動作)
次に、本第4の実施形態に係る固体撮像装置10Cの垂直走査回路30Cにおける電圧供給部320Cおよびロードライバ310の電圧生成動作等について説明する。
なお、ここでは、第1の実施形態の場合と同様に、理解を容易にするために画素PXL20の転送トランジスタTG21-Trを駆動して画素読み出しを行う場合を例に説明する。
【0102】
図12(A)~(J)は、本第4の実施形態に係る固体撮像装置10Cの垂直走査回路30Cにおける電圧供給部320Cおよびロードライバ310の電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0103】
図12(A)は画素PXL20の転送トランジスタTG21-Trの制御信号TGを示している。図12(B)は電圧供給部320Cの第2のスイッチSW32をオン、オフさせる第2の信号S32を示している。図12(C)は電圧供給部320Cの第5のスイッチSW35をオン、オフさせる第5の信号S35を示している。図12(D)は電圧供給部320Cの比較器CMP31Cに対するイネーブル信号CMPENAを示している。
図12(E)は電圧供給部320Cの第1のスイッチSW31をオン、オフさせる第1の信号S31を示している。図12(F)は電圧供給部320Cの第3のスイッチSW33をオン、オフさせる第3の信号S33を示している。
図12(G)は電圧供給部320Cの第2のノードND32のレベル遷移を示している。図12(H)は電圧供給部320の第1のノードND31のレベル遷移を示している。
図12(I)は電圧供給部320Cの第1のノードND31のレベル遷移を示している。図12(J)は電圧供給部320Cのロードライバ310から駆動制御線LTG21に印加される駆動制御信号DTGを示している。
【0104】
(リセット期間PRSTの動作)
電圧供給部320Cにおいては、電圧を生成する第1の期間PFSTの前にリセット期間PRSTが設定される。
このリセット期間PRSTにおいては、イネーブル信号CMPENAが非アクティブのLレベルに設定されて比較器CMP31Cが非動作状態に保持される。比較器CMP31Cが非動作状態にあることから、その出力である第1の信号S31は非アクティブのLレベルに保持され、これに伴い第1のスイッチSW31はオフ状態に保持されている。
また、リセット期間PRSTにおいては、第3の信号S33が非アクティブのLレベルに設定され、第3のスイッチSW33がオフ状態に保持される。
【0105】
このように、リセット期間PRSTにおいては、第1のスイッチSW31および第3のスイッチSW33をオフさせた状態で、第2の信号S32がアクティブのHレベルに設定されて第2のスイッチSW32がオン状態に保持され、第1のノードND31が第2の電源電位線Lvgndに接続される。
これと並行して、第5の信号S35がアクティブのHレベルに設定されて第5のスイッチSW35がオン状態に保持され、第1のノードND31と第2のノードND32が接続される。
これにより、第1のノードND31および第2のノードND32が第2の電源電位vgndに設定されリセットされる(放電される)。
【0106】
リセット期間PRSTにおいて、第1のノードND31および第2のノードND32が第2の電源電位vgndにリセットされると、第5の信号S35が非アクティブのLレベルに設定されて第5のスイッチSW35がオフ状態に切り替えられ、第1のノードND31と第2のノードND32が非接続状態となる。
なお、第2の信号S32は、リセット期間PRSTが終了しても続く第1の期間PFSTが終了する直前までアクティブのHレベルに保持され、これに伴い、第2のスイッチSW32は第2の期間PSCDが開始される直前までオン状態に保持され、第1のノードND31が第2の電源電位線Lvgndに接続された状態に保持される。
したがって、第1のノードND31は、第2の期間PSCDが開始される直前まで第2の電源電位vgndに保持される。
【0107】
(第1の期間PFSTの動作)
リセット期間PRSTの処理が終了すると、続いて第1の期間PFSTの処理が行われる。
この第1の期間PFSTにおいては、イネーブル信号CMPENAがアクティブのHレベルに切り替えられて比較器CMP31Cが動作状態に切り替えられる。
比較器CMP31Cが動作状態に切り替えられると、第2のノードND32の電位レベルVND32と参照電圧vrefとの比較処理が開始される。比較開始時には、第2のノードND32の電位レベルVND32が参照電圧vrefより低いことから、第1の信号S31がアクティブのHレベルで第1のスイッチSW31に出力されて第1のスイッチSW31がオンする。
【0108】
第1のスイッチSW31がオン状態に切り替わったことに伴い、第2のノードND32が第1の電源電位線Lvaaに接続され、第2のノードND32が充電され、その電位レベルVND32が第2の電源電位vgndから参照電圧vrefに向かって上昇していく。
第2のノードND32の電位レベルVND32が上昇し参照電圧vrefに達すると、比較器CMP31Cにおいて、第2のノードND32の電位レベルVND32が参照電圧vrefに達したことが検出され、第1の信号S31が非アクティブのLレベルに切り替えられて第1のスイッチSW31に出力され、第1のスイッチSW31はオフする。
これにより、第2のノードND32は第1の電源電位線Lvaaと非接続状態となる。
【0109】
次いで、第1の期間PFSTにおいては、イネーブル信号CMPENAが非アクティブのLレベルに設定されて比較器CMP31Cが非動作状態に切り替えられる。
次に、第2の信号S32が、Lレベルに切り替えられて、第2のスイッチSW32がオフ状態に切り替えられ、第1のノードND31が第2の電源電位線Lvgndと非接続状態となる。
【0110】
(第2の期間PSCDの動作)
第1の期間PFSTの処理が終了すると、続いて第2の期間PSCDの処理が行われる。
この第2の期間PSCDにおいては、第1の信号S31および第2の信号S32を非アクティブのLレベルにして第1のスイッチSW31および第2のスイッチSW32をオフさせた状態で、第3の信号S33がアクティブのHレベルに切り替えられる。
これにより、第3のスイッチSW33がオンし、第2のノードND32が第1の電源電位線Lvaaに接続され、第1のノードND31が外付けキャパシタCext31の容量結合により電位(vaa-vref)まで降圧される。
この降圧電圧(vaa-vref)が正の電源電圧(第1の電源電圧)より低い供給すべき電圧として第1のノードND31からロードライバ310Cの第1の電源電圧端子TVAAに供給される。
【0111】
ロードライバ310Cにおいては、制御信号TG21を受けて、電圧供給部320から供給される第1の電源電圧(正の電源電圧)vaaより低い電圧(vaa-vref)のレベルの駆動制御信号DTG21を対応する駆動制御線LTG21に印加する。
【0112】
なお、外付けキャパシタCext31の電荷は、キャパシタCext31と画素部20の画素アレイの負荷容量で分圧され、駆動制御信号DTG21(vout1p)の電圧は降圧電圧(vaa-vref)よりわずかに低くなる。
【0113】
本第4の実施形態によれば、上述した第1の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
すなわち、本第4の実施形態によれば、垂直走査回路30は、第1の電源電圧(正の電源電圧)vaaと異なる電圧、たとえば正の電源電圧vaaより低い電圧(たとえばvaa-vref)を生成してロードライバ310Cに供給する電圧供給部320Cを有する。
そして、電圧供給部320Cは、第1のノードND31、第2のノードND32、および第1の電極EL31が第1の接続端子T31を介して第1のノードND31に接続され、第2の電極EL32が第2の接続端子T32を介して第2のノードND32に接続された外付けのキャパシタCext31を有する。さらに、電圧供給部320Cは、第1の電源電位(正の電源電位)vaaの第1の電源電位線Lvaa、第2の電源電位(負の電源電位)vgndの第2の電源電位線Lvgnd、第1のスイッチSW31、第2のスイッチSW32、第3のスイッチSW33、第5のスイッチSW35、およびレベル判断部321としての比較器CMP31Cを有する。
比較器CMP31Cは、第2のノードND32の電位レベルVND32と参照電圧vrefとを比較し、第2のノードND32の電位レベルVND32が参照電圧vrefより低い場合には、第1の信号S31をアクティブのHレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオンさせ、第2のノードND32の電位レベルVND32が参照電圧vrefに達した場合には第1の信号S31を非アクティブのLレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオフさせる。
【0114】
すなわち、本第4の実施形態の垂直走査回路30におけるロードライバに正の電源電圧より低い電圧を供給する電圧供給部320Cは、基本的に、半導体基板(チップ)内の第1の電源電位vaa、第2の電源電位vgnd、3つのスイッチSW31、SW32、SW33、および外付けキャパシタCext31により構成され、より簡単な回路とより小さな面積で、低消費電力化を図ることが可能で、しかも高速充電を実現することが可能で、ローリングシャッタ機能およびグローバルシャッタ機能を備えたCMOSイメージセンサに適用することが可能となる。
本第4の実施形態の電圧供給部は、基本的にシリコンと1つの外付けキャパシタのスイッチのみが必要で、キャパシタを充放電するための内部のオペアンプは不要で、面積と電力を消費する内部キャパシタも不要となっており、外付けキャパシタとしての高速動作は、出力インピーダンスが非常に小さい外部電源によって充電され、電圧供給部の出力電圧は、レベル判断部(電圧検出回路)である比較器CMP31Cを使用する場合や、充電時間を制御する場合に調整することができる。
【0115】
(第5の実施形態)
図13は、本発明の第5の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図14(A)~(K)は、本第5の実施形態に係る固体撮像装置10Dの垂直走査回路30Dにおける電圧供給部320Dおよびロードライバ310Dの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0116】
本第5の実施形態に係る固体撮像装置10Dが、上述した第1の実施形態に係る固体撮像装置10と異なる点は、次のとおりである。
本第5の実施形態に係る固体撮像装置10Dの電圧供給部320Dでは、第1のノードND31とロードライバ310Dの第1の電源電圧端子TVAAとの間にスイッチSW36Dが接続され、かつ、第1の電源電圧端子TVAAと正の電源電位vaaの第1の電源電位線Lvaaとの間にキャパシタC32Dが接続されている。
スイッチSW36Dは、第3のスイッチSW33と同様に、第3の信号S33によりオン、オフ制御され、第1のノードND31と第1の電源電圧端子TVAAとを第3の信号S33に応じて選択的に接続する。
【0117】
すなわち、本第5の実施形態においては、第2の期間PSCDにおいて、第3のスイッチSW33がオンし、第2のノードND32が第1の電源電位線Lvaaに接続され、第1のノードND31が外付けキャパシタCext31の容量結合により電位(vaa+vref)まで昇圧され、これと並行してスイッチSW36Dがオンして、スイッチSW36Dがオンの期間、この昇圧電圧(vaa+vref)が正の電源電圧(第1の電源電圧)より高い供給すべき電圧として第1のノードND31からロードライバ310Dの第1の電源電圧端子TVAAに供給される。
また、第1の電源電圧端子TVAAの電圧レベルはキャパシタC32Dにより安定なレベルに保持される。
【0118】
その他構成は上述した第1の実施形態と同様である。
本第5の実施形態によれば、本第5の実施形態によれば、上述した第1の実施形態の効果と同様の効果を得ることができることはもとより、より良好な昇圧電圧の供給動作を実現することが可能となる。
【0119】
(第6の実施形態)
図15は、本発明の第6の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図16(A)~(K)は、本第6の実施形態に係る固体撮像装置10Eの垂直走査回路30Eにおける電圧供給部320Eおよびロードライバ310Eの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0120】
本第6の実施形態に係る固体撮像装置10Eが、上述した第2の実施形態に係る固体撮像装置10Aと異なる点は、次のとおりである。
本第6の実施形態に係る固体撮像装置10Eの電圧供給部320Eでは、第1のノードND31とロードライバ310Eの第1の電源電圧端子TVAAとの間にスイッチSW36Eが接続され、かつ、第1の電源電圧端子TVAAと正の電源電位vaaの第1の電源電位線Lvaaとの間にキャパシタC32Eが接続されている。
スイッチSW36Eは、第3のスイッチSW33と同様に、第3の信号S33によりオン、オフ制御され、第1のノードND31と第1の電源電圧端子TVAAとを第3の信号S33に応じて選択的に接続する。
【0121】
すなわち、本第6の実施形態においては、第2の期間PSCDにおいて、第3のスイッチSW33がオンし、第2のノードND32が第1の電源電位線Lvaaに接続され、第1のノードND31が外付けキャパシタCext31の容量結合により電位(vaa+vx(たとえばvref))まで昇圧され、これと並行してスイッチSW36Eがオンして、スイッチSW36Eがオンの期間、この昇圧電圧(vaa+vx(vref))が正の電源電圧(第1の電源電圧)より高い供給すべき電圧として第1のノードND31からロードライバ310の第1の電源電圧端子TVAAに供給される。
また、第1の電源電圧端子TVAAの電圧レベルはキャパシタC32Eにより安定なレベルに保持される。
【0122】
その他構成は上述した第2の実施形態と同様である。
本第6の実施形態によれば、上述した第2の実施形態の効果と同様の効果を得ることができることはもとより、より良好な昇圧電圧の供給動作を実現することが可能となる。
【0123】
(第7の実施形態)
図17は、本発明の第7の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図18(A)~(G)は、本第7の実施形態に係る固体撮像装置10Fの垂直走査回路30Fにおける電圧供給部320Fおよびロードライバ310Fの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0124】
本第7の実施形態に係る固体撮像装置10Fが、上述した第3の実施形態に係る固体撮像装置10Bと異なる点は、次のとおりである。
本第7の実施形態に係る固体撮像装置10Fの電圧供給部320Fでは、第1のノードND31とロードライバ310Fの第1の電源電圧端子TVAAとの間にスイッチSW36Fが接続され、かつ、第1の源電圧端子TVAAと正の電源電位vaaの第1の電源電位線Lvaaとの間にキャパシタC32Fが接続されている。
スイッチSW36Fは、第3のスイッチSW33と同様に、第3の信号S33によりオン、オフ制御され、第1のノードND31と第1の電源電圧端子TVAAとを第3の信号S33に応じて選択的に接続する。
【0125】
すなわち、本第7の実施形態においては、第2の期間PSCDにおいて、第3のスイッチSW33がオンし、第2のノードND32が第1の電源電位線Lvaaに接続され、第1のノードND31が外付けキャパシタCext31の容量結合により電位(2vaa)まで昇圧され、これと並行してスイッチSW36Fがオンして、スイッチSW36Fがオンの期間、この昇圧電圧(2vaa)が正の電源電圧(第1の電源電圧)より高い供給すべき電圧として第1のノードND31からロードライバ310Fの第1の電源電圧端子TVAAに供給される。
また、第1の電源電圧端子TVAAの電圧レベルはキャパシタC32Fにより安定なレベルに保持される。
【0126】
なお、外付けキャパシタCext31の電荷は、キャパシタCext31と画素部20の画素アレイの負荷容量で分圧され、駆動制御信号DTG21(vout1p)の電圧は昇圧電圧(2vaa)よりわずかに低くなる。
その後、第3の信号S33がローレベルになり、第1の信号S31が再びハイレベルになる。このとき、第1のノードND31の電圧レベルはvaaになるが、ノードvhi rd(TVAA)は約2vaaに維持される。
【0127】
その他構成は上述した第3の実施形態と同様である。
本第7の実施形態によれば、上述した第3の実施形態の効果と同様の効果を得ることができることはもとより、より良好な降圧電圧の供給動作を実現することが可能となる。
【0128】
(第8の実施形態)
図19は、本発明の第8の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図20(A)~(K)は、本第8の実施形態に係る固体撮像装置10Gの垂直走査回路30Gにおける電圧供給部320Gおよびロードライバ310Gの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0129】
本第8の実施形態に係る固体撮像装置10Gが、上述した第4の実施形態に係る固体撮像装置10Cと異なる点は、次のとおりである。
本第8の実施形態に係る固体撮像装置10Gの電圧供給部320Gでは、第1のノードND31とロードライバ310Gの第1の電源電圧端子TVAAとの間にスイッチSW36Gが接続され、かつ、第1の電源電圧端子TVAAと正の電源電位vaaの第1の電源電位線Lvaaとの間にキャパシタC32Gが接続されている。
スイッチSW36Gは、第3のスイッチSW33と同様に、第3の信号S33によりオン、オフ制御され、第1のノードND31と第1の電源電圧端子TVAAとを第3の信号S33に応じて選択的に接続する。
【0130】
すなわち、本第8の実施形態においては、第2の期間PSCDにおいて、第3のスイッチSW33がオンし、第2のノードND32が第1の電源電位線Lvaaに接続され、第1のノードND31が外付けキャパシタCext31の容量結合により電位(vaa-vref)まで降圧され、これと並行してスイッチSW36Gがオンして、スイッチSW36がオンの期間、この降圧電圧(vaa-vref)が正の電源電圧(第1の電源電圧)より低い供給すべき電圧として第1のノードND31からロードライバ310の第1の電源電圧端子TVAAに供給される。
また、第1の電源電圧端子TVAAの電圧レベルはキャパシタC32Gにより安定なレベルに保持される。
【0131】
その他構成は上述した第4実施形態と同様である。
本第8の実施形態によれば、上述した第4の実施形態の効果と同様の効果を得ることができることはもとより、より良好な降圧電圧の供給動作を実現することが可能となる。
【0132】
(第9の実施形態)
図21は、本発明の第9の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図22(A)~(K)は、本第9の実施形態に係る固体撮像装置10Hの垂直走査回路30Hにおける電圧供給部320Hおよびロードライバ310Hの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0133】
本第9の実施形態に係る固体撮像装置10Hが、上述した第1の実施形態に係る固体撮像装置10と異なる点は、次のとおりである。
本第9の実施形態に係る固体撮像装置10Hの電圧供給部320Hでは、正の電源電圧vaaより高い電圧を生成する代わりに、負の電源電圧vgndより低い電圧を生成してロードライバ310Hの第2の電源電圧端子TVGNDに供給するように構成されている。
本第9の実施形態に係る固体撮像装置10Hの電圧供給部320Hでは、第1の実施形態と同様に、レベル判断部321Hとしての比較器CMP31H、第5のスイッチSW35が設け、ロードライバ310Hへの供給電圧は第2の電源電圧(負の電源電圧)vgndより低い電圧に調整できるように構成されている。
【0134】
本第9の実施形態に係る固体撮像装置10Hでは、第1の実施形態の場合と同様に、リセット期間の処理を行い、続いて第1の期間PFSTおよび第2の期間PSCDの処理で昇圧動作が行われる。
基本的な動作は、第1の実施形態と同様であることから、ここではその詳細な説明は省略する。
比較器CMP31Hは、第1のノードND31の電位レベルと参照電圧vrefとを比較し、第1のノードND31の電位レベルが参照電圧vrefに達していない場合には、第1の信号S31をアクティブのHレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオンさせ、第1のノードND31の電位レベルが参照電圧vrefに達した場合には第1の信号S31を非アクティブのLレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオフさせる。
【0135】
さらに、本第9の実施形態において、第3のスイッチSW33を設ける代わりに、第2の電源電位vgndの第2の電源電位線Lvgndと第1のノードND31とを第4の信号S34に応じて選択的に接続する第4のスイッチSW34が設けられている。
第4のスイッチSW34を含む場合は、第2のノードND32がロードライバ310Hの第2の電源電圧端子TVGNDに接続されている。
【0136】
第9の実施形態の電圧供給部320Hにおいては、リセット期間PRST後の第1の期間PFSTに、アクティブのHレベルの第1の信号S31および第2の信号S32により第1のスイッチSW31および第2のスイッチSW32をオンさせ、非アクティブのLレベルの第4の信号S34により第4のスイッチSW34をオフさせて、第1のノードND31の電位を第1の電源電位vaaに設定し、第2のノードND32の電位を基準電位である第2の電源電位vgndに設定する。
【0137】
次いで、第2の期間PSCDに、第1の信号S31および第2の信号S32を非アクティブのLレベルに切り替えて第1のスイッチSW31および第2のスイッチSW32をオフさせ、第4の信号S34をアクティブのHレベルに切り替えて第4のスイッチSW34をオンさせる。
これにより、第2のノードND32の電位が第2の電源電位vgndより低く、負側に参照電位vrefの電位までの電位-vrefに設定される。
【0138】
ロードライバ310Hにおいては、制御信号TG21を受けて、電圧供給部320Hから供給される電圧-vrefのレベルの駆動制御信号DTG21を対応する駆動制御線LTG21に印加する。
【0139】
なお、外付けキャパシタCext31の電荷は、キャパシタCext31と画素部20の画素アレイの負荷容量で分圧され、駆動制御信号DTG21(vout1p)の電圧は供給電圧-vrefよりわずかに高くなる。
【0140】
本第9の実施形態によれば、上述した第1の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0141】
(第10の実施形態)
図23は、本発明の第10の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図24(A)~(L)は、本第10の実施形態に係る固体撮像装置10Iの垂直走査回路30Iにおける電圧供給部320Iおよびロードライバ310Iの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0142】
本第10の実施形態に係る固体撮像装置10Iが、上述した第9の実施形態に係る固体撮像装置10Hと異なる点は、次のとおりである。
本第10の実施形態に係る固体撮像装置10Iでは、第1の実施形態と第9の実施形態の関係と同様に、レベル判断部321Iが比較器の代わりにカウンタCNT31Iにより構成されている。
【0143】
本第10の実施形態においても、前述した第の実施形態の場合と同様に、第2の期間PSCDにおいては、第1の信号S31および第2の信号S32を非アクティブのLレベルにして第1のスイッチSW31および第2のスイッチSW32をオフさせた状態で、第の信号S3がアクティブのハイHレベルに切り替えられる。
これにより、第のスイッチSW3がオンし、第のノードND3が第2の電源電位線Lvgndに接続され、第2のノードND32が外付けキャパシタCext31の容量結合により電位(vgnd-vx(たとえばvref))まで降圧される。
この降圧電圧(vgnd-vx(vref))が負の電源電圧(第2の電源電圧)より低い供給すべき電圧として第2のノードND3からロードライバ310Iの第2の電源電圧端子TVGNDに供給される。
【0144】
なお、本第10の実施形態において、カウント値、すなわちクロックCLK0の数が変化する場合、第2のノードND32の電位レベルVND32(vgnd-vx)は調整可能である。
【0145】
その他の構成は第9の実施形態と同様である。
本第10の実施形態によれば、上述した第1および第9の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0146】
(第11の実施形態)
図25は、本発明の第11の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図26(A)~(G)は、本第11の実施形態に係る固体撮像装置10Jの垂直走査回路30Jにおける電圧供給部320Jおよびロードライバ310Jの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0147】
本第11の実施形態に係る固体撮像装置10Jが、上述した第3の実施形態に係る固体撮像装置10Bと異なる点は、次のとおりである。
本第11の実施形態に係る固体撮像装置10Jの電圧供給部320Jでは、正の電源電圧vaaより高い電圧を生成する代わりに、負の電源電圧vgndより低い電圧を生成してロードライバ310Jの第2の電源電圧端子TVGNDに供給するように構成されている。
【0148】
具体的には、第3のスイッチSW33を設ける代わりに、第2の電源電位vgndの第2の電源電位線Lvgndと第1のノードND31とを第4の信号S34に応じて選択的に接続する第4のスイッチSW34が設けられている。
第4のスイッチSW34を含む場合は、第2のノードND32がロードライバ310Jの第2の電源電圧端子TVGNDに接続されている。
【0149】
第11の実施形態の電圧供給部320Jにおいては、第1の期間PFSTに、アクティブのHレベルの第1の信号S31および第2の信号S32により第1のスイッチSW31および第2のスイッチSW32をオンさせ、非アクティブのLレベルの第4の信号S34により第4のスイッチSW34をオフさせて、第1のノードND31の電位を第1の電源電位vaaに設定し、第2のノードND32の電位を基準電位である第2の電源電位vgndに設定する。
【0150】
次いで、第2の期間PSCDに、第1の信号S31および第2の信号S32を非アクティブのLレベルに切り替えて第1のスイッチSW31および第2のスイッチSW32をオフさせ、第4の信号S34をアクティブのHレベルに切り替えて第4のスイッチSW34をオンさせる。
これにより、第2のノードND32の電位が第2の電源電位vgndより低く、負側に第1の電源電位vaaの電位までの電位-vaaに設定される。
【0151】
ロードライバ310Jにおいては、制御信号TG21を受けて、電圧供給部320Jから供給される電圧-vaaのレベルの駆動制御信号DTG21を対応する駆動制御線LTG21に印加する。
【0152】
なお、外付けキャパシタCext31の電荷は、キャパシタCext31と画素部20の画素アレイの負荷容量で分圧され、駆動制御信号DTG21(vout1p)の電圧は供給電圧-vaaよりわずかに高くなる。
【0153】
本第11の実施形態によれば、上述した第3の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0154】
(第12の実施形態)
図27は、本発明の第12の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図28(A)~(K)は、本第1の実施形態に係る固体撮像装置10Kの垂直走査回路30Kにおける電圧供給部320Kおよびロードライバ310Kの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0155】
本第12の実施形態に係る固体撮像装置10Kが、上述した第9の実施形態に係る固体撮像装置10Hと異なる点は、次のとおりである。
本第12の実施形態に係る固体撮像装置10Kの電圧供給部320Kでは、負の電源電圧vgndより低い電圧を生成する代わりに、負の電源電圧vgndより高い電圧を生成してロードライバ310Kの第2の電源電圧端子TVGNDに供給するように構成されている。
本第12の実施形態に係る固体撮像装置10Kは、電圧供給部320Kの構成が第9の実施形態に係る固体撮像装置10と異なる。
【0156】
電圧供給部320Kは、第2の電源電圧(負の電源電圧)vgndより高い電圧たとえば(vgnd+vref)を生成してロードライバ310Kに供給する。
【0157】
第1のスイッチSW31は、第1の電源電位線Lvaaと第2のノードND32とを第1の信号S31に応じて選択的に接続する。
第2のスイッチSW32は、第2の電源電位線Lvgndと第1のノードND31とを第2の信号S32に応じて選択的に接続する。
第4のスイッチSW34は、第2の電源電位線Lvgndと第1のノードND31とを第4の信号S34に応じて選択的に接続する。
このように第4のスイッチSW34を含む電圧供給部320Kは、第2のノードND32がロードライバ310Kの第2の電源電圧端子TVGNDに接続されている。
さらに、第5のスイッチSW35は、たとえばNMOSトランジスタにより形成され、第1ノードND31と第2のノードND32とを第5の信号S35に応じて選択的に接続する。
【0158】
本第12の実施形態のレベル判断部321Kは、非反転入力(+)が参照電圧vrefの供給ラインに接続され、反転入力端子(-)が第2のノードND32に接続された比較器CMP31Kにより構成されている。
【0159】
比較器CMP31Kは、第2のノードND32の電位レベルVND32と参照電圧vrefとを比較し、第2のノードND32の電位レベルVND32が参照電圧vrefより低い場合には、第1の信号S31をアクティブのHレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオンさせる。
比較器CMP31は、第2のノードND32の電位レベルVND32が参照電圧vrefに達した場合には第1の信号S31を非アクティブのLレベルで第1のスイッチSW31に出力して第1のスイッチSW31をオフさせる。
【0160】
本第12の実施形態における電圧供給部320Kは、ロードライバ310Kに供給する負の電源電圧より高い電圧(vgnd+vref)を生成するに際して、リセット期間PRST、第1の期間PFST、および第2の期間PSCDを経て所望のレベルの負の電源電圧vgndより高い電圧(vgnd+vref)を生成し、ロードライバ310Kに供給する。
【0161】
具体的な制御タイミングは、昇圧電圧が-vrefの場合と同様である。
ただし、第2のノードND32の電圧レベルが+vrefとなるとき、第1のノードND31は、第2の電源電圧線LVGNDに接続されることから、この操作はポンプアップではないといえる。
ブースト電圧+vrefは、参照電圧vrefが変化すると調整可能である。
【0162】
本第12の実施形態によれば、上述した第9の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0163】
(第13の実施形態)
図29は、本発明の第13の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図30(A)~(K)は、本第13の実施形態に係る固体撮像装置10Lの垂直走査回路30Lにおける電圧供給部320Lおよびロードライバ310Lの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0164】
本第13の実施形態に係る固体撮像装置10Lが、上述した第9の実施形態に係る固体撮像装置10Hと異なる点は、次のとおりである。
本第13の実施形態に係る固体撮像装置10Lの電圧供給部320Lでは、第2のノードND32とロードライバ310Lの第2の電源電圧端子TVGNDとの間にスイッチSW36Lが接続され、かつ、第2の電源電圧端子TVGNDと負の電源電位vgndの第2の電源電位線Lvgndとの間にキャパシタC32Lが接続されている。
スイッチSW36Lは、第4のスイッチSW34と同様に、第4の信号S34によりオン、オフ制御され、第2のノードND32と第2の電源電圧端子TVGNDとを第4の信号S34に応じて選択的に接続する。
【0165】
すなわち、本第13の実施形態においては、第2の期間PSCDにおいて、第4のスイッチSW34がオンし、第1のノードND31が第2の電源電位線Lvgndに接続され、第2のノードND32が外付けキャパシタCext31の容量結合により負側の電位(-vref)まで降圧され、これと並行してスイッチSW36Lがオンして、スイッチSW36Lがオンの期間、この降圧電圧(-vref)が負の電源電圧(第2の電源電圧)より低い供給すべき電圧として第2のノードND32からロードライバ310Lの第2の電源電圧端子TVGNDに供給される。
また、第2の電源電圧端子TVGNDの電圧レベルはキャパシタC32Lにより安定なレベルに保持される。
【0166】
その他構成は上述した第9の実施形態と同様である。
本第13の実施形態によれば、上述した第9の実施形態の効果と同様の効果を得ることができることはもとより、より良好な降圧電圧の供給動作を実現することが可能となる。
【0167】
(第14の実施形態)
図31は、本発明の第14の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図32(A)~(L)は、本第14の実施形態に係る固体撮像装置10Mの垂直走査回路30Mにおける電圧供給部320Mおよびロードライバ310Mの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0168】
本第14の実施形態に係る固体撮像装置10Mが、上述した第10の実施形態に係る固体撮像装置10Iと異なる点は、次のとおりである。
本第14の実施形態に係る固体撮像装置10Mの電圧供給部320Mでは、第2のノードND32とロードライバ310Mの第2の電源電圧端子TVGNDとの間にスイッチSW36Mが接続され、かつ、第2の電源電圧端子TVGNDと負の電源電位vgndの第2の電源電位線Lvgndとの間にキャパシタC32Mが接続されている。
スイッチSW36Mは、第4のスイッチSW34と同様に、第4の信号S34によりオン、オフ制御され、第2のノードND32と第2の電源電圧端子TVGNDとを第4の信号S34に応じて選択的に接続する。
【0169】
すなわち、本第14の実施形態においては、第2の期間PSCDにおいて、第4のスイッチSW34がオンし、第1のノードND31が第2の電源電位線Lvgndに接続され、第2のノードND32が外付けキャパシタCext31の容量結合により負側の電位(-vx(たとえばvref))まで降圧され、これと並行してスイッチSW36Mがオンして、スイッチSW36Mがオンの期間、この降圧電圧(-vx(vref))が負の電源電圧(第2の電源電圧)より低い供給すべき電圧として第2のノードND32からロードライバ310Mの第2の電源電圧端子TVGNDに供給される。
また、第2の電源電圧端子TVGNDの電圧レベルはキャパシタC32Mにより安定なレベルに保持される。
【0170】
その他構成は上述した第10の実施形態と同様である。
本第14の実施形態によれば、上述した第10の実施形態の効果と同様の効果を得ることができることはもとより、より良好な降圧電圧の供給動作を実現することが可能となる。
【0171】
(第15の実施形態)
図33は、本発明の第15の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図34(A)~(H)は、本第15の実施形態に係る固体撮像装置10Nの垂直走査回路30Nにおける電圧供給部320Nおよびロードライバ310Nの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0172】
本第15の実施形態に係る固体撮像装置10Nが、上述した第11の実施形態に係る固体撮像装置10Mと異なる点は、次のとおりである。
本第15の実施形態に係る固体撮像装置10Nの電圧供給部320Nでは、第2のノードND32とロードライバ310Nの第2の電源電圧端子TVGNDとの間にスイッチSW36Nが接続され、かつ、第2の電源電圧端子TVGNDと負の電源電位vgndの第2の電源電位線Lvgndとの間にキャパシタC32Nが接続されている。
スイッチSW36Nは、第4のスイッチSW34と同様に、第4の信号S34によりオン、オフ制御され、第2のノードND32と第2の電源電圧端子TVGNDとを第4の信号S34に応じて選択的に接続する。
【0173】
すなわち、本第15の実施形態においては、第2の期間PSCDにおいて、第4のスイッチSW34がオンし、第1のノードND31が第2の電源電位線Lvgndに接続され、第2のノードND32が外付けキャパシタCext31の容量結合により負側の電位(-vaa)まで降圧され、これと並行してスイッチSW36Nがオンして、スイッチSW36Nがオンの期間、この降圧電圧(-vaa)が負の電源電圧(第2の電源電圧)より低い供給すべき電圧として第2のノードND32からロードライバ310Nの第2の電源電圧端子TVGNDに供給される。
また、第2の電源電圧端子TVGNDの電圧レベルはキャパシタC32Nにより安定なレベルに保持される。
【0174】
その他構成は上述した第11の実施形態と同様である。
本第15の実施形態によれば、上述した第11の実施形態の効果と同様の効果を得ることができることはもとより、より良好な降圧電圧の供給動作を実現することが可能となる。
【0175】
(第16の実施形態)
図35は、本発明の第16の実施形態に係る固体撮像装置の画素部および垂直走査回路の構成例を示す図である。
図36(A)~(K)は、本第16の実施形態に係る固体撮像装置10Oの垂直走査回路30Oにおける電圧供給部320Oおよびロードライバ310Oの電圧生成動作等のタイミングチャートである。
【0176】
本第16の実施形態に係る固体撮像装置10Oが、上述した第12の実施形態に係る固体撮像装置10Kと異なる点は、次のとおりである。
本第16の実施形態に係る固体撮像装置10Oの電圧供給部320Oでは、第2のノードND32とロードライバ310Oの第2の電源電圧端子TVGNDとの間にスイッチSW36Oが接続され、かつ、第2の電源電圧端子TVGNDと負の電源電位vgndの第2の電源電位線Lvgndとの間にキャパシタC32Oが接続されている。
スイッチSW36Oは、第4のスイッチSW34と同様に、第4の信号S34によりオン、オフ制御され、第2のノードND32と第2の電源電圧端子TVGNDとを第4の信号S34に応じて選択的に接続する。
【0177】
すなわち、本第16の実施形態においては、第2の期間PSCDにおいて、第4のスイッチSW34がオンし、第1のノードND31が第2の電源電位線Lvgndに接続され、第2のノードND32が外付けキャパシタCext31の容量結合により正側の電位(vref)まで昇圧され、これと並行してスイッチSW36Oがオンして、スイッチSW36Oがオンの期間、この昇圧電圧(vref)が負の電源電圧(第2の電源電圧)より高い供給すべき電圧として第2のノードND32からロードライバ310Oの第2の電源電圧端子TVGNDに供給される。
また、第2の電源電圧端子TVGNDの電圧レベルはキャパシタC32O
により安定なレベルに保持される。
【0178】
その他構成は上述した第12の実施形態と同様である。
本第16の実施形態によれば、上述した第12の実施形態の効果と同様の効果を得ることができることはもとより、より良好な昇圧電圧の供給動作を実現することが可能となる。
【0179】
以上説明した固体撮像装置10,10A~10Oは、デジタルカメラやビデオカメラ、携帯端末、あるいは監視用カメラ、医療用内視鏡用カメラなどの電子機器に、撮像デバイスとして適用することができる。
【0180】
図37は、本発明の実施形態に係る固体撮像装置が適用されるカメラシステムを搭載した電子機器の構成の一例を示す図である。
【0181】
本電子機器800は、図37に示すように、本実施形態に係る固体撮像装置10,10A~10Oが適用可能なCMOSイメージセンサ810を有する。
さらに、電子機器800は、このCMOSイメージセンサ810の画素領域に入射光を導く(被写体像を結像する)光学系(レンズ等)820を有する。
電子機器800は、CMOSイメージセンサ810の出力信号を処理する信号処理回路(PRC)830を有する。
【0182】
信号処理回路830は、CMOSイメージセンサ810の出力信号に対して所定の信号処理を施す。
信号処理回路830で処理された画像信号は、液晶ディスプレイ等からなるモニタに動画として映し出し、あるいはプリンタに出力することも可能であり、またメモリカード等の記録媒体に直接記録する等、種々の態様が可能である。
【0183】
上述したように、CMOSイメージセンサ810として、前述した固体撮像装置10,10A~10Oを搭載することで、高性能、小型、低コストのカメラシステムを提供することが可能となる。
そして、カメラの設置の要件に実装サイズ、接続可能ケーブル本数、ケーブル長さ、設置高さなどの制約がある用途に使われる、たとえば、監視用カメラ、医療用内視鏡用カメラなどの電子機器を実現することができる。
【符号の説明】
【0184】
10,10A~10O・・・固体撮像装置、20,20A~20O・・・画素部、PXL20・・・画素、PD21・・・フォトダイオード、TG21-Tr・・・転送トランジスタ、RST21-Tr・・・リセットトランジスタ、SF21-Tr・・・ソースフォロワトランジスタ、FD21・・・フローティングディフュージョン、30・・・垂直走査回路、310・・・ロードライバ、320・・・電圧供給部、321・・・レベル判断部、CMP31,CMP31D・・・比較器、CNT・・・カウンタ、ND31・・・第1のノード、ND32・・・第2のノード、Cext31・・・キャパシタ、vaa・・・第1の電源電位(正の電源電位)、Lvaa・・・第1の電源電位線、vgnd・・・第2の電源電位(負の電源電位)、Lvgnd・・・第2の電源電位線、SW31・・・第1のスイッチ、SW32・・・第2のスイッチ、SW33・・・第3のスイッチ、SW34・・・第4のスイッチ、SW35・・・第5のスイッチ、SW36D~SW36G,SW36L~SW36O・・・スイッチ、C36D~C36G,C36L~C36O・・・キャパシタ、40・・・読み出し回路(カラム読み出し回路)、50・・・水平走査回路、60・・・タイミング制御回路、70・・・読み出し部、800・・・電子機器、810・・・CMOSイメージセンサ、820・・・光学系、830・・・信号処理回路(PRC)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37