(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-04
(45)【発行日】2024-07-12
(54)【発明の名称】スマート商品棚管理システム及びその稼働方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240705BHJP
【FI】
G06Q30/06
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022165536
(22)【出願日】2022-10-14
【審査請求日】2022-11-22
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】522404258
【氏名又は名称】香港商圓美智能科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】張桓嘉
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-192554(JP,A)
【文献】特開2020-119000(JP,A)
【文献】特開平10-187846(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作表示装置、情報モジュール、コンテンツ管理システム(Content Management System:CMS)、販売時点情報管理システム(Point of Sale System:POS)、及び撮影認識モジュールを備えた、スマート商品棚管理システムであって、
前記操作表示装置には、ユーザにより商品ニーズが入力され、
前記情報モジュールは、前記操作表示装置と電気的に接続されるとともに、分析モジュール及び商品データベースを有し、前記商品データベースは、複数の商品データを含み、前記分析モジュールは、ユーザにより入力された前記商品ニーズを受信して分析し、前記商品データベース中の複数の商品データと比較し、前記商品ニーズに合致した少なくとも1つの商品データを選択し、
前記情報モジュールは深度学習方法により商品ニーズ関連性分析ルールを構築し、
前記商品ニーズ関連性分析ルールは、まず、商品データベース中の商品の特性を分類し、深度学習の方法により訓練し、需要-分析のモデルを獲得し、
前記コンテンツ管理システムは、前記情報モジュールと電気的に接続されるとともに、前記分析モジュールが提供する少なくとも1つの商品データを受信し、
前記販売時点情報管理システムは、複数の商品販売関連情報を含むとともに、前記コンテンツ管理システムと電気的に接続され、商品販売関連情報は、複数の商品位置情報及び商品在庫情報を含み、前記販売時点情報管理システムは、前記情報モジュールと電気的に接続され、
前記コンテンツ管理システムは、少なくとも1つの商品データと複数の商品販売関連情報とを比較し、少なくとも1つの商品データに合致した商品販売関連情報を得るとともに、商品販売関連情報を前記操作表示装置へ送信し、
前記撮影認識モジュールは、前記販売時点情報管理システム及び前記情報モジュールと電気的に接続されるとともに、少なくとも1つの画像キャプチャ装置及び画像認識モジュールを含み、
前記画像キャプチャ装置は、シリアルナンバーを有し、棚に置かれた少なくとも1つの商品を撮影して画像データを得て、前記画像データを前記画像認識モジュールに送信し、
前記画像認識モジュールは、前記画像データから商品の外観及び設置位置を認識して認識結果を得て、前記認識結果と、画像データをキャプチャした少なくとも1つの前記画像キャプチャ装置のシリアルナンバーとを前記情報モジュール中に送信し、前記情報モジュール中で組み合わせて、少なくとも1つの商品の前記商品位置情報を生成することを特徴とする、
スマート商品棚管理システム。
【請求項2】
前記操作表示装置は、タッチインタフェース、音声操作装置及び表示インタフェースを含むことを特徴とする請求項1に記載のスマート商品棚管理システム。
【請求項3】
前記画像認識モジュールは、深度学習方法により認識分析ルールを構築することを特徴とする請求項1に記載のスマート商品棚管理システム。
【請求項4】
棚上の少なくとも1つの商品近くに設置された商品ラベルをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のスマート商品棚管理システム。
【請求項5】
前記商品ラベルは、商品の販売情報を表示するタッチ式表示装置であることを特徴とする請求項4に記載のスマート商品棚管理システム。
【請求項6】
操作表示装置により商品ニーズを入力し、前記商品ニーズが情報モジュールに送信され、前記情報モジュールは、前記操作表示装置と電気的に接続されるとともに、分析モジュール及び商品データベースを含
み、深度学習方法により商品ニーズ関連性分析ルールを構築し、前記商品ニーズ関連性分析ルールは、まず、商品データベース中の商品の特性を分類し、深度学習の方法により訓練し、需要-分析のモデルを得るステップ(1)と、
前記情報モジュールの前記分析モジュールは、前記商品ニーズを受信して分析し、前記商品データベース中の複数の商品データと前記商品ニーズとを比較して前記商品ニーズに合致した少なくとも1つの商品データを選択するステップ(2)と、
少なくとも1つの商品データを、前記情報モジュールと電気的に接続されたコンテンツ管理システムに送信し、前記コンテンツ管理システムは、販売時点情報管理システムと電気的に接続され、前記販売時点情報管理システムは、複数の商品販売関連情報を含み、前記販売時点情報管理システムは、前記情報モジュールと電気的に接続されるステップ(3)と、
前記コンテンツ管理システムは、少なくとも1つの商品データと、前記販売時点情報管理システムの複数の商品販売関連情報とを比較し、少なくとも1つの商品データに合致した商品販売関連情報を得るとともに、前記情報モジュールを介して商品販売関連情報を前記コンテンツ管理システムへ送信し、さらに前記操作表示装置に送信するステップ(4)と、を含み、
撮影認識モジュールは、少なくとも1つの商品の商品位置情報を得るとともに、少なくとも1つの商品の商品位置情報を前記情報モジュールに送信し、前記情報モジュール及び前記販売時点情報管理システムの商品シリアルナンバー方式により比較し、商品位置及び販売の情報を前記コンテンツ管理システム及び前記操作表示装置に送信し、
前記撮影認識モジュールは、少なくとも1つの画像キャプチャ装置及び画像認識モジュールを含み、
少なくとも1つの前記画像キャプチャ装置は、棚に置かれた少なくとも1つの商品を撮影して画像データを得て、画像データを前記画像認識モジュールへ送信して商品の外観及び設置位置を認識して認識結果を得て、前記認識結果と、画像データをキャプチャした少なくとも1つの前記画像キャプチャ装置のシリアルナンバーとを前記情報モジュール中に送信し、前記情報モジュール中で組み合わせ、少なくとも1つの商品の商品位置情報を生成し、
前記情報モジュールは、深度学習方法により商品ニーズ関連性分析ルールを構築し、
前記画像認識モジュールは、深度学習方法により認識分析ルールを構築することを特徴とする、
スマート商品棚管理システムの稼働方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマート商品棚管理システム及びその稼働方法に関し、特に、消費者に商品販売に関する情報を提供する商品棚システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、売り場又は商店(例えば、スーパーマーケット又は量販店)は、様々な種類の商品を販売し、各種商品は様々なブランド、機能を有するため、所望の商品を探すには多くの時間がかかった。
従来、売り場又は商店内に配置されている従業員は、商品を探す手助けをしていたが、従業員の配置には限界があり、商品が置かれた位置が移動された場合、従業員は直ちに関連情報を知ることができず、消費者に商品に関する情報を正確に伝えることができないことがあった。この他、売り場又は商店は様々な販売促進キャンペーンを行うため、商品の価格も頻繁に変更されることがあるが、商品の値札は直ちに変更することができず、清算する際、清算された金額が、値札の金額と異なり消費者が不愉快に感じることもあった。そのため、消費者が快適に買い物できる方式が求められていた。
【0003】
特許文献1で開示されている「スマートショッピングモールシステム及びそれを応用した制御方法」では、撮影装置を利用して売り場に入場する客の画像情報をキャプチャし、そのキャプチャした画像情報に基づいて客の外観特徴を分析し、店員推薦情報又は商品推薦情報を生成する。店員推薦情報は、客の元にサービスを提供する店員を指定して向かわせるために用い、商品推薦情報は、客に適した商品を推薦するために用いる。しかし、このようなシステムは、消費者に商品を能動的に推薦することができるが、購入したい商品の種類が既に決まっている消費者にとっては、購入したい商品情報を速やかに得ることはできなかった。
【0004】
本発明者は、消費者が売り場で所望の商品を探すことが不便だった現状に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、本発明に係るスマート商品棚管理システム及びその稼働方法を完成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】台湾特許出願公開第202029078A号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主な目的は、情報モジュール、コンテンツ管理システム及び販売時点情報管理システムにより、消費者により入力された商品ニーズと商品データベースとを比較して分析し、商品ニーズに合致した商品データを探し出すことができるようにするとともに、例えば、棚上の商品の位置を消費者に知らせて、消費者が簡便に所望の商品を探しだすことができるようにするなど、商品販売関連情報を提供することもできるスマート商品棚管理システム及びその稼働方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によれば、操作表示装置、情報モジュール、コンテンツ管理システム(Content Management System:CMS)及び販売時点情報管理システム(Point of Sale System:POS)を備えた、スマート商品棚管理システムであって、前記操作表示装置には、ユーザにより商品ニーズが入力され、前記情報モジュールは、前記操作表示装置と電気的に接続されるとともに、分析モジュール及び商品データベースを有し、前記商品データベースは、複数の商品データを含み、前記分析モジュールは、ユーザにより入力された前記商品ニーズを受信して分析し、前記商品データベース中の複数の商品データと比較し、前記商品ニーズに合致した少なくとも1つの商品データを選択し、前記コンテンツ管理システムは、前記情報モジュールと電気的に接続されるとともに、前記分析モジュールが提供する少なくとも1つの商品データを受信し、前記販売時点情報管理システムは、複数の商品販売関連情報を含むとともに、前記コンテンツ管理システムと電気的に接続され、商品販売関連情報は、複数の商品位置情報及び商品在庫情報を含み、前記販売時点情報管理システムは、前記情報モジュールと電気的に接続され、前記コンテンツ管理システムは、少なくとも1つの商品データと複数の商品販売関連情報とを比較し、少なくとも1つの商品データに合致した商品販売関連情報を得るとともに、商品販売関連情報を前記操作表示装置へ送信することを特徴とする、スマート商品棚管理システムを提供する。
【0008】
前記情報モジュールは、深度学習方法により商品ニーズ関連性分析ルールを構築することが好ましい。
【0009】
前記操作表示装置は、タッチインタフェース、音声操作装置及び表示インタフェースを含むことが好ましい。
【0010】
撮影認識モジュールをさらに備え、前記撮影認識モジュールは、前記販売時点情報管理システム又は前記情報モジュールと電気的に接続されるとともに、少なくとも1つの画像キャプチャ装置及び画像認識モジュールを含み、前記画像キャプチャ装置は、シリアルナンバーを有し、棚に置かれた少なくとも1つの商品を撮影して画像データを得て、画像データが前記画像認識モジュールに送信されると商品の外観及び設置位置が認識されて認識結果を得て、前記認識結果と、画像データをキャプチャした少なくとも1つの前記画像キャプチャ装置のシリアルナンバーとが前記情報モジュール中に送信され、前記情報モジュールにより、シリアルナンバーが前記商品データベース中の関連情報と、前記販売時点情報管理システム中の価格及び販売促進キャンペーンと組み合わされ、前記情報モジュール中で組み合わされて少なくとも1つの商品の商品位置情報が生成されることが好ましい。
【0011】
前記画像認識モジュールは、深度学習方法により認識分析ルールを構築することが好ましい。
【0012】
棚上の少なくとも1つの商品近くに設置された商品ラベルをさらに備えることが好ましい。
【0013】
前記商品ラベルは、商品の販売情報を表示するタッチ式表示装置であることが好ましい。
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の第2の形態によれば、操作表示装置により商品ニーズを入力し、前記商品ニーズが情報モジュールに送信され、前記情報モジュールは、前記操作表示装置と電気的に接続されるとともに、分析モジュール及び商品データベースを含むステップ(1)と、前記情報モジュールの前記分析モジュールは、前記商品ニーズを受信して分析し、前記商品データベース中の複数の商品データと前記商品ニーズとを比較して前記商品ニーズに合致した少なくとも1つの商品データを選択するステップ(2)と、少なくとも1つの商品データを、前記情報モジュールと電気的に接続されたコンテンツ管理システムに送信し、前記コンテンツ管理システムは、販売時点情報管理システムと電気的に接続され、前記販売時点情報管理システムは、複数の商品販売関連情報を含み、前記販売時点情報管理システムは、前記情報モジュールと電気的に接続されるステップ(3)と、前記コンテンツ管理システムは、少なくとも1つの商品データと、前記販売時点情報管理システムの複数の商品販売関連情報とを比較し、少なくとも1つの商品データに合致した商品販売関連情報を得るとともに、前記情報モジュールを介して商品販売関連情報を前記コンテンツ管理システムへ送信し、さらに前記操作表示装置に送信するステップ(4)と、を含むことを特徴とするスマート商品棚管理システムの稼働方法を提供する。
【0015】
撮影認識モジュールは、少なくとも1つの商品の商品位置情報を得るとともに、少なくとも1つの商品の商品位置情報を前記情報モジュールに送信し、前記情報モジュール及び前記販売時点情報管理システムの商品シリアルナンバー方式により比較し、商品位置及び販売の情報を前記コンテンツ管理システム及び前記操作表示装置に送信し、前記撮影認識モジュールは、少なくとも1つの画像キャプチャ装置及び画像認識モジュールを含み、少なくとも1つの前記画像キャプチャ装置は、棚に置かれた少なくとも1つの商品を撮影して画像データを得て、画像データを前記画像認識モジュールへ送信して商品の外観及び設置位置を認識して認識結果を得て、前記認識結果と、画像データをキャプチャした少なくとも1つの前記画像キャプチャ装置のシリアルナンバーとを前記情報モジュール中に送信し、前記情報モジュール中で組み合わせ、少なくとも1つの商品の商品位置情報を生成することが好ましい。
【0016】
前記情報モジュールは、深度学習方法により商品ニーズ関連性分析ルールを構築し、前記画像認識モジュールは、深度学習方法により認識分析ルールを構築することが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明のスマート商品棚管理システム及びその稼働方法は、消費者により商品ニーズが入力されると、消費者が容易に選択して購入することができるように、適切な商品及び商品の設置位置を消費者に速やかに知らせることができる。このため、消費者は所望の商品を探すのにかかる時間と手間を減らすことができる上、売り場に配置する従業員を減らし、売り場の経営コストを減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係るスマート商品棚管理システムを示す構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るスマート商品棚管理システムの画像認識モジュールを示す構成図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るスマート商品棚管理システムの使用状態の説明図(1)である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るスマート商品棚管理システムの使用状態の説明図(2)である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の技術手段及びそれにより達成可能な効果を、より完全かつ明白に開示するために、開示した添付の図面及び符号と併せて本発明を以下に詳説する。
【0020】
まず、
図1及び
図3を参照する。
図1及び
図3に示すように、本発明の一実施形態に係るスマート商品棚管理システムは、少なくとも操作表示装置1、情報モジュール2、コンテンツ管理システム(Content Management System:CMS)3及び販売時点情報管理システム(Point of Sale System:POS)4から構成されてなる。
操作表示装置1は、タッチインタフェース、音声操作装置及び表示インタフェースを含むが、タッチスクリーン11又は、収音装置を含む表示スクリーンでもよい。操作表示装置1は、情報モジュール2と電気的に接続される。情報モジュール2は、分析モジュール21及び商品データベース22を含むとともに、深度学習方法により商品ニーズ関連性分析ルールを構築する。コンテンツ管理システム3は、情報モジュール2及び販売時点情報管理システム4と電気的に接続される。販売時点情報管理システム4は、複数の商品販売関連情報と、商品在庫情報とを含む。この商品在庫情報とは、例えば、商品が置かれた棚上の位置情報又は商品の価格情報、及び商品の在庫量などである。上述した商品ニーズ関連性分析ルールは、まず、商品データベース中の商品の特性を分類する。薬局システムを例にとると、全ての薬又は健康食品の成分又は効能を深度学習の方法により訓練し、需要-分析のモデルを得た後、使用者が需要を入力するだけで、適合する薬又は健康食品の成分を速やかに計算し、使用者が参考にできるようにする。また、ここで深度学習方法には、ニューラルネットワーク、決定木及びランダムフォレストの技術を組み合わせ、上述した商品ニーズ関連性分析ルールを研究開発する。
【0021】
図2及び
図3を参照する。
図2及び
図3に示すように、本発明の一実施形態に係るスマート商品棚管理システムは、販売時点情報管理システム4及び情報モジュール2と電気的に接続された撮影認識モジュール5をさらに備える。撮影認識モジュール5は、少なくとも1つの画像キャプチャ装置51及び画像認識モジュール52を含む。画像キャプチャ装置51は、例えば、ネットワークカメラ(IP Cam)など異なる撮影レンズでもよい。
【0022】
本実施形態は棚6上に設置されてもよいし、様々な商品7が置かれた位置付近に商品ラベル71が設置されてもよい。商品ラベル71は、商品の販売情報(例えば、価格、販売促進キャンペーン及びその他購入可能なプラットフォームなどの情報)を表示するタッチ式表示装置でもよい。
【0023】
図1~
図4を併せて参照する。
図1~
図4に示すように、本実施形態では実際に使用する態様として、薬局又はドラッグストアを例にしているが、これらは決して本発明が保護する範囲を限定するものではない。
消費者Uが売り場に入場した後、まず、操作表示装置を利用し、タッチスクリーン11により探したい商品を入力するか、音声操作装置を利用して音声方式により商品を入力する。例えば、薬局を例にとると、まず、タッチスクリーン11上に人体の各部位又は各器官が表示され、消費者Uが鼻詰まり又は鼻アレルギーに関する薬を探し出したい場合、鼻を示す図を触って選択するか、音声方式により「鼻」又は「鼻部」と発話すると、タッチスクリーン11は、鼻部に関連した疾病の症状を消費者Uに提示し、消費者が対応した症状を選択すると、商品ニーズm1が情報モジュール2まで送信される。情報モジュール2の分析モジュール21は、受取った商品ニーズm1を先ず分析してから、商品データベース22中で比較して適切な商品データm2を選択し、商品データm2をコンテンツ管理システム3に送信する。本実施形態において、商品データm2は、鼻部症状に対応した薬成分である。
【0024】
本実施形態の情報モジュール2は、まず、分析モジュール21中で、商品ニーズm1と商品データm2との間の関連性分析ルールを行う。本実施形態では、薬局を例にしたが、使用者が入力した症状を分析した後、対応した関連した薬成分を得てから、商品データベース22で比較してこの成分を有する薬が薬局に入荷されているか否かを判断するとともに、使用者は薬剤師に確認する警告を注記する。
【0025】
図2を参照する。
図2に示すように、撮影認識モジュール5の画像キャプチャ装置51は、棚6上に置かれた商品7を撮影して画像データを得て、その画像データを画像認識モジュール52へ送信して商品7の外観及び設置位置を認識し、特定の商品の設置位置を知り得て、商品の認識結果m5を得る。各画像キャプチャ装置51は、異なるシリアルナンバーか異なるIPアドレスを有するため、商品の認識結果m5と、商品画像を送信する画像キャプチャ装置51のシリアルナンバーとを情報モジュール2中の商品データベース22に送信し、対応した全ての情報をコンテンツ管理システム3へ送信する。
本実施形態の画像認識モジュール52は、深度学習方法により認識分析ルールを構築する。認識分析ルールを構築する際、まず、全ての商品の多角度からの外観画像によりデータベースを構築し、深度学習方法により画像識別モデルを訓練した後、画像キャプチャ装置51が得た画像をこの画像識別モデルに入力するだけで、商品の種類及び名称を正確に推論することができる。ここで深度学習方法は、ニューラルネットワーク、モデル識別及びデジタル画像処理を組み合わせた技術により達成する。
また、本実施形態では、撮影認識モジュール5を利用して棚6上にある商品7の位置を自動的に認識する。そのため、商品7を置きなおした位置は、撮影認識モジュール5により認識され、再びこの認識結果m5をコンテンツ管理システム3へ送信するだけでよいため、商品7の最新の位置を再び手作業で入力する必要がなく、手作業でデータを入力するときに入力し間違えるリスクを減らすことができる。コンテンツ管理システム3は、情報モジュール2中からの商品データベース22を受信するが、それには商品データm2が含まれる。或いは、コンテンツ管理システム3は、販売時点情報管理システム4から送信された商品販売関連情報m3を受信するが、それには商品位置情報m4が含まれる。
【0026】
コンテンツ管理システム3は、受信した商品データm2と複数の商品販売関連情報m3とを比較し、商品データm2に合致した商品販売関連情報m3を選び出してから、コンテンツ管理システム3は、この合致した商品販売関連情報m3を操作表示装置1へ送信し、消費者Uに提供する。消費者Uは、商品販売関連情報m3に基づき、対応した棚6まで歩いて行って商品7を手に取る。
【0027】
販売時点情報管理システム4は、商品在庫情報を含むため、コンテンツ管理システム3が販売時点情報管理システム4中から合致した商品を探し出すとともに、商品の在庫量を一緒に得ることができる。商品の在庫量が不足すると、商品を補充するようにスタッフに知らせる。
【0028】
図4を参照する。
図4に示すように、消費者Uが対応した棚6まで歩いて行くと、棚6上の対応した各商品7には商品ラベル71が設けられている。商品ラベル71はタッチ式表示装置でもよく、使用者が商品ラベル71に触れた後、商品ラベル71が起動され、起動されたメッセージがコンテンツ管理システム3に伝達される。
どの商品の商品ラベル71が起動されたかコンテンツ管理システム3が認識すると、商品ラベル71が対応した商品を販売時点情報管理システム4に送信し、販売時点情報管理システム4は、この商品のメッセージを電子商取引(Electronic Commerce)システムへ送信し、商品7の販売情報(例えば、価格、販売促進キャンペーン及びその他購入可能なプラットフォームなどの情報)を商品ラベル71上に表記し、消費者Uが参考できるようにする。
【0029】
図3及び
図4を参照する。
図3及び
図4に示すように、操作表示装置1、情報モジュール2、コンテンツ管理システム3、販売時点情報管理システム4、撮影認識モジュール5の画像認識モジュール52及び電子商取引システムは、1つ又は複数のサーバ8上に設置可能であり、サーバ8は物理的であるか、クラウドサーバでもよい。
【0030】
上述したことから分かるように、本発明のスマート商品棚管理システム及びその稼働方法は、以下(1)~(3)の長所を有する。
(1)消費者が操作表示装置を介してニーズを入力するだけで、探したい商品と、その商品の設置位置とを速やかに探し出すことができる。このため、消費者が商店内で商品を探し出す時間を短縮することができるため便利である上、商店の経営者にとっては、雇用する従業員の数を減らし、経営コストを減らすことができる。
(2)撮影認識モジュールを利用して商品の位置を自動的に認識することができる。このため、商品の設置位置を変えても、システムが販売時点情報管理システム中の商品位置情報を自動かつ即時に変更し、商品位置情報を手作業で入力する必要がないため、手作業により発生する虞のある入力間違いを防ぐことができる上、コンテンツ管理システムにより各店舗の店長に修正する権限を与えるか否かを設定し、商品が対応しない棚に移動されたときに、店長は、コンテンツ管理システム上で商品情報を直接変更することに同意するか、店員を向かわせて商品を正確な棚に移動させることができる。
(3)例えば薬局、化粧品店、スーパーマーケット、ホームセンターなど、様々な商品の店に応用することができる。
【0031】
当該分野の技術を熟知する者が理解できるように、本発明の好適な実施形態を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではない。本発明の主旨と領域を逸脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の特許請求の範囲は、このような変更や修正を含めて広く解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0032】
1 操作表示装置
2 情報モジュール
3 コンテンツ管理システム
4 販売時点情報管理システム
5 撮影認識モジュール
6 棚
7 商品
8 サーバ
11 タッチスクリーン
21 分析モジュール
22 商品データベース
51 画像キャプチャ装置
52 画像認識モジュール
71 商品ラベル
m1 商品ニーズ
m2 商品データ
m3 商品販売関連情報
m4 商品位置情報
m5 認識結果
U 消費者