(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-03
(45)【発行日】2024-07-11
(54)【発明の名称】人力駆動車用のドライブユニット
(51)【国際特許分類】
B62M 6/45 20100101AFI20240704BHJP
H02P 21/36 20160101ALI20240704BHJP
【FI】
B62M6/45
H02P21/36
(21)【出願番号】P 2020095065
(22)【出願日】2020-05-29
【審査請求日】2023-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】勝木 琢也
(72)【発明者】
【氏名】阿部 佑亮
(72)【発明者】
【氏名】松田 浩史
(72)【発明者】
【氏名】中村 潤平
【審査官】中川 隆司
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-234027(JP,A)
【文献】特開2006-273142(JP,A)
【文献】特開2015-112994(JP,A)
【文献】特開平10-323079(JP,A)
【文献】特開2018-202909(JP,A)
【文献】特開2004-266907(JP,A)
【文献】特表2018-505097(JP,A)
【文献】特開2019-043228(JP,A)
【文献】特開平11-049077(JP,A)
【文献】特開2008-044409(JP,A)
【文献】特開平11-155297(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0138281(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第103600789(CN,A)
【文献】国際公開第2017/154256(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62M 6/45
H02P 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人力駆動車用のドライブユニットであって、
コイルを有し、前記人力駆動車に推進力を付与するように構成される電気モータと、
前記コイルに電気的に接続される複数のスイッチング素子と、
前記コイルに電流が流れるように前記複数のスイッチング素子を制御して、前記電気モータを駆動するように構成される制御部と、を備え、
前記電気モータは、前記人力駆動車の車輪側から回転力が伝達されないように構成され、
前記制御部は、予め定める条件が満たされると、前記複数のスイッチング素子のうちの少なくとも1つを制御して前記コイルを短絡させる、ドライブユニット。
【請求項2】
前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記人力駆動車の車速が、第1速度以上であることを含む、請求項1に記載のドライブユニット。
【請求項3】
前記第1速度に関する情報を変更可能に記憶する第1記憶部を備える、請求項2に記載のドライブユニット。
【請求項4】
前記第1速度は、時速20km以上、時速50km以下の範囲の値である、請求項2または3に記載のドライブユニット。
【請求項5】
前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記人力駆動車のクランクに入力される人力駆動力が、第1値以下であることを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項6】
前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記人力駆動車のクランクに入力される人力駆動力が、第2値以下である状態が、前記
人力駆動車のクランクが第1回転角度にわたって継続することを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項7】
前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記人力駆動車のクランクに入力される人力駆動力が、第2値以下である状態が、予め定める時間にわたって継続することを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項8】
前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記電気モータの制御に用いられる少なくとも1つのセンサにエラーが発生することを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項9】
前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記人力駆動車のクランクの回転速度が、第1回転速度以下であることを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項10】
前記予め定める条件は、前記電気モータの回転速度が、第2回転速度以上であることを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項11】
前記第2回転速度は、前記電気モータが前記第2回転速度で回転し、かつ、前記電気モータが前記人力駆動車に推進力を付与している場合に、前記人力駆動車の車速が時速3km以上、かつ、時速7km以下になるように設定される、請求項10に記載のドライブユニット。
【請求項12】
前記第2回転速度は、前記電気モータが前記第2回転速度で回転する場合に発生する電圧が、電源から前記電気モータに供給される電圧よりも小さくなるように設定される、請求項10または11に記載のドライブユニット。
【請求項13】
前記第2回転速度に関する情報を変更可能に記憶する第2記憶部を備える、請求項10から12のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項14】
前記電気モータは、前記人力駆動車に推進力を付与する場合に、第1回転方向に回転し、
前記予め定める条件は、前記電気モータが前記第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転することを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項15】
前記電気モータは、前記人力駆動車に推進力を付与する場合に、第1回転方向に回転し、
前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記電気モータが前記第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転することを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項16】
直流電源の正極に電気的に接続されるように構成される第1端子と、
前記直流電源の負極に電気的に接続されるように構成される第2端子と、をさらに含み、
前記コイルは、第1コイル、第2コイル、および、第3コイルを含み、
前記複数のスイッチング素子は、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、第4スイッチング素子、第5スイッチング素子、および、第6スイッチング素子を含み、
前記第1コイルは、
前記第1スイッチング素子を介して前記第1端子に電気的に接続され、かつ、
前記第2スイッチング素子を介して前記第2端子に接続され、
前記第2コイルは、
前記第3スイッチング素子を介して前記第1端子に電気的に接続され、かつ、
前記第4スイッチング素子を介して前記第2端子に接続され、
前記第3コイルは、
前記第5スイッチング素子を介して前記第1端子に電気的に接続され、かつ、
前記第6スイッチング素子を介して前記第2端子に接続され、
前記制御部は、前記予め定める条件が満たされると、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、および、前記第5スイッチング素子を含む第1グループと、前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、および、前記第6スイッチング素子を含む第2グループと、の一方を導通状態とし、前記第1グループと、前記第2グループと、の他方を、非導通状態とする、請求項1から15のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項17】
前記制御部は、前記コイルを前記短絡させた後、
予め定める時間
が経過すると、前記コイルの前記短絡を解除する、請求項1から16のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【請求項18】
前記制御部は、前記第1グループと、前記第2グループと、の前記一方を前記導通状態にした後、
予め定める時間
が経過すると、前記第1グループと、前記第2グループと、の前記一方を前記非導通状態にする、請求項16に記載のドライブユニット。
【請求項19】
電流検出部をさらに備え、
前記電気モータは、3相の電気モータであり、
前記第1スイッチング素子および
前記第2スイッチング素子と、
前記第1コイルとに電気的に接続される第1接続部と、
前記第3スイッチング素子および
前記第4スイッチング素子と、
前記第2コイルとに電気的に接続される第2接続部と、
前記第5スイッチング素子および
前記第6スイッチング素子と、
前記第3コイルとに電気的に接続される第3接続部と、を含み、
前記電流検出部は、前記第1接続部、前記第2接続部、および、前記第3接続部の電流を検出するように構成され、
前記制御部は、前記第1グループと、前記第2グループと、の一方を前記導通状態にした後、
前記電流検出部によって前記第1接続部に流れる電流値のゼロクロスを検出すると、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子のうち前記導通状態となっている一方を、前記非導通状態にし、
前記電流検出部によって前記第2接続部に流れる電流値のゼロクロスを検出すると、前記第3スイッチング素子および前記第4スイッチング素子のうち前記導通状態となっている一方を、前記非導通状態にし、
前記電流検出部によって前記第3接続部に流れる電流値のゼロクロスを検出すると、前記第5スイッチング素子および前記第6スイッチング素子のうち前記導通状態となっている一方を、前記非導通状態にする、請求項16に記載のドライブユニット。
【請求項20】
前記第1コイル、前記第2コイル、および、前記第3コイルは、スター結線またはデルタ結線される、請求項16、18、および、19のいずれか一項に記載のドライブユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人力駆動車用のドライブユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、人力駆動車のモータ駆動装置において、保護回路によって電気モータのコイルを短絡することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されるモータ駆動装置では、電気モータのコイルを短絡させるために特別な保護回路が必要であるため、構成が複雑化してしまう。
【0005】
本発明の目的の1つは、簡単な構成によって、必要に応じて電気モータのコイルを短絡できる人力駆動車用のドライブユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1側面に従うドライブユニットは、人力駆動車用のドライブユニットであって、コイルを有し、前記人力駆動車に推進力を付与するように構成される電気モータと、前記コイルに電気的に接続される複数のスイッチング素子と、前記コイルに電流が流れるように前記複数のスイッチング素子を制御して、前記電気モータを駆動するように構成される制御部と、を備え、前記制御部は、予め定める条件が満たされると、前記複数のスイッチング素子のうちの少なくとも1つを制御して前記コイルを短絡させる。
第1側面のドライブユニットによれば、予め定める条件が満たされると、電気モータを駆動するための複数のスイッチング素子のうちの少なくとも1つを制御してコイルを短絡するので、簡単な構成によって、必要に応じて電気モータのコイルを短絡できる。電気モータのコイルを短絡することによって、電気モータを制動でき、かつ、電気モータから電源への回生電流を抑制できる。
【0007】
本開示の第1側面に従う第2側面のドライブユニットにおいて、前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記人力駆動車の車速が、第1速度以上であることを含む。
第2側面のドライブユニットによれば、電気モータが駆動されている状態において、人力駆動車の車速が、第1速度以上である場合にコイルを短絡できる。
【0008】
本開示の第2側面に従う第3側面のドライブユニットにおいて、前記第1速度に関する情報を変更可能に記憶する第1記憶部を備える。
第3側面のドライブユニットによれば、例えば、人力駆動車用のドライブユニットの使用環境などに応じて、第1速度に関する情報を変更できる。
【0009】
本開示の第2または第3側面に従う第4側面のドライブユニットにおいて、前記第1速度は、時速20km以上、時速50km以下の範囲の値である。
第4側面のドライブユニットによれば、人力駆動車の車速が、時速20km以上、時速50km以下の範囲の値以上である場合にコイルを短絡できる。
【0010】
本開示の第1から第4側面のいずれか1つに従う第5側面のドライブユニットにおいて、前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記人力駆動車のクランクに入力される人力駆動力が、第1値以下であることを含む。
第5側面のドライブユニットによれば、電気モータが駆動されている状態において、人力駆動車のクランクに入力される人力駆動力が、第1値以下である場合にコイルを短絡できる。
【0011】
本開示の第1から第5側面のいずれか1つに従う第6側面のドライブユニットにおいて、前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記人力駆動車のクランクに入力される人力駆動力が、第2値以下である状態が、前記クランクが第1回転角度にわたって継続することを含む。
第6側面のドライブユニットによれば、電気モータが駆動されている状態において、人力駆動車のクランクに入力される人力駆動力が、第2値以下である状態が、クランクが第1回転角度にわたって継続する場合にコイルを短絡できる。
【0012】
本開示の第1から第6側面のいずれか1つに従う第7側面のドライブユニットにおいて、前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記人力駆動車のクランクに入力される人力駆動力が、第2値以下である状態が、予め定める時間にわたって継続することを含む。
第7側面のドライブユニットによれば、電気モータが駆動されている状態において、人力駆動車のクランクに入力される人力駆動力が、第2値以下である状態が、予め定める時間にわたって継続する場合にコイルを短絡できる。
【0013】
本開示の第1から第7側面のいずれか1つに従う第8側面のドライブユニットにおいて、前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記電気モータの制御に用いられる少なくとも1つのセンサにエラーが発生することを含む。
第8側面のドライブユニットによれば、電気モータが駆動されている状態において、電気モータの制御に用いられる少なくとも1つのセンサにエラーが発生する場合にコイルを短絡できる。
【0014】
本開示の第1から第8側面のいずれか1つに従う第9側面のドライブユニットにおいて、前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記人力駆動車のクランクの回転速度が、第1回転速度以下であることを含む。
第9側面のドライブユニットによれば、電気モータが駆動されている状態において、人力駆動車のクランクの回転速度が、第1回転速度以下である場合にコイルを短絡できる。
【0015】
本開示の第1から第9側面のいずれか1つに従う第10側面のドライブユニットにおいて、前記予め定める条件は、前記電気モータの回転速度が、第2回転速度以上であることを含む。
第10側面のドライブユニットによれば、電気モータの回転速度が、第2回転速度以上である場合にコイルを短絡できる。
【0016】
本開示の第10側面に従う第11側面のドライブユニットにおいて、前記第2回転速度は、前記電気モータが前記第2回転速度で回転し、かつ、前記電気モータが前記人力駆動車に推進力を付与している場合に、前記人力駆動車の車速が時速3km以上、かつ、時速7km以下になるように設定される。
第11側面のドライブユニットによれば、電気モータが人力駆動車に推進力を付与している場合に、電気モータの回転速度が、第2回転速度以上になることによって、人力駆動車の車速が時速3km以上、かつ、時速7km以下の範囲よりも大きくなる場合にコイルを短絡できる。
【0017】
本開示の第10または第11側面に従う第12側面のドライブユニットにおいて、前記第2回転速度は、前記電気モータが前記第2回転速度で回転する場合に発生する電圧が、電源から前記電気モータに供給される電圧よりも小さくなるように設定される。
第12側面のドライブユニットによれば、電気モータの回転速度が、第2回転速度以上になることによって、電気モータに発生する電圧が、電源から前記電気モータに供給される電圧以上になる場合にコイルを短絡できる。
【0018】
本開示の第10から第12側面のいずれか1つに従う第13側面のドライブユニットにおいて、前記第2回転速度に関する情報を変更可能に記憶する第2記憶部を備える。
第13側面のドライブユニットによれば、第2回転速度に関する情報を人力駆動車用のドライブユニットに対して好適な情報に変更できる。
【0019】
本開示の第1から第13側面のいずれか1つに従う第14側面のドライブユニットにおいて、前記電気モータは、前記人力駆動車に推進力を付与する場合に、第1回転方向に回転し、前記予め定める条件は、前記電気モータが前記第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転することを含む。
第14側面のドライブユニットによれば、電気モータが第2回転方向に回転する場合にコイルを短絡できる。
【0020】
本開示の第1から第13側面のいずれか1つに従う第15側面のドライブユニットにおいて、前記電気モータは、前記人力駆動車に推進力を付与する場合に、第1回転方向に回転し、前記予め定める条件は、前記電気モータが駆動されている状態において、前記電気モータが前記第1回転方向とは反対の第2回転方向に回転することを含む。
第15側面のドライブユニットによれば、電気モータが駆動されている状態において、電気モータが第2回転方向に回転する場合にコイルを短絡できる。
【0021】
本開示の第1から第15側面のいずれか1つに従う第16側面のドライブユニットにおいて、直流電源の正極に電気的に接続されるように構成される第1端子と、前記直流電源の負極に電気的に接続されるように構成される第2端子と、をさらに含み、前記コイルは、第1コイル、第2コイル、および、第3コイルを含み、前記複数のスイッチング素子は、第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、第4スイッチング素子、第5スイッチング素子、および、第6スイッチング素子を含み、前記第1コイルは、前記第1スイッチング素子を介して前記第1端子に電気的に接続され、かつ、前記第2スイッチング素子を介して前記第2端子に接続され、前記第2コイルは、前記第3スイッチング素子を介して前記第1端子に電気的に接続され、かつ、前記第4スイッチング素子を介して前記第2端子に接続され、前記第3コイルは、前記第5スイッチング素子を介して前記第1端子に電気的に接続され、かつ、前記第6スイッチング素子を介して前記第2端子に接続され、前記制御部は、前記予め定める条件が満たされると、前記第1スイッチング素子、前記第3スイッチング素子、および、前記第5スイッチング素子を含む第1グループと、前記第2スイッチング素子、前記第4スイッチング素子、および、前記第6スイッチング素子を含む第2グループと、の一方を導通状態とし、前記第1グループと、前記第2グループと、の他方を、非導通状態とする。
第16側面のドライブユニットによれば、予め定める条件が満たされると、第1グループと、第2グループと、の一方を導通状態とし、第1グループと、第2グループと、の他方を、非導通状態とすることによって、短絡ブレーキを作動できる。
【0022】
本開示の第1から第16側面のいずれか1つに従う第17側面のドライブユニットにおいて、前記制御部は、前記コイルを前記短絡させた後、時間に応じて、前記コイルの前記短絡を解除する。
第17側面のドライブユニットによれば、コイルの短絡を時間によって制御できる。
【0023】
本開示の第16側面に従う第18側面のドライブユニットにおいて、前記制御部は、前記第1グループと、前記第2グループと、の前記一方を前記導通状態にした後、時間に応じて、前記第1グループと、前記第2グループと、の前記一方を前記非導通状態にする。
第18側面のドライブユニットによれば、コイルの短絡を時間によって制御できる。
【0024】
本開示の第16側面に従う第19側面のドライブユニットにおいて、電流検出部をさらに備え、前記電気モータは、3相の電気モータであり、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子と、第1コイルとに電気的に接続される第1接続部と、第3スイッチング素子および第4スイッチング素子と、第2コイルとに電気的に接続される第2接続部と、第5スイッチング素子および第6スイッチング素子と、第3コイルとに電気的に接続される第3接続部と、を含み、前記電流検出部は、前記第1接続部、前記第2接続部、および、前記第3接続部の電流を検出するように構成され、前記制御部は、前記第1グループと、前記第2グループと、の一方を前記導通状態にした後、前記電流検出部によって前記第1接続部に流れる電流値のゼロクロスを検出すると、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子のうち前記導通状態となっている一方を、前記非導通状態にし、前記電流検出部によって前記第2接続部に流れる電流値のゼロクロスを検出すると、前記第3スイッチング素子および前記第4スイッチング素子のうち前記導通状態となっている一方を、前記非導通状態にし、前記電流検出部によって前記第3接続部に流れる電流値のゼロクロスを検出すると、前記第5スイッチング素子および前記第6スイッチング素子のうち前記導通状態となっている一方を、前記非導通状態にする。
第19側面のドライブユニットによれば、前記第1端子および前記第2端子の間の電圧の上昇を抑制できる。
【0025】
本開示の第16、第18、および、第19側面のいずれか1つに従う第20側面のドライブユニットにおいて、前記第1コイル、前記第2コイル、および、前記第3コイルは、スター結線またはデルタ結線される。
第20側面のドライブユニットによれば、スター結線(Y結線)またはデルタ結線(Δ結線)される電気モータのコイルを簡単な構成によって、必要に応じて短絡できる。
【発明の効果】
【0026】
本開示の人力駆動車用のドライブユニットは、簡単な構成によって、必要に応じて電気モータのコイルを短絡できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】実施形態の人力駆動車用のドライブユニットを含む人力駆動車の側面図。
【
図2】実施形態の人力駆動車用のドライブユニットを含む人力駆動車の電気的な構成を示すブロック図。
【
図3】
図2の人力駆動車用のドライブユニットに含まれる電気モータと、駆動回路と、電源と、の電気的な構成を示す回路図。
【
図4】
図2の制御部によって実行され、複数のスイッチング素子を制御する処理のフローチャートの第1部分。
【
図5】
図2の制御部によって実行され、複数のスイッチング素子を制御する処理のフローチャートの第2部分。
【
図6】第1変形例の人力駆動車用のドライブユニットに含まれる電気モータと、駆動回路と、の電気的な構成を示す回路図。
【
図7】第2変形例の人力駆動車用のドライブユニットに含まれる電気モータと、駆動回路と、電源と、の電気的な構成を示す回路図。
【
図8】第3変形例の人力駆動車用のドライブユニットの制御部によって実行され、複数のスイッチング素子を制御する処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0028】
<実施形態>
図1から
図5を参照して、実施形態の人力駆動車用のドライブユニット40について説明する。人力駆動車10は、少なくとも1つの車輪を有し、少なくとも人力駆動力Hによって駆動できる乗り物である。人力駆動車10は、例えばマウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、および、ハンドバイク、リカンベントなど種々の種類の自転車を含む。人力駆動車10が有する車輪の数は限定されない。人力駆動車10は、例えば1輪車および3輪以上の車輪を有する乗り物も含む。人力駆動車10は、人力駆動力Hのみによって駆動できる乗り物に限定されない。人力駆動車10は、人力駆動力Hだけではなく、電気モータの駆動力を推進に利用するイーバイク(E-bike)を含む。イーバイクは、電気モータによって推進が補助される電動アシスト自転車を含む。以下、実施形態において、人力駆動車10を、電動アシスト自転車として説明する。
【0029】
人力駆動車10は、人力駆動力Hが入力されるクランク12を備える。人力駆動車10は、車輪14と、車体16と、を、さらに備える。車輪14は、後輪14Aと、前輪14Bと、を含む。車体16は、フレーム18を含む。クランク12は、フレーム18に対して回転可能な入力回転軸12Aと、入力回転軸12Aの軸方向の端部にそれぞれ設けられる一対のクランクアーム12Bとを含む。本実施形態において、入力回転軸12Aは、クランク軸である。各クランクアーム12Bには、一対のペダル20がそれぞれ連結される。後輪14Aは、クランク12が回転することによって駆動される。後輪14Aは、フレーム18に支持される。クランク12と後輪14Aとは、駆動機構22によって連結される。駆動機構22は、入力回転軸12Aに連結される第1回転体24を含む。入力回転軸12Aと第1回転体24とは、一体回転するように連結されてもよく、第1ワンウェイクラッチを介して連結されていてもよい。第1ワンウェイクラッチは、クランク12が前転した場合に、第1回転体24を前転させ、クランク12が後転した場合に、クランク12と第1回転体24との相対回転を許容するように構成される。第1回転体24は、スプロケット、プーリ、または、ベベルギアを含む。駆動機構22は、第2回転体26と、連結部材28とをさらに含む。連結部材28は、第1回転体24の回転力を第2回転体26に伝達する。連結部材28は、例えば、チェーン、ベルト、または、シャフトを含む。
【0030】
第2回転体26は、後輪14Aに連結される。第2回転体26は、スプロケット、プーリ、または、ベベルギアを含む。第2回転体26と後輪14Aとの間には、好ましくは、第2ワンウェイクラッチが設けられている。第2ワンウェイクラッチは、第2回転体26が前転した場合に、後輪14Aを前転させ、第2回転体26が後転した場合に、第2回転体26と後輪14Aとの相対回転を許容するように構成される。
【0031】
フレーム18には、フロントフォーク30を介して前輪14Bが取り付けられている。フロントフォーク30には、ハンドルバー34がステム32を介して連結されている。本実施形態では、後輪14Aが駆動機構22によってクランク12に連結されるが、後輪14Aおよび前輪14Bの少なくとも1つが、駆動機構22によってクランク12に連結されてもよい。
【0032】
好ましくは、人力駆動車10は、電源36をさらに含む。電源36は、直流電源である。電源36は、バッテリを含む。バッテリは、1または複数のバッテリ素子を含む。バッテリ素子は、充電池を含む。電源36は、ドライブユニット40に電力を供給するように構成される。電源36は、好ましくは、ドライブユニット40の制御部46と有線または無線によって通信可能に接続される。電源36は、例えば電力線通信(PLC;power line communication)、CAN(Controller Area Network)、または、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)によって制御部46と通信可能である。
【0033】
好ましくは、人力駆動車10は、センサ38を含む。センサ38は、ドライブユニット40の電気モータ42の制御に用いられる。例えば、センサ38は、車速センサ38A、クランク回転センサ38B、および、人力駆動力検出部38Cの少なくとも1つを含む。
【0034】
車速センサ38Aは、人力駆動車10の車輪14の回転速度NWに応じた情報を検出するように構成される。車速センサ38Aは、例えば、人力駆動車10の車輪14に設けられる磁石を検出するように構成される。車速センサ38Aは、例えば、車輪14が1回転する間に、予め定める回数の検出信号を出力するように構成される。予め定める回数は、例えば、1である。車速センサ38Aは、車輪14の回転速度NWに応じた信号を出力する。制御部46は、車輪14の回転速度NWと、車輪14の周長に関する情報とに基づいて人力駆動車10の車速Vを算出できる。記憶部50には車輪14の周長に関する情報が記憶される。車速センサ38Aは、例えばリードスイッチを構成する磁性リード、または、ホール素子を含む。車速センサ38Aは、人力駆動車10のフレーム18のチェーンステイに取り付けられ、後輪14Aに取り付けられる磁石を検出する構成としてもよく、フロントフォーク30に設けられ、前輪14Bに取り付けられる磁石を検出する構成としてもよい。本実施形態において、車速センサ38Aは、車輪14が一回転した場合に、リードスイッチが磁石を1回検出するように構成される。車速センサ38Aは、車輪14に設けられる磁石を検出する構成に限らず、例えば、光学センサまたはGPS(Global Positioning System)レシーバなどを含んで構成されてもよく、車速Vに関する情報を検出できる構成であれば、どのような構成であってもよい。車速センサ38Aは、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部46に接続される。
【0035】
クランク回転センサ38Bは、入力回転軸12Aの回転状態に応じた情報を検出するように構成される。入力回転軸12Aの回転状態は、入力回転軸12Aの回転速度Cおよび入力回転軸12Aの回転角度Dの少なくとも1つを含む。クランク回転センサ38Bは、例えば、人力駆動車10のフレーム18またはドライブユニット40に設けられる。クランク回転センサ38Bは、例えば、磁界の強度に応じた信号を出力する磁気センサを含んで構成される。周方向に磁界の強度が変化する環状の磁石が、入力回転軸12A、入力回転軸12Aに連動して回転する部材、または、入力回転軸12Aから第1回転体24までの間の動力伝達経路に設けられる。入力回転軸12Aに連動して回転する部材は、電気モータ42の出力軸を含んでもよい。本実施形態では、クランク回転センサ38Bは、入力回転軸12Aの回転速度Cに応じた信号、および、入力回転軸12Aの回転角度Dに応じた信号を出力する。磁石は、入力回転軸12Aから第1回転体24までの人力駆動力Hの動力伝達経路において、入力回転軸12Aと一体に回転する部材に設けられてもよい。例えば、磁石は、入力回転軸12Aと第1回転体24との間に第1ワンウェイクラッチが設けられない場合、第1回転体24に設けられてもよい。クランク回転センサ38Bは、磁気センサに代えて光学センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、またはトルクセンサなどを含んでいてもよく、入力回転軸12Aの回転速度Cおよび入力回転軸12Aの回転角度Dの少なくとも1つを検出できれば、どのような構成であってもよい。クランク回転センサ38Bは、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部46に接続される。
【0036】
人力駆動力検出部38Cは、例えば、トルクセンサを含む。トルクセンサは、人力駆動力Hによってクランク12に与えられるトルクに応じた信号を出力するように構成される。トルクセンサは、例えば、動力伝達経路に第1ワンウェイクラッチが設けられる場合、好ましくは、第1ワンウェイクラッチよりも動力伝達経路の上流側に設けられる。トルクセンサは、歪センサ、磁歪センサ、または、圧力センサなどを含む。歪センサは、歪ゲージを含む。トルクセンサは、動力伝達経路、または、動力伝達経路に含まれる部材の近傍に含まれる部材に設けられる。動力伝達経路に含まれる部材は、例えば、入力回転軸12A、入力回転軸12Aと第1回転体24との間において人力駆動力Hを伝達する部材、クランクアーム12B、または、ペダル20である。トルクセンサは、無線通信装置または電気ケーブルを介して、制御部46に接続される。人力駆動力検出部38Cは、人力駆動力Hに関する情報を取得できればどのような構成であってもよく、例えば、ペダル20に与えられる圧力を検出するセンサ、または、チェーンの張力を検出するセンサなどを含んでいてもよい。
【0037】
ドライブユニット40は、電気モータ42と、複数のスイッチング素子44と、制御部46と、を備える。電気モータ42は、人力駆動車10に推進力を付与するように構成される。好ましくは、ドライブユニット40は、ハウジング40Aを備える。電気モータ42は、ハウジング40Aに設けられる。好ましくは、ハウジング40Aは、人力駆動車10の車体16に取り付けられる。ドライブユニット40は、1または複数の電気モータ42を含む。電気モータ42は、ペダル20から後輪14Aまでの人力駆動力Hの動力伝達経路、および、前輪14Bの少なくとも1つに回転を伝達するように構成される。ペダル20から後輪14Aまでの人力駆動力Hの動力伝達経路には、後輪14Aも含まれる。好ましくは、ドライブユニット40は減速機を含み、電気モータ42は減速機を介して、ペダル20から後輪14Aまでの人力駆動力Hの動力伝達経路、および、前輪14Bの少なくとも1つに回転を伝達するように構成される。本実施形態では、ドライブユニット40は、人力駆動車10のフレーム18に設けられ、第1回転体24に回転を伝達するように構成される。ハウジング40Aは、フレーム18に設けられる。ハウジング40Aは、例えばフレーム18に着脱可能に取り付けられる。電気モータ42と入力回転軸12Aとの間の動力伝達経路には、好ましくは、入力回転軸12Aを人力駆動車10が前進する方向に回転させた場合にクランク12の回転力が電気モータ42に伝達されないように第3ワンウェイクラッチが設けられる。後輪14Aおよび前輪14Bの少なくとも1つに電気モータ42を設ける場合、電気モータ42は、ハブモータを含んでもよい。
【0038】
好ましくは、制御部46は、電気モータ42を制御するように構成される。好ましくは、制御部46は、人力駆動車10に入力される人力駆動力Hに応じて電気モータ42を制御するように構成される。人力駆動力Hは、トルクHTで表されてもよく、仕事率HWで表されてもよい。人力駆動力Hが仕事率HWによって表される場合、人力駆動力Hは、人力駆動力検出部38Cによって検出されたトルクとクランク回転センサ38Bによって検出された入力回転軸12Aの回転速度NCとを乗算することによって得られる。
【0039】
制御部46は、例えば、人力駆動力Hに対して、電気モータ42によるアシスト力Mが予め定める比率Aになるように、電気モータ42を制御するように構成される。予め定める比率Aは、一定ではなく、例えば、人力駆動力Hに応じて変化してもよく、車速Vに応じて変化してもよく、人力駆動力Hおよび車速Vの両方に応じて変化してもよい。人力駆動力Hおよびアシスト力Mは、トルクによって表されてもよく、仕事率によって表されてもよい。人力駆動力Hおよびアシスト力Mをトルクによって表わす場合、人力駆動力Hを人力トルクHTと記載し、アシスト力MをアシストトルクTMと記載する。人力駆動力Hおよびアシスト力Mを仕事率によって表わす場合、人力駆動力Hを人力仕事率WHと記載し、アシスト力Mをアシスト仕事率WMと記載する。人力駆動車10の人力トルクHTに対する出力トルクMTのトルク比率を、アシスト比率ATと記載する場合がある。人力仕事率WHに対する電気モータ42によるアシスト仕事率WMの比率を、アシスト比率AWと記載する場合がある。
【0040】
好ましくは、ドライブユニット40は、制御部46に電気的に接続されるインタフェース86を含む。インタフェース86は、電気ケーブルのコネクタ、および、無線通信装置の少なくとも1つを含む。好ましくは、制御部46は、複数の動作モードに応じて、電気モータ42を制御するように構成される。好ましくは、複数の動作モードは、予め定める比率Aの特性が相互に異なる複数の動作モードを含む。好ましくは、人力駆動車10は、操作部37をさらに含む。操作部37は、例えば、人力駆動車10のユーザが手指で操作可能なスイッチを含む。操作部37は、例えば、スマートフォンによって構成されていてもよい。操作部37は、無線通信装置および電気ケーブルの少なくとも1つを介して、インタフェース86に接続するように構成される。制御部46は、操作部37の操作に応じて、複数の動作モードを切り替えるように構成される。好ましくは、複数の動作モードは、電気モータ42を駆動しないオフモードを含む。好ましくは、複数の動作モードは、操作部37に操作に応じて、電気モータ42を駆動する押し歩きモードを含む。押し歩きモードでは、例えば、操作部37を操作している間、制御部46は、人力駆動車10が予め定める範囲の速度になるように、電気モータ42を駆動するように構成される。予め定める範囲は、例えば時速3kmから時速6kmまでである。
【0041】
制御部46は、アシスト力Mが上限値MX以下になるように電気モータ42を制御するように構成される。アシスト力Mがトルクによって表される場合、制御部46は、出力トルクMTが上限値MTX以下になるように電気モータ42を制御するように構成される。好ましくは、上限値MTXは、30Nm以上90Nm以下の範囲の値である。上限値MTXは、例えば、80Nmである。上限値MTXは、例えば、電気モータ42の出力特性によって決定される。アシスト力Mが仕事率によって表される場合、制御部46は、アシスト仕事率WMが上限値WMX以下になるように電気モータ42を制御するように構成される。
【0042】
好ましくは、制御部46は、人力駆動車10に入力される人力駆動力H、人力駆動車10の車速V、入力回転軸12Aの回転速度C、および、入力回転軸12Aの回転角度Dの少なくとも1つに応じて電気モータ42を制御するように構成される。
【0043】
好ましくは、ドライブユニット40は、モータ回転センサ84を備える。モータ回転センサ84は、電気モータ42が備えていてもよい。モータ回転センサ84は、電気モータ42の回転状態を検出するように構成される。モータ回転センサ84は、例えば、電気モータ42のロータおよび出力軸の少なくとも1つに設けられる。モータ回転センサ84は、ロータおよび出力軸の回転速度および回転角度の少なくとも1つに関する情報を出力する。モータ回転センサ84は、例えば、磁気センサまたは光学センサを含む。磁気センサは、例えばホール素子を含む。モータ回転センサ84は、レゾルバを含んでいてもよい。モータ回転センサ84は、制御部46に電気的に接続される。制御部46は、モータ回転センサ84から出力される情報に応じて、駆動回路44Xを制御して、電気モータ42を駆動する。
【0044】
電気モータ42は、コイル48を有する。電気モータ42は、ステータおよびロータを含む。ステータおよびロータの一方は、コイル48を含み、ステータおよびロータの他方は、永久磁石を含む。電気モータ42は、インナーロータ型、アウターロータ型、または、アキシャルギャプ型のいずれの形式のモータであってもよい。本実施形態では、コイル48は、ステータに含まれる。複数のスイッチング素子44は、コイル48に電気的に接続される。複数のスイッチング素子44は、それぞれが導通状態と非導通状態とが選択的に切り替わるように構成される。複数のスイッチング素子44のそれぞれは、制御部46に制御されて、導通状態と非導通状態とが選択的に切り替わる。好ましくは、複数のスイッチング素子44は、MOSFETまたはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)をそれぞれ含む。好ましくは、複数のスイッチング素子44のそれぞれには、ダイオード45が並列に接続される。ダイオード45のカソードは、電源36の正極に電気的に接続され、ダイオード45のアノードは、電源36の負極に電気的に接続されるように、複数のスイッチング素子44のそれぞれに並列に電気的に接続される。電気モータ42は、人力駆動車10に推進力を付与する場合に、第1回転方向R1に回転する。制御部46は、コイル48に電流が流れるように複数のスイッチング素子44を制御して、電気モータ42を駆動するように構成される。電気モータ42が人力駆動車10に推進力を付与する場合に、制御部46は、コイル48に電流が流れるように複数のスイッチング素子44を制御して、電気モータ42のロータを第1回転方向R1に回転させる。制御部46は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)制御によって、複数のスイッチング素子44に流れる電流を制御する。制御部46は、ドライバ回路を含み、ドライバ回路を介してスイッチング素子44を制御してもよい。
【0045】
制御部46は、予め定められる制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。演算処理装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。演算処理装置は、相互に離れた複数の場所に設けられてもよい。制御部46は、1または複数のマイクロコンピュータを含んでいてもよい。好ましくは、ドライブユニット40は、記憶部50をさらに含む。記憶部50には、各種の制御プログラムおよび各種の制御処理に用いられる情報が記憶される。記憶部50は、例えば不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、および、フラッシュメモリの少なくとも1つを含む。揮発性メモリは、例えば、RAM(Random access memory)を含む。好ましくは、制御部46は、時間計測をする機能を有する。制御部46は、例えば、CPUまたはMPUによって時間を計測してもよく、時計を有していてもよい。
【0046】
好ましくは、ドライブユニット40は、駆動回路44Xを含む。駆動回路44Xは、複数のスイッチング素子44を含む。駆動回路44Xは、ダイオード45をさらに含んでいてもよい。駆動回路44Xと、制御部46とは、好ましくは、ドライブユニット40のハウジング40Aに設けられる。駆動回路44Xと、制御部46とは、例えば同一の回路基板に設けられてもよい。駆動回路44Xは、インバータ回路を含む。駆動回路44Xは、電源36から電気モータ42に供給される電力を制御する。駆動回路44Xは、制御部46と有線または無線によって通信可能に接続されている。駆動回路44Xは、制御部46からの制御信号に応じて電気モータ42を駆動させる。
【0047】
制御部46は、予め定める条件が満たされると、複数のスイッチング素子44の少なくとも1つを制御してコイル48を短絡させる。制御部46は、複数のスイッチング素子44のうちの少なくとも1つの状態を導通状態および非導通状態のいずれかにすることによってコイル48を短絡させる。
【0048】
好ましくは、ドライブユニット40は、直流電源の正極に電気的に接続されるように構成される第1端子52と、直流電源の負極に電気的に接続されるように構成される第2端子54と、をさらに含む。コイル48は、第1コイル56、第2コイル58、および、第3コイル60を含む。例えば、第1コイル56は、U相を構成し、第2コイル58は、V相を構成し、第3コイル60は、W相を構成する。
図3では、第1コイル56、第2コイル58、および、第3コイル60を、それぞれ1本のコイル48によって示しているが、第1コイル56は、並列に接続される複数本のコイル48を含んでいてもよく、第2コイル58は、並列に接続される複数本のコイル48を含んでいてもよく、第3コイル60は、並列に接続される複数本のコイル48を含んでいてもよい。第1コイル56、第2コイル58、および、第3コイル60が、それぞれ並列に接続される複数本のコイル48を含む場合、好ましくは、第1コイル56に含まれるコイル48の数は、第2コイル58に含まれるコイル48の数および、第3コイル60に含まれるコイル48の数と等しい。第1コイル56、第2コイル58、および、第3コイル60に含まれるコイル48の数は、電気モータ42のステータのスロットの数に応じて決定される。本発明において、ステータのスロットの数は特に限定されない。
【0049】
複数のスイッチング素子44は、第1スイッチング素子62、第2スイッチング素子64、第3スイッチング素子66、第4スイッチング素子68、第5スイッチング素子70、および、第6スイッチング素子72を含む。第1スイッチング素子62、第3スイッチング素子66、および、第5スイッチング素子70は、第1グループ44Aを形成する。第2スイッチング素子64、第4スイッチング素子68、および、第6スイッチング素子72は、第2グループ44Bを形成する。第1スイッチング素子62、第3スイッチング素子66、および、第5スイッチング素子70は、例えば、Pチャンネル型MOSFETである。第2スイッチング素子64、第4スイッチング素子68、および、第6スイッチング素子72は、Nチャンネル型MOSFETである。第1コイル56は、第1スイッチング素子62を介して第1端子52に電気的に接続され、かつ、第2スイッチング素子64を介して第2端子54に接続される。第2コイル58は、第3スイッチング素子66を介して第1端子52に電気的に接続され、かつ、第4スイッチング素子68を介して第2端子54に接続される。第3コイル60は、第5スイッチング素子70を介して第1端子52に電気的に接続され、かつ、第6スイッチング素子72を介して第2端子54に接続される。
【0050】
好ましくは、電気モータ42は、3相の電気モータ42である。電気モータ42の極数は、特に限定されない。好ましくは、第1コイル56、第2コイル58、および、第3コイル60は、スター結線またはデルタ結線される。本実施形態では、第1コイル56、第2コイル58、および、第3コイル60は、スター結線される。本実施形態では、電気モータ42は、ブラシレスDCモータである。好ましくはドライブユニット40は、第1接続部73と、第2接続部74と、第3接続部75と、を備える。第1接続部73は、第1スイッチング素子62および第2スイッチング素子64と、第1コイル56とに電気的に接続される。第2接続部74は、第3スイッチング素子66および第4スイッチング素子68と、第2コイル58とに電気的に接続される。第3接続部75は、第5スイッチング素子70および第6スイッチング素子72と、第3コイル60とに電気的に接続される。好ましくは、駆動回路44Xは、第1端子52および第2端子54に電気的に接続され、電源36に並列に接続される。駆動回路44Xは、好ましくは、コンデンサ76を含む。コンデンサ76は、複数のスイッチング素子44よりも電源36に近い位置において、直流電源の正極と負極との間に設けられる。好ましくは、コンデンサ76は、第1端子52および第2端子54と、複数のスイッチング素子44と、の間において、直流電源の正極と負極との間に設けられる。コンデンサ76によって、複数のスイッチング素子44に直流電圧を安定して供給できる。
【0051】
予め定める条件は、電気モータ42のアシスト停止条件を含む。アシスト停止条件は、少なくとも1つの条件を含む。本実施形態では、アシスト停止条件は、第1アシスト停止条件、第2アシスト停止条件、第3アシスト停止条件、第4アシスト停止条件、第5アシスト停止条件、第6アシスト停止条件、第7アシスト停止条件、および、第8アシスト停止条件のうちの少なくとも1つを含む。アシスト停止条件は、第1アシスト停止条件、第2アシスト停止条件、第3アシスト停止条件、第4アシスト停止条件、第5アシスト停止条件、第6アシスト停止条件、第7アシスト停止条件、および、第8アシスト停止条件のうちのいずれか2つ以上を含んでいてもよい。
【0052】
第1アシスト停止条件は、人力駆動車の車速Vが、第1速度VX以上であることを含む。第1アシスト停止条件は、人力駆動車の車速Vが、第1速度VX以上である場合に満たされる。第2アシスト停止条件は、人力駆動車10のクランク12に入力される人力駆動力Hが、第1値HX以下であることを含む。第2アシスト停止条件は、人力駆動車10のクランク12に入力される人力駆動力Hが、第1値HX以下である場合に満たされる。第3アシスト停止条件は、人力駆動車10のクランク12に入力される人力駆動力Hが、第2値HY以下である状態が、クランク12が第1回転角度AXにわたって継続することを含む。第3アシスト停止条件は、人力駆動車10のクランク12に入力される人力駆動力Hが、第2値HY以下である状態が、クランク12が第1回転角度AXにわたって継続する場合に満たされる。第4アシスト停止条件は、人力駆動車10のクランク12に入力される人力駆動力Hが、第2値HY以下である状態が、予め定める時間TAにわたって継続することを含む。第4アシスト停止条件は、人力駆動車10のクランク12に入力される人力駆動力Hが、第2値HY以下である状態が、予め定める時間TAにわたって継続する場合に満たされる。第5アシスト停止条件は、人力駆動車10のクランク12の回転速度Cが、第1回転速度CX以下であることを含む。第5アシスト停止条件は、人力駆動車10のクランク12の回転速度Cが、第1回転速度CX以下である場合に満たされる。第6アシスト停止条件は、ドライブユニット40の予め定める部分の温度が、予め定める温度以上であることを含む。第6アシスト停止条件は、ドライブユニット40の予め定める部分の温度が、予め定める温度以上である場合に満たされる。第7アシスト停止条件は、動作モードがオフモードに変更されることを含む。第7アシスト停止条件は、動作モードがオフモードに変更される場合に満たされる。第8アシスト停止条件は、人力駆動力検出部38Cとの通信が不安定であることを含む。第8アシスト停止条件は、人力駆動力検出部38Cとの通信が不安定である場合に満たされる。
【0053】
予め定める条件は、電気モータ42が駆動されている状態において、人力駆動車の車速Vが、第1速度VX以上であることを含んでいてもよい。電気モータ42が駆動されている状態において、人力駆動車の車速Vが、第1速度VX以上であることは、第1条件である。電気モータ42が駆動されている状態は、ロータが回転している状態を含む。制御部46は、モータ回転センサ84から出力される信号に応じて、電気モータ42が駆動されているか否かを判定してもよく、制御部46が駆動回路44Xを駆動しているか否かによって、電気モータ42が駆動されているか否かを判定してもよい。第1条件は、第1アシスト停止条件を含む。好ましくは、第1速度VXは、時速20km以上、時速50km以下の範囲の値である。例えば、第1速度VXは、時速24km、または、時速45kmである。
【0054】
好ましくは、ドライブユニット40は、第1速度VXに関する情報を変更可能に記憶する第1記憶部78を備える。第1記憶部78は、例えば不揮発性メモリを含む。好ましくは、第1記憶部78は、記憶部50に含まれるが、記憶部50とは別体に形成されてもよい。好ましくは、制御部46は、ドライブユニット40の外部装置からの信号に応じて第1記憶部78に記憶される第1速度VXを更新可能に構成される。外部装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、または、スマートフォンなどの情報処理装置を含む。第1速度VXは、例えば、ドライブユニット40の製造時、ドライブユニット40の製造者からの出荷時、または、人力駆動車10の組み立て時などにおいて、第1記憶部78に記憶される。第1速度VXは、例えば、ドライブユニット40の出荷先の地域、または、人力駆動車10の出荷先の地域に対応する好適な値に設定される。
【0055】
予め定める条件は、電気モータ42が駆動されている状態において、人力駆動車10のクランク12に入力される人力駆動力Hが、第1値HX以下であることを含んでいてもよい。電気モータ42が駆動されている状態において、人力駆動車10のクランク12に入力される人力駆動力Hが、第1値HX以下であることは、第2条件である。第2条件は、第2アシスト停止条件を含む。
【0056】
予め定める条件は、電気モータ42が駆動されている状態において、人力駆動車10のクランク12に入力される人力駆動力Hが、第2値HY以下である状態が、クランク12が第1回転角度AXにわたって継続することを含んでいてもよい。電気モータ42が駆動されている状態において、人力駆動車10のクランク12に入力される人力駆動力Hが、第2値HY以下である状態が、クランク12が第1回転角度AXにわたって継続することは、第3条件である。第1回転角度AXは、例えば、90度から720度の範囲の角度である。第1回転角度AXは、例えば、180度である。第3条件は、第3アシスト停止条件を含む。
【0057】
予め定める条件は、電気モータ42が駆動されている状態において、人力駆動車10のクランク12に入力される人力駆動力Hが、第2値HY以下である状態が、予め定める時間TAにわたって継続することを含んでいてもよい。電気モータ42が駆動されている状態において、人力駆動車10のクランク12に入力される人力駆動力Hが、第2値HY以下である状態が、予め定める時間TAにわたって継続することは、第4条件である。第4条件は、第4アシスト停止条件を含む。
【0058】
予め定める条件は、電気モータ42が駆動されている状態において、人力駆動車10のクランク12の回転速度Cが、第1回転速度CX以下であることを含んでいてもよい。電気モータ42が駆動されている状態において、人力駆動車10のクランク12の回転速度Cが、第1回転速度CX以下であることは、第5条件である。第1回転速度CXは、例えば、3rpmから7rpmの範囲の値である。第1回転速度CXは、例えば、5rpmである。第5条件は、第5アシスト停止条件を含む。
【0059】
予め定める条件は、電気モータ42が駆動されている状態において、ドライブユニット40の予め定める部分の温度が、予め定める温度以上であることを含んでいてもよい。電気モータ42が駆動されている状態において、ドライブユニット40の予め定める部分の温度が、予め定める温度以上であることは、第6条件である。第6条件は、第6アシスト停止条件を含む。予め定める条件が第6条件を含む場合、ドライブユニット40は、温度センサ83を備える。ドライブユニット40の予め定める部分の温度は、電気モータ42の温度であってもよく、電気モータ42の一部の温度であってもよく、制御部46の温度であってもよく、駆動回路44Xの温度であってもよく、減速機の温度であってもよい。制御部46の温度は、例えば、制御部46のCPUおよびMPUの少なくとも1つが設けられる回路基板の温度である。駆動回路44Xの温度は、例えば、駆動回路44Xが設けられる回路基板の温度、または、駆動回路44Xの一部を構成する回路基板の温度である。減速機の一部の温度は、例えば減速機に含まれる歯車の温度である。
【0060】
予め定める条件は、電気モータ42が駆動されている状態において、動作モードがオフモードに変更されることを含んでいてもよい。電気モータ42が駆動されている状態において、動作モードがオフモードに変更されることは、第7条件である。第7条件は、第7アシスト停止条件を含む。
【0061】
予め定める条件は、電気モータ42が駆動されている状態において、人力駆動力検出部38Cとの通信が不安定であることを含んでいてもよい。電気モータ42が駆動されている状態において、人力駆動力検出部38Cとの通信が不安定であることは、第8条件である。第8条件は、第8アシスト停止条件を含む。例えば、制御部46は、人力駆動力検出部38Cから周期的に信号を取得するように構成される。例えば、制御部46は、人力駆動力検出部38Cから取得する信号の周期が、予め定める周期からずれる場合に、通信が不安定であると判定する。
【0062】
予め定める条件は、電気モータ42が駆動されている状態において、電気モータ42が第1回転方向R1とは反対の第2回転方向R2に回転することを含んでいてもよい。電気モータ42が駆動されている状態において、電気モータ42が第2回転方向R2に回転することは、第9条件である。制御部46は、モータ回転センサ84から出力される情報に応じて、電気モータ42の回転方向を判定する。
【0063】
予め定める条件は、電気モータ42が駆動されている状態において、電気モータ42の制御に用いられる少なくとも1つのセンサ38にエラーが発生することを含んでいてもよい。電気モータ42が駆動されている状態において、電気モータ42の制御に用いられる少なくとも1つセンサ38にエラーが発生することが、第10条件である。少なくとも1つセンサ38のエラーは、例えば、少なくとも1つセンサ38の出力の異常、および、少なくとも1つセンサ38と制御部46との通信状態の異常の少なくとも1つを含む。少なくとも1つセンサ38は、自身の状態が異常の状態の場合に、自身の異常に関する情報を制御部46に送信してもよい。制御部46は、少なくとも1つセンサ38から入力される信号に異常な信号が含まれる場合、少なくとも1つセンサ38にエラーが発生することを判定してもよい。少なくとも1つセンサ38は、車速センサ38A、クランク回転センサ38B、電流検出部82、温度センサ83、モータ回転センサ84、の少なくとも1つを含む。少なくとも1つセンサ38は、人力駆動力検出部38Cを含んでいてもよい。
【0064】
予め定める条件は、制御部46は、電気モータ42が駆動されている状態において、電気モータ42の過電流を検出することを含んでいてもよい。電気モータ42が駆動されている状態において、電気モータ42の過電流を検出することが、第11条件である。好ましくは、ドライブユニット40は、電流検出部82をさらに備える。電流検出部82は、第1接続部73、第2接続部74、および、第3接続部75の電流を検出するように構成される。第1接続部73、第2接続部74、および、第3接続部75は、それぞれ抵抗を含む。電流検出部82は、抵抗の両端部間の電圧を検出することによって、第1接続部73、第2接続部74、および、第3接続部75の電流を検出する。制御部46は、第1接続部73、第2接続部74、および、第3接続部75の少なくとも1つの電流が、予め定める値を超えると、過電流であると判定する。予め定める値は、電気モータ42に応じて適宜設定される。予め定める値に関する情報は、記憶部50に記憶される。
【0065】
予め定める条件は、電気モータ42の回転速度Sが、第2回転速度SX以上であることを含んでいてもよい。電気モータ42の回転速度Sが、第2回転速度SX以上であることは、第12条件である。好ましくは、予め定める条件は、電気モータ42の回転速度Sが、第2回転速度SX以上であることを含み、第2回転速度SXは、電気モータ42が第2回転速度SXで回転し、かつ、電気モータ42が人力駆動車10に推進力を付与している場合に、人力駆動車10の車速Vが時速3km以上、かつ、時速7km以下になるように設定される。好ましくは、第2回転速度SXは、電気モータ42が第2回転速度SXで回転する場合に発生する電圧が、電源36から電気モータ42に供給される電圧よりも小さくなるように設定される。
【0066】
予め定める条件が第12条件を含む場合、好ましくは、ドライブユニット40は、第2回転速度SXに関する情報を変更可能に記憶する第2記憶部80を備える。第2記憶部80は、例えば不揮発性メモリを含む。好ましくは、第2記憶部80は、記憶部50に含まれるが、記憶部50とは別体に形成されてもよい。好ましくは、制御部46は、ドライブユニット40の外部装置からの信号に応じて第2記憶部80に記憶される第2回転速度SXを更新可能に構成される。例えば、第2回転速度SXは、例えば、ドライブユニット40の製造時、ドライブユニット40の製造者からの出荷時、または、人力駆動車10の組み立て時などにおいて、第2記憶部80に記憶される。第2回転速度SXは、例えば、接続される電源36の直流電圧に応じて設定されてもよい。
【0067】
好ましくは、制御部46は、コイル48を短絡させた後、時間に応じて、コイル48の短絡を解除する。好ましくは、制御部46は、コイル48を短絡させて、短絡ブレーキを作動させた後、予め定める時間TXが経過すると、コイル48の短絡を解除して、短絡ブレーキを解除する。予め定める時間TXは、例えば、0.5ミリ秒以上100ミリ秒以下である。好ましくは、予め定める時間TXは、短絡ブレーキが作動した後に電気モータ42の回転エネルギが十分に低減されるまでの時間に応じて設定される。予め定める時間TXは、第1条件から第12条件ごとに異なる値が設定されていてもよく、第1条件から第12条件のうち少なくとも一部の条件において同一であってもよい。例えば、第9条件が満たされてコイル48を短絡させた場合における予め定める時間TX1は、第9条件以外の条件が満たされてコイル48を短絡させた場合における予め定める時間TX2よりも長い。例えば、予め定める時間TX1は、予め定める時間TX2の3倍以上であり、10倍以下である。
【0068】
予め定める条件は、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、第9条件、第10条件、および、第11条件の少なくとも1つを含む。予め定める条件は、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、第9条件、第10条件、および、第11条件のうちのいずれか2つ以上を含んでいてもよい。予め定める条件が、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、および、第10条件、の少なくとも1つを含む場合、好ましくは、予め定める条件は、第12条件も含む。本実施形態では、予め定める条件は、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、第9条件、第10条件、第11条件、および、第12条件の全てを含む。
【0069】
予め定める条件が、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、第9条件、第10条件、および、第11条件のうちの1つの条件のみを含み、かつ、第12条件を含まない場合、予め定める条件に含まれる1つの条件が満たされると、予め定める条件が満たされる。
【0070】
予め定める条件が、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、第9条件、第10条件、および、第11条件のうちのいずれか2つ以上の条件を含み、かつ、第12条件を含まない場合、予め定める条件に含まれる2つ以上の条件のうちの少なくとも1つの条件が満たされると、予め定める条件が満たされる。
【0071】
予め定める条件が、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、および、第10条件のうちの1つの条件と、第12条件とを含む場合、予め定める条件に含まれる第12条件以外の1つの条件が満たされた後、第12条件が満たされると、予め定める条件が満たされる。
【0072】
予め定める条件が、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、および、第10条件のうちのいずれか2つ以上の条件と、第12条件とを含む場合、予め定める条件に含まれる第12条件以外の2つ以上の条件のうちの少なくとも1つの条件が満たされた後、第12条件の条件が満たされると、予め定める条件が満たされる。予め定める条件が、第9条件を含む場合、第9条件が満たされると、予め定める条件が満たされる。予め定める条件が、第11条件を含む場合、第11条件が満たされると、予め定める条件が満たされる。
【0073】
制御部46は、予め定める条件が満たされると、第1スイッチング素子62、第3スイッチング素子66、および、第5スイッチング素子70を含む第1グループ44Aと、第2スイッチング素子64、第4スイッチング素子68、および、第6スイッチング素子72を含む第2グループ44Bと、の一方を導通状態とし、第1グループ44Aと、第2グループ44Bと、の他方を、非導通状態とする。
【0074】
制御部46は、第1グループ44Aと、第2グループ44Bと、の一方を導通状態にした後、第1グループ44Aと、第2グループ44Bと、の一方を非導通状態にする。例えば、制御部46は、第1グループ44Aと、第2グループ44Bと、の一方を導通状態にした後、時間に応じて、第1グループ44Aと、第2グループ44Bと、の一方を非導通状態にする。例えば、制御部46は、第1グループ44Aと、第2グループ44Bと、の一方を導通状態にした後、予め定める時間TXが経過すると、第1グループ44Aと、第2グループ44Bと、の一方を非導通状態にする。制御部46は、第1グループ44Aと、第2グループ44Bの一方を導通状態にした後、時間に応じて非導通状態にすることによって、電気モータ42を徐々に停止させる。制御部46は、第1グループ44Aと、第2グループ44Bとの両方を非導通状態にすることによって、駆動回路44Xを停止させる。
【0075】
例えば、制御部46は、第1グループ44Aと、第2グループ44Bと、の一方を導通状態にした後、電流検出部82によって第1端子52に流れる電流値のゼロクロスを検出すると、第1スイッチング素子62および第2スイッチング素子64のうち導通状態となっている一方を、非導通状態にし、電流検出部82によって第2端子54に流れる電流値のゼロクロスを検出すると、第3スイッチング素子66および第4スイッチング素子68のうち導通状態となっている一方を、非導通状態にし、電流検出部82によって第3接続部75に流れる電流値のゼロクロスを検出すると、第5スイッチング素子70および第6スイッチング素子72のうち導通状態となっている一方を、非導通状態にしてもよい。
【0076】
図4および
図5を参照して、スイッチング素子44を制御する処理について説明する。制御部46は、制御部46に電力が供給されると、処理を開始して
図4に示すフローチャートのステップS11に移行する。制御部46は、
図4のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS11からの処理を繰り返す。
【0077】
制御部46は、ステップS11において、電気モータ42が駆動しているか否かを判定する。制御部46は、電気モータ42が駆動していない場合、処理を終了する。制御部46は、電気モータ42が駆動している場合、ステップS12に移行する。
【0078】
制御部46は、ステップS12において、短絡ブレーキが作動中か否かを判定する。制御部46は、短絡ブレーキが作動中の場合、ステップS13に移行する。制御部46は、ステップS13において、予め定める時間TXが経過したか否かを判定する。制御部46は、例えば、短絡ブレーキの作動を開始してから予め定める時間TXが経過した場合、予め定める時間TXが経過したと判定する。制御部46は、予め定める時間TXが経過していない場合、処理を終了する。制御部46は、予め定める時間TXが経過している場合、ステップS14に移行する。制御部46は、ステップS14において、短絡ブレーキを解除して処理を終了する。
【0079】
制御部46は、ステップS12において、短絡ブレーキが作動中ではない場合、ステップS15に移行する。制御部46は、ステップS15において、電気モータ42が第2回転方向R2に回転しているか否かを判定する。制御部46は、電気モータ42が第2回転方向R2に回転している場合、ステップS16に移行する。制御部46は、ステップS16において、短絡ブレーキを作動させ、処理を終了する。
【0080】
制御部46は、ステップS15において、電気モータ42が第2回転方向R2に回転していない場合、ステップS17に移行する。制御部46は、ステップS17において、電気モータ42の過電流を検出するか否かを判定する。制御部46は、電気モータ42の過電流を検出する場合、ステップS16に移行する。制御部46は、ステップS16において、短絡ブレーキを作動させ、処理を終了する。
【0081】
制御部46は、ステップS17において、電気モータ42の過電流を検出しない場合、ステップS18に移行する。制御部46は、ステップS18において、センサ38にエラーが発生しているか否かを判定する。制御部46は、センサ38にエラーが発生している場合、ステップS19に移行する。
【0082】
制御部46は、ステップS18において、センサ38にエラーが発生していない場合、ステップS20に移行する。制御部46は、ステップS20において、アシスト停止条件が満たされるか否かを判定する。制御部46は、アシスト停止条件が満たされない場合、処理を終了する。制御部46は、アシスト停止条件が満たされる場合、ステップS21に移行する。ステップS20において、制御部46は、例えば、アシスト停止条件に含まれる第1アシスト停止条件、第2アシスト停止条件、第3アシスト停止条件、第4アシスト停止条件、第5アシスト停止条件、第6アシスト停止条件、第7アシスト停止条件、および、第8アシスト停止条件のいずれか1つが満たされると、アシスト停止条件が満たされると判定する。制御部46は、ステップS21において、駆動回路44Xの停止処理を実行し、ステップS22に移行する。制御部46は、ステップS21において、例えば、時間が経過するにつれて電気モータ42に供給する電流値が小さくなるように駆動回路44Xを制御する。
【0083】
制御部46は、ステップS22において、第1時間T1が経過したか否かを判定する。制御部46は、例えば、ステップS21において、駆動回路44Xの停止処理を実行してから第1時間T1が経過した場合、第1時間T1が経過したと判定する。制御部46は、第1時間T1が経過していない場合、再びステップS22の判定処理を実行する。制御部46は、第1時間T1が経過した場合、ステップS19に移行する。制御部46は、第1時間T1が経過するまで、時間が経過するにつれて電気モータ42に供給する電流値を小さくする。
【0084】
制御部46は、ステップS19において、電気モータ42の回転速度Sが第2回転速度SX以下か否かを判定する。制御部46は、電気モータ42の回転速度Sが第2回転速度SX以下ではない場合、ステップS16に移行する。制御部46は、ステップS16において、短絡ブレーキを作動させ、処理を終了する。制御部46は、ステップS19において、電気モータ42の回転速度Sが第2回転速度SX以下の場合ステップS23に移行する。制御部46は、ステップS23において、駆動回路44Xの停止処理を実行し、処理を終了する。ステップS23における駆動回路44Xの停止処理は、ステップS21における駆動回路44Xの停止処理と同様である。ステップS23における駆動回路44Xの停止処理は、ステップS21における駆動回路44Xの停止処理とは異なっていてもよい。例えば、制御部46は、ステップS23において、電気モータ42に供給する電流値を0mAにする。
【0085】
制御部46は、予め定める条件が満たされる場合、短絡ブレーキを用いて電気モータ42の駆動を停止する。このため、電気モータ42のコイル48を短絡することによって、電気モータ42を制動でき、かつ、電気モータ42の停止にともなう回生電流が電源36に流入することを抑制できる。短絡ブレーキは、電気モータ42の駆動に用いられるスイッチング素子44によって構成できるため、部品点数の増大を抑制できる。
図4および
図5のフローチャートに示す処理では、制御部46は、アシスト停止条件が満たされても、すぐに短絡ブレーキを作動させず、駆動回路44Xの停止処理を実行して、第12条件が満たされる場合にのみ短絡ブレーキを作動させる。このため、電気モータ42を急停止させる必要がある場合にのみ短絡ブレーキが選択的に作動され、アシスト停止条件が満たされるとすぐに短絡ブレーキを作動させる場合と比較して、人力駆動車10の乗り心地を向上できる。
【0086】
<変形例>
実施形態に関する説明は、本開示に従う人力駆動車用のドライブユニットが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に従う人力駆動車用のドライブユニットは、例えば以下に示される実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変形例において、実施形態の形態と共通する部分については、実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0087】
・
図6に示すように、電気モータ42は、ブラシ付きDCモータ42Aであってもよい。ブラシ付きDCモータ42Aは、複数のスイッチング素子44を備える。複数のスイッチング素子44は、第1スイッチング素子62A、第2スイッチング素子64A、第3スイッチング素子66A、および、第4スイッチング素子68Aを備える。第1スイッチング素子62A、第2スイッチング素子64A、第3スイッチング素子66A、および、第4スイッチング素子68Aは、駆動回路44Yを構成する。第1グループ44Aは、第1スイッチング素子62Aと、第3スイッチング素子66Aとを含む。第2グループ44Bは、第2スイッチング素子64Aと、第4スイッチング素子68Aとを含む。第1スイッチング素子62Aと、第4スイッチング素子68Aとを、導通状態とし、第2スイッチング素子64Aと、第3スイッチング素子66Aとを、非導通状態とすることによって、電気モータ42Aが第1回転方向R1に回転する。第1グループ44Aおよび第2グループ44Bの一方を導通状態とし、他方を非導通状態とすることによって、コイル48が短絡する。
【0088】
・第1コイル56、第2コイル58、および、第3コイル60は、
図7に示すようにデルタ結線されてもよい。
【0089】
・制御部46は、
図4および
図5の処理に代えて
図8の処理を実行してもよい。
図8を参照して、スイッチング素子44を制御する処理の変形例について説明する。制御部46は、制御部46に電力が供給されると、処理を開始して
図8に示すフローチャートのステップS31に移行する。制御部46は、
図8のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS31からの処理を繰り返す。
制御部46は、ステップS31において、予め定める条件が満たされるか否かを判定する。制御部46は、予め定める条件が満たされない場合、処理を終了する。制御部46は、予め定める条件が満たされる場合、ステップS32に移行する。制御部46は、ステップS32において、コイル48を短絡させるようにスイッチング素子44を制御し、ステップS33に移行する。制御部46は、ステップS33において、予め定める時間TXが経過したか否かを判定する。制御部46は、予め定める時間TXが経過していない場合、再びステップS33の処理を実行する。制御部46は、予め定める時間TXが経過した場合、ステップS34に移行する。制御部46は、ステップS34において、コイル48の短絡を解除するようにスイッチング素子44を制御し、処理を終了する。
【0090】
・
図8に示す変形例において、予め定める条件は、電気モータ42が第1回転方向R1とは反対の第2回転方向R2に回転することを含んでいてもよい。制御部46は、電気モータ42が第1回転方向R1とは反対の第2回転方向R2に回転する場合、スイッチング素子44を制御してコイル48を短絡させる。この変形例において、例えば、クランク12を後転させる場合に、短絡ブレーキを作動できる。
図8に示す変形例において、予め定める条件は、電気モータ42が第1回転方向R1とは反対の第2回転方向R2に回転することに加えて、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、第9条件、第10条件、および、第11条件の少なくとも1つを含んでいてもよい。
図8に示す変形例において、予め定める条件は、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、および、第10条件、の少なくとも1つを含む場合、好ましくは、予め定める条件は、第12条件も含む。
【0091】
・制御部46は、押し歩きモードにおいて電気モータ42を制御する場合は、予め定める条件は、第6条件、第7条件、第8条件、第9条件、第10条件、および、第11条件のうちの少なくとも1つを含む。制御部46が押し歩きモードにおいて電気モータ42を制御する場合、予め定める条件は、第6条件、第7条件、第8条件、第9条件、第10条件、および、第11条件に加えて、または、第6条件、第7条件、第8条件、第9条件、第10条件、および、第11条件の少なくとも1つに代えて、第13条件を含んでいてもよい。第13条件は、電気モータ42が駆動されている状態において、人力駆動車の車速Vが、予め定める速度VAよりも大きいことを含む。予め定める速度VAは、例えば時速6kmから時速10kmの範囲の値である。この場合、例えば下り坂において人力駆動車10の車速Vを抑制できる。
【0092】
・実施形態および実施形態の変形例において、予め定める条件は、電気モータ42の回転速度Sが、第3回転速度SY以上であることを含んでいてもよい。電気モータ42の回転速度Sが、第3回転速度SY以上であることは、第14条件である。第3回転速度SYは、電気モータ42が第3回転速度SYで回転し、かつ、電気モータ42が人力駆動車10に推進力を付与している場合に、人力駆動車10の車速Vが第1速度VXになるように設定される。予め定める条件が第14条件を含む場合、好ましくは、記憶部50は、第3回転速度SYに関する情報を変更可能に記憶する。好ましくは、制御部46は、ドライブユニット40の外部装置からの信号に応じて記憶部50に記憶される第3回転速度SYを更新可能に構成される。外部装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、または、スマートフォンなどの情報処理装置を含む。第3回転速度SYは、例えば、ドライブユニット40の製造時、ドライブユニット40の製造者からの出荷時、または、人力駆動車10の組み立て時などにおいて、記憶部50に記憶される。第3回転速度SYは、例えば、ドライブユニット40の出荷先の地域、または、人力駆動車10の出荷先の地域に対応する好適な値に設定される。予め定める条件が第14条件を含む場合、アシスト停止条件は、第9アシスト停止条件を含む。第9アシスト停止条件は、電気モータ42の回転速度Sが、第3回転速度SY以上であることを含む。
【0093】
・各実施形態およびその変形例において、予め定める条件は、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、第9条件、第10条件、第11条件、および、第14条件の少なくとも1つを含んでいてもよい。予め定める条件は、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、第9条件、第10条件、第11条件、および、第14条件のうちのいずれか2つ以上を含んでいてもよい。予め定める条件が、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、第10条件、および、第14条件の少なくとも1つを含む場合、好ましくは、予め定める条件は、第12条件も含む。予め定める条件が、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、第10条件、および、第14条件のうちの1つの条件と、第12条件とを含む場合、予め定める条件に含まれる第12条件以外の1つの条件が満たされた後、第12条件が満たされると、予め定める条件が満たされる。予め定める条件が、第1条件、第2条件、第3条件、第4条件、第5条件、第6条件、第7条件、第8条件、第10条件、および、第14条件のうちのいずれか2つ以上の条件と、第12条件とを含む場合、予め定める条件に含まれる第12条件以外の2つ以上の条件のうちの少なくとも1つの条件が満たされた後、第12条件の条件が満たされると、予め定める条件が満たされる。
【0094】
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【符号の説明】
【0095】
10…人力駆動車、12…クランク、36…電源、38…センサ、40…ドライブユニット、42…電気モータ、48…コイル、56…第1コイル、58…第2コイル、60…第3コイル、44…スイッチング素子、44A…第1グループ、44B…第2グループ、52…第1端子、54…第2端子、62…第1スイッチング素子、64…第2スイッチング素子、66…第3スイッチング素子、68…第4スイッチング素子、70…第5スイッチング素子、72…第6スイッチング素子、73…第1接続部、74…第2接続部、75…第3接続部、46…制御部、78…第1記憶部、80…第2記憶部、82…電流検出部。