(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-03
(45)【発行日】2024-07-11
(54)【発明の名称】アライメント装置、基板搬送システム、アライメント方法、及び基板搬送方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/68 20060101AFI20240704BHJP
【FI】
H01L21/68 F
(21)【出願番号】P 2020138214
(22)【出願日】2020-08-18
【審査請求日】2023-04-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000006622
【氏名又は名称】株式会社安川電機
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100145012
【氏名又は名称】石坂 泰紀
(74)【代理人】
【識別番号】100171099
【氏名又は名称】松尾 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100212026
【氏名又は名称】中村 真生
(72)【発明者】
【氏名】吉野 圭介
(72)【発明者】
【氏名】浦田 竜行
【審査官】境 周一
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-136344(JP,A)
【文献】特開2020-096122(JP,A)
【文献】特開2017-228754(JP,A)
【文献】特開2018-206992(JP,A)
【文献】特開2015-211205(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0194295(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0363407(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0350644(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0314314(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の中心軸を囲む複数箇所で基板を支持する基板支持部と、前記中心軸を囲む複数箇所でフォーカスリングを支持するリング支持部とを有する旋回部と、
前記中心軸まわりに前記旋回部を回転させる旋回駆動部と、
前記基板支持部によって支持された前記基板のエッジ位置と前記リング支持部によって支持された前記フォーカスリングのエッジ位置とを検出するように、前記中心軸まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサと、
前記エッジセンサによる前記基板のエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記基板の姿勢を第1目標姿勢に合わせるように前記旋回駆動部を制御する基板姿勢制御部と、
前記エッジセンサによる前記フォーカスリングのエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記フォーカスリングの姿勢を第2目標姿勢に合わせるように前記旋回駆動部を制御するリング姿勢制御部と
、
前記中心軸を囲む複数箇所で前記フォーカスリングを支持する第2リング支持部を有するリフト部と、
前記旋回部が前記フォーカスリングを支持する状態と、前記リフト部が前記フォーカスリングを支持する状態とを切り替えるように、前記中心軸に沿って前記リフト部を昇降させる昇降駆動部と、
を備え
、
平面視において、前記リング支持部によって前記フォーカスリングが支持される複数箇所と、前記第2リング支持部によって前記フォーカスリングが支持される複数箇所とは、前記中心軸まわりの同一の円周上に配置されている、アライメント装置。
【請求項2】
所定の中心軸を囲む複数箇所で基板を支持する基板支持部と、前記中心軸を囲む複数箇所でフォーカスリングを支持するリング支持部とを有する旋回部と、
前記中心軸まわりに前記旋回部を回転させる旋回駆動部と、
前記基板支持部によって支持された前記基板のエッジ位置と前記リング支持部によって支持された前記フォーカスリングのエッジ位置とを検出するように、前記中心軸まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサと、
前記エッジセンサによる前記基板のエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記基板の姿勢を第1目標姿勢に合わせるように前記旋回駆動部を制御する基板姿勢制御部と、
前記エッジセンサによる前記フォーカスリングのエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記フォーカスリングの姿勢を第2目標姿勢に合わせるように前記旋回駆動部を制御するリング姿勢制御部と、
前記中心軸を囲む複数箇所で前記基板を支持する第2基板支持部と、前記中心軸を囲む複数箇所で前記フォーカスリングを支持する第2リング支持部とを有するリフト部と、
前記旋回部が前記基板又は前記フォーカスリングを支持する状態と、前記リフト部が前記基板又は前記フォーカスリングを支持する状態とを切り替えるように、前記中心軸に沿って前記リフト部を昇降させる昇降駆動部と、
を備える、アライメント装置。
【請求項3】
所定の中心軸を囲む複数箇所で基板を支持する基板支持部と、前記中心軸を囲む複数箇所でフォーカスリングを支持するリング支持部とを有する旋回部と、
前記中心軸まわりに前記旋回部を回転させる旋回駆動部と、
前記基板支持部によって支持された前記基板のエッジ位置と前記リング支持部によって支持された前記フォーカスリングのエッジ位置とを検出するように、前記中心軸まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサと、
前記エッジセンサによる前記基板のエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記基板の姿勢を第1目標姿勢に合わせるように前記旋回駆動部を制御する基板姿勢制御部と、
前記エッジセンサによる前記フォーカスリングのエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記フォーカスリングの姿勢を第2目標姿勢に合わせるように前記旋回駆動部を制御するリング姿勢制御部と、
を備え、
前記旋回部は、前記中心軸から離れるように延びる複数のアームを更に有し、
前記基板支持部及び前記リング支持部は、前記複数のアームに設けられており、
前記複数のアームにおいて、前記リング支持部は、前記中心軸を基準として前記基板支持部よりも外周側に位置しており、且つ、前記リング支持部の高さ位置と前記基板支持部の高さ位置とは互いに異なっている、アライメント装置。
【請求項4】
所定の中心軸を囲む複数箇所で基板を支持する基板支持部と、前記中心軸を囲む複数箇所でフォーカスリングを支持するリング支持部とを有する旋回部と、
前記中心軸まわりに前記旋回部を回転させる旋回駆動部と、
前記基板支持部によって支持された前記基板のエッジ位置と前記リング支持部によって支持された前記フォーカスリングのエッジ位置とを検出するように、前記中心軸まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサと、
前記エッジセンサによる前記基板のエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記基板の姿勢を第1目標姿勢に合わせるように前記旋回駆動部を制御する基板姿勢制御部と、
前記エッジセンサによる前記フォーカスリングのエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記フォーカスリングの姿勢を第2目標姿勢に合わせるように前記旋回駆動部を制御するリング姿勢制御部と、
前記中心軸を囲む複数箇所で前記基板を支持する第2基板支持部と、前記中心軸を囲む複数箇所で前記フォーカスリングを支持する第2リング支持部とを有するリフト部と、
を備え、
前記第2リング支持部の高さ位置と前記第2基板支持部の高さ位置とは互いに異なっている、アライメント装置。
【請求項5】
前記エッジセンサは、前記基板のエッジ位置として前記基板の外周縁の位置を検出し、前記フォーカスリングのエッジ位置として前記フォーカスリングの内周縁の位置を検出する、請求項1
~4のいずれか一項に記載のアライメント装置。
【請求項6】
前記基板の外周縁は第1指標を含み、
前記フォーカスリングの内周縁は第2指標を含み、
前記基板姿勢制御部は、前記エッジセンサによる前記基板のエッジ位置の検出結果に基づいて前記第1指標を検出し、前記第1指標を前記第1目標姿勢に対応する第1目標位置に合わせるように前記旋回駆動部を制御し、
前記リング姿勢制御部は、前記エッジセンサによる前記フォーカスリングのエッジ位置の検出結果に基づいて前記第2指標を検出し、前記第2指標を前記第2目標姿勢に対応する第2目標位置に合わせるように前記旋回駆動部を制御する、請求項
5に記載のアライメント装置。
【請求項7】
前記リング支持部は、前記中心軸を基準として前記基板支持部よりも外周側に位置し、
前記リング支持部の高さ位置は、前記基板支持部の高さ位置よりも高い、請求項1~
6のいずれか一項
に記載のアライメント装置。
【請求項8】
前記中心軸を囲む複数箇所で前記基板を支持する第2基板支持部と、前記中心軸を囲む複数箇所で前記フォーカスリングを支持する第2リング支持部とを有するリフト部と、
前記旋回部が前記基板又は前記フォーカスリングを支持する状態と、前記リフト部が前記基板又は前記フォーカスリングを支持する状態とを切り替えるように、前記中心軸に沿って前記リフト部を昇降させる昇降駆動部とを更に備える、請求項
3に記載のアライメント装置。
【請求項9】
前記第2リング支持部は、前記中心軸を基準として前記第2基板支持部よりも外周側に位置し、
前記第2リング支持部の高さ位置は、前記第2基板支持部の高さ位置よりも高い、請求項
8に記載のアライメント装置。
【請求項10】
前記旋回駆動部が前記旋回部を回転させている最中に前記エッジセンサによって検出された前記基板のエッジ位置に基づいて、前記旋回部の前記中心軸まわりの回転角度と、前記基板のエッジ位置との関係を示す基板エッジプロファイルを生成する第1プロファイル生成部と、
前記旋回駆動部が前記旋回部を回転させている最中に前記エッジセンサによって検出された前記フォーカスリングのエッジ位置に基づいて、前記旋回部の前記中心軸まわりの回転角度と、前記フォーカスリングのエッジ位置との関係を示すリングエッジプロファイルを生成する第2プロファイル生成部と、
前記基板エッジプロファイルに基づいて、前記旋回部における前記基板の中心位置を算出する第1位置算出部と、
前記リングエッジプロファイルに基づいて、前記旋回部における前記フォーカスリングの中心位置を算出する第2位置算出部とを更に備える、請求項1~
9のいずれか一項
に記載のアライメント装置。
【請求項11】
請求項
10に記載のアライメント装置と、
ハンドにより前記基板又は前記フォーカスリングを支持して搬送する搬送ロボットと、
前記基板の中心位置の算出結果に基づいて前記ハンドの位置を調節し、前記アライメント装置から前記ハンドが前記基板を受け取るように前記搬送ロボットを制御する第1受取制御部と、
前記フォーカスリングの中心位置の算出結果に基づいて前記ハンドの位置を調節し、前記アライメント装置から前記ハンドが前記フォーカスリングを受け取るように前記搬送ロボットを制御する第2受取制御部と、を備える基板搬送システム。
【請求項12】
所定の中心軸を囲む複数箇所で旋回部
の基板支持部に支持された基板のエッジ位置を、前記中心軸まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサによって検出することと、
前記エッジセンサによる前記基板のエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記基板の姿勢を第1目標姿勢に合わせるように前記中心軸まわりに前記旋回部を回転させることと、
前記中心軸を囲む複数箇所で前記旋回部
のリング支持部に支持されたフォーカスリングのエッジ位置を、前記エッジセンサによって検出することと、
前記エッジセンサによる前記フォーカスリングのエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記フォーカスリングの姿勢を第2目標姿勢に合わせるように前記中心軸まわりに前記旋回部を回転させることと、
前記旋回部が前記フォーカスリングを支持する状態と、前記中心軸を囲む複数箇所で前記フォーカスリングを支持する第2リング支持部を有するリフト部が前記フォーカスリングを支持する状態と、を切り替えるように、前記中心軸に沿って前記リフト部を昇降させることと、
を含
み、
平面視において、前記リング支持部によって前記フォーカスリングが支持される複数箇所と、前記第2リング支持部によって前記フォーカスリングが支持される複数箇所とは、前記中心軸まわりの同一の円周上に配置されている、アライメント方法。
【請求項13】
所定の中心軸を囲む複数箇所で旋回部の基板支持部に支持された基板のエッジ位置を、前記中心軸まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサによって検出することと、
前記エッジセンサによる前記基板のエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記基板の姿勢を第1目標姿勢に合わせるように前記中心軸まわりに前記旋回部を回転させることと、
前記中心軸を囲む複数箇所で前記旋回部のリング支持部に支持されたフォーカスリングのエッジ位置を、前記エッジセンサによって検出することと、
前記エッジセンサによる前記フォーカスリングのエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記フォーカスリングの姿勢を第2目標姿勢に合わせるように前記中心軸まわりに前記旋回部を回転させることと、
前記旋回部が前記基板又は前記フォーカスリングを支持する状態と、リフト部が前記基板又は前記フォーカスリングを支持する状態と、を切り替えるように、前記中心軸に沿って前記リフト部を昇降させることと、
を含み、
前記リフト部は、前記中心軸を囲む複数箇所で前記基板を支持する第2基板支持部と、前記中心軸を囲む複数箇所で前記フォーカスリングを支持する第2リング支持部とを有する、アライメント方法。
【請求項14】
所定の中心軸を囲む複数箇所で旋回部の基板支持部に支持された基板のエッジ位置を、前記中心軸まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサによって検出することと、
前記エッジセンサによる前記基板のエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記基板の姿勢を第1目標姿勢に合わせるように前記中心軸まわりに前記旋回部を回転させることと、
前記中心軸を囲む複数箇所で前記旋回部のリング支持部に支持されたフォーカスリングのエッジ位置を、前記エッジセンサによって検出することと、
前記エッジセンサによる前記フォーカスリングのエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記フォーカスリングの姿勢を第2目標姿勢に合わせるように前記中心軸まわりに前記旋回部を回転させることと、
を含み、
前記旋回部は、前記中心軸から離れるように延びる複数のアームを有し、
前記基板支持部及び前記リング支持部は、前記複数のアームに設けられており、
前記複数のアームにおいて、前記リング支持部は、前記中心軸を基準として前記基板支持部よりも外周側に位置しており、且つ、前記リング支持部の高さ位置と前記基板支持部の高さ位置とは互いに異なっている、アライメント方法。
【請求項15】
所定の中心軸を囲む複数箇所で旋回部の基板支持部に支持された基板のエッジ位置を、前記中心軸まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサによって検出することと、
前記エッジセンサによる前記基板のエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記基板の姿勢を第1目標姿勢に合わせるように前記中心軸まわりに前記旋回部を回転させることと、
前記中心軸を囲む複数箇所で前記旋回部のリング支持部に支持されたフォーカスリングのエッジ位置を、前記エッジセンサによって検出することと、
前記エッジセンサによる前記フォーカスリングのエッジ位置の検出結果に基づいて、前記中心軸まわりの前記フォーカスリングの姿勢を第2目標姿勢に合わせるように前記中心軸まわりに前記旋回部を回転させることと、
前記中心軸を囲む複数箇所で前記基板を支持する第2基板支持部と、前記中心軸を囲む複数箇所で前記フォーカスリングを支持する第2リング支持部とを有するリフト部によって前記基板を支持することと、
前記リフト部によって前記フォーカスリングを支持することと、
を含み、
前記第2リング支持部の高さ位置と前記第2基板支持部の高さ位置とは互いに異なっている、アライメント方法。
【請求項16】
所定の中心軸を囲む複数箇所で
基板支持部により基板を支持した旋回部が回転している最中に、前記中心軸まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサによって前記基板のエッジ位置を検出することと、
前記エッジセンサによって検出された前記基板のエッジ位置に基づいて、前記旋回部の前記中心軸まわりの回転角度と、前記基板のエッジ位置との関係を示す基板エッジプロファイルを生成することと、
前記基板エッジプロファイルに基づいて、前記旋回部における前記基板の中心位置を算出することと、
前記基板の中心位置の算出結果に基づいてハンドの位置を調節し、前記ハンドが前記基板を支持して搬送するように搬送ロボットを制御することと、
前記中心軸を囲む複数箇所で
リング支持部によりフォーカスリングを支持した前記旋回部が回転している最中に、前記エッジセンサによって前記フォーカスリングのエッジ位置を検出することと、
前記エッジセンサによって検出された前記フォーカスリングのエッジ位置に基づいて、前記旋回部の前記中心軸まわりの回転角度と、前記フォーカスリングのエッジ位置との関係を示すリングエッジプロファイルを生成することと、
前記リングエッジプロファイルに基づいて、前記旋回部における前記フォーカスリングの中心位置を算出することと、
前記フォーカスリングの中心位置の算出結果に基づいて前記ハンドの位置を調節し、前記ハンドが前記フォーカスリングを支持して搬送するように前記搬送ロボットを制御することと、
前記旋回部が前記フォーカスリングを支持する状態と、前記中心軸を囲む複数箇所で前記フォーカスリングを支持する第2リング支持部を有するリフト部が前記フォーカスリングを支持する状態と、を切り替えるように、前記中心軸に沿って前記リフト部を昇降させることと、を含
み、
平面視において、前記リング支持部によって前記フォーカスリングが支持される複数箇所と、前記第2リング支持部によって前記フォーカスリングが支持される複数箇所とは、前記中心軸まわりの同一の円周上に配置されている、基板搬送方法。
【請求項17】
所定の中心軸を囲む複数箇所で基板支持部により基板を支持した旋回部が回転している最中に、前記中心軸まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサによって前記基板のエッジ位置を検出することと、
前記エッジセンサによって検出された前記基板のエッジ位置に基づいて、前記旋回部の前記中心軸まわりの回転角度と、前記基板のエッジ位置との関係を示す基板エッジプロファイルを生成することと、
前記基板エッジプロファイルに基づいて、前記旋回部における前記基板の中心位置を算出することと、
前記基板の中心位置の算出結果に基づいてハンドの位置を調節し、前記ハンドが前記基板を支持して搬送するように搬送ロボットを制御することと、
前記中心軸を囲む複数箇所でリング支持部によりフォーカスリングを支持した前記旋回部が回転している最中に、前記エッジセンサによって前記フォーカスリングのエッジ位置を検出することと、
前記エッジセンサによって検出された前記フォーカスリングのエッジ位置に基づいて、前記旋回部の前記中心軸まわりの回転角度と、前記フォーカスリングのエッジ位置との関係を示すリングエッジプロファイルを生成することと、
前記リングエッジプロファイルに基づいて、前記旋回部における前記フォーカスリングの中心位置を算出することと、
前記フォーカスリングの中心位置の算出結果に基づいて前記ハンドの位置を調節し、前記ハンドが前記フォーカスリングを支持して搬送するように前記搬送ロボットを制御することと、
前記旋回部が前記基板又は前記フォーカスリングを支持する状態と、リフト部が前記基板又は前記フォーカスリングを支持する状態とを切り替えるように、前記中心軸に沿って前記リフト部を昇降させることと、
を含み、
前記リフト部は、前記中心軸を囲む複数箇所で前記基板を支持する第2基板支持部と、前記中心軸を囲む複数箇所で前記フォーカスリングを支持する第2リング支持部とを有する、基板搬送方法。
【請求項18】
所定の中心軸を囲む複数箇所で基板支持部により基板を支持した旋回部が回転している最中に、前記中心軸まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサによって前記基板のエッジ位置を検出することと、
前記エッジセンサによって検出された前記基板のエッジ位置に基づいて、前記旋回部の前記中心軸まわりの回転角度と、前記基板のエッジ位置との関係を示す基板エッジプロファイルを生成することと、
前記基板エッジプロファイルに基づいて、前記旋回部における前記基板の中心位置を算出することと、
前記基板の中心位置の算出結果に基づいてハンドの位置を調節し、前記ハンドが前記基板を支持して搬送するように搬送ロボットを制御することと、
前記中心軸を囲む複数箇所でリング支持部によりフォーカスリングを支持した前記旋回部が回転している最中に、前記エッジセンサによって前記フォーカスリングのエッジ位置を検出することと、
前記エッジセンサによって検出された前記フォーカスリングのエッジ位置に基づいて、前記旋回部の前記中心軸まわりの回転角度と、前記フォーカスリングのエッジ位置との関係を示すリングエッジプロファイルを生成することと、
前記リングエッジプロファイルに基づいて、前記旋回部における前記フォーカスリングの中心位置を算出することと、
前記フォーカスリングの中心位置の算出結果に基づいて前記ハンドの位置を調節し、前記ハンドが前記フォーカスリングを支持して搬送するように前記搬送ロボットを制御することと、
を含み、
前記旋回部は、前記中心軸から離れるように延びる複数のアームを有し、
前記基板支持部及び前記リング支持部は、前記複数のアームに設けられており、
前記複数のアームにおいて、前記リング支持部は、前記中心軸を基準として前記基板支持部よりも外周側に位置しており、且つ、前記リング支持部の高さ位置と前記基板支持部の高さ位置とは互いに異なっている、基板搬送方法。
【請求項19】
所定の中心軸を囲む複数箇所で基板支持部により基板を支持した旋回部が回転している最中に、前記中心軸まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサによって前記基板のエッジ位置を検出することと、
前記エッジセンサによって検出された前記基板のエッジ位置に基づいて、前記旋回部の前記中心軸まわりの回転角度と、前記基板のエッジ位置との関係を示す基板エッジプロファイルを生成することと、
前記基板エッジプロファイルに基づいて、前記旋回部における前記基板の中心位置を算出することと、
前記基板の中心位置の算出結果に基づいてハンドの位置を調節し、前記ハンドが前記基板を支持して搬送するように搬送ロボットを制御することと、
前記中心軸を囲む複数箇所でリング支持部によりフォーカスリングを支持した前記旋回部が回転している最中に、前記エッジセンサによって前記フォーカスリングのエッジ位置を検出することと、
前記エッジセンサによって検出された前記フォーカスリングのエッジ位置に基づいて、前記旋回部の前記中心軸まわりの回転角度と、前記フォーカスリングのエッジ位置との関係を示すリングエッジプロファイルを生成することと、
前記リングエッジプロファイルに基づいて、前記旋回部における前記フォーカスリングの中心位置を算出することと、
前記フォーカスリングの中心位置の算出結果に基づいて前記ハンドの位置を調節し、前記ハンドが前記フォーカスリングを支持して搬送するように前記搬送ロボットを制御することと、
前記中心軸を囲む複数箇所で前記基板を支持する第2基板支持部と、前記中心軸を囲む複数箇所で前記フォーカスリングを支持する第2リング支持部とを有するリフト部によって前記基板を支持することと、
前記リフト部によって前記フォーカスリングを支持することと、
を含み、
前記第2リング支持部の高さ位置と前記第2基板支持部の高さ位置とは互いに異なっている、基板搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、アライメント装置、基板搬送システム、アライメント方法、及び基板搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ウエハのエッジを検出するラインセンサを備えたアライメント装置が開示されている。このアライメント装置では、シリコンウエハとウエハ支持ガラス基板とを含む貼り合わせウエハのエッジが検出され、所定の場合に、シリコンウエハのエッジ検出と、ウエハ支持ガラス基板のエッジ検出とが切り替えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、省スペース化に有用なアライメント装置、基板搬送システム、アライメント方法、及び基板搬送方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一側面に係るアライメント装置は、所定の中心軸を囲む複数箇所で基板を支持する基板支持部と、中心軸を囲む複数箇所でフォーカスリングを支持するリング支持部とを有する旋回部と、中心軸まわりに旋回部を回転させる旋回駆動部と、基板支持部によって支持された基板のエッジ位置とリング支持部によって支持されたフォーカスリングのエッジ位置とを検出するように、中心軸まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサと、エッジセンサによる基板のエッジ位置の検出結果に基づいて、中心軸まわりの基板の姿勢を第1目標姿勢に合わせるように旋回駆動部を制御する基板姿勢制御部と、エッジセンサによるフォーカスリングのエッジ位置の検出結果に基づいて、中心軸まわりのフォーカスリングの姿勢を第2目標姿勢に合わせるように旋回駆動部を制御するリング姿勢制御部とを備える。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、省スペース化に有用なアライメント装置、基板搬送システム、アライメント方法、及び基板搬送方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、基板搬送システムの一例を示す模式図である。
【
図2】
図2は、アライメント装置の構成の一例を模式的に示す平面図である。
【
図3】
図3は、旋回部及びリフト部の構成の一例を模式的に示す斜視図である。
【
図4】
図4(a)は、ウェハを支持した状態のアライメント装置の一例を模式的に示す平面図である。
図4(b)は、フォーカスリングを支持した状態のアライメント装置の一例を模式的に示す平面図である。
【
図5】
図5(a)及び
図5(b)は、ウェハの持ち替え動作を説明するための模式図である。
【
図6】
図6(a)及び
図6(b)は、フォーカスリングの持ち替え動作を説明するための模式図である。
【
図7】
図7(a)及び
図7(b)は、エッジセンサの一例を模式的に示す側面図である。
【
図8】
図8は、制御装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、エッジプロファイルの一例を示すグラフである。
【
図10】
図10は、制御装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図11】
図11は、ワークの搬送手順の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、ワークに対するアライメント処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して一実施形態について説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。一部の図面にはX軸、Y軸及びZ軸により規定される直交座標系が示される。以下の実施形態では、Z軸が鉛直方向に対応し、X軸及びY軸が水平方向に対応する。
【0009】
[基板搬送システム]
図1に示される搬送システム1(基板搬送システム)は、ワークの姿勢及び位置の少なくとも一方の調節を行いつつ、ワークの搬送を行うシステムである。搬送システム1は、少なくとも2種類のワークを個別に搬送する。搬送システム1の搬送対象となるワークには、基板W1及びフォーカスリングW2が含まれる。基板W1の具体例としては、円形の半導体ウェハが挙げられる。フォーカスリングW2は、基板W1に対するプラズマ処理(エッチング処理)に用いられる部材である。例えば、フォーカスリングW2は、基板W1に対するプラズマ処理において、載置台に載置された基板W1の周縁部を覆う又は囲むように配置される。基板W1の外径は、フォーカスリングW2の外径よりも小さくてもよい。基板W1の外径は、フォーカスリングW2の内径と同程度であってもよい。
【0010】
搬送システム1は、複数の基板W1に所定の処理を順に施す基板処理装置に設けられる。例えば、搬送システム1は、基板処理装置の搬送室内において、処理前の基板W1と使用前のフォーカスリングW2とを異なるタイミングで個別に搬送する。一例では、搬送システム1は、基板W1を搬送する際には基板W1の姿勢及び位置を調節し、フォーカスリングW2を搬送する際にはフォーカスリングW2の姿勢及び位置を調節する。搬送システム1は、ロボット装置10と、アライメント装置30とを備える。
【0011】
(ロボット装置)
ロボット装置10は、例えば、搬送ロボット12と、ロボットコントローラ110とを備える。搬送ロボット12は、アライメント装置30に対して基板W1及びフォーカスリングW2の搬入出を個別に行う。具体的には、搬送対象のワークが基板W1である場合、搬送ロボット12はアライメント装置30に対して基板W1の搬入出を行い、搬送対象のワークがフォーカスリングW2である場合、搬送ロボット12は、アライメント装置30に対してフォーカスリングW2の搬入出を行う。
【0012】
搬送ロボット12は、例えば、基台18と、昇降部22と、搬送アーム16とを有する。搬送アーム16は、例えば、ハンド14と、第1アーム24と、第2アーム26とを有する。ハンド14は、基板W1及びフォーカスリングW2を個別に支持する。ハンド14は、いかなる保持形式によって基板W1及びフォーカスリングW2を支持してもよい。ハンド14による保持形式の具体例としては、吸着による保持及び把持等が挙げられる。
【0013】
基台18は、基板処理装置内(例えば搬送室内)の所定位置に設置される。基台18は、基板処理装置内の底面上に固定されてもよく、基板処理装置内を水平方向に移動する可動部上に固定されてもよい。昇降部22は、基台18から鉛直上方に突出しており、鉛直な軸線Ax1に沿って昇降可能である。
【0014】
第1アーム24は、昇降部22の上端部に接続されている。第1アーム24は、昇降部22の上端部から水平方向に延びており、軸線Ax1まわりに旋回可能である。第2アーム26は、第1アーム24の先端部から更に水平方向に延びており、第1アーム24の先端部を通る鉛直な軸線Ax2まわりに旋回可能である。第2アーム26の先端部は、ハンド14の基端部に接続されている。ハンド14は、第2アーム26の先端部を通る鉛直な軸線Ax3まわりに旋回可能である。
【0015】
搬送アーム16は、ハンド14を移動させるための複数のアクチュエータ(不図示)を有する。複数のアクチュエータは、例えば、軸線Ax1まわりに第1アーム24を旋回させるアクチュエータ、軸線Ax2まわりに第2アーム26を旋回させるアクチュエータ、及び軸線Ax3まわりにハンド14を旋回させるアクチュエータを有する。搬送アーム16が有するアクチュエータとしては、例えば電動モータ等の動力源を含む電動式のアクチュエータが挙げられる。搬送ロボット12は、軸線Ax1に沿って昇降部22を昇降させる昇降アクチュエータ(不図示)を有する。
【0016】
第1アーム24及び第2アーム26をそれぞれ旋回させるアクチュエータが制御されることで、ハンド14の水平方向(図示のX-Y平面)における位置が変化する。昇降部22を昇降させる昇降アクチュエータが制御されることで、ハンド14の高さ位置(図示のZ軸方向における位置)が変化する。なお、搬送ロボット12の構成は一例であり、水平方向におけるハンド14の位置及び向き(姿勢)と、ハンド14の高さ位置とを自在に調節できる限りどのように構成されていてもよい。以上のように、搬送ロボット12は、ハンド14により基板W1又はフォーカスリングW2を支持して搬送する。
【0017】
ロボットコントローラ110は、ハンド14を目標位置、目標姿勢、及び目標高さに移動させるように搬送ロボット12(各アクチュエータ)を制御する。ロボットコントローラ110の構成の詳細については後述する。
【0018】
(アライメント装置)
アライメント装置30は、搬送対象のワークが基板W1である場合に、搬送ロボット12から受け取った基板W1の姿勢を調節し、当該基板W1の中心位置を検出する。また、アライメント装置30は、搬送対象のワークがフォーカスリングW2である場合に、搬送ロボット12から受け取ったフォーカスリングW2の姿勢を調節し、当該フォーカスリングW2の中心位置を検出する。アライメント装置30によって検出されたワーク(基板W1又はフォーカスリングW2)の中心位置に基づき、搬送ロボット12のハンド14の水平方向における位置が調節された後に、ハンド14が当該ワークを受け取ることで基板W1の中心位置が調節される。
【0019】
アライメント装置30は、例えば、姿勢調節ユニット32と、アライメントコントローラ130とを備える。
図2に示されるように、姿勢調節ユニット32は、基台34と、旋回部40と、旋回駆動部50と、リフト部60と、昇降駆動部70と、エッジセンサ90とを有する。基台34は、基板処理装置内(例えば搬送室内)の所定位置に設置される。
【0020】
旋回部40は、基台34の上方に配置されており、中心軸Ax4まわりに回転可能である。中心軸Ax4は、例えば基台34を通り、鉛直なラインに沿うように設定されている。旋回部40は、搬送対象のワークが基板W1である場合に、中心軸Ax4を囲む複数箇所P1で基板W1を支持し、搬送対象のワークがフォーカスリングW2である場合に、中心軸Ax4を囲む複数箇所P2でフォーカスリングW2を支持する。旋回部40は、基板W1を水平に支持し、フォーカスリングW2を水平に支持する。
【0021】
より詳細には、旋回部40は、旋回可能部49と、第1基板支持部41(基板支持部)と、第1リング支持部42(リング支持部)とを有する。旋回可能部49は、中心軸Ax4まわりに旋回可能に設けられる。第1基板支持部41は、旋回可能部49に設けられており、中心軸Ax4を囲む複数箇所P1で基板W1を支持する。第1リング支持部42は、旋回可能部49に設けられており、中心軸Ax4を囲む複数箇所P2でフォーカスリングW2を支持する。
【0022】
複数箇所P1は、中心軸Ax4まわりの円周上に位置する。複数箇所P1は、中心軸Ax4まわりにおいて等間隔に配置されてもよい。複数箇所P1が位置する円周の直径は、基板W1の直径よりも小さい。複数箇所P2は、中心軸Ax4まわりの円周上に位置する。複数箇所P2は、中心軸Ax4まわりにおいて等間隔に配置されてもよい。複数箇所P2が位置する円周の直径は、フォーカスリングW2の外径よりも小さい。複数箇所P2が位置する円周の直径は、複数箇所P1が位置する円周の直径よりも大きくてもよい。
【0023】
旋回可能部49は、例えば回転部43と、複数の旋回アーム44とを有する。回転部43は、基台34の上面の略中央に旋回駆動部50を介して固定されており、円柱状に形成されている。回転部43は、その中心が中心軸Ax4に略一致するように設けられている。複数の旋回アーム44は、中心軸Ax4を中心として水平方向に放射状に延びる。例えば、複数の旋回アーム44は、回転部43の側面から放射状に延びる。複数の旋回アーム44の先端部に第1基板支持部41及び第1リング支持部42が設けられてもよい。
【0024】
図3に示されるように、旋回アーム44は、基端部44aと、接続部44bと、先端部44cと、突出部44dとを含む。基端部44aは、その一端部(中心軸Ax4に近い端部)が回転部43に接続されており、回転部43との接続部分を起点として中心軸Ax4から離れる方向に延びる。基端部44aの他端部には、接続部44bの下端部が接続されている。接続部44bは、基端部44aとの接続部分から上方に延びる。接続部44bの上端部には、先端部44cの一端部(中心軸Ax4に近い端部)が接続されている。
【0025】
先端部44cは、先端部44cとの接続部分を起点として中心軸Ax4から離れる方向に延びる。先端部44cの他端部の上面には、突出部44dが設けられる。突出部44dは、先端部44cの上面(露出する上面)よりも上方に突出するように形成されている。突出部44dの上面の高さ位置は、先端部44cの上面の高さ位置よりも高い。このように、旋回アーム44の外周側の端部には、高さ位置が異なる段差が設けられている。当該段差によって、旋回部40において基板W1の中心位置と中心軸Ax4との間の過度なずれが抑制され得る。
【0026】
旋回部40は、第1基板支持部41として、複数の旋回アーム44にそれぞれ設けられる複数の第1パッド46を有し、第1リング支持部42として、複数の旋回アーム44にそれぞれ設けられる複数の第2パッド48とを更に有する。各旋回アーム44に設けられる第1パッド46を形成する材料は、エラストマ(例えばゴム)を含む。第1パッド46は基板W1を支持する。第1パッド46に基板W1が支持(載置)された状態で、第1パッド46と基板W1との間の摩擦により基板W1が保持される。第1パッド46は、旋回アーム44の先端部44cの上面に設けられる。第1パッド46は、平面視においてリング状に形成されてもよい。複数の第1パッド46は基板W1を支持する機能を有するので、複数の第1パッド46の位置が複数箇所P1に対応する。
【0027】
各旋回アーム44に設けられる第2パッド48を形成する材料は、エラストマ(例えばゴム)を含む。第2パッド48はフォーカスリングW2を支持する。第2パッド48にフォーカスリングW2が支持(載置)された状態で、第2パッド48とフォーカスリングW2との間の摩擦によりフォーカスリングW2が保持される。第2パッド48は、旋回アーム44の突出部44dの上面に設けられる。第2パッド48は、平面視においてリング状に形成されてもよい。複数の第2パッド48はフォーカスリングW2を支持する機能を有するので、複数の第2パッド48の位置が複数箇所P2に対応する。
【0028】
第1パッド46と第2パッド48とは、互いに同一形状であってもよい。第1パッド46及び第2パッド48は、同じ材料で形成されてもよい。第2パッド48は、中心軸Ax4を基準として第1パッド46よりも外周側に位置する。この場合、中心軸Ax4まわりの円周の半径方向に沿って、中心軸Ax4、第1パッド46、及び第2パッド48がこの順で並ぶ。このように、第1基板支持部41は、中心軸Ax4に対して第1リング支持部42よりも外周側に位置してもよい。
【0029】
第1パッド46の厚さ(図示のZ軸方向の長さ)と第2パッド48の厚さ(Z軸方向の長さ)とは、互いに略一致していてもよい。第2パッド48の上面の高さ位置は、第1パッド46の上面の高さ位置よりも高くてもよい。この場合、第2パッド48に支持された際のフォーカスリングW2の下面の高さ位置は、第1パッド46に支持された際の基板W1の下面の高さ位置よりも高くなる。このように、第1リング支持部42がフォーカスリングW2を支持する高さ位置は、第1基板支持部41が基板W1を支持する高さ位置よりも高くてもよい。
【0030】
以上に例示した旋回部40では、搬送対象のワークが基板W1である場合に複数の第1パッド46が基板W1を支持し、搬送対象のワークがフォーカスリングW2である場合に複数の第2パッド48がフォーカスリングW2を支持する。
図4(a)には、複数の第1パッド46(第1基板支持部41)が基板W1を支持した状態の姿勢調節ユニット32が例示されており、
図4(b)には、複数の第2パッド48(第1リング支持部42)がフォーカスリングW2を支持した状態の姿勢調節ユニット32が例示されている。なお、旋回部40は、エラストマ等のパッドによる保持に代えて、吸着によってワークを保持した状態で当該ワークを支持するように構成されていてもよい。
図2に例示した旋回部40では、3本の旋回アーム44が示されているが、2本又は4本以上の旋回アーム44が設けられてもよい。
【0031】
旋回駆動部50は、中心軸Ax4まわりに旋回部40を回転させる。一例では、旋回駆動部50は、基台34の上面に設けられており、旋回部40の回転部43を支持している。旋回駆動部50は、例えば、電動モータ等の動力源によって回転部43を中心軸Ax4まわりに回転させる回転アクチュエータである。旋回駆動部50によって旋回部40(回転部43)が回転することで、旋回部40の第1基板支持部41(例えば、複数の第1パッド46)及び第1リング支持部42(例えば、複数の第2パッド48)が中心軸Ax4まわりに回転する。これにより、旋回部40に基板W1が支持されている場合には、当該基板W1が中心軸Ax4まわりに回転する。旋回部40にフォーカスリングW2が支持されている場合には、当該フォーカスリングW2が中心軸Ax4まわりに回転する。
【0032】
リフト部60は、基台34の上方に配置されており、旋回部40が回転しても移動しないように設けられている。リフト部60は、搬送対象のワークが基板W1である場合に、中心軸Ax4を囲む複数箇所P3で基板W1を支持し、搬送対象のワークがフォーカスリングW2である場合に、中心軸Ax4を囲む複数箇所P4でフォーカスリングW2を支持する。リフト部60は、旋回部40と同様に、基板W1を水平に支持し、フォーカスリングW2を水平に支持する。
【0033】
より詳細には、リフト部60は、昇降可能部69と、第2基板支持部61と、第2リング支持部62とを有する。昇降可能部69は、中心軸Ax4に沿って昇降可能に設けられている。第2基板支持部61は、昇降可能部69に設けられており、中心軸Ax4を囲む複数箇所P3で基板W1を支持する。第2リング支持部62は、昇降可能部69に設けられており、中心軸を囲む複数箇所P4でフォーカスリングW2を支持する。
【0034】
複数箇所P3は、中心軸Ax4まわりの円周上に位置している。複数箇所P3は、中心軸Ax4まわりにおいて等間隔に配置されてもよい。複数箇所P3が位置する円周の直径は、基板W1の直径よりも小さい。複数箇所P4は、中心軸Ax4まわりの円周上に位置している。複数箇所P4は、中心軸Ax4まわりにおいて等間隔に配置されてもよい。複数箇所P4が位置する円周の直径は、フォーカスリングW2の外径よりも小さい。複数箇所P4が位置する円周の直径は、複数箇所P3が位置する円周の直径よりも大きくてもよい。
【0035】
昇降可能部69は、例えば、底部63と、複数の接続部64と、複数の先端部65とを有する。底部63は、板状に形成されている。底部63は、平面視において旋回部40の回転部43と重ならないように形成されている。底部63には、中心軸Ax4まわりの複数箇所に端部が設けられている。底部63は、一箇所の端部から中心軸Ax4に向かって延び、分岐した後に他の二箇所の端部にそれぞれ向かって延びるように形成されている。底部63の各端部は、フォーカスリングW2の外径の半分よりも大きい距離だけ中心軸Ax4と離れている。
【0036】
図3に示されるように、複数の接続部64は上下方向に延びるように形成されている。接続部64の下端部は、底部63のいずれか一箇所の端部に接続されている。複数の接続部64の上端部には、複数の先端部65がそれぞれ接続されている。先端部65は、接続部64の上端部との接続部分を起点として、中心軸Ax4に向かって延びる。複数の先端部65に第2基板支持部61及び第2リング支持部62が設けられてもよい。
【0037】
先端部65は、例えば、上段部65aと、傾斜部65bと、下段部65cとを含む。上段部65aは、その一端部が接続部64の上端部に接続され、中心軸Ax4に向かって延びる。上段部65aの他端部には、傾斜部65bの一端部が接続されている。傾斜部65bは、上段部65aとの接続部分から中心軸Ax4に近づくように鉛直斜め下方に延びる。傾斜部65bの他端部には、下段部65cの一端部が接続されている。下段部65cは、傾斜部65bとの接続部分から中心軸Ax4に向かって延びる。上段部65aの上面の高さ位置は、下段部65cの上面の高さ位置よりも高い。このように、先端部65には、高さ位置が異なる段差が設けられている。当該段差により、リフト部60において、基板W1の中心位置と中心軸Ax4との間の過度なずれが抑制され得る。
【0038】
リフト部60は、第2基板支持部61として、複数の先端部65にそれぞれ設けられる複数の第3パッド66を有し、第2リング支持部62として、複数の第4パッド68を有する。各先端部65に設けられる第3パッド66を形成する材料は、エラストマ(例えばゴム)を含む。第3パッド66は、基板W1の裏面の外周縁近傍を支持する。第3パッド66に基板W1が支持(載置)された状態で、第3パッド66と基板W1との間の摩擦により基板W1が保持される。第3パッド66は、先端部65の下段部65cの上面に設けられる。第3パッド66は、平面視においてリング状に形成されてもよい。複数の第3パッド66は基板W1を支持する機能を有するので、複数の第3パッド66の位置が複数箇所P3に対応する。
【0039】
各先端部65に設けられる第4パッド68を形成する材料は、エラストマ(例えばゴム)を含む。第4パッド68は、フォーカスリングW2の裏面の外周縁近傍を支持する。第4パッド68にフォーカスリングW2が支持(載置)された状態で、第4パッド68とフォーカスリングW2との摩擦によりフォーカスリングW2が保持される。第4パッド68は、先端部65の上段部65aの上面に設けられる。第4パッド68は、平面視においてリング状に形成されてもよい。複数の第4パッド68はフォーカスリングW2を支持する機能を有するので、複数の第4パッド68の位置が複数箇所P4に対応する。
【0040】
第3パッド66と第4パッド68とは、互いに同一形状であってもよい。第3パッド66及び第4パッド68は、互いに同じ材料で形成されてもよい。第4パッド68は、中心軸Ax4を基準として第3パッド66よりも外周側に位置する。この場合、中心軸Ax4まわりの円周の半径方向に沿って、中心軸Ax4、第3パッド66、及び第4パッド68がこの順で並ぶ。このように、第2リング支持部62は、中心軸Ax4に対して第2基板支持部61よりも外周側に位置してもよい。
【0041】
第4パッド68の上面の高さ位置は、第3パッド66の上面の高さ位置よりも高くてもよい。この場合、第4パッド68に支持された際のフォーカスリングW2の下面の高さ位置は、第3パッド66に支持された際の基板W1の下面の高さ位置よりも高くなる。このように、第2リング支持部62がフォーカスリングW2を支持する高さ位置は、第2基板支持部61が基板W1を支持する高さ位置よりも高くてもよい。
【0042】
以上に例示したリフト部60では、複数の先端部65にそれぞれ設けられる複数の第3パッド66が第2基板支持部として機能し、複数の先端部65にそれぞれ設けられる複数の第4パッド68が第2リング支持部として機能する。なお、リフト部60は、エラストマ等のパッドによる保持に代えて、吸着によってワークを保持することで当該ワークを支持してもよい。
図2に例示したリフト部60では、3個の先端部65が示されているが、2個又は4個以上の先端部65が設けられてもよい。
【0043】
昇降駆動部70は、リフト部60(昇降可能部69)を昇降させる。一例では、昇降駆動部70は、基台34の上面に設けられており、リフト部60の底部63を支持している。昇降駆動部70は、例えば、エアシリンダ等の動力源によってリフト部60を中心軸Ax4に沿って移動(昇降)させる昇降アクチュエータである。昇降駆動部70によってリフト部60が昇降することで、複数の先端部65(複数の第3パッド66及び複数の第4パッド68)が昇降する。
【0044】
昇降駆動部70は、旋回部40が基板W1又はフォーカスリングW2を支持する状態と、リフト部60が基板W1又はフォーカスリングW2を支持する状態とを切り替えるように、中心軸Ax4に沿ってリフト部60を昇降させる。昇降駆動部70は、例えば、リフト部60の先端部65が旋回アーム44(先端部44c)よりも上方に位置する高さ位置と、先端部65が旋回アーム44(先端部44c)よりも下方に位置する高さ位置との間でリフト部60を昇降させる。
【0045】
図5(a)には、搬送対象のワークが基板W1であり、先端部65が先端部44cよりも上方に位置する場合が例示されている。先端部65が先端部44cよりも上方に位置する際には、リフト部60(先端部65上の第3パッド66)が基板W1を支持する。この高さ位置では、リフト部60とロボット装置10の搬送ロボット12との間で基板W1の受け渡しが行われる。
図5(b)には、搬送対象のワークが基板W1であり、先端部65が先端部44cよりも下方に位置する場合が例示されている。先端部65が先端部44cよりも下方に位置する際には、旋回部40(先端部44c上の第1パッド46)が基板W1を支持する。
【0046】
図6(a)には、搬送対象のワークがフォーカスリングW2であり、先端部65が先端部44c(突出部44d)よりも上方に位置する場合が例示されている。先端部65が先端部44cよりも上方に位置する際には、リフト部60(先端部65上の第4パッド68)がフォーカスリングW2を支持する。この高さ位置では、リフト部60と搬送ロボット12との間でフォーカスリングW2の受け渡しが行われる。
図6(b)には、搬送対象のワークがフォーカスリングW2であり、先端部65が先端部44cよりも下方に位置する場合が例示されている。先端部65が先端部44cよりも下方に位置する際には、旋回部40(突出部44d上の第2パッド48)がフォーカスリングW2を支持する。
【0047】
図2に戻り、エッジセンサ90は、複数の第1パッド46によって支持された基板W1のエッジ位置と、複数の第2パッド48によって支持されたフォーカスリングW2のエッジ位置を検出するように、中心軸Ax4まわりの少なくとも一箇所に設けられる。エッジセンサ90は、例えば、中心軸Ax4まわりの円周上において、隣り合う複数箇所P3,P4の間に配置されている。エッジセンサ90は、基板W1又はフォーカスリングW2のエッジ位置として、中心軸Ax4を中心とした円周の半径方向に沿ったエッジ位置を検出する。
【0048】
エッジセンサ90は、例えば、第1パッド46上の基板W1又は第2パッド48上のフォーカスリングW2を上下から挟む照射部92と受光部94とを含む。
図7(a)及び
図7(b)に示されるように、照射部92が基板W1又はフォーカスリングW2の上方に配置され、受光部94が基板W1又はフォーカスリングW2の下方に配置されてもよい。照射部92は、中心軸Ax4を中心とした円周の半径方向に沿って延びる領域に光を照射する光源を含む。受光部94は、照射部92と対向するように配置されている。
【0049】
受光部94は、中心軸Ax4を中心とした円周の半径方向に沿って1列に並ぶ複数の受光素子を有するラインセンサ96であってもよい。ラインセンサ96の具体例としては、CCD(Charge Coupled Device)ラインセンサが挙げられる。ラインセンサ96に含まれる各受光素子は、入射した光量に応じた信号(検出信号)を生成する。照射部92及び受光部94は、平面視において旋回部40に支持された基板W1及びフォーカスリングW2のエッジに重なるように設けられている。この場合、照射部92から受光部94に向かう光の一部が、基板W1又はフォーカスリングW2によって遮られる。ラインセンサ96は、中心軸Ax4を中心とした場合の内周側から外周側に向かう方向に走査して、照射部92から各受光素子に入射光量に応じた検出信号を生成及び出力するように構成されてもよい。
【0050】
エッジセンサ90は、基板W1のエッジ位置として基板W1の外周縁E1を検出してもよい。位置の検出対象となる外周縁E1は、
図4(a)に示されるように、第1指標Id1を含んでもよい。第1指標Id1の具体例としては、ノッチ(切欠き)が挙げられる。エッジセンサ90は、フォーカスリングW2のエッジ位置としてフォーカスリングW2の内周縁E21を検出してもよい。位置の検出対象となる内周縁E21は、
図4(b)に示されるように、第2指標Id2を含んでもよい。第2指標Id2の具体例としては、オリエンテーションフラットが挙げられる。第1指標Id1及び第2指標Id2は、基板W1及びフォーカスリングW2の水平方向における姿勢(ワークの中心位置まわりの姿勢)をそれぞれ調節するために設けられる。
【0051】
アライメントコントローラ130は、搬送対象のワークが基板W1である場合に、基板W1の姿勢を調節し、基板W1の中心位置を算出するように姿勢調節ユニット32を制御する。アライメントコントローラ130は、搬送対象のワークがフォーカスリングW2である場合に、フォーカスリングW2の姿勢を調節し、フォーカスリングW2の中心位置を算出するように姿勢調節ユニット32を制御する。以下では、アライメントコントローラ130とロボット装置10のロボットコントローラ110との構成の一例について説明する。
【0052】
図8に示されるように、アライメントコントローラ130は、機能上の構成(以下、「機能モジュール」という。)として、ワーク情報取得部132と、第1持替制御部134と、第1エッジ位置取得部136と、第1プロファイル生成部138と、第1位置算出部142と、基板姿勢制御部144と、第2持替制御部145と、第2エッジ位置取得部146と、第2プロファイル生成部148と、第2位置算出部152と、リング姿勢制御部154とを備える。これらの機能モジュールが実行する処理は、アライメントコントローラ130が実行する処理に相当する。
【0053】
ワーク情報取得部132は、搬送対象のワークに関する情報(以下、「ワーク情報」という。)をアライメントコントローラ130の外部から取得する。ワーク情報取得部132は、例えば、基板処理装置に備えられる上位コントローラからワーク情報を取得する。ワーク情報には、ワークの種別を示す種別情報、及びワークの目標姿勢を示す目標姿勢情報が含まれてもよい。種別情報は、搬送対象のワークが基板W1であるか、又はフォーカスリングW2であるかを示す。目標姿勢情報は、ワークの目標姿勢として、中心軸Ax4まわりの周方向における第1指標Id1及び第2指標Id2の目標位置を示す情報を含んでもよい。
【0054】
第1持替制御部134は、搬送対象のワークが基板W1である場合に、旋回部40が基板W1を支持する状態と、リフト部60が基板W1を支持する状態とを切り替えるように昇降駆動部70を制御する。例えば、第1持替制御部134は、リフト部60の第2基板支持部61が基板W1を支持する状態において、第2基板支持部61が旋回部40の第1基板支持部41よりも下方に下降するように昇降駆動部70を制御することで、第1基板支持部41が基板W1を支持する状態に切り替える。また、第1持替制御部134は、第1基板支持部41が基板W1を支持する状態において、第2基板支持部61が第1基板支持部41よりも上方に上昇するように昇降駆動部70を制御することで、第2基板支持部61が基板W1を支持する状態に切り替える。
【0055】
第1エッジ位置取得部136は、搬送対象のワークが基板W1である場合に、基板W1のエッジ位置(外周縁E1の位置)の検出結果を取得する。第1エッジ位置取得部136は、例えば、旋回駆動部50により旋回部40(基板W1)を中心軸Ax4まわりに回転させつつ、中心軸Ax4まわりの所定の回転角度ごとに外周縁E1の位置の検出結果をエッジセンサ90から取得する。一例では、第1エッジ位置取得部136は、旋回駆動部50により中心軸Ax4まわりに基板W1を1周以上回転させる。第1エッジ位置取得部136は、所定の回転角度ごとに、中心軸Ax4を中心とした円周の半径方向に沿って内周側から外周側に向かってエッジセンサ90が走査して得られる検出信号において、信号強度の変化量が所定値以上となる受光素子の位置をエッジ位置として取得する。
【0056】
第1プロファイル生成部138は、旋回駆動部50が旋回部40を回転させている最中にエッジセンサ90によって検出された基板W1のエッジ位置に基づいて、旋回部40の中心軸Ax4まわりの回転角度と、基板W1のエッジ位置との関係を示す基板エッジプロファイルを生成する。
図9には、基板エッジプロファイルの一例が示されており、
図9に示されるグラフにおいて、横軸は回転角度を示し、縦軸はエッジ位置(外周縁E1の位置)を示している。
図9に示されるように、基板エッジプロファイルでは、基板W1の中心位置と中心軸Ax4とのずれに起因して、回転角度に対してエッジ位置が全体として曲線状に変化し得る。また、第1指標Id1の存在によって、エッジ位置の変化曲線に全体の変化傾向とは異なる傾向を示す部分が生じ得る。
【0057】
第1位置算出部142は、基板エッジプロファイルに基づいて、旋回部40における基板W1の中心位置を算出する。旋回部40における基板W1の中心位置とは、旋回部40の第1基板支持部41(例えば複数の第1パッド46)に支持さている状態の基板W1の中心の位置である。第1位置算出部142は、種々の方法を用いて基板W1の中心位置の算出を行ってもよい。例えば、第1位置算出部142は、以下の手順で中心位置を算出する。まず、第1位置算出部142は、所定の回転角度ごとに、エッジ位置の変化量を算出していき、当該変化量が所定値以上となる回転角度を含む領域を第1指標Id1が存在する領域として仮定する。
図9に示される例では、回転角度θ1と回転角度θ2との間が、第1指標Id1が存在する領域であると仮定されている。
【0058】
そして、第1位置算出部142は、第1指標Id1が存在すると仮定した領域を除いた後の基板エッジプロファイルから、等角度間隔で並ぶ複数のエッジ位置を代表点として抽出する。第1位置算出部142は、これらの複数の代表点を用いて、第1指標Id1が存在する仮定した領域を除いた後の基板エッジプロファイルの重心位置(幾何学的な重心位置)を、旋回部40における基板W1の中心位置として算出する。
【0059】
基板姿勢制御部144は、エッジセンサ90による基板W1のエッジ位置の検出結果に基づいて、中心軸Ax4まわりの基板W1の姿勢を目標姿勢(第1目標姿勢)に合わせるように旋回駆動部50を制御する。基板姿勢制御部144は、例えば、エッジセンサ90による基板W1の外周縁E1の位置の検出結果を示す上述の基板エッジプロファイルに基づいて、第1指標Id1を検出する(より詳細には、第1指標Id1の中心軸Ax4まわりの周方向における位置を検出する)。
【0060】
基板姿勢制御部144は、種々の方法を用いて第1指標Id1の検出を行ってもよい。例えば、基板姿勢制御部144は、所定の回転角度ごとに、旋回部40における基板W1の中心位置の算出結果から求まる基板W1のエッジ位置の理論値(第1指標Id1がないと仮定した場合のエッジ位置)と、基板エッジプロファイルとの差分を求める。そして、基板姿勢制御部144は、当該差分が所定値以上となる領域を第1指標Id1が存在する領域と判定する。その後、基板姿勢制御部144は、第1指標Id1が存在する領域の基板エッジプロファイルに対して放物線近似等を行い、最深部(最も中心に近い位置)の回転角度を、第1指標Id1の角度位置として算出する。
図9に示される例では、回転角度θ3が第1指標Id1の角度位置として算出されている。
【0061】
第1指標Id1の検出後、基板姿勢制御部144は、第1指標Id1を基板W1の目標姿勢に対応する目標位置(第1目標位置)に合わせるように旋回駆動部50を制御する。より詳細には、基板姿勢制御部144は、第1指標Id1の中心軸Ax4まわりの周方向における位置(角度位置)を、上述の目標姿勢情報によって示される目標位置に近づけるように旋回駆動部50を制御する。
【0062】
第2持替制御部145は、搬送対象のワークがフォーカスリングW2である場合に、旋回部40がフォーカスリングW2を支持する状態と、リフト部60がフォーカスリングW2を支持する状態とを切り替えるように昇降駆動部70を制御する。例えば、第2持替制御部145は、リフト部60の第2リング支持部62がフォーカスリングW2を支持する状態において、第2リング支持部62が旋回部40の第1リング支持部42よりも下方に下降するように昇降駆動部70を制御することで、第1リング支持部42がフォーカスリングW2を支持する状態に切り替える。また、第2持替制御部145は、第1リング支持部42がフォーカスリングW2を支持する状態において、第2リング支持部62が第1リング支持部42よりも上方に上昇するように昇降駆動部70を制御することで、第2リング支持部62がフォーカスリングW2を支持する状態に切り替える。
【0063】
第2エッジ位置取得部146は、搬送対象のワークがフォーカスリングW2である場合に、フォーカスリングW2のエッジ位置(例えば、内周縁E21の位置)の検出結果を取得する。第2エッジ位置取得部146は、例えば、旋回駆動部50により旋回部40(フォーカスリングW2)を中心軸Ax4まわりに回転させつつ、中心軸Ax4まわりの所定の回転角度ごとに内周縁E21の位置の検出結果をエッジセンサ90から取得する。一例では、第2エッジ位置取得部146は、旋回駆動部50により中心軸Ax4まわりにフォーカスリングW2を1周以上回転させる。第2エッジ位置取得部146は、所定の回転角度ごとに、中心軸Ax4を中心とした円周の半径方向に沿って内周側から外周側に向かってエッジセンサ90により走査されて得られる検出信号において、信号強度の変化量が所定値以上となる受光素子の位置をエッジ位置として取得する。
【0064】
第2プロファイル生成部148は、旋回駆動部50が旋回部40を回転させている最中にエッジセンサ90によって検出されたフォーカスリングW2のエッジ位置に基づいて、旋回部40の中心軸Ax4まわりの回転角度と、フォーカスリングW2のエッジ位置との関係を示すリングエッジプロファイルを生成する。リングエッジプロファイルにおいても、基板エッジプロファイルと同様に、フォーカスリングW2の中心位置と中心軸Ax4とのずれに起因して、回転角度の変化に対して、エッジ位置が全体として曲線状に変化し得る。また、第2指標Id2の存在によって、エッジ位置の変化曲線において全体の変化傾向とは異なる傾向を示す部分が生じ得る。
【0065】
第2位置算出部152は、リングエッジプロファイルに基づいて、旋回部40におけるフォーカスリングW2の中心位置を算出する。旋回部40におけるフォーカスリングW2の中心位置とは、旋回部40の第1リング支持部42(例えば複数の第2パッド48)に支持されている状態のフォーカスリングW2の中心位置である。第2位置算出部152は、種々の方法を用いてフォーカスリングW2の中心位置の算出を行ってもよい。例えば、第2位置算出部152は、上述の第1位置算出部142による基板W1の中心位置の算出方法と同様の方法により、フォーカスリングW2の中心位置を算出してもよい。
【0066】
リング姿勢制御部154は、エッジセンサ90によるフォーカスリングW2のエッジ位置の検出結果に基づいて、中心軸Ax4まわりのフォーカスリングW2の姿勢を目標姿勢(第2目標姿勢)に合わせるように旋回駆動部50を制御する。リング姿勢制御部154は、例えば、エッジセンサ90によるフォーカスリングW2の内周縁E21の位置の検出結果を示す上述のリングエッジプロファイルに基づいて、第2指標Id2を検出する(より詳細には、第2指標Id2の中心軸Ax4まわりの周方向における位置を算出する)。リング姿勢制御部154は、種々の方法を用いて第2指標Id2の検出を行ってもよい。例えば、リング姿勢制御部154は、基板姿勢制御部144による第1指標Id1の検出方法と同様の方法により、第2指標Id2の検出を行ってもよい。
【0067】
第2指標Id2の検出後、リング姿勢制御部154は、第2指標Id2をフォーカスリングW2の目標姿勢に対応する目標位置(第2目標位置)に合わせるように旋回駆動部50を制御する。より詳細には、リング姿勢制御部154は、第2指標Id2の中心軸Ax4まわりの周方向における位置(角度位置)を、上述の目標姿勢情報によって示される目標位置に近づけるように旋回駆動部50を制御する。
【0068】
ロボットコントローラ110は、機能モジュールとして、ワーク情報取得部112と、第1引渡制御部116と、第1受取制御部118と、第2引渡制御部122と、第2受取制御部124とを備える。これらの機能モジュールが実行する処理は、ロボットコントローラ110が実行する処理に相当する。
【0069】
ワーク情報取得部112は、上述のアライメントコントローラ130のワーク情報取得部132と同様に、搬送対象のワークに関する情報(上述のワーク情報)をロボットコントローラ110の外部から取得する。ワーク情報取得部112は、例えば、基板処理装置に設けられる上位のコントローラからワーク情報を取得する。なお、ワーク情報取得部112とワーク情報取得部132とのいずれか一方(例えば、ワーク情報取得部112)が、上位のコントローラからワーク情報を取得し、他方(例えば、ワーク情報取得部132)にワーク情報を出力してもよい。
【0070】
第1引渡制御部116は、搬送対象のワークが基板W1である場合に、搬送ロボット12のハンド14からアライメント装置30に基板W1が引き渡されるように搬送ロボット12を制御する。例えば、第1引渡制御部116は、処理前の基板W1をハンド14に保持させるように搬送ロボット12を制御する。そして、第1引渡制御部116は、アライメント装置30においてリフト部60の第2基板支持部61が旋回部40の第1基板支持部41よりも上方に位置する状態で、ハンド14からリフト部60に基板W1が載置されるように、搬送ロボット12の各アクチュエータを制御する。第1引渡制御部116は、ハンド14からリフト部60に引き渡される際に、リフト部60に対するハンド14の相対的な位置が、順に搬送される複数の基板W1の間で略一定となるように搬送ロボット12の各アクチュエータを制御してもよい。
【0071】
第1受取制御部118は、搬送対象のワークが基板W1である場合に、基板W1の中心位置の算出結果に基づいてハンド14の位置を調節し、受け取った基板W1をハンド14が支持して搬送するように搬送ロボット12を制御する。例えば、第1受取制御部118は、基板W1の中心位置の算出結果と中心軸Ax4とのずれに応じて、基板W1の中心位置とハンド14の基準位置との差がゼロに近づくようにハンド14の水平方向における位置を調節する。ハンド14の基準位置は、ハンド14に保持された基板W1が理想状態である場合に、当該基板W1の中心位置に一致する位置である。
【0072】
調節されるハンド14の位置は、ハンド14が基板W1をリフト部60から受け取る際の(受け取る直前の)当該リフト部60とハンド14との相対位置である。なお、旋回部40とリフト部60との間での基板W1の持ち替え動作は、中心軸Ax4に沿った方向にリフト部60の移動が行われるので、リフト部60における基板W1の中心位置は、旋回部40における基板W1の中心位置に相当する(略一致する)。第1受取制御部118は、ハンド14の位置が調節された状態で、例えばリフト部60に支持される基板W1を下方から持ち上げるように搬送ロボット12の各アクチュエータを制御してもよい。
【0073】
上述した例では、基板W1の姿勢が調節される前(より詳細には、第1指標Id1の周方向における位置が目標位置に調節される前)に、基板W1の中心位置が算出される。第1指標Id1の周方向における位置が目標位置に調節された後では、基板W1の中心位置も変化する。第1受取制御部118は、姿勢の調節前に算出された中心位置を、姿勢調節に伴う回転量に応じて補正してもよい。第1受取制御部118は、補正後の基板W1の中心位置に基づいてハンド14の位置を調節してもよい。
【0074】
第2引渡制御部122は、搬送対象のワークがフォーカスリングW2である場合に、搬送ロボット12のハンド14からアライメント装置30にフォーカスリングW2が引き渡されるように搬送ロボット12を制御する。例えば、第2引渡制御部122は、ハンド14に使用前のフォーカスリングW2を保持させるように搬送ロボット12を制御する。そして、アライメント装置30においてリフト部60が旋回部40よりも上方に位置する状態で、ハンド14からリフト部60にフォーカスリングW2が載置されるように、搬送ロボット12の各アクチュエータを制御する。第2引渡制御部122は、ハンド14からリフト部60にフォーカスリングW2が引き渡される際に(引き渡される直前において)、リフト部60に対するハンド14の相対的な位置が、繰り返し実行される引き渡しの動作の間で略一定となるように搬送ロボット12の各アクチュエータを制御してもよい。
【0075】
第2受取制御部124は、搬送対象のワークがフォーカスリングW2である場合に、フォーカスリングW2の中心位置の算出結果に基づいてハンド14の位置を調節し、受け取ったフォーカスリングW2をハンド14が支持して搬送するように搬送ロボット12を制御する。例えば、第2受取制御部124は、中心軸Ax4とフォーカスリングW2の中心位置の算出結果とのずれに応じて、ハンド14がフォーカスリングW2を保持した際にフォーカスリングW2の中心位置とハンド14の基準位置との差がゼロに近づくようにハンド14の水平方向における位置を調節する。ハンド14の上記基準位置は、ハンド14に保持されたフォーカスリングW2の保持状態が理想状態である場合に、当該フォーカスリングW2の中心位置に一致する位置である。
【0076】
調節されるハンド14の位置は、ハンド14がフォーカスリングW2をリフト部60から受け取る際の(受け取る直前の)当該リフト部60とハンド14との相対位置である。なお、旋回部40とリフト部60との間でのフォーカスリングW2の持ち替え動作は、中心軸Ax4に沿った方向にリフト部60の移動が行われるので、リフト部60におけるフォーカスリングW2の中心位置は、旋回部40におけるフォーカスリングW2の中心位置に相当する(略一致する)。第2受取制御部124は、ハンド14の位置が調節された状態で、リフト部60に支持されるフォーカスリングW2を下方から持ち上げるように搬送ロボット12の各アクチュエータを制御してもよい。
【0077】
上述した例では、フォーカスリングW2の姿勢が調節される前(より詳細には、第2指標Id2の周方向における位置が目標位置に調節される前)に、フォーカスリングW2の中心位置が算出される。第2指標Id2の周方向における位置(角度位置)が目標位置に調節された後では、フォーカスリングW2の中心位置も変化する。第2受取制御部124は、姿勢の調節前に算出された中心位置を、姿勢調節に伴う回転量に応じて補正してもよい。第2受取制御部124は、補正後のフォーカスリングW2の中心位置に基づいてハンド14の位置を調節してもよい。
【0078】
図10に示されるように、アライメントコントローラ130は、回路230を備える。回路230は、少なくとも1つのプロセッサ232と、メモリ234と、ストレージ236と、通信ポート238と、入出力ポート242とを含む。ストレージ236は、コンピュータによって読み取り可能な不揮発型の記憶媒体(例えばフラッシュメモリ)である。ストレージ183は、基板W1及びフォーカスリングW2それぞれの姿勢を調節し、それぞれの中心位置を算出するように姿勢調節ユニット32を制御することを実行させるためのプログラム及びデータを記憶する。
【0079】
メモリ234は、ストレージ236からロードしたプログラム及びプロセッサ232による演算結果等を一時的に記憶する。プロセッサ232は、メモリ234と協働して上記プログラムを実行することで、アライメントコントローラ130の機能モジュールを構成する。入出力ポート242は、プロセッサ232からの指令に応じて旋回駆動部50、昇降駆動部70、及びエッジセンサ90等との間で電気信号の入出力を行う。通信ポート238は、プロセッサ232からの指令に応じて、ロボットコントローラ110との間で無線又は有線等を介して通信を行う。
【0080】
ロボットコントローラ110は、回路210を備える。回路210は、少なくとも1つのプロセッサ212と、メモリ214と、ストレージ216と、通信ポート218と、ドライバ222とを含む。ストレージ216は、コンピュータによって読み取り可能な不揮発型の記憶媒体(例えばフラッシュメモリ)である。ストレージ216は、搬送ロボット12と姿勢調節ユニット32との間で基板W1及びフォーカスリングW2それぞれを受け渡すように搬送ロボット12を制御することを実行させるためのプログラム及びデータを記憶する。
【0081】
メモリ214は、ストレージ216からロードしたプログラム及びプロセッサ212による演算結果等を一時的に記憶する。プロセッサ212は、メモリ214と協働して上記プログラムを実行することで、ロボットコントローラ110の機能モジュールを構成する。ドライバ222は、プロセッサ212からの指令に応じて搬送ロボット12の各アクチュエータに駆動電力を出力する。通信ポート218は、プロセッサ212からの指令に応じて、アライメントコントローラ130との間で無線又は有線等を介して通信を行う。
【0082】
なお、ロボットコントローラ110及びアライメントコントローラ130は、必ずしもプログラムにより各機能を構成するものに限られない。例えばロボットコントローラ110及びアライメントコントローラ130は、専用の論理回路又はこれを集積したASIC(Application Specific Integrated Circuit)により少なくとも一部の機能を構成してもよい。ロボットコントローラ110(回路210)とアライメントコントローラ130(回路230)とは、異なる筐体に収容されていてもよく、同じ筐体に収容されていてもよい。ロボットコントローラ110とアライメントコントローラ130とは、搬送システム1においてコントローラシステム(制御システム)を構成する。なお、搬送システム1は、ロボットコントローラ110及びアライメントコントローラ130に代えて、ロボットコントローラ110と同様の機能及びアライメントコントローラ130と同様の機能を有する1台のコントローラを備えてもよい。この場合、当該1台のコントローラに含まれる姿勢調節ユニット32を制御する各機能モジュールと、姿勢調節ユニット32とがアライメント装置を構成する。
【0083】
[搬送方法]
続いて、基板搬送方法の一例として、ロボットコントローラ110及びアライメントコントローラ130が実行する搬送手順を説明する。この搬送手順には、アライメントコントローラ130が実行するアライメント処理(アライメント方法)が含まれる。搬送手順に含まれるアライメント処理は、中心軸Ax4を囲む複数箇所P1で旋回部40に支持された基板W1のエッジ位置を、中心軸Ax4まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサ90によって検出することと、エッジセンサ90による基板W1のエッジ位置の検出結果に基づいて、中心軸Ax4まわりの基板W1の姿勢を第1目標姿勢に合わせるように中心軸Ax4まわりに旋回部40を回転させることとを含む。また、このアライメント処理は、中心軸Ax4を囲む複数箇所P2で旋回部40に支持されたフォーカスリングW2のエッジ位置を、エッジセンサ90によって検出することと、エッジセンサ90によるフォーカスリングW2のエッジ位置の検出結果に基づいて、中心軸Ax4まわりのフォーカスリングW2の姿勢を第2目標姿勢に合わせるように中心軸Ax4まわりに旋回部40を回転させることとを含む。
【0084】
図11に示されるように、ロボットコントローラ110は、まずステップS01を実行する。ステップS01では、例えば、ワーク情報取得部112及びワーク情報取得部132が、ワーク情報を外部から取得する。ステップS01以降において、ワーク情報によって示されるワークの種別が基板W1である場合には、基板W1に応じた処理が実行され、ワークの種別がフォーカスリングW2である場合には、フォーカスリングW2に応じた処理が実行される。以下では、ワークの種別が基板W1である場合の処理について最初に説明する。
【0085】
次に、ロボットコントローラ110は、ステップS02を実行する。ステップS02では、例えば、第1引渡制御部116が、基板W1をアライメント装置30に搬入するように搬送ロボット12を制御する。例えば、第1引渡制御部116は、処理前の基板W1をハンド14に保持させた後に、ハンド14からリフト部60に基板W1が引き渡されるように(載置されるように)搬送ロボット12の各アクチュエータを制御する。
【0086】
次に、アライメントコントローラ130は、ステップS03を実行する。ステップS03では、アライメントコントローラ130が、基板W1に対してアライメント処理を実行する。
図12には、ステップS03のアライメント処理を例示するフローチャートが示されている。
【0087】
図12に示されるアライメント処理では、アライメントコントローラ130が、まずステップS11を実行する。ステップS11では、例えば、第1持替制御部134が、基板W1を支持した状態のリフト部60の第2基板支持部61が、旋回部40の第1基板支持部41よりも下方に下降するように昇降駆動部70を制御する。これにより、基板W1がリフト部60から旋回部40に持ち替えられる。
【0088】
次に、アライメントコントローラ130は、ステップS12,S13を実行する。ステップS12では、例えば、第1エッジ位置取得部136が、基板W1を支持した状態の旋回部40の中心軸Ax4まわりの回転を開始するように旋回駆動部50を制御する。これにより、基板W1が中心軸Ax4まわりに回転し始める。ステップS13では、第1エッジ位置取得部136が、基板W1の回転角度が予め定められた検出角度に達するまで待機する。検出角度は、基板W1のエッジ位置を検出する検出箇所の数に応じて予め定められている。
【0089】
次に、アライメントコントローラ130は、ステップS14,S15を実行する。ステップS14では、例えば、第1エッジ位置取得部136が、当該検出角度において基板W1の外周縁E1の位置の検出結果をエッジセンサ90から取得する。ステップS15では、第1エッジ位置取得部136が、旋回部40が予め設定された設定角度以上回転したかどうかを判断する。設定角度は、例えば、1周(360°)以上に設定されている。この場合、基板W1の全周においてエッジの位置が検出される。
【0090】
ステップS15において、旋回部40が設定角度以上回転していないと判断された場合(ステップS15:NO)、処理はステップS13に戻り、ステップS13~S15が繰り返される。これにより、検出角度ごとに(回転角度ごとに)、基板W1の外周縁E1の位置が検出される。一方、ステップS15において、旋回部40が設定角度以上回転したと判断された場合(ステップS15:YES)、アライメントコントローラ130は、ステップS16を実行する。ステップS16では、例えば、第1エッジ位置取得部136が、基板W1を支持した状態の旋回部40の中心軸Ax4まわりの回転を停止するように旋回駆動部50を制御する。これにより、基板W1の中心軸Ax4まわりの回転が停止する。
【0091】
次に、アライメントコントローラ130は、ステップS17を実行する。ステップS17では、例えば、第1プロファイル生成部138が、ステップS12~S15を実行することで取得された基板W1のエッジ位置に基づいて、旋回部40の中心軸Ax4まわりの回転角度と、基板W1のエッジ位置との関係を示す基板エッジプロファイルを生成する。
【0092】
次に、アライメントコントローラ130は、ステップS18,S19を実行する。ステップS18では、例えば、第1位置算出部142が、ステップS17で得られた基板エッジプロファイルに基づいて、旋回部40における基板W1の中心位置を算出する。ステップS19では、例えば、基板姿勢制御部144が、ステップS17で得られた基板エッジプロファイルに基づいて、基板W1の外周縁E1に設けられた第1指標Id1の角度位置(中心軸Ax4まわりの周方向における位置)を算出する。
【0093】
次に、アライメントコントローラ130は、ステップS20,S21を実行する。ステップS20では、例えば、基板姿勢制御部144が、ステップS19で算出された第1指標Id1の角度位置を、基板W1の目標姿勢に応じた目標位置に合わせるように、旋回駆動部50により旋回部40(基板W1)を回転させる。ステップS21では、例えば、第1持替制御部134が、基板W1を支持した状態の旋回部40の第1基板支持部41よりも上方にリフト部60の第2基板支持部61が上昇するように昇降駆動部70を制御する。これにより、基板W1が、ステップS20で調節された姿勢に保たれた状態で、旋回部40からリフト部60に持ち替えられる。以上により、ステップS03の基板W1に対するアライメント処理が終了する。
【0094】
次に、ロボットコントローラ110は、ステップS04を実行する。ステップS04では、例えば、第1受取制御部118が、ステップS18で算出された基板W1の中心位置の算出結果に基づいてハンド14の位置を調節し、アライメント装置30からハンド14が基板W1を受け取るように搬送ロボット12を制御する。一例では、第1受取制御部118は、ステップS18で算出された中心位置を、ステップS20の姿勢調節のための回転量に応じて補正する。そして、第1受取制御部118は、補正された中心位置に基づいて、ハンド14が基板W1を受け取った際に基板W1の保持状態が理想状態に近づくように、ハンド14の水平方向における位置を搬送アーム16の各アクチュエータにより調節する。ハンド14に基板W1を受け取らせた後、第1受取制御部118が、ハンド14が所定の位置に向けて基板W1を支持して搬送するように搬送ロボット12を制御する。当該の所定の位置に基板W1が搬入されることで、基板W1の中心位置の調節が完了する。以上により、一の基板W1(ワーク)についての搬送手順が終了する。
【0095】
ワークの種別がフォーカスリングW2である場合の処理についても、上述のステップS02~S04,S11~S21と同様に実行される。ステップS02では、例えば、第2引渡制御部122が、フォーカスリングW2をアライメント装置30に搬入するように搬送ロボット12を制御する。一例では、第2引渡制御部122は、使用前のフォーカスリングW2をハンド14に保持させた後に、ハンド14からリフト部60に引き渡されるように(載置されるように)搬送ロボット12の各アクチュエータを制御する。
【0096】
ステップS03では、アライメントコントローラ130が、フォーカスリングW2に対してアライメント処理を実行する。ステップS03のアライメント処理に含まれるステップS11では、例えば、第2持替制御部145が、フォーカスリングW2を支持した状態のリフト部60の第2リング支持部62が、旋回部40の第1リング支持部42よりも下方に下降するように昇降駆動部70を制御する。これにより、フォーカスリングW2がリフト部60から旋回部40に持ち替えられる。
【0097】
ステップS12では、例えば、第2エッジ位置取得部146が、フォーカスリングW2を支持した状態の旋回部40の中心軸Ax4まわりの回転を開始するように旋回駆動部50を制御する。これにより、フォーカスリングW2が中心軸Ax4まわりに回転し始める。ステップS13では、第2エッジ位置取得部146が、旋回部40の回転角度が所定の検出角度に達するまで待機する。検出角度は、フォーカスリングW2のエッジ位置を検出する検出箇所の数に応じて予め定められている。
【0098】
ステップS14では、例えば、第2エッジ位置取得部146が、各検出角度においてフォーカスリングW2の内周縁E21の位置の検出結果をエッジセンサ90から取得する。ステップS12~S15の実行により、検出角度ごとに(回転角度ごとに)、フォーカスリングW2の内周縁E21の位置が検出される。ステップS16では、例えば、第2エッジ位置取得部146が、フォーカスリングW2を支持した状態の旋回部40の中心軸Ax4まわりの回転を停止するように旋回駆動部50を制御する。これにより、フォーカスリングW2の中心軸Ax4まわりの回転が停止する。
【0099】
ステップS17では、例えば、第2プロファイル生成部148が、ステップS12~S15を実行することで取得されたフォーカスリングW2のエッジ位置に基づいて、旋回部40の中心軸Ax4まわりの回転角度と、フォーカスリングW2のエッジ位置との関係を示すリングエッジプロファイルを生成する。ステップS18では、例えば、第2位置算出部152が、ステップS17で得られたリングエッジプロファイルに基づいて、旋回部40におけるフォーカスリングW2の中心位置を算出する。ステップS19では、例えば、リング姿勢制御部154が、ステップS17で得られた基板エッジプロファイルに基づいて、フォーカスリングW2の内周縁E21に設けられた第2指標Id2の角度位置(中心軸Ax4まわりの周方向における位置)を算出する。
【0100】
ステップS20では、例えば、リング姿勢制御部154が、ステップS19で算出された第2指標Id2の角度位置を、フォーカスリングW2の目標姿勢に応じた目標位置に合わせるように、旋回駆動部50により旋回部40(フォーカスリングW2)を回転させる。ステップS21では、例えば、第2持替制御部145が、フォーカスリングW2を支持した状態の旋回部40の第1リング支持部42よりも上方にリフト部60の第2リング支持部62が上昇するように昇降駆動部70を制御する。これにより、フォーカスリングW2がステップS20で調節された姿勢に保たれた状態で、当該フォーカスリングW2が旋回部40からリフト部60に持ち替えられる。
【0101】
ステップS04では、例えば、第2受取制御部124が、ステップS18で算出されたフォーカスリングW2の中心位置の算出結果に基づいてハンド14の位置を調節し、アライメント装置30からハンド14がフォーカスリングW2を受け取るように搬送ロボット12を制御する。一例では、第2受取制御部124は、ステップS18で算出された中心位置を、ステップS20の姿勢調節のための回転量に応じて補正する。そして、第2受取制御部124は、補正された中心位置に基づいて、ハンド14がフォーカスリングW2を受け取った際にフォーカスリングW2の保持状態が理想状態に近づくように、ハンド14の水平方向における位置を搬送アーム16の各アクチュエータにより調節する。ハンド14にフォーカスリングW2を受け取らせた後に、第2受取制御部124が、ハンド14が所定の位置に向けてフォーカスリングW2を支持して搬入するように搬送ロボット12を制御する。フォーカスリングW2が当該所定の位置の搬入されることで、フォーカスリングW2の中心位置の調節が完了する。
【0102】
ロボットコントローラ110及びアライメントコントローラ130は、複数のワークについて、以上のステップS01~S04を繰り返し実行する。一例では、ロボットコントローラ110及びアライメントコントローラ130は、複数の基板W1についてのステップS01~S04の処理を連続して実行することと、1つのフォーカスリングW2についてのステップS01~S04の処理を実行することと、を順に繰り返す。
【0103】
なお、上述した一連の処理は一例であり、適宜変更可能である。上記一連の処理において、ロボットコントローラ110及びアライメントコントローラ130は、一のステップと次のステップとを並列に実行してもよく、上述した例とは異なる順序で各ステップを実行してもよい。ロボットコントローラ110及びアライメントコントローラ130は、いずれかのステップを省略してもよく、いずれかのステップにおいて上述の例とは異なる処理を実行してもよい。
【0104】
上述の一連の処理では、基板W1の姿勢の調節と基板W1の中心位置の調節とが行われるが、基板W1の中心位置の調節が行われずに基板W1の姿勢の調節が行われてもよく、基板W1の姿勢の調節が行われずに基板W1の中心位置の調節が行われてもよい。また、上述の一連の処理では、フォーカスリングW2の姿勢の調節とフォーカスリングW2の中心位置の調節とが行われるが、フォーカスリングW2の中心位置の調節が行われずにフォーカスリングW2の姿勢の調節が行われてもよく、フォーカスリングW2の姿勢の調節が行われずにフォーカスリングW2の中心位置の調節が行われてもよい。基板W1とフォーカスリングW2との間で調節対象が互いに異なっていてもよい。
【0105】
上述のアライメント装置30は、パッド又は吸着によって基板W1又はフォーカスリングW2を保持するが、アライメント装置30(旋回部40)は、基板W1及びフォーカスリングW2を把持によって保持するように構成されていてもよい。この場合、旋回部40は、搬送対象のワークを把持した際に当該ワークの中心位置が中心軸Ax4に近づくように、ワークを把持してもよい。
【0106】
上述のエッジセンサ90は、フォーカスリングW2のエッジ位置として、フォーカスリングW2の内周縁E21の位置を検出するが、エッジセンサ90は、フォーカスリングW2のエッジ位置としてフォーカスリングW2の外周縁E22の位置を検出してもよい。この場合、外周縁E22に第2指標Id2が設けられていてもよい。
【0107】
上述の例とは異なり、第1基板支持部41及び第1リング支持部42の高さ位置は互いに略一致していてもよく、第2基板支持部61及び第2リング支持部62の高さ位置は互いに略一致していてもよい。
【0108】
[実施形態の効果]
以上の実施形態に係るアライメント装置30は、中心軸Ax4を囲む複数箇所P1で基板W1を支持する第1基板支持部41と、中心軸Ax4を囲む複数箇所P2でフォーカスリングW2を支持する第1リング支持部42とを有する旋回部40と、中心軸Ax4まわりに旋回部40を回転させる旋回駆動部50と、第1基板支持部41によって支持された基板W1のエッジ位置と第1リング支持部42によって支持されたフォーカスリングW2のエッジ位置とを検出するように、中心軸Ax4まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサ90と、エッジセンサ90による基板W1のエッジ位置の検出結果に基づいて、中心軸Ax4まわりの基板W1の姿勢を第1目標姿勢に合わせるように旋回駆動部50を制御する基板姿勢制御部144と、エッジセンサ90によるフォーカスリングW2のエッジ位置の検出結果に基づいて、中心軸Ax4まわりのフォーカスリングW2の姿勢を第2目標姿勢に合わせるように旋回駆動部50を制御するリング姿勢制御部154とを備える。
【0109】
このアライメント装置30では、基板W1の姿勢と、フォーカスリングW2の姿勢とがそれぞれ調節される。このように基板W1とフォーカスリングW2との姿勢の調節を1台の装置で行うことができるので、省スペース化に有用である。
【0110】
以上の実施形態において、エッジセンサ90は、基板W1のエッジ位置として基板W1の外周縁E1の位置を検出してもよく、フォーカスリングW2のエッジ位置としてフォーカスリングW2の内周縁E21の位置を検出してもよい。フォーカスリングW2の内径は、基板W1の外径と同程度である傾向がある。そのため、フォーカスリングW2の外周縁E22の位置を検出する場合に比べて、エッジセンサ90による検出範囲を小さくすることができる。従って、装置の共用化とアライメント装置の簡素化との両立に有用である。
【0111】
以上の実施形態において、基板W1の外周縁E1は第1指標Id1を含んでもよい。フォーカスリングW2の内周縁E21は第2指標Id2を含んでもよい。基板姿勢制御部144は、エッジセンサ90による基板W1のエッジ位置の検出結果に基づいて第1指標Id1を検出し、第1指標Id1を上記第1目標姿勢に対応する第1目標位置に合わせるように旋回駆動部50を制御してもよい。リング姿勢制御部154は、エッジセンサ90によるフォーカスリングW2のエッジ位置の検出結果に基づいて第2指標Id2を検出し、第2指標Id2を上記第2目標姿勢に対応する第2目標位置に合わせるように旋回駆動部50を制御してもよい。この場合、第1指標Id1及び第2指標Id2それぞれを用いてワークの姿勢の調節が行われる。従って、基板W1及びフォーカスリングW2の姿勢をより精度良く調節するのに有用である。
【0112】
以上の実施形態において、第1リング支持部42は、中心軸Ax4を基準として第1基板支持部41よりも外周側に位置してもよい。第1リング支持部42の高さ位置は、第1基板支持部41の高さ位置よりも高くてもよい。この場合、旋回部40において、基板W1を支持する部分とフォーカスリングW2を支持する部分とを分けることができる。そのため、パーティクルの付着等の一方のワークから他方のワークへの影響を抑制するのに有用である。
【0113】
以上の実施形態に係るアライメント装置30は、中心軸Ax4を囲む複数箇所P1で基板W1を支持する第2基板支持部61と、中心軸Ax4を囲む複数箇所P2でフォーカスリングW2を支持する第2リング支持部62とを有するリフト部60と、旋回部40が基板W1又はフォーカスリングW2を支持する状態と、リフト部60が基板W1又はフォーカスリングW2を支持する状態とを切り替えるように、中心軸Ax4に沿ってリフト部60を昇降させる昇降駆動部とを備えてもよい。この場合、旋回部40の中心軸Ax4まわりの姿勢は旋回駆動部50による回転に伴い変化し得るが、リフト部60の中心軸Ax4まわりの姿勢は一定となる。そのため、リフト部60を介して搬送ロボット12との間で調節対象のワークの受け渡しを行うことで、搬送ロボット12との間の受け渡しが容易となる。従って、搬送ロボット12の受け渡し動作の簡素化に有用である。
【0114】
以上の実施形態において、第2リング支持部62は、中心軸Ax4を基準として第2基板支持部61よりも外周側に位置してもよい。第2リング支持部62の高さ位置は、第2基板支持部61の高さ位置よりも高くてもよい。この場合、リフト部60において、基板W1を支持する部分とフォーカスリングW2を支持する部分とを分けることができる。そのため、パーティクルの付着等の一方のワークから他方のワークへの影響を抑制するのに有用である。
【0115】
以上の実施形態に係るアライメント装置30は、旋回駆動部50が旋回部40を回転させている最中にエッジセンサ90によって検出された基板W1のエッジ位置に基づいて、旋回部40の中心軸Ax4まわりの回転角度と、基板W1のエッジ位置との関係を示す基板エッジプロファイルを生成する第1プロファイル生成部138と、旋回駆動部50が旋回部40を回転させている最中にエッジセンサ90によって検出されたフォーカスリングW2のエッジ位置に基づいて、旋回部40の中心軸Ax4まわりの回転角度と、フォーカスリングW2のエッジ位置との関係を示すリングエッジプロファイルを生成する第2プロファイル生成部148と、上記基板エッジプロファイルに基づいて、旋回部40における基板W1の中心位置を算出する第1位置算出部142と、上記リングエッジプロファイルに基づいて、旋回部40におけるフォーカスリングW2の中心位置を算出する第2位置算出部152とを備えてもよい。この場合、基板W1の中心位置と、フォーカスリングW2の中心位置とがアライメント装置30においてそれぞれ算出される。そのため、基板W1の中心位置の調節とフォーカスリングW2の中心位置の調節に必要な処理の一部を1台の装置で行うことができる。そのため、基板W1及びフォーカスリングW2の姿勢及び位置の調節を行うための装置の省スペース化に有用である。
【0116】
以上の実施形態に係る搬送システム1(基板搬送システム)は、上記アライメント装置30と、ハンド14により基板W1又はフォーカスリングW2を支持して搬送する搬送ロボット12と、基板W1の中心位置の算出結果に基づいてハンド14の位置を調節し、アライメント装置30からハンド14が基板W1を受け取るように搬送ロボット12を制御する第1受取制御部118と、フォーカスリングW2の中心位置の算出結果に基づいてハンド14の位置を調節し、アライメント装置30からハンド14がフォーカスリングW2を受け取るように搬送ロボット12を制御する第2受取制御部124と、を備える。この搬送システム1では、基板W1の姿勢及び中心位置と、フォーカスリングW2の姿勢及び中心位置とが調節される。このように基板W1とフォーカスリングW2との姿勢及び中心位置の調節を1台のシステムで行うことができるので、省スペース化に有用である。
【0117】
以上の実施形態に係る搬送方法(基板搬送方法)は、所定の中心軸Ax4を囲む複数箇所P1で基板W1を支持した旋回部40が回転している最中に、中心軸Ax4まわりの少なくとも一箇所に設けられたエッジセンサ90によって基板W1のエッジ位置を検出することと、エッジセンサ90によって検出された基板W1のエッジ位置に基づいて、旋回部40の中心軸Ax4まわりの回転角度と、基板W1のエッジ位置との関係を示す基板エッジプロファイルを生成することと、基板エッジプロファイルに基づいて、旋回部40における基板W1の中心位置を算出することと、基板W1の中心位置の算出結果に基づいてハンド14の位置を調節し、ハンド14が基板W1を支持して搬送するように搬送ロボット12を制御することと、中心軸Ax4を囲む複数箇所P2でフォーカスリングW2を支持した旋回部40が回転している最中に、エッジセンサ90によってフォーカスリングW2のエッジ位置を検出することと、エッジセンサ90によって検出されたフォーカスリングW2のエッジ位置に基づいて、旋回部40の中心軸Ax4まわりの回転角度と、フォーカスリングW2のエッジ位置との関係を示すリングエッジプロファイルを生成することと、リングエッジプロファイルに基づいて、旋回部40におけるフォーカスリングW2の中心位置を算出することと、フォーカスリングW2の中心位置の算出結果に基づいてハンド14の位置を調節し、ハンド14がフォーカスリングW2を支持して搬送するように搬送ロボット12を制御することと、を含む。この搬送方法では、共通の旋回部とエッジセンサとを用いて、基板W1の姿勢と、フォーカスリングW2の姿勢とがそれぞれ調節される。このように基板W1とフォーカスリングW2との姿勢の調節を1台の装置で行うことができるので、省スペース化に有用である。
【符号の説明】
【0118】
1…搬送システム、W1…基板、E1…外周縁、Id1…第1指標、W2…フォーカスリング、E21…内周縁、Id2…第2指標、12…搬送ロボット、14…ハンド、30…アライメント装置、40…旋回部、41…第1基板支持部、42…第1リング支持部、50…旋回駆動部、60…リフト部、61…第2基板支持部、62…第2リング支持部、70…昇降駆動部、90…エッジセンサ、110…ロボットコントローラ、118…第1受取制御部、124…第2受取制御部、138…第1プロファイル生成部、142…第1位置算出部、144…基板姿勢制御部、148…第2プロファイル生成部、152…第2位置算出部、154…リング姿勢制御部。