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特許7514315無線周波数(RF)インターフェイス及びモジュラープレート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-02
(45)【発行日】2024-07-10
(54)【発明の名称】無線周波数(RF)インターフェイス及びモジュラープレート
(51)【国際特許分類】
   H01P 5/02 20060101AFI20240703BHJP
   H01P 3/08 20060101ALI20240703BHJP
   H01P 5/08 20060101ALI20240703BHJP
   H05K 1/14 20060101ALI20240703BHJP
【FI】
H01P5/02 603L
H01P3/08
H01P5/08
H05K1/14 E
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022555941
(86)(22)【出願日】2021-03-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-28
(86)【国際出願番号】 US2021022742
(87)【国際公開番号】W WO2021188657
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2022-11-15
(31)【優先権主張番号】16/822,399
(32)【優先日】2020-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503455363
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ベネディクト,ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】クレック,エリカ
(72)【発明者】
【氏名】ヘイヴン,ジョン ピー.
(72)【発明者】
【氏名】スリオティス,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】シキナ,トーマス ヴイ.
(72)【発明者】
【氏名】サウスワース,アンドリュー アール.
(72)【発明者】
【氏名】ワイルダー,ケヴィン
【審査官】佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-161416(JP,A)
【文献】特表2001-502127(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01P 5/02
H01P 3/08
H01P 5/08
H05K 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
RAMP無線周波数アセンブリであって:
マイクロストリップインターフェイスを含むRFパネル;
ストリップラインインターフェイスを含むプレート;及び
前記マイクロストリップインターフェイス及び前記ストリップラインインターフェイスに動作可能に接続可能なマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子;
を含み、
前記マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子が、前記マイクロストリップインターフェイス及び前記ストリップラインインターフェイスに接続するために少なくとも部分的に湾曲状又は少なくとも部分的に角ばっている、
RAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項2】
前記RFパネルが周波数に依存しない、請求項1に記載のRAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項3】
前記RFパネルを配置させたプリント基板をさらに含む、請求項1に記載のRAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項4】
前記プレートが構造プレートと熱プレートのうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載のRAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項5】
請求項1に記載のRAMP無線周波数アセンブリであって:
前記マイクロストリップインターフェイスは接地-信号構成を含み、前記ストリップラインインターフェイスは接地-信号-接地構成を含み;かつ
前記マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子は、接地-信号-接地構成を含む;
RAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項6】
前記マイクロストリップインターフェイスにおけるチップ素子、及び前記RFパネルと前記プレートの間に介在する追加的チップ素子のうち少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載のRAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項7】
請求項1に記載のRAMP無線周波数アセンブリであって:
前記マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子に圧縮力を印加するために前記RFパネル及び前記プレートに結合された締結要素;及び
少なくとも前記RFパネルと前記マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子との機械的インターフェイスに適用されるはんだ;
のうち少なくとも1つを含むRAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項8】
RAMP無線周波数アセンブリであって:
上方表面を有し、該上方表面にマイクロストリップインターフェイスを含むRFパネル;
下方表面を有し、該下方表面にストリップラインインターフェイスを含むプレート;及び
第1端部及び第2端部を有するマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子であり、前記第1端部において、前記RFパネルの前記上方表面にある前記マイクロストリップインターフェイスに動作可能に接続され、前記第2端部において、前記プレートの前記下方表面にある前記ストリップラインインターフェイスに動作可能に接続され、前記マイクロストリップインターフェイス及び前記ストリップラインインターフェイスに接続するために少なくとも部分的に湾曲状又は少なくとも部分的に角ばっているマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子;
を含むRAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項9】
前記RFパネルが周波数に依存しない、請求項8に記載のRAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項10】
前記RFパネルを配置させたプリント基板をさらに含む、請求項8に記載のRAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項11】
前記プレートが構造プレートと熱プレートのうち少なくとも1つを含む、請求項8に記載のRAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項12】
請求項8に記載のRAMP無線周波数アセンブリであって:
前記マイクロストリップインターフェイスは接地-信号構成を含み、前記ストリップラインインターフェイスは接地-信号-接地構成を含み;かつ
前記マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子は、接地-信号-接地構成を含む;
RAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項13】
前記マイクロストリップインターフェイスにおけるチップ素子、及び前記RFパネルと前記プレートの間に介在する追加的チップ素子のうち少なくとも1つをさらに含む、請求項8に記載のRAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項14】
請求項8に記載のRAMP無線周波数アセンブリであって:
前記マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子に圧縮力を印加するために前記RFパネル及び前記プレートに結合された締結要素;及び
少なくとも前記RFパネルと前記マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子との機械的インターフェイスに適用されるはんだ;
のうち少なくとも1つを含むRAMP無線周波数アセンブリ。
【請求項15】
RAMP無線周波数アセンブリを組み立てる方法であって:
上方表面を有するRFパネルを形成するステップであり、前記上方表面にマイクロストリップインターフェイスを含むようにするステップ;
下方表面を有するプレートを形成するステップであり、前記下方表面にストリップラインインターフェイスを含むようにするステップ;及び
第1端部及び第2端部を有するマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子を、前記第1端部において前記RFパネルの前記上方表面の前記マイクロストリップインターフェイスとの動作可能な接続状態へと、かつ前記第2端部において前記プレートの前記下方表面の前記ストリップラインインターフェイスとの動作可能な接続状態へ曲げるステップであり、前記マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子を少なくとも部分的に湾曲状に曲げるステップ又は少なくとも部分的に角があるように曲げるステップ
を含む方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって:
前記マイクロストリップインターフェイスは接地-信号構成を含み、前記ストリップラインインターフェイスは接地-信号-接地構成を含み;かつ
前記マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子は、接地-信号-接地構成を含む;
方法。
【請求項17】
請求項15に記載の方法であって:
前記RFパネル及び前記プレートを通じて、前記マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子に圧縮力を印加するステップ;及び
少なくとも前記RFパネルと前記マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子との機械的インターフェイスにはんだを適用するステップ;
のうち少なくとも1つを含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、RAMP無線周波数アセンブリ及びRAMP無線周波数アセンブリを組み立てる方法に関する。
【0002】
本出願は、2020年3月18日に出願された米国出願第16/822399号の利益を主張するものであり、その全体が参照により本出願に組み込まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、基板間無線周波数(RF)接続を提供するための装置及び方法に関し。特に、RFインターフェイス及びモジュラープレートに関する。そこでは、プリント回路基板(PCB)へのRF及び直流(DC)接続の両方を行うために、構造プレート及び熱プレートが使用される。これにより、バックプレーン、RF分布、熱設計、構造設計を1つのアセンブリに統合することで、低プロファイルのRFパネルアーキテクチャを実現する。
【0004】
ビームフォーマとパワーディバイダは、歴史的にアレイバックプレーンに大量のスペースを使用しており、熱ソリューションとの統合が難しく、コストを押し上げる大量のRFコネクタを使用している。
【0005】
RFコネクタは現在、プリント基板(PCB)間の接続に使用されており、従来は耐食性材料から精密に加工されている。このため、RFコネクタはRF PCBの最大のコスト要因の1つとなる傾向がある。さらに、ケーブルインターフェイスが必要になることもあり、さらなるコストがかかり、RFコネクタは通常、はんだリフロープロセスによって、或いは手動で取り付けられるため、不要な処理時間と組み立てコストがかかる。また、RFコネクタは通常、PCBの上面又は側面に取り付けられており、低プロファイル(通常は高さ3mm以上)ではないため、これらのPCBを空間的に効率的に積み重ねることが阻止される。
【0006】
現在、レーダーモジュラーアセンブリ(RMA)は、信号を分割又は結合するために位相整合ケーブルで接続されている。このアプローチは堅牢であるが、高価な位相整合ケーブルを使用するため、最終的なシステムの設計を実現することは複雑であり、システムを統合するために多くのタッチ作業が必要となる。最近、SNAP-RFが、2つの異なる誘電体ボードを使用するだけでボード間の相互接続が可能であることを示したが、SNAP-RFは従来のビームフォーミングシステムよりも薄いものを提供することができる一方で、例えば、SNAP-RFは依然として比較的厚いアセンブリを提供している。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一特徴によれば、RAMP無線周波数(RAMP-RF)アセンブリが提供され、マイクロストリップインターフェイスを含むRFパネル、ストリップラインインターフェイスを含むプレート、及びマイクロストリップインターフェイスとストリップラインインターフェイスに動作可能に接続できるマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子を含む。
【0008】
追加又は代替の実施形態に従えば、RFパネルは周波数に依存しない。
【0009】
追加又は代替の実施形態に従えば、RAMP-RFアセンブリは、RFパネルが配置されるプリント基板(PCB)をさらに含む。
【0010】
追加又は代替の実施形態に従えば、プレートは構造プレートと熱プレートの少なくとも1つを含む。
【0011】
追加又は代替の実施形態に従えば、マイクロストリップインターフェイスは接地-信号構成を含み、ストリップラインインターフェイスは接地-信号-接地構成を含み、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子は接地-信号-接地構成を含む。
【0012】
追加又は代替の実施形態に従えば、RAMP-RFアセンブリは、マイクロストリップのインターフェイスにおけるチップ素子及びRFパネルとプレートの間に介在する追加のチップ素子のうち少なくとも1つのチップをさらに含む。
【0013】
追加又は代替の実施形態に従えば、RAMP-RFアセンブリは、RFパネルとプレートに結合された少なくとも1つの締結要素をさらに含み、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子に圧縮力を印加し、少なくともRFパネルとマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子との機械的インターフェイスにはんだを適用する。
【0014】
追加又は代替の実施形態に従えば、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子は、少なくとも部分的に湾曲状或いは少なくとも部分的に角ばっている。
【0015】
本開示の一特徴によれば、RAMP無線周波数(RAMP-RF)アセンブリが提供され、これは、上方表面を有するRFパネルを含み、上方表面にマイクロストリップインターフェイスを含み、下方表面を有するプレートを含み、下方表面にストリップラインインターフェイスを含み、第1端部及び第2端部を有するマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子を含み、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子は、第1端部においてRFパネルの上方表面にあるマイクロストリップインターフェイスに動作可能に接続され、第2端部においてプレートの下方表面にあるストリップラインインターフェイスに動作可能に接続されている。
【0016】
追加又は代替の実施形態に従えば、RFパネルは周波数に依存しない。
【0017】
追加又は代替の実施形態に従えば、RAMP-RFアセンブリは、RFパネルが配置されるプリント基板(PCB)をさらに含む。
【0018】
追加又は代替の実施形態に従えば、プレートは構造プレートと熱プレートの少なくとも1つを含む。
【0019】
追加又は代替の実施形態に従えば、マイクロストリップインターフェイスは接地-信号構成を含み、ストリップラインインターフェイスは接地-信号-接地構成を含み、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子は接地-信号-接地構成を含む。
【0020】
追加又は代替の実施形態に従えば、RAMP-RFアセンブリは、マイクロストリップのインターフェイスにおけるチップ素子及びRFパネルとプレートの間に介在する追加のチップ素子のうち少なくとも1つをさらに含む。
【0021】
追加又は代替の実施形態に従えば、RAMP-RFアセンブリは、RFパネルとプレートに結合された少なくとも1つの締結要素をさらに含み、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子に圧縮力を印加し、少なくともRFパネルとマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子との機械的インターフェイスにはんだを適用する。
【0022】
追加又は代替の実施形態に従って、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子は、少なくとも部分的に湾曲状或いは少なくとも部分的に角ばっている。
【0023】
本開示の一特徴によれば、RAMP-無線周波数(RAMP-RF)アセンブリを組み立てる方法が提供され、上方表面を有するRFパネルを形成するステップであり、前記上方表面にマイクロストリップインターフェイスを含むようにするステップ; 下方表面を有するプレートを形成するステップであり、前記下方表面にストリップラインインターフェイスを含むようにするステップ;及び 第1端部及び第2端部を有するマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子を、前記第1端部において前記RFパネルの前記上方表面の前記マイクロストリップインターフェイスとの動作可能な接続状態へと、かつ前記第2端部において前記プレートの前記下方表面のストリップラインインターフェイスとの動作可能な接続状態へと曲げるステップ;を含む。
【0024】
追加又は代替の実施形態に従えば、マイクロストリップインターフェイスは接地-信号構成を含み、ストリップラインインターフェイスは接地-信号-接地構成を含み、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子は接地-信号-接地構成を含む。
【0025】
追加又は代替の実施形態に従えば、本方法はさらに、RFパネル及びプレートを通じてマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子に圧縮力を加えるステップ、及び少なくともRFパネルとマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子との機械的インターフェイスにはんだを適用するステップのうち少なくとも1つのステップを含む。
【0026】
追加又は代替の実施形態に従えば、曲げるステップは、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子を少なくとも部分的に湾曲状に曲げるステップ;又は 前記マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子を少なくとも部分的に角があるように曲げるステップ;を含む。
【0027】
追加の特徴と利点は、本発明の技術によって実現される。本発明の他の実施形態及び側面は、ここに詳細に記載され、請求項に記載された発明の一部とみなされる。本発明の利点及び特徴をよりよく理解するに、発明の詳細な説明及び図面を参照されたい。
【0028】
本開示をより完全に理解するために、添付図面及び詳細な説明に関連する以下の簡単な説明をここで参照する。同様の参照番号は同様の部品を表す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】実施形態に従った構成要素の斜視図である。
図2】実施形態に従った図1の構成部品の破線円で囲まれた部分のRAMP-RFアセンブリの側面図である。
図3】実施形態に従った図2のRAMP-RFアセンブリのマイクロストリップからストリップラインへの遷移要素の斜視図である。
図4図1の構成部品の破線円で囲まれた部分の、代替実施形態に従ったRAMP-RFアセンブリの側面図である。
図5】代替実施形態に従った図4のRAMP-RFアセンブリのマイクロストリップからストリップラインへの遷移要素の斜視図である。
図6】実施形態に従ってRAMP-RFアセンブリを組み立てる方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
後述するように、RAMP-RFアセンブリが提供され、PCB基板を使用してアセンブリ全体にRF信号を送信し、曲げられたPCB又はプリント配線板(PWB)を使用して、外部コネクタを使用せずに2枚の異なるボード間をインターフェイスするマイクロストリップ・ストリップライン間遷移を形成する。このように、RAMP-RFアセンブリは、構造、熱、マイクロ波、DC、及び論理接続のすべてを1つのプレートに統合する。
【0031】
図1を参照すると、コンポーネント101が、レーダーモジュラーアセンブリ(Rader Modular assembly, RMA)又は他の同様なタイプのデバイスなど様々な用途で使用するために提供される。コンポーネント101は、複数の層110と120とを含み、様々な電気的及び電子機械的デバイスが配置される最上部主要表面130を有する。これらの電気的及び電子機械的デバイスには、集積回路(IC)、アンテナ素子及びファラデー壁素子が含まれるが、これらに限定されない。
【0032】
図2及び図3を参照すると、図1のコンポーネント101の破線円で囲まれた部分の側面図が、拡大縮小されずに示されており、RAMP-無線周波数(RAMP-RF)アセンブリ201を含んでいる。図2及び図3に示すように、RAMP-RFアセンブリ201は、RFパネル210、プレート220、マイクロストリップからストリップラインへの遷移素子230、及びRFパネル210を配置させたPCB 240を含む。RFパネル210は周波数に依存せず、最大8-12 GHz (又はそれ以上又はそれ以下) の周波数で動作する。RFパネル210は、上方表面212と上方表面212におけるマイクロストリップインターフェイス213とを有する本体211を含む。プレート220は、構造プレート及び熱プレートのうち少なくとも1つとして提供することができ、下方表面222と下方表面222におけるストリップラインインターフェイス223とを有する本体221を含む。マイクロストリップからストリップラインへの遷移素子230は、第一長手方向端部231と反対側の第二長手方向端部232とを有し、第一長手方向端部231においてRFパネル210の上方表面212のマイクロストリップインターフェイス213に動作可能に接続でき、第二長手方向端部232においてプレート220の下方表面222のストリップラインインターフェイス223に動作可能に接続できる。
【0033】
実施形態に従って、RFパネル210の上方表面212のマイクロストリップインターフェイス213は接地-信号(ground-signal, GS)構成2130を含み、プレート220の下方表面222のストリップラインインターフェイス223は接地-信号-接地(ground-signal-ground, GSG)構成2230を含む。GS構成2130の特徴は、誘電体材料の両側に接地導体と信号導体とを設け、信号導体と接地導体を絶縁することである。さらなる実施形態によれば、GS構成2130の接地導体は、トレース2131としてRFパネル210の上方表面212に沿って延びることができる。GSG構成2230の特徴は、信号導体の反対側に誘電体材料が設けられており、信号導体と誘電体材料は接地導体間に介在し、それにより誘電体材料が接地導体から信号導体を絶縁している。マイクロストリップからストリップラインへの遷移素子230は、ストリップラインインターフェイス223のGSG構成2230と同様のGSG構成2300を含むことができる。このように、マイクロストリップからストリップラインへの遷移素子230のGSG構成2300の上方接地導体は、マイクロストリップインターフェイス213で終端する。
【0034】
引き続き図2を参照すると、RAMP-RFアセンブリ201はさらに、ストリップラインインターフェイス223における少なくとも1つのチップ素子250と、RFパネル210・プレート220間に介在する1つ以上の追加のチップ素子260と、固定素子270及びはんだ280とを含むことができる。チップ素子250はマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230の第2長手方向端部232と信号通信するように配置することができ、1つ以上の追加チップ素子260はマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230の第1長手方向端部231(すなわち、マイクロストリップからストリップラインへの遷移素子230のGSG構成2300の上部接地導体の終端)と信号通信するように配置することができる。固定素子270をRFパネル210及びプレート220に結合して、RFパネル210とプレート220との間、及びマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230に圧縮力を加えることで、RAMP-RFアセンブリ201(例えば、RFパネル210の上方表面212とプレート220の下方表面222との間の距離は約~1.1 mmであってもよく、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230の全高は約~2 mm又は約~1.5―~2 mmであってもよい)の全高を低くし、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230のマイクロストリップインターフェイス213及びストリップラインインターフェイス223への接続の信頼性を高めることができる。はんだ280は、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230の支持を提供し増加させるために、RFパネル210とマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230との少なくとも機械的インターフェイスを含むがこれに限定されないRAMP-RFアセンブリ201の複数の場所に適用することができる。
【0035】
図2及び図3を引き続き参照し、図2及び図3と大体類似した代替の実施形態に従ってRAMP-RFアセンブリ201を図示する図4及び図5をさらに参照すると、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230は、図2及び図3に示すように少なくとも部分的に湾曲状の301であるか、或いは図4及び図5に示すように少なくとも部分的に角ばった501であって良い。すなわち、図2及び図3のマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230の湾曲的な実施形態が、第1及び第2の湾曲又は丸みを帯びた屈曲点310及び320を持つことができる一方、図4及び図5のマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230の角ばった実施形態は、第1及び第2の角度的屈曲点510及び520を持つことができる。
【0036】
図6を参照して、上述のようなRAMP-RFアセンブリ201を組み立てる方法が提供される。この方法は、図6に示すように、上方表面212にマイクロストリップインターフェイス213を含むように、上方表面212を有するRFパネル210を形成するステップ(601)と、下方表面222にストリップラインインターフェイス223を含むように下方表面222を有するプレート220を形成するステップステップ(602)とを含む。この方法はさらに、第1及び第2の長手方向端部231及び232を有するマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230を曲げて、第1の長手方向端部231でRFパネル210の上方表面212のマイクロストリップインターフェイス213に動作可能であり、第2の長手方向端部232でプレート220の下方表面222のストリップラインインターフェイス223に動作可能な状態にするステップ(603)を含む。さらに、この方法は、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230の第1及び第2の長手方向端部231及び232を、それぞれマイクロストリップインターフェイス213及びストリップラインインターフェイス223に接続するステップ(604)を含むことができる。
【0037】
実施形態によれば、ステップ603の曲げは、マイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230を少なくとも部分的に湾曲状(図2及び図3を参照)に曲げること、又はマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子230を少なくとも部分的に角状(図4及び図5を参照)に曲げるステップを含むことができる。さらなる実施形態に従って、この方法は、締結要素270を介して、RFパネル210及びプレート220を通じて、マイクロストリップ-ストリップライン遷移要素230に圧縮力を印加するステップ(605)と、少なくともRFパネル210とマイクロストリップ-ストリップライン遷移要素230との機械的インターフェイスにはんだ280を適用するステップ(606)とのうちの少なくとも1つのステップを含むことができる。
【0038】
本発明の技術的効果及び利点は、構造プレート及び熱プレートを使用してPCB基板へのRF接続とDC接続の両方を行うRAMP-RFアセンブリの提供である。このアプローチでは、位相が一致したケーブルが不要になり、アレイ全体がより低いプロファイルに到達できるようになり、熱層、構造層、及び分布層を1つのアセンブリに統合し、ファラデー壁をプレートに統合してモード伝播を制御し、熱分布に利用できる面積を増やし、単純なマイクロストリップ-ストリップライン遷移素子に締結要素による圧力接触をもたらす。
【0039】
以下の請求項に記載されているすべての手段又はステッププラス機能要素の対応する構造、材料、行為、及び同等物は、特に請求項に記載されている他の請求項に記載されている要素と組み合わせて機能を実行するための構造、材料、又は行為を含むことを意図している。本発明の説明は、説明及び説明の目的のために提示されたものであるが、開示された形式の発明を網羅したり、限定したりすることを意図したものではない。多くの修正及び変形が、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、当業者には明らかであろう。これらの実施形態は、本発明の原理及び実用化を最もよく説明し、当業者が、特定の用途に適した様々な変更を加えた様々な実施形態の発明を理解できるようにするために選択され、記述された。
【0040】
本発明の好ましい実施形態を説明してきたが、当業者は、現在及び将来の両方において、以下のクレームの範囲内にある様々な改良及び強化を行うことができることが理解されるであろう。これらのクレームは、最初に記載された発明の適切な保護を維持するために解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6