IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社エムアンドケイ・ヨコヤの特許一覧

<>
  • 特許-係合具 図1
  • 特許-係合具 図2
  • 特許-係合具 図3
  • 特許-係合具 図4
  • 特許-係合具 図5
  • 特許-係合具 図6
  • 特許-係合具 図7
  • 特許-係合具 図8
  • 特許-係合具 図9
  • 特許-係合具 図10
  • 特許-係合具 図11
  • 特許-係合具 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-03
(45)【発行日】2024-07-11
(54)【発明の名称】係合具
(51)【国際特許分類】
   A45F 3/04 20060101AFI20240704BHJP
【FI】
A45F3/04 400D
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020186963
(22)【出願日】2020-11-10
(65)【公開番号】P2022076557
(43)【公開日】2022-05-20
【審査請求日】2023-10-03
(73)【特許権者】
【識別番号】390022482
【氏名又は名称】株式会社エムアンドケイヨコヤ
(74)【代理人】
【識別番号】230100022
【弁護士】
【氏名又は名称】山田 勝重
(74)【代理人】
【識別番号】100084319
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 智重
(74)【代理人】
【識別番号】100120204
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 巌
(72)【発明者】
【氏名】横谷 晶明
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-176892(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0387845(US,A1)
【文献】実開昭48-068099(JP,U)
【文献】実開平06-000127(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45F 3/02 - 3/04
A44B 11/00
A45C 13/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
雄ホックと雌ホックとからなる係合具であって、
前記雄ホックは、第1の軸に沿って、操作部、吸引部、及び、先頭部の順で一体的に設けられ、
前記吸引部は、前記第1の軸に沿って見た平面視において円形状とされており、
前記先頭部は、前記第1の軸に沿って見た平面視において前記第1の軸に対して放射方向に延びる係止部を備え、前記係止部が延びる長さは、前記第1の軸に沿って見た平面視における前記吸引部の直径よりも短く設定されており、
前記雌ホックは、前記先頭部が挿入される雌穴を開口とする内部空間を有する全体略円筒形の基体を備え、
前記雌穴は、その中心軸である第2の軸に沿って前記雄ホックを前記雌ホックに対して変位させたときに、前記内部空間の内外への前記係止部の出入を可能とするようにそれぞれ延びる2つの出入孔部と、前記内部空間の内外への前記係止部の出入を規制する4つの規制部と、を備え、
前記2つの出入孔部は、前記第2の軸に対して放射方向にそれぞれ延び、前記係止部を挿入可能な形状をそれぞれ有するとともに、互いに異なる方向に延び、
前記4つの規制部は、前記第2の軸に関する径方向において、隣り合う前記出入孔部の間にそれぞれ設けられ、
前記吸引部は、2つの第1永久磁石を備え、
前記雌ホックの前記基体は、2つの第2永久磁石を備え、
前記第1永久磁石と前記第2永久磁石は、前記先頭部を前記出入孔部から前記内部空間内へ挿入させたときに、前記第1の軸に沿った方向において互いに離隔して配置されるとともに、その挿入方向に沿って見た平面視において、前記出入孔部が延びる方向に沿った直線を延長した線に交わる位置にそれぞれ配置され、前記第1の軸に関する径方向において互いの中心位置がずれた位置で、互いに磁気的に吸引されるようにそれぞれ配置され、
前記先頭部を前記出入孔部から前記内部空間内へ挿入させると、前記第1永久磁石が前記第2永久磁石に磁気的に吸引され、前記雄ホックが前記第1の軸を中心として回動することによって、前記先頭部が前記内部空間から外部へ出ることが前記規制部によって規制された係合状態となり、
前記係合状態において、前記第1永久磁石と前記第2永久磁石との間の磁気的な吸引に抗して、前記操作部を前記第1の軸の周りに回動させ、前記先頭部の前記係止部を前記出入孔部に対応した位置に配置することによって、前記先頭部を前記内部空間から外部へ抜き出すことが可能な解除状態とすることを特徴とする係合具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ランドセル、リュックサックその他の背のう、セカンドバッグ、ショルダーバッグその他のバッグにおいて、収納部を閉じる蓋部を固定するために用いられる係合具に関する。
【背景技術】
【0002】
背のうやバッグの蓋部を固定するための係合具として、例えば特許文献1に記載のランドセル用蓋止め具がある。この蓋止め具は、ランドセル本体の底部に固定された取付金具の中央部に摘体が回動自在に設けられ、この摘体を蓋の延長ベルトの端部に取り付けられた止板の開口に係合させることによって、蓋をランドセル本体へ止めるものである。このような蓋止め装置によれば、比較的簡単な構成で、ランドセルの蓋を簡便かつ確実に止めることができ、また、容易に係合を解除して蓋を開くことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-252121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のランドセル用蓋止め具では、摘体を回転させるだけで、止板の開口に対して容易に係合させることができる一方、蓋やランドセル本体の振動等による外力によって摘体が回転してしまうおそれがあり、これによって摘体と開口との係合が解除され、蓋がランドセル本体の底部から離れて不安定な状態になってしまうことが懸念される。
【0005】
これに対して、蓋を止めた後の摘体の回転を防止するような機構を追加すると、構成が複雑となり、蓋止め装置のサイズが大きくなってしまうおそれがある。さらに、蓋を開閉するときに使用者に対して複雑な操作を強いることとなり、また、背のうを背中から下ろさなければ蓋を開けることができなくなることから、操作の簡便性が損なわれてしまうおそれがある。
【0006】
そこで本発明は、構成を複雑化することなく、背のうやバッグの蓋部の開閉操作の簡便性を有しつつ、蓋止め状態を確実に維持することができる係合具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の係合具は、雄ホックと雌ホックとからなる係合具であって、雄ホックは、第1の軸に沿って、操作部、吸引部、及び、先頭部の順で一体的に設けられ、吸引部は、第1の軸に沿って見た平面視において円形状とされており、先頭部は、第1の軸に沿って見た平面視において第1の軸に対して放射方向に延びる係止部を備え、係止部が延びる長さは、第1の軸に沿って見た平面視における吸引部の直径よりも短く設定されており、雌ホックは、先頭部が挿入される雌穴を開口とする内部空間を有する全体略円筒形の基体を備え、雌穴は、その中心軸である第2の軸に沿って雄ホックを雌ホックに対して変位させたときに、内部空間の内外への係止部の出入を可能とするように延びる出入孔部と、内部空間の内外への係止部の出入を規制する規制部と、を備え、出入孔部は、第2の軸に対して放射方向に延び、係止部を挿入可能な形状を有し、吸引部は、少なくとも1つの第1永久磁石を備え、雌ホックの基体は、少なくとも1つの第2永久磁石を備え、第1永久磁石と第2永久磁石は、先頭部を出入孔部から内部空間内へ挿入させたときに、その挿入方向に沿って見た平面視において、出入孔部が延びる方向に沿った直線からずれた位置で、互いに磁気的に吸引されるようにそれぞれ配置され、先頭部を出入孔部から内部空間内へ挿入させると、第1永久磁石が第2永久磁石に磁気的に吸引され、雄ホックが第1の軸を中心として回動することによって、先頭部が内部空間から外部へ出ることが規制部によって規制された係合状態となり、係合状態において、第1永久磁石と第2永久磁石との間の磁気的な吸引に抗して、操作部を第1の軸の周りに回動させ、先頭部の係止部を出入孔部に対応した位置に配置することによって、先頭部を内部空間から外部へ抜き出すことが可能な解除状態とすることを特徴としている。
【0008】
本発明の係合具において、係止部は、第1の軸に対して放射方向に延びる柱状の形状を有し、雌穴においては、出入孔部は第2の軸に対して放射方向に延び、規制部は係止部が延びる長さよりも短い開口サイズを有することが好ましい。
【0009】
本発明の係合具において、雌穴は、互いに異なる方向に延びる、複数の出入孔部を備えることが好ましい。
【0010】
本発明の係合具において、雌穴は2つの出入孔部を備え、これら2つの出入孔部は、互いに直角となる方向に延びることが好ましい。
【0011】
本発明の係合具において、吸引部において、第1永久磁石は2つ設けられ、基体において、第2永久磁石は2つ設けられ、2つの第2永久磁石は、第2の軸に沿って見た平面視で出入孔部が延びる方向に沿った直線からずれた位置に配置されていることが好ましい。
【0012】
本発明の係合具において、2つの第1永久磁石は、第1の軸を中心とする周方向において、180度以下の角度間隔で配置され、2つの第2永久磁石は、第2の軸を中心とする周方向において、2つの第1永久磁石の角度間隔と同じ角度間隔で配置されていることが好ましい。
【0013】
本発明の係合具において、吸引部において、第1永久磁石は2つ設けられ、基体において、第2永久磁石は3つ設けられ、3つの第2永久磁石は、第2の軸に沿って見た平面視で出入孔部が延びる方向に沿った直線からずれた位置に配置されていることが好ましい。
【0014】
本発明の係合具において、3つの第2永久磁石は、第2の軸を中心とする周方向において、120度以下の角度間隔で配置され、2つの第1永久磁石は、第1の軸を中心とする周方向において、3つの第3永久磁石の角度間隔と同じ角度間隔で配置されていることが好ましい。
【0015】
本発明の係合具において、吸引部において、第1永久磁石は1つ設けられ、基体において、第2永久磁石は2つ設けられ、2つの第2永久磁石は、第2の軸に沿って見た平面視で出入孔部が延びる方向に沿った直線からずれた位置に配置されていることが好ましい。
【0016】
本発明の係合具において、2つの第2永久磁石は、第2の軸を中心とする周方向において、180度以下の角度間隔で配置され、1つの第1永久磁石は、第1の軸を中心とする周方向において、2つの第2永久磁石の角度間隔と同じ角度間隔で配置されていることが好ましい。
【0017】
本発明の係合具において、第1永久磁石は、第1の軸に沿って見たときに、第1の軸を中心とする円の径方向に直交する方向に延びる長板形状を有し、第2永久磁石は、第2の軸に沿って見たときに、第2の軸を中心とする円の径方向に直交する方向に延びる長板形状を有し、かつ、第1永久磁石と同じサイズであることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、構成を複雑化することなく、背のうやバッグの蓋部の開閉操作の簡便性を有しつつ、蓋止め状態を確実に維持することができる係合具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係る係合具を備えたランドセルの底面図であって蓋板を閉じた状態を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る係合具を備えたランドセルの底面図であって蓋板を開いた状態を示す図である。
図3】(a)は本実施形態における雄ホックの構成を示す底面図、(b)は(a)の3B-3B’線における断面図である。
図4】(a)は本実施形態における雌ホックの構成を示す平面図、(b)は(a)の雌穴を拡大して示す平面図、(c)は(a)の4C-4C’線に沿った断面図である。
図5】(a)は本実施形態における雌ホックの雌穴へ、雄ホックの先頭部を挿入するときの状態を示す平面図、(b)は(a)の5B-5B’線に沿った断面図である。
図6】(a)は、図5(a)の状態から、第1永久磁石と第2永久磁石とが、それぞれ磁気的に互いに吸引しあうことによって互いに対向する位置まで、雄ホックが回転した状態を示す平面図、(b)は、図6(a)の6B-6B’線における断面図である。
図7】(a)は変形例1における雄ホックの構成を示す平面図、(b)は変形例1における雌ホックの構成を示す平面図である。
図8】変形例1における雌ホックの雌穴へ、雄ホックの先頭部を挿入するときの状態を示す平面図である。
図9図8の状態から、第1永久磁石と第2永久磁石とが、それぞれ磁気的に互いに吸引しあうことによって互いに対向する位置まで、雄ホックが回転した状態を示す平面図である。
図10】(a)は変形例2における雄ホックの構成を示す平面図、(b)は変形例2における雌ホックの構成を示す平面図である。
図11】変形例2における雌ホックの雌穴へ、雄ホックの先頭部を挿入するときの状態を示す平面図である。
図12図11の状態から、第1永久磁石と第2永久磁石とが、それぞれ磁気的に互いに吸引しあうことによって互いに対向する位置まで、雄ホックが回転した状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態に係る係合具について図面を参照しつつ詳しく説明する。以下の説明においては、ランドセルに適用した例を挙げるが、本発明の係合具は、ランドセルに限定されず、例えばリュックサックその他の背負い鞄(背のう)や、セカンドバッグその他のバッグも対象としている。また、蓋部は、ランドセルの蓋板のように一定の剛性を有する板状の蓋板に限定されず、軟性材料や布材などからなり、変形可能な蓋材にも適用可能である。
【0021】
図1図2は、実施形態に係る背のうの蓋部としての蓋板14を開閉可能に固定するための係合具を備えたランドセル10の底面図である。図1は、蓋板14から延びる帯体としての引張帯16を、背のう部本体13の底面13aに固定した状態を示し、図2は、引張帯16を背のう部本体13から外した状態を示す図である。
【0022】
図3(a)は、雄ホック20の構成を示す底面図(雌ホック30と係合する際に対向する底面を見た図)、(b)は(a)の3B-3B’線における断面図である。図4(a)は、雌ホック30の構成を示す平面図(雄ホック20と係合する際に対向する表面を見た図)、(b)は(a)の雌穴31を拡大して示す平面図、(c)は(a)の4C-4C’線に沿った断面図である。
【0023】
図5(a)は、雌ホック30の雌穴31へ、雄ホック20の先頭部23を挿入するときの状態を示す平面図、(b)は(a)の5B-5B’線に沿った断面図である。図5(a)においては、雌ホック30の部材を実線で示し、雄ホック20の部材を仮想的に破線で示している。図6(a)は、図5(a)の状態から、雄ホック20の第1永久磁石22a、22bと、雌ホック30の第2永久磁石34a、34bとが、それぞれ磁気的に互いに吸引しあうことによって、第1永久磁石22aと第2永久磁石34aが互いに対向し、かつ、第1永久磁石22bと第2永久磁石34bが互いに対向する位置まで、雄ホック20が回転した状態を示す平面図である。図6(b)は、図6(a)の6B-6B’線における断面図である。
【0024】
以下の説明において、ランドセル10の背当て部11側(図1の下側)を前方、蓋板14側(図1の上側)を後方、図1における左右を左右方向、とそれぞれ称する。
【0025】
図1に示すように、背のうとしてのランドセル10は背のう部本体13を有し、この背のう部本体13は、使用者の背中に接して支持される平板状の背当て部11と、内部に設けられた収納部12とを備える。
【0026】
全体として箱状をなす背のう部本体13は、蓋部としての蓋板14によって収納部12の開口部が開閉可能とされ、収納部12内に教科書や学用品などを収納可能にしている。ランドセル10は、左右一組の背負いベルト15を備え、これらの背負いベルト15は、使用者の左右の肩部に背のう部本体13を背負わせるべく掛け回され、背のう部本体13の背当て部11の上方にその上端部が支持され、背のう部本体13の背当て部11の下端部側で支持される。
【0027】
蓋板14の下端からは、帯体としての引張帯16が延びており、この引張帯16には雄ホック20が設けられている。一方、図2に示すように、背のう部本体13の底面13aに設けられた固定板17には、雌ホック30が設けられている。雄ホック20と雌ホック30によって、本実施形態の係合具は構成される。
【0028】
以下に述べるように、雄ホック20に設けた1組の第1永久磁石22a、22bと、雌ホック30に設けた1組の第2永久磁石34a、34bとの間に働く磁気的吸引力により、第1永久磁石22a、22bと第2永久磁石34a、34bとがそれぞれ互いに対向し、かつ、先頭部23に設けた係止部23aが、雌穴31の規制部31cによって変位を規制された固定状態と、係止部23aの規制が解除され、雌穴31を出入可能となった解除状態とが選択可能となり、これによって引張帯16が背のう部本体13に対して簡便な操作で脱着可能とされる。
【0029】
雄ホック20と雌ホック30を構成する材料は、固定強度や、脱着操作に対する耐久性、ランドセル10全体の重量や重量バランスなどを考慮して選択することが好ましく、例えばアルミニウムなどの軽量で耐久性のある金属で構成するとよい。
【0030】
<雄ホック20>
図3(b)に示すように、雄ホック20は、引張帯16の表裏両面に固定された一対の座金16a、16bを介して、引張帯16を厚み方向に貫通するように固定されている。雄ホック20は、一対の座金16a、16bに対して、第1の軸AX1を中心として一体となって回動可能である。雄ホック20は、第1の軸AX1に沿って、使用者が摘まんで操作可能な操作部21と、吸引部22と、先頭部23と、の順で一体的に設けられている。操作部21は、表面側の座金16aの外側に位置し、吸引部22は裏面側(雌ホック30に対向させる側)の座金16b上に配置され、この座金16bから外側へ先頭部23は延伸配置されている。
【0031】
図3(a)に示すように、吸引部22は、第1の軸AX1に沿って見た平面視において円形状とされている。吸引部22は、全体として、第1の軸AX1を中心軸とする円板状をなしており、第1の軸AX1に関して互いに対称となる位置に、2つの第1永久磁石22a、22bがそれぞれ配置されている。
【0032】
第1永久磁石22a、22bは、雄ホック20の先頭部23を雌ホック30の内部空間32内へ挿入させたときに、雌ホック30の第2永久磁石34a、34bと互いに磁気的に吸引されることで雄ホック20と雌ホック30との固定に資する固定用磁石として機能する。第1永久磁石22a、22bと第2永久磁石34a、34bの磁極は、固定用磁石として機能すれば任意に配置できる。例えば、第1永久磁石22a、22bは互いに同じ磁極の配置として第2永久磁石34a、34b側にN極又はS極を配置し、第2永久磁石34a、34bも互いに同じ磁極の配置とし、かつ、第1永久磁石22a、22bとは逆向きの磁極を配置する。また、第1永久磁石22a、22bは互いに異なる磁極の配置とし、第2永久磁石34a、34bも互いに異なる磁極の配置とし、かつ、第1永久磁石22a、22bのそれぞれと逆向きの磁極を配置する。
【0033】
2つの第1永久磁石22a、22bは、互いに同一の長板形状を有し、この形状は、雌ホック30の2つの第2永久磁石34a、34bのそれぞれとも同一である。2つの第1永久磁石22a、22bは、第1の軸AX1からの径方向Rにそれぞれ直交し、第1の軸AX1を挟んで互いに平行に配置されている。別言すると、2つの第1永久磁石22a、22bは、第1の軸AX1を中心とする周方向において180度の角度間隔で配置されている。
【0034】
図3(b)に示すように、先頭部23は、第1の軸AX1に沿って吸引部22から延びており、その先端には係止部23aが設けられている。図3(a)に示すように、係止部23aは、第1の軸AX1に沿って見た平面視において、第1の軸AX1に対して放射方向(径方向R)に柱状に延びており、その延伸方向は、第1永久磁石22a、22bと平行とされている。
【0035】
図3(b)に示すように、係止部23aが放射方向(径方向R)に延びる長さL12は、吸引部22の直径L11よりも短く設定されている。雌ホック30の雌穴31は、いずれの箇所においても、吸引部22の直径L11よりも開口サイズが小さいため、内部空間32内には挿入することができない。
【0036】
<雌ホック30>
図4(a)、(c)に示すように、雌ホック30は、雄ホック20の先頭部23が挿入される雌穴31を開口とする内部空間32を有する全体略円筒形の基体33を備える。
【0037】
図4(a)、(b)に示すように、雌穴31は、その中心軸である第2の軸AX2に沿って見たときに、2つの出入孔部31a、31bと、2つの出入孔部31a、31bの間に設けられた規制部31cと、を備える。2つの出入孔部31a、31bは、第2の軸AX2を中心とする楕円形状をそれぞれ備え、長軸が延びる方向が互いに直交している。2つの出入孔部31a、31bは、雄ホック20の係止部23aを挿入可能な形状を有している。一方、規制部31cは、2つの出入孔部31a、31bを接続する部分であって、2つの出入孔部31a、31bの長軸よりも、第2の軸AX2への距離が短い凹部となっている。このため、規制部31cは、係止部23aを挿入することができない小さいサイズの開口となっている。
【0038】
このような雌穴31により、雄ホック20を雌ホック30に対して変位させたときに、係止部23aは、出入孔部31a、31bのいずれかから、内部空間32の内外へ出入させることが可能となる一方で、係止部23aは、規制部31cを通って内部空間32の内外へ出入することが規制される。
【0039】
基体33には、2つの第2永久磁石34a、34bが設けられている。2つの永久磁石34a、34bは、互いに同一の長板形状を有し、この形状は、雄ホック20の2つの第1永久磁石22a、22bのそれぞれとも同一である。2つの永久磁石34a、34bは、第2の軸AX2からの径方向Rにそれぞれ直交し、第2の軸AX2を挟んで互いに平行に配置されている。すなわち、2つの永久磁石34a、34bは、第2の軸AX2を中心とする周方向において180度の角度間隔で配置されている。
【0040】
図4(a)、(b)に示すように、2つの永久磁石34a、34bは、その平面の中心が、雌穴31の出入孔部31a、31bの長軸が延びる方向に沿った直線S1からずれ、かつ、第2の軸AX2を挟んで2つの規制部31cが並ぶ方向に沿った直線S2の近傍に位置するように配置されている。
【0041】
雌穴31に対して、2つの永久磁石34a、34bを上述のように配置したことにより、係止部23aが出入孔部31a、31bから挿入する際には、雄ホック20の第1永久磁石22a、22bと、雌ホック30の第2永久磁石34a、34bは、中心位置がずれている(図5(a)、(b)参照)。この挿入時、及び、係止部23aが内部空間32内に収容されている間は、第1の軸AX1と第2の軸AX2は、互いに同一直線上に位置する。
【0042】
係止部23aが内部空間32内に挿入された後は、第1永久磁石22a、22bと第2永久磁石34a、34bが、それぞれ磁気的に互いに吸引されるため、図6(a)に示すように、第1の軸AX1及び第2の軸AX2に沿って見た平面視において、一方の第1永久磁石22aと一方の第2永久磁石34aとが互いに重なり、かつ、他方の第1永久磁石22bと他方の第2永久磁石34bとが互いに重なる位置まで、雄ホック20が第1の軸AX1を中心に回動し、磁気的吸引力によって位置が保持される。
【0043】
<係合と解除>
図5(a)、(b)と図6(a)、(b)を参照しつつ係合工程と解除工程について説明する。
係合工程においては、まず、図5(a)に示すように、長板状の固定板17と引張帯16との長手方向(図5(a)の左右方向)が一致するように、雄ホック20と雌ホック30を対向させ、使用者が操作部21を指で摘まみながら雄ホック20を雌ホック30側へ押す。これにより、係止部23aが雌穴31の出入孔部31aを通じて内部空間32内へ挿入される。このとき、第1永久磁石22a、22bと第2永久磁石34a、34bは、第1の軸AX1及び第2の軸AX2、すなわち先頭部23の挿入方向、に沿って見た平面視において、中心位置がずれている。
【0044】
つづいて、使用者が操作部21から指を離すと、第1永久磁石22a、22bが第2永久磁石34a、34bにそれぞれ磁気的に吸引されることにより、雄ホック20が全体として第1の軸AX1を中心として回動する(図6(a)に示す矢印の方向)。そして、図6(a)に示すように、一方の第1永久磁石22aと一方の第2永久磁石34aとが互いに対向し、かつ、他方の第1永久磁石22bと他方の第2永久磁石34bとが互いに対向し、第1永久磁石22a、22bと第2永久磁石34a、34bとのそれぞれの間の磁気的吸引力によって、雌ホック30に対する雄ホック20の位置が保持される。
【0045】
この位置においては、係止部23aが規制部31cによって第1の軸AX1に沿った変位を規制されるため、先頭部23が内部空間32から外部へ出ることが規制された係合状態となる。
【0046】
係合状態の解除は、使用者が操作部21を摘まんで、図6(a)に示す矢印とは逆の方向に雄ホック20を回動させることによって行う。より具体的には、係合状態において、第1永久磁石22a、22bと第2永久磁石34a、34bとの間の磁気的な吸引に抗して、操作部21を第1の軸AX1の周りに回動させ、先頭部23の係止部23aを、雌穴31の出入孔部31aに対応した位置に配置し、先頭部23を内部空間32から外部へ抜き出すことが可能な状態(解除状態)とする。
【0047】
以上のように構成されたことから、上記実施形態によれば、雄ホック20の吸引部22に第1永久磁石22a、22bを設け、かつ、雌ホック30の基体31に第2永久磁石34a、34bを設けることにより、雄ホック20と雌ホック30のほかに固定機構を追加することがないため、全体のサイズを大きくすることがなく、構成を複雑化させることもない。さらにこの構成では、第1永久磁石22a、22bと第2永久磁石34a、34bとの間の磁気的な吸引力が働くことから、雌穴31に先頭部22を挿入するだけで、係止部23aが変位を規制される位置まで雄ホック20が回動するため、雌ホック30に対して雄ホック20を容易に係止固定させることができ、ランドセルの蓋板14を簡便かつ確実に止めることが可能となる。
【0048】
以下に変形例について説明する。
上記実施形態においては、雌穴31に2つの出入孔部31a、31bを設けたが、出入孔部の数は、係合具のサイズ、操作性、固定強度等に応じて任意に設定することができ、2つに限定されず、1つ、又は3つ以上でもよい。
【0049】
上記実施形態の係止部23aは柱状の形状を有するものを1つ設けたが、係止部の数は、出入孔部と同様に任意に設定することができる。
【0050】
出入孔部と係止部の形状は、出入孔部に係止部が挿入可能であり、かつ、規制部によって係止部の出入を規制できれば、上記実施形態の出入孔部31a、31b及び係止部23aの形状に限定されない。
【0051】
上記実施形態では、第1永久磁石22a、22bと第2永久磁石34a、34bとを互いに磁気的に吸引することで、雄ホック20と雌ホック30を固定するための磁石として設けていたが、これ以外に反発用永久磁石を設けても良い。この反発用永久磁石は、係止部23aが出入孔部31a、31bにおいて出入可能な位置にあるときに、雄ホック20と雌ホック30とが磁気的な反発力を受けるような位置に設ける。これにより、固定状態において使用者が操作部21を操作して解除状態にしたときに、雄ホック20を雌ホック30から容易に抜き出すことが可能となる。反発用永久磁石の磁力を、固定用永久磁石(第1永久磁石22a、22bと第2永久磁石34a、34b)よりも弱く設定すると、雌穴31内へ係止部23aを挿入したときに、第1永久磁石22a、22bと第2永久磁石34a、34bとが互いに対向する位置まで雄ホック20が回動することを妨げにくくなるので好ましい。
【0052】
上記実施形態では、2つの第1永久磁石22a、22bと2つの第2永久磁石34a、34bを設けたが、雄ホックが回動することで、出入孔部と規制部の構成によって雄ホック20と雌ホック30との固定状態と解除状態を選択的に実現できれば、第1永久磁石の数と第2永久磁石の数は、これ以外の数であってもよい。また、第1永久磁石と第2永久磁石の個数は、互いに同数であってもよいし、異なる数であってもよい。
【0053】
上記実施形態では、吸引部22において2つの第1永久磁石22a、22bを180度間隔で設けたが、90度以上180度以下であれば、任意の角度間隔で設けることができる。2つの第2永久磁石34a、34bについても基体33において180度間隔で設けたが、第1永久磁石22a、22bの個数や配置に応じて、90度以上180度以下の任意の角度間隔で設けることができる。
【0054】
また、第1永久磁石22a、22bと第2永久磁石34a、34bはすべて同一の長板形状としていたが、固定状態と解除状態を実現できれば、第1永久磁石と、第2永久磁石とで互いに異なる形状としてもよい。この場合、確実な固定状態を実現するためには、平面視における形状として、第2永久磁石が第1永久磁石よりも面積の大きな形状であることが好ましい。
【0055】
第1永久磁石の形状を、上記実施形態の第1永久磁石22a、22bよりも平面視で小さい形状、例えば円形状とした場合、その配置間隔は、固定状態と解除状態を実現できれば、円形状の直径に応じて、90度未満の間隔としてもよい。
【0056】
長板形状の第1永久磁石と第2永久磁石については、例えば、以下の変形例1、2のような配置や数とすることができる。
<変形例1>
図7(a)に示すように、雄ホック120は、上記実施形態と同様に、引張帯116の表裏両面に固定された一対の座金(裏面側の座金116bのみ表示)を介して、引張帯116を厚み方向に貫通するように固定されている。雄ホック120は、上記実施形態の雄ホック20と同様に、第1の軸AX1を中心として一体となって回動可能である。雄ホック120は、上記実施形態の雄ホック20と同様に、第1の軸AX1に沿って、使用者が摘まんで操作可能な操作部(不図示)と、吸引部122と、先頭部123と、の順で一体的に設けられている。
【0057】
図7(a)に示すように、吸引部122は、第1の軸AX1に沿って見た平面視において円形状とされている。吸引部122は、全体として、第1の軸AX1を中心軸とする円板状をなしており、第1の軸AX1に関して90度の角度間隔をおいて、2つの第1永久磁石122a、122bがそれぞれ配置されている。
【0058】
2つの第1永久磁石122a、122bは、互いに同一の長板形状を有し、この形状は、雌ホック130の2つの第2永久磁石134a、134bのそれぞれとも同一である。2つの第1永久磁石122a、122bは、第1の軸AX1からの径方向Rにそれぞれ直交し、延伸方向が互いに直交するように配置されている。別言すると、2つの第1永久磁石122a、122bは、第1の軸AX1を中心とする周方向において90度の角度間隔で配置されている。
【0059】
先頭部123は、上記実施形態の先頭部23と同様に、第1の軸AX1に沿って吸引部122から延びており、その先端には係止部123aが設けられている。図7(a)に示すように、係止部123aは、第1の軸AX1に沿って見た平面視において、第1の軸AX1に対して放射方向(径方向R)に柱状に延びており、その延伸方向は、第1永久磁石122a、122bと45度の角度をなしている。係止部123aが放射方向(径方向R)に延びる長さと、吸引部122の直径との関係は、上記実施形態の係止部23aと吸引部22の関係と同様である。雌ホック130の雌穴131は、いずれの箇所においても、吸引部122の直径よりも開口サイズが小さいため、内部空間132内には挿入することができない。
【0060】
上記実施形態の雌ホック30と同様に、雌ホック130は、雄ホック120の先頭部123が挿入される雌穴131を開口とする内部空間132を有する全体略円筒形の基体133を備える。
【0061】
図7(b)に示すように、上記実施形態の雌穴31と同様に、雌穴131は、その中心軸である第2の軸AX2に沿って見たときに、2つの出入孔部131a、131bと、2つの出入孔部131a、131bの間に設けられた規制部131cと、を備える。このような雌穴131により、雄ホック120を雌ホック130に対して変位させたときに、係止部123aは、出入孔部131a、131bのいずれかから、内部空間132の内外へ出入させることが可能となる一方で、係止部123aは、規制部131cを通って内部空間132の内外へ出入することが規制される。
【0062】
基体133には、3つの第2永久磁石134a、134b、134cが設けられている。3つの永久磁石134a、134b、134cは、互いに同一の長板形状を有し、この形状は、雄ホック120の2つの第1永久磁石122a、122bのそれぞれとも同一である。3つの永久磁石134a、134b、134cは、第2の軸AX2からの径方向Rにそれぞれ直交し、第2の軸AX2を中心とする周方向において90度の角度間隔で配置されている。
【0063】
図7(b)に示すように、3つの永久磁石134a、134b、134cは、その平面の中心が、雌穴131の出入孔部131a、131bの長軸が延びる方向に沿った直線S1からずれるように配置されている。
【0064】
雌穴131に対して、3つの永久磁石134a、134b、134cを上述のように配置したことにより、係止部123aが出入孔部131a、131bから挿入する際には、雄ホック120の第1永久磁石122a、122bと、雌ホック130の第2永久磁石134a、134b、134cは、中心位置がずれている(図8参照)。この挿入時、及び、係止部123aが内部空間132内に収容されている間は、第1の軸AX1と第2の軸AX2は、互いに同一直線上に位置する。
【0065】
係止部123aが内部空間132内に挿入された後は、2つの第1永久磁石122a、122bと、2つの第2永久磁石134a、134bが、それぞれ磁気的に互いに吸引されるため、図9に示すように、第1の軸AX1及び第2の軸AX2に沿って見た平面視において、一方の第1永久磁石122aと、3つのうちの1つの第2永久磁石134aとが互いに重なり、かつ、他方の第1永久磁石122bと、3つのうちの1つの第2永久磁石134bとが互いに重なる位置まで、雄ホック120が第1の軸AX1を中心に回動し、磁気的吸引力によって位置が保持される。
【0066】
<変形例2>
図10(a)に示すように、雄ホック220は、上記実施形態と同様に、引張帯216の表裏両面に固定された一対の座金(裏面側の座金216bのみ表示)を介して、引張帯216を厚み方向に貫通するように固定されている。雄ホック220は、上記実施形態の雄ホック20と同様に、第1の軸AX1を中心として一体となって回動可能である。雄ホック220は、上記実施形態の雄ホック20と同様に、第1の軸AX1に沿って、使用者が摘まんで操作可能な操作部(不図示)と、吸引部222と、先頭部223と、の順で一体的に設けられている。
【0067】
図10(a)に示すように、吸引部222は、第1の軸AX1に沿って見た平面視において円形状とされている。吸引部222は、全体として、第1の軸AX1を中心軸とする円板状をなしており、長板形状の第1永久磁石222aが、第1の軸AX1からの径方向Rに直交するように配置されている。第1永久磁石222aの形状は、雌ホック130の2つの第2永久磁石234a、234bのそれぞれと同一である。
【0068】
先頭部223は、上記実施形態の先頭部23と同様に、第1の軸AX1に沿って吸引部222から延びており、その先端には係止部223aが設けられている。図10(a)に示すように、係止部223aは、第1の軸AX1に沿って見た平面視において、第1の軸AX1に対して放射方向(径方向R)に柱状に延びており、その延伸方向は、第1永久磁石222aと45度の角度をなしている。係止部223aが放射方向(径方向R)に延びる長さと、吸引部222の直径との関係は、上記実施形態の係止部23aと吸引部22の関係と同様である。雌ホック230の雌穴231は、いずれの箇所においても、吸引部222の直径よりも開口サイズが小さいため、内部空間232内には挿入することができない。
【0069】
上記実施形態の雌ホック30と同様に、雌ホック130は、雄ホック220の先頭部223が挿入される雌穴231を開口とする内部空間232を有する全体略円筒形の基体233を備える。
【0070】
図10(b)に示すように、雌穴231は、その中心軸である第2の軸AX2に沿って見たときに、放射方向に沿って延びる楕円状の出入孔部231aと、この出入孔部231aの長軸に沿った2つの側辺として設けられた規制部231bと、を備える。このような雌穴231により、雄ホック220を雌ホック230に対して変位させたときに、係止部223aは、出入孔部231aから、内部空間232の内外へ出入させることが可能となる一方で、係止部223aは、規制部231bのサイズにより内部空間232の内外へ出入することが規制される。
【0071】
基体233には、2つの第2永久磁石234a、234bが設けられている。2つの永久磁石234a、234bは、互いに同一の長板形状を有し、この形状は、雄ホック220の第1永久磁石222aと同一である。2つの永久磁石234a、234bは、第2の軸AX2からの径方向Rにそれぞれ直交し、第2の軸AX2を中心とする周方向において90度の角度間隔で配置されている。
【0072】
図10(b)に示すように、2つの第2永久磁石234a、234bのうちの一方(第2永久磁石234a)の平面の中心が、雌穴231の出入孔部231aが延びる方向に沿った直線S1からずれるように配置されている。
【0073】
雌穴231に対して、2つの永久磁石234a、234bを上述のように配置したことにより、係止部223aを出入孔部231aから挿入する際には、雄ホック220の第1永久磁石222aと、雌ホック130の第2永久磁石234a、234bは、中心位置がずれている(図11参照)。この挿入時、及び、係止部223aが内部空間232内に収容されている間は、第1の軸AX1と第2の軸AX2は、互いに同一直線上に位置する。
【0074】
係止部223aが内部空間232内に挿入された後は、第1永久磁石222aと、第2永久磁石234aとが、磁気的に互いに吸引されるため、図12に示すように、第1の軸AX1及び第2の軸AX2に沿って見た平面視において、第1永久磁石222aと第2永久磁石234aとが互いに重なる位置まで、雄ホック220が第1の軸AX1を中心に回動し、磁気的吸引力によって位置が保持される。
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
【符号の説明】
【0075】
10 ランドセル
11 背当て部
12 収納部
13 背のう部本体
13a 底面
14 蓋板
15 ベルト
16 引張帯
16a、16b 座金
17 固定板
20 雄ホック
21 操作部
22 吸引部
22a、22b 第1永久磁石
23 先頭部
23a 係止部
30 雌ホック
31 雌穴
31a、31b 出入孔部
31c 規制部
32 内部空間
33 基体
34a、34b 第2永久磁石
116 引張帯
116b 座金
120 雄ホック
122 吸引部
122a、122b 第1永久磁石
123 先頭部
123a 係止部
130 雌ホック
131 雌穴
131a、131b 出入孔部
131c 規制部
132 内部空間
133 基体
134a、134b、134c 第2永久磁石
216 引張帯
216b 座金
220 雄ホック
222 吸引部
222a 第1永久磁石
223 先頭部
223a 係止部
230 雌ホック
231 雌穴
231a 出入孔部
231b 規制部
232 内部空間
233 基体
234a、234b 第2永久磁石
AX1 第1の軸
AX2 第2の軸
R 径方向

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12