(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-03
(45)【発行日】2024-07-11
(54)【発明の名称】車両動作適応システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20240704BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20240704BHJP
G06N 20/00 20190101ALI20240704BHJP
【FI】
G08G1/16 A
G08G1/09 F
G06N20/00
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019210596
(22)【出願日】2019-11-21
【審査請求日】2022-11-21
(32)【優先日】2018-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519092129
【氏名又は名称】トヨタ モーター ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア ブイ.マラシガン
【審査官】増子 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-224168(JP,A)
【文献】特開2018-120292(JP,A)
【文献】特開2011-191894(JP,A)
【文献】特開2018-152119(JP,A)
【文献】特開2018-027776(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
B60W 10/00 - 10/30
B60W 30/00 - 60/00
G06F 18/00 - 18/40
G06N 3/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両動作適応システムであって、
プロセッサに結合され、機械学習プログラムを格納しているメモリを備え、
前記機械学習プログラムは、前記プロセッサにより実行されると、少なくとも、
車両に搭載された1つ以上の車両センサからデータ点の第1のセットを受信することと、
前記データ点の第1のセットが所定基準を満たすかどうかを判定すること
であって、前記所定基準は、前記データ点の第1のセットが、制動、衝突回避、速度違反、またはそれらの組み合わせを示している際に満たされることと、
前記データ点の第1のセットが所定基準を満たしていると判定すると、前記メモリに前記データ点の第1のセットを格納することと、
前記データ点の第1のセットが所定基準を満たさないと判定すると、前記データ点の第1のセットをリモート演算デバイスに送信することと、
前記データ点の第1のセットに基づいて運転事象を識別することと、
前記データ点の第1のセットに基づいて、運転事象に対する初期応答を決定することと、
前記初期応答に基づいて車両の動作を適応させることと、
前記1つ以上の車両センサから
データ点の第2のセットを受信することと、
前記データ点の第2のセットに基づいて、前記運転事象に対する学習された応答を決定することと、
前記学習された応答に基づいて、車両の動作を適応させることと、
を実行する、システム。
【請求項2】
前記データ点の第2のセットは、前記初期応答を決定した時間から所定時間が経過後に得られる、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記学習された応答を決定することは、前記初期応答を更新または修正することをさらに含む、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記データ点の第1のセットを格納する車上ハードドライブをさらに含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
車両動作適応システムであって、
車両の中に、または車両の周りに搭載されている1つ以上のセンサと、
前記センサに結合され、前記センサから1つ以上のデータストリームを受信するように動作可能なプロセッサと、
前記プロセッサに結合され、1つ以上の運転事象と関連付けられている、前記車両の1つ以上の所定動作を示す情報を格納しているメモリと、
前記メモリに格納され、前記プロセッサにより実行されると、少なくとも、
前記1つ以上のデータストリームの各々が、所定基準を満たすかどうかを判定すること
であって、前記所定基準は、前記1つ以上のデータストリームの各々が、制動、衝突回避、速度違反、またはそれらの組み合わせを示している際に満たされることと、
前記所定基準を満たした前記1つ以上のデータストリームの各々を局所的に格納することと、
前記所定基準を満さない前記1つ以上のデータストリームの各々をリモート演算デバイスに送信することと、
前記1つ以上のデータストリームに基づいて、選択された運転事象を識別することと、
前記車両の前記1つ以上の所定動作を示している前記情報にアクセスすることにより、前記選択された運転事象に関連させられている初期動作を決定することと、
前記1つ以上のデータストリームに基づいて、前記選択された運転事象に対する学習された応答を決定することと、
前記選択された運転事象に関する前記学習された応答に基づいて、車両の動作を適応させることと、
を実行する機械読取り可能命令と、
を含む、システム。
【請求項6】
前記1つ以上のセンサは、所定時間の経過後、第1データストリームと第2データストリームを生成し、
前記学習された応答を決定することは、
前記第1データストリーム及び前記第2データストリームに基づいて、前記学習された応答を決定すること、
を更に含む、
請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記車両の動作を適応させることは、
前記第1データストリーム及び前記第2データストリームと関連付けられている前記学習された応答に基づいて、車両の動作を更新すること、
を含む、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記車両の動作を適応させることは、前記車両の動作の手動制御を自動制御に変換することを含む、
請求項5から7の何れか1項に記載のシステム。
【請求項9】
車両動作適応方法であって、
プロセッサにより、車両に搭載された1つ以上の車両センサからデータ点の第1のセットを受信することと、
前記データ点の第1のセットが所定基準を満たすかどうかを判定すること
であって、前記所定基準は、前記データ点の第1のセットが、制動、衝突回避、速度違反、またはそれらの組み合わせを示している際に満たされることと、
前記データ点の第1のセットが所定基準を満たしていると判定すると、車両に搭載されたメモリに前記データ点の第1のセットを格納することと、
前記データ点の第1のセットが所定基準を満たさないと判定すると、前記データ点の第1のセットをリモート演算デバイスに送信することと、
前記データ点の第1のセットに基づいて、前記プロセッサにより、選択された運転事象を識別することと、
メモリに格納されている、車両の1つ以上の所定動作にアクセスすることにより、前記選択された運転事象と関連させられている初期動作を決定することと、
前記1つ以上の車両センサからデータ点の第2のデータセットを受信することと、
前記データ点の第2のセットに基づいて、1つ以上の運転事象に対する学習された応答を決定することと、
前記学習された応答に基づいて、車両の動作を適応させることと、
を含む、方法。
【請求項10】
所定時間経過後に、1つ以上のセンサにより第1データストリーム及び第2データストリームを生成することをさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記学習された応答は、前記第1データストリーム及び前記第2データストリームに基づいて決定される、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記車両の動作を適応させることは、
前記学習された応答に基づく車両の動作を更新すること、
を含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記車両の動作を適応させることは、前記車両の動作の手動制御を自動制御に変換することを含む、
請求項9から12の何れか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここにおいて記述される実施形態は、全体的には車両動作適応システムおよび方法に関し、より具体的には、種々の運転事象に対して、即座の、且つ、学習により得られた車両応答を提供するために、車上に格納されている車両データに基づいて、車両の動作を調整または変更するように適応されている車両動作適応システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車両により生成され送信されるデータ量は、猛烈に増大している。この時点において、幾つかの車両は、クラウドにアップロードされる大量のデータを既に生成している(例えば、毎分)。データの継続的な送信は、信号強度が良好な、混雑していない間にデータを送信するなどのように、より良好なデータ送信設定を選択するオプションを提供できない。車両とクラウドとの間のデータ転送は、既に高い経費が掛る結果となっており、そのような経費は、データ転送量が増大し続けるに従って、更に上昇する可能性がある。更に、データの送信は、送信設定が不十分、および/または信号強度が良好でないときは、データを紛失する如何なる潜在的リスクも考慮できない。
【0003】
車両データ送信に関連する経費とリスクに加えて、データ転送帯域幅または容量は、限られたリソースである。送信の中断および停止を回避するために、帯域幅の使用を最適化することは重要である。送信の中断および停止は、多くの事業、車両、病院、救急事態、および多くの人々の日常生活に大きな影響を与え得る。従って、適切なフィルタリング処理なしにクラウドに送信を続ける代わりに、車上に車両データを格納することは十分な理由がある。
【0004】
車上に格納されている車両データは、多くの利点を提供するために使用できる。車両の運転手は、車両を運転中に緊急事態に遭遇する可能性がある。より具体的には、車両は衝突事故、歩行者の道路への飛び出し、動物が道路を横切り車両に衝突すること、すぐ近くの車両からの物の落下などを体験する可能性がある。これらの緊急事態は予測不可であり、短時間のうちに起こり得る。衝突事故または傷害を回避するためには、車両は、これらの事態に対して行動し、適切な行動を直ちに取る必要がある。例えば、3秒は、道路に飛び出した子供を回避するために車を止めるためには十分に速いとは言えない。車両演算システムは、車上に格納されている車両データを使用して、迅速な応答を提供できる可能性がある。
【0005】
迅速な応答に加えて、車両応答が、そのような応答のコンファレンスレベルを向上するために、種々の運転事象の実際の環境を反映することは望ましいことであり得る。例えば、緊急事態に対する車両応答の決定に、迅速な応答のみが考慮される場合、車両は、車両から遠くに位置している対象物を検出すると直ちに停止し得る。そのような車両応答は、実際の運転事象を反映できていないだけでなく、車両の運転手と、周りの車両の運転手を混乱させ得る。車上において収集されて格納されている車両データは、実際の運転事象を反映している応答を提供するために多数の基準データ点を提供でき、車両の動作は、実際の運転事象を反映している応答に基づいて行うことができる。
【0006】
従って、車上にデータ点を選択的に格納し、格納されているデータ点を使用して、種々の運転事象に対して即座の、および学習された応答(学習により得られた応答)を提供するための車両動作適応システムおよび方法を提供する必要がある。また、即座の、および学習された応答に基づいて、車両の動作を適応させるための車両動作適応システムおよび方法を提供する必要もある。
【発明の概要】
【0007】
1つの実施形態においては、車両動作適応システムは、プロセッサと、プロセッサに結合され、機械学習プログラムを格納しているメモリを含んでいる。機械学習プログラムは、プロセッサにより実行されると、少なくとも下記の、(i)車上に格納されるべきデータ点の選択的セットを決定することと、(ii)決定に基づいて、データ点の選択されたセットを格納することと、(iii)車上に格納されているデータ点の選択されたセットに基づいて、1つ以上の運転事象に対する学習された応答を決定することと、(iv)学習された応答に基づいて車両の動作を適応させることの動作を実行する。
【0008】
他の実施形態においては、車両動作適応システムは、車両の中に、または車両の周りに搭載されている1つ以上のセンサと、センサに結合され、1つ以上のデータストリームを受信するように動作可能なプロセッサと、プロセッサに結合され、1つ以上の運転事象と関連付けられている、車両の1つ以上の所定動作を示す情報を格納しているメモリを含んでいる。車両動作適応システムは、メモリに格納され、プロセッサにより実行されると、少なくとも下記の、(i)1つ以上のデータストリームを局所的に格納することと、(ii)1つ以上のデータストリームに基づいて、選択された運転事象を識別することと、(iii)車両の1つ以上の所定動作にアクセスすることにより、選択された運転事象と関連させられている初期動作を決定することと、(iv)1つ以上のデータストリームに基づいて、選択された運転事象に対する学習された応答を決定することと、(v)選択された運転事象に関する学習された応答に基づいて、車両の動作を適応させることとを含んでいる動作を実行する機械読取り可能命令を更に含んでいる。
【0009】
他の実施形態においては、車両動作適応方法は、(i)プロセッサにより、車上に格納されるべきデータ点の選択的セットを決定するステップと、(ii)決定に基づいて、データ点の選択されたセットを格納するステップと、(iii)プロセッサにより、データ点の選択的セットに基づいて、選択された運転事象を識別するステップと、(iv)メモリに格納されている、車両の1つ以上の所定動作にアクセスすることにより、選択された運転事象と関連させられている初期動作を決定するステップと、(v)車上に格納されているデータ点の選択されたセットに基づいて、1つ以上の運転事象に対する学習された応答を決定するステップと、(vi)学習された応答に基づいて、車両の動作を適応させるステップとを含んでいる。
【0010】
本開示の実施形態により提供されるこれらの、および追加的特徴は、図面と連携して、下記の詳細な記述を考慮することで、より完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図面において記述される実施形態は、本質的に例に過ぎず、この開示を制限することは意図されていない。例としての実施形態の下記の詳細な記述は、類似の構造は類似の参照番号で示されている下記の図面と連携して読まれるときに理解されることができる。
【0012】
【
図1】ここにおいて示され且つ記述される1つ以上の実施形態に係る、コネクテッドカーシステムを模式的に示している。
【
図2】ここにおいて示され且つ記述される1つ以上の実施形態に係る、車両動作適応システムのブロック図を模式的に示している。
【
図3】ここにおいて示され且つ記述される1つ以上の実施形態に係る、
図2の車両動作適応システムのシステム構成を模式的に示している。
【
図4】ここにおいて示され且つ記述される1つ以上の実施形態に係る、データストリームを車上または局所的に選択的に格納するフローチャートを示している。
【
図5】ここにおいて示され且つ記述される1つ以上の実施形態に係る、車上に格納されているデータストリームを使用して、運転事象に対する応答を提供するフローチャートを示している。
【
図6】ここにおいて示され且つ記述される1つ以上の実施形態に係る、
図4と5に示されているアルゴリズムを使用することにより、速度違反運転事象に対する応答を提供する第1のユースケースを示している。
【
図7】ここにおいて示され且つ記述される1つ以上の実施形態に係る、
図4と5に示されているアルゴリズムを使用することにより、軽い衝突運転事象に対する応答を提供する第2のユースケースを示している。
【
図8】ここにおいて示され且つ記述される1つ以上の実施形態に係る、
図4と5に示されているアルゴリズムを使用することにより、衝突事故運転事象に対する応答を提供する第3のユースケースを示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
コネクテッドカー(Connected cars)は、ワイヤレスおよび/またはセルラーネットワークを介して利用可能な接続を利用して、他の装置と通信するように装備されている。コネクテッドカーは、周囲と接続して通信できる。コネクテッドカーは、車両とインフラ間(Vehicle to Infrastructure (“V2I”))、車両と車両間(Vehicle to Vehicle (“V2V”))、車両とクラウド間(Vehicle to Cloud(“V2C”))、および車両とすべての間(Vehicle to Everything (“V2X”))通信モデルを含む、多様な通信モデルを介して通信できる。V2I通信モデルは、車両と1つ以上のインフラ装置との間の通信を容易にし、車両により生成されたデータと、インフラについての情報の交換を可能にできる。V2V通信モデルは、車両間の通信を容易にし、周りの車両の速度および位置情報を含む、周りの車両により生成されるデータの交換を可能にできる。V2C通信モデルは、車両とクラウドシステムとの間の情報の交換を容易にする。V2X通信モデルは、すべてのタイプの車両とインフラシステムを相互接続する。
【0014】
上記で検討したように、コネクテッドカーは、車両、周りの車両、環境などについての大量のデータを捕捉且つ生成するように動作する。コネクテッドカーは、そのようなデータを、周りの車両、クラウドサーバ、他のインフラなどにシームレスに転送でき、ネットワークを介してそれらと通信できる。車両動作適応処理システムおよび方法の実施形態は、コネクテッドカーを含むことができる。ここにおいて開示される実施形態は、車両センサなどの種々の構成要素により生成される大量のデータを扱うことができる車両動作適応システムおよび方法を含んでいる。車両動作適応システムおよび方法は、クラウドシステムに送信する代わりに、車両データの選択されたセットを車上に格納できる。車両動作適応システムおよび方法は運転事象を識別でき、その運転事象に対する初期応答を決定できる。幾つかの実施形態においては、初期応答は、関連付けをメモリに予め格納しておくことにより運転事象と関連付けることができる。
【0015】
初期応答が決定されると、車両動作適応システムおよび方法は、初期応答がなされた後に得られる車両データの後続セットに基づいて、学習された応答を決定できる。例えば、車両データは、車両の速度違反を示すことができ、車両データの後続セットは、速度制限を超えた車両の速度違反を確認できる。車両動作適応システムおよび方法は、種々の運転事象に対する即座の、且つ学習された応答を提供するために、車上に格納されている車両データに基づいて、車両の動作を調整または変更するように適応させることができる。初期応答と学習された応答が速度違反を示す場合、車両動作適応システムおよび方法は、運転速度をあるレベル減少するように車両の動作を制御できる。
【0016】
ここにおいて開示される実施形態においては、車両動作適応システムおよび方法は、プロセッサおよび機械学習プログラムと、車上の格納装置を含むことができ、機械学習プログラムは、プロセッサにより実行されると、1つ以上の基準に基づいて、車上に格納されるべきデータ点(data points)の選択的セットを決定することと、決定に応答して、データ点の選択されたセットを車上に格納することと、車上に格納されているデータ点の選択されたセットに基づいて、運転事象に関する学習された応答を決定することとを行う。種々の車両動作適応システムおよび方法がここにおいて、対応する図面を特定的に参照してより詳細に記述される。
【0017】
ここにおいて記述される実施形態においては、車両動作適応システムおよび方法は、メモリに格納されている運転事象と関連させられている応答を決定して、特別な運転事象と関連させられている初期応答を検索するプロセッサを含んでいる。そして、車両の動作は、初期応答に基づいて制御される。自律車両を含む幾つかの実施形態においては、車両の動作の制御は、プロセッサおよび制御機構により直接実行できる。代替的に、または追加的に、プロセッサは、初期応答を反映している、関連がある警報または通知を表示するために表示装置を制御するように動作可能である。そして、運転手は、警報または通知を見ることができ、それに従って、車両の動作を制御するための必要な行動を取ることができる。
【0018】
図1は、車両100とクラウド演算システム20を含んでいる、コネクテッドカーシステム100を模式的に示している。車両100は、ヘッドユニット120、ストレージ140、および種々のセンサ150を含んでいる。ヘッドユニット120は、センサ150により捕捉されて送られてくるデータ点に基づいて車両100の動作を制御する。ストレージ140はヘッドユニット120に結合され、ヘッドユニット120の制御のもとで、データ点のセットを格納する。センサ150は、車両100において使用される種々のタイプのセンサを含んでいる。幾つかの実施形態においては、センサ150は、1台以上のカメラ、加速度計、近接センサ、制動センサ、動きセンサなどを含んでいる。しかし、車両100において使用されるセンサ150は、それらに制限されない。
【0019】
幾つかの実施形態においては、車両100はまた、車両の外部に配置できる他のセンサ170からもデータ点を受信する。例えば、センサ170は、駐車場構造物、地方自治体のインフラ、車両100の周りの物などに配置できる。車両100は、ネットワーク200を介してセンサ170からデータ点を受信できる。代替的に、または追加的に、クラウドサーバは、センサ170からデータ点を受信できる。ネットワーク200は、セルラーネットワーク、WiFiネットワーク、近距離ネットワーク、または任意の他の利用可能な通信ネットワークを含むことができる。他の実施形態においては、車両100は、V2V通信チャネルを介して、周りの車両210からデータ点を受信できる。センサ150と同様に、1台以上のカメラ、加速度計、近接センサ、制動センサ、動きセンサなどのような種々のタイプのセンサをセンサ170として使用できる。
【0020】
図1に示されているように、車両100は、車両100とネットワーク200との間でデータと情報を交換する通信ユニット180を含んでいる。
図1に示されているように、車両100は、1つ以上のエッジサーバ(車両100の近くにあるサーバ)220、240、および260に接続して通信できる。エッジサーバ220、240、および260は、中央サーバ300に接続して通信できる。中央サーバ300は、受信機280、285と通信状態であることができる。受信機1と受信機2のような受信機280と285は、媒介装置として車両を中央サーバ300に接続できる。
【0021】
中央サーバ300は、商業ネットワーク通信事業者により運営されているクラウドサーバ、または、ノードとして動作するために、地方自治体のような幾つかのエンティティによるクラウドサーバを代表することができる。例えば、特別な都市は、車両から路面上の穴などの道路状況に関する報告を受信するために、ノードとして働くクラウドサーバを運営できる。幾つかの実施形態においては、エッジサーバ1、2、...N(220、240、...260)は、種々のエンティティにより運営される種々の目的のためのそのようなクラウドノードを代表することができ、中央サーバ300は、それらのノードの背後にあるサーバであってよく、それらのノードと、車両データオフローディングシステム全体(overall vehicle data offloading systems)を運営するための必要な論理を含んでいる。
【0022】
図2を参照すると、1つ以上の実施形態に係る車両動作適応システム400の構造と動作がここにおいて示され且つ記述されている。幾つかの実施形態においては、車両動作適応システム400は、
図1に示されているようにヘッドユニット120において実現できる。他の実施形態においては、車両動作適応システム400は、ヘッドユニット120とは独立して、および別個に実現できる。
【0023】
車両動作適応システム400の構造と動作を詳細に説明する。車両動作適応システム400は、プロセッサ410、メモリ420、データ通信モジュール450、およびセンサ460を含んでいる。センサ460は、車両の中に、または車両の周りに搭載されて、種々のデータストリーム(data streams)またはデータ点を捕捉する。センサ460は、CANバス(図示されてない)を介してプロセッサ410に接続されている。データ通信モジュール450は、ネットワーク200全体にわたるクラウドのような他のシステムに接続されている。
図1に示されているように、データ通信モジュール450は、種々のエッジサーバ220、240、および260、受信機280、285、および/または中央サーバ300に通信可能に接続されている。車両100は、WiFiネットワーク、セルラーネットワーク、近距離ネットワークなどを介して通信できる。
【0024】
図2は1つのプロセッサ410を例示しているが、車両動作適応システム400は、1つのプロセッサに制限されなくてよい。2つ以上のプロセッサを車両動作適応システム400に配置できる。データ点の量、システムコスト、車両構造などの関連がある要因を、プロセッサの数を決定するときに考慮できる。車両内でのプロセッサの位置決めと配置は、如何なるデータ待ち時間およびデータ遅延も削減または最小化するために決定できる。
【0025】
図2に示されているように、メモリ420は、車上ストレージアルゴリズムを有している第1プログラム430と、機械学習プログラムを有している第2プログラム435を含んでいる。他の実施形態においては、第1プログラム430と第2プログラム435は、単一のプログラムファイルとして、または3つ以上のプログラムファイルとして実現できる。幾つかの実施形態においては、第1プログラム430と第2プログラム435は、2つの異なる論理に対応できる。他の実施形態においては、第1プログラム430と第2プログラム435は、単一の論理として実現できる。プロセッサ410により実行されると、第1プログラム430は、センサ460からの1つ以上のデータストリームまたはデータ点は車上に格納されるべきかどうか、またはクラウドシステムへネットワーク200上で送信されるべきかどうかを決定するように構成される。プロセッサ410により実行されると、第2プログラム435は、運転事象を識別して、識別された運転事象に対する関連がある応答を決定するように構成される。関連がある応答を決定するとき、第2プログラム435は、決定を、車上に格納されているデータストリームまたはデータ点に基づかせることができる。
【0026】
図3は、ここにおいて示され且つ記述されている、1つ以上の実施形態に係る車両動作適応システム400のシステム構成を模式的に示している。
図3に示されているように、車両100は、4つの車輪510、520、530、および540に沿う前面と後面を含んでいる。他の実施形態においては、車両500は、4つの車輪に制限されなくてよく、より多い、または少ない車輪を有することができる。
図3に示されているように、センサ460は、車両500の中に、または車両500の周りに配置されている。例えば、センサ460は、車両500の車輪520に位置することができる。
【0027】
図3に示されてはいないが、車両500は、種々の箇所において種々のタイプのセンサ460を含んでいる。例えば、センサは、カメラ、圧力センサ、乗客席センサ、フロントセンサ、リアセンサ、加速度計、速度センサ、プリレンショナー、ブレーキセンサなどを含んでいる。プロセッサ410は、それらのセンサからデータを受信し、車両500の全体の機能と動作を制御するように構成されている。センサの数と、センサの箇所は、
図3に示されている配置に制限されず、種々の修正を使用可能である。車両動作適応システム400は、車輪510、520、530、および540の動作のような、車両の動作と、エアバッグ、ドア、窓、ハンドル、車両100の加速度、減速度、速度などを制御する構成要素のような他の車両構成要素の動きを制御する制御機構550を更に含んでいる。車両動作適応システム400は、センサデータ、メディアファイルなどのような車両データを格納する車上ストレージ470を含んでいる。幾つかの実施形態においては、車上ストレージ470は、ハードドライブ、ソリッドステート格納装置などを含むことができる。車両動作適応システム400は、コントローラ追加ネットワーク(CAN: controller added network)バス560を更に含んでいる。CANバス560は、プロセッサ410、メモリ420、制御機構550、およびセンサ460のような、車両100の種々の構成要素の間の通信インタフェースとして動作する。
【0028】
図4を参照して、第1プログラム430において実現される車上ストレージアルゴリズムを検討する。プロセッサ410は、1つ以上のデータストリームは車上に(つまり、局所的に)格納されるべきか否かを決定するために第1プログラム430を実行する。プロセッサ410は、センサ460からデータストリームを受信する。(ステップ610)。センサ460は、車両500が動作している間は、データストリームを継続的に捕捉して生成する。例えば、データストリームは、車両500に設置されたカメラにより撮像されたビデオデータ、加速度計により捕捉された加速度情報、ブレーキセンサにより捕捉された制動情報、速度センサにより捕捉された速度情報、車両エンジンに配置されている種々のセンサにより捕捉されたエンジン情報などを含んでいる。
【0029】
データストリームが受信されると、プロセッサ410は、データストリームを処理および解析する。(ステップ620)。解析すると、プロセッサ410は、データストリームは所定基準に対応しているかどうかを決定する。(ステップ630)。幾つかの実施形態においては、所定基準は、データストリームは、自動制動、自動衝突回避などのような衝突事故回避情報を示しているかどうかを含んでいる。(ステップ631)。追加的に、または代替的に、所定基準は、データストリームは、乗客保護(ステップ632)、または所定閾値制限を超える速度違反(ステップS634)を示しているかどうかも更に含んでいる。幾つかの実施形態においては、所定基準はまた、車上ストレージが十分か否かも更に含んでいる。加えて、所定基準は、データストリームは、迅速な応答を要求する事象を示しているかどうかを含んでいる。(ステップ636)。ここにおいて記述される所定基準は、例に過ぎず、車両動作適応システムはそれらに制限されない。
【0030】
プロセッサ410が、データストリームは所定基準に対応していると決定すると(例えば、ステップ631、632、634、および636の何れかにおけるYESの決定)、データストリームはメモリ420に格納される。(ステップ640)。プロセッサ410が、データストリームは所定基準に対応していると決定しない場合(例えば、ステップ631、632、634、および636の何れかにおけるNOの決定)、プロセッサ410は、データストリームをクラウドサーバに送信できる(ステップ650)。
【0031】
幾つかの実施形態においては、第1プログラム430は、機械言語プログラム、学習されたネットワークプログラム、人工知能プログラム、パターン認識プログラムなどで実現できる。第1プログラム430はそれらに制限されなくてよく、種々の他のプログラムを利用可能である。
【0032】
図5は、ここにおいて記述される、1つ以上の実施形態に係る、第2プログラム435が機械言語アルゴリズムを実行するフローチャートを示している。幾つかの実施形態においては、プロセッサ410は、車上に格納されているデータに基づいて第2プログラム435を実行する。追加的に、プロセッサ410は、クラウドシステムから受信したデータストリームおよび/または、センサ460により生成されたデータストリームを使用できる。
【0033】
より具体的には、プロセッサ410は、センサおよび/またはクラウドからデータストリームを受信する。プロセッサ410は、受信したデータストリームを処理および解析する。
図3と関連して上記に検討したように、プロセッサ410は、受信したデータストリームは車上に格納されるべきかどうか、または、
図5のフローチャートに示されているように、ネットワーク上でクラウドに送信されるべきかどうかを決定する。そして、プロセッサ410は、受信したデータストリームに基づいて、運転事象を識別する。(ステップS710)。
【0034】
幾つかの実施形態においては、運転事象は緊急状況を含むことができる。例として緊急状況は、非常に短い時間に起こり、車両の乗客、歩行者、および/または他の人により要求される何らかの緊急行動という結果になり得る事象を含むことができる。例としての緊急状況は、下記に制限されないが、子供が走行車両の前へ飛び出すこと、鹿が走行車両に衝突してくること、車両が滑りやすい表面上で滑ること、車両の乗客が、自動車の窓に近接して接近している他の車両の存在を知らずに自動車のドアを開けようとすることなどを含むことができる。他の実施形態においては、運転事象は、事故を回避するために車両の応答を要求する非緊急状況を含むことができる。例えば、運転事象は、速度違反、軽い衝突などを含むことができる。
【0035】
運転事象は、実際の事故と共に、乗客または歩行者の怪我、および/または車両への損傷を含む事故に潜在的に繋がる事象を含むことができる。車両の応答は、車両の動作を制御することにより、そのような状況を有する機会を回避または軽減することを容易にできる。車両の応答は、事故の状況に更に対処できる。例えば、車両の応答は、車両を停止すること、運転速度を落とすこと、ドア、窓などの車両の構成要素を制御すること、運転手の応答がないときに手動制御を自動制御に切り替えること、などを含むことができる。
【0036】
上記に検討したように、プロセッサ410により実行されると、第2プログラム435は、運転事象を識別して、識別された運転事象に対する関連がある応答を決定するように構成される。(ステップ710)。運転事象が識別されると、プロセッサ410は、メモリ420に格納されている所定応答にアクセスする。(ステップ720)。所定応答は運転事象と関連させられてメモリに格納される。所定応答は、運転事象に対応する車両の動作を命令できる。例えば、速度違反に対する所定応答は、運転速度を落とすことを含むことができ、軽い衝突に対する所定応答は、車両を即座に停止すること、または運転速度を落とすことを含むことができる。他の例として、周りのある境界内の対象物を見つけたことに対する所定応答は、車両を即座に停止するように制御することを含むことができる。
【0037】
プロセッサ410は、運転事象と関連させられている所定応答にアクセスして、運転事象に対する初期車両応答を検索する。(ステップ720)。プロセッサ410は、関連がある制御機構550(
図3に示されている)を制御して、初期車両応答に基づいて車両の動作を制御する。(ステップS730)。幾つかの実施形態においては、プロセッサ410は、速度を落とす、停止する、前に位置している自動車を回避するために次の走行レーンに向きを変える、すぐ近くの対象物を回避するために向きを変えることなどをするように車両を制御する。車両の動作を制御することは、それらに制限されなくてよく、現在利用可能な車両の種々の動作を制御することを含むことができる。幾つかの実施形態においては、車両の動作の制御は、プロセッサ410と制御機構550により直接実行できる。その場合、車両の動作の制御は利用可能であり、自律車両では特に有用である。代替的に、または追加的に、車両の動作の制御は、運転手に通知または警告メッセージを渡すことで、手動で実行できる。
【0038】
プロセッサ410は、車上に格納されているデータストリームを検索して、所定時間の経過後、データストリームを処理および解析する。(ステップ740)。幾つかの実施形態においては、所定時間は予め設定され、運転状況および車両の動作の如何なる更新も反映するために非常に短い時間量を含むことができる。所定時間の各経過におけるデータストリームは、プロセッサ410が考慮するための多数の基準点として働くことができる。プロセッサ410は、車両動作適応システム400において設定された多数の基準点の多数のチェックを辿る。プロセッサ410は、多数の基準点における、格納されているデータストリームに基づいて、学習された応答を決定する。(ステップ750)。
【0039】
幾つかの実施形態においては、学習された応答は、運転事象の、より実際的且つ正確な状況を反映できる。初期応答が基づいているデータストリームは、異なる多数の基準点において変動または変化できる。例えば、データストリームは速度違反を示すことができるが、ある時間の経過後は、後続のデータストリームは、所定速度制限を超える速度違反をもはや示すことができない。その場合、初期応答は、速度違反状況が次の3分間続く場合、運転速度を落とすことを含むことができる。学習された応答は、例えば、多数の基準点において次の3分間を継続的にチェックし監視した後は、初期応答とは異なってもよい。言い換えると、学習された応答は、多数の基準点における車両の速度が閾値速度よりも遅いこともあり得るので、速度違反でなくてもよい。学習された応答に基づいて、プロセッサ410は、運転速度を落とす動作が中止され得るように車両の動作を修正および/または更新する。(ステップ760)。他の実施形態においては、学習された応答は、車両の速度違反の確認であってよく、その場合、車両の動作は、車両100の速度削減量を調整するために更新できる。
【0040】
図6~8は、ここにおいて記述される車両動作適応システムおよび方法による、学習された応答と車両動作適応のユースケースを示している。
図6~8に示されているようなユースケースは例に過ぎず、車両動作適応システムおよび方法は、それらに制限されなくてよい。
【0041】
図6は、運転事象が速度違反、または運転事象が速度違反を含んでいる例としてのユースケースを示している。(ステップ800)。プロセッサ410は、データストリームを受信および解析して、データストリームは車上に格納されるべきかどうかを決定する。
図4に示されているように、プロセッサ410は、データストリームは速度違反に関連する情報を示していると決定し、そのデータストリームを車上に格納する。(ステップ810)。データストリームは、他の情報を示していると考えることができ、プロセッサ410は、車上に格納またはクラウドへの送信かを決定する目的のために、そのデータストリームを解析できる。プロセッサ410は、運転事象は、基準時間(t
1)において速度違反を指し示していることを識別する。(ステップ820)。基準時間(t
1)において、プロセッサ410は、車両の検出された速度が所定速度制限を下回っているので速度違反はないと決定する。(ステップ820)。プロセッサ410は、多数の基準点におけるデータストリームを解析することにより運転事象の監視を続ける。
【0042】
プロセッサ410は、次の基準点(t2、ここでt2=t1+Δt)で運転事象をチェックし、車両の運転速度が、速度制限±5mphを超えていると決定する。そして、プロセッサ410は、特別な速度制限を超える速度違反を示す警告または通知を出力するなどのような初期応答を決定する。(ステップ840)。そのような警告または通知は、視覚的に表示することができ、または、音による出力警告であってよい。プロセッサ410は、次の基準点(t3、ここでt3=t2+Δt)で運転事象を更にチェックする。(ステップ850)。プロセッサ410は、車両の運転速度は、速度制限を10mphより多く超えていると決定する。プロセッサ410は、運転事象は速度違反であることを確認し、t3におけるデータストリームに基づいて、学習された応答を決定する。(ステップ850)。プロセッサ410は、「速度を落とせ」のような警告または通知を出力することを含む、または代替的に、または追加的に、オプションとして利用可能で実現可能であれば、速度を落とすまたは停止するように車両の動作を制御することを含んでいる、学習された応答を提供する。(ステップ860)。
【0043】
図6において示されているように、車両の動作は、異なるデータ点におけるデータ点を反映することにより、変更または更新されるように制御できる。言い換えると、車両の動作は、多数のデータ点における運転事象の実際の状況を反映するために適応させることができる。
図3に戻って参照すると、プロセッサ410は、CANバス560を介して制御機構550とセンサ460と通信状態であるように動作可能であり、制動、車輪510、520、530、および540の回転、方向の変更、速度を上げる、速度を落とすことなどに関連する構成要素を制御するように構成されている。幾つかの実施形態においては、車両の動作の制御は、プロセッサ410と制御機構550により直接実行できる。その場合、車両の動作の制御は、自律車両では利用可能であり、特に有用である。代替的に、または追加的に、プロセッサ410は、「速度を落とせ」のような警告または通知を表示するために、表示装置を制御するように動作可能である。運転手は、警告または通知を見て、それに従って車両の動作を制御するための必要な行動を取ることができる。他の例としては、プロセッサ410は、車両の動作の加速量または減速量を制御するために、制御機構550を制御するように動作可能である。
【0044】
図7は、運転事象が軽い衝突、または運転事象が軽い衝突を含んでいる例としてのユースケースを示している。(ステップ900)。プロセッサ410は、データストリームを受信および解析して、データストリームは車上に格納されるべきかどうかを決定する。
図4において示されているように、プロセッサ410は、データストリームは、軽い衝突に関連する情報を示していると決定して、データストリームを車上に格納する。(ステップ910)。データストリームは、他の情報を示していると考えることができるので、プロセッサ410は、車上に格納またはクラウドへの送信かを決定する目的のために、そのデータストリームを解析できる。そして、プロセッサ410は、運転事象は、基準時間(t
1)において軽い衝突を指し示していることを識別する。(ステップ920)。特に、プロセッサ410は、基準時間(t
1)において2台の隣接する車両間の距離が、閾値距離(D
Th)より短いか否かを決定する。(ステップ920)。プロセッサ410は、基準時間(t
1)におけるD
Th+Δdのように、車両の距離は閾値距離(D
Th)よりも短くないと決定する。(ステップ920)。そして、プロセッサ410は、車両の動作を制御すること(例えば、滑らかな制動を実行することにより)のような初期応答を決定する。(ステップ930)。追加的に、または代替的に、自動車の最前部までの距離が減少しているという警告または通知は視覚的に表示でき、または、音による出力警告として出力できる。
【0045】
図3に戻って参照すると、プロセッサ410は、CANバス560を介して制御機構550とセンサ460と通信状態であるように動作可能であり、制動、車輪510、520、530、および540の回転、方向の変更、速度を上げる、速度を落とすことなどに関連する構成要素を制御するように構成されている。幾つかの実施形態においては、車両の動作の制御は、プロセッサ410と制御機構550により直接実行できる。その場合、車両の動作の制御は、自律車両では利用可能であり、特に有用である。幾つかの実施形態においては、車両の動作の制御は、プロセッサ410と制御機構550により直接実行できる。その場合、車両の動作の制御は、自律車両では利用可能であり、特に有用である。代替的に、または追加的に、プロセッサ410は、「前部での自動車の衝突を回避せよ」のような警告または通知を表示するために、表示装置を制御するように動作可能である。運転手は、警告または通知を見て、それに従って車両の動作を制御するための必要な行動を取ることができる。更に他の例としては、プロセッサ410は、車両の動作の加速量または減速量を制御するために、制御機構550を制御するように動作可能である。
【0046】
プロセッサ410は、多数の基準点におけるデータストリームを解析することにより運転事象の監視を続ける。プロセッサ410は、次の基準点(t2、ここでt2=t1+Δt)における運転事象をチェックし、車両の距離が、閾値距離(DTh)より短いか否かを再び決定する。(ステップ940)。今回プロセッサ410は、距離は、DTh-Δd’のように閾値距離(DTh)より短いと決定する。(ステップ940)。プロセッサ410はデータストリームを解析して、車上に格納されているデータに基づいて、学習された応答を提供する。幾つかの実施形態においては、プロセッサ410により決定される学習された応答は、軽い衝突を回避するためにより迅速な制動を含むことができる。(ステップ950)。従って、車両の動作は、第2基準点(t2、ここでt2=t1+Δt)におけるデータ点を反映することにより、変更、または更新されるように制御できる。言い換えると、車両の動作は、第2データ点における運転事象の実際の状況を反映するように適応させることができる。
【0047】
プロセッサ410は、次の基準点(t3、ここでt3=t2+Δt)における運転事象を更にチェックする。(ステップ960)。プロセッサ410は、2台の隣接する自動車間の距離は、閾値距離(DTh)よりも相当に短いと決定する(つまり、DTh-Δd”)。プロセッサ410は、運転事象は軽い衝突であることを確認し、t3におけるデータストリームに基づいて、学習された応答を決定する。プロセッサ410は、車両を完全に停止させることを含む、学習された応答を提供する。(ステップ970)。従って、車両の動作は、第3基準点(t3、ここでt3=t2+Δt)におけるデータ点を反映することにより、変更または更新されるように制御できる。言い換えると、車両の動作は、第3データ点における運転事象の実際の状況を反映するために適応させることができる。
【0048】
図3に戻って参照すると、プロセッサ410は、CANバス560を介して制御機構550とセンサ460と通信状態であるように動作可能であり、制動、車輪510、520、530、および540の回転、方向の変更、速度を上げる、速度を落とすことなどに関連する構成要素を制御するように構成されている。代替的に、または追加的に、プロセッサ410は、「速度を落とせ」のような警告または通知を表示するために、表示装置を制御するように動作可能である。更に他の例としては、プロセッサ410は、車両の動作の加速量または減速量を制御するために、制御機構550を制御するように動作可能である。
【0049】
図8は、運転事象が衝突事故状況、または運転事象が衝突事故状況を含んでいる他の例としての状況を示している。(ステップ1000)。幾つかの実施形態においては、衝突事故に関連するデータストリーム、または潜在的に衝突事故に繋がる状況を示しているデータストリームは、そのようなデータストリームが、車両から除去される前の少なくとも所定時間の間は、デフォルトとして車上に格納できる。データストリームに基づいて、プロセッサ410は、運転事象は衝突事故に関連していると識別できる。データストリームは解析でき、衝突事故の運転事象が識別される。(ステップ1010)。プロセッサ410はメモリにアクセスでき、衝突事故と関連させられている初期応答を検索する。プロセッサ410は初期応答に基づいて、車両の動作を制御できる。追加的に、または代替的に、衝突事故の警告または通知は視覚的に表示でき、または、音による出力警告として出力できる。
【0050】
プロセッサ410は、多数の基準点におけるデータストリームを解析することにより運転事象の監視を続ける。プロセッサ410は、データストリームは連続して衝突事故状況を示していることを確認する。特に、プロセッサ410は、衝突事故直前のデータストリームをチェックする。(ステップ1020)。プロセッサ410はデータストリームを解析し、車上に格納されているデータに基づいて、学習された応答を提供する。幾つかの実施形態においては、プロセッサ410は、データストリームは、衝突回避を示す閾値を超えている否かを決定する。(ステップ1030)。例えば、プロセッサ410は、データストリームは、衝突回避の可能性を示すことができない過度の速度を示しているかどうかを決定する。他の例として、プロセッサ410は、車両の対象物への衝突事故を回避できないと決定するために、対象物までの距離と運転速度を決定する。
【0051】
幾つかの実施形態においては、プロセッサ410が、衝突事故状況は回避できないと決定すると、学習された応答は、衝突回避モードをオンに切り替えることを含むことができる。(ステップ1040)。衝突回避モードは、自動制御が手動制御を引き継ぐことを可能にできる。自動制御は、運転手または乗客が車両を制御できないときでも、車両を停止させることを可能にできる。この応答は、運転手が怪我をしたとき、意識を失ったとき、および/または車両の動作を制御することができないときに役に立つことができる。他の実施形態においては、プロセッサ410が、衝突事故状況は回避できると決定したときは、プロセッサ410は、車両の速度を落とす、または車両を停止することなどのような、警報メッセージを出力する。(ステップ1050)。この応答は、車両の動作を制御できる運転手により運転される車両に対してより適切であるが、応答はそれに制限されなくてよい。代替的に、または追加的に、プロセッサ410は、速度を落とし、または対象物を回避できる方向および空間に移動するように、車両の関連がある機構を制御できる。この応答は、自律車両には有用であり得るが、応答はそれに制限されなくてよい。
図8に示されているように、車両の動作は、衝突事故または衝突を含んでいる異なるデータ点におけるデータ点を反映することにより、変更または更新されるように制御できる。言い換えると、車両の動作は、多数のデータ点における運転事象の実際の状況を反映するために適応させることができる。
【0052】
図3に戻って参照すると、プロセッサ410は、CANバス560を介して制御機構550とセンサ460と通信状態であるように動作可能であり、制動、車輪510、520、530、および540の回転、方向の変更、速度を上げる、速度を落とすことなどに関連する構成要素を制御するように構成されている。代替的に、または追加的に、プロセッサ410は、「速度を落とせ」のような警告または通知を表示するために、表示装置を制御するように動作可能である。更に他の例としては、プロセッサ410は、車両の動作の加速量または減速量を制御するために、制御機構550を制御するように動作可能である。
【0053】
上記に検討したように、幾つかの実施形態においては、プロセッサは、メモリに格納されている運転事象と関連させられている応答を決定して、運転事象と関連させられている初期応答を検索する。そして、車両の動作は、初期応答に基づいて制御される。自律車両を含む幾つかの実施形態においては、車両の動作の制御は、プロセッサと制御機構により直接実行できる。代替的に、または追加的に、プロセッサは、初期応答を反映している関連がある警告または通知を表示するために、表示装置を制御するように動作可能である。運転手は警告または通知を見ることができ、それに従って、車両の動作を制御するための必要な行動を取ることができる。
【0054】
幾つかの実施形態においては、車両動作適応システムは、プロセッサと、プロセッサに結合され、機械学習プログラムを格納しているメモリを含んでいる。機械学習プログラムは、プロセッサにより実行されると、少なくとも下記の、(i)車上に格納されるべきデータ点の選択的セットを決定することと、(ii)決定に基づいて、データ点の選択されたセットを格納することと、(iii)車上に格納されているデータ点の選択されたセットに基づいて、1つ以上の運転事象に対する学習された応答を決定することと、(iv)学習された応答に基づいて車両の動作を適応させることの動作を実行する。
【0055】
他の実施形態においては、データ点の選択的セットを決定する動作は、データ点の選択的セットは、制動、衝突回避、速度違反、またはそれらの組み合わせを示しているかどうかを決定することを更に含んでいる。
【0056】
他の実施形態においては、データ点の選択されたセットを格納する動作は、データ点の選択的セットをクラウド演算システムに送信する代わりに、データ点の選択されたセットを車上に格納することを更に含んでいる。
【0057】
他の実施形態においては、機械学習プログラムは、車上に格納されているデータ点の選択的セットに基づいて、1つ以上の運転事象に対する初期応答を決定することを更に実行する。
【0058】
更に他の実施形態においては、データ点の選択されたセットは、初期応答を決定した時間から所定時間の経過後に得られる、データ点の第1セットを含んでいる。学習された応答を決定する動作は、(i)データ点の第1セットに基づいて、初期応答を更新または修正することと、(ii)更新または修正に基づいて、第1応答を出力することを更に含んでいる。
【0059】
更に他の実施形態においては、車両の動作を適応させる動作は、第1応答に基づいて、車両の動作を適応させることを更に含んでいる。
【0060】
更に他の実施形態においては、データ点の選択されたセットは、データ点の第1セットから、所定時間または他の所定時間の経過後に得られる、データ点の第2セットを含んでいる。学習された応答を決定する動作は、(i)データ点の第2セットに基づいて、第1応答を更新または修正することと、(ii)更新または修正に基づいて、第2応答を出力することとを更に含んでいる。
【0061】
更に他の実施形態においては、車両の動作を適応させる動作は、第2応答に基づいて、車両の動作を適応させることを更に含んでいる。
【0062】
更に他の実施形態においては、車両動作適応システムは、データ点の選択されたセットを格納するための車上の格納装置を更に含んでいる。
【0063】
幾つかの実施形態においては、車両動作適応システムは、車両の中に、または車両の周りに搭載されている1つ以上のセンサと、センサに結合され、1つ以上のデータストリームを受信するように動作可能なプロセッサと、プロセッサに結合され、1つ以上の運転事象と関連付けられている、車両の1つ以上の所定動作を示す情報を格納しているメモリを含んでいる。車両動作適応システムは、メモリに格納され、プロセッサにより実行されると、少なくとも下記の、(i)1つ以上のデータストリームを局所的に格納することと、(ii)1つ以上のデータストリームに基づいて、選択された運転事象を識別することと、(iii)車両の1つ以上の所定動作を示す情報にアクセスすることにより、選択された運転事象と関連させられている初期動作を決定することと、(iv)1つ以上のデータストリームに基づいて、選択された運転事象に対する学習された応答を決定することと、(v)選択された運転事象に関する学習された応答に基づいて、車両の動作を適応させることとを含んでいる動作を実行する機械読取り可能命令を更に含んでいる。
【0064】
他の実施形態においては、機械読取り可能命令は、プロセッサにより実行されると、(i)1つ以上のデータストリームは、クラウドシステムに送信される代わりに、局所的に格納されるべきデータストリームの予め定義されているセットに対応しているか否かを決定することと、1つ以上のデータストリームは、データストリームの予め定義されているセットに対応していると決定すると、1つ以上のデータストリームを局所的に格納することとを含む動作を更に実行する。
【0065】
他の実施形態においては、1つ以上のセンサは、所定時間の経過後に、第1データストリームと第2データストリームを生成する。学習された応答を決定する動作は、(i)第1データストリームに基づいて、学習された応答を決定することと、(ii)第2データストリームに基づいて、学習された応答を決定することとを更に含んでいる。
【0066】
更に他の実施形態においては、車両の動作を適応させる動作は、(i)第1データストリームと関連付けられている学習された応答に基づいて、車両の動作を更新することと、(ii)第2データストリームと関連付けられている学習された応答に基づいて、車両の動作を更に更新することとを更に含んでいる。
【0067】
更に他の実施形態においては、車両の動作を適応させる動作は、車両の動作の手動制御を自動制御に変換することを更に含んでいる。
【0068】
幾つかの実施形態においては、車両動作適応方法は、(i)プロセッサにより、車上に格納されるべきデータ点の選択的セットを決定するステップと、(ii)決定に基づいて、データ点の選択されたセットを格納するステップと、(iii)プロセッサにより、データ点の選択的セットに基づいて、選択された運転事象を識別するステップと、(iv)メモリに格納されている、車両の1つ以上の所定動作を示す情報にアクセスすることにより、選択された運転事象と関連させられている初期動作を決定するステップと、(v)車上に格納されているデータ点の選択されたセットに基づいて、1つ以上の運転事象に対する学習された応答を決定するステップと、(vi)学習された応答に基づいて、車両の動作を適応させるステップとを含んでいる。
【0069】
他の実施形態においては、車両動作適応方法は、(i)1つ以上のデータ点は、クラウドシステムの送信される代わりに、局所的に格納されるべきデータストリームの予め定義されているセットに対応しているかどうかを決定することと、(ii)1つ以上のデータストリームは、データストリームの予め定義されているセットに対応していると決定すると、1つ以上のデータストリームを局所的に格納することとを更に含んでいる。
【0070】
更に他の実施形態においては、車両動作適応方法は、1つ以上のセンサにより、所定時間の経過後に、第1データストリームと第2データストリームを生成することを更に含んでいる。
【0071】
更に他の実施形態においては、学習された応答を決定するステップは、(i)第1データストリームに基づいて、学習された応答を決定することと、第2データストリームに基づいて、学習された応答を決定することとを更に含んでいる。
【0072】
更に他の実施形態においては、車両の動作を適応させるステップは、(i)第1データストリームと関連付けられている学習された応答に基づいて、車両の動作を更新することと、(ii)第2データストリームと関連付けられている学習された応答に基づいて、車両の動作を更に更新することとを更に含んでいる。更に他の実施形態においては、車両の動作を適応させるステップは、車両の動作の手動制御を自動制御に変換することを更に含んでいる。
【0073】
特別な実施形態を、ここにおいて例示且つ記述してきたが、種々の他の変更および修正が、主張される主題の精神および範囲から逸脱することなく行うことができるということは理解されるべきである。更に、主張される主題の種々の態様が、ここにおいて記述されたが、そのような態様は、組み合わせて利用される必要はない。従って、付随する請求項は、主張される主題の範囲内であるそのような変更および修正をすべて対象として含むことが意図されている。
【0074】
[例1]
車両動作適応システムであって、
プロセッサと、
プロセッサに結合され、機械学習プログラムを格納しているメモリを備え、
機械学習プログラムは、プロセッサにより実行されると、少なくとも、
車上に格納されるべきデータ点の選択的セットを決定することと、
決定に基づいて、データ点の選択されたセットを格納することと、
車上に格納されているデータ点の選択されたセットに基づいて、1つ以上の運転事象に対する学習された応答を決定することと、
学習された応答に基づいて、車両の動作を適応させることと、
の動作を実行する。
[例2]
例1のシステムであって、データ点の選択的セットを決定する動作は、データ点の選択的セットが、制動、衝突回避、速度違反、またはそれらの組み合わせを示しているかどうかを決定することを更に含んでいる。
[例3]
例1のシステムであって、データ点の選択されたセットを格納する動作は、データ点の選択的セットをクラウド演算システムに送信する代わりに、データ点の選択されたセットを車上に格納することを更に含んでいる。
[例4]
例1のシステムであって、機械学習プログラムは、プロセッサにより実行されると、車上に格納されているデータ点の選択的セットに基づいて、1つ以上の運転事象に対する初期応答を決定することを更に実行する。
[例5]
例4のシステムであって、データ点の選択されたセットは、初期応答を決定した時間から所定時間の経過後に得られる、データ点の第1セットを備え、学習された応答を決定する動作は、
データ点の第1セットに基づいて、初期応答を更新または修正することと、
更新または修正に基づいて、第1応答を出力することと、
を更に含んでいる。
[例6]
例5のシステムであって、車両の動作を適応させる動作は、第1応答に基づいて、車両の動作を適応させることを更に含んでいる。
[例7]
例5のシステムであって、データ点の選択されたセットは、データ点の第1セットから、所定時間または他の所定時間の経過後に得られる、データ点の第2セットを更に備え、学習された応答を決定する動作は、
データ点の第2セットに基づいて、第1応答を更新または修正することと、
更新または修正に基づいて、第2応答を出力することと、
を更に含んでいる。
[例8]
例7のシステムであって、車両の動作を適応させる動作は、第2応答に基づいて、車両の動作を適応させることを更に含んでいる。
[例9]
例1のシステムであって、データ点の選択されたセットを格納するための車上の格納装置を更に備えている。
[例10]
車両動作適応システムであって、
車両の中に、または車両の周りに搭載されている1つ以上のセンサと、
センサに結合され、1つ以上のデータストリームを受信するように動作可能なプロセッサと、
プロセッサに結合され、1つ以上の運転事象と関連付けられている、車両の1つ以上の所定動作を示す情報を格納しているメモリと、
メモリに格納され、プロセッサにより実行されると、少なくとも、
1つ以上のデータストリームを局所的に格納することと、
1つ以上のデータストリームに基づいて、選択された運転事象を識別することと、
車両の1つ以上の所定動作を示している情報にアクセスすることにより、選択された運転事象と関連させられている初期動作を決定することと、
1つ以上のデータストリームに基づいて、選択された運転事象に対する学習された応答を決定することと、
選択された運転事象に関する学習された応答に基づいて、車両の動作を適応させることと、
の動作を実行する機械読取り可能命令を備えている。
[例11]
例10のシステムであって、機械読取り可能命令は、
1つ以上のデータストリームは、クラウドシステムに送信される代わりに、局所的に格納されるべきデータストリームの予め定義されているセットに対応しているかどうかを決定することと、
1つ以上のデータストリームは、データストリームの予め定義されているセットに対応していると決定されると、1つ以上のデータストリームを局所的に格納することと、
の動作を更に実行する。
[例12]
例10のシステムであって、
1つ以上のセンサは、所定時間の経過後、第1データストリームと第2データストリームを生成し、
学習された応答を決定する動作は、
第1データストリームに基づいて、学習された応答を決定することと、
第2データストリームに基づいて、学習された応答を決定することと、
を更に含んでいる。
[例13]
例12のシステムであって、車両の動作を適応させる動作は、
第1データストリームと関連付けられている学習された応答に基づいて、車両の動作を更新することと、
第2データストリームと関連付けられている学習された応答に基づいて、車両の動作を更に更新することと、
を更に含んでいる。
[例14]
例10のシステムであって、車両の動作を適応させる動作は、車両の動作の手動制御を自動制御に変換することを更に含んでいる。
[例15]
車両動作適応方法であって、
プロセッサにより、車上に格納されるべきデータ点の選択的セットを決定することと、
決定に基づいて、データ点の選択されたセットを格納することと、
プロセッサにより、データ点の選択的セットに基づいて、選択された運転事象を識別することと、
メモリに格納されている、車両の1つ以上の所定動作にアクセスすることにより、選択された運転事象と関連させられている初期動作を決定することと、
車上に格納されているデータ点の選択されたセットに基づいて、1つ以上の運転事象に対する学習された応答を決定することと、
学習された応答に基づいて、車両の動作を適応させることと、
を含んでいる。
[例16]
例15の方法であって、
1つ以上のデータ点は、クラウドシステムに送信される代わりに、局所的に格納されるべきデータストリームの予め定義されているセットに対応しているかどうかを決定することと、
1つ以上のデータストリームは、データストリームの予め定義されているセットに対応していると決定すると、1つ以上のデータストリームを局所的に格納することと、
を更に含んでいる。
[例17]
例15の方法であって、
1つ以上のセンサにより、所定時間の経過後、第1データストリームと第2データストリームを生成することを更に含んでいる。
[例18]
例17の方法であって、学習された応答を決定するステップは、
第1データストリームに基づいて、学習された応答を決定することと、
第2データストリームに基づいて、学習された応答を決定することと、
を更に含んでいる。
[例19]
例18の方法であって、車両の動作を適応させるステップは、
第1データストリームと関連付けられている学習された応答に基づいて、車両の動作を更新することと、
第2データストリームと関連付けられている学習された応答に基づいて、車両の動作を更に更新することと、
を更に含んでいる。
[例20]
例15の方法であって、
車両の動作を適応させるステップは、
車両の動作の手動制御を自動制御に変換することを更に含んでいる。