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特許7514857出力アンペア数を制御する方法及びシステム
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  • 特許-出力アンペア数を制御する方法及びシステム 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-03
(45)【発行日】2024-07-11
(54)【発明の名称】出力アンペア数を制御する方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/84 20060101AFI20240704BHJP
   G05B 19/05 20060101ALI20240704BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
G01N27/84
G05B19/05 D
G05B23/02 Z
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021557918
(86)(22)【出願日】2020-03-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-30
(86)【国際出願番号】 US2020025115
(87)【国際公開番号】W WO2020205466
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2023-01-11
(31)【優先権主張番号】62/825,902
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/830,358
(32)【優先日】2020-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン ジェイ.スチュワート
【審査官】小澤 瞬
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第2826426(CN,Y)
【文献】中国特許出願公開第103323521(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104931578(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2005-0098677(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/91
G01N 27/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品の検査のために磁界を発生させるように構成された磁気粒子検査システムであって、
プログラマブルロジックコントローラ(PLC)であって、
出力電流のアンペア数についてのアンペア数信号を電流源に通信することと、
前記電流源に、前記出力電流を出力するための第1の信号を通信することであって、前記電流源は、
前記アンペア数信号に基づいて前記出力電流の前記アンペア数を調整することと、
前記第1の信号を受信すると前記出力電流を出力することと、
を行うように構成される、第1の信号を通信することと、
を行うように構成された、PLCと、
電流検知デバイスであって、
前記出力電流の出力アンペア数を測定することと、
前記出力アンペア数に基づいてアンペア数情報を信号変換デバイスに通信することと、
を行うように構成された、電流検知デバイスと、
を備え、
前記信号変換デバイスは、前記アンペア数情報に基づいて、フィードバック情報を前記PLCに直接提供するように構成され、
前記PLCは、前記フィードバック情報に基づいて、前記アンペア数信号を更新し、該更新されたアンペア数信号を前記電流源に通信するように構成され
前記電流検知デバイスは、シャントメータである、システム。
【請求項2】
前記出力電流は、AC電流又はDC電流のうちの一方である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記出力電流は、前記部品を通して提供されて、前記部品のための前記磁界が発生する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
少なくとも1つの配向における前記磁界を発生させるように構成された磁界発生器を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記出力電流のアンペア数についての第1の入力、及び前記出力電流を出力するための第2の入力を受信するように構成されたインターフェースを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の入力及び前記第2の入力のうちの一方又は双方は、前記磁気粒子検査システムの外部のデバイスから受信される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記磁気粒子検査システムは、無線通信又は有線通信のうちの一方又は双方を介して前記外部のデバイスと通信するように構成される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記第2の入力は、前記インターフェース上のディスプレイの一部であるソフトボタン、前記インターフェース上のディスプレイの一部ではない物理入力デバイスのうちの1つを介するか、又は前記磁気粒子検査システムの外部のデバイスからのものである、請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
前記物理入力デバイスは、前記インターフェースの一部、又は該インターフェースの一部ではない第2の物理デバイスである、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記電流検知デバイスは、第1の数値のmV/第2の数値のアンペアとしての前記出力アンペア数についてのアンペア数情報を提供するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記信号変換デバイスは、
前記アンペア数情報を受信することと、
前記アンペア数情報を、第3の数値のmV/前記第2の数値のアンペア単位のフィードバック情報に変換することと、
を行うように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記電流源は、前記アンペア数信号を受信するように構成されるファイアリングボードを備え、該ファイアリングボードは、前記出力電流の前記アンペア数を構成するための、前記電流源へのファイアリングボードアンペア数信号を提供するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記電流源は、前記第1の信号を受信するように構成されるファイアリングボードを備え、該ファイアリングボードは、前記出力電流を出力するための、前記電流源への第2の信号を提供するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記信号変換デバイスは、デジタル電圧計である、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
部品の検査のために磁界を発生させるように構成された磁気粒子検査システムであって、
プログラマブルロジックコントローラ(PLC)であって、
出力電流のアンペア数についてのアンペア数信号を電流源に通信することと、
前記電流源に、前記出力電流を出力するための第1の信号を通信することであって、前記電流源は、
前記アンペア数信号に基づいて前記出力電流の前記アンペア数を調整することと、
前記第1の信号を受信すると前記出力電流を出力することと、
を行うように構成される、第1の信号を通信することと、
を行うように構成された、PLCと、
電流検知デバイスであって、
前記出力電流の出力アンペア数を測定することと、
前記出力アンペア数に基づいてアンペア数情報をフィードバック情報として前記PLCに直接通信することと、
を行うように構成された、電流検知デバイスと、
を備え、
前記PLCは、前記フィードバック情報に基づいて、前記アンペア数信号を更新し、該更新されたアンペア数信号を前記電流源に通信するように構成され
前記電流検知デバイスは、シャントメータである、システム。
【請求項16】
前記システムは、前記出力電流のアンペア数についての第1の入力、及び前記出力電流を出力するための第2の入力を受信するように構成されたインターフェースを備え、前記第1の入力及び前記第2の入力のうちの一方又は双方は、前記磁気粒子検査システムの外部のデバイスから受信される、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記電流源は、ファイアリングボードであって、
前記アンペア数信号を受信することであって、該ファイアリングボードは、前記出力電流の前記アンペア数を構成するための、前記電流源へのファイアリングボードアンペア数信号を提供するように構成される、前記アンペア数信号を受信することと、
前記第1の信号を受信することであって、該ファイアリングボードは、前記出力電流を出力するための、前記電流源への第2の信号を提供するように構成される、前記第1の信号を受信することと、
を行うように構成される、ファイアリングボードを備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
磁気粒子検査システムを使用して部品を検査する方法であって、
前記部品を検査するために磁界を発生させるのに使用される出力電流のアンペア数についての入力を受信することと、
プログラマブルロジックコントローラ(PLC)によって、前記出力電流についての前記アンペア数を電流源に通信することと、
前記出力電流を提供するための入力を受信すると、前記PLCによって、前記電流源に、前記出力電流を出力するための信号を通信することと、
電流測定デバイスによって、前記出力電流の出力アンペア数を測定することと、
前記出力アンペア数に基づいてフィードバック情報を前記PLCに直接提供することと、
前記PLCによって、前記フィードバック情報に基づいて、前記出力電流の前記アンペア数を調整することと、
を含
前記電流測定デバイスは、シャントメータである、方法。
【請求項19】
前記電流測定デバイスによって、前記出力アンペア数についてのアンペア数情報を信号変換デバイスに通信することと、
前記信号変換デバイスによって、前記アンペア数情報に基づいて、前記フィードバック情報を前記PLCに提供することと、
を含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権/関連出願の相互参照]
本出願は、「Methods and Systems for Controlling Output Amperage」と題する2020年3月26日に出願された米国特許出願第16/830,358号及び「Methods and Systems for Controlling Output Amperage」と題する2019年3月29日に出願された米国仮特許出願第62/825,902号の利益を主張する。米国特許出願第16/830,358号及び米国仮特許出願第62/825,902号の全体は、引用することにより明示的に本明細書の一部をなす。
【0002】
本開示は、電流源に関し、より詳細には、フィードバックループにおいてプログラマブルロジックコントローラを使用して高電流レベルを提供する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
高電流出力を提供するための従来の手法の制限及び不利な点は、そのような手法を、図面を参照して本開示の残りの部分に記載される本方法及びシステムのいくつかの態様と比較することにより、当業者に明らかになるであろう。
【発明の概要】
【0004】
高電流出力を提供する方法及び装置が、実質的に、少なくとも1つの図によって示され、少なくとも1つの図に関連して説明され、特許請求の範囲においてより完全に記載されるように、提供される。
【0005】
これらの態様及び/又は他の態様は、添付図面に関して行う、例示的な実施形態の以下の説明から明らかになり、より容易に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A】本開示の態様による例示の試験システムを示すブロック図である。
【0007】
図1B】本開示の態様による別の例示の試験システムを示すブロック図である。
【0008】
図1C】本開示の態様による、外部デバイスと通信する例示の試験システムを示すブロック図である。
【0009】
図2A】本開示の態様による試験システムにおけるフィードバックの一例を示すブロック図である。
【0010】
図2B】本開示の態様による試験システムにおける別の例示のフィードバックを示すブロック図である。
【0011】
図3】本開示の態様による試験システムにおける例示の制御回路部を示すブロック図である。
【0012】
図4】本開示の態様による例示の試験システムの使用を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
例示的な方法及び装置が開示されているが、例示的な方法及び装置への修正は、当業者によく知られている場合があるため、詳細に説明されない場合がある。
【0014】
部品内に欠陥が存在するか否かを判断するのに試験システムを使用することができる。試験システムは、例えば、被試験部品を通して電流を導入することによって、その部品において磁界を発生させる磁気粒子検査システムとすることができる。磁界を発生させる前に部品上に導入された磁気粒子、又は磁界が発生する時点において部品上に導入される磁気粒子は、欠陥のエリアに凝集し得る。したがって、磁気粒子の集中(複数の場合もある)があるかについて部品を検査することによって、部品内の破片、亀裂等の欠陥を発見することができる。検査は、例えば、紫外線(UV)光又は可視光の下で可視である磁気材料を提供することによって容易にすることができる。
【0015】
磁界を発生させるために、被試験部分又は磁界発生器に電流が提供され、ここで、電流は、AC又はDCとすることができ、例えば、数百アンペアから最大数千アンペアの範囲とすることができる。電流のアンペア数は、例えば、部品が作製される材料のタイプ、部品のサイズ、部品に堆積する磁気粒子等に依存し得る。したがって、電流は、電流を所望の仕様内に維持するためにフィードバック情報を使用して制御される。
【0016】
開示される例示の方法及び装置は、試験システムの電流の改善された制御を提供するが、開示される方法及び装置は、高アンペア電流を必要とし得る他の任意のタイプのデバイスのために変更及び/使用することができる。
【0017】
図1Aは、本開示の態様による例示の試験システムを示すブロック図である。図1Aを参照すると、部品130を試験するのに使用される例示の試験システム100が示されている。試験システム100は、コントローラ回路部110と、試験台120と、被試験部品130を保持するように構成されるパッド122及び124と、コントローラ回路部110からパッド122に電流を導通する導線112と、パッド124からコントローラ回路部110に電流を導通する導線114とを備えることができる。パッド122における電流は、部品130によってパッド124に導通される。コントローラ回路部110は、図1C図2A図2B図3及び図4に関してより詳細に説明される。
【0018】
台120は、例えば、磁気粒子を有する液体を有するリザーバー(図示せず)も備えることができ、又は、リザーバーは、台120と別個とすることができる。液体は、磁界を発生させる電流(磁気電流(mag current))が部品130に印加される前に、又は磁気電流が部品130に印加される前及び印加される間、被試験部品130上に噴霧することができる。コントローラ回路部110は、磁気電流を、導線112及び114を介して部品130に提供する。
【0019】
部品130を通る磁気電流により、磁界が部品130の周囲に展開することが可能になる。部品130内の何らかの欠陥により、磁界が欠陥において集中することが起こり得る場合があり、それにより、欠陥におけるより強力な磁界に起因してそれらの欠陥において磁気粒子が凝集する。その場合、磁気粒子の集中を有するエリアがあるかについて部品130を検査して、それらのエリアが予想外のエリアであるか否かを判断することができる。その場合、それらの予想外のエリアは、欠陥を有するエリアとしてフラグ付けすることができる。磁気粒子は、可視光、UV光、又は他の電磁(EM)スペクトル(複数の場合もある)において容易に検出されるように着色することができる。
【0020】
試験システム100は、例えば、配電網又は試験ロケーションにおける発電機等の供給源から、バッテリー、内蔵発電機等から電力を受信することができる。
【0021】
図1Bは、本開示の態様による別の例示の試験システムを示すブロック図である。図1Bは、図1Aの例示の試験システム100と類似であるが、磁気電流が部品130に印加されるのではなく、磁気電流は磁界発生器126に印加される点が異なる。これにより、異なる配向の磁界を、部品130を試験するために発生させることが可能になり得る。
【0022】
図1Cは、本開示の態様による、外部デバイスと通信する例示の試験システムを示すブロック図である。図1Cを参照すると、コントローラ回路部110は、無線及び/又は有線で、外部デバイス150と通信する通信機能を備えることができる。通信は、例えば、USB、Ethernet(登録商標)、Firewire(登録商標)等の1つ以上の適切な有線プロトコル、又はBluetooth(登録商標)、近接場通信(NFC)、Wi-Fi、セルラープロトコル等の無線プロトコルを介したものとすることができる。
【0023】
外部デバイス150は、例えば、産業モニタリング/管理デバイス、パーソナルコンピューター、ラップトップ、サーバー、タブレットコンピューター、スマートウォッチ等とすることができる。外部デバイス150は、部品130を試験するためにコントローラ回路部110への入力を提供し、及び/又は試験システム100からの任意のステータスを表示するのに使用することができる。例えば、本開示のいくつかの実施形態は、試験システム100内のカメラ(例えば、342B)から外部デバイス150に写真及び/又はビデオを提供することを可能にすることができる。ビデオは、後に視聴するために記憶するか、リアルタイムで視聴するか、又は、例えば磁気粒子の異常な凝集を検出するためにソフトウェアアプリケーションによってモニタリングすることができる。
【0024】
したがって、いくつかの実施形態は、カメラ342Bが写真及び/又はビデオを撮影する間に部品130を回転させることができ、一方、他の実施形態は、部品130の周囲にカメラ342Bを回転させることができる。カメラ342Bが部品130の全長の良好なビューを提供することが可能でない程に部品130が大きい場合、カメラ342Bは、部品130の長さに沿って移動することも可能とすることができ、又は、複数のカメラ342Bが存在することができる。
【0025】
図2Aは、本開示の態様による試験システムにおけるフィードバックの一例を示すブロック図である。図2Aを参照すると、コントローラ回路部110における機能ブロックのうちのいくつかのブロック図が示されている。コントローラ回路部110は、オペレータインターフェース200と、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)210と、電流制御回路部220と、電流源230と、シャントメータ(shunt meter)240と、デジタル電圧計(DVM)250とを備えることができる。
【0026】
オペレータインターフェース200は、例えば、入力デバイス202と、出力デバイス204と、磁気ショットボタン(mag shot button)ボタン206とを備えることができる。出力デバイス204は、例えば、ステータス/情報をユーザーに伝達するのに使用することができる、ディスプレイスクリーン(複数の場合もある)、ライト(複数の場合もある)、スピーカー(複数の場合もある)、触覚モーター(複数の場合もある)等のうちの1つ以上を含むことができる。入力デバイス202は、例えば、選択、コマンド等を入力するのに使用することができる、キーボード、マウス、ボタン(複数の場合もある)、スライドスイッチ(複数の場合もある)、ダイアル(複数の場合もある)、タッチスクリーン(複数の場合もある)等のうちの1つ以上を含むことができる。
【0027】
磁気ショットボタン206は、例えば、磁気電流が電流源230によって送信されるべきであるときを示すために押下することができる。磁気ショットボタン206は、入力デバイス202のうちの1つとみなすこともできる。したがって、磁気ショットボタン206は、物理ボタン、物理スイッチ、タッチスクリーン上のソフトボタン、オペレータインターフェース200以外の別のロケーション上のプッシュバー等とすることができる。様々な実施形態は、オペレータインターフェース200上の磁気ショットプッシュボタン206の代わりに、又は、オペレータインターフェース200上の磁気ショットプッシュボタン206に加えて、試験システム100の他のロケーション(複数の場合もある)において磁気ショットプッシュボタンを有することができる。
【0028】
PLC210は、プロセッサ212と、デジタルインターフェース回路部214と、制御出力回路部216と、制御入力回路部218とを備えることができる。回路部212、214、216、及び218のそれぞれが別個の基板/モジュールを備えることができるが、本開示の様々な実施形態はそのように限定されるとは限らない。例えば、デジタルインターフェース回路部214は、プロセッサ212と同じ基板/回路部上のものとすることができ、制御出力回路部216は、制御入力回路部218と同じ基板/回路部上のものとすることができる。他の様々な構成も企画される。
【0029】
一実施形態において、制御出力回路部216は、アナログ信号を出力し、制御入力回路部218は、アナログ信号を受信することができるが、これらは、それぞれ、アナログ信号に加えて又はアナログ信号の代わりに、デジタル信号を出力及び受信することができる。
【0030】
プロセッサ212は、デジタルインターフェース回路部214、制御出力回路部216、及び制御入力回路部218の入力及び出力を制御して、例えば、磁気電流を正しい初期値に設定するとともに、制御入力回路部218を通して受信されたフィードバックに応じて磁気電流を制御することを含む、様々な機能を実行するコードを実行する。
【0031】
したがって、制御出力回路部216は、ファイアリングボード(firing board)226がPLC210によって求められた磁気電流を出力することができるように、制御信号を電流制御回路部220に出力することができる。デジタルインターフェース回路部214は、AC磁気電流を出力するのか又はDC磁気電流を出力するのかを判断するように、信号をリレー222及び224に出力することができる。例えば、リレー224への適切な信号は、AC磁気電流を出力するのか又はDC磁気電流を出力するのかを判断することができ、リレー222への適切な信号は、ファイアリングボード226によって磁気電流を出力する時点を判断することができる。出力磁気電流は、磁気ショット(mag shot)と称することもできる。リレー222から適切な信号を受信すると、ファイアリングボード226は、磁気ショットを出力するためのトリガー信号を電流源230に提供する。
【0032】
1つ以上のファイアリングボード226が存在することができ、各ファイアリングボードは、電流源230によって出力されたAC磁気電流又はDC磁気電流を制御するように構成することもできるし、AC磁気電流及びDC磁気電流の双方を制御するように構成することもできる。したがって、226のファイアリングボードは、複数の被試験部品130のために磁気ショットをトリガーすることが可能であり得る。複数の部品130が同じ試験台120にあることができ、又は、複数の試験台120が存在することができる。同様に、電流源230は、1つ以上の被試験部品130に磁気ショットを出力する単一の回路部を備えることができ、又は、各部品130及び/又は各試験台120に磁気ショットを出力する専用回路部が存在することができる。
【0033】
説明を簡単にするために、単一の部品130が単一の試験台120において試験されるものとして説明される。したがって、リレー222から適切な信号を受信すると、ファイアリングボード226は、トリガー信号を電流源230に出力する。その後、電流源230は、磁気ショットを出力する。磁気ショットは、導線112を介して試験台120に、パッド122又は磁界発生器126のいずれかに提供される。その後、磁気ショットからの電流は、導線114を介してコントローラ回路部110に戻される。
【0034】
出力電流は、シャントメータ240によって測定され、その測定値は、例えば、ミリボルト(mV)/1000アンペア単位でDVM250に提供される。DVM250は、シャントメータ240からの測定値を、例えば、制御入力回路部218によって使用するために、1V/1000Aに増幅するのに使用することができる。シャントメータ240及び/又はDVM250は、電流と電圧との間の他の相関を有する信号を出力することができることに留意すべきである。例えば、シャントメータ240は、20mV/1000A、70mV/1000A等である信号を出力することができ、又は、DVM250は、0.5V/1000A、1.5V/1000A等である信号を出力することができる。したがって、シャントメータ240及び/又はDVM250は、或る値の範囲内である出力を提供することができ、ここで、その範囲は、異なる実施形態について変動し得る。
【0035】
加えて、シャントメータ240及び/又はDVM250は、サポートされる範囲内の特定の出力相関の選択を可能にし得る。例えば、シャントメータ240は、10mA/1000A~200mA/1000Aである出力の選択を可能にし得る。同様に、DVM250は、0.5V/1000A~1.5V/1000Aである出力の選択を可能にし得る。
【0036】
その後、PLC210内のプロセッサ212は、磁気ショットのフィードバックを使用して、異なるアンペア数で磁気ショットを出力するように電流源230を制御する更新されたトリガー信号を出力するようにファイアリングボード226を更に制御することができる。
【0037】
説明を簡単にするために特定のデバイスがシャントメータ240及びDVM250と名付けられているが、本開示の様々な実施形態は、そのように限定されるとは限らないことに留意されたい。シャントメータ240は、高アンペア数(例えば、数十アンペア、数百アンペア、数千アンペア、又は或る範囲のアンペア)を有する電流を測定するように構成された任意の適切な電流検知デバイスとすることができ、DVM250は、その出力信号のために入力信号を増幅するように構成される任意の適切な信号変換デバイスとすることができる。例えば、信号変換デバイスは、50mV/1000Aを受信して、1V/1000Aを出力することができる。
【0038】
加えて、電流制御回路部220が電流源230と別個のブロックであるものとして示されているが、本開示の様々な実施形態は、例えば、電流制御回路部220を電流源230の一部にすることができる。
【0039】
図2Bは、本開示の態様による試験システムにおける別の例示のフィードバックを示すブロック図である。図2Bの試験システムは、図2Aの試験システムと類似であるが、DVM250が使用されない点が異なる。これは、例えば、シャントメータ240及び/又は制御入力回路部218が、制御入力インターフェース218がシャントメータ240からフィードバックを受信することができるように構成されるためであり得る。
【0040】
図3は、本開示の態様による試験システムにおける例示の制御回路部を示すブロック図である。図3は、本開示の一実施形態による例示の制御回路部のブロック図を示している。図3を参照すると、本開示の様々な実施形態で使用することができる例示の制御回路部300が示されている。コントローラ110は、例えば、制御回路部300の少なくとも一部を備えることができる。制御回路部300は、例えば、プロセッサ310と、メモリ320と、通信回路部330と、IOインターフェース340とを備えることができる。プロセッサ310は、例えば、1つ以上のプロセッサ及び/又は1つのプロセッサ当たりに複数のコアを含むことができる。プロセッサ310は、例えば、プロセッサ212と類似とすることができる。
【0041】
メモリ320は、不揮発性メモリ326及び揮発性メモリ328を備えることができる。ローカルデータを保持する記憶装置は、メモリ320の一部とすることもできるし、別個のメモリを備えることもできる。オペレーティングシステム322及びアプリケーション324は、例えば、不揮発性メモリ326に記憶することができ、プロセッサ310による実行のために揮発性メモリ328にコピーすることができる。本開示の様々な態様は、設計及び/又は実装依存である異なるメモリアーキテクチャを使用することができる。例えば、本開示のいくつかの態様は、不揮発性メモリ326内のオペレーティングシステム322及びアプリケーション324を少なくとも部分的に不揮発性メモリ326から実行させることができる。
【0042】
通信回路部330は、制御回路部300が、例えば、USB、Ethernet(登録商標)、Firewire(登録商標)等の有線プロトコル、又はBluetooth(登録商標)、近接場通信(NFC)、Wi-Fi、セルラープロトコル等の無線プロトコルを介して、別のデバイスと通信することを可能にすることができる。通信プロトコルは、例えば、独自プロトコルとすることもできる。様々なタイプの通信用の無線機を、簡単にするために送受信機と称することができる。通信は、例えば、センサを含む外部電子デバイスと行うことができる。通信回路部330は、ローカルネットワーク、セルラーネットワーク等の他のネットワークと通信するのに使用することもできる。
【0043】
制御回路部300は、入力デバイス342を介したユーザーとの通信、及び出力情報の出力デバイス344上への表示のためのIOモジュール340も備えることができる。入力デバイス342は、例えば、スイッチ、スライドスイッチ、ボタン、ポテンショメーター、ディスプレイの一部とすることができるタッチセンシティブスクリーン、マイクロフォン等を含むことができる。タッチセンシティブスクリーンは、ソフトボタン、スイッチ、スライドスイッチ等を有することができ、それらは、自身の物理的な対応物をエミュレートする。入力デバイス342は、例えば、様々なセンサ342A、1つ以上のカメラ342B等も備えることができる。センサ342Aは、例えば、モーションセンサ、全地球測位システム(GPS)センサ等を含むことができる。出力デバイス344は、例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED等を含むことができ、ステータス、命令等をユーザーに提供することができる。したがって、入力デバイス342は、入力デバイス回路部202と類似とすることができ、出力デバイス344は、出力デバイス回路部204と類似とすることができる。
【0044】
様々なアプリケーション(ソフトウェア、ファームウェア等)を使用して入力を処理することができる。例えば、音声認識アプリケーションを使用して音声コマンドを処理することができ、パターン認識アプリケーションを使用して、物体、物体のロケーション、及び/又はパターンを識別することができる。例えば、カメラ342Bは、試験システム100によって試験された部品130の写真又はビデオを提供することができる。次に、パターン認識アプリケーションは、磁気粒子の集中が存在する部品130のエリアを識別することができ、次に、それらのエリアをデータベースと比較して、それらのエリアが部品130内の欠陥(複数の場合もある)を示し得るか否かを判断することができる。
【0045】
IOモジュール340は、他のモジュール及び/又は電子回路部とインターフェースするのに使用することができる、制御入力回路部346及び制御出力回路部348も備えることができる。また、IOモジュール340は、制御入力回路部218と類似とすることができる制御入力回路部346、及び制御出力回路部216と類似とすることができる制御出力回路部348を備えることができる。制御入力回路部346は、アナログ及び/又はデジタル信号を受信するように構成することができ、制御出力回路部348は、アナログ及び/又はデジタル信号を出力するように構成することができる。
【0046】
プロセッサ310は、異なる実施形態において、異なるアーキテクチャを使用して動作することができる。例えば、プロセッサ310は、メモリ320を使用して実行すべき命令を記憶することができ、又は、プロセッサ310は、その命令のための自身のメモリ312を有することができ、ここで、メモリ312は、例えば、揮発性及び/又は不揮発性メモリを含むことができる。
【0047】
様々な実施形態は、異なる機能を異なるようにグループ化することができる他のアーキテクチャを使用することができる。例えば、グループ化は、異なる集積回路チップにおいて行うことができる。或いは、グループ化は、IOモジュール340及び通信回路部330等の異なるデバイスをともに組み合わせることができる。加えて、制御回路部300は、論理的に様々な物理デバイスを指すことができる。例えば、出力デバイス344のうちの1つ以上は、入力デバイス342のうちの1つ以上と異なるロケーションにあるものとすることができる。
【0048】
タッチパネルを含む様々な物理デバイスを試験システム100の様々な機能を制御するのに使用することができるが、音声を使用してコマンドを与え、様々な機能を制御することもできる。音声入力は、例えば、制御回路部300の入力デバイス342の一部であるマイクロフォンによって受信することができる。音声コマンドは、例えば、特定のコマンドを判断するためにプロセッサ310によって処理することができる。次に、特定のコマンドを使用して、試験システム100を制御することができる。音声認識用のソフトウェアは、例えば、メモリ320内のオペレーティングシステム322及び/又はアプリケーション324の一部とすることができる。
【0049】
したがって、制御回路部300は、例えば、オペレータインターフェース200、PLC210、コントローラ110、及び必要に応じて試験システム100の他の任意の部分のための使用を含む異なる使用のために構成することができるがわかる。いくつかの実施形態において、制御回路部300を使用して、オペレータインターフェース200及びPLC210のうちの少なくとも一部の機能を実行することができる。
【0050】
制御回路部300はブロック300として示されているが、本開示の様々な態様は、制御回路部300の異なる部分を物理的に別個にすることができることにも留意されたい。例えば、カメラ(複数の場合もある)342Bのうちの1つ以上を、例示の試験システム100の異なる部分/ロケーションに搭載することができる。
【0051】
図4は、本開示の態様による例示の試験システムの使用を示すフロー図である。図4を参照すると、ブロック402~412を含むフロー図400が示されている。ブロック402において、例えば、試験システム100における磁気ショットのためにパラメーターを選択することができる。選択されるパラメーターは、例えば、磁気ショットのアンペア数、磁気ショットの持続時間、磁気ショットの周波数等を含むことができる。選択されるパラメーターは、例えば、磁気ショットがACであるのか又はDCであるのかも含むことができる。
【0052】
パラメーターは、例えば、オペレータインターフェース200を介して選択することができ、又は、パラメーターは、別の電子デバイス、例えば、外部デバイス150において選択して、通信回路部330を介して試験システム100にダウンロードすることができる。その後、パラメーターは、PLC210に通信することができる。
【0053】
ブロック404において、パラメーターは、プロセッサ212によって処理することができ、プロセッサ212は、磁気電流アンペア数を制御するための、ファイアリングボード(複数の場合もある)226又は電流源230への適切な信号を出力するように制御出力回路部216を構成することができる。ブロック406において、PLC210は、電流源230が磁気ショットを出力することができるようにトリガー信号を電流源230に発生させるための、ファイアリングボード226又は電流源230への信号を出力することができる。ファイアリングボード226又は電流源230への信号は、例えば、磁気ショットボタン206が手動モードにおいて押下されるか、若しくは磁気ショット信号が外部デバイス150から受信されるとき、又は、プロセッサ212若しくは制御出力回路部216が、次の磁気ショットが生成されるべきであると判断するときに出力することができる。
【0054】
ブロック408において、シャントメータ240は、磁気ショットの電流アンペア数を測定することができる。ブロック410において、電流アンペア数は、例えば制御入力回路部218を介して、PLC210にフィードバックすることができる。いくつかの実施形態において、シャントメータ240の出力は、DVM250に提供することができ、ここで、DVM250は、フィードバック信号を、制御入力回路部218への入力のために適切に増幅することができる。ブロック412において、プロセッサ212は、フィードバック情報を使用して、磁気ショットアンペア数を調整することができる。
【0055】
フィードバックループにおいてPLC210を使用することにより、例えば、電気システム上の負荷に起因して出力電流の変化が見られる場合、高速な応答時間が可能になる。したがって、PLC210を用いたフィードバック応答を使用する磁気ショットアンペア数の高速調整は、非常に有利である。以上からわかるように、PLC210は、柔軟なプログラミングを介して応答ループを微調整することも可能にし、一方、ユーザーが磁気ショットの出力を視認し、その後、後続する磁気電流を手動で調整することを要求するシステムは、例えば、多くの部品を迅速かつ正確に検査する等のいくつかの使用には低速すぎる場合がある。加えて、回路基板は、その設計制限に起因して類似の応答時間を提供することが可能ではない場合がある。そのような1つの制限は、例えば、いくつかのタイミング機能又は測定機能のためのキャパシタ及び/又はインダクタの使用に起因したものとすることができる。加えて、従前の設計は、フィードバックループの一部としてPLCを使用する本開示の本実施形態の正確性又は再現性を可能にし得ない。
【0056】
磁気ショットアンペア数が指定された制限よりも大きい場合には試験システム100が部品130を損傷させる場合があるため、迅速かつ正確に磁気ショットアンペア数を制御して、部品130の損傷を回避することが有利である。
【0057】
本開示の様々な実施形態は、部品の検査のために磁界を発生させるように構成された磁気粒子検査システムであって、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)であって、出力電流のアンペア数についてのアンペア数信号を電流源に通信することと、電流源に、出力電流を出力するための第1の信号を通信することとを行うように構成された、PLCを備える、システムを開示することができる。本システムはまた、アンペア数信号に基づいて出力電流のアンペア数を調整することと、第1の信号を受信すると出力電流を出力することとを行うように構成される、電流源を備える。本システムは、電流検知デバイスであって、出力電流の出力アンペア数を測定することと、出力アンペア数に基づいてアンペア数情報を信号変換デバイスに通信することとを行うように構成された、電流検知デバイスを更に備え、信号変換デバイスは、アンペア数情報に基づいて、フィードバック情報をPLCに提供するように構成され、PLCは、フィードバック情報に基づいて、アンペア数信号を更新し、更新されたアンペア数信号を電流源に通信するように構成される。
【0058】
出力電流は、AC電流又はDC電流のうちの一方とすることができる。出力電流は、被試験部品を通して提供して、部品のための磁界を発生させることができ、又は、出力電流は、部品を試験するために少なくとも1つの配向における磁界を発生させるように構成される磁界発生器に提供することができる。
【0059】
本システムは、出力電流のアンペア数についての第1の入力、及び出力電流を出力するための第2の入力を受信するように構成されたインターフェースを備えることができ、第1の入力及び第2の入力のうちの一方又は双方は、磁気粒子検査システムの外部のデバイスから受信される。
【0060】
磁気粒子検査システムは、無線通信又は有線通信のうちの一方又は双方を介して外部デバイスと通信するように構成することができる。第2の入力は、インターフェース上のディスプレイの一部であるソフトボタン、インターフェース上のディスプレイの一部ではない物理入力デバイスのうちの1つを介するか、又は磁気粒子検査システムの外部のデバイスからのものとすることができる。物理入力デバイスは、インターフェースの一部、又はインターフェースの一部ではない第2の物理デバイスとすることができる。
【0061】
電流検知デバイスは、第1の数値のmV/第2の数値のアンペアとしての出力アンペア数についてのアンペア数情報を提供するように構成することができる。信号変換デバイスは、アンペア数情報を受信することと、アンペア数情報を、第3の数値のmV/第2の数値のアンペア単位のフィードバック情報に変換することとを行うように構成することができる。
【0062】
電流源は、アンペア数信号を受信するように構成されるファイアリングボードを備えることができ、ファイアリングボードは、出力電流のアンペアを構成するための、電流源へのファイアリングボードアンペア数信号を提供するように構成することができる。電流源は、第1の信号を受信するように構成されるファイアリングボードを備えることができ、ファイアリングボードは、出力電流を出力するための、電流源への第2の信号を提供するように構成することができる。電流検知デバイスは、例えば、シャントメータとすることができ、信号変換デバイスは、例えば、デジタル電圧計とすることができる。
【0063】
本開示の様々な実施形態はまた、部品の検査のために磁界を発生させるように構成された磁気粒子検査システムであって、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)であって、出力電流のアンペア数についてのアンペア数信号を電流源に通信することと、電流源に、出力電流を出力するための第1の信号を通信することとを行うように構成された、PLCを備える、システムを開示することができる。
【0064】
本システムはまた、例えば、アンペア数信号に基づいて出力電流のアンペア数を調整することと、第1の信号を受信すると出力電流を出力することとを行うように構成される、電流源を含むことができる。本システムはまた、出力電流の出力アンペア数を測定することと、出力アンペア数に基づいてアンペア数情報をフィードバック情報としてPLCに通信することとを行うように構成された、電流検知デバイスを備えることができ、PLCは、フィードバック情報に基づいて、アンペア数信号を更新し、更新されたアンペア数信号を電流源に通信するように構成することができる。
【0065】
本システムは、出力電流のアンペア数についての第1の入力、及び出力電流を出力するための第2の入力を受信するように構成されたインターフェースを備えることができ、第1の入力及び第2の入力のうちの一方又は双方は、磁気粒子検査システムの外部のデバイスから受信することができる。
【0066】
電流源は、ファイアリングボードであって、アンペア数信号を受信することであって、ファイアリングボードは、出力電流のアンペア数を構成するための、電流源へのファイアリングボードアンペア数信号を提供するように構成される、アンペア数信号を受信することと、第1の信号を受信することであって、ファイアリングボードは、出力電流を出力するための、電流源への第2の信号を提供するように構成することができる、第1の信号を受信することとを行うように構成される、ファイアリングボードを備えることができる。
【0067】
本開示の様々な実施形態はまた、磁気粒子検査システムを使用する方法であって、部品を検査するために磁界を発生させるのに使用される出力電流のアンペア数についての入力を受信することと、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)によって、出力電流についてのアンペア数を電流源に通信することと、出力電流を提供するための入力を受信すると、PLCによって、電流源に、出力電流を出力するための信号を通信することとを含む、方法を開示することができる。本方法はまた、電流測定デバイスによって、出力電流の出力アンペア数を測定することと、出力アンペア数に基づいてフィードバック情報をPLCに提供することと、PLCによって、フィードバック情報に基づいて、出力電流のアンペア数を調整することとを含むことができる。
【0068】
本方法は、電流測定デバイスによって、出力アンペア数についてのアンペア数情報を信号変換デバイスに通信することと、信号変換デバイスによって、アンペア数情報に基づいて、フィードバック情報をPLCに提供することとを更に含むことができる。
【0069】
したがって、本方法及びシステムは、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで実現することができる。本方法及び/又はシステムは、少なくとも1つのコンピューティングシステムにおいて集中的に、又はいくつかの相互接続されたコンピューティングシステムにわたって異なる要素が分散される分散方式で、実現することができる。本明細書に記載した方法を実行するように適合された任意の種類のコンピューティングシステム又は他の装置が適している。ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせは、汎用コンピューティングシステムを、ロードされ実行されるとコンピューティングシステムを本明細書に記載した方法を実行するように制御する特定のプログラム又は他のコードとともに、含むことができる。別の実施態様は、切断工具/研磨工具のために設計された1つ以上の特定用途向け集積回路又はチップを含むことができる。いくつかの実施態様は、非一時的機械可読(例えば、コンピューター可読)媒体(例えば、フラッシュメモリ、光ディスク、磁気記憶ディスク等)を含むことができ、そうした非一時的機械可読媒体は、機械によって実行可能なコードの1つ以上のラインを記憶し、それにより、機械に、本明細書に記載したようなプロセスを実施させる。本明細書で使用される場合、「非一時的機械可読媒体」という用語は、全てのタイプの機械可読記憶媒体を含み、伝播信号を排除するように定義される。
【0070】
本明細書において使用される場合、「回路(circuits)」及び「回路部(circuitry)」という用語は、物理的な電子構成要素(すなわち、ハードウェア)と、ハードウェアを構成することができ、ハードウェアが実行することができ、及び/又は他の方法でハードウェアに関連付けることができる、任意のソフトウェア及び/又はファームウェア(「コード」)とを指す。本明細書で使用される場合、例えば特定のプロセッサ及びメモリは、コードの1つ以上のラインの第1のセットを実行しているとき、第1の「回路」を含むことができ、コードの1つ以上のラインの第2のセットを実行しているとき、第2の「回路」を含むことができる。本明細書において使用される場合、「及び/又は」は、「及び/又は」によって連結されるリストにおける項目のうちの任意の1つ以上の項目を意味する。一例として、「x及び/又はy」は、3つの要素の組{(x),(y),(x,y)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「x及び/又はy」は、「x及びyのうちの一方又は両方」を意味する。別の例として、「x、y及び/又はz」は、7つの要素の組{(x),(y),(z),(x,y),(x,z),(y,z),(x,y,z)}のうちの任意の要素を意味する。言い換えれば、「x、y及び/又はz」は、「x、y及びzのうちの1つ以上」を意味する。本明細書において使用される場合、「例示的な」という用語は、非限定的な例、事例又は例証としての役割を果たすことを意味する。本明細書において使用される場合、「例えば」という用語は、1つ以上の非限定的な例、事例又は例証のリストを開始する。本明細書で使用される場合、回路部は、或る機能を実施するために必要なハードウェア及びコード(いずれかが必要である場合)を含む場合はいつでも、その機能の実施が(例えば、ユーザーが構成可能な設定、工場トリム等により)無効にされる又は有効にされていないか否かに関わりなく、回路部はその機能を実行するように「動作可能」である。
【0071】
本方法及び/又はシステムを、或る特定の実施態様を参照して記載してきたが、当業者であれば、本方法及び/又はシステムの範囲から逸脱することなく、種々の変更を行うことができること及び均等物に置き換えることができることを理解するであろう。例えば、開示した例のブロック及び/又は構成要素を、組み合わせ、分割し、再配置し、及び/又は他の方法で変更することができる。加えて、本開示の範囲から逸脱することなく、本開示の教示に対して特定の状況又は材料を適合させるように多くの改変を行うことができる。したがって、本方法及び/又はシステムは、開示されている特定の実施態様に限定されない。代わりに、本方法及び/又はシステムは、字義通りにでも均等論のもとにおいても、添付の特許請求の範囲内に入る全ての実施態様を含む。
上述の実施形態は下記のようにも記載され得るが下記には限定されない。
[構成1]
部品の検査のために磁界を発生させるように構成された磁気粒子検査システムであって、
プログラマブルロジックコントローラ(PLC)であって、
出力電流のアンペア数についてのアンペア数信号を電流源に通信することと、
前記電流源に、前記出力電流を出力するための第1の信号を通信することであって、前記電流源は、
前記アンペア数信号に基づいて前記出力電流の前記アンペア数を調整することと、
前記第1の信号を受信すると前記出力電流を出力することと、
を行うように構成される、第1の信号を通信することと、
を行うように構成された、PLCと、
電流検知デバイスであって、
前記出力電流の出力アンペア数を測定することと、
前記出力アンペア数に基づいてアンペア数情報を信号変換デバイスに通信することと、
を行うように構成された、電流検知デバイスと、
を備え、
前記信号変換デバイスは、前記アンペア数情報に基づいて、フィードバック情報を前記PLCに提供するように構成され、
前記PLCは、前記フィードバック情報に基づいて、前記アンペア数信号を更新し、該更新されたアンペア数信号を前記電流源に通信するように構成される、システム。
[構成2]
前記出力電流は、AC電流又はDC電流のうちの一方である、構成1に記載のシステム。
[構成3]
前記出力電流は、前記部品を通して提供されて、前記部品のための前記磁界が発生する、構成1に記載のシステム。
[構成4]
少なくとも1つの配向における前記磁界を発生させるように構成された磁界発生器を備える、構成1に記載のシステム。
[構成5]
前記出力電流のアンペア数についての第1の入力、及び前記出力電流を出力するための第2の入力を受信するように構成されたインターフェースを備える、構成1に記載のシステム。
[構成6]
前記第1の入力及び前記第2の入力のうちの一方又は双方は、前記磁気粒子検査システムの外部のデバイスから受信される、構成5に記載のシステム。
[構成7]
前記磁気粒子検査システムは、無線通信又は有線通信のうちの一方又は双方を介して前記外部のデバイスと通信するように構成される、構成6に記載のシステム。
[構成8]
前記第2の入力は、前記インターフェース上のディスプレイの一部であるソフトボタン、前記インターフェース上のディスプレイの一部ではない物理入力デバイスのうちの1つを介するか、又は前記磁気粒子検査システムの外部のデバイスからのものである、構成5に記載のシステム。
[構成9]
前記物理入力デバイスは、前記インターフェースの一部、又は該インターフェースの一部ではない第2の物理デバイスである、構成8に記載のシステム。
[構成10]
前記電流検知デバイスは、第1の数値のmV/第2の数値のアンペアとしての前記出力アンペア数についてのアンペア数情報を提供するように構成される、構成1に記載のシステム。
[構成11]
前記信号変換デバイスは、
前記アンペア数情報を受信することと、
前記アンペア数情報を、第3の数値のmV/前記第2の数値のアンペア単位のフィードバック情報に変換することと、
を行うように構成される、構成10に記載のシステム。
[構成12]
前記電流源は、前記アンペア数信号を受信するように構成されるファイアリングボードを備え、該ファイアリングボードは、前記出力電流の前記アンペア数を構成するための、前記電流源へのファイアリングボードアンペア数信号を提供するように構成される、構成1に記載のシステム。
[構成13]
前記電流源は、前記第1の信号を受信するように構成されるファイアリングボードを備え、該ファイアリングボードは、前記出力電流を出力するための、前記電流源への第2の信号を提供するように構成される、構成1に記載のシステム。
[構成14]
前記電流検知デバイスは、シャントメータである、構成1に記載のシステム。
[構成15]
前記信号変換デバイスは、デジタル電圧計である、構成1に記載のシステム。
[構成16]
部品の検査のために磁界を発生させるように構成された磁気粒子検査システムであって、
プログラマブルロジックコントローラ(PLC)であって、
出力電流のアンペア数についてのアンペア数信号を電流源に通信することと、
前記電流源に、前記出力電流を出力するための第1の信号を通信することであって、前記電流源は、
前記アンペア数信号に基づいて前記出力電流の前記アンペア数を調整することと、
前記第1の信号を受信すると前記出力電流を出力することと、
を行うように構成される、第1の信号を通信することと、
を行うように構成された、PLCと、
電流検知デバイスであって、
前記出力電流の出力アンペア数を測定することと、
前記出力アンペア数に基づいてアンペア数情報をフィードバック情報として前記PLCに通信することと、
を行うように構成された、電流検知デバイスと、
を備え、
前記PLCは、前記フィードバック情報に基づいて、前記アンペア数信号を更新し、該更新されたアンペア数信号を前記電流源に通信するように構成される、システム。
[構成17]
前記システムは、前記出力電流のアンペア数についての第1の入力、及び前記出力電流を出力するための第2の入力を受信するように構成されたインターフェースを備え、前記第1の入力及び前記第2の入力のうちの一方又は双方は、前記磁気粒子検査システムの外部のデバイスから受信される、構成16に記載のシステム。
[構成18]
前記電流源は、ファイアリングボードであって、
前記アンペア数信号を受信することであって、該ファイアリングボードは、前記出力電流の前記アンペア数を構成するための、前記電流源へのファイアリングボードアンペア数信号を提供するように構成される、前記アンペア数信号を受信することと、
前記第1の信号を受信することであって、該ファイアリングボードは、前記出力電流を出力するための、前記電流源への第2の信号を提供するように構成される、前記第1の信号を受信することと、
を行うように構成される、ファイアリングボードを備える、構成16に記載のシステム。
[構成19]
磁気粒子検査システムを使用して部品を検査する方法であって、
前記部品を検査するために磁界を発生させるのに使用される出力電流のアンペア数についての入力を受信することと、
プログラマブルロジックコントローラ(PLC)によって、前記出力電流についての前記アンペア数を電流源に通信することと、
前記出力電流を提供するための入力を受信すると、前記PLCによって、前記電流源に、前記出力電流を出力するための信号を通信することと、
電流測定デバイスによって、前記出力電流の出力アンペア数を測定することと、
前記出力アンペア数に基づいてフィードバック情報を前記PLCに提供することと、
前記PLCによって、前記フィードバック情報に基づいて、前記出力電流の前記アンペア数を調整することと、
を含む、方法。
[構成20]
前記電流測定デバイスによって、前記出力アンペア数についてのアンペア数情報を信号変換デバイスに通信することと、
前記信号変換デバイスによって、前記アンペア数情報に基づいて、前記フィードバック情報を前記PLCに提供することと、
を含む、構成19に記載の方法。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3
図4