(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-03
(45)【発行日】2024-07-11
(54)【発明の名称】プログラムおよび冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 23/00 20060101AFI20240704BHJP
F25D 11/00 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
F25D23/00 301D
F25D11/00 101B
(21)【出願番号】P 2023193938
(22)【出願日】2023-11-14
(62)【分割の表示】P 2021186443の分割
【原出願日】2021-11-16
【審査請求日】2023-11-14
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 浩太
【審査官】森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-046093(JP,A)
【文献】特開平05-026555(JP,A)
【文献】特開2013-190164(JP,A)
【文献】特開2018-205855(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108981278(CN,A)
【文献】特開2014-202400(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0018158(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105102911(CN,A)
【文献】特開2017-120178(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0304466(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第103154645(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 23/00
F25D 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
消費電力を低減させる冷蔵庫の特別運転の実行結果と、前記冷蔵庫で検出された前記冷蔵庫の使用状態を示す情報とを1つの画面に表示させる処理、
を実行させ、
前記特別運転は、前日以前の過去に検出された前記冷蔵庫の使用状態に基づき、前記冷蔵庫の貯蔵室内の温度上昇が予想される時間に対して前記貯蔵室の温度を事前に低下させる予冷運転を含み、
前記表示させる処理は、前記予冷運転が行われた場合に、前記予冷運転の実行結果と、前記予冷運転の実行日に前記冷蔵庫で検出された前記冷蔵庫の使用状態を示す情報とを前記1つの画面に表示させる処理を含む、
プログラム。
【請求項2】
前記表示させる処理は、前記予冷運転の実行結果と、前日以前の過去に検出された前記冷蔵庫の使用状態に関する情報であって前記予冷運転の決定に関連する情報を前記1つの画面に表示させる処理を含む、
請求項1に記載されたプログラム。
【請求項3】
前記表示させる処理は、前記予冷運転の実行結果と、前記予冷運転の実行日に前記冷蔵庫で検出された前記冷蔵庫の使用状態を示す情報とに加えて、前日以前の過去に検出された前記冷蔵庫の使用状態に関する情報であって前記予冷運転の決定に関連する情報を前記1つの画面に表示させる処理を含む、
請求項1または請求項2に記載されたプログラム。
【請求項4】
前記予冷運転の実行日に前記冷蔵庫で検出された前記冷蔵庫の使用状態を示す情報は、前記予冷運転の実行時間中に前記冷蔵庫で検出された前記冷蔵庫の使用状態を示す情報である、
請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載されたプログラム。
【請求項5】
前記表示させる処理は、前記予冷運転が行われた場合に、前記予冷運転の実行結果を時間帯ごとに示す時系列上の表示と、前記時系列上の表示に対応した同じ時間帯ごとの前記予冷運転の実行日に前記冷蔵庫で検出された前記冷蔵庫の使用状態を示す情報とを前記1つの画面に表示させる処理を含む、
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載されたプログラム。
【請求項6】
消費電力を低減させる特別運転を実行可能な冷蔵庫であって、
前記特別運転の実行結果と、前記冷蔵庫で検出された前記冷蔵庫の使用状態を示す情報とを1つの画面に表示させる表示部
を備え、
前記特別運転は、前日以前の過去に検出された前記冷蔵庫の使用状態に基づき、前記冷蔵庫の貯蔵室内の温度上昇が予想される時間に対して前記貯蔵室の温度を事前に低下させる予冷運転を含み、
前記表示部は、前記予冷運転が行われた場合に、前記予冷運転の実行結果と、前記予冷運転の実行日に前記冷蔵庫で検出された前記冷蔵庫の使用状態を示す情報とを前記1つの画面に表示させる、
冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、プログラムおよび冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫の省エネ運転の結果を表示する端末機器が知られている。ところで、冷蔵庫の情報を表示する端末装置は、利便性のさらなる向上が期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、利便性の向上を図ることができるプログラムおよび冷蔵庫を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のプログラムは、コンピュータに、消費電力を低減させる冷蔵庫の特別運転の実行結果と、前記冷蔵庫で検出された前記冷蔵庫の使用状態を示す情報とを1つの画面に表示させる処理を実行させる。前記特別運転は、前日以前の過去に検出された前記冷蔵庫の使用状態に基づき、前記冷蔵庫の貯蔵室内の温度上昇が予想される時間に対して前記貯蔵室の温度を事前に低下させる予冷運転を含む。前記表示させる処理は、前記予冷運転が行われた場合に、前記予冷運転の実行結果と、前記予冷運転の実行日に前記冷蔵庫で検出された前記冷蔵庫の使用状態を示す情報とを前記1つの画面に表示させる処理を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態の冷蔵庫システムの全体構成を示す図。
【
図2】第1実施形態の冷蔵庫の概略構成を示す正面図。
【
図3】第1実施形態の冷蔵庫の機能構成を示すブロック図。
【
図4】第1実施形態のサーバの機能構成を示すブロック図。
【
図6】第1実施形態の端末装置の機能構成を示すブロック図。
【
図7】第1実施形態の節電実績表示画面の一例を示す図。
【
図8】第1実施形態の運転履歴表示領域と扉開閉履歴表示領域との関係を示す図。
【
図9】第1実施形態の過去の節電実績を示す節電実績表示画面の一例を示す図。
【
図10】第1実施形態の制御の流れを示すシーケンス図。
【
図11】第1実施形態の変形例の節電実績表示画面の一例を示す図。
【
図12】第2実施形態の節電実績表示画面の一例を示す図。
【
図13】第3実施形態の節電実績表示画面の一例を示す図。
【
図14】第4実施形態の節電実績表示画面の一例を示す図。
【
図15】第5実施形態の冷蔵庫の概略構成を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態のプログラムおよび冷蔵庫を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。本出願で「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含み得る。また「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含み得る。本出願で「XXまたはYY」とは、XXとYYのうちいずれか一方の場合に限定されず、XXとYYの両方の場合も含み得る。これは選択的要素が3つ以上の場合も同様である。XXおよびYYは、任意の要素(例えば任意の情報)である。本出願で「実行」および「実施」は、使い分けされておらず、適宜互いに読み替えられてよい。
【0008】
(第1実施形態)
<1.冷蔵庫システムの全体構成>
図1は、第1実施形態の冷蔵庫システム1の全体構成を示す図である。冷蔵庫システム1は、例えば、冷蔵庫100、サーバ200、および端末装置300を含む。なお、冷蔵庫100、サーバ200、および端末装置300のうち1つ以上は、冷蔵庫システム1の外部の構成として設けられてもよい。例えば、冷蔵庫100と端末装置300とによって冷蔵庫システム1の一例が構成されてもよいし、冷蔵庫100のみによって冷蔵庫システム1の一例が構成されてもよい。後述するネットワークNWは、例えば、インターネット、セルラー網、Wi-Fi網、LPWA(Low Power Wide Area)、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、またはその他の公衆回線や専用回線などを状況に応じて利用すればよい。
【0009】
冷蔵庫100は、ユーザUの住居内に配置される。冷蔵庫100は、例えば、ユーザUの住居内に設置される無線ルータWRおよびモデムMを介してネットワークNWと接続される。冷蔵庫100は、ネットワークNWを介して、サーバ200または端末装置300と通信可能である。
【0010】
サーバ200は、冷蔵庫100を管理する管理サーバである。サーバ200は、1つまたは複数のサーバ装置(例えばクラウドサーバ)により構成される。サーバ200は、「サーバシステム」と称されてもよい。サーバ200は、ネットワークNWを介して、冷蔵庫100または端末装置300と通信可能である。サーバ200は、ネットワークNW中のルータに含まれる情報処理部など、エッジコンピューティングやフォグコンピューティングを行う情報処理部を含んでもよい。サーバ200は、クラウドサーバに限定されず、ユーザUの住居にあるコンピュータでもよく、家庭内ルータ(例えば無線ルータWR)などでもよい。
【0011】
端末装置300は、冷蔵庫100のユーザUが使用する端末装置である。端末装置300は、例えば、スマートフォンまたはタブレット端末装置のような携帯端末装置である。ただし、端末装置300は、携帯端末装置に限定されず、パーソナルコンピュータなどでもよい。端末装置300は、種々の情報を表示可能な表示画面301aを含む表示装置301と、ユーザUの入力を受け付け可能な入力装置302とを有する。入力装置302は、例えば表示装置301の表示画面301aと重ねて設けられたタッチパネルである。入力装置302は、端末装置300に設けられたカメラやマイクなどを含み得る。
【0012】
端末装置300には、アプリケーションプログラムPがインストールされ、以下に説明する機能がサポートされる。アプリケーションプログラムPは、冷蔵庫100を管理するためのアプリケーションプログラムである。アプリケーションプログラムPは、例えば、冷蔵庫100の遠隔操作や状態確認、または冷蔵庫100に関連するサービスの利用に用いられる。以下では、アプリケーションプログラムPが実行されることで起動されるアプリケーションソフトウェアを「家電管理アプリAPP」と称する。
【0013】
<2.冷蔵庫>
まず、冷蔵庫100について詳しく説明する。
図2は、冷蔵庫100の概略構成を示す図である。冷蔵庫100は、例えば、筐体10と、複数の扉20とを備えている。
【0014】
筐体10は、断熱性を有し、矩形箱状に形成されている。筐体10の内部には、複数の貯蔵室30が設けられている。複数の貯蔵室30は、例えば、冷蔵室31、野菜室32、製氷室33、小冷凍室34、および主冷凍室35を含む。冷蔵室31および野菜室32は、冷蔵温度帯(例えば、1~4℃のプラス温度帯)の貯蔵室である。冷蔵室31および野菜室32の各々は、「第1貯蔵部」の一例である。製氷室33、小冷凍室34、および主冷凍室35は、冷凍温度帯(例えば、-10~-20℃のマイナス温度帯)の貯蔵室である。製氷室33、小冷凍室34、および主冷凍室35の各々は、「第2貯蔵部」の一例である。以下では、小冷凍室34と主冷凍室35とを区別しない場合、単に「冷凍室30C」と称する。
【0015】
複数の貯蔵室30の開口は、複数の扉20によって開閉可能に閉じられる。複数の扉20は、冷蔵室31の開口を閉じる左右の冷蔵室扉21A,21B、野菜室32の開口を閉じる野菜室扉22、製氷室33の開口を閉じる製氷室扉23、小冷凍室34の開口を閉じる小冷凍室扉24、および主冷凍室35の開口を閉じる主冷凍室扉25を含む。以下では、左右の冷蔵室扉21A,21Bを区別しない場合、単に「冷蔵室扉21」と称する。小冷凍室扉24と主冷凍室扉25とを区別しない場合、単に「冷凍室扉20C」と称する。
【0016】
図3は、冷蔵庫100の機能構成を示すブロック図である。冷蔵庫100は、例えば、扉開閉検知センサ110、温度センサ120、冷却部130、通信部140、制御部150、および記憶部180を有する。
【0017】
<2.1 扉開閉検知センサ>
扉開閉検知センサ110は、扉20の開閉を検出するセンサである。扉開閉検知センサ110は、例えば、冷蔵室扉21の開閉を検出する冷蔵室扉センサ111、野菜室扉22の開閉を検出する野菜室扉センサ112、製氷室扉23の開閉を検出する製氷室扉センサ113、小冷凍室扉24の開閉を検出する小冷凍室扉センサ114、および主冷凍室扉25の開閉を検出する主冷凍室扉センサ115を含む。扉開閉検知センサ110の検出結果は、制御部150に出力される。
【0018】
<2.2 温度センサ>
温度センサ120は、貯蔵室30の温度(例えば貯蔵室30内の空気温度)を検出する温度センサである。温度センサ120は、例えば、冷蔵室31の温度を検出する冷蔵室温度センサ121、および主冷凍室35の温度を検出する主冷凍室温度センサ122を含む。温度センサ120の検出結果は、制御部150に出力される。
【0019】
<2.3 冷却部>
冷却部130は、貯蔵室30を冷却する装置である。冷却部130は、例えば、第1冷却器、第2冷却器、圧縮機、第1送風機、および第2送風機を含む。第1冷却器は、冷蔵温度帯の貯蔵室30(冷蔵室31および野菜室32)に対応して配置されている。第2冷却器は、冷凍温度帯の貯蔵室30(製氷室33、小冷凍室34、および主冷凍室35)に対応して配置されている。圧縮機は、第1冷却器および第2冷却器に冷媒を供給する。第1送風機は、第1冷却器により冷却された冷気を冷蔵温度帯の貯蔵室30に供給する。第2送風機は、第2冷却器により冷却された冷気を冷凍温度帯の貯蔵室30に供給する。
【0020】
<2.4 通信部>
通信部140は、例えば無線通信モジュールである。通信部140は、ユーザUの住居に配置された無線ルータWRおよびモデムMを介してサーバ200と通信可能である。
【0021】
<2.5 制御部>
制御部150は、冷蔵庫100に搭載されたCPU(Central Processing Unit)のような1つ以上のハードウェアプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。ただし、制御部150の一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。
【0022】
制御部150は、冷蔵庫100の全体を統括的に制御する。例えば、制御部150は、各貯蔵室30の設定温度(目標温度)と温度センサ120の検出結果とに基づき冷却部130を制御することで、冷却部130により各貯蔵室30を冷却する。例えば、制御部150は、各貯蔵室30の設定温度(目標温度)と、温度センサ120により検出された温度との差分に基づくPID(Proportional-Integral-Differential)制御により冷却部130に含まれる圧縮機、第1送風機、および第2送風機を制御する。
【0023】
制御部150は、扉開閉検知センサ110の検出結果を、扉開閉情報181として記憶部180に記憶させる。扉開閉情報181は、所定単位時間(例えば1時間)ごとの扉開閉に関する情報を含む。例えば、扉開閉情報181は、所定単位時間ごとの扉開閉回数または扉開時間を示す。「扉開時間」とは、扉が開き状態にある時間の合計である。制御部150は、少なくとも所定時間(例えば3時間)に亘り扉開閉情報181を記憶部180に保持させる。上記所定時間は、上記所定単位時間の2倍以上の期間である。
【0024】
制御部150は、温度センサ120の検出結果と予め設定された閾値とに基づき、各貯蔵室30で上記閾値を超える大きな温度上昇(例えば温度差として10℃を超える温度上昇)が生じたか否かを所定の周期で判定する。「大きな温度上昇」とは、例えば、貯蔵室30に温かい貯蔵物が収容された場合に生じる温度上昇である。制御部150は、ある貯蔵室30で大きな温度上昇が生じたと判定した場合、当該貯蔵室30で大きな温度上昇が生じたことを温度上昇情報182として記憶部180に記憶させる。温度上昇情報182は、所定単位時間(例えば1時間)ごとの各貯蔵室30での大きな温度上昇の有無を含む。制御部150は、上記所定期間(例えば3時間)に亘り温度上昇情報182を記憶部180に保持させる。
【0025】
制御部150は、タイマ151を有する。制御部150は、タイマ151によって計測される所定単位時間(例えば1時間)ごとに、冷蔵庫100の使用状態を示す使用状態情報をサーバ200に送信する。使用状態情報は、冷蔵庫100において検出された情報を含む。本実施形態では、使用状態情報は、記憶部180に記憶された扉開閉情報181および温度上昇情報182を含む。
【0026】
本実施形態では、使用状態情報は、冷蔵庫100において直近および過去に検出された情報を含む。例えば、使用状態情報は、直近情報と、第1過去情報と、第2過去情報とを含む。直近情報は、冷蔵庫100で直近の所定単位時間(例えば送信時点に対する直近の1時間)に関する扉開閉情報181および温度上昇情報182を含む。第1過去情報は、1つ前の所定単位時間(例えば送信時点に対する2時間前から1時間前の間の時間)に関する扉開閉情報181および温度上昇情報182を含む。第2過去情報は、2つ前の所定単位時間(例えば送信時点に対して3時間前から2時間前の間の時間)に関する扉開閉情報181および温度上昇情報182を含む。
【0027】
また本実施形態では、制御部150は、通信部140を介して、サーバ200によって生成された冷蔵庫100の制御指令をサーバ200から取得する。冷蔵庫100の制御指令の一例は、冷蔵庫100の消費電力を低減させる特別運転の実行命令である。特別運転については、詳しく後述する。制御部150は、サーバ200から取得される制御指令に基づき冷却部130を制御する。例えば、制御部150は、上記制御指令として特別運転の実行命令を取得する場合、当該実行命令に基づき冷蔵庫100の特別運転を行う。
【0028】
制御部150は、特別運転の実行結果を、実行結果情報183として記憶部180に記憶させる。実行結果情報183は、例えば、所定単位時間(例えば1時間)ごとの特別運転の実施の有無を含む。実行結果情報183は、例えば、所定単位時間(例えば1時間)ごとに、後述する通常運転、第1特別運転、または第2特別運転のいずれを実行したかを示す情報である。制御部150は、上記所定時間(例えば3時間)に亘り実行結果情報183を記憶部180に保持させる。
【0029】
制御部150は、タイマ151によって計測される所定単位時間(例えば1時間ごと)に、実行結果情報183をサーバ200に送信する。実行結果情報183は、冷蔵庫100において直近および過去に実行された特別運転の実行結果を含む。例えば、実行結果情報183は、直近情報と、第1過去情報と、第2過去情報とを含む。直近情報は、冷蔵庫100において直近の所定単位時間(例えば送信時点に対する直近の1時間)に関する特別運転の実行結果を含む。第1過去情報は、1つ前の所定単位時間(例えば送信時点に対する2時間前から1時間前の間の時間)に関する特別運転の実行結果を含む。第2過去情報は、2つ前の所定単位時間(例えば送信時点に対して3時間前から2時間前の間の時間)に関する特別運転の実行結果を含む。
【0030】
<2.6 記憶部>
記憶部180は、各種情報を記憶する機能部である。記憶部180は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、またはSSD(Solid State Drove)などの組み合わせにより実現される。記憶部180は、扉開閉情報181、温度上昇情報182、および実行結果情報183を記憶する。
【0031】
<3.サーバ>
次に、サーバ200について詳しく説明する。
図4は、サーバ200の機能構成を示すブロック図である。サーバ200は、例えば、情報取得部210、運転計画生成部220、制御指令出力部230、実施率算出部240、情報出力部250、および記憶部280を有する。
【0032】
情報取得部210、運転計画生成部220、制御指令出力部230、実施率算出部240、および情報出力部250は、サーバ200に搭載されたCPUのような1つ以上のハードウェアプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。ただし、これら機能部の一部または全部は、ASIC、PLD、またはFPGAなどのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。なお、これら機能部は、複数のサーバ装置に分かれて設けられてもよい。また、これら機能部のうち1つ以上は、サーバ200に代えて、端末装置300または冷蔵庫100に設けられてもよい。
【0033】
<3.1 情報取得部>
情報取得部210は、冷蔵庫100から送信される使用状態情報を取得する。情報取得部210は、冷蔵庫100から取得される使用状態情報を、使用状態蓄積情報281の一部として記憶部280に記憶させる。本実施形態では、情報取得部210は、冷蔵庫100から使用状態情報が取得される場合、使用状態蓄積情報281に基づき、新しく取得された使用状態情報に含まれる第1過去情報および第2過去情報が既に取得されて蓄積済みの情報であるか否かを判定する。
【0034】
そして、情報取得部210は、新しく取得された使用状態情報に含まれる第1過去情報および第2過去情報が既に取得されて蓄積済みの情報である場合、第1過去情報および第2過去情報については破棄し、直近情報を使用状態蓄積情報281の一部として蓄積する。一方で、新しく取得された使用状態情報に含まれる第1過去情報および第2過去情報の少なくとも一方が未蓄積の情報である場合(例えば過去の通信途絶により取得できていない場合)、未蓄積の情報を使用状態蓄積情報281の一部として蓄積する。これにより、情報取得部210は、冷蔵庫100の過去から直近までの使用状態情報を蓄積する。
【0035】
情報取得部210は、冷蔵庫100から送信される実行結果情報183を取得する。情報取得部210は、冷蔵庫100から取得される実行結果情報183を、実行結果蓄積情報282の一部として記憶部280に記憶させる。本実施形態では、情報取得部210は、冷蔵庫100から実行結果情報183が取得される場合、実行結果蓄積情報282に基づき、新しく取得される実行結果情報183に含まれる第1過去情報および第2過去情報が既に取得されて蓄積済みの情報であるか否かを判定する。
【0036】
そして、情報取得部210は、新しく取得された実行結果情報183に含まれる第1過去情報および第2過去情報が既に取得されて蓄積済みの情報である場合、第1過去情報および第2過去情報については破棄し、直近情報を実行結果蓄積情報282の一部として新しく蓄積する。一方で、新しく取得された実行結果情報183に含まれる第1過去情報および第2過去情報の少なくとも一方が未蓄積の情報である場合(例えば過去の通信途絶により取得できていない場合)、未蓄積の情報を実行結果蓄積情報282の一部として新しく蓄積する。これにより、情報取得部210は、冷蔵庫100の過去から直近までの実行結果情報183を蓄積する。
【0037】
<3.2 運転計画生成部>
運転計画生成部220は、使用状態蓄積情報281に含まれる所定期間(例えば過去2週間)の使用状態情報に基づきユーザUの生活パターン(冷蔵庫100の使用パターン)を分析し、ユーザUの生活パターンに応じた冷蔵庫100の運転計画を生成する。言い換えると、運転計画生成部220は、ユーザUによる冷蔵庫100の使用パターンを学習する学習機能部である。本出願で「学習」とは、新しい情報に基づき過去の決定内容を更新することを広く意味する。
【0038】
本実施形態では、運転計画生成部220は、過去2週間の同じ曜日の使用状態情報に基づき、次回の同じ曜日の運転計画を生成する。例えば、運転計画生成部220は、前回及び前々回の月曜日の使用状態情報に基づき、次回の月曜日の運転計画を生成する。火曜日から日曜日についても同様である。
【0039】
本実施形態では、冷蔵庫100の運転計画は、冷蔵庫100が通常運転を実行する時間帯と、冷蔵庫100が特別運転を実行する時間帯とを規定した計画である。特別運転は、冷蔵庫100の消費電力を低減させる運転である。本実施形態では、特別運転は、第1特別運転(エコ運転)と、第2特別運転(予冷運転)とを含む。なお以下では、扉開閉回数に基づき第1特別運転が実行される例について説明する。これに代えて/加えて、扉開時間に基づき第1特別運転が実行されてもよい。
【0040】
(通常運転)
通常運転は、例えば、冷蔵庫100の初期設定で設定された運転である。例えば、通常運転は、ユーザUによって冷蔵庫100が使用される(例えば扉20が開閉される)ことを前提とした運転である。すなわち、通常運転は、扉20が開閉された場合でも貯蔵室30の温度上昇を一定以下に抑えることができるように、ある程度低めの設定温度(目標温度)が設定された運転である。
【0041】
(第1特別運転)
第1特別運転は、扉20の開閉回数が少ないと推定される時間帯に貯蔵室30の設定温度(目標温度)を通常運転と比べて高め、冷却部130の運転を抑制することで冷蔵庫100の消費電力を低減させる運転である。例えば、第1特別運転は、通常運転と比べて貯蔵室30の設定温度を1℃または2℃高めることで、圧縮機の運転周波数、第1送風機の回転速度、または第2送風機の回転速度を低下させる。
【0042】
本実施形態では、運転計画生成部220は、過去2週間の同じ曜日の同じ時間帯において、所定単位時間(例えば1時間)における扉20の扉開閉回数が所定回数以下(例えば5回以下)である場合に、次回の同じ曜日の同じ時間帯に第1特別運転を実行する。一方で、運転計画生成部220は、過去2週間の同じ曜日の同じ時間帯において、上記所定単位時間における扉20の扉開閉回数が上記所定回数を超える日がある場合、次回の同じ曜日の同じ時間帯には第1特別運転を実行せず、通常運転を行う。以下では、第1特別運転を「エコ運転」と称する場合がある。
【0043】
なお、扉20の扉開閉回数とは、例えば、冷蔵庫100に含まれる全ての扉20(冷蔵室扉21、野菜室扉22、製氷室扉23、小冷凍室扉24、および主冷凍室扉25)の扉開閉回数の合計値である。これに代えて、扉20の扉開閉回数とは、代表的な特定の扉(例えば、冷蔵室扉21、野菜室扉22、および主冷凍室扉25)の扉開閉回数の合計値でもよい。
【0044】
(第2特別運転)
第2特別運転は、貯蔵室30で大きな温度上昇(閾値を超える温度上昇)が予想される場合に、貯蔵室30の温度を事前に低下させておく(いわゆる冷やし込みを行う)ことで、貯蔵室30の温度上昇のピークをカットすることで冷却効率(COP:Coefficient Of Performance)の低下を抑制し、冷蔵庫100の消費電力を低減させる運転である。例えば、第2特別運転は、特定の貯蔵室30で大きな温度上昇があることが推定される所定単位時間に対して、当該所定単位時間およびその直前の所定単位時間に上記特定の貯蔵室30の設定温度(目標温度)を通常運転と比べて低く設定し、上記特定の貯蔵室30の温度を事前に低下させる。例えば、第2特別運転は、通常運転と比べて貯蔵室30の設定温度を1℃または2℃低下させることで、圧縮機の運転周波数、第1送風機の回転速度、または第2送風機の回転速度を増加させる。
【0045】
本実施形態では、運転計画生成部220は、過去2週間の同じ曜日の同じ時間帯において、貯蔵室30で大きな温度上昇が検出された場合に、次回の同じ曜日の同じ時間帯およびその直前の時間帯に、第2特別運転を実行する。一方で、運転計画生成部220は、過去2週間の同じ曜日の同じ時間帯において、貯蔵室30で大きな温度上昇が検出されない日がある場合、次回の同じ曜日では第2特別運転を行わず、通常運転または第1特別運転を行う。以下では、第2特別運転を「予冷運転」と称する場合がある。
【0046】
本実施形態では、冷蔵庫100の運転計画は、所定単位時間ごと(例えば1時間ごと)に、通常運転、第1特別運転、または第2特別運転のいずれを行うかを規定した計画である。なお、運転計画生成部220は、同じ時間帯において、第1特別運転の実行予定と、第2特別運転の実行予定とが重なる場合、第2特別運転を優先して設定する。
【0047】
図5は、運転計画生成部220により作成される運転計画の一例を示す図である。
図5に示す例は、前回および前々回の月曜日の使用状況情報に基づき、次回の月曜日の運転計画が生成される場合を示す。
【0048】
図5中に示す例では、(A)0時から6時までの各時間帯は、前回および前々回の月曜日の扉開閉回数が所定回数以下であり、且つ、大きな温度上昇も検出されていないため、次回の月曜日の運転計画として第1特別運転の実施時間帯として割り当てられる。(B)6時から8時までの各時間帯は、前回および前々回の月曜日において7時から8時の間に大きな温度上昇が検出されているため、次回の月曜日の運転計画として第2特別運転の実施時間帯として割り当てられる。(C)8時から9時までの時間帯は、前回および前々回の月曜日において、大きな温度上昇は検出されていないが、扉開閉回数が所定回数以上の日があるため、次回の月曜日の運転計画として通常運転の実施時間帯として割り当てられる。(D)9時から11時までの各時間帯は、前回および前々回の月曜日の扉開閉回数が所定回数以下であり、且つ、大きな温度上昇も検出されていないため、次回の月曜日の運転計画として第1特別運転の実施時間帯として割り当てられる。
【0049】
<3.3 制御指令出力部>
制御指令出力部230は、運転計画生成部220により生成された運転計画に応じた制御指令を、冷蔵庫100に送信する。例えば、制御指令出力部230は、所定単位時間ごと(例えば1時間ごと)に、次の所定単位時間に関する制御指令を冷蔵庫100に送信する。本実施形態では、制御指令は、通常運転の実行命令、第1特別運転の実行命令、または第2特別運転の実行命令のいずれかを含む。
【0050】
<3.4 実施率算出部>
実施率算出部240は、実行結果蓄積情報282に基づき、特別運転の実施率を算出する。以下では、特別運転の実施率を「エコ運転率」と称する場合がある。エコ運転率は、例えば下記の計算式に基づいて算出される。なお「ブロック数」とは、各運転が行われた所定単位時間の数を意味する。
【0051】
エコ運転率[%]=(エコ運転+予冷運転のブロック数/(エコ運転+通常運転+予冷運転のブロック数))×100 …(式1)
【0052】
本実施形態では、エコ運転率の算出は、通信不良で過去のデータが存在しない時間帯は、算出対象外とする。すなわち、不確定要素は母数に含めない。また、エコ運転率は、当日のデータが存在する時間帯での運転率である。すなわち、エコ運転率は、当日以降のデータ(例えば深夜0時から現在までに蓄積された実行結果蓄積情報282)に基づいて算出される。なお「当日以降のデータ」とは、深夜0時以降のデータに限定されず、当日における別の基準時刻以降(例えば深夜1時以降のデータ)でもよい。以下に、エコ運転率の算出例を2つ示す。
【0053】
<算出例1>
現在時刻が22時の場合において、エコ運転が10ブロック、通常運転が10ブロック、予冷運転が2ブロック、オフラインが0ブロックの場合、
エコ運転率[%]=12ブロック/22ブロック=55%
【0054】
<算出例2>
現在時刻が10時の場合において、エコ運転が9ブロック、通常運転が1ブロック、予冷運転が0ブロック、オフラインが0ブロックの場合、
エコ運転率[%]=9ブロック/10ブロック=90%
【0055】
<3.5 表示情報出力部>
表示情報出力部250は、端末装置300の表示画面301aに表示させる情報(以下「表示情報」と称する)を生成し、生成した表示情報を端末装置300に送信する。表示情報は、使用状態蓄積情報281に含まれる使用状態情報、実行結果蓄積情報282に含まれる実行結果情報183、および実施率算出部240により算出された特別運転の実施率を含む。表示情報については、詳しく後述する。
【0056】
<3.6 記憶部>
記憶部280は、RAM、ROM、EEPROM、またはSSDなどの組み合わせにより実現される。記憶部280は、使用状態蓄積情報281および実行結果蓄積情報282を記憶する。
【0057】
<4.端末装置>
次に、端末装置300について詳しく説明する。
図6は、端末装置300の機能構成を示すブロック図である。端末装置300は、例えば、情報取得部310、操作受付部320、表示制御部330、および記憶部380を有する。
【0058】
情報取得部310、操作受付部320、および表示制御部330は、端末装置300に搭載されたCPUのような1つ以上のハードウェアプロセッサがアプリケーションプログラムPを実行することにより実現される。言い換えると、情報取得部310、操作受付部320、および表示制御部330は、家電管理アプリAPPに含まれるソフトウェア機能部である。
【0059】
<4.1 情報取得部>
情報取得部310は、家電管理アプリAPPに関連してサーバ200から受信する情報を取得する。例えば、情報取得部310は、サーバ200により生成された表示情報をサーバ200から取得する。本出願で「取得する」とは、送信要求を出力することで能動的に取得する場合に限定されず、別の装置から送信される情報を受動的に受信することで取得する場合も含む。
【0060】
<4.2 操作受付部>
操作受付部320は、家電管理アプリAPPに関連して入力装置302に対して行われるユーザUの操作を受け付ける。例えば、操作受付部320は、表示画面301aに表示された後述する操作部(例えば操作部B1,B2,B3a,B3b,B4,B5a,B5b)に対するユーザUの操作を受け付ける。操作受付部320は、ユーザUによって操作された操作部に対応する信号をサーバ200に送信する。これにより、ユーザUによって操作された操作部に対応する処理(表示内容の変更など)がサーバ200により行われる。
【0061】
<4.3 表示制御部>
表示制御部330は、端末装置300の表示装置301を制御することで、表示装置301の表示画面301aに表示される内容を制御する。例えば、表示制御部330は、情報取得部310により取得される表示情報を表示画面301aに表示させる。例えば、表示制御部330により制御される表示装置301は、「表示部」の一例である。
【0062】
<4.4 記憶部>
記憶部380は、RAM、ROM、EEPROM、またはSSDなどの組み合わせにより実現される。記憶部380は、アプリケーションプログラムPを記憶する。
【0063】
<5.表示画面の表示内容>
次に、端末装置300の表示内容について説明する。以下に説明する表示内容は、特段の説明がない限り表示制御部330の処理によって行われる。また、以下に説明するユーザUによる操作は、特段の説明がない限り操作受付部320によって受け付けられる。
【0064】
図7は、表示画面301aに表示される表示情報の一例であり、冷蔵庫100の節電実績を示す節電実績表示画面D1の一例を示す図である。
図7は、例えば、2021年5月17日の13時の時点で表示される画面である。なお
図7中に示される符号301aで示す黒枠は、表示装置301の表示画面301aに1度に表示される内容を示す。
【0065】
本実施形態では、表示制御部330は、節電実績表示画面D1に、操作部B1、運転実績表示領域R1、扉開閉回数表示領域R2、および扉開閉履歴表示領域R3を表示させる。本実施形態では、表示制御部330は、運転実績表示領域R1、扉開閉回数表示領域R2、および扉開閉履歴表示領域R3を1つの画面(同じ画面)に表示させる。本出願で「1つの画面に表示させる」とは、「ひと繋がりの画面に表示させる」ことを意味する。すなわち、「1つの画面に表示させる」とは、一度に視認可能な画面内(例えば表示画面301a内)に表示される場合に限定されず、一度に視認可能な画面に対して一部が隠れた状態からスクロールにより順に表示される場合なども含み得る。
【0066】
<5.1 操作部>
操作部B1は、節電実績表示画面D1に表示される表示情報が対応する日付を変更する操作を受け付ける。例えば、操作部B1は、第1操作部B1aと、第2操作部B1bとを含む。第1操作部B1aがユーザUにより操作(例えばタップ)されると、表示中の日付に対して1日前の日付に対応する表示情報(運転実績、扉開閉回数、扉開閉履歴など)が表示される。一方で、第2操作部B1bがユーザUにより操作(例えばタップ)されると、表示中の日付に対して1日後の日付に対応する表示情報が表示される。操作部B1が操作されることで表示される画面については、後述する。
【0067】
<5.2 運転実績表示領域>
運転実績表示領域R1は、特別運転に関する冷蔵庫の運転実績を表示する。運転実績表示領域R1は、実施率表示領域R1aと、運転履歴表示領域R1bとを含む。
【0068】
(実施率表示領域)
実施率表示領域R1aは、特別運転の実施率(エコ運転率)を表示する。本実施形態では、実施率表示領域R1aは、サーバ200の実施率算出部240により算出された特別運転の実施率を表示する。すなわち、実施率表示領域R1aは、当日以降のデータに基づいて算出された特別運転の実施率を表示する。
図7に示す例では、5月17日の0時から13時までのデータに基づく特別運転の実施率が表示される。なお、
図7に示す例は、5月17日の13時時点で表示画面301aに表示される内容である。すなわち、
図7に示す例おいて、14時以降は未来に関するものである。
【0069】
(運転履歴表示領域)
運転履歴表示領域R1bは、当日未明から現在までに実施された運転の種類を表示する。例えば、運転の種類は、時系列上のタイムバー401により表示される。タイムバー401は、例えば、色分けなどにより各所定単位時間に行われた運転の種類を示す。
図7に示す例では、0時から3時まで第1特別運転(エコ運転)が行われ、3時から4時までは通信途絶(オフライン)のためデータが存在せず、4時から6時まで第1特別運転(エコ運転)が行われ、6時から8時まで第2特別運転(予冷運転)が行われ、8時から9時まで通常運転が行われ、9時から11時まで第1特別運転(エコ運転)が行われ、11時から13時まで通常運転が行われた場合である。
【0070】
運転履歴表示領域R1bに表示される運転の種類を示す情報(例えばタイムバー401)は、「特別運転の実行結果」の一例であり、「特別運転が実行された実施時間帯を示す情報」の一例である。
図7に示す例では、0時から3時までと、4時から6時までと、9時から11時までが第1特別運転が実行された実施時間帯である。6時から8時までが第2特別運転が実施された実施時間帯である。
【0071】
運転履歴表示領域R1bは、タイムバー401の時系列に関連付けて、特別表示402を表示させる。特別表示402は、運転計画の生成において閾値を超える大きな温度上昇が予想されたこと(過去2週間の同じ曜日において大きな温度上昇が検出されたこと)を示す表示である。特別表示402は、上記時系列において大きな温度上昇が予想された時刻に対応付けて表示される。
【0072】
<5.3 扉開閉回数表示領域>
扉開閉回数表示領域R2は、当日未明から現在までの扉開閉回数を表示する。
図7に示す例では、冷蔵室扉21の扉開閉回数、野菜室扉22の扉開閉回数、冷凍庫扉20Cの扉開閉回数が区分されて数値として表示される。また、これら扉(冷蔵室扉21、野菜室扉22、冷凍庫扉20C)の扉開閉回数の合計が数値として表示される。
【0073】
<5.4 扉開閉履歴表示領域R3>
扉開閉履歴表示領域R3は、当日未明から現在までの扉開閉回数を棒グラフ411で表示する。
図7に示す例では、所定単位時間(例えば1時間)ごとに、扉20(冷蔵室扉21、野菜室扉22、冷凍庫扉20C)の扉開閉回数の合計が表示される。また、所定単位時間(例えば1時間)ごとに、冷蔵室扉21の扉開閉回数、野菜室扉22の扉開閉回数、冷凍庫扉20Cの扉開閉回数の内訳が表示される。すなわち、表示制御部330は、冷蔵庫100の使用状態を示す情報について、冷蔵室31の使用状態を示す情報(例えば冷蔵室扉21の扉開閉回数)と、野菜室32の使用状態を示す情報(例えば野菜室扉22の扉開閉回数)と、冷凍室30Cの使用状態を示す情報(冷凍庫扉20Cの扉開閉回数)とを区分けして表示する。
【0074】
扉開閉履歴表示領域R3に表示される扉開閉回数は、「冷蔵庫で検出された冷蔵庫の使用状態を示す情報」の一例である。なお、扉開閉履歴表示領域R3は、扉開閉回数に代えて/加えて、扉開時間を表示してもよい。扉開閉回数または扉開時間は、「扉開閉に関する情報」の一例である。
【0075】
図8は、運転履歴表示領域R1bと扉開閉履歴表示領域R3との対応関係を示す図である。本実施形態では、表示制御部330は、特別運転の実行結果と、冷蔵庫100の使用状態を示す情報とを同じ時系列で表示させる。「同じ時系列で表示する」とは、例えば、グラフに含まれる時間軸の単位時間の長さ(間隔)Lが同じであることを意味し、グラフまたは図が別々である場合も該当し得る。
【0076】
図8に示す例では、運転履歴表示領域R1bにおける運転の種類を示すタイムバー401と、扉開閉履歴表示領域R3における扉開閉回数を示す棒グラフ411とが同じ時系列で表示される。本実施形態では、運転履歴表示領域R1bおよび扉開閉履歴表示領域R3は、運転履歴表示領域R1bに含まれる時間軸の時刻(例えばタイムバー401に含まれる時刻)と、扉開閉履歴表示領域R3に含まれる時間軸の時刻(例えば棒グラフ411に含まれる時刻)とが一致するように配置される。
【0077】
なお、運転履歴表示領域R1bに表示される内容と、扉開閉履歴表示領域R3に表示される内容は、1つのグラフ内に表示されてもよい。また、扉開閉回数表示領域R2が省略され、運転履歴表示領域R1bと扉開閉履歴表示領域R3とが互いに隣り合うように配置されてもよい。
【0078】
<5.5 過去の節電実績の表示>
図9は、過去の節電実績を示す節電実績表示画面D1の一例を示す図である。節電実績表示画面D1は、例えば
図7に示される第1操作部B1aが操作されることで表示される。
図9に示される画面は、例えば、過去である2021年5月16日の節電実績を示すれる画面である。
【0079】
本実施形態では、表示制御部330は、特別運転の過去の実行結果と、冷蔵庫100の過去の使用状態を示す情報とを1つの画面(同じ画面)に表示させる、例えば、表示制御部330は、過去のある1日に関する、運転実績表示領域R1、扉開閉回数表示領域R2、および扉開閉履歴表示領域R3を1つの画面に表示させる。
【0080】
<6.制御の流れ>
次に、制御の流れについて説明する。
図10は、制御の流れを示すシーケンス図である。
図10は、冷蔵庫100の過去2週間分の使用状態蓄積情報281がサーバ200の記憶部280に蓄積されている状態を前提とする。
【0081】
まず、サーバ200の運転計画生成部220は、記憶部280に蓄積された冷蔵庫100の過去2週間分の使用状態蓄積情報281に基づきユーザUの生活パターン(冷蔵庫100の使用パターン)を分析し、ユーザUの生活パターンに応じた冷蔵庫100の運転計画を生成する(S101)。次に、サーバ200の制御指令出力部230は、所定単位時間ごと(例えば1時間ごと)に、運転計画に応じた次の所定単位時間に関する制御指令を冷蔵庫100に送信する(S102)。冷蔵庫100の制御部150は、サーバ200から制御指令を受信する場合、受信した制御指令に基づいて冷蔵庫100の冷却部130を制御する(S103)。
【0082】
冷蔵庫100の制御部150は、所定単位時間ごとに、当該所定単位時間の間に検出された冷蔵庫100の使用状態を示す使用状態情報(例えば扉開閉情報181および温度上昇情報182)と、当該所定単位時間の間の冷蔵庫100の運転内容を示す実行結果情報183とをサーバ200に送信する(S104)。サーバ200は、冷蔵庫100から受信する使用状態情報を使用状態蓄積情報281として蓄積するとともに、冷蔵庫100から受信する実行結果情報183を実行結果蓄積情報282として蓄積する(S105)。
【0083】
端末装置300の情報取得部310は、節電実績表示画面D1を表示画面301aに表示させるユーザUの操作を受け付けた場合(S111)、表示情報の送信要求をサーバ200に送信する(S112)。サーバ200の情報出力部250は、表示情報の送信要求を受信する場合、最新の使用状態蓄積情報281および実行結果蓄積情報282に基づいて表示情報を生成し(S113)、生成した表示情報を端末装置300に送信する(S114)。端末装置300の表示制御部330は、情報取得部310により表示情報が取得される場合、表示情報に含まれる使用状態情報、実行結果情報183、および特別運転の実施率を1つの画面に表示させる(S115)。
【0084】
<7.利点>
比較例として、冷蔵庫の省エネ運転の有無の時間帯や、省エネ度合いを表示する端末装置について考える。このような端末装置では、冷蔵庫の省エネ運転が実施されたことは理解できても、他の情報源が乏しいため、ユーザの省エネ意識を十分にサポートできない場合あり、その結果、ユーザUは次の具体的な行動を取ることが難しい場合がある。
【0085】
一方で、本実施形態では、端末装置300の表示制御部330は、消費電力を低減させる冷蔵庫100の特別運転の実行結果と、冷蔵庫100で検出された冷蔵庫100の使用状態を示す情報とを1つの画面に表示させる。このような構成によれば、ユーザUの省エネ意識をサポートすることができ、ユーザUは次の具体的な行動を取りやすくなる。例えば、ユーザUは、「扉の開閉回数を減らす」、「温度の高い食品は冷ましてから入れる」などの具体的な行動を取ることが容易になる。これにより、ユーザUの利便性を高めることができる。
【0086】
ここで、ユーザの生活習慣は多種多様であるため、ユーザUに対して「扉の開閉回数を減らして下さい」、「温度の高い食品は冷ましてから入れて下さい」といった直接的な助言をした場合、ユーザUの希望とは一致しない可能性があり、煩わしく感じさせてしまう可能性がある。一方で、本実施形態の構成によれば、省エネ運転の結果をフィードバックする表示に、扉開閉回数や温度上昇などの冷蔵庫100側の情報をわかりやすく併記することで、ユーザUに自由に改善判断できるための情報を提供し、省エネ意識をサポートすることができる。
【0087】
本実施形態では、特別運転の実行結果は、特別運転が実行された実施時間帯を示す情報を含む。このような構成によれば、冷蔵庫100の使用状態と比較しながら、どの時間帯に特別運転が行われ、どの時間帯に特別運転が行われなかったのかを容易に知ることができる。これにより、ユーザUは次の具体的な行動をより取りやすくなる。
【0088】
本実施形態では、表示制御部330は、特別運転の実行結果と、上記使用状態を示す情報とを同じ時系列で表示させる。このような構成によれば、冷蔵庫100の使用状態と、特別運転の実行結果との対応関係をより把握しやすくなる。これにより、ユーザUは次の具体的な行動をより取りやすくなる。
【0089】
本実施形態では、表示制御部330は、上記使用状態を示す情報について、第1貯蔵部(冷蔵室31または野菜室32)の使用状態を示す情報と、第2貯蔵部(冷凍室30C)の使用状態を示す情報とを区分して表示する。このような構成によれば、各扉20の開閉と、特別運転の実行結果との関係をより把握しやすくなる。これにより、ユーザUは次の具体的な行動をより取りやすくなる。
【0090】
本実施形態では、表示制御部330は、特別運転の過去の実行結果と、冷蔵庫100の過去の使用状態を示す情報とを1つの画面に表示させる。このような構成によれば、ユーザUは、過去の実行結果および過去の使用状態に基づき、改善効果を確認することができる。
【0091】
本実施形態では、表示制御部330は、特別運転の実行結果としての特別運転が実行された実施時間帯と、特別運転の実施率を1つの画面に表示させる。このような構成によれば、特別運転の実行結果のグラフを数値化することで、一目で状況確認したいユーザUにも対応することができる。
【0092】
本実施形態では、特別運転の実施率は、当日以降のデータに基づいて算出される。ここで、夜中は第1特別運転(エコ運転)が基本となるため、24時間のデータに基づいて特別運転の実施率を算出する場合と比べて、当日以降のデータに基づいて特別運転の実施率を算出すると、特別運転の実施率として比較的高い数値が算出される。このため、ユーザUは、省エネ意識のモチベーションを維持しやすくなる。
【0093】
(変形例)
図11は、第1実施形態の変形例の節電実績表示画面D1の一例を示す図である。本変形例では、表示制御部330は、扉開閉履歴表示領域R3に代えて/加えて、温度履歴表示領域R4を表示させる。
【0094】
温度履歴表示領域R4は、当日未明から現在までの貯蔵室30の温度履歴を表示する。
図11に示す例では、冷蔵室31の温度履歴と、主冷凍室35の温度履歴とが区分して表示される。操作部B2は、冷蔵室31の温度履歴の表示と、主冷凍室35の温度履歴の表示とを切り替える操作部である。具体的には、第1操作部B2aが操作(例えばタップ)されると、冷蔵室31の温度履歴が表示される。一方で、第2操作部B2bが操作(例えばタップ)されると、主冷凍室35の温度履歴が表示される。冷蔵室31または主冷凍室35の温度履歴は、「冷蔵庫で検出された冷蔵庫の使用状態を示す情報」の一例である。冷蔵室31の温度履歴は、「冷蔵室31の使用状態を示す情報」の一例である。主冷凍室35の温度履歴は、「冷凍室30Cの使用状態を示す情報」の一例である。
【0095】
このような構成によれば、第1実施形態と同様に、ユーザUの省エネ意識をサポートすることができ、ユーザUは次の具体的な行動を取りやすくなる。
【0096】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、ユーザUの所定の操作に応じて運転実績表示領域R1と扉開閉履歴表示領域R3とが連動して動く点で第1実施形態と異なる。以下に説明する以外の構成は、第1実施形態の構成と同じである。
【0097】
図12は、第2実施形態の節電実績表示画面D1の一例を示す図である。本実施形態では、表示制御部330は、特別運転の実行結果または冷蔵庫100の使用状態を示す情報のいずれか一方について時系列上で別の時間帯に関する情報を表示させるユーザUの所定の操作が受け付けられた場合に、特別運転の実行結果と上記使用状態を示す情報とを時系列上で連動させて変更して表示させる。以下、この内容について説明する。
【0098】
例えば、運転履歴表示領域R1bは、比較的大きな文字で表示されており、24時間分の情報が表示画面301aに入り切らない。例えば、タイムバー401の一部が表示画面301aに入り切らずに非表示である。本実施形態では、運転履歴表示領域R1bは、ユーザUのスワイプ操作を受け付け可能な操作部B3aを含む。スワイプ操作は、タイムバー401の非表示部分(隠れた部分)を表示させるために、時間軸と平行な方向に沿って指をスライドさせる操作である。操作部B3aに対する操作は、操作受付部320により受け付けられる。
【0099】
同様に、扉開閉履歴表示領域R3は、比較的大きな文字で表示されており、24時間分の情報が表示画面301aに入り切らない。例えば、一部の時間帯の棒グラフ411が表示画面301aに入り切らずに非表示である。本実施形態では、扉開閉履歴表示領域R3は、ユーザUのスワイプ操作を受け付け可能な操作部B3bを含む。スワイプ操作は、棒グラフ411の非表示部分(隠れた部分)を表示させるために、時間軸と平行な方向に沿って指をスライドさせる操作である。操作部B3bに対する操作は、操作受付部320により受け付けられる。
【0100】
本実施形態では、表示制御部330は、運転履歴表示領域R1bの操作部B3aに対してユーザUのスワイプ操作が受け付けられた場合、運転履歴表示領域R1bの表示内容と、扉開閉履歴表示領域R3の表示内容とを時系列上で連動させて変更する。「時系列上で連動」とは、時系列上の対応関係を維持することを意味する。例えば、表示制御部330は、運転履歴表示領域R1bの操作部B3aに対してユーザUのスワイプ操作が受け付けられた場合、運転履歴表示領域R1bの表示内容をスライドさせるように変更してタイムバー401の非表示部分(隠れた部分)を表示させるとともに、扉開閉履歴表示領域R3の表示内容をスライドさせるように変更して棒グラフ411の非表示部分(隠れた部分)を表示させる。
【0101】
また、表示制御部330は、扉開閉履歴表示領域R3の操作部B2bに対してユーザUのスワイプ操作が受け付けられた場合、運転履歴表示領域R1bの表示内容と、扉開閉履歴表示領域R3の表示内容とを時系列上で連動させて変更する。例えば、表示制御部330は、扉開閉履歴表示領域R3の操作部B2bに対してユーザUのスワイプ操作が受け付けられた場合、運転履歴表示領域R1bの表示内容をスライドさせるように変更してタイムバー401の非表示部分(隠れた部分)を表示させるとともに、扉開閉履歴表示領域R3の表示内容をスライドさせるように変更して棒グラフ411の非表示部分(隠れた部分)を表示させる。
【0102】
このような構成によれば、運転履歴表示領域R1bに表示される内容と、扉開閉履歴表示領域R3に表示される内容とを比較しやすくなる。その結果、ユーザUの手間を少なくし、時間帯ごとに分析しやすくなる。
【0103】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、冷蔵室31および冷凍室30Cの各々について運転実績と使用状態が表示される点で第1実施形態と異なる。以下に説明する以外の構成は、第1実施形態の構成と同じである。
【0104】
図13は、第3実施形態の節電実績表示画面D1の一例を示す図である。本実施形態では、冷蔵温度帯の貯蔵室30(冷蔵室31および野菜室32)と、冷凍温度帯の貯蔵室30(冷凍室30C)とは、それぞれ独立して、通常運転、第1特別運転、または第2特別運転が設定される。そして、節電実績表示画面D1には、冷蔵温度帯の貯蔵室30に関する特別運転の実行結果および使用状態を示す情報と、冷凍温度帯の貯蔵室30に関する特別運転の実行結果および使用状態を示す情報とが区別して表示される。
【0105】
本実施形態では、節電実績表示画面D1は、冷蔵温度帯の貯蔵室30に関する情報と、冷凍温度帯の貯蔵室30に関する情報とを切り替え可能な操作部B4を有する。操作部B4は、第1操作部B4aと、第2操作部B4bとを含む。第1操作部B4aが操作(例えばタップ)されると、冷蔵温度帯の貯蔵室30に関する運転実績表示領域R1、扉開閉回数表示領域R2、および扉開閉履歴表示領域R3が表示される。一方で、第2操作部B4bが操作(例えばタップ)されると、冷凍温度帯の貯蔵室30に関する運転実績表示領域R1、扉開閉回数表示領域R2、および扉開閉履歴表示領域R3が表示される。
【0106】
このような構成によれば、このような構成によれば、各貯蔵室30の使用状態と、特別運転の実行結果との関係をより把握しやすくなる。これにより、ユーザUは次の具体的な行動をより取りやすくなる。
【0107】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。第4実施形態は、扉開閉回数表示領域R2が小型化または省略可能な点で第1実施形態と異なる。以下に説明する以外の構成は、第1実施形態の構成と同じである。
【0108】
図14は、第4実施形態の節電実績表示画面D1の一例を示す図である。
図14中の(a)は、扉開閉回数表示領域R2が表示された状態を示す。
図14中の(a)に示される節電実績表示画面D1の操作部B5aが操作(例えばタップ)されると、
図14中の(a)に示された節電実績表示画面D1は、
図14中の(b)に示される節電実績表示画面D1に遷移する。
【0109】
一方で、
図14中の(b)に示される節電実績表示画面D1では、扉開閉回数表示領域R2が小型化または省略されている。その結果、運転実績表示領域R1と扉開閉履歴表示領域R3とが上下に並んで表示装置301の表示画面301aの内側に収まり、表示画面301aで同時に視認可能になる。
【0110】
図14中の(b)に示される節電実績表示画面D1の操作部B5bが操作(例えばタップ)されると、
図14中の(b)に示された節電実績表示画面D1は、
図14中の(a)に示される節電実績表示画面D1に戻る。
【0111】
このような構成によれば、運転実績表示領域R1と扉開閉履歴表示領域R3とが表示装置301の表示画面301aで同時に視認可能になる。これにより、冷蔵庫100の使用状態と、特別運転の実行結果との対応関係をより把握しやすくなる。
【0112】
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。第5実施形態は、冷蔵庫100が表示装置301を有する点で第1実施形態と異なる。以下に説明する以外の構成は、第1実施形態の構成と同じである。
【0113】
図15は、第5実施形態の冷蔵庫100の概略構成を示す図である。本実施形態では、冷蔵庫100のみによって冷蔵庫システム1が構成される。本実施形態では、冷蔵庫100は、表示装置301を有する。また、冷蔵庫100は、運転計画生成部220および表示制御部330などを有する。表示制御部330は、第1から第4の実施形態と同様の表示情報を冷蔵庫100の表示装置301に表示させる。このような構成によれば、第1から第4の実施形態と同様に、ユーザUの利便性の向上を図ることができる。
【0114】
以上、いくつかの実施形態について説明した。ただし、実施形態は、上述した例に限定されない。例えば、複数の実施形態は、互いに組み合わされて実施されてもよい。例えば、冷蔵庫100は、サーバ200と冷蔵庫100との間に通信不良が生じた場合のみ、過去の使用状態情報および過去の実行結果情報183を記憶部180に蓄積してもよい。
【0115】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、プログラムは、コンピュータに、消費電力を低減させる冷蔵庫の特別運転の実行結果と、冷蔵庫で検出された冷蔵庫の使用状態を示す情報とを1つの画面に表示させる処理を実行させる。このような構成によれば、利便性の向上を図ることができる。
【0116】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0117】
1…冷蔵庫システム、10…筐体、20…扉、100…冷蔵庫、200…サーバ、300…端末装置、310…情報取得部、320…操作受付部、330…表示制御部。