特許 7514628 航空機の着陸装置のモニタリングのシステム及び方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-07-03

(45)【発行日】2024-07-11

(54)【発明の名称】航空機の着陸装置のモニタリングのシステム及び方法

(51)【国際特許分類】

   B64D 45/00 20060101AFI20240704BHJP

   B64C 25/02 20060101ALI20240704BHJP

【ＦＩ】

B64D45/00 Z

B64C25/02

【請求項の数】 15

【外国語出願】

(21)【出願番号】P 2020024847

(22)【出願日】2020-02-18

(65)【公開番号】P2020158109

(43)【公開日】2020-10-01

【審査請求日】2023-02-09

(31)【優先権主張番号】16/279,518

(32)【優先日】2019-02-19

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(73)【特許権者】

【識別番号】500520743

【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー

【氏名又は名称原語表記】Ｔｈｅ Ｂｏｅｉｎｇ Ｃｏｍｐａｎｙ

(74)【代理人】

【識別番号】110002077

【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人

(72)【発明者】

【氏名】ナクジャヴァニ， オミッド ビー．

【審査官】林 政道

(56)【参考文献】

【文献】米国特許出願公開第２０１８／０２２２５９９（ＵＳ，Ａ１）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｂ６４Ｄ ４５／００

Ｂ６４Ｃ ２５／０２，２５／１２－２５／１４，２５／２８

Ｂ６４Ｆ ５／４０， ５／６０

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

航空機（１０２）のための着陸装置モニタリングシステム（１００）であって、
前記航空機（１０２）の１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の近傍の１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）のドア運動を解析し、前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）の動作状態を判定するように構成された着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）
を備えている着陸装置モニタリングシステム（１００）。

【請求項2】

前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）は、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）が、引き込み位置にあるとき、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）を覆うように構成され、前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）は、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）が展開位置に動くことを可能にするよう、開くように構成されている、請求項１に記載の着陸装置モニタリングシステム（１００）。

【請求項3】

前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）が、機首着陸装置（１０６ａ、１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）、左側主要着陸装置（１０８ｂ）（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）、及び右側主要着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）を備えている、請求項１又は２に記載の着陸装置モニタリングシステム（１００）。

【請求項4】

前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）と通信する１つ以上のセンサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）をさらに備え、前記１つ以上のセンサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）が、前記ドア運動を検出するように構成されている、請求項１から３のいずれか一項に記載の着陸装置モニタリングシステム（１００）。

【請求項5】

前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）と通信するタイマー（１１６）をさらに備え、前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）が、前記タイマー（１１６）を介して、閉位置と開位置との間の前記ドア運動のドア運動時間を検出するように構成されている、請求項１から４のいずれか一項に記載の着陸装置モニタリングシステム（１００）。

【請求項6】

前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）が、前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）のための少なくとも１つの標準ドア動作時間に関連して、閉位置と開位置との間の前記ドア運動を解析し、前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）の前記動作状態を判定するように構成されている、請求項１から５のいずれか一項に記載の着陸装置モニタリングシステム（１００）。

【請求項7】

前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）と通信するタイミングデータベース（１１８）をさらに備え、前記少なくとも１つの標準ドア動作時間が、前記タイミングデータベース（１１８）内に記憶され、任意選択的に、前記少なくとも１つの標準ドア動作時間が、標準ドア開放動作時間及び標準ドア閉鎖動作時間の一方又は両方を含む、請求項６に記載の着陸装置モニタリングシステム（１００）。

【請求項8】

前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）が、前記ドア運動を解析し、前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）の有効時間を予測するように構成されている、請求項１から７のいずれか一項に記載の着陸装置モニタリングシステム（１００）。

【請求項9】

航空機（１０２）のための着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリング方法であって、
着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）によって、前記航空機（１０２）の１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の近傍の１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）のドア運動を解析することと、
前記解析することを通して、前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）によって、前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）の動作状態を判定することと
を含む着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリング方法。

【請求項10】

１つ以上のセンサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）を前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）と通信的に接続することと、
前記１つ以上のセンサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）によって、前記ドア運動を検出することと
をさらに含む、請求項９に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリング方法。

【請求項11】

前記解析することが、前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）のための少なくとも１つの標準ドア動作時間に関連して、閉位置と開位置との間の前記ドア運動を解析することを含む、請求項９又は１０に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリング方法。

【請求項12】

前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）の有効時間を予測することをさらに含む、請求項９から１１のいずれか一項に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリング方法。

【請求項13】

航空機（１０２）のための着陸装置モニタリングシステム（１００）であって、
前記航空機（１０２）の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の着陸装置運動及び前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の近傍のドア（１１０、１１０ａ）のドア運動を解析し、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）及び前記ドア（１１０、１１０ａ）の動作状態を判定するように構成された着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）であって、前記ドア（１１０、１１０ａ）は、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）が、引き込み位置にあるとき、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）を覆うように構成され、前記ドア（１１０、１１０ａ）は、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）が展開位置に動くことを可能にするよう、開くように構成されている、着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）、
前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）と通信するセンサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）であって、各センサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）が、前記着陸装置運動又は前記ドア運動の一方又は両方を検出するように構成されている、センサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）、
前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）と通信するタイマー（１１６）であって、前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）が、当該タイマー（１１６）を介して、引き込み位置と展開位置との間の前記着陸装置運動の着陸装置運動時間及び閉位置と開位置との間の前記ドア運動のドア運動時間を検出するように構成され、前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）が、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）のための標準着陸装置動作時間に関連して、前記引き込み位置と前記展開位置との間の前記着陸装置運動を解析し、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の前記動作状態を判定するように構成され、前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）が、前記ドア（１１０、１１０ａ）のための標準ドア動作時間に関連して、閉位置と開位置との間の前記ドア運動を解析し、前記ドア（１１０、１１０ａ）の前記動作状態を判定するように構成されている、タイマー（１１６）、並びに
前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）と通信するタイミングデータベース（１１８）であって、前記標準着陸装置動作時間及び前記標準ドア動作時間が、当該タイミングデータベース（１１８）内に記憶される、タイミングデータベース（１１８）
を備えている着陸装置モニタリングシステム（１００）。

【請求項14】

航空機（１０２）のための着陸装置モニタリングシステム（１００）であって、
前記航空機（１０２）の１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の着陸装置運動及び前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の近傍の１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）のドア運動の両方を解析し、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）及び前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）の両方の動作状態を判定するように構成された着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）
を備え、
前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）が、前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）のための少なくとも１つの標準ドア動作時間に関連して、閉位置と開位置との間の前記ドア運動を解析し、前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）の前記動作状態を判定するように構成されており、
前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）が、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）のための少なくとも１つの標準着陸装置動作時間に関連して、引き込み位置と展開位置との間の前記着陸装置運動を解析し、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の前記動作状態を判定するように構成されている、着陸装置モニタリングシステム（１００）。

【請求項15】

航空機（１０２）のための着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリング方法であって、
着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）によって、前記航空機（１０２）の１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の着陸装置運動、及び前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の近傍の１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）のドア運動の両方を解析することと、
前記解析することを通して、前記着陸装置タイミング解析制御ユニット（１１４）によって、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）及び前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）の両方の動作状態を判定することと
を含み、
前記解析することが、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）のための少なくとも１つの標準着陸装置動作時間に関連して、引き込み位置と展開位置との間の前記着陸装置運動を解析すること、及び前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）のための少なくとも１つの標準ドア動作時間に関連して、閉位置と開位置との間の前記ドア運動を解析することを含む、着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリング方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示の実施形態は、概して、航空機着陸装置のモニタリングのシステム及び方法に関する。

【背景技術】

【0002】

様々な位置間で旅客及び荷物を搬送するために様々な種類の航空機が使用される。各航空機は、通常、規定された飛行計画又は飛行経路に従って、異なる位置間を飛行する。例えば、航空機は、出発位置から出発して、到着位置まで飛行する。

【0003】

典型的な航空機は、航空機が、地上に配備されているとき、離陸しているとき、又は間もなく着陸しようとしているときなどの展開位置と、航空機が飛行中のときなどの引き込み位置との間を動くように構成された、少なくとも１つの着陸装置を含む。例えば、航空機は、３つの着陸装置、すなわち、機首着陸装置、左側主要着陸装置、及び右側主要着陸装置を含む。

【0004】

各着陸装置は、時間が経ち、反復的に使用されると、例えば、メンテナンス、整備、又は交換のために、地上勤務員の処置が必要な場合がある。通常の摩耗は、着陸装置の特定の部分の交換、更新、修理等を必要とする場合がある。したがって、地上勤務員は、通常、各着陸装置を定期的（例えば、航空機の各飛行の後）に検査する。

【0005】

しかしながら、着陸装置の目視検査では、着陸装置の処理が必要かどうかについて常に正確に評価できない恐れがある。さらに、着陸装置がもはや効果的でなくなった後に飛行機のシステム及びサブシステムに対してメンテナンスを行うと、飛行機の操作が中断し、収益の損失が生じ、１回以上の飛行の予定変更を行うことが必要とされることが多い。

【発明の概要】

【0006】

航空機の着陸装置をモニタリングするためのシステム及び方法が必要とされている。さらに、航空機の着陸装置が、いつ整備及びメンテナンスを必要としているかを正確に判定するシステム及び方法が必要とされている。さらに、航空機の着陸装置の現在及び将来の効果性を評価するためのシステム及び方法が必要とされている。

【0007】

これらの必要性を考慮し、本開示の特定の実施形態は、航空機のための着陸装置モニタリングシステムを提供する。着陸装置モニタリングシステムは、航空機の１つ以上の着陸装置の着陸装置運動又は１つ以上の着陸装置の近傍の１つ以上のドアのドア運動を解析し、着陸装置又はドアの一方又は両方の動作状態を判定するように構成された着陸装置タイミング解析制御ユニットを含む。

【0008】

少なくとも１つの実施形態では、ドアは、着陸装置が、引き込み位置にあるとき、着陸装置を覆うように構成されている。ドアは、着陸装置が展開位置に動くことを可能にするよう、開くように構成されている。着陸装置は、機首着陸装置、左側主要着陸装置、及び右側主要着陸装置を含み得る。

【0009】

少なくとも１つの実施形態では、１つ以上のセンサは、着陸装置タイミング解析制御ユニットと通信している。センサは、着陸装置運動又はドア運動の一方又は両方を検出するように構成されている。

【0010】

少なくとも１つの実施形態では、タイマーは、着陸装置タイミング解析制御ユニットと通信している。着陸装置タイミング解析制御ユニットは、タイマーを介して、引き込み位置と展開位置との間の着陸装置運動の着陸装置運動時間、又は閉位置と開位置との間のドア運動のドア運動時間の一方又は両方を検出するように構成されている。

【0011】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニットは、着陸装置のための少なくとも１つの標準着陸装置動作時間に関連して、引き込み位置と展開位置との間の着陸装置運動を解析し、着陸装置の動作状態を判定するように構成されている。少なくとも１つの実施例では、タイミングデータベースは、着陸装置タイミング解析制御ユニットと通信している。標準着陸装置動作時間は、タイミングデータベース内に記憶され得る。一例として、少なくとも１つの標準着陸装置動作時間は、標準着陸装置展開動作時間及び標準着陸装置引き込み動作時間の一方又は両方を含む。

【0012】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニットは、ドアのための少なくとも１つの標準ドア動作時間に関連して、閉位置と開位置との間のドア運動を解析し、ドアの動作状態を判定するように構成されている。少なくとも１つの実施形態では、タイミングデータベースは、着陸装置タイミング解析制御ユニットと通信している。標準ドア動作時間は、タイミングデータベース内に記憶され得る。一例として、少なくとも１つの標準ドア動作時間は、標準ドア開放動作時間及び標準ドア閉鎖動作時間の一方又は両方を含む。

【0013】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニットは、着陸装置運動又はドア運動の一方又は両方を解析し、着陸装置又はドアの一方又は両方の有効時間を予測するように構成されている。

【0014】

本開示の特定の実施形態は、航空機のための着陸装置モニタリング方法を提供する。着陸装置モニタリング方法は、（着陸装置タイミング解析制御ユニットによって）、航空機の１つ以上の着陸装置の着陸装置運動又は着陸装置の近傍の１つ以上のドアのドア運動の一方又は両方を解析することと、前記解析することを通して、（着陸装置タイミング解析制御ユニットによって）、着陸装置又はドアの一方又は両方の動作状態を判定することとを含む。

【0015】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置モニタリング方法は、１つ以上のセンサを着陸装置タイミング解析制御ユニットと通信的に接続することと、１つ以上のセンサによって、着陸装置運動又はドア運動の一方又は両方を検出することとをさらに含む。

【0016】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置モニタリング方法は、タイマーを着陸装置タイミング解析制御ユニットと通信的に接続することと、（着陸装置タイミング解析制御ユニットによって、タイマーを介して）、引き込み位置と展開位置との間の着陸装置運動の着陸装置運動時間及び閉位置と開位置との間のドア運動のドア運動時間を検出することとをさらに含む。

【0017】

少なくとも１つの実施形態では、解析することは、１つ以上の着陸装置のための少なくとも１つの標準着陸装置働時間に関連して、引き込み位置と展開位置との間の着陸装置運動を解析することを含む。

【0018】

少なくとも１つの実施形態では、解析することは、ドアのための少なくとも１つの標準ドア動作時間に関連して、閉位置と開位置との間のドア運動を解析することを含む。

【0019】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置モニタリング方法は、着陸装置又はドアの一方又は両方の有効時間を予測することを含む。

【図面の簡単な説明】

【0020】

【図1】本開示の一実施形態に係る、航空機のための着陸装置モニタリングシステムの概略ボックス図を示している。

【図2】本開示の例示的な実施形態に係る、航空機の底面斜視図の概略図である。

【図3】本開示の一実施形態に係る、航空機のための着陸装置モニタリング方法のフロー図を示している。

【図4】本開示の一実施形態に係る、航空機のための着陸装置モニタリング方法のフロー図を示している。

【発明を実施するための形態】

【0021】

上記の概要、及び特定の実施形態の下記の詳細説明は、添付の図面を参照して読むことにより、より深く理解されるであろう。本明細書では、単数形で、及び、「１つの（「ａ」又は「ａｎ」）」という語の後に記載される要素又はステップは、複数のかかる要素又はステップを必ずしも除外しないと、理解すべきである。さらに、「一実施形態／１つの実施形態（ｏｎｅ ｅｍｂｏｄｉｍｅｎｔ）」への言及は、追加の実施形態の存在を除外すると解釈されることを意図しておらず、かかる追加の実施形態も、記載されている特徴を包含する。さらに、そうではないと明示的に述べられていない限り、特定の条件を有する１つ以上の要素を「含む」又は「有する」実施形態は、その条件を有しない追加の要素を含み得る。

【0022】

本開示の特定の実施形態は、着陸装置をいつ整備し且つ／又は交換するべきかを判定し且つ予測するように構成された着陸装置モニタリングシステム及び方法を提供する。本開示の実施形態は、着陸装置の潜在的な故障の前に、着陸装置の整備、交換、及び／又はその他の処理を可能にする。

【0023】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置の性能をモニタリング且つ解析し、予測的整備を提供する方法は、着陸装置上のセンサ及び／又は着陸装置近傍のセンサから着陸装置出力データを受信することと、複数の航空機から着陸装置出力データのデータベースをコンパイルすることと、統計的手法を適用して、稼働（着陸装置ドア及び機構の稼働を含む）の許容時間を判定することと、標準着陸装置稼働のための閾値を決定することと、標準閾値の範囲外の稼働を特定することと、着陸装置が標準閾値の範囲外で稼働しているとの判定に応答して、整備又は修理の提案を行うこととを含む。本開示の特定の実施形態では、航空機着陸装置のライフサイクル履歴が予測的メンテナンス解析と組み合わされ、潜在的な異常状態が特定され、潜在的な故障が生じる前に整備の提案を行われる。

【0024】

図１は、本開示の一実施形態に係る、航空機１０２のための着陸装置モニタリングシステム１００の概略ボックス図を示している。航空機１０２は、胴体１０４を含む。胴体１０４は、着陸装置１０８が引き込み位置に配置される着陸装置ウェル（ｌａｎｄｉｎｇ ｇｅａｒ ｗｅｌｌ）１０６（例えば、着陸装置収納ベイ）を画定する。引き込み位置では、着陸装置ウェル１０６内の着陸装置１０８は、１つ以上のドア１１０によって覆われ得る。航空機１０２が飛行している間、例えば、巡航フェーズの間、着陸装置１０８は引き込み位置にある。例えば、航空機１０２が着陸フェーズに移行すると、ドア１１０が開き、航空機１０２が着陸できるように、着陸装置１０８が展開位置に動く。例えば、航空機１０２が地上に配備されている間、離陸フェーズの間、及び着陸フェーズの間、着陸装置１０８は展開位置にある。着陸装置１０８は、着陸装置ウェル１０６内の引き込み位置と、ドア１１０が開いて着陸装置１０６の少なくとも一部が着陸装置ウェル１０６から伸張するときの展開位置との間で動くように構成されている。航空機１０２は、複数の着陸装置１０８を含み得る。例えば、航空機１０２は、機首着陸装置、左側主要着陸装置、及び右側主要着陸装置を含み、これらはそれぞれ、その固有の着陸装置ウェル１０６を出入りするように構成されている。

【0025】

着陸装置モニタリングシステム１００は、着陸装置１０８及び／又はドア１１０に関連して、１つ以上のセンサ１１２を含む。例えば、１つ以上のセンサ１１２は、着陸装置１０８に備え付けられるか、又は着陸装置１０８の近傍に存在してもよく、着陸装置１０８がいつ引き込み位置及び展開位置にあるかを検出するように構成されている。追加的に、又は任意選択的に、１つ以上のセンサ１１２は、ドア１１０に備え付けられるか、又はドア１１０の近傍に存在してもよく、ドア１１０がいつ閉じて、いつ開くかを検出するように構成されている。少なくとも１つの実施形態では、センサ１１２は、位置センサ（例えば、エンコーダ）、赤外線センサ、超音波センサ、ビデオカメラ、及び／又は同等物であってよい。

【0026】

着陸装置モニタリングシステム１００は、例えば、１つ以上の有線又は無線接続を通して、センサ１１２、タイマー１１６、及びタイミングデータベース１１８と通信する着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４をさらに含む。少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、タイマー１１６及び／又はタイミングデータベース１１８を含み得る。

【0027】

図示されているように、着陸装置モニタリングシステム１００は、航空機１０２上にあってもよく、又は航空機１０２の内部にあってもよい。少なくとも１つの他の実施形態では、着陸装置モニタリングシステム１００の少なくとも一部は、航空機１０２から遠隔位置（例えば、中央モニタリングステーション）に位置し得る。例えば、センサ１１２は、航空機１０２に搭載されてもよいが、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４、タイマー１１６、及びタイミングデータベース１１８は、空港などの中央モニタリングセンターに配備されてもよい。

【0028】

稼働中、センサ１１２は、着陸装置１０８が引き込み位置及び展開位置にあるときを検出する。さらに、少なくとも１つの実施形態では、センサ１１２は、ドア１１０が閉位置及び開位置にあるときを検出する。着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置１０８のための標準動作時間（例えば、標準着陸装置展開動作時間及び標準着陸装置引き込み動作時間）に関連して、（引き込み位置から展開位置への、及びその逆順の）着陸装置運動を解析し、着陸装置１０８が適切に稼働しているか否かを判定するように構成されている。少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、ドア１１０のための標準動作時間（例えば、標準ドア開放動作時間及び標準ドア閉鎖動作時間）に関連して、（閉位置から開位置への、及びその逆順の）ドア運動を解析し、ドア１１０が適切に稼働しているか否かを判定するように構成されている。

【0029】

着陸装置１０８が、引き込み位置と展開位置との間で動くにつれて、着陸装置時間制御ユニット１１４は、センサ１１２からセンサ信号を受信する。センサ信号は、引き込み位置センサ信号及び展開位置センサ信号を含む。着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、引き込み位置センサ信号を受信すると、着陸装置１０８が引き込み位置にあると判定する。同様に、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、展開位置センサ信号を受信すると、着陸装置１０８が展開位置にあると判定する。

【0030】

センサ信号は、閉鎖ドアセンサ信号及び開放ドアセンサ信号をさらに含む。着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、閉鎖ドア信号を受信すると、ドア１１０が閉じていると判定する。同様に、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、開放ドア信号を受信すると、ドア１１０が開いていると判定する。

【0031】

タイマー１１６は、着陸装置１０８の引き込み位置と着陸装置１０８の展開位置との間、及び展開位置と引き込み位置との間の運動の時間を検出する。タイマー１１６は、例えば、このような時間を検出し、タイミング信号を着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４へと出力するように構成されたデジタル時計であり得る。

【0032】

着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置１０８から、センサ１１２からの、着陸装置１０８が引き込み位置から展開位置へと又はその逆順で動いたことを示すセンサ信号を受信する。同時に、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、タイマー１１６からタイミング信号を受信し、したがって、着陸装置１０８が、引き込み位置から展開位置へと又はその逆順に動く時間を判定することが可能である。したがって、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置１０８が引き込み位置と展開位置との間で（引き込み位置から展開位置へと又は展開位置から引き込み位置へと）動く時間を判定する。

【0033】

着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、次いで、着陸装置１０８のための運動時間をタイミングデータベース１１８内に記憶された１つ以上の標準着陸装置動作時間と比較する。標準着陸装置動作時間は、特定の時間期間にわたる数多くの（例えば、数百又は数千の）航空機の着陸装置運動の解析を通して、経験的に決定され得る。このような解析に基づいて、標準着陸装置動作時間（閾値又は範囲等）が確立される。少なくとも１つの他の実施形態では、標準着陸装置動作時間は、製造業者によって規定され得る。

【0034】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、引き込み位置から展開位置への着陸装置１０８の運動の展開時間を比較し、運動の展開時間をタイミングデータベース１１８内に記憶された標準着陸装置展開動作時間と比較する。運動の展開時間が、標準着陸装置展開動作時間と一致する（例えば、適合するか又は許容範囲内に入る）場合、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置１０８が適切に（すなわち、正常に）展開していると判定する。しかしながら、運動の展開時間が、標準着陸装置展開動作時間と一致しない（例えば、速すぎるか又は遅すぎる）場合、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置１０８が不適切に（異常に）展開していると判定する。したがって、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、例えば、航空機１０２の飛行コンピュータ、モニタリングセンター、及び／又は同等物に対して、着陸装置１０８が処置（例えば、整備、メンテナンス、又は交換）が必要であるとの警告を出力し得る。

【0035】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、展開位置から引き込み位置への着陸装置１０８の運動の引き込み時間を比較し、運動の引き込み時間をタイミングデータベース１１８内に記憶された標準着陸装置引き込み動作時間と比較する。運動の引き込み時間が、標準着陸装置引き込み動作時間と一致する（例えば、適合するか又は許容範囲内に入る）場合、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置１０８が適切に（すなわち、正常に）引き込まれていると判定する。しかしながら、運動の引き込み時間が、標準着陸装置引き込み動作時間と一致しない（例えば、速すぎるか又は遅すぎる）場合、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置１０８が不適切に（異常に）引き込まれていると判定する。したがって、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、例えば、航空機１０２の飛行コンピュータ、モニタリングセンター、及び／又は同等物に対して、着陸装置１０８が処置（例えば、整備、メンテナンス、又は交換）が必要であるとの警告を出力し得る。

【0036】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、特定の時間時間（例えば、１以上の月又は年）にわたる運動の時間（例えば、運動の展開時間及び運動の引き込み時間）を記憶する。着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、その時間期間にわたって、タイミング傾向を解析する。タイミング傾向（例えば、時間の増加又は減少）に基づいて、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、運動の将来の時間を予測する。例えば、特定のタイミングの運動の減少勾配又は増加勾配（それが引き込み又は展開であるに関わらず）に基づいて、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、１つ以上の将来の飛行のための運動の時間を予測する。このようにして、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置１０８がもはや効果的でなくなる可能性のあるときを正確に予測することが可能である。したがって、着陸装置１０８が効果を失う前に着陸装置１０８（又はその１つ以上の部分）を交換することができるように、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、パイロット、整備員、又は同等の人員に対して、効果の予測時間を出力することができる。

【0037】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、ドア１１０から、センサ１１２からの、ドア１１０が閉位置から開位置へと又はその逆順で動いたことを示すセンサ信号をさらに受信する。同時に、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、タイマー１１６からタイミング信号を受信し、したがって、ドア１１０が、閉位置から開位置へと又はその逆順に動く時間を判定することが可能である。したがって、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、ドア１１０が、閉位置と開位置との間で（閉位置から開位置へと又は開位置から閉位置へと）動く時間を判定する。

【0038】

着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、次いで、ドア１１０のための運動時間をタイミングデータベース１１８内に記憶された１つ以上の標準動作時間と比較する。タイミング範囲は、特定の時間期間にわたる数多くの（例えば、数百又は数千の）航空機のドア運動の解析を通して、経験的に決定され得る。このような解析に基づいて、標準動作時間（閾値又は範囲等）が確立される。少なくとも１つの他の実施形態では、標準動作時間は、製造業者によって規定され得る。

【0039】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、閉位置から開位置へのドア１１０の運動の開放時間を比較し、運動の開放時間をタイミングデータベース１１８内に記憶された標準ドア開放動作時間と比較する。運動の開放時間が、標準ドア開放動作時間と一致する（例えば、適合するか又は許容範囲内に入る）場合、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、ドア１１０が適切に（すなわち、正常に）開かれていると判定する。しかしながら、運動の開放時間が、標準ドア開放動作時間と一致しない（例えば、速すぎるか又は遅すぎる）場合、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、ドア１１０が不適切に（異常に）開かれていると判定する。したがって、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、例えば、航空機１０２の飛行コンピュータ、モニタリングセンター、及び／又は同等物に対して、ドア１１０が処置（例えば、整備、メンテナンス、又は交換）が必要であるとの警告を出力し得る。

【0040】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、開位置から閉位置へのドア１１０の運動の閉鎖時間を比較し、運動の閉鎖時間をタイミングデータベース１１８内に記憶された標準ドア閉鎖動作時間と比較する。運動の閉鎖時間が、標準ドア閉鎖動作時間と一致する（例えば、適合するか又は許容範囲内に入る）場合、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、ドア１１０が適切に（すなわち、正常に）閉じられていると判定する。しかしながら、運動の閉鎖時間が、標準ドア閉鎖動作時間と一致しない（例えば、速すぎるか又は遅すぎる）場合、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、ドア１１０が不適切に（異常に）閉じられていると判定する。したがって、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、例えば、航空機１０２の飛行コンピュータ、モニタリングセンター、及び／又は同等物に対して、ドア１１０が処置（例えば、整備、メンテナンス、又は交換）が必要であるとの警告を出力し得る。

【0041】

少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、特定の時間時間（例えば、１以上の月又は年）にわたる運動の時間（例えば、運動の開放時間及び運動の閉鎖時間）を記憶する。着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、その時間期間にわたって、タイミング傾向を解析する。タイミング傾向（例えば、時間の増加又は減少）に基づいて、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、運動の将来の時間を予測する。例えば、特定のタイミングの運動の減少勾配又は増加勾配（それが開放又は閉鎖であるに関わらず）に基づいて、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、１つ以上の将来の飛行のための運動の時間を予測する。このようにして、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、ドア１１０がもはや効果的でなくなる可能性のあるときを正確に予測することが可能である。したがって、ドア１１０が効果を失う前にドア１１０（又はその１つ以上の部分）を交換することができるように、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、パイロット、整備員、又は同等の人員に対して、効果の予測時間を出力することができる。

【0042】

上述のように、本開示の特定の実施形態は、航空機１０２のための着陸装置モニタリングシステム１００を提供する。着陸装置モニタリングシステム１００は、航空機１０２の１つ以上の着陸装置１０８の着陸装置運動又は着陸装置１０８の近傍の１つ以上のドア１１０のドア運動を解析し、着陸装置１０８及び／又はドア１１０の動作状態を判定するように構成された着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４を含む。着陸装置１０８及び／又はドア１１０の動作状態は、着陸装置１０８又はドア１１０の一方又は両方が、適切に（又は不適切に）稼働しているか否かということを含む。

【0043】

本明細書で使用する「制御ユニット（ｃｏｎｔｒｏｌ ｕｎｉｔ）」、「中央処理装置（ｃｅｎｔｒａｌ ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ ｕｎｉｔ）」、「ＣＰＵ」、「コンピュータ（ｃｏｍｐｕｔｅｒ）」などの用語は、マイクロコントローラ、縮小指令セットコンピュータ（ＲＩＳＣ）、特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）、論理回路、及び他の任意の回路又はプロセッサ（本明細書に記載の機能を実行可能なハードウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせを含む）を使用するシステムを含む、プロセッサベース又はマイクロプロセッサベースの任意のシステムを含み得る。上記の例は例示的なものにすぎず、したがって、上記の用語の定義及び／又は意味をいかなる形でも限定することを意図していない。例えば、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、本明細書に記載されたように、上記の工程を制御するように構成された１つ以上のプロセッサであり得るか、又はこれらを含み得る。

【0044】

着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、データを処理するため、１つ以上のデータ記憶ユニット又はデータ記憶記憶（例えば、１つ以上のメモリ）に保存された、一連の指令を実行するように構成されている。例えば、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、１つ以上のメモリを含み得るか、又は１つ以上のメモリに連結され得る。データ記憶ユニットは、所望又は必要に応じて、データ又は他の情報を記憶し得る。データ記憶ユニットは、処理マシン内部の情報源又は物理的メモリ要素という形態であり得る。

【0045】

一連の指令は、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４に、処理マシンとして、特定の操作（例えば、本明細書に記載された主題の様々な実施形態の方法及びプロセス）を実行するように指令を与える様々なコマンドを含み得る。一連の指令は、ソフトウェアプログラムの形態であり得る。ソフトウェアは、システムソフトウェア又はアプリケーションソフトウェアなどの様々な形態であってもよい。さらに、ソフトウェアは、別々のプログラムの集合体、より大きなプログラム内のプログラムサブセット、又はプログラムの一部という形態であってもよい。ソフトウェアは、オブジェクト指向性プログラミングの形態のモジュラープログラミングも含み得る。処理マシンによる入力データの処理は、ユーザのコマンドに応答したものか、前の処理の結果に応答したものか、又は別の処理マシンによってなされた要求に応答したものであってよい。

【0046】

本明細書に記載された実施形態の図は、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４などの１つ以上の制御ユニット又は処理ユニットを示し得る。処理ユニット又は制御ユニットは、本明細書に記載された操作を実行する、関連する指令（例えば、コンピュータハードドライブ、ＲＯＭ、ＲＡＭなどの、有形且つ非一過性のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたソフトウェア）を有するハードウェアとして実装され得る回路、又はその一部を表し得ることを理解するべきである。ハードウェアは、本明細書に記載の機能を実行するように配線接続されたステートマシン回路を含み得る。任意選択的に、ハードウェアは、マイクロプロセッサ、プロセッサ、コントローラなどの１つ以上の論理ベースデバイスを含むか且つ／又はそれらに接続された電子回路を含み得る。任意選択的に、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、処理回路（例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ（ＦＰＧＡ）、特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）、マイクロプロセッサ、及び／又は同等物のうちの１つ以上）を表し得る。様々な実施形態における回路は、本明細書に記載された機能を実施するために１つ以上のアルゴリズムを実行するように構成され得る。１つ以上のアルゴリズムは、フロー図又は方法に明示的に特定されているか否かにかかわらず、本明細書に開示された実施形態の諸態様を含み得る。

【0047】

本明細書で使用される「ソフトウェア（ｓｏｆｔｗａｒｅ）」及び「ファームウェア（ｆｉｒｍｗａｒｅ）」という用語は、交換可能であり、且つ、ＲＡＭメモリ、ＲＯＭメモリ、ＥＰＲＯＭメモリ、ＥＥＰＲＯＭメモリ、及び非揮発性ＲＡＭ（ＮＶＲＡＭ）メモリを含むデータ記憶ユニット（例えば、１つ以上のメモリ）内に記憶された、コンピュータによって実行するための任意のコンピュータプログラムを含む。上記のデータ記憶ユニットの種類は例示に過ぎず、ゆえに、コンピュータプログラムの記憶に使用可能なメモリの種類について限定を行うものではない。

【0048】

図２は、本開示の例示的な実施形態に係る、航空機１０２の底面斜視図の概略図である。航空機１０２は、例えば、２つのターボファンエンジン２１４を含み得る推進システム２１２を含む。任意選択的に、推進システム２１２は、図示したものよりもさらに多くのエンジン２１４を含み得る。エンジン２１４は、航空機１０２の翼２１６によって坦持される。他の実施形態では、エンジン２１４は、胴体１０４及び／又は尾翼２２０によって担持され得る。尾翼２２０は、水平安定板２２２と、垂直安定板２２４も支持し得る。航空機１０２の胴体１０４は、コックピット２３０を含み得る内部キャビンを画定する。

【0049】

航空機１０２は、図２に示されているものとは異なるように寸法形成、成形、且つ構成され得る。例えば、航空機１０２は、ヘリコプターなどの非固定翼航空機であってもよい。別の実施例では、航空機１０２は、無人航空機（ＵＡＶ）であり得る。

【0050】

図示されているように、航空機１０２は、３つの着陸装置１０８、すなわち、機首着陸装置１０８ａ、左側主要着陸装置１０８ｂ、及び右側主要着陸装置１０８ｃを含む。任意選択的に、航空機１０２は、３つより多くの又は３つより少ない着陸装置１０８を含み得る。各着陸装置１０８ａ、１０８ｂ、及び１０８ｃは、それぞれのレバーアセンブリ２３２ａ、２３２ｂ、及び２３２ｃに作動的に連結されたそれぞれのホイールアセンブリ２３０ａ、２３０ｂ、及び２３０ｃを含む。

【0051】

着陸装置１０８ａ、１０８ｂ、及び１０８ｃは、図２では展開位置で示される。機首着陸装置１０８ａは、機首着陸装置ウェル１０６ａに出入りするように構成されている。機首着陸装置１０８ａが展開位置に入るために、機首ドア１１０が開く。左側主要着陸装置１０８ｂは、左側着陸装置ウェル１０６ｂに出入りするように構成されている。左側主要着陸装置１０８ｂが展開位置に入るために、左側ドア１１０ｂが開く。右側主要着陸装置１０８ｃは、右側着陸装置ウェル１０６ｃに出入りするように構成されている。右側主要着陸装置１０８ｃが展開位置に入るために、右側ドア１１０ｃが開く。

【0052】

センサ１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃは、機首着陸装置１０６ａ、ドア１１０ａ、左側主要着陸装置１０８ｂ、ドア１１０ｂ、右側主要着陸装置１０８ｃ、ドア１１０ｃに備え付けられるか、且つ／又はその近傍に位置付けされ、これらの位置を検出する。より多くの又はより少ないセンサが使用されてもよい。さらに、センサ１１２ａ、１１２ｂ、及び１１２ｃは、図示されている場所以外の位置にあってもよい。

【0053】

上述のように、図１及び図２を参照すると、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ、及びドア１１０ａ、１１０ｂ、及び１１０ｃの運動時間をタイミングデータベース１１８内に記憶された標準動作時間と比較する。少なくとも１つの実施形態では、標準着陸装置展開時間は、標準機首着陸装置展開動作時間、標準左側主要着陸装置展開動作時間、及び標準右側主要着陸装置展開動作時間を含む。少なくとも１つの実施形態では、標準着陸装引き込み時間は、標準機首着陸装置引き込み動作時間、標準左側主要着陸装置引き込み動作時間、及び標準右側主要着陸装置引き込み動作時間を含む。少なくとも１つの実施形態では、標準ドア開放動作時間は、標準機首ドア開放動作時間、標準左側ドア開放動作時間、及び標準右側ドア開放動作時間を含む。少なくとも１つの実施形態では、標準ドア閉鎖動作時間は、標準機首ドア閉鎖動作時間、標準左側ドア閉鎖動作時間、及び標準右側ドア閉鎖動作時間を含む。

【0054】

以下の表は、様々な標準動作時間の時間範囲の例を挙げる。

【0055】

標準動作時間 時間範囲
標準機首着陸装置展開動作時間 １２から１５秒
標準左側主要着陸装置展開動作時間 １８から２０秒
標準右側主要着陸装置展開動作時間 １８から２１秒
標準機首着陸装置引き込み動作時間 １０から１１秒
標準左側主要着陸装置引き込み動作時間 １２から１６秒
標準右側主要着陸装置引き込み動作時間 ９から１３秒
標準機首ドア開放動作時間 １２から１４秒
標準左側ドア開放動作時間 １８から２１秒
標準右側ドア開放動作時間 １８から２１秒
標準機首ドア閉鎖動作時間 ９から１１秒
標準左側ドア閉鎖動作時間 １３から１６秒
標準右側ドア閉鎖動作時間 １３から１６秒

【0056】

上述の各標準動作時間は、経験的に決定されるか、又はさもなければ一定範囲として画定され、図１に示すタイミングデータベース１１８内に記憶され得る。任意選択的に、標準動作時間は、範囲というより特定の閾値であり得る。上述の標準動作時間は、例に過ぎず、異なる航空機及び／又は異なる種類の航空機によって、異なり得る。さらに、着陸装置及び／又はドアの異なる部分に対して、異なる標準動作時間が使用され得る。例えば、レバー、ギア、ピストン、及び／又は同等物の特定の部分の運動を解析して、上述の数値の代わりに（又はそれに加えて）、それぞれの標準動作時間と比較することができる。

【0057】

図３は、本開示の一実施形態に係る、航空機のための着陸装置モニタリング方法のフロー図を示している。図１及び図３を参照すると、３００では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、例えば、センサ１１２を介して、引き込み位置から展開位置への又は展開位置から引き込み位置への着陸装置運動を検出する。３０２では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、例えば、タイマー１１６を介して、着陸装置運動（つまり、着陸装置運動時間）の時間を検出する。

【0058】

３０４では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置運動時間を関連する着陸装置運動の標準着陸装置動作時間と比較する。標準着陸装置動作時間は、タイミングデータベース１１８内に記憶される。

【0059】

３０６では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置運動時間が標準着陸装置動作時間と一致するか否かを決定する。一致する場合、方法は、３０６から３０８へと進む。３０８では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置１０８が適切に稼働していると決定し、次いで、方法は３００に戻る。

【0060】

しかしながら、３０６で一致がない場合、方法は、３０６から３１０へと進む。３１０では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置１０８が適切に稼働していないと決定する。方法は、次いで３１２に進む。３１２では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置１０８に関する警告を出力する。

【0061】

図４は、本開示の一実施形態に係る、航空機のための着陸装置モニタリング方法のフロー図を示している。図１及び図４を参照すると、４００では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、例えば、センサ１１２を介して、閉位置から開位置への又は開位置から閉位置へのドア運動を検出する。４０２では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、例えば、タイマー１１６を介して、ドア運動（つまり、ドア運動時間）の時間を検出する。

【0062】

４０４では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、ドア運動時間を関連するドア運動の標準ドア動作時間と比較する。標準ドア動作時間は、タイミングデータベース１１８内に記憶される。

【0063】

４０６では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、ドア運動時間が標準ドア運動時間と一致するか否かを決定する。一致する場合、方法は、４０６から４０８へと進む。４０８では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、ドア１１０が適切に稼働していると決定し、次いで、方法は４００に戻る。

【0064】

しかしながら、４０６で一致がない場合、方法は、４０６から４１０へと進む。４１０では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、ドア１１０が適切に稼働していないと決定する。方法は、次いで４１２に進む。４１２では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、ドア１１０に関する警告を出力する。

【0065】

図１、図３、及び図４を参照すると、少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置１０８及びドア１１０の動作状態を同時に決定するように作動する。つまり、少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、図３及び図４に示す両方の方法に従って作動する。少なくとも１つの他の実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、図３又は図４に示す方法のうちの１つに従って作動し得る。

【0066】

さらに、少なくとも１つの実施形態では、着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、タイミングデータベース１１８内に着陸装置の運動時間及び／又はドア運動時間を経時的に記憶し得る。着陸装置タイミング解析制御ユニット１１４は、着陸装置運動時間傾向及び／又はドア運動時間運動を経時的に解析し、適切な効果性を確保するために、着陸装置１０８及び／又はドア１１０をいつ整備するべきか、又はさもなければ交換するべきかを予測する。

【0067】

上述のように、本開示の実施形態は、航空機の着陸装置をモニタリングするためのシステム及び方法を提供する。さらに、本開示の実施形態は、航空機の着陸装置が、（例えば、整備、メンテナンス、又は交換のために）いつ処置が必要かを正確に決定するためのシステム及び方法を提供する。さらに、本開示の実施形態は、航空機の着陸装置の現在及び将来の効果性を評価するためのシステム及び方法を提供する。

【0068】

本開示の実施形態の説明のために、上部、底部、下方、中央、横方向、水平、垂直、前方などの空間及び方向に関する様々な用語が用いられる場合があるが、このような用語は、図面に示す配向に関して用いられているに過ぎないことを理解されたい。上部を下部にする、下部を上部にする、水平を垂直にするなど、配向を反転、回転、又は別様に変化させてよい。

【0069】

本明細書では、タスク又は動作を実施するように「構成された（ｃｏｎｆｉｇｕｒｅｄ ｔｏ）」構造体、制約要素、又は素子は、そのタスク又は動作に対応するように、特に構造的に、形成、構築、又は適合されている。明確にするため、及び誤解を避けるために言うと、これらのタスク又は動作を実施するように改変可能であるに過ぎない物体は、本明細書で使用されている意味では、これらのタスク又は動作を実施するように「構成され」てはいない。

【0070】

上記の説明は、限定ではなく、例示を意図するものであることを理解するべきである。例えば、上述の実施形態（及び／又はこれらの態様）は、互いに組み合わせて使用することができる。さらに、本開示の様々な実施形態の範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料に適合するように、本開示の様々な実施形態の教示に多くの修正を加えることができる。本明細書に記載された材料の寸法及び種類は、本開示の様々な実施形態のパラメータを定義することを意図しているが、これらの実施形態は、決して限定的なものではなく、例示的な実施形態である。上述の記述を検討すれば、他の多くの実施形態が当業者には明らかになるであろう。したがって、本開示の様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲とともに、かかる特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲を参照して決定されるものとする。添付の特許請求の範囲において、「含む（ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ）」及び「これにおいて（ｉｎ ｗｈｉｃｈ）」という用語はそれぞれ、「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）」及び「ここで（ｗｈｅｒｅｉｎ）」という用語の明白な同義語として使用される。さらに、「第１の」、「第２の」、及び「第３の」等の用語は、単にラベルとして使用されており、それらの対象物に数的要件を付すことを意図するものではない。さらに、以下の特許請求の範囲の限定は、ミーンズ・プラス・ファンクション形式で記述されておらず、かかる特許請求の範囲の限定が、さらなる構造を欠く機能の記述とともに「～のための手段（ｍｅａｎｓ ｆｏｒ）」という言い回しを明示的に使用しない限り、且つそのように使用するまで、米国特許法第１１２条（ｆ）に基づいて解釈されることを意図するものではない。

【0071】

さらに、本開示は、以下の条項による実施形態を含む。

【0072】

条項１
航空機（１０２）のための着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステムであって、
前記航空機（１０２）の１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動又は前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の近傍の１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）のドア（１１０、１１０ａ）運動の一方又は両方を解析し、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）又は前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）の一方又は両方の動作状態を判定するように構成された着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニット
を備えている着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0073】

条項２
前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）は、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）が、引き込み位置にあるとき、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）を覆うように構成され、前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）は、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）が展開位置に動くことを可能にするよう、開くように構成されている、条項１に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0074】

条項３
前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）が、機首着陸装置（１０６ａ、１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）、左側主要着陸装置（１０８ｂ）（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）、及び右側主要着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）を備えている、条項１又は２に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0075】

条項４
前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットと通信する１つ以上のセンサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）であって、当該１つ以上センサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）が、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動又は前記ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）運動の一方又は両方を検出するように構成されている、１つ以上のセンサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）をさらに備えている、条項１から３のいずれか一項に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0076】

条項５
前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットと通信するタイマー（１１６）であって、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットが、当該タイマー（１１６）を介して、引き込み位置と展開位置との間の前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動時間及び閉位置と開位置との間の前記ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）運動のドア運動（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）時間を検出するように構成されている、タイマー（１１６）をさらに備えている、条項１から４のいずれか一項に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0077】

条項６
前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットが、１つ以上の前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）のための少なくとも１つの標準着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）動作時間に関連して、引き込み位置と展開位置との間の前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動を解析し、１つ以上の前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の前記動作状態を判定するように構成されている、条項１から５のいずれか一項に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0078】

条項７
前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットと通信するタイミングデータベース（１１８）であって、前記少なくとも１つの標準着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）動作時間が、当該タイミングデータベース（１１８）内に記憶される、タイミングデータベース（１１８）をさらに備えている、条項１から６のいずれか一項に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0079】

条項８
前記少なくとも１つの標準着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）動作時間が、標準着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）展開動作時間及び標準着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）引き込み動作時間の一方又は両方を含む、条項１から７のいずれか一項に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0080】

条項９
前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットが、１つ以上の前記ドア（１１０、１１０ａ）のための少なくとも１つの標準ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）動作時間に関連して、閉位置と開位置との間の前記ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）運動を解析し、１つ以上の前記ドア（１１０、１１０ａ）の前記動作状態を判定するように構成されている、条項１から８のいずれか一項に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0081】

条項１０
前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットと通信するタイミングデータベース（１１８）であって、前記少なくとも１つの標準ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）動作時間が、当該タイミングデータベース（１１８）内に記憶される、タイミングデータベース（１１８）をさらに備えている、条項１から９のいずれか一項に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0082】

条項１１
前記少なくとも１つの標準ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）動作時間が、標準ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）開放動作時間及び標準ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）閉鎖動作時間の一方又は両方を含む、条項１から９のいずれか一項に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0083】

条項１２
前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットが、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動又は前記ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）運動の一方又は両方を解析し、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）又は前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）の一方又は両方の有効時間を予測するように構成されている、条項１から１１のいずれか一項に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0084】

条項１３
航空機（１０２）のための着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリング方法であって、
着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットによって、前記航空機（１０２）の１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動又は前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の近傍の１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）のドア（１１０、１１０ａ）運動の一方又は両方を解析することと、
前記解析することを通して、前記着陸装置タイミング解析制御ユニットによって、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）又は前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）の一方又は両方の動作状態を判定することと
を含むモニタリング方法。

【0085】

条項１４
１つ以上のセンサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）を前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットと通信的に接続することと、
前記１つ以上のセンサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）によって、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動又は前記ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）運動の一方又は両方を検出することと
をさらに含む、条項１３に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリング方法。

【0086】

条項１５
タイマー（１１６）を前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットと通信的に接続することと、
前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットによって、前記タイマー（１１６）を介して、引き込み位置と展開位置との間の前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動時間及び閉位置と開位置との間の前記ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）運動のドア運動（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）時間の一方又は両方を検出することと
をさらに含む、条項１３又は１４に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリング方法。

【0087】

条項１６
前記解析することが、前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）のための少なくとも１つの標準着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）動作時間に関連して、引き込み位置と展開位置との間の前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動を解析することを含む、条項１３から１５のいずれか一項に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリング方法。

【0088】

条項１７
前記解析することが、前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）のための少なくとも１つの標準ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）動作時間に関連して、閉位置と開位置との間の前記ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）運動を解析することを含む、条項１３から１６のいずれか一項に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリング方法。

【0089】

条項１８
前記１つ以上の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）又は前記１つ以上のドア（１１０、１１０ａ）の一方又は両方の有効時間を予測することをさらに含む、条項１３から１７のいずれか一項に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリング方法。

【0090】

条項１９
航空機（１０２）のための着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステムであって、
前記航空機（１０２）の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動又は前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の近傍のドア（１１０、１１０ａ）のドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）運動を解析し、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）及び前記ドア（１１０、１１０ａ）の動作状態を判定するように構成された着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットであって、前記ドア（１１０、１１０ａ）は、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）が、引き込み位置にあるとき、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）を覆うように構成され、前記ドア（１１０、１１０ａ）は、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）が展開位置に動くことを可能にするよう、開くように構成されている、着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニット、
前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットと通信するセンサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）であって、各センサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）が、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動又は前記ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）運動の一方又は両方を検出するように構成されている、センサ（１１２、１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ）、
前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットと通信するタイマー（１１６）であって、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットが、当該タイマー（１１６）を介して、引き込み位置と展開位置との間の前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動の着陸装置運動（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）時間及び閉位置と開位置との間の前記ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）運動のドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）運動時間を検出するように構成され、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットが、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）のための標準着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）動作時間に関連して、前記引き込み位置と前記展開位置との間の前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動を解析し、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）の前記動作状態を判定するように構成され、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットが、前記ドア（１１０、１１０ａ）のための標準ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）動作時間に関連して、閉位置と開位置との間の前記ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）運動を解析し、前記ドア（１１０、１１０ａ）の前記動作状態を判定するように構成されている、タイマー（１１６）、並びに
前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットと通信するタイミングデータベース（１１８）であって、前記標準着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）動作時間及び前記標準ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）動作時間が、当該タイミングデータベース（１１８）内に記憶される、タイミングデータベース（１１８）
を備えている着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0091】

条項２０
前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）タイミング解析制御ユニットが、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）運動及び前記ドア（１１０、１１０ｂ、１１０ｃ）運動を解析し、前記着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）及び前記ドア（１１０、１１０ａ）の有効時間を予測するようにさらに構成されている、条項１９に記載の着陸装置（１０６、１０８、１０８ａ、１０８ｂ、１０８ｃ）モニタリングシステム。

【0092】

ここに記載した説明は、実施例を用いて、ベストモードを含む本開示の様々な実施形態を開示するとともに、当業者が、任意の装置又はシステムの作成及び使用、並びに任意の組み込まれた方法の実施を含め、本開示の様々な実施形態を実施することを可能にしている。本開示の様々な実施形態の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が想到するその他の実施例を含み得る。かかる他の実施例は、その実施例が特許請求の範囲の文言と相違しない構造要素を有する場合、又は、その実施例が特許請求の範囲の文言とのごくわずかな相違しか有しない同等の構造要素を含む場合に、特許請求の範囲に含まれることが意図される。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】