(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-03
(45)【発行日】2024-07-11
(54)【発明の名称】回転飛翔体発射装置
(51)【国際特許分類】
A63H 27/14 20060101AFI20240704BHJP
F41F 7/00 20060101ALI20240704BHJP
A63H 27/127 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
A63H27/14 A
F41F7/00
A63H27/127 E
(21)【出願番号】P 2020098920
(22)【出願日】2020-05-07
【審査請求日】2023-04-25
(73)【特許権者】
【識別番号】520194216
【氏名又は名称】樋口 秀夫
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】樋口 秀夫
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-071146(JP,A)
【文献】特開2003-190648(JP,A)
【文献】実開昭52-138895(JP,U)
【文献】特開2003-284873(JP,A)
【文献】特表2006-511399(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0361238(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 27/00-27/32
F41F 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
触れ合わないように小さな離隔を設けて、支持体の上部一端に固定された一組のベアリングと、
該一組のベアリングと前記一組のベアリングと離間して前記支持体の上部一端に設けられたベアリングとの間に前記一組のベアリングを結んだ線に並行して設けられると共に、竹とんぼの軸部分に相当する回転飛翔体軸を回転させる円形ゴム紐を通す円形ゴム紐走路と、
前記一組のベアリングを固定している2本の軸に挟まれる領域の略中間から、前記一組のベアリングと離間して設けられた前記ベアリングに向けて、前記円形ゴム紐走路の少なくとも一部を切欠いて設けられた、前記回転飛翔体軸の下端部をセットする回転飛翔体軸セット穴と、
前記円形ゴム紐が
前記円形ゴム紐走路から離脱しないように
同円形ゴム紐走路の両端付近にアーチ型の円形ゴム紐離脱防止ガイド
と、を備え
る
回転飛翔体発射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、竹とんぼのような回転飛翔体の発射装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、竹とんぼのような回転飛翔体の発射装置としては、回転軸に巻いた紐を引いて回転飛翔させる方法と、よりをかけたゴムが戻ろうとする力を利用して回転飛翔させる方法が主なものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、竹とんぼのような回転飛翔体を発射させる装置としては、筒状の本体に飛翔体の軸を挿入し、飛翔体の軸に巻いた紐を引っ張って回転させ飛翔させる方法や箱状の本体等の内部でゴムによりをかけ、ゴムがよりをかける前の状態に戻ろうとする力を利用して回転させ、羽根部のみを飛翔させる方法が多く、従来の人の手のひらを擦り合わせて回転させる方法に比べ、外部筒等の摩擦により回転速度の低下が懸念される。
また、よりをかけたゴムでは高速回転を生み出すのに限界があり、発射のために毎回紐を巻いたりゴムによりをかけなければならない欠点がある。
本発明は、以上のような欠点をなくすためになされたものである。
【問題を解決する手段】
【0005】
図1は本発明の回転飛翔体発射装置の斜視図であり、この回転飛翔体発射装置について以下説明する。
【0006】
支持体(1)の上端にベアリング(2)(3)を設置し、回転飛翔体軸セット穴(4)を設け、その横にもう一個のベアリング(5)を設置し、円形ゴム紐走路(6)、円形ゴム紐離脱防止ガイド(7)(8)を設け、回転飛翔体軸(10)をセットし、円形ゴム紐(9)を円形ゴム紐走路(6)に挿入して引張るだけで、羽根と軸が一体の竹とんぼのような回転飛翔体を、従来のものに比べ簡易な機構により発射する装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、竹とんぼのような回転飛翔体軸(10)を回転飛翔体軸セット穴(4)に入れ円形ゴム紐走路(6)に円形ゴム紐(9)を挿入し、円形ゴム紐(9)を引くことにより、
回転飛翔体軸(10)にダイナミックな回転が伝わり、円形ゴム紐(9)の末端が、セットされた回転飛翔体軸(10)を通り過ぎた瞬間に、ベアリング(2)(3)と円形ゴム紐(9)により、高速回転しながら拘束されていた飛翔体回転軸(10)が解放されることにより勢いよく飛翔する。
更に円形ゴム紐(9)を挟んで回転飛翔体軸(10)の反対側に設置しているベアリング(5)により円形ゴム紐(9)にかかる引張り抵抗を軽減できる。
また、円形ゴム紐(9)は回転を伝えるため、回転飛翔体軸(10)に接し回転を増しながら通過するだけなので従来の紐を巻くものやゴムによりをかけるものと比べ、発射までの動作が短縮できた。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
支持体(1)上部の一端に、ベアリング(2)(3)を設置する軸を設け、その2本の軸の中間あたりからベアリング(5)設置位置方向に回転飛翔体軸セット穴(4)を設ける。
ベアリング(2)(3)を固定する。
円形ゴム紐走路(6)をベアリング(2)(3)とベアリング(5)の間に、ベアリング(2)とベアリング(3)を結んだ線に並行する半円状の溝を構築する。
ベアリング(5)を設置する軸を設け、ベアリング(5)を固定する。
円形ゴム紐(9)を挿入する円形ゴム紐走路(6)の両端に、アーチ型の円形ゴム紐離脱防止ガイド(7)(8)を取り付ける。
円形ゴム紐(9)の一端を鋭角にカットし、挿入しやすいように整える。
本発明は、以上のような構造である。
この装置を使用するときは、竹とんぼのような回転飛翔体軸(10)を回転飛翔体軸セット穴に入れ、円形ゴム紐(9)を円形ゴム紐走路(6)の一端から挿入し、円形ゴム紐(9)の先端を円形ゴム紐走路(6)の先まで出し、円形ゴム紐(9)の先端を掴んで引くだけの簡単な方法により簡単に発射できる装置になった。
また、円形ゴム紐(9)を逆方向から挿入すれば逆回転も簡単に可能となる。
【符号の説明】
【0010】
1 支持体
2 ベアリング
3 ベアリング
4 回転飛翔体軸セット穴
5 ベアリング
6 円形ゴム紐走路
7 円形ゴム紐離脱防止ガイド
8 円形ゴム紐離脱防止ガイド
9 円形ゴム紐
10 回転飛翔体軸