(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-04
(45)【発行日】2024-07-12
(54)【発明の名称】画面表示方法、プログラム及び遠隔制御システム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20240705BHJP
H04M 9/00 20060101ALI20240705BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20240705BHJP
G08B 25/08 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
H04Q9/00 301C
H04M9/00 Z
H04M11/00 301
H04Q9/00 361
G08B25/08 E
(21)【出願番号】P 2020073691
(22)【出願日】2020-04-16
【審査請求日】2022-12-12
(31)【優先権主張番号】P 2019169815
(32)【優先日】2019-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小久保 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】橋本 尚典
(72)【発明者】
【氏名】冠野 欣也
【審査官】木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-146028(JP,A)
【文献】特開2019-087896(JP,A)
【文献】特開2017-208624(JP,A)
【文献】特開平06-101373(JP,A)
【文献】特開2007-124139(JP,A)
【文献】特開2005-244432(JP,A)
【文献】特開2004-246881(JP,A)
【文献】特開2001-111704(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
H04M 9/00
H04M 11/00
G08B 25/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理対象である集合施設に導入されているインターホンシステムとの間で情報の授受が可能で、かつ表示部を有する情報端末で用いられる画面表示方法であって、
前記管理対象の管理人向けの特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための実行画面を、前記表示部に表示する表示ステップを有し、
前記特定動作は、前記インターホンシステムにおける管理室親機の動作モードの変更を含み、
前記動作モードは、在室モード、巡回モード、及び勤務外モードのうちから択一的に選択される、
画面表示方法。
【請求項2】
管理対象である集合施設に導入されているインターホンシステムとの間で情報の授受が可能で、かつ表示部を有する情報端末で用いられる画面表示方法であって、
前記管理対象の管理人向けの特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための実行画面を、前記表示部に表示する表示ステップを有し、
複数の集合施設と1つの集合施設に含まれる複数の棟との少なくとも一方からなる複数の選択候補の中から、前記管理対象とする集合施設又は棟を選択させるための選択画面を、前記表示部に表示する選択ステップを更に有し、
前記管理人を認証するための認証ステップを更に有し、
前記選択ステップでは、前記複数の選択候補を、前記認証ステップで認証された前記管理人に対応する選択候補に絞り込んで前記選択画面を表示する、
画面表示方法。
【請求項3】
管理対象である集合施設に導入されているインターホンシステムとの間で情報の授受が可能で、かつ表示部を有する情報端末で用いられる画面表示方法であって、
前記管理対象の管理人向けの特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための実行画面を、前記表示部に表示する表示ステップを有し、
前記特定動作は、前記管理対象における収納装置についての解錠及び開放の少なくとも一方を含み、
前記収納装置は、前記管理対象における所定の錠を解錠するための鍵を収納する、
画面表示方法。
【請求項4】
前記表示ステップでは、前記実行画面を表示中の前記情報端末の操作部に対する人の操作に基づいて、前記実行画面として表示される画面の遷移と、前記インターホンシステムの制御と、の少なくとも一方を実行することによって、前記特定動作を前記インターホンシステムに実行させる、
請求項1~3のいずれか1項に記載の画面表示方法。
【請求項5】
複数の集合施設と1つの集合施設に含まれる複数の棟との少なくとも一方からなる複数の選択候補の中から、前記管理対象とする集合施設又は棟を選択させるための選択画面を、前記表示部に表示する選択ステップを更に有する、
請求項1に記載の画面表示方法。
【請求項6】
前記インターホンシステムによる前記特定動作の実行結果を前記表示部に表示する報告ステップを更に有する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の画面表示方法。
【請求項7】
前記特定動作は、前記インターホンシステムの警報動作の解除、及び警報音の停止の少なくとも一方を含む、
請求項1~6のいずれか1項に記載の画面表示方法。
【請求項8】
前記特定動作は、前記インターホンシステムから出力される前記管理人向けの管理情報の表示を含む、
請求項1~7のいずれか1項に記載の画面表示方法。
【請求項9】
前記管理情報は、前記インターホンシステムの警報動作に関する情報を含む、
請求項8に記載の画面表示方法。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の画面表示方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラム。
【請求項11】
管理対象である集合施設に導入されているインターホンシステムとの間で情報の授受が可能な遠隔制御システムであって、
前記管理対象の管理人向けの特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための操作信号を、前記管理人が携帯する情報端末から取得する取得部と、
前記操作信号に基づいて、前記インターホンシステムに前記特定動作を実行させるための制御信号を出力する出力部と、を備え、
前記特定動作は、前記インターホンシステムにおける管理室親機の動作モードの変更を含み、
前記動作モードは、在室モード、巡回モード、及び勤務外モードのうちから択一的に選択される、
遠隔制御システム。
【請求項12】
管理対象である集合施設に導入されているインターホンシステムとの間で情報の授受が可能な遠隔制御システムであって、
前記管理対象の管理人向けの特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための操作信号を、前記管理人が携帯する情報端末から取得する取得部と、
前記操作信号に基づいて、前記インターホンシステムに前記特定動作を実行させるための制御信号を出力する出力部と、
前記特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための実行画面を、前記情報端末の表示部に表示させる表示制御部と、を備え、
前記表示制御部は、複数の集合施設と1つの集合施設に含まれる複数の棟との少なくとも一方からなる複数の選択候補の中から、前記管理対象とする集合施設又は棟を選択させるための選択画面を、前記表示部に表示させ、
前記選択画面は、認証ステップにて認証された前記管理人に対応する選択候補に絞り込まれている、
遠隔制御システム。
【請求項13】
管理対象である集合施設に導入されているインターホンシステムとの間で情報の授受が可能な遠隔制御システムであって、
前記管理対象の管理人向けの特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための操作信号を、前記管理人が携帯する情報端末から取得する取得部と、
前記操作信号に基づいて、前記インターホンシステムに前記特定動作を実行させるための制御信号を出力する出力部と、を備え、
前記特定動作は、前記管理対象における収納装置についての解錠及び開放の少なくとも一方を含み、
前記収納装置は、前記管理対象における所定の錠を解錠するための鍵を収納する、
遠隔制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に画面表示方法、プログラム及び遠隔制御システムに関し、より詳細には、集合施設の管理人用の画面表示方法、プログラム及び遠隔制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、マンション等の集合施設(集合住宅)に導入されるインターホンシステムが記載されている。特許文献1に記載のインターホンシステムは、集合施設のエントランスに設置される集合玄関機と、管理室に設置される管理室親機と、各住戸内に設置される複数の居室親機と、制御機と、を備えている。特許文献1に記載のインターホンシステムでは、来訪者と居住者との間の通話だけではなく、管理人と居住者との間や、管理人と来訪者との間の通話も可能である。
【0003】
さらに、特許文献1には、管理室親機から居室親機を呼び出す際、管理室にやって来た来訪者の姿を居室親機のモニタに表示させることが記載されている。これにより、宅配業者等の来訪者が届け先の部屋番号が分からない等の理由で管理室にやって来た場合、居住者は、モニタに表示された来訪者の容姿を自分の目で確認した上で応対の可否等について判断することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載のようなインターホンシステムにおいて、管理室親機から居室親機を呼び出すためには、管理人が管理室に待機しておく必要があり、管理人の負担が大きくなる。
【0006】
本開示は上記事由に鑑みてなされており、集合施設の管理人の負担の軽減を図ることができる画面表示方法、プログラム及び遠隔制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る画面表示方法は、情報端末で用いられる方法であって、表示ステップを有する。前記情報端末は、管理対象である集合施設に導入されているインターホンシステムとの間で情報の授受が可能で、かつ表示部を有する。前記表示ステップは、実行画面を、前記表示部に表示するステップである。前記実行画面は、前記管理対象の管理人向けの特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための画面である。前記特定動作は、前記インターホンシステムにおける管理室親機の動作モードの変更を含む。前記動作モードは、在室モード、巡回モード、及び勤務外モードのうちから択一的に選択される。
本開示の一態様に係る画面表示方法は、情報端末で用いられる方法であって、表示ステップを有する。前記情報端末は、管理対象である集合施設に導入されているインターホンシステムとの間で情報の授受が可能で、かつ表示部を有する。前記表示ステップは、実行画面を、前記表示部に表示するステップである。前記実行画面は、前記管理対象の管理人向けの特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための画面である。前記画面表示方法は、選択ステップと、認証ステップとを更に有する。選択ステップでは、複数の集合施設と1つの集合施設に含まれる複数の棟との少なくとも一方からなる複数の選択候補の中から、前記管理対象とする集合施設又は棟を選択させるための選択画面を、前記表示部に表示する。認証ステップでは、前記管理人を認証する。選択ステップでは、前記複数の選択候補を、前記認証ステップで認証された前記管理人に対応する選択候補に絞り込んで前記選択画面を表示する。
本開示の一態様に係る画面表示方法は、情報端末で用いられる方法であって、表示ステップを有する。前記情報端末は、管理対象である集合施設に導入されているインターホンシステムとの間で情報の授受が可能で、かつ表示部を有する。前記表示ステップは、実行画面を、前記表示部に表示するステップである。前記実行画面は、前記管理対象の管理人向けの特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための画面である。前記特定動作は、前記管理対象における収納装置についての解錠及び開放の少なくとも一方を含む。前記収納装置は、前記管理対象における所定の錠を解錠するための鍵を収納する。
【0008】
本開示の一態様に係るプログラムは、前記画面表示方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0009】
本開示の一態様に係る遠隔制御システムは、管理対象である集合施設に導入されているインターホンシステムとの間で情報の授受が可能なシステムである。前記遠隔制御システムは、取得部と、出力部と、を備える。前記取得部は、前記管理対象の管理人向けの特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための操作信号を、前記管理人が携帯する情報端末から取得する。前記出力部は、前記操作信号に基づいて、前記インターホンシステムに前記特定動作を実行させるための制御信号を出力する。前記特定動作は、前記インターホンシステムにおける管理室親機の動作モードの変更を含む。前記動作モードは、在室モード、巡回モード、及び勤務外モードのうちから択一的に選択される。
本開示の一態様に係る遠隔制御システムは、管理対象である集合施設に導入されているインターホンシステムとの間で情報の授受が可能なシステムである。前記遠隔制御システムは、取得部と、出力部と、表示制御部と、を備える。前記取得部は、前記管理対象の管理人向けの特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための操作信号を、前記管理人が携帯する情報端末から取得する。前記出力部は、前記操作信号に基づいて、前記インターホンシステムに前記特定動作を実行させるための制御信号を出力する。前記表示制御部は、前記特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための実行画面を、前記情報端末の表示部に表示させる。前記表示制御部は、複数の集合施設と1つの集合施設に含まれる複数の棟との少なくとも一方からなる複数の選択候補の中から、前記管理対象とする集合施設又は棟を選択させるための選択画面を、前記表示部に表示させる。前記選択画面は、認証ステップにて認証された前記管理人に対応する選択候補に絞り込まれている。
本開示の一態様に係る遠隔制御システムは、管理対象である集合施設に導入されているインターホンシステムとの間で情報の授受が可能なシステムである。前記遠隔制御システムは、取得部と、出力部と、を備える。前記取得部は、前記管理対象の管理人向けの特定動作を前記インターホンシステムに実行させるための操作信号を、前記管理人が携帯する情報端末から取得する。前記出力部は、前記操作信号に基づいて、前記インターホンシステムに前記特定動作を実行させるための制御信号を出力する。前記特定動作は、前記管理対象における収納装置についての解錠及び開放の少なくとも一方を含む。前記収納装置は、前記管理対象における所定の錠を解錠するための鍵を収納する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、集合施設の管理人の負担の軽減を図ることができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態1に係るシステムの全体構成を示す概略図である。
【
図2】
図2は、同上のシステムの要部の構成を示す概略図である。
【
図3】
図3は、実施形態1に係る画面表示方法による画面の表示例を示す説明図である。
【
図4】
図4Aは、同上の画面表示方法によるログイン画面の表示例を示す説明図である。
図4Bは、同上の画面表示方法による選択画面の表示例を示す説明図である。
【
図5】
図5は、同上の画面表示方法における処理の一例を表すフローチャートである。
【
図6】
図6は、同上の画面表示方法における画面遷移を表す概念図である。
【
図7】
図7Aは、同上の画面表示方法によるモード切替画面の表示例を示す説明図である。
図7Bは、同上の画面表示方法によるモード通知の表示例を示す説明図である。
【
図8】
図8Aは、同上の画面表示方法による棟選択画面の表示例を示す説明図である。
図8Bは、同上の画面表示方法による呼出先選択画面の表示例を示す説明図である。
図8Cは、同上の画面表示方法による住戸選択画面の表示例を示す説明図である。
図8Dは、同上の画面表示方法による発信中画面の表示例を示す説明図である。
【
図9】
図9Aは、同上の画面表示方法による共用モニタ一覧画面の表示例を示す説明図である。
図9Bは、同上の画面表示方法による閲覧画面の表示例を示す説明図である。
【
図10】
図10Aは、同上の画面表示方法による警報一覧画面の表示例を示す説明図である。
図10Bは、同上の画面表示方法による詳細画面の表示例を示す説明図である。
【
図11】
図11Aは、同上の画面表示方法による管理室解錠画面の表示例を示す説明図である。
図11Bは、同上の画面表示方法による管理室解錠通知の表示例を示す説明図である。
【
図12】
図12Aは、同上の画面表示方法によるお知らせ種別選択画面の表示例を示す説明図である。
図12Bは、同上の画面表示方法による放送先選択画面の表示例を示す説明図である。
図12Cは、同上の画面表示方法による放送中画面の表示例を示す説明図である。
【
図13】
図13Aは、実施形態2に係る画面表示方法による着信画面の表示例を示す説明図である。
図13Bは、同上の画面表示方法による着信中画面の表示例を示す説明図である。
【
図14】
図14Aは、同上の画面表示方法による警報通知画面の表示例を示す説明図である。
図14Bは、同上の画面表示方法による警報停止通知の表示例を示す説明図である。
図14Cは、同上の画面表示方法による指南画面の表示例を示す説明図である。
【
図15】
図15は、実施形態3に係る画面表示方法による実行画面の表示例を示す説明図である。
【
図16】
図16Aは、同上の画面表示方法による記録管理画面の表示例を示す説明図である。
図16Bは、同上の画面表示方法による留守録選択画面の表示例を示す説明図である。
図16Cは、同上の画面表示方法による再生画面の表示例を示す説明図である。
【
図17】
図17は、同上の画面表示方法によるスケジュール管理画面の表示例を示す説明図である。
【
図18】
図18Aは、同上の画面表示方法による設定画面の表示例を示す説明図である。
図18Bは、同上の画面表示方法によるレコード選択画面の表示例を示す説明図である。
図18Cは、同上の画面表示方法による登録画面の表示例を示す説明図である。
図18Dは、同上の画面表示方法による登録画面の入力例を示す説明図である。
【
図19】
図19は、実施形態4に係る画面表示方法による実行画面の表示例を示す説明図である。
【
図20】
図20Aは、同上の画面表示方法による設備監視画面の表示例を示す説明図である。
図20Bは、同上の画面表示方法による設備画面の表示例を示す説明図である。
【
図21】
図21Aは、同上の画面表示方法による異常通知画面の表示例を示す説明図である。
図21Bは、同上の画面表示方法による警報停止通知の表示例を示す説明図である。
図21Cは、同上の画面表示方法による指南画面の表示例を示す説明図である。
【
図22】
図22Aは、実施形態5に係る画面表示方法によるスケジュール上で管理人が勤務中の時間帯の動作を示す説明図である。
図22Bは、同上の画面表示方法によるスケジュール上で管理人が勤務外の時間帯の動作を示す説明図である。
【
図23】
図23A~
図23Cは、同上の画面表示方法によるアカウントの発行、及び利用権限の設定の様子を示す概念図である。
【
図24】
図24Aは、実施形態6に係る画面表示方法による収納装置に収納されている鍵を来訪者に貸し出す際の流れを模式的に表す説明図である。
図24Bは、同上の画面表示方法による情報端末の表示部に表示される、鍵管理機能に係る通知画面の一例を示す説明図である。
【
図25】
図25Aは、実施形態7に係る画面表示方法による住戸グループ選択画面の表示例を示す説明図である。
図25Bは、同上の画面表示方法による住戸グループ設定画面の表示例を示す説明図である。
【
図26】
図26は、実施形態8に係るシステムの全体構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態1)
(1)概要
まず、本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100の概要について、
図1を参照して説明する。
【0013】
本実施形態に係る画面表示方法は、
図1に示すように、管理対象である集合施設2の管理人20用の方法であって、表示部31を有する情報端末3で用いられる。この画面表示方法は、情報端末3の表示部31に画面を表示することにより、集合施設2の管理人20の業務、つまり管理対象である集合施設2の管理業務を支援する。
【0014】
言い換えれば、本実施形態に係る画面表示方法は、コンピュータシステムのグラフィカルユーザインタフェース(GUI:Graphical User Interface)上で用いられる。つまり、画面表示方法は、コンピュータシステムを主構成とする情報端末3にて、実行画面D1(
図3参照)等の画面を表示する方法である。本開示でいう実行画面D1等の「画面」は、情報端末3の表示部31に映し出される像(テキスト、グラフ及びアイコン等を含む)である。
【0015】
ここで、情報端末3は、管理対象である集合施設2に導入されているインターホンシステム10との間で情報の授受が可能である。具体的には、情報端末3は、インターホンシステム10に含まれるいずれかの装置(例えば、管理室親機11)と、直接的又は間接的に通信可能に構成されている。本開示でいう「通信可能」とは、有線通信又は無線通信の適宜の通信方式により、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、情報を授受できることを意味する。
【0016】
そして、本実施形態に係る画面表示方法では、実行画面D1を情報端末3の表示部31に表示する。実行画面D1は、管理対象(集合施設2)の管理人20向けの特定動作を、インターホンシステム10に実行させるための画面である。本開示でいう「特定動作」は、インターホンシステム10における管理人20向け動作、つまり管理人20による管理対象(集合施設2)の管理業務に係るインターホンシステム10の動作を意味する。例えば、入居者の不在時における来訪者の受付け、又は管理室21の扉211の解錠等が、特定動作に含まれる。
【0017】
このように、本実施形態に係る画面表示方法は、情報端末3で用いられる方法である。情報端末3は、管理対象である集合施設2に導入されているインターホンシステム10との間で情報の授受が可能で、かつ表示部31を有する。画面表示方法は、実行画面D1を、表示部31に表示する表示ステップを有する。実行画面D1は、管理対象(集合施設2)の管理人20向けの特定動作をインターホンシステム10に実行させるための画面である。
【0018】
このような画面表示方法によれば、情報端末3には、管理人20向けの特定動作をインターホンシステム10に実行させるための実行画面D1が表示される。これにより、管理人20においては、情報端末3に表示される実行画面D1上で、管理対象(集合施設2)の管理業務に係る特定動作をインターホンシステム10に実行させることができる。したがって、例えば、入居者の不在時における来訪者の受付け等の特定動作について、管理人20は、情報端末3を用いて集合施設2の遠隔から実現できる。結果的に、管理人20は、例えば、居室親機12を呼び出したりする特定動作を遠隔から行うことで、集合施設2の管理室21に待機する必要がなく、集合施設2の管理人20の負担の軽減を図ることができる。
【0019】
また、本実施形態に係る遠隔制御システム100は、本実施形態に係る画面表示方法を具現化する一態様である。遠隔制御システム100は、管理対象である集合施設2に導入されているインターホンシステム10との間で情報の授受が可能であって、集合施設2の管理人20の業務、つまり管理対象である集合施設2の管理業務を支援する。
【0020】
すなわち、遠隔制御システム100は、
図2に示すように、管理対象である集合施設2に導入されているインターホンシステム10との間で情報の授受が可能なシステムである。遠隔制御システム100は、取得部101と、出力部102と、を備える。取得部101は、操作信号Si1を、管理人20が携帯する情報端末3から取得する。操作信号Si1は、管理対象(集合施設2)の管理人20向けの特定動作をインターホンシステム10に実行させるための信号である。出力部102は、操作信号Si1に基づいて、インターホンシステム10に特定動作を実行させるための制御信号Si2を出力する。
【0021】
このような遠隔制御システム100によれば、情報端末3からの操作信号Si1に基づいて、管理人20向けの特定動作をインターホンシステム10に実行させることができる。これにより、管理人20においては、情報端末3を操作することで、管理対象(集合施設2)の管理業務に係る特定動作をインターホンシステム10に実行させることができる。したがって、例えば、入居者の不在時における来訪者の受付け等の特定動作について、管理人20は、情報端末3を用いて集合施設2の遠隔から実現できる。結果的に、管理人20は、例えば、居室親機12を呼び出したりする特定動作を遠隔から行うことで、集合施設2の管理室21に待機する必要がなく、集合施設2の管理人20の負担の軽減を図ることができる。
【0022】
(2)詳細
以下、本実施形態に係るインターホンシステム10、遠隔制御システム100及び情報端末3の詳細について、
図1及び
図2を参照して説明する。
【0023】
(2.1)前提
本開示でいう「集合施設」は、複数の施設の集合体であって、1つの建物内に複数の施設が含まれているような建造物を意味する。本開示でいう「施設」は、居住用途で用いられる住宅施設、並びに店舗(テナント)、オフィス、福祉施設、教育施設、病院及び工場等の非住宅施設を含む。非住宅施設には、飲食店、遊技場、ホテル、旅館、幼稚園、保育所及び公民館等も含む。つまり、集合施設2は、マンション等の集合住宅であってもよいし、オフィスビル等の非住宅の施設であってもよい。さらに、集合施設2は、例えば、低層階が店舗で高層階が住戸というように、住宅施設と非住宅施設とが混在する態様の施設も含む。本実施形態では一例として、集合施設2が、複数の住戸を含む集合住宅(マンション等)である場合を想定する。集合住宅においては、ロビー、駐車場、キッズルーム、又は、ごみ収集場等が共用部22となり、複数の住戸のそれぞれが専有部23となる。
【0024】
また、本実施形態では、1つの集合施設2が複数の棟を含む場合を想定する。具体的には、集合住宅としての集合施設2には、1棟、2棟、3棟…というように複数の棟(建物)が含まれていることとする。この集合施設2を管理対象とする管理人20は、集合施設2の全体、つまり複数の棟を管理対象としてもよいし、集合施設2に含まれる複数の棟の少なくとも1つを管理対象としてもよい。
【0025】
本実施形態では、1つの管理対象(1つの集合施設2、又は1以上の棟)に、少なくとも1つの管理室21と、少なくとも1つの共用部22と、複数の専有部23と、が含まれていることとする。ここでいう管理室21は、管理対象である集合施設2(又は1以上の棟)を管理するための設備(例えば、管理室親機11等)が設置されており、管理人20が、入居者の不在時における来訪者の受付け等の管理業務を行うための場所である。管理室21は、管理事務所及び管理人室等を含む。
【0026】
本開示でいう「管理人」は、集合施設2の管理を行う者であって、警備を兼ねた守衛等を含み、個人と法人とのいずれであってもよいし、複数の個人又は法人の集合からなる団体(組織)であってもよい。本実施形態では一例として、管理人20が、集合施設2の管理を任された個人である場合を想定する。
【0027】
本開示でいう「遠隔」とは離れた場所を意味し、例えば、集合施設2の敷地外のように集合施設2の外部は、集合施設2の遠隔に当たる。すなわち、本実施形態に係る画面表示方法によれば、管理人20は、集合施設2の敷地外に居ながらにして、例えば、入居者の不在時における来訪者の受付け等の特定動作を、情報端末3を用いて実行することができる。
【0028】
(2.2)インターホンシステムの構成
まず、本実施形態に係る画面表示方法の前提となる、インターホンシステム10の構成について、
図1を参照して説明する。
【0029】
図1では、管理対象である集合施設2に含まれる複数の棟のうち、1つの棟に構築されたインターホンシステム10のみを図示している。また、それぞれ住戸からなる複数の専有部23については同様の装置(居室親機12等)が導入されるが、
図1では、1つの専有部23(住戸)についてのみ導入される装置を示し、それ以外の専有部23については導入される装置の図示を省略する。
【0030】
インターホンシステム10は、
図1に示すように、管理室親機11と、居室親機12と、ロビーインターホン13と、制御装置14と、を備えている。また、本実施形態では、インターホンシステム10は、管理室子機15と、通信アダプタ16と、居室子機17と、感知器18と、カメラ19と、を更に備えている。このうち、管理室親機11、管理室子機15及び通信アダプタ16は、管理室21に設置されている。ロビーインターホン13、制御装置14及びカメラ19は、共用部22に設置されている。居室親機12、居室子機17及び感知器18は、各専有部23に設置されている。つまり、複数の専有部23を有する集合施設2においては、インターホンシステム10は、居室親機12、居室子機17及び感知器18を複数台ずつ備えることになる。
【0031】
さらに、管理室21の扉211(又は扉211に設けられた電気錠)は、管理室親機11と電気的に接続されており、管理室親機11にて制御可能であるので、インターホンシステム10の構成要素に含まれる。これにより、インターホンシステム10では、管理室親機11にて、管理室21の扉211の開閉又は施解錠を制御することが可能である。つまり、扉211が自動扉である場合には、管理室親機11は、デフォルトで閉じた状態にある扉211を開放するように扉211を制御できる。
【0032】
さらには、管理室21の入り口付近に設けられた収納装置212は、管理室親機11と電気的に接続されており、管理室親機11にて制御可能であるので、インターホンシステム10の構成要素に含まれる。これにより、インターホンシステム10では、管理室親機11にて、収納装置212の開閉又は施解錠を制御することが可能である。収納装置212は、管理対象(集合施設2)における所定の錠を解錠するための鍵を収納する、キーボックスである。ここでいう「所定の錠」は、例えば、管理対象の所定の空間の出入口の錠である。一例として、収納装置212に収納される鍵は、管理室21の扉211の鍵、共用部22に含まれる共用施設の出入口の鍵、又は、内覧等のために用いられるいずれかの専有部23(住戸)の出入口の鍵等である。つまり、収納装置212に収納されているこれらの鍵を取り出して用いることで、管理対象の所定の空間への出入りが可能になる。
【0033】
同様に、ロビー(共用部22)の扉221(又は扉221に設けられた電気錠)は、ロビーインターホン13と電気的に接続されており、ロビーインターホン13にて制御可能であるので、インターホンシステム10の構成要素に含まれる。これにより、インターホンシステム10では、ロビーインターホン13にて、ロビー(共用部22)の扉221の開閉又は施解錠を制御することが可能である。つまり、扉221が自動扉である場合には、ロビーインターホン13は、デフォルトで閉じた状態にある扉221を開放するように扉221を制御できる。
【0034】
管理室親機11は、管理室21の室内空間に設置されている。管理室子機15は、管理室親機11と電気的に接続されており、例えば、管理室21の玄関の外に設置される玄関子機である。つまり、管理室親機11と管理室子機15とは、互いに通信(通話を含む)可能に構成されている。さらに、本実施形態では、管理室子機15は撮影部(カメラ)を有しており、管理室子機15の撮影部で撮影された来訪者の画像を管理室親機11にて表示することができる。
【0035】
ロビーインターホン13は、例えば、集合施設2のロビー等の共用部22において、扉221の外側(集合施設2の外部と通じる側)に設置されている。カメラ19は、例えば、共用部22のうち、ロビー、駐車場、キッズルーム、又は、ごみ収集場等の特定の空間が撮影視野に収まるように、共用部22の適当な位置に設置されている。本実施形態では、カメラ19は、ロビー、駐車場、キッズルーム、及び、ごみ収集場の4カ所に対応するように、4台設置されている。これら複数台(ここでは4台)のカメラ19は、いずれもロビーインターホン13に電気的に接続されている。これにより、ロビーインターホン13では、カメラ19の撮影画像、つまり共用部22を撮影した撮影画像を取得可能である。ここでいう「撮影画像」は、カメラ19にて集合施設2の共用部22を撮影して得られる画像(画像データ)を意味し、動画、静止画及びコマ送りの画像を含む。
【0036】
居室親機12は、各専有部23(住戸)の室内空間に設置されている。居室子機17は、居室親機12と電気的に接続されており、例えば、各専有部23の玄関の外に設置される玄関子機である。つまり、居室親機12と居室子機17とは、互いに通信(通話を含む)可能に構成されている。さらに、本実施形態では、居室子機17は撮影部(カメラ)を有しており、居室子機17の撮影部で撮影された来訪者の画像を居室親機12にて表示することができる。
【0037】
管理室親機11、複数台の居室親機12、及びロビーインターホン13は、いずれも制御装置14に対して電気的に接続されている。そのため、管理室親機11と各居室親機12とロビーインターホン13とは、制御装置14を介して互いに通信(通話を含む)可能である。すなわち、管理室親機11と各居室親機12とは互いに通信可能である。さらに、管理室親機11とロビーインターホン13とは互いに通信可能であって、各居室親機12とロビーインターホン13とは互いに通信可能である。
【0038】
ロビーインターホン13は、管理室親機11又は居室親機12を呼び出すための呼出信号を、管理室親機11又は居室親機12に送信する。さらに、ロビーインターホン13は、撮影部(カメラ)を有しており、ロビーインターホン13の撮影部で撮影された来訪者の画像は、管理室親機11又は居室親機12に送信される。これにより、ロビーインターホン13の撮影部で撮影された来訪者の画像は、管理室親機11又は居室親機12にて表示可能となる。
【0039】
感知器18は、一例として、火災感知器又はガス感知器等の防災機器である。
図1の例では、1つの専有部23に対して1台の感知器18が設置されているが、実際には、1つの専有部23に対して複数台の感知器18が設置されていてもよい。感知器18は、居室親機12と通信可能に構成されている。感知器18は、例えば、火災等の異常の発生を検知すると、居室親機12に報知信号を送信することによって異常の発生を報知する。
【0040】
また、通信アダプタ16は、管理室親機11に対して電気的に接続されている。通信アダプタ16は、管理室親機11を、インターネット等の集合施設2の外部のネットワークNT1に接続するための装置である。すなわち、インターホンシステム10は、集合施設2内でローカルネットワークを構成するのみならず、通信アダプタ16を介して、インターネット等の外部のネットワークNT1にも接続される。
【0041】
具体的には、通信アダプタ16は、管理室21に設置されたHUB装置201を介して、インターネット設備202に接続されている。インターネット設備202は、ゲートウェイ203を介して、集合施設2の外部のネットワークNT1に接続されている。さらに、インターネット設備202は、複数の専有部23の各々にも接続可能である。インターネット設備202及びゲートウェイ203は、例えば、集合施設2内のMDF(Main Distribution Frame)室24に設置されている。
【0042】
このように、インターホンシステム10は、管理室親機11が通信アダプタ16経由で、管理対象である集合施設2の外部のネットワークNT1に接続可能である。そのため、インターホンシステム10は、例えば、ネットワークNT1を介して外部のサーバ(例えば、気象サーバ等)にアクセスし、外部のサーバから情報を取得可能である。
【0043】
ここで、
図1に示すように、ネットワークNT1には、遠隔制御システム100が接続されている。さらに、ネットワークNT1には、管理人20が所有する情報端末3が接続される。具体的には、情報端末3は、例えば、通信事業者が提供する携帯電話網204(キャリア網)又は公衆無線LAN(Local Area Network)等を介してネットワークNT1に接続されてもよい。携帯電話網204には、例えば、3G(第3世代)回線、LTE(Long Term Evolution)回線、4G(第4世代)回線又は5G(第5世代)回線等がある。これにより、情報端末3は、集合施設2の外部であっても、携帯電話網204に接続可能な環境であれば、携帯電話網204を介してネットワークNT1に接続可能となる。
【0044】
その結果、ネットワークNT1には、遠隔制御システム100、インターホンシステム10及び情報端末3のいずれもが接続可能となる。したがって、遠隔制御システム100とインターホンシステム10と情報端末3とは、ネットワークNT1を介して互いに通信(通話を含む)可能である。すなわち、遠隔制御システム100とインターホンシステム10とは互いに通信可能である。さらに、遠隔制御システム100と情報端末3とは互いに通信可能であって、インターホンシステム10と情報端末3とは互いに通信可能である。さらには、遠隔制御システム100が中継装置として機能することで、インターホンシステム10と情報端末3とは、遠隔制御システム100を介して間接的に通信することも可能である。
【0045】
ところで、管理室親機11は、入居者の不在時における来訪者の受付け等の管理業務に際して、管理人20が利用する装置である。そのため、管理室親機11は、専有部23に設置された居室親機12とは異なり、管理業務を行う管理人20向けの機能を有している。管理室親機11は、例えば、複数台の居室親機12のうちの任意の居室親機12を呼び出す機能、感知器18の発報状況を確認する機能、及び、カメラ19で撮影された共用部22の撮影画像を表示する機能等を有している。さらに、管理室親機11は、管理室21の扉211及び/又は収納装置212の開閉又は施解錠を制御する機能、及び複数台の居室親機12に対して一斉に放送する機能等を有している。このように、管理室親機11に備わっている管理人20向けの機能を、以下では「管理機能」ともいう。
【0046】
一例として、複数台の居室親機12のうちの任意の居室親機12を呼び出す管理機能によれば、管理人20は、管理対象である集合施設2において、来訪者を任意の入居者(専有部23の居住者)に取り次ぐことができる。また、感知器18の発報状況を確認する管理機能によれば、管理人20は、管理対象である集合施設2の発報状況を随時確認することができる。カメラ19で撮影された共用部22の撮影画像を表示する管理機能によれば、管理人20は、共用部22の様子を随時確認することができる。管理室21の扉211及び/又は収納装置212の開閉又は施解錠を制御する管理機能によれば、一例として、管理人20は、業者等の来訪時に、来訪者を管理室21に招き入れ、又は収納装置212を開けることで、必要な専有部23の鍵を渡すことが可能になる。複数台の居室親機12に対して一斉に放送する管理機能によれば、管理人20は、複数人の入居者(専有部23の居住者)に一斉に伝達すべき防災情報等の情報を、まとめて伝達することができる。
【0047】
このように、管理室親機11は、管理人20による管理対象(集合施設2)の管理業務を支援する管理機能を1つ以上有している。したがって、インターホンシステム10が導入されている集合施設2においては、管理室親機11を利用することで、管理人20による管理業務がサポートされ、管理人20の負担が少なからず軽減されることになる。ただし、ここで挙げた管理機能は一例に過ぎず、その他、管理人20による管理業務を支援するような様々な管理機能が、管理室親機11に備わっていてもよい。
【0048】
(2.3)遠隔制御システムの構成
次に、本実施形態に係る遠隔制御システム100の構成について、
図1及び
図2を参照して説明する。
【0049】
遠隔制御システム100は、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。遠隔制御システム100では、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、遠隔制御システム100の各部の機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0050】
遠隔制御システム100は、集合施設2の外部に設置されたサーバ装置又はクラウドコンピューティング等で実現される。本実施形態では一例として、集合施設2の外部に設置されたサーバ装置が遠隔制御システム100である場合を想定する。遠隔制御システム100は、少なくとも通信機能を有しており、上述したように、ネットワークNT1に接続されることで、インターホンシステム10及び情報端末3の各々と通信可能となる。
【0051】
遠隔制御システム100は、
図2に示すように、取得部101、出力部102及び表示制御部103を備えている。
【0052】
取得部101は、上述したように、操作信号Si1を、管理人20が携帯する情報端末3から取得する機能を有している。操作信号Si1は、管理対象(集合施設2)の管理人20向けの特定動作をインターホンシステム10に実行させるための信号である。つまり、遠隔制御システム100は、取得部101にて、ネットワークNT1を介して情報端末3から操作信号Si1を受信することが可能である。
【0053】
出力部102は、操作信号Si1に基づいて、インターホンシステム10に特定動作を実行させるための制御信号Si2を出力する機能を有する。つまり、遠隔制御システム100は、出力部102にて、ネットワークNT1を介してインターホンシステム10に制御信号Si2を送信することが可能である。
【0054】
また、表示制御部103は、情報端末3の表示部31に表示させる画面(実行画面D1等)を生成する。表示制御部103は、情報端末3からネットワークNT1を介して遠隔制御システム100へのアクセスがあったときに、情報端末3に画像データ等を送信して、情報端末3の表示部31に表示される画面を制御する。
【0055】
(2.4)情報端末の構成
次に、本実施形態に係る情報端末3の構成について、
図1~
図2を参照して説明する。
【0056】
情報端末3は、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。情報端末3では、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、情報端末3の各部の機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0057】
情報端末3は、集合施設2の管理人20が所有するスマートフォン若しくはタブレット端末等の携帯端末、又はパーソナルコンピュータ等で実現される。本実施形態では一例として、集合施設2の管理人20に携帯されるスマートフォンが情報端末3である場合を想定する。情報端末3は、少なくとも通信機能を有しており、上述したように、携帯電話網204等を介してネットワークNT1に接続されることで、インターホンシステム10及び遠隔制御システム100の各々と通信可能となる。
【0058】
情報端末3は、
図2に示すように、表示部31、操作部32及び音声インタフェース33を有している。本実施形態では、上述したように情報端末3は汎用のスマートフォンである。この情報端末3は、専用のアプリケーションソフト(プログラム)をインストールし、このアプリケーションソフトを起動することにより、情報端末3として機能する。
【0059】
表示部31は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)を含んでいる。表示部31は、少なくとも遠隔制御システム100からコンテンツとして配信(送信)されるデータを、映像として表示するブラウザとして機能する。
【0060】
操作部32は、人(管理人20)の操作を受け付けて、人(管理人20)の操作に応じた信号を出力する。本実施形態では情報端末3は汎用のスマートフォンであるので、操作部32は表示部31と一体化され、タッチパネルディスプレイを構成する。タッチパネルディスプレイにおいては、情報端末3は、表示部31に表示される各画面上でのボタン等のオブジェクトの操作(タップ、スワイプ又はドラッグ等)が操作部32で検出されることをもって、ボタン等のオブジェクトが操作されたことと判断する。つまり、表示部31及び操作部32は、各種の表示に加えて、人(管理人20)からの操作入力を受け付けるユーザインタフェースとして機能する。
【0061】
音声インタフェース33は、音声入力機能及び音声出力機能を有している。つまり、音声インタフェース33は、マイクロホンにて人(管理人20)の音声を受付け、かつスピーカにて音声を出力する。このような音声インタフェース33により、管理人20においては、情報端末3を用いた通話が可能となる。さらに、音声インタフェース33によれば、管理人20は、音声入力により情報端末3の操作を行うことができ、音声出力により情報端末3から情報の提示を受けることができる。
【0062】
本実施形態に係る画面表示方法は、コンピュータシステム(ここでは情報端末3)のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)上で用いられる。つまり、コンピュータシステムを主構成とする情報端末3は、1以上のプロセッサが、グラフィカルユーザインタフェース上において、本実施形態に係る画面表示方法を実行し、表示部31に実行画面D1等の画面の表示を行う。さらに、情報端末3は、グラフィカルユーザインタフェース上において、1以上のプロセッサが、実行画面D1等の画面上での管理人20の操作を受け付ける。画面表示方法の詳細については、「(3)画面表示方法」の欄で説明する。
【0063】
(3)画面表示方法
次に、本実施形態に係る画面表示方法の詳細について、
図3~
図14Cを参照して説明する。本実施形態に係る画面表示方法は、コンピュータシステムのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)上において実現される。
図3~
図4B及び
図7A~
図14Cは、表示部31に表示される画面の具体例を示しており、領域を示す一点鎖線及び参照符号は説明のために表記しているに過ぎず、実際には、これらの一点鎖線及び参照符号は表示部31に表示されない。また、本実施形態では一例として、実行画面D1等の画面は、いずれも、横方向(水平方向)の寸法が縦方向(垂直方向)の寸法よりも小さい、縦長の画面である。
【0064】
(3.1)基本動作
本実施形態に係る画面表示方法によれば、
図3に示すような実行画面D1を、情報端末3の表示部31に表示することができる。要するに、情報端末3がアプリケーションソフトを実行することで、情報端末3の表示部31には、実行画面D1が表示可能となる。
【0065】
この実行画面D1は、管理室親機11における管理機能、つまり、管理人20による管理対象(集合施設2)の管理業務を支援する機能の少なくとも一部を、情報端末3にて実現可能とするための画面である。すなわち、本実施形態に係る画面表示方法によれば、管理人20は、管理対象である集合施設2の外部に存在する情報端末3を用いることで、実行画面D1上で管理対象(集合施設2)の管理業務を実行できる。結果的に、管理人20は、管理対象である集合施設2の外に居ながらにして、情報端末3を用いることで、管理対象(集合施設2)の管理業務を行うことができる。
【0066】
図3に示す実行画面D1は、本実施形態に係る画面表示方法にて表示部31に表示される画面の中で基本となる画面であって、いわゆるホーム画面(又はトップ画面)に相当する。
【0067】
実行画面D1は、
図3に示すように、第1領域R1と、第2領域R2と、第3領域R3と、を含んでいる。第1領域R1は、アプリケーションソフトのタイトル等を表示する領域であって、一例として「遠隔管理支援アプリ」という文字列が表示されている。第2領域R2は、管理対象としての集合施設2の名称等を表示する領域であって、一例として「2丁目マンション 選択中」という文字列が表示されている。第3領域R3は、1つ以上の業務オブジェクトB31~B36を表示する領域である。
【0068】
本実施形態では、実行画面D1を縦方向(実行画面D1の長辺に沿った方向)に3つの領域に分割したときに、上から順に、第1領域R1、第2領域R2、第3領域R3となるように、第1領域R1、第2領域R2及び第3領域R3が設定されている。ここでは、
図3に示すように、第1領域R1の方が、第2領域R2に比べて、実行画面D1の縦方向の寸法が大きく、第3領域R3の方が、第1領域R1に比べて、実行画面D1の縦方向の寸法が更に大きい。具体的には、実行画面D1の縦方向においては、実行画面D1の半分以上を第3領域R3が占めている。
【0069】
実行画面D1について更に詳しく説明すると、第3領域R3には、複数(
図3の例では6つ)の業務オブジェクトB31~B36が表示されている。複数の業務オブジェクトB31~B36は、実行画面の横方向に2つずつ、縦方向に3つずつ並べて配置されている。
【0070】
業務オブジェクトB31~B36の各々は、実行画面D1の横方向に長い角丸の長方形状の外形を有する。業務オブジェクトB31~B36の各々は、管理対象(集合施設2)の管理人20向けのいずれかの特定動作に対応付けられている。業務オブジェクトB31~B36の各々は、人(管理人20)の操作(タップ)を受け付けるためのオブジェクトであって、対応する特定動作の実行に際して操作(タップ)される。一例として、業務オブジェクトB31は、管理室親機11の動作モードの変更という特定動作に対応付けられており、管理人20は、管理室親機11の動作モードの変更に際して業務オブジェクトB31を操作(タップ)する。
【0071】
業務オブジェクトB31~B36の各々は、対応する特定動作を特定するための特定情報を含み、一例として、対応する特定動作を特定する文字列(テキスト)を特定情報として含んでいる。業務オブジェクトB31であれば「管理室親機モード切替」という文字列、業務オブジェクトB32であれば「呼出」という文字列を、それぞれ特定情報として含んでいる。業務オブジェクトB33であれば「共用部モニタ」という文字列、業務オブジェクトB34であれば「警報確認」という文字列を、それぞれ特定情報として含んでいる。業務オブジェクトB35であれば「管理室解錠」という文字列、業務オブジェクトB36であれば「お知らせ送信」という文字列を、それぞれ特定情報として含んでいる。
【0072】
また、本実施形態では、実行画面D1は、第1領域R1にログアウトボタンB11を含み、第2領域R2にプルダウンボタンB21を含んでいる。ログアウトボタンB11には「ログアウト」という文字列が表示され、プルダウンボタンB21には逆三角形のアイコンが表示されている。ログアウトボタンB11が操作(タップ)されると、表示部31に表示される画面は、実行画面D1から後述するログイン画面D100(
図4A参照)に遷移する。プルダウンボタンB21が操作(タップ)されると、表示部31に表示される画面は、実行画面D1から後述する選択画面D200(
図4B参照)に遷移する。
【0073】
以上説明したような実行画面D1によれば、管理人20は、情報端末3を用いて、第3領域R3内のいずれかの業務オブジェクトB31~B36を操作(タップ)することで、これに対応する特定動作を実行することができる。すなわち、本実施形態に係る画面表示方法によれば、情報端末3にて選択された業務オブジェクトB31~B36に対応する特定動作を、インターホンシステム10に実行させることが可能である。
【0074】
ところで、上述したような実行画面D1は、本実施形態では、情報端末3でのアプリケーションソフトの起動後にすぐに表示されるのではなく、
図4Aに示すログイン画面D100、及び
図4Bに示す選択画面D200を経て表示される。
【0075】
すなわち、本実施形態に係る画面表示方法は、上述したような実行画面D1を表示部31に表示する表示ステップに加えて、選択画面D200を、表示部31に表示する選択ステップを更に有している。選択画面D200は、複数の集合施設2と1つの集合施設2に含まれる複数の棟との少なくとも一方からなる複数の選択候補の中から、管理対象とする集合施設2又は棟を選択させるための画面である。このように、画面表示方法では、選択ステップにて、
図4Bに示すような選択画面D200を情報端末3の表示部31に表示することができる。
【0076】
また、本実施形態に係る画面表示方法は、上述したような実行画面D1を表示部31に表示する表示ステップに加えて、管理人20を認証するための認証ステップを更に有している。選択ステップでは、複数の選択候補を、認証ステップで認証された管理人20に対応する選択候補に絞り込んで選択画面D200を表示する。このように、画面表示方法では、選択ステップに先行して認証ステップを実行することで、選択画面D200における選択候補を管理人20に合わせて絞り込むことができる。
【0077】
ここで、
図4Aに示すログイン画面D100は、認証ステップにおいて情報端末3の表示部31に表示され、認証ステップを実行するために用いられる画面である。具体的には、ログイン画面D100は、
図4Aに示すように、実行画面D1の第2領域R2及び第3領域R3に代えて、入力領域R101を含んでいる。入力領域R101は、ユーザIDを入力するためのID入力欄C101、パスワードを入力するためのパスワード入力欄C102、及び確定ボタンB101を表示する領域である。確定ボタンB101には「Enter」という文字列が表示されている。ログイン画面D100の第1領域R1の構成については、ログアウトボタンB11を含まない点を除き、実行画面D1の第1領域R1と同一である。
【0078】
一方、
図4Bに示す選択画面D200は、選択ステップにおいて情報端末3の表示部31に表示され、選択ステップを実行するために用いられる画面である。具体的には、選択画面D200は、
図4Bに示すように、ログイン画面D100の入力領域R101に代えて、選択領域R201を含んでいる。選択領域R201は、複数の選択候補を含むプルダウンメニューM201、及び決定ボタンB201を表示する領域である。決定ボタンB201には「決定」という文字列が表示されている。選択画面D200の第1領域R1の構成については、ログイン画面D100の第1領域R1と同一である。
【0079】
ところで、本実施形態に係る画面表示方法は、所定の利用条件に応じて、使用できる機能(特定動作)が異なっていてもよい。具体的には、上述した実行画面D1、ログイン画面D100及び選択画面D200の少なくとも1つについて、その表示内容が、利用条件ごとに異なっていてもよい。ここにおいて、利用条件は、例えば、管理対象となる物件の種別、又はユーザである管理人20の種別等を含む。「管理対象となる物件の種別」には、例えば、タワーマンション、マンション、アパート又はオフィスビル等がある。また、「管理人20の種別」には、例えば、オーナ、管理員、フロントマン又は守衛等があり、更には、管理人20が所属する会社等によって管理人20の種別が決まってもよい。
【0080】
さらに、本実施形態に係る画面表示方法において使用可能な機能(特定動作)は、スキルによって分類されていてもよい。スキルの一例としては、コミュニケーションスキル・ライト、コニュニケーションスキル・フル、エマージェンシースキル及びメンテナンススキル等がある。コミュニケーションスキル・ライトには、例えば、居室親機12の呼出し、放送及び管理室親機11の動作モードの変更等の特定動作が対応付けられる。コニュニケーションスキル・フルには、上記に加えて、居室親機12から又はロビーインターホン13からの呼出し及び通話、解錠、並びにカメラ19で撮影された共用部22の撮影画像を表示する機能等の特定動作が対応付けられる。エマージェンシースキルには、火災又は非常時における異常通知等の特定動作が対応付けられる。メンテナンススキルには、設備監視(実施形態4参照)の特定動作が対応付けられる。これらのスキルは、例えば、管理対象となる物件の種別、又はユーザである管理人20の種別等に紐づけられていてもよい。
【0081】
図5は、ログイン画面D100の表示を伴う認証ステップから、選択画面D200の表示を伴う選択ステップを経て、実行画面D1を表示する表示ステップまでを含む、画面表示方法における処理の一例を表すフローチャートである。
【0082】
すなわち、本実施形態に係る画面表示方法によれば、
図5に示すように、情報端末3においてアプリケーションソフトが起動すると、まずは認証ステップが実行され、表示部31にログイン画面D100が表示される(S1)。そして、情報端末3は、ログイン画面D100において、ID入力欄C101へのユーザIDの入力、パスワード入力欄C102へのパスワードの入力を受け付ける(S2)。確定ボタンB101が操作(タップ)されるまでは(S3:No)、ログイン画面D100が表示されてユーザID及びパスワードの入力受付けが継続する。確定ボタンB101が操作(タップ)されると(S3:Yes)、ID入力欄C101に入力されたユーザID、及びパスワード入力欄C102に入力されたパスワードによって、ユーザ(管理人20)の認証が実行される。ここで、パスワードの不一致等により認証に失敗すると(S4:No)、表示部31にログイン画面D100が再度表示される(S1)。これらS1~S4の処理が、認証ステップに相当する。
【0083】
そして、認証に成功すると(S4:Yes)、次に選択ステップが実行され、表示部31に選択画面D200が表示される(S5)。このとき、選択画面D200に表示されるプルダウンメニューM201中の複数の選択候補は、認証ステップで認証されたユーザIDによって絞り込まれた選択候補である。つまり、ある管理人20のユーザIDには、この管理人20が管理権限を持つ集合施設2又は棟が対応付けられている。選択画面D200では、ユーザIDに対応する集合施設2又は棟のみが、選択候補として表示される。
【0084】
そして、情報端末3は、選択画面D200において、管理人20による選択操作を受け付ける(S6)。選択操作では、管理人20は、プルダウンメニューM201にて選択候補を選択する。決定ボタンB201が操作(タップ)されるまでは(S7:No)、選択画面D200が表示されて選択操作の受付けが継続する。決定ボタンB201が操作(タップ)されると(S7:Yes)、選択操作で選択された選択候補を管理対象として、表示ステップに移行する。これらS5~S7の処理が、選択ステップに相当する。
【0085】
表示ステップが開始すると、表示部31に実行画面D1が表示される(S8)。このとき、実行画面D1における第2領域R2には、選択操作で管理対象として選択された選択候補の名称等(例えば、「2丁目マンション 選択中」)が表示される。そして、情報端末3は、実行画面D1に含まれる業務オブジェクトB31~B36のいずれかを選択する特定操作を受け付ける。特定操作がなされると(S9:Yes)、選択された業務オブジェクトB31~B36に対応する特定動作が実行される(S10)。特定動作が完了すると、表示部31に実行画面D1が再度表示される(S8)。
【0086】
特定操作がされなければ(S9:No)、プルダウンボタンB21の操作(タップ)の有無を判断する(S11)。プルダウンボタンB21が操作されると(S11:Yes)、処理S5に戻ることで、表示部31に表示される画面が、実行画面D1から選択画面D200に遷移する。一方、プルダウンボタンB21が操作されなければ(S11:No)、ログアウトボタンB11の操作(タップ)の有無を判断する(S12)。ログアウトボタンB11が操作されると(S12:Yes)、処理S1に戻ることで、表示部31に表示される画面が、実行画面D1からログイン画面D100に遷移する。ログアウトボタンB11が操作されなければ(S12:No)、表示部31には実行画面D1が継続的に表示される(S8)。これらS8~S12の処理が、表示ステップに相当する。
【0087】
図5のフローチャートは、画面表示方法の一例に過ぎず、処理を適宜省略又は追加してもよいし、処理の順番が適宜変更されていてもよい。
【0088】
(3.2)特定動作
次に、実行画面D1において、業務オブジェクトB31~B36のいずれかが選択された場合の情報端末3の動作について説明する。
【0089】
図6は、本実施形態に係る画面表示方法において、
図3に示す実行画面D1における複数の業務オブジェクトB31~B36のそれぞれが操作(タップ)された場合の、画面遷移を表す概念図である。
【0090】
すなわち、実行画面D1において、業務オブジェクトB31が操作されると、表示部31に表示される画面は、実行画面D1からモード切替画面D11(
図7A参照)に遷移する。実行画面D1において、業務オブジェクトB32が操作されると、表示部31に表示される画面は、実行画面D1から棟選択画面D21(
図8A参照)に遷移する。実行画面D1において、業務オブジェクトB33が操作されると、表示部31に表示される画面は、実行画面D1から共用モニタ一覧画面D31(
図9A参照)に遷移する。
【0091】
また、実行画面D1において、業務オブジェクトB34が操作されると、表示部31に表示される画面は、実行画面D1から警報一覧画面D41(
図10A参照)に遷移する。実行画面D1において、業務オブジェクトB35が操作されると、表示部31に表示される画面は、実行画面D1から管理室解錠画面D51(
図11A参照)に遷移する。実行画面D1において、業務オブジェクトB36が操作されると、表示部31に表示される画面は、実行画面D1からお知らせ種別選択画面D61(
図12A参照)に遷移する。
【0092】
さらに、
図6において角丸の長方形状で表記する画面は、他の画面上に重畳して表示される「ポップアップ表示」の態様による画面を意味する。すなわち、モード通知D12及び管理室解錠通知D52については、ポップアップ表示の態様により、表示部31に表示される。
【0093】
以下に、各画面について更に詳細に説明する。
【0094】
(3.2.1)モード切替画面
モード切替画面D11は、特定動作として、管理室親機11の動作モードの変更を実現するための画面である。すなわち、本実施形態では、管理人20向けの特定動作は、インターホンシステム10における管理室親機11の動作モードの変更を含んでいる。
【0095】
モード切替画面D11は、
図7Aに示すように、実行画面D1の第3領域R3に代えて、モード選択領域R110を含んでいる。モード選択領域R110には、複数(
図7Aの例では3つ)のモードオブジェクトB111~B113が表示されている。モードオブジェクトB111~B113の各々は、管理室親機11のいずれかの動作モードに対応付けられている。管理室親機11の動作モードは、一例として「在室モード」、「巡回モード」及び「勤務外モード」等を含む複数のモードから、択一的に選択される。モードオブジェクトB111は「在室モード」に、モードオブジェクトB112は「巡回モード」に、モードオブジェクトB113は「勤務外モード」にそれぞれ対応する。
【0096】
モード切替画面D11において複数のモードオブジェクトB111~B113のいずれかが操作(タップ)されると、これに伴って、インターホンシステム10における管理室親機11の動作モードが変更される。つまり、情報端末3から、選択されたモードオブジェクトB111~B113に対応する操作信号Si1が遠隔制御システム100に送信される。これにより、遠隔制御システム100は、管理室親機11の動作モードを変更するための制御信号Si2を、インターホンシステム10に送信し、管理室親機11の動作モードの変更を実行する。例えば、モードオブジェクトB111が操作(タップ)されると、管理室親機11の動作モードは、モードオブジェクトB111に対応する「在室モード」に変更される。
【0097】
さらに、管理室親機11の動作モードが変更されると、表示部31では、
図7Bに示すように、モード通知D12がポップアップ表示される。モード通知D12は、特定動作(管理室親機11の動作モードの変更)の実行結果を表す情報であって、
図7Bの例では「在室モードに設定しました。」との文字列を含んでいる。さらに、モード通知D12は、OKボタンB121を含んでおり、OKボタンB121が操作(タップ)されることで、表示部31に表示される画面は、モード切替画面D11から実行画面D1に遷移する。
【0098】
このように、本実施形態に係る画面表示方法は、インターホンシステム10による特定動作の実行結果を表示部31に表示する報告ステップを更に有している。すなわち、特定動作(管理室親機11の動作モードの変更)が実行されると、報告ステップによりモード通知D12が表示されることで、特定動作の実行結果が表示部31に表示されることになる。
【0099】
(3.2.2)棟選択画面
棟選択画面D21は、特定動作として、居室親機12の呼出しを実現するための画面である。すなわち、本実施形態では、管理人20向けの特定動作は、インターホンシステム10における居室親機12の呼出しを含んでいる。
【0100】
棟選択画面D21は、
図8Aに示すように、実行画面D1の第3領域R3に代えて、棟選択領域R210を含んでいる。棟選択領域R210には、複数(
図8Aの例では4つ)の棟オブジェクトB211~B214が表示されている。棟オブジェクトB211~B214の各々は、管理対象である集合施設2に含まれるいずれかの棟(ここでは一例として「1棟」~「4棟」)に対応付けられている。また、棟選択画面D21は、第1領域R1に復帰ボタンB12を含んでいる。復帰ボタンB12には「TOPへ」という文字列が表示され、復帰ボタンB12が操作(タップ)されると、表示部31に表示される画面は、
図3に示す実行画面D1に遷移する。
【0101】
棟選択画面D21において複数の棟オブジェクトB211~B214のいずれかが操作(タップ)されると、これに伴って、表示部31に表示される画面が、
図8Bに示す呼出先選択画面D22に遷移する。呼出先選択画面D22は、
図8Bに示すように、棟選択画面D21の棟選択領域R210に代えて、呼出先選択領域R220を含んでいる。呼出先選択領域R220には、複数(
図8Bの例では3つ)の呼出先オブジェクトB221~B223が表示されている。複数の呼出先オブジェクトB221~B223は、ロビー(共用部22)、住戸(専有部23)及び管理室21にそれぞれ対応付けられている。
【0102】
呼出先選択画面D22において複数の呼出先オブジェクトB221~B223のうち「住戸」に対応する呼出先オブジェクトB222が操作(タップ)されると、これに伴って、表示部31に表示される画面が、
図8Cに示す住戸選択画面D23に遷移する。住戸選択画面D23は、
図8Cに示すように、呼出先選択画面D22の呼出先選択領域R220に代えて、住戸選択領域R230を含んでいる。住戸選択領域R230には、住戸番号(部屋番号)を入力するための住戸番号入力欄C231、及び呼出ボタンB231が表示されている。
【0103】
住戸選択画面D23において住戸番号入力欄C231に住戸番号が入力された状態で呼出ボタンB231が操作(タップ)されると、これに伴って、表示部31に表示される画面が、
図8Dに示す発信中画面D24に遷移する。発信中画面D24は、
図8Dに示すように、住戸選択画面D23の住戸選択領域R230に代えて、通話状態領域R240を含んでいる。通話状態領域R240には、終了ボタンB241が表示されている。発信中画面D24が表示されると、情報端末3からインターホンシステム10における居室親機12に発信され、居室親機12と情報端末3とで通話可能な状態となる。つまり、情報端末3は、住戸番号入力欄C231に入力された住戸番号の住戸(専有部23)の居室親機12との間で、通話可能な状態となる。発信中画面D24において終了ボタンB241が操作(タップ)されると、これに伴って、情報端末3と居室親機12との間の通話が終了する。
【0104】
呼出先選択画面D22において「住戸」以外に対応する呼出先オブジェクトB221又はB223が操作(タップ)されると、表示部31に表示される画面が、住戸選択画面D23をスキップして、発信中画面D24に遷移する。
【0105】
(3.2.3)共用モニタ一覧画面
共用モニタ一覧画面D31は、特定動作として、集合施設2の共用部22を撮影したカメラ19の撮影画像の転送を実現するための画面である。すなわち、本実施形態では、管理人20向けの特定動作は、集合施設2の共用部22を撮影した撮影画像のインターホンシステム10からの送信を含んでいる。
【0106】
共用モニタ一覧画面D31は、
図9Aに示すように、棟選択画面D21の棟選択領域R210に代えて、閲覧選択領域R310を含んでいる。閲覧選択領域R310には、複数(
図9Aの例では4つ)の共用部オブジェクトB311~B314が表示されている。共用部オブジェクトB311~B314の各々は、カメラ19が設置されているいずれかの共用部22(ここでは一例として「ロビー」、「キッズルーム」、「駐車場」及び「ごみ収集場」)に対応付けられている。
【0107】
共用モニタ一覧画面D31において複数の共用部オブジェクトB311~B314のいずれかが操作(タップ)されると、これに伴って、表示部31に表示される画面が、
図9Bに示す閲覧画面D32に遷移する。閲覧画面D32は、
図9Bに示すように、共用モニタ一覧画面D31の閲覧選択領域R310に代えて、閲覧領域R320を含んでいる。閲覧領域R320には、表示窓W1及び戻るボタンB321が表示されている。このとき、表示窓W1には、共用モニタ一覧画面D31で操作された共用部オブジェクトB311~B314に対応する共用部22の撮影画像が表示される。
【0108】
すなわち、インターホンシステム10から共用部22の撮影画像が集合施設2の外部に送信されることによって、共用部22の撮影画像を、例えば、管理人20の所有する情報端末3にて閲覧することが可能である。例えば、インターホンシステム10が共用部22の撮影画像を情報端末3に転送することで、情報端末3にてリアルタイムで撮影画像を閲覧可能となる。あるいは、インターホンシステム10が、共用部22の撮影画像をサーバ装置(例えば遠隔制御システム100)にアップロードすることで、サーバ装置(例えば遠隔制御システム100)にアクセス可能な情報端末3にて撮影画像を閲覧可能となる。
【0109】
閲覧画面D32において戻るボタンB321が操作(タップ)されると、これに伴って、共用部22の撮影画像の表示を終了して、表示部31に表示される画面が、
図9Aに示す共用モニタ一覧画面D31に遷移する。
【0110】
(3.2.4)警報一覧画面
警報一覧画面D41は、特定動作として、管理人20向けの情報(管理情報)の転送を実現するための画面である。すなわち、本実施形態では、管理人20向けの特定動作は、インターホンシステム10から出力される管理人20向けの管理情報の表示を含んでいる。
【0111】
ここで、管理人20向けの管理情報には、専有部23に設置された火災感知器又はガス感知器等の感知器18の発報動作のように、管理対象である集合施設2の警報に関する情報を含んでいる。言い換えれば、本実施形態では、管理情報は、インターホンシステム10の警報動作に関する情報を含んでいる。特に、本実施形態では、過去の所定期間における1以上の警報動作に関する情報を、まとめて転送することが可能である。つまり、インターホンシステム10の警報動作に関する情報は、警報動作の履歴を含んでいる。
【0112】
警報一覧画面D41は、
図10Aに示すように、共用モニタ一覧画面D31の閲覧選択領域R310に代えて、警報領域R410を含んでいる。警報領域R410には、複数(
図10Aの例では4つ)の警報オブジェクトB411~B414が表示されている。警報オブジェクトB411~B414の各々は、警報動作に対応付けられている。警報オブジェクトB411~B414の各々は、例えば、「2019/06/30 20:11:33 1棟ロビー 火災発報」のように、対応する警報動作を特定する文字列(テキスト)を含んでいる。ここで、警報動作の履歴に相当する複数の警報オブジェクトB411~B414は、時系列に沿って並べて表示されることが好ましい。
【0113】
警報一覧画面D41において複数の警報オブジェクトB411~B414のいずれかが操作(タップ)されると、これに伴って、表示部31に表示される画面が、
図10Bに示す詳細画面D42に遷移する。詳細画面D42は、
図10Bに示すように、警報一覧画面D41の警報領域R410に代えて、詳細領域R420を含んでいる。詳細領域R420には、警報一覧画面D41で操作された警報オブジェクトB411~B414の警報動作の詳細が、例えば、文字列(テキスト)で表示される。
図10Bの例では、「2019/06/30 20:11:33 1棟ロビー 火災発報 復旧済み」のように、警報動作の現在の状況までもが、詳細領域R420では表示されている。
【0114】
(3.2.5)管理室解錠画面
管理室解錠画面D51は、特定動作として、管理室21の扉211の解錠を実現するための画面である。すなわち、本実施形態では、管理人20向けの特定動作は、管理対象(集合施設2)における管理室21の扉211の解錠及び開放の少なくとも一方を含んでいる。
【0115】
管理室解錠画面D51は、
図11Aに示すように、警報一覧画面D41の警報領域R410に代えて、解錠領域R510を含んでいる。解錠領域R510には、管理室解錠ボタンB511が表示されている。
【0116】
管理室解錠画面D51において管理室解錠ボタンB511が操作(タップ)されると、これに伴って、インターホンシステム10における管理室親機11を介して管理室21の扉211が解錠される。つまり、情報端末3から、管理室解錠ボタンB511に応じた操作信号Si1が遠隔制御システム100に送信される。これにより、遠隔制御システム100は、管理室21の扉211を解錠するための制御信号Si2を、インターホンシステム10に送信し、管理室21の扉211の解錠を実行する。
【0117】
さらに、管理室21の扉211が解錠されると、表示部31では、
図11Bに示すように、管理室解錠通知D52がポップアップ表示される。管理室解錠通知D52は、特定動作(管理室21の扉211の解錠)の実行結果を表す情報であって、
図11Bの例では「管理室を解錠しました。」との文字列を含んでいる。さらに、管理室解錠通知D52は、OKボタンB521を含んでおり、OKボタンB521が操作(タップ)されることで、表示部31に表示される画面は、管理室解錠画面D51から実行画面D1に遷移する。
【0118】
このように、本実施形態に係る画面表示方法は、インターホンシステム10による特定動作の実行結果を表示部31に表示する報告ステップを更に有している。すなわち、特定動作(管理室21の扉211の解錠)が実行されると、報告ステップにより管理室解錠通知D52が表示されることで、特定動作の実行結果が表示部31に表示されることになる。
【0119】
管理室21の扉211に代えて収納装置212の開放又は解錠についても、上述した管理室解錠画面D51と同様の画面で実現可能である。すなわち、本実施形態では、管理人20向けの特定動作は、管理対象(集合施設2)における管理室21の扉211及び収納装置212の少なくとも一方についての、解錠及び開放の少なくとも一方を含んでいる。
【0120】
(3.2.6)お知らせ種別選択画面
お知らせ種別選択画面D61は、特定動作として、複数台の居室親機12に対する一斉放送を実現するための画面である。すなわち、本実施形態では、管理人20向けの特定動作は、管理対象(集合施設2)における複数台の居室親機12に対する一斉放送を含んでいる。
【0121】
お知らせ種別選択画面D61は、
図12Aに示すように、管理室解錠画面D51の解錠領域R510に代えて、種別選択領域R610を含んでいる。種別選択領域R610には、複数(
図12Aの例では4つ)の放送オブジェクトB611~B614が表示されている。放送オブジェクトB611~B614の各々は、複数台の居室親機12に対する放送の種別(ここでは一例として「緊急放送」、「一般放送」、「録音放送」及び「管理メッセージ」)に対応付けられている。
【0122】
お知らせ種別選択画面D61において複数の放送オブジェクトB611~B614のいずれかが操作(タップ)されると、これに伴って、表示部31に表示される画面が、
図12Bに示す放送先選択画面D62に遷移する。放送先選択画面D62は、
図12Bに示すように、お知らせ種別選択画面D61の種別選択領域R610に代えて、放送先選択領域R620を含んでいる。放送先選択領域R620には、複数(
図12Bの例では3つ)の放送先オブジェクトB621~B623が表示されている。複数の放送先オブジェクトB621~B623は、全住戸、棟指定及びグループ指定にそれぞれ対応付けられている。
【0123】
放送先選択画面D62において複数の放送先オブジェクトB621~B623のうち「全住戸」に対応する放送先オブジェクトB621が操作(タップ)されると、これに伴って、表示部31に表示される画面が、
図12Cに示す放送中画面D63に遷移する。放送中画面D63は、
図12Cに示すように、放送先選択画面D62の放送先選択領域R620に代えて、放送状態領域R630を含んでいる。放送状態領域R630には、終了ボタンB631が表示されている。放送中画面D63が表示されると、情報端末3からインターホンシステム10における複数台の居室親機12に対して放送データが送信され、複数台の居室親機12に対して放送データが一斉に通知される。
【0124】
ここで、複数台の居室親機12に対して送信される放送データは、情報端末3に向けて管理人20が発したリアルタイムな音声データであってもよいし、録音された音声データであってもよいし、テキストデータであってもよい。放送中画面D63において終了ボタンB631が操作(タップ)されると、これに伴って、情報端末3と居室親機12との間の通信(放送)が終了する。
【0125】
(3.3)小括
以上説明した遷移後の画面(D11~D63)は、いずれも管理対象(集合施設2)の管理人20向けの特定動作を、インターホンシステム10に実行させるための画面である。すなわち、
図3に示す実行画面D1だけでなく、遷移後の画面D11~D63もまた、表示ステップにて表示部31に表示される「実行画面」に含まれる。
【0126】
そして、本実施形態に係る画面表示方法においては、実行画面D1(又はD11~D63)を表示中の情報端末3の操作部32に対する人(管理人20)の操作があれば、この操作に応じた何らかのリアクションが実行される。言い換えれば、表示ステップでは、実行画面を表示中の情報端末3の操作部32に対する人の操作に基づいて、実行画面として表示される画面の遷移と、インターホンシステム10の制御と、の少なくとも一方を実行する。これにより、特定動作をインターホンシステム10に実行させている。
【0127】
よって、本実施形態に係る画面表示方法によれば、管理人20は、管理対象である集合施設2の外部に存在する情報端末3を用いることで、実行画面D1上で管理対象(集合施設2)の管理業務を実行できる。そのため、管理人20は、管理対象である集合施設2の外に居ながらにして、情報端末3を用いることで、管理対象(集合施設2)の管理業務を行うことができる。結果的に、管理人20は、例えば、居室親機12を呼び出したりする特定動作を遠隔から行うことで、集合施設2の管理室21に待機する必要がなく、集合施設2の管理人20の負担の軽減を図ることができる。
【0128】
(4)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。実施形態1に係る画面表示方法と同様の機能は、遠隔制御システム100、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係るプログラムは、実施形態1に係る画面表示方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0129】
以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0130】
本開示におけるインターホンシステム10、遠隔制御システム100及び情報端末3は、例えば、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示におけるインターホンシステム10、遠隔制御システム100又は情報端末3としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-ProgrammableGate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0131】
また、インターホンシステム10、遠隔制御システム100又は情報端末3における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることはインターホンシステム10、遠隔制御システム100又は情報端末3に必須の構成ではない。インターホンシステム10、遠隔制御システム100又は情報端末3の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、インターホンシステム10、遠隔制御システム100又は情報端末3の少なくとも一部の機能は、クラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0132】
反対に、実施形態1において、複数の装置に分散されているインターホンシステム10、遠隔制御システム100又は情報端末3の少なくとも一部の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。例えば、遠隔制御システム100と情報端末3とに分散されている一部の機能が、全て情報端末3に集約されてもよく、この場合、遠隔制御システム100が省略可能である。
【0133】
また、画面表示方法の用途は複数の住戸を含む集合住宅に限らず、集合住宅以外の集合施設2に画面表示方法が適用されてもよい。例えば、店舗(テナント)、オフィス、福祉施設、教育施設、病院及び工場等の非住宅施設において、画面表示方法が適用されてもよい。
【0134】
また、情報端末3は、管理人20に携帯されるスマートフォンに限らず、例えば、タブレット端末等の携帯端末、又はパーソナルコンピュータ等で実現されてもよい。
【0135】
また、情報端末3は、インターホンシステム10を介さずに、管理室21の扉211、又はカメラ19等に接続される構成であってもよい。この場合、情報端末3は、管理室親機11を介さずに管理室21の扉211と通信し、扉211の開閉又は施解錠を制御することが可能である。また、情報端末3は、管理室親機11、ロビーインターホン13及び制御装置14を介さずにカメラ19と通信し、カメラ19で撮影された画像を表示することが可能である。
【0136】
また、情報端末3は、制御装置14に接続された外線アダプタを介して、インターホンシステム10に接続される構成であってもよい。この場合、情報端末3は、例えば、携帯電話網204(キャリア網)を介して外線アダプタに接続され、外線アダプタ経由で、インターホンシステム10のうち、例えば、管理室親機11、居室親機12、ロビーインターホン13又は制御装置14等に接続される。
【0137】
また、実施形態1では、画面表示方法が情報端末3のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)上において実現される例を示したが、この構成に限らない。すなわち、画面表示方法は、例えば、遠隔制御システム100等、情報端末3以外のコンピュータシステムのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)上において実現されてもよい。
【0138】
また、インターホンシステム10は、制御装置14にてネットワークNT1に接続されていてもよい。この場合、制御装置14は、例えば、ネットワークNT1を介して外部のサーバ(例えば、気象サーバ等)にアクセスし、外部のサーバから情報を取得可能である。このような構成においては、管理室親機11は、制御装置14経由でもネットワークNT1に接続可能になる。この場合、情報端末3は、ネットワークNT1を介して制御装置14と接続されることにより、通信アダプタ16を介さずとも、インターホンシステム10との間で情報の授受が可能である。よって、通信アダプタ16は適宜省略可能である。
【0139】
また、インターホンシステム10は、更に他の経路で情報端末3と通信可能に構成されていてもよい。例えば、インターホンシステム10に含まれる複数台の居室親機12の少なくとも1台が、ネットワークNT1に接続されることにより、インターホンシステム10は、居室親機12にて情報端末3との間で情報の授受が可能であってもよい。
【0140】
(実施形態2)
本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100は、情報端末3がインターホンシステム10からのトリガ信号を受けて実行画面を表示できる点で、実施形態1に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0141】
すなわち、本実施形態に係る画面表示方法では、例えば、ロビーインターホン13から管理室親機11の呼出しが行われた場合に、この呼出しを情報端末3に転送することが可能である。
【0142】
具体的には、管理室親機11の動作モードが「巡回モード」であるときに、ロビーインターホン13から管理室親機11の呼出しがあると、管理室親機11から遠隔制御システム100を経由して、情報端末3にトリガ信号が送信される。このトリガ信号を受けた情報端末3は、
図13Aに示すような着信画面D71を表示部31に表示する。着信画面D71は、一例として、ポップアップ表示される。着信画面D71には、例えば「[2丁目マンション]ロビー呼出着信」のように、少なくとも呼出し元のロビーインターホン13を特定するような文字列が表示される。
【0143】
着信画面D71が操作(タップ)されると、これに伴って、表示部31に表示される画面が、
図13Bに示す着信中画面D72に遷移する。着信中画面D72は、
図13Bに示すように、通話領域R721と、操作領域R722と、を含んでいる。通話領域R721は、例えば「2丁目マンション」、「ロビー着信中」のように、少なくとも呼出し元のロビーインターホン13を特定するような文字列が表示される。さらに、通話領域R721には、ロビーインターホン13の撮影部で撮影された来訪者の画像W2が表示される。操作領域R722には、通話ボタンB721、終了ボタンB722及び解錠ボタン723が表示される。
【0144】
着信中画面D72において、通話ボタンB721が操作(タップ)されると、これに伴って、ロビーインターホン13と情報端末3とで通話可能な状態となる。着信中画面D72において終了ボタンB722が操作(タップ)されると、これに伴って、ロビーインターホン13と情報端末3との間の通話が終了する。また、解錠ボタン723が操作(スワイプ)されると、これに伴って、インターホンシステム10におけるロビーインターホン13を介してロビー(共用部22)の扉221が解錠される。
【0145】
また、本実施形態に係る画面表示方法では、例えば、インターホンシステム10にて警報動作による発報があった場合に、この警報を情報端末3に移報することが可能である。
【0146】
例えば、管理対象である集合施設2のインターホンシステム10において、専有部23に設置された火災感知器又はガス感知器等の感知器18の発報があると、管理室親機11から遠隔制御システム100を経由して、情報端末3にトリガ信号が送信される。このトリガ信号を受けた情報端末3は、
図14Aに示すような警報通知画面D81を表示部31に表示する。このとき、情報端末3は、音声インタフェース33にて警報音を出力する。警報通知画面D81は、一例として、ポップアップ表示される。警報通知画面D81は、ヘッダ領域R811と、通知領域R812と、を含んでいる。ヘッダ領域R811は、例えば「2丁目マンション」のように、少なくとも発報元の管理対象(集合施設2)を特定するような文字列が表示される。通知領域R812には、例えば「1棟ロビー 火災発報」、「現地で状況を確認してください。」のように、少なくとも警報の内容を特定するような文字列が表示される。さらに、通知領域R812には、警報音停止ボタンB811が表示される。
【0147】
警報音停止ボタンB811が操作(タップ)されると、これに伴って、警報音が停止する。ここにおいて、警報音が停止する範囲は、警報の種類又は緊急度等に応じて異なる。例えば、通信異常、非常ボタンの押操作、防犯センサの発報、水漏れ等の軽い警報、緊急コール又は汎用警報等の場合は、情報端末3及び発報元のインターホンシステム10の両方において、警報音が停止する。一方、火災又はガス漏れ等による緊急度の高い警報の場合は、情報端末3からの警報音のみが停止し、発報元のインターホンシステム10においては、警報音は停止せず継続的に警報音が出力される。すなわち、本実施形態では、管理人20向けの特定動作は、インターホンシステム10の警報動作の解除、及び警報音の停止の少なくとも一方を含んでいる。ただし、警報の緊急度等によっては、情報端末3からの警報音のみを停止することもある。
【0148】
さらに、情報端末3からの警報音が停止すると、表示部31では、
図14Bに示すように、警報停止通知D82がポップアップ表示される。警報停止通知D82は、情報端末3からの警報音を停止したことを表す情報であって、
図14Bの例では「警報音を停止しました。現地の警報音は停止できません。」との文字列を含んでいる。
【0149】
さらに、警報停止通知D82は、OKボタンB821を含んでおり、OKボタンB821が操作(タップ)されることで、表示部31に表示される画面が、
図14Cに示す指南画面D83に遷移する。指南画面D83は、
図14Cに示すように、警報通知画面D81の通知領域R812に代えて、説明領域R830を含んでいる。説明領域R830には、発報元のインターホンシステム10における警報音の停止方法が説明図付きで表示されている。
【0150】
以上説明した画面(D71~D83)は、いずれも管理対象(集合施設2)の管理人20向けの特定動作を、インターホンシステム10に実行させるための画面である。すなわち、
図3に示す実行画面D1だけでなく、画面D71~D83もまた、表示ステップにて表示部31に表示される「実行画面」に含まれる。このように、本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100によれば、情報端末3がインターホンシステム10からのトリガ信号を受けて実行画面を表示できる。
【0151】
以上説明したように、呼出し又は警報等をインターホンシステム10から情報端末3に転送(移報を含む)する機能を、「転送機能」ともいう。つまり、本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100は、例えば、ロビーインターホン13からの管理室親機11の呼出し、及び感知器18での発報等を、情報端末3に転送する転送機能を有している。しかも、管理室親機11の呼出しに関しては、例えば、着信画面D71が操作に伴って、実行画面としての着信中画面D72を表示部31に表示させることで、呼出しへの対応に必要な様々な特定動作を、インターホンシステム10に実行させることが可能となる。ここで、呼出しへの対応に必要な特定動作は、通話、解錠、並びにカメラ19で撮影された共用部22の撮影画像を表示する機能等を含んでいる。よって、本実施形態に係る画面表示方法によれば、管理人20は、管理対象である集合施設2の敷地外に居ながらにして、例えば、転送された呼出しへの対応をしたり、転送された警報への対応をしたりすることができる。
【0152】
また、実施形態2では、ロビーインターホン13からの管理室親機11の呼出しを例示したが、この例に限らず、例えば、居室親機12等、ロビーインターホン13以外からの管理室親機11の呼出しを転送機能により、情報端末3に転送してもよい。この場合であっても、画面表示方法は、実行画面としての着信中画面D72を表示部31に表示させることで、呼出しへの対応に必要な様々な特定動作を、インターホンシステム10に実行させることが可能となる。つまり、管理人20は、管理対象である集合施設2の敷地外に居ながらにして、管理室親機11に対する居室親機12からの呼出しへの対応をすることも可能となる。
【0153】
また、管理室親機11の動作モードが「勤務外モード」にあれば、例えば、居室親機12若しくはロビーインターホン13からの呼出し、又はインターホンシステム10にて警報動作による発報があったときの警報は、管理センタへ転送されてもよい。つまり、この場合、呼出し又は発報があったとしても、呼出し又は警報は、転送機能によって管理センタに転送されるので、情報端末3において着信画面D71又は警報通知画面D81は表示されない。呼出し又は警報の転送は、例えば、インターホンシステム10の管理室親機11若しくは制御装置14、遠隔制御システム100又は情報端末3にて実行される。また、呼出し又は警報の転送先は、管理センタに限らず、管理センタ以外の登録された転送先であってもよく、例えば、情報端末3とは別の、スマートフォン若しくはタブレット端末等の携帯端末、又はパーソナルコンピュータ等の端末であってもよい。さらに、転送機能に代えて又は加えて、管理室親機11の動作モードが「勤務外モード」にある場合に、情報端末3に通知がこない着信拒否設定、又は情報端末3での履歴確認ができてもよい。
【0154】
実施形態2で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
【0155】
(実施形態3)
本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100は、
図15に示すように、情報端末3の表示部31に表示される実行画面D1の構成が、実施形態1に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0156】
すなわち、本実施形態に係る画面表示方法では、情報端末3でのアプリケーションソフトの起動後、ログイン画面D100(
図4A参照)、及び選択画面D200(
図4B参照)を経て、
図15に示すような実行画面D1が表示部31に表示される。この実行画面D1においては、実施形態1で説明した6つの業務オブジェクトB31~B36に加えて、2つの業務オブジェクトB37,B38が、第3領域R3に表示されている。
【0157】
業務オブジェクトB37,B38の各々は、管理対象(集合施設2)の管理人20向けのいずれかの特定動作に対応付けられている。業務オブジェクトB37,B38の各々は、対応する特定動作を特定するための特定情報を含み、一例として、対応する特定動作を特定する文字列(テキスト)を特定情報として含んでいる。業務オブジェクトB37であれば「記録管理」という文字列、業務オブジェクトB38であれば「スケジュール管理」という文字列を、それぞれ特定情報として含んでいる。また、本実施形態では、実行画面D1は、第1領域R1に設定ボタンB39を含んでいる。設定ボタンB39には「設定」という文字列が表示されている。
【0158】
ここで、実行画面D1において、業務オブジェクトB37が操作されると、表示部31に表示される画面は、実行画面D1から、
図16Aに示す、記録管理画面D91に遷移する。
【0159】
記録管理画面D91は、特定動作として、管理人20向けの情報(管理情報)の転送を実現するための画面である。すなわち、本実施形態では、管理人20向けの特定動作は、インターホンシステム10から出力される管理人20向けの管理情報の表示を含んでいる。
【0160】
記録管理画面D91は、選択領域R910を含んでいる。選択領域R910には、複数(
図16Aの例では2つ)の選択オブジェクトB911,B912が表示されている。複数の選択オブジェクトB911,B912は、「来客留守録」及び管理室21にそれぞれ対応付けられている。ここでいう「来客留守録」は、共用部22(ロビー等)、管理室21、専有部23のいずれかからの通話が録音(及び録画)されたデータを意味する。
【0161】
記録管理画面D91において複数の選択オブジェクトB911,B912のうち「来客留守録」に対応する選択オブジェクトB911が操作(タップ)されると、これに伴って、表示部31に表示される画面が、
図16Bに示す留守録選択画面D92に遷移する。留守録選択画面D92は、記録管理画面D91の選択領域R910に代えて、留守録選択領域R920を含んでいる。留守録選択領域R920には、複数(
図16Bの例では4つ)の留守録オブジェクトB921~B924が表示されている。留守録オブジェクトB921~B924の各々は、例えば、「2019/07/21 16:01:15」のように、対応する留守録を特定する文字列(テキスト)を含んでいる。ここで、留守録の履歴に相当する複数の留守録オブジェクトB921~B924は、時系列に沿って並べて表示されることが好ましい。
【0162】
留守録選択画面D92において複数の留守録オブジェクトB921~B924のいずれかが操作(タップ)されると、これに伴って、表示部31に表示される画面が、
図16Cに示す再生画面D93に遷移する。再生画面D93は、テキスト領域R931及び映像領域R932を含んでいる。テキスト領域R931には、留守録選択画面D92で操作された留守録オブジェクトB921~B924に対応する留守録の情報が、例えば、文字列(テキスト)で表示される。映像領域R932には、留守録選択画面D92で操作された留守録オブジェクトB921~B924に対応する留守録の内容、つまり、録画された映像が表示される。再生画面D93においては、留守録の音声が再生される。
【0163】
さらに、留守録選択画面D92及び再生画面D93においては、例えば「ロビー」、「管理室」、「101号室」のように、少なくとも呼出し元を特定するような文字列が表示されることが好ましい。
【0164】
また、実行画面D1において、業務オブジェクトB38が操作されると、表示部31に表示される画面は、実行画面D1から、
図17に示す、スケジュール管理画面D94に遷移する。
【0165】
スケジュール管理画面D94は、特定動作として、管理人20向けのスケジュール管理を実現するための画面である。すなわち、本実施形態では、管理人20向けの特定動作は、管理人20向けのスケジュール管理を含んでいる。
【0166】
スケジュール管理画面D94は、スケジュール領域R941を含んでいる。スケジュール領域R941には、管理対象(集合施設2)において共通のイベントスケジュール、及び管理人20の個人業務のスケジュール等が表示されている。スケジュール領域R941には、これらのスケジュールが、一例として、カレンダー形式で日ごとに表示される。スケジュール管理画面D94において、スケジュール領域R941内のオブジェクトが操作(タップ)されると、これに伴って、スケジュールの追加、削除又は変更等が可能になる。具体的には、スケジュール領域R941内の、ある日付のオブジェクトが操作(タップ)されると、これに伴って、この日付のスケジュールの追加、削除又は変更等が可能になる。
【0167】
また、実行画面D1において、設定ボタンB39が操作(タップ)されると、表示部31に表示される画面は、実行画面D1から、
図18Aに示す、設定画面D901に遷移する。
【0168】
設定画面D901は、特定動作として、管理人20向けの各種の設定動作を実現するための画面である。すなわち、本実施形態では、管理人20向けの特定動作は、管理人20向けの各種の設定動作を含んでいる。
【0169】
設定画面D901は、設定選択領域R901を含んでいる。設定選択領域R901には、複数(
図18Aの例では5つ)の設定オブジェクトB951~B955が表示されている。複数の設定オブジェクトB951~B955は、「年・月・日設定」、「時刻設定」、「暗証番号設定」、「連続解錠設定」及び「住戸グループ設定」にそれぞれ対応付けられている。このうち、「暗証番号設定」は、ロビー(共用部22)の扉221を解錠するための暗証番号を設定するモードである。つまり、「暗証番号設定」にて設定された暗証番号が、例えば、インターホンシステム10におけるロビーインターホン13で入力されることによって、ロビー(共用部22)の扉221が解錠される。
【0170】
設定画面D901において複数の設定オブジェクトB951~B955のうち「暗証番号設定」に対応する設定オブジェクトB953が操作(タップ)されると、表示部31に表示される画面が、
図18Bに示すレコード選択画面D902に遷移する。レコード選択画面D902は、設定画面D901の設定選択領域R901に代えて、レコード選択領域R902を含んでいる。レコード選択領域R902には、複数(
図18Bの例では3つ)のレコードオブジェクトB961~B963が表示されている。レコードオブジェクトB961~B963の各々は、例えば、「暗証番号1」、「暗証番号2」、「暗証番号3」のように、対応するレコードを特定する文字列(テキスト)を含んでいる。
【0171】
レコード選択領域R902において複数のレコードオブジェクトB961~B963のいずれかが操作(タップ)されると、これに伴って、表示部31に表示される画面が、
図18Cに示す登録画面D903に遷移する。登録画面D903は、選択されたレコードに暗証番号を設定するための画面であって、登録領域R903を含んでいる。登録領域R903は、暗証番号を入力するための番号入力欄C901、及び決定ボタンB903を表示する領域である。さらに、本実施形態では、登録領域R903には、対象日付を入力するための日付入力欄C902、開始時間を入力するための開始時間入力欄C903、及び終了時間を入力するための終了時間入力欄C904が含まれている。これにより、暗証番号の有効期間、つまり、暗証番号にてロビー(共用部22)の扉221を解錠できる、有効期間を、対象日付の開始時間から終了時間までの間に制限することができる。すなわち、ここで設定される暗証番号は、ワンタイムパスワードのように、一時的に、利用可能な暗証番号となる。
【0172】
本実施形態に係る画面表示方法によれば、
図18Dに示すように、情報端末3は、登録画面D903において、番号入力欄C901への暗証番号の入力、更に日付入力欄C902、開始時間入力欄C903及び終了時間入力欄C904への入力を受け付ける。決定ボタンB903が操作(タップ)されるまでは、登録画面D903が表示されて暗証番号等の入力受付けが継続する。決定ボタンB903が操作(タップ)されると、番号入力欄C901に入力された暗証番号が、選択中のレコード(
図18Dの例では「暗証番号設定3」)に登録される。
【0173】
また、登録画面D903において、暗証番号の通知先の情報(例えば、メールアドレス等)の入力欄を設け、登録された連絡先に暗証番号が通知(送信)されるようにしてもよい。また、暗証番号の通知先の情報の入力欄は、登録画面D903とは別の画面に設けられてもよい。
【0174】
以上説明した画面(D91~D94,D901~D903)は、いずれも管理対象(集合施設2)の管理人20向けの特定動作を、インターホンシステム10に実行させるための画面である。すなわち、
図3に示す実行画面D1だけでなく、画面D91~D94,D901~D903もまた、表示ステップにて表示部31に表示される「実行画面」に含まれる。このように、本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100によれば、実施形態1で説明した場合に比べて、対応可能な特定動作の種類が多くなる。
【0175】
実施形態3で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1又は実施形態2で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
【0176】
(実施形態4)
本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100は、
図19に示すように、情報端末3の表示部31に表示される実行画面D1の構成が、実施形態3に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100と相違する。以下、実施形態3と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0177】
すなわち、本実施形態に係る画面表示方法では、情報端末3でのアプリケーションソフトの起動後、ログイン画面D100(
図4A参照)、及び選択画面D200(
図4B参照)を経て、
図19に示すような実行画面D1が表示部31に表示される。この実行画面D1においては、実施形態3で説明した8つの業務オブジェクトB31~B38に加えて、1つの業務オブジェクトB40が、第3領域R3に表示されている。
【0178】
業務オブジェクトB40は、管理対象(集合施設2)の管理人20向けのいずれかの特定動作に対応付けられている。業務オブジェクトB40は、対応する特定動作を特定するための特定情報を含み、一例として、対応する特定動作を特定する文字列(テキスト)を特定情報として含んでいる。業務オブジェクトB40は「設備異常」という文字列を、特定情報として含んでいる。
【0179】
業務オブジェクトB40に対応する特定動作は、管理対象(集合施設2)の設備に関する「設備監視」の動作である。管理対象の設備の例としては、ポンプ、受電設備、浄化槽、エレベータ、給水設備及び立体駐車場等がある。これらの設備には、各々の状態を検知するための設備センサが付設されている。設備センサは、設備の状態として、設備が故障する前に兆候として出現する設備の異常を少なくとも検知する。設備センサの検知結果は、インターホンシステム10の制御装置14を介して、遠隔制御システム100に送信される。これにより、管理対象(集合施設2)の設備の状態(設備の異常等)は、遠隔制御システム100を介して情報端末3で閲覧することができ、管理人20においては、設備の遠隔監視が可能となる。言い換えれば、遠隔制御システム100は、「設備監視」という特定動作を実現するための設備監視システムを構成する。
【0180】
ここで、実行画面D1において、業務オブジェクトB40が操作されると、表示部31に表示される画面は、実行画面D1から、
図20Aに示す、設備監視画面D711に遷移する。
【0181】
設備監視画面D711は、特定動作として、管理人20向けの各種の設備の監視に係る動作を実現するための画面である。すなわち、本実施形態では、管理人20向けの特定動作は、管理人20向けの各種の設備の監視に係る動作を含んでいる。
【0182】
設備監視画面D711は、設備選択領域R711を含んでいる。設備選択領域R711には、複数(
図20Aの例では7つ)の設備オブジェクトB711~B717が表示されている。複数の設備オブジェクトB711~B717は、「ポンプ」、「受電設備」、「浄化槽」、「エレベータ」、「給水設備」、「立体駐車場」及び「受電設備」にそれぞれ対応付けられている。
【0183】
設備監視画面D711において複数の設備オブジェクトB711~B717のうち「ポンプ」に対応する設備オブジェクトB711が操作(タップ)されると、表示部31に表示される画面が、
図20Bに示す設備画面D712に遷移する。設備画面D712は、選択された設備(ここでは「ポンプ」)に対応する情報を確認するための画面であって、確認領域R712を含んでいる。確認領域R712は、メーカを確認するためのメーカ欄C711、品番を確認するための品番欄C712、取説情報を確認するための取説欄C713、修復履歴を確認するための履歴欄C714及び決定ボタンB718を表示する領域である。メーカ欄C711、品番欄C712、取説欄C713及び履歴欄C714は、メーカ及び品番等の入力にも用いられる。これにより、設備(ここでは「ポンプ」)に関連する情報の確認及び入力が可能となる。
【0184】
同様に、設備監視画面D711において複数の設備オブジェクトB711~B717のうち「エレベータ」に対応する設備オブジェクトB714が操作(タップ)されると、表示部31に表示される画面が、エレベータの設備画面に遷移する。エレベータの設備画面では、設備としての「エレベータ」に関連する情報の確認及び入力が可能となる。
【0185】
また、「設備監視」の特定動作によれば、上述したような通常時の設備の状態を監視するだけでなく、異常発生時の設備の状態を監視することも可能である。具体的には、本実施形態に係る画面表示方法では、実施形態2で説明した警報通知画面D81と同様に、例えば、設備の異常が検知された場合に、この異常を情報端末3に移報することが可能である。
【0186】
例えば、管理対象である集合施設2において、いずれかの設備で異常が発生すると、インターホンシステム10から遠隔制御システム100を経由して、情報端末3にトリガ信号が送信される。このトリガ信号を受けた情報端末3は、
図21Aに示すような異常通知画面D84を表示部31に表示する。異常通知画面D84は、一例として、ポップアップ表示される。異常通知画面D84は、ヘッダ領域R841と、通知領域R842と、を含んでいる。ヘッダ領域R841は、例えば「2丁目マンション」のように、少なくとも発報元の管理対象(集合施設2)を特定するような文字列が表示される。通知領域R842には、例えば「ポンプ 異常検知」、「現地で状況を確認してください。」のように、少なくとも異常の内容を特定するような文字列が表示される。さらに、通知領域R842には、警報音停止ボタンB841が表示される。
【0187】
警報音停止ボタンB841が操作(タップ)されると、これに伴って、警報音が停止する。さらに、情報端末3からの警報音が停止すると、表示部31では、
図21Bに示すように、警報停止通知D85がポップアップ表示される。警報停止通知D85は、情報端末3からの警報音を停止したことを表す情報であって、
図21Bの例では「警報音を停止しました。現地の警報音は停止できません。」との文字列を含んでいる。
【0188】
さらに、警報停止通知D85は、OKボタンB851を含んでおり、OKボタンB851が操作(タップ)されることで、表示部31に表示される画面が、
図21Cに示す指南画面D86に遷移する。指南画面D86は、
図21Cに示すように、異常通知画面D84の通知領域R842に代えて、説明領域R860を含んでいる。説明領域R860には、発報元のインターホンシステム10における警報音の停止方法が説明図付きで表示されている。
【0189】
以上説明した画面(D711~D712,D84~D86)は、いずれも管理対象(集合施設2)の管理人20向けの特定動作を、インターホンシステム10に実行させるための画面である。すなわち、
図3に示す実行画面D1だけでなく、画面D711~D712,D84~D86もまた、表示ステップにて表示部31に表示される「実行画面」に含まれる。このように、本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100によれば、実施形態3で説明した場合に比べて、対応可能な特定動作の種類が多くなる。
【0190】
実施形態4で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1ないし実施形態3で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
【0191】
(実施形態5)
本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100は、
図22A及び
図22Bに示すように、スケジュールに連動して、管理室親機11の動作モードが切り替わる点で、実施形態2に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100と相違する。以下、実施形態2と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0192】
すなわち、本実施形態に係る画面表示方法では、モード切替画面D11(
図7A参照)で管理室親機11の動作モードを変更するための操作がされなくても、スケジュールに応じて、管理室親機11の動作モードが自動的に切り替わる。ここで、管理室親機11の動作モードが連動するスケジュールは、例えば、スケジュール管理画面D94(
図17参照)にて管理される管理人20向けのスケジュールであって、特に、管理人20の個人業務のスケジュールである。より詳細には、スケジュール管理画面D94にて管理される管理人20の個人業務のスケジュールは、例えば、管理人20の勤怠に関する勤怠情報を含んでいる。ここでいう「勤怠」は、管理人20ごとの勤務シフト(勤務時間割)を含み、一例として、出勤日、出勤時刻、退勤時刻、宿直/明番、又は出勤/欠勤(休み)等の情報を含む。そのため、現在時刻がある管理人20の退勤時刻になれば、スケジュール上では、この管理人20の勤怠情報は「勤務外」を表す状態となる。
【0193】
そして、本実施形態に係る画面表示方法では、スケジュールに連動して、管理室親機11の動作モードが切り替わるので、例えば、スケジュール上での管理人20の勤怠情報に連動して、管理室親機11の動作モードが自動的に切り替わる。基本的には、
図22Aに示すように、スケジュール上で管理人20が勤務中の時間帯には、管理室親機11の動作モードは「在室モード」又は「巡回モード」となる。一方、
図22Bに示すように、スケジュール上で管理人20が勤務外の時間帯には、管理室親機11の動作モードは「勤務外モード」となる。例えば、上述のように現在時刻がある管理人20の退勤時刻になれば、管理室親機11の動作モードは、「在室モード」又は「巡回モード」から「勤務外モード」に自動的に切り替わる。つまり、スケジュール上で、ある管理人20の勤怠情報が「勤務外」を表す状態になると、スケジュールに連動して、この管理人20による管理対象(集合施設2)の管理室親機11の動作モードは「勤務外モード」に切り替わる。ここで、管理人20による管理対象(集合施設2)は、ログイン画面D100で入力されたユーザIDによって特定される。
【0194】
また、本実施形態においても、実施形態1と同様に、モード切替画面D11での管理室親機11の動作モードの変更は可能である。そのため、管理室親機11の動作モードは、スケジュールに連動して自動的に変更されるだけでなく、モード切替画面D11での操作によって手動での変更も可能である。
【0195】
ところで、本実施形態では、スケジュールに連動するのは、管理室親機11の動作モードだけでなく、
図22A及び
図22Bに示すように、呼出し又は警報等の転送機能の設定についても、スケジュールに連動する。すなわち、本実施形態では、管理室親機11の動作モードと、呼出し又は警報等の転送機能の設定との両方が、スケジュールに連動して切り替わる。
【0196】
ここでいう「転送機能」は、実施形態2で説明したように、呼出し又は警報等をインターホンシステム10から情報端末3に転送(移報を含む)する機能である。つまり、本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100は、例えば、ロビーインターホン13又は居室親機12からの管理室親機11の呼出し、及び感知器18での発報等を、情報端末3に転送する転送機能を有している。そして、本実施形態では、このような転送機能の設定に関しても、スケジュールに連動して自動的に切り替わることになる。呼出し又は警報等の転送は、例えば、インターホンシステム10の管理室親機11若しくは制御装置14、遠隔制御システム100又は情報端末3にて実行される。
【0197】
ここでいう「転送機能の設定」は、転送機能に関連する様々な設定条件を含み、例えば、転送機能の有効/無効、転送の対象となる呼出し若しくは警報等の種類、又は転送時の着信画面D71、警報通知画面D81若しくは警報音の態様等を含んでいる。転送機能が「有効」であれば、
図22Aに示すように、インターホンシステム10から情報端末3への呼出し又は警報等の転送が実行される。一方、転送機能が「無効」であれば、
図22Bに示すように、インターホンシステム10から情報端末3への呼出し又は警報等の転送は実行されない。また、転送の対象となる呼出し又は警報等の種類としては、例えば、ロビーインターホン13からの呼出し、居室親機12からの呼出し、又は各種の警報等がある。警報には、上述したように、火災又はガス漏れ等による緊急度の高い警報だけでなく、通信異常、非常ボタンの押操作、防犯センサの発報、水漏れ等の軽い警報、緊急コール又は汎用警報等、様々な種類の警報がある。
【0198】
例えば、転送機能の有効/無効が、スケジュールに連動して切り替わる場合、基本的には、スケジュール上で管理人20が勤務中の時間帯には、転送機能は「有効」となるのに対し、スケジュール上で管理人20が勤務外の時間帯には、転送機能は「無効」となる。一例として、上述のように現在時刻がある管理人20の退勤時刻になれば、転送機能の設定は「有効」から「無効」に自動的に切り替わる。つまり、スケジュール上で、ある管理人20の勤怠情報が「勤務外」を表す状態になると、スケジュールに連動して、この管理人20が携帯する情報端末3に対する呼出し又は警報等の転送機能は「無効」となる。転送機能が「無効」であれば、情報端末3への呼出し又は警報等の転送は行われないので、管理人20においては、「勤務外」に情報端末3へ転送される呼出し又は警報への対応をする必要が無い。
【0199】
したがって、管理人20にとっては、管理対象である集合施設2の敷地外からでも、呼出し又は警報への対応をすることができながらも、「勤務外」の状態までも、呼出し又は警報への対応等を強いられることがない。その結果、転送機能があることで管理人20に係る負担が過度に大きくなることを、抑制しやすい。
【0200】
また、本実施形態では、転送機能が「無効」である場合において、
図22Bに示すように、情報端末3に代えて、管理センタ4に対して、インターホンシステム10から呼出し又は警報等の転送が行われる。管理センタ4は、管理会社等のコールセンタであって、厳密には、呼出し又は警報等の転送先は、管理センタ4に設置されている管理端末41である。すなわち、転送機能が「無効」であれば、居室親機12若しくはロビーインターホン13からの呼出し、又はインターホンシステム10にて警報動作による発報があったときの警報は、管理センタ4(の管理端末41)へ転送されることになる。つまり、転送機能が「無効」であれば、実施形態2で説明した管理室親機11の動作モードが「勤務外モード」にある場合と同様に、呼出し又は警報等の転送先は情報端末3ではなく管理センタ4(の管理端末41)になる。
【0201】
これにより、管理人20に係る負担が過度に大きくなることを抑制しながらも、管理人20の勤務外であっても、管理センタ4のオペレータ42にて呼出し又は警報等への対応が可能となり、管理対象の利用者(入居者及び来訪者等)の利便性が向上する。例えば、管理センタ4のオペレータ42が24時間対応可能であれば、インターホンシステム10から呼出し又は警報等が、情報端末3又は管理センタ4に転送されることで、常時、呼出し又は警報等への対応が可能となる。
【0202】
ただし、管理センタ4への転送される呼出し又は警報等は、何かしら制限されることが好ましい。つまり、全ての呼出し又は警報等がインターホンシステム10から管理センタ4に転送されるのではなく、インターホンシステム10で発生した呼出し又は警報等のうちの特定の呼出し又は警報等のみが、管理センタ4に転送されることが好ましい。管理センタ4への転送の対象となる呼出し又は警報等は、例えば、呼出し又は警報等の種類によって規定される。
【0203】
一例として、各種の呼出し及び各種の警報のうち、警報のみ、呼出しのみ、又は、一部の呼出し若しくは警報のみが、インターホンシステム10から管理センタ4に転送される。例えば、管理センタ4への転送の対象が、呼出し及び警報のうちの警報のみである場合、
図22Bに示すように、インターホンシステム10で呼出し及び警報が発生しても、警報のみが管理センタ4に転送されることになる。つまり、管理センタ4への転送の対象が警報のみである場合、転送機能が「無効」のときにインターホンシステム10で呼出しが発生しても、呼出しは情報端末3と管理センタ4とのいずれにも転送されない。一方、管理センタ4への転送の対象が警報のみである場合、転送機能が「無効」のときにインターホンシステム10で警報が発生すると、警報は、情報端末3には転送されず、管理センタ4にのみ転送される。
【0204】
これにより、全ての呼出し又は警報等が管理センタ4に転送される場合に比較して管理センタ4への転送に係る通信量を低減しつつ、例えば、緊急度又は重要度が高い呼出し又は警報については、管理センタ4で対応可能となる。管理センタ4への転送の対象となる呼出し又は警報等は、任意に設定可能であってもよい。
【0205】
また、管理対象である集合施設2においては、呼出し又は警報等の転送先が情報端末3であるか管理センタ4であるかを区別可能であることが好ましい。例えば、居室親機12又はロビーインターホン13において、管理室親機11の動作モードに連動して、呼出し又は警報の通知先が管理人20であるか管理センタ4であるかを表す通知先の表示が行われる。つまり、管理室親機11の動作モードが「勤務外モード」以外(「在室モード」又は「巡回モード」)であれば、呼出し又は警報等の通知先が管理人20であることが、居室親機12又はロビーインターホン13にて表示される。一方、管理室親機11の動作モードが「勤務外モード」であれば、呼出し又は警報等の通知先が管理センタ4であることが、居室親機12又はロビーインターホン13にて表示される。管理人20の勤務時間帯が不変である場合には、シール又は銘鈑等に、管理人20の勤務時間帯に併せて、この勤務時間帯であれば管理人20が対応可能である旨が表記されていてもよい。
【0206】
さらに、インターホンシステム10で発生した呼出し又は警報等のうちの特定の呼出し又は警報等のみが、管理センタ4に転送される場合、管理センタ4への転送の対象となる特定の呼出し又は警報等についても、通知先の表示に併せて、表示されること好ましい。例えば、管理センタ4への転送の対象が、呼出し及び警報のうちの警報のみである場合、居室親機12又はロビーインターホン13にて、警報のみが管理センタ4に転送されることが、利用者(入居者又は来訪者等)に通知される。言い換えれば、管理室親機11の動作モードが「勤務外モード」であれば、呼出しの転送は実行されないことが、利用者(入居者又は来訪者等)に通知されることになる。
【0207】
ここにおいて、管理センタ4に設置されている管理端末41は、パーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータシステムにて実現される。管理端末41は、専用のアプリケーションソフト(プログラム)をインストールし、このアプリケーションソフトを起動することにより、管理端末41として機能する。
【0208】
また、管理対象である集合施設2のフロントマンが存在する場合には、フロントマンが使用するパーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータシステムが、管理端末41として用いられてもよい。この場合、インターホンシステム10で発生した呼出し又は警報等は、管理センタ4に代えて、フロントマンが使用する管理端末41に転送されることになる。
【0209】
ところで、本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100では、上述した情報端末3又は管理端末41のユーザに対して、アカウントが発行される。本開示でいう「アカウント」は、情報端末3又は管理端末41のユーザである管理人20、オペレータ42又はフロントマン等に付与される権利であって、少なくとも画面表示方法及び遠隔制御システム100を利用するための権利である。つまり、管理人20、オペレータ42又はフロントマン等のユーザは、アカウントが発行されて初めて、情報端末3又は管理端末41を用いて画面表示方法及び遠隔制御システム100を利用可能となる。
【0210】
特に、画面表示方法及び遠隔制御システム100は、管理対象である集合施設2の管理に用いられるところ、管理対象(集合施設2)ごとにアクセス権限を持ったアカウントが発行される。つまり、ある管理対象(集合施設2)の管理に際しては、管理人20、オペレータ42又はフロントマン等のユーザは、この管理対象のアクセス権限を持つアカウントを有している必要がある。よって、管理対象に設置されているインターホンシステム10へのアクセス権限を持つアカウントが付与されることで、管理人20、オペレータ42又はフロントマン等のユーザは、画面表示方法及び遠隔制御システム100を利用して管理対象を管理可となる。
【0211】
アカウントには、上位のアカウント、及び上位のアカウントの配下となる下位のアカウントを含む、複数種類(2種類以上)のアカウントがある。本実施形態では一例として、アカウントは、最上位層となる「親アカウント」、親アカウントの下位層となる「子アカウント」、及び子アカウントの下位層となる「孫アカウント」のように、3層構造をなす3種類のアカウントを含んでいる。つまり、親アカウントの配下に子アカウントが位置し、子アカウントの配下に孫アカウントが位置する。言い換えれば、孫アカウントは子アカウントに支配され、子アカウントは親アカウントに支配される。
【0212】
ここで、親アカウントは、親アカウントの配下の子アカウントのアクセス権限を設定する機能を有する。つまり、ある管理対象のアクセス権限を持つ親アカウントであれば、配下の子アカウントに対して、同一の管理対象のアクセス権限を付与することが可能である。子アカウントは、子アカウントの配下の孫アカウントのアクセス権限を設定する機能を有する。つまり、ある管理対象のアクセス権限を持つ子アカウントであれば、配下の孫アカウントに対して、同一の管理対象のアクセス権限を付与することが可能である。このように、上位のアカウント、及び上位のアカウントの配下となる下位のアカウントを含む、複数種類のアカウントが存在する場合、管理対象のアクセス権限を持つ上位のアカウントは、同管理対象のアクセス権限を下位のアカウントに設定できる。
【0213】
また、本実施形態では、アカウントの種類ごと又はアカウントごとに、利用権限を設定することも可能である。ここでいう「利用権限」は、例えば、転送機能及び掲示板等、画面表示方法及び遠隔制御システム100の各種機能を利用するための権限を意味する。一例として、利用権限は、親アカウント、子アカウント及び孫アカウントといった、アカウントの種類ごとに設定可能である。さらに、利用権限は、転送機能又は掲示板等、機能ごとに設定可能である。利用権限を設定する権限は、全てのアカウントが持っていてもよいし、特定のアカウントのみが持っていてもよい。本実施形態では一例として、少なくとも子アカウントが、全種類のアカウントについての利用権限を設定する権限を持つこととする。
【0214】
図23A~
図23Cは、ある管理対象(ここでは「2丁目マンション」)についての、アカウントの発行(設定)、及び利用権限の設定の様子を示す概念図である。ここでは、最上位層となる「親アカウント」は管理会社(管理センタ4の親会社)に付与され、「子アカウント」は管理センタ4(コールセンタ)又はフロントマン(フロント)に付与され、「孫アカウント」は管理人20に付与されることを想定する。
【0215】
まず、新規の管理対象についてのアカウントを発行する場合、画面表示方法は、例えば、
図23Aに示すようなアカウント設定画面A110を、管理会社の情報端末に表示する。アカウント設定画面A110は、親アカウントを発行するための画面である。管理会社のオペレータは、アカウント設定画面A110上で、第1欄A111にて管理対象、第2欄A112にてユーザID、第3欄A113にてパスワードをそれぞれ入力し、登録ボタンA114を操作する。これにより、管理センタ4を統括する管理会社(親会社)に対して、管理対象である「2丁目マンション」の親アカウントが発行される。
【0216】
次に、親アカウントにて、配下の子アカウントのアクセス権限を設定する場合、画面表示方法は、例えば、
図23Bに示すようなアカウント設定画面A120を、管理会社の情報端末に表示する。アカウント設定画面A120は、子アカウントを発行するための画面である。管理会社のオペレータは、親アカウントでログインした状態で、アカウント設定画面A120を呼び出す。管理会社のオペレータは、アカウント設定画面A120上で、第1欄A121及び第2欄A122の各々にて、子アカウントを付与する管理センタ4(コールセンタ)を入力する。さらに、管理会社のオペレータは、第3欄A123及び第4欄A124の各々にて、子アカウントを付与するフロントマン(フロント)を入力し、登録ボタンA125を操作する。これにより、管理センタ4及びフロントマンに対して、管理対象である「2丁目マンション」の子アカウントが発行される。言い換えれば、管理対象である「2丁目マンション」のアクセス権限を持つ親アカウントは、同じ管理対象(2丁目マンション)のアクセス権限を子アカウントに設定する。
【0217】
次に、子アカウントにて、配下の孫アカウントのアクセス権限、及びアカウントの種類ごとの利用権限を設定する場合、画面表示方法は、例えば、
図23Cに示すようなアカウント設定画面A130を、フロントマンの情報端末に表示する。アカウント設定画面A130は、孫アカウントを発行するための画面である。フロントマンは、子アカウントでログインした状態で、アカウント設定画面A130を呼び出す。フロントマンは、アカウント設定画面A130上で、第1欄A131及び第2欄A132の各々にて、孫アカウントを付与する管理人20(の情報端末3)を入力する。さらに、フロントマンは、第3欄A133にて、アカウントの種類ごとに、転送機能の利用権限を入力し、登録ボタンA134を操作する。
図23Cの例では、転送機能のうち、呼出し及び警報の各々の転送について、管理人20が勤務中の時間帯(日中)と管理人20が勤務外の時間帯(夜間)とに分けて、利用権限を設定可能である。これにより、管理人20に対して、管理対象である「2丁目マンション」の孫アカウントが発行され、かつアカウントの種類ごとに利用権限が設定される。言い換えれば、管理対象である「2丁目マンション」のアクセス権限を持つ子アカウントは、同じ管理対象(2丁目マンション)のアクセス権限を孫アカウントに設定し、かつアカウントの種類ごとに利用権限を設定する。
【0218】
さらに、例えば、親アカウント等の特定のアカウントでは、アクセス権限を持つ管理対象に関連して、いずかのアカウント(親アカウント、子アカウント又は孫アカウント)にて実行された特定動作の履歴を、操作ログとして閲覧可能である。一例として、警報一覧画面D41(
図10A参照)のように、孫アカウントである管理人20向けの情報(管理情報)の転送の履歴を、操作ログとして閲覧可能である。また、例えば、管理室解錠画面D51(
図11A参照)で孫アカウントである管理人20にて行われた、管理室21の扉211の解錠操作の履歴についても、操作ログとして閲覧可能である。このように、画面表示方法を用いた特定動作の履歴を操作ログとして残すことで、画面表示方法を用いて管理人20が行った業務の管理(誤操作等の解析)が可能となる。
【0219】
また、実施形態5の変形例として、管理室親機11の動作モードに関係なく、呼出し又は警報等の転送機能の設定が切り替わってもよい。すなわち、実施形態5では、管理室親機11の動作モードと、呼出し又は警報等の転送機能の設定との両方が、スケジュールに連動して切り替わる。これに対して、管理室親機11の動作モードと、呼出し又は警報等の転送機能の設定とのうち、転送機能の設定のみが、スケジュールに連動して切り替わってもよい。
【0220】
また、実施形態5の他の変形例として、スケジュールに関係なく、呼出し又は警報等の転送機能の設定が切り替わってもよい。すなわち、呼出し又は警報等の転送機能の設定は、スケジュールではなく、管理室親機11の動作モードに連動して、切り替わってもよい。この場合、スケジュールに連動して、管理室親機11の動作モードが切り替わることも必須ではなく、管理室親機11の動作モードは、モード切替画面D11での操作、又は、管理室親機11に対する直接的な操作によって切り替わってもよい。つまり、管理室親機11の動作モードは、管理人20等によって手動で切り替えられてもよい。
【0221】
また、実施形態5の更に他の変形例として、モード切替画面D11にて管理室親機11の動作モードが変更可能であることは、必須ではない。つまり、実施形態5においては、管理室親機11の動作モードの変更を実現するためのモード切替画面D11は、表示されなくてもよい。
【0222】
実施形態5で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1ないし実施形態4で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
【0223】
(実施形態6)
本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100は、
図24A及び
図24Bに示すように、収納装置212に収納される鍵K1を管理する鍵管理機能を有する点で、実施形態1に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0224】
図24Aは、収納装置212に収納されている鍵K1を業者等の来訪者50に貸し出す際の流れを模式的に表す説明図である。
図24Bは、情報端末3の表示部31に表示される、鍵管理機能に係る通知画面D1001の一例を示す説明図である。
【0225】
すなわち、収納装置212は、管理対象(集合施設2)における所定の錠を解錠するための鍵K1を複数収納する、キーボックスである。そして、画面表示方法によれば、管理人20は、情報端末3を用いて集合施設2の遠隔から、収納装置212の開閉又は施解錠を制御することが可能である。したがって、画面表示方法によれば、
図24Aに示すように、管理人20が、業者等の来訪者50の来訪時に、情報端末3を用いて集合施設2の遠隔から収納装置212を開けることで、来訪者50が収納装置212から鍵K1を持ち出すことが可能になる。要するに、業者等の来訪者50の来訪の通知を受けた管理人20は、情報端末3を用いて収納装置212を開けることにより、収納装置212内の鍵K1を来訪者50に貸し出すことが可能となる。
【0226】
ここで、本実施形態に係る画像表示方法では、鍵管理機能として、少なくとも収納装置212内に鍵K1があるか否かによって、収納装置212に収納される鍵K1の持出し状況を検知可能である。つまり、画像表示方法によれば、収納装置212における鍵K1を収納するためのスペースが「鍵あり」から「空き」になることをもって鍵K1の「持出し」を検知し、このスペースが「空き」から「鍵あり」になることをもって鍵K1の「返却」を検知する。持ち出されている鍵K1の持出し状況は「持出し中」となる。具体的には、画像表示方法は、例えば、鍵K1に付された電子タグ若しくは二次元コード等の識別子を読み取る、又は、カメラ若しくは重量センサ等で収納装置212内の鍵K1の収納状態を判断する等の手段で、鍵K1の持出し状況を管理する。これにより、管理人20は、例えば、情報端末3にて、鍵K1の現在の持出し状況を確認(閲覧)することが可能である。特に、収納装置212に複数の鍵K1が収納される場合には、画像表示方法は、これら複数の鍵K1を区別して、それぞれの鍵K1の持ち出し状況を管理することが好ましい。
【0227】
本実施形態に係る画像表示方法は、このような鍵K1の持ち出し状況の検知結果を、鍵K1の貸出履歴として記録し、貸出履歴を出力可能とする。そのため、管理人20は、例えば、情報端末3にて、鍵K1の現在の持出し状況だけでなく、鍵K1の貸出履歴を確認(閲覧)することが可能である。
【0228】
また、本実施形態に係る画像表示方法では、管理室21等に設置されたカメラ51にて、収納装置212から鍵K1を持ち出す、又は収納装置212に鍵K1を返却する人(来訪者50等)を撮影可能である。カメラ51は、例えば、鍵K1の持出し又は返却が検知されたことをトリガにして撮影を開始してもよいし、常時撮影してもよい。撮影された鍵K1を持ち出す又は返却する人(来訪者50等)の画像は、例えば、鍵K1の貸出履歴に含めて記録され、出力可能となる。
【0229】
本実施形態では一例として、情報端末3において、鍵K1の貸出履歴の閲覧だけでなく、
図24Bに例示するような鍵管理機能に係る通知画面D1001により、鍵K1の持出し状況に応じた各種の通知も行われる。通知画面D1001は、例えば、鍵K1の持出し又は返却が検知されたことをトリガにして表示される「プッシュ通知」である。通知画面D1001は、
図24Bに示すように、管理室解錠画面D51(
図11A参照)の解錠領域R510に代えて、鍵管理領域R1001を含んでいる。鍵管理領域R1001には、確認ボタンB1001が表示されている。
【0230】
つまり、鍵K1の持出しが検知されると、まず
図24Bの左側の通知画面D1001のように、鍵管理領域R1001に「鍵の持ち出しがありました」等の鍵K1の持出し状況を特定するような文字列が表示される。この通知画面D1001において、確認ボタンB1001が操作(タップ)されると、これに伴って、
図24Bの左側の通知画面D1001のように、鍵管理領域R1001に鍵K1を持ち出す人(来訪者50)の画像が表示される。この通知画面D1001において、確認ボタンB1001が操作(タップ)されると、通知画面D1001の表示が終了する。したがって、管理人20においては、情報端末3に表示される通知画面D1001において、鍵K1の持出し状況をリアルタイムで知ることができ、鍵K1を持ち出す人についても画像で把握することができる。
図24Bでは、鍵K1の持出し時の通知画面D1001を例示するが、鍵K1の返却時においても、同様の通知画面が情報端末3に表示されることが好ましい。
【0231】
さらに、本実施形態に係る画像表示方法は、鍵K1が所定の制限時間以上にわたり持ち出されている場合に、その旨を管理人20に通知する機能を更に有している。つまり、画像表示方法では、例えば、鍵K1の持出しが検知されてから、所定時間が経過しても、鍵K1の返却が検知されない場合に、その旨を情報端末3にプッシュ通知で通知する。これにより、管理人20は、例えば、鍵K1の貸出履歴から鍵K1を持ち出した人(来訪者50等)を特定し、この人に対して、鍵K1の返却を促す等の措置をとりやすくなる。ここで、画像表示方法は、情報端末3にて、鍵K1を持ち出した人(来訪者50等)に対して連絡をとる手段を管理人20に提供してもよい。
【0232】
以上説明した画面(D1001)は、いずれも管理対象(集合施設2)の管理人20向けの特定動作を、インターホンシステム10に実行させるための画面である。すなわち、
図3に示す実行画面D1だけでなく、画面D1001もまた、表示ステップにて表示部31に表示される「実行画面」に含まれる。このように、本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100によれば、実施形態1で説明した場合に比べて、対応可能な特定動作の種類が多くなる。
【0233】
また、実施形態6の変形例として、鍵K1を収納する収納装置212において、暗証番号が入力されることで、収納装置212の開閉又は施解錠が行われてもよい。この場合、暗証番号には有効期間、つまり、暗証番号にて収納装置212の開閉又は施解錠可能な期間が定められていることが好ましい。つまり、収納装置212の開閉又は施解錠のための暗証番号は、ワンタイムパスワードのように、一時的に、利用可能な暗証番号となる。
【0234】
本変形例では、画像表示方法は、例えば、業者等の来訪者50が所有する携帯端末等の来訪者端末に対して、暗証番号(ワンタイムパスワード)を送信する。暗証番号は、管理人20の情報端末3から来訪者端末に送信されてもよい。これにより、来訪者50は、暗証番号を用いて収納装置212を開けることが可能となり、鍵K1の持出し又は返却が可能となる。また、本変形例においては、インターホンシステム10で暗証番号が使用されたことを、鍵の持出し状況の検知に用いてもよい。つまり、ある来訪者50に発行した暗証番号(ワンタイムパスワード)が使用されたことをもって、この来訪者50による鍵K1の「持出し」又は「返却」を検知することができる。もちろん、暗証番号に代えて、二次元コード等、来訪者端末で表示可能なコードを利用して収納装置212を開けてもよい。
【0235】
実施形態6で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1ないし実施形態5で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
【0236】
(実施形態7)
本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100は、
図25A及び
図25Bに示すように、住戸グループ設定の機能を有する点で、実施形態3に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100と相違する。以下、実施形態3と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0237】
設定画面D901(
図18A参照)において、「住戸グループ設定」に対応する設定オブジェクトB955が操作(タップ)されると、表示部31に表示される画面が、
図25Aに示す住戸グループ選択画面D1011に遷移する。住戸グループ選択画面D1011は、設定画面D901の設定選択領域R901に代えて、グループ選択領域R1011を含んでいる。グループ選択領域R1011には、複数(
図25Aの例では8つ)のグループオブジェクトB1011~B1018が表示されている。グループオブジェクトB1011~B1018の各々は、例えば、「グループ1」、「グループ2」、「グループ3」のように、対応するグループを特定する文字列(テキスト)を含んでいる。
【0238】
グループ選択領域R1011において複数のグループオブジェクトB1011~B1018のいずれかが操作(タップ)されると、これに伴って、表示部31に表示される画面が、
図25Bに示す住戸グループ設定画面D1012に遷移する。住戸グループ設定画面D1012は、選択されたグループに住戸(専有部23)を設定するための画面であって、住戸設定領域R1012を含んでいる。住戸設定領域R1012は、グループに属する住戸番号(部屋番号)の一覧を表示する一覧表示欄C1012、住戸番号を入力するための番号入力欄C1013、追加ボタンB1021及び決定ボタンB1022を表示する領域である。
【0239】
本実施形態に係る画面表示方法によれば、情報端末3は、住戸グループ設定画面D1012において、番号入力欄C1013への住戸番号の入力を受け付ける。番号入力欄C1013に住戸番号が入力された状態で追加ボタンB1021が操作(タップ)されると、番号入力欄C1013に入力されている住戸番号が一覧表示欄C1012に追加される。決定ボタンB1022が操作(タップ)されるまでは、住戸グループ設定画面D1012が表示されて部屋番号等の入力受付けが継続する。決定ボタンB1022が操作(タップ)されると、その時点で一覧表示欄C1012に表示されている部屋番号が、選択中のグループ(
図25Bの例では「グループ1」)に設定される。
【0240】
このようにして、複数の住戸(専有部23)を1つのグループとして設定することにより、同一のグループに属する複数の住戸においては、例えば、複数台の居室親機12間での通話等が可能となる。また、同一のグループに属する複数の住戸に対しては、「一般放送」、「録音放送」及び「管理メッセージ」等の放送をまとめて実施することも可能である。すなわち、同一のグループに属する複数の住戸については、住戸グループとしてのサービスの提供が可能となる。
【0241】
以上説明した画面(D1011,D1012)は、いずれも管理対象(集合施設2)の管理人20向けの特定動作を、インターホンシステム10に実行させるための画面である。すなわち、
図3に示す実行画面D1だけでなく、画面D1011,D1012もまた、表示ステップにて表示部31に表示される「実行画面」に含まれる。このように、本実施形態に係る画面表示方法及び遠隔制御システム100によれば、実施形態3で説明した場合に比べて、対応可能な特定動作の種類が多くなる。
【0242】
実施形態7で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1ないし実施形態6で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
【0243】
(実施形態8)
本実施形態に係る遠隔制御システム100は、
図26に示すように、他システム5と連携することにより画面表示方法を具現化する点で、実施形態1に係る遠隔制御システム100と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0244】
本開示でいう「他システム5」は、遠隔制御システム100とは別のシステムであって、例えば、システムの運用主体(管理主体)が遠隔制御システム100とは別である。つまり、遠隔制御システム100の運用をA社が行う場合、他システム5はB社の運用に係るシステムである。他システム5は、ネットワークNT1に接続されている。この場合、遠隔制御システム100は、情報端末3から直接的に指示を受けて、特定動作をインターホンシステム10に実行させるのではなく、他システム5が情報端末3から受け付けた指示に従って、特定動作をインターホンシステム10に実行させる。
【0245】
本実施形態では一例として、遠隔制御システム100は、API(Application Programming Interface)を有している。遠隔制御システム100は、他システム5からネットワークNT1を介してAPIが呼び出されることにより、管理人20向けの特定動作をインターホンシステム10に実行させるための機能を、他システム5に提供する。このように、遠隔制御システム100は、他システム5と連携して、特定動作を情報端末3で実行するための画面表示方法を提供する。
【0246】
すなわち、本実施形態に係る遠隔制御システム100は、管理人20向けの特定動作をインターホンシステム10に実行させるための情報を出力する集合施設側出力部と、他システム5から情報の入力を受ける他システム側入力部と、を備えている。遠隔制御システム100は、他システム側入力部に対して、特定の入力情報が入力されると、特定の入力情報に対応した特定動作を実行させるための情報を集合施設側出力部から出力する。他システム5は、情報端末3の操作を受けて、遠隔制御システム100の他システム側入力部に、特定の入力情報を出力する。ここで、他システム側入力部は、特定の入力情報を受けると、管理人20向けの特定動作をインターホンシステム10に実行させるための情報を集合施設側出力部から出力するように、予め定義されている。他システム側入力部は、例えば、APIにて実現される。
【0247】
実施形態8の変形例として、他システム5における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは必須の構成ではなく、他システム5の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、他システム5の少なくとも一部の機能は、クラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。反対に、他システム5の全ての機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。
【0248】
実施形態8で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1ないし実施形態7で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
【0249】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る画面表示方法は、情報端末(3)で用いられる方法であって、表示ステップを有する。情報端末(3)は、管理対象である集合施設(2)に導入されているインターホンシステム(10)との間で情報の授受が可能で、かつ表示部(31)を有する。表示ステップは、実行画面(D1)を、表示部(31)に表示するステップである。実行画面(D1)は、管理対象の管理人(20)向けの特定動作をインターホンシステム(10)に実行させるための画面である。
【0250】
この態様によれば、情報端末(3)には、管理人(20)向けの特定動作をインターホンシステム(10)に実行させるための実行画面(D1)が表示される。これにより、管理人(20)においては、情報端末(3)に表示される実行画面(D1)上で、管理対象である集合施設(2)の管理業務に係る特定動作をインターホンシステム(10)に実行させることができる。したがって、管理人(20)は、例えば、居室親機(12)を呼び出したりする特定動作を遠隔から行うことで、集合施設(2)の管理室(21)に待機する必要がなく、集合施設(2)の管理人(20)の負担の軽減を図ることができる。
【0251】
第2の態様に係る画面表示方法は、第1の態様において、表示ステップでは、実行画面(D1)を表示中の情報端末(3)の操作部(32)に対する人の操作に基づいて、以下のようにして、特定動作をインターホンシステム(10)に実行させる。つまり、実行画面(D1)として表示される画面の遷移と、インターホンシステム(10)の制御と、の少なくとも一方を実行することによって、特定動作をインターホンシステム(10)に実行させる。
【0252】
この態様によれば、実行画面(D1)を表示中の情報端末(3)の操作部(32)が管理人(20)の操作を受け付けるので、インタラクティブに特定動作を実行させることができる。
【0253】
第3の態様に係る画面表示方法は、第1又は2の態様において、選択ステップを更に有する。選択ステップは、選択画面(D200)を、表示部(31)に表示するステップである。選択画面(D200)は、複数の集合施設(2)と1つの集合施設(2)に含まれる複数の棟との少なくとも一方からなる複数の選択候補の中から、管理対象とする集合施設(2)又は棟を選択させるための画面である。
【0254】
この態様によれば、管理人(20)の管理対象となる集合施設(2)又は棟が複数ある場合でも、いずれかの管理対象を選択することができる。
【0255】
第4の態様に係る画面表示方法は、第3の態様において、管理人(20)を認証するための認証ステップを更に有する。選択ステップでは、複数の選択候補を、認証ステップで認証された管理人(20)に対応する選択候補に絞り込んで選択画面(D200)を表示する。
【0256】
この態様によれば、管理人(20)に対応する選択候補が自動的に絞り込まれるので、管理対象の選択が比較的容易になる。
【0257】
第5の態様に係る画面表示方法は、第1~4のいずれかの態様において、報告ステップを更に有する。報告ステップは、インターホンシステム(10)による特定動作の実行結果を表示部(31)に表示するステップである。
【0258】
この態様によれば、インターホンシステム(10)による特定動作の実行結果の報告を受けることができるので、より確実に管理業務を実施できる。
【0259】
第6の態様に係る画面表示方法では、第1~5のいずれかの態様において、特定動作は、インターホンシステム(10)における居室親機(12)の呼出しを含む。
【0260】
この態様によれば、管理人(20)は遠隔からでも居室親機(12)の呼出しが可能となる。
【0261】
第7の態様に係る画面表示方法では、第1~6のいずれかの態様において、特定動作は、管理対象における管理室(21)の扉(211)及び収納装置(212)の少なくとも一方についての解錠及び開放の少なくとも一方を含む。収納装置(212)は、管理対象における所定の錠を解錠するための鍵を収納する。
【0262】
この態様によれば、管理人(20)は遠隔からでも管理室(21)の扉(211)及び/又は収納装置(212)の解錠及び開放が可能となる。
【0263】
第8の態様に係る画面表示方法では、第1~7のいずれかの態様において、特定動作は、インターホンシステム(10)の警報動作の解除、及び警報音の停止の少なくとも一方を含む。
【0264】
この態様によれば、管理人(20)は遠隔からでもインターホンシステム(10)の警報動作の解除、及び警報音の停止が可能となる。
【0265】
第9の態様に係る画面表示方法では、第1~8のいずれかの態様において、特定動作は、インターホンシステム(10)における管理室親機(11)の動作モードの変更を含む。
【0266】
この態様によれば、管理人(20)は遠隔からでも管理室親機(11)の動作モードの変更が可能となる。
【0267】
第10の態様に係る画面表示方法では、第1~9のいずれかの態様において、特定動作は、集合施設(2)の共用部(22)を撮影した撮影画像のインターホンシステム(10)からの送信を含む。
【0268】
この態様によれば、管理人(20)は遠隔からでも共用部(22)の撮影画像を閲覧可能となる。
【0269】
第11の態様に係る画面表示方法では、第1~10のいずれかの態様において、特定動作は、インターホンシステム(10)から出力される管理人(20)向けの管理情報の表示を含む。
【0270】
この態様によれば、管理人(20)は遠隔からでも管理情報の確認が可能となる。
【0271】
第12の態様に係る画面表示方法では、第11の態様において、管理情報は、インターホンシステム(10)の警報動作に関する情報を含む。
【0272】
この態様によれば、管理人(20)は遠隔からでもインターホンシステム(10)の警報動作の確認が可能となる。
【0273】
第13の態様に係る画面表示方法では、第12の態様において、インターホンシステム(10)の警報動作に関する情報は、警報動作の履歴を含む。
【0274】
この態様によれば、管理人(20)は遠隔からでもインターホンシステム(10)の警報動作の履歴の確認が可能となる。
【0275】
第14の態様に係るプログラムは、第1~13のいずれかの態様に係る画面表示方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0276】
この態様によれば、管理人(20)は、例えば、居室親機(12)を呼び出したりする特定動作を遠隔から行うことで、集合施設(2)の管理室(21)に待機する必要がなく、集合施設(2)の管理人(20)の負担の軽減を図ることができる。
【0277】
第15の態様に係る遠隔制御システム(100)は、管理対象である集合施設(2)に導入されているインターホンシステム(10)との間で情報の授受が可能なシステムである。遠隔制御システム(100)は、取得部(101)と、出力部(102)と、を備える。取得部(101)は、管理対象の管理人(20)向けの特定動作をインターホンシステム(10)に実行させるための操作信号(Si1)を、管理人(20)が携帯する情報端末(3)から取得する。出力部(102)は、操作信号に基づいて、インターホンシステム(10)に特定動作を実行させるための制御信号(Si2)を出力する。
【0278】
この態様によれば、管理人(20)は、例えば、居室親機(12)を呼び出したりする特定動作を遠隔から行うことで、集合施設(2)の管理室(21)に待機する必要がなく、集合施設(2)の管理人(20)の負担の軽減を図ることができる。
【0279】
上記態様に限らず、実施形態1及び実施形態2に係る画面表示方法の種々の構成(変形例を含む)は、プログラム又は遠隔制御システム(100)にて具現化可能である。
【0280】
第2~13の態様に係る構成については、画面表示方法に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0281】
2 集合施設
3 情報端末
10 インターホンシステム
11 管理室親機
12 居室親機
20 管理人
21 管理室
22 共用部
31 表示部
32 操作部
100 遠隔制御システム
101 取得部
102 出力部
211 扉
212 収納装置
D1 実行画面
D200 選択画面
Si1 操作信号
Si2 制御信号