(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-02
(45)【発行日】2024-07-10
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/45 20140101AFI20240703BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20240703BHJP
A63F 13/5258 20140101ALI20240703BHJP
A63F 13/822 20140101ALI20240703BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/55
A63F13/5258
A63F13/822
(21)【出願番号】P 2021021911
(22)【出願日】2021-02-15
【審査請求日】2023-04-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】中川 慎哉
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-024317(JP,A)
【文献】特開2012-090844(JP,A)
【文献】特開2014-023719(JP,A)
【文献】特開2018-110659(JP,A)
【文献】櫻井 一馬,「スプラトゥーン2 ザ・コンプリートガイド」,第6版,日本,株式会社KADOKAWA 郡司 聡,2018年03月15日,pp.010,034-039(特に、p.039),ISBN:978-4-04-893313-1
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置のコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、
3次元仮想空間内のゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に基づい
てプレイヤオブジェクトの移動を制御するプレイヤオブジェクト制御手段と
、
少なくとも
、敵オブジェクトの攻撃によって前記プレイヤオブジェクトが退場条件を満たした場合、当該プレイヤオブジェクトを前記ゲームステージから退場させるプレイヤオブジェクト退場手段と
、
(a)
退場させられた前記プレイヤオブジェクトを、前記ゲームステージ
の第1領域内の
うち、
前記プレイヤによる第1の種類の復帰入力に基づいて指定される任意の位置に復帰させ、
(b)
退場させられた前記プレイヤオブジェクトを、前記ゲームステージ内の領域であって、少なくとも前記第1領域と異なる領域を含む第2領域内に配置された他のオブジェクトのうち、前記プレイヤによる第2の種類の復帰入力によって指定された他のオブジェクトに基づく位置に復帰させるプレイヤオブジェクト復帰手段として前記コンピュータを機能さ
せる、情報処理プログラム。
【請求項2】
前記第2領域は前記第1領域よりも広い、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記プレイヤオブジェクトが前記ゲームステージから退場した後、前記ゲームステージのうちの少なくとも第1領域を俯瞰する俯瞰位置の視点から見た前記3次元仮想空間の画像を表示装置に表示させる第1表示制御手段として前記コンピュータをさらに機能させる、請求項1または請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記プレイヤオブジェクトが前記ゲームステージから退場した後、前記プレイヤによる入力が行われたことに応じて、前記ゲームステージのマップ画像を前記表示装置に表示させる第2表示制御手段として前記コンピュータをさらに機能させ、
前記プレイヤオブジェクト復帰手段は、前記3次元仮想空間の画像の表示中に行われた前記第1の種類の復帰入力により指定された位置に前記プレイヤオブジェクトを復帰させ、前記マップ画像の表示中に行われた前記第2の種類の復帰入力により指定された位置に前記プレイヤオブジェクトを復帰させ、
前記プレイヤオブジェクトを復帰させるための入力が前記マップ画像の表示中に行われた後で、当該マップ画像の表示が終了して前記3次元仮想空間の画像が表示される、請求項3に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記プレイヤオブジェクト退場手段は、前記退場条件を満たした前記プレイヤオブジェクトを前記ゲームステージから退場させた場合、前記ゲームステージとは異なる待機位置に当該プレイヤオブジェクトを配置し、
前記プレイヤオブジェクト復帰手段は、前記第1の種類の復帰入力に応じて、前記プレイヤオブジェクト制御手段による前記プレイヤオブジェクトの移動とは異なる移動態様で、前記待機位置から前記プレイヤオブジェクトを復帰させる、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記待機位置は、ゲームを進行するための他の操作オブジェクトによる所定の動作の影響を受けない位置である、請求項5に記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記他のオブジェクトは、前記プレイヤとは異なる味方プレイヤによる入力に基づいて移動が制御される味方オブジェクトである、請求項1
から請求項6のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
少なくとも、前記プレイヤとは異なる味方プレイヤによる入力に基づいて移動が制御される味方オブジェクトが前記敵オブジェクトの攻撃によって退場条件を満たした場合、当該味方オブジェクトを前記ゲームステージから退場させる味方オブジェクト退場手段と、
前記味方オブジェクトが前記ゲームステージから退場した後、前記味方プレイヤによる前記第1の種類の復帰入力が行われる場合、前記第1領域内の位置であって、当該第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいて当該味方オブジェクトを復帰させる味方オブジェクト復帰手段として前記コンピュータをさらに機能させる、請求項1
から請求項7のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
前記プレイヤオブジェクト退場手段は、前記退場条件を満たした前記プレイヤオブジェクトを前記ゲームステージから退場させた場合、前記ゲームステージとは異なる第1待機位置に当該プレイヤオブジェクトを配置し、
前記味方オブジェクト退場手段は、前記退場条件を満たした前記味方オブジェクトを前記ゲームステージから退場させた場合、前記ゲームステージとは異なる位置であって、前記第1待機位置とも異なる第2待機位置に当該味方オブジェクトを配置する、請求項
8に記載の情報処理プログラム。
【請求項10】
前記プレイヤオブジェクト復帰手段は、前記第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記プレイヤオブジェクトを復帰させる場合、前記第2の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記プレイヤオブジェクトを復帰させる場合とは異なる移動態様で当該プレイヤオブジェクトを移動させる、請求項1から請求項
9のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項11】
3次元仮想空間内のゲームステージにおいて、プレイヤオブジェクトと味方オブジェクトと敵オブジェクトとを制御するゲーム処理を実行する情報処理装置のコンピュータに実行させるための情報処理プログラムであって、
前記ゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に基づいて前記プレイヤオブジェクトの移動を制御するプレイヤオブジェクト制御手段と、
前記ゲームステージにおいて、前記プレイヤとは異なる味方プレイヤによる入力に基づいて前記味方オブジェクトの移動を制御する味方オブジェクト制御手段と、
前記ゲームステージにおいて、前記プレイヤによる入力に関わらず前記敵オブジェクトの移動を制御する敵オブジェクト制御手段と、
前記プレイヤオブジェクトの移動に追従する態様で移動制御される視点から見た前記3次元仮想空間の画像を表示装置に表示させる第1表示制御手段と、
少なくとも、前記敵オブジェクトの攻撃によって前記プレイヤオブジェクトが退場条件を満たした場合、当該プレイヤオブジェクトを前記ゲームステージから退場させ、前記ゲームステージとは異なる第1待機位置に当該プレイヤオブジェクトを配置するプレイヤオブジェクト退場手段と、
少なくとも、前記敵オブジェクトの攻撃によって前記味方オブジェクトが退場条件を満たした場合、当該味方オブジェクトを前記ゲームステージから退場させ、前記ゲームステージとは異なる位置であって、前記第1待機位置とも異なる第2待機位置に当該味方オブジェクトを配置する味方オブジェクト退場手段と、
前記プレイヤオブジェクトが前記第1待機位置に配置された後、前記ゲームステージのうちの少なくとも第1領域内の位置であって、前記プレイヤによる復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記プレイヤオブジェクトを復帰させるプレイヤオブジェクト復帰手段と、
前記味方オブジェクトが前記第2待機位置に配置された後、前記第1領域内の位置であって、前記味方プレイヤによる復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記味方オブジェクトを復帰させる味方オブジェクト復帰手段として前記コンピュータを機能させ、
前記プレイヤオブジェクト制御手段は、前記プレイヤオブジェクトが前記ゲームステージに復帰した後、前記プレイヤによる入力に基づいて当該プレイヤオブジェクトの移動を制御し、
前記味方オブジェクト制御手段は、前記味方オブジェクトが前記ゲームステージに復帰した後、前記味方プレイヤによる入力に基づいて当該味方オブジェクトの移動を制御する、情報処理プログラム。
【請求項12】
前記第1表示制御手段は、前記ゲームステージのうち
で表示装置に表示される範囲に、前記味方プレイヤによる第1の種類の復帰入力により指定される指定位置が含まれる場合、当該指定位置を示す画像を前記表示装置にさらに表示させる、
請求項11に記載の情報処理プログラム。
【請求項13】
前記敵オブジェクトは、前記プレイヤおよび前記味方プレイヤとは異なる敵プレイヤによる入力によって動作が制御され、
少なくとも、前記プレイヤオブジェクトまたは前記味方オブジェクトの攻撃によって前記敵オブジェクトが退場条件を満たした場合、当該敵オブジェクトを前記ゲームステージから退場させる敵オブジェクト退場手段と、
前記敵オブジェクトが前記ゲームステージから退場した後、
(a)第3条件が満たされる場合、前記敵プレイヤによる第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記敵オブジェクトを復帰させ、
(b)前記第3条件とは異なる第4条件が満たされる場合、前記ゲームステージに配置されている所定の他オブジェクトの位置であって、前記敵プレイヤによる第2の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記敵オブジェクトを復帰させる敵オブジェクト復帰手段として前記コンピュータを機能させ、
前記第1表示制御手段は、前記ゲームステージのうちで前記表示装置に表示される範囲に、前記第1の種類の復帰入力により指定される指定位置が含まれる場合であっても、当該指定位置を示す画像を前記表示装置に表示させない、請求項
12に記載の情報処理プログラム。
【請求項14】
前記敵オブジェクトが退場条件を満たす場合、当該敵オブジェクトを前記ゲームステージから退場させる敵オブジェクト退場手段と、
前記敵オブジェクトが前記ゲームステージから退場した後、復帰条件が満たされた場合に、前記ゲームステージの第
3領域内の位置に当該敵オブジェクトを復帰させる敵オブジェクト復帰手段として前記コンピュータをさらに機能させ、
前記第1領域と前記第
3領域は、互いに、他方の領域と重複しない部分を含む、請求項1から請求項
12のいずれか1項に記載の情報処理プログラム。
【請求項15】
前記第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記プレイヤオブジェクトが復帰する場合、復帰してから所定の第1時間が経過するまでの期間、当該プレイヤオブジェクトに設定される前記退場条件が当該期間の終了後に比べて満たされにくくなるゲーム上の効果を当該プレイヤオブジェクトに対して付与する効果付与手段として前記コンピュータをさらに機能させる、請求項
12または請求項
13に記載の情報処理プログラム。
【請求項16】
前記ゲームステージに、非制限領域と、前記プレイヤオブジェクトの移動が当該非制限領域よりも制限される制限領域とを設定する領域設定手段として前記コンピュータをさらに機能させ、
前記プレイヤオブジェクト制御手段は、前記第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記プレイヤオブジェクトが復帰する場合、復帰してから所定の第2時間が経過するまでの期間、当該プレイヤオブジェクトが前記制限領域に位置する場合であっても、当該制限領域による制限を加えずに当該プレイヤオブジェクトの移動を制御する、請求項
12または請求項
13に記載の情報処理プログラム。
【請求項17】
前記プレイヤオブジェクト復帰手段は、前記ゲームステージとは異なる位置が、前記第1の種類の復帰入力により指定される指定位置となることを禁止する、請求項
12または請求項
13に記載の情報処理プログラム。
【請求項18】
前記プレイヤオブジェクト復帰手段は、前記第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記プレイヤオブジェクトが復帰する場合、前記ゲームステージとは異なる位置から前記指定位置に向けて前記プレイヤオブジェクトを移動させ、移動中において前記プレイヤによる入力に基づいて前記プレイヤオブジェクトの移動方向を変更する、請求項
12または請求項
13に記載の情報処理プログラム。
【請求項19】
前記プレイヤオブジェクト復帰手段は、前記第1の種類の復帰入力に応じて前記プレイヤオブジェクトが復帰を開始してから前記プレイヤオブジェクトが復帰するまでの期間に、前記第2の種類の復帰入力が行われる場合、当該第2の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいて当該プレイヤオブジェクトを移動させる、
請求項13に記載の情報処理プログラム。
【請求項20】
前記プレイヤオブジェクト復帰手段は、
前記プレイヤオブジェクトが前記ゲームステージから退場した後、前記プレイヤによる所定の入力があった場合、または、第1待機時間が経過した場合、前記第1の種類の復帰入力による指定位置を設定する指定位置設定状態へ遷移し、
前記指定位置設定状態へ遷移してから第2待機時間が経過した時点で当該プレイヤオブジェクトの復帰を開始する、請求項
13または請求項14に記載の情報処理プログラム。
【請求項21】
3次元仮想空間内のゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に基づい
てプレイヤオブジェクトの移動を制御するプレイヤオブジェクト制御手段と、
少なくとも
、敵オブジェクトの攻撃によって前記プレイヤオブジェクトが退場条件を満たした場合、当該プレイヤオブジェクトを前記ゲームステージから退場させるプレイヤオブジェクト退場手段と、
(a)
退場させられた前記プレイヤオブジェクトを、前記ゲームステージ
の第1領域内の
うち、前記プレイヤによる第1の種類の復帰入力に基づいて指定される任意の位置に復帰させ、
(b)
退場させられた前記プレイヤオブジェクトを、前記ゲームステージ内の領域であって、少なくとも前記第1領域と異なる領域を含む第2領域内に配置された他のオブジェクトのうち、前記プレイヤによる第2の種類の復帰入力によって指定された他のオブジェクトに基づく位置に復帰させるプレイヤオブジェクト復帰手段とを備える、情報処理システム。
【請求項22】
3次元仮想空間内のゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に基づい
てプレイヤオブジェクトの移動を制御するプレイヤオブジェクト制御手段と
、
少なくとも
、敵オブジェクトの攻撃によって前記プレイヤオブジェクトが退場条件を満たした場合、当該プレイヤオブジェクトを前記ゲームステージから退場させるプレイヤオブジェクト退場手段と
、
(a)
退場させられた前記プレイヤオブジェクトを、前記ゲームステージ
の第1領域内の
うち、前記プレイヤによる第1の種類の復帰入力に基づいて指定される任意の位置に復帰させ、
(b)
退場させられた前記プレイヤオブジェクトを、前記ゲームステージ内の領域であって、少なくとも前記第1領域と異なる領域を含む第2領域内に配置された他のオブジェクトのうち、前記プレイヤによる第2の種類の復帰入力によって指定された他のオブジェクトに基づく位置に復帰させるプレイヤオブジェクト復帰手段とを備
える、情報処理装置。
【請求項23】
情報処理システムによって実行される情報処理方法であって、
3次元仮想空間内のゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に基づい
てプレイヤオブジェクトの移動を制御するプレイヤオブジェクト制御ステップと
、
少なくとも
、敵オブジェクトの攻撃によって前記プレイヤオブジェクトが退場条件を満たした場合、当該プレイヤオブジェクトを前記ゲームステージから退場させるプレイヤオブジェクト退場ステップと
、
(a)
退場させられた前記プレイヤオブジェクトを、前記ゲームステージ
の第1領域内の
うち、前記プレイヤによる第1の種類の復帰入力に基づいて指定される任意の位置に復帰させ、
(b)
退場させられた前記プレイヤオブジェクトを、前記ゲームステージ内の領域であって、少なくとも前記第1領域と異なる領域を含む第2領域内に配置された他のオブジェクトのうち、前記プレイヤによる第2の種類の復帰入力によって指定された他のオブジェクトに基づく位置に復帰させるプレイヤオブジェクト復帰ステップとを備
える、情報処理方法。
【請求項24】
3次元仮想空間内のゲームステージにおいて、プレイヤオブジェクトと味方オブジェクトと敵オブジェクトとを制御するゲーム処理を実行する情報処理システムであって、
前記ゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に基づいて前記プレイヤオブジェクトの移動を制御するプレイヤオブジェクト制御手段と、
前記ゲームステージにおいて、前記プレイヤとは異なる味方プレイヤによる入力に基づいて前記味方オブジェクトの移動を制御する味方オブジェクト制御手段と、
前記ゲームステージにおいて、前記プレイヤによる入力に関わらず前記敵オブジェクトの移動を制御する敵オブジェクト制御手段と、
前記プレイヤオブジェクトの移動に追従する態様で移動制御される視点から見た前記3次元仮想空間の画像を表示装置に表示させる第1表示制御手段と、
少なくとも、前記敵オブジェクトの攻撃によって前記プレイヤオブジェクトが退場条件を満たした場合、当該プレイヤオブジェクトを前記ゲームステージから退場させ、前記ゲームステージとは異なる第1待機位置に当該プレイヤオブジェクトを配置するプレイヤオブジェクト退場手段と、
少なくとも、前記敵オブジェクトの攻撃によって前記味方オブジェクトが退場条件を満たした場合、当該味方オブジェクトを前記ゲームステージから退場させ、前記ゲームステージとは異なる位置であって、前記第1待機位置とも異なる第2待機位置に当該味方オブジェクトを配置する味方オブジェクト退場手段と、
前記プレイヤオブジェクトが前記第1待機位置に配置された後、前記ゲームステージのうちの少なくとも第1領域内の位置であって、前記プレイヤによる復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記プレイヤオブジェクトを復帰させるプレイヤオブジェクト復帰手段と、
前記味方オブジェクトが前記第2待機位置に配置された後、前記第1領域内の位置であって、前記味方プレイヤによる復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記味方オブジェクトを復帰させる味方オブジェクト復帰手段とを備え、
前記プレイヤオブジェクト制御手段は、前記プレイヤオブジェクトが前記ゲームステージに復帰した後、前記プレイヤによる入力に基づいて当該プレイヤオブジェクトの移動を制御し、
前記味方オブジェクト制御手段は、前記味方オブジェクトが前記ゲームステージに復帰した後、前記味方プレイヤによる入力に基づいて当該味方オブジェクトの移動を制御する、情報処理システム。
【請求項25】
3次元仮想空間内のゲームステージにおいて、プレイヤオブジェクトと味方オブジェクトと敵オブジェクトとを制御するゲーム処理を実行する情報処理装置であって、
前記ゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に基づいて前記プレイヤオブジェクトの移動を制御するプレイヤオブジェクト制御手段と、
前記ゲームステージにおいて、前記プレイヤとは異なる味方プレイヤによる入力に基づいて前記味方オブジェクトの移動を制御する味方オブジェクト制御手段と、
前記ゲームステージにおいて、前記プレイヤによる入力に関わらず前記敵オブジェクトの移動を制御する敵オブジェクト制御手段と、
前記プレイヤオブジェクトの移動に追従する態様で移動制御される視点から見た前記3次元仮想空間の画像を表示装置に表示させる第1表示制御手段と、
少なくとも、前記敵オブジェクトの攻撃によって前記プレイヤオブジェクトが退場条件を満たした場合、当該プレイヤオブジェクトを前記ゲームステージから退場させ、前記ゲームステージとは異なる第1待機位置に当該プレイヤオブジェクトを配置するプレイヤオブジェクト退場手段と、
少なくとも、前記敵オブジェクトの攻撃によって前記味方オブジェクトが退場条件を満たした場合、当該味方オブジェクトを前記ゲームステージから退場させ、前記ゲームステージとは異なる位置であって、前記第1待機位置とも異なる第2待機位置に当該味方オブジェクトを配置する味方オブジェクト退場手段と、
前記プレイヤオブジェクトが前記第1待機位置に配置された後、前記ゲームステージのうちの少なくとも第1領域内の位置であって、前記プレイヤによる復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記プレイヤオブジェクトを復帰させるプレイヤオブジェクト復帰手段と、
前記味方オブジェクトが前記第2待機位置に配置された後、前記第1領域内の位置であって、前記味方プレイヤによる復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記味方オブジェクトを復帰させる味方オブジェクト復帰手段とを備え、
前記プレイヤオブジェクト制御手段は、前記プレイヤオブジェクトが前記ゲームステージに復帰した後、前記プレイヤによる入力に基づいて当該プレイヤオブジェクトの移動を制御し、
前記味方オブジェクト制御手段は、前記味方オブジェクトが前記ゲームステージに復帰した後、前記味方プレイヤによる入力に基づいて当該味方オブジェクトの移動を制御する、情報処理装置。
【請求項26】
3次元仮想空間内のゲームステージにおいて、プレイヤオブジェクトと味方オブジェクトと敵オブジェクトとを制御するゲーム処理を実行する情報処理システムによって実行される情報処理方法であって、
前記ゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に基づいて前記プレイヤオブジェクトの移動を制御するプレイヤオブジェクト制御ステップと、
前記ゲームステージにおいて、前記プレイヤとは異なる味方プレイヤによる入力に基づいて前記味方オブジェクトの移動を制御する味方オブジェクト制御ステップと、
前記ゲームステージにおいて、前記プレイヤによる入力に関わらず前記敵オブジェクトの移動を制御する敵オブジェクト制御ステップと、
前記プレイヤオブジェクトの移動に追従する態様で移動制御される視点から見た前記3次元仮想空間の画像を表示装置に表示させる第1表示制御ステップと、
少なくとも、前記敵オブジェクトの攻撃によって前記プレイヤオブジェクトが退場条件を満たした場合、当該プレイヤオブジェクトを前記ゲームステージから退場させ、前記ゲームステージとは異なる第1待機位置に当該プレイヤオブジェクトを配置するプレイヤオブジェクト退場ステップと、
少なくとも、前記敵オブジェクトの攻撃によって前記味方オブジェクトが退場条件を満たした場合、当該味方オブジェクトを前記ゲームステージから退場させ、前記ゲームステージとは異なる位置であって、前記第1待機位置とも異なる第2待機位置に当該味方オブジェクトを配置する味方オブジェクト退場ステップと、
前記プレイヤオブジェクトが前記第1待機位置に配置された後、前記ゲームステージのうちの少なくとも第1領域内の位置であって、前記プレイヤによる復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記プレイヤオブジェクトを復帰させるプレイヤオブジェクト復帰ステップと、
前記味方オブジェクトが前記第2待機位置に配置された後、前記第1領域内の位置であって、前記味方プレイヤによる復帰入力により指定される指定位置に基づいて前記味方オブジェクトを復帰させる味方オブジェクト復帰ステップとを備え、
前記プレイヤオブジェクト制御ステップにおいては、前記プレイヤオブジェクトが前記ゲームステージに復帰した後、前記プレイヤによる入力に基づいて当該プレイヤオブジェクトの移動を制御し、
前記味方オブジェクト制御ステップにおいては、前記味方オブジェクトが前記ゲームステージに復帰した後、前記味方プレイヤによる入力に基づいて当該味方オブジェクトの移動を制御する、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元仮想空間においてプレイヤオブジェクトを制御するゲーム処理を実行するための情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤによって操作されるプレイヤオブジェクトがゲームステージから退場する場合(例えば、他のオブジェクトによって倒された場合)、ゲームステージにおける所定の位置にプレイヤオブジェクトが戻されてゲームが再開されることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プレイヤオブジェクトがゲームステージから退場した後でゲームを再開する方法については、ゲームの戦略性の観点で改良の余地があった。
【0005】
それ故、本発明の目的は、ゲームの戦略性を向上することができる情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明は、以下の(1)~(15)の構成を採用した。
【0007】
(1)
本発明の一例は、3次元仮想空間内のゲームステージにおいて、プレイヤオブジェクトと敵オブジェクトとを制御するゲーム処理を情報処理装置のコンピュータに実行させるための情報処理プログラムである。情報処理プログラムは、プレイヤオブジェクト制御手段と、敵オブジェクト制御手段と、第1表示制御手段と、プレイヤオブジェクト退場手段と、第2表示制御手段と、プレイヤオブジェクト復帰手段としてコンピュータを機能させる。プレイヤオブジェクト制御手段は、ゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に基づいてプレイヤオブジェクトの移動を制御する。敵オブジェクト制御手段は、ゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に関わらず敵オブジェクトの移動を制御する。第1表示制御手段は、プレイヤオブジェクトの移動に追従する態様で移動制御される視点から見た3次元仮想空間の画像を表示装置に表示させる。プレイヤオブジェクト退場手段は、少なくとも、敵オブジェクトの攻撃によってプレイヤオブジェクトが退場条件を満たした場合、当該プレイヤオブジェクトをゲームステージから退場させる。第2表示制御手段は、プレイヤオブジェクトがゲームステージから退場した後、ゲームステージのうちの少なくとも第1領域を俯瞰する俯瞰位置の視点から見た3次元仮想空間の画像を表示装置に表示させる。プレイヤオブジェクト復帰手段は、プレイヤオブジェクトがゲームステージから退場した後、(a)第1条件が満たされる場合、ゲームステージの第1領域内の位置であって、第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトを復帰させ、(b)第1条件とは異なる第2条件が満たされる場合、ゲームステージに配置されている所定の他オブジェクトの位置であって、第2の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトを復帰させる。プレイヤオブジェクト制御手段は、プレイヤオブジェクトがゲームステージに復帰した後、プレイヤによる入力に基づいて当該プレイヤオブジェクトの移動を制御する。
【0008】
上記(1)の構成によれば、ゲームステージに復帰する際にプレイヤがとり得る選択肢を広げることができるので、復帰に関するゲームの戦略性を向上することができる。
【0009】
(2)
上記(1)の構成において、他のオブジェクトは、プレイヤとは異なる味方プレイヤによる入力に基づいて移動が制御される味方オブジェクトであってもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、プレイヤオブジェクトの復帰に関してプレイヤが味方プレイヤと協力することでゲームを有利に進行することが可能となるので、ゲームステージへの復帰に関する戦略性を向上することができる。
【0011】
(3)
上記(1)または(2)の構成において、情報処理プログラムは、味方オブジェクト退場手段と、味方オブジェクト復帰手段としてコンピュータをさらに機能させてもよい。味方オブジェクト退場手段は、少なくとも、プレイヤとは異なる味方プレイヤによる入力に基づいて移動が制御される味方オブジェクトが敵オブジェクトの攻撃によって退場条件を満たした場合、当該味方オブジェクトをゲームステージから退場させる。味方オブジェクト復帰手段は、味方オブジェクトがゲームステージから退場した後、味方プレイヤによる第1の種類の復帰入力が行われる場合、第1領域内の位置であって、当該第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいて当該味方オブジェクトを復帰させる。
【0012】
上記(3)の構成によれば、味方側のプレイヤ間でゲームステージへの復帰に大きな有利不利が生じることを防止することができる。
【0013】
(4)
上記(3)の構成において、プレイヤオブジェクト退場手段は、退場条件を満たしたプレイヤオブジェクトをゲームステージから退場させた場合、ゲームステージとは異なる第1待機位置に当該プレイヤオブジェクトを配置してもよい。味方オブジェクト退場手段は、退場条件を満たした味方オブジェクトをゲームステージから退場させた場合、ゲームステージとは異なる位置であって、第1待機位置とも異なる第2待機位置に当該味方オブジェクトを配置してもよい。
【0014】
上記(4)の構成によれば、味方側の各オブジェクトがゲームステージに復帰する際の環境に差をつけることができ、それによって、ゲームステージへの復帰に関する戦略性を向上することができる。
【0015】
(5)
上記(1)~(4)の構成において、プレイヤオブジェクト復帰手段は、第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトを復帰させる場合、第2の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトを復帰させる場合とは異なる移動態様で当該プレイヤオブジェクトを移動させてもよい。
【0016】
上記(5)の構成によれば、プレイヤオブジェクトが2種類の方法のいずれで復帰を行っているかを各プレイヤに容易に認識させることができる。
【0017】
(6)
本発明の他の一例は、3次元仮想空間内のゲームステージにおいて、プレイヤオブジェクトと味方オブジェクトと敵オブジェクトとを制御するゲーム処理を実行する情報処理装置のコンピュータに実行させるための情報処理プログラムである。情報処理プログラムは、プレイヤオブジェクト制御手段と、味方オブジェクト制御手段と、敵オブジェクト制御手段と、第1表示制御手段と、プレイヤオブジェクト退場手段と、味方オブジェクト退場手段と、プレイヤオブジェクト復帰手段と、味方オブジェクト復帰手段としてコンピュータを機能させる。プレイヤオブジェクト制御手段は、ゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に基づいてプレイヤオブジェクトの移動を制御する。味方オブジェクト制御手段は、ゲームステージにおいて、プレイヤとは異なる味方プレイヤによる入力に基づいて味方オブジェクトの移動を制御する。敵オブジェクト制御手段は、ゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に関わらず敵オブジェクトの移動を制御する。第1表示制御手段は、プレイヤオブジェクトの移動に追従する態様で移動制御される視点から見た3次元仮想空間の画像を表示装置に表示させる。プレイヤオブジェクト退場手段は、少なくとも、敵オブジェクトの攻撃によってプレイヤオブジェクトが退場条件を満たした場合、当該プレイヤオブジェクトをゲームステージから退場させ、ゲームステージとは異なる第1待機位置に当該プレイヤオブジェクトを配置する。味方オブジェクト退場手段は、少なくとも、敵オブジェクトの攻撃によって味方オブジェクトが退場条件を満たした場合、当該味方オブジェクトをゲームステージから退場させ、ゲームステージとは異なる位置であって、第1待機位置とも異なる第2待機位置に当該味方オブジェクトを配置する。プレイヤオブジェクト復帰手段は、プレイヤオブジェクトが第1待機位置に配置された後、ゲームステージのうちの少なくとも第1領域内の位置であって、プレイヤによる復帰入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトを復帰させる。味方オブジェクト復帰手段は、味方オブジェクトが第2待機位置に配置された後、第1領域内の位置であって、味方プレイヤによる復帰入力により指定される指定位置に基づいて味方オブジェクトを復帰させる。プレイヤオブジェクト制御手段は、プレイヤオブジェクトがゲームステージに復帰した後、プレイヤによる入力に基づいて当該プレイヤオブジェクトの移動を制御する。味方オブジェクト制御手段は、味方オブジェクトがゲームステージに復帰した後、味方プレイヤによる入力に基づいて当該味方オブジェクトの移動を制御する。
【0018】
上記(6)の構成によれば、味方側の各オブジェクトがゲームステージに復帰する際の環境に差をつけることができ、それによって、ゲームステージへの復帰に関する戦略性を向上することができる。
【0019】
(7)
上記(3)、(4)、または、(6)の構成において、第1表示制御手段は、ゲームステージのうちで表示装置に表示される範囲に、味方プレイヤによる第1の種類の復帰入力により指定される指定位置が含まれる場合、当該指定位置を示す画像を表示装置にさらに表示させてもよい。
【0020】
上記(7)の構成によれば、味方オブジェクトがゲームステージに復帰する位置をプレイヤに認識させることができる。
【0021】
(8)
上記(7)の構成において、敵オブジェクトは、プレイヤおよび味方プレイヤとは異なる敵プレイヤによる入力によって動作が制御されてもよい。情報処理プログラムは、敵オブジェクト退場手段と、敵オブジェクト復帰手段としてコンピュータを機能させてもよい。敵オブジェクト退場手段は、少なくとも、プレイヤオブジェクトまたは味方オブジェクトの攻撃によって敵オブジェクトが退場条件を満たした場合、当該敵オブジェクトをゲームステージから退場させる。敵オブジェクト復帰手段は、敵オブジェクトがゲームステージから退場した後、(a)第3条件が満たされる場合、敵プレイヤによる第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいて敵オブジェクトを復帰させ、(b)第3条件とは異なる第4条件が満たされる場合、ゲームステージに配置されている所定の他オブジェクトの位置であって、敵プレイヤによる第2の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいて敵オブジェクトを復帰させる。第1表示制御手段は、ゲームステージのうちで表示装置に表示される範囲に、第1の種類の復帰入力により指定される指定位置が含まれる場合であっても、当該指定位置を示す画像を表示装置に表示させない。
【0022】
上記(8)の構成によれば、ゲームステージへ復帰するオブジェクトが不利になりすぎないようにすることができる。
【0023】
(9)
上記(1)~(7)の構成において、情報処理プログラムは、敵オブジェクト退場手段と、敵オブジェクト復帰手段としてコンピュータをさらに機能させてもよい。敵オブジェクト退場手段は、敵オブジェクトが退場条件を満たす場合、当該敵オブジェクトをゲームステージから退場させる。敵オブジェクト復帰手段は、敵オブジェクトがゲームステージから退場した後、復帰条件が満たされた場合に、ゲームステージの第2領域内の位置に当該敵オブジェクトを復帰させる。第1領域と第2領域は、互いに、他方の領域と重複しない部分を含んでもよい。
【0024】
上記(9)の構成によれば、操作オブジェクトが復帰可能な位置の予測をある程度容易とすることで興趣性を確保しつつ、復帰位置の多様性によるゲームの戦略性を確保することができるので、ゲームステージへの復帰に関する興趣性と戦略性とのバランスを向上することができる。
【0025】
(10)
上記(1)~(9)の構成において、情報処理プログラムは、効果付与手段としてコンピュータをさらに機能させてもよい。効果付与手段は、第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトが復帰する場合、復帰してから所定の第1時間が経過するまでの期間、当該プレイヤオブジェクトに設定される退場条件が当該期間の終了後に比べて満たされにくくなるゲーム上の効果を当該プレイヤオブジェクトに対して付与する。
【0026】
上記(10)の構成によれば、プレイヤオブジェクトの復帰直後に退場条件が満たされる可能性を低減することができる。
【0027】
(11)
上記(1)~(10)の構成において、情報処理プログラムは、領域設定手段としてコンピュータをさらに機能させてもよい。領域設定手段は、ゲームステージに、非制限領域と、プレイヤオブジェクトの移動が当該非制限領域よりも制限される制限領域とを設定する。プレイヤオブジェクト制御手段は、第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトが復帰する場合、復帰してから所定の第2時間が経過するまでの期間、当該プレイヤオブジェクトが制限領域に位置する場合であっても、当該制限領域による制限を加えずに当該プレイヤオブジェクトの移動を制御してもよい。
【0028】
上記(11)の構成によれば、復帰直後におけるプレイヤオブジェクトの移動操作がプレイヤにとって行いやすくなり、ゲームの操作性を向上することができる。
【0029】
(12)
上記(1)~(11)の構成において、プレイヤオブジェクト復帰手段は、ゲームステージとは異なる位置が、第1の種類の復帰入力により指定される指定位置となることを禁止してもよい。
【0030】
上記(12)の構成によれば、適切でない位置が指定位置となる可能性を低減することができる。
【0031】
(13)
上記(1)~(12)の構成において、プレイヤオブジェクト復帰手段は、第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトが復帰する場合、ゲームステージとは異なる位置から指定位置に向けてプレイヤオブジェクトを移動させ、移動中においてプレイヤによる入力に基づいてプレイヤオブジェクトの移動方向を変更してもよい。
【0032】
上記(13)の構成によれば、プレイヤは、プレイヤオブジェクトが復帰する位置を調整しやすくなる。
【0033】
(14)
上記(1)~(13)の構成において、プレイヤオブジェクト復帰手段は、第1の種類の復帰入力に応じてプレイヤオブジェクトが復帰を開始してからプレイヤオブジェクトが復帰するまでの期間に、第2の種類の復帰入力が行われる場合、当該第2の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいて当該プレイヤオブジェクトを移動させてもよい。
【0034】
上記(14)の構成によれば、プレイヤオブジェクトの復帰後にプレイヤがとり得る戦略の幅が広がり、ゲームの戦略性を向上することができる。
【0035】
(15)
上記(1)~(14)の構成において、プレイヤオブジェクト復帰手段は、プレイヤオブジェクトがゲームステージから退場した後、プレイヤによる所定の入力があった場合、または、第1待機時間が経過した場合、第1の種類の復帰入力による指定位置を設定する指定位置設定状態へ遷移し、指定位置設定状態へ遷移してから第2待機時間が経過した時点で当該プレイヤオブジェクトの復帰を開始してもよい。
【0036】
上記(15)の構成によれば、プレイヤは、プレイヤオブジェクトがゲームステージに復帰するタイミングを調整することができる。
【0037】
なお、本発明の別の一例は、上記(1)~(15)における処理を実行する情報処理装置または情報処理システムであってもよい。また、本発明の別の一例は、上記(1)~(15)における処理を実行するゲーム処理方法であってもよい。
【発明の効果】
【0038】
上記情報処理プログラム、情報処理システム、情報処理装置、および、情報処理方法によれば、ゲームの戦略性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図3】本体装置と左コントローラおよび右コントローラとの内部構成の一例を示すブロック図
【
図5】ゲーム開始時においてプレイヤオブジェクトがゲームステージへ復帰する場合におけるプレイヤオブジェクトの状態の推移の一例を示す図
【
図6】プレイヤオブジェクトが待機状態となる場合に表示されるゲーム画像の一例を示す図
【
図7】プレイヤオブジェクトが射出準備状態となる場合に表示されるゲーム画像の一例を示す図
【
図9】ゲーム途中においてプレイヤオブジェクトがゲームステージへ復帰する場合におけるプレイヤオブジェクトの状態の推移の一例を示す図
【
図10】ディスプレイに表示されるマップ画像の一例を示す図
【
図11】ゲームシステムにおける情報処理に用いられる各種データの一例を示す図
【
図12】ゲームシステムによって実行されるゲーム処理の流れの一例を示すフローチャート
【
図13】
図12に示すプレイヤオブジェクト制御処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャート
【
図14】
図12に示すプレイヤオブジェクト制御処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャート
【
図15】ジャンプ制御処理の流れの一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0040】
[1.ゲームシステムの構成]
以下、本実施形態の一例に係るゲームシステムについて説明する。
図1は、ゲームシステムの一例を示す図である。本実施形態におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とを含む。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
【0041】
本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
【0042】
図2は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、
図1に示す構成の他、
図2に示す各構成要素81~85、および、91を備える。これらの構成要素81~85、および、91のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
【0043】
本体装置2は、ディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
【0044】
また、本体装置2は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
【0045】
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
【0046】
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
【0047】
本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。
【0048】
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
【0049】
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
【0050】
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、プロセッサ81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。本実施形態においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi-Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルネットワークエリア内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
【0051】
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
【0052】
プロセッサ81は、上述の左側端子17および右側端子21に接続される。プロセッサ81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。
【0053】
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
【0054】
図3は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、
図2で示しているため
図3では省略している。
【0055】
左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。また、左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。
図3に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。
【0056】
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
【0057】
左コントローラ3は、1以上のボタン103を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(
図3では「スティック」と記載する)32を備える。ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
【0058】
左コントローラ3は、慣性センサを備える。具体的には、左コントローラ3は、加速度センサ104を備える。また、左コントローラ3は、角速度センサ105を備える。本実施形態においては、加速度センサ104は、所定の3軸方向に沿った加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサ104は、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。本実施形態においては、角速度センサ105は、所定の3軸回りの角速度を検出する。なお、角速度センサ105は、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。加速度センサ104および角速度センサ105は、それぞれ通信制御部101に接続される。そして、加速度センサ104および角速度センサ105の検出結果は、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力される。
【0059】
通信制御部101は、各入力部(具体的には、ボタン103、アナログスティック32、および、慣性センサ)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
【0060】
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、左コントローラ3を動かす操作、および、ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。
【0061】
左コントローラ3は、電力供給部108を備える。本実施形態において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
【0062】
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
【0063】
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、右コントローラ4は、ボタン113、アナログスティック52、加速度センサ114、および、角速度センサ115を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0064】
右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0065】
[2.ゲームシステムにおける処理の概要]
次に、
図4~
図10を参照して、ゲームシステム1において実行される処理の概要について説明する。本実施形態においては、ゲームシステム1は、複数人のプレイヤと複数人のプレイヤとが対戦する形式のゲームを実行する。具体的には、ゲームシステム1は、3次元の仮想空間であるゲーム空間内のゲームステージにおいて、プレイヤオブジェクト、味方オブジェクト、および、敵オブジェクトが登場するゲームを実行する。プレイヤオブジェクトは、ゲームシステム1を用いるプレイヤによって操作されるオブジェクト(例えば、ゲームキャラクタ)である。味方オブジェクトは、上記プレイヤの味方となるプレイヤ(「味方プレイヤ」と呼ぶ)によって操作されるオブジェクトである。敵オブジェクトは、上記プレイヤの敵となるプレイヤ(「敵プレイヤ」と呼ぶ)によって操作されるオブジェクトである。味方プレイヤおよび敵プレイヤは、ゲームシステム1と通信を行う他のゲームシステムを用いるプレイヤである。本実施形態においては、ゲームシステム1は、上記他のゲームシステムと通信を行うことによって、上記の対戦形式のゲームを実行する。なお、以下では、上記プレイヤオブジェクト、味方オブジェクト、および、敵オブジェクトを総称して「操作オブジェクト」と呼ぶ。
【0066】
[2-1.ゲーム空間]
図4は、ゲーム空間の一例を示す図である。
図4は、ゲーム空間を上から見たときの図である。
図4に示すように、本実施形態においては、ゲーム空間にゲームステージ201が設定される。ゲームステージ201上で行われるゲームの内容は任意である。例えば、本実施形態においては、ゲームステージ201上において、操作オブジェクトは、対戦相手の操作オブジェクト(すなわち、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトについては敵オブジェクト、敵オブジェクトについてはプレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクト)を攻撃する等の動作を行う。
【0067】
図4に示すように、ゲーム空間には、ゲームステージ201とは異なる位置に待機オブジェクト202~209が配置される。本実施形態においては、操作オブジェクトは、ゲーム開始時、または、ゲームステージ201上で退場条件を満たした場合には、待機オブジェクト上の待機位置に配置される。ゲーム中においては、操作オブジェクトは、待機位置からゲームステージ201上へ移動することで、ゲームステージ201に復帰することができる。
【0068】
本明細書においては、待機位置からゲームステージへ移動することを、「復帰」と呼ぶことがある。本明細書においては、ゲーム途中においてゲームステージから退場した後で待機位置からゲームステージへ移動することも、ゲーム開始時に待機位置からゲームステージへ最初に移動することも、「復帰」である。
【0069】
待機位置は、ゲームステージ上の位置とは異なる位置である。本実施形態においては、ゲームシステム1は、ゲームステージ上で操作オブジェクトが行うことが可能な動作のうち所定の動作について、待機位置上では当該操作オブジェクトに行わせない(待機位置上では当該動作を禁止するとも言える)。例えば、本実施形態においては、操作オブジェクトは、待機位置上では、移動、および、他の操作オブジェクトに対する攻撃を行うことができない。このように、待機位置は、ゲームステージとは異なる位置であって、対戦ゲームを進行するための所定の動作を行うことができない位置であると言うことができる。また、本実施形態においては、操作オブジェクトは、待機位置上では、他の操作オブジェクトによる攻撃を受けることはない。そのため、待機位置は、ゲームステージとは異なる位置であって、対戦ゲームを進行するための他の操作オブジェクトによる所定の動作の影響を受けない位置であると言うことができる。
【0070】
本実施形態においては、操作オブジェクト毎に待機位置が異なる。
図4に示すように、ゲーム空間には、プレイヤオブジェクトを含む各操作オブジェクトにそれぞれ対応する待機オブジェクトが配置される。本実施形態においては、プレイヤオブジェクトを含む操作オブジェクトは8つであり、各操作オブジェクトにそれぞれ対応する8つの待機オブジェクト202~209が配置される。なお、本実施形態においては、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトに対応する待機オブジェクト202~205は、ゲームステージ201の一方側(
図4においては下側)に配置され、敵オブジェクトに対応する待機オブジェクト206~209は、ゲームステージ201の他方側(
図4においては上側)に配置される。このように、自身の操作オブジェクトの対戦相手となる操作オブジェクトに対応する待機オブジェクトは、ゲームステージ201を基準として、自身の操作オブジェクトに対応する待機オブジェクトの反対側に配置されてもよい。なお、他の実施形態においては待機位置は任意の位置でよく、例えば、環状のゲームステージの内側(つまり、環状の内側にある孔の位置)に待機位置が設定されてもよい。また、後述するように、待機位置は各操作オブジェクトについて共通であってもよい。
【0071】
本実施形態においては、ゲームステージ201は、一方側と他方側とで対称となる形状である。
図4に示す例においては、ゲームステージ201は、ゲームステージ201の中心位置である基準点を基準として対称(具体的には、点対称)となっている。また、上記プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトに対応する待機オブジェクト202~205と、敵オブジェクトに対応する待機オブジェクト206~209は、ゲームステージ201と同様に、上記基準点を基準として対称に配置される。これによれば、味方側と敵側との間で待機オブジェクトの位置に関するゲーム上の有利不利を低減することができる。なお、他の実施形態においては、ゲームステージ201は、対称軸を基準として線対称となる形状であってもよく、このとき、待機オブジェクト202~205と待機オブジェクト206~209は、当該対称軸を基準として線対称に配置されてもよい。また、他の実施形態においては、ゲームステージの形状は任意であり、対称でない形状であってもよい。
【0072】
図4に示すように、本実施形態においては、ゲームステージ201には、射出可能領域(
図4における斜線領域)211および212が設定される。詳細は後述するが、本実施形態においては、操作オブジェクトは、待機オブジェクトから当該操作オブジェクトが射出されることによる移動(「射出移動」と呼ぶ。)によって、ゲームステージ201へ復帰することができる。射出可能領域は、操作オブジェクトによる射出移動の目標(すなわち、移動先)として指定可能な領域である。
【0073】
本実施形態においては、射出可能領域211は、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトに対応し、射出可能領域212は、敵オブジェクトに対応する。このように、本実施形態においては、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトについての射出可能領域211と、敵オブジェクトについての射出可能領域212とがそれぞれ別に設定される。具体的には、射出可能領域211は、ゲームステージ201のうち、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトに対応する待機オブジェクト202~205が配置される側(すなわち、待機オブジェクト202~205に近い側)に設定される。また、射出可能領域212は、ゲームステージ201のうち、敵オブジェクトのための待機オブジェクト205~209が配置される側(すなわち、待機オブジェクト205~209に近い側)に設定される。また、射出可能領域211と射出可能領域212は、ゲームステージ201の上記基準点を基準として対称に設定される。これによれば、味方側と敵側との間で操作オブジェクトの復帰位置に関するゲーム上の有利不利を低減することができる。なお、他の実施形態において、ゲームステージ201が対称軸を基準として線対称となる形状である場合には、射出可能領域211と射出可能領域212は当該対称軸を基準として線対称に設定されてもよい。
【0074】
上記のように、本実施形態においては、ゲームステージ201のうち、操作オブジェクトが射出移動によって移動可能な領域は、射出可能領域に制限される。ここで、操作オブジェクトがゲームステージ201内の任意の位置に向けて射出移動を行うことができるとすれば、射出移動による移動先の予測が他のプレイヤにとって難しくなりすぎ、興趣性が損なわれる可能性がある。これに対して、本実施形態においては、射出移動によって移動可能な領域を制限することで、上記の可能性を低減することができる。
【0075】
また、上記のように、本実施形態においては、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトについての射出可能領域211と、敵オブジェクトについての射出可能領域212とは、互いに異なる領域である。すなわち、射出可能領域211と射出可能領域212は、互いに、他方の領域と重複しない部分を含む。なお、「互いに、他方の領域と重複しない部分を含む」とは、一方の領域と他方の領域とが全く重複していない態様と、一方の領域の一部と他方の領域の一部とが重複する態様とを含む意味である。上記によれば、操作オブジェクトが復帰可能な位置の予測をある程度容易とすることで興趣性を確保しつつ、復帰位置の多様性によるゲームの戦略性を確保することができる。これによって、ゲームステージへの復帰に関する興趣性と戦略性とのバランスを向上することができる。
【0076】
なお、他の実施形態においては、射出可能領域の設定方法は任意である。例えば、各操作オブジェクトについて共通の射出可能領域が設定されてもよいし、操作オブジェクト毎に異なる射出可能領域が設定されてもよい。
【0077】
[2-2.ゲーム開始時におけるゲームステージへの復帰]
図5は、ゲーム開始時においてプレイヤオブジェクトがゲームステージへ復帰する場合におけるプレイヤオブジェクトの状態の推移の一例を示す図である。
図5に示すように、ゲームが開始されると、プレイヤオブジェクトは、まず、上述の待機位置に配置された待機状態となる(ステップS1)。待機状態の後、プレイヤオブジェクトは、待機位置からゲームステージ201に向かって射出移動を行う準備状態である射出準備状態となる(ステップS2)。射出準備状態の後、プレイヤオブジェクトは、待機位置からゲームステージ201に向かって移動する射出移動を行う(ステップS3)。プレイヤオブジェクトは、射出移動によってゲームステージ201上に配置されることとなる。以下、ゲーム開始時にプレイヤオブジェクトが待機位置からゲームステージ201へ復帰する処理について説明する。
【0078】
図6は、プレイヤオブジェクトが待機状態となる場合に表示されるゲーム画像の一例を示す図である。待機状態においては、ゲームシステム1は、ゲームステージ201を俯瞰する位置(俯瞰位置と呼ぶ)の視点から見たゲーム空間の画像をディスプレイ12に表示する。待機状態においては、上記ゲーム空間の画像は、ゲームステージ201の一部と、待機オブジェクト204上のプレイヤオブジェクト213とを含む(
図6参照)。なお、本実施形態においては、
図4に示す待機オブジェクト202~209のうちの待機オブジェクト204がプレイヤオブジェクト213に対応するものであるとする。
【0079】
上記の待機状態において、射出準備状態へと遷移する遷移条件が満たされると、プレイヤオブジェクトは射出準備状態となる。本実施形態においては、上記遷移条件は、待機状態となってから第1待機時間(例えば、5秒)が経過したこと、または、プレイヤによる射出移動入力(詳細は後述する)と同種の入力が行われたことである(
図5参照)。なお、「射出移動入力と同種の入力」とは、射出移動入力と同じ入力部に対する入力を指す。例えば、射出移動入力がコントローラのアナログスティックに対する入力である場合、射出移動入力と同種の入力は、当該アナログスティックに対する入力である。なお、射出移動入力と同種の入力は、射出移動入力として機能する(つまり、ゲームシステム1が射出移動入力に応じた処理を実行する)入力である必要はない。
【0080】
図7は、プレイヤオブジェクトが射出準備状態となる場合に表示されるゲーム画像の一例を示す図である。射出準備状態においても待機状態と同様、ゲームシステム1は、ゲームステージ201を俯瞰する俯瞰位置の視点から見たゲーム空間の画像をディスプレイ12に表示する。なお、本実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213が待機状態から射出準備状態へと遷移したことに応じて、当該プレイヤオブジェクト213が待機オブジェクト204の内部に移動する演出表示を行う(他の操作オブジェクトについてもプレイヤオブジェクト213と同様である)。また、このとき、待機オブジェクト204は、射出方向(すなわち、ゲームステージ201の方向。より具体的には、後述する指定位置への方向)を向くように姿勢が制御される。射出準備状態においては、待機オブジェクト204からゲーム空間を見る場合と近い視点となるように、ゲームステージ201の一部と、待機オブジェクト204の一部とを含むゲーム画像が表示される(
図7参照)。このように、待機状態と射出準備状態とでは、俯瞰位置が異なっていてもよい。
【0081】
図7に示すように、射出準備状態においては、ゲームステージ201上における指定位置を示す指定位置マーカ221が、ゲームステージ201とともにディスプレイ12に表示される。指定位置は、上述の射出移動の目標となる位置である。射出準備状態において、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213を射出移動させるための入力(射出移動入力と呼ぶ)として、指定位置を移動させる入力を受け付ける。例えば、射出移動入力は、コントローラが備えるアナログスティックに対する方向指示入力である。なお、本実施形態においては、射出準備状態となってから第2待機時間(例えば、3秒)が経過すると、射出準備状態が終了する(
図5参照)。射出準備状態が終了すると、プレイヤオブジェクトは、射出準備状態の終了時における指定位置に向けて射出移動を行う。
【0082】
射出準備状態において、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクトに対応する射出可能領域211の少なくとも一部が表示されるように仮想カメラを設定する(
図4および
図7参照)。これによって、プレイヤが射出移動入力を行いやすいゲーム画像を提示することができる。なお、射出可能領域211の全部が表示される必要はない。例えば、射出可能領域211のうちゲームステージ201上の障害物によって隠される部分は表示されなくてもよい。
【0083】
本実施形態においては、ゲームシステム1は、ゲーム空間のうちでゲームステージ201とは異なる位置を指定位置マーカ221が指し示すことがないように、指定位置マーカの移動を制御する。具体的には、指定位置マーカ221がゲームステージ201上の位置からゲームステージ201外の方向へ移動する場合、ゲームシステム1は、ゲームステージ201の境界で指定位置マーカ221の移動を停止させる。なお、「ゲームステージとは異なる位置」とは、例えば、プレイヤによる入力に基づくプレイヤオブジェクトの移動の制御が不可能な位置、および/または、プレイヤオブジェクトが退場となる位置である。例えば、
図4に示すような長方形のゲームステージ201であれば、長方形の外側の位置である。また、ゲームステージの内側に、操作オブジェクトが落ちてしまうと退場となるような領域(例えば、谷や池)が設けられる場合は、当該領域内の位置は「ゲームステージとは異なる位置」である。このように、ゲームシステム1は、プレイヤによる入力に基づくプレイヤオブジェクトの移動の制御が不可能な位置が、射出移動入力により指定される指定位置となることを禁止する。これによれば、プレイヤの誤操作等によって、適切でない位置が指定位置となる可能性を低減することができる。なお、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、ゲームステージ201とは異なる位置を指定位置マーカが指し示すことが可能なように指定位置マーカの移動を制御するようにしてもよい。
【0084】
また、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213に対応する射出可能領域211内を示すように(すなわち、射出可能領域211外を示さないように)、上記指定位置マーカ221の移動を制御する。具体的には、指定位置マーカ221が射出可能領域211内の位置から射出可能領域211外の方向へ移動する場合、ゲームシステム1は、射出可能領域211の境界で指定位置マーカ221の移動を停止させる。これによれば、射出移動が不可能な位置を指定位置マーカ221が指し示すことを防止することができ、指定位置マーカ221の移動に関する操作性を向上することができる。
【0085】
図7に示すように、指定位置マーカ221は、カーソル222とリング223とを含む。カーソル222は、上記指定位置に配置される。リング223は、環状の形状であり、ゲームステージ201の地面と平行に、カーソル222を囲むように配置される。本実施形態においては、ゲームシステム1は、射出準備状態が開始されてからの時間経過に応じて小さくなるように、リング223の大きさ(すなわち、直径)を変化させる。より具体的には、射出準備状態の終了時においては、リング223の大きさはほぼ0となる。したがって、本実施形態によれば、射出準備状態が開始されてからの経過時間(換言すれば、射出準備状態が終了するまでの残り時間)を、リング223の大きさによってプレイヤに認識させることができる。
【0086】
本実施形態においては、リング223は、周方向に回転して表示され、当該回転をプレイヤが認識可能な形状(具体的には、回転方向を向く矢印を含む形状)を有する。これによって、ゲームシステム1は、リング223を見やすく表示することができる。例えば、ゲーム中においてゲームステージ201の地面の色が変化する場合(例えば、操作オブジェクトによる攻撃によって地面に色が付される場合)には、地面の色によっては指定位置マーカ221が見づらくなり、プレイヤが指定位置を認識しづらくなるおそれもある。これに対して、本実施形態によれば、リング223を回転させて表示することによって、上記のような場合でも指定位置をプレイヤにとって認識しやすくすることができる。
【0087】
本実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213に関する指定位置を示す指定位置マーカ221に加えて、味方オブジェクトに関する指定位置を示す指定位置マーカ(例えば、
図7に示す指定位置マーカ224および225)を表示する。すなわち、ゲームシステム1は、ゲームステージ201のうちでディスプレイ12に表示される範囲に、味方プレイヤによる射出移動入力により指定される指定位置が含まれる場合、当該指定位置を示す指定位置マーカをディスプレイ12に表示する。これによれば、プレイヤは、味方オブジェクトがゲームステージ201に復帰する位置を知ることができる。そのため、本実施形態においては、プレイヤは、例えば味方オブジェクトの復帰位置を考慮してプレイヤオブジェクト213の復帰位置を決定する等、復帰を戦略的に行うことができる。これによって、ゲームステージ201にプレイヤオブジェクト213が復帰する際のゲームの戦略性を向上させることができる。
【0088】
本実施形態においては、上記カーソル222,224,および225は、ゲームステージ201の地面よりやや上方において、地面に沿って配置される3次元のオブジェクトである。これによれば、ゲーム画像を生成するための仮想カメラが、上記俯瞰位置に配置される場合と、ゲームステージ201上のプレイヤオブジェクト213に基づく位置に配置される場合とで、カーソルの見え方は異なるものの、いずれの場合でも見やすい態様でカーソルを表示することができる。
【0089】
なお、本実施形態においては、味方オブジェクトに関する指定位置マーカは、カーソルを含み、リングを含まない。これによれば、プレイヤは、プレイヤオブジェクトに関する指定位置と、味方オブジェクトに関する指定位置マーカとを容易に区別することができる。なお、他の実施形態においては、味方オブジェクトに関する指定位置マーカは、カーソルおよびリングを含む形状であってもよい。
【0090】
本実施形態においては、ゲームシステム1は、敵オブジェクトに関する指定位置マーカを表示しない。ここで、ゲームシステム1は、敵オブジェクトについてもプレイヤオブジェクト213と同様にゲームステージ201上からの退場および復帰を行わせる。すなわち、ゲームシステム1は、少なくとも、プレイヤオブジェクトまたは味方オブジェクトの攻撃によって敵オブジェクトが退場条件を満たした場合、当該敵オブジェクトをゲームステージ201から退場させる。また、敵オブジェクトがゲームステージから退場した後、条件が満たされる場合(具体的には、敵プレイヤによる射出移動入力が行われる場合)、当該射出移動により指定される指定位置に基づいて敵オブジェクトを復帰させる。そして、ゲームシステム1は、ゲームステージ201のうちでディスプレイ12に表示される範囲に、敵プレイヤによる射出移動入力により指定される指定位置が含まれる場合であっても、当該指定位置を示す画像を表示しない(具体的には、指定位置マーカを表すオブジェクトをゲーム空間に配置しないようにする)。これによれば、敵オブジェクトの復帰位置をプレイヤは予測することができないので、例えばゲームステージ201に復帰する敵オブジェクトを待ち伏せして攻撃するといったことは困難になる。これによって、ゲームステージ201へ復帰する操作オブジェクトが不利になりすぎないようにすることができる。なお、本実施形態においては、敵プレイヤのゲームシステムにおいては、敵オブジェクトに関する指定位置マーカは表示される一方、プレイヤオブジェクト213および味方オブジェクトに関する指定位置マーカは表示されない。これによって、味方側のプレイヤ(すなわち、プレイヤおよび味方プレイヤ)と敵側のプレイヤ(すなわち、敵プレイヤ)とを平等にすることができる。
【0091】
なお、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213に関する指定位置マーカのみを表示するようにしてもよいし、味方オブジェクトに関する指定位置マーカに加えて、敵オブジェクトに関する指定位置マーカを表示するようにしてもよい。
【0092】
射出準備状態において、射出開始条件が満たされると、プレイヤオブジェクト213は射出移動を行う。本実施形態においては、射出開始条件は、射出準備状態となってから上記第2待機時間(例えば、3秒)が経過したことである。つまり、射出準備状態となってから上記第2待機時間が経過するまではプレイヤは射出移動入力を行うことができ、当該第2待機時間が経過した時点でプレイヤオブジェクト213は射出移動を開始する。
【0093】
上記のように、ゲームシステム1は、待機状態においてプレイヤによる所定の入力(具体的には、射出移動入力と同種の入力)があった場合、または、第1待機時間が経過した場合、射出移動入力による指定位置を設定する指定位置設定状態(具体的には、射出準備状態)へ遷移し、当該状態へ遷移してから第2待機時間が経過した時点で当該プレイヤオブジェクト213の復帰を開始する。これによれば、プレイヤは、待機状態において所定の入力を行うか、それとも、第1待機時間が経過するまで待機するかによって、プレイヤオブジェクト213がゲームステージ201に復帰するタイミングを変化させることができる。これによって、ゲームステージ201への復帰タイミングに戦略性を持たせることができ、ゲームの興趣性を向上することができる。
【0094】
なお、他の実施形態においては、待機状態から射出準備状態へ遷移する遷移条件、および、射出準備状態から射出移動が開始される射出開始条件は任意である。例えば、本実施形態においては、射出準備状態から第2待機時間が経過するとプレイヤの指示が無くてもプレイヤオブジェクトの射出移動が開始されるが、他の実施形態においては、プレイヤオブジェクトの射出移動はプレイヤによる指示に応じて開始されてもよい。例えば、他の実施形態において、ゲームシステム1は、プレイヤによる所定の入力があったことに応じてプレイヤオブジェクトを待機状態から射出準備状態へと遷移させてもよいし、射出移動を開始するための入力がプレイヤによって行われたことに応じてプレイヤオブジェクトに射出移動を開始させてもよい。
【0095】
図8は、射出移動の一例を示す図である。
図8に示すように、射出移動において、プレイヤオブジェクト213は、まず、待機オブジェクト202から指定位置へ向かって移動する。なお、本実施形態においては、プレイヤオブジェクト213は、待機オブジェクト202から指定位置へ向かって直線的に移動する(
図8に示す点線矢印を参照)。例えば、ゲームシステム1は、射出移動の際、待機オブジェクト202からプレイヤオブジェクト213が射出されたような演出表示を行う。
【0096】
本実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213が射出移動を行っている期間において、プレイヤオブジェクト213の移動方向を変化させるためのプレイヤによる入力を受け付ける。上記期間に上記入力があった場合、ゲームシステム1は、射出移動中であるプレイヤオブジェクト213の移動方向を当該入力に応じて変化させる。このように、ゲームシステム1は、射出移動入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクト213が復帰する場合、ゲームステージ201とは異なる位置(すなわち、待機位置)から指定位置に向けてプレイヤオブジェクト213を移動させ、移動中においてプレイヤによる入力に基づいてプレイヤオブジェクト213の移動方向を変更する。これによれば、射出移動中にゲーム状況が変化した場合(例えば、指定位置の近くに敵オブジェクトが移動した場合)であっても、プレイヤは、ゲーム状況に応じて、プレイヤオブジェクト213が復帰する位置を調整することができる。なお、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213が射出移動を行っている期間において、プレイヤオブジェクト213の移動方向を変化させるためのプレイヤによる入力を受け付けないようにしてもよい。
【0097】
上記より、本実施形態においては、プレイヤオブジェクト213がゲームステージ201上に実際に復帰する位置は、射出移動入力によって指定される指定位置とは異なる位置になり得る。例えば、プレイヤオブジェクト213は、射出移動中におけるプレイヤによる入力によって指定位置から若干ずれた位置に復帰することがある(そのため、射出移動によってゲームステージ201とは異なる位置に移動し、そのままゲームステージ201から落下してしまうこともあり得る)。また、射出移動中において指定位置に到達する前にゲームステージ201上の障害物(例えば、壁)にプレイヤオブジェクト213が衝突したために移動方向を変えた結果、指定位置とは異なる位置に復帰することもある。このように、プレイヤオブジェクト213がゲームステージ201上に実際に復帰する位置は、指定位置に基づいて移動を行った結果、ゲームステージ201上に到達した場合の位置であればよく、指定位置と一致する必要はない。
【0098】
また、ゲームシステム1は、射出移動中であるプレイヤオブジェクト213の移動方向の変化量(例えば、単位時間当たりの変化量)に上限を設定してもよい。これによれば、プレイヤオブジェクト213がゲームステージ201上に復帰する位置が指定位置から大きく離れた位置となることを防止することができる。
【0099】
図8に示すように、本実施形態においては、プレイヤオブジェクト213は、射出移動によってゲームステージ201上に復帰した場合、継続して移動(「継続移動」と呼ぶ。)を行う。継続移動は、ゲームステージ201上に復帰した時の移動方向のうちで地面に平行な成分と同じ方向に、所定の速度で、所定の継続移動時間だけ行われる。ゲームシステム1は、継続移動として、例えば、射出移動によってゲームステージ201上へと着地した勢いで滑るように移動する動作をプレイヤオブジェクト213に行わせる。これによれば、射出移動による復帰における一連の動作を自然なものとすることができる。
【0100】
ここで、本実施形態では、ゲームステージ201の地面は、味方側が有利な状態と、敵側が有利な状態と、中立の状態とをとり得る。これらの状態は、ゲーム中において変更され得る。例えば、プレイヤオブジェクト213および味方オブジェクトは、攻撃動作またはアイテムを使用する動作によって、ゲームステージ201の地面を、味方側が有利な状態とすることができる。また、敵オブジェクトは、攻撃動作またはアイテムを使用する動作によって、ゲームステージ201の地面を、敵側が有利な状態とすることができる。プレイヤオブジェクト213は、味方側が有利な状態である領域内では、通常の移動よりも高速に移動することができる高速移動を行うことができる。一方、敵側が有利な状態である領域内では、プレイヤオブジェクト213は、上記の高速移動を行うことができず、また、通常の移動による移動速度は(味方側が有利な状態である領域内に比べて)低下する。
【0101】
上記のように、本実施形態においては、プレイヤオブジェクト213が継続移動中でない場合には、地面の状態の影響を受けてプレイヤオブジェクト213の移動に制限が加えられることがある。これに対して、継続移動中においては、プレイヤオブジェクト213は、地面の状態の影響を受けずに移動することができる。すなわち、敵側が有利な状態である領域内であっても、プレイヤオブジェクト213は、上記所定の速度で継続移動を行うことができる。なお、上記所定の速度は、上記通常の移動による移動速度よりも速いものとする。
【0102】
上記のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、ゲームステージに、非制限領域(例えば、味方側が有利な状態である領域)と、プレイヤオブジェクトの移動が当該非制限領域よりも制限される制限領域(例えば、敵側が有利な状態である領域)とを設定する。そして、ゲームシステム1は、射出移動入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクト213が復帰する場合、復帰してから所定の継続移動時間が経過するまでの期間、当該プレイヤオブジェクト213が制限領域に位置する場合であっても、当該制限領域による制限を加えずに当該プレイヤオブジェクト213の移動を制御する。これによれば、プレイヤオブジェクト213は、ゲームステージ201に復帰した後の継続移動時間においては、復帰した位置の状態によらずに継続移動を行うことができる。これによって、プレイヤにとって復帰直後の移動操作が行いやすくなり、ゲームの操作性を向上することができる。
【0103】
なお、他の実施形態においては、プレイヤオブジェクト213が継続移動を行うか否か、および、継続移動の具体的な内容は任意である。例えば、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213に継続移動を行わせなくてもよいし、第2領域による制限を考慮してプレイヤオブジェクト213に継続移動を行わせるようにしてもよい。
【0104】
本実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213が継続移動を行っている期間において、プレイヤオブジェクト213の移動方向を変化させるためのプレイヤによる入力を受け付ける。上記期間に上記入力があった場合、ゲームシステム1は、継続移動中であるプレイヤオブジェクト213の移動方向を当該入力に応じて変化させる。したがって、プレイヤは、継続移動中においてもプレイヤオブジェクト213の移動方向を調整することができる。なお、ゲームシステム1は、継続移動中であるプレイヤオブジェクト213の移動方向の変化量に上限を設定してもよい。
【0105】
また、本実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213が射出移動によってゲームステージ201上に復帰した場合、復帰してから所定の強化時間の期間において、プレイヤオブジェクト213を強化状態とする。強化状態とは、プレイヤオブジェクト213がゲーム上における何らかの強化を受けた状態である。強化状態は、ゲームステージ201から退場させられる退場条件をプレイヤオブジェクト213が満たしにくくなる状態であるということができる。本実施形態においては、強化状態は、敵オブジェクトからの攻撃に対する防御が基準状態(すなわち、強化時間が経過した後の状態)よりも強化された状態である。強化状態による具体的な効果は任意であり、例えば、敵オブジェクトからの攻撃を一定量だけ無効にする効果であってもよいし、防御力が上昇する効果であってもよいし、強化時間の間は敵オブジェクトからの攻撃を無効にする効果であってもよい。
【0106】
上記のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、射出移動入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクト213が復帰する場合、復帰してから所定の強化時間が経過するまでの期間、当該プレイヤオブジェクト213に設定される退場条件が当該期間の終了後に比べて満たされにくくなるゲーム上の効果を当該プレイヤオブジェクト213に対して付与する。これによれば、復帰直後に退場条件が満たされる(例えば、復帰直後に敵オブジェクトに攻撃される)可能性を低減することができる。なお、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213が射出移動によってゲームステージ201に復帰する場合に上記の効果をプレイヤオブジェクト213に付与しなくてもよい。また、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、後述するジャンプ移動によってゲームステージ201に復帰する場合においても上記の効果をプレイヤオブジェクト213に付与するようにしてもよい。
【0107】
なお、上記継続移動時間の長さと、上記強化時間の長さとは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。上記継続移動時間は、上記強化時間よりも長くてもよいし、短くてもよい。
【0108】
なお、本実施形態においては、ゲームシステム1は、味方オブジェクトが上記退場条件を満たした場合、当該味方オブジェクトをゲームステージ201から退場させ、味方オブジェクトがゲームステージ201から退場した後、味方プレイヤによる射出移動入力が行われる場合、プレイヤオブジェクト213と同じ射出可能領域211内の位置であって、当該射出移動入力により指定される指定位置に基づいて当該味方オブジェクトを復帰させる。このように、本実施形態においては、味方側の操作オブジェクト(すなわち、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクト)について同じ射出可能領域が設定される。これによれば、味方側のプレイヤ間でゲームステージ201への復帰に大きな有利不利が生じることを防止することができる。
【0109】
一方、本実施形態においては、各操作オブジェクトについて異なる待機位置が設定される。すなわち、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213をゲームステージ201から退場させた場合、ゲームステージ201とは異なる第1待機位置(例えば、
図4に示す待機オブジェクト204の位置)に当該プレイヤオブジェクト213を配置し、味方オブジェクトをゲームステージ201から退場させた場合、ゲームステージ201とは異なる位置であって、第1待機位置とも異なる第2待機位置(例えば、
図4に示す待機オブジェクト202,203,205の位置)に当該味方オブジェクトを配置する。これによれば、プレイヤオブジェクト213を含む味方側の各操作オブジェクトがゲームステージ201に復帰する際の環境に差をつけることができる。それによって、例えば以下に説明するように、ゲームステージ201への復帰に関する戦略性を向上することができる。
【0110】
例えば、ゲームステージ201上に障害物となる所定のオブジェクト(例えば、壁)が存在する場合、各操作オブジェクトが指定位置へ移動する途中において当該所定のオブジェクトに接触した場合、ゲームシステム1は、当該指定位置とは異なる位置に当該操作オブジェクトを復帰させることとなる。ここで、本実施形態のように、各操作オブジェクトの待機位置が異なれば、復帰の際における障害物の影響も操作オブジェクト毎に異なる。そのため、例えば、ゲームステージ201上に味方側の操作オブジェクトを互いに接近しないように配置したい場合には、プレイヤは、味方オブジェクトの待機位置からでは復帰が難しい位置を予想し、当該位置にプレイヤオブジェクトを復帰させるように操作することができる。また例えば、味方オブジェクトが復帰する際に当該味方オブジェクトを守ることを考える場合には、プレイヤは、味方オブジェクトが復帰しやすい位置を予想し、当該位置にプレイヤオブジェクトを移動させることができる。このように、各操作オブジェクトの待機位置を異ならせることによって、ゲームに種々の戦略を生じさせることができ、ゲームの戦略性を向上することができる。
【0111】
なお、他の実施形態においては、待機位置は各操作オブジェクトについて共通であってもよいし、味方側の操作オブジェクトについて待機位置を共通とするとともに、敵側の操作オブジェクトについて待機位置を共通とするようにしてもよい。
【0112】
[2-3.ゲーム途中におけるゲームステージへの復帰]
次に、ゲーム途中においてゲームステージから退場した操作オブジェクトがゲームステージに復帰する場合の処理について説明する。本実施形態においては、ゲーム中において操作オブジェクトが退場条件を満たした場合、操作オブジェクトはゲームステージ201から一時的に退場させられる。
なお、退場条件は任意であるが、本実施形態においては、下記の条件である。
・操作オブジェクトが敵オブジェクトによる攻撃によって倒されたこと。
・操作オブジェクトがゲームステージ201外の位置に落下したこと。
・操作オブジェクトが待機位置を移動先とするジャンプ移動(詳細は後述する)を行ったこと。
上記のいずれかの条件が満たされた場合、ゲームシステム1は、操作オブジェクトをゲームステージ201から退場させ、上述の待機位置に配置する。このとき、操作オブジェクトは、待機位置からゲームステージ201に再度復帰することができる。以下においては、上記のようにしてプレイヤオブジェクト213がゲーム途中にゲームステージ201に復帰する場合の処理について説明する。
【0113】
図9は、ゲーム途中においてプレイヤオブジェクトがゲームステージへ復帰する場合におけるプレイヤオブジェクトの状態の推移の一例を示す図である。ゲーム途中においてプレイヤオブジェクト213が退場した場合も、ゲーム開始時と同様、プレイヤオブジェクト213は待機状態となる(ステップS11)。すなわち、ゲーム途中においてプレイヤオブジェクト213が退場した場合、プレイヤオブジェクト213は待機位置に配置される。
【0114】
ゲーム途中においてプレイヤオブジェクト213が退場した場合も、ゲーム開始時と同様、プレイヤオブジェクト213は射出移動によってゲームステージ201に復帰することができる。すなわち、プレイヤオブジェクト213は、待機状態の後で射出準備状態となった場合(ステップS12)、射出準備状態の終了後において、プレイヤによる射出移動入力により指定された指定位置に向かって射出移動を行う(ステップS13)。なお、射出移動入力の入力方法は、ゲーム開始時の場合と、ゲーム途中においてプレイヤオブジェクト213が退場した場合とで同じである。
【0115】
本実施形態においては、ゲーム途中においてプレイヤオブジェクト213が退場した場合には、プレイヤオブジェクト213は、射出移動に加えて、ジャンプ移動を行うことができる。ジャンプ移動は、プレイヤオブジェクト213が高くジャンプした後で、プレイヤにより指定された位置に落下移動する移動である。このように、本実施形態においては、ゲーム途中においてプレイヤオブジェクト213が退場した場合には、プレイヤは、射出移動によってプレイヤオブジェクト213をゲームステージ201に復帰させる他、ジャンプ移動によってプレイヤオブジェクト213をゲームステージ201に復帰させることもできる。
【0116】
ゲームシステム1は、待機状態から射出移動が完了するまで(すなわち、プレイヤオブジェクト213がゲームステージ201に復帰するまで)の期間に、プレイヤオブジェクトにジャンプ移動を行わせるための入力(「ジャンプ移動入力」と呼ぶ。)を受け付ける。なお、プレイヤは、上記の期間中において、射出移動入力を行わずにジャンプ移動入力を行うこともできるし、射出準備状態において射出移動入力を行った後でジャンプ移動入力を行うこともできる。
【0117】
本実施形態においては、ジャンプ移動入力は、マップ表示入力、カーソル移動入力、および、ジャンプ実行入力の一連の入力を含む。マップ表示入力は、ゲームステージ201のマップ画像をディスプレイ12に表示させる指示を行うための入力である。すなわち、プレイヤによってマップ表示入力が行われた場合、ゲームシステム1は、マップ画像をディスプレイ12に表示させる。
【0118】
図10は、ディスプレイに表示されるマップ画像の一例を示す図である。
図10に示すように、マップ画像は、ゲームステージ201を示すステージ画像231と、カーソル232と、味方オブジェクトの位置を示す味方マーカ233~235とを含む。なお、ゲームシステム1は、味方マーカ233~235に関連付けて、味方オブジェクトに対応する味方プレイヤの名前をさらに表示するようにしてもよい。
【0119】
上記カーソル232は、ジャンプ移動の移動先として指定される指定位置を示す。マップ画像が表示される状態において、ゲームシステム1は、マップ画像上においてカーソル232を移動させるための上記カーソル移動入力を受け付ける。
【0120】
本実施形態においては、ゲームシステム1は、上記カーソル移動入力として、カーソル232を味方マーカ233~235のいずれかの位置に移動させる入力を受け付ける。例えば、コントローラが備える十字キーに対する上、左、および、右の入力に対して1つずつ味方マーカが割り当てられ、上、左、および、右の入力が行われた場合には、当該入力に割り当てられた味方マーカの位置にカーソル232が移動されてもよい。
【0121】
また、本実施形態においては、ゲームシステム1は、カーソル移動入力として、待機位置を指定位置とする入力を受け付ける。例えば、コントローラが備える十字キーに対する下の入力が行われた場合に、待機位置が指定位置として設定されてもよい。
【0122】
なお、カーソル移動入力の具体的な入力方法は任意である。ゲームシステム1は、例えば、コントローラの姿勢を変化させる操作、あるいは、コントローラが備えるアナログスティックに対する方向指示入力に応じて、マップ画像上においてカーソル232を上下左右に移動させるようにしてもよい。
【0123】
なお、ジャンプ移動における指定位置として指定可能な位置は、ゲームステージ201のうち、上述した射出可能領域の位置には制限されない。つまり、ジャンプ移動については、プレイヤは、射出可能領域外の位置も指定位置として指定することができる。
【0124】
マップ画像が表示される状態において、ゲームシステム1は、ジャンプ移動を実行する指示するためのジャンプ実行入力を受け付ける。ジャンプ実行入力が行われた場合、ゲームシステム1は、ジャンプ実行入力が行われた時点でカーソル232が示す指定位置に基づいて(具体的には、指定位置を移動先として)、プレイヤオブジェクト213にジャンプ移動を行わせる。
【0125】
ここで、待機状態中にジャンプ実行入力が行われた場合、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213を射出準備状態とすることなく、プレイヤオブジェクト213にジャンプ移動を行わせる(
図9に示すステップS14)。すなわち、上記の場合、プレイヤオブジェクト213は、待機オブジェクト204上の位置から、指定位置へジャンプ移動を行う。この場合、プレイヤオブジェクト213は、射出移動ではなく、ジャンプ移動によってゲームステージ201に復帰することとなる。
【0126】
上記のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、ゲームステージ201に配置されている所定の他オブジェクトの位置であって、ジャンプ移動入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクト213を復帰させる。ここで、本実施形態においては、上記他のオブジェクトは味方オブジェクトである。これによれば、例えば、味方プレイヤが味方オブジェクトをゲーム上有利な位置に配置しておき、プレイヤが当該味方オブジェクトの位置に復帰することもできる。このように、本実施形態においては、プレイヤオブジェクトの復帰に関してプレイヤが味方プレイヤと協力することでゲームを有利に進行することが可能となるので、ゲームステージ201への復帰に関する戦略性を向上することができる。
【0127】
なお、他の実施形態においては、ジャンプ移動入力によって位置を指定する対象となる上記他のオブジェクトは、味方オブジェクトに限らず、任意のオブジェクトであってもよい。例えば、他の実施形態においては、上記他のオブジェクトは、操作オブジェクトによってゲームステージ201上に配置される特定のアイテムのオブジェクトであってもよいし、ゲーム開始時から予めゲームステージ上に配置される特定のアイテムのオブジェクトであってもよい。
【0128】
上記のように、本実施形態においては、プレイヤオブジェクト213が待機状態である場合、プレイヤは、射出移動とジャンプ移動という2種類の方法でプレイヤオブジェクト213をゲームステージ201に復帰させることができる。ここで、本実施形態においては、射出移動とジャンプ移動とでは、少なくとも下記(a)~(f)に説明する違いがある。
【0129】
(a)上述のように、射出移動については、射出可能領域のみを指定位置として指定することができる一方、ジャンプ移動については、射出可能領域に限らず指定位置を指定することができる点で両者は異なる。
【0130】
(b)上述のように、射出移動については、敵オブジェクトに関する指定位置マーカはディスプレイ12に表示されない。一方、ジャンプ移動については、ゲームシステム1は、ジャンプ移動を行う操作オブジェクトが味方側のオブジェクトであるか敵側のオブジェクトであるかにかかわらず、ジャンプ移動の指定位置を示すマーカをディスプレイ12に表示する。つまり、ゲームシステム1は、ゲームステージ201のうちでディスプレイ12に表示される範囲に、敵オブジェクトによるジャンプ移動の指定位置が含まれる場合、当該指定位置を示すマーカを表示する。したがって、ジャンプ移動については、ジャンプ移動による移動先が相手側のプレイヤに知られる可能性があり、移動直後にプレイヤオブジェクト213が敵オブジェクトに狙われる可能性が射出移動よりも高いと言うことができる。なお、ゲームシステム1は、全てのジャンプ移動についてマーカをディスプレイ12に表示する必要はない。例えば、ゲームシステム1は、操作オブジェクトが自身の味方側の操作オブジェクトの位置を指定位置としてジャンプ移動を行う場合にはマーカを表示し、操作オブジェクトとは異なる他のオブジェクト(例えば、上述した特定のアイテムのオブジェクト)の位置を指定位置として操作オブジェクトがジャンプ移動を行う場合にはマーカを表示しないようにしてもよい。
【0131】
(c)上述のように、射出移動については、プレイヤオブジェクト213がゲームステージ201上に復帰したことに継続して継続移動が行われる。これに対して、ジャンプ移動については、プレイヤオブジェクト213がジャンプ移動によってゲームステージ201上に復帰した後で継続移動は行われない。したがって、射出移動については、ジャンプ移動よりも、復帰に続いて行われるプレイヤオブジェクト213の移動が行いやすいと言うことができる。
【0132】
(d)上述のように、射出移動については、ゲームステージ201に復帰した後でプレイヤオブジェクト213が強化状態となる。これに対して、ジャンプ移動については、ゲームステージ201に復帰した後でプレイヤオブジェクト213が強化状態となることはない。したがって、射出移動は、ジャンプ移動の場合よりも、復帰後においてプレイヤオブジェクト213が退場条件を満たしにくくなると言うことができる。
【0133】
(e)上述のように、射出移動については、移動中においてプレイヤオブジェクト213の移動方向を変化させるための入力が可能である。これに対して、ジャンプ移動については、ゲームシステム1は、移動中においてプレイヤオブジェクト213の移動方向を変化させるための入力を受け付けない。
【0134】
(f)上述のように、射出移動については、プレイヤオブジェクト213は待機位置から指定位置に向かって直線的に移動する(
図8参照)。これに対して、ジャンプ移動については、プレイヤオブジェクト213は、放物線を描くように移動する。このように、射出移動とジャンプ移動とはプレイヤオブジェクト213の移動態様が異なっている。
【0135】
上記のように、ジャンプ移動は上記(a)の点で射出移動よりもゲーム上有利である一方、上記(b)~(e)の点で射出移動よりもゲーム上不利となる。このように、本実施形態においては、プレイヤオブジェクト213をゲームステージ201に復帰させる方法として、ゲーム上の利点が異なる2種類の方法が提供される。これによれば、プレイヤは、ゲーム状況等を考慮しつつ2種類の方法のいずれかを選択してプレイヤオブジェクト213をゲームステージ201に復帰させるので、復帰に関する戦略性を向上することができる。
【0136】
なお、他の実施形態においては、射出移動とジャンプ移動との相違点は上記(a)~(f)に限らない。例えば、他の実施形態においては、射出移動とジャンプ移動との相違点は上記(a)~(f)のいくつかの相違点のみを有しており、その他について共通であってもよい。また、射出移動とジャンプ移動は、上記(a)~(f)以外の相違点を有していてもよい。
【0137】
また、上記のように、ゲームシステム1は、射出移動入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクト213を復帰させる場合、ジャンプ移動入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクト213を復帰させる場合とは異なる移動態様で当該プレイヤオブジェクト213を移動させる。これによれば、プレイヤオブジェクト213が2種類の方法のいずれで移動しているかを各プレイヤに容易に認識させることができる。なお、本実施形態においては、プレイヤオブジェクト213は、射出移動として直線的な移動を行うものとしたが、厳密に直線上を移動する必要はない。例えば、ゲームシステム1は、例えばゲーム空間における重量の影響を考慮して、移動中において移動方向をやや下方に変化させつつプレイヤオブジェクト213に射出移動を行わせてもよい。これによっても本実施形態と同様、射出移動とジャンプ移動との移動態様を異ならせることができる。また、他の実施形態においては、上記2種類の方法による復帰に関する移動態様は同じであってもよい。なお、「オブジェクトの移動態様が異なる」とは、移動の仕方の違いがプレイヤにとって認識可能な種々の違いを含む意味である。「オブジェクトの移動態様が異なる」とは、例えば、本実施形態のようにオブジェクトが移動する経路が異なることの他、移動速度が異なることや、移動時におけるオブジェクトの外観が異なること等を含む意味である。
【0138】
なお、本実施形態においては、射出移動に関する指定位置を指定するためのユーザーインターフェース(
図7参照)と、ジャンプ移動に関する指定位置を指定するためのユーザーインターフェース(
図10参照)とは互いに異なっている。すなわち、ゲームシステム1は、射出移動に関しては、ゲーム空間におけるゲームステージ201の画像に重ねて指定位置を示す画像(すなわち、指定位置マーカ221)を表示する一方、ジャンプ移動に関しては、ゲームステージ201を示すマップ画像に重ねて指定位置を示す画像(すなわち、カーソル232)を表示する。したがって、本実施形態においては、射出移動とジャンプ移動とのうちいずれの指定位置を指定する入力を行っているかをプレイヤに明確に認識させることができる。
【0139】
図9に示すように、本実施形態においては、待機状態の終了後(すなわち、射出準備状態中、または、射出移動中)にジャンプ実行入力が行われた場合には、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213にジャンプ移動(ステップS15)を行わせる前に、射出移動を行わせる(ステップS13)。すなわち、上記の場合、プレイヤオブジェクト213は、射出準備状態(
図9に示すステップS12)に続いて射出移動を行い(ステップS13)、さらに、射出移動後にジャンプ移動を行う(ステップS15)。具体的には、本実施形態においては、プレイヤオブジェクト213は、射出移動によってゲームステージ201に復帰した後、上述の継続移動を行い、継続移動に続けてジャンプ移動を行う。ただし、他の実施形態においては、プレイヤオブジェクト213は、射出移動によってゲームステージ201に復帰した後、継続移動を行わずに、射出移動に続けてジャンプ移動を行うようにしてもよい。また、他の実施形態においては、プレイヤオブジェクト213は、上述の強化状態が終了したことに続けてジャンプ移動を行うようにしてもよい。
【0140】
なお、本実施形態においては、射出準備状態の開始時において、ゲームシステム1は、プレイヤによる射出移動入力がなくても、所定の初期位置に指定位置を設定する。そのため、射出準備状態において射出移動入力が行われない場合でも、上記第2待機時間が経過すると、(上記初期位置に設定された指定位置に基づいて)プレイヤオブジェクト213は射出移動を行う。したがって、本実施形態においては、待機状態の開始から射出準備状態の終了までの期間においてプレイヤによる射出移動入力が行われない場合でもプレイヤオブジェクト213による射出移動は行われ、当該期間にジャンプ実行入力が行われていれば、射出移動に続けてジャンプ移動が行われる。
【0141】
上記のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、射出移動中の期間(すなわち、射出移動入力に応じてプレイヤオブジェクトが復帰を開始してからプレイヤオブジェクトが復帰するまでの期間)にジャンプ移動入力が行われた場合、当該ジャンプ移動入力により指定される指定位置に基づいて当該プレイヤオブジェクトを移動させる。これによれば、復帰直後にプレイヤオブジェクト213を他の位置へ大きく移動させることができるので、復帰後にプレイヤがとり得る戦略の幅が広がり、ゲームの戦略性を向上することができる。例えば、プレイヤは、射出移動入力を行った後でゲーム状況が変化したり、指定位置を間違ったりした場合、復帰位置を変更したいと考えると想定される。本実施形態によれば、このような場合に、プレイヤはプレイヤオブジェクト213の復帰位置を実質的に変更することができる。
【0142】
なお、上述のように、本実施形態においては、ゲームシステム1は、射出移動中の期間に限らず、射出準備状態の期間においてジャンプ移動入力(より具体的には、ジャンプ実行入力)が行われた場合も、当該ジャンプ移動入力により指定される指定位置に基づくプレイヤオブジェクトの移動を行う。このことからも明らかなように、上記「射出移動中の期間にジャンプ移動入力が行われた場合、当該ジャンプ移動入力により指定される指定位置に基づいて当該プレイヤオブジェクトを移動させる」とは、少なくとも射出移動中の期間にジャンプ移動入力が行われた場合にプレイヤオブジェクトの移動を行うことを意味し、射出移動中の期間に加えて他の期間にジャンプ移動入力が行われた場合にもプレイヤオブジェクトの移動を行うことを排除しない意味である。なお、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、射出移動中の期間にジャンプ移動入力が行われた場合には上記の移動を行う一方、射出準備状態の期間においてジャンプ移動入力が行われた場合には上記の移動を行わないようにしてもよい。
【0143】
なお、本実施形態においては、射出移動入力が行われてからプレイヤオブジェクトが復帰するまでの期間にジャンプ移動入力が行われた場合、ゲームシステム1は、まず射出移動をプレイヤオブジェクト213に行わせてからジャンプ移動を行わせた。これに対して、他の実施形態においては、上記の場合、ゲームシステム1は、プレイヤオブジェクト213に射出移動を行わせずにジャンプ移動を行わせてもよい。
【0144】
本実施形態においては、プレイヤオブジェクト213は、待機位置に限らず、ゲームステージ201上においてもジャンプ移動を行うことができる。すなわち、ゲームシステム1は、ゲームステージ201上にプレイヤオブジェクト213が配置される場合においても上記ジャンプ移動入力を受け付け、プレイヤによってジャンプ移動入力が行われた場合にプレイヤオブジェクト213にジャンプ移動を行わせる。上述のように、ゲームステージ201上にプレイヤオブジェクト213が配置される場合には、ゲームステージ201上の位置から待機位置へジャンプ移動することも可能である。
【0145】
なお、本実施形態においては、プレイヤオブジェクト213が射出移動に続けてジャンプ移動を行う場合、それ以外のジャンプ移動を行う場合(すなわち、射出移動に続けて行われるジャンプ移動ではない場合)よりも、早いタイミングでジャンプ移動を開始する。具体的には、ゲームシステム1は、前者の場合においてジャンプ移動入力が完了してから(すなわち、ジャンプ実行入力が行われてから)プレイヤオブジェクト213がジャンプ移動を開始するまでの時間を、後者の場合においてジャンプ移動入力が完了してからプレイヤオブジェクト213がジャンプ移動を開始するまでの時間よりも短く設定する。例えば、ジャンプ移動の際にプレイヤオブジェクトが予備動作を行ってからジャンプする動作を行う場合には、前者の場合における予備動作の時間が後者の場合よりも短く設定される。これによれば、プレイヤは、プレイヤオブジェクト213が射出移動に続けてジャンプ移動を行う場合において、プレイヤオブジェクト213の位置をより迅速に変更することができる。
【0146】
[3.ゲームシステムにおける処理の具体例]
次に、
図11~
図15を参照して、ゲームシステム1における情報処理の具体例について説明する。
【0147】
図11は、ゲームシステム1における情報処理に用いられる各種データの一例を示す図である。
図11に示す各種データは、本体装置2がアクセス可能な記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ84、DRAM85、および/または、スロット23に装着されたメモリカード等)に記憶される。
【0148】
図11に示すように、ゲームシステム1は、ゲームプログラムを記憶する。ゲームプログラムは、本実施形態におけるゲーム処理(具体的には、
図12に示すゲーム処理)を実行するためのゲームプログラムである。すなわち、ゲームシステム1がゲームプログラムを実行することによって、上記ゲーム処理における各ステップの処理が実行される。また、ゲームシステム1は、操作データ、プレイヤオブジェクトデータ、味方オブジェクトデータ、および、敵オブジェクトデータを記憶する。
【0149】
操作データは、ゲームを行う各プレイヤ(すなわち、各操作オブジェクトを操作するプレイヤ)による操作を示すデータである。本実施形態においては、操作データは、上述の各入力部に対する入力を示す入力データを含む。
【0150】
プレイヤオブジェクトデータは、プレイヤオブジェクトの状態を示す。本実施形態においては、プレイヤオブジェクトデータは、動作状態データと、強化状態データとを含む。動作状態データは、プレイヤオブジェクトの動作に関する状態(例えば、上述の待機状態、および、射出準備状態等)を示す。強化状態データは、プレイヤオブジェクトの動作に関する状態(例えば、上述の強化状態であるか否か)を示す。
【0151】
味方オブジェクトデータは、味方オブジェクトの状態を示す。味方オブジェクトデータは、味方オブジェクトの動作に関する状態を示す動作状態データと、味方オブジェクトの強化に関する状態を示す強化状態データとを含む。なお、図示しないが、味方オブジェクトデータは、ゲームに登場する味方オブジェクト毎に記憶される。
【0152】
敵オブジェクトデータは、敵オブジェクトの状態を示す。敵オブジェクトデータは、敵オブジェクトの動作に関する状態を示す動作状態データと、敵オブジェクトの強化に関する状態を示す強化状態データとを含む。なお、図示しないが、敵オブジェクトデータは、ゲームに登場する敵オブジェクト毎に記憶される。
【0153】
図12は、ゲームシステム1によって実行されるゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12に示すゲーム処理は、上記ゲームプログラムの実行中において、ゲームを開始する指示がプレイヤによって行われたことに応じて開始される。
【0154】
なお、本実施形態では、本体装置2のプロセッサ81が、ゲームシステム1に記憶されている上記ゲームプログラムを実行することによって、
図12に示す各ステップの処理を実行するものとして説明する。ただし、他の実施形態においては、上記各ステップの処理のうちの一部の処理を、プロセッサ81とは別のプロセッサ(例えば、専用回路等)が実行するようにしてもよい。また、ゲームシステム1が他の情報処理装置(例えば、サーバ)と通信可能である場合、
図12~
図15に示す各ステップの処理の一部は、他の情報処理装置において実行されてもよい。また、
図12~
図15に示す各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。
【0155】
また、プロセッサ81は、
図12~
図15に示す各ステップの処理を、メモリ(例えば、DRAM85)を用いて実行する。すなわち、プロセッサ81は、各処理ステップによって得られる情報(換言すれば、データ)をメモリに記憶し、それ以降の処理ステップにおいて当該情報を用いる場合には、メモリから当該情報を読み出して利用する。
【0156】
図12に示すステップS21において、プロセッサ81は、各プレイヤに関する操作データを取得する。ここで、上記各プレイヤのうち、ゲームシステム1のプレイヤに関する操作データは、上述のように各コントローラ3および4から本体装置2へ送信される。この操作データは、コントローラ通信部83によって受信され、DRAM85等の上記記憶媒体に記憶される。また、上記各プレイヤのうち、ゲームシステム1とは異なる他のプレイヤ(すなわち、味方プレイヤおよび敵プレイヤ)に関する操作データは、当該他のプレイヤのゲームシステムからゲームシステム1へ送信される。この操作データは、ネットワーク通信部82によって受信され、DRAM85等の上記記憶媒体に記憶される。プロセッサ81は、各プレイヤに関する操作データを上記記憶媒体から読み出す。ステップS21の次にステップS22の処理が実行される。
【0157】
ステップS22において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクト制御処理を実行する。プレイヤオブジェクト制御処理は、プレイヤによる操作に基づいてプレイヤオブジェクトの動作を制御するための処理である。プレイヤオブジェクト制御処理において、プロセッサ81は、例えば、上述の射出移動やジャンプ移動の動作を行わせたり、他の操作オブジェクトに対する攻撃動作を行わせたりする。プレイヤオブジェクト制御処理の詳細については後述する。ステップS22の次にステップS23の処理が実行される。
【0158】
ステップS23において、プロセッサ81は、他オブジェクト制御処理を実行する。他オブジェクト制御処理は、味方プレイヤおよび敵プレイヤによる操作に基づいて味方オブジェクトおよび敵オブジェクトの動作(例えば、上述の射出移動やジャンプ移動の動作、あるいは、他の操作オブジェクトに対する攻撃動作)を制御するための処理である。ステップS23の次にステップS24の処理が実行される。
【0159】
ステップS24において、プロセッサ81は、ゲーム画像を生成してディスプレイ12に表示させる。具体的には、プロセッサ81は、仮想カメラから見たゲーム空間を表す画像を生成する。なお、仮想カメラの具体的な制御方法は任意である。本実施形態においては、プレイヤオブジェクトが待機状態および射出準備状態となる場合には、プロセッサ81は、上記“[2-2.ゲーム開始時におけるゲームステージへの復帰]”で述べた画像(
図6および
図7参照)が生成されるように仮想カメラを制御する。また、プレイヤオブジェクトがゲームステージ201上に配置される状態においては、プレイヤオブジェクトの移動に追従する態様で仮想カメラが移動制御される。上記「プレイヤオブジェクトの移動に追従する態様」とは、いわゆる一人称視点で仮想カメラが移動制御される態様と、いわゆる三人称視点で仮想カメラが移動制御される態様との両方を含む意味である。なお、一人称視点と三人称視点とのいずれの態様においても、プレイヤによる操作によって仮想カメラの位置および/または姿勢が変化してもよいし、プレイヤオブジェクトの向きによって仮想カメラの位置および/または姿勢が変化してもよい。また、上述のマップ表示入力が行われた場合には、プロセッサ81は、上述のマップ画像を生成してディスプレイ12に表示させる(後述するステップS61参照)。
【0160】
なお、本実施形態においては、ゲームシステム1はディスプレイ12に画像を表示するが、ディスプレイ12とは異なる他の表示装置(例えば、本体装置2に接続されるモニタ)に画像を表示してもよい。
【0161】
本実施形態においては、ステップS21~S25の一連の処理ループが繰り返し実行される場合、プロセッサ81は、上記ステップS24の処理を所定時間(例えば、1フレーム時間)に1回の割合で繰り返し実行する。これによって、ゲーム空間において各操作オブジェクト等が動作する様子を示すゲーム画像が表示される。ステップS24の次にステップS25の処理が実行される。
【0162】
ステップS25において、プロセッサ81は、ゲームを終了するか否かを判定する。例えば、プロセッサ81は、ゲームを終了する条件(例えば、制限時間が経過したこと、あるいは、ゲームオーバーとなったこと等)が満たされた場合、あるいは、ゲームを終了する指示がプレイヤによって行われた場合、ゲームを終了すると判定する。ステップS27の判定結果が肯定である場合、プロセッサ81は、
図12に示すゲーム処理を終了する。一方、ステップS25の判定結果が否定である場合、ステップS21の処理が再度実行される。以降、ステップS25においてゲームを終了すると判定されるまで、ステップS21~S25の一連の処理ループが繰り返し実行される。
【0163】
図13および
図14は、
図12に示すプレイヤオブジェクト制御処理の詳細な流れの一例を示すサブフローチャートである。プレイヤオブジェクト制御処理においては、まずステップS30において、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを参照して、プレイヤオブジェクトが通常状態であるか否かを判定する。通常状態とは、プレイヤオブジェクトの動作に関する状態が、上述の待機状態、射出準備状態、射出状態(すなわち、射出移動または継続移動中である状態)、ジャンプ状態(すなわち、ジャンプ移動中である状態)、および、退場状態のいずれでもない状態である。ステップS30の判定結果が肯定である場合、ステップS31の処理が実行される。一方、ステップS30の判定結果が否定である場合、ステップS32の処理が実行される。
【0164】
ステップS31において、プロセッサ81は、プレイヤによる入力に応じた動作を行うようにプレイヤオブジェクトを制御する。例えば、プロセッサ81は、プレイヤによる移動入力に基づいてプレイヤオブジェクトを移動させたり、プレイヤによる攻撃入力に基づいて攻撃動作を行わせたりする。なお、本実施形態におけるプレイヤオブジェクト制御処理は、所定時間(例えば1フレーム時間)に1回の割合で繰り返し実行される。したがって、1回のステップS31の処理(後述するステップS35、S46およびS52についても同様である。)においては、プロセッサ81は、上記所定時間の間における動作量だけプレイヤオブジェクトを動作させる。例えば、プレイヤオブジェクトが移動動作を行う場合、プロセッサ81は、上記所定時間の間における移動量だけプレイヤオブジェクトを移動させる。ステップS31の次に、ステップS32の処理が実行される。
【0165】
ステップS32において、プロセッサ81は、それまでに実行された上記ステップS22およびS23の処理の結果、少なくとも1つのプレイヤオブジェクトが上述の退場条件を満たしたか否かを判定する。ステップS32の判定結果が肯定である場合、ステップS33の処理が実行される。一方、ステップS32の判定結果が否定である場合、ステップS33の処理がスキップされてステップS34の処理が実行される。
【0166】
ステップS33において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトの動作状態を、退場状態に変更する。具体的には、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されている、プレイヤオブジェクトデータを、退場状態を示す内容に更新する。ステップS33の次にステップS34の処理が実行される。
【0167】
ステップS34において、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを参照して、プレイヤオブジェクトが退場状態であるか否かを判定する。ステップS34の判定結果が肯定である場合、ステップS35の処理が実行される。一方、ステップS34の判定結果が否定である場合、後述するステップS38の処理が実行される。
【0168】
ステップS35において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトをゲームステージから退場させる退場処理を行う。退場処理は、例えば、ゲームステージ上においてプレイヤオブジェクトが退場条件を満たした位置から待機位置へとプレイヤオブジェクトを移動させる処理である。退場処理においては、退場条件を満たした位置から待機位置へとプレイヤオブジェクトを連続的に移動させる必要はなく、プレイヤオブジェクトは、退場条件を満たした位置において一旦消滅した後で、待機位置において再び登場するように制御されてもよい。ステップS35の次にステップS36の処理が実行される。
【0169】
ステップS36において、プロセッサ81は、上記退場処理が完了したか否かを判定する。具体的には、プロセッサ81は、上記待機位置へのプレイヤオブジェクトの移動が完了したか否かを判定する。ステップS36の判定結果が肯定である場合、ステップS37の処理が実行される。一方、ステップS36の判定結果が否定である場合、ステップS37の処理がスキップされてステップS38の処理が実行される。
【0170】
ステップS37において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトの動作状態を、待機状態に変更する。具体的には、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを、待機状態を示す内容に更新する。また、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトを待機位置に配置する。ステップS37の次に、ステップS38の処理が実行される。
【0171】
ステップS38において、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを参照して、プレイヤオブジェクトが待機状態であるか否かを判定する。ステップS38の判定結果が肯定である場合、ステップS39の処理が実行される。一方、ステップS38の判定結果が否定である場合、後述するステップS41の処理が実行される。
【0172】
ステップS39において、プロセッサ81は、待機状態から射出準備状態へと遷移する遷移条件(上記“[2-2.ゲーム開始時におけるゲームステージへの復帰]”を参照)が満たされたか否かを判定する。ステップS39の判定結果が肯定である場合、ステップS40の処理が実行される。一方、ステップS39の判定結果が否定である場合、ステップS40の処理がスキップされてステップS41の処理が実行される。
【0173】
ステップS40において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトの動作状態を、射出準備状態に変更する。具体的には、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを、射出準備状態を示す内容に更新する。また、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトを待機オブジェクトの内部に移動させる。ステップS40の次に、ステップS41の処理が実行される。
【0174】
ステップS41において、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを参照して、プレイヤオブジェクトが射出準備状態であるか否かを判定する。ステップS41の判定結果が肯定である場合、ステップS42の処理が実行される。一方、ステップS41の判定結果が否定である場合、後述するステップS45の処理が実行される。
【0175】
ステップS42において、プロセッサ81は、プレイヤによる射出移動入力に基づいて指定位置マーカ(
図7参照)のオブジェクトを配置する。すなわち、プロセッサ81は、ステップS21で取得された、プレイヤに関する操作データに基づいて射出移動入力の内容を判断し、射出移動入力によって指定される位置に指定位置マーカを配置する。射出準備状態中においては、ステップS42の処理が繰り返し実行されることで、射出移動入力に応じて指定位置マーカが移動することとなる。ステップS42の次に、ステップS43の処理が実行される。
【0176】
ステップS43において、プロセッサ81は、射出移動を開始する射出開始条件(上記“[2-2.ゲーム開始時におけるゲームステージへの復帰]”を参照)が満たされたか否かを判定する。ステップS43の判定結果が肯定である場合、ステップS44の処理が実行される。一方、ステップS43の判定結果が否定である場合、ステップS44の処理がスキップされてステップS45の処理が実行される。
【0177】
ステップS44において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトの動作状態を、射出状態に変更する。射出状態とは、プレイヤオブジェクトが上記射出移動または継続移動を行う状態である。具体的には、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを、射出状態を示す内容に更新する。ステップS44の次に、ステップS45の処理が実行される。
【0178】
図14に示すステップS45において、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを参照して、プレイヤオブジェクトが射出状態であるか否かを判定する。ステップS45の判定結果が肯定である場合、ステップS46の処理が実行される。一方、ステップS45の判定結果が否定である場合、後述するステップS51の処理が実行される。
【0179】
ステップS46において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトに射出移動または継続移動を行わせる。すなわち、プロセッサ81は、射出状態となった直後はプレイヤオブジェクトに射出移動を行わせ、射出移動が終了した後はプレイヤオブジェクトに継続移動を行わせる。なお、射出移動および継続移動の具体的な動作は、上記“[2-2.ゲーム開始時におけるゲームステージへの復帰]”で述べた通りである。ステップS46の次に、ステップS47の処理が実行される。
【0180】
ステップS47において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトが射出移動を終了したか否かを判定する。ステップS47の判定結果が肯定である場合、ステップS48の処理が実行される。一方、ステップS47の判定結果が否定である場合、ステップS48の処理がスキップされてステップS49の処理が実行される。
【0181】
ステップS48において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトの強化に関する状態を強化状態に変更する。具体的には、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの強化状態データを、強化状態を示す内容に更新する。これによって、プレイヤオブジェクトは上述した強化状態となり、敵オブジェクトからの攻撃に対する防御が強化される。ステップS48の次に、ステップS49の処理が実行される。
【0182】
ステップS49において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトが継続移動を終了したか否かを判定する。ステップS49の判定結果が肯定である場合、ステップS50の処理が実行される。一方、ステップS49の判定結果が否定である場合、ステップS50の処理がスキップされてステップS51の処理が実行される。
【0183】
ステップS50において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトの動作状態を通常状態に変更する。具体的には、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを、通常状態を示す内容に更新する。ステップS50の次に、ステップS51の処理が実行される。
【0184】
ステップS51において、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを参照して、プレイヤオブジェクトがジャンプ状態であるか否かを判定する。ジャンプ状態とは、プレイヤオブジェクトが上述のジャンプ移動を行う状態である。ステップS51の判定結果が肯定である場合、ステップS52の処理が実行される。一方、ステップS51の判定結果が否定である場合、後述するステップS55の処理が実行される。
【0185】
ステップS52において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトにジャンプ移動を行わせる。ジャンプ移動の具体的な動作は、上記“[2-3.ゲーム途中におけるゲームステージへの復帰]”で述べた通りである。なお、ジャンプ移動の移動先となる指定位置は、後述するジャンプ制御処理(
図15)において設定される。ステップS52の次に、ステップS53の処理が実行される。
【0186】
ステップS53において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトがジャンプ移動を終了したか否かを判定する。ステップS53の判定結果が肯定である場合、ステップS54の処理が実行される。一方、ステップS53の判定結果が否定である場合、ステップS53の処理がスキップされてステップS55の処理が実行される。
【0187】
ステップS54において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトの動作状態を変更する。具体的には、ジャンプ移動による移動先がゲームステージ201上の位置である場合、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトの動作状態を通常状態に変更する。また、ジャンプ移動による移動先が上述の待機位置である場合、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトの動作状態を待機状態に変更する。ステップS54において、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを、通常状態または待機状態を示す内容に更新する。ステップS54の次に、ステップS55の処理が実行される。
【0188】
ステップS55において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトが強化状態となってから上述の強化時間が経過したか否かを判定する。ステップS55の判定結果が肯定である場合、ステップS56の処理が実行される。一方、ステップS55の判定結果が否定である場合、ステップS56の処理がスキップされて、プロセッサ81はプレイヤオブジェクト制御処理を終了する。
【0189】
ステップS56において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトの強化に関する状態を基準状態(すなわち、強化状態ではない状態)に変更する。具体的には、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの強化状態データを、基準状態を示す内容に更新する。これによって、プレイヤオブジェクトの強化状態は解除される。ステップS56の後、プロセッサ81はプレイヤオブジェクト制御処理を終了する。
【0190】
図15は、ジャンプ制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。ジャンプ制御処理は、上記ゲーム処理(
図12)の実行中において、プレイヤによりマップ表示入力が行われたことに応じて開始される。ジャンプ制御処理における一連の処理ステップは、上記ゲーム処理における一連の処理ステップと並列的に実行される。
【0191】
ジャンプ制御処理においては、まずステップS61において、プロセッサ81は、上述のマップ画像(
図10参照)を生成する。このステップS61の処理の実行後、後述するステップS64の処理が終了するまでは、上述のステップS26においてはマップ画像がディスプレイ12に表示される。ステップS61の次にステップS62の処理が実行される。
【0192】
ステップS62において、プロセッサ81は、プレイヤによるカーソル移動入力に応じてマップ画像上のカーソル(すなわち、
図10に示すカーソル232)を移動させる。すなわち、プロセッサ81は、ステップS21で取得された、プレイヤに関する操作データに基づいてカーソル移動入力の内容を判断し、カーソル移動入力によって指定される位置に上記カーソルを配置する。また、プロセッサ81は、味方オブジェクトの位置に応じてマップ画像上の味方マーカ(すなわち、
図10に示す味方マーカ233~235)を移動させる。なお、ステップS62~S63の一連の処理ループが実行される間、ステップS62の処理は所定時間(例えば1フレーム時間)に1回の割合で繰り返し実行される。ステップS62の次にステップS63の処理が実行される。
【0193】
ステップS63において、プロセッサ81は、ステップS21で取得された、プレイヤに関する操作データに基づいて、プレイヤによるジャンプ実行入力が行われたかを判定する。ステップS63の判定結果が肯定である場合、ステップS64の処理が実行される。一方、ステップS63の判定結果が否定である場合、ステップS62の処理が再度実行される。以降、ステップS63においてジャンプ実行入力が行われたと判定されるまで、ステップS62~S63の一連の処理ループが繰り返し実行される。
【0194】
ステップS64において、プロセッサ81は、マップ画像の表示を終了する。これによって、次に実行される上記ステップS26においては、マップ画像に代えて、ゲーム空間を示す画像がディスプレイ12に表示される。ステップS64の次にステップS65の処理が実行される。
【0195】
ステップS65において、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを参照して、プレイヤオブジェクトが待機状態または通常状態であるか否かを判定する。ステップS65の判定結果が肯定である場合、ステップS66の処理が実行される。一方、ステップS65の判定結果が否定である場合、ステップS67の処理が実行される。
【0196】
ステップS66において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトの動作状態を、ジャンプ状態に変更する。具体的には、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを、ジャンプ状態を示す内容に更新する。これによって、次に実行されるプレイヤオブジェクト制御処理(
図13)においては、ステップS51の判定結果が肯定となり、ステップS52においてプレイヤオブジェクトがジャンプ移動を行うように制御される。このように、プレイヤオブジェクトが待機状態または通常状態である場合には、ジャンプ実行入力に応じてすぐにプレイヤオブジェクトはジャンプ移動を行う。ステップS66の後、プロセッサ81はジャンプ制御処理を終了する。
【0197】
ステップS67において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトによる継続移動が終了したか否かを判定する。ステップS67の判定結果が肯定である場合、ステップS68の処理が実行される。一方、ステップS67の判定結果が否定である場合、当該ステップS67の処理が再度実行される。すなわち、プロセッサ81は、ステップS67の判定結果が肯定となるまで、ステップS68の処理の実行を待機する。
【0198】
ステップS68において、プロセッサ81は、プレイヤオブジェクトの動作状態を、ジャンプ状態に変更する。具体的には、プロセッサ81は、記憶媒体に記憶されているプレイヤオブジェクトデータの動作状態データを、ジャンプ状態を示す内容に更新する。これによって、次に実行されるプレイヤオブジェクト制御処理(
図13)においては、ステップS51の判定結果が肯定となり、ステップS52においてプレイヤオブジェクトがジャンプ移動を行うように制御される。このように、射出準備状態または射出状態である場合には、プレイヤオブジェクトはジャンプ実行入力の後すぐにジャンプ移動を行わず、射出状態が終了した後でジャンプ移動を行う。また、プロセッサ81は、ステップS68の処理によってジャンプ移動を行わせる場合、ステップS66の処理によってジャンプ移動を行わせる場合よりも、ジャンプ移動入力が完了してからジャンプ移動を開始するまでの時間を短く設定する。ステップS68の後、プロセッサ81はジャンプ制御処理を終了する。
【0199】
なお、ゲーム処理においては、プレイヤオブジェクト以外の他の操作オブジェクト(すなわち、味方オブジェクトおよび敵オブジェクト)についても、上記プレイヤオブジェクト制御処理およびジャンプ制御処理と同様の処理が実行される。すなわち、上述の他オブジェクト制御処理(ステップS23)においては、操作オブジェクトの動作の制御に用いられる入力がプレイヤによる入力ではなく他のプレイヤによる入力である点。および、動作を制御する対象がプレイヤオブジェクトであるか他の操作オブジェクトであるかという点を除き、プレイヤオブジェクト制御処理(ステップS22)と同様の処理が実行される。また、ジャンプ制御処理においては、操作オブジェクトの動作の制御に用いられる入力がプレイヤによる入力ではなく他のプレイヤによる入力である点。および、動作を制御する対象がプレイヤオブジェクトであるか他の操作オブジェクトであるかという点を除き、他の操作オブジェクトについて上記ステップS63,S65~S68と同様の処理が実行される。
【0200】
なお、本実施形態においては、ゲームシステム1は、他のプレイヤによる入力を示す情報を他のゲームシステムから取得し(ステップS21)、当該情報に基づいて上記他の操作オブジェクトの動作を制御した。ここで、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、他の操作オブジェクトの動作を示す情報(例えば、位置、姿勢、および、動作内容を示す情報等)を他のゲームシステムから取得し、当該情報に基づいて上記他の操作オブジェクトの動作を制御してもよい。
【0201】
[4.本実施形態の作用効果および変形例]
上記実施形態によれば、情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)は、3次元仮想空間(例えば、ゲーム空間)内のゲームステージにおいて、プレイヤオブジェクトと敵オブジェクトとを制御するゲーム処理を実行する情報処理装置(例えば、ゲームシステム1)のコンピュータ(例えば、プロセッサ81)に実行させるための情報処理プログラムである。情報処理プログラムは、下記の手段としてコンピュータを機能させる。
・ゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に基づいてプレイヤオブジェクトの移動を制御するプレイヤオブジェクト制御手段(ステップS31)
・ゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に関わらず敵オブジェクトの移動を制御する敵オブジェクト制御手段(ステップS23)
・プレイヤオブジェクトの移動に追従する態様で移動制御される視点から見た3次元仮想空間の画像を表示装置に表示させる第1表示制御手段(ステップS26)
・少なくとも、敵オブジェクトの攻撃によってプレイヤオブジェクトが退場条件を満たした場合、当該プレイヤオブジェクトをゲームステージから退場させるプレイヤオブジェクト退場手段(ステップS33)
・プレイヤオブジェクトがゲームステージから退場した後、ゲームステージのうちの少なくとも第1領域(例えば、射出可能領域)を俯瞰する俯瞰位置の視点から見た3次元仮想空間の画像(
図6または
図7)を表示装置に表示させる第2表示制御手段(ステップS26)
・プレイヤオブジェクトがゲームステージから退場した後、(a)第1条件が満たされる場合(例えば、上記射出開始条件が満たされた場合)、ゲームステージの第1領域内の位置であって、当該第1の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトを復帰させ、(b)第1条件とは異なる第2条件が満たされる場合(例えば、プレイヤによるジャンプ移動入力が行われる場合)、ゲームステージに配置されている所定の他オブジェクトの位置であって、当該第2の種類の復帰入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトを復帰させるプレイヤオブジェクト復帰手段(ステップS46およびS52)
また、プレイヤオブジェクト制御手段は、プレイヤオブジェクトがゲームステージに復帰した後、プレイヤによる入力に基づいて当該プレイヤオブジェクトの移動を制御する。
【0202】
上記によれば、プレイヤは、上記(a)および(b)という2種類の方法でプレイヤオブジェクトをゲームステージに復帰させることができる。これによれば、ゲームシステム1は、ゲームステージに復帰する際にプレイヤがとり得る選択肢を広げることができるので、復帰に関するゲームの戦略性を向上することができる。
【0203】
なお、上記「プレイヤによる入力に関わらず敵オブジェクトの移動を制御する」とは、プレイヤ以外の他のプレイヤ(すなわち、上記敵プレイヤ)の入力に基づいて敵オブジェクトの移動を制御する態様と、ゲームシステムが(例えば、ゲームプログラムにおいて定められる)動作ルールに従って敵オブジェクトの移動を制御する態様との両方を含む意味である。つまり、敵オブジェクトは、人(すなわち、敵プレイヤ)によって操作されてもよいし、人によって操作されずにコンピュータ(すなわち、ゲームシステム)によって操作されてもよい。
【0204】
また、上記「少なくとも、敵オブジェクトの攻撃によってプレイヤオブジェクトが退場条件を満たした場合、当該プレイヤオブジェクトをゲームステージから退場させる」とは、その他の場合においてプレイヤオブジェクトを退場させる態様を排除しないことを意味する。
【0205】
また、上記「指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトを復帰させ(る)」とは、指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトの移動が制御されることによって復帰が行われる任意の方法を含む意味である。つまり、上記「指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトを復帰させ(る)」とは、プレイヤオブジェクトの復帰位置が必ずしも指定位置とはならない態様であってもよい意味である。
【0206】
また、上記実施形態において、情報処理プログラムは、下記の手段としてコンピュータを機能させるとも言うことができる。
・ゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に基づいてプレイヤオブジェクトの移動を制御するプレイヤオブジェクト制御手段(ステップS31)
・ゲームステージにおいて、プレイヤとは異なる味方プレイヤによる入力に基づいて味方オブジェクトの移動を制御する味方オブジェクト制御手段(ステップS23)
・ゲームステージにおいて、プレイヤによる入力に関わらず敵オブジェクトを移動制御する敵オブジェクト制御手段(ステップS23)
・プレイヤオブジェクトの移動に追従する態様で移動制御される視点から見た3次元仮想空間の画像を表示装置に表示させる第1表示制御手段(ステップS26)
・少なくとも、敵オブジェクトの攻撃によってプレイヤオブジェクトが退場条件を満たした場合、当該プレイヤオブジェクトをゲームステージから退場させ、ゲームステージとは異なる第1待機位置に当該プレイヤオブジェクトを配置するプレイヤオブジェクト退場手段(ステップS33)
・少なくとも、敵オブジェクトの攻撃によって味方オブジェクトが退場条件を満たした場合、当該味方オブジェクトをゲームステージから退場させ、ゲームステージとは異なる位置であって、第1待機位置とも異なる第2待機位置に当該味方オブジェクトを配置する味方オブジェクト退場手段(ステップS23)
・プレイヤオブジェクトが第1待機位置に配置された後、ゲームステージのうちの少なくとも第1領域内の位置であって、プレイヤによる復帰入力により指定される指定位置に基づいてプレイヤオブジェクトを復帰させるプレイヤオブジェクト復帰手段(ステップS46またはS52)
・味方オブジェクトが第2待機位置に配置された後、第1領域内の位置であって、味方プレイヤによる復帰入力により指定される指定位置に基づいて味方オブジェクトを復帰させる味方オブジェクト復帰手段(ステップS23)
また、プレイヤオブジェクト制御手段は、プレイヤオブジェクトがゲームステージに復帰した後、プレイヤによる入力に基づいて当該プレイヤオブジェクトの移動を制御する。味方オブジェクト制御手段は、味方オブジェクトがゲームステージに復帰した後、味方プレイヤによる入力に基づいて当該味方オブジェクトの移動を制御する。
【0207】
上記によれば、味方側の各操作オブジェクトがゲームステージに復帰する際の環境に差をつけることができる。それによって、ゲームステージへの復帰に関する戦略性を向上することができる。
【0208】
なお、上記実施形態においては、ゲームシステム1は、操作オブジェクトに射出移動とジャンプ移動という2種類の移動動作を行わせるものとしたが、他の実施形態においては、いずれか一方の移動動作のみを操作オブジェクトに行わせるようにしてもよい。このような実施形態においても、上記実施形態と同様、味方側の各操作オブジェクトがゲームステージに復帰する際の環境に差をつけることができる。
【0209】
なお、他の実施形態において、ゲームシステム1は、上記実施形態における構成の一部を備えていなくてもよいし、上記実施形態において実行される処理の一部を実行しなくてもよい。例えば、ゲームシステム1は、上記実施形態における一部の特定の効果を奏するためには、当該効果を奏するための構成を備え、当該効果を奏するための処理を実行すればよく、その他の構成を備えていなくてもよいし、その他の処理を実行しなくてもよい。
【0210】
上記実施形態においては、ゲームシステム1は、ゲーム開始時においては操作オブジェクトによるジャンプ移動を制限し、射出移動のみを許可するものとした。ここで、他の実施形態においては、ゲームシステム1は、ゲーム途中だけでなくゲーム開始時においても、操作オブジェクトによるジャンプ移動を許可してもよい。例えば、所定のオブジェクト(例えば、アイテムのオブジェクト)がゲーム開始時にゲームステージに配置される場合、操作オブジェクトは、当該所定のオブジェクトの位置を指定位置としてジャンプ移動を行うことが可能であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0211】
上記実施形態は、ゲームの戦略性を向上すること等を目的として、例えば、ゲームシステムまたはゲームプログラムとして利用することができる。
【符号の説明】
【0212】
1 ゲームシステム
2 本体装置
3 左コントローラ
4 右コントローラ
81 プロセッサ
201 ゲームステージ
202~209 待機オブジェクト
211,212 射出可能領域
213 プレイヤオブジェクト
221,224,225 指定位置マーカ
231 マップ画像