(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-02
(45)【発行日】2024-07-10
(54)【発明の名称】物体、特に身体部分の周囲長を測定するための装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/107 20060101AFI20240703BHJP
G01B 3/1071 20200101ALI20240703BHJP
【FI】
A61B5/107 100
G01B3/1071
(21)【出願番号】P 2021545700
(86)(22)【出願日】2020-02-06
(86)【国際出願番号】 EP2020053006
(87)【国際公開番号】W WO2020161246
(87)【国際公開日】2020-08-13
【審査請求日】2023-01-31
(32)【優先日】2019-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BE
(73)【特許権者】
【識別番号】519169867
【氏名又は名称】ジャスト ア ニュー ヘルス
【氏名又は名称原語表記】JUST A NEW HEALTH
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハーフーシュ、ジョゼフ
【審査官】▲高▼ 芳徳
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-525912(JP,A)
【文献】国際公開第2018/091462(WO,A1)
【文献】特表2020-513286(JP,A)
【文献】特開昭63-292940(JP,A)
【文献】米国特許第04974331(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/06 - 5/22
G01B 3/00 - 3/56
G01B 5/00 - 5/30
G01B 21/00 - 21/32
A41H 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物
体の周囲長を測定するための装置であって、
前記物体に沿っ
て取り付けられるように配置されている、第1の長手方向を有する目盛り付き又は目盛りのない可撓性長手方向要素(1)であって、前記可撓性長手方向要素(1)は、
前記長手方向に実質的に垂直な平面に設けられている、取り外し可能若しくは取り外し不可能な遠位ストラップ、及び/又は
前記長手方向に実質的に垂直な平面に設けられている、取り外し可能若しくは取り外し不可能な近位ストラップに接続され、
前記長手方向に沿って配置されている複数の固定接続領域(2、2’、2
”)を備える可撓性長手方向要素(1)と、
測定システム(3)であって、前記測定システム(3)は、前記可撓性長手方向要素(1)の前記
複数の固定接続領域(2、2’、2
”)の少なくとも1つへの前記測定システム(3)の接続を保証することを可能にする接続部材(4)を備え、前記測定システム(3)は、目盛り付き又は目盛りのない可撓性測定要素(5)のリールの形態であり、前記測定要素(5)が測定位置にある場合に、前記物体の周
りに取り付けられてループを形成するように配置された測定システム(3)と
を備え、
前記測定システム(3)は、
前記測定要素(5)の少なくとも1つの解かれた部分の排出を可能にするように配置された少なくとも1つの壁部及び出口開口(6)であって、前記測定要素(5)の前記少なくとも1つの解かれた部分は、前記出口開口(6)と前記測定要素(5)の遠位端との間に画定され、前記測定要素(5)の前記遠位端
は接続要素(7)を備える、少なくとも1つの壁部及び出口開口(6)と、
前記測定要素(5)の前記遠位端の前記接続要素(7)のための接続手段(8)と
を備え、
前記可撓性長手方向要素(1)の前記
複数の固定接続領域(2、2’、2
”)の少なくとも1つへのリールの形態の前記測定システム(3)の接続を保証することを可能にする前記接続部材(4)は、前記出口開口(6)と前記測定要素(5)の前記遠位端の前記接続要素(7)のための前記接続手段(8)との間の前記測定システム(3)の壁部に位置する、装置。
【請求項2】
前記測定システム(3)の前記接続部材(4)及び/又は前記長手方向要素(1)の前記
複数の固定接続領域(2、2’、2
”)は、前記長手方向要素(1)の前記長手方向に垂直な平面において前記測定要素(5)の提供及び保持を保証するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の測定装置。
【請求項3】
前記測定システム(3)の前記接続部材(4)は、対応する雄型又は雌型領域である、前記長手方向要素(1)の前記
複数の固定接続領域(2、2’、2
”)の少なくとも1つと協働し、接続を提供するように配置された雄型又は雌型部材であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の測定装置。
【請求項4】
前記測定要素(5)の
前記少なくとも1つの解かれた部分の長さから周囲長測定値を決定することができる電子測定モジュールと、
前記電子
測定モジュールによって決定された周囲長測定値を表示するための表示手段と
を更に備えることを特徴とする、請求項1~
3の何れか一項に記載の測定装置。
【請求項5】
前記電子
測定モジュールによって決定された周囲長測定値を別の電子デバイスに通信するための通信手段を更に備えることを特徴とする、請求項
4に記載の測定装置。
【請求項6】
請求項1~
5の何れか一項に記載の測定装置を形成するためのキットであって、
前記物体に沿っ
て取り付けられるように配置されている、第1の長手方向を有する目盛り付き又は目盛りのない可撓性長手方向要素(1)であって、前記可撓性長手方向要素(1)は、
前記長手方向に実質的に垂直な平面に設けられている、取り外し可能若しくは取り外し不可能な遠位ストラップ、及び/又は
前記長手方向に実質的に垂直な平面に設けられている、取り外し可能若しくは取り外し不可能な近位ストラップに接続され、
前記長手方向に沿って配置されている複数の固定接続領域(2、2’、2
”)を備える可撓性長手方向要素(1)と、
目盛り付き又は目盛りのない可撓性測定要素(5)のリールの形態である測定システム(3)であって、前記測定要素(5)が測定位置にある場合に、前記物体の周
りに取り付けられてループを形成するように配置された測定システム(3)と
を備え、
前記測定システム(3)は、
前記測定要素(5)の少なくとも1つの解かれた部分の排出を可能にするように配置された少なくとも1つの壁部及び出口開口(6)であって、前記測定要素(5)の前記少なくとも1つの解かれた部分は、前記出口開口(6)と前記測定要素(5)の遠位端との間に画定され、前記測定要素(5)の前記遠位端
は接続要素(7)を備える、少なくとも1つの壁部及び出口開口(6)と、
前記測定要素(5)の前記遠位端の前記接続要素(7)のための接続手段(8)と、
前記可撓性長手方向要素(1)の前記
複数の固定接続領域(2、2’、2
”)の少なくとも1つへの前記測定システム(3)の接続を保証することを可能にする接続部材(4)であって、前記出口開口(6)と前記測定要素(5)の前記遠位端の前記接続要素(7)のための前記接続手段(8)との間の前記測定システム(3)の壁部に位置する接続部材(4)と
を備える、キット。
【請求項7】
物体の周囲長を測定するための
、請求項1~
5の何れか一項に記載の測定装
置又は請求項
6に記載のキットの
、使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体の周囲長を測定するための装置、特に身体部分の周囲長を測定するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
腕又は脚のような身体部分の周囲長を測定することが、例えば、リンパ浮腫、すなわち、間質組織におけるリンパ液の蓄積に起因する身体の一部の腫れの治療のために、理学療法治療の評価及び経過観察の一環として特に推奨されている。このような腫れは、リンパ管を構成するリンパアンギオンが劣化し、若しくは機能しない場合に(原発性リンパ浮腫)、又はリンパ管自体が損傷し、若しくは閉塞する場合に、及びリンパ節が切除された場合に(続発性リンパ浮腫)発生する。
【0003】
より具体的には、続発性リンパ浮腫は、例えば、事故、手術、重篤な感染症、若しくは放射線療法、又は他の原因によって引き起こされる損傷又は外傷の結果である。
【0004】
この腫れは、主に、腕、足、脚、太もも、及び手のような上肢及び下肢に影響を及ぼすが、首、腹部、背中、又は胸のような身体の他の部分にも発生する場合がある。上肢の続発性リンパ浮腫は、主に、腋窩の神経節の除去からなる乳がんの腋窩の外科的治療によって引き起こされることに留意すべきである。
【0005】
リンパ浮腫(原発性又は続発性)をどの程度治療すべきかを決定するために、その発症が監視されるべきである。例えば、上肢の続発性リンパ浮腫を考慮する場合には、乳がんの看護及び治療に関する診療ガイドライン(Clinical Practice Guidelines for the Care and Treatment of Breast Cancer、Canadian Medical Association Journal)は、4点(中手指節関節、手首、外側上顆(肘)下10cm、及びその上15cm)において分枝周囲長を測定することを推奨する。これらの4つの測定点の1つにおける2つの測定値間の周囲長の2cmを超える差は、リンパ浮腫の治療を正当化するように考慮される。リンパ浮腫のある身体部分(例えば、右腕)とリンパ浮腫のない対応する身体部分(例えば、左腕)との間の周囲長の2cmを超える差はまた、腫れを治療するべきであることを示す。
【0006】
従って、リンパ浮腫の治療が適用可能か否かを決定することができるように、身体の周囲長を周期的に同じ場所において測定することを可能にする測定装置又は測定機器を有することが必要である。誤差のマージンは小さく、数ミリメートルのオーダー、好ましくは5ミリメートル未満、及びより好ましくは2ミリメートル未満のオーダーでなければならないので、正確で信頼性がある測定値を可能にする測定ツールを有することが特に望ましい。
【0007】
骨格筋の体積の減少を観察し、その進展を監視するために、身体部分の周囲長の測定がまた指定される。このような筋肉の体積の減少(又は筋肉量の喪失)は、例えば、筋萎縮(萎縮及び/若しくは骨格筋線維の消失)、サルコペニア(老年症候群)、又はミオパチー(神経筋疾患)に起因し得る。これらの病状は、モニタリング、特に理学療法治療を要求し、その間、問題の筋肉を含む身体部分の周囲長の正確な測定が不可欠である。ここでも、所定の時間期間後に同じ場所で行われた2つの測定値を比較し、又は「健康な」身体部分の周囲長と、筋肉の体積の減少(筋肉量の喪失)を伴う対応する身体部分の周囲長を比較することによって、身体部分の周囲長の進展が監視されることができる。
【0008】
身体部分が薄くなることが予想される、ダイエット後及び抗セルライト治療中の体積の減少を観察するために、身体部分の周囲長の測定がまた指定される。
【0009】
筋肉の体積の増加が予想又は期待される、筋力トレーニングプログラムの一部として、トレーニング中の体積の変化を観察するために、身体部分の周囲長の測定がまた指定される。
【0010】
身体部分の周囲長の変動を引き起こす任意の他の状態又は病状は、本発明の範囲内にあることが理解される。
【0011】
その上、ヨーロッパにおいては、施術者(医師、理学療法士、等)が、腫れを示し、又は筋肉の体積の減少を患う身体部分に沿って4cmごとに測定を行うことを推奨する、国立健康障害保険研究所(NIHDI)の指令のように、幾つかの国がこの問題について法律を制定している。従って、多数の測定が行わなければならず、身体部分に沿って位置決めされると、信頼性があり、高速で、正確で、且つ再現性がある方法で、この身体部分において一定の間隔で測定を行い、又は実行することを可能にする測定ツールを有することが必要である。
【0012】
物体の周囲長、より具体的には身体部分の周囲長を測定するための装置は、特許文献1及び2から知られている。
【0013】
残念ながら、これらの先行の文書による装置が身体部分に沿った反復測定を可能にする場合であっても、その周囲長を測定する場合に、スライドに沿って摺動することが意図され、身体部分を取り囲むように配置された測定要素に接続されることが意図されるスライダは、正確な周囲長の測定が行われる瞬間に不要な変位が発生する場合があるので、僅かな測定誤差の原因となる場合がある。例えば、測定が行われる正確な位置において非常に正確である必要がある、周囲長の測定を操作者が行っている瞬間に、患者の不随意運動及び/又は操作者の不随意運動は、スライドに沿ったスライダの摺動運動をもたらし得、その結果、適切な場所において測定が行われない。勿論、これは、上記に示されるように、行われる測定ごとに、数ミリメートル程度の誤差しか許容されることができないので問題がある。しかし、スライダの運動ごとに、ほんの数ミリメートルであっても、周囲長の数センチメートルの測定誤差をもたらす場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【文献】国際公開第2014/191513号
【文献】国際公開第2018/091462号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、問題の身体部分に関係なく、問題の身体部分に沿った任意の場所において、身体部分が短いか長いか、並びにそれが湾曲及び/又は隆起を有するか否かに関係なく、高速で、単純で、正確で、信頼性があり、且つ再現性がある測定が行われることを可能にする身体部分の周囲長を測定するための装置を提供することによって、先行技術の欠点を克服することである。加えて、本発明はまた、医療専門家が、患者又はクライアントに会うために、部屋から部屋に、あるオフィスから別のオフィスに、又はあるジムから別のジムに移動する医療分野において、明確な利点からなる、適度なサイズで、取り扱いが容易で、軽量で、且つコンパクトである測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
先行技術の問題を少なくとも部分的に解決するために、本発明によれば、物体、特に身体部分の周囲長を測定するための装置が提供され、装置は、
物体に沿って、特に身体部分に沿って取り付けられるように配置されている、第1の長手方向を有する目盛り付き又は目盛りのない可撓性長手方向要素であって、可撓性長手方向要素は、取り外し可能若しくは取り外し不可能な遠位ストラップ、及び/又は取り外し可能若しくは取り外し不可能な近位ストラップに接続され、各々は長手方向に実質的に垂直な平面に設けられ、異なる固定接続領域を備える可撓性長手方向要素と、
測定システムであって、測定システムは、可撓性長手方向要素の異なる固定接続領域の少なくとも1つへの測定システムの接続を保証することを可能にする接続部材を備え、測定システムは、目盛り付き又は目盛りのない可撓性測定要素のリールの形態であり、測定要素が測定位置にある場合に、物体の周り、特に身体部分の周りに取り付けられてループを形成するように配置された測定システムと
を備え、
測定システムは、
測定要素の少なくとも1つの解かれた部分の排出を可能にするように配置された少なくとも1つの壁部及び出口開口であって、測定要素の少なくとも1つの解かれた部分は、出口開口と測定要素の遠位端との間に画定され、測定要素の遠位端は接続要素を備える、少なくとも1つの壁部及び出口開口と、
測定要素の遠位端の接続要素のための接続手段と
を備え、
可撓性長手方向要素の異なる固定接続領域の少なくとも1つへのリールの形態の測定システムの接続を保証することを可能にする接続部材は、出口開口と測定要素の遠位端の接続要素のための接続手段との間の測定システムの壁部に位置する。
【0017】
好ましくは、周囲長が測定される身体部分の周りにループを形成した後、接続部材はループの内側に位置する。任意選択で、接続部材は、ループ自体の内側に位置するのではなく、出口開口に隣接する領域に、及び/又は測定要素の遠位端の接続要素のための接続手段に隣接する領域に位置し得る。
【0018】
本発明に従って主張されるこのような装置は、特に有利であり、任意の身体部分の周囲長を、身体部分が湾曲及び/又は隆起を有するか否かに関わらず、この部分の任意の位置において、高速で、正確で、再現性があり、且つ信頼性がある方法で測定することを可能にし、一方、長手方向要素及び測定システムが適切に位置決めされると、測定が実際に意図された位置において行われることを保証する。
【0019】
本発明によれば、可撓性長手方向要素は固定接続領域を備え、リールの形態の測定システムは、長手方向要素の少なくとも1つの固定接続領域へのその接続を保証することを可能にする接続部材を備えるので、身体部分の周囲長の単純で、正確で、且つ高速な測定を任意の状況下で得ることができる。本発明の意味の範囲内で、「固定接続領域」は、正確で、永続的で、且つ移動不可能な位置決めによって画定される長手方向要素上の領域(位置)である。例として、このような「固定接続領域」は、長手方向要素内に/を介して作られたミシン目(雄型部材と協働するように配置された雌型部材)にすることができる。本発明の意味の範囲内で、このような「固定接続領域」はまた、留め金(雌型部材と協働するように配置された雄型部材)にすることができる。従って、測定システムが接続部材を介して長手方向要素に接続されると、それは、長手方向要素の特定の場所(領域内)に接続され、操作者が切断を行うまで、すなわち、接続部材が以前に接続されていた固定接続領域から切断されるまで、その場所(領域)から移動することができない。これは、周囲長の測定中に患者及び/又は操作者が不随意運動を行った場合であっても、測定システムが、測定が行われなければならない正確な位置において、長手方向要素の所定の位置に留まることを意味する。
【0020】
加えて、本発明によれば、接続部材は、出口開口と測定要素の遠位端の接続要素のための接続手段との間の測定システムの壁部に位置し、周囲長が測定される身体部分の周りにループの形態で測定要素を取り付けることが特に容易である。実際、接続部材のこのような位置決めは、それが、ループの内側に、それが、周囲長が測定される物体(身体部分)の周りに形成される場合に位置することを意味する。接続部材がループの内側に位置するという事実は、それが、ループの形成又は周囲長が測定される身体部分と密接に接触するその位置決めの何れにも干渉しないことを意味する。本発明に従って意図されるような接続部材のこの位置決めは、測定要素が接続部材と接触せず、それは、測定要素が、測定要素の遠位端の接続要素のための接続手段のレベルにおいて接続されることができるように、接続部材を通過しなければならない場合のように、周囲長の測定が歪むことがないようである。
【0021】
この結果、このような接続部材の位置決めは、身体部分の周りのループの形成を妨げず、操作者が測定要素を容易に取り扱うことを可能にし、行われる測定の正確性を保証することを可能にする。接続部材が長手方向要素の固定接続領域に接続されると、接続部材は、測定システム(リール)が、それを身体部分に巻き付けるために測定要素で実行される操作に関係なく、所定の位置に留まることを保証するので、測定要素は、長手方向要素に牽引力を及ぼすことなく、及び誤った場所で測定が行われるリスクなしに自由に解かれる。従って、測定要素がスライダに接続される、特許文献2の
図5に示されるような装置とは相違して、測定要素の解かれた部分は、本発明による装置において完全に自由であるように見える。
【0022】
加えて、長手方向要素は可撓性材料で作られるので、その全長に亘って身体部分に沿って、これらの身体部分が突起及び/又は窪みを有する場合であっても、皮膚に直接取り付けるのに完全に適する。その上、長手方向要素は、可撓性材料から作られ、及び製造されるので、それは、容易に巻き取られ、及び/又は折り畳まれることができ、この結果、そのサイズを最小化し、保管、輸送、及び取り扱いを容易にする。
【0023】
本発明の意味の範囲内での「可撓性」又は「可撓性材料で作られる」という用語は、その可撓性が、周囲長が測定される物体又は身体部分の表面に密接に接触することによってたどる/包み込むことを可能にする要素を意味する。この可撓性はまた、折り畳み、屈曲、又は巻き取りを可能にする。
【0024】
従って、本発明によれば、身体部分の周囲長の正確で、単純で、信頼性があり、且つ再現性がある測定は、本発明による測定装置は、周囲長の測定が、測定システムの変位なしに、従って、測定要素が読み取れた測定値を歪めるなく、想定される正確な場所において行われることを保証することを可能にするので、問題の身体部分又は問題の身体部分の場所に関係なく、任意の状況下で行われることができる。上記に示されるように、身体部分の周囲長のこのような正確で、簡単で、信頼性があり、且つ再現性がある測定は、診断を歪める場合がある誤差を排除し、治療を開始する前後に意思決定ツールとして身体部分の周囲長を測定するという原理そのものを問題にするために不可欠である。
【0025】
好ましくは、本発明によれば、測定システムの接続部材及び/又は長手方向要素の異なる固定接続領域は、それ又はそれらが長手方向要素の長手方向に垂直な平面における測定要素の提供及び保持を保証するように構成される。
【0026】
有利には、本発明によれば、異なる固定接続領域は、長手方向要素に沿って一定の間隔で配置される。
【0027】
本発明によれば、測定システムの接続部材は、対応する雄型又は雌型領域である、長手方向要素の固定接続領域の少なくとも1つと協働し、接続を提供するように配置された雄型又は雌型部材である。
【0028】
有利には、本発明によれば、測定要素の遠位端の接続要素のための接続手段は、リールの出口開口から距離dに位置し、出口開口と接続手段との間に画定される距離dは、4cm以下、好ましくは3cm以下、好ましくは2cm以下、より好ましくは1cm以下、好ましくはゼロに等しいことを意味する。好ましい実施形態によれば、距離dはゼロに等しく、これは、接続手段が取り付けられ、従って、リールの出口開口と接触することを意味する。接続手段とリールの出口開口との間のこのような相対的な位置決めは、物体/身体部分の周囲長の測定を行う場合の誤差及び偏りを回避し、どんなに小さくても(例えば、指の周囲長)、周囲長を測定することを更に可能にする。例えば、出口開口が4つの壁部によって区切られる場合には、本発明によれば、接続手段は、距離dがゼロに等しく、又は少なくとも数ミリメートルのオーダーにすぎないように、これらの壁部の1つと直接接触して配置されることが意図される。
【0029】
好ましくは、本発明によれば、接続手段及び/又は接続要素は、接続手段又は接続要素に位置する磁石によって接続される。
【0030】
好ましくは、本発明によれば、長手方向要素は、長手方向要素における測定システムの位置決めを決定及び画定することを可能にするセンサを備える。特に、これらのセンサは、例えば、測定システムにおいてこの位置決めを表示することによって、及び/又は外部デバイス(例えば、スマートフォン)においてこの位置決めを表示することによって、長手方向要素における測定システムの位置決めについての情報が操作者に送信されることができるように配置され、センサ、測定システム、及び/又は外部装置は、この位置決めに関連する情報が処理及び表示されるように、例えば、電子モジュールを介して相互作用する。
【0031】
好ましくは、本発明によれば、物体の周り、特に身体部分の周りに形成されたループは、測定要素に沿って画定された中央長手方向軸線を通過する単一平面に提供される。本発明によるループ、従って測定要素の解かれた部分のこのような位置決めは、周囲長の測定の最適な精度を保証することを可能にする。実際、ループが単一平面に位置決めされるとすぐに、偏りは最小化される。
【0032】
有利には、本発明によれば、測定システムは、測定要素のためのロックシステム及び/又は戻りシステムが任意選択で取り付けられたスプリングリールである。ロックシステムは、有利には、物体/身体部分の周りの測定要素の位置決めを容易にするために、測定要素の少なくとも一部を解いた後、それをロックすることを可能にする。更に、物体/身体部分の周りの測定要素の配置に続いて、及び測定要素の遠位部分の接続手段への接続に続いて、測定要素戻りシステムが、周囲長が測定される物体/身体部分の周りへの測定要素の自動的且つ適切な配置を可能にすることが意図される。測定要素の解かれた部分は、測定装置の設置が容易であるという理由のために、概して測定される実際の周囲長より長いので、測定要素が物体/身体部分の輪郭と完全に一致することが保証されなればならない。これは、本発明によれば、測定要素、特に測定要素の解かれた部分のための(自動的)戻りシステムによって保証することができる。勿論、任意のタイプの適切なリールが本発明の範囲内にある。
【0033】
好ましくは、本発明によれば、測定システムは、5~5000gの間、好ましくは5~3000gの間、好ましくは15~1500gの間、より好ましくは15~1000gの間、有利には15~500gの間、より有利には15~150gの間の質量に関連する測定要素に張力を及ぼす、測定要素のための戻りシステム、例えば、スプリング又はモータを備える。
【0034】
より好ましくは、本発明によれば、測定要素のための戻りシステム、例えば、スプリング又はモータは、5~80gの間、好ましくは5~60gの間、好ましくは70~80の間の質量に関連する測定要素に張力を及ぼす戻りシステムである。更により好ましくは、測定要素のための戻りシステム、例えば、スプリング又はモータは、50g以上及び5000g以下、好ましくは70g以上及び5000g以下の質量に関連する測定要素に張力を及ぼす戻りシステムである。
【0035】
測定要素に及ぼされる張力は、本出願による再現性がある測定(リンパ浮腫、外傷性浮腫、圧縮ストッキングの製造、等)を実行することを可能にするために、周囲長の測定の対象となる用途に応じて事前に決定される。
【0036】
有利には、本発明による測定装置は、張力を測定することができるように、測定要素が張力をかけられていることを検出するために、張力センサ、好ましくはリールに収容された張力センサを備える。
【0037】
好ましくは、本発明によれば、リールの出口開口は、測定要素の断面と同様の断面を有する。このように、出口開口は、実際には、周囲長が測定される物体/身体部分の周りに正しく載置するように測定要素を案内する。特に、これらの2つの断面が類似しているという事実は、物体/身体部分の周りに形成されたループが、測定要素に画定された中央長手方向軸線を通過する単一の平面においてより望ましく提供されることを可能にする。本発明の意味の範囲内で、測定要素の幅が狭いほど、測定はより信頼性があり、正確で、且つ再現性があり、これは、特に、前腕の前部、脚、ふくらはぎ、又は形状が必ずしも円柱形であるとは限らない任意の他の部分で観察される測定要素の間隙を最小化することによって達成される。
【0038】
好ましくは、本発明によれば、接続要素を備える測定要素の遠位端は、接続手段と測定要素の遠位端との間の接続を保証するように接続手段と協働する。このような接続は、例えば、測定要素の遠位部分に存在する接続要素が接続手段に適合することを可能にする雄型-雌型システムによって確立されることができる。このような接続を保証することができる任意の他のタイプのシステム又は装置が、磁石を使用する締結又はVelcro(登録商標)を使用する締結のような、本発明の必須の部分であることは明らかである。
【0039】
好ましくは、本発明によれば、リールは、物体の周囲長、特に身体部分の周囲長を読み取るためのウィンドウを有する。
【0040】
有利には、本発明による測定装置は、
測定要素の解きから周囲長測定値を決定することができる電子測定モジュールと、
電子モジュールによって決定された周囲長測定値を表示するための表示手段と
を更に備える。
【0041】
この実施形態は、迅速に測定を行うことができるという利点を有し、表示手段は、操作者が周囲長測定値を直接読み取ることを可能にする。周囲長測定値を決定することができる電子モジュールの使用はまた、操作者の介在に起因する変動が測定装置の自動化/デジタル化によって厳しく制限されるので、物体の周囲長、特に身体部分の周囲長の測定のより良好な再現性を可能にする。周囲長の値が表示手段を使用して表示されるので、測定値の読み取りがまた容易である。
【0042】
好ましくは、本発明による測定装置は、電子モジュールによって決定された周囲長測定値を別の電子装置(例えば、スマートフォン)に通信するための通信手段を更に備える。通信手段を介した別の電子装置との測定装置の、例えば、ブルートゥース(登録商標)によるこの通信は、有利には、例えば、周囲長測定を実行する人による表示手段によって表示された測定値の再転写を回避することを可能にする。
【0043】
好ましくは、本発明による測定装置は、通信手段による電子モジュールによって決定された周囲長の送信(例えば、ブルートゥース送信による)を制御するための制御手段を更に備える。測定装置に含まれる制御手段を有することの利点は、操作者が、いつ周囲長測定値を、好ましくは表示手段(例えば、デジタル表示の場合)、好ましくは通信手段に、測定値が、別の電子デバイス、例えば、スマートフォンに通信されるように、通信するかを決定することができることである。
【0044】
有利には、本発明による装置は、張力センサ及び/又はモータを備え、張力はプログラムされることができ、この所定の張力に到達した場合に信号(例えば、可聴信号)がユーザに警告する。これは、測定要素が、周囲長が測定又は検査される物体/身体部分の周りに十分に強く引っ張られることを保証する。これは、特にストッキング又はスリーブの個別注文された個別の生産のための、信頼性があり、正確で、且つ再現性がある測定又は検査を達成するために十分な張力をかけることができるはずの包帯メーカーのような施術者にとって特に有利である。
【0045】
本発明はまた、本発明による測定装置と、測定装置の通信手段と通信することができる装置とを備えるアセンブリに関する。このアセンブリの利点は、周囲長測定値が、測定値を再転写する必要なしに通信手段と通信し、この結果、読み取り及び入力誤差を回避することができる装置において利用可能であることである。
【0046】
好ましくは、本発明によるアセンブリは、
装置は、長手方向要素において位置を画定することを可能にするデータを含むメモリを備え、
装置は、長手方向要素において位置を画定することを可能にするデータを送信するために、測定装置の通信手段と通信することができ、
表示手段は、長手方向要素における1つ以上の位置をユーザに示すために、データを表示することができる
ことを特徴とする。
【0047】
この実施形態の利点は、測定装置が、表示手段を介して、測定を行う操作者に、測定が行われるべき場所を示すことを可能にすることである。これは、より高速な測定を可能にする。これはまた、装置によって測定装置の表示手段に示され、従って、操作者に送信される間隔で、同じ物体又は同じ身体部分に対して複数の測定を行うことを可能にする。この結果、操作者は、行わなければならない測定に関する全ての情報を有する。これは、測定速度の向上及び測定の信頼性の向上を可能にする。測定の実行及び測定場所のスクロールは、制御手段を介して制御される。
【0048】
好ましくは、本発明による測定装置によれば、長手方向要素及び/又は測定要素は巻き取られることができる。例えば、長手方向要素及び/又は測定要素は、縫製の分野で使用されるもののような巻尺の形態にすることができ、通常、可撓性プラスチック材料又は高い引張強度を有する紙から作られ、これは、このような巻尺が、例えば、戻しスプリングを備える自動巻き取りシステムによって、手動又は自動の何れかで巻き取られることを可能にする。長手方向要素及び/又は測定要素を巻き取ることは、使用しない場合の測定装置のサイズを最小化するという利点を有し、それが省スペースの形態で保管され、容易に輸送されることを可能にする。加えて、長手方向要素及び/又は測定要素を巻き取ることができるという事実は、操作者が、測定を行う場合に本当に必要な部分のみを解くことを可能にし、長手方向要素及び/又は測定要素の未使用部分は、巻き取られたままで、コンパクトで、操作者の動きを妨げない。
【0049】
有利には、本発明による測定装置は、複数の固定接続領域を備える。本発明によれば、制限がない数の固定接続領域が長手方向要素において存在することができる。複数の固定接続領域が長手方向要素において存在する場合には、1人以上の操作者は、複数の測定を同時に行うことができ、これは、特に、相対的に長い長さを有する身体セグメント、例えば、脚において数センチメートルの間隔で周期的な測定を行う必要がある場合に、時間を節約する。
【0050】
好ましくは、本発明による測定装置によれば、長手方向要素及び/又は測定要素は、十分な引張強度を有する可撓性プラスチック又は紙のような可撓性材料で作られる。
【0051】
好ましくは、本発明によれば、長手方向要素並びに/又は測定要素並びに/又は遠位及び/若しくは近位ストラップは、プラスチック被覆布タイプの材料又は可撓性材料、例えば、シリコーン又は可撓性プラスチック材料で作られる。
【0052】
有利には、本発明による測定装置によれば、遠位及び/又は近位ストラップは取り外し可能である。例えば、遠位及び/又は近位ストラップは、長手方向要素に位置する雌型部材が締結される締結システムの雄型部材の形態の締結手段を備えることができる。それはまた、Velcro(登録商標)タイプの締結手段又は任意の他のタイプの適切な締結手段にすることができる。測定要素並びに/又は遠位及び/若しくは近位ストラップを長手方向要素から取り外すことができることによって、使用されていない場合に、測定装置のサイズを最小化することが可能になるだけでなく、例えば、測定要素が、問題の身体部分に応じて、より短く又はより長い長さ又は幅を有しなければならない場合に、測定要素を変えることが可能になる。
【0053】
例えば、本発明によれば、近位ストラップ及び/又は遠位ストラップは、再利用可能なColson(登録商標)タイプのカラーであり、すなわち、それは、閉じてから開くことができる。それはまた、単回使用のColson(登録商標)タイプのカラーにすることができ、すなわち、閉じることのみが意図される。この場合、カラーが単回使用の場合には、それは、周囲長が測定された物体の周りに配置された測定装置を取り外すために、切断されなければならない。
【0054】
有利には、本発明による測定装置によれば、遠位ストラップ及び/又は近位ストラップは、各々が閉鎖手段を備え、開位置及び閉位置を有する、第1及び第2の端部を有する目盛り付き又は目盛りのない長手方向ストリップであり、開位置は、第1および第2の端部が互いに離間する位置であり、一方、閉位置は、長手方向ストリップの第1の端部が前記第2の端部の上に折り畳まれる位置である。
【0055】
有利には、本発明によれば、遠位ストラップは、周囲長が測定される物体の形状に関係なく、特に周囲長が測定される身体部分の解剖学的形状に関係なく、任意の取り付けを容易にするために、遠位ストラップに沿って交互に配置された雄型及び雌型の両方の取り付けシステムを有するストラップである。この結果、例えば、これは、遠位ストラップの取り付けが、周囲長の測定を行う操作者に関係なく、正確で且つ信頼性がある測定が行われることを可能にするために、頑丈であり、所定の位置に留まるように、交差による二重取り付けが実現されることができる、足首で興味深い。
【0056】
好ましくは、本発明による測定装置によれば、閉鎖手段は、雄型-雌型システム、磁気システム、スナップ閉鎖、押しボタン閉鎖、又は例えば、Velcro(登録商標)タイプの面ファスナーからなる群から選択される。このような閉鎖手段は、それが単純な引っ張り又は押す動きで迅速に開閉することができるので、特に実用的である。任意の他のタイプの適切な閉鎖手段がまた、本発明の目的であることが理解される。
【0057】
任意選択で、本発明によれば、遠位及び/又は近位ストラップは、長手方向要素に沿って摺動することができるスライダに装着される。
【0058】
本発明によれば、例えば、リールに関連する可撓性長手方向要素は、ストラップ、例えば、近位ストラップに、基部を有する接続要素によって接続されることができ、基部の湾曲は、それを、周囲長が測定される物体の表面、例えば、身体部分の表面に一致させることを可能にする。この基部は、ストラップ(例えば、近位ストラップ)がそれに接続されるために通過するスロットを有することができる。基部は、特に可撓性長手方向要素がリールに関連する場合に、リールが挿入されることができる壁部が延伸するプレートに関連することができる。プレートは、可撓性長手方向要素及び/又はリールがプレートに接続されることができるように、可撓性長手方向要素及び/又はリールに位置する対応する雄型又は雌型部材と協働する雄型又は雌型部材を備えることができる。任意選択で、プレートは回転可能であり、これは、可撓性長手方向要素及び/リールはリールを配向することを可能にし、この結果、周囲長が測定される物体又は身体部分との可撓性長手方向要素の位置合わせを容易にし、箱内の本発明によるデバイスの保管を用意にする。勿論、本発明によれば、リールの存在は不可欠ではなく、可撓性長手方向要素は、プレートに直接接続されることができ、プレートが存在しない場合には、接続要素の基部に直接接続されることさえできる。プレートの存在は不可欠ではなく、可撓性長手方向要素及び/又はリールは、接続要素に直接接続されることができる。
【0059】
本発明による身体セグメントの周囲長を測定するための装置の更なる実施形態は、添付の特許請求の範囲に示される。
【0060】
本発明の更なる目的は、物体、特に身体部分の周囲長を測定するためのキットであって、キットは、
物体に沿って、特に身体部分に沿って取り付けられるように配置されている、第1の長手方向を有する目盛り付き又は目盛りのない可撓性長手方向要素であって、可撓性長手方向要素は、取り外し可能若しくは取り外し不可能な遠位ストラップ、及び/又は取り外し可能若しくは取り外し不可能な近位ストラップに接続され、各々は長手方向に実質的に垂直な平面に設けられ、異なる固定接続領域を備える可撓性長手方向要素と、
目盛り付き又は目盛りのない可撓性測定要素のリールの形態である測定システムであって、測定要素が測定位置にある場合に、物体の周り、特に身体部分の周りに取り付けられてループを形成するように配置された測定システムと
を備え、
測定システムは、
測定要素の少なくとも1つの解かれた部分の排出を可能にするように配置された少なくとも1つの壁部及び出口開口であって、測定要素の少なくとも1つの解かれた部分は、出口開口と測定要素の遠位端との間に画定され、測定要素の遠位端は接続要素を備える、少なくとも1つの壁部及び出口開口と、
測定要素の遠位端の接続要素のための接続手段と、
可撓性長手方向要素の異なる固定接続領域の少なくとも1つへの測定システムの接続を保証することを可能にする接続部材であって、出口開口と測定要素の遠位端の接続要素のための接続手段との間の測定システムの壁部に位置する接続部材と
を備える。
【0061】
身体部分の周囲長を測定するためのこのようなキットは、上記のような身体部分の周囲長を測定するための装置を有するために、容易に且つ迅速に組み立てることができる少数の要素を備える。このキットは、本発明の全ての不可欠な要素を含有する。
【0062】
本発明による身体セグメントの周囲長を測定するためのキットの他の実施形態は、添付の特許請求の範囲に示される。
【0063】
本発明の他の特徴、詳細、及び利点は、限定されることなく、添付の図面を参照して、以下に与えられる説明から明らかになる。
【0064】
本発明はまた、本発明による測定装置の使用、及び物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための本発明によるキットの使用に関する。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【
図1】物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、装着された形態の本発明による周囲長測定装置の例を示す。
【
図2A】物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、本発明による測定装置の測定システムの例を示す。
【
図2B】物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、本発明による測定装置の測定システムの例を示す。
【
図2C】物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、本発明による測定装置の測定システムの例を示す。
【
図3】物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、装着された形態の本発明による周囲長測定装置の別の実施形態を示す。
【
図4A】物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、本発明による測定装置の測定システムの別の実施形態を示す。
【
図4B】物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、本発明による測定装置の測定システムの別の実施形態を示す。
【
図4C】物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、本発明による測定装置の測定システムの別の実施形態を示す。
【
図5】物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、本発明による測定装置の測定システムの別の実施形態を示す。
【
図6】物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、装着された形態の本発明による物体の周囲長を測定するための装置の別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0066】
図面において、同一又は類似の要素は同じ参照番号を有する。
【0067】
図1は、物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、装着された形態の本発明による周囲長測定装置を示す。この測定装置は、第1の長手方向を有し、物体に沿って、特に身体部分に沿って取り付けられるように配置されている、可撓性長手方向要素1のリール10を備える。この可撓性長手方向要素1は、遠位ストラップ及び近位ストラップ(示されていない)に接続される。更に、この可撓性長手方向要素1は、一定の間隔で位置する穿孔の形態の異なる固定接続領域2、2’、2”を備える。
【0068】
加えて、示されるように、本発明による測定装置は測定システム3を備え、測定システム3は、測定システム3の可撓性長手方向要素1の異なる固定接続領域2、2’、2”の少なくとも1つのへの接続を保証する突起の形態の接続部材4を備える。リールの形態の測定システム3の可撓性長手方向要素1の異なる固定接続領域2、2’、2”の少なくとも1つへの接続を保証することを可能にする、この接続部材4は、出口開口6と測定要素5の遠位端の接続要素7のための接続手段8との間の測定システム3の壁部に位置する。
【0069】
示される実施形態によれば、測定システム3は、測定要素5が測定位置にある場合に、物体の周り、特に身体部分の周りに取り付けられ、ループを形成するように配置された可撓性測定要素5のリールの形態である。示されるように、測定システム3は、測定要素5の少なくとも1つの解かれた部分の排出を可能にするように配置された出口開口6を有し、測定要素5の遠位端は、円柱の形態の接続要素7を備える。測定システム3はまた、物体の周り、特に周囲長が測定される身体部分の周りにループを形成及び維持することを可能にする、測定要素5の遠位端の接続要素7のための接続手段8を備える。
【0070】
実際には、身体部分の周囲長の測定を行う場合に、操作者は最初にこの身体部分に沿って長手方向要素1を配置する。これを行うために、好ましくは、長手方向要素1は、遠位ストラップ及び/又は近位ストラップ(示されていない)を使用して身体部分に締結/接続され、遠位ストラップ及び/又は近位ストラップは、好ましくは、固定された解剖学的ランドマーク(関節又は骨の領域)に位置決めされ、これは、遠位ストラップ及び/又は近位ストラップが少なくとも一方向にロックされることを保証する。そして、操作者は、突起の形態の接続部材4を長手方向要素1の異なる固定接続領域2、2’、2”の1つに挿入することによって測定システム3を接続する。固定接続領域2、2’、2”の選択は、周囲長が測定される身体部分に沿った位置に応じて行われる。突起の形態の接続部材4の異なる固定接続領域2、2’、2”の1つへの挿入/接続に続いて、測定システム3は、長手方向要素1に固定的に配置され、そして、操作者は、身体部分の周りにループを形成するために、リールの形態の測定システム3から解くことができる。円柱の形態の接続要素7を接続手段8に挿入及び接続することによって、ループが身体部分の周りに保持され、身体部分の周囲長の測定が行われることができる。
【0071】
示される実施形態によれば、測定システムは、測定要素5をロックし、戻すためのシステムのための制御手段9を備える。上記に示されるように、これは、測定要素5の容易な位置決めを、その解かれた部分をロックし、それを、周囲長が測定される身体部分に接触して密接に一致するように戻すことによって、保証することを可能にする。
【0072】
図2A、
図2B、及び
図2Cは、物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、本発明による測定装置の測定システムを示す。
図2Aは、測定要素5の一部の解きを示し、一方、
図2B及び
図2Cは、ループが測定要素5で形成され、接続部材4がループの内側に位置することを示す。示されるように、測定システム3は、測定された周囲長の値を読み取ることを可能にする読み取りウィンドウ11を備える。
【0073】
図3は、物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、装着された形態の本発明による周囲長測定装置の別の実施形態を示す。この実施形態は、より顕著な隆起又は突起を有し、端部において、接続要素7の接続手段8、測定要素5の少なくとも1つの解かれた部分の排出を可能にするように配置された出口開口6、及び接続部材4がある測定システムの形状を除いて、
図1に示されるものと同一である。このような構成は、薄い物体又は身体部分(例えば、指、但し周囲長が短い)の周囲長を測定するために、すなわち、長い周囲長の測定を除外することなく、短い周囲長を有する物体又は身体部分の周囲長を測定するために好ましい。換言すれば、測定システムのこのような構成は、測定された周囲長に関係なく正確で信頼性がある測定を保証することによって、本発明による測定装置を多用途にする。
【0074】
図4A、
図4B、及び
図4Cは、物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、本発明による測定装置の測定システムの別の実施形態を示す。これらの実施形態は、より顕著な隆起又は突起を有し、端部において、接続要素7の接続手段8、測定要素5の少なくとも1つの解かれた部分の排出を可能にするように配置された出口開口6、及び接続部材4がある測定システムの形状を除いて、
図2A、
図2B、及び
図2Cに示されるものと同一である。このような構成は、薄い物体又は身体部分の周囲長を測定するために、すなわち、長い周囲長の測定を除外することなく、短い周囲長を有する物体又は身体部分の周囲長を測定するために好ましい。換言すれば、測定システムのこのような構成は、測定された周囲長に関係なく正確で信頼性がある測定を保証することによって、本発明による測定装置を多用途にする。
【0075】
図5は、物体の周囲長を測定するための、特に身体部分の周囲長を測定するための、本発明による測定装置の測定システムの別の実施形態を示す。このような構成は、薄い物体又は身体部分の周囲長を測定するために、すなわち、長い周囲長の測定を除外することなく、短い周囲長を有する物体又は身体部分の周囲長を測定するために更に好ましい。換言すれば、測定システムのこのような構成は、測定された周囲長に関係なく正確で信頼性がある測定を保証することによって、本発明による測定装置を多用途にする。
【0076】
図6は、装着された形態の本発明による周囲長測定装置の実施形態を示す。
図1及び
図3に示されるものと同じ要素が繰り返されるが、可撓性長手方向要素1のリール10は、接続要素Cによって近位ストラップSpに接続される。示される実施形態によれば、この接続要素Cは基部Bを有し、その湾曲は、周囲長が測定される物体の表面、例えば、身体部分の表面と一致させることを可能にする。この基部Bは、近位ストラップがそれに接続されるために通過するスロットFを有する。示される実施形態によれば、基部Bは、プレートPLに関連し、それから、リール10が間に挿入されることができる壁部pが延伸する。プレートPLは、リール10がプレートPに接続されることができるように、リール10に位置する対応する雄型又は雌型部材と協働する雄型又は雌型部材を備えることができる。任意選択で、プレートPは回転式である。示されるように、本発明による周囲長測定装置はまた、雄型(留め金)及び雌型(穴)接続要素を備える遠位ストラップSdを有する。
【0077】
本発明は、純粋に例示のために提供され、限定的であると見なされるべきではない特定の実施形態に関連して説明されている。一般的に、本発明が上記に例示及び/又は説明された例に限定されないことは当業者には明らかである。
【0078】
動詞「備える(comprise)」、「含む(include)」、「含有する(contain)」、又は任意の他の変形、及びそれらの活用の使用は、言及されたもの以外の要素の存在を決して排除しない。
【0079】
要素を導入するための不定冠詞「a」若しくは「an」、又は定冠詞「the」の使用は、これらの要素の複数の存在を排除しない。