(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-02
(45)【発行日】2024-07-10
(54)【発明の名称】ネットワーク機能発見サービス向上を提供するための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 88/18 20090101AFI20240703BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20240703BHJP
【FI】
H04W88/18
H04W92/24
(21)【出願番号】P 2023503051
(86)(22)【出願日】2021-02-26
(86)【国際出願番号】 US2021020121
(87)【国際公開番号】W WO2022025988
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-03-13
(32)【優先日】2020-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502303739
【氏名又は名称】オラクル・インターナショナル・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サプラ,カワール
(72)【発明者】
【氏名】アラバムダーン,ベンカテシュ
(72)【発明者】
【氏名】タークル,ラグーバムシ・バスデブ・シング
【審査官】伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,Maximum payload size of NFDiscover Response[online],3GPP TSG CT WG4 #89,3GPP,2019年03月01日,C4-190611,[検索日 2023.11.21],インターネット:<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG4_protocollars_ex-CN4/TSGCT4_89_Montreal/Docs/C4-190611.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク機能(NF)発見サービス向上を提供するための方法であって、
NFリポジトリ機能(NRF)が、NF発見要求メッセージをコンシューマNFから受信するステップを備え、前記NF発見要求メッセージは、5GコアネットワークにおいてプロデューサNFによってホストされるネットワークサービスの発見を要求し、最大ペイロードサイズパラメータおよびプロファイル数制限パラメータのうちの少なくとも1つを含み、前記方法はさらに、
前記NRFが、前記ネットワークサービスをホストするプロデューサNFに対応するNFプロファイルオブジェクトを取得するステップと、
前記コンシューマNFが前記最大ペイロードサイズパラメータおよび前記プロファイル数制限パラメータのうちの前記少なくとも1つに基づいて条件付き制限特徴をサポートするように構成されているとの判断に応答して、前記NRFが、前記NF発見要求メッセージに示される前記最大ペイロードサイズパラメータおよび前記プロファイル数制限パラメータのうちの前記少なくとも1つに準拠するいくつかの前記NFプロファイルオブジェクトを前記コンシューマNFに提供するステップと、
前記コンシューマNFが前記条件付き制限特徴をサポートするように構成されていないとの判断に応答して、前記NRFが、前記NF発見要求メッセージに関係する全ての前記NFプロファイルオブジェクトを前記コンシューマNFに提供するステップとを備える、方法。
【請求項2】
ネットワーク機能(NF)発見サービス向上を提供するための方法であって、
NFリポジトリ機能(NRF)が、NF発見要求メッセージをコンシューマNFから受信するステップを備え、前記NF発見要求メッセージは、5GコアネットワークにおいてプロデューサNFによってホストされるネットワークサービスの発見を要求し、最大ペイロードサイズパラメータおよびプロファイル数制限パラメータのうちの少なくとも1つを含み、前記方法はさらに、
前記NRFが、前記ネットワークサービスをホストするプロデューサNFに対応するNFプロファイルオブジェクトを取得するステップと、
前記コンシューマNFが前記最大ペイロードサイズパラメータおよび前記プロファイル数制限パラメータのうちの前記少なくとも1つに基づいて条件付き制限特徴をサポートするように構成されているとの判断に応答して、前記NRFが、前記NF発見要求メッセージに示される前記最大ペイロードサイズパラメータおよび前記プロファイル数制限パラメータのうちの前記少なくとも1つに準拠するいくつかの前記NFプロファイルオブジェクトを前記コンシューマNFに提供するステップとを備え、
前記コンシューマNFは、NF登録サービスオペレーション中にNF登録メッセージにおいて前記条件付き制限特徴のサポートを示す、方法。
【請求項3】
前記コンシューマNFは、NF発見サービスオペレーション中に前記NF発見要求メッセージにおいて前記条件付き制限特徴のサポートを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ネットワーク機能(NF)発見サービス向上を提供するための方法であって、
NFリポジトリ機能(NRF)が、NF発見要求メッセージをコンシューマNFから受信するステップを備え、前記NF発見要求メッセージは、5GコアネットワークにおいてプロデューサNFによってホストされるネットワークサービスの発見を要求し、最大ペイロードサイズパラメータおよびプロファイル数制限パラメータのうちの少なくとも1つを含み、前記方法はさらに、
前記NRFが、前記ネットワークサービスをホストするプロデューサNFに対応するNFプロファイルオブジェクトを取得するステップと、
前記コンシューマNFが前記最大ペイロードサイズパラメータおよび前記プロファイル数制限パラメータのうちの前記少なくとも1つに基づいて条件付き制限特徴をサポートするように構成されているとの判断に応答して、前記NRFが、前記NF発見要求メッセージに示される前記最大ペイロードサイズパラメータおよび前記プロファイル数制限パラメータのうちの前記少なくとも1つに準拠するいくつかの前記NFプロファイルオブジェクトを前記コンシューマNFに提供するステップとを備え、
前記NRFは、条件付き制限特徴ローカルリポジトリに格納された登録記録に、前記コンシューマNFを、前記条件付き制限特徴をサポートすることができるものとして記録する、方法。
【請求項5】
前記最大ペイロードサイズパラメータおよび前記プロファイル数制限パラメータのうちの少なくとも1つは、前記NF発見要求メッセージのヘッダセクションに含まれる、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記最大ペイロードサイズパラメータおよび前記プロファイル数制限パラメータの各々はさらに、所定のPLMNおよび/またはネットワークスライスに制限される、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記NRFが、NF発見応答メッセージを前記コンシューマNFに送信するステップを備え、前記NF発見応答メッセージは、所定の公衆陸上移動体通信網(PLMN:Public Land Mobile Network)および/またはネットワークスライスにおいて前記ネットワークサービスをサポートするNFに対応する1つまたは複数のNFプロファイルオブジェクトを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
ネットワーク機能(NF)発見サービス向上を提供するための方法であって、
NFリポジトリ機能(NRF)が、NF発見要求メッセージをコンシューマNFから受信するステップを備え、前記NF発見要求メッセージは、5GコアネットワークにおいてプロデューサNFによってホストされるネットワークサービスの発見を要求し
、プロファイル数制限パラメー
タを含み、前記方法はさらに、
前記NRFが、前記ネットワークサービスをホストするプロデューサNFに対応するNFプロファイルオブジェクトを取得するステップと、
前記コンシューマNFが前記プロファイル数制限パラメータに基づいて条件付き制限特徴をサポートするように構成されているとの判断に応答して、前記NRFが、前記NF発見要求メッセージに示される前記プロファイル数制限パラメータに準拠するいくつかの前記NFプロファイルオブジェクトを前記コンシューマNFに提供するステップとを備える、方法。
【請求項9】
実行可能な命令が格納されたプログラムであって、前記命令は、コンピュータのプロセッサによって実行されると、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法を実行するように前記コンピュータを制御する、プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムが格納されたメモリと、
前記プログラムを実行するための1つ以上のプロセッサとを備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権主張
本願は、2020年7月29日に出願された米国特許出願番号第16/942,713号の優先権利益を主張し、米国特許出願番号第16/942,713号の開示は全文が引用によって本明細書に援用される。
【0002】
技術分野
本明細書に記載されている主題は、通信ネットワークにおいてネットワーク機能(NF:Network Function)サービス発見オペレーションを向上させることに関する。より特定的には、本明細書に記載されている主題は、NF発見サービス向上を提供するための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
5Gテレコミュニケーションネットワークにおいて、サービスを提供するネットワークノードは、プロデューサネットワーク機能(NF)と称される。サービスを消費するネットワークノードは、コンシューマNFと称される。さらに、ネットワーク機能は、サービスを消費しているかサービスを提供しているかによって、プロデューサNFおよびコンシューマNFの両方のNFとして動作することができる。
【0004】
所与のプロデューサNFは、多数のサービスエンドポイントを有し得て、サービスエンドポイントとは、インターネットプロトコル(IP:Internet Protocol)アドレスと、プロデューサNFをホストするネットワークノード上のポート番号との組み合わせである。プロデューサNFは、ネットワーク機能リポジトリ機能(NRF:Network Function Repository Function)に登録する。NRFは、利用可能なNFインスタンスおよびそれらのサポートされたサービスのNFプロファイルを維持する。コンシューマNFは、当該NRFに登録したプロデューサNFインスタンスについての情報を受信するために当該NRFに申し込むことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在のところ、3GPP(登録商標)アーキテクチャは、コンシューマNFがNRFからプロデューサNFを発見することを可能にするNF発見サービスオペレーション(すなわち、「NFDiscover」)をサポートしている。具体的には、NRFは、プロデューサNFプロファイル(たとえば、NFプロファイルオブジェクト)を格納しており、発見要求メッセージを受信するとこれらのNFプロファイルを要求元コンシューマNFに提供する。その上、5Gネットワークデプロイメントは、複数の公衆陸上移動体通信網(PLMN:Public Land Mobile Network)サイトおよび/またはスライス(たとえば、論理ネットワークスライス)に及ぶ可能性があるということが想定される。ネットワーク機能は、自身を、さまざまなPLMNまたはスライスに位置するさまざまなNRFに登録することができる。NFDiscoverサービスオペレーションが要求されると、サービングNRFは、さまざまなPLMNおよびスライスに位置するターゲットNFプロファイル(たとえば、プロデューサNFプロファイルオブジェクト)を返す。しかし、現在の3GPP仕様は、発見要求またはクエリに応答して提供される受信されたプロデューサNFプロファイル(たとえば、さまざまなPLMNサイトまたはスライスからのプロデューサNFに関連付けられている)の数をコンシューマNFが制限するメカニズムを提供していない。より具体的には、特定のPLMNおよびスライスに位置する発見されたプロデューサNFに関連付けられたNFプロファイルおよび/またはプロファイルペイロードサイズの数に基づいてコンシューマNFがプロデューサNFプロファイルを要求することを可能にする能力はない。
【0006】
したがって、ネットワーク機能発見サービス向上を提供するための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
ネットワーク機能(NF)発見サービス向上を提供するための方法は、NFリポジトリ機能(NRF)が、NF発見要求メッセージをコンシューマNFから受信するステップを含み、上記NF発見要求メッセージは、5GコアネットワークにおいてプロデューサNFによってホストされるネットワークサービスの発見を要求し、最大ペイロードサイズパラメータおよびプロファイル数制限パラメータのうちの少なくとも1つを含み、上記方法はさらに、上記NRFが、上記ネットワークサービスをホストするプロデューサNFに対応するNFプロファイルオブジェクトを取得するステップを含む。上記方法はさらに、上記コンシューマNFが上記最大ペイロードサイズパラメータおよび上記プロファイル数制限パラメータのうちの上記少なくとも1つに基づいて条件付き制限特徴をサポートするように構成されているとの判断に応答して、上記NRFが、上記NF発見要求メッセージに示される上記最大ペイロードサイズパラメータおよび上記プロファイル数制限パラメータのうちの上記少なくとも1つに準拠するいくつかの上記NFプロファイルオブジェクトを上記コンシューマNFに提供するステップを含む。
【0008】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、方法はさらに、上記コンシューマNFが、登録サービスオペレーション中にNF登録メッセージにおいて上記条件付き制限特徴のサポートを示すことを含む。
【0009】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、方法はさらに、上記コンシューマNFが、NF発見サービスオペレーション中に上記NF発見要求メッセージにおいて上記条件付き制限特徴のサポートを示すことを含む。
【0010】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、方法はさらに、上記NRFが、NFプロファイルローカルリポジトリに格納された登録記録に、上記コンシューマNFを、上記条件付き制限特徴をサポートすることができるものとして記録することを含む。
【0011】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、方法はさらに、上記最大ペイロードサイズパラメータおよび上記プロファイル数制限パラメータのうちの少なくとも1つが、上記NF発見要求メッセージのヘッダセクションに含まれることを含む。
【0012】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、方法はさらに、上記最大ペイロードサイズパラメータおよび上記プロファイル数制限パラメータの各々がさらに、所定のPLMNおよび/またはネットワークスライスに制限されることを含む。
【0013】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、方法はさらに、上記NRFが、NF発見応答メッセージを上記コンシューマNFに送信するステップを含み、上記NF発見応答メッセージは、所定のPLMNおよび/またはネットワークスライスにおいて上記ネットワークサービスをサポートするNFに対応する1つまたは複数のNFプロファイルオブジェクトを含む。
【0014】
ネットワーク機能(NF)発見サービス向上を提供するためのシステムは、コンシューマNFと、ネットワークサービスをホストする複数のプロデューサNFとを含む。上記システムは、NFリポジトリ機能(NRF)も含み、上記NRFは、NF発見要求メッセージを上記コンシューマNFから受信するように構成されており、上記NF発見要求メッセージは、5GコアネットワークにおいてプロデューサNFによってホストされるネットワークサービスの発見を要求し、最大ペイロードサイズパラメータおよびプロファイル数制限パラメータのうちの少なくとも1つを含み、上記NRFはさらに、上記ネットワークサービスをホストするプロデューサNFに対応するNFプロファイルオブジェクトを取得し、上記コンシューマNFが上記最大ペイロードサイズパラメータおよび上記プロファイル数制限パラメータのうちの上記少なくとも1つに基づいて条件付き制限特徴をサポートするように構成されているとの判断に応答して、上記NF発見要求メッセージに示される上記最大ペイロードサイズパラメータおよび上記プロファイル数制限パラメータのうちの上記少なくとも1つに準拠するいくつかの上記NFプロファイルオブジェクトを上記コンシューマNFに提供するように構成されている。
【0015】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、システムはさらに、上記コンシューマNFが、登録サービスオペレーション中にNF登録メッセージにおいて上記条件付き制限特徴のサポートを示すことを含む。
【0016】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、システムはさらに、上記コンシューマNFが、NF発見サービスオペレーション中に上記NF発見要求メッセージにおいて上記条件付き制限特徴のサポートを示すことを含む。
【0017】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、システムはさらに、上記NRFが、NFプロファイルローカルリポジトリに格納された登録記録に、上記コンシューマNFを、上記条件付き制限特徴をサポートすることができるものとして記録することを含む。
【0018】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、システムはさらに、上記最大ペイロードサイズパラメータおよび上記プロファイル数制限パラメータのうちの少なくとも1つが、上記NF発見要求メッセージのヘッダセクションに含まれることを含む。
【0019】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、システムはさらに、上記最大ペイロードサイズパラメータおよび上記プロファイル数制限パラメータの各々がさらに、所定のPLMNおよび/またはネットワークスライスに制限されることを含む。
【0020】
本明細書に記載されている主題の別の局面によれば、システムはさらに、NF発見応答メッセージを上記コンシューマNFに送信するように構成されており、上記NF発見応答メッセージは、所定のPLMNおよび/またはネットワークスライスにおいて上記ネットワークサービスをサポートするNFに対応する1つまたは複数のNFプロファイルオブジェクトを含む。
【0021】
本明細書に記載されている主題は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの任意の組み合わせで実現されてもよい。したがって、本明細書で用いられる「機能」、「ノード」、「エンジン」または「モジュール」という語は、記載されている特徴を実現するための、ソフトウェアコンポーネントおよび/またはファームウェアコンポーネントも含み得るハードウェアを指す。1つの例示的な実現例では、本明細書に記載されている主題は、コンピュータのプロセッサによって実行されると複数のステップを実行するようにコンピュータを制御する、コンピュータによって実行可能な命令が格納されたコンピュータ読取可能媒体を使用して実現されてもよい。本明細書に記載されている主題を実現するのに適した例示的なコンピュータ読取可能媒体は、ディスクメモリデバイス、チップメモリデバイス、プログラマブルロジックデバイスおよび特定用途向け集積回路などの非一時的なコンピュータ読取可能媒体を含む。また、本明細書に記載されている主題を実現するコンピュータ読取可能媒体は、1つのデバイスもしくはコンピューティングプラットフォームに位置していてもよく、または、複数のデバイスもしくはコンピューティングプラットフォームに分散されていてもよい。
【0022】
ここで、添付の図面を参照して、本明細書に記載されている主題について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本明細書に記載されている主題の一実施形態に係る、5Gコアネットワークの例示的なシステムアーキテクチャを示すネットワーク図である。
【
図2】本明細書に記載されている主題の一実施形態に係る、NFリポジトリ機能(NRF)ノードを介して接続された5Gネットワーク機能を示すブロック図である。
【
図3】本明細書に記載されている主題の一実施形態に係る、コンシューマNF発見要求メッセージの例示的な内容を示す図である。
【
図4】本明細書に記載されている主題の一実施形態に係る、ネットワーク機能発見要求に応答するための例示的な方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
詳細な説明
本明細書に記載されている主題は、ネットワーク機能(NF)発見サービス向上を提供するための方法、システムおよびコンピュータ読取可能媒体に関する。
図1は、5Gコアネットワークに対応する例示的なシステムネットワークアーキテクチャを示すブロック図である。
図1におけるアーキテクチャは、ホーム公衆陸上移動体通信網(HPLMN:Home Public Land Mobile Network)に位置し得るNFリポジトリ機能(NRF)100を含む。上記のように、NRF100は、利用可能なプロデューサNFサービスインスタンスおよびそれらのサポートされたサービスのNFプロファイルを維持し得る。また、NRF100は、コンシューマNFが、新たなおよび/または更新されたプロデューサNFサービスインスタンスに申し込んでそれらの登録を通知されるようにすることを可能にし得る。本明細書で用いられるNFプロファイルは、NFインスタンスによって公開またはサポートされるさまざまなサービスのパラメータに加えて、NFインスタンス(たとえば、コンシューマNFまたはプロデューサNF)の一般的なパラメータを含むプロファイルオブジェクトを含み得る。いくつかの実施形態では、NFプロファイルオブジェクトは、3GPP TS29.510、技術仕様検討グループ コアネットワークおよび端末;5Gシステム;ネットワーク機能リポジトリサービス;ステージ3(リリース16)V16.0.0(2019-06)に定義されたJavaScript(登録商標)オブジェクト表記法(JSON:JavaScript Object Notation)データ構造である。たとえば、NFプロファイルの定義は、完全修飾ドメイン名(FQDN:Fully Qualified Domain Name)、インターネットプロトコル(IP)バージョン4(IPv4)アドレスまたはIPバージョン6(IPv6)アドレスのうちの少なくとも1つを含み得る。特に、要求元コンシューマNFは、取得されたアドレス情報を使用して、特定のプロデューサNFとの通信チャネルを確立することができる。
【0025】
また、NRF100は、プロデューサNFのサービス発見および選択をサポートし得る。特に、NRF100は、NFインスタンスからNF発見要求を受信して、その後、特定の基準(たとえば、所与のサービスのサポート)を満たす利用可能なNFインスタンスの情報を提供するように構成され得る。
【0026】
上記のように、現在の3GPPアーキテクチャは、コンシューマNF(すなわち、NFサービスコンシューマ、ソースNFなど)がNRFからプロデューサNF(すなわち、NFサービスプロデューサ、ターゲットNFなど)を発見することを可能にするNFDiscoverメカニズムを提供している。5Gデプロイメントは、複数のサイトおよび/またはネットワークスライスに及ぶことが予想されるが、現在の3GPP仕様は、所定の制限に対応する複数のPLMNサイトからプロデューサNFを選択するメカニズムを提供していない。より具体的には、コンシューマNFが、i)返されるNFプロファイルの数および/またはii)応答メッセージのプロファイルペイロードサイズによってさらに制限される特定のPLMNまたはスライスからプロデューサNFプロファイルを要求または発見することができる選択肢は現在のところない。さらに、ネットワーク機能は、自身を、さまざまなPLMNに位置するさまざまなNRFに登録することができる。NFDiscoverオペレーションを実行した後、サービングネットワークにおけるサービングNRFは、さまざまなPLMNおよび/またはネットワークスライスにわたってホストされるターゲットまたはプロデューサNFプロファイルを返し得る。
【0027】
いくつかの実施形態では、開示されている主題は、個々のPLMNおよび/またはネットワークスライスに関連付けられた返されたNFプロファイルのプロファイル数制限および/または最大ペイロードサイズをコンシューマNFが確立または定義することを可能にすることによって、コンシューマNF(または、ソースNF)がプロデューサNF(または、ターゲットNF)を発見することを可能にする。たとえば、コンシューマNFおよびNRFは、NFRegisterサービスオペレーションおよび/またはNFDiscoverサービスオペレーション中に「SupportedFeatures」を使用してこの特徴に対するサポートを提供するそれぞれの能力を示すように構成され得る。
【0028】
一般に、NFRegisterは、NFインスタンスがそのNFプロファイルをNRFに登録することを可能にするサービスオペレーションである。NFRegisterは、NFインスタンスによってサポートまたは公開されるサービスのリストとともに、NFインスタンスの一般的なパラメータの登録を含む。さらに、NFRegisterは、異なるPLMNにおけるNRFから呼び出されることが認められないサービスオペレーションである。また、NFRegisterサービスオペレーションは、要求元NFのNFプロファイルをNRFに提供することによってNFをNRFに登録するのに使用することができる。これに応答して、NRFは、要求元NFを、他のNFによって発見されることができるものとして印を付ける。また、NFRegisterサービスオペレーションは、既存のNFインスタンスに関連付けられた新たなサービスを登録するのに使用される。また、このサービスオペレーションは、サービス発見要求メッセージを転送またはリダイレクトするためのものであり得る別のNRFにNRF情報を登録するのに使用することができる。
【0029】
他の実施形態では、NRFによってサポートされるNF登録サービスオペレーションは、登録を行うコンシューマNFが、新たに登録されたNFインスタンス(たとえば、プロデューサNF)がそれらのNFサービスとともに通知されるように申し込むことを可能にする。いくつかの実施形態では、NFサービスコンシューマによって送信されるNFRegisterメッセージは、NFインスタンスを表すリソースURIに向けられるHTTP PUT要求を含む。URIは、NFインスタンスによって決定される。特に、NF登録メッセージは、NFサービスコンシューマに対応し、かつ、コンシューマNFが登録されているNRFのPLMN内でグローバルに固有である識別変数(たとえば、「nfInstanceID」)を含む。さらに、PUT要求メッセージのペイロード本体は、作成予定のNFインスタンスの表現を含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、NRF100はさらに、NFDiscoverサービスオペレーションをサポートするように構成されている。特に、NFDiscoverサービスオペレーションは、ネットワーク機能インスタンスが、ローカルNRFに照会することによって他のネットワーク機能インスタンスによって提供されるサービスを発見することを可能にする。特に、NFDiscoverサービスオペレーションは、NFサービスコンシューマによって提供される特定の入力基準に適合するプロデューサNFインスタンスまたはサービスのIPアドレスまたは完全修飾ドメイン名(FQDN)を提供するNFサービスコンシューマに応答メッセージが送信されることを含む。具体的には、NFDiscoverサービスオペレーションは、同一のサービングPLMNまたは異なるPLMNに位置するNFインスタンス(たとえば、ターゲットNFまたはプロデューサNF)を発見するように要求しているNFサービスコンシューマ(たとえば、ソースNF)によって開始されることができる。
【0031】
特に、NRFは、NF発見要求に応答してNF発見応答を返すように構成され得て、このNF発見応答は、コンシューマNFによって要求された、所定のPLMN/スライスに属するNFプロファイルを含む。さらに、NRFは、最大ペイロードサイズおよび/またはプロファイル数制限(すなわち、以下でさらに詳細に説明する)のうちの1つまたは複数によってコンシューマNFに提供されるNFプロファイルの数を制限し得る。いくつかの実施形態では、コンシューマNFは、最大ペイロードサイズおよびNFプロファイルの数(たとえば、プロファイル数制限)に関係する制限を指定するパラメータとともにカスタムヘッダを初期NFDiscoverサービスオペレーションメッセージに追加することによって、この機能をサポートする能力を示すように構成されている。コンシューマNFがこの機能をサポートしないシナリオでは、コンシューマNFは、カスタムヘッダをNF発見サービスオペレーションメッセージに追加しない。
【0032】
より具体的には、NFDiscoverサービスオペレーションは、いくつかの入力された発見要求パラメータを満たすプロデューサNFインスタンスおよびそれらの関連付けられたサービスインスタンスのセットを発見するように構成されている。これらのプロデューサNFインスタンスおよびサービスは、NRFに現在登録されているNFプロファイルによって表される。いくつかの実施形態では、NFDiscoverサービスオペレーションは、NFサービスコンシューマによってリソースURI「nf_instances」コレクションリソースに送信されるHTTP GET要求メッセージを含む。NFDiscover要求メッセージの受信に応答して、NRFは、発見応答メッセージを返し得て、この発見応答メッセージは、HTTP OKメッセージを含み得る。発見応答メッセージの応答本体は、i)サーチ結果がどれぐらいの期間NFサービスコンシューマによってキャッシュされ得るかを定める有効期間、およびii)元のNFDiscover要求メッセージに示されるサーチフィルタ基準を満たす複数のNFプロファイルオブジェクトまたはNFプロファイルオブジェクトのアレイ(たとえば、特定のNFサービス名を提供する全てのNFインスタンス)を指定し得る。上記のように、いくつかの実施形態では、NRFによって送信される発見応答メッセージは、最大ペイロードサイズ閾値および/またはプロファイル数制限閾値(
図2に関連する以下の説明においてさらに詳細に説明する)に準拠するプロデューサNFプロファイルのみを含む。さらに、うまくいった発見応答メッセージで返されるNFプロファイルオブジェクトは、各NFインスタンスの一般的なデータおよび具体的なデータを含み得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、コンシューマNFは、最初に、NRFの方に向けられるNF登録サービスオペレーションメッセージにおいて「条件付き制限特徴」のサポートを示し得る。たとえば、条件付き制限特徴属性は、コンシューマネットワーク機能から送信されるNF登録メッセージの中に存在し得る。さらに、NF発見メッセージは、いくつかのシナリオではNF登録メッセージの前に独立して伝達され得るので、コンシューマNFは、NF発見サービスオペレーションにおいて条件付き制限特徴属性をサポートする能力を示すようにも構成され得る。たとえば、コンシューマNFは、初期NF発見サービス要求メッセージに表示を含めることによって、条件付き制限特徴をサポートする能力を有するNRFを識別することができる。
【0034】
(NF登録メッセージまたはNF発見要求メッセージによって)要求元コンシューマNFが条件付き制限特徴をサポートするという表示を受信した後、NRFは、コンシューマNFを、条件付き制限特徴に準拠するNFプロファイル情報を含む応答メッセージを受信することができるものとして登録する。いくつかの実施形態では、NRFは、コンシューマNFの識別子を条件付き制限特徴データベースまたはレジストリへのデータ入力として格納し得る。
【0035】
たとえば、コンシューマNFは、所定の条件付き制限パラメータを含むNF発見要求メッセージをNRFに送信し得る。いくつかの実施形態では、NF発見サービスメッセージは、最大ペイロードサイズパラメータおよびプロファイル数制限パラメータのうちの少なくとも1つを含み得る。特に、これらの条件付き制限パラメータは、NRFに送信されるNF発見要求メッセージのヘッダに含まれ得る。NF発見要求メッセージを受信した後、NRFは、発見マネージャエンジン(DME:Discovery Manager Engine)(
図2に図示)を利用してNFDiscoverサービスオペレーション手順を実行するように構成され得て、このNFDiscoverサービスオペレーション手順は、所望のネットワークサービスをホストまたは公開するプロデューサNF(または、ターゲットネットワーク機能)に対応する関連するプロデューサNFプロファイルを取得する。
【0036】
いくつかの実施形態では、DMEは、複数のNFプロファイルオブジェクトを格納するNFプロファイルローカルリポジトリにアクセスすることができる。特に、NRFは、PLMNおよび/またはスライスにおいてサポートされるネットワークサービスなどの、サーチ基準を満たす全てのNFプロファイルを検索する。全ての関連するNFプロファイルを取得した後、発見マネージャエンジンは、次いで、要求元コンシューマNFが条件付き制限特徴をサポートするか否かを判断する。いくつかの実施形態では、発見マネージャエンジンは、予め登録され、かつ、条件付き制限特徴をサポートする能力を示していたコンシューマNFのリストを含む条件付き制限特徴レジストリにアクセスすることができる。発見マネージャエンジンは、要求元コンシューマNFが条件付き制限特徴をサポートすることができると判断すると、各PLMNおよび/またはスライスについてNF発見要求メッセージにおいてコンシューマNFによって要求された最大ペイロードサイズパラメータおよび/またはプロファイル数制限パラメータに準拠する複数のNFプロファイルを含むNF発見応答を生成する。
【0037】
図1に戻って、(NRF100以外の)ノードはいずれも、サービスを要求しているかサービスを提供しているかによって、コンシューマNFまたはプロデューサNFであり得る。示されている例では、ノードは、ネットワーク内でポリシ関連のオペレーションを実行するポリシ制御機能(PCF:Policy Control Function)102と、ユーザデータを管理するユーザデータ管理(UDM:User Data Management)機能104と、アプリケーションサービスを提供するアプリケーション機能(AF:Application Function)106とを含む。
図1に示されるノードは、アクセス間のセッションを管理するセッション管理機能(SMF:Session Management Function)108と、モビリティ管理機能(AMF:Mobility Management Function)110およびPCF102をさらに含む。AMF110は、4Gネットワーク内でモビリティ管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)によって実行されるものと同様のモビリティ管理オペレーションを実行する。認証サーバ機能(AUSF:Authentication Server Function)112は、(たとえば、無線アクセスネットワークを介した)5Gコアネットワークへのアクセスを求めるユーザ機器(UE:User Equipment)のために認証サービスを実行する。
【0038】
図1は、ネットワークスライスに関連付けられた特定のネットワーク能力および特性にアクセスしようとするデバイスのためにネットワークスライシングサービスを提供するネットワークスライス選択機能(NSSF:Network Slice Selection Function)116をさらに示す。ネットワーク公開機能(NEF:Network Exposure Function)118は、ネットワークに取り付けられたモノのインターネット(IoT:Internet of Things)デバイスおよび他のUEについての情報を取得しようとするアプリケーション機能のためにアプリケーションプログラミングインターフェイス(API:Application Programming Interface)を提供する。いくつかの実施形態では、NEF118は、4Gネットワークにおけるサービス能力公開機能(SCEF:Service Capability Exposure Function)と同様の機能を実行する。
【0039】
図2は、本明細書に記載されている主題の一実施形態に係る、NRFノードに接続された5Gネットワーク機能を示すブロック図である。
【0040】
いくつかの実施形態では、コンシューマNF202は、コンシューマNF202が条件付き制限特徴を使用して動作するように構成されていることを示す役割を果たす初期NF登録サービスオペレーションを実行するように構成されている。たとえば、コンシューマNF202は、条件付き制限特徴サポートを利用するためのコンシューマNFの構成を示すNF登録メッセージ221をNRF200に送信し得る。
図2に示されるように、NRF200は、発見マネージャエンジン(DME)206、NFプロファイルリポジトリ(NFPR:NF Profile Repository)208および条件付き制限特徴(CLF:Conditional Limit Feature)ローカルレジストリ212をホストするように構成されている。NF登録メッセージ221の受信に応答して、NRF200は、コンシューマNF202を、条件付き制限特徴を利用するように構成されたネットワーク機能であるものとして示すNF登録記録を作成するように構成されている。いくつかの実施形態では、この登録記録は、NRF200に関連付けられたCLFレジストリ212に格納される。その上、NRF200は、NFPR208を、利用可能なプロデューサNFインスタンスおよびそれらのそれぞれのサポートされたサービスのNFプロファイルを維持するためのストレージとして利用するように構成されている。いくつかの実施形態では、プロデューサNFは、そのNFプロファイルおよび/またはネットワークサービス210をNRF200に登録することができる。次いで、NRF200は、登録されたプロデューサNFのNFプロファイルをNFPR208に格納し得る。特に、プロデューサNFと通信するために、コンシューマNF(または、ソースNF)は、対応するNFプロファイルをNRF100から取得しなければならない。
【0041】
コンシューマNFの登録プロセスが実行された後、コンシューマNF202は、その後、NF発見要求メッセージ222をNRF200に送信し得る。特に、コンシューマNF202は、所定のPLMNおよび/またはスライスにおいて特定のネットワークサービス(たとえば、ネットワークサービス210)を提供するプロデューサNF(たとえば、プロデューサNF204)の発見を要求するNF発見要求メッセージを送信し得る。NF発見要求メッセージ222も、1つまたは複数のPLMNおよび/またはスライスに関連付けられた最大ペイロードサイズパラメータおよび/またはプロファイル数制限パラメータを示す。特に、最大ペイロードサイズパラメータは、NRF200が対応するNF発見応答メッセージ(
図2に示される発見応答メッセージ223)の中に含むことができるNFプロファイルオブジェクト結果の最大合計サイズ(たとえば、バイト単位のプロファイルペイロードサイズ)を示す数値閾値によって表すことができる。同様に、プロファイル数制限パラメータは、NRF200が対応するNF発見応答メッセージの中に含むことができる(各PLMNおよび/またはスライスについての)NFプロファイルオブジェクトの最大合計数を示す数値閾値によって表すことができる。したがって、コンシューマNF202(または、ソースNF)は、これら2つのパラメータを利用して、コンシューマNFが1つのNF発見応答メッセージにおいて各PLMNおよび/またはネットワークスライスについてNRF200から受信することになるNFプロファイルのペイロードサイズおよび/または数を制限することができる。
【0042】
コンシューマNF202からのNF発見要求メッセージの受信に応答して、NRF200は、さまざまなターゲットまたはプロデューサNF(すなわち、発見要求メッセージ222においてコンシューマNFによって要求されたネットワークサービスを提供するプロデューサNF)の関連するNFプロファイルを取得するためにNF発見手順を開始する。たとえば、NRF200は、TS29.510仕様に記載されたNF発見手順を実行し得る。(要求されたネットワークサービスをホストまたは公開する)プロデューサNFの全ての関連するNFプロファイルを取得した後、NRF200は、要求元コンシューマNFが条件付き制限特徴をサポートするか否かを判断する。いくつかの実施形態では、NRF200は、要求元コンシューマNFのためにそのCLFローカルレジストリ212にアクセスする(たとえば、コンシューマNF202に対応する識別子を利用して、CLFレジストリ212内の登録記録項目を相互参照する)。要求元コンシューマNFが条件付き制限特徴をサポートしないことが分かると、NRF200は、発見要求メッセージに従って要求された全ての発見されたNFプロファイルを追加する。しかし、要求元コンシューマNFが条件付き制限特徴をサポートすると判断されると、NRF200は、コンシューマNF202によって送信されたNF発見要求メッセージ222に指定されているPLMNおよび/またはスライスに基づく最大ペイロードサイズパラメータおよび/またはプロファイル数制限パラメータに従って、発見されたNFプロファイルのみを追加する。
図2に示されるように、NRF200は、NFプロファイルオブジェクトを含む発見応答メッセージ223を生成して、コンシューマNF202に送信する。
【0043】
図3は、本明細書に記載されている主題の一実施形態に係る、例示的なコンシューマNF発見要求メッセージの内容を示す図である。たとえば、発見要求メッセージ300は、最大ペイロードサイズパラメータセクション302と、最大プロファイル数制限パラメータセクション304とを含み得る。いくつかの実施形態では、最大ペイロードサイズパラメータセクション302および最大プロファイル数制限パラメータセクション304の各々は、複数のPLMNおよび/またはスライスのリストを含む。
【0044】
たとえば、セクション302は、各々の特定のPLMNをそのMCC識別子およびMNC識別子ごとに列挙している。MCC識別子およびMNC識別子は、コンシューマNF(または、ソースNF)が関心を持っているネットワークサービスに対応するNFプロファイルを含む特定のPLMNを示すために要求元コンシューマNFによって使用される。
【0045】
セクション302は、単一ネットワークスライス選択支援情報(S-NSSAI:Single-Network Slice Selection Assistance Information)パラメータも含む。特に、S-NSSAIは、2つのコンポーネント、すなわちSSTパラメータおよびSDパラメータを含む。SSTパラメータはスライス/サービスタイプを識別し、SDパラメータはスライスディファレンシエータを識別する。SSTパラメータおよびSDパラメータも、NFプロファイルを受信する際にコンシューマNFが関心を持っている特定のネットワークスライスを指定するために要求元コンシューマNFによって使用される。最後に、セクション302は、PLMNおよび/またはスライスに関連付けられた(コンシューマNFに返される)NFプロファイルの最大ペイロードサイズ制限をバイト単位で示すペイロードサイズパラメータを含む。たとえば、セクション302は、PLMN「100-20」およびスライス「10-2」(i)MCC:100およびMNC:20ならびにii)SST:10およびSD:2)によって識別されるPLMN-スライス組み合わせとNFプロファイルとをマッチングさせるために1000キロバイトという最大サイズ制限を要求元コンシューマNFが確立していることを明示している。それに加えて、セクション302はさらに、PLMN「200-10」およびスライス「20-3」(すなわち、i)MCC:200およびMNC:10ならびにii)SST:20およびSD:3)によって識別されるPLMN-スライス組み合わせからNFプロファイルの124キロバイトという最大サイズ制限を要求元コンシューマNFが確立していることを明示している。
【0046】
発見要求メッセージ300のセクション304は、1つまたは複数のPLMNおよび/またはスライスに関連付けられたNFプロファイルの最大数を指定するプロファイル数制限リストを含む。たとえば、セクション304は、PLMN「100-20」およびスライス「10-2」(すなわち、i)MCC:100およびMNC:20ならびにii)SST:10およびSD:2)によって識別されるPLMN-スライス組み合わせから2つ(2)のNFプロファイルという制限を要求元コンシューマNFが確立していることを明示している。セクション304はさらに、PLMN「200-10」およびスライス「20-3」(すなわち、i)MCC:200およびMNC:10ならびにii)SST:20およびSD:3)によって識別されるPLMN-スライス組み合わせから1つのNFプロファイルという制限を要求元コンシューマNFが確立していることを明示している。発見要求メッセージの受信に応答してプロデューサNFプロファイルオブジェクトを取得すると、NRFは、要求元コンシューマNFが条件付き制限特徴をサポートすることができるものとして登録されるか否かを判断する。たとえば、NRFは、要求元コンシューマNFに対応する識別子を用いてCLFレジストリデータベースの登録記録項目を相互参照して、コンシューマネットワーク機能が登録されるか否かを判断し得る。要求元コンシューマネットワーク機能が条件付き制限特徴をサポートするものとして登録される場合、NRFは、要求されたネットワークサービスに関係し、かつ、NF発見要求メッセージに指定された制限/パラメータに準拠するネットワークプロファイルを取得する。たとえば、NRFは、「200-10」(たとえば、MCC:200およびMNC:10)によって識別されるPLMNおよび「20-3」(たとえば、SST:20およびSD:3)によって識別されるスライスに位置するプロデューサネットワーク機能の1つのNFプロファイルを提供する。いくつかの実施形態では、NRFは、この条件付き制限特徴情報に準拠するNFプロファイルオブジェクトを含む発見スポンサメッセージを生成する。
図3は、PLMNおよびスライスの両方の使用を示しているが、発見要求メッセージの他の実施形態は、開示されている主題の範囲から逸脱することなくPLMNのみまたはスライスのみを含んでいてもよい。
【0047】
図4は、NF発見サービス向上を提供するための例示的な方法を示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、方法400は、NRFのメモリに格納され、その後、NRFの1つまたは複数のハードウェアプロセッサ(または、NRFをホストおよび/またはサポートするハードウェアベースのネットワーク要素)によって実行されるアルゴリズムおよび/またはソフトウェアプロセスを含む。ブロック402において、NF発見要求メッセージが受信される。いくつかの実施形態では、NF発見要求メッセージは、コンシューマNFが関心を持っているネットワークサービスをホストまたは公開している特定のPLMNおよび/またはスライスにおいてプロデューサNFの発見を要求するコンシューマNFからNRFによって受信される。より具体的には、NF発見要求メッセージは、5Gコアネットワークにおいて他のNFインスタンスによって提供されるネットワークサービスを発見するための、コンシューマNFによってローカルNRFに向けられる要求として機能する。いくつかの実施形態では、NF発見要求メッセージは、HTTP GETメッセージである。開示されている主題のいくつかの実施形態では、NF発見要求メッセージは、最大ペイロードサイズパラメータと、特定のPLMNおよび/またはネットワークスライスに位置するプロデューサNFに関連付けられた返されたNFプロファイルを制限する役割を果たすプロファイル数制限パラメータとを含み得る。
【0048】
ブロック404において、NRFは、NF発見サービスオペレーションを実行する。いくつかの実施形態では、NRFは、ブロック402においてコンシューマNFによって要求されたネットワークサービスを提供するプロデューサNFに対応するNFプロファイルを取得するために、TS29.510規格に規定されたNFDiscover手順を実行するように構成されている。いくつかの実施形態では、NRFは、NRFに予め登録されたプロデューサNFに対応するNFプロファイルのリストを含むNFプロファイルリポジトリにアクセスする。より具体的には、NRFは、コンシューマNFによって要求されたネットワークサービスをホスト、公開および/またはサポートするプロデューサNFに関連付けられた全てのNFプロファイルオブジェクトを取得するためにNFプロファイルリポジトリにアクセスする。
【0049】
ブロック406において、NRFは、コンシューマNFが条件付き制限特徴をサポートするか否かについての判断を行う。いくつかの実施形態では、NRFは、(
図2に関して上記した方法で)CLFレジストリに照会して、格納された登録記録データが、(たとえば、NFRegisterサービスオペレーションによって)予め登録された要求元コンシューマNFを、条件付き制限特徴をサポートすることができるものとして示すか否かを判断する。いくつかの実施形態では、コンシューマNFは、NF登録サービスオペレーションを使用して、またはNF発見サービスオペレーションを使用して、予め登録されているであろう。コンシューマNFが条件付き制限特徴をサポートしないとNRFが判断する場合、方法400はブロック408に進む。そうでなければ、方法400はブロック410に進む。
【0050】
ブロック408において、NRFは、コンシューマNFが条件付き制限特徴をサポートしないと判断する。このような判断に応答して、NRFは、コンシューマNFの元の発見要求メッセージ基準(たとえば、特定のPLMNおよび/またはスライスにおいてプロデューサNFによってホストされる公開されたネットワークサービス)に関係する全てのNFプロファイルを含むNF発見応答メッセージを生成する。特に、NRFは、NRFがNF発見応答メッセージにおいて取得する全てのNFプロファイルを含む。
【0051】
ブロック410において、NRFは、コンシューマNFが条件付き制限特徴をサポートすると判断する。いくつかの実施形態では、NRFは、コンシューマNFに対応する識別子を利用して、当該識別子をCLFレジストリに含まれる登録記録項目と相互参照させることができる。この判断に応答して、NRFは、NRFに最初に送信された発見要求メッセージに指定された条件付き制限特徴(たとえば、最大ペイロードサイズパラメータおよび/またはプロファイル数制限パラメータ)に依然として準拠しながら、コンシューマNFの元の発見要求メッセージ基準に関係するいくつかのNFプロファイル(たとえば、ブロック404において取得)を含むNFまたは応答メッセージを生成する。
【0052】
ブロック412において、NFプロファイルを含む発見応答メッセージが送信される。特に、ブロック408またはブロック410において生成された発見応答メッセージは、元の受信されたNF発見要求メッセージ(たとえば、ブロック402において受信された発見要求メッセージ)に応答してNRFによってコンシューマNFに送信される。
【0053】
ここに開示されている主題の範囲から逸脱することなく、ここに開示されている主題のさまざまな詳細を変更できる、ということが理解されるであろう。さらに、上記の説明は、例示の目的であるに過ぎず、限定の目的ではない。