(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-03
(45)【発行日】2024-07-11
(54)【発明の名称】債権債務連携装置、債権債務連携方法、および、債権債務連携プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/12 20230101AFI20240704BHJP
【FI】
G06Q40/12
(21)【出願番号】P 2020181918
(22)【出願日】2020-10-29
【審査請求日】2023-06-20
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤得 晃博
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-160144(JP,A)
【文献】特開2003-058814(JP,A)
【文献】特開2019-159963(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた債権債務連携装置であって、
前記記憶部は、
複数オーナーが所有する物件に対するオーナー毎の持分比率を設定した持分比率マスタを記憶する持分比率記憶手段と、
前記オーナー毎の仕訳作成の管理項目と勘定科目とを紐付けて設定した管理項目マスタを記憶する管理項目記憶手段と、
を備え、
前記制御部は、
前記物件に関する入金および支払についての物件別入金支払データを取得する物件別入金支払取得手段と、
前記持分比率マスタ、および、前記物件別入金支払データに基づいて、前記各オーナーに対するオーナー別支払データを作成するオーナー別支払作成手段と、
仕訳作成対象となる事象である連携事象に対する選択指示を取得する連携事象取得手段と、
前記管理項目マスタ、前記オーナー別支払データ、および、前記選択指示に基づいて、前記オーナー毎の仕訳データを作成する仕訳作成手段と、
を備えたことを特徴とする債権債務連携装置。
【請求項2】
前記仕訳作成手段は、
前記管理項目マスタ、および、前記選択指示に基づいて、前記連携事象に対応する前記管理項目に紐付けられた前記勘定科目の、前記オーナー別支払データに対する前記仕訳データを作成することを特徴とする請求項1に記載の債権債務連携装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記選択指示に基づいて、仕訳作成対象外の事象の前記オーナー別支払データに対応するオーナー別請求データを作成する請求作成手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の債権債務連携装置。
【請求項4】
前記記憶部は、
前記物件を管理する資産管理会社の前記管理項目である自社管理項目と前記資産管理会社に前記物件の管理を委託している前記オーナーの前記管理項目であるオーナー管理項目とを紐付けて設定したオーナー連携設定マスタを記憶するオーナー連携設定記憶手段、
を更に備え、
前記オーナー別支払作成手段は、
前記オーナー連携設定マスタ、前記持分比率マスタ、および、前記物件別入金支払データに基づいて、前記各オーナーに対する前記オーナー別支払データを作成することを特徴とする請求項1または2に記載の債権債務連携装置。
【請求項5】
前記オーナー連携設定マスタは、
更に、前記資産管理会社と前記オーナーとの連携手法が設定され、
前記連携事象取得手段は、
前記連携手法が仕訳連携である場合、前記選択指示を取得することを特徴とする請求項4に記載の債権債務連携装置。
【請求項6】
前記オーナー連携設定マスタは、
更に、前記資産管理会社と前記オーナーとの連携手法が設定され、
前記制御部は、
前記連携手法が仕訳連携である場合、前記選択指示に基づいて、仕訳作成対象外の事象の前記オーナー別支払データに対応するオーナー別請求データを作成する請求作成手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項4に記載の債権債務連携装置。
【請求項7】
前記オーナー連携設定マスタは、
更に、前記資産管理会社と前記オーナーとの連携手法が設定され、
前記制御部は、
前記連携手法が債権債務連携である場合、前記オーナー別支払データに対応するオーナー別請求データを作成する請求作成手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項4に記載の債権債務連携装置。
【請求項8】
前記オーナー連携設定マスタは、
更に、前記資産管理会社と前記オーナーとの連携手法が設定され、
前記オーナー別支払作成手段は、
更に、前記連携手法が未連携である場合、前記オーナー別支払データに基づいて、前記オーナー毎の資産管理レポートを作成し、当該資産管理レポートを前記オーナーに送付することを特徴とする請求項4に記載の債権債務連携装置。
【請求項9】
前記管理項目マスタは、
前記オーナーである前記資産管理会社の前記自社管理項目と前記勘定科目とを紐付けて設定した自社管理項目マスタ、および/または、前記オーナー管理項目と前記勘定科目とを紐付けて設定したオーナー管理項目マスタを含むことを特徴とする請求項4から8のいずれか一つに記載の債権債務連携装置。
【請求項10】
前記連携事象取得手段は、
更に、前記選択指示を入力可能な仕訳データ作成画面を表示させることを特徴とする請求項1から9のいずれか一つに記載の債権債務連携装置。
【請求項11】
前記連携事象取得手段は、
前記資産管理会社が前記オーナーである場合、前記仕訳作成対象として全ての前記連携事象に対する前記選択指示を取得することを特徴とする請求項8に記載の債権債務連携装置。
【請求項12】
記憶部と制御部とを備えた債権債務連携装置に実行させるための債権債務連携方法であって、
前記記憶部は、
複数オーナーが所有する物件に対するオーナー毎の持分比率を設定した持分比率マスタを記憶する持分比率記憶手段と、
前記オーナー毎の仕訳作成の管理項目と勘定科目とを紐付けて設定した管理項目マスタを記憶する管理項目記憶手段と、
を備え、
前記制御部で実行させる、
前記物件に関する入金および支払についての物件別入金支払データを取得する物件別入金支払取得ステップと、
前記持分比率マスタ、および、前記物件別入金支払データに基づいて、前記各オーナーに対するオーナー別支払データを作成するオーナー別支払作成ステップと、
仕訳作成対象となる事象である連携事象に対する選択指示を取得する連携事象取得ステップと、
前記管理項目マスタ、前記オーナー別支払データ、および、前記選択指示に基づいて、前記オーナー毎の仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、
を含むことを特徴とする債権債務連携方法。
【請求項13】
記憶部と制御部とを備えた債権債務連携装置に実行させるための債権債務連携プログラムであって、
前記記憶部は、
複数オーナーが所有する物件に対するオーナー毎の持分比率を設定した持分比率マスタを記憶する持分比率記憶手段と、
前記オーナー毎の仕訳作成の管理項目と勘定科目とを紐付けて設定した管理項目マスタを記憶する管理項目記憶手段と、
を備え、
前記制御部において、
前記物件に関する入金および支払についての物件別入金支払データを取得する物件別入金支払取得ステップと、
前記持分比率マスタ、および、前記物件別入金支払データに基づいて、前記各オーナーに対するオーナー別支払データを作成するオーナー別支払作成ステップと、
仕訳作成対象となる事象である連携事象に対する選択指示を取得する連携事象取得ステップと、
前記管理項目マスタ、前記オーナー別支払データ、および、前記選択指示に基づいて、前記オーナー毎の仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、
を実行させるための債権債務連携プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、債権債務連携装置、債権債務連携方法、および、債権債務連携プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数オーナーが所有する物件の賃料等の入金を、各オーナーの按分比率に応じて按分し、オーナー毎に設定した勘定科目を用いて按分金額に対する仕訳作成を行う構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、資産管理会社(PM会社)側で、伝票発行時毎に選択された事象に応じて、仕訳作成まで行うか、債権債務データ出力を行うかを切り替えられないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、選択された事象に応じて、資産管理会社(PM会社)として取引した結果から作成した仕訳データをオーナー側システムに連携することで、オーナー側の会計業務を代行するか、PM会社として取引した結果を、オーナー毎の入金突合用の債権債務データとしてオーナー側システムに連携するかを切り替えることができる債権債務連携装置、債権債務連携方法、および、債権債務連携プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る債権債務連携装置は、記憶部と制御部とを備えた債権債務連携装置であって、前記記憶部は、複数オーナーが所有する物件に対するオーナー毎の持分比率を設定した持分比率マスタを記憶する持分比率記憶手段と、前記オーナー毎の仕訳作成の管理項目と勘定科目とを紐付けて設定した管理項目マスタを記憶する管理項目記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記物件に関する入金および支払についての物件別入金支払データを取得する物件別入金支払取得手段と、前記持分比率マスタ、および、前記物件別入金支払データに基づいて、前記各オーナーに対するオーナー別支払データを作成するオーナー別支払作成手段と、仕訳作成対象となる事象である連携事象に対する選択指示を取得する連携事象取得手段と、前記管理項目マスタ、前記オーナー別支払データ、および、前記選択指示に基づいて、前記オーナー毎の仕訳データを作成する仕訳作成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る債権債務連携装置において、前記仕訳作成手段は、前記管理項目マスタ、および、前記選択指示に基づいて、前記連携事象に対応する前記管理項目に紐付けられた前記勘定科目の、前記オーナー別支払データに対する前記仕訳データを作成することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る債権債務連携装置において、前記制御部は、前記選択指示に基づいて、仕訳作成対象外の事象の前記オーナー別支払データに対応するオーナー別請求データを作成する請求作成手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る債権債務連携装置において、前記記憶部は、前記物件を管理する資産管理会社の前記管理項目である自社管理項目と前記資産管理会社に前記物件の管理を委託している前記オーナーの前記管理項目であるオーナー管理項目とを紐付けて設定したオーナー連携設定マスタを記憶するオーナー連携設定記憶手段、を更に備え、前記オーナー別支払作成手段は、前記オーナー連携設定マスタ、前記持分比率マスタ、および、前記物件別入金支払データに基づいて、前記各オーナーに対する前記オーナー別支払データを作成することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る債権債務連携装置において、前記オーナー連携設定マスタは、更に、前記資産管理会社と前記オーナーとの連携手法が設定され、前記連携事象取得手段は、前記連携手法が仕訳連携である場合、前記選択指示を取得することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る債権債務連携装置において、前記オーナー連携設定マスタは、更に、前記資産管理会社と前記オーナーとの連携手法が設定され、前記制御部は、前記連携手法が仕訳連携である場合、前記選択指示に基づいて、仕訳作成対象外の事象の前記オーナー別支払データに対応するオーナー別請求データを作成する請求作成手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る債権債務連携装置において、前記オーナー連携設定マスタは、更に、前記資産管理会社と前記オーナーとの連携手法が設定され、前記制御部は、前記連携手法が債権債務連携である場合、前記オーナー別支払データに対応するオーナー別請求データを作成する請求作成手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る債権債務連携装置において、前記オーナー連携設定マスタは、更に、前記資産管理会社と前記オーナーとの連携手法が設定され、前記オーナー別支払作成手段は、更に、前記連携手法が未連携である場合、前記オーナー別支払データに基づいて、前記オーナー毎の資産管理レポートを作成し、当該資産管理レポートを前記オーナーに送付することを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る債権債務連携装置において、前記管理項目マスタは、前記オーナーである前記資産管理会社の前記自社管理項目と前記勘定科目とを紐付けて設定した自社管理項目マスタ、および/または、前記オーナー管理項目と前記勘定科目とを紐付けて設定したオーナー管理項目マスタを含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る債権債務連携装置において、前記連携事象取得手段は、更に、前記選択指示を入力可能な仕訳データ作成画面を表示させることを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る債権債務連携装置において、前記連携事象取得手段は、前記資産管理会社が前記オーナーである場合、前記仕訳作成対象として全ての前記連携事象に対する前記選択指示を取得することを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る債権債務連携方法は、記憶部と制御部とを備えた債権債務連携装置に実行させるための債権債務連携方法であって、前記記憶部は、複数オーナーが所有する物件に対するオーナー毎の持分比率を設定した持分比率マスタを記憶する持分比率記憶手段と、前記オーナー毎の仕訳作成の管理項目と勘定科目とを紐付けて設定した管理項目マスタを記憶する管理項目記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、前記物件に関する入金および支払についての物件別入金支払データを取得する物件別入金支払取得ステップと、前記持分比率マスタ、および、前記物件別入金支払データに基づいて、前記各オーナーに対するオーナー別支払データを作成するオーナー別支払作成ステップと、仕訳作成対象となる事象である連携事象に対する選択指示を取得する連携事象取得ステップと、前記管理項目マスタ、前記オーナー別支払データ、および、前記選択指示に基づいて、前記オーナー毎の仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、を含むことを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る債権債務連携プログラムは、記憶部と制御部とを備えた債権債務連携装置に実行させるための債権債務連携プログラムであって、前記記憶部は、複数オーナーが所有する物件に対するオーナー毎の持分比率を設定した持分比率マスタを記憶する持分比率記憶手段と、前記オーナー毎の仕訳作成の管理項目と勘定科目とを紐付けて設定した管理項目マスタを記憶する管理項目記憶手段と、を備え、前記制御部において、前記物件に関する入金および支払についての物件別入金支払データを取得する物件別入金支払取得ステップと、前記持分比率マスタ、および、前記物件別入金支払データに基づいて、前記各オーナーに対するオーナー別支払データを作成するオーナー別支払作成ステップと、仕訳作成対象となる事象である連携事象に対する選択指示を取得する連携事象取得ステップと、前記管理項目マスタ、前記オーナー別支払データ、および、前記選択指示に基づいて、前記オーナー毎の仕訳データを作成する仕訳作成ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、PM会社としてオーナー会計業務代行という新たな事業を創出することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、仕訳連携だけでなく債権債務連携も実現できることから、オーナー会社とPM会社とが親子関係にある場合、システムの統一化を提案することもできるという効果を奏する。また、本発明によれば、PM会社が管理しているテナント契約および業務契約から、オーナー向けの仕訳データ作成することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、オーナー会社側で基幹システムを保有している場合、仕訳連携ではなく、債権債務連携をすることで、PM会社からの送金に対する消込業務の簡素化を実現することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、従来の債権債務管理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態における債権債務連携装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本実施形態における債権債務連携装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、本実施形態における債権債務連携処理の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施形態における債権債務連携処理の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態における債権債務連携処理の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施形態における債権債務連携処理の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本実施形態における債権債務連携処理の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本実施形態における債権債務連携処理の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本実施形態における債権債務連携処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0022】
[1.概要]
まず、
図1を参照して、本発明の概要を説明する。
図1は、従来の債権債務管理の一例を示す図である。
【0023】
従来、不動産を所有するオーナーが、テナント管理、修繕管理、および、クレーム対応等をPM会社へ委託した場合、テナントへの請求入金管理、および、業者への発注支払管理等をPM会社が代行して遂行し、入金結果および支払結果を精算してオーナーへ支払(請求)をしていた。従来、この精算結果をオーナー側で処理する際に、PM会社からオーナーへのPMレポートがExcel(登録商標)の紙媒体またはデータで連携されており、オーナー側は、その紙媒体またはデータを見ながら、各システムに入力を行うという業務が発生していた。そのため、従来は、ヒューマンエラーを起こすリスクを抱え、負荷も増大していた。また、従来は、PM会社目線での仕訳処理であったため、オーナー目線での会計処理ができなかったため、会計業務代行を実現することができなかった。
【0024】
例えば、従来、
図1に示すように、PM会社にて、PM会社への入金、および、PM会社からの支払を精算して、オーナーへの送金額が決定され、送金額が決定された際、オーナーとの契約で取り決めた管理手数料が差し引かれて、オーナーへ送金されていた。そして、従来、
図1に示すように、送金時に入金・支払の内訳等が記載されたPMレポートが添付されてオーナーへ送付されるため、オーナー側にて、送付されたPMレポートが確認されながら、仕訳データ作成や債権債務データの作成がオーナー側システムで処理されていた。そのため、従来、PM会社側に1件ずつの取引データがあるにも関わらず、1件ずつの内容についてヒトがPMレポートを確認しながらオーナー側のシステムに入力しており、売上データおよび費用データを個別に登録する手間、ならびに、入金データとの突合を行う必要があったため、手間がかかる上にミスを生みやすいという課題が発生していた。
【0025】
そこで、本実施形態において、オーナー側で基幹システムを保有しておらず、会計業務自体をPM会社が代行するケースを想定して、PM会社として取引した結果を、オーナー毎の仕訳データとして連携して、オーナー側の会計業務を代行できるようにし、且つ、オーナー側で基幹システムを保有しており、連携した債権債務データをオーナー側で入金消込(PM会社からの入金)をして、仕訳を作成するケースを想定して、PM会社として取引した結果を、オーナー毎の債権債務データとして、オーナー側のシステムへ連携できるようにする。ことができる仕組みを提供している。
【0026】
[2.構成]
本実施形態に係る債権債務連携装置100の構成の一例について、
図2を参照して説明する。
図2は、本実施形態における債権債務連携装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
図2に示すように、債権債務連携装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、債権債務連携装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0028】
債権債務連携装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。債権債務連携装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0029】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、債権債務連携装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、債権債務連携装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0030】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、持分比率マスタ106aとオーナー連携設定マスタ106bと管理項目マスタ106cと取引データベース106dとを備えている。
【0031】
持分比率マスタ106aは、複数オーナーが所有する物件に対するオーナー毎の持分比率を設定したマスタである。ここで、持分比率マスタ106aは、物件識別子(例えば、物件コードおよび/または物件名等)、持分比率識別子(例えば、持分比率コード等)、オーナー取引先識別子(例えば、オーナー取引先コード等)、オーナー識別子(例えば、オーナー名等)、および/または、持分比率等が設定されていてもよい。
【0032】
オーナー連携設定マスタ106bは、物件を管理する資産管理会社の管理項目である自社管理項目と資産管理会社に物件の管理を委託しているオーナーの管理項目であるオーナー管理項目とを紐付けて設定したマスタである。ここで、オーナー連携設定マスタ106bは、オーナーコード、連携用会社コード、連携手法自社管理項目コード、および/または、オーナー管理項目コード等が設定されていてもよい。ここで、オーナー連携設定マスタ106bは、資産管理会社とオーナーとの連携手法が設定されてもよい。
【0033】
管理項目マスタ106cは、オーナー毎の仕訳作成の管理項目と勘定科目とを紐付けて設定したマスタである。ここで、管理項目マスタ106cは、オーナーである資産管理会社の自社管理項目と勘定科目とを紐付けて設定した自社管理項目マスタ、および/または、オーナー管理項目と勘定科目とを紐付けて設定したオーナー管理項目マスタを含んでいてもよい。ここで、自社管理項目マスタは、管理項目、売上勘定科目、前受勘定科目、仕入勘定科目、および/または、預り/立替勘定科目等が設定されていてもよい。また、オーナー管理項目マスタは、オーナー、管理項目、売上勘定科目、前受勘定科目、および/または、仕入勘定科目等が設定されていてもよい。
【0034】
取引データベース106dは、取引データを記憶する。取引データは、物件別請求データ、物件別入金支払データ、オーナー別支払データ、仕訳データ、オーナー別請求データ、発注データ、仕入データ、請求データ、入金データ、および/または、在庫データ等を含んでいてもよい。ここで、物件別請求データは、請求番号、物件、請求先、管理項目、計上日、請求書発行日、入金予定日、および/または、請求金額持分比率等が設定されていてもよい。また、物件別入金支払データは、支払番号、物件、支払先、管理項目、計上日、支払書発行日、支払予定日、支払金額、および/または、持分比率等が設定されていてもよい。また、オーナー別支払データは、支払番号、物件、支払先、管理項目、計上日、支払書発行日、支払予定日、および/または、支払金額等が設定されていてもよい。また、オーナー別請求データは、物件、請求先、管理項目、計上日、請求書発行日、入金予定日、および/または、請求金額等が設定されていてもよい。
【0035】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0036】
制御部102は、債権債務連携装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、物件別入金支払取得部102aとオーナー別支払作成部102bと連携事象取得部102cと仕訳作成部102dと請求作成部102eとを備えている。
【0037】
物件別入金支払取得部102aは、物件に関する入金および支払についての物件別入金支払データを取得する。ここで、物件別入金支払取得部102aは、物件別入金支払データを取引データベース106dに登録してもよい。
【0038】
オーナー別支払作成部102bは、各オーナーに対するオーナー別支払データを作成する。ここで、オーナー別支払作成部102bは、持分比率マスタ106a、および、物件別入金支払データに基づいて、各オーナーに対するオーナー別支払データを作成してもよい。また、オーナー別支払作成部102bは、オーナー連携設定マスタ106b、持分比率マスタ106a、および、物件別入金支払データに基づいて、各オーナーに対するオーナー別支払データを作成してもよい。また、オーナー別支払作成部102bは、オーナー連携設定マスタ106bに設定された連携手法が未連携である場合、オーナー別支払データに基づいて、オーナー毎の資産管理レポートを作成し、当該資産管理レポートをオーナーに送付してもよい。また、オーナー別支払作成部102bは、オーナー別支払データを取引データベース106dに登録してもよい。
【0039】
連携事象取得部102cは、仕訳作成対象となる事象である連携事象に対する選択指示を取得する。ここで、連携事象取得部102cは、オーナー連携設定マスタ106bに設定された連携手法が仕訳連携である場合、連携事象に対する選択指示を取得してもよい。また、連携事象取得部102cは、連携事象に対する選択指示を入力可能な仕訳データ作成画面を表示させてもよい。また、連携事象取得部102cは、資産管理会社がオーナーである場合、仕訳作成対象として全ての連携事象に対する選択指示を取得してもよい。
【0040】
仕訳作成部102dは、仕訳データを作成する。ここで、仕訳作成部102dは、管理項目マスタ106c、オーナー別支払データ、および、連携事象に対する選択指示に基づいて、オーナー毎の仕訳データを作成してもよい。また、仕訳作成部102dは、管理項目マスタ106c、および、連携事象に対する選択指示に基づいて、連携事象に対応する管理項目に紐付けられた勘定科目の、オーナー別支払データに対する仕訳データを作成してもよい。また、仕訳作成部102dは、仕訳データを取引データベース106dに登録してもよい。
【0041】
請求作成部102eは、請求データを作成する。ここで、請求作成部102eは、連携事象に対する選択指示に基づいて、仕訳作成対象外の事象のオーナー別支払データに対応するオーナー別請求データを作成してもよい。また、請求作成部102eは、オーナー連携設定マスタ106bに設定された連携手法が仕訳連携である場合、連携事象に対する選択指示に基づいて、仕訳作成対象外の事象のオーナー別支払データに対応するオーナー別請求データを作成してもよい。また、請求作成部102eは、オーナー連携設定マスタ106bに設定された連携手法が債権債務連携である場合、オーナー別支払データに対応するオーナー別請求データを作成する。また、請求作成部102eは、請求データを取引データベース106dに登録してもよい。
【0042】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図3から
図10を参照して説明する。
【0043】
[債権債務連携処理]
ここで、
図3を参照して、本実施形態における債権債務連携処理の一例について説明する。
図3は、本実施形態における債権債務連携装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0044】
図3に示すように、物件別入金支払取得部102aは、複数オーナーが所有する物件に関する入金についての物件別入金データを取得し、物件別入金データを取引データベース106dに登録する(ステップSA-1)。
【0045】
そして、物件別入金支払取得部102aは、物件に関する支払についての物件別支払データを取得し、物件別支払データを取引データベース106dに登録する(ステップSA-2)。
【0046】
そして、オーナー別支払作成部102bは、オーナー連携設定マスタ106b、持分比率マスタ106a、物件別入金データ、および、物件別支払データに基づいて、各オーナーに対するオーナー別支払データを作成する(ステップSA-3)。
【0047】
そして、連携事象取得部102cは、オーナー連携設定マスタ106bに設定された連携手法が仕訳連携であるか否かを判定する(ステップSA-4)。
【0048】
そして、連携事象取得部102cは、オーナー連携設定マスタ106bに設定された連携手法が仕訳連携であると判定した場合(ステップSA-4:Yes)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0049】
そして、連携事象取得部102cは、仕訳作成対象となる事象である連携事象に対する選択指示を入力可能な仕訳データ作成画面を出力装置114に表示させ、ユーザにより入力装置112を介して仕訳データ作成画面に選択指示が入力された場合、連携事象に対する選択指示を取得する(ステップSA-5)。
【0050】
そして、仕訳作成部102dは、管理項目マスタ106c、および、連携事象に対する選択指示に基づいて、連携事象に対応する管理項目に紐付けられた勘定科目の、オーナー別支払データに対する仕訳データを作成し、請求作成部102eは、仕訳作成対象外の事象のオーナー別支払データに対応するオーナー別請求データまたはオーナー別マイナス請求(支払)データを作成し(ステップSA-6)、処理を終了する。
【0051】
一方、連携事象取得部102cは、オーナー連携設定マスタ106bに設定された連携手法が仕訳連携ではないと判定した場合(ステップSA-4:No)、処理をステップSA-7に移行させる。
【0052】
そして、請求作成部102eは、オーナー連携設定マスタ106bに設定された連携手法が債権債務連携であるか否かを判定する(ステップSA-7)。
【0053】
そして、請求作成部102eは、オーナー連携設定マスタ106bに設定された連携手法が債権債務連携であると判定した場合(ステップSA-7:Yes)、処理をステップSA-8に移行させる。
【0054】
そして、請求作成部102eは、オーナー別支払データに対応するオーナー別請求データまたはオーナー別マイナス請求(支払)データを作成し(ステップSA-8)、処理を終了する。
【0055】
一方、請求作成部102eは、オーナー連携設定マスタ106bに設定された連携手法が債権債務連携ではない(未連携である)と判定した場合(ステップSA-7:No)、処理をステップSA-9に移行させる。
【0056】
そして、オーナー別支払作成部102bは、オーナー別支払データに基づいて、オーナー毎の資産管理レポートを作成し、当該資産管理レポートをオーナー(オーナーのメールアドレス等)に送付し(ステップSA-9)、処理を終了する。
【0057】
ここで、
図4から
図10を参照して、本実施形態における債権債務連携処理の一例について説明する。
図4から
図10は、本実施形態における債権債務連携処理の一例を示す図である。
【0058】
図4に示すように、本実施形態においては、京橋ビルディングが複数のオーナーにより共同所有されている際に、持分比率登録として物件ごとのオーナー持分比率が設定される。このマスタにより、取引毎のオーナーへの精算割合が決定される。ここで、オーナー所有の物件の取引の場合、テナント賃料がオーナーへ送金されるが、持分比率マスタ106aは、複数オーナーが所有しているケースにおいて、テナントへ請求した時点でオーナーの持分を宣言して、送金時に按分する機能に利用される。
【0059】
そして、
図5に示すように、本実施形態においては、請求入力画面にて京橋ビルディングのテナントに対する賃料および共益費が設定された物件別請求データが作成され、テナントに送信される。
【0060】
そして、
図6に示すように、本実施形態においては、支払入力画面にて京橋ビルディングの警備に対する日常警備費および臨時警備費が設定された物件別支払データが作成され、XX警備に送金される。
【0061】
そして、
図7に示すように、本実施形態においては、オーナー送金調達データ作成として、請求入力された結果が入金消込され、支払入力された結果が精算処理され、請求入金支払実績から、持分割合を乗じた結果がオーナー別支払データとして生成される。ここで、
図7に示すように、本実施形態においては、受け取った入金データが「+」の支払と表示され、支払った支払データが「-」の支払と表示されている。さらに、
図7に示すように、本実施形態においては、PM業務に対する管理手数料も「-」の支払として、総支払額が決定される。
【0062】
そして、
図8に示すように、本実施形態においては、オーナー連携設定マスタメンテ画面にて、オーナー側のシステムへ連携する連携手法として、設定されているオーナー管理項目コードから勘定科目が決定されて仕訳作成される設定である「0:仕訳連携」、設定されているオーナー管理項目コードで債権債務データが連携される設定である「1:債権債務連携」、および、何も連携しない設定である「2:未連携]から選択され、オーナー連携設定マスタ106bが設定される。
【0063】
そして、
図9に示すように、本実施形態においては、「0:仕訳連携」の場合、精算した結果が連携され、登録された請求データ、支払データ、入金データおよび入金消込データに基づいて、ビルマネジメントシステム内でチェックされた連携事象に応じて、管理項目マスタ106cに設定されている勘定科目を用いて仕訳データへの変換が行われる。ここで、
図9に示すように、本実施形態においては、取引データの持分比率にはPM会社の割合も含まれているため、支払データ、オーナー連携設定マスタ106b、自社管理項目マスタ、および、オーナー管理項目マスタに基づいて、PM会社自社分の仕訳と他のオーナー分の仕訳とがそれぞれ作成され、自社分として作成される伝票は、8月入金結果に対する9月分の自社賃料および共益費収入の仕訳、ならびに、9月の精算結果に関わる預かり金送金および管理料の仕訳であり、銀座不動産のオーナー分として作成される伝票は、9月精算結果に関わる賃料の仕訳である。
【0064】
一方、
図10に示すように、本実施形態においては、「1:債権債務連携」の場合、精算した結果が連携され、PM会社側で作成された支払データがオーナー側からすると請求データとなるため、支払データから請求データへ連携できるデータ出力が行われる。
【0065】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0066】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0067】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0068】
また、債権債務連携装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0069】
例えば、債権債務連携装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて債権債務連携装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0070】
また、このコンピュータプログラムは、債権債務連携装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0071】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0072】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0073】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0074】
また、債権債務連携装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、債権債務連携装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0075】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、代行業務を実施している不動産業界および資産管理業界等の業界において有用である。
【符号の説明】
【0077】
100 債権債務連携装置
102 制御部
102a 物件別入金支払取得部
102b オーナー別支払作成部
102c 連携事象取得部
102d 仕訳作成部
102e 請求作成部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 持分比率マスタ
106b オーナー連携設定マスタ
106c 管理項目マスタ
106d 取引データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク