(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-04
(45)【発行日】2024-07-12
(54)【発明の名称】ゲームシステム、ゲーム制御装置、プログラム、及びゲーム制御方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/58 20140101AFI20240705BHJP
A63F 13/812 20140101ALI20240705BHJP
A63F 13/422 20140101ALI20240705BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20240705BHJP
A63F 13/825 20140101ALI20240705BHJP
【FI】
A63F13/58
A63F13/812 A
A63F13/422
A63F13/79
A63F13/825
(21)【出願番号】P 2022201181
(22)【出願日】2022-12-16
(62)【分割の表示】P 2020033311の分割
【原出願日】2020-02-28
【審査請求日】2023-02-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和1年12月12日、ウェブサイトアドレスhttps://twitter.com/pawa_app573/status/1205008446266855424、https://asc.s.konaminet.jp/asc/pawasma/webpage/news/news_detail.php?set_user_id=0&id=6870、https://asc.s.konaminet.jp/asc/pawasma/webpage/help/success_detail08.phpを通じて発表
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石岡 太一
(72)【発明者】
【氏名】北山 晃基
(72)【発明者】
【氏名】萩原 千香子
(72)【発明者】
【氏名】西川 直樹
(72)【発明者】
【氏名】沖塩 豊武
【審査官】田中 洋行
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-201982(JP,A)
【文献】特開2017-006279(JP,A)
【文献】特開2019-154564(JP,A)
【文献】特開2001-300142(JP,A)
【文献】株式会社キュービスト(Q-BIST),ブラックマトリクス クロス 公式ガイド,第1版,ソフトバンクパブリッシング株式会社,2002年07月21日,p.040,[ISBN:4-7973-1495-8]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタの複数のパラメータの各々を変動又は取得させることを含むゲームを制御するためのゲームシステムであって、
前記ゲームの進行に応じて獲得されるポイントを蓄積する蓄積手段と、
前記複数のパラメータのうち、ユーザが選択した前記パラメータに前記ポイントを割り振って当該パラメータを変動又は取得させる手動割振処理を実行可能な手動割振手段と、
前記複数のパラメータのうち、自動で選択した前記パラメータに前記ポイントを割り振って当該パラメータを変動又は取得させる自動割振処理を実行可能な自動割振手段と、
を含み、
前記手動割振処理
により前記ポイントが割り振られた状態を維持しながら前記自動割振処理を実行するこ
とが可能である、
ゲームシステム。
【請求項2】
前記手動割振手段は、前記ユーザが前記パラメータに前記ポイントを割り振るための手動割振操作を受け付ける画面から行われた当該手動割振操作に基づいて、前記手動割振処理を実行し、
前記自動割振手段は、前記画面から前記ユーザにより行われた自動割振操作に基づいて、前記自動割振処理を実行可能である、
請求項1に記載のゲームシステム。
【請求項3】
前記自動割振手段は、所定の条件が満たされる場合に、前記自動割振処理を実行可能である、
請求項1
又は2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記所定の条件は、前記ユーザが所有するゲームアイテムに関する条件である、
請求項
3に記載のゲームシステム。
【請求項5】
前記パラメータごとに、査定値が定められており、
前記自動割振処理では、前記ポイントに対する前記査定値の上げやすさを表す指標に基づいて、前記ポイントの割り振り先とする前記パラメータが選択される、
請求項1~
4の何れか1項に記載のゲームシステム。
【請求項6】
前記自動割振処理における割り振り方針を前記ユーザに指定させる、
請求項1~
5の何れか1項に記載のゲームシステム。
【請求項7】
前記ポイントが複数の種類に分かれており、
前記パラメータごとに、前記種類別で、前記パラメータの変動又は取得に必要な前記ポイントが定められる、
請求項1~
6の何れか1項に記載のゲームシステム。
【請求項8】
前記ゲームシステムは、前記自動割振処理により前記ポイントが割り振られた結果を通知する通知手段を更に含む、
請求項1~
7の何れか1項に記載のゲームシステム。
【請求項9】
キャラクタの複数のパラメータの各々を変動又は取得させることを含むゲームを制御するためのゲーム制御装置であって、
前記ゲームの進行に応じて獲得されるポイントを蓄積する蓄積手段と、
前記複数のパラメータのうち、ユーザが選択した前記パラメータに前記ポイントを割り振って当該パラメータを変動又は取得させる手動割振処理を実行する手動割振手段と、
前記複数のパラメータのうち、自動で選択した前記パラメータに前記ポイントを割り振って当該パラメータを変動又は取得させる自動割振処理を実行する自動割振手段と、
を含み、
前記手動割振処理
により前記ポイントが割り振られた状態を維持しながら前記自動割振処理を実行するこ
とが可能である、
ゲーム制御装置。
【請求項10】
請求項1~
8の何れか1項に記載のゲームシステム又は請求項
9に記載のゲーム制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項11】
キャラクタの複数のパラメータの各々を変動又は取得させることを含むゲームを制御するためのゲーム制御方法であって、コンピュータが、
前記ゲームの進行に応じて獲得されるポイントを蓄積し、
前記複数のパラメータのうち、ユーザが選択した前記パラメータに前記ポイントを割り振って当該パラメータを変動又は取得させる手動割振処理を実行可能であり、
前記複数のパラメータのうち、自動で選択した前記パラメータに前記ポイントを割り振って当該パラメータを変動又は取得させる自動割振処理を実行可能であり、
前記手動割振処理
により前記ポイントが割り振られた状態を維持しながら前記自動割振処理を実行するこ
とが可能である、
ゲーム制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、ゲーム制御方法、ゲーム装置及びゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばキャラクタを育成するゲームにおいて、ゲームの進行に応じて、キャラクタに関連付けられた複数の項目のパラメータを変動させるようにするものがある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種のゲームにおいて、キャラクタに関連付けられた複数の項目のパラメータを、ユーザが意図する方針を反映させて変動させることにより、ゲームの趣向性を向上させることができる。一方で、例えばゲームの初心者がパラメータを変動させる場合や、キャラクタを早く育成したい場合に、簡単にパラメータを変動させることができれば、ゲームの趣向性を向上させることができる。
【0005】
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、ゲームの趣向性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るプログラムは、キャラクタに関連付けられた複数の項目のパラメータを変動させることを含むゲームを制御するためのプログラムであって、ゲームの進行に応じて獲得されるポイントを蓄積ポイントとして蓄積する蓄積処理と、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のいずれかに割り振ることで、対応する項目のパラメータを変動させる割り振り処理とをコンピュータに実行させ、前記割り振り処理は、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のうち、ユーザが任意に選択した項目に割り振ることで、当該項目のパラメータを変動させる手動割り振り処理と、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のうち、所定の規則に従って選択された項目に割り振ることで、当該項目のパラメータを変動させる自動割り振り処理と、を選択的に実行可能とし、前記手動割り振り処理及び前記自動割り振り処理のいずれか一方の割り振り処理により前記蓄積ポイントが項目に割り振られた状態を維持しながら、他方の割り振り処理を実行可能としたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】イベントデッキの表示画面の一例を示す図である。
【
図2】主人公キャラクタを投手として場合の能力一覧画面の一例を示す図である。
【
図3】主人公キャラクタを投手として場合の能力一覧画面の一例を示す図である。
【
図5】練習が選択された場合の練習画面の一例を示す図である。
【
図6】基本能力の能力値を上げるための設定画面の一例を示す図である。
【
図7】基本能力の能力値を上げるための設定画面の一例を示す図である。
【
図8】特殊能力を取得するための設定画面の一例を示す図である。
【
図9】ゲームシステムの全体的な構成の一例を示す図である。
【
図10】ゲーム装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図11】ゲーム装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】自動割り振り処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】自動割り振りを行うことを確認するための確認画面の一例を示す図である。
【
図14】割り振り方針をユーザに指定させるための画面の一例を示す図である。
【
図15】自動割り振り処理により経験点が割り振られた結果を通知するための画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
[1.ゲームの説明]
以下、本発明を適用するのに好適なゲームの概要について説明する。ゲームの概要については、
図1~
図8を参照して、後述するゲーム装置上のタッチパネルを搭載した液晶表示パネルに表示される画面を用いて説明する。
【0009】
本実施形態のゲームは主に野球ゲームに関するものであり、キャラクタを育成する育成パートと、育成パートで育成したキャラクタを用いて対戦を行う対戦パートとを有している。本実施形態では、育成パートで投手又は野手(捕手も含む)を育成し、対戦パートでは、育成パートで育成した投手及び野手を含む野球チームで他のチームと試合を行う。
【0010】
以下、育成パートについて詳細に説明する。育成パートでは、育成対象となる主人公キャラクタが高校の野球部に所属し、練習やイベントを経て主人公キャラクタが投手又は野手として育成される。なお、本実施形態の育成パートでは複数のシナリオが用意されており、シナリオによって進学する高校が異なっている。シナリオとは、ゲームの進行に合わせて展開されるゲームストーリーである。本実施形態のゲームでは、ユーザがその中の一つのシナリオを選択することにより、主人公キャラクタが進学する高校が決定される。
【0011】
シナリオが選択されると、まず、ユーザは主人公キャラクタの基本情報を決定する。基本情報としては、主人公キャラクタの名前、主人公キャラクタのポジション、主人公キャラクタの利き腕、主人公キャラクタの打撃フォーム、主人公キャラクタが投手である場合はさらに投球フォームを決定する。主人公キャラクタのポジションでは、投手、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、外野手から選択する。以下、投手以外のポジションについては野手として説明する。主人公キャラクタの利き腕では、右投げか左投げかを選択するとともに、右打ち、左打ち、両打ち(スイッチヒッター)のいずれかを選択する。主人公キャラクタの打撃フォームでは、スタンダード、オープンスタンス等複数種類の中からユーザは選択する。また、投球フォームでは、オーバースロー、スリークウォーター、サイドスロー、アンダースロー等複数種類の中からユーザは選択する。また、主人公キャラクタの基本情報を決定する際に、予め設定された基本情報を最初に画面に表示するようにし、ユーザがその基本情報を変更するようにしてもよい。
【0012】
主人公キャラクタの基本情報が決定されると、次にイベントデッキの設定が行われる。イベントデッキとは、主人公キャラクタが進学する高校において一緒に練習等を行うチームメイトとなるイベントキャラクタを設定するためのデッキである。なお、イベントキャラクタとは、主人公キャラクタの育成過程においてイベントが発生することによって主人公キャラクタの育成に影響を及ぼす(ユーザにとって有利な効果を及ぼす)キャラクタであり、ユーザは所持するイベントキャラクタの中からイベントデッキに設定するイベントキャラクタを選択する。なお、イベントキャラクタは対戦モードでの勝利報酬で獲得したり、抽選によって獲得したりすることができる。また、育成パートでのシナリオを開始する前に、ユーザはイベントキャラクタのレベルを予め上げておくことができる。イベントキャラクタのレベルが高いほど、練習による主人公キャラクタの能力の上昇値や主人公キャラクタに対する初期評価等が高くなるため、シナリオを有利に進めることができる。
【0013】
図1には、イベントデッキの表示画面G100の一例を示す。インベントデッキを設定する際には、
図1に示す表示画面G100が表示される。表示領域A110には、デッキ名が表示される。ユーザはイベントデッキ内でのイベントキャラクタの組み合わせを、育成パートでのシナリオを開始する前に予め登録することができる。変更ボタンB1101は、デッキ名を変更するためのボタンである。
【0014】
表示領域A112には、選択されたイベントキャラクタが表示される。イベントデッキには最大で6人のイベントキャラクタを設定することができる。なお、イベントキャラクタはユーザが所持するイベントキャラクタから選択されるが、一部を他のユーザが所持するイベントキャラクタを選択できる。例えばシナリオの種類によってはそのシナリオを有利に進めるのに必要なイベントキャラクタを所持していない場合がある。そのような場合であっても他のユーザが所持するイベントキャラクタを選択できると、ユーザはそのシナリオにおいても有利に進めることができ、ユーザはそのシナリオでもゲームを楽しむことができる。
【0015】
表示領域A111には、各イベントキャラクタのレアリティが表示される。レアリティとは、入手しにくさを表すものであり、レアリティの種類としては、「ノーマル(N)」、「パワフルノーマル(PN)」、「レア(R)」、「パワフルレア(PR)」、「スーパーレア(SR)」、「パワフルスーパーレア(PSR)」の6種類がある。N、PN、R、PR、SR、PSRの順にレアリティが高くなり、レアリティが高いほどイベントが発生した場合等主人公キャラクタを育成する際の恩恵が大きくなる。また、表示領域A113には、そのイベントキャラクタのレベルが表示される。
【0016】
また、イベントキャラクタには、それぞれ得意練習が関連付けられている場合があり、所定の条件を満たした状態で、イベントキャラクタの得意練習で主人公キャラクタが当該イベントキャラクタとともに練習を行うと、多くの経験点を得ることができる。
【0017】
表示領域A114には、イベントキャラクタの得意練習の一覧が表示され、練習の種類は、「打撃」、「筋力」、「走塁」、「肩力」、「球速」、「コントロール」、「スタミナ」、「変化球」、「守備」、「メンタル」から構成される。イベントデッキにイベントキャラクタが設定されると、表示領域A115に得意練習となるイベントキャラクタの倍数が表示される。
図1に示す例では、打撃を得意練習とするイベントキャラが1人、筋力を得意練習とするイベントキャラが2人、走塁を得意練習とするイベントキャラが1人、肩力を得意練習とするイベントキャラが1人、メンタルを得意練習とするイベントキャラが1人設定されていることを示している。なお、イベントキャラクタの得意練習は2種類以上あってもよく、2種類以上の得意練習があるイベントキャラクタがイベントデッキに設定された場合には、表示領域A115に表示される合計数がその分大きくなる。
【0018】
以上のようにイベントデッキへのイベントキャラクタの設定が完了すると、次にゲームアイテムの選択が行われる。ゲームアイテムは対戦モードでの勝利報酬で獲得したり、抽選によって獲得したりすることができ、ユーザは最大2つのゲームアイテムを育成パートで使用することができる。ゲームアイテムの種類としては、イベント発生率を上昇させるためのアイテム、体力を回復させるためのアイテム、ケガの発生率を下げるアイテム等がある。本実施形態では、ゲームアイテムに、後述する経験点の自動割り振り処理を実行可能にするための自動割り振り許可アイテムが含まれる。
【0019】
以上のようにゲームアイテムの選択まで終了すると、シナリオが開始される。ここで、シナリオの内容を説明する前に、育成される主人公キャラクタの能力について説明する。
図2には、主人公キャラクタを野手として育成した場合の能力一覧画面G200の一例を示す。表示領域A210には、主人公キャラクタが表示される。なお、主人公キャラクタ容姿は、主人公キャラクタの基本情報を決定する際に決定されるが、主人公キャラクタの育成後に変更することができる。
【0020】
表示領域A211には、主人公キャラクタの名前が表示される。主人公キャラクタの名前は、主人公キャラクタの基本情報を決定する際に決定されるが、主人公キャラクタの育成後に変更することができる。表示領域A212には、主人公キャラクタのポジションの番号が表示される。ポジションが捕手の場合は2、一塁手の場合は3、二塁手の場合は4、三塁手の場合は5、遊撃手の場合は6、レフトの場合は7、センターの場合は8、ライトの場合は9が表示される。
【0021】
表示領域A213には、主人公キャラクタの打撃フォーム及び利き腕が表示され、主人公キャラクタの基本情報を決定する際に決定される。表示領域A214には、主人公キャラクタのポジションが表示され、主人公キャラクタの基本情報を決定する際に決定される。なお、主人公キャラクタを複数のポジションで守備できるように育成することも可能であり、その場合には複数のポジションを表示できる。
【0022】
表示領域A215~A221には、野手としての基本能力が表示される。なお、表示領域A216~A221に表示される基本能力は、S、A、B、C、D、E、F、Gの8段階の評価ランクで表示され、能力値が90以上の場合はS、80~89の場合はA、70~79の場合はB、60~69の場合はC、50~59の場合はD、40~49の場合はE、20~39の場合はF、19以下の場合はGとなる。
【0023】
表示領域A215には、基本能力「弾道」の情報が表示され、評価ランクは1~4の数値で表される。数値が高いほど打撃での打球の軌道が高くなり、本塁打が出やすくなる。表示領域A216には、基本能力「ミート」の情報が表示され、「ミート」の能力が高いほどバットをボールに当てやすく、ヒットが出やすくなる。表示領域A217には、基本能力「パワー」の情報が表示され、「パワー」の能力が高いほど打撃で長打が出やすくなる。表示領域A218には、基本能力「走力」の情報が表示され、「走力」の能力が高いほど走塁が速くなり、内野安打が出やすくなる。表示領域A219には、基本能力「肩力」の情報が表示され、「肩力」の能力が高いほど守備でボールを速く送球することができる。表示領域A220には、基本能力「守備力」の情報が表示され、「守備力」の能力が高いほど守備範囲が広くなる。表示領域A221には、基本能力「捕球」の情報が表示され、「捕球」の能力が高いほど守備で上手に捕球しやすく、エラーが発生しにくくなる。
【0024】
表示領域A222には、野手能力であることを示す表記A2221と、主人公キャラクタが保持する特殊能力の名称A2222の一覧が表示される。
図2に示す例では、主人公キャラクタは、「内野安打」、「代打」、「インコース」、「送球」、「調子安定」の5種類の特殊能力を保持している。つまり、主人公キャラクタは、内野安打が出やすく、代打で登場する場合は能力値がアップし、打撃では「インコース」が得意で、守備時は送球する方向が正確で、調子が安定していることを示している。
【0025】
図3には、主人公キャラクタを投手として育成した場合の能力一覧画面G200の一例を示す。なお、
図2に示す野手の場合と重複する内容については説明を省略する。投手の場合、表示領域A212には、主人公キャラクタのポジションの番号である「1」が表示される。
【0026】
表示領域A310には、主人公キャラクタの投球フォーム及び利き腕が表示され、主人公キャラクタの基本情報を決定する際に決定される。表示領域A311には「投手」が表示される。
【0027】
表示領域A312~A314には、投手としての基本能力が表示される。表示領域A312には、基本能力「球速」の情報が表示され、直球を投げた場合の最高球速が表示される。また、表示領域A313、A314に表示される基本能力は、野手の場合と同様にS、A、B、C、D、E、F、Gの8段階の評価ランクで表示され、能力値が90以上の場合はS、80~89の場合はA、70~79の場合はB、60~69の場合はC、50~59の場合はD、40~49の場合はE、20~39の場合はF、19以下の場合はGとなる。
【0028】
表示領域A313には、基本能力「コントロール」の情報が表示され、「コントロール」の能力が高いほど失投が発生しにくく、狙ったコースへ投球しやすくなる。表示領域A314には、基本能力「スタミナ」の情報が表示され、「スタミナ」の能力が高いほど疲れにくくなり、試合後半で能力が下がりにくくなる。
【0029】
表示領域A315には、主人公キャラクタが会得した変化球の種類及び変化量が表示される。
図3に示す例では、主人公キャラクタはストレート(直球)以外に「スライダー」と「フォーク」を投げることができ、変化球を投げた場合の変化量が中程度であること示している。
【0030】
表示領域A316には、投手能力であることを示す表記A3161と、主人公キャラクタが保持する特殊能力の名称A3162の一覧が表示される。
図3に示す例では、主人公キャラクタは、「重い球」、「奪三振」、「根性」、「打たれ強さ」の4種類の特殊能力を保持している。つまり、主人公キャラクタは、球質の重いボールを投げ、バッターから三振を奪いやすく、疲れた場合も根性で投げ抜くことができ、ヒットを打たれても動揺しにくいことを示している。
【0031】
次に、シナリオの内容の詳細について説明する。上述したように育成パートでは、複数のシナリオが用意されているが、ここでは、これらのシナリオで共通する内容について説明する。いずれのシナリオも4つのセクションで構成され、第1セクションから第3セクションは、それぞれ12ターンで構成され、第4セクションのみ15ターンで構成されている。ユーザは1ターン毎に練習内容を選択したり、主人公キャラクタを休ませたりすることができる。なお、第4セクションの途中から高校野球の予選及び甲子園での高校野球の試合が含まれるため、途中で試合に負けて敗退となった場合には、強制的に第4セクションは終了する。また、第4セクション以外(第3セクション)に試合が発生することや、敗退してもセクション(育成パート)が終了しない試合が発生することもある。
【0032】
各セクションの各ターンでは、主人公キャラクタの他に複数のチームメイトが登場し、主人公キャラクタの育成効果に大きな影響を及ぼす。チームメイトには、イベントデッキに設定されたイベントキャラクタと、そのシナリオ固有で予め定められたイベントキャラクタと、その他のデフォルトキャラクタ(非イベントキャラクタ)とが含まれる。なお、そのシナリオ固有で予め定められたイベントキャラクタと同じキャラクタをイベントデッキに設定することもできる。
【0033】
また、一つのターンを挟んで午前イベントと午後イベントが発生する場合があり、発生するイベントには、シナリオ固有のシナリオイベントと、イベントデッキに設定されたイベントキャラクタによるイベントキャラクタイベントと、シナリオ固有で予め定められたイベントキャラクタによるイベントキャラクタイベントとがある。シナリオ固有のシナリオイベントでは、主にそのシナリオ固有で予め定められたイベントキャラクタが登場する。イベントが午前に発生するか午後に発生するかは、シナリオイベントの内容及びイベントキャラクタによって予め決定されており、各イベントの発生条件はイベント発生抽選で当選した場合に発生する。これらのイベントが発生すると、発生したイベントに応じた育成効果が主人公キャラクタに与えられる。
【0034】
図4には、ターン毎のメイン画面G400の一例を示す。表示領域A401には、現在のセクション及び現在のターン(現在のセクションの残りターン数)が表示される。表示領域A402には、現在のセクション及びターンでの主人公キャラクタの学年、月及び週が表示される。表示領域A414には、主人公キャラクタのやる気パラメータを示すアイコンが表示される。アイコンの種類は主人公キャラクタのやる気パラメータに応じて複数の段階で切り替わり、イベントが発生することによって変動する。また、メニューボタンB403が操作されると、メニュー画面が表示され、ユーザは設定を確認したり、シナリオを中断したりすることができる。
【0035】
表示領域A404には、主人公キャラクタの現在の体力のゲージが表示されており、そのターンで練習を選択すると体力のゲージは下がり、休んだり、デートしたりすると体力のゲージは上がる。表示領域405には、主人公キャラクタの名前及び現在の基本能力の評価ランクが表示される。
図4に示す例では、主人公キャラクタは野手として育成されるため、上述した「弾道」、「ミート」、「パワー」、「走力」、「肩力」、「守備力」の現在の評価ランクが表示されている。なお、主人公キャラクタを投手として育成する場合には、「球速」、「コントロール」、「スタミナ」、「変化球の種類及び変化量」が表示される。
【0036】
ユーザは各ターンにおいて、複数の選択肢P407、P408、P411~P413の中からそのターンで何を行うかを選択することができる。なお、「能力アップ」の選択肢P410が選択された場合は、それによりターンは消化されない。また、選択肢P409は、シナリオの種類によって内容が異なり、ターンを消化するものと消化しないものとがある。次に、各選択肢の内容について説明する。
【0037】
「休む」の選択肢P407が選択された場合には、そのターンで練習を行わず、休養して体力を回復させる。体力の回復量は抽選によって決定される。「練習」の選択肢P408が選択された場合には、さらに後述する
図5の練習画面G500に遷移し、さらにユーザは数種類の練習内容から一つを選択する。練習内容の詳細については後述する。選択肢P409はシナリオ固有の選択肢であり、選択したシナリオによって内容が異なる。
【0038】
「能力アップ」の選択肢P410が選択されると、主人公キャラクタの能力をアップさせることができる。つまり、主人公キャラクタの基本能力の能力値を上げたり、特殊能力を取得したりする場合には、この選択肢P410を選択して主人公キャラクタの能力をアップさせる。詳細は後述するが、練習やイベント等のゲームの進行に応じて主人公キャラクタが獲得して蓄積された経験点を消費して、基本能力の能力値を上げたり、特殊能力を取得したりすることが可能になる。
【0039】
「通院」の選択肢P411が選択されると、主人公キャラクタの病気等を所定の確率で治す。「遊ぶ」の選択肢P412が選択されると、主人公キャラクタの体力を回復させ、さらに主人公キャラクタのやる気パラメータを高確率で1段階上昇させる。「デート」の選択肢P413が選択されると、主人公キャラクタの体力を回復させる。
【0040】
次に、
図4に示したメイン画面G400で「練習」の選択肢P408が選択された場合について説明する。「練習」の選択肢P408が選択されると、
図5に示す練習画面G500に遷移する。
図5には、練習画面G500の一例を示す。なお、
図5に示す例では、矢印P510によって「筋力」を鍛える練習が仮選択されている状態の画面を示している。表示領域A501には、ゲームの進行に応じて主人公キャラクタが獲得して蓄積された経験点のうち、消費されていない経験点が表示される。経験点は、主人公のキャラクタの能力をアップさせるのに消費されるポイントである。経験点の種類としては、「筋力」、「敏捷」、「技術」、「変化球」、「精神」の5種類があり、練習内容によって得られる経験点の種類及び値が異なる。
図5に示すように、「筋力」の練習を選択した場合は「筋力」の経験点と「精神」の経験点が得られる。また、表示領域A502には、その練習を選択した場合の経験点の増加量が表示され、ユーザは経験点の増加量を参照しながら練習内容を選択することができる。
【0041】
表示領域A505には、その練習に一緒に参加するチームメイトが表示される。一緒に参加するチームメイトには、上述したシナリオ固有で予め定められたイベントキャラクタ、イベントデッキに設定されたイベントキャラクタ、その他のデフォルトキャラクタ、スカウト及び監督からランダムに選択されるチームメイト等があり、一緒に参加するチームメイトが多いほど多くの経験点が得られる。表示領域A506には、チームメイトの名前及び主人公キャラクタに対する評価値がゲージで表示される。主人公キャラクタに対する評価値は、そのチームメイトを含んだイベントが発生したり、そのチームメイトと一緒に練習したりすることによって上昇させることができる。主人公に対する評価値が高いほど、特殊能力のコツを取得したり、経験点の上昇幅が大きくなったりする。なお、特殊能力のコツを取得すると、その特殊能力を取得するのに必要な経験点が少なくなる。
【0042】
表示領域A507には、そのチームメイトと関連付けされている得意練習が表示される。最終的に選択した練習と得意練習とが一致する場合には、経験点をより多く獲得する等、主人公の育成に有利な恩恵が与えられる。なお、得意練習はイベントデッキに設定されたイベントキャラクタのみ表示され、シナリオ固有で予め定められたイベントキャラクタ(イベントデッキに設定されているものを除く)、及びその他のデフォルトキャラクタでは表示されない。また、最大で5人のチームメイトと一緒に練習を行うことが可能であり、各練習(内容)に対応するチームメイトの組み合わせは毎ターン抽選される。
【0043】
さらに、一緒に練習を行うチームメイトの中に、選択した練習と得意練習が一致し、且つ主人公キャラクタに対する評価が所定値以上のイベントキャラクタが存在する場合は、その練習を選択したときに、スペシャルタッグ練習という特別な練習が行われる。スペシャルタッグ練習が行われると、通常よりも多くの経験点を得ることができる。
【0044】
表示領域A508には、その練習を選択した場合のケガ率が表示される。ケガ率は現在の体力が小さいほど大きくなり、ユーザはケガ率を参照して戻るボタンB504を操作し、
図4のメイン画面G400に戻って「休む」等を選択しなおすことができる。ケガ率が高いほど、練習を実行させたときに主人公キャラクタがケガしやすくなる。ケガをした場合は、練習を実行させたとしても経験点を得ることができない。
【0045】
選択肢P511~P516では、それぞれ異なる練習内容を選択することができ、例えばユーザが選択肢P511~P516の中のいずれかを指等によって押下することによってその練習を実行させる。また、ユーザは、選択肢P511~P516の中の一つを最終的に選択する前に、矢印P510を横方向にスライドさせることによってそれぞれの練習を選択した場合の経験点の増加量や一緒に練習するチームメイトを確認することができる。さらに、選択肢P511~P516には、それぞれの練習のレベルが表示されている。同じ練習を複数回選択することによってレベルが上昇し、練習のレベルが高いほどより多くの経験点が得られる。
【0046】
「打撃」の選択肢P511が選択されると、主人公キャラクタの基本能力の一つである「ミート」を上昇させるために必要な経験点が得られる。具体的には、表示領域A501に表示されている「筋力」、「技術」及び「精神」の経験点が得られる。「筋力」の選択肢P512が選択されると、表示領域A501に表示されている「筋力」及び「精神」の経験点が得られる。
【0047】
「走塁」の選択肢P513が選択されると、主人公キャラクタの基本能力の一つである「走力」を上昇させるために必要な経験点が得られる。具体的には、表示領域A501に表示されている「筋力」及び「敏捷」の経験点が得られる。「肩力」の選択肢P514が選択されると、主人公キャラクタの基本能力の一つである「肩力」を上昇させるために必要な経験点が得られる。具体的には、表示領域A501に表示されている「筋力」、「敏捷」及び「技術」の経験点が得られる。
【0048】
「守備」の選択肢P515が選択されると、主人公キャラクタの基本能力の一つである「守備力」を上昇させるために必要な経験点が得られる。具体的には、表示領域A501に表示されている「敏捷」、「技術」及び「精神」の経験点が得られる。「メンタル」の選択肢P516が選択されると、主人公キャラクタの体力を回復させるとともに、表示領域A501に表示されている「技術」及び「精神」の経験点が得られる。
【0049】
なお、
図5に示した例は主人公キャラクタを野手として育成する場合の例であり、主人公キャラクタを投手として育成する場合には、選択肢P511~P516の練習内容が、それぞれ「球速」、「コントロール」、「スタミナ」、「変化球」、「守備」、「メンタル」の組み合わせになる。経験点の種類は、主人公キャラクタを野手として育成する場合と同じである。また、主人公キャラクタを投手として育成する場合も同様に、練習内容によって得られる経験点の種類及び値が異なる。例えば「コントロール」の練習を選択した場合は、「技術」の経験点と「精神」の経験点が得られる。
【0050】
「球速」の選択肢が選択されると、主人公キャラクタの基本能力の一つである「球速」を上昇させるために必要な経験点が得られる。具体的には、表示領域A501に表示されている「筋力」、「技術」及び「精神」の経験点が得られる。「コントロール」の選択肢が選択されると、主人公キャラクタの基本能力の一つである「コントロール」を上昇させるために必要な経験点が得られる。具体的には、表示領域A501に表示されている「技術」及び「精神」の経験点が得られる。
【0051】
「スタミナ」の選択肢が選択されると、主人公キャラクタの基本能力の一つである「スタミナ」を上昇させるために必要な経験点が得られる。具体的には、表示領域A501に表示されている「筋力」及び「精神」の経験点が得られる。「変化球」の選択肢が選択されると、主人公キャラクタの基本能力の一つである「変化球」の種類及び変化量を増加させるために必要な経験点が得られる。具体的には、表示領域A501に表示されている「技術」、「変化球」及び「精神」の経験点が得られる。
【0052】
「守備」の選択肢が選択されると、表示領域A501に表示されている「敏捷」、「技術」及び「精神」の経験点が得られる。「メンタル」の選択肢が選択されると、主人公キャラクタの体力を回復させるとともに、表示領域A501に表示されている「技術」及び「精神」の経験点が得られる。
【0053】
次に、
図4に示したメイン画面G400で「能力アップ」の選択肢P410が選択された場合について説明する。「能力アップ」の選択肢P410が選択されると、
図6に示す設定画面G600に遷移する。
【0054】
図6には、野手として育成される主人公キャラクタの基本能力の能力値を上げるための設定画面G600の一例を示す。
図6には、メイン画面G400から遷移したときの初期状態の設定画面G600を示している。初期状態とは、シナリオの中で、現時点よりも前に、主人公キャラクタの能力のアップ(基本能力の能力値を上げる、特殊能力を取得する)が確定された状態をいう。表示領域A601には、初期状態での各基本能力の評価ランク及び能力値が表示される。また、表示領域A602には、経験点が割り振られた状態での各基本能力の評価ランク及び能力値が表示される。選択ボタンB611は、基本能力の能力値を上げるための設定画面に遷移するためのボタンであり、
図6の例では、選択ボタンB611が操作された状態を示している。なお、選択ボタンB612が操作されると、
図8に示すように特殊能力を取得するための設定画面G800に遷移する。
【0055】
表示領域A603には、現在蓄積されている経験点のうちの、割り振りに使用されていない経験点が表示される。表示領域A603に表示されている経験点を、基本能力や特殊能力に割り振ることによって、主人公キャラクタの基本能力の能力値を上げたり、特殊能力を取得したりすることができる。経験点を割り振るとは、基本能力及び特殊能力を構成する能力に、当該能力をアップさせるのに必要な経験点を関連付けることを、一回又は複数回行うこという。割り振りされた経験点は、使用されたものとして扱われ、表示領域A603に表示されている経験点から減算される。使用とは、後述するように割り振りが確定するまでの間、仮に消費された状態にすることをいう。このように表示領域A603には、現時点で使用可能な経験点が表示されることになる。
【0056】
表示領域A604には、基本能力の一覧が表示され、それぞれの基本能力の能力値を1上げるのに必要な経験点が表示される。このように基本能力毎に、経験点の種類別で、基本能力の能力値を上げるのに必要な経験点が定められることにより、経験点の割り振り方が多種多様になる。各基本能力に対応させてボタンB613が表示され、ボタンB613を操作することにより、経験点を使用して、対応する基本能力の能力値を上げることができる。例えば
図6の初期状態で「ミート」のボタンB613を一回操作すると、
図7に示すように、「ミート」の能力値を1上げるのに必要な経験点(「筋力」1、「技術」6、「精神」4)が使用されて「ミート」の能力値が1上がり、これを反映させるように表示領域A602及び表示領域A603の表示が更新される。ボタンB613の操作回数によって、対応する基本能力の能力値を段階的に上げることができる。このように設定画面G600において、ユーザが任意に選択した基本能力に経験点を割り振ることで、当該基本能力の能力値を上げる手動割り振り処理が可能になる。
【0057】
なお、表示領域A604では、表示領域A603に表示されている経験点(現時点で使用可能な経験点)では不足しているために能力値を上げられない基本能力や、既に能力値が上限に達している基本能力については、経験点の割り振りが不能であるとして、例えばグレーアウトする。例えば
図6の初期状態では、基本能力「走力」の能力値を上げるのに必要な「敏捷」の経験点が足りていないので、基本能力「走力」がグレーアウトしている。
【0058】
また、おまかせボタンB617を操作することにより、自動割り振り処理が実行される。詳細は後述するが、自動割り振り処理では、所定の規則に従って選択された基本能力や特殊能力に経験点を割り振ることで、基本能力の能力値を上げたり、特殊能力を取得したりする。本実施形態では、シナリオ開始前に選択されたゲームアイテムに自動割り振り許可アイテムが含まれているという一定の条件を満たすときに、自動割り振り処理が実行可能になっている。このように自動割り振り処理の実行に制約を持たせることで、ゲームの趣向性を向上させることができる。
【0059】
このようにした経験点の割り振りは、確定ボタンB618が操作されるまでは確定されない。すなわち、確定ボタンB618が操作されるまでは、仮の割り振りであり、経験点の消費が確定されていない状態になる。
例えば
図7に示すように、経験点が割り振られた基本能力に対応させてボタンB614が表示される。ボタンB614を操作することにより、経験点の割り振りをキャンセルして、使用した経験点を未使用状態に戻すことができる。この処理を、割り戻し処理と呼ぶ。例えば
図7の状態で、「ミート」のボタンB614を一回操作すると、「ミート」の能力値を1上げるのに使用された経験点(「筋力」1、「技術」6、「精神」4)が未使用状態になるとともに、「ミート」の能力値が1下がり、これを反映させるように表示領域A602及び表示領域A603の表示が更新される(この場合は、
図6の初期状態に戻ることになる)。基本能力の能力値を段階的に上げている場合、ボタンB614の操作回数によって、対応する基本能力の能力値を段階的に下げることができる。
【0060】
また、リセットボタンB616を操作することにより、その時点での経験点の割り振りを一括してキャンセルして、使用した経験点を未使用状態に戻すことができる。すなわち、初期状態に戻すことができる。
【0061】
また、戻るボタンB615を操作することにより、メイン画面G400で「能力アップ」の選択肢P410を選択したことをキャンセルして、メイン画面G400に戻ることができる。なお、戻るボタンB615を操作する時点で、経験点の割り振りがなされていれば、その時点での経験点の割り振りを一括してキャンセルして、使用した経験点を未使用状態に戻した上で、すなわち初期状態に戻した上で、メイン画面G400に戻る。
【0062】
図8には、野手として育成される主人公キャラクタの特殊能力を取得するための設定画面G800の一例を示す。設定画面G800も、基本的には、基本能力の能力値を上げるための設定画面G600と同様の画面構成であり、設定画面G600と重複する内容については説明を省略する。表示領域A801には、特殊能力の一覧が表示され、それぞれの特殊能力を取得するのに必要な経験点が表示される。このように特殊能力毎に、経験点の種類別で、特殊能力を取得するのに必要な経験点が定められることにより、経験点の割り振り方が多種多様になる。また、表示領域A802に表示されているスクロールバーを動かすことによって、すべての特殊能力を閲覧することができる。
なお、設定画面G600と同様、各特殊能力に対応させてボタンB613が表示され、また、経験点が割り振られた特殊能力に対応させてボタンB614が表示される。設定画面G800でも、ユーザが任意に選択した特殊能力に経験点を割り振ることで、当該特殊能力を取得する手動割り振り処理が可能になる。また、割り戻し処理が可能になる。
また、設定画面G600と同様、表示領域A801では、表示領域A603に表示されている経験点では不足しているために取得できない特殊能力や、既に取得済みの特殊能力については、経験点の割り振りが不能であるとして、例えばグレーアウトする。
【0063】
図6~
図8に示す例では、主人公キャラクタを野手として育成する場合を示しているが、投手として育成する場合には、表示領域A604に一覧表示される基本能力が「球速」、「コントロール」、「スタミナ」に置き換わる。
また、投手として育成する場合の基本能力の一つである「変化球」については、「球速」、「コントロール」、「スタミナ」と別の設定画面となっている。
図6に示した選択ボタンB611と同様の基本能力用の選択ボタン、選択ボタンB612と同様の特殊能力用の選択ボタンに加えて、変化球の種類及び変化量を設定するための選択ボタンが表示され、この選択ボタンが選択されると、変化球の種類を選択することができる。他の基本能力と同様、変化球の変化量を1上げるのに必要な経験点が表示され、経験点を使用して変化球の変化量を上げることができる。
【0064】
[2.ゲームシステムの構成]
次に、以上に説明したゲームを実現するためのゲームシステムの概要について説明する。
図9は、本実施形態に係るゲームシステム1の全体的なハードウェア構成の一例を示す図である。本実施形態に係るゲームシステム1では、サーバ装置30とゲーム装置10とが、ネットワーク20を介して無線により接続されている。
【0065】
ゲーム装置10は、上述したゲームを操作するための装置であり、例えば、スマートフォン等の携帯型通信装置や、携帯型ゲーム専用機器、タブレット、据え置き型ゲーム機器等である。ゲーム装置10は、CPU101と、ROM102と、RAM103と、通信部104と、操作部105と、表示部106と、記憶装置107とを有している。
【0066】
CPU101は、ROM102に記憶された制御プログラムをRAM103に読み出して各種処理を実行する。ROM102は、ゲーム装置10を動作させるために必要な制御プログラム(OS等)を記憶する。ROM102に替えてフラッシュメモリ(NVRAM)を用いてもよい。RAM103は、CPU101の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。通信部104は、ネットワーク20を介してサーバ装置30やその他の外部装置との通信処理を行う。操作部105は、ユーザによる各種操作を受け付ける。なお、表示部106がタッチパネルを搭載した液晶表示パネルである場合には、タッチパネルが操作部105である。表示部106は、上述したゲームの画面等各種情報を表示する。記憶装置107は、主にゲームに関するゲームプログラムや、ゲームに関連する各種データ等を記憶する。
【0067】
なお、ゲーム装置10の機能や処理は、CPU101がROM102又は記憶装置107に格納されているプログラムを読み出し、このプログラムを実行することによって実現されるものである。また、他の例としては、CPU101は、ROM102等に記憶されたプログラムを読み出すのではなく、SDカード等の着脱可能な記録媒体に格納されているプログラムを読み出してもよい。また、プログラムをコンピュータに供給するための手段は、プログラムを記録したCD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体やプログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体であってもよい。以下、ゲーム装置10はタッチパネルを搭載した液晶表示パネルを有するスマートフォンであるものとして説明する。
【0068】
サーバ装置30は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、通信部304と、記憶装置305とを有している。
【0069】
CPU301は、ROM302に記憶された制御プログラムを読み出して各種処理を実行する。RAM303は、CPU301の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。通信部304は、ネットワーク20を介してゲーム装置10やその他の外部装置との通信処理を行う。記憶装置305には、ゲームに関するプログラムや、ゲーム装置10を操作するユーザのID等の識別情報や、その他ゲームに必要なユーザ毎の各種情報が記憶されている。なお、不図示のデータベース等にこれらの一部の情報を記憶するようにしてもよい。
【0070】
図10は、ゲーム装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。
ゲーム装置10は、記憶装置107と、ゲーム制御部120とを備える。
記憶装置107には、ゲームを実行するためのゲームプログラムが記憶されており、さらに記憶装置107は、ゲーム処理に必要な各種データを記憶するデータ記憶部1071を備えている。データ記憶部1071には、イベントキャラクタデータDT1、イベントデッキデータDT2、主人公キャラクタデータDT3、保持アイテムデータDT4a、使用アイテムデータDT4b、ゲーム状況データDT5等が記憶されている。イベントキャラクタデータDT1、及び保持アイテムデータDT4aは、ゲームの状況によらない固定的なデータであり、イベントデッキデータDT2、主人公キャラクタデータDT3、使用アイテムデータDT4b、及びゲーム状況データDT5は、ゲーム状況によって更新されるデータである。
【0071】
イベントキャラクタデータDT1は、イベントキャラクタに関する各種情報からなる。イベントキャラクタデータDT1には、ユーザがゲーム上所有しているイベントキャラクタの種類の情報、イベントキャラクタと関連付けされている得意練習の情報、イベントキャラクタのレベルの情報、イベントキャラクタのイベントに関する情報、その他イベントキャラクタに関連する情報が含まれる。また、シナリオ固有のイベントキャラクタ及びチームメイトとして登場する非イベントキャラクタに関する情報も含まれており、シナリオ固有で予め定められたシナリオイベントの情報もイベントキャラクタデータDT1に含まれる。
【0072】
イベントデッキデータDT2は、イベントデッキに関する各種情報からなる。イベントデッキデータDT2は、イベントデッキに設定されているイベントキャラクタに係るイベントキャラクタデータDT1の参照情報が含まれる。
【0073】
主人公キャラクタデータDT3は、育成パートで育成される主人公キャラクタに関する各種情報からなる。主人公キャラクタデータDT3には、主人公キャラクタの名前、ポジション、利き腕、打撃フォーム、投球フォーム等の基本情報と、ゲームの進行に応じて主人公キャラクタが獲得して蓄積された経験点のうち、消費されていない経験点の情報と、主人公キャラクタに対するイベントキャラクタの評価値の情報と、主人公キャラクタの現在の基本能力及び特殊能力の情報とが含まれる。なお、主人公キャラクタデータDT3は、育成パートのシナリオが進行する度に更新されるものである。
【0074】
保持アイテムデータDT4aは、育成パートで利用可能なゲームアイテムに関する情報からなる。保持アイテムデータDT4aには、ユーザがゲーム上所有しているゲームアイテムの種類及び数の情報が含まれる。
【0075】
使用アイテムデータDT4bは、選択されたシナリオで使用されるアイテムの情報が含まれる。使用アイテムデータDT4bには、主人公キャラクタの基本情報を入力する際に選択されたゲームアイテムの種類及び数と、その選択されたゲームアイテムが使用済みか否かの情報とが含まれる。
【0076】
ゲーム状況データDT5は、その他、ゲームを進める上で必要なシナリオでの状況に関する情報が含まれている。ゲーム状況データDT5には、現在のセクション数及び現在のターン数の情報等が含まれる。
【0077】
また、ゲーム制御部120は、ゲーム装置10でユーザがゲームを行うのに必要な制御を行う。ゲーム制御部120の機能は、記憶装置107に記憶されているゲームプログラムをCPU101が実行することによって実現される。本実施形態では、ゲーム制御部120は、経験点管理部1201と、手動割り振り部1202と、自動割り振り部1203と、割り戻し部1204とを備え、
図6~
図8を参照して説明したように、基本能力や特殊能力に経験点を割り振ることで、対応する基本能力の能力値や特殊能力の取得の有無を変動させる。
なお、本実施形態では、経験点が本発明でいう蓄積ポイントに相当し、基本能力及び特殊能力を構成する能力が本発明でいう項目に相当し、基本能力の能力値や特殊能力の取得の有無が本発明でいうパラメータに相当する。また、経験点管理部1201が本発明でいう蓄積手段として機能し、手動割り振り部1202及び自動割り振り部1203が本発明でいう割り振り手段として機能する。そして、ゲームシステム1及びゲーム装置10は、キャラクタに関連付けられた複数の項目のパラメータを変動させることを含むゲームを実行する。
【0078】
経験点管理部1201は、ゲームの進行に応じて獲得される経験点を、主人公キャラクタデータDT3に蓄積する蓄積処理を実行する。経験点管理部1201は、主人公キャラクタデータDT3に蓄積された経験点を読み出して、
図5に例示した練習画面G500の表示領域A501や、
図6及び
図8に例示した初期状態の設定画面G600、G800の表示領域A603に表示する。また、経験点管理部1201は、手動割り振り部1201や自動割り振り部1203による経験点の割り振りがあった状態で確定ボタンB618が操作されると、経験点の消費を確定させ、これを主人公キャラクタデータDT3に蓄積された経験点から減算するようにして、主人公キャラクタデータDT3の経験点を更新する。
【0079】
手動割り振り部1202は、設定画面G600、G800の表示領域A603に表示されている経験点の範囲内で、ユーザが任意に選択した基本能力や特殊能力に経験点を割り振ることで、基本能力の能力値を上げたり、特殊能力を取得したりする手動割り振り処理を実行する。手動割り振り部1202は、手動割り振り処理の実行に伴って、設定画面G600、G800の表示領域A602及び表示領域A603の表示を更新する。
【0080】
自動割り振り部1203は、設定画面G600、G800の表示領域A603に表示されている経験点の範囲内で、所定の規則に従って選択された基本能力や特殊能力に経験点を割り振ることで、基本能力の能力値を上げたり、特殊能力を取得したりする自動割り振り処理を実行する。自動割り振り部1203は、自動割り振り処理の実行に伴って、設定画面G600、G800の表示領域A602及び表示領域A603の表示を更新する。また、自動割り振り部1203は、自動割り振り処理を実行したとき、自動割り振り処理により経験点が割り振られた結果を通知する。
【0081】
割り戻し部1204は、設定画面G600、G800に表示されるボタンB614の操作に従って、経験点の割り振りをキャンセルして、使用した経験点を未使用状態に戻す割り戻し処理を実行する。割り戻し部1204は、割り戻し処理の実行に伴って、設定画面G600、G800の表示領域A602及び表示領域A603の表示を更新する。
【0082】
[3.ゲームシステムでの処理の流れ]
以下、本実施形態に係るゲーム装置10での処理の流れについて説明する。
図11は、本実施形態に係るゲーム装置10が実行する処理の一例を示すフローチャートである。以下に説明する処理は、CPU101が記憶装置107に格納されているゲームプログラムをRAM103に読み出し、このゲームプログラムを実行することによって実現される。
【0083】
図11のフローチャートは、
図4に示したメイン画面G400で「能力アップ」の選択肢P410が選択されて「能力アップ」モードにある状態、すなわち
図6~
図8に例示した設定画面G600、G800が表示されている状態で、ユーザ操作があったときに実行される。
ステップS100で、ゲーム制御部120は、ユーザ操作が手動割り振り指示の操作であるか否か、具体的にはボタンB613の操作であるか否かを判定する。手動割り振り指示の操作である場合、ステップS102に進み、手動割り振り指示の操作でない場合、ステップS104に進む。
【0084】
ステップS102で、ゲーム制御部120の手動割り振り部1202は、手動割り振り処理を実行する。具体的には、手動割り振り部1202は、操作されたボタンB613に対応する基本能力又は特殊能力に経験点を一回分だけ割り振ることで、基本能力の能力値を上げたり、特殊能力を取得したりする。また、手動割り振り部1202は、手動割り振り処理の実行に伴って、設定画面G600、G800の表示領域A602及び表示領域A603の表示を更新する。その後、ステップS100に戻る。なお、上述したように確定ボタンB618が操作されるまでは、経験点の割り振りは確定されない。
【0085】
ステップS104で、ゲーム制御部120は、ユーザ操作が自動割り振り指示の操作であるか否か、具体的にはおまかせボタンB617の操作であるか否かを判定する。自動割り振り指示の操作である場合、ステップS106に進み、自動割り振り指示の操作でない場合、ステップS108に進む。
【0086】
ステップS106で、ゲーム制御部120の自動割り振り部1203は、自動割り振り処理を実行する。自動割り振り処理の詳細は後述するが、自動動割り振り部1203は、所定の規則に従って選択された基本能力や特殊能力に経験点を割り振ることで、基本能力の能力値を上げたり、特殊能力を取得したりする。その後、ステップS100に戻る。なお、上述したように確定ボタンB618が操作されるまでは、経験点の割り振りは確定されない。
【0087】
ステップS108で、ゲーム制御部120は、ユーザ操作が戻るボタンB615の操作であるか否かを判定する。戻るボタンB615の操作である場合、ステップS110に進み、戻るボタンB615の操作でない場合、ステップS112に進む。
【0088】
ステップS110で、ゲーム制御部120は、戻り処理を実行する。具体的には、ゲーム制御部120は、戻るボタンB615の操作があった時点で、経験点の割り振りがなされていれば、その時点での経験点の割り振りを一括してキャンセルして、使用した経験点を未使用状態に戻した上で、すなわち初期状態に戻した上で、メイン画面G400に戻り、本フローチャートを抜ける。
【0089】
ステップS112で、ゲーム制御部120は、ユーザ操作が割り戻し指示の操作であるか否か、具体的にはボタンB614の操作であるか否かを判定する。割り戻し指示の操作である場合、ステップS114に進み、割り戻し指示の操作でない場合、ステップS116に進む。
【0090】
ステップS114で、ゲーム制御部120の割り戻し部1204は、割り戻し処理を実行する。具体的には、割り戻し部1204は、操作されたボタンB614に対応する基本能力又は特殊能力に対する経験点の一回分の割り振りをキャンセルして、一回分の割り振りで使用した経験点を未使用状態に戻す。また、割り戻し部1204は、割り戻し処理の実行に伴って、設定画面G600、G800の表示領域A602及び表示領域A603の表示を更新する。ステップS102の手動割り振り処理及びステップS106の自動割り振り処理のいずれで割り振られたかにかからわらず、割り戻しが可能である。その後、ステップS100に戻る。
【0091】
ステップS116で、ゲーム制御部120は、ユーザ操作がリセットボタンB616の操作であるか否かを判定する。リセットボタンB616の操作である場合、ステップS118に進み、リセットボタンB616の操作でない場合、ステップS120に進む。
【0092】
ステップS118で、ゲーム制御部120は、リセット処理を実行する。具体的には、ゲーム制御部120は、リセットボタンB616が操作あった時点での経験点の割り振りを一括してキャンセルして、使用した経験点を未使用状態に戻す、すなわち初期状態に戻す。その後、ステップS100に戻る。
【0093】
ステップS120で、ゲーム制御部120は、ユーザ操作が確定ボタンB618の操作であるか否かを判定する。確定ボタンB618の操作である場合、ステップS122に進み、確定ボタンB618の操作でない場合、ステップS100に戻る。
【0094】
ステップS122で、ゲーム制御部120は、確定処理を実行する。具体的には、ゲーム制御部120は、確定ボタンB618の操作があった時点での経験点の割り振りを確定し、メイン画面G400に戻り、本フローチャートを抜ける。また、ゲーム制御部120の経験点管理部1201は、経験点の消費を確定させ、これを主人公キャラクタデータDT3に蓄積された経験点から減算するようにして、主人公キャラクタデータDT3の経験点を更新する。
【0095】
次に、
図12~
図15を参照して、ステップS106の自動割り振り処理の詳細を説明する。
図12(a)、(b)は、ステップS106の自動割り振り処理の一例を示すフローチャートである。
図12(a)に示すように、ステップS200で、自動割り振り部1203は、シナリオ開始前に選択されたゲームアイテムに自動割り振り許可アイテムが含まれているか否かを判定する。自動割り振り許可アイテムが含まれていない場合、ステップS202に進み、自動割り振り許可アイテムが含まれている場合、ステップS204に進む。
【0096】
ステップS202で、自動割り振り部1203は、自動割り振り処理を実行できない旨をユーザに通知するための表示を行う。このとき、自動割り振り処理を実行可能にするためには、自動割り振り許可アイテムが必要であることを併せて通知するようにしてもよい。その後、本フローチャートを抜ける。
【0097】
ステップS204で、自動割り振り部1203は、例えば
図13に示すように、自動割り振りを行うことを確認するための確認画面G1300を設定画面G600、G800に重畳表示する。なお、確認画面G1300において、自動割り振り処理後でも経験点の割り戻しやリセットが可能である旨を併せて通知するようにしてもよい。
【0098】
ステップS206で、自動割り振り部1203は、確認画面G1300で「はい」が選択されたか否かを判定する。「はい」が選択された場合、ステップS208に進み、「いいえ」が選択された場合、本フローチャートを抜ける。
【0099】
ステップS208で、自動割り振り部1203は、自動割り振りを行う。
自動割り振りでは、まず、割り振り対象とする能力(基本能力及び特殊能力を構成する能力)を定める。表示領域A603に表示されている経験点を割り振りできない能力は、割り振り対象から除かれる。すなわち、割り振り対象とする能力とは、自動割り振りで経験点を割り振る候補とする能力である。上述したように、経験点が不足しているために能力値を上げられなかったり、取得できなかったりする基本能力や特殊能力、既に能力値が上限に達している基本能力、既に取得済みの特殊能力は、割り振り対象から除かれる。
【0100】
その上で、表示領域A603に表示されている経験点の範囲内で、主人公キャラクタの選手査定がより高くなるように経験点を割り振る。基本能力及び特殊能力を構成する能力毎に査定値が定められており、その合計が選手査定となる。主人公キャラクタの選手査定を高くすることで、高ランクの選手に育成することができる。
ここで、選手査定がより高くなるように経験点を割り振るために、「査定効率」と呼ばれる指標を利用する。査定効率とは、ある能力の査定値を、その能力をアップさせるのに必要な経験点で割ったものである。すなわち、査定効率は、経験点に対する査定値の上げやすさを表す指標である。
【0101】
特殊能力では、能力毎に単一の査定値が定められている。例えば特殊能力Aの査定値が80で、特殊能力Aを取得するのに必要な経験点が100である場合、査定効率は0.80になる。
【0102】
一方、基本能力では、同じ能力でも能力値の範囲によって査定効率が異なる値になる。基本能力では、能力値が上がれば査定値も上がるが、能力値が1上がれば査定値も上がるわけではなく、査定値が上がるときの能力値の閾値が設定されている。例えば「走力」では能力値5、15、25、30、35、45等に達すると査定値が上がるようになっている(換言すれば、例えば「走力」の能力値が35と44とでは、査定値は変わらない)。また、各閾値における査定値の上がり方や、能力値の範囲によって能力値を1上げるのに必要な経験点も変動する。そのため、能力値の範囲によって査定効率が異なる値になり、査定効率が高い範囲や査定効率が低い範囲が混在する。例えば「走力」では能力値が、5以上14以下、15以上24以下、25以上29以下、30以上34以下、35以上44以下等の範囲で、査定効率が異なる値になる。
【0103】
このような査定効率を利用して、割り振り対象とする基本能力及び特殊能力のうち、例えば査定効率の高い能力から順に経験点を割り振ることによって、主人公キャラクタの選手査定がより高くなるように経験点を割り振ることができる。
【0104】
図12(b)に、ステップS208の自動割り振りの一例を示す。
ステップS2081で、自動割り振り部1203は、上述したように割り振り対象とする能力(基本能力及び特殊能力を構成する能力)を定める。割り振り対象とする能力とは、自動割り振りで経験点を割り振る候補とする能力であり、経験点が不足しているために能力値を上げられなかったり、取得できなかったりする基本能力や特殊能力、既に能力値が上限に達している基本能力、既に取得済みの特殊能力は、割り振り対象から除かれる。
ステップS2082で、自動割り振り部1203は、割り振り対象とする能力のうち、査定効率の最も高い能力を特定する。
ステップS2083で、自動割り振り部1203は、ステップS2082で特定した能力に経験点を一回分だけ割り振る。
ステップS2084で、自動割り振り部1203は、終了条件が成立したか否か判定する。例えば表示領域A603に表示されている経験点を使い切ったこと、すなわちいずれの能力に対しても一回分の割り振りを行うための経験点が残っていない状態になったことを終了条件にする。
ステップS2084において終了条件が成立していない場合、ステップS2081に戻る。ステップS2083で経験点を割り振ることにより、割り振り対象から外れることになる能力が増える可能性があるので、ステップS2081の処理は都度に(経験点の一回分の割り振り毎に)行う必要がある。また、ステップS2083で経験点を割り振ることにより、割り振り対象から外れることになる能力が増える可能性があり、また、基本能力では同じ能力でも能力値の範囲によって査定効率が異なる値になることから、ステップS2083で経験点を割り振ることにより、査定効率の最も高い能力が変わることがあるので、ステップS2082の処理は都度に(経験点の一回分の割り振り毎に)行う必要がある。
一方、ステップS2084において終了条件が成立している場合、本フローチャートを抜ける。
【0105】
以上のように、自動割り振り処理における所定の規則として、査定効率に基づいて、経験点の割り振り先とする能力を選択するようにしているが、他の規則を含むようにしてもよい。
例えば優先取得能力を設定するようにしてもよい。この場合、まずは、査定効率によらず、優先取得能力が得られるように経験点を割り振り、優先取得能力が得られた後は、査定効率の高い能力に経験点を割り振る。試合を行う際に、野手であれば、ある程度の打撃力が必要である。そこで、例えば基本能力「ミート」や基本能力「パワー」に対して、所定の評価値に達するまでは優先的に経験点を割り振るようにする。また、投手であれば、ある程度のコントロールや球速が必要である。そこで、例えば基本能力「球速」、基本能力「コントロール」に対して、所定の評価値に達するまでは優先的に経験点を割り振るようにする。育成パートの途中(シナリオの第4セクション)で試合を行うことがあり、その結果がその後の育成に影響を与える。育成パートの途中の試合では、その時点での能力の主人公キャラクタ(育成途中の主人公キャラクタ)が使用されることから、試合を行う際により有効といえる能力を、育成パートの早い段階で優先的にアップさせておくのが好ましい。
【0106】
また、自動割り振り処理において、表示領域A603に表示されている経験点を使い切るようにしたが、予め定められた上限に達するまでの範囲で経験点を自動割り振りするようにしてもよい。経験点の上限を定めておくことによって、主人公キャラクタの選手査定をある程度まで自動的に高くし、それ以降は、ユーザが好む主人公キャラクタになるように能力をアップさせるという楽しみ方も可能になる。
【0107】
また、自動割り振り処理において、割り振り方針をユーザに指定させるようにしてもよい。本実施形態では、主人公キャラクタを投手として育成する場合には、
図14に示すように、「スタミナ」を重視するか否かをユーザに選択させるための画面G1400を設定画面G600、G800に重畳表示するようにしている。先発型の投手を目指す場合は「スタミナ」を重視して「スタミナ」の能力を優先的にアップさせ、抑え型の投手を目指す場合は「スタミナ」を重視せずに、他の能力をアップさせることができる。このように割り振り方針を指定可能にすることによって、自動割り振り処理にユーザが意図する方針を反映させることができる。
【0108】
なお、本実施形態では、基本能力や特殊能力と同様に、経験点を消費して、サブポジションを取得できるようになっている。サブポジションを取得することによって、主人公キャラクタが適性以外の守備位置を担当できるようになる。自動割り振り処理では、サブポジションの取得には経験点を割り振らないようになっている。なお、経験点を消費してサブポジションを取得した場合、特殊能力の一つとして「サブポジションでの能力アップ」が追加される。この特殊能力「サブポジションでの能力アップ」は自動割り振り処理で取得できるようにしてもよい。
【0109】
図12(a)に説明を戻して、ステップS210で、自動割り振り部1203は、自動割り振り処理により経験点が割り振られた結果をユーザに通知するための表示を行う。例えば基本能力及び特殊能力の両方に経験点を割り振った場合、
図15に示すように、「基本能力」及び「特殊能力」に割り振った旨を表示する画面G1500を設定画面G600、G800に重畳表示する。なお、投手の場合は、「基本能力」、「変化球」及び「特殊能力」が表示される可能性がある。また、経験点が不足している等により、自動割り振り処理により経験点をまったく割り振れなかった場合は、割り振りしなかった旨を表示する画面G1501を設定画面G600、G800に重畳表示する。
【0110】
以上述べたように、手動割り振り処理と、自動割り振り処理とを選択的に実行可能とし、手動割り振り処理及び自動割り振り処理のいずれか一方の割り振り処理により経験点が割り振られた状態を維持しながら、他方の割り振り処理が実行可能である。
例えばステップS102の手動割り振り処理を実行すると、割り振りに使用された経験点を減算するように表示領域A603の表示が更新され、ステップS106では、表示領域A603に表示されている経験点の範囲内で自動割り振り処理を実行することができる。また、ステップS106の自動割り振り処理を実行すると、割り振りに使用された経験点を減算するように表示領域A603の表示が更新され、ステップS102では、表示領域A603に表示されている経験点の範囲内で手動割り振り処理を実行することができる。さらに、ステップS102の手動割り振り処理及びステップS106の自動割り振り処理のいずれで割り振られたかにかからわらず、ステップS114の割り戻し処理が実行可能であり、割り戻した状態から、ステップS102の手動割り振り処理やステップS106の自動割り振り処理を実行することもできる。
このように、手動割り振り処理により、ユーザが意図する方針を反映させて経験点を割り振ることができ、ゲームの趣向性を向上させることができる。また、自動割り振りにより、例えばゲームの初心者が経験点を割り振るような場合や、主人公キャラクタを早く育成したい場合に、簡単に経験点を割り振ることができ、ゲームの趣向性を向上させることができる。そして、手動割り振り処理と自動割り振り処理とを組み合わせて実行できるようにすることで、ユーザが意図する方針を反映させつつ簡単に主人公キャラクタの能力をアップさせることができ、ゲームの趣向性を向上させることができる。
【0111】
[4.変形例]
本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
上述した実施形態では、本発明でいう蓄積ポイントに相当する経験点が、複数の種類(「筋力」、「敏捷」、「技術」、「変化球」、「精神」)に分けられている例としたがが、種類の数は限定されるものではなく、また、複数の種類に分けられないようにしてもよい。
【0112】
また、上述した実施形態では、おまかせボタンB617が常時表示され、シナリオ開始前に選択されたゲームアイテムに自動割り振り許可アイテムが含まれている場合、おまかせボタンB617がアクティブになる例を説明したが、自動割り振り許可アイテムが含まれていない場合は、おまかせボタンB617そのものが表示されないようにしてもよい。
【0113】
また、自動割り振り処理において、実施形態で説明した規則に限られず、他の規則を変更したり、他の規則を加えたりしてもよい。例えばターゲット選手を指定できるようにし、指定されたターゲット選手に近づけるように能力をアップさせるようにしてもよい。この場合は、経験点が余っても、ターゲット選手の基本能力の能力値を超えたり、ターゲット選手が取得していない特殊能力を獲得したりしないようにしてもよい。
【0114】
また、上述した実施形態では、自動割り振り処理により経験点が割り振られた結果をユーザに通知する際に、「基本能力」、「特殊能力」(投手の場合、「基本能力」、「変化球」、「特殊能力」)を通知するだけであるが、より詳細な情報を通知するようにしてもよい。例えば設定画面G600、G800の表示領域A604、A801で、自動割り振り処理により経験点が割り振られた能力を、色を変える等して目立たせて表示するようにしてもよい。
【0115】
また、上述した実施形態では、
図11、
図12で説明した処理をゲーム装置10側で行うものとして説明したが、すべて又は一部の処理をサーバ装置30側で行うようにしてもよい。また、データ記憶部1071に記憶するとしたデータのすべて又は一部の処理をサーバ装置30側が保持し、ゲーム装置10がサーバ装置30と通信を行いながら上述の処理を実現するようにしてもよい。
【0116】
また、上述した実施形態では、野球ゲームにおける育成パートを説明したが、野球以外のスポーツであってもよく、学業に関するゲームの育成パートであってもよい。例えばスポーツ全般を通じて育成する場合には、練習の選択肢の内容を「野球」、「サッカー」、「バレーボール」等の種類に変更してもよく、学業を通じて育成する場合には、「国語」、「英語」、「数学」といった選択肢を用いてもよい。
さらにいえば、キャラクタを育成するゲームに限られるものではない。本発明は、ゲームの進行に応じて獲得されるポイントを蓄積ポイントとして蓄積し、蓄積ポイントを、キャラクタの複数の項目のいずれかに割り振ることで、対応する項目のパラメータを変動させるゲームであれば適用可能である。
【0117】
[5.付記]
本発明は、例えば以下のように把握される。
(1)
本発明の一態様に係るプログラムは、キャラクタに関連付けられた複数の項目のパラメータを変動させることを含むゲームを制御するためのプログラムであって、ゲームの進行に応じて獲得されるポイントを蓄積ポイントとして蓄積する蓄積処理と、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のいずれかに割り振ることで、対応する項目のパラメータを変動させる割り振り処理とをコンピュータに実行させ、前記割り振り処理は、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のうち、ユーザが任意に選択した項目に割り振ることで、当該項目のパラメータを変動させる手動割り振り処理(ステップS102)と、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のうち、所定の規則に従って選択された項目に割り振ることで、当該項目のパラメータを変動させる自動割り振り処理(ステップS106)と、を選択的に実行可能とし、前記手動割り振り処理及び前記自動割り振り処理のいずれか一方の割り振り処理により前記蓄積ポイントが項目に割り振られた状態を維持しながら、他方の割り振り処理を実行可能としたことを特徴とする。
【0118】
(7)
本発明の一態様に係るゲームの制御方法は、キャラクタに関連付けられた複数の項目のパラメータを変動させることを含むゲームを制御するゲームの制御方法であって、ゲームの進行に応じて獲得されるポイントを蓄積ポイントとして蓄積する蓄積ステップと、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のいずれかに割り振ることで、対応する項目のパラメータを変動させる割り振りステップとを有し、前記割り振りステップでは、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のうち、ユーザが任意に選択した項目に割り振ることで、当該項目のパラメータを変動させる手動割り振り処理(ステップS102)と、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のうち、所定の規則に従って選択された項目に割り振ることで、当該項目のパラメータを変動させる自動割り振り処理(ステップS106)と、を選択的に実行可能とし、前記手動割り振り処理及び前記自動割り振り処理のいずれか一方の割り振り処理により前記蓄積ポイントが項目に割り振られた状態を維持しながら、他方の割り振り処理を実行可能としたことを特徴とする。
【0119】
(8)
本発明の一態様に係るゲーム装置は、キャラクタに関連付けられた複数の項目のパラメータを変動させることを含むゲームを実行するゲーム装置であって、ゲームの進行に応じて獲得されるポイントを蓄積ポイントとして蓄積する蓄積手段(1201)と、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のいずれかに割り振ることで、対応する項目のパラメータを変動させる割り振り手段(1202、1203)とを備え、前記割り振り手段は、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のうち、ユーザが任意に選択した項目に割り振ることで、当該項目のパラメータを変動させる手動割り振り処理(ステップS102)と、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のうち、所定の規則に従って選択された項目に割り振ることで、当該項目のパラメータを変動させる自動割り振り処理(ステップS106)と、を選択的に実行可能とし、前記手動割り振り処理及び前記自動割り振り処理のいずれか一方の割り振り処理により前記蓄積ポイントが項目に割り振られた状態を維持しながら、他方の割り振り処理を実行可能としたことを特徴とする。
【0120】
(9)
本発明の一態様に係るゲームシステムは、キャラクタに関連付けられた複数の項目のパラメータを変動させることを含むゲームを実行するゲームシステムであって、ゲームの進行に応じて獲得されるポイントを蓄積ポイントとして蓄積する蓄積手段(1201)と、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のいずれかに割り振ることで、対応する項目のパラメータを変動させる割り振り手段(1202、1203)とを備え、前記割り振り手段は、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のうち、ユーザが任意に選択した項目に割り振ることで、当該項目のパラメータを変動させる手動割り振り処理(ステップS102)と、前記蓄積ポイントを、前記キャラクタの複数の項目のうち、所定の規則に従って選択された項目に割り振ることで、当該項目のパラメータを変動させる自動割り振り処理(ステップS106)と、を選択的に実行可能とし、前記手動割り振り処理及び前記自動割り振り処理のいずれか一方の割り振り処理により前記蓄積ポイントが項目に割り振られた状態を維持しながら、他方の割り振り処理を実行可能としたことを特徴とする。
【0121】
上記(1)、(7)、(8)、又は(9)の態様によれば、手動割り振り処理により、キャラクタの複数の項目のパラメータをユーザが意図する方針で変動させることができる。例えばパラメータがキャラクタの能力を表すものとした場合、ユーザが選んだ能力を高くすることが可能になる。また、自動割り振り処理により、キャラクタの複数の項目のパラメータを簡単に変動させることができる。例えばパラメータがキャラクタの能力を表すものとした場合、所定の規則に従ってキャラクタの能力を簡単に高くすることが可能になる。そして、自動割り振り処理及び手動割り振り処理を組み合わせて、キャラクタの複数の項目のパラメータを、ユーザが意図する方針を反映させつつ簡単に変動させることができ、ゲームの趣向性を向上させることができる。
【0122】
(2)
本発明の一態様では、上記(1)の態様において、前記自動割り振り処理は、一定の条件を満たすときに実行可能にしている。
上記(2)の態様によれば、自動割り振り処理の実行に制約を持たせることで、ゲームの趣向性を向上させることができる。
【0123】
(3)
本発明の一態様では、上記(1)又は(2)の態様において、項目毎に査定値が定められており、前記所定の規則は、前記蓄積ポイントに対する前記査定値の上げやすさを表す指標に基づいて前記蓄積ポイントの割り振り先とする項目を選択する規則を含むようにしている。
上記(3)の態様によれば、自動割り振り処理において、項目毎の査定値の合計で表されるキャラクタの査定がより高くなるように蓄積ポイントを割り振ることができる。
【0124】
(4)
本発明の一態様では、上記(1)乃至(3)のいずれか一つの態様において、前記自動割り振り処理における割り振り方針をユーザに指定させるようにしている。
上記(4)の態様によれば、自動割り振り処理にユーザが意図する方針を反映させることができる。
【0125】
(5)
本発明の一態様では、上記(1)乃至(4)のいずれか一つの態様において、蓄積ポイントが複数の種類に分かれており、項目毎に、前記種類別で、パラメータの変動に必要な蓄積ポイントが定められるようにしている。
上記(5)の態様によれば、蓄積ポイントの割り振り方が多種多様になり、ゲームの趣向性を向上させることができる。
【0126】
(6)
本発明の一態様では、上記(1)乃至(5)のいずれか一つの態様において、前記自動割り振り処理により前記蓄積ポイントが割り振られた結果を通知する処理を前記コンピュータに実行させるようにしている。
上記(6)の態様によれば、自動割り振り処理により蓄積ポイントが割り振られた結果をユーザが確認することができる。
【符号の説明】
【0127】
1:ゲームシステム、10:ゲーム装置、20:ネットワーク、30:サーバ装置、101、301:CPU、102、302:ROM、103、303:RAM、104、304:通信部、105:操作部、106:表示部、107、305:記憶装置、1071:データ記憶部、120:ゲーム制御部、1201:経験点管理部、1202:手動割り振り部、1203:自動割り振り部、1204:割り戻し部