(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-04
(45)【発行日】2024-07-12
(54)【発明の名称】家具システム
(51)【国際特許分類】
A47B 83/00 20060101AFI20240705BHJP
A47B 97/00 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
A47B83/00
A47B97/00 M
(21)【出願番号】P 2018171853
(22)【出願日】2018-09-13
【審査請求日】2021-08-25
【審判番号】
【審判請求日】2023-02-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】加賀 大喜
(72)【発明者】
【氏名】村上 智一
【合議体】
【審判長】古屋野 浩志
【審判官】蔵野 いづみ
【審判官】▲高▼橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-77620(JP,A)
【文献】実開昭61-174454(JP,U)
【文献】Tier Modular Auditorium Seating,[Online],2018年08月23日,https://web.archive.org/web/20180823054203/https://www.genesys-uk.com/Tier-Modular-Auditorium-Seating.Html,主に、画像を参照。
【文献】Platforms by Connection furniture,YouTube[Online][video],2017年05月03日,https://www.youtube.com/watch?v=TDTBX3TY2FM,主に0:06~0:57を参照。
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 83/00
A47B 97/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のモジュール家具を組み合わせた段状の
メインユニットを具備してなる家具システムであって、
前記メインユニットが、左右に隣接する複数の縦列領域に区画されている
ものであり、
各縦列領域が
、前記複数のモジュール家具を前後方向に隣接配置させて多段に形成され
るものであり、
前記各縦列領域の各段について上面が床面により構成された前記モジュール家具、上面がソファ面により構成された前記モジュール家具又は上面が床面及びソファ面により構成された前記モジュール家具のいずれにより形成するか選択可能である家具システム。
【請求項2】
前記複数のモジュール家具には、相互に高さ寸法、幅寸法及び奥行寸法の少なくとも1つが異なったモジュール家具が含まれている請求項1記載の家具システム。
【請求項3】
前記モジュール家具は、上面が床面及び/又はソファ面により構成されたものである請求項1又は2記載の家具システム。
【請求項4】
前記モジュール家具は、内部空間を有した中空体状のものである請求項1、2又は3記載の家具システム。
【請求項5】
前記モジュール家具は、前記内部空間を囲う周壁要素を備えたものであり、少なくとも一部の隣接するモジュール家具の周壁要素同士が連結具を介して連結されている請求項4記載の家具システム。
【請求項6】
前記モジュール家具は、前記内部空間の上を塞ぐ天壁要素を備えたものである請求項4又は5記載の家具システム。
【請求項7】
前記天壁要素は、その一部又は全部が前記床面を構成する床板である請求項6記載の家具システム。
【請求項8】
前記天壁要素は、その一部又は全部が前記ソファ面を構成するクッション体である請求項6又は7記載の家具システム。
【請求項9】
前記クッション体は、装脱可能である請求項8記載の家具システム。
【請求項10】
最も高位置にある前記モジュール家具の全ての上面は、前記ソファ面により構成されている請求項3記載の家具システム。
【請求項11】
前記クッション体には、コンセントが添設されている請求項8記載の家具システム。
【請求項12】
複数のモジュール家具を段状に組み合わせたメインユニットと、このメインユニットの機能を補完するサブユニットとを具備してな
る家具システムであって、
前記メインユニットが、左右に隣接する複数の縦列領域に区画されている
ものであり、
各縦列領域が、
前記複数のモジュール家具を前後方向に隣接配置させて前後方向に多段に形成され
るものであり、
前記各縦列領域の各段について上面が床面により構成された前記モジュール家具、上面がソファ面により構成された前記モジュール家具又は上面が床面及びソファ面により構成された前記モジュール家具のいずれにより形成するか選択可能である家具システム。
【請求項13】
前記メインユニットが、前から後に向かって段階的に高くなる段状のものであり、
前記サブユニットが、前記メインユニットの側面に隣接させるサイド配置型のものである請求項12記載の家具システム。
【請求項14】
前記サイド配置型のサブユニットが、前記メインユニットの最も低いモジュール家具の上面に連続する上面を備えたステップタイプのモジュール家具を含むものである請求項13記載の家具システム。
【請求項15】
前記サイド配置型のサブユニットが、前記メインユニットの最も高いモジュール家具の上面よりも上方に延出した形態をなすガードウォールタイプのモジュール家具を含むものである請求項13記載の家具システム。
【請求項16】
前記メインユニットが、前から後に向かって段階的に高くなる段状のものであり、
前記サブユニットが、前記メインユニットの背面に隣接させるバック配置型のものである請求項12記載の家具システム。
【請求項17】
前記バック配置型のサブユニットが、前方を向いて使用可能なカウンタタイプのモジュール家具を含むものである請求項16記載の家具システム。
【請求項18】
前記バック配置型のサブユニットが、前方を向いて使用可能なキッチンタイプのモジュール家具を含むものである請求項16記載の家具システム。
【請求項19】
前記サブユニットが、手摺を備えた手摺タイプのものである請求項12記載の家具システム。
【請求項20】
前記サブユニットが、ローパーティションタイプのものである請求項12記載の家具システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフィス等で好適に使用される家具システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、比較的大規模なオフィスを中心に高低差のあるイベントスペースを造作により作る事例が増加傾向にある(例えば。非特許文献1を参照)。
【0003】
ところが、このようなイベントスペースを造作により構築する際には、現場での大工仕事等が不可欠であり、完成までに時間がかかるという問題がある上に、造作により構築されたものの場所を移動させたり撤去したりするにもそれなりに工期が必要となる。
【0004】
また、造作によるものは、初期デザインに対応する一定の形態を備えており、各種の事情に応じてその形態を変化させることが困難である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】アクセルマーク株式会社、“働く環境-オフィス環境|アクセルマーク株式会社”、[online]、平成30年、アクセルマーク株式会社、[平成30年8月7日検索]、インターネット<URL: https://saiyo.axelmark.co.jp/office/ >
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、造作のための内装工事に頼らず、オフィス等においてイベントインフラ環境や空間演出の仕掛けを作り上げることを実現するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、複数のモジュール家具を組み合わせた段状のメインユニットを具備してなる家具システムであって、前記メインユニットが、左右に隣接する複数の縦列領域に区画されているものであり、各縦列領域が、前記複数のモジュール家具を前後方向に隣接配置させて多段に形成されるものであり、前記各縦列領域の各段について上面が床面により構成された前記モジュール家具、上面がソファ面により構成された前記モジュール家具又は上面が床面及びソファ面により構成された前記モジュール家具のいずれにより形成するか選択可能である家具システムである。
【0008】
請求項2記載の発明に係る家具システムは、請求項1記載の構成のものにおいて、前記複数のモジュール家具には、相互に高さ寸法、幅寸法及び奥行寸法の少なくとも1つが異なったモジュール家具が含まれているものである。
【0009】
請求項3記載の発明に係る家具システムは、請求項1又は2記載の構成のものにおいて、前記モジュール家具が、上面が床面及び/又はソファ面により構成されたものである。
【0010】
請求項4記載の発明に係る家具システムは、請求項1、2又は3記載の構成のものにおいて、前記モジュール家具が、内部空間を有した中空体状のものである。
【0011】
請求項5記載の発明に係る家具システムは、請求項4記載の構成のものにおいて、前記モジュール家具が、前記内部空間を囲う周壁要素を備えたものであり、少なくとも一部の隣接するモジュール家具の周壁要素同士が連結具を介して連結されているものである。
【0012】
請求項6記載の発明に係る家具システムは、請求項4又は5記載の構成のものにおいて、前記モジュール家具が、前記内部空間の上を塞ぐ天壁要素を備えたものである。
【0013】
請求項7記載の発明に係る家具システムは、請求項6記載の構成のものにおいて、前記天壁要素の一部又は全部が前記床面を構成する床板である。
【0014】
請求項8記載の発明に係る家具システムは、請求項6又は7記載の構成のものにおいて、前記天壁要素の一部又は全部が前記ソファ面を構成するクッション体である。
【0015】
請求項9記載の発明に係る家具システムは、請求項8記載の構成のものにおいて、前記クッション体が装脱可能である。
【0016】
請求項10記載の発明に係る家具システムは、請求項3記載の構成のものにおいて、最も高位置にある前記モジュール家具の全ての上面が前記ソファ面により構成されているものである。
【0017】
請求項11記載の発明に係る家具システムは、請求項8記載の構成のものにおいて、前記クッション体にコンセントが添設されているものである。
【0018】
請求項12に記載の発明は、複数のモジュール家具を段状に組み合わせたメインユニットと、このメインユニットの機能を補完するサブユニットとを具備してなる家具システムであって、前記メインユニットが、左右に隣接する複数の縦列領域に区画されているものであり、各縦列領域が、前記複数のモジュール家具を前後方向に隣接配置させて前後方向に多段に形成されるものであり、前記各縦列領域の各段について上面が床面により構成された前記モジュール家具、上面がソファ面により構成された前記モジュール家具又は上面が床面及びソファ面により構成された前記モジュール家具のいずれにより形成するか選択可能である家具システムである。
【0019】
請求項13記載の発明に係る家具システムは、請求項12記載の構成のものにおいて、前記メインユニットが、前から後に向かって段階的に高くなる段状のものであり、前記サブユニットが、前記メインユニットの側面に隣接させるサイド配置型のものである。
【0020】
請求項14記載の発明に係る家具システムは、請求項13記載の構成のものにおいて、前記サイド配置型のサブユニットが、前記メインユニットの最も低いモジュール家具の上面に連続する上面を備えたステップタイプのモジュール家具を含むものである。
【0021】
請求項15記載の発明に係る家具システムは、請求項13記載の構成のものにおいて、前記サイド配置型のサブユニットが、前記メインユニットの最も高いモジュール家具の上面よりも上方に延出した形態をなすガードウォールタイプのモジュール家具を含むものである。
【0022】
請求項16記載の発明に係る家具システムは、請求項12記載の構成のものにおいて、前記メインユニットが、前から後に向かって段階的に高くなる段状のものであり、前記サブユニットが、前記メインユニットの背面に隣接させるバック配置型のものである。
【0023】
請求項17記載の発明に係る家具システムは、請求項16記載の構成のものにおいて、前記バック配置型のサブユニットが、前方を向いて使用可能なカウンタタイプのモジュール家具を含むものである請求項16記載の家具システム。
【0024】
請求項18記載の発明に係る家具システムは、請求項16記載の構成のものにおいて、前記バック配置型のサブユニットが、前方を向いて使用可能なキッチンタイプのモジュール家具を含むものである。
【0025】
請求項19記載の発明に係る家具システムは、請求項12記載の構成のものにおいて、前記サブユニットが、手摺を備えた手摺タイプのものである。
【0026】
請求項20記載の発明に係る家具システムは、請求項12記載の構成のものにおいて、前記サブユニットが、ローパーティションタイプのものである。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、造作のための内装工事に頼らず、オフィス等においてイベントインフラ環境や空間演出の仕掛けを比較的迅速に作り上げることができる上に、組み替えや設置場所の変更等に容易に対応することができる家具システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施形態に係る家具システムを示す斜視図。
【
図2】同実施形態に係る家具システムを示す斜視図。
【
図3】同実施形態に係る家具システムを示す平面図。
【
図4】同実施形態に係る家具システムを示す左側面図。
【
図5】同実施形態に係る家具システムを示す中央側断面図。
【
図6】同実施形態に係る家具システムを示す分解斜視図。
【
図7】同実施形態に係るモジュール家具の接続の態様を示す図。
【
図9】同実施形態のメインユニットを構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図10】同実施形態のメインユニットを構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図11】同実施形態のメインユニットを構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図12】同実施形態のメインユニットを構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図13】同実施形態のメインユニットを構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図14】同実施形態のメインユニットを構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図15】同実施形態のメインユニットを構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図16】同実施形態のメインユニットを構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図17】同実施形態のサブユニットを構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図18】同実施形態のサブユニットを構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図19】同実施形態のサブユニットを構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図20】同実施形態のサブユニットを構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図21】同実施形態のサブユニットを構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図22】本発明の他の実施形態に係る家具システムを示す平面図。
【
図23】本発明の他の実施形態に係る家具システムを示す斜視図。
【
図24】本発明の他の実施形態に係る家具システムを示す斜視図。
【
図25】本発明の他の実施形態に係る家具システムを示す斜視図。
【
図26】本発明の他の実施形態を構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図27】本発明の他の実施形態を構成するモジュール家具を示す説明図。
【
図28】本発明の他の実施形態を構成するモジュール家具を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
≪第一の実施形態≫
本発明の第一の実施形態を、
図1~
図21を参照しつつ以下に述べる。
【0030】
この実施形態の家具システムSは、例えばオフィスのフロア等における中央領域に配置されるセンター設置形態のものであり、
図1~
図6に示すように、複数のモジュール家具11~12、21~23、31~33を組み合わせた段状のユニット1を具備してなる。これら複数のモジュール家具11~12、21~23、31~33には、相互に高さ寸法、幅寸法及び奥行寸法の少なくとも1つが異なったモジュール家具が含まれている。なお、この家具システムSにおいては、例えば600mmを1モジュール(M)と定め、各モジュール家具11~12、21~23、31~33の幅寸法及び奥行き寸法は1モジュール(M)の整数倍に設定されている。また、階段状に配されたモジュール家具11~12、21~23、31~33により形成される階段の基本的な段差(以下、階段ピッチ寸法(H)と称する)は例えば250mmに設定されている。
【0031】
詳述すれば、この家具システムSは、
図1~ず3に示すように、中核をなし前から後に向かって段階的に高くなる段状のメインユニット1と、このメインユニット1の機能を補完するサブユニット2A、2B、3とを具備してなる。本実施形態では、サブユニットとして、メインユニット1の両側面にそれぞれ隣接されるサイド配置型のサブユニット2A、2Bと、メインユニット1の背面に隣接させるバック配置型のサブユニット3とが採用されている。
【0032】
本実施形態を示す
図1は、家具システムS全体を示す前上側からの斜視図である。
図2は、家具システムS全体を示す後上側からの斜視図である。
図3の(a)は、家具システムS全体を示す平面図であり、同図の(b)は、メインユニット1とサブユニット2、3とを分離して示す模式的な平面図である。
図4は家具システムS全体を示す左側面図であり、
図5は同中央側断面図である。
図6は家具システムS全体を示す分解斜視図であり、後述するクッション体127、217、237、317、337を周壁要素121、211、231、311、331から離脱させて内部空間12s、21s、23s、31s、33sを示している。
図7は後述する特定のモジュール家具22、23を示す分解斜視図である。
図8は
図5における矢印X部分を拡大して示す拡大断面図である。
図9~
図21はそれぞれモジュール家具11~12、21~23、31~33、51~52、61~63を示す投影図である。これらの投影図には、正面図、左側面図、平面図、底面図、背面図、正面側からの斜視図及び背面側からの斜視図が含まれている。なお、
図17及び
図19~
図21については、該当するモジュール家具51、61~63の利用者に向かう側を正面としている。
【0033】
<メインユニット1の構成>
この実施形態のメインユニット1は、例えば、
図3に示すように、複数の縦列領域、具体的には、第1の縦列領域1aと、第2の縦列領域1bと、第3の縦列領域1cとに区画されており、各縦列領域1a~1cにそれぞれ複数のモジュール家具11~12、21~23、31~33が前後方向に隣接させて配置されている。
【0034】
メインユニット1の第1の縦列領域1a(正面視左端の縦列領域)には、1段目のモジュール家具11と、この1段目のモジュール家具11の後に配された2段目のモジュール家具12とが配されている。
【0035】
1段目のモジュール家具11は、ステップタイプのものであり、主に
図4及び
図9に示されるように、内部空間11sを有した中空体状をなしており、内部空間11sを囲う周壁要素111と、内部空間11sの上を塞ぐ天壁要素112を備えている。周壁要素111は、内部空間11sの前を塞ぐ前面材113と、内部空間11sの左右をそれぞれ塞ぐ左右の側面材114と、内部空間11sの後を塞ぐ背面材115とにより構成されている。また、このモジュール家具11の上面は床面11fにより構成されており、天壁要素111は、床面11fを構成する床板116のみにより構成されている。この床板116の上面、すなわちこのモジュール家具11の床面11fは特殊強化メラミンにより形成されている。このモジュール家具11の幅寸法は2モジュール(2M)に、また奥行き寸法は1モジュール(M)にそれぞれ設定されている。また、このモジュール家具11の高さ寸法は、前述した階段ピッチ寸法(H)に対応させている。より具体的には、このモジュール家具11の上面(床面11f)からオフィス床面Fまでの離間距離が例えば250mmとなるように設定されている。なお、このモジュール家具11の下面にはアジャスタ11aが設けられているため、その高さ寸法は微少な範囲で調節が可能である。
【0036】
2段目のモジュール家具12は、奥行き寸法が大きなソファタイプであるカウチタイプのものであり、主に
図4及び
図10に示されるように、内部空間12sを有した中空体状をなしており、内部空間12sを囲う周壁要素121と、内部空間12sの上を塞ぐ天壁要素122を備えている。周壁要素121は、内部空間12sの前を塞ぐ前面材123と、内部空間12sの左右をそれぞれ塞ぐ左右の側面材124と、内部空間12sを後方に解放すべく設けられた後枠材125とにより構成されている。また、このモジュール家具12の上面はソファ面12mにより構成されており、天壁要素122は、ソファ面12mを構成するクッション体127のみにより構成されている。このクッション体127は、下方に開口した扁平箱型の芯材128と、この芯材128の上面及び周面に添接させた図示しないクッション材と、このクッション材を被覆する張地129とを備えており、この張地129の上面がソファ面12mを形成している。このクッション体127は周壁要素121に対して挿脱可能であり、装着時の位置決めは、周壁要素121の角部内面から上方に突設した位置決め突起12tをクッション体127の芯材128の角部内面128aに嵌合させることにより行われている。
図6は、クッション体127を周壁要素121から離脱させて内部空間12sが上方に解放された状態を示している。このモジュール家具12の幅寸法は2モジュール(2M)に、また奥行き寸法は2モジュール(2M)にそれぞれ設定されている。また、このモジュール家具12の高さ寸法は、周壁要素121の高さ寸法とクッション体127の高さ寸法とを加えた値であるが、周壁要素121の高さ寸法は前述した階段ピッチ寸法の2倍(2H)に設定されており、クッション体127の高さ寸法は階段ピッチ寸法(H)よりも若干小さな値に設定されている。なお、このモジュール家具12の下面にはアジャスタ12aが設けられているため、その高さ寸法は微少な範囲で調節が可能である。また、このモジュール家具12のクッション体127には、コンセント120が添接されている。具体的には、このコンセント120は、電源端子120aとUSB端子120bとを2口ずつ備えたもので、周壁要素121の後枠材125に固定され、クッション体127の背面中央部に設けた凹陥部127x内に配されている。このコンセントの電源端子120a及びUSB端子120bは、クッション体127の上面(ソファ面12m)側に表出しており、上からこれら端子120a、120bに図示しないプラグを装着することができるようになっている。コンセント120に電力や通信信号を供給するケーブル12cは、内部空間12sを通してオフィス床面F等の上に垂下させてあり、そのオフィス床面Fに沿って必要な箇所に導かれている。内部空間12sの底には、ケーブル12c等を接続するための図示しないコンセント等を配してもよい。
【0037】
メインユニットの第2の縦列領域1b(正面視中央の縦列領域)には、1段目のモジュール家具21と、この1段目のモジュール家具21の後に配された2段目のモジュール家具22と、この2段目のモジュール家具22の後に配された3段目のモジュール家具23とが配されている。
【0038】
1段目のモジュール家具21は、ステップタイプとソファタイプとを兼ね備えたものであり、主に
図5及び
図11に示されるように、内部空間21sを有した中空体状をなしており、内部空間21sを囲う周壁要素211と、内部空間21sの上を塞ぐ天壁要素212を備えている。周壁要素211は、内部空間21sの前を塞ぐ前面材213と、内部空間21sの左右をそれぞれ塞ぐ左右の側面材214と、内部空間21sの後を塞ぐ背面材215とにより構成されている。また、このモジュール家具21の上面の一部、換言すれば1モジュール分は床面21fにより構成されており他の2モジュール分はソファ面21mにより構成されている。天壁要素211の1モジュール分は、床面21fを構成する床板216により構成されている。この床板216の上面、すなわちこのモジュール家具21の床面21fは特殊強化メラミンにより形成されている。天壁要素211の他の2モジュール分は、ソファ面21mを構成するクッション体217により構成されている。このクッション体217は、下方に開口した扁平箱型の芯材218と、この芯材218の上面及び周面に添接させたクッション材21Nと、このクッション材21Nを被覆する張地219とを備えており、この張地219の上面がソファ面21mを形成している。このクッション体217は周壁要素211に対して挿脱可能であり、装着時の位置決めは、周壁要素211の右側角部及び中間部内面から上方に突設した位置決め突起21tをクッション体217の芯材218の角部内面218aに嵌合させることにより行われている。このモジュール家具21の幅寸法は3モジュール(3M)に、また奥行き寸法は1モジュール(M)にそれぞれ設定されている。また、このモジュール家具21の高さ寸法は、前述した階段ピッチ寸法(H)に対応させている。より具体的には、床面21f(床板216の上面)からオフィス床面までの離間距離が例えば250mmとなるように設定されている。また、クッション体217を配した部分の周壁要素211の高さ寸法は前述した階段ピッチ寸法(H)に設定されており、クッション体217の高さ寸法は階段ピッチ寸法(H)よりも若干小さな値に設定されている。なお、このモジュール家具21の下面にはアジャスタ21aが設けられているため、その高さ寸法は微少な範囲で調節が可能である。さらに、このモジュール家具21のクッション体217には、コンセント210が添接されている。具体的には、このコンセント210は、第1の縦列領域1aの2段目のモジュール家具12に備えられたものと同様のもので、周壁要素211の背面材215に固定され、クッション体217の背面中央部に設けた凹陥部217x内に配されている。このコンセント210の電源端子210a及びUSB端子210bは、クッション体217の上面側に表出しており、上からこれら端子210a、210bに図示しないプラグを装着することができるようになっている。コンセント210に電力や通信信号を供給するケーブル21cは、内部空間21sを通してオフィス床面F等の上に垂下させてあり、そのオフィス床面Fに沿って必要な箇所に導かれている。内部空間21sの底には、ケーブル21c等を接続するための図示しないコンセント等を配してもよい。
【0039】
2段目のモジュール家具22は、ステップタイプのものであり、主に
図5、
図7、
図8及び
図12に示されるように、内部空間22sを有した中空体状をなしており、内部空間22sを囲う周壁要素221と、内部空間22sの上を塞ぐ天壁要素222を備えている。周壁要素221は、内部空間22sの前を塞ぐ前面材223と、内部空間22sの左右をそれぞれ塞ぐ左右の側面材224と、内部空間22sを後方に解放すべく設けられた後枠材225とにより構成されている。また、このモジュール家具22の上面は床面22fにより構成されており、天壁要素222は、床面22fを構成する床板226のみにより構成されている。この床板226の上面、すなわちこのモジュール家具22の床面22fは特殊強化メラミンにより形成されている。このモジュール家具22の幅寸法は3モジュール(3M)に、また奥行き寸法は1モジュール(M)にそれぞれ設定されている。また、このモジュール家具22の高さ寸法は、前述した階段ピッチ寸法(H)の2倍に対応させている。より具体的には、このモジュール家具22の上面(床面22f)からオフィス床面までの離間距離が例えば500mmとなるように設定されている。なお、このモジュール家具22の下面にはアジャスタ22aが設けられているため、その高さ寸法は微少な範囲で調節が可能である。
【0040】
3段目のモジュール家具23は、ソファタイプのものであり、主に
図5、
図7、
図8及び
図13に示されるように、内部空間23sを有した中空体状をなしており、内部空間23sを囲う周壁要素231と、内部空間23sの上を塞ぐ天壁要素232を備えている。周壁要素231は、内部空間23sの上部の前を塞ぐ前面材233と、内部空間23sの下部を前方に解放すべく設けられた前枠材23Fと、内部空間23sの左右をそれぞれ塞ぐ左右の側面材234と、内部空間23sを後方に解放すべく設けられた後枠材235とにより構成されている。また、このモジュール家具23の上面はソファ面23mにより構成されており、天壁要素232は、ソファ面23mを構成するクッション体237のみにより構成されている。このクッション体237は、下方に開口した扁平箱型の芯材238と、この芯材238の上面及び周面に添接させたクッション材23Nと、このクッション材23Nを被覆する張地239とを備えており、この張地239の上面がソファ面23mを形成している。このクッション体237は周壁要素231に対して挿脱可能であり、装着時の位置決めは、周壁要素231の角部内面から上方に突設した位置決め突起23tをクッション体237の芯材238の角部内面238aに嵌合させることにより行われている。このモジュール家具23の幅寸法は3モジュール(3M)に、また奥行き寸法は1モジュール(M)にそれぞれ設定されている。また、このモジュール家具23の高さ寸法は、周壁要素231の高さ寸法とクッション体237の高さ寸法とを加えた値であるが、周壁要素231の高さ寸法は前述した階段ピッチ寸法の3倍(3H)に設定されており、クッション体237の高さ寸法は階段ピッチ寸法よりも若干小さな値に設定されている。なお、このモジュール家具23の下面にはアジャスタ23aが設けられているため、その高さ寸法は微少な範囲で調節が可能である。さらに、このモジュール家具23のクッション体237には、コンセント230が添接されている。具体的には、このコンセント230は、第1の縦列領域1aの2段目のモジュール家具12に備えられたものと同様のもので、周壁要素231の後枠材235に固定され、クッション体237の背面中央部に設けた凹陥部237x内に配されている。このコンセント230の電源端子230a及びUSB端子230bは、クッション体の上面側に表出しており、上からこれら端子に図示しないプラグを装着することができるようになっている。コンセントに電力や通信信号を供給するケーブル23cは、内部空間を通してオフィス床面上に垂下させてあり、そのオフィス床面に沿って必要な箇所に導かれている。内部空間23sの底には、ケーブル等を接続するための図示しないコンセント等を配してもよい。
【0041】
メインユニットの第3の縦列領域1c(正面視右端の縦列領域)には、1段目のモジュール家具31と、この1段目のモジュール家具31の後に配された2段目のモジュール家具32と、この2段目のモジュール家具32の後に配された3段目のモジュール家具33とが配されている。
【0042】
1段目のモジュール家具31は、ソファタイプのものであり、主に
図14に示されるように、内部空間31sを有した中空体状をなしており、内部空間31sを囲う周壁要素311と、内部空間31sの上を塞ぐ天壁要素312を備えている。周壁要素311は、内部空間31sの前を塞ぐ前面材313と、内部空間31sの左右をそれぞれ塞ぐ左右の側面材314と、内部空間31sの後を塞ぐ背面材315とにより構成されている。また、このモジュール家具31の上面はソファ面31mにより構成されており、天壁要素312は、ソファ面31mを構成するクッション体317のみにより構成されている。このクッション体317は、下方に開口した扁平箱型の芯材318と、この芯材318の上面及び周面に添接させた図示しないクッション材と、このクッション材を被覆する張地319とを備えており、この張地319の上面がソファ面31mを形成している。このクッション体317は周壁要素311に対して挿脱可能であり、装着時の位置決めは、周壁要素311の角部内面から上方に突設した位置決め突起31tをクッション体317の芯材318の角部内面318aに嵌合させることにより行われている。このモジュール家具31の幅寸法は2モジュール(2M)に、また奥行き寸法は1モジュール(M)にそれぞれ設定されている。また、このモジュール家具31の高さ寸法は、周壁要素311の高さ寸法とクッション体317の高さ寸法とを加えた値であるが、周壁要素311の高さ寸法は前述した階段ピッチ寸法(H)に設定されており、クッション体317の高さ寸法は階段ピッチ寸法(H)よりも若干小さな値に設定されている。なお、このモジュール家具31の下面にはアジャスタ31aが設けられているため、その高さ寸法は微少な範囲で調節が可能である。さらに、このモジュール家具31のクッション体317には、コンセント310が添接されている。具体的には、このコンセント310は、第1の縦列領域1aの2段目のモジュール家具12に備えられたものと同様のもので、周壁要素311の背面材315に固定され、クッション体317の背面中央部に設けた凹陥部317x内に配されている。このコンセント310の電源端子310a及びUSB端子310bは、クッション体317の上面(ソファ面31m)側に表出しており、上からこれら端子310a、310bに図示しないプラグを装着することができるようになっている。コンセント310に電力や通信信号を供給するケーブル31cは、内部空間31sを通してオフィス床面F等の上に垂下させてあり、そのオフィス床面Fに沿って必要な箇所に導かれている。内部空間31sの底には、ケーブル31c等を接続するための図示しないコンセント等を配してもよい。
【0043】
2段目のモジュール家具32は、ステップタイプのものであり、主に
図15に示されるように、内部空間32sを有した中空体状をなしており、内部空間32sを囲う周壁要素321と、内部空間32sの上を塞ぐ天壁要素322を備えている。周壁要素321は、内部空間32sの前を塞ぐ前面材323と、内部空間32sの左右をそれぞれ塞ぐ左右の側面材324と、内部空間32sを後方に解放すべく設けられた後枠材325とにより構成されている。また、このモジュール家具32の上面は床面32fにより構成されており、天壁要素322は、床面32fを構成する床板326のみにより構成されている。この床板326の上面、すなわちこのモジュール家具32の床面32fは特殊強化メラミンにより形成されている。このモジュール家具32の幅寸法は2モジュール(2M)に、また奥行き寸法は1モジュール(M)にそれぞれ設定されている。また、このモジュール家具32の高さ寸法は、前述した階段ピッチ寸法(H)の2倍に対応させている。より具体的には、このモジュール家具32の上面(床面32f)からオフィス床面までの離間距離が例えば500mmとなるように設定されている。なお、このモジュール家具32の下面にはアジャスタ32aが設けられているため、その高さ寸法は微少な範囲で調節が可能である。
【0044】
3段目のモジュール家具33は、ソファタイプのものであり、主に
図16に示されるように、内部空間33sを有した中空体状をなしており、内部空間33sを囲う周壁要素331と、内部空間33sの上を塞ぐ天壁要素332を備えている。周壁要素331は、内部空間33sの上部の前を塞ぐ前面材333と、内部空間33sの下部を前方に解放すべく設けられた前枠材33Fと、内部空間33sの左右をそれぞれ塞ぐ左右の側面材334と、内部空間33sを後方に解放すべく設けられた後枠材335とにより構成されている。また、このモジュール家具33の上面はソファ面33mにより構成されており、天壁要素332は、ソファ面33mを構成するクッション体337のみにより構成されている。このクッション体337は、下方に開口した扁平箱型の芯材338と、この芯材338の上面及び周面に添接させた図示しないクッション材と、このクッション材を被覆する張地339とを備えており、この張地339の上面がソファ面33mを形成している。このクッション体337は周壁要素331に対して挿脱可能であり、装着時の位置決めは、周壁要素331の角部内面から上方に突設した位置決め突起33tをクッション体337の芯材338の角部内面338aに嵌合させることにより行われている。このモジュール家具33の幅寸法は2モジュール(2M)に、また奥行き寸法は1モジュール(M)にそれぞれ設定されている。また、このモジュール家具33の高さ寸法は、周壁要素331の高さ寸法とクッション体337の高さ寸法とを加えた値であるが、周壁要素331の高さ寸法は前述した階段ピッチ寸法の3倍(3H)に設定されており、クッション体337の高さ寸法は階段ピッチ寸法(H)よりも若干小さな値に設定されている。なお、このモジュール家具33の下面にはアジャスタ33aが設けられているため、その高さ寸法は微少な範囲で調節が可能である。さらに、このモジュール家具33のクッション体337には、コンセント330が添接されている。具体的には、このコンセント330は、第1の縦列領域1aの2段目のモジュール家具12に備えられたものと同様のもので、周壁要素331の後枠材335に固定され、クッション体337の背面中央部に設けた凹陥部337x内に配されている。このコンセント330の電源端子330a及びUSB端子330bは、クッション体337の上面(ソファ面33m)側に表出しており、上からこれら端子330a、330bに図示しないプラグを装着することができるようになっている。コンセント330に電力や通信信号を供給するケーブル33cは、内部空間33sを通してオフィス床面F等の上に垂下させてあり、そのオフィス床面Fに沿って必要な箇所に導かれている。内部空間33sの底には、ケーブル33c等を接続するための図示しないコンセント等を配してもよい。
【0045】
ここで、幅寸法の1モジュール(M)は、1人分の占有幅を考慮して定められた値である。奥行き寸法の1モジュール(M)は、着座者P1、P2の前を通行可能となるように考慮して定められた値である。そして、階段ピッチ寸法(H)は、2段目及び3段目からの視野を確保しつつ2段目及び3段目にアクセスしやすくなるように考慮して定められた値である。これらの値は、以上説明したものに限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更可能である。
【0046】
なお、各コンセント120、210、230、310、330から垂下されるケーブル12c、21c、23c、31c、33cは、オフィス床面F等に沿って引き回されるものであり、例えば2段目のモジュール家具22、32の背面近傍を通して左右方向にも導かれる。ここで、
図7及び
図8において、224xは、ケーブル12c、21c、23c、31c、33cを左右方向に挿通させるための切欠である。ケーブル12c、21c、23c、31c、33cの引き回しは、モジュール家具11~33の内部空間11s~33sを利用して行うことができるが、例えば、内部空間11s~33sに後述する防災キットKなどを収納する場合には、ケーブル12c、21c、23c、31c、33cを収納の邪魔にならない箇所、例えば枠材の上面等に配してもよい。
【0047】
このメインユニット1を構成するモジュール家具11~12、21~23、31~33同士は、以下のようにして連結される。
【0048】
まず、各縦列領域1a~1c内において、互いに前後に隣接して配されたモジュール家具同士、すなわち各縦列領域1a~1cの1段目のモジュール家具11、21、31と2段目のモジュール家具12、22、32と、及び2段目のモジュール家具22、32と3段目のモジュール家具23、33とは、その周壁要素111、121、211、221、231、311、321、331同士が下の連結具J1を介してそれぞれ連結されている。さらに、2段目のモジュール家具22、32と3段目のモジュール家具23、33とは、その周壁要素221、231、321、331同士が上の連結具J2を介してそれぞれ連結されている。
図8に基づいて第2の縦列領域1bにおける2段目のモジュール家具22と3段目のモジュール家具23との接続を具体的に説明すれば、次の通りである。下の連結具J1は、対をなす起立部J11と、これら起立部J11の下端同士を剛結する底板部J12とを一体に備えた上方に開口したコ字状のもので、これら対をなす起立部J11により2段目のモジュール家具22の周壁要素221の後枠材225と3段目のモジュール家具23の周壁要素231の前枠材23Fとを挟持した状態で前後に隣接する両モジュール家具22、23同士を連結している。この下の連結具J1は、後側の起立部J11がモジュール家具23の前枠材23Fに予めビス止めされている。上の連結具J2は、ボルトJ21及びナットJ22により構成され、ボルトJ21を2段目のモジュール家具22の後枠材225と3段目のモジュール家具23の前面材233とに挿通させたもので、ナットJ22を緊締することにより2段目のモジュール家具22と3段目のモジュール家具23とを連結している。第3の縦列領域1cにおける2段目のモジュール家具32と3段目のモジュール家具33とも、これに準じた構造により連結されている。各縦列領域1a、1b、1cに配された1段目のモジュール家具11、21、31と2段目のモジュール家具12、22、32とは、下の連結具J1のみを用いて連結されている。
【0049】
また、各縦列領域1a~1cにおいて最も後に位置し互いに左右に隣接するモジュール家具同士、すなわち第1の縦列領域1aの2段目のモジュール家具12と第2の縦列領域1bの3段目のモジュール家具23と、及び第2の縦列領域1bの3段目のモジュール家具23と第3の縦列領域1cの3段目のモジュール家具33とは、その周壁要素121、231、321同士が下の連結具J1のみを介してそれぞれ連結されている。
【0050】
なお、
図6において、4はサイドテーブルである。このサイドテーブル4は、各モジュール家具11~12、21~23、31~33とは独立したものであり、所望のモジュール家具11~12、21~23、31~33のソファ面12m、21m、23m、31m、33m等に載置して使用するだけでなく、着座者が膝上に乗せて用いることもできる。各モジュール家具11~12、21~23、31~33と独立した他の物品としては、着座者の背中に当てることができる図示しない背クッション等が考えられる。
【0051】
<サイド配置型のサブユニット2A、2Bの構成>
メインユニット1の正面視左側に隣接配置されるサイド配置型のサブユニット2Aは、
図17に示すモジュール家具51と、このモジュール家具51に対して前後方向の寸法が異なるモジュール家具53とを備えている。
【0052】
図17に示すモジュール家具51は、ステップタイプのもので、
図9に示すメインユニットの第1の縦列領域1aの1段目のモジュール家具11に準じた構成をなすものであり、
図1、
図2及び
図6に示すように、その上面に形成された床面51fがメインユニット1の最も低いモジュール家具すなわち1段目のモジュール家具11、21、31の上面に連続している。このモジュール家具51は、前後方向寸法が例えば2モジュール(2M)に設定されており、左右方向寸法は例えば0.75モジュール(0.75M)に設定されている。なお、このモジュール家具51の下面にはアジャスタ51aが設けられているため、その高さ寸法は微少な範囲で調節が可能である。これらの値もこの実施形態におけるものに限定されるものでなく、適宜変更してよい。
【0053】
このモジュール家具51の後方に隣接するモジュール家具53は、ステップタイプのもので、
図17に示すモジュール家具51に準じた構成をなすものであり、
図1及び
図6に示すように、その上面に形成された床面53fが
図17に示すモジュール家具51の上面に形成された床面51fに連続している。このモジュール家具53は、前後方向寸法が例えば1.75モジュール(1.75M)に設定されており、左右方向寸法は例えば0.75モジュール(0.75M)に設定されている。これらの値もこの実施形態におけるものに限定されるものでなく、適宜変更してよい。
【0054】
メインユニット1の正面視右側に隣接配置されるサイド配置型のサブユニット2Bは、
図17に示すモジュール家具51と、
図18に示すモジュール家具52とを備えている。
【0055】
図18に示すモジュール家具52は、
図1、
図5及び
図6に示すように、メインユニット1の最も高いモジュール家具すなわち3段目のモジュール家具23、33の上面(ソファ面23m、33m)よりも上方に延出した形態をなすガードウォールタイプのもので、メインユニット1の最も高いモジュール家具23、33のソファ面23m、33mに着座している着座者の外側方への転落をガードする機能を備えている。このモジュール家具52は、内部空間を包囲する周壁要素521と、内部空間の上面を塞ぐ蓋522とを備えたもので、蓋522を取り外すことにより内部空間に植物を植えたプランター等を収容できるようになっている。このモジュール家具52の前後方向寸法は例えば1.75モジュール(1.75M)に設定されており、左右方向寸法は例えば0.75モジュール(0.75M)に設定されている。そして、このモジュール家具52の高さ寸法は、周りからイベントが見えるようにすべく、例えば1000mm、すなわち階段ピッチ寸法の4倍(4H)に設定されている。なお、このモジュール家具52の下面にはアジャスタ52aが設けられているため、その高さ寸法は微少な範囲で調節が可能である。これらの値もこの実施形態におけるものに限定されるものでなく、適宜変更してよい。
【0056】
<バック配置型のサブユニット3の構成>
メインユニット1の背面に隣接配置されるバック配置型のサブユニット3は、
図19に示すモジュール家具61と、
図20に示すモジュール家具62と、
図21に示すモジュール家具63とを備えている。
【0057】
図19に示すモジュール家具61は、前方を向いて使用可能なキッチンタイプのもので、左右の脚611間に天板612を架設しその天板612の反使用端側に背板613を設けてなる。この天板612上にはコーヒーメーカーなどを載置して使用されるものであり、背板613には図示しない床からの電源用のケーブルを天板上に導くための図示しない配線挿通路と、この配線挿通路を外部に連通させるための配線挿通口614とが設けられている。このモジュール家具61はメインユニット1の第1の縦列領域1aの後方に配されており、その左右方向寸法は例えば2モジュール(2M)に、また前後方向寸法は例えば0.75モジュール(0.75M)にそれぞれ設定されている。このモジュール家具61の左右方向位置はメインユニット1の第1の縦列領域1aと一致させてある。そして、このモジュール家具61の高さ寸法は、周りからイベントが見えるようにすべく、例えば1000mmに設定されている。すなわち、背板613の上端部は天板612上面よりも上方に延出させてあり、このモジュール家具61の上端61u(背板613の上端)とオフィス床面Fとの距離が例えば1000mm(階段ピッチ寸法の4倍(4H))に設定されている。なお、このモジュール家具61の下面にはアジャスタ61aが設けられているため、その高さ寸法は微少な範囲で調節が可能である。これらの値もこの実施形態におけるものに限定されるものでなく、適宜変更してよい。このモジュール家具61は、
図1及び
図6に示すように、メインユニット1の最も高いモジュール家具すなわち3段目のモジュール家具23、33の上面(ソファ面23m、33m)よりも上方、かつ第1の縦列領域1aの2段目のモジュール家具12の上面(ソファ面12m)よりも上方に延出した形態をなすガードウォールタイプのもので、メインユニット1の最も高いモジュール家具23のソファ面23m、及びに第1の縦列領域1aにおける最も高いモジュール家具すなわち2段目のモジュール家具12のソファ面12mにある着座している着座者の後方への転落をガードする機能をも備えている。
【0058】
図20に示すモジュール家具62は、前方を向いて使用可能なカウンタタイプのもので、支持構造体621により天板622を支持してなる。支持構造体621は、幕板623と、この幕板623の前方に配された上下の枠材624、625と、これら枠材624、625と幕板623との間に設けられ幕板623に直交する複数枚の平行な中板626と、上の枠材624上に配設された天板622と同一の幅寸法を有する可動背板627とを備えている。このモジュール家具62はメインユニット1の第2の縦列領域1bの後方に配されており、そのモジュール家具62の左右方向寸法は例えば3モジュール(3M)に、また前後方向寸法は例えば0.75モジュール(0.75M)にそれぞれ設定されている。このモジュール家具62の左右方向位置はメインユニット1の第2の縦列領域1bと一致させてある。このモジュール家具62の高さ寸法、換言すれば天板面622aとオフィス床面Fとの距離は、周りからイベントが見えるようにすべく、例えば1000mm(階段ピッチ寸法の4倍(4H))に設定されている。なお、このモジュール家具62の下面にはアジャスタ62aが設けられているため、その高さ寸法は微少な範囲で調節が可能である。これらの値もこの実施形態におけるものに限定されるものでなく、適宜変更してよい。このモジュール家具62も、
図1、
図5及び
図6に示すように、メインユニット1の最も高いモジュール家具すなわち3段目のモジュール家具23、33の上面(ソファ面23m、33m)よりも上方に延出した形態をなすガードウォールタイプのもので、メインユニット1の最も高いモジュール家具23、33のソファ面23m、33mに着座している着座者の後方への転落をガードする機能を備えている。すなわち、このモジュール家具62の可動背板627が前方に露出してガードウォールとしての役割をなしている。なお、このモジュール家具62の下の枠材625と第2の縦列領域1bにおける3段目のモジュール家具23の後枠材235とが上下の連結具J1、J2により連結されている。
【0059】
図21に示すモジュール家具63は、前方を向いて使用可能なカウンタタイプのもので、支持構造体631により天板632を支持してなる。支持構造体631は、幕板633と、この幕板633の前方に配された上下の枠材634、635と、これら枠材634、635と幕板633との間に設けられ幕板633に直交する複数枚の平行な中板636と、上の枠材634上に配設された天板632と同一の幅寸法を有する可動背板637とを備えている。ここで、上の枠材634は、天板632と同一の幅寸法を有する板状のものであり、背面が可動背板637の背面と面一に連続している。このモジュール家具63の左右方向寸法は例えば2モジュール(2M)に設定されており、前後方向寸法は例えば0.75モジュール(0.75M)に設定されている。このモジュール家具63の左右方向位置はメインユニット1の第3の縦列領域1cと一致させてある。そして、このモジュール家具63の高さ寸法、換言すれば天板面632aとオフィス床面Fとの距離は、周りからイベントが見えるようにすべく、例えば1000mm(階段ピッチ寸法の4倍(4H))に設定されている。なお、このモジュール家具63の下面にはアジャスタ63aが設けられているため、その高さ寸法は微少な範囲で調節が可能である。これらの値もこの実施形態におけるものに限定されるものでなく、適宜変更してよい。このモジュール家具63も、
図1及び
図6に示すように、メインユニット1の最も高いモジュール家具すなわち3段目のモジュール家具23、33の上面(ソファ面23m、33m)よりも上方に延出した形態をなすガードウォールタイプのもので、メインユニット1の最も高いモジュール家具23、33のソファ面23m、33mに着座している着座者の後方への転落をガードする機能を備えている。すなわち、このモジュール家具63の可動背板637が前方に露出してガードウォールとしての役割をなしている。なお、このモジュール家具63の下の枠材635と第3の縦列領域1cにおける3段目のモジュール家具33の後枠材335とが上下の連結具J1、J2により連結されている。
【0060】
以上説明したモジュール家具同士の連結に使用される下の連結具J1及び上の連結具J2はそれぞれ同じ構成のものであるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0061】
<家具システム全体>
本実施形態の家具システムSは、以上説明したようにオフィスのフロア等における中央領域に配置されるセンター設置形態の一例を示すもので、イベントの中心となる家具として好適なものであり、後からでも気軽に参加できるように工夫されている。すなわち、この実施形態の家具システムSは、階段状に配されたメインシステム1の床面11f、21f、22f、32f上を自由に上り下りして所望のソファ面12m、21m、23m、3m、33mに着座することができ、前列の着座者P1と後列の着座者P2とが良好な関係を保ちながら前方で催されているイベント等に参加することができる。この際、メインシステム1の左右にはサイド配置型のサブシステム2、具体的にはステップタイプのモジュール家具51、53が配置されており、そのモジュール家具51、53の床面がメインシステム1の1段目のモジュール家具11、21の床面11f、21fと連続しているため、前方のみならず側方からでもメインシステム1の床面上に自由にアクセスすることができる。また、メインシステム1の背面にはバック配置型のサブシステム3、具体的にはキッチンタイプ及びカウンタタイプのモジュール家具61~63が配置されているため、気軽にキッチンタイプのモジュール家具61やカウンタタイプのモジュール家具62、63に近づいてきた部外者P3も自然に前方を向くように誘導され、そのイベントに興味を持つことや参加することが可能となる。換言すれば、本家具システムSによれば、周りからイベントの様子が見え、気軽にそのイベントに参加できる仕組み作りに貢献することができる。
【0062】
また、かかる家具システムSはイベントや会議等に用いられるだけでなく、山なりのソファに止まり木のように人が集まってフラットなコミュニケーションが生まれるような普段使いも想定されており、その目的を十分に達することもできる。
【0063】
しかも、この家具システム1は、複数のモジュール家具11~12、21~23、31~33、51~53、61~63を適宜組み合わせて構築することができるものであるため、造作のための内装工事に頼らないインフラ環境や空間演出の仕掛けを迅速に作り上げることができる。そのため、組み替えや設置場所の変更等に容易に対応することができる。特にこの実施形態では、相互に高さ寸法、幅寸法及び奥行寸法が異なるモジュール家具11~12、21~23、31~33、51~53、61~63を段状に組み合わせるようにしているので、多様な形態の家具システムを自在に構築することができる。
【0064】
さらに、
図6に示すように、ソファ面12m、21m、23m、31m、33mを構成するクッション体127、217、237、317、337を挿脱可能に設けているため、各モジュール家具12、21、23、31、33の内部空間12s、21s、23s、31s、33sを上方に開放することができる。そのため、組立時や配線時にはその内部空間12s、21s、23s、31s、33sに作業者が入り込んで作業を進めることができる。また、組み立て後においては各モジュール家具12、21、23、31、33、特に背の高い2段目や3段目のモジュール家具12、23、33に防災備蓄収納機能等を持たせることが可能になる。具体的には、3段目のモジュール家具23、33の収納空間23s、33sに例えば防災キットK等を収納しておくことも可能になる。
【0065】
また、
図1及び
図3に示すように、電力系や通信系の端子を有するコンセント120、210、230、310、330をソファタイプのモジュール家具12、21、23、31、33におけるクッション体127、217、237、317、337に添設しているため、例えば前向きの段部端面にコンセントを設ける場合に比べて外観を良好なものにすることができる。特にこの実施形態では、クッション体127、217、237、317、337の後縁部分にコンセント120、210、230、310、330が上向きに露出するようになっているため、コンセント120、210、230、310、330が目立たないだけでなく使い勝手も良好なものとなる。
【0066】
さらに、この実施形態では、最も高くなる3段目のモジュール家具23、33の上面をすべてソファ面23m、33mにしているため、メインシステム1の最上段を使用者が歩くのを防止することができ、安全性を高めることができる。
【0067】
≪その他の実施形態≫
なお、本発明は以上説明した第一の実施形態に限定されるものではなく、下記に示すとおり、種々の形態で実施することができる。
【0068】
図22に示す家具システムS2は、壁面設置タイプのもので、背面をオフィスの壁面Wに添接させたメインユニットB1と、このメインユニットB1の左右両側面に隣接させて配したサイド配置型のサブユニットB2A、B2Bとを具備してなる。
【0069】
図22は、
図3に対応する家具システム全体S2の平面図である。この家具システムS2のメインユニットB1は、第1~第4の縦列領域B1a~B1dを備えたものである。第1の縦列領域B1aには、最前列に配設される
図14に示す1段目のモジュール家具31と、このモジュール家具31の後に隣接配置される
図15に示す2段目のモジュール家具32と、このモジュール家具32の後に隣接配置される
図16に示す3段目のモジュール家具33とが配されている。第2の縦列領域B1bには、最前列に配設される
図11に示すモジュール家具21と左右対称形状をなす1段目のモジュール家具24と、このモジュール家具24の後に隣接配置される
図12に示す2段目のモジュール家具22と、このモジュール家具22の後に隣接配置される
図13に示す3段目のモジュール家具23とが配されている。第3の縦列領域B1cには、最前列に配設される
図11に示す1段目のモジュール家具21と、このモジュール家具21の後に隣接配置される
図12に示す2段目のモジュール家具22と、このモジュール家具22の後に隣接配置される
図13に示す3段目のモジュール家具23とが配されている。第4の縦列領域B1dには、最前列に配設される
図14に示す1段目のモジュール家具31と、このモジュール家具31の後に隣接配置される
図15に示す2段目のモジュール家具32と、このモジュール家具32の後に隣接配置される
図16に示す3段目のモジュール家具33とが配されている。一方、メインユニットB1の左側面に隣接させて配したサイド配置型のサブユニットB2Aは、
図17に示すモジュール家具51と、
図18に示すモジュール家具52に対して前後方向の寸法が異なるモジュール家具54とを備えている。そして、メインユニットB1の右側面に隣接させて配したサイド配置型のサブユニットB2Bは、
図17に示すモジュール家具51と、このモジュール家具51に対して前後方向の寸法が異なるモジュール家具55とを備えている。
【0070】
図23に示す家具システムS3は、メインユニットC1の両側面に手摺タイプのサイド配置型のサブユニット7をそれぞれ配したものである。メインユニットC1は、複数のモジュール家具を組み合わせて段状に構成したものであり、詳細な説明は省略する。手摺タイプのサブユニット7は、ベース71と、ベース71から起立させた支柱72と、支柱72の上端間に設けた手摺本体73とを備えたものであり、その前端7aはメインユニットC1の前端C1a近傍に位置させてある。
【0071】
図24に示す家具システムS4は、
図23に示す家具システムS3と同様に、メインユニットD1の両側面に手摺タイプのサイド配置型のサブユニット8をそれぞれ配したものである。このサブユニット8は、メインユニットD1の3段目と略同一の高さ寸法を有するローパーティション81と、このローパーティション81の上端に設けられた手摺82とを具備してなるもので、その前端8aはメインユニットD1の2段目の前端D1a付近に位置させてある。
【0072】
図25に示す家具システムS5は、メインユニットE1の両側面に隣接されたローパーティションタイプのサイド配置型のサブユニット91と、メインユニットE1の背面に隣接されたローパーティションタイプのバック配置型のサブユニット92とをそれぞれ配したものである。サイド配置型のサブユニット91とバック配置型のサブユニット92とは相互に接続されており、メインユニットE1の両側面及び背面を囲う形態をなしている。なお、このローパーティションタイプのサブユニット91、92の高さ寸法は、その上縁91a、92aがメインユニットE1の最も高いソファ面E1mよりも上方に位置し、かつ家具システムS5近傍を通行した者がメインユニットE1をのぞき込める程度の値に設定されている。
【0073】
また、メインユニット及びサブユニットを構成するモジュール家具の構成も以上説明したものに限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、
図26に示すモジュール家具K1は、床面K1fを有し幅寸法及び奥行き寸法がともに1モジュール(M)に設定されたものである。なお、このモジュール家具K1は、
図9に示すモジュール家具11に準じる構成を有しており、対応する箇所には
図9における符号の先頭の1をKに変えた符号を付して説明を省略する。
図27に示すモジュール家具K2は、ソファ面K2mを有し幅寸法及び奥行き寸法がともに1モジュール(M)に設定されたものである。なお、このモジュール家具K1は、
図14に示すモジュール家具31に準じる構成を有しており、対応する箇所には
図13における符号の先頭2桁の31をK2に変えた符号を付して説明を省略する。
図28に示すモジュール家具K3は、例えば
図18に説明したプランターを収容できるモジュール家具52と同一の外法寸法を有したものであり、サイド配置型のサブユニットを構成する家具として主に用いられる、シェルフタイプのものである。モジュール家具は、以上説明した構造のものだけでなく、幅寸法が異なったモジュール寸法に設定された種々の形態のものも考えられる。
【0074】
さらに、モジュール家具同士を上下に積み上げてメインユニット等を構築するものも本発明には含まれている。例えば、前述したクッション体と同様な形態を有する独立したモジュール家具を加えておき、そのソファ状のモジュール家具を他のモジュール家具の床面上に自由に配置して使用する等、種々の態様が考えられる。
【0075】
その他、上面が床面及びソファ面のいずれでもない、例えば天板面であるモジュール家具や、内部空間を有しない中実なモジュール家具を採用する等、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変形してよい。
【符号の説明】
【0076】
S、S2~S5…家具システム
1、B1~E1…段状のユニット(メインユニット)
11、12、21~23、31~33…モジュール家具
11f、21f、22f、32f…床面
12m、21m、23m、31m、33m…ソファ面
11s、12s、21s~23s、31s~33s…内部空間
111、121、211、221、231、311、321、331…周壁要素
112、122、212、222、232、312、322、332…天壁要素
116、216、226、326…床板
127、217、237、317、337…クッション体
120、210、230、310、330…コンセント
2A、2B、B2A、B2B、7、8、91、92…サブユニット
51、53、55…ステップタイプのモジュール家具
52、54、61~63…ガードウォールタイプのモジュール家具
61…キッチンタイプのモジュール家具
62、63…カウンタタイプのモジュール家具
7、8…手摺タイプのサブユニット
91、92…ローパーティションタイプのサブユニット