(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-03
(45)【発行日】2024-07-11
(54)【発明の名称】遠心圧縮機及びターボチャージャ
(51)【国際特許分類】
F02B 39/00 20060101AFI20240704BHJP
F02B 37/16 20060101ALI20240704BHJP
【FI】
F02B39/00 G
F02B37/16 Z
(21)【出願番号】P 2023539406
(86)(22)【出願日】2021-08-02
(86)【国際出願番号】 JP2021028667
(87)【国際公開番号】W WO2023012882
(87)【国際公開日】2023-02-09
【審査請求日】2023-10-26
(73)【特許権者】
【識別番号】316015888
【氏名又は名称】三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】渡部 祥太朗
(72)【発明者】
【氏名】岩切 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】藤田 豊
(72)【発明者】
【氏名】山田 祐樹
【審査官】櫻田 正紀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/012648(WO,A1)
【文献】特開2012-062822(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102008014681(DE,A1)
【文献】特開2015-165110(JP,A)
【文献】国際公開第2020/008615(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0073287(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02B 39/00
F02B 37/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インペラと、
前記インペラに空気を案内するコンプレッサ入口流路と、
前記インペラの外周側に設けられたスクロール流路と、
前記スクロール流路から分岐し、前記インペラを迂回して前記コンプレッサ入口流路に接続するバイパス流路と、
を備え、
前記バイパス流路と前記コンプレッサ入口流路とが接続する接続位置における前記バイパス流路の流路断面を前記バイパス流路の出口断面と定義し、前記出口断面において前記出口断面の中心よりも前記インペラの軸方向における下流側且つ前記中心よりも前記インペラの回転方向における上流側の範囲を第1範囲と定義し、前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち前記第1範囲に属する流路壁面を第1範囲壁面部と定義すると、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち少なくとも前記第1範囲壁面部は、曲線によって構成され
、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち少なくとも前記第1範囲壁面部は、前記軸方向における下流側に向かうにつれて曲率が変化する曲線によって構成され、
前記バイパス流路の流路壁面は、前記インペラの軸方向に直交する断面において、第1壁面と、前記第1壁面と対向する第2壁面とを含み、
前記第1壁面及び前記第2壁面のそれぞれは、前記コンプレッサ入口流路に隣接する一部の範囲において、前記コンプレッサ入口流路に近づくにつれて前記回転方向における上流側に向かうように形成された、
遠心圧縮機。
【請求項2】
インペラと、
前記インペラに空気を案内するコンプレッサ入口流路と、
前記インペラの外周側に設けられたスクロール流路と、
前記スクロール流路から分岐し、前記インペラを迂回して前記コンプレッサ入口流路に接続するバイパス流路と、
を備え、
前記バイパス流路と前記コンプレッサ入口流路とが接続する接続位置における前記バイパス流路の流路断面を前記バイパス流路の出口断面と定義し、前記出口断面において前記出口断面の中心よりも前記インペラの軸方向における下流側且つ前記中心よりも前記インペラの回転方向における上流側の範囲を第1範囲と定義し、前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち前記第1範囲に属する流路壁面を第1範囲壁面部と定義すると、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち少なくとも前記第1範囲壁面部は、曲線によって構成され、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち少なくとも前記第1範囲壁面部は、前記軸方向における下流側に向かうにつれて曲率が変化する曲線によって構成され、
前記軸方向における前記出口断面の寸法は、前記軸方向及び前記インペラの径方向の各々と直交する直交方向における前記出口断面の寸法よりも大きい
、遠心圧縮機。
【請求項3】
前記バイパス流路は、円形の流路断面を有する円形断面区間と、前記円形断面区間と前記接続位置との間に位置する断面形状変化区間と、を含み、
前記断面形状変化区間の各位置の流路断面について、前記直交方向における前記流路断面の寸法に対する前記軸方向における前記流路断面の寸法の比率を断面寸法比と定義すると、
前記断面形状変化区間は、前記コンプレッサ入口流路に近づくにつれて、前記断面寸法比が大きくなるように構成された、請求項
2に記載の遠心圧縮機。
【請求項4】
インペラと、
前記インペラに空気を案内するコンプレッサ入口流路と、
前記インペラの外周側に設けられたスクロール流路と、
前記スクロール流路から分岐し、前記インペラを迂回して前記コンプレッサ入口流路に接続するバイパス流路と、
を備え、
前記バイパス流路と前記コンプレッサ入口流路とが接続する接続位置における前記バイパス流路の流路断面を前記バイパス流路の出口断面と定義し、前記出口断面において前記出口断面の中心よりも前記インペラの軸方向における下流側且つ前記中心よりも前記インペラの回転方向における上流側の範囲を第1範囲と定義し、前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち前記第1範囲に属する流路壁面を第1範囲壁面部と定義すると、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち少なくとも前記第1範囲壁面部は、曲線によって構成され、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち少なくとも前記第1範囲壁面部は、前記軸方向における下流側に向かうにつれて曲率が変化する曲線によって構成され、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち少なくとも前記第1範囲壁面部は、前記軸方向における上流側に向かうにつれて曲率が小さくなる曲線によって構成された
、遠心圧縮機。
【請求項5】
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面は、楕円形状を有する、請求項
1乃至
4の何れか1項に記載の遠心圧縮機。
【請求項6】
インペラと、
前記インペラに空気を案内するコンプレッサ入口流路と、
前記インペラの外周側に設けられたスクロール流路と、
前記スクロール流路から分岐し、前記インペラを迂回して前記コンプレッサ入口流路に接続するバイパス流路と、
を備え、
前記バイパス流路と前記コンプレッサ入口流路とが接続する接続位置における前記バイパス流路の流路断面を前記バイパス流路の出口断面と定義し、前記出口断面において前記出口断面の中心よりも前記インペラの軸方向における下流側且つ前記中心よりも前記インペラの回転方向における上流側の範囲を第1範囲と定義し、前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち前記第1範囲に属する流路壁面を第1範囲壁面部と定義すると、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち少なくとも前記第1範囲壁面部は、曲線によって構成され、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち少なくとも前記第1範囲壁面部は、前記軸方向における下流側に向かうにつれて曲率が変化する曲線によって構成され、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面は、楕円形状を有し、
前記出口断面における前記流路壁面の前記楕円形状は、前記軸方向に沿った長軸と、前記軸方向及び前記インペラの径方向の各々に直交する方向に沿った短軸とを含む
、遠心圧縮機。
【請求項7】
前記インペラの回転方向において、前記第1壁面は、前記第2壁面の上流側に位置し、
前記第1壁面と前記コンプレッサ入口流路との接続部にはフィレットが形成され、前記軸方向に直交する断面において、前記フィレットの表面は、前記コンプレッサ入口流路に近づくにつれて前記インペラの回転方向における上流側に向かうように凸状に湾曲している、請求項
1に記載の遠心圧縮機。
【請求項8】
前記インペラの回転方向において、前記第1壁面は、前記第2壁面の上流側に位置し、
前記第2壁面と前記コンプレッサ入口流路との接続部にはフィレットが形成され、前記軸方向に直交する断面において、該フィレットの表面は、前記コンプレッサ入口流路に近づくにつれて前記インペラの回転方向における上流側に向かうように凹状に湾曲している請求項
1又は
7に記載の遠心圧縮機。
【請求項9】
請求項1乃至
8の何れか1項に記載の遠心圧縮機と、前記遠心圧縮機と回転軸を介して連結されたタービンと、を備えるターボチャージャ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、遠心圧縮機及びターボチャージャに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に記載されるように、ターボチャージャ用の遠心圧縮機では、圧縮機の吐出圧が過度に上昇することを避けるために、遠心圧縮機の出口にバイパス弁(ブローオフバルブあるいはリサーキュレーションバルブとも呼ばれる)が設けられる場合がある。かかる構成では、圧縮機の吐出圧が過剰となった際にバイパス弁が開となり、圧縮機の吐出空気がバイパス流路を介して圧縮機の入口側に還流される仕組みとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者の知見によれば、上述したバイパス流路を備える遠心圧縮機では、インペラに空気を導くコンプレッサ入口流路とバイパス流路との接続部において、インペラ側からの逆流が発生した際に騒音が発生することがあった。
【0005】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態は、コンプレッサ入口流路とバイパス流路との接続部で発生する騒音を低減可能な遠心圧縮機及びこれを備えるターボチャージャを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係る遠心圧縮機は、
インペラと、
前記インペラに空気を案内するコンプレッサ入口流路と、
前記インペラの外周側に設けられたスクロール流路と、
前記スクロール流路から分岐し、前記インペラを迂回して前記コンプレッサ入口流路に接続するバイパス流路と、
を備え、
前記バイパス流路と前記コンプレッサ入口流路とが接続する接続位置における前記バイパス流路の流路断面を前記バイパス流路の出口断面と定義し、前記出口断面において前記出口断面の中心よりも前記インペラの軸方向における下流側且つ前記中心よりも前記インペラの回転方向における上流側の範囲を第1範囲と定義し、前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち前記第1範囲に属する流路壁面を第1範囲壁面部と定義すると、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち少なくとも前記第1範囲壁面部は、曲線によって構成される。
【0007】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係るターボチャージャは、
前記遠心圧縮機と、前記遠心圧縮機と回転軸を介して連結されたタービンと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、コンプレッサ入口流路とバイパス流路との接続部で発生する騒音を低減可能な遠心圧縮機及びこれを備えるターボチャージャが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係るターボチャージャ2の概略構成を示す部分断面図である。
【
図2A】
図1に示した遠心圧縮機4のバイパス流路16とコンプレッサ入口流路40とが接続する接続位置Pにおけるバイパス流路16の流路断面の一例を示す図である。
【
図2B】
図2Aに示した流路断面の詳細構成を説明するための図である。
【
図3】比較形態におけるバイパス流路16とコンプレッサ入口流路40とが接続する接続位置Pにおけるバイパス流路16の流路断面を示す図である。
【
図4】比較形態におけるバイパス流路16とコンプレッサ入口流路40との接続部近傍における渦V1の流れを模式的に示す図である。
【
図5】比較形態におけるバイパス流路16とコンプレッサ入口流路40との接続部近傍における渦度を示す断面図である。
【
図6】
図1に示す遠心圧縮機4のバイパス流路16とコンプレッサ入口流路40との接続部における軸方向に直交する断面の一例を模式的に示す図である。
【
図7】比較形態におけるバイパス流路16とコンプレッサ入口流路40とが接続する接続位置Pにおけるバイパス流路16の流路断面を示す図である。
【
図8】比較形態におけるバイパス流路16とコンプレッサ入口流路40とが接続する接続位置Pにおけるバイパス流路16の流路断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
【0011】
図1は、一実施形態に係るターボチャージャ2の概略構成を示す部分断面図である。
図1は、ターボチャージャ2の遠心圧縮機4における回転軸8に沿った概略断面を示している。
【0012】
図1に示すように、ターボチャージャ2は、遠心圧縮機4と、遠心圧縮機4に連結されたタービン12とを備える。遠心圧縮機4のインペラ6とタービン12のタービンホイール10とは、回転軸8を介して連結されている。以下では、単に「軸方向」と記載する場合にはインペラ6の軸方向を意味し、単に「径方向」と記載する場合にはインペラ6の径方向を意味し、単に「周方向」と記載する場合にはインペラ6の周方向を意味することとする。
【0013】
遠心圧縮機4は、インペラ6と、インペラ6に空気を案内するように軸方向に沿って延在するコンプレッサ入口流路40と、インペラ6を通過した空気の流れを減速させるディフューザ流路42と、インペラ6の外周側(ディフューザ流路42の外周側)に設けられたスクロール状のスクロール流路14と、スクロール流路14から分岐し、インペラ6を迂回してコンプレッサ入口流路40に接続するバイパス流路16と、バイパス流路16に設けられたバイパス弁18と、を備える。以下、「軸方向における上流側」とは、軸方向におけるコンプレッサ入口流路40の空気の流れの上流側を意味し、「軸方向における下流側」とは、軸方向におけるコンプレッサ入口流路40の空気の流れの下流側を意味する。
【0014】
バイパス流路16は、スクロール流路14に接続するスクロール側流路部16aと、コンプレッサ入口流路40に接続するコンプレッサ入口側流路部16bと、バイパス弁18の弁体24を収容する弁体収容部16cとを含む。図示する例示的な形態では、スクロール側流路部16aは、スクロール流路14の出口管38から軸方向におけるタービン12と反対側に延在して弁体収容部16cに接続する。コンプレッサ入口側流路部16bは、コンプレッサ入口流路40から径方向における外側に延在して弁体収容部16cに接続する。
【0015】
バイパス弁18は、アクチュエータ19によって開閉動作を制御され、遠心圧縮機4の吐出圧が過度に上昇して閾値を超えた場合に開となり、スクロール流路14内を流れる圧縮空気の一部をコンプレッサ入口流路40に還流させる。
【0016】
図2Aは、バイパス流路16とコンプレッサ入口流路40とが接続する接続位置Pにおけるバイパス流路16の流路断面の一例を示す図である。
図2Bは、
図2Aに示した流路断面の詳細構成を説明するための図である。なお、接続位置Pとは、バイパス流路16とコンプレッサ入口流路40との境界の位置、すなわち、バイパス流路16におけるコンプレッサ入口流路40側の開口端の位置(バイパス流路16の出口の位置)を意味する。本明細書では、接続位置Pにおけるバイパス流路16の流路断面(バイパス流路16の出口の流路断面)をバイパス流路16の出口断面16Pと定義する。
【0017】
図2A及び
図2Bに示す例では、出口断面16Pにおけるバイパス流路16の流路壁面16Sは、楕円形状を有する。また、出口断面16Pにおける流路壁面16Sの楕円形状は、インペラ6の軸方向に沿った長軸と、インペラ6の軸方向及び出口断面16Pの中心O(楕円の中心)におけるインペラ6の径方向の各々に直交する直交方向(出口断面16Pの中心Oにおけるインペラ6の回転方向)に沿った短軸とを含んでいる。また、
図2Bに示すように、インペラ6の軸方向における出口断面16Pの寸法L1は、上記直交方向における出口断面16Pの寸法L2よりも大きい。
【0018】
ここで、
図2Bに示すように、出口断面16Pにおいて、出口断面16Pの中心O(出口断面16Pの図心)よりも軸方向における下流側且つ中心Oよりもインペラ6の回転方向における上流側の範囲(
図2Bにおけるハッチングを付した範囲)を第1範囲S1と定義し、中心Oよりも軸方向における下流側且つ中心Oよりもインペラ6の回転方向における下流側の範囲を第2範囲S2と定義し、中心Oよりも軸方向における上流側且つ該中心Oよりもインペラ6の回転方向における下流側の範囲を第3範囲S3と定義し、中心Oよりも軸方向における上流側且つ該中心Oよりもインペラ6の回転方向における上流側の範囲を第4範囲S4と定義する。
【0019】
また、出口断面16Pにおけるバイパス流路16の流路壁面16Sのうち第1範囲S1に属する流路壁面を第1範囲壁面部16S1と定義し、出口断面16Pにおけるバイパス流路16の流路壁面16Sのうち第2範囲S2に属する流路壁面を第2範囲壁面部16S2と定義し、出口断面16Pにおけるバイパス流路16の流路壁面16Sのうち第3範囲S3に属する流路壁面を第3範囲壁面部16S3と定義し、出口断面16Pにおけるバイパス流路16の流路壁面16Sのうち第4範囲S4に属する流路壁面を第4範囲壁面部16S4と定義する。
【0020】
図2Bに示すように、出口断面16Pにおけるバイパス流路16の流路壁面16Sのうち、少なくとも第1範囲壁面部16S1は、軸方向における下流側に向かうにつれて曲率が変化する曲線C1によって構成される。図示する例では、第1範囲壁面部16S1、第2範囲壁面部16S2、第3範囲壁面部16S3及び第4範囲壁面部16S4の各々は、軸方向における下流側に向かうにつれて曲率が変化する曲線によって構成されている。図示する例では、第1範囲壁面部16S1は、軸方向における上流側に向かうにつれて曲率が小さくなる曲線C11によって構成され、第2範囲壁面部16S2は、軸方向における上流側に向かうにつれて曲率が小さくなる曲線C12によって構成され、第3範囲壁面部16S3は、軸方向における上流側に向かうにつれて曲率が大きくなる曲線C13によって構成され、第4範囲壁面部16S4は、軸方向における上流側に向かうにつれて曲率が大きくなる曲線C14によって構成される。
【0021】
ここで、上記遠心圧縮機4が奏する効果について、出口断面16Pが
図3に示す形状を有する比較形態と対比して説明する。
図3に示す比較形態では、バイパス流路16の出口断面16Pにおいて、バイパス流路16の流路壁面16Sが角丸正方形(角が丸い正方形)であり、角丸正方形の各辺に直線状部が含まれている。
図4は、比較形態におけるバイパス流路16とコンプレッサ入口流路40との接続部近傍における渦V1の流れを模式的に示す図である。
図5は、比較形態におけるバイパス流路16とコンプレッサ入口流路40との接続部近傍における渦度を示す断面図である。
【0022】
比較形態では、遠心圧縮機4が小流量で運転している時にインペラ側からコンプレッサ入口流路40へ逆流する流れが発生すると、この逆流に起因して、
図3に示すバイパス流路16の出口断面16Pにおける範囲S1(出口断面16Pの中心Oよりも軸方向における下流側且つ中心Oよりもインペラ6の回転方向における上流側の範囲)において、第1範囲壁面部16S1の直線状部で流れ方向に急激な変化が生じて渦V1(
図4及び
図5参照)が発生することで、その渦V1によって騒音(風切り音)が発生していることが明らかとなった。
【0023】
これに対し、上記実施形態に係る遠心圧縮機4では、出口断面16Pにおけるバイパス流路16の流路壁面16Sのうち、少なくとも第1範囲壁面部16S1は、曲線C1によって構成されており、直線状部を含んでいないため、上記比較形態と比較して流れが安定し、コンプレッサ入口流路40とバイパス流路16との接続部で発生する騒音を低減することができる。また、第1範囲壁面部16S1の形状のみを変化させればよいため、大幅な改良設計が要らず、コストを抑えられる。
【0024】
また、上記実施形態に係る遠心圧縮機4では、出口断面16Pにおけるバイパス流路16の流路壁面16Sのうち、少なくとも第1範囲壁面部16S1は、軸方向における下流側に向かうにつれて曲率が変化する曲線C1(図示する例では凹曲線)によって構成されているため、曲率が一定の断面形状(真円形状)と比較して、出口断面16Pの面積を広くすることができる。そのため、必要となる流路断面積を、流路幅を大きくすることなく確保することができる。また、流路幅の拡大を抑制することにより、旋回流に対するキャビティ流れの発生を抑制し、騒音の発生を抑制することができる。
【0025】
また、上述のように、上記実施形態では、バイパス流路16の出口断面16Pにおいて、バイパス流路16の流路壁面16Sは楕円形状を有しており、該楕円形状は、インペラ6の軸方向に沿った長軸と上記直交方向に沿った短軸とを含んでおり、インペラ6の軸方向における出口断面16Pの寸法L1は、上記直交方向における出口断面16Pの寸法L2よりも大きくなっている。これらの特徴の各々により、コンプレッサ入口流路40とバイパス流路16との接続部で発生する騒音を効果的に低減することができる。特に、上記楕円形状の長軸が軸方向の流れと平行になれば、流路面積を多く確保できるうえに旋回流の影響を受けにくくなるため、旋回流に起因する騒音(風切り音)の発生を効果的に低減することができる。
【0026】
幾つかの実施形態では、例えば
図1に示すように、バイパス流路16は、円形の流路断面を有する円形断面区間16b1と、円形断面区間16b1と接続位置Pとの間に位置する断面形状変化区間16b2と、を含む。図示する例では、円形断面区間16b1の一端は弁体収容部16cに接続し、円形断面区間16b1の他端は断面形状変化区間16b2の一端に接続する。断面形状変化区間16b2の他端は、コンプレッサ入口流路40に接続する。
【0027】
ここで、断面形状変化区間16b2の各位置の流路断面について、インペラ6の軸方向及びインペラ6の径方向の各々に直交する直交方向における流路断面の寸法L2に対する軸方向における流路断面の寸法L1の比率L1/L2を断面寸法比L1/L2と定義すると、断面形状変化区間16b2は、コンプレッサ入口流路40に近づくにつれて、断面寸法比L1/L2が大きくなるように構成される。
【0028】
かかる構成では、接続位置Pからある程度離れていてバイパス流路16における上記騒音に対する影響が少ない区間である円形断面区間16b1では、流路抵抗の少ないシンプルな円形の流路断面を有しているため、圧力損失の増大を抑制することができる。また、上記騒音発生の原因となる出口断面16Pに近づくにつれて断面寸法比L1/L2が出口断面16Pの断面寸法比L1/L2と同値になるまで急変することなく緩やかに大きくなるため、圧力損失の増大を抑制することと、上記騒音を低減することとを両立することができる。
【0029】
図6は、
図1に示す遠心圧縮機4のバイパス流路16とコンプレッサ入口流路40との接続部における軸方向に直交する断面の一例を模式的に示す図である。
図6に示すように、バイパス流路16のコンプレッサ入口側流路部16bの流路壁面16Sは、軸方向に直交する断面において、第1壁面16Saと、第1壁面16Saと対向する第2壁面16Sbとを含む。図示する例では、インペラ6の回転方向において、第1壁面16Saは、第2壁面16Sbの上流側に位置する。
【0030】
また、第1壁面16Saと第2壁面16Sbのうち少なくとも一方は、コンプレッサ入口流路40に隣接する一部の範囲において、コンプレッサ入口流路40に近づくにつれてインペラ6の回転方向Rにおける上流側に向かうように形成される。図示する例では、軸方向に直交する断面において、第1壁面16Saは、コンプレッサ入口流路40に隣接する一部の範囲において、コンプレッサ入口流路40に近づくにつれてインペラ6の回転方向における上流側に向かうように滑らかに湾曲した曲線C21により構成されている。また、軸方向に直交する断面において、第2壁面16Sbは、コンプレッサ入口流路40に隣接する一部の範囲において、コンプレッサ入口流路40に近づくにつれてインペラ6の回転方向における上流側に向かうように滑らかに湾曲した曲線C22により構成されている。
【0031】
図示する例では、第1壁面16Saとコンプレッサ入口流路40との接続部にはフィレット26が形成され、第2壁面16Sbとコンプレッサ入口流路40との接続部にはフィレット28が形成されている。この場合、軸方向に直交する断面において、フィレット26の表面26aは、コンプレッサ入口流路40に近づくにつれてインペラ6の回転方向における上流側に向かうように凸状に湾曲しており、曲線C21はフィレット26の表面26aによって構成される。また、軸方向に直交する断面において、フィレット28の表面28aは、コンプレッサ入口流路40に近づくにつれてインペラ6の回転方向における上流側に向かうように凹状に湾曲しており、曲線C22はフィレット28の表面28aによって構成される。
【0032】
図6に示した構成によれば、バイパス流路16から流出する流れFbは、インペラ6の回転方向Rにおける上流側に向かうように曲げられる。一方、インペラ6からの上述の逆流は、インペラ6の回転方向と同一方向の旋回成分Fcを有している。このため、バイパス流路16から流出する流れFbは、インペラ6の回転方向Rにおける上流側に向かうように曲げられた結果、インペラ6からの上述の逆流の旋回成分Fcと対向することにより、逆流を打ち消して上述の渦の発生を抑制することができる。これにより、コンプレッサ入口流路40とバイパス流路16との接続部で発生する騒音を効果的に低減することができる。
【0033】
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
【0034】
例えば、上述した実施形態では、出口断面16Pにおけるバイパス流路16の流路壁面16Sが楕円形状を有する場合を例示したが、出口断面16Pにおけるバイパス流路16の流路壁面16Sの形状は、楕円形状に限らず、少なくとも第1範囲壁面部16S1が、曲線によって構成されていればよい。出口断面16Pにおけるバイパス流路16の流路壁面16Sの形状は、例えば、
図7に示す形状や
図8に示す形状等であってもよく、軸方向における下流側に向かうにつれて曲率が変化する曲線や、真円であってもよい。
【0035】
図7に示す出口断面16Pの例では、上述のように第1範囲S1~第4範囲S4を定義し、第1範囲壁面部16S1~第4範囲壁面部16S4を定義した場合に、第1範囲壁面部16S1と第2範囲壁面部16S2とが楕円の半分により構成され、第3範囲壁面部16S3と第4範囲壁面部16S4とが半円により構成されている。
図7に示す例では、軸方向における出口断面16Pの寸法は、上記軸方向及び径方向の各々と直交する直交方向における出口断面16Pの寸法よりも大きい。
【0036】
図8に示す出口断面16Pの例では、上述のように第1範囲S1~第4範囲S4を定義し、第1範囲壁面部16S1~第4範囲壁面部16S4を定義した場合に、第1範囲壁面部16S1と第2範囲壁面部16S2とが楕円の半分により構成され、第3範囲壁面部16S3と第4範囲壁面部16S4とが角丸長方形の半分により構成されている。
図7に示す例では、軸方向における出口断面16Pの寸法は、上記軸方向及び径方向の各々と直交する直交方向における出口断面16Pの寸法よりも大きい。
【0037】
図7に示す構成及び
図8に示す構成の何れにおいても、少なくとも第1範囲壁面部16S1は、軸方向における下流側に向かうにつれて曲率が変化する曲線によって構成されており、直線状部を含んでいないため、コンプレッサ入口流路40とバイパス流路16との接続部で発生する騒音を効果的に低減することができる。
【0038】
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
【0039】
(1)本開示の少なくとも一実施形態に係る遠心圧縮機は、
インペラと、
前記インペラに空気を案内するコンプレッサ入口流路と、
前記インペラの外周側に設けられたスクロール流路と、
前記スクロール流路から分岐し、前記インペラを迂回して前記コンプレッサ入口流路に接続するバイパス流路と、
を備え、
前記バイパス流路と前記コンプレッサ入口流路とが接続する接続位置における前記バイパス流路の流路断面を前記バイパス流路の出口断面と定義し、前記出口断面において前記出口断面の中心よりも前記インペラの軸方向における下流側且つ前記中心よりも前記インペラの回転方向における上流側の範囲を第1範囲と定義し、前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち前記第1範囲に属する流路壁面を第1範囲壁面部と定義すると、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち少なくとも前記第1範囲壁面部は、曲線によって構成される。
【0040】
本願発明者の検討によれば、遠心圧縮機が小流量で運転している時にインペラ側からコンプレッサ入口流路へ逆流する流れが発生すると、第1範囲壁面部が直線状部を含んでいると、上記逆流に起因して第1範囲壁面部の直線状部で渦が発生することで、その渦によって騒音(風切り音)が発生していることが明らかとなった。
これに対し、上記(1)に記載の遠心圧縮機によれば、出口断面におけるバイパス流路の流路壁面のうち、少なくとも第1範囲壁面部は、曲線のみによって構成されており、直線状部を含んでいないため、第1範囲壁面部が直線状部を含んで言う場合と比較して流れが安定し、コンプレッサ入口流路とバイパス流路との接続部で発生する騒音を低減することができる。
【0041】
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の遠心圧縮機において、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち少なくとも前記第1範囲壁面部は、前記軸方向における下流側に向かうにつれて曲率が変化する曲線によって構成される。
【0042】
上記(2)に記載の遠心圧縮機によれば、曲率が一定の断面形状(真円形状)と比較して、出口断面の面積を広くすることができる。そのため、必要となる流路断面積を、流路幅を大きくすることなく確保することができる。また、流路幅の拡大を抑制することにより、旋回流に対するキャビティ流れの発生を抑制し、騒音の発生を抑制することができる。また、第一範囲壁面部の形状のみを変化させればよいため、大幅な改良設計が要らず、コストを抑えられる。
【0043】
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)に記載の遠心圧縮機において、
前記軸方向における前記出口断面の寸法は、前記軸方向及び前記インペラの径方向の各々と直交する直交方向における前記出口断面の寸法よりも大きい。
【0044】
上記(3)に記載の遠心圧縮機によれば、コンプレッサ入口流路とバイパス流路との接続部で発生する騒音を効果的に低減することができる。
【0045】
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)に記載の遠心圧縮機において、
前記バイパス流路は、円形の流路断面を有する円形断面区間と、前記円形断面区間と前記接続位置との間に位置する断面形状変化区間と、を含み、
前記断面形状変化区間の各位置の流路断面について、前記直交方向における前記流路断面の寸法に対する前記軸方向における前記流路断面の寸法の比率を断面寸法比と定義すると、
前記断面形状変化区間は、前記コンプレッサ入口流路に近づくにつれて、前記断面寸法比が大きくなるように構成される。
【0046】
上記(4)に記載の遠心圧縮機によれば、上記接続位置からある程度離れていてバイパス流路における上記騒音に対する影響が少ない区間である円形断面区間では、流路抵抗の少ないシンプルな円形の流路断面を有しているため、圧力損失の増大を抑制することができる。また、上記騒音発生の原因となる出口断面に近づくにつれて断面寸法比が大きくなるため、圧力損失の増大を抑制することと、上記騒音を低減することとを両立することができる。
【0047】
(5)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(4)の何れかに記載の遠心圧縮機において、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面のうち少なくとも前記第1範囲壁面部は、前記軸方向における上流側に向かうにつれて曲率が小さくなる曲線によって構成される。
【0048】
上記(5)に記載の遠心圧縮機によれば、コンプレッサ入口流路とバイパス流路との接続部で発生する騒音を効果的に低減することができる。
【0049】
(6)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(5)の何れかに記載の遠心圧縮機において、
前記出口断面における前記バイパス流路の流路壁面は、楕円形状を有する。
【0050】
上記(6)に記載の遠心圧縮機によれば、コンプレッサ入口流路とバイパス流路との接続部で発生する騒音を効果的に低減することができる。
【0051】
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)に記載の遠心圧縮機において、
前記出口断面における前記流路壁面の前記楕円形状は、前記軸方向に沿った長軸と、前記軸方向及び前記インペラの径方向の各々に直交する方向に沿った短軸とを含む。
【0052】
上記(7)に記載の遠心圧縮機によれば、コンプレッサ入口流路とバイパス流路との接続部で発生する騒音を効果的に低減することができる。
【0053】
(8)幾つかの実施形態では、上記(2)乃至(7)の何れかに記載の遠心圧縮機において、
前記バイパス流路の流路壁面は、前記インペラの軸方向に直交する断面において、第1壁面と、前記第1壁面と対向する第2壁面とを含み、
前記第1壁面と前記第2壁面のうち少なくとも一方は、前記コンプレッサ入口流路に隣接する一部の範囲において、前記コンプレッサ入口流路に近づくにつれて前記回転方向における上流側に向かうように形成される。
【0054】
上記(8)に記載の遠心圧縮機によれば、バイパス流路からコンプレッサ入口流路へ流出する流れは、インペラの回転方向における上流側に向かうように曲げられる。一方、インペラからの上述の逆流は、インペラの回転方向と同一方向の旋回成分を有している。このため、バイパス流路から流出する流れは、インペラの回転方向における上流側に向かうように曲げられた結果、インペラからの上述の逆流の旋回成分と対向することにより、逆流を打ち消して上述の渦の発生を抑制することができる。これにより、コンプレッサ入口流路とバイパス流路との接続部で発生する騒音を効果的に低減することができる。
【0055】
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)に記載の遠心圧縮機において、
前記インペラの回転方向において、前記第1壁面は、前記第2壁面の上流側に位置し、
前記第1壁面と前記コンプレッサ入口流路との接続部にはフィレットが形成され、前記軸方向に直交する断面において、前記フィレットの表面は、前記コンプレッサ入口流路に近づくにつれて前記インペラの回転方向における上流側に向かうように凸状に湾曲している。
【0056】
上記(9)に記載の遠心圧縮機によれば、バイパス流路の第1壁面とコンプレッサ入口流路との接続部における応力集中をフィレットによって抑制しつつ、上記(8)に記載の効果を得ることができる。
【0057】
(10)幾つかの実施形態では、上記(8)又は(9)に記載の遠心圧縮機において、
前記インペラの回転方向において、前記第1壁面は、前記第2壁面の上流側に位置し、
前記第2壁面と前記コンプレッサ入口流路との接続部にはフィレットが形成され、前記軸方向に直交する断面において、該フィレットの表面は、前記コンプレッサ入口流路に近づくにつれて前記インペラの回転方向における上流側に向かうように凹状に湾曲している。
【0058】
上記(10)に記載の遠心圧縮機によれば、バイパス流路の第2壁面とコンプレッサ入口流路との接続部における応力集中をフィレットによって抑制しつつ、上記(7)に記載の効果を得ることができる。
【0059】
(11)本開示の少なくとも一実施形態に係るターボチャージャは、
上記(2)乃至(10)の何れかに記載の遠心圧縮機と、前記遠心圧縮機と回転軸を介して連結されたタービンと、を備える。
【0060】
上記(11)に記載のターボチャージャによれば、上記(1)乃至(10)の何れかに記載の遠心圧縮機を備えるため、コンプレッサ入口流路とバイパス流路との接続部で発生する騒音を低減することができる。
【符号の説明】
【0061】
2 ターボチャージャ
4 遠心圧縮機
6 インペラ
8 回転軸
10 タービンホイール
12 タービン
14 スクロール流路
16 バイパス流路
16P 出口断面
16S 流路壁面
16S1 第1範囲壁面部
16S2 第2範囲壁面部
16S3 第3範囲壁面部
16S4 第4範囲壁面部
16Sa 第1壁面
16Sb 第2壁面
16a スクロール側流路部
16b コンプレッサ入口側流路部
16b1 円形断面区間
16b2 断面形状変化区間
16c 弁体収容部
18 バイパス弁
19 アクチュエータ
24 弁体
26,28 フィレット
26a,28a 表面
38 出口管
40 コンプレッサ入口流路
42 ディフューザ流路