(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-02
(45)【発行日】2024-07-10
(54)【発明の名称】液供給ユニット、基板処理装置、そして、基板処理方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/304 20060101AFI20240703BHJP
【FI】
H01L21/304 648F
H01L21/304 648K
H01L21/304 643A
(21)【出願番号】P 2022186365
(22)【出願日】2022-11-22
【審査請求日】2022-11-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0178482
(32)【優先日】2021-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,イン リュ
(72)【発明者】
【氏名】イ,ム ヒョン
【審査官】井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-192864(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する装置において、
内部に処理空間を提供するコップと、
前記処理空間に基板を支持して基板を回転させる支持ユニットと、
前記基板に処理液を供給するノズルと、そして
前記ノズルに前記処理液を供給する液供給ユニットを含むが、
前記液供給ユニットは、
処理液を貯蔵するタンク
と、を含み、
前記タンクは、
内部に処理液が貯蔵される空間を有するハウジングと、
前記ハウジングに結合されて前記ハウジング内の処理液を循環させる循環ラインと、
前記循環ラインに設置されて処理液を加熱するヒーターユニットと、そして
前記循環ライン内に残留する処理液を排出し、排液バルブが設置される排液ラインを含
み、
前記液供給ユニットは、前記ヒーターユニットに冷却ガスを供給し、冷却バルブが設置される冷却ガス供給ラインと、を含む基板処理装置。
【請求項2】
前記冷却ガス供給ラインは前記循環ラインに結合される請求項
1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記冷却ガス供給ラインは前記ヒーターユニットより下流で前記循環ラインに結合される請求項
2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記冷却ガス供給ラインは前記ヒーターユニットを向ける方向に冷却ガスを供給するように前記循環ラインに連結される請求項
3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記冷却ガス供給ラインは前記ハウジングに結合される請求項
1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
基板を処理する装置において、
内部に処理空間を提供するコップと、
前記処理空間に基板を支持して基板を回転させる支持ユニットと、
前記基板に処理液を供給するノズルと、そして
前記ノズルに前記処理液を供給する液供給ユニットを含むが、
前記液供給ユニットは、
処理液を貯蔵するタンクと、を含み、
前記タンクは、
内部に処理液が貯蔵される空間を有するハウジングと、
前記ハウジングに結合されて前記ハウジング内の処理液を循環させる循環ラインと、
前記循環ラインに設置されて処理液を加熱するヒーターユニットと、そして
前記循環ライン内に残留する処理液を排出し、排液バルブが設置される排液ラインを含み、
前記循環ラインにはポンプユニットが設置され、
前記排液ラインは前記ポンプユニットと前記ヒーターユニットとの間で前記循環ラインに連結される
、基板処理装置。
【請求項7】
前記循環ラインは、
その長さ方向が上下方向に提供される第1ラインと、
前記第1ラインから延長され、前記第1ラインより上流に提供されるように前記ハウジングに連結される第2ラインと、
前記第1ラインから延長され、前記第1ラインより下流に提供されるように前記ハウジングに結合される第3ラインを含み、
前記第1ラインにはポンプユニットが設置され、
前記冷却ガス供給ラインは前記第3ラインに連結され、
前記排液ラインは前記第1ラインに連結される請求項
1乃至請求項
5のうちで何れか一つに記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記
冷却ガス供給ラインは前記ハウジングに結合され、
前記ハウジングにはその内部雰囲気を排気するベントラインが結合される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項9】
基板を処理する基盤処理装置において、
内部に処理空間を提供するコップと、
前記処理空間に基板を支持して基板を回転させる支持ユニットと、
前記基板に処理液を供給するノズルと、そして
前記ノズルに前記処理液を供給する液供給ユニットを含むが、
前記液供給ユニットは、
処理液を貯蔵するタンクと、を含み、
前記タンクは、
内部に処理液が貯蔵される空間を有するハウジングと、
前記ハウジングに結合されて前記ハウジング内の処理液を循環させる循環ラインと、
前記循環ラインに設置されて処理液を加熱するヒーターユニットと、そして
前記循環ライン内に残留する処理液を排出し、排液バルブが設置される排液ラインを含み、
前記循環ラインにはポンプユニットが設置され、
前記基板処理装置は前記液供給ユニットを制御する制御機をさらに含み、
前記制御機は、
正常モードでは前記排液バルブを閉鎖した状態で前記ハウジング内の処理液を前記循環ラインを通じて循環させながら前記ヒーターユニットに前記処理液を加熱し、非常モードでは前記排液バルブを開放状態に変更して前記循環ライン内に残留する処理液を前記排液ラインに排出するように前記液供給ユニットを制御し、
前記非常モードでは前記ポンプユニットの動作が停止される
、基板処理装置。
【請求項10】
前記循環ラインにはポンプユニットが設置され、
前記基板処理装置は前記液供給ユニットを制御する制御機をさらに含み、
前記制御機は、
正常モードでは前記排液バルブを閉鎖した状態で前記ハウジング内の処理液を前記循環ラインを通じて循環させながら前記ヒーターユニットで前記処理液を加熱し、非常モードでは前記排液バルブを開放状態に変更して前記循環ライン内に残留する処理液を前記排液ラインに排出し、前記冷却バルブを開放して前記冷却ガスを前記循環ラインに供給するように前記液供給ユニットを制御し、
前記非常モードでは前記ポンプユニットの動作が停止される請求項
1乃至請求項
5のうちで何れか一つに記載の基板処理装置。
【請求項11】
処理液を供給する液供給ユニットにおいて、
内部に処理液が貯蔵される空間を有するハウジングと、
前記ハウジングに結合されて前記ハウジング内の処理液を循環させる循環ラインと、
前記循環ラインに設置されて処理液を加熱するヒーターユニットと、
前記循環ラインに設置されるポンプユニットと、そして
前記循環ライン内に残留する処理液を排出し、排液バルブが設置される排液ラインを含
み、
前記排液ラインは前記ポンプユニットと前記ヒーターユニットとの間で前記循環ラインに連結される、基板処理装置。
【請求項12】
処理液を供給する液供給ユニットにおいて、
内部に処理液が貯蔵される空間を有するハウジングと、
前記ハウジングに結合されて前記ハウジング内の処理液を循環させる循環ラインと、
前記循環ラインに設置されて処理液を加熱するヒーターユニットと、
前記循環ラインに設置されるポンプユニットと、そして
前記循環ライン内に残留する処理液を排出し、排液バルブが設置される排液ラインを含み、
前記液供給ユニットは前記ヒーターユニットに冷却ガスを供給し、冷却バルブが設置される冷却ガス供給ラインをさらに有する
、基板処理装置。
【請求項13】
処理液を供給する液供給ユニットにおいて、
内部に処理液が貯蔵される空間を有するハウジングと、
前記ハウジングに結合されて前記ハウジング内の処理液を循環させる循環ラインと、
前記循環ラインに設置されて処理液を加熱するヒーターユニットと、
前記循環ラインに設置されるポンプユニットと、そして
前記循環ライン内に残留する処理液を排出し、排液バルブが設置される排液ラインを含み、
前記液供給ユニットは前記液供給ユニットに提供されたバルブらを制御する制御機をさらに含み、
前記制御機は、
正常モードでは前記排液バルブを閉鎖した状態で前記ハウジング内の処理液を、前記循環ラインを通じて循環させながら前記ヒーターユニットで前記処理液を加熱し、非常モードでは前記排液バルブを開放状態に変更して前記循環ライン内に残留する処理液を前記排液ラインに排出するように前記バルブらを制御し、
前記非常モードは前記ポンプユニットの動作が停止される
、基板処理装置。
【請求項14】
前記液供給ユニットは前記液供給ユニットに提供されるバルブらを制御する制御機をさらに含み、
前記制御機は、
正常モードでは前記排液バルブを閉鎖した状態で前記ハウジング内の処理液を前記循環ラインを通じて循環させながら前記ヒーターユニットで前記処理液を加熱し、非常モードでは前記排液バルブを開放状態に変更して前記循環ライン内に残留する処理液を前記排液ラインに排出し、前記冷却バルブを開放して前記冷却ガスを前記循環ラインに供給するように前記バルブらを制御する請求項
12に記載の基板処理装置。
【請求項15】
基板を処理する方法において、
タンクのハウジング内の処理液を前記ハウジングに結合された循環ラインを通じて循環させながら前記循環ラインに設置されたヒーターユニットに前記処理液を加熱して前記処理液の温度を調節し、
正常モードでは温度調節された処理液を基板に供給して基板を処理し、
非常モードでは前記循環ライン内の処理液を前記循環ラインに連結された排液ラインを通じて前記循環ライン外部に排出する基板処理方法。
【請求項16】
前記非常モードで前記循環ラインに設置されるポンプユニットの動作は停止され、
前記非常モードでは前記循環ラインに冷却ガスを供給して前記冷却ガスに前記ポンプユニットを冷却する請求項
15に記載の基板処理方法。
【請求項17】
前記循環ラインにはポンプユニットが設置され、
前記排液ラインは前記ポンプユニットと前記ヒーターユニットとの間で前記循環ラインに連結される請求項
15または請求項
16に記載の基板処理方法。
【請求項18】
前記処理液はリン酸を含む請求項
16に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理方法及び基板処理装置に関するものであり、より詳細には、基板に高温の液を供給する液供給ユニット、そして、基板処理装置及び基板処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体工程は、基板上に薄膜、異物、パーティクルなどを洗浄する工程を含む。これらの工程は、パターン面が上または下に向けるように基板をスピンヘッド上において、スピンヘッドを回転させた状態で基板上に処理液を供給し、以後ウェハーを乾燥することでなされる
最近では処理液にリン酸水溶液のような高温の液が使用される。例えば、リン酸水溶液はリン酸と水を含む。液供給ユニットは供給タンク、液供給ライン、そして、ノズルを有する。供給タンクはリン酸水溶液の温度及びリン酸の濃度が工程条件に合うように調節される。濃度及び温度が調節されたリン酸水溶液は、液供給ラインを通じて供給タンクからノズルに供給される。
【0003】
図1は、供給タンク900の一例を概略的に見せてくれる図面である。
図1を参照すれば、供給タンク900はハウジング920及び循環ライン940を有する。また、ハウジング920には外部からハウジング920に液が供給される液流入ライン960、ハウジング920内の廃液を排出する廃液排出ライン950、そして、ハウジング920内で蒸発した水蒸気を排気するベントライン970が連結される。
【0004】
循環ライン940にはポンプ942及びヒーター944が設置される。ハウジング920内のリン酸水溶液は循環ライン940に沿って流動しながらヒーター944によって加熱される。循環ライン940を通じて循環する間加熱によってリン酸水溶液で水が蒸発されることで、リン酸水溶液内のリン酸の濃度が調節される。
【0005】
一般に、リン酸は150℃より高い温度で基板に供給されるので、ヒーター944は非常に高い温度を維持する。しかし、工程進行時装置に非常状況が発生される場合、ポンプ942とヒーター944の動作がすべて停止される。非常状況は工程が進行中に処理液の漏水が発生するか、または処理液の温度や流量などが設定範囲から脱した場合など多様な場合に発生される。
【0006】
リン酸水溶液が循環ライン940を通じて循環する間に非常状況が発生してポンプ942が停止されれば、ヒーター944の残熱によって循環ライン940内に残留するリン酸水溶液の温度が200℃以上に上昇されることがある。この場合、高温のリン酸水溶液と接触されている部品ら(複数の部品のこと。以下においては部材等の名詞+「ら」は、複数の部材等のことを示す)が損傷されることがある。ヒーター944に提供されたポートと配管を連結に使用される部品が損傷される場合には循環ライン940でリン酸水溶液が漏水されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国特許公開第10-2017-0139453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、装置に非常状況が発生してポンプの動作が停止される場合にもタンクに提供された循環ラインで液がヒーターの残熱によって高い温度で加熱されることを防止することができる基板処理装置及び方法、そして、これに使用される液供給ユニットを提供することを一目的とする。
【0009】
本発明の目的はこれに制限されないし、言及されなかったまた他の目的らは下の記載から当業者に明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、基板を処理する装置を提供する。一実施例によれば、基板処理装置は内部に処理空間を提供するコップ、前記処理空間に基板を支持して基板を回転させる支持ユニット、前記基板に処理液を供給するノズル、そして、前記ノズルに前記処理液を供給する液供給ユニットを含み、前記液供給ユニットは処理液を貯蔵するタンクを含み、前記タンクは内部に処理液が貯蔵される空間を有するハウジング、前記ハウジングに結合されて前記ハウジング内の処理液を循環させる循環ライン、前記循環ラインに設置されて処理液を加熱するヒーターユニット、そして、前記循環ライン内に残留する処理液を排出し、排液バルブが設置される排液ラインを含む。
【0011】
一例によれば、前記液供給ユニットは前記ヒーターユニットに冷却ガスを供給し、冷却バルブが設置される冷却ガス供給ラインをさらに含むことができる。
【0012】
一例によれば、前記冷却ガス供給ラインは前記循環ラインに結合されることができる。
【0013】
一例によれば、前記冷却ガス供給ラインは前記ヒーターユニットより下流で前記循環ラインに結合されることができる。
【0014】
一例によれば、前記冷却ガス供給ラインは前記ヒーターユニットを向ける方向にクーリングガスを供給するように前記循環ラインに結合されることができる。
【0015】
他の例によれば、前記冷却ガス供給ラインは前記ハウジングに結合されることができる。
【0016】
一例によれば、前記循環ラインにはポンプユニットが設置され、前記排液ラインは前記ポンプユニットと前記ヒーターユニットとの間で前記循環ラインに連結されることができる。
【0017】
一例によれば、前記循環ラインはその長さ方向が上下方向に提供される第1ライン、前記第1ラインから延長され、前記第1ラインより上流に提供されるように前記ハウジングに連結される第2ライン、そして、前記第1ラインから延長され、前記第1ラインより下流に提供されるように前記ハウジングに結合される第3ラインを含み、前記第1ラインにはポンプユニットが設置され、前記冷却ガス供給ラインは前記第3ラインに連結され、前記排液ラインは前記第1ラインに連結されることができる。
【0018】
一例によれば、前記冷却ガス供給ラインは前記ハウジングに結合され、前記ハウジングにはその内部雰囲気を排気するベントラインが結合されることができる。
【0019】
一例によれば、前記基板処理装置は前記液供給ユニットを制御する制御機をさらに含み、前記制御機は正常モードでは前記排液バルブを閉鎖(closed)した状態で前記ハウジング内の処理液を前記循環ラインを通じて循環させながら前記ヒーターユニットで前記処理液を加熱し、非常モードでは前記排液バルブを開放(open)状態に変更して前記循環ライン内に残留する処理液を前記排液ラインに排出するように前記液供給ユニットを制御し、前記非常モードでは前記ポンプユニットの動作が停止されることがある。
【0020】
一例によれば、前記基板処理装置は前記液供給ユニットを制御する制御機をさらに含み、前記制御機は正常モードでは前記排液バルブを閉鎖(closed)した状態で前記ハウジング内の処理液を前記循環ラインを通じて循環させながら前記ヒーターユニットで前記処理液を加熱し、非常モードでは前記排液バルブを開放(open)状態に変更して前記循環ライン内に残留する処理液を前記排液ラインに排出し、前記冷却バルブを開放して前記冷却ガスを前記循環ラインに供給するように前記液供給ユニットを制御して、前記非常モードでは前記ポンプユニットの動作が停止されることができる。
【0021】
また、本発明は処理液を供給する液供給ユニットを提供する。一実施例によれば、液供給ユニットは内部に処理液が貯蔵される空間を有するハウジング、前記ハウジングに結合されて前記ハウジング内の処理液を循環させる循環ライン、前記循環ラインに設置されて処理液を加熱するヒーターユニット、前記循環ラインに設置されるポンプユニット、そして、前記循環ライン内に残留する処理液を排出し、排液バルブが設置される排液ラインを含む。
【0022】
一例によれば、前記排液ラインは前記ポンプユニットと前記ヒーターユニットとの間で前記循環ラインに連結されることができる。
【0023】
一例によれば、前記液供給ユニットは前記ヒーターユニットに冷却ガスを供給し、冷却バルブが設置される冷却ガス供給ラインをさらに有することができる。
【0024】
一例によれば、前記液供給ユニットは前記液供給ユニットに提供されたバルブらを制御する制御機をさらに含み、前記制御機は正常モードでは前記排液バルブを閉鎖(closed)した状態で前記ハウジング内の処理液を前記循環ラインを通じて循環させながら前記ヒーターユニットに前記処理液を加熱し、非常モードでは前記排液バルブを開放(open)状態に変更して前記循環ライン内に残留する処理液を前記排液ラインに排出するように前記バルブらを制御し、前記非常モードは前記ポンプユニットの動作が停止されることがある。
【0025】
一例によれば、前記液供給ユニットは前記液供給ユニットに提供されたバルブら(複数のバルブのこと。以下同じ)を制御する制御機をさらに含み、前記制御機は正常モードでは前記排液バルブを閉鎖(closed)した状態で前記ハウジング内の処理液を前記循環ラインを通じて循環させながら前記ヒーターユニットに前記処理液を加熱し、非常モードでは前記排液バルブを開放(open)状態に変更して前記循環ライン内に残留する処理液を前記排液ラインに排出し、前記冷却バルブを開放して前記冷却ガスを前記循環ラインに供給するように前記バルブらを制御することができる。
【0026】
また、本発明は基板を処理する方法を提供する。一実施例によれば、基板処理方法はタンクのハウジング内の処理液を前記ハウジングに結合された循環ラインを通じて循環させながら前記循環ラインに設置されたヒーターユニットで前記処理液を加熱して前記処理液の温度を調節し、正常モードでは温度調節された処理液を基板に供給して基板を処理し、非常モードでは前記循環ライン内の処理液を前記循環ラインに連結された排液ラインを通じて前記循環ライン外部に排出する。
【0027】
一例によれば、前記非常モードで前記循環ラインに設置されるポンプユニットの動作は停止され、前記非常モードでは前記循環ラインに冷却ガスを供給して前記冷却ガスで前記ポンプユニットを冷却することができる。
【0028】
一例によれば、前記排液ラインは前記ポンプユニットと前記ヒーターユニットの間で前記循環ラインに連結されることができる。
【0029】
一例によれば、前記処理液はリン酸を含むことができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の一実施例によれば、供給タンクで非常状況が発生される場合にもヒーターの残熱によって液が高い温度で加熱されることを防止することができる。
【0031】
また、本発明の一実施例によれば、供給タンクで非常状況が発生される場合に高温で加熱された処理液によって供給タンク内の部品が損傷されることを防止することができる。
【0032】
本発明の効果が上述した効果らに限定されるものではなくて、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】一般な液供給ユニットの構造を概略的に見せてくれる図面である。
【
図2】本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる平面図である。
【
図3】
図2の液処理チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。
【
図4】本発明の一実施例による液供給ユニットの一例を概略的に見せてくれる図面である。
【
図5】
図4のヒーターユニットの一例を概略的に見せてくれる図面である。
【
図6】
図4の液供給ユニットの正常モード及び非常モードで供給タンクに提供されたバルブらの開閉状態と循環ラインで流体の流れを見せてくれる図面である。
【
図7】同じく、
図4の液供給ユニットの正常モード及び非常モードで供給タンクに提供されたバルブらの開閉状態と循環ラインで流体の流れを見せてくれる図面である。
【
図8】同じく、
図4の液供給ユニットの正常モード及び非常モードで供給タンクに提供されたバルブらの開閉状態と循環ラインで流体の流れを見せてくれる図面である。
【
図9】
図4の液供給ユニットで冷却ガス供給ラインの変形例を見せてくれる図面である。
【
図10】同じく、
図4の液供給ユニットで冷却ガス供給ラインの変形例を見せてくれる図面である。
【
図11】
図4の液供給ユニットの他の実施例を概略的に見せてくれる図面である。
【
図12】
図11の液供給ユニットの正常モード及び非常モードで供給タンクに提供されたバルブらの開閉状態と循環ラインで流体の流れを見せてくれる図面である。
【
図13】同じく、
図11の液供給ユニットの正常モード及び非常モードで供給タンクに提供されたバルブらの開閉状態と循環ラインで流体の流れを見せてくれる図面である。
【
図14】同じく、
図11の液供給ユニットの正常モード及び非常モードで供給タンクに提供されたバルブらの開閉状態と循環ラインで流体の流れを見せてくれる図面である。
【
図15】
図4の液供給ユニットのまた他の実施例を概略的に見せてくれる図面である。
【
図16】
図15の液供給ユニットの正常モード及び非常モードで供給タンクに提供されたバルブらの開閉状態と循環ラインで流体の流れを見せてくれる図面である。
【
図17】同じく、
図15の液供給ユニットの正常モード及び非常モードで供給タンクに提供されたバルブらの開閉状態と循環ラインで流体の流れを見せてくれる図面である。
【
図18】同じく、
図15の液供給ユニットの正常モード及び非常モードで供給タンクに提供されたバルブらの開閉状態と循環ラインで流体の流れを見せてくれる図面である。
【
図19】液供給ユニットと液処理チャンバの結合状態を概略的に見せてくれる図面である。
【
図20】同じく、液供給ユニットと液処理チャンバの結合状態を概略的に見せてくれる図面である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施例を添付された図面らを参照してより詳細に説明する。本発明の実施例はさまざまな形態で変形することができるし、本発明の範囲が以下の実施例らに限定されることで解釈されてはいけない。本実施例は当業界で平均的な知識を有した者に本発明をさらに完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されたものである。
【0035】
図2は、本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる平面図である。
【0036】
図2を参照すれば、基板処理装置はインデックスモジュール10、処理モジュール20、そして、制御機30を含む。一実施例によって、インデックスモジュール10と処理モジュール20は一方向に沿って配置される。以下、インデックスモジュール10と処理モジュール20が配置された方向を第1方向92といって、上部から眺める時第1方向92と垂直な方向を第2方向94といって、第1方向92及び第2方向94にすべて垂直な方向を第3方向96という。
【0037】
インデックスモジュール10は基板(W)が収納された容器80から基板(W)を処理モジュール20に返送し、処理モジュール20で処理が完了された基板(W)を容器80に収納する。インデックスモジュール10の長さ方向は第2方向94に提供される。インデックスモジュール10はロードポート12(loadport)とインデックスフレーム14を有する。インデックスフレーム14を基準にロードポート12は処理モジュール20の反対側に位置される。基板(W)らが収納された容器80はロードポート12に置かれる。ロードポート12は複数個が提供されることができるし、複数のロードポート12は第2方向94に沿って配置されることができる。
【0038】
容器80としては前面開放一体式ポッド(Front Open Unified Pod:FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。容器80はオーバーヘッドトランスファー(Overhead Transfer)、オーバーヘッドコンベヤー(Overhead Conveyor)、または自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート12に置かれることができる。
【0039】
インデックスフレーム14にはインデックスロボット120が提供される。インデックスフレーム14内には長さ方向が第2方向94に提供されたガイドレール140が提供され、インデックスロボット120はガイドレール140上で移動可能に提供されることができる。インデックスロボット120は基板(W)が置かれるハンド122を含んで、ハンド122は前進及び後進移動、第3方向96を軸にした回転、そして、第3方向96に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド122は複数個が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド122らはお互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0040】
処理モジュール20はバッファーユニット200、返送チャンバ300、そして、処理チャンバ400を含む。バッファーユニット200は処理モジュール20に搬入される基板(W)と処理モジュール20から搬出される基板(W)が一時的にとどまる空間を提供する。処理チャンバ400は基板(W)上に液を供給して基板(W)を液処理する処理工程を遂行する。返送チャンバ300はバッファーユニット200及び液処理チャンバ400の間に基板(W)を返送する。
【0041】
返送チャンバ300はその長さ方向が第1方向92に提供されることができる。バッファーユニット200はインデックスモジュール10と返送チャンバ300の間に配置されることができる。液処理チャンバ400は複数個提供され、返送チャンバ300の側部に配置されることができる。液処理チャンバ400と返送チャンバ300は第2方向94に沿って配置されることができる。バッファーユニット200は返送チャンバ300の一端に位置されることができる。
【0042】
一例によれば、液処理チャンバ400らは返送チャンバ300の両側にそれぞれ配置される。返送チャンバ300の両側それぞれで液処理チャンバ400らは第1方向92及び第3方向96に沿ってそれぞれAXB(A、Bはそれぞれ1または1より大きい自然数)配列で提供されることができる。
【0043】
返送チャンバ300は返送ロボット320を有する。返送チャンバ300内には長さ方向が第1方向92に提供されたガイドレール340が提供され、返送ロボット320はガイドレール340上で移動可能に提供されることができる。返送ロボット320は基板(W)が置かれるハンド322を含んで、ハンド322は前進及び後進移動、第3方向96を軸にした回転、そして、第3方向96に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド322は複数個が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド322らはお互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0044】
バッファーユニット200は基板(W)が置かれるバッファー220を複数個具備する。バッファー220らは第3方向96に沿ってお互いの間に離隔されるように配置されることができる。バッファーユニット200は前面(front face)と後面(rear face)が開放される。前面はインデックスモジュール10と見合わせる面であり、後面は返送チャンバ300と見合わせる面である。インデックスロボット120は前面を通じてバッファーユニット200に近付いて、返送ロボット320は後面を通じてバッファーユニット200に近付くことができる。
【0045】
図3は、
図2の液処理チャンバ400の一実施例を概略的に見せてくれる図面である。
図3を参照すれば、液処理チャンバ400はハウジング410、コップ420、支持ユニット440、ノズルユニット460、昇降ユニット480、供給ユニット、そして、制御機を有する。
【0046】
ハウジング410は概して直方体形状で提供される。コップ420、支持ユニット440、そして、液供給ユニット(ノズルユニット)460はハウジング410内に配置される。
【0047】
コップ420は上部が開放された処理空間を有して、基板(W)は処理空間内で液処理される。支持ユニット440は処理空間内で基板(W)を支持する。液供給ユニット460は支持ユニット440に支持された基板(W)上に液を供給する。液は複数種類で提供され、基板(W)上に順次に供給されることができる。昇降ユニット480はコップ420と支持ユニット440との間の相対高さを調節する。
【0048】
一例によれば、コップ420は複数の回収桶422、424、426を有する。回収桶ら422、424、426はそれぞれ基板処理に使用された液を回収する回収空間を有する。それぞれの回収桶422、424、426は支持ユニット440をくるむリング形状で提供される。液処理工程が進行時基板(W)の回転によって飛散される処理液は各回収桶422、424、426の流入口422a、424a、426aを通じて回収空間に流入される。一例によれば、コップ420は第1回収桶422、第2回収桶424、そして、第3回収桶426を有する。第1回収桶422は支持ユニット440をくるむように配置され、第2回収桶424は第1回収桶422をくるむように配置され、第3回収桶426は第2回収桶424をくるむように配置される。第2回収桶424で液を流入する第2流入口424aは第1回収桶422に液を流入する第1流入口422aより上部に位置され、第3回収桶426に液を流入する第3流入口426aは第2流入口424aより上部に位置されることができる。
【0049】
支持ユニット440は支持板442と駆動軸444を有する。支持板442の上面は概して円形で提供されて基板(W)より大きい直径を有することができる。支持板442の中央部には基板(W)の後面を支持する支持ピン442aが提供され、支持ピン442aは基板(W)が支持板442から一定距離離隔されるようにその上端が支持板442から突き出されるように提供される。支持板442の縁部にはチャックピン442bが提供される。チャックピン442bは支持板442から上部に突き出されるように提供され、基板(W)が回転される時基板(W)が支持ユニット440から離脱されないように基板(W)の側部を支持する。駆動軸444は駆動機446によって駆動され、基板(W)の底面中央と連結され、支持板442をその中心軸を基準に回転させる。
【0050】
ノズルユニット460は第1ノズル462と第2ノズル464を有する。第1ノズル462は処理液を基板(W)上に供給する。処理液は常温より高い温度の液であることができる。一例によれば、処理液はリン酸水溶液であることができる。リン酸水溶液はリン酸と水の混合液であることができる。選択的にリン酸水溶液は他の物質をさらに含むことができる。例えば、他の物質はシリコンであることができる。これと異なり、処理液は硫酸を含む液であることができる。例えば、処理液は過酸化硫黄混合液であることができる。第2ノズル464は水を基板(W)上に供給する。水は純水(pure water)または脱イオン水(deionized water)であることがある。
【0051】
第1ノズル462と第2ノズル464はお互いに相異なアーム461にそれぞれ支持され、これらアーム461らは独立的に移動されることができる。選択的に第1ノズル462と第2ノズル464は等しいアームに装着されて同時に移動されることができる。
【0052】
選択的に液供給ユニットは、第1ノズル462と第2ノズル464以外に一つまたは複数のノズルをさらに具備することができる。加えられるノズルは他の種類の処理液を基板に供給することができる。例えば、他の種類の処理液は基板上で異物を除去するための酸溶液または塩基溶液であることがある。また、他の種類の処理液は表面張力が水より低いアルコールであることができる。例えば、アルコールはイソプロピルアルコールであることができる。
【0053】
昇降ユニット480はコップ420を上下方向に移動させる。コップ420の上下移動によってコップ420と基板(W)との間の相対高さが変更される。これによって基板(W)に供給される液の種類によって処理液を回収する回収桶422、424、426が変更されるので、液らを分離回収することができる。前述したところと異なり、コップ420は固定設置され、昇降ユニット480は支持ユニット440を上下方向に移動させることができる。
【0054】
液供給ユニット1000は処理液を第1ノズル462に供給する。下では処理液がリン酸水溶液である場合を例を挙げて説明する。
【0055】
図4は、液供給ユニットの一例を概略的に見せてくれる図面である。
図4を参照すれば、液供給ユニット1000は供給タンク1200を有する。供給タンク1200はハウジング1220及び循環ライン1240を有する。
【0056】
ハウジング1220は直方体または円筒形状で提供される。ハウジング1220は内部にリン酸水溶液が貯蔵される空間を有する。
【0057】
ハウジング1220には流入ライン1420及び流出ライン1440が連結される。流入ライン1420及び流出ライン1440にはそれぞれバルブ(図示せず)が設置される。リン酸水溶液は流入ライン1420を通じてハウジング1220内に流入される。リン酸水溶液は基板処理に使用される設定温度より低い温度で流入ライン1420を通じてハウジング1220内に流入されることができる。また、リン酸水溶液は基板処理に使用されるリン酸の設定濃度より低い濃度で流入ライン1420を通じてハウジング1220内に流入されることができる。選択的にリン酸水溶液は設定温度及び設定濃度で調節された状態で流入ライン1420を通じてハウジング1220内に流入されることができる。温度及び濃度が調節された処理液は流出ライン1440を通じてハウジング1220から外部に供給される。流入ライン1420と流出ライン1440はそれぞれハウジング1220の上壁を通じてハウジング1220に結合されることができる。
【0058】
ハウジング1220には廃液ライン1460が連結される。廃液ライン1460にはバルブ(図示せず)が設置される。リン酸水溶液を一定回数または一定期間再使用した後リン酸水溶液を廃棄する時、ハウジング1220内のリン酸水溶液は廃液ライン1460を通じてハウジング1220外部に排出される。
【0059】
ハウジング1220にはリン酸補充ライン1482と水補充ライン1484が連結されることができる。リン酸補充ライン1482及び水補充ライン1484にはそれぞれバルブ(図示せず)が設置される。リン酸補充ライン1482はハウジング1220内に流入されたリン酸水溶液にリン酸を補って、水補充ライン1484はハウジング1220内に流入されたリン酸水溶液に水を補うことができる。リン酸及び水の補充はハウジング1220内に提供された水位測定センサー1222によって測定されたリン酸水溶液の水位に基礎してなされることができる。選択的にリン酸水溶液を一定回数または一定期間再使用してリン酸水溶液をハウジング1220から排出した後、リン酸及び水の補充がなされることができる。リン酸水溶液にシリコンが含有された場合、シリコン補充ライン148が追加で連結されることができる。
【0060】
ハウジング1220にはベントライン1490が連結される。ベントライン1490はハウジング1220内に貯蔵されたリン酸水溶液から蒸発された水蒸気をハウジング1220外部に排気する。ベントライン1490はハウジング1220の上面に結合される。ベントライン1490は他のラインらに比べて小さな直径で提供される。ハウジング1220内部が所定圧力以上にある場合、ハウジング1220内のガスはベントライン1490を通じて排出されることができる。
【0061】
ハウジング1220には循環ライン1240が連結される。一例によれば、循環ライン1240の一端は入口1240aで機能し、ハウジング1220の底面に結合される。循環ライン1240の他端は出口1240bで機能し、ハウジング1220内のリン酸水溶液内に浸漬される。選択的に循環ライン1240の他端はハウジング1220内に貯蔵されたリン酸水溶液の水面より高く位置されることができる。
【0062】
循環ライン1240にはポンプユニット1500及びヒーターユニット1600が装着される。ポンプユニット1500はハウジング1220内のリン酸水溶液が循環ライン1240内を流れるようにする流動圧を提供する。ヒーターユニット1600は循環ライン1240内を流れるリン酸水溶液を加熱する。一例によれば、ヒーターユニット1600はリン酸水溶液が設定温度で加熱されるように制御される。設定温度は約150℃乃至180℃であることがある。
【0063】
図5は、ヒーターユニット1600の一例を見せてくれる。
【0064】
図5を参照すれば、ヒーターユニット1600はボディー1620及びヒーター1640を有する。ヒーター1640はボディー1620内部に位置される。ボディー1620には第1ポート1622と第2ポート1624が提供される。リン酸水溶液は第1ポート1622を通じてヒーターユニット1600の内部に流入され、第2ポート1624を通じてヒーターユニット1600から外部に流出される。ボディー1620の内部にはリン酸水溶液が流れる流路1660が形成される。流路1660は第1ポート1622及び第2ポート1624と連結される。一例によれば、流路1660は流入路1662、流出路1664、そして、連結路でなされることができる。流入路1662の一端に第1ポート1622が位置され、流出路1664の一端に第2ポート1624と位置される。連結路1666は流入路1662と流出路1664を連結する。流入路1662と流出路1664はお互いに対向されるように提供されることができる。流入路1662と流出路1664はお互いに平行で一定距離離隔されるように位置されることができる。ヒーター1640は流入路1662、流出路1664、そして、連結路1666で取り囲まれられた空間に位置されることができる。ヒーターユニット1600の構造は、これに限定されないし多様に変更されることができる。
【0065】
循環ライン1240は第1ライン1242、第2ライン1244、そして、第3ライン1246を含む。第1ライン1242はハウジング1220の外部に位置される。一例によれば、第1ライン1242は概して上下方向に位置されることができる。ヒーターユニット1600に提供された流路1660は第1ライン1242の一部に提供されることができる。第2ライン1244は循環ライン1240の入口1240aを含む。第2ライン1244は第1ライン1242の下端から延長されてハウジング1220の底面に結合される。第3ライン1246は循環ライン1240の出口1240bを含む。第3ライン1246は第1ライン1242の上端から延長され、ハウジング1220の上面を通じてハウジング1220に結合される。第3ライン1246で出口1240bはハウジング1220内に貯蔵されたリン酸水溶液内に浸漬されることができる。第2ライン1244にはバルブ(V1)が設置され、第3ライン1246にはバルブ(V2)が設置されることができる。
【0066】
一例によれば、ヒーターユニット1600は第1ライン1242に設置され、ポンプユニット1500は第2ライン1244に設置されることができる。
【0067】
循環ライン1240には排液ライン1700が連結される。排液ライン1700には排液バルブ(V3)が設置される。選択的に排液バルブ(V3)は排液ライン1700が循環ライン1240から分岐される支点に三方バルブで提供されることができる。排液ライン1700は循環ライン1240内に残留するリン酸水溶液を排出ができるように提供される。排液ライン1700はヒーターユニット1600より上流で循環ライン1240に連結される。一例によれば、排液ライン1700は第1ライン1242と第2ライン1244が接続される支点に連結されることができる。選択的に排液ライン1700は上の支点とヒーターユニット1600の第1ポート1622との間で第1ライン1242に連結されることができる。
【0068】
供給タンク1200には冷却ガス供給ライン1800が提供される。冷却ガス供給ライン1800には冷却バルブ(V4)が装着される。冷却ガスは後述する非常モードでヒーターユニット1600を冷却する。一例によれば、冷却ガス供給ライン1800は循環ライン1240に結合される。冷却ガス供給ライン1800はヒーターユニット1600より下流で循環ライン1240に連結されることができる。冷却ガス供給ライン1800は第1ライン1242と第3ライン1246が接続される支点に連結されることができる。この場合、冷却ガス供給ライン1800は第1ライン1242の上端部で垂直の下に向ける方向に冷却ガスを供給するように提供される。冷却ガスとしては窒素ガスのような非活性ガスが使用されることができる。選択的に冷却ガスとしては空気が使用されることができる。冷却ガスは常温の温度で供給されることができる。選択的に冷却ガスは常温より低い温度で供給されることができる。
【0069】
前述した例では廃液ライン1460と流出ライン1440がそれぞれハウジング1220に連結されることで図示した。しかし、これと他に廃液ライン1460と流出ライン1440は循環ライン1240に連結されることができる。
【0070】
また、図示されなかったが、供給タンク1200にはリン酸水溶液でリン酸の濃度を測定する濃度計及びリン酸水溶液の温度を測定する温度計が設置されることができる。濃度計及び温度計はハウジング1220または循環ライン1240に設置されることができる。
【0071】
制御機1900は液供給ユニット1000に提供されたそれぞれのバルブら(V1、V2、V3、V4)の動作を制御する。一例によれば、基板処理装置1は正常モード(normal mode)と非常モード(emergency mode)で動作される。基板を処理する間に、装置1は正常モードで運営される。正常モードで運営される途中に、装置1に問題が発生されることが感知されれば、装置1は非常モードに変更される。例えば、処理液の供給途中に、処理液の漏水が発生することが感知されるか、または処理液の供給流量及び処理液の濃度などが設定範囲から脱した場合非常モードに変更されることができる。また、基板を処理する途中に装置1を正常に運営することができない場合非常モード状態に変更されることができる。例えば、返送ロボットを正常に作動することができない場合に非常モード状態に変更されることができる。正常モードから非常モードに変更されれば、装置1の通常的な作動が停止される。非常モードでは液供給ユニットに提供されたポンプユニット1500及びヒーターユニット1600の動作も停止される。
【0072】
図6乃至
図8は、正常モード及び非常モードで供給タンク1200に提供されたバルブらの開閉状態と循環ライン1240で流体の流れを見せてくれる図面である。
図6は正常モードでバルブらの制御状態を見せてくれて、
図7及び
図8は非常モードでバルブらの制御状態を見せてくれる図面らである。
図6乃至
図8で内部が空いたバルブは開放状態(open state)であり、内部が満たされたバルブは閉鎖状態(closed state)である。また、
図6乃至
図8において実線でなされた矢印はリン酸水溶液の流れを見せてくれて、点線でなされた矢印は冷却ガスの流れを見せてくれる。
【0073】
正常モードである時、
図6のように制御機1900は循環ライン1240に設置されたバルブら(V1、V2)を開放し、排液ライン1700に設置された排液バルブ(V3)及び冷却ガス供給ライン1800に設置された冷却バルブ(V4)は閉鎖する。これによってハウジング1220内のリン酸水溶液は循環ライン1240を通じて循環し、循環する途中にヒーター1640によって加熱される。
【0074】
非常モードである時、
図7のように制御機1900は、循環ライン1240に設置されたバルブら(V1、V2)を閉鎖し、排液ライン1700に設置されたバルブ(V3)を開放する。冷却バルブ(V4)は閉鎖された状態を維持する。これによって、循環ライン1240上に残留するリン酸水溶液は排液ライン1700を通じて排出される。循環ライン1240のうちで第1ライン1242に残留するリン酸水溶液はその自重によって排液ライン1700に排出されることができる。以後、
図8のように制御機1900は冷却バルブ(V4)を開放する。循環ライン1240に設置されたバルブら(V1、V2)は閉鎖された状態で維持され、排液バルブ(V3)は開放された状態を維持する。これによって、冷却ガス供給ライン1800から冷却ガスがヒーターユニット1600を向けて供給される。冷却ガスはヒーターユニット1600を冷却し、排液ライン1700を通じて循環ライン1240の外部に排出される。
【0075】
本実施例では非常モードである時循環ライン1240に残留するリン酸水溶液を循環ライン1240外部に排出する。したがって、ヒーター1640の動作が停止された以後にも、ヒーター1640に残っている残熱によって循環ライン1240に残留するリン酸水溶液が高温で加熱されることを防止することができる。また、非常モードである時循環ライン1240に冷却ガスを供給してヒーター1640を冷却するので、ヒーター1640の残熱によってヒーター1640周りの部品が損傷されることを防止することができる。
【0076】
前述した例では非常モードである時排液バルブ(V3)を先に開放し、以後に冷却バルブ(V4)を開放することで説明した。しかし、これと異なり排液バルブ(V3)と冷却バルブ(V4)は同時に開放されることができる。
【0077】
図6では冷却ガス供給ライン1800が第1ライン1242と第3ライン1246が連結される支点に設置されることで説明した。しかし、これと異なり冷却ガス供給ライン1800aはヒーターユニット1600の下流中にヒーターユニット1600と隣接した位置で第1ライン1242に連結されることができる。冷却ガス供給ライン1800aは
図9のように第1ライン1242に垂直であるように連結されることができる。
【0078】
選択的に冷却ガス供給ライン1800bは、
図10のようにヒーターユニット1600を向ける方向に第1ライン1242に傾くように連結されることができる。この場合、冷却ガス供給ライン1800bを通じて供給される冷却ガスの大部分をヒーターユニット1600を向ける方向に直接供給することができる。
【0079】
図11は、
図4の液供給ユニットの他の実施例を概略的に見せてくれる図面である。以下では
図4の実施例と相異な部分を中心に説明する。
【0080】
図11の液供給ユニット2000には冷却ガス供給ラインが提供されない。また、
図11の液供給ユニットで循環ライン1240のうちで第3ライン1246の出口1240bはハウジング1220内のリン酸水溶液の水位より高い位置に位置される。
【0081】
図12乃至
図14は、正常モード及び非常モードで供給タンク1200に提供されたバルブらの開閉状態と循環ライン1240で流体の流れを見せてくれる図面である。
図12は正常モードでバルブらの制御状態を見せてくれて、
図13及び
図14は非常モードでバルブらの制御状態及びリン酸水溶液とガスの流れ経路を見せてくれる図面らである。
図12乃至
図14で内部が空いたバルブは開放状態(open state)であり、内部が満たされたバルブは閉鎖状態(closed state)である。また、
図12乃至
図14において実線でなされた矢印はリン酸水溶液の流れを見せてくれて、点線でなされた矢印はガスの流れを見せてくれる。
【0082】
正常モードである時、
図12のように制御機1900は循環ライン1240に設置されたバルブら(V1、V2)を開放し、排液ライン1700に設置された排液バルブ(V3)を閉鎖する。これによってハウジング1220内のリン酸水溶液は循環ライン1240を通じて循環し、循環する途中にヒーター1640によって加熱される。
【0083】
非常モードである時、
図13及び
図14のように制御機1900は第2ライン1244に設置されたバルブら(V1)を閉鎖し、排液ライン1700に設置されたバルブ(V3)を開放する。第3ライン1246に設置されたバルブ(V2)は開放された状態を維持する。これによって、
図13のように循環ライン1240上に残留するリン酸水溶液は排液ライン1700を通じて排出される。循環ライン1240でリン酸水溶液が重力によって排出されることによって循環ライン1240内部はハウジング1220内部に比べて陰圧になる。これによりハウジング1220内に残っているガスが圧力差によって第3ライン1246内に流入される。以後、
図14のようにガスはヒーターユニット1600を通過して流れた後排液ライン1700に排出される。一般に、ハウジング1220内に残っているガスの温度は約60℃から約70℃でヒーター1640より低い温度である。したがって、ハウジング1220内のガスがヒーターユニット1600を通過することによってヒーターユニット1600が冷却される。ハウジング1220内のガスは空気であることがある。
【0084】
図15は、
図4の液供給ユニットのまた他の実施例を概略的に見せてくれる。以下では
図4の実施例と相異な構造を中心に説明する。
【0085】
図15の液供給ユニット3000で冷却ガス供給ライン1800cは、ハウジング1220に結合される。また、
図11の液供給ユニット3000で循環ライン1240のうちで第3ライン1246の出口はハウジング1220内のリン酸水溶液の水位より高い位置に位置される。
【0086】
図16乃至
図18は、正常モード及び非常モードで供給タンク1200に提供されたバルブらの開閉状態と循環ライン1240で流体の流れを見せてくれる図面である。
図16は正常モードでバルブらの制御状態を見せてくれて、
図17及び
図18は非常モードでバルブらの制御状態及びリン酸水溶液とガスの流れ経路を見せてくれる図面らである。
図16乃至
図18において内部が空いたバルブは開放状態(open state)であり、内部が満たされたバルブは閉鎖状態(closed state)である。また、
図16乃至
図18において実線でなされた矢印はリン酸水溶液の流れを見せてくれて、点線でなされた矢印は冷却ガスの流れを見せてくれる。
【0087】
正常モードである時、
図16のように制御機1900は循環ライン1240に設置されたバルブら(V1、V2)を開放し、排液ライン1700に設置された排液バルブ(V3)及び冷却ガス供給ライン1800に設置された冷却バルブ(V4)を閉鎖する。これによってハウジング1220内のリン酸水溶液は循環ライン1240を通じて循環し、循環する途中にヒーター1640によって加熱される。
【0088】
非常モードである時、
図17のように制御機1900は第2ライン1244に設置されたバルブ(V1)を閉鎖し、排液ライン1700に設置されたバルブ(V3)を開放する。第3ライン1246に設置されたバルブ(V2)は開放された状態を維持し、冷却バルブ(V4)は閉鎖された状態を維持する。これによって、循環ライン1240上に残留するリン酸水溶液は排液ライン1700を通じて排出される。循環ライン1240のうちで第1ライン1242に残留するリン酸水溶液はその自重によって排液ライン1700に排出されることができる。以後、
図18のように制御機1900は冷却バルブ(V4)を開放する。第2ライン1244に設置されたバルブら(V1)は閉鎖された状態で維持され、第3ライン1246に設置されたバルブ(V2)及び排液バルブ(V3)は開放された状態を維持する。これによって、冷却ガス供給ライン1800からガスがハウジング1220内に供給される。ハウジング1220内に供給されたガスは第3ライン1246に流入され、以後ヒーターユニット1600を向けて流れる。冷却ガスはヒーターユニット1600を冷却し、排液ライン1700を通じて循環ライン1240外部に排出される。
【0089】
前述した例では非常モードである時排液バルブ(V3)を先ず開放し、以後に冷却バルブ(V4)を開放することで説明した。しかし、これと異なり排液バルブ(V3)と冷却バルブ(V4)は同時に開放されることができる。
【0090】
前述した例では正常モードである時冷却バルブ(V4)が閉鎖され、非常モードである時冷却バルブ(V4)が開放されることで説明した。しかし、これと異なり正常モードでも冷却バルブ(V4)は開放されることができる。この場合、冷却ガスとしてはドライエア(dry air)が使用されることができる。正常モードでハウジング1220内に供給されたドライエアはハウジング1220内の湿度をリン酸水溶液から水の蒸発を促進することができる。
【0091】
前述した例では非常モードである時第2ライン1244に設置されたバルブ(V1)が閉鎖されたことで説明した。しかし、これと異なり非常モードである時第2ライン1244に設置されるバルブ(V1)は開放されることができる。
【0092】
図19と
図20は、それぞれ液供給ユニットと液処理チャンバの結合状態を概略的に見せてくれる図面らである。
【0093】
図19に示されたところのように、供給タンク1200のハウジング1220に連結された流入ライン1420は液処理チャンバ400に直接結合されることができる。この場合、液処理チャンバ400で基板処理に使用された処理液は供給タンク1200のハウジング1220に直接回収される。また、流出ライン1440は液処理チャンバ400のノズルに直接結合されることができる。この場合、供給タンク1200で温度及び濃度が調節されたリン酸水溶液は液処理チャンバ400のノズルに直接供給される。
【0094】
また、
図20に示されたところのように、液処理チャンバ400で基板処理に使用された処理液は回収タンク5001に直接回収され、以後に回収タンク5001から供給タンク1200に流入ライン1420を通じて処理液が流入されることができる。また、供給タンク1200で温度及び濃度が調節されたリン酸水溶液は流出ライン1440を通じてバッファータンク5002に供給され、以後にバッファータンク5002からノズルにリン酸水溶液が供給されることができる。回収タンク5001とバッファータンク5002のうちで何れか一つ、または回収タンク5001とバッファータンク5002は供給タンク1200と同一または類似な構造で提供されることができる。
【0095】
前述した例では供給タンク1200に貯蔵された処理液がリン酸水溶液であることで例を挙げて説明した。しかし、これと異なり、供給タンク1200に貯蔵された処理液は加熱された状態で基板に供給される他の種類の処理液であることができる。例えば、処理液は硫酸を含む液であることができる。例えば、処理液は硫酸と過酸化水素の混合液であることがある。選択的に処理液は水酸化アンモニウム、過酸化水素、そして、水の混合液であることがある。選択的に処理液はイソプロピルアルコールのような有機溶剤であることがある。
【0096】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、著わした開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。著わした実施例は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むことで解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0097】
1000、2000、3000 液処理ユニット
1200 供給タンク
1220 ハウジング
1240 循環ライン
1500 ポンプユニット
1600 ヒーターユニット
1700 排液ライン
1800 冷却ガス供給ライン