(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-03
(45)【発行日】2024-07-11
(54)【発明の名称】受発注支援システム、サーバ装置、受発注支援方法、および受発注支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/015 20230101AFI20240704BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20240704BHJP
【FI】
G06Q30/015
G06Q30/0601 310
(21)【出願番号】P 2023145248
(22)【出願日】2023-09-07
【審査請求日】2023-10-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523342056
【氏名又は名称】ファネルワン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131853
【氏名又は名称】澤邉 由美子
(72)【発明者】
【氏名】田中 洋一
【審査官】平井 嗣人
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-342620(JP,A)
【文献】特開2020-013440(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発注者が操作する第1情報端末装置と
1または複数の受注候補者が操作する第2情報端末装置とサーバ装置とを備える受発注支援システムであって、
前記サーバ装置は、
商談を識別する商談IDそれぞれに対し、前記受注候補者を識別する受注候補者IDと、前記受注候補者からの提案を比較する項目それぞれのデータと、を対応付けて記憶する商談データ記憶手段と、
前記商談IDに対応付けられた前記項目それぞれに対するデータと、前記受注候補者を識別する受注候補者IDとを前記第2情報端末装置から受信するデータ受信手段と、
前記商談IDと、前記受注候補者IDとに対応付けて前記項目それぞれに対するデータを前記商談データ記憶手段に格納するデータ格納手段と、
前記第1情報端末装置から受信した前記商談IDと前記受注候補者IDとに対応付けられた、前記項目それぞれに対するデータを前記商談データ記憶手段から取得し、取得した前記データを表示する、前記項目ごとのウェブページを生成するウェブページ生成手段と、
前記ウェブページ生成手段によって生成した前記ウェブページを前記第1情報端末装置に送信する送信手段と、
を備える、受発注支援システム。
【請求項2】
発注者が操作する第1情報端末装置
と1または複数の受注候補者が操作する第2情報端末装置それぞれとネットワークを介して接続するサーバ装置であって、
商談を識別する商談IDそれぞれに対し、前記受注候補者を識別する受注候補者IDと、前記受注候補者からの提案を比較する項目それぞれのデータと、を対応付けて記憶する商談データ記憶手段と、
前記商談IDに対応付けられた
前記項目
それぞれに対するデータと、前記受注候補者を識別する受注候補者IDとを前記第2情報端末装置から受信するデータ受信手段と、
前記商談IDと、前記受注候補者IDとに対応付けて前記項目
それぞれに対するデータを
前記商談データ記憶
手段に格納するデータ格納手段と、
前記第1情報端末装置から受信した前記商談IDと前記受注候補者IDとに対応付けられた
、前記
項目それぞれに対するデータを前記商談データ記憶
手段から取得し、取得した前記データを
表示する、前記項目ごとのウェブページを生成するウェブページ生成手段と、
前記ウェブページ生成手段によって生成した前記ウェブページを前記第1情報端末装置に送信する送信手段と、
を備える
、サーバ装置。
【請求項3】
前記商談IDと前記受注候補者IDとに対応付けられた前記データを含む
前記項目ごとのウェブページに対する
、前記発注者による操作情報を前記第1情報端末装置から受信する操作情報受信手段
、を備え、
前記ウェブページ生成手段は、前記第2情報端末装置から受信した前記商談IDと前記受注候補者IDと
前記項目とに対応付けられた前記操作情報を含むウェブページを生成し、
前記送信手段は、前記ウェブページ生成手段によって生成した前記ウェブページを前記第2情報端末装置に送信する、請求項
2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記第1情報端末装置または前記第2情報端末装置から送信された、前記商談IDと1または複数の前記項目とを受信する項目受信手段
、を備え、
前記データ格納手段は、前記商談IDに対応付けて、前記項目受信手段によって受信した前記項目を商談項目記憶部に格納
し、前記商談データ記憶手段に記憶する前記項目それぞれのデータは前記商談項目記憶部に格納した項目に対応する、請求項
2または請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記商談IDを含む一覧表作成指示を前記第1情報端末装置から受信する作成指示受信手段と、
前記作成指示受信手段によって受信した前記商談IDに対応付けられた
前記受注候補者IDそれぞれの前記項目
それぞれに対するデータを前記商談データ記憶
手段から取得し、取得した前記データを用いて一覧表を生成する一覧表作成手段と、
を備え、
前記送信手段は、前記一覧表作成手段によって生成した前記一覧表を前記第1情報端末装置に送信する、請求項
2または請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項6】
発注者が操作する第1情報端末装置
と1または複数の受注候補者が操作する第2情報端末装置それぞれとネットワークを介して接続
し、商談を識別する商談IDそれぞれに対し、前記受注候補者を識別する受注候補者IDと、前記受注候補者からの提案を比較する項目それぞれのデータと、を対応付けて記憶する商談データ記憶部を備えるコンピュータが実行する方法であって、
前記商談IDに対応付けられた前記項目それぞれに対するデータと、前記受注候補者を識別する受注候補者IDとを前記第2情報端末装置から受信するデータ受信ステップと、
前記商談IDと、前記受注候補者IDとに対応付けて前記項目それぞれに対するデータを前記商談データ記憶部に格納するデータ格納ステップと、
前記第1情報端末装置から受信した前記商談IDと前記受注候補者IDとに対応付けられた、前記項目それぞれに対するデータを前記商談データ記憶部から取得し、取得した前記データを表示する、前記項目ごとのウェブページを生成するウェブページ生成ステップと、
前記ウェブページ生成ステップによって生成した前記ウェブページを前記第1情報端末装置に送信する送信ステップと、
を含む、受発注支援方法。
【請求項7】
請求項
6に記載した受発注支援方法をコンピュータに実行させることを特徴とする受発注支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受発注支援システム、サーバ装置、受発注支援方法、および受発注支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、企業間の受発注では、発注者がインターネットを通じて受注候補者を募り、受注候補者からの提案を受けて受注者を決定することが多い。例えば、設計作業やソフトウェア開発等の受託開発を発注する際に、発注者が多数の候補から適切な業者を選定できるようにする資材発注支援システムが開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、かかる技術は、多くの受注候補者から各社それぞれ異なる提案仕様書が発注者に提出されるため、発注担当者はそれらを社内で比較できるよう項目を揃えて整理した資料を作成することに多くの時間を費やしていた。また、受注候補者は、自社の提案に対する発注者の反応を把握することが難しかった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、発注者は受注候補者に確認したいポイントを絞った提案を受けることができ、受注候補者は自社の提案に対する発注者の反応を把握することができる受発注支援システム、サーバ装置、受発注支援方法、および受発注支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明では、発注者が操作する第1情報端末装置と、1または複数の受注候補者が操作する第2情報端末装置それぞれとネットワークを介して接続するサーバ装置が、商談の追加を第1情報端末装置から受信し、受信した商談を識別する商談IDを生成し、商談IDを含むURLを生成し、URLを第2情報端末装置に送信することを特徴とする。
【0007】
また、本発明では、商談IDと受注候補者IDとに対応付けられたデータを含むウェブページに対する操作情報を第1情報端末装置から受信し、操作情報を商談IDと受注候補者IDとに対応付けて商談データ記憶部に格納し、第2情報端末装置から受信した商談IDと受注候補者IDとに対応付けられた操作情報を含むウェブページを生成し、生成したウェブページを第2情報端末装置に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
上述したように構成した本発明によれば、発注者は受注候補者に確認したいポイントを絞った提案を受けることができ、受注候補者は自社の提案に対する発注者の反応を把握することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施例にかかる受発注支援システム10の構成を示すブロック図である。
【
図2】受発注者記憶部121のデータ構成の一例を示す説明図である。
【
図3】商談項目記憶部122と商談データ記憶部123のデータ構成の一例を示す説明図である。
【
図4】サーバ装置100と情報端末装置200と情報端末装置300とで実行する商談ページ生成処理手順を示すフローチャートである。
【
図5】サーバ装置100と情報端末装置200と情報端末装置300とで実行する商談ページ生成処理手順を示すフローチャートである。
【
図6】項目を設定するためのウェブページの画面例を示す説明図である。
【
図7】項目に対する入力を受付けるウェブページの画面例を示す説明図である。
【
図8】サーバ装置100と情報端末装置200とが実行する商談ページ表示処理手順を示すフローチャートである。
【
図9】受注候補者ごとの項目に対するデータが記載されたウェブページの画面例を示す説明図である。
【
図10】発注者の社内承認の状況を入力するためのウェブページの画面例を示す説明図である。
【
図11】サーバ装置100と情報端末装置300とが実行する商談ウェブページ表示処理手順を示すフローチャートである。
【
図12】受注候補者の入力した項目に対するデータおよび発注者の操作情報を表示するウェブページの画面例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、添付図面を参照し本願にかかる受発注支援システム、サーバ装置、受発注支援方法、および受発注支援プログラムを実施するための形態である実施例を説明する。以下の説明は、本願の実施の形態の例示であり、本願にかかる受発注支援システム、サーバ装置、受発注支援方法、および受発注支援プログラムは、これらの実施例に限定されるものではない。
【0011】
図1は、本実施例にかかる受発注支援システム10の構成を示すブロック図である。受発注支援システム10は、サーバ装置100と情報端末装置200と情報端末装置300-1~n(以下、情報端末装置300と示す。)とを備える。サーバ装置100は、情報端末装置200および情報端末装置300とネットワークNを介してデータを送受信する。ネットワークNは、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)、移動体通信網等の任意の通信ネットワークおよびそれらの組合せであり、その一部または全部が有線または無線であってもよい。
【0012】
サーバ装置100は、発注者および受注候補者との商談に関するデータを管理し、受発注を支援するためのウェブページを生成するコンピュータである。サーバ装置100は、
図1に示すように、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0013】
通信部110は、情報端末装置200または情報端末装置300から送信された、商談の追加を受信する。通信部110は、商談の追加に応じ、受注候補者からの提案を比較する項目を設定するためのウェブページを送信する。通信部110は、情報端末装置300から受付けた項目に対するデータを受信する。通信部110は、項目に対するデータを表示するウェブページを情報端末装置200に送信し、情報端末装置200から送信された、ウェブページに対する操作情報を受信する。通信部110は、項目に対するデータと操作情報を表示するウェブページを情報端末装置300に送信する。
【0014】
記憶部120は、受発注者記憶部121と、商談項目記憶部122と、商談データ記憶部123と、ウェブページ記憶部124とを備える。
図2は、受発注者記憶部121のデータ構成の一例を示す説明図である。
図3は、商談項目記憶部122と商談データ記憶部123のデータ構成の一例を示す説明図である。
【0015】
受発注者記憶部121は、商談に参加する、発注者と受注候補者を記憶する。受発注者記憶部121は、商談を識別する商談IDと、発注者を識別する発注者IDと、注候補者を識別する受注候補者IDと、その他の情報とを対応付けて記憶する。発注者は、商談対象である案件を発注する者であり、案件に対し受注候補者を募り、案件を発注するか否か、どの受注候補者に発注するかを決定する。
図2では、発注者IDとして商談ごとに1つのIDを記載しているが、複数であってもよい。複数の発注者IDを記憶することによって商談に関する情報を複数人で閲覧することができる。受注候補者は、商談対象である案件を受注したい者であり、1または複数である。商談ごとに受注候補者数は異なってよく、受注候補者数に応じ、受発注者記憶部121の受注候補者IDの数は増減する。1つの受注候補者として記憶する受注候補者IDも発注者IDと同様に、複数であってもよい。その他の情報として、商談名や発注者名、受注候補者名等を記憶する。
【0016】
商談項目記憶部122は、商談ごとに設定する項目を記憶する。商談項目記憶部122は、商談IDと、項目と、その他の情報とを対応付けて記憶する。項目は、商談ごとに1または複数の項目を記憶する。例えば、
図3に示すように、項目1“製品価値”、項目2“機能”、項目3“自社について”等を記憶する。
【0017】
商談データ記憶部123は、商談ごとの項目に対するデータを記憶する。商談データ記憶部123は、商談IDと、受注候補者IDと、項目に対するデータと、その他の情報とを対応付けて記憶する。項目に対するデータは、項目それぞれに対し受注候補者が入力したデータを記憶する。データは、テキストに限ることなく、画像や映像等を含むさまざまな種別のデータでよい。また、その他の情報には、発注者のウェブページに対する操作情報や発注者と受注候補者とのメッセージ等を商談IDと受注候補者IDとに対応付けて記憶する。
【0018】
ウェブページ記憶部124は、受発注支援システム10にアクセスするためのウェブページ、ユーザ登録用ウェブページやユーザ認証用ウェブページ、商談ごとの項目を入力するウェブページ等を記憶する。ウェブページ記憶部124は、商談ごとの項目に対応するデータを入力するためのウェブページのひな形、商談ごとの項目に対応するデータおよび操作情報を表示するウェブページのひな形等を記憶する。
【0019】
制御部130は、商談ID生成部131と、URL生成部132と、ウェブページ生成部133と、データ格納部134と、一覧表生成部135とを備える。
【0020】
商談ID生成部131は、商談の追加を受信した場合に商談を一意に識別する商談IDを生成する。URL生成部132は、受注候補者が受発注支援システム10にアクセスするためのウェブページのURLに商談IDをパラメータとして含めたURLを生成する。
【0021】
ウェブページ生成部133は、受注候補者が入力した項目に対するデータを表示するウェブページを生成する。ウェブページ生成部133は、受注候補者が入力した項目に対するデータを表示したウェブページに対する発注者の操作情報を表示するウェブページを生成する。
【0022】
データ格納部134は、情報端末装置300から受信した、項目に対するデータを商談データ記憶部123に格納する。データ格納部134は、情報端末装置200から受信した、ウェブページに対する発注者の操作情報を商談データ記憶部123に格納する。データ格納部134は、情報端末装置200または情報端末装置300から受信した、コメントを商談データ記憶部123に格納する。
【0023】
一覧表生成部135は、情報端末装置200から受信した比較表ダウンロードの指示に応じ、商談IDに対応付けられた受注候補者IDごと項目に対するデータを商談データ記憶部123から取得し、受注候補者ごと項目ごとにデータを記載した一覧表を生成する。
【0024】
情報端末装置200は、発注者の操作するコンピュータであり、パーソナルコンピュータ(以下、PCと示す。)やタブレット端末、スマートフォン等のような一般的なコンピュータである。情報端末装置200は、通信部210と操作表示部220とを備える。通信部210は、サーバ装置100との間でウェブページのリクエストを送信し、ウェブページを受信する。通信部210は、ウェブページから受付けたデータをサーバ装置100に送信する。操作表示部220は、ウェブページを表示するとともに、ウェブページからの入力を受付ける。
【0025】
情報端末装置300は、受注候補者の操作するコンピュータであり、PCやタブレット端末、スマートフォン等のような一般的なコンピュータである。情報端末装置300は、通信部310と操作表示部320とを備える。通信部310は、サーバ装置100との間でウェブページのリクエストを送信し、ウェブページを受信する。通信部310は、ウェブページから受付けたデータをサーバ装置100に送信する。操作表示部320は、ウェブページを表示するとともに、ウェブページからの入力を受付ける。
【0026】
上述したように構成する受発注支援システム10で実行する商談ページ生成処理について説明する。
図4、
図5は、サーバ装置100と情報端末装置200と情報端末装置300とで実行する商談ページ生成処理手順を示すフローチャートである。
【0027】
情報端末装置200の操作表示部220は、受発注支援システム10にアクセスするウェブページのURLの指示を受付ける(ステップS401)。情報端末装置200とサーバ装置100との間で、ユーザ登録処理または認証処理を実行する(ステップS402)。ユーザ登録処理では、ユーザIDとパスワードを入力することによって新規ユーザとして受発注支援システム10に登録され、受発注支援システム10を使用することができる。ユーザ登録処理の際に発注者である旨も指定する。認証処理では、登録済みのユーザIDとパスワードを入力することによって、ユーザの既存のデータにアクセスすることができる。
【0028】
情報端末装置200の操作表示部220は、ウェブページから商談の追加を受付ける(ステップS403)。通信部210は、商談の追加とユーザID(以下、発注者IDという。)をサーバ装置100に送信する(ステップS404)。
【0029】
サーバ装置100の通信部110は、商談の追加と発注者IDを受信し、商談ID生成部131は、新たな商談を識別する商談IDを生成する(ステップS405)。商談ID生成部131は、商談IDと、発注者IDとを対応付けて受発注者記憶部121に格納する(ステップS406)。通信部110は、商談に応じた項目を設定するためのウェブページを送信する(ステップS407)。
【0030】
情報端末装置200の通信部210は、ウェブページを受信し、操作表示部220は、ウェブページを表示する(ステップS408)。
図6は、項目を設定するためのウェブページの画面例を示す説明図である。表示画面61に示すように、初期設定された比較項目のうちの不要な項目をチェックして削除する、加えて新たな項目を追加することができる。操作表示部220は、ウェブページから項目の入力を受付ける(ステップS409)。通信部210は、項目をサーバ装置100に送信する(ステップS410)。
【0031】
サーバ装置100の通信部110は、項目を受信し、受信した項目を商談IDに対応付けて商談項目記憶部122に格納する(ステップS411)。URL生成部132は、受注候補者が受発注支援システム10にアクセスするためのウェブページのURLにパラメータとして商談IDを含めたURLを生成する(ステップS412)。通信部110は、受注候補者用のウェブページのURLを情報端末装置200に送信する(ステップS413)。
【0032】
情報端末装置200の通信部210は、ウェブページのURLを受信し、操作表示部220は、ウェブページのURLを含むメールの入力を受付ける(ステップS414)。通信部210は、受注候補者のメールアドレスを宛先としてメールを送信する(ステップS415)。
【0033】
1または複数の受注候補者それぞれの操作する情報端末装置300において、通信部310は、情報端末装置200から送信されたメールを受信し、操作表示部320は、メールに記載されたウェブページのURLの指示を受付ける(ステップS416)。情報端末装置300とサーバ装置100との間で、ユーザ登録処理を実行する(ステップS417)。ユーザIDとパスワードを入力することによって新規ユーザとして受発注支援システム10に登録される。
【0034】
サーバ装置100の通信部110は、ユーザID(以下、受注候補者IDという。)を商談IDに対応付けて受発注者記憶部121に格納する(ステップS418)。ウェブページ生成部133は、項目に対するデータの入力を受付けるウェブページを生成する(ステップS419)。より具体的には、ウェブページ生成部133は、商談IDに対応付けられた項目を商談項目記憶部122から取得し、項目に対するデータの入力を受付けるウェブページを生成する。なお、ウェブページ生成部133は、商談IDに対応付けられた項目を商談項目記憶部122から取得し、ウェブページ記憶部124に記憶するウェブページのひな形を用いて、項目に対するデータの入力を受付けるウェブページを生成してもよい。通信部110は、ウェブページを情報端末装置300に送信する(ステップS420)。
【0035】
情報端末装置300の通信部310は、ウェブページを受信し、操作表示部320は、ウェブページを表示する(ステップS421)。操作表示部320は、ウェブページからの項目に対するデータの入力を受付ける(ステップS422)。
【0036】
図7は、項目に対する入力を受付けるウェブページの画面例を示す説明図である。表示画面71には、項目一覧メニュー72と、商談名73と、選択した項目74と、項目に対するデータ入力領域75と、ファイルアップロードボタン76と、コメント&フィードバックボタン77とを含む。項目一覧メニュー72には、設定した項目と社内承認を含むメニューを表示する。項目一覧メニュー72から項目を指示することによって項目に対応するページが表示され、項目に対するデータを入力領域75から入力することができる。
コメント&フィードバックボタン77を指示することによって、別ページが開き、発注者と受注候補者がチャット形式でコメントを送受信することができる。
【0037】
通信部310は、項目に対するデータをサーバ装置100に送信する(ステップS423)。なお、受注候補者による項目に対するデータの入力が完了した場合には、データ入力が完了した旨の入力を受付け、サーバ装置100に送信してもよい。
【0038】
サーバ装置100の通信部110は、項目に対するデータを受信し、項目に対するデータを商談IDと受注候補者IDとに対応付けて商談データ記憶部123に格納する(ステップS424)。なお、データ入力が完了した旨を受信した場合は、データ入力が完了した旨を商談データ記憶部123に格納する。
【0039】
このように、発注者は、商談において入力を受付ける項目を自由に設定することによって受注候補者に提示してほしいデータを容易に取得することができる。受注候補者にとっても発注者が重要視している項目について自社の情報を確実に提示することができる。
【0040】
上述した実施例の変形例を説明する。ステップS413において、受注候補者が受発注支援システム10にアクセスするためのウェブページのURLを情報端末装置200に送信し、ステップS414において、情報端末装置200でURLを含むメールを作成し、作成したメールを受注候補者に送信する処理として説明したが、それに代えて、受注候補者のメールアドレスを情報端末装置200から予めサーバ装置100に送信しておき、発注者による項目の入力を受付けた後、サーバ装置100でウェブページのURLを含むメールを生成し、受注候補者のメールアドレスに送信してもよい。
【0041】
次に、発注者の操作する情報端末装置200において受注候補者の入力した項目に対するデータを表示する処理について説明する。
図8は、サーバ装置100と情報端末装置200とが実行する商談ページ表示処理手順を示すフローチャートである。
【0042】
情報端末装置200の操作表示部220は、受発注支援システム10にアクセスするウェブページのURLの指示を受付ける(ステップS801)。サーバ装置100と情報端末装置200との間で認証処理を実行する(ステップS802)。操作表示部220は、商談の指示を受付ける(ステップS803)。通信部210は、商談IDをサーバ装置100に送信する(ステップS804)。
【0043】
サーバ装置100の通信部110は、商談IDを受信し、ウェブページ生成部133は、受注候補者を選択するウェブページを生成する(ステップS805)。より具体的には、ウェブページ生成部133は、商談IDに対応付けられた受注候補者IDを受発注者記憶部123から取得し、取得した受注候補者IDに対応する受注候補者名の選択を受付けるウェブページを生成する。通信部110は、ウェブページを情報端末装置200に送信する(ステップS806)。
【0044】
情報端末装置200の通信部210は、ウェブページを受信し、操作表示部220は、ウェブページを表示し、表示したウェブページから受注候補者名の選択を受付ける(ステップS807)。通信部210は、受注候補者IDをサーバ装置100に送信する(ステップS808)。
【0045】
サーバ装置100の通信部110は、受注候補者IDを受信し、ウェブページ生成部133は、項目に対するデータを表示するウェブページを生成する(ステップS809)。より具体的には、ウェブページ生成部133は、受注候補者IDに対応付けられた項目に対するデータを商談データ取得部123から取得する。ウェブページ生成部133は、受注候補者が入力した項目に対するデータを表示するウェブページを生成する。なお、ウェブページ生成部133は、項目に対するデータと、ウェブページ記憶部124に記憶するウェブページのひな形を用いて、受注候補者が入力した項目に対するデータを表示するウェブページを生成してもよい。通信部110は、ウェブページを情報端末装置200に送信する(ステップS810)。
【0046】
情報端末装置200の通信部210は、ウェブページを受信し、操作表示部220は、ウェブページを表示する(ステップS811)。
図9は、受注候補者ごとの項目に対するデータが記載されたウェブページの画面例を示す説明図である。表示画面91は、
図7に示す表示画面とほぼ同一であるため、異なる部分のみ説明する。受注候補者名92は、項目に対するデータを入力した受注候補者名を記載する。受注候補者が複数であっても同一の項目について同一の画面構成で項目に対するデータを表示する。資料ダウンロードボタン93は、受注候補者が資料をアップロードしている場合、指示することによって資料をダウンロードすることができる。比較表ダウンロードボタン94は、受注候補者それぞれの項目に対するデータの一覧表を生成しサーバ装置100からダウンロードする。
【0047】
図8に戻り、操作表示部220は、ウェブページに対する操作を受付ける(ステップS812)。操作は、一例として、
図9の上部の項目メニューから指示を受付けた項目やページごとの表示時間、項目ごとのデータに対する反応スタンプ(重要、理解した、理解できない等)、資料のダウンロードの有無、フィードバック&コメントボタンの指示、フィードバック&コメントのページから入力したコメント、社内承認への入力等である。
【0048】
図10は、発注者の社内承認の状況を入力するためのウェブページの画面例を示す説明図である。表示画面101は、項目メニュー102の“社内承認”を指示した場合の画面例を示す。表示画面101には、社内承認状況を示す一例として、3つのボタン103を表示する。発注者がボタン103を指示することによって、発注者の操作情報の1つとして社内承認状況がサーバ装置100に送信され、商談データ記憶部123に格納される。また、受注候補者の操作する情報端末装置300において、項目メニューの“社内承認”を指示することで同様の画面が表示され、発注者の社内承認状況を確認することができる。
【0049】
図8に戻り、通信部210は、操作情報をサーバ装置100に送信する(ステップS813)。操作表示部220は、ウェブページに対する操作が終了したか否かを判断する(ステップS814)。ウェブページに対する操作が終了したと判断した場合(ステップS814:Yes)、処理を終了する。ウェブページに対する操作が終了しないと判断した場合(ステップS814:No)、ステップS812で操作を受付ける。
【0050】
サーバ装置100は、操作情報を受信し、操作情報を商談IDと受注候補者IDに対応付けて商談データ記憶部123に格納する(ステップS815)。
【0051】
次に、受注候補者の操作する情報端末装置300において、発注者が行なったウェブページに対する操作を表示する処理について説明する。
図11は、サーバ装置100と情報端末装置300とが実行する商談ウェブページ表示処理手順を示すフローチャートである。
【0052】
情報端末装置300の操作表示部320は、受発注支援システム10にアクセスするウェブページのURLの指示を受付ける(ステップS1101)。サーバ装置100と情報端末装置300との間で認証処理を実行する(ステップS1102)。操作表示部320は、商談の指示を受付ける(ステップS1103)。通信部310は、商談IDと受注候補者IDをサーバ装置100に送信する(ステップS1104)。
【0053】
サーバ装置100の通信部110は、商談IDと受注候補者IDを受信し、ウェブページ生成部133は、商談IDと受注候補者IDに応じたウェブページを生成する(ステップS1105)。より具体的には、ウェブページ生成部133は、商談IDと受注候補者IDに対応付けられた項目に対するデータと操作情報を商談データ取得部123から取得する。ウェブページ生成部133は、項目に対するデータと操作情報から受注候補者の入力した項目に対するデータと発注者の操作情報が記載されたウェブページを生成する。なお、ウェブページ生成部133は、項目に対するデータと操作情報からウェブページ記憶部124に記憶するウェブページのひな形を用いて受注候補者の入力した項目に対するデータと発注者の操作情報が記載されたウェブページを生成してもよい。通信部110は、ウェブページを情報端末装置300に送信する(ステップS1106)。
【0054】
情報端末装置300の通信部310は、ウェブページを受信し、操作表示部320は、ウェブページを表示する(ステップS1107)。
図12は、受注候補者の入力した項目に対するデータおよび発注者の操作情報を表示するウェブページの画面例を示す説明図である。表示画面121は、入力を受付けた項目に対するデータに加え、発注者からの操作情報を表示する。項目メニュー122のうち発注者が操作した項目には表示マーク123を付す。表示マーク123は、項目のページの表示時間に応じて色や形状、表示の仕方等を変えてもよい。反応スタンプ124は、情報端末装置200で表示するウェブページに発注者が入力したスタンプであり、受注候補者が提示したデータに対する発注者の反応を示す。なお、発注者の担当者が複数である場合や担当者と役職者がそれぞれウェブページにアクセスする場合は、発注者IDごとに操作情報を商談データ記憶部123に格納し、発注者ごとの反応を表示してもよい。
【0055】
このように、発注者が設定した項目について受注候補者それぞれがデータを入力することによって、同一の項目に対するデータを表示することができるため、発注者は受注候補者ごとの項目や様式を整理し直すことなく、受注候補者の提案を容易に比較することができる。また、受注候補者は、発注者が行なったウェブページに対する操作を可視化することによって発注者の反応を把握することができる。
【0056】
上述した実施例では、発注者から受発注システム10の使用を開始する場合について説明したが、以下に受注候補者から受発注システム10の使用を開始する場合について説明する。
図4のフローチャートにおいて、ステップS401~ステップS412の処理を情報端末装置200に代えて、1の受注候補者が操作する情報端末装置300で実行する。情報端末装置300の操作表示部320でメールを作成した後、通信部310は、メールを情報端末装置200に送信する。
【0057】
情報端末装置200の通信部210は、メールを受信し、操作表示部220は、メールに記載されたURLを指示することによって、受発注システム10のウェブページを表示する。操作表示部220は、項目の追加や削除、変更があれば、ウェブページからそれらの入力を受付ける。通信部210は、項目の追加や削除、変更をサーバ装置100に送信する。サーバ装置100の通信部110は、項目の追加や削除、変更を受信し、データ格納部134は、受信した項目の追加や削除、変更を商談項目記憶部122に格納する。
【0058】
情報端末装置200の通信部210は、受発注システム10にアクセスするウェブページのURLを含むメールを受注候補者の情報端末装置300に送信する。以下、受注候補者それぞれの情報端末装置300とサーバ装置100で
図5のステップS416~ステップS424の処理を実行する。
【0059】
このように、受注候補者から受発注支援システム10のウェブページを生成し、発注者に送信することによって受注候補者から提案して受発注支援システム10を利用することができる。受注候補者は、他社との商談で入力したデータがある場合そのデータを利用することができる。
【0060】
上述した実施例にかかるサーバ装置100、情報端末装置200、情報端末装置300のハードウェア構成は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)等の1又は複数のプロセッサを含み、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)等の外部記憶装置、通信制御装置等を備えた通常のコンピュータである。CPU等がROMやRAM、HDD等に記憶されたプログラムを読み出し動作させることによって、上述した構成や機能を実現する。なお、各装置の機能は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
【0061】
サーバ装置100、情報端末装置200、情報端末装置300で動作するプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納しておき、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供したり、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、DVD、USBメモリ、SDカード等のコンピュータで読取り可能な記録媒体に記録し提供してもよい。また、上述した機能や処理を実現するプログラムは、API(Application Programming Interface)やSaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという利用形態で提供してもよい。
【0062】
本発明は、上述した実施例そのままに限定されるものではなく、必ずしも物理的に図示したように構成されている必要はない。また、本発明は、実施例で説明した構成要素の全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じ、任意の単位で機能的または物理的に分割、統合、入替、変形または削除して構成することができる。
【符号の説明】
【0063】
100…サーバ装置、110…通信部、120…記憶部、121…受発注者記憶部、122…商談項目記憶部、123…商談データ記憶部、124…ウェブページ記憶部、130…制御部、131…商談ID生成部、132…URL生成部、133…ウェブページ生成部、134…データ格納部、135…一覧表生成部、200…情報端末装置、210…通信部、220…操作表示部、300…情報端末装置、310…通信部、320…操作表示部
【要約】
【課題】発注者は受注候補者に確認したいポイントを絞った提案を受けることができ、受注候補者は自社の提案に対する発注者の反応を把握することができる受発注支援システム、サーバ装置、受発注支援方法、および受発注支援プログラムを提供する。
【解決手段】第1情報端末装置200の操作表示部220は、商談の追加を受付け、通信部210は、商談の追加をサーバ装置100に送信し、サーバ装置100の商談ID生成部131は、第1情報端末装置から受信した商談を識別する商談IDを生成し、URL生成部132は、商談IDを含むURLを生成し、通信部110は、URLを第1情報端末装置200に送信し、第1情報端末装置200の通信部210は、サーバ装置100から受信したURLを第2情報端末装置300に送信する。
【選択図】
図1