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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-03
(45)【発行日】2024-07-11
(54)【発明の名称】クリーナ
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/00 20060101AFI20240704BHJP
   A47L 5/24 20060101ALI20240704BHJP
   A47L 9/22 20060101ALI20240704BHJP
   F04D 29/66 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
A47L9/00 H
A47L5/24
A47L9/22
F04D29/66 G
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020112145
(22)【出願日】2020-06-29
(65)【公開番号】P2022011174
(43)【公開日】2022-01-17
【審査請求日】2023-03-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩上 潤一
【審査官】宮部 愛子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2007/0243087(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第10221443(DE,A1)
【文献】米国特許第07596829(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2019/0045991(US,A1)
【文献】国際公開第2014/162773(WO,A1)
【文献】特表2003-520158(JP,A)
【文献】特開2006-136187(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105595914(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、前記モータが発生する回転力により前後方向に延伸する回転軸を中心に回転するファンと、前記モータ及びファンを収容するモータケースと、を有するモータアセンブリと、
前記モータアセンブリの周囲に配置されるカバーと、
前記ファンからの空気の少なくとも一部を前記カバーの外面にガイドするガイド部と、
前記ガイド部によりガイドされた空気の少なくとも一部を前記カバーの外面において前記回転軸の周方向にガイドするリブと、を備え、
前記モータケースの前端部に吸気口が設けられ、前記モータケースの後端部に排気口が設けられ、
前記カバーは、第1筒部と前記第1筒部の前端部に接続され吸込口を有する前板部とを有する第1カバーと、少なくとも一部が前記第1カバーよりも後方側に配置され前記第1カバーに着脱可能であり前記第1筒部よりも前記回転軸の径方向内側に配置される第2筒部と前記第2筒部の後端部に接続される後板部とを有する第2カバーと、を含み、
前記第1カバーと前記第2カバーとにより、前記モータアセンブリが配置される内部空間が形成され、
前記第1カバーと前記第2カバーとは、径方向内側を向く前記第1筒部の内面と、径方向外側を向く前記第2筒部の外面の少なくとも一部とが対向するように接続され、
前記ガイド部は、前記モータケースの外面及び前記モータケースの外面と対向する前記第2筒部の内面と、前記前板部の後面と、を含み、
前記リブは、前記第1筒部の内面又は前記第2筒部の外面に固定されることにより、前記第1筒部の内面と前記第2筒部の外面との間に配置され、
前記ファンの回転により前記吸込口に吸い込まれた空気は、前記吸気口から前記モータケースの内部空間に流入した後、前記排気口を介して前記モータケースよりも後方側に排出され、前記後板部の前面に当たった後、前記モータケースの外面と前記第2筒部の内面との間を前方側に流れ、前記前板部の後面に当たった後、前記第2筒部の外面の前方側の端部から、前記第1筒部の内面と前記第2筒部の外面との間に流入して、前記リブにガイドされる、
クリーナ。
【請求項2】
前記リブは、前記カバーの外面に接続される内端部と、前記内端部よりも前記回転軸の径方向外側に配置される外端部とを有することを特徴とする、
請求項1に記載のクリーナ。
【請求項3】
前記リブは、前記回転軸の周方向に延伸する周方向リブ部と、前記回転軸の軸方向に延伸し前記カバーの外面にガイドされた空気を前記周方向リブ部の一端部にガイドする流入口リブ部と、前記回転軸の軸方向に延伸し前記周方向リブ部の他端部からの空気を前記カバーの外面の外側にガイドする流出口リブ部とを含むことを特徴とする、
請求項1又は請求項2に記載のクリーナ。
【請求項4】
前記リブは、第1リブと、第2リブとを含み、
前記第1リブの前記周方向リブ部と前記第2リブの前記周方向リブ部とは、前記回転軸の軸方向に間隔をあけて配置され、
前記第1リブの前記周方向リブ部と前記第2リブの前記周方向リブ部の一部とは、前記軸方向において互いにオーバーラップし、
前記第1リブの前記周方向リブ部と前記第2リブの前記周方向リブ部の一部との間に、空気の流路が設けられることを特徴とする、
請求項3に記載のクリーナ。
【請求項5】
前記第1リブの前記流入口リブ部と前記第2リブの前記流入口リブ部とは、前記回転軸の周方向において異なる位置に配置され、
前記第1リブの前記流入口リブ部と前記第2リブの前記流入口リブ部との間に、前記ガイド部からの空気が流入する流入口が設けられることを特徴とする、
請求項4に記載のクリーナ。
【請求項6】
前記第1リブの前記流出口リブ部と前記第2リブの前記流出口リブ部とは、前記回転軸の周方向において異なる位置に配置され、
前記第1リブの前記流出口リブ部と前記第2リブの前記流出口リブ部との間に、前記リブを通過した空気が流出する流出口が設けられることを特徴とする、
請求項5に記載のクリーナ。
【請求項7】
前記リブは、第3リブを含み、
前記流路は、前記軸方向に少なくとも2つ設けられ、
前記流入口及び前記流出口のそれぞれは、前記周方向に少なくとも2つ設けられることを特徴とする、
請求項6に記載のクリーナ。
【請求項8】
前記リブは、前記第2筒部の外面に固定されることを特徴とする、
請求項1に記載のクリーナ。
【請求項9】
前記カバーと前記モータケースの少なくとも一部との間に配置される弾性部材を備えることを特徴とする、
請求項8に記載のクリーナ。
【請求項10】
前記弾性部材は、第1弾性部材と、第2弾性部材とを含み、
前記第1弾性部材の少なくとも一部は、前記モータケースよりも前記回転軸の軸方向一方側に配置され、
前記第2弾性部材の少なくとも一部は、前記モータケースよりも軸方向他方側に配置されることを特徴とする、
請求項9に記載のクリーナ。
【請求項11】
前記モータケースは、前記ファンよりも軸方向一方側に配置されるファンカバー部を有し、
前記カバーは、前記ファンカバー部の表面の少なくとも一部と対向する対向面を有し、
前記第1弾性部材は、前記ファンカバー部の表面と前記カバーの対向面との間に配置されることを特徴とする、
請求項10に記載のクリーナ。
【請求項12】
前記第1弾性部材は、前記吸込口を囲むリング状であることを特徴とする、
請求項11に記載のクリーナ。
【請求項13】
前記カバーは、前記モータケースよりも軸方向他方側に設けられる開口を有し、
前記第2弾性部材は、前記開口を塞いだ状態で、前記モータケースの少なくとも一部に接続されることを特徴とする、
請求項10から請求項12のいずれか一項に記載のクリーナ。
【請求項14】
前記モータケースは、前記回転軸を囲むように配置される筒部と、前記筒部の外面よりも前記回転軸の径方向外側に配置される脚部と、を有し、
前記第2弾性部材は、前記脚部に接続されることを特徴とする、
請求項13に記載のクリーナ。
【請求項15】
前記モータアセンブリは、前記モータケースの少なくとも一部よりも軸方向他方側に配置される制御基板を有し、
前記第2弾性部材は、前記制御基板に接続されるケーブルが配置される支持孔を有することを特徴とする、
請求項13又は請求項14に記載のクリーナ。
【請求項16】
前記弾性部材と前記カバーとは一体成型されることを特徴とする、
請求項9から請求項15のいずれか一項に記載のクリーナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、クリーナに関する。
【背景技術】
【0002】
クリーナは、モータ及びモータが発生する回転力により回転するファンを備える。ファンが回転することにより、クリーナの吸込口から空気が塵埃とともに吸い込まれる。吸込口から吸い込まれた空気は、クリーナの内部空間を流通した後、排気口から排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-047669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
クリーナから騒音が発生すると、クリーナの使用者及び周囲の者に不快感を与える。
【0005】
本開示は、騒音の発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従えば、モータ及び前記モータが発生する回転力により回転軸を中心に回転するファンを有するモータアセンブリと、前記モータアセンブリの周囲に配置されるカバーと、前記ファンからの空気の少なくとも一部を前記カバーの外面にガイドするガイド部と、前記ガイド部によりガイドされた空気の少なくとも一部を前記カバーの外面において前記回転軸の周方向にガイドするリブと、を備えることを特徴とする、クリーナが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、騒音の発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係るクリーナを示す斜視図である。
図2図2は、実施形態に係るクリーナを示す側面図である。
図3図3は、実施形態に係るクリーナを示す断面図である。
図4図4は、実施形態に係る駆動ユニットを示す前方からの斜視図である。
図5図5は、実施形態に係る駆動ユニットを示す後方からの斜視図である。
図6図6は、実施形態に係る駆動ユニットを示す前方からの分解斜視図である。
図7図7は、実施形態に係る駆動ユニットを示す後方からの分解斜視図である。
図8図8は、実施形態に係る駆動ユニットを示す断面図である。
図9図9は、実施形態に係る第1カバーを前方から見た図である。
図10図10は、実施形態に係る第1カバーを後方から見た図である。
図11図11は、実施形態に係る駆動ユニットの組立方法を説明するためのモータアセンブリと第2弾性部材と第2カバーとを示す前方からの斜視図である。
図12図12は、実施形態に係る駆動ユニットの組立方法を説明するためのモータアセンブリと第2弾性部材と第2カバーとを示す後方からの斜視図である。
図13図13は、実施形態に係るモータアセンブリを保持する第2カバーを右前方から見た図である。
図14図14は、実施形態に係るモータアセンブリを保持する第2カバーを左前方から見た図である。
図15図15は、実施形態に係るモータアセンブリを保持する第2カバーを右方から見た図である。
図16図16は、実施形態に係るモータアセンブリを保持する第2カバーを左方から見た図である。
図17図17は、実施形態に係るモータアセンブリを保持する第2カバーを前方から見た図である。
図18図18は、実施形態に係るモータアセンブリを保持する第2カバーを後方から見た図である。
図19図19は、実施形態に係る駆動ユニットにおける空気の流れを説明するための模式図である。
図20図20は、その他の実施形態に係る駆動ユニットを示す模式図である。
図21図21は、その他の実施形態に係る駆動ユニットを示す模式図である。
図22図22は、その他の実施形態に係る駆動ユニットを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
実施形態においては、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、及び「下」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、クリーナ1の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
【0011】
[クリーナの概要]
図1は、実施形態に係るクリーナ1を示す斜視図である。図2は、実施形態に係るクリーナ1を示す側面図である。図3は、実施形態に係るクリーナ1を示す断面図である。
【0012】
クリーナ1は、ハウジング2と、駆動ユニット3と、バッテリ装着部4と、コントローラ100とを備える。
【0013】
ハウジング2は、駆動ユニット3を収容する。ハウジング2は、前ハウジング21と、後ハウジング22とを含む。前ハウジング21は、開口21Mを有する。開口21Mは、前ハウジング21の後部に設けられる。後ハウジング22の前部は、前ハウジング21の開口21Mに挿入される。後ハウジング22の前部が開口21Mに挿入されることによって、前ハウジング21と後ハウジング22とが接続される。前ハウジング21と後ハウジング22とは、着脱可能である。
【0014】
前ハウジング21は、吸込口5を有する。前ハウジング21は、連結パイプ部21Pを有する。連結パイプ部21Pは、前ハウジング21の前部に配置される。吸込口5は、連結パイプ部21Pの前端部に設けられる。吸込口5は、前ハウジング21の内部空間と外部空間とを接続する。
【0015】
吸込パイプ(不図示)の基端部が吸込口5に挿入される。吸込パイプの先端部に吸込ノズル(不図示)が連結される。連結パイプ部21Pにロック部21Lが設けられる。ロック部21Lは、連結パイプ部21Pと吸込パイプとを固定する。吸込パイプの一部に凹部が設けられる。図3に示すように、ロック部21Lは、フック部21Fを有する。フック部21Fが吸込パイプの凹部に掛けられることにより、連結パイプ部21Pと吸込パイプとが固定される。ロック部21Lによる固定が解除されることにより、吸込パイプは、連結パイプ部21Pから外れることができる。吸込パイプは、連結パイプ部21Pに着脱可能である。
【0016】
後ハウジング22は、排気口6を有する。後ハウジング22は、左ハウジング22Lと、右ハウジング22Rとを含む。左ハウジング22Lは、右ハウジング22Rよりも左方に配置される。左ハウジング22Lと右ハウジング22Rとは、複数のねじ22Sにより固定される。排気口6は、左ハウジング22L及び右ハウジング22Rのそれぞれに設けられる。排気口6は、後ハウジング22の内部空間と外部空間とを接続する。
【0017】
図3に示すように、駆動ユニット3は、後ハウジング22の内部空間に配置される。駆動ユニット3は、モータアセンブリ8と、カバー9とを有する。
【0018】
モータアセンブリ8は、モータ10と、ファン11と、モータケース12と、制御基板13とを有する。モータ10は、ファン11を回転させる回転力を発生する。ファン11は、モータ10が発生する回転力により回転する。モータケース12は、モータ10及びファン11を収容する。制御基板13は、モータ10を制御する制御信号を出力する。制御基板13は、例えば電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)を有する。
【0019】
カバー9は、モータアセンブリ8の周囲に配置される。カバー9は、モータアセンブリ8を収容する。
【0020】
後ハウジング22は、ハンドル14を有する。ハンドル14は、クリーナ1の使用者に握られる。モード切換ボタン15、駆動ボタン16、及び表示部17が、ハンドル14に設けられる。モード切換ボタン15及び駆動ボタン16は、使用者に操作される。使用者は、ハンドル14を握った状態で、モード切換ボタン15及び駆動ボタン16を操作することができる。
【0021】
バッテリ装着部4は、ハウジング2の後部の下部に配置される。バッテリ装着部4にバッテリ7が装着される。バッテリ7は、バッテリ装着部4に着脱可能である。
【0022】
バッテリ7は、クリーナ1の電源として機能する。バッテリ7は、バッテリ装着部4に装着された状態で、クリーナ1に電力を供給する。モータ10は、バッテリ7から供給される電力により駆動する。コントローラ100は、バッテリ7から供給される電力により作動する。バッテリ7は、種々の電気機器の電源として使用可能な汎用バッテリである。バッテリ7は、電動工具の電源として使用可能である。バッテリ7は、電動工具以外の電気機器の電源として使用可能である。バッテリ7は、実施形態に係るクリーナ1とは別のクリーナの電源として使用可能である。バッテリ7は、リチウムイオンバッテリを含む。バッテリ7は、充電可能な充電式バッテリである。バッテリ装着部4は、電動工具のバッテリ装着部と同等の構造を有する。
【0023】
クリーナ1の使用者は、バッテリ装着部4にバッテリ7を装着する作業及びバッテリ装着部4からバッテリ7を外す作業を実施することができる。バッテリ装着部4は、ガイド部材と、本体端子とを有する。バッテリ7は、バッテリ端子を有する。バッテリ装着部4のガイド部材は、バッテリ7をガイドする。バッテリ装着部4の本体端子は、バッテリ7のバッテリ端子と接続される。使用者は、バッテリ7を後方からバッテリ装着部4に挿入することにより、バッテリ7をバッテリ装着部4に装着することができる。バッテリ7は、ガイド部材にガイドされながらバッテリ装着部4に挿入される。バッテリ7がバッテリ装着部4に装着されることにより、バッテリ7のバッテリ端子とバッテリ装着部4の本体端子とが電気的に接続される。バッテリ7は、固定解除ボタンを有する。クリーナ1の使用者は、バッテリ7の固定解除ボタンを操作して、バッテリ7を後方に移動することにより、バッテリ装着部4からバッテリ7を外すことができる。
【0024】
コントローラ100は、クリーナ1に搭載されている電子機器を制御する。コントローラ100は、制御基板13を介してモータ10を制御する。コントローラ100は、バッテリ7からモータ10に供給される駆動電流を制御する。コントローラ100は、後ハウジング22に収容される。コントローラ100は、複数の電子部品が実装された基板を含む。基板に実装される電子部品として、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ、ROM(Read Only Memory)又はストレージのような不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリ、及び抵抗が例示される。
【0025】
図3に示すように、クリーナ1は、フィルタ19を支持する支持部材18を有する。支持部材18は、複数の線状部材により構成される。支持部材18は、前ハウジング21の内部空間に配置される。フィルタ19は、塵埃を捕集する。フィルタ19は、支持部材18の周囲に配置される。支持部材18及びフィルタ19は、前ハウジング21の内部空間において、吸込口5と駆動ユニット3との間に配置される。
【0026】
後ハウジング22の内部空間に吸音部材20が配置される。吸音部材20は、排気口6に対向するように配置される。吸音部材20は、連続気泡の多孔質部材である。吸音部材20は、空気を伝播する音を吸収して、騒音の発生を抑制する。クリーナ1が発生する騒音として、空気の流通により発生する風切音、及びファン11の回転により発生するNZ音が例示される。
【0027】
クリーナ1は、ハンドル14を使用者に握られた状態でクリーニング作業を実施可能なハンディクリーナである。モータ10が停止しているときに駆動ボタン16が操作されると、モータ10の駆動が開始される。モータ10が駆動すると、ファン11が回転する。ファン11が回転することにより、吸込口5において吸込力が発生する。吸込口5において吸込力が発生することにより、ハウジング2の外部空間の空気は、塵埃とともに吸込口5に吸い込まれる。吸込口5から吸い込まれた空気は、前ハウジング21の内部空間に流入する。前ハウジング21の内部空間に流入した空気は、フィルタ19を通過する。フィルタ19は、空気に含まれる塵埃を捕集する。フィルタ19を通過した空気は、駆動ユニット3を通過した後、排気口6からハウジング2の外部空間に排出される。モータ10が駆動しているときにモード切換ボタン15が操作されると、モータ10の回転数が4段階で調整される。モータ10が駆動しているときにモード切換ボタン15が1回操作されると、モータ10の回転数は第1の回転数から第2の回転数に変更される。モード切換ボタン15が更に1回操作されると、モータ10の回転数は第2の回転数から第3の回転数に変更される。モード切換ボタン15が更に1回操作されると、モータ10の回転数は第3の回転数から第4の回転数に変更される。モード切換ボタン15が更に1回操作されると、モータ10の回転数は第1の回転数に戻る。モータ10の回転数が変更されることにより、吸込口5における吸引力が変更される。モータ10が駆動しているときに駆動ボタン16が操作されると、モータ10が停止する。
【0028】
表示部17は、4つの発光部を有する。発光部として、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が例示される。モータ10が第1の回転数で駆動しているとき、1つの発光部が点灯する。モータ10が第2の回転数で駆動しているとき、2つの発光部が点灯する。モータ10が第3の回転数で駆動しているとき、3つの発光部が点灯する。モータ10が第4の回転数で駆動しているとき、4つの発光部が点灯する。モータ10が停止しているとき、4つの発光部が消灯する。
【0029】
[ファンの回転軸]
ファン11は、モータ10が発生する回転力により回転軸AXを中心に回転する。以下の説明において、回転軸AXの放射方向を適宜、径方向、と称する。回転軸AXを周回する方向を適宜、周方向又は回転方向、と称する。回転軸AXと平行な方向を適宜、軸方向、と称する。
【0030】
径方向において、回転軸AXに近い位置又は接近する方向を適宜、径方向内側、と称し、回転軸AXから遠い位置又は離隔する方向を適宜、径方向外側、と称する。周方向の一方側の位置又は一方側の方向を適宜、周方向一方側、と称し、周方向の他方側の位置又は他方側の方向を適宜、周方向他方側、と称する。軸方向の一方側の位置又は一方側の方向を適宜、軸方向一方側、と称し、軸方向の他方側の位置又は他方側の方向を適宜、軸方向他方側、と称する。
【0031】
実施形態において、回転軸AXは、前後方向に延伸する。軸方向一方側は、前方側である。軸方向他方側は、後方側である。
【0032】
[駆動ユニット]
図4は、実施形態に係る駆動ユニット3を示す前方からの斜視図である。図5は、実施形態に係る駆動ユニット3を示す後方からの斜視図である。図6は、実施形態に係る駆動ユニット3を示す前方からの分解斜視図である。図7は、実施形態に係る駆動ユニット3を示す後方からの分解斜視図である。図8は、実施形態に係る駆動ユニット3を示す断面図である。駆動ユニット3は、モータアセンブリ8と、カバー9と、リブ50と、ガイド部70と、弾性部材60とを有する。
【0033】
<モータアセンブリ>
図6図7、及び図8に示すように、モータアセンブリ8は、モータ10と、ファン11と、モータケース12と、制御基板13とを有する。
【0034】
モータ10は、ファン11を回転させる回転力を発生する。モータ10は、インナロータ型である。モータ10は、筒状のステータ10Sと、ステータ10Sの内側に配置されるロータとを有する。ロータにロータシャフト10Rが固定される。ロータシャフト10Rの前部は、ステータ10Sから前方側に突出する。ファン11は、ロータシャフト10Rの前部に固定される。
【0035】
ファン11は、モータ10よりも前方側に配置される。ファン11は、モータ10が発生する回転力により回転軸AXを中心に回転する。ファン11は、遠心ファンである。ファン11が回転すると、ファン11よりも前方側の空気がファン11に吸引される。ファン11に吸引された空気は、ファン11から径方向外側に排出される。
【0036】
モータケース12は、モータ10及びファン11を収容する。モータケース12は、筒部23と、ファンカバー部24と、支持部25と、脚部26とを有する。
【0037】
筒部23は、回転軸AXを囲むように配置される。ファンカバー部24は、ファン11よりも前方側に配置される。ファンカバー部24は、筒部23の前端部に配置される。
【0038】
支持部25は、モータ10及び制御基板13を支持する。支持部25は、筒部25Aと、後板部25Bと、突出部25Cとを有する。筒部25Aは、ステータ10Sの周囲に配置される。後板部25Bは、筒部25Aの後端部に接続される。突出部25Cは、後板部25Bの後面よりも後方に突出する。筒部25Aは、ステータ10Sを固定する。ステータ10Sの前端部にベース板10Bが固定される。ベース板10Bは、実質的に円板状である。ベース板10Bの中央部に、ロータシャフト10Rが配置される孔が形成される。ファン11は、ベース板10Bよりも前方側に配置される。ベース板10Bの周縁部は、筒部23に固定される。ステータ10Sは、ベース板10Bを介して筒部23に固定される。
【0039】
脚部26は、後板部25Bよりも後方側に配置される。脚部26は、支持部25に固定される。脚部26は、2つ設けられる。2つの脚部26は、径方向において対向する位置に配置される。脚部26は、筒部23の外面23Sよりも径方向外側に配置される。
【0040】
モータケース12は、吸気口27及び排気口28を有する。吸気口27は、モータケース12の前方側の端部に設けられる。排気口28は、吸気口27よりも後方側に設けられる。実施形態において、吸気口27は、ファンカバー部24の中央部に設けられる。排気口28は、筒部23の後端部と筒部25Aの外面との間に設けられる。ファン11からの空気は、排気口28を介してモータケース12よりも後方側に排出される。
【0041】
制御基板13は、モータ10を制御する制御信号を出力する。制御基板13は、後板部25Bよりも後方側に配置される。制御基板13は、支持部25の後板部25Bと対向するように配置される。制御基板13は、支持部25の突出部25Cに支持される。制御基板13は、2つの脚部26の間に配置される。
【0042】
<カバー>
カバー9は、モータアセンブリ8の周囲に配置される。カバー9は、モータアセンブリ8を収容する。図3に示すように、カバー9は、ハウジング2に固定される。
【0043】
カバー9は、第1カバー31と、第2カバー32とを含む。第2カバー32の少なくとも一部は、第1カバー31よりも後方側に配置される。第1カバー31と第2カバー32とは接続される。第2カバー32は、第1カバー31に着脱可能である。第1カバー31と第2カバー32とにより、モータアセンブリ8が配置されるカバー9の内部空間が形成される。
【0044】
図9は、実施形態に係る第1カバー31を前方から見た図である。図10は、実施形態に係る第1カバー31を後方から見た図である。図4図5図6図7図8図9、及び図10に示すように、第1カバー31は、第1筒部33と、前板部34と、吸込口35と、整流部36と、第1突起部37と、第2突起部38とを有する。
【0045】
第1筒部33は、実質的に円筒状である。第1筒部33は、回転軸AXを囲むように配置される。第1筒部33は、外面33Sと、内面33Tとを有する。外面33S及び内面33Tのそれぞれは、回転軸AXを囲むように配置される。外面33Sは、径方向外側を向く。内面33Tは、径方向内側を向く。
【0046】
前板部34は、第1筒部33の前端部に接続される。前板部34の外形は、実質的に円形状である。前板部34は、前面34Fと、後面34Rとを有する。前面34Fは、前方側を向く。後面34Rは、後方側を向く。
【0047】
吸込口35は、前板部34の中央部に設けられる。吸込口35は、前板部34の前面34Fと後面34Rとを繋ぐ貫通孔を含む。
【0048】
前板部34の前面34Fに、第1リング部34Aと、第2リング部34Bと、第3リング部34Cと、複数のリブ部34Dとが設けられる。第1リング部34A、第2リング部34B、第3リング部34C、及びリブ部34Dのそれぞれは、前面34Fから前方に突出する。第1リング部34Aは、吸込口35を囲むように配置される。第2リング部34Bは、第1リング部34Aを囲むように配置される。第3リング部34Cは、第2リング部34Bを囲むように配置される。複数のリブ部34Dは、周方向に間隔をあけて配置される。リブ部34Dは、径方向に延伸する。リブ部34Dは、第1リング部34A、第2リング部34B、及び第3リング部34Cのそれぞれに接続される。第1リング部34Aの前端部、第2リング部34Bの前端部、及び第3リング部34Cの前端部は、リブ部34Dの前端部よりも前方に配置される。
【0049】
整流部36は、吸込口35の内側に配置される。整流部36は、吸込口35に吸い込まれる空気をガイドする。整流部36は、第4リング部36Aと、第5リング部36Bと、第6リング部36Cと、複数のリブ部36Dとを含む。第4リング部36Aの前端部、第5リング部36Bの前端部、第6リング部36Cの前端部、及びリブ部36Dの前端部は、前面34Fよりも前方に配置される。第4リング部36Aは、吸込口35の中央部に配置される。第5リング部36Bは、第4リング部36Aを囲むように配置される。第6リング部36Cは、第5リング部36Bを囲むように配置される。複数のリブ部36Dは、周方向に間隔をあけて配置される。リブ部36Dは、径方向に延伸する。リブ部36Dは、第4リング部36A、第5リング部36B、及び第6リング部36Cのそれぞれに接続される。第6リング部36Cは、吸込口35の外形を規定する。第6リング部36Cは、前板部34に固定される。第4リング部36A及び第5リング部36Bは、リブ部36Dを介して第6リング部36Cに固定される。
【0050】
第1突起部37は、第1筒部33の外面33Sに設けられる。第1突起部37は、外面33Sから径方向外側に突出する。第1突起部37は、周方向に間隔をあけて4つ設けられる。第1突起部37は、軸方向に2つ設けられる。すなわち、第1突起部37は、外面33Sに8つ設けられる。
【0051】
第2突起部38は、第1筒部33の外面33Sに設けられる。第2突起部38は、外面33Sから径方向外側に突出する。第2突起部38は、外面33Sの上部に1つ設けられる。
【0052】
前板部34に複数のねじ用開口39が設けられる。実施形態において、ねじ用開口39は、4つ設けられる。
【0053】
第1筒部33と、前板部34と、整流部36と、第1突起部37と、第2突起部38とは、一体である。第1カバー31は、インサート成形により形成される。第1カバー31の基材は、合成樹脂である。合成樹脂として、ポリプロピレン樹脂が例示される。基材を覆う被覆材は、エラストマーである。エラストマーとして、合成ゴムが例示される。
【0054】
実施形態において、外面33S、第1リング部34A、第2リング部34B、第3リング部34C、リブ部34D、第1突起部37、及び第2突起部38は、エラストマー製である。内面33T、及び整流部36は、合成樹脂製である。
【0055】
図3に示すように、後ハウジング22は、カバー9よりも前方側に配置されるリング部22Cを有する。リング部22Cは、後ハウジング22の内面に固定される。リング部22Cの後面は、第1リング部34Aの前面、第2リング部34Bの前面、及び第3リング部34Cの前面と接触する。リング部22Cの後面と、第1リング部34Aの前面、第2リング部34Bの前面、及び第3リング部34Cの前面とが接触することにより、カバー9とハウジング2とが位置決めされる。
【0056】
第1突起部37は、後ハウジング22の内面に接触する。第1突起部37が後ハウジング22の内面に接触することにより、カバー9とハウジング2とが位置決めされる。
【0057】
第2突起部38は、後ハウジング22の内面に接触する。第2突起部38が後ハウジング22の内面の少なくとも一部に接触することにより、カバー9とハウジング2とが位置決めされる。
【0058】
後ハウジング22に接触する第1リング部34A、第2リング部34B、第3リング部34C、第1突起部37、及び第2突起部38のそれぞれは、弾性変形する。これにより、駆動ユニット3で発生した振動がハウジング2に伝達されることが抑制される。
【0059】
図4図5図6図7、及び図8に示すように、第2カバー32は、第2筒部41と、後板部42と、開口43と、ねじ孔45を有するねじボス44と、ピン46を支持する支持部47と、第3突起部48と、第4突起部49とを有する。
【0060】
第2筒部41は、実質的に円筒状である。第2筒部41は、回転軸AXを囲むように配置される。第2筒部41は、外面41Sと、内面41Tとを有する。外面41S及び内面41Tのそれぞれは、回転軸AXを囲むように配置される。外面41Sは、径方向外側を向く。内面41Tは、径方向内側を向く。実施形態において、第2筒部41の後部の内径は、後方に向かって小さくなる。
【0061】
後板部42は、第2筒部41の後端部に接続される。後板部42の外形は、実質的に円形状である。後板部42は、前面42Fと、後面42Rとを有する。前面42Fは、前方側を向く。後面42Rは、後方側を向く。
【0062】
開口43は、後板部42の一部に設けられる。開口43は、後板部42の前面42Fと後面42Rとを繋ぐ貫通孔を含む。
【0063】
ねじボス44は、第2カバー32の前部に複数設けられる。実施形態において、ねじボス44は、4つ設けられる。複数のねじボス44のそれぞれにねじ孔45が設けられる。
【0064】
支持部47は、ピン46を支持する。ピン46は、ゴム製である。支持部47は、第2筒部41の内面41Tに設けられた凹部を含む。支持部47は、周方向に間隔をあけて4つ設けられる。ピン46は、4つの支持部47のそれぞれに支持される。4つのピン46は、モータケース12の筒部23の外面23Sに接触する。4つのピン46により、第2カバー32とモータケース12とが位置決めされる。
【0065】
第3突起部48は、後板部42の後面42Rの上部から後方に突出する。第3突起部48は、2つ設けられる。2つの第3突起部48は、左右方向に配置される。図3に示すように、第3突起部48は、吸音部材20に接触する。左方側の第3突起部48は、左ハウジング22Lの排気口6に配置される吸音部材20を支持する。右方側の第3突起部48は、右ハウジング22Rの排気口6に配置される吸音部材20を支持する。
【0066】
第4突起部49は、後板部42の後面42Rの下部から後方に突出する。第4突起部49は、1つ設けられる。図3に示すように、第4突起部49は、吸音部材20に接触する。第4突起部49は、後ハウジング22の排気口6に対向するように配置される吸音部材20を支持する。
【0067】
<リブ>
リブ50は、第2筒部41の外面41Sに固定される。リブ50は、第2筒部41の外面41Sから径方向外側に突出する。実施形態において、リブ50は、第1リブ51と、第2リブ52と、第3リブ53とを含む。図6及び図7に示すように、実施形態において、第1リブ51は、2つ設けられる。第2リブ52は、2つ設けられる。第3リブ53は、2つ設けられる。2つの第1リブ51は、径方向において対向する位置に配置される。2つの第2リブ52は、径方向において対向する位置に配置される。2つの第3リブ53は、径方向において対向する位置に配置される。第1のねじボス44及び第2のねじボス44は、一方の第1リブ51に設けられる。第3のねじボス44及び第4のねじボス44は、他方の第1リブ51に設けられる。ねじボス44は、第1リブ51から前方に突出するように設けられる。
【0068】
実施形態において、第2筒部41と、後板部42と、ねじボス44と、支持部47と、第3突起部48と、第4突起部49と、リブ50とは、一体である。第2カバー32は、合成樹脂により形成される。第2カバー32を形成する合成樹脂として、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)樹脂が例示される。
【0069】
<ガイド部>
図8に示すように、駆動ユニット3は、ファン11からの空気の少なくとも一部を第2カバー32の外面にガイドするガイド部70を有する。実施形態において、第2カバー32の外面は、第2筒部41の外面41Sを含む。ガイド部70は、ファン11からの空気の少なくとも一部を第2筒部41の外面41Sにガイドする。
【0070】
ファン11からの空気は、排気口28を介してモータケース12よりも後方側に排出される。モータケース12の排気口28から後方側に排出された空気は、モータケース12の外面と第2筒部41の内面41Tとの間を前方側に流れる。実施形態において、モータケース12の外面は、筒部23の外面23Sを含む。モータケース12の外面と第2筒部41の内面41Tとの間を前方側に流れた空気は、第1カバー31の前板部34の後面34Rに当たった後、第2筒部41の外面41Sの前方側の端部から第2筒部41の外面41Sに流入する。実施形態において、ガイド部70は、モータケース12の外面及びモータケース12の外面と対向する第2筒部41の内面41Tを含む。また、ガイド部70は、第1カバー31の前板部34の後面34Rを含む。
【0071】
<弾性部材>
駆動ユニット3は、カバー9とモータケース12の少なくとも一部との間に配置される弾性部材60を有する。弾性部材60は、モータ10又はファン11で発生した振動がカバー9に伝達されることを抑制する。
【0072】
実施形態において、弾性部材60は、第1弾性部材61と第2弾性部材62とを含む。第1弾性部材61の少なくとも一部は、モータケース12よりも前方側に配置される。第2弾性部材62の少なくとも一部は、モータケース12よりも後方側に配置される。
【0073】
第1弾性部材61は、モータ10又はファン11で発生した振動が第1カバー31に伝達されることを抑制する。第1弾性部材61は、モータケース12のファンカバー部24の表面と第1カバー31の前板部34の後面34Rとの間に配置される。第1カバー31の前板部34の後面34Rは、モータケース12のファンカバー部24の表面の少なくとも一部と対向する対向面である。第1カバー31の前板部34は、ファンカバー部24よりも前方側に設けられる吸込口35を有する。第1弾性部材61は、吸込口35を囲むリング状である。第1弾性部材61は、前板部34の後面34Rに接続される。
【0074】
第1弾性部材61は、第1カバー31と一体成型される。第1弾性部材61は、第1カバー31の一部とみなされてもよい。上述のように、第1カバー31がインサート成形により形成される場合、第1弾性部材61は、第1カバー31の基材を覆う被覆材(エラストマー)により形成されてもよい。
【0075】
第2弾性部材62は、モータ10又はファン11で発生した振動が第2カバー32に伝達されることを抑制する。第2弾性部材62は、モータケース12と第2カバー32の後板部42との間に配置される。第2カバー32は、モータケース12よりも後方側に設けられる開口43を有する。第2弾性部材62は、開口43を塞いだ状態で、モータケース12の少なくとも一部に接続される。実施形態において、第2弾性部材62は、モータケース12の脚部26に接続される。
【0076】
第2弾性部材62は、第1接続部63と、第2接続部64と、閉鎖部65と、パイプ部66とを有する。第1接続部63は、一方の脚部26に固定される。第2接続部64は、他方の脚部26に固定される。閉鎖部65は、第1接続部63と第2接続部64との間に配置される。閉鎖部65は、開口43の内側に配置される。パイプ部66は、閉鎖部65の後面から後方に突出する。パイプ部66に支持孔67が設けられる。
【0077】
[駆動ユニットの組立方法]
図11は、実施形態に係る駆動ユニット3の組立方法を説明するためのモータアセンブリ8と第2弾性部材62と第2カバー32とを示す前方からの斜視図である。図12は、実施形態に係る駆動ユニット3の組立方法を説明するためのモータアセンブリ8と第2弾性部材62と第2カバー32とを示す後方からの斜視図である。
【0078】
図11及び図12に示すように、制御基板13にケーブル80が接続される。ケーブル80は、コントローラ100と制御基板13とを接続する。ケーブル80として、バッテリ7からモータ10に電力を供給するための電源線、及び制御基板13に制御信号を供給するための信号線が例示される。ケーブル80は、第2弾性部材62の支持孔67に配置される。
【0079】
駆動ユニット3を組み立てる場合、図11及び図12に示すように、モータケース12の脚部26に第2弾性部材62が接続される。第2弾性部材62は、支持孔67にケーブル80が配置された状態で、モータケース12の脚部26に接続される。第2弾性部材62の第1接続部63が一方の脚部26に掛けられ、第2弾性部材62の第2接続部64が他方の脚部26に掛けられることによって、第2弾性部材62は、モータケース12に接続される。
【0080】
2つの脚部26は、筒部23の外面23Sよりも径方向外側に突出する。したがって、径方向において第2弾性部材62の寸法が筒部23の寸法よりも大きくても、第2弾性部材62は、脚部26によりモータケース12に適正に接続される。
【0081】
第2弾性部材62は、閉鎖部65と制御基板13とが対向するように、モータケース12に接続される。第1接続部63及び第2接続部64のそれぞれは、制御基板13よりも径方向外側に配置される。
【0082】
モータケース12と第2弾性部材62とが接続された後、モータケース12及び第2弾性部材62と第2カバー32とが接続される。モータケース12及び第2弾性部材62は、第2カバー32の前方の開口から、第2カバー32の内側に挿入される。実施形態において、第2筒部41の内面41Tの一部に、径方向外側に凹む凹部41Dが設けられる。凹部41Dは、2つ設けられる。凹部41Dは、軸方向に延伸する。凹部41Dの前方側の端部は、第1リブ51に繋がる。第1接続部63は、一方の凹部41Dの内側を軸方向に移動可能である。第2接続部64は、他方の凹部41Dの内側を軸方向に移動可能である。モータケース12及び第2弾性部材62は、第2弾性部材62の閉鎖部65が第2カバー32の開口43を塞ぐように、第2カバー32の内側に挿入される。ピン46は、第2カバー32の内側に挿入されたモータケース12の筒部23の外面23Sに接触する。モータケース12は、ピン46により位置決めされる。ケーブル80の少なくとも一部は、支持孔67の後端部から後方に延伸する。
【0083】
モータアセンブリ8及び第2弾性部材62と第2カバー32とが接続された後、第1カバー31と第2カバー32とが接続される。第1カバー31の第1筒部33の内径は、第2カバー32の第2筒部41の外径よりも大きい。第1カバー31と第2カバー32とは、第1筒部33の内面33Tと第2筒部41の外面41Sの少なくとも一部とが対向するように接続される。第2筒部41の外面41Sにリブ50が設けられる。第1カバー31と第2カバー32とは、第1筒部33の内側にリブ50が配置されるように接続される。リブ50は、第1筒部33の内面33Tと第2筒部41の外面41Sとの間に配置される。
【0084】
第1カバー31は、ねじ用開口39を有する。第2カバー32は、ねじ孔45を有する。図4図6、及び図7に示すように、第1カバー31と第2カバー32とは、4つのねじ81により固定される。ねじ81は、第1カバー31の前方側からねじ用開口39に挿入された後、ねじ孔45に挿入され、ねじ孔45と結合される。これにより、第1カバー31と第2カバー32とがねじ81により固定される。
【0085】
図8に示すように、第1カバー31と第2カバー32とが接続されると、モータケース12の前端部に配置されているファンカバー部24と、第1カバー31に支持されている第1弾性部材61とが接触する。モータアセンブリ8は、第1弾性部材61を介して第1カバー31に接続される。モータアセンブリ8は、第2弾性部材62を介して第2カバー32に接続される。モータアセンブリ8は、第1弾性部材61及び第2弾性部材62を介してカバー9に支持される。モータアセンブリ8は、第1弾性部材61と第2弾性部材62とにより軸方向から挟まれた状態で、カバー9に支持される。
【0086】
[リブ及び流路]
図13は、実施形態に係るモータアセンブリ8を保持する第2カバー32を右前方から見た図である。図14は、実施形態に係るモータアセンブリ8を保持する第2カバー32を左前方から見た図である。図15は、実施形態に係るモータアセンブリ8を保持する第2カバー32を右方から見た図である。図16は、実施形態に係るモータアセンブリ8を保持する第2カバー32を左方から見た図である。図17は、実施形態に係るモータアセンブリ8を保持する第2カバー32を前方から見た図である。図18は、実施形態に係るモータアセンブリ8を保持する第2カバー32を後方から見た図である。
【0087】
図13図14図15図16図17、及び図18に示すように、第2カバー32は、リブ50を有する。リブ50は、第2筒部41の外面41Sに固定される。リブ50は、ガイド部70により第2カバー32の外面にガイドされた空気の少なくとも一部を、第2カバー32の外面において周方向にガイドする。
【0088】
上述のように、モータケース12の排気口28から後方側に排出された空気は、ガイド部70により、モータケース12の筒部23の外面23Sと第2筒部41の内面41Tとの間を前方側に流れた後、第2筒部41の外面41Sの前方側の端部から第2筒部41の外面41Sに流入する。リブ50は、第2筒部41の外面41Sの前方側の端部から第2筒部41の外面41Sに流入した空気を、第2筒部41の外面41Sにおいて周方向にガイドする。
【0089】
リブ50は、第2筒部41の外面41Sに固定される。リブ50は、第2筒部41の外面41Sから径方向外側に突出する。実施形態において、リブ50は、第1リブ51と、第2リブ52と、第3リブ53とを含む。実施形態において、第1リブ51は、2つ設けられる。第2リブ52は、2つ設けられる。第3リブ53は、2つ設けられる。2つの第1リブ51は、径方向において対向する位置に配置される。2つの第2リブ52は、径方向において対向する位置に配置される。2つの第3リブ53は、径方向において対向する位置に配置される。
【0090】
第1リブ51は、第2筒部41の外面41Sに接続される内端部51Aと、内端部51Aよりも径方向外側に配置される外端部51Bとを有する。第2リブ52は、第2筒部41の外面41Sに接続される内端部52Aと、内端部52Aよりも径方向外側に配置される外端部52Bとを有する。第3リブ53は、第2筒部41の外面41Sに接続される内端部53Aと、内端部53Aよりも径方向外側に配置される外端部53Bとを有する。
【0091】
第1リブ51は、周方向に延伸する周方向リブ部512と、軸方向に延伸する流入口リブ部511と、軸方向に延伸する流出口リブ部513と、を含む。流入口リブ部511は、周方向リブ部512の一端部に接続される。流入口リブ部511は、周方向リブ部512の一端部から前方側に突出する。流入口リブ部511は、ガイド部70により第2カバー32の外面にガイドされた空気を周方向リブ部512の一端部にガイドする。流出口リブ部513は、周方向リブ部512の他端部に接続される。流出口リブ部513は、周方向リブ部512の他端部から後方側に突出する。流出口リブ部513は、周方向リブ部512の他端部からの空気を第2カバー32の外面の後方側にガイドする。
【0092】
第2リブ52は、周方向に延伸する周方向リブ部522と、軸方向に延伸する流入口リブ部521と、軸方向に延伸する流出口リブ部523と、を含む。流入口リブ部521は、周方向リブ部522の一端部に接続される。流入口リブ部521は、周方向リブ部522の一端部から前方側に突出する。流入口リブ部521は、ガイド部70により第2カバー32の外面にガイドされた空気を周方向リブ部522の一端部にガイドする。流出口リブ部523は、周方向リブ部522の他端部に接続される。流出口リブ部523は、周方向リブ部522の他端部から後方側に突出する。流出口リブ部523は、周方向リブ部522の他端部からの空気を第2カバー32の外面の後方側にガイドする。
【0093】
第3リブ53は、周方向に延伸する周方向リブ部532と、軸方向に延伸する流入口リブ部531と、を含む。流入口リブ部531は、周方向リブ部532の一端部に接続される。流入口リブ部531は、周方向リブ部532の一端部から前方側に突出する。流入口リブ部531は、ガイド部70により第2カバー32の外面にガイドされた空気を周方向リブ部532の一端部にガイドする。
【0094】
第1リブ51の周方向リブ部512と第2リブ52の周方向リブ部522とは、軸方向に間隔をあけて配置される。第2リブ52の周方向リブ部522は、第1リブ51の周方向リブ部512よりも後方側に配置される。第1リブ51の周方向リブ部512と第2リブ52の周方向リブ部522の一部とは、回転軸AXと直交する面内において重複する。すなわち、第1リブ51の周方向リブ部512と第2リブ52の周方向リブ部522の一部とは、軸方向において互いにオーバーラップする。
【0095】
第1リブ51の流入口リブ部511と第2リブ52の流入口リブ部521とは、周方向において異なる位置に配置される。
【0096】
第1リブ51の流出口リブ部513と第2リブ52の流出口リブ部523とは、周方向において異なる位置に配置される。
【0097】
第2リブ52の周方向リブ部522と第3リブ53の周方向リブ部532とは、軸方向に間隔をあけて配置される。第3リブ53の周方向リブ部532は、第2リブ52の周方向リブ部522よりも後方側に配置される。第2リブ52の周方向リブ部522と第3リブ53の周方向リブ部532の一部とは、回転軸AXと直交する面内において重複する。すなわち、第2リブ52の周方向リブ部522と第3リブ53の周方向リブ部532の一部とは、軸方向において互いにオーバーラップする。
【0098】
第2リブ52の流入口リブ部521と第3リブ53の流入口リブ部531とは、周方向において異なる位置に配置される。
【0099】
上述のように、第1リブ51、第2リブ52、及び第3リブ53のそれぞれは、2つずつ配置される。一方の第1リブ51と一方の第2リブ52の一部とが、回転軸AXと直交する面内において重複する。一方の第2リブ52と一方の第3リブ53の一部とが、回転軸AXと直交する面内において重複する。他方の第1リブ51と他方の第2リブ52の一部とが、回転軸AXと直交する面内において重複する。他方の第2リブ52と他方の第3リブ53の一部とが、回転軸AXと直交する面内において重複する。
【0100】
一方の第1リブ51と他方の第1リブ51とは、回転軸AXと直交する面内において重複しない。一方の第1リブ51と他方の第2リブ52とは、回転軸AXと直交する面内において重複しない。一方の第1リブ51と他方の第3リブ53とは、回転軸AXと直交する面内において重複しない。
【0101】
一方の第2リブ52と他方の第1リブ51とは、回転軸AXと直交する面内において重複しない。一方の第2リブ52と他方の第2リブ52とは、回転軸AXと直交する面内において重複しない。一方の第2リブ52と他方の第3リブ53とは、回転軸AXと直交する面内において重複しない。
【0102】
一方の第3リブ53と他方の第1リブ51とは、回転軸AXと直交する面内において重複しない。一方の第3リブ53と他方の第2リブ52とは、回転軸AXと直交する面内において重複しない。一方の第3リブ53と他方の第3リブ53とは、回転軸AXと直交する面内において重複しない。
【0103】
実施形態において、第1リブ51の流出口リブ部513と第3リブ53の流入口リブ部531とは、一体である。第1リブ51の流出口リブ部513の少なくとも一部が、第3リブ53の流入口リブ部531として機能する。
【0104】
流入口リブ部511の前端部は、第2筒部41の前端部よりも前方側に配置される。流入口リブ部531の前端部は、第2筒部41の前端部よりも前方側に配置される。軸方向において、流入口リブ部521の前端部の位置と、第2筒部41の前端部の位置とは、実質的に等しい。
【0105】
図8に示すように、第1カバー31と第2カバー32とが接続されると、流入口リブ部531の前端部と、第1カバー31の前板部34の後面34Rとが接触する。また、流入口リブ部531の径方向外側の外端部及び流出口リブ部513の径方向外側の外端部と、第1カバー31の第1筒部33の内面33Tとが接触する。流出口リブ部513及び流入口リブ部531と第1カバー31との間において空気の流通が抑制される。流出口リブ部513及び流入口リブ部531と第1カバー31との間は、シールされてもよい。
【0106】
リブ50により、ガイド部70からの空気が流入する流入口91と、流入口91から流入した空気が周方向に流れる流路92と、リブ50を通過した空気が流出する流出口93とが設けられる。実施形態において、流入口91は、周方向に少なくとも2つ設けられる。流路92は、軸方向に少なくとも2つ設けられる。流出口93は、周方向に少なくとも2つ設けられる。
【0107】
流入口91は、第1リブ51と第2リブ52との間に設けられる流入口91Aと、第2リブ52と第3リブ53との間に設けられる流入口91Bとを含む。流入口91Aと流入口91Bとは、周方向に間隔をあけて配置される。流入口91Aは、第2筒部41の周囲において2つ設けられる。流入口91Bは、第2筒部41の周囲において2つ設けられる。
【0108】
流路92は、第1リブ51と第2リブ52との間に設けられる流路92Aと、第2リブ52と第3リブ53との間に設けられる流路92Bとを含む。流路92Aと流路92Bとは、軸方向に間隔をあけて配置される。流路92Aは、第2筒部41の周囲において2つ設けられる。流路92Bは、第2筒部41の周囲において2つ設けられる。
【0109】
流出口93は、第1リブ51と第2リブ52との間に設けられる流出口93Aと、第2リブ52と第3リブ53との間に設けられる流出口93Bとを含む。流出口93Aと流出口93Bとは、周方向に間隔をあけて配置される。流出口93Aは、第2筒部41の周囲において2つ設けられる。流出口93Bは、第2筒部41の周囲において2つ設けられる。
【0110】
ガイド部70からの空気が流入する流入口91Aは、第1リブ51の流入口リブ部511と第2リブ52の流入口リブ部521との間に設けられる。流入口91Aは、流入口リブ部511と流入口リブ部521との間の第2筒部41の前端部と前板部34の後面34Rとにより規定される。
【0111】
ガイド部70からの空気が流入する流入口91Bは、第2リブ52の流入口リブ部521と第3リブ53の流入口リブ部531との間に設けられる。流入口91Bは、流入口リブ部521と流入口リブ部531との間の第2筒部41の前端部と前板部34の後面34Rとにより規定される。
【0112】
空気の流路92Aは、第1リブ51の周方向リブ部512と第2リブ52の周方向リブ部522の一部との間に設けられる。流路92Aは、周方向リブ部512の後面と周方向リブ部522の前面と第2筒部41の外面41Sと第1筒部33の内面33Tとにより規定される。流路92Aにおいて、空気は周方向に流れる。
【0113】
空気の流路92Bは、第2リブ52の周方向リブ部522と第3リブ53の周方向リブ部532の一部との間に設けられる。流路92Bは、周方向リブ部522の後面と周方向リブ部532の前面と第2筒部41の外面41Sと第1筒部33の内面33Tとにより規定される。流路92Bにおいて、空気は周方向に流れる。
【0114】
第1リブ51と第2リブ52との間の流路92Aを通過した空気が流出する流出口93Aは、第1リブ51の流出口リブ部513と第2リブ52の流出口リブ部523との間に設けられる。流出口93Aは、流出口リブ部513と流出口リブ部523との間の第2筒部41の外面41Sと第1筒部33の内面33Tとにより規定される。
【0115】
第2リブ52と第3リブ53との間の流路92Bを通過した空気が流出する流出口93Bは、第2リブ52の流出口リブ部523と第3リブ53の周方向リブ部532の端部との間に設けられる。流出口93Bは、流出口リブ部523と周方向リブ部532との間の第2筒部41の外面41Sと第1筒部33の内面33Tとにより規定される。
【0116】
[動作]
次に、実施形態に係るクリーナ1の動作について説明する。モータ10が停止している状態で、使用者により駆動ボタン16が操作されると、モータ10の駆動が開始される。モータ10は、バッテリ7から供給される電力によって駆動する。モータ10が駆動することにより、ファン11が回転する。ファン11が回転することにより、吸込口5に吸込力が発生する。吸込口5に吸込力が発生することにより、ハウジング2の外部空間の空気が、吸込口5から吸い込まれ、前ハウジング21の内部空間に流入する。
【0117】
前ハウジング21の内部空間に流入した空気に含まれる塵埃は、フィルタ19に捕集される。フィルタ19を通過した空気は、駆動ユニット3の吸込口35に吸い込まれる。
【0118】
図19は、実施形態に係る駆動ユニット3における空気の流れを説明するための模式図である。ファン11の回転により吸込口35に吸い込まれた空気は、吸気口27からモータケース12の内部空間に流入する。ファン11からの空気は、排気口28を介してモータケース12よりも後方側に排出される。
【0119】
モータケース12の排気口28から後方側に排出された空気は、第2カバー32の後板部42の前面42Fに当たった後、モータケース12の筒部23の外面23Sと第2筒部41の内面41Tとの間を前方側に流れる。モータケース12の筒部23の外面23Sと第2筒部41の内面41Tとの間を前方側に流れた空気は、第1カバー31の前板部34の後面34Rに当たった後、第2筒部41の外面41Sの前方側の端部から、流入口91を介して、第2筒部41の外面41Sに流入する。
【0120】
流入口91に流入した空気は、リブ50により周方向にガイドされる。空気は、リブ50により規定される流路92を周方向に流れる。流路92を流れた空気は、流出口93から第2カバー32よりも後方側に流出する。流出口93から流出した空気は、排気口6を介してハウジング2の外部空間に排出される。
【0121】
空気がリブ50により第2カバー32の外面において周方向にガイドされることにより、ハウジング2の内部空間において空気が流れる距離が長くなる。空気が流れる距離が長くなることにより、騒音の発生が抑制される。
【0122】
[効果]
以上説明したように、実施形態によれば、ファン11からの空気は、ガイド部70により第2カバー32の外面にガイドされる。リブ50は、ガイド部70により第2カバー32の外面にガイドされた空気の少なくとも一部を第2カバー32の外面において回転軸AXの周方向にガイドする。空気が第2カバー32の外面を周方向に流れることにより、ハウジング2の内部空間において空気が流れる距離が長くなる。したがって、モータ10又はファン11に起因する騒音が抑制される。また、リブ50は、第2カバー32の外面において周方向に延伸する。そのため、軸方向におけるクリーナ1の寸法が大きくなることが抑制される。
【0123】
リブ50は、第2カバー32の外面に接続される内端部(51A,52A,53A)と、内端部(51A,52A,53A)よりも回転軸AXの径方向外側に配置される外端部(51B,52B,53B)とを有する。すなわち、リブ50は、第2カバー32の外面から径方向外側に突出する。これにより、周方向に延伸する空気の流路92が形成される。
【0124】
リブ50は、回転軸AXの周方向に延伸する周方向リブ部(512,522,532)と、回転軸AXの軸方向に延伸しガイド部70により第2カバー32の外面にガイドされた空気を周方向リブ部(512,522,532)の一端部にガイドする流入口リブ部(511,521,531)と、回転軸AXの軸方向に延伸し周方向リブ部(512,522,532)の他端部からの空気を第2カバー32の外面の外側にガイドする流出口リブ部(513,523,533)とを含む。流入口リブ部(511,521,531)により、ガイド部70により第2カバー32の外面にガイドされた空気は、流路92に円滑に流入することができる。周方向リブ部(512,522,532)により、周方向に延伸する流路(91,92)が形成され、空気が流れる距離は長くなる。流出口リブ部(513,523,533)により、流路92を流れた後の空気は、第2カバー32の外面の外側に流出することができる。
【0125】
リブ50は、第1リブ51と、第2リブ52とを含む。第1リブ51の周方向リブ部512と第2リブ52の周方向リブ部522とは、回転軸AXの軸方向に間隔をあけて配置される。第1リブ51の周方向リブ部512と第2リブ52の周方向リブ部522の一部とは、軸方向において互いにオーバーラップする。これより、第1リブ51の周方向リブ部512と第2リブ52の周方向リブ部522の一部との間に、周方向に延伸する空気の流路92が設けられる。
【0126】
第1リブ51の流入口リブ部511と第2リブ52の流入口リブ部521とは、回転軸AXの周方向において異なる位置に配置される。これにより、第1リブ51の流入口リブ部511と第2リブ52の流入口リブ部521との間に、ガイド部70からの空気が流入する流入口91が設けられる。ガイド部70からの空気は、流入口91に流入することができる。
【0127】
第1リブ51の流出口リブ部513と第2リブ52の流出口リブ部523とは、回転軸AXの周方向において異なる位置に配置される。これにより、第1リブ51の流出口リブ部513と第2リブ52の流出口リブ部523との間に、第1リブ51及び第2リブ52を通過した空気が流出する流出口93が設けられる。流路92を通過した空気は、流出口93から流出することができる。
【0128】
リブ50は、第3リブ53を含む。流路92は、軸方向に少なくとも2つ設けられる。実施形態において、流路92は、軸方向に間隔をあけて配置された流路92Aと流路92Bとを含む。流入口91及び流出口93のそれぞれは、周方向に少なくとも2つ設けられる。実施形態において、流入口91は、周方向に間隔をあけて配置された流入口91Aと流入口91Bとを含む。流出口93は、周方向に間隔をあけて配置された流出口93Aと流出口93Bとを含む。これにより、ガイド部70により第2カバー32の外面にガイドされた空気は、少なくとも2つの流路92のそれぞれに分岐された状態で流れる。空気が分岐された状態で流れるので、モータ10又はファン11に起因する騒音が効果的に抑制される。また、周方向に延伸する流路92として流路92Aと流路92Bとが設けられることにより、周方向に延伸する流路92A及び流路92Bのそれぞれを長くすることができるので、モータ10又はファン11に起因する騒音が効果的に抑制される。
【0129】
カバー9は、第1カバー31と、第1カバー31に着脱可能な第2カバー32とを含む。第1カバー31と第2カバー32とにより、モータアセンブリ8が配置される内部空間が形成される。これにより、図11及び図12を参照して説明したように、モータアセンブリ8を第2カバー32に収容した後、第1カバー31と第2カバー32とを接続することにより、モータアセンブリ8をカバー9の内部空間に配置することができる。
【0130】
第1カバー31は、第1筒部33を有する。第2カバー32は、第2筒部41を有する。第1カバー31と第2カバー32とは、第1筒部33の内面33Tと第2筒部41の外面41Sの少なくとも一部とが対向するように接続される。リブ50は、第1筒部33の内面33Tと第2筒部41の外面41Sとの間に配置される。これにより、第1カバー31と第2カバー32とを接続するだけで、リブ50の表面と第1筒部33の内面33Tと第2筒部41の外面41Sとで規定される流路92が形成される。
【0131】
リブ50は、第2筒部41の外面41Sに固定される。これにより、リブ50を有する第2カバー32と第1カバー31とを接続するだけで、流路92が形成される。実施形態において、第2筒部41とリブ50とは、例えば射出成形により一体成型される。これにより、リブ50を有する第2カバー32は効率良く製造される。
【0132】
モータアセンブリ8は、モータ10及びファン11を収容するモータケース12を有する。モータケース12は、吸気口27及び排気口28を有する。ファン11は、モータ10よりも前方側(軸方向一方側)に配置される。吸気口27は、モータケース12の前方側(軸方向一方側)の端部に設けられる。排気口28は、吸気口27よりも後方側(軸方向他方側)に設けられる。これにより、ファン11の回転により吸気口27からモータケース12の内部空間に流入した空気は、排気口28を介してモータケース12よりも後方側(軸方向他方側)に排出される。
【0133】
実施形態において、ガイド部70は、モータケース12の外面及びモータケース12の外面と対向する第2筒部41の内面41Tを含む。モータケース12の排気口28から後方側(軸方向他方側)に排出された空気は、モータケース12の外面と第2筒部41の内面41Tとの間を前方側(軸方向一方側)に流れた後、第2筒部41の外面41Sの前方側(軸方向一方側)の端部から第2筒部41の外面41Sに流入することができる。
【0134】
カバー9とモータケース12の少なくとも一部との間に弾性部材60が配置される。これにより、モータ10又はファン11で発生した振動がカバー9に伝達されることが抑制される。
【0135】
実施形態において、弾性部材60は、第1弾性部材61と、第2弾性部材62とを含む。第1弾性部材61の少なくとも一部は、モータケース12よりも前方側(軸方向一方側)に配置される。第2弾性部材62の少なくとも一部は、モータケース12よりも後方側(軸方向他方側)に配置される。モータケース12は、第1弾性部材61と第2弾性部材62とに挟まれた状態で、カバー9に支持される。これにより、モータ10又はファン11で発生した振動がカバー9に伝達されることが効果的に抑制される。
【0136】
モータケース12は、ファン11よりも前方側(軸方向一方側)に配置されるファンカバー部24を有する。カバー9は、ファンカバー部24の表面の少なくとも一部と対向する対向面を有する。実施形態において、ファンカバー部24の表面の少なくとも一部と対向するカバー9の対向面は、第1カバー31の前板部34の後面34Rを含む。第1弾性部材61は、ファンカバー部24の表面と前板部34の後面34Rとの間に配置される。これにより、モータ10又はファン11で発生した振動が第1カバー31に伝達されることが効果的に抑制される。
【0137】
第1カバー31は、ファンカバー部24よりも前方側(軸方向一方側)に設けられる吸込口35を有する。第1弾性部材61は、吸込口35を囲むリング状である。これにより、吸込口35に吸い込まれる空気の流れが阻害されることなく、モータ10又はファン11で発生した振動が第1カバー31に伝達されることが効果的に抑制される。
【0138】
カバー9は、モータケース12よりも後方側(軸方向他方側)に設けられる開口43を有する。実施形態において、開口43は、第2カバー32の後板部42に設けられる。第2弾性部材62は、開口43を塞いだ状態で、モータケース12の少なくとも一部に接続される。これにより、モータ10又はファン11で発生した振動が第2カバー32に伝達されることが効果的に抑制される。また、開口43が第2弾性部材62で塞がれるので、ファン11からの空気が開口43から漏出することが抑制される。
【0139】
モータケース12は、回転軸AXを囲むように配置される筒部23と、筒部23の外面23Sよりも回転軸AXの径方向外側に配置される脚部26とを有する。第2弾性部材62は、脚部26に接続される。第2弾性部材62の少なくとも一部が筒部23の外面23Sよりも径方向外側に配置されるので、開口43が大きくても、第2弾性部材62は開口43を塞ぐことができる。また、開口43を第2弾性部材62で塞ぐ作業が円滑に実施される。
【0140】
モータアセンブリ8は、モータケース12の少なくとも一部よりも後方側(軸方向他方側)に配置される制御基板13を有する。制御基板13にケーブル80が接続される。第2弾性部材62は、ケーブル80が配置される支持孔67を有する。これにより、ケーブル80が第2弾性部材62に支持された状態で、モータ10又はファン11で発生した振動が第2カバー32に伝達されることが効果的に抑制される。また、支持孔67の内径は、開口43の大きさよりも小さい。これにより、開口43が第2弾性部材62で塞がれた状態で、ファン11からの空気が支持孔67から漏出することが抑制される。
【0141】
第1弾性部材61と第1カバー31とは一体成型される。これにより、第1カバー31から第1弾性部材61が分離することが抑制される。
【0142】
[その他の実施形態]
以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
【0143】
図20は、その他の実施形態に係る駆動ユニット3Bを示す模式図である。図20に示すように、駆動ユニット3Bは、モータアセンブリ8と、モータアセンブリ8を収容するカバー9Bと、リブ50とを有する。カバー9Bは、第1カバー31と、第2カバー32とを含む。リブ50は、第1カバー31の内面に固定される。図20に示す例において、リブ50は、第1筒部33の内面33Tに固定される。リブ50は、第1筒部33の内面33Tと第2筒部41の外面41Sとの間に配置される。このように、リブ50は、第1カバー31の内面に固定されてもよい。
【0144】
図21は、その他の実施形態に係る駆動ユニット3Cを示す模式図である。図21に示すように、駆動ユニット3Cは、モータアセンブリ8と、モータアセンブリ8を収容するカバー9Cと、リブ50とを有する。カバー9Cは、第1カバー部31Cと、第2カバー部32Cとを含む。第1カバー部31Cと第2カバー部32Cとは一体である。第1カバー部31Cは、第1筒部33を有する。第2カバー部32Cは、第2筒部41を有する。第2筒部41は、第1筒部33の周囲に配置される。リブ50は、第1筒部33の内面33Tと第2筒部41の外面41Sとの間に配置される。このように、カバー9Cにおいて、第1カバー部31Cと第2カバー部32Cとが一体でもよい。
【0145】
図22は、その他の実施形態に係る駆動ユニット3Dを示す模式図である。図22に示すように、駆動ユニット3Dは、モータアセンブリ8と、モータアセンブリ8を収容するカバー9Dと、リブ50とを有する。カバー9Dは、上述の実施形態で説明した第2カバー32と同等の構造である。カバー9Dは、第2筒部41を有する。カバー9Dの周囲にハウジング2Dが配置される。リブ50は、ハウジング2Dの内面2Tと第2筒部41の外面41Sとの間に配置される。ハウジング2Dは、吸込口35Dを有するリング部2Rを有する。リング部2Rとモータケース12とは、第1弾性部材61Dを介して接続される。空気は、吸込口35Dを介して吸気口27に流入する。このように、ハウジング2Dが、上述の実施形態で説明した第1カバー31として機能してもよい。
【0146】
上述の実施形態において、第2カバー32と第2弾性部材62とが一体成型されてもよい。
【0147】
上述の実施形態においては、駆動ユニット3がハンディクリーナに設けられることとした。駆動ユニット3は、キャスターを備えるクリーナに設けられてもよい。
【符号の説明】
【0148】
1…クリーナ、2…ハウジング、2D…ハウジング、2R…リング部、2T…内面、3…駆動ユニット、3B…駆動ユニット、3C…駆動ユニット、3D…駆動ユニット、4…バッテリ装着部、5…吸込口、6…排気口、7…バッテリ、8…モータアセンブリ、9…カバー、9B…カバー、9C…カバー、9D…カバー、10…モータ、10B…ベース板、10R…ロータシャフト、10S…ステータ、11…ファン、12…モータケース、13…制御基板、14…ハンドル、15…モード切換ボタン、16…駆動ボタン、17…表示部、18…支持部材、19…フィルタ、20…吸音部材、21…前ハウジング、21F…フック部、21M…開口、21L…ロック部、21P…連結パイプ部、22…後ハウジング、22C…リング部、22L…左ハウジング、22R…右ハウジング、22S…ねじ、23…筒部、23S…外面、24…ファンカバー部、25…支持部、25A…筒部、25B…後板部、25C…突出部、26…脚部、27…吸気口、28…排気口、31…第1カバー、31C…第1カバー部、32…第2カバー、32C…第2カバー部、33…第1筒部、33S…外面、33T…内面、34…前板部、34A…第1リング部、34B…第2リング部、34C…第3リング部、34D…リブ部、34F…前面、34R…後面(対向面)、35…吸込口、35D…吸込口、36…整流部、36A…第4リング部、36B…第5リング部、36C…第6リング部、36D…リブ部、37…第1突起部、38…第2突起部、39…ねじ用開口、41…第2筒部、41D…凹部、41S…外面、41T…内面、42…後板部、42F…前面、42R…後面、43…開口、44…ねじボス、45…ねじ孔、46…ピン、47…支持部、48…第3突起部、49…第4突起部、50…リブ、51…第1リブ、51A…内端部、51B…外端部、52…第2リブ、52A…内端部、52B…外端部、53…第3リブ、53A…内端部、53B…外端部、511…流入口リブ部、512…周方向リブ部、513…流出口リブ部、521…流入口リブ部、522…周方向リブ部、523…流出口リブ部、531…流入口リブ部、532…周方向リブ部、60…弾性部材、61…第1弾性部材、61D…第1弾性部材、62…第2弾性部材、63…第1接続部、64…第2接続部、65…閉鎖部、66…パイプ部、67…支持孔、70…ガイド部、80…ケーブル、81…ねじ、91…流入口、91A…流入口、91B…流入口、92…流路、92A…流路、92B…流路、93…流出口、93A…流出口、93B…流出口、100…コントローラ、AX…回転軸。
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