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特許7514651外科用アクセスアセンブリ用のバルブアセンブリおよびリテーナ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-03
(45)【発行日】2024-07-11
(54)【発明の名称】外科用アクセスアセンブリ用のバルブアセンブリおよびリテーナ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/34 20060101AFI20240704BHJP
【FI】
A61B17/34
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020083070
(22)【出願日】2020-05-11
(65)【公開番号】P2021000427
(43)【公開日】2021-01-07
【審査請求日】2023-05-10
(31)【優先権主張番号】16/448,654
(32)【優先日】2019-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ロイ ピレティア
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブ バリル
(72)【発明者】
【氏名】ギャレット エバーソール
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ディニーノ
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン トーマス
(72)【発明者】
【氏名】エリック ブラウン
(72)【発明者】
【氏名】ニコレット ラピエール
【審査官】和田 将彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-037770(JP,A)
【文献】国際公開第2012/131746(WO,A1)
【文献】特開2010-207579(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用アクセスアセンブリであって、前記外科用アクセスアセンブリは、
カニューレと、
前記カニューレの近位端に結合されているバルブハウジングと、
前記バルブハウジングの中に配置されたバルブアセンブリ
を含み
前記バルブアセンブリは、
フープを含むセンタリング機構であって、前記フープは、前記フープの外面から半径方向外向きに延びてい複数の指を有し、各指は、前記外面に柔軟に接続され、かつ前記外面から離れるように付勢される、センタリング機構と、
外径を有するリングであって、前記リングの一端は、前記フープの一端に当接する、リングと、
前記リングの中に配置されている第1のディスク前記フープの中に配置されている第2のディスクを有するリテーナであって、前記第1のディスクは、前記第2のディスクに対して時計回りの回転で前記第1のディスクを回転させることによって、または、前記第2のディスクに対して反時計回りの回転で前記第1のディスクを回転させることによって、前記第2のディスクに結合されるように構成されている、リテーナと、
ガードであって、前記ガードは、フレームと、前記フレームに柔軟に結合されているフラップを含み、前記ガードは、前記第1のディスクの中に部分的に配置されている、ガードと、
支持体に柔軟に結合されている複数の花弁を含むシールであって、前記シールは、前記第2のディスクの中に部分的に配置されている、シール
を含む、外科用アクセスアセンブリ。
【請求項2】
前記第1のディスクは、前記フレームの一部分を受け入れるように適合されているチャネルを含む、請求項1に記載の外科用アクセスアセンブリ。
【請求項3】
前記第2のディスクは、前記支持体の一部分を受け入れるように適合されている溝を含む、請求項2に記載の外科用アクセスアセンブリ。
【請求項4】
前記バルブアセンブリは、プレートをさらに含み、前記第1のディスクは、前記フレームの一部分を受け入れるように適合されているチャネルを含み、前記第2のディスクは、前記支持体の一部分を受け入れるように適合されている溝と、前記プレートの突起を受け入れるように構成されているレセプタクルを含み、前記プレートは、前記シールを支持し、かつ、前記複数の花弁の屈曲を制限するように構成されている、請求項1に記載の外科用アクセスアセンブリ。
【請求項5】
前記第1のディスクまたは前記第2のディスクの一方は、その中央開口を囲むリッジを含み、前記第1のディスクまたは前記第2のディスクの他方は、その中央開口を囲むスロットを含み、前記リッジは、前記スロット内に嵌合するように適合されており、これにより、前記第1のディスクおよび前記第2のディスクを結合する、請求項1に記載の外科用アクセスアセンブリ。
【請求項6】
前記第1のディスクは、前記第2のディスクに固定されている、請求項5に記載の外科用アクセスアセンブリ。
【請求項7】
前記第1のディスクは、前記第2のディスクに溶接されている、請求項5に記載の外科用アクセスアセンブリ。
【請求項8】
外科用アクセスアセンブリであって、前記外科用アクセスアセンブリは、
バルブハウジングと、
前記バルブハウジングから延びているカニューレと、
前記バルブハウジングの中に配置されているバルブアセンブリ
を含み
前記バルブアセンブリは、
フープ前記フープから半径方向に延びてい複数のを有するセンタリング機構と、
外径を有するリングであって、前記リングの一端は、前記フープの一端に当接する、リングと、
ガードであって、前記ガードは、フレームと、前記フレームに結合されたフラップ含み、前記ガードは、前記センタリング機構の第1の側に配置されている、ガードと、
支持体前記支持体に結合されている複数の花弁を含むシールであって、前記シールは、前記センタリング機構の第2の側に配置されている、シールと、
前記リングの中に配置されている第1のディスクと前記フープの中に配置されている第2のディスクを含むリテーナであって、前記ガードは、固定された向きで前記第1のディスクに結合されており、前記シールは、固定された向きで前記第2のディスクに結合されており、前記第1のディスクは、前記第2のディスクに対して時計回りの回転で前記第1のディスクを回転させることによって、または、前記第2のディスクに対して反時計回りの回転で前記第1のディスクを回転させることによって、前記第2のディスクに結合されるように構成されている、リテーナ
を含む、外科用アクセスアセンブリ。
【請求項9】
前記第1のディスクはリッジを含み、前記第2のディスクは前記リッジ受け入れるスロットを含む、請求項に記載の外科用アクセスアセンブリ。
【請求項10】
前記第1のディスクおよび前記第2のディスクは、互いに固定されている、請求項に記載の外科用アクセスアセンブリ。
【請求項11】
前記第1のディスクおよび前記第2のディスクは、一緒に溶接されている、請求項10に記載の外科用アクセスアセンブリ。
【請求項12】
前記第1のディスクは、前記フレームの一部分を受け入れるように適合されているチャネルを含む、請求項に記載の外科用アクセスアセンブリ。
【請求項13】
前記第2のディスクは、前記支持体の一部分を受け入れるように適合されている溝を含む、請求項に記載の外科用アクセスアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、低侵襲手術のためのシールを含むアセンブリに関する。より具体的には、本開示は、外科用アクセスアセンブリ用のバルブアセンブリおよびリテーナに関する。
【背景技術】
【0002】
低侵襲手術を容易にするために、作業空間が手術部位に生成されなければならない。注入流体、典型的には、COが、患者の腹部に導入されて、気腹と呼ばれる膨張状態を生成する。外科用器具および内視鏡(または他の視覚化ツール)の導入を可能にするために、外科用アクセスアセンブリが利用される。これらの外科用アクセスアセンブリは、それらが外科用器具に適合する1つ以上のシールを有しているために、気腹の圧力を維持する。典型的には、外科用アクセスアセンブリにおける「ゼロシール」は、外科用アクセスアセンブリ内に外科用器具がないときに外科用アクセスアセンブリをシールし、器具シールは、外科用アクセスアセンブリを通して挿入された外科用器具の周囲をシールする。
【0003】
今日、市場での外科用器具の幅は、複数のサイズに調節することと、外科用器具の複数回の挿入および引き抜きに耐えることとが可能な堅牢なシールを必要とする。外科用器具のいくつかは、シールを裂くかまたはさもなければ損傷を与える可能性がある鋭い縁を含む場合がある。
【0004】
器具のシールに加えて、バルブアセンブリはガードおよびセンタリング機構も含む。ガードは、バルブアセンブリを介した手術用器具の挿入および引き抜き中に器具シールへの損傷を最小限にするのに役立つ。リテーナは、バルブアセンブリで使用される様々な構成要素の位置および位置合わせを維持するためによく使用される。リテーナには、ポストと穴を使用してそれらを結合する複数の構成要素がある場合がある。これらのポストはバルブアセンブリの様々な構成要素を貫通する必要があるため、ポストがバルブアセンブリの組み立て時間も長くする可能性がある。ポストおよび対応する穴のないリテーナは有益であろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態では、外科用アクセスアセンブリは、カニューレ、カニューレの近位端に結合されたバルブハウジング、およびバルブハウジングの中に配置されたバルブアセンブリを含む。バルブアセンブリには、センタリング機構、リング、リテーナ、ガード、およびシールが含まれる。センタリング機構には、フープの外面から半径方向外向きに延びる指を有するフープが含まれる。各指が外面に柔軟に接続され、外面から離れるように付勢される。リングは外径およびリングの一端に配置されたフランジを有する。リングの他端は、フープの一端に当接している。リテーナは、リングの中に配置された第1のディスクおよびフープの中に配置された第2のディスクを有する。第1のディスクは、第2のディスクに対する第1のディスクの回転の向きに関係なく、第2のディスクに取り付け可能である。ガードは、フレームおよびそれに柔軟に結合されたフラップを含む。ガードは、第1のディスクの中に部分的に配置されている。シールは、支持体に柔軟に結合された花弁を含み、シールは、第2のディスクの中に部分的に配置されている。
【0006】
第1のディスクは、フレームの一部分を受け入れるように適合されたチャネルを含んでもよく、第2のディスクは、支持体の一部分を受け入れるように適合された溝を含んでもよい。第2のディスクは、プレートの突起を受け入れるように構成されたレセプタクルを含んでもよい。
【0007】
第1または第2のディスクの一方は、その中央開口を囲むリッジを含んでもよく、第1または第2のディスクの他方は、その中央開口を囲むスロットを含んでもよい。リッジは、第1および第2のディスクを一緒に結合するためにスロット内に嵌合するように適合されてもよい。
【0008】
第1のディスクは、第2のディスクに固定されてもよい。第1のディスクは、第2のディスクに溶接されてもよい。
【0009】
実施形態では、外科用アクセスアセンブリで使用するバルブアセンブリは、ガード、シール、センタリング機構、およびリテーナを含む。ガードは、フレームおよびそれに柔軟に結合されたフラップを含む。シールは、支持体およびそれに柔軟に結合された花弁を含む。センタリング機構はフープおよび指を含む。指は第1および第2の端を有する。指の第1の端はフープの外面に柔軟に結合され、指の第2の端は外面から離れるように付勢される。リテーナは第1および第2のディスクを有する。第1のディスクはリッジを有し、第2のディスクはリッジを中に受け入れるように構成されたスロットを有する。第1または第2のディスクの一方は、フープによって画定された通路内に位置付け可能である。
【0010】
バルブアセンブリは、外科用アクセスアセンブリのハウジング内に位置付け可能であってもよい。
【0011】
リテーナの第1のディスクは、それらの相対的な角度の向きに関係なくリテーナの第2のディスクに固定可能であってもよい。
【0012】
バルブアセンブリは、シールと第2のディスクとの間に配置されたプレートを含んでもよい。
【0013】
プレートは突起を含んでもよく、第2のディスクはプレートの突起を受け入れるレセプタクルを含んでもよい。
【0014】
ガードおよびシールは、リテーナの第1のディスクと第2のディスクとの間に配置されてもよい。
【0015】
バルブアセンブリは、フープに当接するリングを含んでもよく、リングは、その中に第1または第2のディスクの他方を受け入れるように構成されてもよい。
【0016】
実施形態では、外科用アクセスアセンブリは、バルブハウジング、バルブハウジングから延びるカニューレ、およびバルブハウジングの中に配置されたバルブアセンブリを含む。バルブアセンブリは、センタリング機構、フレームおよびフレームに結合されたフラップを備えたガード、支持体および支持体に結合された花弁を備えたシール、ならびに第1および第2のディスクを含むリテーナを有する。センタリング機構は、フープおよびフープから半径方向に延びる指を有する。ガードは、センタリング機構の第1の側に配置され、シールは、センタリング機構の第2の側に配置される。ガードは、固定された向きで第1のディスクに結合され、シールは、固定された向きで第2のディスクに結合される。第1のディスクは、第2のディスクに対する第1のディスクの回転の向きに関係なく第2のディスクに取り付け可能である。
【0017】
第1のディスクはリッジを含んでもよく、第2のディスクはリッジを中に受け入れるためのスロットを含んでもよい。第1および第2のディスクは互いに固定されてもよい。第1および第2のディスクは一緒に溶接されてもよい。
【0018】
第1のディスクは、フレームの一部分を受け入れるように適合されたチャネルを含んでもよく、第2のディスクは、支持体の一部分を受け入れるように適合された溝を含んでもよい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
外科用アクセスアセンブリであって、
カニューレと、
前記カニューレの近位端に結合されたバルブハウジングと、
前記バルブハウジングの中に配置されたバルブアセンブリと、を含み、前記バルブアセンブリが、
フープの外面から半径方向外向きに延びる指を有する前記フープを含むセンタリング機構であって、各指が前記外面に柔軟に接続され、かつ前記外面から離れるように付勢される、センタリング機構と、
外径、およびリングの一端に配置されたフランジを有するリングであって、前記リングの他端は前記フープの一端に当接する、リングと、
前記リングの中に配置された第1のディスクおよび前記フープの中に配置された第2のディスクを有するリテーナであって、前記第1のディスクは、前記第2のディスクに対する前記第1のディスクの回転の向きに関係なく前記第2のディスクに対して取り付け可能である、リテーナと、
フレームおよびそれに柔軟に結合されたフラップを含むガードであって、前記第1のディスクの中に部分的に配置されている、ガードと、
支持体に柔軟に結合された花弁を含むシールであって、前記第2のディスクの中に部分的に配置されている、シールと、を含む、外科用アクセスアセンブリ。
(項目2)
前記第1のディスクが、前記フレームの一部分を受け入れるように適合されたチャネルを含む、上記項目に記載の外科用アクセスアセンブリ。
(項目3)
前記第2のディスクが、前記支持体の一部分を受け入れるように適合された溝を含む、上記項目のいずれかに記載の外科用アクセスアセンブリ。
(項目4)
前記第1のディスクが、前記フレームの一部分を受け入れるように適合されたチャネルを含み、前記第2のディスクが、前記フレームの一部分を受け入れるように適合された溝と、プレートの突起を受け入れるように構成されたレセプタクルと、を含む、上記項目のいずれかに記載の外科用アクセスアセンブリ。
(項目5)
前記第1または第2のディスクの一方は、その中央開口を囲むリッジを含み、前記第1または第2のディスクの他方は、その中央開口を囲むスロットを含み、前記リッジは、前記スロット内に嵌合するように適合され、それにより、前記第1および第2のディスクを結合する、上記項目のいずれかに記載の外科用アクセスアセンブリ。
(項目6)
前記第1のディスクが前記第2のディスクに固定されている、上記項目のいずれかに記載の外科用アクセスアセンブリ。
(項目7)
前記第1のディスクが前記第2のディスクに溶接されている、上記項目のいずれかに記載の外科用アクセスアセンブリ。
(項目8)
外科用アクセスアセンブリで使用するためのバルブアセンブリであって、
フレームおよびそれに柔軟に結合されたフラップを含むガードと、
支持体およびそれに柔軟に結合した花弁を含むシールと、
フープおよび指を含むセンタリング機構であって、前記指が第1および第2の端を有し、前記指の前記第1の端が前記フープの外面に柔軟に結合され、前記指の前記第2の端は前記外面から離れるように付勢される、センタリング機構と、
第1および第2のディスクを有するリテーナであって、前記第1のディスクがリッジを有し、前記第2のディスクが前記リッジを中に受け入れるように構成されたスロットを有し、前記第1または第2のディスクの一方が前記フープによって画定された通路内に位置付け可能である、リテーナと、を含む、バルブアセンブリ。
(項目9)
前記バルブアセンブリが、外科用アクセスアセンブリのハウジング内に位置付け可能である、上記項目のいずれかに記載のバルブアセンブリ。
(項目10)
前記リテーナの前記第1のディスクが、それらの相対的な角度の向きに関係なく前記リテーナの前記第2のディスクに固定可能である、上記項目のいずれかに記載のバルブアセンブリ。
(項目11)
前記シールと前記第2のディスクとの間に配置されたプレートをさらに含む、上記項目のいずれかに記載のバルブアセンブリ。
(項目12)
前記プレートが突起を含み、前記第2のディスクが、前記プレートの前記突起を受け入れるレセプタクルを含む、上記項目のいずれかに記載のバルブアセンブリ。
(項目13)
前記ガードおよび前記シールは、前記リテーナの前記第1のディスクと前記第2のディスクとの間に位置している、上記項目のいずれかに記載のバルブアセンブリ。
(項目14)
前記フープに当接するリングをさらに含み、前記リングは、その中に前記第1または第2のディスクの他方を受け入れるように構成されている、上記項目のいずれかに記載のバルブアセンブリ。
(項目15)
外科用アクセスアセンブリであって、
バルブハウジングと、
前記バルブハウジングから延びるカニューレと、
前記バルブハウジングの中に配置されたバルブアセンブリと、を含み、前記バルブアセンブリが、
フープおよび前記フープから半径方向に延びる指を有するセンタリング機構と、
フレームおよび前記フレームに結合されたフラップを備えるガードであって、前記センタリング機構の第1の側に配置されている、ガードと、
支持体および前記支持体に結合された花弁を備えるシールであって、前記センタリング機構の第2の側に配置されている、シールと、
第1および第2のディスクを含むリテーナであって、前記ガードが固定された向きで前記第1のディスクに結合され、前記シールが固定された向きで前記第2のディスクに結合され、前記第1のディスクが前記第2のディスクに対する前記第1のディスクの回転の向きに関係なく前記第2のディスクに対して取り付け可能である、リテーナと、を含む、外科用アクセスアセンブリ。
(項目16)
前記第1のディスクはリッジを含み、前記第2のディスクは前記リッジを中に受け入れるスロットを含む、上記項目のいずれかに記載の外科用アクセスアセンブリ。
(項目17)
前記第1および第2のディスクが互いに固定されている、上記項目のいずれかに記載の外科用アクセスアセンブリ。
(項目18)
前記第1および第2のディスクが一緒に溶接されている、上記項目のいずれかに記載の外科用アクセスアセンブリ。
(項目19)
前記第1のディスクが、前記フレームの一部分を受け入れるように適合されたチャネルを含む、上記項目のいずれかに記載の外科用アクセスアセンブリ。
(項目20)
前記第2のディスクが、前記支持体の一部分を受け入れるように適合された溝を含む、上記項目のいずれかに記載の外科用アクセスアセンブリ。
(摘要)
外科用アクセスアセンブリは、カニューレと、カニューレに取り付けられたバルブハウジングと、バルブハウジング内に位置付けられたバルブアセンブリとを含む。バルブアセンブリは、フープおよび指を備えるセンタリング機構と、リングの一端にフランジを備えるリングと、第1および第2のディスクを有するリテーナと、フレームおよびフレームに取り付けられたフラップを有するガードと、支持体に取り付けられた花弁を備えるシールを含む。ガードは少なくとも部分的に第1のディスクの中に配置され、シールは少なくとも部分的に第2のディスクの中に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
器具シールの実施形態は、図面を参照して本明細書に開示されている。
【0020】
図1】本開示の実施形態による外科用アクセスアセンブリの斜視図である。
図2図1の切断線2-2に沿って切断した図1の外科用アクセスアセンブリの断面図である。
図3図2の細部の指定領域の拡大図である。
図4】本開示の実施形態によるバルブアセンブリの上面斜視図である。
図5図4のバルブアセンブリの底面斜視図である。
図6】センタリング機構、リング、ガード、シール、プレート、およびリテーナを含む図4のバルブアセンブリの、部品を分離させた分解組み立て図である。
図7図6のリテーナの上部ディスクの底面斜視図および図6のリテーナの下部ディスクの上面斜視図である。
図8図6のリテーナの底部ディスクの中に配置された図6のシールの上面斜視図であり、底部ディスクは図6のセンタリング機構のフープの中に配置されている。
図9図6のリテーナの上部ディスクの中に配置された図6のガードの底面斜視図であり、上部ディスクは図6のリングの中に配置されている。
図10】展開された構成の図6のシールの上面斜視図である。
図11図10のシールの上面図である。
図12図11の断面線12-12に沿って切断されたシールの花弁の端断面図である。
図13】花弁の折り畳み順序を示す図10のシールの上面図である。
図14】完全に折り畳まれた構成の図10のシールの上面図である。
図15】展開された構成の図6のガードの上面図である。
図16図15の切断線16-16に沿って切断されたガードのフラップの端断面図である。
図17】フラップの折り畳み順序を示す図15のガードの上面図である。
図18】完全に折り畳まれた構成の図15のガードの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本開示の外科用アクセスアセンブリの器具シールの実施形態について、以下に図面を参照して詳細に説明し、これらの図面では、同様の参照番号は、いくつかの図の各々における同一または対応する要素を指している。当該技術分野で一般的であるように、「近位」という用語は、ユーザまたはオペレータ、例えば、外科医または臨床医により近い部分または構成要素を指し、「遠位」という用語は、ユーザからより遠く離れた部分または構成要素を指す。
【0022】
外科用アクセスアセンブリは、低侵襲手術、例えば、腹腔鏡手術中に用いられ、気体を注入された、腹腔などの体腔への外科用器具のシールされたアクセスを提供する。本開示の外科用アクセスアセンブリは、カニューレチューブに取り付けられたバルブハウジングを含み、バルブハウジングおよびカニューレチューブを通して挿入された栓塞子(図示せず)を含む。栓塞子は、鈍い遠位端、またはブレード付きもしくはブレードなしの穿孔遠位端を有し得、外科用アクセスアセンブリを腹部に導入できるように、腹壁を切開するために使用され得る。栓塞子のハンドルは、外科用アクセスアセンブリのバルブハウジング内に係合または選択的にロックすることができる。
【0023】
トロカール栓塞子を備えた外科用アクセスアセンブリは、構造を通る新しい通路を作ることによって、または解剖学的構造を通る既存の開口を通過することのいずれかによって、解剖学的構造、例えば、腹壁を通って進むために用いられる。トロカールを備えた外科用アクセスアセンブリが解剖学的構造を通って進んだら、トロカール栓塞子は取り外されて、外科用アクセスアセンブリは適所に残される。外科用アクセスアセンブリのバルブハウジングは、体腔からの注入流体の漏れを防止し、また体腔に外科用器具を挿入することも可能にし、かつ注入流体の漏れを最小化するバルブを含む。
【0024】
様々な実施形態では、外科的処置における組織面の分離、およびそれらが分離されているときの体組織繊維の視覚化を可能にし、それにより体壁にわたる制御された横断を可能にするブレードレス光学トロカール栓塞子が提供されてもよい。他の実施形態では、トロカール栓塞子は、光学的でない、例えば、栓塞子の遠位先端を通して同時性視覚化を提供しない、ブレードレスであってもよい。ブレードレス栓塞子は、外科的処置中に腹腔膜の鈍的切開のために提供されてもよい。
【0025】
本開示の外科用アクセスアセンブリと共に使用するのに適する様々なトロカール栓塞子が知られており、例えば、ブレード付き、ブレードレス、鈍的、光学、および非光学のものが含まれる。例示的なトロカール栓塞子および例示的なカニューレを含む、例示的なトロカールアセンブリの構造ならびに機能の詳細な説明については、その内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる、PCT公開第WO2016/186905号(「’905公開」)を参照されたい。
【0026】
ここで先ず図1を参照すると、本開示の態様による外科用アクセスアセンブリは、概して、外科用アクセスアセンブリ100として示されている。外科用アクセスアセンブリ100は、そこから延びているカニューレチューブ104を備えたカニューレ102と、カニューレチューブ104に固定されたバルブハウジング110とを含む。例示的な外科用アクセスアセンブリの詳細な説明については、’905公開を参照されたい。
【0027】
図2をさらに参照すると、外科用アクセスアセンブリ100のバルブハウジング110は、上部ハウジング区分112、下部ハウジング区分114、および内部ハウジング区分116を含む。上部ハウジング区分112、下部ハウジング区分114、および内部ハウジング区分116は、カニューレ102の近位端上のバルブアセンブリ120を支持するように構成されている。より具体的には、内部ハウジング区分116は、上部ハウジング区分112と下部ハウジング区分114との間に固定され、バルブアセンブリ120は、内部ハウジング区分116と下部ハウジング区分114との間に受け入れられる。バルブハウジング110の上部ハウジング区分112および下部ハウジング区分114は、内部ハウジング区分116に選択的に取り付け可能および内部ハウジング区分116から取り外し可能であってもよい。下部ハウジング区分114は、カニューレアセンブリ102のカニューレチューブ104に解放可能または永久的に取り付けられてもよい。実施形態では、バルブハウジング110の上部ハウジング区分112および下部ハウジング区分114のいずれかまたは両方は、節、刻み目、タブを含んでもよく、または別の様式で臨床医による係合を容易にするように構成されてもよい。
【0028】
外科用アクセスアセンブリ100はまた、外科用アクセスアセンブリの安定化のための特徴も含んでもよい。例えば、カニューレチューブ104の遠位端は、内部側から腹部と係合するバルーンアンカーまたは別の拡張可能部材を担持し得る。例えば、全開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,300,448号を参照されたい。腹壁の反対側の機能は、接着タブまたは調整可能なフォームカラーなどの外科用アクセスアセンブリをさらに安定させるために使用され得る。
【0029】
バルブハウジング110の上部ハウジング区分112、下部ハウジング区分114、および内部ハウジング区分116は、外科用器具(図示せず)を受け入れるための長手方向通路111を画定する。バルブアセンブリ120は、バルブハウジング110内で支持されて、外科用アクセスアセンブリ100を通る外科用器具のシールされた通路を提供する。ダックビルまたはゼロ閉鎖シール150はバルブハウジング110内に位置付けられている。ゼロ閉鎖シール150は、バルブハウジング110内に位置付けられた外科用器具がないときに、流体がカニューレチューブ104からバルブハウジング110内を近位に通過するのを防ぐように構成されている。
【0030】
ここで図3を参照すると、バルブアセンブリ120の様々な構成要素が、それらの組み立てられた構成で示されている。バルブアセンブリ120は、リング122、センタリング機構130、ガード140、シール160、ならびにリテーナ200の第1および第2のディスク180、190(図6)を含む。
【0031】
図6をさらに参照すると、リング122はフランジ124を有し、バルブアセンブリ120の近位領域に位置している。フランジ124は、リング122の近位端がリング122の遠位端の直径より大きい直径を有するように、リング122から近位方向に、リング122に対してある角度で延びている。リム126は、リング122の壁121の遠位端からリング122の中央開口128(すなわち、内側)に向かって延びており、レッジを画定する。リム126は、センタリング機構130のフープ132と当接関係にある。
【0032】
図1図3および図6を引き続き参照すると、センタリング機構130は、フープ132の外面に柔軟かつ弾性的に取り付けられるフープ132および指134を含む。指134は、フープ132の外面から半径方向に延びており、フープ132の外面から離れるように付勢される。センタリング機構130がバルブハウジング110の中に配置されるとき、指134の遠位部分は、下部ハウジング区分114の内面と接触する。指134は、バルブハウジング110の長手方向中心軸X-Xとのフープ132の中心の同軸上位置合わせを維持するのを助けるように構成されている。指134のすべてがフープ132の外面に向かってわずかに圧縮されるために、フープ132は、バルブハウジング110内に位置付けられたときにばね荷重を受ける。指134は等しく圧縮されるために、フープ132は平衡状態にあり、その中心は、バルブハウジング110の長手方向中心軸X-Xと同軸位置合わせされる。フープ132がバルブハウジング110の長手方向中心軸X-Xから半径方向に離れるように動かされるとき、指134のいくつかはより大きく圧縮され、指134のいくつかはより小さい圧縮下にある(すなわち、緩和される)。これは、手術用器具がフープ132を通して挿入され、バルブハウジング110の長手方向中心軸X-Xに対して半径方向に動かされるときに起こり得る。外科用器具が取り除かれると、より大きな圧縮下にある指134は、フープ132を長手方向中央軸X-Xに向けて、かつ平衡状態に向けて戻るように促す。さらに、フープ132は、フープ132の壁の近位端からフープ132の開口138に(すなわち、内側に)向かって延び、レッジを画定するリム136を含む。フープ132のリム136は、リング122のリム126と当接関係にある。フープ132のリム136およびリング122のリム126は両方共、内側に同じ距離だけ延びている。
【0033】
ここで図3、7、11、および15を参照すると、リテーナ200の第1のディスク180および第2のディスク190は、互いに固定可能である。第1のまたは上部ディスク180は、中央開口188と、中央開口188を囲むリッジ186とを有する。窪み183は、第1のディスク180の底面の下に延びている。六角形の窪み183として示されているが、窪み183は、ガード140の構成と一致するように、側面がより少ない(例えば4つ)またはより多い(例えば8つ)異なる構成を有してもよいと考えられる。六角形の構成を継続すると、窪み183の各側面は、ガード140のフレーム148の一部分を受け入れるように構成されるチャネル182を含む。特に、フレーム148は、相補的な数の側面144a~fを含み、各側面144a~fは、チャネル182の1つに挿入可能である。この配置は、フレーム148の側面144a~fが少なくとも部分的に窪み183のチャネル182に挿入されるときにガード140が第1のディスク180に対して回動自在に固定されたままになるように、第1のディスク180とガード140との間の向きを固定する。第2のまたは底部ディスク190は、その中に第1のディスク180のリッジ186を受け入れるように構成されるスロット196を有する。第2のディスク190はまた、第2のディスク190の上面の下に延びる六角形の窪み193を含む。第1のディスク180と同様に、第2のディスク190は、側面がより少ないまたはより多い構成を有してもよく、この構成は、第1のディスク180の構成と一致する必要はないが、シール160の支持体170の構成と一致する。六角形の構成を継続すると、窪み193の各側は、シール160の支持体170の一部分を受け入れるように構成される溝192を含む。特に、支持体170は相補的な数の側面172a~fを含み、各側面172a~fは溝192のうちの1つに挿入可能である。この配置は、支持体170の側面172a~fが少なくとも部分的に窪み193の溝192に挿入されるときにシール160が第2のディスク190に対して回動自在に固定されたままになるように、第2のディスク190とシール160との間の向きを固定する。さらに、窪み193は、プレート152(図6)の突起156を受け入れるように構成されるレセプタクル194を含む。プレート152の突起156と第2のディスク190のレセプタクル194との間の係合は、プレート152を第2のディスク190に結合し、それらの間の固定された向きを維持する。プレート152上の突起156および第2のディスク190のレセプタクル194を使用することにより、プレート152と第2のディスク190との間の向きは一定数の向きに制限される。プレート152は、シール160を支持するのに役立ち、外科用器具(図示せず)がシールの角度を通して挿入されるときにカニューレチューブ104に向かうシール160の花弁162a~fの屈曲を制限する。
【0034】
ここで図3、4、6、および15を参照すると、ガード140は、6つの側面144a~fを有するフレーム148を含む。上記のように、フレーム148は、側面144の数が第1のディスク180におけるチャネル182の数に対応するという条件で、より少ない側面(例えば、4つ)またはより多い側面(例えば、8つ)を含んでもよい。各側面144a~fは、概して長方形であり、対応するフラップ142a~fの長さの大部分に沿って延びるバー145a~fを含む。各ブロック146a~fは、対応する側面144a~fのバー145a~fの一端から延びている。各ブロック146a~fは、バー145a~fの上面と底面との中間に位置付けられ、バー145a~fの上面および底面に対して平行に延びている。各バー145a~fは、第1のディスク180の窪み183の対応するチャネル182内に受け入れられるように構成され、それにより、第1のディスク180に対するガード140の相対的な向きを固定する。組み立てられると、バー145a~fの底面は、第1のディスク180の底面と実質的に面一をなす。さらに、ガード140が第1のディスク180の窪み183内に位置付けられた状態で、第1のディスク180は、リング122の中央開口128内に配置される。
【0035】
図8および図11をさらに参照すると、シール160は、6つの側面172a~fを有する支持体170と共に示されている。上記のように、支持体170は、側面172の数が第2のディスク190における溝192の数に対応するという条件で、より少ない側面(例えば、4つ)またはより多くの側面(例えば、8)を含み得る。各側面172a~fは、概して長方形であり、対応する花弁162a~fの長さの大部分に沿って延びる梁175a~fを含む。くさび176は、各梁175a~fの対向する端から延びている。各くさび176は、梁175a~fの上面と底面との間の中間に位置付けられ、梁175a~fの上面および底面に対して平行に延びている。以下でさらに詳細に説明するように、くさび176は、リビングヒンジ178を形成するように結合される。各梁175a~fは、第2のディスク190の窪み193の対応する溝192内に受け入れられ、それにより、第2のディスク190に対してシール160の相対的な向きを固定するように構成されている。組み立てられると、梁175a~fの上面は、第2のディスク190の上面と実質的に面一をなす。さらに、シール160が第2のディスク190の窪み193内に位置付けられた状態で、第2のディスク190は、フープ132の開口138内に配置される。
【0036】
ここで図3、8、および9を参照すると、その中にガード140が設置された第1のディスク180がリング122内に位置付けられ、その中にシール160が設置された第2のディスク190がフープ132内に位置付けられる。図3および7に見られるように、第1のディスク180は、その遠位端に、第1のディスク180を囲むノッチ187を有する。ノッチ187は、リング122のリム126を補完し、リング122の開口128内に第1のディスク180を支持するように構成されている。リム126は、第1のディスク180がリング122を通って遠位方向に移動する際のリミットストップを提供する。第1のディスク180の外径およびリング122の内径は、第1のディスク180の外面とリング122の内面との間の摩擦係合によって第1のディスク180がリング122の開口128内に保持されるようにサイズ決めされてもよいと考えられる。 同様に、第2のディスク190はまた、その近位端に、第2のディスク190を囲むノッチ197を含む。ノッチ197は、フープ132のレッジ136を補完し、フープ132を通る第2のディスク190の近位移動を制限するように構成されている。第2のディスク190の外径およびフープ132の内径は、第2のディスク190の外面とフープ132の内面との間の摩擦係合によって第2のディスク190がフープ132内に保持されるようにサイズ決めされてもよいと考えられる。第1のディスク180がリング122内に完全にシールされ、第2のディスク190がフープ132内に完全にシールされた状態で、リング122およびフープ132が当接関係で配置されると、第1のディスク180の底面が第2のディスク190の上面上に静止することをもたらす。さらに、第1のディスク180の底面から延びるリッジ186は、第2のディスク190の上面に延びるスロット196に入り、それにより、第1のディスク180および第2のディスク190ならびにリング122およびフープ132が結合される。
【0037】
第1のディスク180のリッジ186および第2のディスク190のスロット196は、それぞれの第1および第2のディスク180、190の中央開口188、198の周りに連続的に延びているため、第1のディスク180は、プレート152および第2のディスク190の固定配置で見られるように、ポストおよびレセプタクルの相補的な配置によって規定される離散的な数の向きではなく、多数の向きにおいて第2のディスク190に取り付けることができる。さらに、第1のディスク180と第2のディスク190との間のリッジ186およびスロット196の配置を使用することにより、ガード140とシール160との間の向きは、第1および第2のディスク180、190を一緒に固定する前に容易に調整可能である。これは、バルブアセンブリ120のアセンブリを簡単化し、第1および第2のディスク180、190を一緒に固定する前にガード140およびシール160の方向付けを支援する。ガード140とシール160との間の所望の向きが達成されると、第1のディスク180が第2のディスク190に溶接される。第1および第2のディスク180、190を一緒に溶接することは、第1のディスク180と第2のディスク190との間に流体密封シールを提供する。第1および第2のディスク180、190は、接着剤を使用して互いに固定できることを企図している。第1のディスク180はスロットを含むことができ、第2のディスク190はリッジを含むことができることも企図している。
【0038】
ここで図10~14を参照すると、シール160を展開された構成(図10)から折り畳まれた構成(図14)に変換する一連のステップを示している。最初に、図10および11に見られるように、シール160は展開された構成にある。各梁175a~fは、1つの例外を除いて、隣接する梁175a~fに接続される。図11に示すように、第1の花弁162aのくさび176の1つは、第6の花弁162fのくさびの1つから間隔を置いて配置され、残りのくさび176は互いに接続されている。くさび176が互いに接続される場所にリビングヒンジ178が形成される。さらに、図12に見られるように、各花弁162a~fは、対応するビーム175a~fの上面および底面に対して角度付けされている。以下で考察されるように、第1および第6の花弁162a、162fのくさび176間の隙間と関連したこの角度付けされた配置は、シール160の折り畳みおよび展開を容易にする。各花弁162a~fは、第1のまたは接続側161a~fに沿って、支持体170の対応する梁175a~fに接続される。各花弁162a~fはまた、対応する接続側161a~fから散開して延びる、角度付けされた第2および第3の側163a~f、165a~fを含む。各花弁162a~fの第4および第5の側167a~f、169a~fは、角度付けされた第2および第3の側163a~f、165a~fと相互接続する。花弁162a~fの第4および第5の側167a~f、169a~fは、等しい長さを有し、それらが、接続側161a~fを二分割する点で交わるように、対応する接続側161a~fに向かって角度付けされている。第4および第5の側は、それらが150°の角度を画定するように方向付けられる。第4および第5の側は、約120°~約165°の角度を画定してもよい。第1および第2のエクステンダ162a~f、164a~fは、第4および第5の側167a~f、169a~fに取り付けられる。第1および第2のエクステンダ162a~f、164a~fは、等しい長さを有し、対応する接続側161a~fを二分割する点にも位置しているテーパ173a~fで交わる。
【0039】
第1~第5の梁175a~eのくさび176は、第1の梁175aと第6の梁175fとの間に隙間を有する5つのリビングヒンジ178を画定する第2~第6の梁175b~fのくさび176に接続される。第1の梁175aのくさび176は、第6の梁175fのくさび176に接続されていないため、第6の梁175fおよび第6の花弁162fの位置を乱すことなく、第1の梁175aおよび第1の花弁162aを再位置付けできる。第1の花弁162aは、第1の梁175aおよび第1の花弁162aを、第1の梁175aと第2の梁175bとの間に配置されるリビングヒンジ178によって規定される点を中心に旋回させることによって折り畳まれる。したがって、第1の花弁162aは、第2の花弁162bと部分的に重なる。続いて、第2の花弁162bが第3の花弁162cと部分的に重なるように、第1および第2の花弁162a、162bは、第2の梁175bと第3の梁175cとの間に形成されたリビングヒンジ178を中心に第2の梁175bを旋回させることによって旋回される。次に、第3の花弁162cが第4の花弁162dと部分的に重なるように、第1、第2、および第3の花弁162a~cは、第3の梁175cと第4の梁175dとの間に形成されたリビングヒンジ175を中心に第3の梁175cを旋回させることによって旋回される。続いて、第4の花弁162dが第5の花弁162eと部分的に重なるように、第1、第2、第3、および第4の花弁162a~dは、第4の梁175dと第5の梁175eとの間に形成されたリビングヒンジ178を中心に第4の梁175dを旋回させることによって旋回される。第5の花弁162eが第6の花弁162fと部分的に重なり、かつ第6の花弁162fが第1の花弁162aと部分的に重なるように、第1、第2、第3、第4、および第5の花弁162a~eは、第5の花弁175eと第6の花弁175fとの間に形成されたリビングヒンジ178を中心に第5の梁175eを旋回させることによって旋回される。完全に折り畳まれたシール160を図14に示す。
【0040】
すべての花弁162a~fが折り畳まれた後、中央オリフィス166が外科用器具を密封様式で取り囲んで、注入流体の通過を阻止し、かつ流体密封バリアを画定するように、中央オリフィス166は、シール160を貫通して挿入された外科用器具の外面と係合するように画定され、かつ構成される。各花弁162a~fは、第1の隣接する花弁162と少なくとも部分的に重なり、第2の隣接する花弁162と少なくとも部分的に重なるため、シールの花弁162a~fは組み合わされる。この花弁162a~fの組み合わされた配置は、中央オリフィス166を通しての外科用器具の挿入および引き抜き中にシール160がその形状を維持することを容易にする。例えば、図2および3をさらに参照すると、外科用アクセスアセンブリ100のバルブハウジング110を通しての外科用器具の挿入時に、外科用器具のシャフトは、第1のディスク188の中央開口188、ガード140の中央ボア141、シール160の中央オリフィス166、および第2のディスク190の中央開口198を通過する。外科用器具のシャフトが挿入中にシール160の中央オリフィス166を通過するため、第2のディスク190に向かって、外科用器具のシャフトの外面を取り囲むシール160の花弁162a~fは、シール160の花弁162a~fと外科用器具のシャフトとの間の流体密封バリアを提供する。外科用器具の引き抜き中、シール160の花弁162a~fは、外科用器具のシャフトの近位の動きに応答してバルブハウジング110の近位部分に向かって屈曲する。外科用器具のシャフトがシール160の中央オリフィス166から取り除かれると、シール160の花弁162a~fは、それらの初期または静止構成(図3)に弾性的に戻る。花弁162a~fが組み合わされているため、それらは初期構成に戻る。花弁162a~fがわずかに異なる移動速度を有する場合、花弁162a~fの組み合わせ配置は、ガバナーとして機能し、残りの花弁162の移動速度を制限する、最も遅い移動の花弁162をもたらす。これは、花弁162a~fと外科用器具のシャフトの外面との間の接触を維持する傾向を有し、それにより、シール160に対するシャフトの移動中に外科用器具に対するシール160の流体密封境界を維持する。
【0041】
ここで図15~18を参照すると、バルブアセンブリ120のガード140を示している。ガード140は、バルブアセンブリ120を通しての外科器具の挿入および引き抜き中にシール160を保護するのに役立つ。ガード140の中央開口141は、外科用器具のシャフトの外径より大きい直径を有する。バルブアセンブリ120を通しての外科用器具の挿入中、外科用器具のシャフトは、ガード140の中央開口141を通過する。中央開口141の直径は、外科用器具のシャフトの直径よりも大きいため、シャフトは、ガード140のフラップ142a~fと接触することなく、中央開口141を通過してもよい。シャフトがガード140の長手方向中心軸から軸を外れている場合、またはシャフトが長手方向中心軸に対してある角度で挿入されている場合、シャフトの先端は、シャフトがガード140の中央開口141を通って動くために、ガード140の1つ以上のフラップ142a~fに接触する。ガード140の長手方向中心軸は、バルブハウジング110(図2)の長手方向中心軸X-Xと同軸的に位置合わせされている。ガード140の1つまたは複数のフラップ142a~fは、シール160に伝達されるシャフトの先端からの衝撃力を低減するように作用する。これは、シール160が外科用器具からの損傷なしに外科用器具の複数の挿入に耐えることができるように、シール160の完全性および寿命を維持するのに役立つ。
【0042】
特に、ガード140は、複数の側を有するフレーム148に取り付けられるフラップ142a~fを含む。図15に示すように、ガード140は、6つのフラップ142a~fを備えた6つの側を有するフレーム148を含み、各フラップ142a~fは、フレーム148の1つの側145a~fに柔軟かつ弾性的に取り付けられる。フレーム148は、側145の数が第1のディスク180の窪み183に存在するチャネル182の数に対応するという条件で、より少ない側145(例えば、4つ)またはより多くの側145(例えば、8つ)を含んでもよい。フレーム148の各側145a~fは、一般に、台形状である。シール160の支持体170と同様に、フレーム148の側145a~fは、側の2つ145a、145f(図15)を除いて互いに結合される。フレーム148の各側145a~fは、側14a~fの一端にブロック146a~fを有する。第1~第5の側145a~eのブロック146a~eは、5つのリビングヒンジ149を画定する第2~第6の側145b~fに接続される。第1の側145aのブロック146aは第6の側145fに接続されていないため、第6の側145fおよび第6のフラップ142fの位置を乱すことなく、第1の側145aおよび第1のフラップ142aを再位置付けできる。これにより、以下で説明するように、ガード140を折り畳むことが可能になる。さらに、図16に見られるように、各フラップ142a~fは、対応する側145a~fの上面および底面に対して角度付けされる。第1の側145aと第6の側145fとの間の隙間に関連するこの角度付けされた配置は、以下で考察されるように、ガード140の折り畳みおよび展開を容易にする。
【0043】
ガード140が初期の展開構成にあり(図15)、第1のフラップ142aは、第1の側145aおよび第1フラップ142aを、第1の側145aと第2の側145bとの間に配置されるリビングヒンジ149によって規定される点を中心に旋回させることによって折り畳まれる。そのため、第1のフラップ142aは、第2のフラップ142bと部分的に重なる。続いて、第2のフラップ142bが第3のフラップ142cと部分的に重なるように、第2の側145bのブロック146bと第3の側145cとの間に形成されたリビングヒンジ149を中心に第2の側145bを旋回させることにより、第1および第2のフラップ142a、142bが旋回される。 次に、第1、第2、および第3のフラップ142a~cは、第3のフラップ142cが第4のフラップ142dと部分的に重なるように、第3の側145cのブロック146cと第4の側145dとの間に形成されたリビングヒンジ149を中心に第3の側145cを旋回させることによって旋回される。続いて、第1、第2、第3、および第4のフラップ142a~dは、第4のフラップ142dが第5のフラップ142eと部分的になるように、第4の側145dのブロック149dと第5の側145eとの間に形成されるリビングヒンジ149を中心に第4の側145dを旋回させることによって旋回される。第1、第2、第3、第4、および第5のフラップ142a~eは、第5のフラップ142eが第6のフラップ142fと部分的に重なり、第6フラップ142fが第1のフラップ142aと部分的に重なるように、第5の側145eのブロック146eと第6の側145fとの間に形成されるリビングヒンジ149を中心に第5の側145eを旋回させることによって旋回される。完全に折り畳まれたガード140を図18に示す。
【0044】
本明細書に開示している実施形態に様々な変更が加えられてもよいことが理解されるであろう。したがって、上記の説明は、限定として解釈されるべきではなく、特定の実施形態の単なる例示として解釈されるべきである。当業者は本明細書に添付されている特許請求の範囲の範囲および主旨内での他の修正を想定するであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18