(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-04
(45)【発行日】2024-07-12
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/338 20190101AFI20240705BHJP
H02P 29/00 20160101ALI20240705BHJP
【FI】
G06F16/338
H02P29/00
(21)【出願番号】P 2020053344
(22)【出願日】2020-03-24
【審査請求日】2023-01-06
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 虎
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健一
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-171780(JP,A)
【文献】特開2003-195925(JP,A)
【文献】特開2015-087853(JP,A)
【文献】特表2011-504079(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
H02P 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のプロセッサにより実行される情報処理方法であって、
少なくともモータを駆動する駆動装置で参照されるパラメータ
を含む入力情報を受け付ける入力受付ステップと、
前記入力受付ステップにて受け付けた前記入力情報に基づいて、前記パラメータに関連する前記駆動装置にて有効な説明を含む第1説明情報と、前記パラメータに紐付いており、前記パラメータとは異なる他パラメータに関連する前記駆動装置にて有効な説明を含む第2説明情報と
、をデータベースから抽出する抽出ステップと、
前記第1説明情報及び前記第2説明情報からなる情報を表示する画面を出力する出力ステップと、を有する、
情報処理方法。
【請求項2】
前記入力受付ステップは、前記駆動装置の品番に関する入力を更に受け付けるステップを含み、
前記出力ステップは、前記入力受付ステップにて受け付けた前記品番に基づいて、前記第1説明情報及び前記第2説明情報を出力するステップである、
請求項1記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記出力ステップは、前記第1説明情報の少なくとも一部として、前記パラメータ自体を説明する情報を出力するステップを含む、
請求項1又は2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記入力受付ステップは、前記パラメータ及び前記他パラメータの各々に設定される設定値の入力を更に受け付けるステップを含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記出力ステップは、前記入力受付ステップにて入力された前記設定値と、前記設定値が設定されたパラメータと、を含む設定情報を前記駆動装置に更に出力するステップを含む、
請求項4記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記入力受付ステップは、前記パラメータ及び前記他パラメータの各々について、適用可能な複数の設定値から選択されることにより、前記設定値の入力を受け付ける、
請求項4又は5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
1以上のプロセッサに、
請求項1~6のいずれか1項に記載の情報処理方法を実行させる、
プログラム。
【請求項8】
少なくともモータを駆動する駆動装置で参照されるパラメータを含む入力情報を受け付ける入力受付部と、
前記入力受付部にて受け付けた前記入力情報に基づいて、前記パラメータに関連する前記駆動装置にて有効な説明を含む第1説明情報と、前記パラメータに紐付いており、前記パラメータとは異なる他パラメータに関連する前記駆動装置にて有効な説明を含む第2説明情報と、をデータベースから抽出する抽出部と、
前記第1説明情報及び前記第2説明情報からなる情報を表示する画面を出力する出力部と、を備える、
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムに関する。より詳細には、本開示は、モータの駆動装置で参照されるパラメータについての処理を実行する情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、部品説明書の作成支援方法が開示されている。この方法では、製造物のマニュアルを作成するために、そのマニュアルの章別、段落別、部品別等の項目別に定められた項目別インデックスデータを、製造物の仕様に応じて決定する。一方、インデックスデータと対応するように流用元原稿を原稿データベースにて検索し、項目別インデックスデータと関連するグループ別原稿データとを互いに対応付けた状態でマニュアル原稿データとして表示画面に表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、モータを駆動する駆動装置を利用する際のユーザの利便性を向上することのできる情報処理方法、プログラム、及び情報処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様に係る情報処理方法は、1以上のプロセッサにより実行される。前記情報処理方法は、入力受付ステップと、抽出ステップと、出力ステップと、を有する。前記入力受付ステップは、少なくともモータを駆動する駆動装置で参照されるパラメータを含む入力情報を受け付けるステップである。前記抽出ステップは、前記入力受付ステップにて受け付けた前記入力情報に基づいて、第1説明情報と、第2説明情報と、をデータベースから抽出するステップである。前記第1説明情報は、前記パラメータに関連する前記駆動装置にて有効な説明を含む。前記第2説明情報は、前記パラメータに紐付いており、前記パラメータとは異なる他パラメータに関連する前記駆動装置にて有効な説明を含む。前記出力ステップは、前記第1説明情報及び前記第2説明情報からなる情報を表示する画面を出力するステップである。
【0007】
本開示の一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の情報処理方法を実行させる。
【0008】
本開示の一態様に係る情報処理システムは、入力受付部と、抽出部と、出力部と、を備える。前記入力受付部は、少なくともモータを駆動する駆動装置で参照されるパラメータを含む入力情報を受け付ける。前記抽出部は、前記入力受付部にて受け付けた前記入力情報に基づいて、第1説明情報と、第2説明情報と、をデータベースから抽出する。前記第1説明情報は、前記パラメータに関連する前記駆動装置にて有効な説明を含む。前記第2説明情報は、前記パラメータに紐付いており、前記パラメータとは異なる他パラメータに関連する前記駆動装置にて有効な説明を含む。前記出力部は、前記第1説明情報及び前記第2説明情報からなる情報を表示する画面を出力する。
【発明の効果】
【0009】
本開示は、モータを駆動する駆動装置を利用する際のユーザの利便性を向上することができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態に係る情報処理システムの概要を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、同上の情報処理システムによる動作の一例を示す概念図である。
【
図3】
図3は、同上の情報処理システムによる動作の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、本開示の一実施形態の変形例に係る情報処理システムの概要を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、同上の情報処理システムによる動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(1)概要
本実施形態に係る情報処理方法は、
図1に示すようなモータM1を駆動する駆動装置A1で参照されるパラメータについての処理を実行する方法である。モータM1は、例えばACサーボモータである。駆動装置A1は、例えばACサーボドライバ(サーボアンプ)である。モータM1と、駆動装置A1とは、サーボシステム(サーボ機構)10を構成している。
【0012】
駆動装置A1は、上位コントローラB1からの指令信号に含まれる目標値に基づいて制御量を生成し、生成した制御量を含む制御信号をモータM1に与えることで、モータM1を制御する。これにより、モータM1に接続された制御対象である負荷L1が制御される。目標値及び制御量は、モータM1の位置(回転角度)、速度(回転速度)、又はトルク等である。また、駆動装置A1は、例えばモータM1とは別に設けられたエンコーダ等の検出器による検出結果に基づいて、モータM1をフィードバック制御する。
【0013】
ここで、サーボシステム10の制御対象である負荷L1は、ユーザごとに異なっている。また、同じ負荷L1であっても、サーボシステム10による制御態様は、ユーザごとに固有の態様となり得る。そこで、ユーザは、例えばパーソナルコンピュータ等の情報端末にて専用のアプリケーションを実行することにより、駆動装置A1で参照されるパラメータを、ユーザの所望する制御態様に応じて設定することになる。パラメータは、一例として、モータM1の制御モード、モータM1のゲインの調整値、モータM1の出力トルクの制限値、又はモータM1の保護機能等である。
【0014】
本開示でいう「パラメータを設定する」とは、パラメータに設定値を入力することをいう。例えば、モータM1の制御モードに関するパラメータについて、設定値として「1」を入力すれば、駆動装置A1はモータM1を速度制御モードで制御し、設定値として「2」を入力すれば、駆動装置A1はモータM1をトルク制御モードで制御することになる。
【0015】
ユーザは、基本的に、駆動装置A1にて使用したい機能がある場合、この駆動装置A1のマニュアルを閲覧する。そして、ユーザは、マニュアルにおいて使用したい機能を説明するページを閲覧しながら、この機能に対応するパラメータを設定する。ところで、ユーザが任意の機能を使用する場合、この機能だけでなく、この機能に関連する他機能についてもパラメータ(他パラメータ)を設定しなければならない場合が有り得る。しかしながら、この他機能についての説明は、ユーザが使用したい機能を説明するページには併記されていないことがある。このため、ユーザは、他機能についての説明が記載されたページを新たに探さなければならず、手間が掛かるという問題が生じ得る。また、場合によっては、ユーザは、他機能の存在を知ることなく駆動装置A1を使用する可能性があり、この場合、ユーザが駆動装置A1を適切に使用できないという問題が生じ得る。
【0016】
そこで、本実施形態では、以下に示す情報処理方法により、上記の問題の解消を図っている。情報処理方法は、入力受付ステップS1(
図3参照)と、出力ステップS5(
図3参照)と、を有している。
【0017】
入力受付ステップS1は、少なくともモータM1を駆動する駆動装置A1で参照されるパラメータに紐付いた入力情報を受け付けるステップである。本開示でいう「入力情報」は、例えばパーソナルコンピュータのキーボード等の入力装置を用いてユーザにより入力された情報である。また、入力情報は、パラメータのみならず、パラメータに直接的又は間接的に紐付いた情報であってもよい。
【0018】
出力ステップS5は、第1説明情報と、第2説明情報と、を出力するステップである。本実施形態では、出力ステップS5は、第1説明情報及び第2説明情報を表示部3(
図1参照)に表示させることで、第1説明情報及び第2説明情報を出力する。第1説明情報及び第2説明情報は、いずれも文章だけでなく、図面、表、又はグラフ等を含んでいてもよい。
【0019】
第1説明情報は、パラメータに関連する駆動装置A1にて有効な説明を含んでいる。例えば、第1説明情報には、パラメータ自体の説明の他に、パラメータの設定値を入力することでどのような機能が駆動装置A1にて発揮されるかの説明が含まれる。第2説明情報は、パラメータに紐付いており、パラメータとは異なる他パラメータに関連する駆動装置A1にて有効な説明を含んでいる。つまり、他パラメータは、ユーザが入力したパラメータとは異なるパラメータである。第2説明情報には、他パラメータ自体の説明の他に、他パラメータの設定値を入力することでどのような他機能が駆動装置A1にて発揮されるかの説明が含まれる。
【0020】
上述のように、本実施形態では、ユーザは、参照したいパラメータに関連する説明だけでなく、このパラメータに紐付いた他パラメータに関連する説明を、他パラメータについて入力することなく閲覧することが可能である。
【0021】
例えば、ユーザが駆動装置A1の機能の一つである「速度制御」について知りたいと考え、「速度制御」に関連するパラメータを入力情報として入力した、と仮定する。この場合、表示部3には、パラメータに関連する説明として「速度制御」の説明を含む第1説明情報が表示される。さらに、この場合、表示部3には、他パラメータに関連する説明として「アラーム機能」の説明を含む第2説明情報が表示される。「速度制御」を利用する際に、所定の速度を超えた場合にアラームを鳴らす等の「アラーム機能」を併せて利用することが想定されるからである。
【0022】
したがって、本実施形態では、ユーザは、他機能についての説明が記載されたページを新たに探す必要がなく、手間が掛かりにくい。また、ユーザは、他機能の存在を知らない場合でも、第2説明情報を閲覧することで他機能についての他パラメータを設定することができるので、ユーザが駆動装置A1を適切に使用しやすい。このように、本実施形態では、モータM1を駆動する駆動装置A1を利用する際のユーザの利便性を向上することができる、という利点がある。
【0023】
(2)詳細
以下、本実施形態の情報処理方法を実現するための情報処理システム100について
図1を参照して詳しく説明する。情報処理システム100は、
図1に示すように、入力受付部1と、出力部2と、を備えている。また、情報処理システム100には、表示部3及びデータベース4が接続されている。情報処理システム100は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。そのため、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、情報処理システム100として機能する。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0024】
表示部3は、例えば液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。表示部3は、入力受付部1にて入力情報が受け付けられる前においては、入力情報を入力するための入力画面31を表示する。また、表示部3は、入力受付部1にて入力情報が受け付けられた後においては、出力部2から出力される第1説明情報及び第2説明情報を含む出力画面を表示する。
【0025】
データベース4は、複数のマニュアル40に関するデータが格納されている。各マニュアルは、駆動装置A1の製品番号又はシリーズ番号ごとに固有のデータである。したがって、例えば製品番号「M1」に対応するマニュアル40と、製品番号「M2」に対応するマニュアル40とは、一部重複するとしても、互いに内容が異なっている。また、例えばシリーズ番号「S1」に対応するマニュアル40と、シリーズ番号「S2」に対応するマニュアル40とは、一部重複するとしても、互いに内容が異なっている。本実施形態では、各マニュアル40のデータは、ページごとに抽出するだけでなく、ページの一部のみを抽出することができるように、データベース4に格納されている。
【0026】
本実施形態では、情報処理システム100は、一例としてパーソナルコンピュータで実現される。この場合、表示部3は、パーソナルコンピュータと共に用いられるディスプレイである。また、この場合、データベース4は、パーソナルコンピュータの有するハードディスク等の記憶装置の他に、例えばインターネット等のネットワークを介して情報処理システム100と接続されるサーバ装置等で構成される。また、本実施形態では、情報処理システム100は、例えば有線通信又は無線通信により、駆動装置A1と通信可能に構成されている。
【0027】
入力受付部1は、少なくともモータM1を駆動する駆動装置A1で参照されるパラメータに紐付いた入力情報を受け付ける。入力受付部1は、入力受付ステップS1の実行主体である。入力は、例えばパーソナルコンピュータ(ラップトップ型を含む)、又はスマートフォン若しくはタブレット端末等の携帯端末にて行われる。本実施形態では、ユーザ等が、表示部3に表示される入力画面31を見ながらマウス及びキーボード等の入力装置を用いることで、入力情報の入力を行う。入力画面31は、パーソナルコンピュータにおいて専用のソフトウェアを実行することで、表示部3に表示される画面である。入力装置は、マイクロホン等の音声入力インタフェースであってもよい。
【0028】
入力情報は、例えば
図2に示すようなパラメータを含む。パラメータにおいて、アンダーバーを挟んで前段にある数字は、駆動装置A1で実行可能な機能の種類を表している。また、パラメータにおいて、アンダーバーを挟んで後段にある数字は、アンダーバーの前段にある数字で規定される機能を更に分類した小機能の種類を表している。
図2に示す例では、ユーザは、入力画面31に表示された「パラメータ」のテキストボックス33に駆動装置A1で参照されるパラメータを入力する。これにより、入力受付部1にて入力情報(パラメータ)が受け付けられる。
【0029】
また、本実施形態では、入力受付部1(入力受付ステップS1)は、入力情報として、パラメータの他に駆動装置A1の品番に関する入力を更に受け付ける。品番は、駆動装置A1の製品番号であってもよいし、シリーズ番号であってもよい。
図2に示す例では、ユーザは、入力画面31に表示された「品番」のテキストボックス32に駆動装置A1の品番を入力する。これにより、入力受付部1にて入力情報(品番)が受け付けられる。
【0030】
また、本実施形態では、入力受付部1(入力受付ステップS1)は、パラメータ及び他パラメータの各々に設定される設定値の入力を更に受け付ける機能を更に有している。この機能は、出力部2が第1説明情報及び第2説明情報を出力した(つまり、表示部3に表示させた)後に用いられる。例えば、ユーザは、
図2に示すような出力画面34を見ながら、パラメータ及び他パラメータの各々の設定の入力を行う。出力画面34には、第1説明情報が視覚的に表された第1領域35と、第2説明情報が視覚的に表された第2領域36と、が表示される。出力画面34には、
図2では図示していないが、パラメータ及び他パラメータの各々の設定値を入力するためのテキストボックスが表示される。そして、ユーザは、「パラメータ」のテキストボックス及び「他パラメータ」のテキストボックスに、それぞれ設定値を入力する。これにより、入力受付部1にて入力情報(パラメータの設定値及び他パラメータの設定値)が受け付けられる。
【0031】
出力部2は、入力受付部1にて受け付けた入力情報に基づいて、第1説明情報と、第2説明情報と、を出力する。出力部2は、出力ステップS5の実行主体である。本実施形態では、出力部2(出力ステップS5)は、前述の出力画面34を表示部3に表示させることにより、第1説明情報及び第2説明情報をユーザに対して出力(提示)する。
【0032】
ここで、情報処理システム100(出力部2)の動作の一例について
図2を参照して説明する。本実施形態では、出力部2は、出力ステップS5の他に、以下の検索ステップS2(
図3参照)と、第1抽出ステップS3(
図3参照)と、第2抽出ステップS4(
図3参照)と、を実行する。出力部2は、入力受付部1にて受け付けた入力情報(ここでは、品番及びパラメータ)に基づいて、データベース4を検索する検索ステップS2を実行する。
図2に示す例では、品番として「M2」が入力されているので、出力部2は、まず品番「M2」に対応するマニュアル40をデータベース4から抽出する。そして、
図2に示す例では、パラメータとして「P5_13」が入力されているので、出力部2は、次に品番「M2」のマニュアル40からパラメータ「P5_13」に関連する「機能A」について説明するページ401を抽出する第1抽出ステップS3を実行する。
【0033】
次に、出力部2は、データベース4を検索することで、パラメータ「P5_13」に紐付けられた他パラメータを抽出する第2抽出ステップS4を実行する。パラメータと他パラメータとの関係は、データベース4に記憶されていてもよいし、情報処理システム100のメモリに記憶されていてもよい。
図2に示す例では、出力部2は、他パラメータとして「P7_24」を抽出する。次に、出力部2は、品番「M2」のマニュアル40から他パラメータ「P7_24」に関連する「機能B」について説明するページ402を抽出する。
【0034】
そして、出力部2は、出力ステップS5を実行する。つまり、出力部2は、抽出したページ401のうち「機能A」について説明する箇所を第1領域35として出力画面34に表示させることで、第1説明情報を出力する。また、出力部2は、抽出したページ402のうち「機能B」について説明する箇所を第2領域36として出力画面34に表示させることで、第2説明情報を出力する。
【0035】
このように、本実施形態では、出力部2は、入力受付部1にて受け付けた品番に基づいて対応するマニュアル40を抽出した上で、第1説明情報及び第2説明情報を出力する。つまり、出力部2(出力ステップS5)は、入力受付部1(入力受付ステップS1)にて受け付けた品番に基づいて、第1説明情報及び第2説明情報を出力する。
【0036】
ここで、本実施形態では、「機能A」についての説明には、「機能A」に関連するパラメータ自体の説明が含まれている。また、本実施形態では、「機能B」についての説明には、「機能B」に関連する他パラメータ自体の説明が含まれている。つまり、出力部2(出力ステップS5)は、第1説明情報の少なくとも一部として、パラメータ自体を説明する情報を出力している。また、出力部2(出力ステップS5)は、第2説明情報の少なくとも一部として、他パラメータ自体を説明する情報を出力している。
【0037】
また、本実施形態では、出力部2は、入力受付部1にてパラメータ及び他パラメータの各々の設定値が受け付けられると、設定情報を駆動装置A1に送信する機能を有している。設定情報は、入力受付部1にて入力された設定値と、設定値が設定されたパラメータと、を含んでいる。ここでは、設定情報は、パラメータに関する第1設定情報と、他パラメータに関する第2設定情報と、を含んでいる。つまり、出力部2(出力ステップS5)は、設定情報を駆動装置A1に出力(送信)する機能を更に有している。設定情報を受信した駆動装置A1では、受信した設定情報を参照して、パラメータ及び他パラメータの各々の設定値を更新する。
【0038】
(3)動作
以下、本実施形態の情報処理システム100の動作の一例について、
図3を参照して説明する。まず、ユーザが表示部3に表示された入力画面31を見ながら、マウス及びキーボード等の入力装置を用いて入力情報を入力すると、入力受付部1が入力情報を受け付ける(S1)。処理S1は、入力受付ステップS1に相当する。
【0039】
次に、出力部2は、入力受付部1にて入力された入力情報に基づいて、データベース4を検索する(S2)。処理S2は、検索ステップS2に相当する。ここでは、出力部2は、入力受付部1にて入力された駆動装置A1の品番及びパラメータに基づいて、データベース4から対応するマニュアル40を抽出する。そして、出力部2は、抽出したマニュアル40のうち、入力受付部1にて受け付けたパラメータに関連する機能を説明するページ401、つまり第1説明情報を抽出する(S3)。処理S3は、第1抽出ステップS3に相当する。また、出力部2は、抽出したマニュアル40のうち、入力受付部1にて受け付けたパラメータに紐付いた他パラメータに関連する機能を説明するページ402、つまり第2説明情報を抽出する(S4)。処理S4は、第2抽出ステップS4に相当する。
【0040】
そして、出力部2は、抽出した第1説明情報及び第2説明情報に基づいて、第1領域35及び第2領域36を含む出力画面34を表示部3に表示させることにより、第1説明情報及び第2説明情報を出力する(S5)。処理S5は、出力ステップS5に相当する。
【0041】
(4)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、上述の実施形態に係る情報処理システム100と同様の機能は、情報処理方法の他に、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の情報処理方法を実行させる。
【0042】
以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0043】
本開示における情報処理システム100は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における情報処理システム100としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0044】
また、情報処理システム100における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは情報処理システム100に必須の構成ではなく、情報処理システム100の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、情報処理システム100の少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0045】
上述の実施形態において、入力受付部1は、ユーザにより入力されたパラメータの設定値を受け付ける他、以下のようにしてパラメータの設定値の入力を受け付けてもよい。すなわち、入力受付部1(入力受付ステップS1)は、パラメータに適用可能な複数の設定値から選択されることにより、設定値の入力を受け付けてもよい。具体的には、ユーザは、入力装置を用いて、出力画面34にてドロップダウンリストに列挙された複数の設定値から1つの設定値を選択する。これにより、入力受付部1は、複数の設定値からユーザの選択した設定値を受け付ける。この態様では、ユーザは、あらかじめ用意された複数の設定値から選択することでパラメータの設定値の入力を行うことができるので、パラメータに不適切な設定値が入力されにくい、という利点がある。
【0046】
上述の実施形態では、情報処理システム100は、パラメータ及び他パラメータの各々の設定値を設定する機能を有しているが、この機能は有していなくてもよい。つまり、情報処理システム100は、第1説明情報及び第2説明情報を出力する機能のみを有していてもよい。この場合、情報処理システム100は、駆動装置A1と通信可能でなくてもよく、駆動装置A1とは独立して動作してもよい。
【0047】
上述の実施形態において、入力受付部1は、パラメータ及び品番の代わりに、駆動装置A1で実行可能な機能の名称の入力を受け付けてもよい。入力受付部1にて受け付ける機能の名称は、実際の機能の名称と完全一致していなくてもよく、部分一致であってもよい。この場合も、出力部2は、入力受付部1にて受け付けた機能の名称に紐付いたパラメータに基づいて、第1説明情報及び第2説明情報を出力することが可能である。
【0048】
上述の実施形態において、他パラメータは1つであってもよいし、複数であってもよい。他パラメータが複数存在する場合、出力部2(出力ステップS5)は、複数の他パラメータの各々に対応した複数の第2説明情報を出力することになる。
【0049】
上述の実施形態において、出力部2は、抽出したページ401,402のうちパラメータ及び他パラメータに関連する箇所のみを表示部3に表示させているが、これに限らない。例えば、出力部2は、抽出したページ401を第1説明情報として、抽出したページ402を第2説明情報として表示部3に表示させてもよい。
【0050】
上述の実施形態において、出力部2による表示部3での第1説明情報及び第2説明情報の表示態様は、1画面に一括して表示する態様に限らず、何段階かに分けて表示する態様であってもよい。例えば、出力部2は、第1説明情報についてまず表示部3に表示させ、次にユーザの所定の操作を受けて第2説明情報を表示部3に表示させてもよい。
【0051】
上述の実施形態において、パラメータには、駆動装置A1に何らかの異常が発生した際に駆動装置A1の備え付けのディスプレイに表示されるエラー番号が含まれていてもよい。この場合、入力受付部1は、ユーザが入力装置を用いてエラー番号を入力すると、入力情報(エラー番号)を受け付ける。そして、出力部2は、入力受付部1にて受け付けたエラー番号に対応するエラー説明情報を表示部3に表示させる。エラー説明情報には、駆動装置A1で発生した異常の原因の説明と、異常に対する措置の説明と、が含まれる。
【0052】
ここで、上述の実施形態の変形例に係る情報処理システム100Aについて
図4を参照して説明する。情報処理システム100Aは、入力受付部1Aと、転送部5と、を備えている。
【0053】
入力受付部1Aは、上述の実施形態の入力受付部1と同等の機能を有している。ただし、入力受付部1Aは、少なくともモータM1を駆動する駆動装置A1で参照されるパラメータに設定される設定値の入力を受け付ける機能を有していればよい。入力受付部1Aは、入力受付ステップS6(
図5参照)の実行主体である。
【0054】
転送部5は、入力受付部1Aにて入力された設定値と、設定値が設定されたパラメータと、を含む設定情報を、駆動装置A1とは異なる他システム6にアップロードする。本変形例では、情報処理システム100Aは、例えばインターネット等のネットワークN1を介して、他システム6と通信可能に構成されている。他システム6は、一例として、駆動装置A1の販売業者等、駆動装置A1を管理するサービスを提供する業者の所有するサーバ装置である。転送部5は、転送ステップS8(
図5参照)の実行主体である。
【0055】
言い換えれば、本変形例の情報処理システム100(情報処理方法)は、入力受付部1A(入力受付ステップS6)と、転送部5(転送ステップS8)と、を備えている。転送部5(転送ステップS8)は、入力受付部1(入力受付ステップS6)にて入力された設定値と、設定値が設定されたパラメータと、を含む設定情報を、駆動装置A1とは異なる他システム6にアップロードする。
【0056】
以下、本変形例の情報処理システム100Aの動作の一例について、
図5を参照して説明する。まず、ユーザが表示部3に表示された入力画面31を見ながら、マウス及びキーボード等の入力装置を用いて入力情報(ここでは、パラメータの設定値)を入力すると、入力受付部1Aが入力情報を受け付ける(S6)。処理S6は、入力受付ステップS6に相当する。
【0057】
次に、転送部5は、入力受付部1にて受け付けたパラメータの設定値と、パラメータと、を含む設定情報を生成する(S7)。そして、転送部5は、生成した設定情報を、ネットワークN1を介して他システム6に向けて転送することにより、設定情報を他システム6にアップロードする(S8)。処理S8は、転送ステップS8に相当する。
【0058】
上述のように、本変形例では、パラメータと、パラメータの設定値と、を含む設定情報を他システム6にアップロードすることが可能である。このため、本変形例では、例えば他システム6を運用する業者が、設定情報を参照することにより、駆動装置A1の機能の拡張、又は駆動装置A1の特殊な仕様に対する説明の追加・変更等を行うことが可能である。また、本変形例では、例えば駆動装置A1の開発業者が、設定情報を参照することにより、今後の製品開発に役立てることができる、という利点がある。結果として、本変形例では、モータM1を駆動する駆動装置A1を利用する際のユーザの利便性を向上することができる、という利点がある。
【0059】
なお、本変形例に係る情報処理システム100Aと同様の機能は、情報処理方法の他に、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の情報処理方法を実行させる。
【0060】
(まとめ)
以上述べたように、第1の態様に係る情報処理方法は、入力受付ステップ(S1)と、出力ステップ(S5)と、を有する。入力受付ステップ(S1)は、少なくともモータ(M1)を駆動する駆動装置(A1)で参照されるパラメータに紐付いた入力情報を受け付けるステップである。出力ステップ(S5)は、入力受付ステップ(S1)にて受け付けた入力情報に基づいて、第1説明情報と、第2説明情報と、を出力するステップである。第1説明情報は、パラメータに関連する駆動装置(A1)にて有効な説明を含む。第2説明情報は、パラメータに紐付いており、パラメータとは異なる他パラメータに関連する駆動装置(A1)にて有効な説明を含む。
【0061】
この態様によれば、モータ(M1)を駆動する駆動装置(A1)を利用する際のユーザの利便性を向上することができる、という利点がある。
【0062】
第2の態様に係る情報処理方法では、第1の態様において、入力受付ステップ(S1)は、駆動装置(A1)の品番に関する入力を更に受け付けるステップを含む。出力ステップ(S5)は、入力受付ステップ(S1)にて受け付けた品番に基づいて、説明情報を出力するステップである。
【0063】
この態様によれば、ユーザの利用する駆動装置(A1)により有効な説明情報を出力することができるので、ユーザの利便性を更に向上することができる、という利点がある。
【0064】
第3の態様に係る情報処理方法では、第1又は第2の態様において、出力ステップ(S5)は、第1説明情報の少なくとも一部として、パラメータ自体を説明する情報を出力するステップを含む。
【0065】
この態様によれば、ユーザのパラメータ対する理解が不足している場合でも、パラメータを把握しやすくなる、という利点がある。
【0066】
第4の態様に係る情報処理方法は、第1~第3のいずれかの態様において、入力受付ステップ(S1)は、パラメータ及び他パラメータの各々に設定される設定値の入力を更に受け付けるステップを含む。
【0067】
この態様によれば、パラメータと、パラメータの設定値と、を含む設定情報を、駆動装置(A1)とは独立した装置(例えば、パーソナルコンピュータ)にて生成することが可能である、という利点がある。
【0068】
第5の態様に係る情報処理方法は、第4の態様において、出力ステップ(S5)は、設定情報を駆動装置(A1)に更に出力するステップを含む。設定情報は、入力受付ステップ(S1)にて入力された設定値と、設定値が設定されたパラメータと、を含む。
【0069】
この態様によれば、ユーザが駆動装置(A1)の設置場所に赴いてパラメータの設定値を設定しなくて済むので、ユーザの利便性を更に向上することができる、という利点がある。
【0070】
第6の態様に係る情報処理方法では、第4又は第5の態様において、入力受付ステップ(S1)は、パラメータに適用可能な複数の設定値から選択されることにより、設定値の入力を受け付ける。
【0071】
この態様によれば、パラメータに不適切な設定値が入力されにくい、という利点がある。
【0072】
第7の態様に係る情報処理方法は、入力受付ステップ(S6)と、転送ステップ(S8)と、を有する。入力受付ステップ(S6)は、少なくともモータ(M1)を駆動する駆動装置(A1)で参照されるパラメータに設定される設定値の入力を受け付けるステップである。転送ステップ(S8)は、設定情報を、駆動装置(A1)とは異なる他システム(6)にアップロードするステップである。設定情報は、入力受付ステップ(S6)にて入力された設定値と、設定値が設定されたパラメータと、を含む。
【0073】
この態様によれば、モータ(M1)を駆動する駆動装置(A1)を利用する際のユーザの利便性を向上することができる、という利点がある。
【0074】
第8の態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、第1~第7のいずれかの態様の情報処理方法を実行させる。
【0075】
この態様によれば、モータ(M1)を駆動する駆動装置(A1)を利用する際のユーザの利便性を向上することができる、という利点がある。
【0076】
第9の態様に係る情報処理システム(100)は、入力受付部(1)と、出力部(2)と、を備える。入力受付部(1)は、少なくともモータ(M1)を駆動する駆動装置(A1)で参照されるパラメータに紐付いた入力情報を受け付ける。出力部(2)は、入力受付部(1)にて受け付けた入力情報に基づいて、第1説明情報と、第2説明情報と、を出力する。第1説明情報は、パラメータに関連する駆動装置(A1)にて有効な説明を含む。第2説明情報は、パラメータに紐付いており、パラメータとは異なる他パラメータに関連する駆動装置(A1)にて有効な説明を含む。
【0077】
この態様によれば、モータ(M1)を駆動する駆動装置(A1)を利用する際のユーザの利便性を向上することができる、という利点がある。
【0078】
第2~第6の態様に係る方法については、第1の態様に係る情報処理方法に必須の方法ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0079】
100 情報処理システム
1,1A 入力受付部
2 出力部
6 他システム
A1 駆動装置
M1 モータ
S1 入力受付ステップ
S5 出力ステップ
S6 入力受付ステップ
S8 転送ステップ