(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-04
(45)【発行日】2024-07-12
(54)【発明の名称】情報処理システム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240705BHJP
【FI】
G06Q30/0601 312
(21)【出願番号】P 2020037016
(22)【出願日】2020-03-04
【審査請求日】2023-02-27
(31)【優先権主張番号】P 2019038232
(32)【優先日】2019-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】510294139
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Vision Care, Inc.
【住所又は居所原語表記】7500 Centurion Parkway, Jacksonville, FL 32256, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】山田 健太
(72)【発明者】
【氏名】杉原 香織
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 紀夫
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-035726(JP,A)
【文献】特開平11-232328(JP,A)
【文献】特開2003-329983(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医師によるコンタクトレンズの処方指示を確認した場合に店舗から発行される定期便コードを提示したユーザからの申し込みを受け付け、コンタクトレンズを定期配送により販売するための情報処理システムであって、
前記申し込みを行ったユーザを識別するユーザ識別情報、当該ユーザに対して発行される定期便コード、当該処方されたコンタクトレンズのコンタクトレンズ情報、当該コンタクトレンズの定期配送日、及び前記ユーザのコンタクトレンズの購入履歴が互いに関連付けられて記憶されているストレージと、
前記ユーザから前記定期配送日の前記コンタクトレンズの購入をキャンセルする旨の通知を取得した場合、当該定期配送日の配送をキャンセルする処理を実行するキャンセル処理部と、
前記ユーザから前記キャンセルする旨の通知を受けていない場合、前記コンタクトレンズの配送を行うための配送指示を出力する配送指示出力部と、
前記ユーザに定期配送でコンタクトレンズが配送されたことを条件に、当該ユーザの定期配送に係る前記購入履歴を更新する記録処理部と、
前記ユーザの定期配送に係る購入履歴に応じて、当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を調整して出力する価格決定部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記価格決定部は、前記ユーザが前記定期配送の更新を申し込んだ場合において、前記更新に係る定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を、前回の定期配送に対応する定期便コードを発行した店舗と、更新に係る定期配送に対応する定期便コードを発行した店舗とが同じ場合もしくは同じグループに属する場合、前記前回の定期配送の価格に応じた第1の価格に調整して出力し、異なる場合、前記第1の価格とは異なる第2の価格に調整して出力する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記ストレージには、更に、
前記ユーザに対して発行される各定期便コードと関連付けられて、前記ユーザに対して
当該定期便コードを発行した店舗を識別する店舗識別情報が記憶されており、
前記ユーザが
前記定期配送の更新を申し込んだ
場合において、
(a)前記ユーザが入力した入力定期便コード、
(b)ユーザ端末からの前記ユーザを識別するユーザ識別情報、及び
(c)当該更新を申し込んだ店舗を識別する店舗識別情報を取得する
入力取得部と、
(i)前記入力定期便コードが、前記ユーザが更新を申し込んだ定期配送に対応する記憶されている定期便コードと一致するか否か判定し、(ii)前記
入力定期便コード
が、前記
記憶されている定期便コード
と一致する場合、前記
入力取得部が取得した店舗識別情報
が、
前記ストレージにおいて前記記憶されている定期便コードと関連付けられて記憶されている店舗識別情報と一致するか否か判定する判定部と、
を更に備え、
前記価格決定部は、
(1)前記入力取得部が取得した店舗識別情報が、前記記憶されている定期便コードと関連付けられて記憶されている店舗識別情報と一致すると判定される場合において、定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を、前回の定期配送の価格に応じた第1の価格に調整して出力し、
(2)前記入力取得部が取得した店舗識別情報が、前記記憶されている定期便コードと関連付けられて記憶されている店舗識別情報と一致しないと判定される場合において、前記価格を、前記第1の価格とは異なる第2の価格に調整して出力する
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記価格決定部は、少なくとも前記ユーザが前記定期配送の更新を申し込んだ場合、前記更新に係る定期配送に含まれる少なくとも一つの定期配送時の当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を、更新前の定期配送の価格に応じた価格に調整して出力する
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記記録処理部は、ユーザから定期配送予約の変更もしくは追加に係る情報を取得した場合、当該定期配送予約の変更もしくは追加に係る情報に応じて、前記ストレージ内の定期配送に関する情報を更新する
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
対象の定期配送に含まれる定期配送日をユーザが一定の範囲で変更可能なようにユーザ端末で表示するための情報を当該ユーザ端末に送信する表示制御部を更に備え、
前記記録処理部は、対象の定期配送について前記ユーザ端末から定期配送日を取得した場合、前記対象の定期配送の定期便コードと当該取得した定期配送日を関連付けて前記ストレージに記録させる
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
対象の定期配送において指定されるコンタクトレンズ情報をユーザが一定の範囲で変更可能なようにユーザ端末で表示するための情報を当該ユーザ端末に送信する表示制御部を更に備え、
前記記録処理部は、対象の定期配送について前記ユーザ端末からコンタクトレンズ情報の変更指示を取得した場合、前記対象の定期配送の定期便コードと当該取得した変更指示に係るコンタクトレンズ情報を関連付けて前記ストレージに記録させる
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記ストレージを参照して前記定期配送に含まれる定期配送日の設定期間前になった場合、前記ユーザに対して購入意思確認の情報を送信する通信制御部を更に備える
請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
医師によるコンタクトレンズの処方指示を確認した場合に店舗から発行される定期便コードを提示したユーザからの申し込みを受け付け、コンタクトレンズを定期配送により販売するための情報処理方法であって、前記申し込みを行ったユーザを識別するユーザ識別情報と、当該ユーザに対して発行される定期便コード、当該処方されたコンタクトレンズのコンタクトレンズ情報と、当該コンタクトレンズの定期配送日、及び前記ユーザのコンタクトレンズの購入履歴が互いに関連付けられて記憶されているストレージを備える情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
前記ユーザから前記定期配送日の前記コンタクトレンズの購入をキャンセルする旨の通知を取得した場合、当該定期配送日の配送をキャンセルする処理を実行するステップと、
前記ユーザから前記キャンセルする旨の通知を受けていない場合、前記コンタクトレンズの配送を行うための配送指示を出力するステップと、
前記ユーザに定期配送でコンタクトレンズが配送されたことを条件に、当該ユーザの定期配送に係る前記購入履歴を更新するステップと、
前記ユーザの定期配送に係る購入履歴に応じて、当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を調整して出力するステップと、
を有する情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクトレンズ定期配送用の情報処理システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンタクトレンズは、眼科医の処方に基づいて、コンタクトレンズの販売店により販売されてきた。コンタクトレンズは、眼の角膜に重ね合わせて装着される高度管理医療機器であり、使用者(以下、ユーザともいう)の視力の状態に合わせて適切な製品を使用する必要があるため、定期的に眼科の検診を受けることが好ましい。一方、近年、定期的に眼科の検診を受けずに、インターネット等による通信販売によってコンタクトレンズを入手するユーザが増加している。
【0003】
これに対して、例えば、特許文献1には、サーバ装置に設けられて、記憶手段に記憶されたコンタクトレンズの提供履歴情報および会員制ユーザの有効期限情報による提供制限を受けていないことを条件として、且つ、店舗用クライアント装置から該サーバ装置に対して定期的なレンズ提供を選択しない信号が送信されていないことを条件として、レンズ提供の承認信号を所定期間毎に自動的に生成するレンズ提供の承認手段と、サーバ装置に設けられて、承認手段によって得られた承認信号に基づいて、前記記憶手段に記憶されたコンタクトレンズ情報および配送先情報により該会員制ユーザに適合するコンタクトレンズおよび配送先を特定して、該会員制ユーザへの該コンタクトレンズの配送を指示する配送指示信号を出力する配送指示出力手段と、を有するコンタクトレンズの販売システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のように、コンタクトレンズを定期的に配送するようにすれば、コンタクトレンズの購入に毎回店舗に赴く必要がなくなり、またインターネットで毎回購入をする必要がないので、コンタクトレンズを定期的に配送することは、ユーザの利便性の向上の観点から好ましい。
【0006】
しかしながら、コンタクトレンズをあまり使わなかった場合には、定期配送時に、コンタクトレンズが手元に十分残る場合がある。そのような場合には、コンタクトレンズの配送をキャンセルできることがユーザの利便性の向上から好ましい。その一方でユーザが定期配送期間中に他の通販でコンタクトレンズを購入してしまうと、ユーザの眼に合っていないコンタクトレンズを誤って購入してしまう虞がある。ユーザの眼に合っていないコンタクトレンズは、ユーザの視力矯正の役を果たさず、購入した製品が無駄となってしまう可能性がある。これに対して、コンタクトレンズの定期配送では、眼科で処方されたコンタクトレンズが配送されるのでユーザの眼にあったコンタクトレンズを提供できる。このため、定期配送が実施される期間中においては、他の通販で購入するよりもコンタクトレンズの定期配送で購入することが安全性の観点から好ましい。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、ユーザが定期配送を申し込んだコンタクトレンズの購入を事前にキャンセルできるとともに、ユーザにコンタクトレンズの定期配送での購入を促すことを可能とする情報処理システム及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様に係る情報処理システムは、医師によるコンタクトレンズの処方指示を確認した場合に店舗から発行される定期便コードを提示したユーザからの申し込みを受け付け、コンタクトレンズを定期配送により販売するための情報処理システムであって、前記申し込みを行ったユーザを識別するユーザ識別情報と、当該ユーザに対して発行される定期便コード、当該処方されたコンタクトレンズのコンタクトレンズ情報と、当該コンタクトレンズの定期配送日、及び前記ユーザのコンタクトレンズの購入履歴が互いに関連付けられて記憶されているストレージと、前記ユーザから前記定期配送日の前記コンタクトレンズの購入をキャンセルする旨の通知を取得した場合、当該定期配送日の配送をキャンセルする処理を実行するキャンセル処理部と、前記ユーザから前記キャンセルする旨の通知を受けていない場合、前記コンタクトレンズの配送を行うための配送指示を出力する配送指示出力部と、前記ユーザに定期配送でコンタクトレンズが配送されたことを条件に、当該ユーザの定期配送に係る前記購入履歴を更新する記録処理部と、前記ユーザの定期配送に係る購入履歴に応じて、当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を調整して出力する価格決定部と、を備える。
【0009】
この構成によれば、ユーザは、コンタクトレンズの購入及び配送を定期的に行うための定期配送を申し込むことができる。また、ユーザは、定期配送を申し込んだコンタクトレンズの購入を事前にキャンセルすることができる。また定期配送に係る実際の購入履歴に応じて、コンタクトレンズの価格が決定されるので、例えば、定期配送を予約したもののキャンセルした場合には、コンタクトレンズの価格を高くし、定期配送を申し込んだ分でキャンセルされずに実際に購入した場合には、コンタクトレンズの価格を下げるように調整することができる。例えば、価格決定部は、定期配送の回数を経る毎に価格を安くする場合において、定期配送のうちある配送をキャンセルした場合に、次の配送のときには、キャンセルした配送のときの価格(つまり当初予定していた価格よりも高い価格)で販売する。これにより、実際に定期購入した回数が多いユーザの方が、コンタクトレンズの購入平均単価を下げることができるので、ユーザが定期配送で実際に継続して購入することを促すことができる。従って、ユーザが定期配送を申し込んだコンタクトレンズの購入を事前にキャンセルできるとともに、ユーザにコンタクトレンズの定期配送での購入を促すことができる。
【0010】
本発明の第2の態様に係る情報処理システムは、第1の態様に係る情報処理システムであって、前記価格決定部は、前記ユーザが前記定期配送の更新を申し込んだ場合において、前記更新に係る定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を、前回の定期配送に対応する定期便コードを発行した店舗と、更新に係る定期配送に対応する定期便コードを発行した店舗とが同じ場合もしくは同じグループに属する場合、前記前回の定期配送の価格に応じた第1の価格に調整して出力し、異なる場合、前記第1の価格とは異なる第2の価格に調整して出力する。
【0011】
この構成によれば、定期配送の更新を申し込むにあたり、前回の申し込みと同じ店舗に来訪して定期便コードを取得した場合に、コンタクトレンズの購入コストを抑えることができるので、ユーザに前回と同じ店舗に来訪して定期配送を更新することを促すことができる。ユーザが同じ店舗に来訪するようになれば、その店舗で当該ユーザに対する処方履歴が蓄積され、店舗の店員がユーザの特徴(例えばコンタクトレンズのフィット感、嗜好など)を把握しやすくなるので、その店舗の店員が当該ユーザに対してコンタクトレンズに関するサービス(例えば、ユーザが処方されたコンタクトレンズが複数種類ある場合において、当該ユーザが通常使用している製品とは異なる製品を購入しようとした場合の注意喚起や、コンタクトレンズのケアの助言など)を適切に行うことができる可能性が向上するという利点がある。あるいは、ユーザが定期配送を更新する際、前回、定期便コードを発行した店舗と同じグループの店舗に来訪することを促すことができる。これにより、同じグループの店舗であれば店員が把握しているユーザの特徴の共有も比較的容易であるから、ユーザに対して適切なサービスを行いやすくなる。ここで、「同じグループ」とは、同一の取引業者が運営する複数の店舗、同一のフランチャイズに加盟する複数の店舗、同一の取引業者もしくは眼科関連施設に紐づく複数の店舗、又は契約などにより協働関係にある店舗などを示す。しかしながら、これらの例示に限定されず、ユーザの特徴に関する情報等を適切に共有し得る関係性を有する店舗であれば同じグループの店舗として扱ってもよい。
【0012】
本発明の第3の態様に係る情報処理システムは、第2の態様に係る情報処理システムであって、前記ストレージには、更に、コンタクトレンズの定期配送を申し込んだユーザを識別するユーザ識別情報が、前記定期便コードと関連付けられて記憶されており、前記ユーザが当該定期配送の更新を申し込んだ際に、当該更新に係る定期配送に対応する定期便コード、及び当該更新を申し込んだ店舗を識別する店舗識別情報を取得する第1の取得部と、前記ユーザが当該定期配送の更新を申し込んだ後に、ユーザが入力した定期便コード及び当該ユーザを識別するユーザ識別情報を、ユーザ端末から取得する第2の取得部と、前記第2の取得部が取得した定期便コードと前記第1の取得部が取得した定期便コードが対応する場合、前記第1の取得部が当該定期便コードとともに取得した店舗識別情報と、前記第2の取得部が当該定期便コードとともに取得したユーザ識別情報に関連付けられて記憶されている店舗識別情報とを比較して、一致するか否か判定する判定部と、を更に備え、前記価格決定部は、前記第2の取得部が当該定期便コードとともに取得したユーザ識別情報で特定されるユーザに対して提供する前記更新に係る前記定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を、前記判定部による判定の結果、店舗識別情報が一致する場合、前回の定期配送の価格に応じた第1の価格に調整して出力し、店舗識別情報が一致しない場合、前記第1の価格とは異なる第2の価格に調整して出力する。
【0013】
この構成によれば、定期配送を更新する際に同じ店舗に来訪した場合に、コンタクトレンズの購入コストを抑えることができるので、ユーザに前回と同じ店舗に来訪して定期配送を更新することを促すことができる。ユーザが同じ店舗に来訪するようになれば、その店舗で当該ユーザに対する処方履歴が蓄積され、店舗の店員がユーザの特徴(例えばコンタクトレンズのフィット感、嗜好など)を把握しやすくなるので、その店舗の店員が当該ユーザに対してコンタクトレンズに関するサービス(例えば、ユーザが処方されたコンタクトレンズが複数種類ある場合において、当該ユーザが通常使用している製品とは異なる製品を購入しようとした場合の注意喚起、コンタクトレンズのケアの助言など)を適切に行うことができる可能性が向上するという利点がある。
【0014】
本発明の第4の態様に係る情報処理システムは、第1の態様に係る情報処理システムであって、前記価格決定部は、少なくとも前記ユーザが前記定期配送の更新を申し込んだ場合、前記更新に係る定期配送に含まれる少なくとも一つの定期配送時の当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を、更新前の定期配送の価格に応じた価格に調整して出力する。
【0015】
この構成によれば、定期配送を更新した場合、ユーザは、コンタクトレンズを定価よりも安い価格で購入できるので、ユーザに定期配送の更新を促すことができる。
【0016】
本発明の第5の態様に係る情報処理システムは、第1から4のいずれかの態様に係る情報処理システムであって、前記記録処理部は、ユーザから定期配送予約の変更もしくは追加に係る情報を取得した場合、当該定期配送予約の変更もしくは追加に係る情報に応じて、前記ストレージ内の定期配送に関する情報を更新する。
【0017】
この構成によれば、ユーザは、定期配送予約内容の変更もしくは追加が可能となり、ユーザの利便性が向上する。
【0018】
本発明の第6の態様に係る情報処理システムは、第5の態様に係る情報処理システムであって、対象の定期配送に含まれる定期配送日をユーザが一定の範囲で変更可能なようにユーザ端末で表示するための情報を当該ユーザ端末に送信する表示制御部を更に備え、前記記録処理部は、対象の定期配送について前記ユーザ端末から定期配送日を取得した場合、前記対象の定期配送の定期便コードと当該取得した定期配送日を関連付けて前記ストレージに記録させる。
【0019】
この構成によれば、対象の定期配送に含まれる定期配送日をユーザが一定の範囲で決定し、決定した定期配送日が蓄積されるので、ユーザが決定した定期配送日にコンタクトレンズを配送することができる。
【0020】
本発明の第7の態様に係る情報処理システムは、第5の態様に係る情報処理システムであって、対象の定期配送において指定されるコンタクトレンズ情報をユーザが一定の範囲で変更可能なようにユーザ端末で表示するための情報を当該ユーザ端末に送信する表示制御部を更に備え、前記記録処理部は、対象の定期配送について前記ユーザ端末からコンタクトレンズ情報の変更指示を取得した場合、前記対象の定期配送の定期便コードと当該取得した変更指示に係るコンタクトレンズ情報を関連付けて前記ストレージに記録させる。
【0021】
この構成により、ユーザは、定期配送予約内容の変更もしくは追加が可能となり、ユーザの利便性が向上する。なお、一定の範囲とは、例えば、対象の定期配送に紐づいて格納される定期便コードの発行時に確認された処方指示の範囲を示す。
【0022】
本発明の第8の態様に係る情報処理システムは、第1から7のいずれかの態様に係る情報処理システムであって、前記ストレージを参照して前記定期配送に含まれる定期配送日の設定期間前になった場合、前記ユーザに対して購入意思確認の情報を送信する通信制御部を更に備える。
【0023】
この構成によれば、定期配送日の設定期間前になった場合、ユーザに対して購入意思確認の情報を送信することができるので、ユーザはコンタクトレンズが十分に手元に残っている場合には、当該定期配送日の配送をキャンセルすることができる。このため、ユーザはコンタクトレンズを余剰に購入することを避けることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0024】
本発明の第9の態様に係る情報処理方法は、医師によるコンタクトレンズの処方指示を確認した場合に店舗から発行される定期便コードを提示したユーザからの申し込みを受け付け、コンタクトレンズを定期配送により販売するための情報処理方法であって、前記申し込みを行ったユーザを識別するユーザ識別情報と、当該ユーザに対して発行される定期便コード、当該処方されたコンタクトレンズのコンタクトレンズ情報と、当該コンタクトレンズの定期配送日、及び前記ユーザのコンタクトレンズの購入履歴が互いに関連付けられて記憶されているストレージを備える情報処理システムが実行する情報処理方法であって、前記ユーザから前記定期配送日の前記コンタクトレンズの購入をキャンセルする旨の通知を取得した場合、当該定期配送日の配送をキャンセルする処理を実行するステップと、前記ユーザから前記キャンセルする旨の通知を受けていない場合、前記コンタクトレンズの配送を行うための配送指示を出力するステップと、前記ユーザに定期配送でコンタクトレンズが配送されたことを条件に、当該ユーザの定期配送に係る購入履歴を更新するステップと、前記ユーザの定期配送に係る前記購入履歴に応じて、当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を調整して出力するステップと、を有する。
【0025】
この構成によれば、ユーザは、コンタクトレンズの購入及び配送を定期的に行うための定期配送を申し込むことができる。また、ユーザは、定期配送を申し込んだコンタクトレンズの購入を事前にキャンセルすることができる。また定期配送に係る実際の購入履歴に応じて、コンタクトレンズの価格が決定されるので、例えば、定期配送を予約したもののキャンセルした場合には、コンタクトレンズの価格を高くし、定期配送を申し込んだ分でキャンセルされずに実際に購入した場合には、コンタクトレンズの価格を下げるように調整することができる。例えば、価格決定部は、定期配送の回数を経る毎に価格を安くする場合において、定期配送のうちある配送をキャンセルした場合に、次の配送のときには、キャンセルした配送のときの価格(つまり当初予定していた価格よりも高い価格)で販売する。これにより、実際に定期購入した回数が多いユーザの方が、コンタクトレンズの購入平均単価を下げることができるので、ユーザが定期配送で実際に継続して購入することを促すことができる。従って、ユーザが定期配送を申し込んだコンタクトレンズの購入を事前にキャンセルできるとともに、ユーザにコンタクトレンズの定期配送での購入を促すことができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一態様によれば、ユーザは、コンタクトレンズの購入及び配送を定期的に行うための定期配送を申し込むことができる。また、ユーザは、定期配送を申し込んだコンタクトレンズの購入を事前にキャンセルすることができる。また定期配送に係る実際の購入履歴に応じて、コンタクトレンズの価格が決定されるので、例えば、定期配送を予約したもののキャンセルした場合には、コンタクトレンズの価格を高くし、定期配送を申し込んだ分でキャンセルされずに実際に購入した場合には、コンタクトレンズの価格を下げるように調整することができる。例えば、価格決定部は、定期配送の回数を経る毎に価格を安くする場合において、定期配送のうちある配送をキャンセルした場合に、次の配送のときには、キャンセルした配送のときの価格(つまり当初予定していた価格よりも高い価格)で販売する。これにより、実際に定期購入した回数が多いユーザの方が、コンタクトレンズの購入平均単価を下げることができるので、ユーザが定期配送で実際に継続して購入することを促すことができる。従って、ユーザが定期配送を申し込んだコンタクトレンズの購入を事前にキャンセルできるとともに、ユーザにコンタクトレンズの定期配送での購入を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本実施形態におけるコンタクトレンズの定期配送システムの概念図である。
【
図2】本実施形態に係る情報処理システムの概略構成図である。
【
図3】本実施形態に係るユーザ端末の概略構成図である。
【
図4】本実施形態に係るサーバの概略構成図である。
【
図5】本実施形態に係るサーバのストレージに記憶されているコンタクトマスタテーブルの一例である。
【
図6】本実施形態に係るサーバのストレージに記憶されている定期便管理テーブルの一例である。
【
図7】本実施形態に係るサーバのストレージに記憶されているユーザテーブルの一例である。
【
図8】本実施形態に係るサーバのストレージに記憶されている購入履歴テーブルの一例である。
【
図9】本実施形態に係るコンタクトレンズの定期配送予約までの流れの一例を示すフローチャートである。
【
図10】
図9のステップS50における定期配送予約の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図11】
図10のステップS160においてユーザ端末に表示される定期購入登録ページの一例である。
【
図12】定期配送日の設定期間前になった場合の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図13】本実施形態に係る定期配送に係るコンタクトレンズの価格決定の一例を説明する図である。
【
図14】定期便コードの有効期限がまもなく切れる場合の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図14のステップS460における定期配送更新の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図16】定期配送を別の店舗に来訪して更新した場合と、定期配送を同じ店舗に来訪して更新した場合との間で販売価格の一例を比較した図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、各実施形態について、図面を参照しながら説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
本実施形態では、上記の目的に加えてもしくは替えて、ユーザの定期配送の申し込みが、医師など適切な資格を有する者による処方指示に基づくものであることを確実にすること、及び/または、ユーザが医師など適切な資格を有する者による検査を適切な頻度で受けられるようにユーザを促すことを可能とする情報処理システム及び情報処理方法を提供することを目的とする。また、本実施形態では、上記の少なくとも一つの目的に加えてもしくは替えて、定期配送の事前申し込みの遠隔での管理を可能とし、ユーザが定期配送を選択するようユーザを促すことを可能とする情報処理システム及び情報処理方法を提供することを目的とする。後者の「ユーザが定期配送を選択するようユーザを促す」という目的を達成するために、本実施形態では、例えばサーバのプロセッサが、定期配送の設定のユーザによる変更に応じて、定期配送の回数が多いほどコンタクトレンズの価格を下げるようにコンタクトレンズの価格を自動的に調整する。
【0029】
図1は、本実施形態におけるコンタクトレンズの定期配送システムの概念図である。
図1に示すように、ユーザは、かかりつけの眼科で検査を受けて、コンタクトレンズの処方指示を受け(ステップS1)、その処方指示を受けた旨を販売店に通知する(ステップS2)。処方指示の通知を受け取った販売店(店舗)は、処方指示を確認したことを条件に定期便コードをそのユーザに発行する(ステップS3)。販売店は、定期配送システムを管理する管理団体へ、当該定期便コードと当該ユーザに処方されたコンタクトレンズ情報を通知する(ステップS4)。この通知は、本実施形態では一例としてFAXを用いて行われる。しかしながら、販売店とユーザ及び/または管理団体との間で行われる種々の通知などの連絡は、
図2に示されるようにインターネットのような通信ネットワークを含むがこれに限定されない他の技術的な手段を用いて行われてもよい。管理団体は、一または複数の法人または事業体により構成されるものであってよく、また、販売店と同一の組織であってもよい。
【0030】
次に、ユーザは、管理団体へユーザ登録をするとともに、定期便コードを用いて、当該処方されたコンタクトレンズの定期配送を予約する(ステップS5)。次に、管理団体は、予約に沿って定期的にコンタクトレンズを当該ユーザへ配送する(ステップS6)。
本実施形態における「店舗」とは、定期便コードの発行を行う窓口である。本実施形態ではその一例として店舗は、眼科とは別に設けられているとして説明する。但し、眼科医や検眼医のクリニックや眼科センター(optometric center)が定期便コードの発行を行う窓口になる場合には、これらの眼科医や検眼医のクリニックや眼科センター(optometric center)も「店舗」に含まれる。すなわち「店舗」は、定期便コードの発行を行う窓口であればよく、必ずしもコンタクトレンズの販売を行う施設である必要はない。
【0031】
図2は、本実施形態に係る情報処理システムの概略構成図である。この情報処理システムSは、コンタクトレンズ定期配送用である。
図2に示すように、情報処理システムSは、ユーザ端末1-1、…、1-N(Nは自然数)と、ユーザ端末1-1~1-Nと通信回路網CNを介して接続されたサーバ2と、サーバ2と通信回路網CNを介して接続された配送管理端末3とを備える。更に情報処理システムSは、コンタクトレンズを販売する互いに異なる店舗に設けられた店舗FAX機4-1、…、4-M(Mは自然数)と、当該店舗FAX機4-1~4-Mと電話回線PNを介して接続された管理団体FAX機5とを備える。サーバ2、配送管理端末3、及び管理団体FAX機5は、一例として管理団体によって管理される。ユーザ端末1-1~1-Nは、コンタクトレンズの使用者である別々のユーザが使用する端末装置であり、例えば、多機能携帯電話(いわゆるスマートフォン)などの携帯電話、タブレット、ノートパソコン、またはデスクトップパソコンなどである。サーバ2は情報処理装置の一例であり、例えばWEBサーバの機能を有し、ユーザ端末1-1~1-Nに対してWEBを介して情報を提供する。配送管理端末3は、コンタクトレンズの配送管理者が使用する端末装置である。配送管理端末3は、サーバ2と同じ場所にあっても異なる場所にあってもよいが、ここでは、サーバ2とは異なる場所にあるものとして説明する。以下、ユーザ端末1-1~1-Nを総称してユーザ端末1とも呼び、店舗FAX機4-1~4-Mを総称して店舗FAX機4とも呼ぶ。
【0032】
図3は、本実施形態に係るユーザ端末の概略構成図である。
図3に示すように、ユーザ端末1は、入力インタフェース11と、通信回路12と、ストレージ13と、メモリ14と、ディスプレイ15と、プロセッサ16とを備える。
入力インタフェース11は、ユーザからの入力を受け付け、受け付けた入力に応じた入力信号をプロセッサ16へ出力する。
通信回路12は、通信回路網CNに接続されて、通信回路網CNに接続されているサーバ2と通信する。
ストレージ13には、プロセッサ16が読み出して実行するためのプログラム及び各種のデータが格納されている。
メモリ14は、データ及びプログラムを一時的に保持する。メモリ14は、揮発性メモリであり、例えばRAM(Random Access Memory)である。
ディスプレイ15は、プロセッサ16の指令に従って情報を表示する。
プロセッサ16は、ストレージ13からプログラムをメモリ14にロードし、当該プログラムに含まれる一連の命令を実行する。
【0033】
図4は、本実施形態に係るサーバの概略構成図である。
図4に示すように、サーバ2は、入力インタフェース21と、通信回路22と、ストレージ23と、メモリ24と、出力インタフェース25と、プロセッサ26とを備える。
入力インタフェース21は、サーバ2の管理者(例えば、管理団体の従業員)からの入力を受け付け、受け付けた入力に応じた入力信号をプロセッサ26へ出力する。
通信回路22は、通信回路網CNに接続されて、通信回路網CNに接続されているユーザ端末1-1~1-Nと通信する。
ストレージ23は、プロセッサ26が読み出して実行するためのプログラム及び各種のデータが格納されている。
メモリ24は、データ及びプログラムを一時的に保持する。メモリ24は、揮発性メモリであり、例えばRAM(Random Access Memory)である。
出力インタフェース25は、ディスプレイ27と接続されており、プロセッサ26からの指令に従ってディスプレイ27に情報を表示するための映像信号を出力する。これにより、ディスプレイ27には映像信号が入力されて情報が表示される。
【0034】
プロセッサ26は、ストレージ23から本実施形態に係るプログラムをメモリ24にロードし、当該プログラムに含まれる一連の命令を実行することによって、第1の取得部261、第2の取得部262、判定部263、価格決定部264、表示制御部265、記録処理部266、通信制御部267、キャンセル処理部268、通知制御部269、配送指示出力部270として機能する。それぞれの処理については後述する。
【0035】
図5は、本実施形態に係るサーバのストレージに記憶されているコンタクトマスタテーブルの一例である。
図5に示すように、本実施形態に係るサーバ2のストレージ23に記憶されているコンタクトマスタテーブルM1には、コンタクトレンズID、当該コンタクトレンズの商品名、当該コンタクトレンズのパッケージに含まれている枚数、当該コンタクトレンズの1パッケージの定価の組のレコードが蓄積されている。ここでコンタクトレンズIDはコンタクトレンズを識別する識別情報であり、コンタクトレンズ毎に固有の情報である。
【0036】
図6は、本実施形態に係るサーバのストレージに記憶されている定期便管理テーブルの一例である。
図6に示すように、本実施形態に係るサーバ2のストレージ23に記憶されている定期便管理テーブルT1には、定期便コード、店舗ID、右目用のコンタクトレンズ、BC(Base Curve:ベースカーブ)及びPOWER(度数)、左目用のコンタクトレンズ、BC(Base Curve:ベースカーブ)及びPOWER(度数)、1番目の定期配送日(定期配送日1)、2番目の定期配送日(定期配送日2)、3番目の定期配送日(定期配送日3)、4番目の定期配送日(定期配送日4)、定期便コード発行日、定期便コード有効期限の組のレコードが蓄積されている。
【0037】
定期便コードは、医師によるコンタクトレンズの処方指示を確認した店舗がユーザに対して発行した固有のコードを有する情報である。定期便コードは、当該定期便コードを用いてコンタクトレンズの定期配送による購入を事前に申し込み可能な期限である、定期便コード有効期限を有する。なお、定期便コード有効期限は、好適には、処方指示の有効期限と一致した期限に設定される。このため、ユーザは、この定期便コードを提示することで、定期便コードの有効期限、言い換えれば、処方指示の有効期限内において、コンタクトレンズの定期配送による購入を事前に申し込むことができる。定期便コードの失効後にユーザが定期購入を継続するためには、ユーザは、再度、眼科で検診を受け、店舗で新たな定期便コードの発行を受ける必要がある。なお、定期便コードは、ユーザが提示して申し込みを行った定期配送の申し込みに紐づき、当該申し込みに係る定期配送を一意に特定するための、定期便毎に固有の情報であると言える。定期便コードは、ストレージ23において、発行した店舗の店舗IDと関連付けれられて記憶される。店舗IDは、店舗を識別する情報であって、店舗毎に固有の情報である。このように、ストレージ23には、医師によるコンタクトレンズの処方指示を確認した店舗がユーザに対して発行した定期便コードであって当該コンタクトレンズの定期配送を管理する定期便コードと、当該定期便コードを発行した店舗IDと、当該ユーザに処方されたコンタクトレンズ情報とが関連付けられて記憶されている。
【0038】
図7は、本実施形態に係るサーバのストレージに記憶されているユーザテーブルの一例である。
図7に示すように、本実施形態に係るサーバ2のストレージ23に記憶されているユーザテーブルT2には、ユーザID、パスワード、当該ユーザの名前、当該ユーザのメールアドレス、当該ユーザの生年月日、当該ユーザへコンタクトレンズを配送する際の配送先住所、当該ユーザの電話番号、当該ユーザに発行された定期便コード、当該定期便でコンタクトレンズを購入する際の支払方法の組のレコードが蓄積されている。ここでユーザIDは、登録されたユーザを識別する識別情報であり、ユーザに固有の情報である。パスワードは、WEBシステムへのログイン時に使用されるパスワードである。支払方法に入るデータとしては、例えばクレジットカード、銀行振込、代金引換などがあり、クレジットカードの場合には、クレジットカードの番号など購入手続きに必要な情報も格納してもよい。
【0039】
図8は、本実施形態に係るサーバのストレージに記憶されている購入履歴テーブルの一例である。
図8に示すように、本実施形態に係るサーバ2のストレージ23に記憶されている購入履歴テーブルT3には、ユーザID、当該ユーザに発行された定期便コード、当該定期便でコンタクトが配送された配送日の組のレコードが蓄積されている。
【0040】
続いて
図9を用いて、コンタクトレンズの定期配送予約までの流れを説明する。
図9は、本実施形態に係るコンタクトレンズの定期配送予約までの流れの一例を示すフローチャートである。
【0041】
(ステップS10)まずユーザが眼科にて、視力検査を行い、処方指示を受ける。
【0042】
(ステップS20)次に、ユーザが店舗にて処方指示を受けた旨を通知した場合、店舗は、固有の定期便コードをユーザに発行する。
【0043】
(ステップS30)次に、店舗の担当者が管理団体に、定期便コード及びユーザに処方されたコンタクトレンズ情報を記載したFAXを送信する。ここでコンタクトレンズ情報は例えば、右目用のコンタクトレンズの商品名、BC、及びPOWER、左目用のコンタクトレンズの商品名、BC、及びPOWERを含む。
【0044】
(ステップS40)次に、管理団体の担当者がサーバ2に、定期便コード及びコンタクトレンズ情報を入力する。その際、サーバ2の入力インタフェース21は、この入力を受け付ける。そしてサーバ2のプロセッサ26は例えば、入力インタフェース21が受け付けた定期便コード及びコンタクトレンズ情報を、ストレージ23の定期便管理テーブルT1にレコードとして追記する。
【0045】
(ステップS50)次に、ユーザがユーザ端末1を用いて、例えばWEBブラウザを介して、管理団体のサーバ2に対し、定期便コードを用いて定期配送予約を行う。
なお、ここでは一例として店舗の担当者が管理団体の管理団体FAX機5へFAX送信し(ステップS40)、管理団体の担当者が管理団体のサーバ2へ定期便コードを入力したが(ステップS50)、これに限ったものではない。ここでは一例として例えば、店舗の担当者から管理団体の担当者へ定期便コードを含む電子メールを送信してもよいし、管理団体のサーバ2へアクセスして店舗の担当者が定期便コードを入力してもよいし、管理団体のサーバ2がWEBサーバである場合、ユーザ端末1に表示されたWEB画面において店舗の担当者が定期便コードを入力し送信ボタンを押すことによって、サーバ2へ定期便コードを送信してもよい。
【0046】
続いて、
図10を用いて、
図9のステップS50における定期配送予約の処理について説明する。
図10は、
図9のステップS50における定期配送予約の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0047】
(ステップS110)まず、サーバ2のプロセッサ26は、受信したFAXに含まれる定期便コード及びコンタクトレンズ情報の入力をサーバ2の管理者から受け付けて、当該定期便コード及びコンタクトレンズ情報をストレージ23の定期便管理テーブルT1に登録する。なお、FAXには、定期便コード発行日及び/または定期便コード有効期限も含まれてもよい。その場合、サーバ2のプロセッサ26は、定期便コード発行日及び/または定期便コード有効期限をサーバ2の管理者から受け付けて、当該定期便コード発行日及び/または定期便コード有効期限をストレージ23の定期便管理テーブルT1に登録してもよい。
【0048】
(ステップS120)次に、ユーザ端末1のプロセッサ16は、例えばユーザのWEBブラウザ操作に応じて、定期便申込ページ情報を要求する。サーバ2のプロセッサ26は、当該要求に応じて、定期便申込ページ情報を返信する。これにより、ユーザ端末1に、定期便申込ページ情報が表示される。
【0049】
(ステップS130)次に、ユーザ端末1のプロセッサ16は、定期便申込ページにおいてユーザからの定期便コードの入力を受け付けた場合、当該定期便コードをサーバ2へ送信する。
【0050】
(ステップS140)次に、サーバ2のプロセッサ26は、受信した定期便コードがストレージ23の定期便管理テーブルT1に登録済か否か判定する。
【0051】
(ステップS150)ステップS140で受信した定期便コードがストレージ23の定期便管理テーブルT1に登録済でない場合、サーバ2のプロセッサ26は、定期便コード不存在の旨を当該ユーザ端末1へ送信する。これにより、ユーザ端末1には、ユーザによって入力された定期便コードが存在しない旨が表示される。なお、ステップS110の処理の遅延によりユーザによって入力された定期便コードの登録が未反映である場合を考慮し、サーバ2のプロセッサ26は、定期便コード不存在の旨に加えて、所定時間後の再試行を促す旨をユーザ端末1へ送信してもよい。
【0052】
(ステップS160)ステップS140で受信した定期便コードがストレージ23の定期便管理テーブルT1に登録済の場合、サーバ2のプロセッサ26は、定期購入登録ページ情報を当該ユーザ端末1へ送信する。これにより、ユーザ端末1には、定期購入登録ページが表示される。
【0053】
(ステップS170)ステップS160に続いて、ユーザ端末1のプロセッサ16は、ユーザの操作に応じて、ユーザ情報、配送先住所、購入コンタクト情報、配送時期、支払方法を受け付け、ユーザの操作に応じて、定期配送予約をする旨及びこれらの情報をサーバ2へ送信する。その際、ユーザ登録が未だ済んでない場合、ユーザ情報には例えば、当該ユーザのユーザID、パスワード、名前、メールアドレス、生年月日、電話番号などが含まれる。ユーザ登録が既に済んでいる場合には、ユーザ情報には例えば、当該ユーザのユーザIDのみであってもよい。
【0054】
(ステップS180)次に、サーバ2のプロセッサ26は、受信した情報及び定期便コード有効期限をストレージ23の定期便管理テーブルT1のステップS130で受信した定期便コードが含まれるレコードに追記する。定期便コード有効期限は、プロセッサ26が定期便コード発行日に設定期間を加算することで計算してもよいし、サーバ2の管理者が入力してもよい。
なお、
図9及び
図10では、定期配送予約の処理の一例として、ユーザが定期便コードを送信して定期便申込みを行う場合、事前に店舗FAX機4から定期便コードを管理団体の管理団体FAX機5へ送信し、その後、ユーザ端末からサーバに定期便コードを送信し、サーバ側で情報の照合ができた段階でユーザを登録し、定期便配送予約を行ったが、これに限ったものではない。ユーザが定期便コードを送信する場合、仮に店舗の店舗FAX機から定期便コードが管理団体に届く前でも、ユーザは先行して定期便の配送予約をできるようにしてもよい。具体的には例えば、サーバは、ユーザ端末から送信される定期便コードと定期便配送予約情報とを受信後、店舗FAX機4からの定期便コードの受信に伴う入力を待ち、管理団体FAX機5が店舗FAX機4からの定期便コードを受信してサーバに管理者から定期便コードが入力された後に、当該定期便コードの照合ができたら当該定期便の配送予約を受け付けるようにしてもよい。ここで、定期便配送予約情報には例えば、ユーザ情報、配送先住所、購入コンタクト情報、配送時期、支払方法が含まれる。
【0055】
なお、定期配送予約の処理において、ステップS110と、ステップS120及びS130とは同時に、または相前後して行われてもよい。例えば、ユーザは、定期便コード及びコンタクトレンズ情報がストレージ23の定期便管理テーブルT1に登録される(ステップS110)前に、ユーザ端末1を介して、定期便申込ページにおいて定期便コードの入力及び送信を行ってもよい(ステップS120及びS130)。この場合、サーバ2のプロセッサ26は、ステップS140及びS150において、受信した定期便コードについての処理を保留し、定期便管理テーブルT1に当該定期便コードが登録されたことをトリガとして、ステップS160に処理を進める。
【0056】
また、ステップS140においてサーバ2のプロセッサ26は、ユーザ端末1から受信した定期便コードがストレージ23の定期便管理テーブルT1に登録済の定期便コードと一致するか否かにより、登録済か否かを判定してもよい。しかしながら、上記の形式に限定されることなく、プロセッサ26は、受信した定期便コードが、例えば図示しないデータベースなどにおいてストレージ23の定期便管理テーブルT1に登録済の定期便コードと紐づいていることが確認できたか否かなど、受信した定期便コードと定期便管理テーブルT1に登録済の定期便コードとが対応したものであるか否かに応じて、登録済か否かを判定してもよい。
【0057】
図11は、
図10のステップS160においてユーザ端末に表示される定期購入登録ページの一例である。
図11に示すように、定期購入登録ページG1において、ユーザIDを入力する入力ボックスB1、パスワードを入力する入力ボックスB2、名前を入力する入力ボックスB3、メールアドレスを入力する入力ボックスB4、生年月日を入力する入力ボックスB5、配送先住所を入力する入力ボックスB6、支払方法を入力する入力ボックスB7が表示されている。また、定期配送日1を選択するための選択ボックスSB1、定期配送日2を選択するための選択ボックスSB2、定期配送日3を選択するための選択ボックスSB3、定期配送日4を選択するための選択ボックスSB4が表示されている。これにより、ユーザは、一定の日付の範囲(例えば、前後1週間など)で、定期配送日1~4を選択することができる。
【0058】
このように、定期購入登録ページG1において、定期配送日を選択するための選択ボックスをユーザ端末で表示するために、表示制御部265は、対象の定期配送に含まれる定期配送日をユーザが一定の範囲で変更可能なようにユーザ端末で表示するための情報をユーザ端末に送信する。
【0059】
また、定期購入登録ページG1において、各定期配送日において、配送される右目用のコンタクトレンズの情報と左目用のコンタクトレンズの情報、それぞれの予定購入価格が示されている。また一例として、定期配送日1では、コンタクトレンズの予定購入価格は定価であるが、定期配送日2の予定購入価格は、定期配送日1の予定購入価格よりも安く、定期配送日3の予定購入価格は、定期配送日2の予定購入価格よりも安く、定期配送日4の予定購入価格は、定期配送日3の予定購入価格よりも安く、サーバ2のプロセッサ26により設定される。これにより、ユーザは、定期購入で購入回数を増やすほど、コンタクトレンズのパッケージの購入価格が下がるので、ユーザの定期購入の継続を促進することができる。
【0060】
なお、上記の価格の設定は一例であり、当該定期配送に含まれる少なくとも一つの定期配送時の当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を、当該コンタクトレンズの定価よりも安い価格になるように設定されればよい。すなわち、サーバ2の価格決定部264は、前記ユーザが操作するユーザ端末から定期配送の申し込みを受け付けた場合、当該定期配送に含まれる少なくとも一つの定期配送時の当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を、当該コンタクトレンズの定価よりも安い価格で出力してもよい。本実施形態では価格決定部264は、ユーザ端末1から受信した定期便コードとストレージ23に記憶されている定期便コードが一致するという条件の下で、当該定期配送に含まれる少なくとも一つの定期配送時の当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を、当該コンタクトレンズの定価よりも安い価格で出力する。
【0061】
この構成によれば、ユーザは、定期配送対象のコンタクトレンズを定価よりも安い価格で入手できる。これにより、ユーザ端末から受信した定期便コードが医師によって処方をうけたものであるから、配送されるコンタクトレンズが眼科医の処方を受けたものであることを担保することができるので、コンタクトレンズの使用者に健康上の悪影響を及ぼす可能性を低減することができる。また、ユーザは定期配送を利用することによって、定期配送対象のコンタクトレンズを定価よりも安い価格で入手できるので、コンタクトレンズの定期配送を促進することができる。従って、コンタクトレンズの使用者に健康上の悪影響を及ぼす可能性を低減しつつ、コンタクトレンズの定期配送を促進することができる。
【0062】
また、定期購入登録ページG1において、定期配送予約ボタンB8が示されている。ユーザによって各入力ボックスB1~B7が入力され、定期配送日1~4が選択された後に、定期配送予約ボタンB8が押されると、
図10のステップS170で説明したように、ユーザ端末1のプロセッサ16は、定期配送予約をする旨及びこれらの受け付けたユーザ情報、配送先住所、購入コンタクト情報、定期配送日、支払方法をサーバ2へ送信するよう制御する。その後、これらの情報をサーバ2が受信し、サーバ2の記録処理部266は、対象の定期配送についてユーザ端末から定期配送日を取得した場合、対象の定期配送の定期便コードと当該取得した定期配送日を関連付けてストレージ23の定期便管理テーブルT1に記録させる。
【0063】
この構成により、対象の定期配送に含まれる定期配送日をユーザが一定の範囲で決定し、決定した定期配送日が蓄積されるので、ユーザが決定した定期配送日にコンタクトレンズを配送することができる。
【0064】
続いて、
図12及び
図13を用いて、定期配送日の設定期間(例えば、2週間)前になった場合の処理について説明する。
図12は、定期配送日の設定期間前になった場合の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図13は、本実施形態に係る定期配送に係るコンタクトレンズの価格決定の一例を説明する図である。
図13(A)では、定期配送をいずれもキャンセルしなかった場合のコンタクトレンズの販売価格が示されている。
図13(B)では、2019年2月1日の定期配送をキャンセルした場合のコンタクトレンズの販売価格が示されている。
図13(B)では
図13(A)と比べて、2019年2月1日で購入していない分、2019年5月1日の販売価格が、
図13(A)のキャンセルしなかった場合の2019年2月1日の販売価格まで上昇し、2019年8月1日の販売価格が、
図13(A)のキャンセルしなかった場合の2019年5月1日の販売価格まで上昇している。このように、ユーザの定期配送に係る購入履歴に基づいて、コンタクトレンズの販売価格が決定される。
【0065】
(ステップS210)
図12において、まず、サーバ2のプロセッサ26は、ストレージ26を参照して、定期配送日の設定期間(例えば、2週間)前になった定期便のユーザを抽出する。
【0066】
(ステップS220)次に、サーバ2の価格決定部264は、抽出されたユーザの定期配送に係る購入履歴を用いて、コンタクトレンズの販売価格を決定する。具体的にはサーバ2の価格決定部264は、ストレージ23の購入履歴テーブルT3を参照して、ユーザの定期配送に係る購入履歴を読み出し、読み出した定期配送に係る購入履歴に応じて、
図13に示すように、今回の定期配送時のコンタクトレンズの販売価格を決定する。
【0067】
このように、価格決定部264は、コンタクトレンズ定期配送の申し込みの際に当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの予定販売価格を出力し、その後、定期配送する際に、ユーザの定期配送に係る購入履歴に応じて、当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの実際の販売価格を出力する。この構成により、定期配送に係る実際の購入履歴に応じて、販売価格が決定されるので、定期配送のうちある配送をキャンセルした場合には、次の定期配送では、実際の販売価格を、最初に予定していた予定販売価格よりも高く設定することができる。これにより、ユーザが定期配送のうちある配送をキャンセルした場合には、次の定期配送では、実際の販売価格が最初に予定していた予定販売価格よりも高くなることを把握するので、同じコンタクトレンズを他の通販または店舗で購入するのではなく、定期配送で購入することをユーザに促進することができる。
【0068】
(ステップS230)次に、サーバ2の通信制御部267は、決定した販売価格で、定期配送日に配送する旨のメールを当該ユーザへ送信する。このように、通信制御部267は、定期配送に含まれる定期配送日の設定期間前になった場合、ユーザに対して購入意思確認の情報を送信する。なお、ここではメールで送信するとしたが、これに限ったものではなく、ユーザ端末に専用のアプリケーションがインストールされている場合には、このアプリケーションでユーザに通知してもよい。
【0069】
ステップS240、S250は、ユーザが定期配送の変更またはキャンセルをする場合のみ実行される。
(ステップS240)ステップS230で送信されたメールを受け取ったユーザは、ユーザ端末を操作する。当該ユーザ端末1は、当該ユーザの操作に応じて、定期配送変更ページ情報をサーバ2へ要求する。この要求に応じて、サーバ2のプロセッサ26は、定期配送変更ページ情報を当該ユーザ端末1へ返信する。これにより、当該ユーザ端末1は、定期配送変更ページを表示する。
【0070】
(ステップS250)ユーザ端末1のプロセッサ16は、定期配送変更ページにおいて、ユーザから定期配送日の変更または今回の定期配送のキャンセルを受け付けた場合、受け付けた情報(定期配送日の変更または今回の定期配送をキャンセルする旨の情報)をサーバ2へ送信する。
【0071】
(ステップS260)サーバ2のプロセッサ26は、定期配送日の変更を受信したか否か判定する。
【0072】
(ステップS270)ステップS260で定期配送日の変更を受信したと判定された場合、サーバ2のプロセッサ26は、定期配送日の変更処理を実行する。
【0073】
(ステップS280)サーバ2のプロセッサ26は、今回の定期配送のキャンセルを受信したか否か判定する。
【0074】
(ステップS290)ステップS280で今回の定期配送のキャンセルを受信したと判定された場合、サーバ2のキャンセル処理部268は、今回の定期配送のキャンセル処理を実行する。このようにキャンセル処理部268は、ユーザから当該定期配送日のコンタクトレンズの購入をキャンセルする旨を取得した場合、当該定期配送日の配送をキャンセルする処理(例えば、キャンセルの旨を配送管理端末3へ通知する処理など)を実行する。この構成によれば、ユーザは定期配送日の直前にコンタクトレンズが手元に十分あれば、コンタクトレンズをキャンセルすることができるので、無駄にコンタクトレンズを購入するのを回避することができる。その結果、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0075】
(ステップS300)サーバ2のプロセッサ26は、定期配送日の所定期間(例えば、3日)前であるか否か判定する。定期配送日の所定期間(例えば、3日)前でない場合、ステップS260に戻って、定期配送日の変更または今回の定期配送をキャンセルする旨の情報の受信を待機する。
【0076】
(ステップS310)ステップS300で、定期配送日の所定期間(例えば、3日)前である場合には、定期配送日が近づいたので、サーバ2の配送指示出力部270は、ユーザの配送先住所へ定期配送日にコンタクト情報のコンタクトを配送するよう指示する情報を配送管理端末3へ送信する。このように配送指示出力部270は、当該ユーザから当該キャンセルする旨の通知を受けていない場合、当該コンタクトレンズの配送を行うための配送指示を出力する。
【0077】
ステップS320、S330は、配送が完了した場合に実行される。
(ステップS320)配送管理端末3は、配送管理者の操作に応じて、配送管理ページをサーバ2へ要求する。この要求に応じて、サーバ2のプロセッサ26は、配送管理ページを配送管理端末3へ返信する。これにより、配送管理端末3に配送管理ページが表示される。
【0078】
(ステップS330)配送管理端末3は、配送管理者による配送管理ページにおける操作に応じて、配送完了の旨の情報をサーバ2へ送信する。
【0079】
(ステップS340)サーバ2のプロセッサ26は、配送完了の旨を受信したか否か判定する。
【0080】
(ステップS350)ステップS340で配送完了の旨を受信した場合、サーバ2の記録処理部266は、ストレージ23の購入履歴テーブルT3に今回の購入履歴のレコードを追加する。このように、記録処理部266は、ユーザに定期配送でコンタクトレンズが配送される毎に、ストレージ23に記録された当該ユーザの定期配送に係る購入履歴を更新する。
【0081】
なお、本実施形態では一例として、価格決定部264は、コンタクトレンズ定期配送の申し込みの際に当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの予定販売価格を出力し、その後、定期配送する際に、ユーザの定期配送に係る購入履歴に応じて、当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの実際の販売価格を出力したが、これに限ったものではない。価格決定部264は、予定販売価格を出力するという前提条件なく、ユーザの定期配送に係る購入履歴に応じて、当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を出力してもよい。
【0082】
この構成によれば、定期配送に係る実際の購入履歴に応じて、コンタクトレンズの価格が決定されるので、例えば、定期配送を予約したものの実際に購入されていない場合には、コンタクトレンズの価格を高くし、定期配送を申し込んだ分で実際にキャンセルされずに購入した場合には、コンタクトレンズの価格を下げるように調整することができる。例えば、価格決定部264は、定期配送の回数を経る毎にコンタクトレンズの価格を安くする場合において、定期配送のうちある配送をキャンセルした場合に、次の配送のときには、キャンセルした配送のときの価格(つまり当初予定していた価格よりも高い価格)にする。これにより、実際に定期購入した回数が多いユーザの方が、コンタクトレンズの購入平均単価を下げることができるので、ユーザが定期配送で実際に継続して購入することを促すことができる。
【0083】
続いて、
図14を用いて、定期便コードの有効期限がまもなく切れる場合の処理について説明する。
図14は、定期便コードの有効期限がまもなく切れる場合の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0084】
(ステップS410)通知制御部269は、ストレージ23を参照して、当該定期便コードの発行日から第1設定期間(例えば、11か月)経過した場合または当該定期便コードの有効期限より第2設定期間(例えば、1か月)前になった場合、当該定期便コードの有効期限切れ予告及び/または眼科の再受診案内を、当該ストレージ23において当該定期便コードに関連付けられたユーザ識別情報のユーザに通知するよう制御してもよい。ここでは一例としてこの通知はメールで行われる。これにより、ユーザ端末1が、定期便コードの有効期限がまもなく切れる旨のメールを受信する。
なお、この通知は、メールだけに限らず、ユーザ端末に専用のアプリケーションがインストールされている場合には、このアプリケーションでユーザに通知してもよいし、当該ユーザの配送先住所に郵送で通知してもよい。
【0085】
(ステップS420)次に、ユーザが眼科にて、視力検査を行い、処方指示を取得する。
【0086】
(ステップS430)次に、ユーザが店舗にてステップS420で取得した処方指示を提示した場合、当該店舗は、別の定期便コードをユーザに発行する。
【0087】
(ステップS440)次に、店舗の担当者が管理団体に、当該別の定期便コード及びユーザに処方されたコンタクトレンズ情報を記載したFAXを送信する。
【0088】
(ステップS450)次に、管理団体の担当者がサーバ2に、当該別の定期便コード及びコンタクトレンズ情報を入力する。これにより、サーバ2のプロセッサ26は、当該別の定期便コード及びコンタクトレンズ情報の組を含むレコードを、ストレージ23の定期便管理テーブルT1に追加する。
【0089】
(ステップS460)次に、ユーザがユーザ端末1を用いて管理団体のサーバ2に対し、当該別の定期便コードを用いて定期配送更新を行う。
【0090】
続いて
図14のステップS460における定期配送更新の処理について説明する。
図15は、
図14のステップS460における定期配送更新の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0091】
(ステップS510)サーバ2のプロセッサ26は、受信したFAXに含まれる別の定期便コード及びコンタクトレンズ情報の入力を受け付けた場合、別の定期便コード及びコンタクトレンズ情報の組を含むレコードを、ストレージ23の定期便管理テーブルT1に追記することにより登録する。なお、FAXには、別の定期便コード発行日及び/または別の定期便コード有効期限も含まれてもよい。その場合、サーバ2のプロセッサ26は、別の定期便コード発行日及び/または別の定期便コード有効期限をサーバ2の管理者から受け付けて、当該別の定期便コード発行日及び/または別の定期便コード有効期限をストレージ23の定期便管理テーブルT1に登録してもよい。
【0092】
(ステップS520)ユーザ端末1のプロセッサ16は、ユーザの操作に応じてログインページを要求し、サーバ1のプロセッサ26は、この要求に応じてログインページを当該ユーザ端末1へ返信する。
【0093】
(ステップS530)ユーザ端末1のプロセッサ16は、このログインページにおけるユーザの操作に応じて、ユーザID及びパスワードの組をサーバ2へ送信する。
【0094】
(ステップS540)サーバ2のプロセッサ26は、ユーザID及びパスワードの組が、ストレージ23のユーザテーブルT2に保存されたレコードのものと一致するか否か判定する。
【0095】
(ステップS550)サーバ2のプロセッサ26は、ステップS520でユーザID及びパスワードの組が、ストレージ23のユーザテーブルT2に保存されたレコードのものと一致する場合、ログインを許可し、ログイン後のページ情報をユーザ端末1へ送信する。これにより、当該ユーザ端末1でログイン後のページが表示される。そして、ユーザ端末1のプロセッサ16は、ログイン後のページにおけるユーザ操作に応じて、定期便申込ページ情報を要求し、この要求に応じてサーバ2のプロセッサ26は、定期便申込ページ情報を当該ユーザ端末1へ返信する。これにより、当該ユーザ端末1で定期便申込ページが表示される。
【0096】
(ステップS560)ユーザ端末1のプロセッサ16は、この定期便申込ページにおけるユーザによる別の定期便コードの入力および操作に応じて、この別の定期便コードをサーバ2へ送信する。
【0097】
(ステップS570)サーバ2のプロセッサ26は、受信した別の定期便コードがストレージ23の定期便管理テーブルT1に登録済か否か判定する。
【0098】
(ステップS580)ステップS570で受信した別の定期便コードがストレージ23の定期便管理テーブルT1に登録済でない場合、サーバ2のプロセッサ26は、定期便コード不存在の旨を当該ユーザ端末1へ送信する。これにより、ユーザ端末1には、ユーザによって入力された別の定期便コードが存在しない旨が表示される。
【0099】
(ステップS590)ステップS570で受信した別の定期便コードがストレージ23の定期便管理テーブルT1に登録済の場合、サーバ2のプロセッサ26は、定期購入登録ページ情報を当該ユーザ端末1へ送信する。これにより、ユーザ端末1には、定期購入登録ページが表示される。
【0100】
(ステップS600)ステップS590に続いて、ユーザ端末1のプロセッサ16は、ユーザの操作に応じて、購入コンタクト情報、配送時期、支払方法を受け付け、ユーザの操作に応じて、定期配送予約をする旨及びこれらの情報をサーバ2へ送信する。
【0101】
(ステップS610)次に、サーバ2のプロセッサ26は、受信した情報及び定期便コード有効期限をストレージ23の定期便管理テーブルT1のステップS570で受信した定期便コードが含まれるレコードに追記する。定期便コード有効期限は、プロセッサ26が定期便コード発行日に設定期間を加算することで計算してもよいし、サーバ2の管理者が入力してもよい。
【0102】
図16は、定期配送を別の店舗に来訪して更新した場合と、定期配送を同じ店舗に来訪して更新した場合との間で販売価格の一例を比較した図である。
図16(A)は、定期配送を別の店舗に来訪して更新した場合のコンタクトレンズの販売価格である。
図16(B)は、定期配送を同じ店舗に来訪して更新した場合のコンタクトレンズの販売価格である。
図16(A)に示すように、定期配送を別の店舗に来訪して更新した場合には、更新後は、一例として、最初の配送日の販売価格が定価に戻り、その後、配送日毎に販売価格が下がっていく。一方、
図16(B)に示すように、定期配送を同じ店舗に来訪して更新した場合、更新後は、最初の配送日の販売価格が、一例として、更新前の最後の定期配送の販売価格と同じになり、その後、販売価格がそのままの価格で継続される。これにより、ユーザは、定期配送を更新する際に同じ店舗に来訪した場合の方が、コンタクトレンズの合計の購入コストを抑えることができるので、定期配送を同じ店舗に来訪して更新することを促進することができる。
【0103】
なお、定期配送を同じ店舗に来訪して更新した場合の価格設定の一例として、更新後は、最初の配送日の販売価格が、更新前の最後の定期配送の販売価格と同じになり、その後、販売価格がそのままの価格で継続されるとしたが、更新後の価格の設定はこれに限ったものではない。更新後の最初の配送日の販売価格は、更新前の最後の定期配送の販売価格と同じでもよいし、異なっていてもよい(例えば更新前の最後の定期配送の販売価格から更に所定価格下げてもよいし、所定価格上げてもよい)。また、更新後の2回目以降の販売価格は、更新後の最初の配送日の販売価格から更に所定価格ずつ下がるようにしてもよい。このように、価格決定部264は、定期配送に含まれる少なくとも一つの定期配送時の当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を、前回の定期配送の価格に応じた価格(例えば、前回の定期配送の価格と同じ価格)で出力してもよい。この場合、価格決定部264は、ユーザが当該定期配送の更新を申し込んだ場合において、前回、定期便コードを発行した店舗と、今回、定期便コードを発行した店舗が同じ場合もしくは同じグループに属する場合、当該定期配送に含まれる少なくとも一つの定期配送時の当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を、前回の定期配送の価格に応じた価格(例えば、前回の定期配送の価格と同じ価格)で出力してもよい。
【0104】
この構成により、定期配送の更新を申し込むにあたり、前回の申し込みと同じ店舗に来訪して定期便コードを取得した場合に、コンタクトレンズの購入コストを抑えることができるので、ユーザに前回と同じ店舗に来訪して定期配送を更新することを促すことができる。ユーザが同じ店舗に来訪するようになれば、その店舗で当該ユーザに対する処方履歴が蓄積され、店舗の店員がユーザの特徴(例えばコンタクトレンズのフィット感、嗜好など)を把握しやすくなるので、その店舗の店員が当該ユーザに対してコンタクトレンズに関するサービス(例えば、ユーザが処方されたコンタクトレンズが複数種類ある場合において、当該ユーザが通常使用している製品とは異なる製品を購入しようとした場合の注意喚起、コンタクトレンズのケアの助言など)を適切に行うことができる可能性が向上するという利点がある。あるいは、ユーザが定期配送を更新する際、前回、定期便コードを発行した店舗と同じグループの店舗に来訪することを促すことができる。これにより、同じグループの店舗であれば店員が把握しているユーザの特徴の共有も比較的容易であるから、ユーザに対して適切なサービスを行いやすくなる。
【0105】
上記の場合の処理に詳細について説明する。前提としてストレージ23には、コンタクトレンズの定期配送を申し込んだユーザを識別するユーザ識別情報と、ユーザに対して当該定期便コードを発行した店舗を識別する店舗識別情報と、当該ユーザに対して発行された定期便コードとが関連付けられて記憶されている。
第1の取得部261は、ユーザが当該定期配送の更新を申し込んだ際に、当該更新後の定期配送に対応する定期便コードと、当該更新を申し込んだ店舗を識別する店舗識別情報を取得する。この取得は、更新の定期配送を識別する定期便コードと更新を申し込んだ店舗を識別する店舗識別情報が記載されたFAXが、店舗FAX機4から管理団体FAX機5へ送信されて、このFAXを見たサーバ2の管理者によってサーバ2の入力インタフェース21を介して当該定期便コードと当該店舗識別情報が入力されることによって、行われてもよい。
【0106】
第2の取得部262は、当該ユーザが当該定期配送の更新を申し込んだ後に、ユーザが入力した定期便コードと、当該ユーザを識別するユーザ識別情報を、ユーザ端末から取得する。
判定部263は、第2の取得部262で取得した定期便コードと第1の取得部261が取得した定期便コードが対応する場合、第1の取得部261が当該定期便コードとともに取得した店舗識別情報と、第2の取得部262が当該定期便コードとともに取得したユーザ識別情報に関連付けられて記憶されている店舗識別情報とを比較して、一致するか否か判定する。
【0107】
価格決定部264は、第2の取得部262が当該定期便コードとともに取得したユーザ識別情報で特定されるユーザに対して提供する当該更新後の定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を、判定部263による判定の結果、店舗識別情報が一致する場合、前回の定期配送の価格に応じた第1の価格(例えば、前回の定期配送の価格と同じ価格もしくは前回の定期配送の価格から更に値引きした価格)に調整して出力し、店舗識別情報が一致しない場合、当該第1の価格とは異なる第2の価格(例えば、定価もしくは前回の定期配送の価格から値引きがN(Nは自然数)段階戻った価格)に調整して出力してもよい。
【0108】
この構成により、定期配送の更新を申し込むにあたり、前回の申し込みと同じ店舗に来訪して定期便コードを取得した場合に、コンタクトレンズの購入コストを抑えることができるので、ユーザに前回と同じ店舗に来訪して定期配送を更新することを促すことができる。ユーザが同じ店舗に来訪するようになれば、その店舗で当該ユーザに対する処方履歴が蓄積され、店舗の店員がユーザの特徴(例えばコンタクトレンズのフィット感、嗜好など)を把握しやすくなるので、その店舗の店員が当該ユーザに対してコンタクトレンズに関するサービス(例えば、ユーザが処方されたコンタクトレンズが複数種類ある場合において、当該ユーザが通常使用している製品とは異なる製品を購入しようとした場合の注意喚起、コンタクトレンズのケアの助言など)を適切に行うことができる可能性が向上するという利点がある。
【0109】
以上、本実施形態に係る情報処理システムSは、医師によるコンタクトレンズの処方指示を確認した場合に店舗から発行される定期便コードを提示したユーザからの申し込みを受け付け、コンタクトレンズを定期配送により販売するための情報処理システムである。前この情報処理システムSは、当該申し込みを行ったユーザを識別するユーザ識別情報と、当該ユーザに対して発行される定期便コード、当該処方されたコンタクトレンズのコンタクトレンズ情報と、当該コンタクトレンズの定期配送日、及び前記ユーザのコンタクトレンズの購入履歴が互いに関連付けられて記憶されているストレージ23を備える。更に情報処理システムSは、当該ユーザから定期配送日のコンタクトレンズの購入をキャンセルする旨の通知を取得した場合、当該定期配送日の配送をキャンセルする処理を実行するキャンセル処理部268を備える。更に情報処理システムSは、当該ユーザから当該キャンセルする旨の通知を受けていない場合、当該コンタクトレンズの配送を行うための配送指示を出力する配送指示出力部270を備える。更に情報処理システムSは、ユーザに定期配送でコンタクトレンズが配送されたことを条件に、当該ユーザの定期配送に係る購入履歴を更新する記録処理部266を備える。更に情報処理システムSは、ユーザの定期配送に係る購入履歴に応じて、当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を調整して出力する価格決定部264を備える。
【0110】
この構成によれば、ユーザは、コンタクトレンズの購入及び配送を定期的に行うための定期配送を申し込むことができる。また、ユーザは、定期配送を申し込んだコンタクトレンズの購入を事前にキャンセルすることができる。また定期配送に係る実際の購入履歴に応じて、コンタクトレンズの価格が決定されるので、例えば、定期配送を予約したもののキャンセルした場合には、コンタクトレンズの価格を高くし、定期配送を申し込んだ分でキャンセルされずに実際に購入した場合には、コンタクトレンズの価格を下げるように調整することができる。例えば、価格決定部は、定期配送の回数を経る毎に価格を安くする場合において、定期配送のうちある配送をキャンセルした場合に、次の配送のときには、キャンセルした配送のときの価格(つまり当初予定していた価格よりも高い価格)で販売する。これにより、実際に定期購入した回数が多いユーザの方が、コンタクトレンズの購入平均単価を下げることができるので、ユーザが定期配送で実際に継続して購入することを促すことができる。従って、ユーザが定期配送を申し込んだコンタクトレンズの購入を事前にキャンセルできるとともに、ユーザにコンタクトレンズの定期配送での購入を促すことができる。
【0111】
なお、本実施形態では好ましい態様の一例として、定期配送の更新の際に、前回定期便コードを発行した店舗と同一の店舗で定期便コードが発行された場合に、価格決定部264は、コンタクトレンズの価格を当該コンタクトレンズの定価よりも安い価格で出力するようにしたが、これに限ったものではない。定期配送の更新の際に、前回定期便コードを発行した店舗と異なる店舗で定期便コードが発行された場合であっても、価格決定部264は、コンタクトレンズの価格を前回の定期配送の価格に応じた価格(例えば、前回の定期配送の価格と同じ価格)で出力してもよい。すなわち、価格決定部264は、少なくともユーザが定期配送の更新を申し込んだ場合、当該更新後の定期配送に含まれる少なくとも一つの定期配送時の当該定期配送の対象となるコンタクトレンズの価格を、更新前の定期配送の価格に応じた価格(例えば、前回の定期配送の価格と同じ価格)に調整して出力してもよい。
【0112】
この構成により、定期配送を更新した場合、ユーザは、コンタクトレンズを前回の定期配送の価格に応じた価格(例えば、前回の定期配送の価格と同じ価格)で購入できるので、ユーザに定期配送の更新を促すことができる。
【0113】
<販売価格の調整方法の具体例>
続いて、サーバ2の価格決定部264による販売価格の調整方法の具体例について説明する。例えば大きく分けると下記の2通りがある。
(1)例えば、価格決定部264は購入手続きの度に、ユーザの購入履歴を参照して、価格調整値を決定し、その値を基準価格に適用することで販売価格を決定してもよい。
(2)例えば、価格決定部264は、ユーザによる購入処理の完了時に過去の購入履歴を参照し、ユーザランク(例えばステージ、レベル、クラス、または段階など)を決定し、当該ユーザランクをストレージ23に格納してもよい。価格決定部264は、購入手続きの度に、ユーザランクに関連付けられた価格調整値を基準価格に適用することで販売価格を決定してもよい。
【0114】
<価格調整(値引き)の例>
続いて、価格調整(値引き)の例について説明する。
(1)過去のコンタクトレンズ購入回数
価格決定部264は、過去のコンタクトレンズ購入回数に応じて値下げをしてもよい。例えば、初回の定期配送予約時に1年分のコンタクトレンズを3か月おきに定期購入登録すると、価格決定部264は1回目配送時は値引きなし、2回目配送時は100円引き、3回目配送時は200円引き、とするように購入回数に応じて段階的に値引きしてもよい。このとき、例えば、段階的な値引きの回数に上限を設けてもよい。
【0115】
(2)定期便コードを同一の店舗で取得した場合
上述したように、2回目以降の定期配送更新時に、定期便コードを前回と同じ店舗で取得した場合に、値引き条件を引き継いでもよい。例えば、上記(1)の値引き条件とセットで適用する場合、5回目の配送を行うには、新しい定期便コードが必要となる。このとき、前回と同じ店舗で定期便コードを取得した場合、5回目配送時は400円引き、6回目購入時は500円引き、のように値引き条件が引き継がれる。一方、別の店舗で定期便コードを取得し、定期配送予約を行った場合、値引き条件がリセットされ、5回目配送時は値引きなし、6回目配送時は100円引き、となる。なお、単純に、2回目以降の定期配送予約時に、定期便コードを前回と同じ店で取得した場合に、値引きを行う形でもよい。これにより、同じ店舗で連続して定期便コードを取得する(言い換えれば、処方指示を提示してコンタクトレンズの定期購入の申し込みなどを行う)ことで、店舗がユーザの特徴(例えばコンタクトレンズのフィット感、嗜好)を把握しやすくなり、ユーザが通常使用している製品とは異なる製品を購入しようとした場合の注意喚起等のサービスを行うことができる。
【0116】
(3)特定のコンタクトレンズを購入した場合
ユーザが、新製品などの特定のコンタクトレンズを購入した場合(またはその履歴が過去に存在する場合)、価格決定部264は、値引きをしてもよい(例えば、値引きのための価格調整値を設定してもよい)。これにより、ユーザにより適合する可能性のある商品が存在する場合でもコンタクトレンズは安価ではないためにユーザが試すことは容易ではないところ、次回以降の値引きを行う金銭的なインセンティブを与えることで、こうした商品の購入をユーザに促すことができる。
【0117】
<値引き方法の変形例>
続いて、定期配送対象のコンタクトレンズの値引き方法の変形例について説明する。
本実施形態では、定期便コードを発行する店舗(販売店)を変更した場合、コンタクトレンズの割引がリセットされて再度、定価にするとしたが、これに限らず、価格決定部264は、定期便コードを発行する店舗(販売店)を変更しても、コンタクトレンズの値引き条件がリセットされずに継続するようにしてもよい。
【0118】
また価格決定部264は、初回の定期便コードから2回目の定期便コードの発行など定期便コードの変更が必要な場合、追加でコンタクトレンズの値引きをしてもよいし、その追加値引き額または値引き額を当該ユーザの購入履歴、または定期便コードの変更回数などに応じて変動させてもよい(例えば、購入履歴が多いほどまたは定期便コードの変更回数が多いほど、追加値引き額を多くしてもよい)。これにより、ユーザ離脱確率が高い定期便コードの変更時に、ユーザを離脱させる確率を低減させることができる。
【0119】
また価格決定部264は、定期便コードの変更時、設定された期間(例えば、2年)の継続などのタイミング(いわゆる節目のタイミング)で、追加値引き額を変動させてもよい(例えば、追加値引き額を多くしてもよい)。
【0120】
また価格決定部264は、コンタクトレンズの商品名または種類に応じて、値引き額を変動させてもよい。例えば価格決定部264は、対象となるコンタクトレンズが販促キャンペーンの対象であるか否かに応じて、当該コンタクトレンズの値引き額を変動させてもよい。具体的には例えば価格決定部264は、販促キャンペーンの対象のコンタクトの場合、値引き額を、販促キャンペーンの対象でないコンタクトより大きくしてもよい。また例えば価格決定部264は、乱視用コンタクトレンズの場合、普通のコンタクトレンズよりも値引き額を大きくしてもよい。
【0121】
また価格決定部264は、ユーザの属性に応じて、値引き額を変動させてもよい。例えば学生応援販促キャンペーンをする場合、価格決定部264は、学生のユーザの値引き額を大きくしてもよい。
【0122】
また価格決定部264は、家族割や友達紹介など特定の条件を満たす場合に、値引き額を変動させてもよい。例えば価格決定部264は、ユーザが家族を紹介した場合またはユーザが友達を紹介した場合、当該ユーザの値引き額を多くしてもよい。
【0123】
<店舗、ユーザ、管理団体間で情報を関連付ける方法の変形例>
本実施形態では、店舗の店員が定期便コードをユーザに発行し(定期便コードとコンタクトレンズ情報を結び付け)、定期便コードをユーザに手渡し、定期便コードとコンタクトレンズ情報が記載されたFAXを管理団体に送信したが、これに限ったものではない。
【0124】
<変形例1>
店舗の店員が定期便コードを発行し、店舗の店員が管理団体のWEBサイト(サーバ2が提供するWEBサイト)に入力し、管理団体のサーバ2が当該定期便コード固有のURLをユーザに通知するようにしてもよい。この通知には例えば、メールでの通知する方法、またはユーザ端末で二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))を店頭で読ませることによって通知する方法がある。この場合、店舗の店員が管理団体のWEBサイトで定期便コードの入力とともに、コンタクトレンズの情報を入力してもよい。あるいはユーザ端末が、定期便コード固有のURLのWEBサイトを表示して、当該WEBサイトでユーザがコンタクトレンズ情報を入力し、ユーザ端末が当該コンタクトレンズ情報をサーバ2へ送信してもよい。いずれの場合でも、サーバ2は、定期便コードとコンタクトレンズ情報を関連付けて管理してもよい。
【0125】
<変形例2>
また店舗の店員が定期便コードを発行し、管理団体のWEBサイト(サーバ2が提供するWEBサイト)で当該定期便コードを入力し、ユーザがその店舗で自己認証を行ってもよい(例えば、ユーザIDとパスワードを店頭の端末で入力する)。これにより、ユーザが同じユーザIDとパスワードで管理団体のWEBサイトにログインすることで、管理団体は同じユーザであることを担保することができる。
この場合、店舗の店員が管理団体のWEBサイトで定期便コードの入力とともに、コンタクトレンズの情報を入力してもよい。あるいはユーザが管理団体のWEBサイトにログインして、ユーザ端末がWEBサイトを表示して、当該WEBサイトでユーザがコンタクトレンズ情報を入力し、ユーザ端末が当該コンタクトレンズ情報をサーバ2へ送信してもよい。なお、店頭の端末で、ユーザは、定期配送の申し込みをしてもよい。この場合、店頭の端末は、ユーザが操作するユーザ端末に含まれる。
なお、自己認証は、ユーザIDとパスワード以外でもよく、秘密の質問の答えを入力してもよいし、指紋認証、光彩認証、静脈認証など個人を一意に特定できる方法であってもよい。
【0126】
<定期便の追加機能について>
なお、サーバ2からユーザ端末1に対して、ユーザが予約内容を変更するための情報を送信して表示させてもよい。なお、この工程は必ずしも必須ではない。その場合、サーバ2の記録処理部266は、ユーザから定期配送予約の変更もしくは追加に係る情報を取得した場合、当該定期配送予約の変更もしくは追加に係る情報に応じて、ストレージ23内の定期配送に関する情報を更新してもよい。この構成により、ユーザは、定期配送予約内容の変更もしくは追加が可能となり、ユーザの利便性が向上する。
【0127】
<追加機能1:定期配送予約をした製品を変更可能とする>
例えば、ノーマルのコンタクトレンズの製品を4回配送されるように予約設定していたが、1回目の配送が終わった時点で、残り(2~4回目)の配送はカラーコンタクトレンズの製品に変更したいとユーザが思った場合には、ユーザ端末1から製品変更を行うことが可能である。その場合、例えば以下の流れで処理が進んでもよい。例えばサーバ2は、製品変更を行うための情報をユーザ端末1に送信し、ユーザ端末1がこの情報を受け取ってこの情報を表示するようにする。そして、ユーザ端末1が、製品変更を行う入力をユーザから受け付けた場合、その受け付けた製品変更に関する情報をサーバ2へ送信する。サーバ2は、この情報を受けて、この製品変更が反映されるように、ストレージ23内の定期配送に関する情報を更新する。なお、最初に確認した処方指示に、ユーザに処方可能なコンタクトレンズの指定がある場合がある。その場合、変更可能な製品は、この処方可能なコンタクトレンズの範囲内であってもよい。
【0128】
<追加機能2:定期配送予約をした製品の個数を変更可能とする>
定期配送予約は例えば、1年分のコンタクトレンズを3か月おきに定期配送するなどであり、注文時点で製品個数を指定する。この態様では、予約注文した未発送の定期配送の製品数を後から変更可能としてもよい。例えば、眼鏡と併用している場合など、必ずしも毎日コンタクトレンズを使用しないユーザが、注文した製品を消費しきれず、今後配送される製品数を減らしたいと要望することが考えられる。一方で、未使用の製品を紛失してしまったユーザが、今後配送される製品数を増やしたいと要望することが考えられる。こうしたユーザを救済することができる。
その場合、例えば以下の流れで処理が進んでもよい。例えばサーバ2は、予約注文した未発送の定期配送の製品数の変更を行うための情報をユーザ端末1に送信し、ユーザ端末1がこの情報を受け取ってこの情報を表示するようにする。そして、ユーザ端末1が、製品変更を行う入力をユーザから受け付けた場合、その受け付けた変更に関する情報をサーバ2へ送信する。サーバ2は、この情報を受けて、この予約注文した未発送の定期配送の製品数の変更が反映されるように、ストレージ23内の定期配送に関する情報を更新する。
なお、上記の記載のあるような、定期配送の注文時の「1年間3ヵ月おきに4回配送」は一例であって、「2ヶ月おきに6回」や、「6ヵ月おきに2回」などの形や、レンズを使いきれないユーザ向けに「3ヵ月おきに、2ヶ月分のコンタクトレンズが4回届く」などの注文も可能である。
【0129】
<追加機能3:定期配送を追加で注文可能とする>
例えば、定期便申込み時に4回の定期配送を指定していた場合であっても、配送を途中で追加できる。これにより、ユーザがレンズを紛失した場合に、紛失分を追加注文するための救済をすることができる。
その場合、例えば以下の流れで処理が進んでもよい。例えばサーバ2は、配送を途中で追加するための情報をユーザ端末1に送信し、ユーザ端末1がこの情報を受け取ってこの情報を表示するようにする。そして、ユーザ端末1が、対象の定期配送について配送を途中で追加する入力をユーザから受け付けた場合、その受け付けた配送追加に関する情報をサーバ2へ送信する。サーバ2は、この情報を受けて、この対象の定期配送について配送追加が反映されるように、ストレージ23内の定期配送に関する情報を更新する。
【0130】
ただし、定期便コードの有効期間(言い換えれば、処方指示の有効期限)内に何回でも大量に追加注文ができるようにすると、例えば、期限間近で来年分のコンタクトレンズを大量に注文されるなど、処方指示と紐づけた管理ができなくなってしまう。このため、定期便コードの有効期間と紐づけた追加注文の管理が行われることが好ましい。一例として、定期便コードの有効期間から計算したコンタクトレンズの定期配送注文可能上限数が決まっており(例えば、有効期限が1年で1日用コンタクトレンズならば365個など)、この定期配送注文可能上限数までなら追加注文ができるようにしてもよい。その際の処理としては例えばサーバ2は、配送追加に関する情報をユーザ端末から受け取った場合、この配送追加によって定期配送注文可能上限数以内か否かを判定し、この配送追加によって定期配送注文可能上限数以内であれば、この対象の定期配送について配送追加が反映されるように、ストレージ23内の定期配送に関する情報を更新してもよい。
また他の例として、キャンセルした配送が存在する場合、キャンセル分を再注文可能とするようにしてもよい。その場合、例えば以下の流れで処理が進んでもよい。例えばサーバ2は、キャンセル分を再注文可能とする情報をユーザ端末へ送信して、ユーザ端末1がキャンセル分を再注文可能とする情報を表示してもよい。そして、ユーザ端末1が、キャンセル分を再注文する旨の入力をユーザから受け付けた場合、その受け付けたキャンセル分の再注文に関する情報をサーバへ送信する。サーバ2は、この情報を受けて、この対象の定期配送についてキャンセル分の再注文が反映されるように、ストレージ23内の定期配送に関する情報を更新してもよい。
【0131】
<追加機能4:割引の継続条件となる「同一の店舗(もしくは同一のグループ)」を他の店舗(もしくは他のグループ)に変更可能とする>
例えば、定期配送を依頼する店舗を変更する事情が予め決められた条件を満たす場合、ユーザが新たに店舗を指定して、その指定した新たな店舗において定期便コードを更新した場合、値引き条件を引き継ぐことができるようにしてもよい。ここで予め決められた条件とは、ユーザの転居(但し、所定の距離(例えば100km)以上の引越し、店舗から他の店舗の紹介状をもらった場合など条件を付けてもよい)、または店舗の閉店・移転・被買収・合併などである。これにより、やむを得ない事情によりこれまで利用していた店舗を利用できなくなったユーザを救済することができる。 その場合、例えば以下の流れで処理が進んでもよい。例えばサーバ2は、定期配送を依頼する店舗を変更する事情を入力するための情報をユーザ端末1へ送信して、ユーザ端末1にこの情報を表示してもよい。そして、ユーザ端末1が、定期配送を依頼する店舗を変更する事情の入力をユーザから受け付けた場合、その受け付けた事情に関する情報をサーバへ送信する。サーバ2は、この情報を受けて、この事情が予め決められた条件を満たす場合において、ユーザが新たに指定した店舗の情報を受け取り且つこの新たに指定された店舗において定期便コードを更新したとき、値引き条件を引き継ぐように、ストレージ23内の定期配送に関する情報を更新してもよい。
【0132】
なお、サーバ2の表示制御部265は、「対象の定期配送に含まれる定期配送日をユーザが一定の範囲で変更可能なようにユーザ端末で表示するための情報」だけではなく、コンタクトレンズの製品情報、またはユーザの購買行動に関する情報など、何らかの情報をユーザ端末に送信してもよい。これにより、ユーザ端末は、コンタクトレンズの製品情報、またはユーザの購買行動に関する情報など、何らかの情報を受信して表示することができる。
【0133】
なお、本実施形態では、定期配送予約に応じてコンタクトレンズを自動で販売及び配送する態様だが、更に、ユーザからコンタクトレンズを発注できるようにしてもよい。
また配送先は、ユーザの住所の他、店舗も指定できる。配送先はサーバからの購入意思の確認時に変更を行ってもよい。
支払い方法は、クレジットカードの登録の他、デポジットなどの自動引き落とし、着払い等を選択できる。支払い方法は、サーバからの購入意思の確認時に変更を行ってもよい。
また本実施形態では、ユーザ登録は、ユーザが使用するユーザ端末で行うとしたが、これに限らず、店頭の端末で行ってもよい。
【0134】
なお、上述した実施形態で説明した情報処理システムSの少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ハードウェアで構成する場合には、情報処理システムSの少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD-ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
【0135】
また、情報処理システムSの少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
【0136】
さらに、複数の情報処理装置によってサーバ2の機能を実現してもよい。複数の情報処理装置を用いる場合、情報処理装置のうちの1つをコンピュータとし、当該コンピュータが所定のプログラムを実行することにより情報処理システムSの少なくとも1つの手段として機能が実現されてもよい。
【0137】
また、方法の発明においては、全ての工程(ステップ)をコンピュータによって自動制御で実現するようにしてもよい。また、各工程をコンピュータに実施させながら、工程間の進行制御を人の手によって実施するようにしてもよい。また、さらには、全工程のうちの少なくとも一部を人の手によって実施するようにしてもよい。
【0138】
以上、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0139】
1、1-1~1-N ユーザ端末
11 入力インタフェース
12 通信回路
13 ストレージ
14 メモリ
15 ディスプレイ
16 プロセッサ
2 サーバ
21 入力インタフェース
22 通信回路
23 ストレージ
24 メモリ
25 出力インタフェース
26 プロセッサ
261 第1の取得部
262 第2の取得部
263 判定部
264 価格決定部
265 表示制御部
266 記録処理部
267 通信制御部
268 キャンセル処理部
269 通知制御部
270 配送指示出力部
27 ディスプレイ
3 配送管理端末
4、4-1~4-M 店舗FAX機
5 管理団体FAX機
S 情報処理システム