(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-04
(45)【発行日】2024-07-12
(54)【発明の名称】ドアハンドル装置
(51)【国際特許分類】
E05B 85/16 20140101AFI20240705BHJP
B60J 5/04 20060101ALI20240705BHJP
E05B 81/76 20140101ALI20240705BHJP
【FI】
E05B85/16 D
B60J5/04 H
E05B81/76
(21)【出願番号】P 2020194789
(22)【出願日】2020-11-25
【審査請求日】2023-09-28
(31)【優先権主張番号】P 2019235720
(32)【優先日】2019-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000138462
【氏名又は名称】株式会社ユーシン
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】三浦 玲貴
(72)【発明者】
【氏名】名越 朗
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-92510(JP,A)
【文献】特開2008-57199(JP,A)
【文献】特開2019-157424(JP,A)
【文献】特開2013-7176(JP,A)
【文献】特開2007-30145(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0115810(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0241215(US,A1)
【文献】特表2016-537532(JP,A)
【文献】特表2006-528290(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 77/00-85/28
B60J 5/04
H02G 11/00-11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドア内に格納する格納位置と前記格納位置から前記ドアの厚み方向外側へ展開した展開位置とに移動可能なハンドルグリップと、
前記ドア内に一端部が回動可能に連結され、前記ハンドルグリップ内に他端部が回動可能に連結され、作動することで前記ハンドルグリップを前記格納位置と前記展開位置とに移動させる移動アームと、
前記ハンドルグリップ内に配設された電気部品と、
前記電気部品から延出され、前記ドア内に配策されるワイヤーハーネスと、
前記移動アームに設けられ、前記ワイヤーハーネスの中間部を保持すると共に、前記ハンドルグリップの格納位置から展開位置への移動時に前記ワイヤーハーネスにおける前記電気部品側の端部に接近するハーネス保持部と、
前記ハンドルグリップ内に設けられ、前記ワイヤーハーネスにおける前記電気部品と前記ハーネス保持部との間の部位が掛けられるハーネス掛部と、
を備えているドアハンドル装置。
【請求項2】
前記ハンドルグリップは、上側から見て前記ドアの厚み方向と直交する方向に延在され、
前記ハーネス掛部は、前記ハンドルグリップの長手方向に延在された巻掛本体を有し、前記ワイヤーハーネスにおける前記電気部品側の端部が、前記巻掛本体に巻掛けられており、
前記ハーネス保持部は、前記電気部品に対して前記長手方向の一方側に配置され、前記ハンドルグリップの格納位置から展開位置への移動時に前記ハーネス保持部が前記長手方向の他方側へ移動する請求項1に記載のドアハンドル装置。
【請求項3】
前記巻掛本体の一端部には、前記ドアの厚み方向外側へ曲げられた曲げ部位が形成されている請求項2に記載のドアハンドル装置。
【請求項4】
前記曲げ部位の先端部には、上下方向の一方側に突出した係止部位が形成されている請求項3に記載のドアハンドル装置。
【請求項5】
前記ハンドルグリップは、上側から見て前記ドアの厚み方向と直交する方向に延在され、
前記電気部品には、前記ワイヤーハーネスにおける前記電気部品側の端部を保持する端部保持部が設けられており、
前記ワイヤーハーネスは、前記端部保持部から前記ドアの厚み方向外側へ延出されると共に、前記ハーネス掛部において前記ドアの厚み方向内側へ折り返えされ、
前記ハーネス保持部は、前記電気部品に対して前記ハンドルグリップの長手方向の一方側に配置され、前記ハンドルグリップの格納位置から展開位置への移動時に前記ハーネス保持部が前記長手方向の他方側へ移動する請求項1に記載のドアハンドル装置。
【請求項6】
前記ハーネス掛部が、前記電気部品に一体又は一体的に形成されている請求項1~請求項5の何れか1項に記載のドアハンドル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアハンドル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、車両のドアハンドル装置が開示されている。このドアハンドル装置は、不使用時に車両の外表面から突出しない格納位置にハンドルグリップを格納し、使用時に車両の外表面から突出させた展開位置へハンドルグリップを展開させる。ハンドルグリップにはリクエストスイッチが配置されている。リクエストスイッチはワイヤーハーネスを介して車体側の電子制御装置(ECU:Electrical Control Unit)に電気的に接続されている。
このように構成されるドアハンドル装置では、操作者が格納状態にあるハンドルグリップのリクエストスイッチを操作すると、電子制御装置においてリクエストスイッチの操作が検出される。電子制御装置は、アクチュエータを作動させて、格納位置から展開位置へハンドルグリップを移動させる。
また、操作者が車両室内へ搭乗している状態、車両が走行している状態等はセンサにより検知され、この検知情報に基づいて、電子制御装置は、アクチュエータを反転作動させ、展開位置から格納位置へハンドルグリップを移動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記ドアハンドル装置では、ハンドルグリップの格納位置、展開位置のそれぞれへの繰り返しの移動に伴い、ワイヤーハーネスに、繰返しの伸縮、繰返しの折曲がり等の過負荷が生じる。このため、改善の余地があった。
本発明は、上記課題を考慮してなされたものであり、ハンドルグリップの格納位置、展開位置のそれぞれへの移動に伴うワイヤーハーネスの過負荷を効果的に減少させることができるドアハンドル装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、ドア内に格納する格納位置と前記格納位置から前記ドアの厚み方向外側へ展開した展開位置とに移動可能なハンドルグリップと、前記ドア内に一端部が回動可能に連結され、前記ハンドルグリップ内に他端部が回動可能に連結され、作動することで前記ハンドルグリップを前記格納位置と前記展開位置とに移動させる移動アームと、前記ハンドルグリップ内に配設された電気部品と、前記電気部品から延出され、前記ドア内に配策されるワイヤーハーネスと、前記移動アームに設けられ、前記ワイヤーハーネスの中間部を保持すると共に、前記ハンドルグリップの格納位置から展開位置への移動時に前記ワイヤーハーネスにおける前記電気部品側の端部に接近するハーネス保持部と、前記ハンドルグリップ内に設けられ、前記ワイヤーハーネスにおける前記電気部品と前記ハーネス保持部との間の部位が掛けられるハーネス掛部と、を備えているドアハンドル装置である。
【0006】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ハンドルグリップは、上側から見て前記ドアの厚み方向と直交する方向に延在され、前記ハーネス掛部は、前記ハンドルグリップの長手方向に延在された巻掛本体を有し、前記ワイヤーハーネスにおける前記電気部品側の端部が、前記巻掛本体に巻掛けられており、前記ハーネス保持部は、前記電気部品に対して前記長手方向の一方側に配置され、前記ハンドルグリップの格納位置から展開位置への移動時に前記ハーネス保持部が前記長手方向の他方側へ移動するドアハンドル装置である。
【0007】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記巻掛本体の一端部には、前記ドアの厚み方向外側へ曲げられた曲げ部位が形成されているドアハンドル装置である。
【0008】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記曲げ部位の先端部には、上下方向の一方側に突出した係止部位が形成されているドアハンドル装置である。
【0009】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ハンドルグリップは、上側から見て前記ドアの厚み方向と直交する方向に延在され、前記電気部品には、前記ワイヤーハーネスにおける前記電気部品側の端部を保持する端部保持部が設けられており、前記ワイヤーハーネスは、前記端部保持部から前記ドアの厚み方向外側へ延出されると共に、前記ハーネス掛部において前記ドアの厚み方向内側へ折り返えされ、前記ハーネス保持部は、前記電気部品に対して前記ハンドルグリップの長手方向の一方側に配置され、前記ハンドルグリップの格納位置から展開位置への移動時に前記ハーネス保持部が前記長手方向の他方側へ移動するドアハンドル装置である。
【0010】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、前記ハーネス掛部が、前記電気部品に一体又は一体的に形成されているドアハンドル装置である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ハンドルグリップの格納位置、展開位置のそれぞれへの移動に伴うワイヤーハーネスの過負荷を効果的に減少させることができるドアハンドル装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】自動車等の車両に適用された、第1実施形態に係るドアハンドル装置を車両幅方向外側から車両幅方向内側へ向かって少し車両上方向へ見た全体斜視図である。
【
図2】
図1に示されるドアハンドル装置のハンドルグリップ内に配設された電気部品及びハンドルグリップの格納システムの一部を、車両幅方向内側から車両幅方向外側へ向かって少し車両上方向へ見た要部拡大斜視図である。
【
図3】
図2に示されるドアハンドル装置の電気部品の分解斜視図である。
【
図4】
図2及び
図3に示されるドアハンドル装置のハーネス掛部の拡大斜視図である。
【
図5】
図1及び
図2に示されるドアハンドル装置のハンドルグリップが格納位置に格納された状態を車両下方側から車両上方側へ向かって見た底面図である。
【
図6】ドアハンドル装置のハンドルグリップが展開位置に展開された状態の
図5に対応する底面図である。
【
図7】(A)は
図5に示されるドアハンドル装置(格納状態)のハーネス掛部にワイヤーハーネスが巻掛けられた状態を車両下方側から車両上方側へ向かって見た拡大底面図、(B)は
図7(A)に示されるワイヤーハーネスが巻掛けられた状態を車両後方側から車両前方側へ向かって見た拡大背面斜視図である。
【
図8】(A)は
図6に示されるドアハンドル装置(展開状態)のハーネス掛部にワイヤーハーネスが巻掛けられた状態を示す
図7(A)に対応する拡大底面図、(B)は
図8(A)に示されるワイヤーハーネスが巻掛けられた状態を示す
図7(B)に対応する拡大背面斜視図である。
【
図9】第2実施形態に係るドアハンドル装置のハンドルグリップが格納位置に格納された状態を車両下方側から車両上方側へ向かって見た底面図である。
【
図10】
図9に示されるハンドルグリップが展開位置に展開された状態の
図9に対応する底面図である。
【
図11】
図9のハンドルグリップの内部を拡大して示す車両後側から見た断面図(
図9の11―11線断面図)である。
【
図12】
図10のハンドルグリップの内部を拡大して示す車両後側から見た断面図(
図10の12―12線断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1実施形態)
以下、
図1~
図8を用いて、第1実施形態に係るドアハンドル装置について説明する。本実施の形態は、自動車等の車両のフロントドア、リアドア、バックドア等に装着されるドアハンドル装置に本発明を適用した例を説明するものである。また、本実施の形態は、ドアハンドル装置として、ドアの非開閉時にドアパネル内に格納され、ドアの開閉時にドアパネル外へ展開する「格納式ドアハンドル装置(フラッシュハンドル装置)」に本発明を適用した例を説明する。
なお、図中、適宜示されている矢印FRは車両前方向を示し、矢印Wは車両幅方向外側を示し、矢印UPは車両上方向を示している。これらの方向は、本実施の形態における説明を理解し易くするために便宜的に示される方向であって、本発明における方向を限定するものではない。
【0014】
(ドアハンドル装置1の全体構成)
図1に示される本実施の形態に係るドアハンドル装置1は、図示省略の車両の左側フロントドアに装着されている。
ここで、ドアハンドル装置1の格納システムについての詳細な説明は省略するが、ドアハンドル装置1は図示省略の格納システムを構築する電子制御装置(ECU)に接続されている。フロントドアの非開閉時にはドアパネル内(ドア内)の格納位置にハンドルグリップ2が格納され、フロントドアの開閉時にはドアパネル内から外側(ドア外であり、フロントドアの厚み方向外側)の展開位置へハンドルグリップ2が展開される。
図1及び
図2に示されるように、ドアハンドル装置1は、ハンドルグリップ2と、移動アーム7と、ハーネス保持部8と、電気部品4と、ワイヤーハーネス9と、ハーネス掛部415とを主要な構成要素として備えている。以下、ドアハンドル装置1の主要な構成要素について、詳細に説明する。
【0015】
(1)ハンドルグリップ2の構成
図1及び
図2に示されるように、ハンドルグリップ2は、車両前後方向に延在されており、グリップ本体21と、グリップカバー22とを含んで構成されている。グリップカバー22はグリップ本体21に組み付けられている。
【0016】
グリップ本体21は、前柱部位21Aと、後柱部位21Bと、連結部位21Cとを備えている。
グリップ本体21の前柱部位21Aは、車両幅方向に貫通し、車両幅方向外側から車両幅方向内側に見て(以下、単に「側面視」と記載する場合がある。)、車両前後方向の開口寸法が車両上下方向の開口寸法に比し長い矩形筒状に形成されている。後柱部位21Bは、前柱部位21Aの車両後方側にこの前柱部位21Aと離間して配設され、車両幅方向に貫通し、前柱部位21Aと同様に、側面視において車両前後方向の開口寸法が車両上下方向の開口寸法に比し長い矩形筒状に形成されている。後柱部位21Bの車両前後方向の開口寸法は、前柱部位21Aの同一方向の開口寸法に比し、長く設定されている。
連結部位21Cの車両前方側の一端部は前柱部位21Aに連結され、連結部位21Cの車両後方側の他端部は後柱部位21Bに連結されている。連結部位21Cは、車両前方側から見て、車両幅方向外側が解放されたU字状の断面形状に形成されている。
車両前後方向における前柱部位21Aと後柱部位21Bとの間には、車両幅方向内側から車両幅方向外側に向けて凹設され、車両上下方向に貫通する把持開口21Gが設けられている。把持開口21Gは、操作者の手が挿入可能な大きさに形成されており、把持開口21Gに挿入した手で連結部位21C、連結部位22Cを把持することができるように構成されている。
【0017】
グリップ本体21は、樹脂材若しくは金属材を用いて、又は双方の材料を組み合わせて、一体又は一体的に構成されている。ここで、「一体」に構成されているとは、例えば成型法を用いて同一材料を継ぎ目無く形成するという意味において使用されている。一方、「一体的」に構成されているとは、例えば溶接法、接着法等の接合手段を用いて、同一材料又は異種材料を繋ぎ合わせて形成するという意味において使用されている。
【0018】
さらに、
図1に示されるように、後柱部位21Bは、一対の連結穴21E(
図1には一方の連結穴21Eが示されている。)と、照明開口21Fとを備えている。
一対の連結穴21Eは、後柱部位21Bの車両前後方向中間部、かつ、車両幅方向外側において、後柱部位21Bの車両上下方向上側の上面、車両上下方向下側の下面のそれぞれに板厚方向に貫通して形成されている。車両上下方向上方側から見て(以下、単に「平面視」と記載する場合がある。)、一対の連結穴21Eは、ここでは、同一の位置に配置され、それぞれ円形状に形成されている。一対の連結穴21Eには、後述する格納システムを構築する移動アーム7(
図2参照)の車両前後方向前方側の一端部が回転可能に連結される構成とされている。
一方、照明開口21Fは、後柱部位21Bの車両上下方向中間部、かつ、車両幅方向中間部において、後柱部位21Bの車両前後方向前方側の側面に貫通して形成されている。車両前後方向前方側から見て、照明開口21Fは、車両幅方向を長手方向とし、車両上下方向を短手方向とする矩形状に形成されている。照明開口21Fには後述する電気部品4のケース6の導光部63(
図2参照)が挿入され、照明開口21Fは導光部63を外部に露出させる構成とされている。
【0019】
グリップカバー22は、前方部位22Aと、後方部位22Bと、連結部位22Cとを備えている。
前方部位22Aは、前柱部位21Aの車両幅方向外側の開口と、前柱部位21Aの車両上下方向上方側の上面と、前柱部位21Aの車両前後方向前方側の側面と、前柱部位21Aの車両上下方向下方側の下面の一部を覆って構成されている。後方部位22Bは、後柱部位21Bの車両幅方向外側の開口と、後柱部位21Bの車両上下方向上方側の上面と、後柱部位21Bの車両前後方向後方側の側面と、後柱部位21Bの車両上下方向下方側の下面の一部を覆って構成されている。
連結部位22Cの車両前後方向前方側の一端部は前方部位22Aに連結され、連結部位22Cの車両前後方向後方側の他端部は後方部位22Bに連結されている。連結部位22Cは、車両前後方向前方側から見て、車両幅方向内側が解放されたU字状の断面形状に形成されている。
グリップカバー22は、グリップ本体21と同様に、樹脂材若しくは金属材を用いて、又は双方の材料を組み合わせて、一体又は一体的に構成されている。
【0020】
グリップカバー22にはノブ装着開口22Eが配設されている。ノブ装着開口22Eは、後方部位22Bの後柱部位21Bの開口を覆う部分に配設されている。ノブ装着開口22Eは、後方部位22Bを厚さ方向に貫通し、車両前後方向の開口寸法、車両上下方向の開口寸法のそれぞれが略等しい矩形状の貫通穴として構成されている。
【0021】
(2)スイッチノブ3の構成
図1及び
図3に示されるように、ハンドルグリップ2のグリップカバー22に形成されたノブ装着開口22E内にはスイッチノブ3が挿入されている。スイッチノブ3は、ノブ本体31と、ノブ係止部位32とを含んで構成されている。
図3に示されるように、ノブ本体31は、側面視において、ノブ装着開口22Eと同様に矩形状に形成され、ノブ装着開口22Eの開口寸法に比し若干小さい寸法を有し、車両幅方向を高さ方向とする角柱状に形成されている。ノブ本体31の車両幅方向外側の面は、ハンドルグリップ2の格納又は展開に際して、操作者が直接タッチする部位である。
ノブ係止部位32は、ノブ本体31の車両幅方向内側の端部に一体又は一体的に構成されている。ノブ係止部位32は、側面視において、ノブ装着開口22Eと同様に矩形状に形成され、ノブ装着開口22Eの開口寸法に比し若干大きい寸法を有し、車両幅方向を高さ方向とする角柱状に形成されている。ノブ係止部位32は、スイッチノブ3のノブ装着開口22Eからの車両幅方向外側への抜けを防止する機能を備えている。
ノブ係止部位32の車両幅方向内側には、車両幅方向内側へ立設された図示省略の操作部位が一体又は一体的に形成されている。この操作部位は、例えば円筒状に形成され、電気部品4のスイッチユニット44へ操作力を伝達する。
スイッチノブ3は、例えば樹脂材の成型により形成されている。
【0022】
(3)電気部品4の全体構成
図2及び
図3に示されるように、スイッチノブ3の図示省略の操作部位よりも車両幅方向内側において、ハンドルグリップ2内に電気部品4が配設されている。電気部品4は、支持ベース41と、封止部42と、基板43と、スイッチユニット44とを含んで構成されている。さらに、電気部品4は、ケース6及びカバー5を備えている。
【0023】
(4)ケース6の構成
図2及び
図3に示されるように、ケース6は、ハンドルグリップ2内、詳細にはグリップ本体21の後柱部位21Bの内部に配設され、グリップカバー22の後方部位22Bにより封止されている。ケース6の内部には少なくともスイッチユニット44が収納されている。本実施の形態に係るドアハンドル装置1では、ケース6の内部にスイッチユニット44の他に発光源45が収納されている。
ケース6は、ケース本体61と、開口部62と、導光部63とを含んで構成されている。
【0024】
ケース本体61は車両幅方向内側が開口された略矩形状の箱体として構成されている。ケース本体61は、例えば樹脂材の成型により形成されている。ここで、ケース本体61の少なくとも車両前後方向前側の面は透光可能とされている。
【0025】
開口部62は、車両幅方向におけるスイッチノブ3に対応する位置においてケース本体61に配設され、ケース本体61の車両幅方向外側の面を厚さ方向に貫通して形成されている。側面視において開口部62は円形状に形成されている。
導光部63は、透光可能であり、ケース本体61の車両前後方向前方側の面から車両前後方向前方側に立設され、車両幅方向を長手方向とし、車両上下方向を短手方向とし、車両前後方向を高さ方向とする略矩形立体形状に形成されている。導光部63は、
図1に示されるハンドルグリップ2のグリップ本体21の後柱部位21Bに配設された照明開口21F内に挿入され、ハンドルグリップ2の外部に露出される。この導光部63は、発光源45から発せられる光を把持開口21Gへ導き、把持開口21Gの周辺を照明する照明経路の一部を構築している。
【0026】
図2及び
図3に示されるように、ケース本体61は、更に第1係合部611、第2係合部612及び第3係合部613と、第1被係合部614及び第2被係合部615とを備えている。
【0027】
第1係合部611は、
図2に示されるように、ケース本体61の車両前後方向前方側の面であって車両幅方向内側に配設され、車両前後方向前方側の面を厚さ方向に貫通して形成されている。第1係合部611は、車両上下方向を長手方向とし、車両幅方向を短手方向とする矩形状の開口形状に形成されている。
第2係合部612は、
図3に示されるように、ケース本体61の車両上下方向上方側の面であって、第1係合部611と同様に車両幅方向内側に配設され、車両上下方向上方側の面を厚さ方向に貫通して形成されている。第2係合部612は、車両前後方向を長手方向とし、車両幅方向を短手方向とする矩形状の開口形状に形成されている。
第3係合部613は、
図2及び
図3に示されるように、ケース本体61の車両上下方向下方側の面であって、第2係合部612に対応して車両幅方向内側に配設され、車両上下方向下方側の面を厚さ方向に貫通して形成されている。第3係合部613は、第2係合部612と同様に、車両前後方向を長手方向とし、車両幅方向を短手方向とする矩形状の開口形状に形成されている。
第1係合部611、第2係合部612及び第3係合部613は、支持ベース41にケース6を組み付ける際に使用されている。
【0028】
第1被係合部614は、
図3に示されるように、ケース本体61の車両上下方向上方側の面であって、車両幅方向外側に配設され、車両上下方向上方側の面から車両上下方向上方側へ突出して形成されている。第1被係合部614は、平面視において車両前後方向を長手方向とし、車両幅方向を短手方向とし、車両上下方向を高さ方向とする矩形状に形成され、かつ、車両前方側から見て台形状に形成されている。この台形状は、車両幅方向を下辺とし、車両上方向を高さとし、下辺に対して車両幅方向外側の辺が略直角とされる台形状である。
一方、第2被係合部615は、
図2及び
図3に示されるように、ケース本体61の車両上下方向下方側の面であって、車両幅方向外側に配設され、車両上下方向下方側の面から車両上下方向下方側へ突出して形成されている。第2被係合部615は、第1被係合部614と同様に平面視において矩形状に形成され、かつ、車両前方側から見て台形状に形成されている。この台形状は、
図3に示される車両幅方向と一致する(平行な)電気部品4の中心軸A-Aに対して線対称の台形状とされている。
第1被係合部614及び第2被係合部615は、ハンドルグリップ2の後柱部位21Bの車両上下方向の上壁及び下壁の対向する内面に設けられた2つの図示しない係合部に係合する。この係合により、グリップ本体21にケース6が位置決めされ、グリップ本体21にケース6が装着される。
【0029】
(5)カバー5の構成
図2及び
図3に示されるように、カバー5は、エラストマー材からなり、2色成型法によりケース6と一体的に形成され、ケース6とスイッチノブ3との間に配置され、ケース6の開口部62を封止する構成とされている。カバー5は車両幅方向内側が解放された矩形箱状のカバー本体51を有し、カバー本体51は開口部62を塞いでケース6の車両幅方向外側の一部に被せる構成とされている。
【0030】
カバー本体51の開口部62に対応する位置には被操作部位52が一体に構成されている。被操作部位52は車両幅方向外側に若干突出する円錐台形状に形成されている。被操作部位52にはスイッチノブ3のノブ係止部位32の車両幅方向内側に立設された図示省略の操作部位が当接し、操作部位が車両幅方向外側から車両幅方向内側へ移動すると操作部位は被操作部位52を車両幅方向内側へ変形させる。
被操作部位52に対応する位置において、カバー本体51の内壁にはノブ係止部位32に配設された操作部位と同様の図示省略の操作部位が配設されている。この操作部位はカバー本体51の内壁から車両幅方向内側へ立設された例えば円柱形状に形成されている。
また、カバー5の車両前後方向前方側の側面には、ケース6の導光部63に対応させて、車両前後方向前方側へ立設された延設部53がカバー本体51に一体に構成されている。
【0031】
さらに、カバー本体51には、一対の第1切欠部511及び第2切欠部512が配設されている。
第1切欠部511は、車両幅方向においてケース6の第1被係合部614に対応する位置であって、カバー本体51の車両上下方向上方側の面に配設されている。第1切欠部511は、車両幅方向内側から車両幅方向外側へ切り欠いて凹設され、平面視において車両前後方向が車両幅方向に比し長い寸法に設定された矩形状に形成されている。
第2切欠部512は、同様に、ケース6の第2被係合部615に対応する位置であって、カバー本体51の車両上下方向下方側の面に配設されている。第2切欠部512は、第1切欠部511と同様に、平面視において矩形状に形成されている。
第1切欠部511は第1被係合部614を露出させ、第2切欠部512は第2被係合部615を露出させる。
【0032】
カバー5は、弾力性を有し、形状変形が可能なゴム材又は樹脂材の成型により形成されている。このため、カバー5の開口部62を封止する被操作部位52では、スイッチノブ3が車両幅方向外側から車両幅方向内側へ操作されて移動すると、スイッチノブ3の操作部位(図示省略)により押されて形状変形が生じ、スイッチユニット44へ操作力が伝達される。
【0033】
(6)電気部品4の支持ベース41の構成
図2及び
図3に示されるように、支持ベース41は、電気部品4の基礎となる土台として構成され、ケース6内に収納されている。
図3に示されるように、支持ベース41は、枠体411と、支持柱412、支持柱413及び支持柱414とを含んで構成されている。
枠体411は、車両幅方向を筒中心軸方向とし、側面視において、車両前後方向を長手方向とし、車両上下方向を短手方向とする開口形状を有する角筒状に形成されている。さらに、車両幅方向中間部から車両幅方向外側に向かって、枠体411の開口寸法が徐々に小さく形成され、平面視において枠体411の一部は角錐台状の輪郭に形成されている。
【0034】
支持柱412は、枠体411の車両前後方向前方側において車両上下方向中間部に配設され、車両幅方向を軸方向とし、枠体411から車両幅方向外側へ突出させた円柱状に形成されている。支持柱412の車両幅方向外側の先端部は円錐形状に形成されて尖っている。支持柱413は、枠体411の車両前後方向後方側において車両上下方向上端角部に配設され、支持柱412と同様に、枠体411から車両幅方向外側へ突出させた円柱状に形成されている。支持柱413の車両幅方向外側の先端部は支持柱412と同様に円錐形状に形成されている。支持柱414は、枠体411の車両前後方向後方側において車両上下方向下端角部に配設され、支持柱412と同様に枠体411から車両幅方向外側へ突出させた円柱状に形成されている。支持柱414の車両幅方向外側の先端部は支持柱412と同様に円錐形状に形成されている。
支持ベース41は樹脂材の成型により形成され、枠体411、支持柱412、支持柱413、支持柱414のそれぞれは一体に構成されている。
【0035】
枠体411には、ケース本体61の第1係合部611、第2係合部612、第3係合部613のそれぞれに対応する位置に、各々、被係合部416が配設されている。この被係合部416は、ケース本体61に配設された第1被係合部614、第2被係合部615を車両幅方向に反転させた形状に形成され、第1係合部611、第2係合部612、第3係合部613のそれぞれに係合される。この係合により、支持ベース41に対して、ケース6が位置決めされ、かつ、装着される。
【0036】
(7)電気部品4の基板43及びスイッチユニット44の構成
基板43は、支持ベース41の支持柱412、支持柱413及び支持柱414に3点支持により支持され、支持ベース41の内周面に設けられた図示しない段部と支持柱412、413、414との間に挟持されて、ケース6内に配置されている。
基板43は、絶縁基板431と、端子432とを含んで構成されている。ここで、基板43として、プリント回路基板(PCB:Print circuit board)が使用されている。絶縁基板431は、車両前後方向を長手方向とし、車両上下方向を短手方向とし、車両幅方向を厚さ方向とする矩形板状に形成されている。絶縁基板431として、例えばエポキシ樹脂基板が使用されている。
端子432は、絶縁基板431の車両幅方向外側の表面(実装面)、図示が省略されているが車両幅方向内側の表面(裏面)のそれぞれに配設されている。端子432は例えば銅(Cu)薄膜により形成されている。また、端子432は複数配設され、端子432は、実装面、裏面若しくは絶縁基板431内部に配策された図示省略の配線に電気的に接続されている。
【0037】
絶縁基板431の実装面において、車両前後方向中間部にはスイッチとしてのスイッチユニット44が実装されている。ここで、スイッチユニット44としては、車両幅方向外側にプランジャを有する押しボタンスイッチが使用されている。
スイッチユニット44のプランジャにはカバー本体51の内壁に立設された図示省略の操作部位が当接し、操作部位が車両幅方向外側から車両幅方向内側へ移動すると操作部位はプランジャを押す。これにより、スイッチユニット44が操作される。スイッチユニット44が操作されると、格納システムが起動する。格納システムは、
図5に示されるドアパネル10内の格納位置Psにハンドルグリップ2を格納し、又
図6に示されるドアパネル10外の展開位置Pdにハンドルグリップ2を展開させる。なお、
図5及び
図6では、ハンドルグリップ2においてグリップ本体21を図示省略している。
【0038】
ここで、格納位置Psとは、ドアの開閉操作を行わない、車両の駐車時、停車時又は走行時において、ドアパネル10内にハンドルグリップ2の大半を格納(収納)状態とする位置である。
図5に示されるように、車両上下方向下側から車両上下方向上側に見て、本実施の形態では、グリップカバー22の車両幅方向外側の表面がドアパネル10の車両幅方向外側の表面(ドアアウタパネルの外側表面)に一致する位置が、格納位置Psに設定されている。
一方、展開位置Pdとは、車両の駐車時又は停車時において、ドアパネル10外へハンドルグリップ2を展開(突出)状態とする位置であり、ドアの開閉操作を行える位置である。つまり、操作者がハンドルグリップを確実に握れて、ドアの開閉操作を行える位置が、展開位置Pdに設定されている。
【0039】
また、基板43には発光源45が実装されている。発光源45は、絶縁基板431の車両前後方向前方側において実装面に実装されている。発光源45としては、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が使用されている。発光源45は光を発し、この発せられた光はケース6の導光部63を透光し、透光された光は車両前後方向前側に向かって把持開口21G周辺を照明する。
【0040】
図3に示される基板43の車両前後方向後方側に配設され、かつ、車両上下方向に並んで配設された3個の端子432には、
図2に示されるワイヤーハーネス9の一端部が電気的に接続されている。ワイヤーハーネス9は、電気部品4から車両幅方向内側へ延出されており、ワイヤーハーネス9の他端部が、ドアパネル10の内部において配策されている。また、本実施の形態では、ワイヤーハーネス9は、配線9A、配線9B及び配線9Cの3本を纏めて構成されている。
例えば、配線9Aの一端は端子432を介してスイッチユニット44のプラス端子に電気的に接続され、他端は電子制御装置に電気的に接続されている。配線9Bの一端は端子432を介して発光源45のプラス端子に電気的に接続され、他端は電子制御装置に電気的に接続されている。配線9Cの一端は端子432を介してスイッチユニット44のマイナス端子、および、発光源45のマイナス端子に電気的に接続され、他端は車体のボディーアースに電気的に接続されている。
スイッチユニット44がオン操作されると、電子制御装置がスイッチユニット44からのオン信号を検知し、格納ユニットを駆動して、ハンドルグリップ2を格納位置Ps、又は展開位置Pdに移動させる。
発光源45は、電子制御装置によってオンオフ制御されるバッテリからの電源が供給されると発光する。
【0041】
封止部42は、上述のようにケース6内に基板43および支持ベース41を組み付けた後、カバー5が下側に位置する姿勢において、支持ベース41の中央開口からポッティング材(例えば、エポキシ樹脂)を滴下して、硬化させたものである。封止部42は、支持ベース41の中央開口内に隙間なく充填されており、支持ベース41の開口側からのケース6内への水等の浸入が阻止される。
【0042】
(8)ハーネス掛部415の構成
図2~
図4に示されるように、ハンドルグリップ2内において、電気部品4にはハーネス掛部415が配設されており、ハーネス掛部415は、電気部品4の車両幅方向内側に配置されている。ハーネス掛部415は、延設部位415Aと、巻掛本体415Bとを主要な構成要素として備えている。さらに、ハーネス掛部415は、曲げ部位415Cと、係止部位415Dとを含んで構成されている。
【0043】
図3及び
図4に示されるように、ハーネス掛部415の延設部位415Aは、支持ベース41の枠体411の車両前後方向前方側の側壁に一体又は一体的に形成されている。延設部位415Aは、枠体411の車両幅方向内側の端部から車両幅方向内側へ延設され、延設方向を柱の中心軸方向とする角柱形状に形成されている。なお、延設部位415Aは、円柱形状、楕円柱形状、三角柱形状、五角形状以上の多角柱形状に形成してもよい。
巻掛本体415Bは、延設部位415Aの車両幅方向中間部において、延設部位415Aの車両前後方向後端面から車両前後方向後方側へ延設されている。この延設方向はワイヤーハーネス9を巻掛ける巻掛けの中心軸C-C方向と一致させている。巻掛けの中心軸C-C方向は、ハンドルグリップ2の長手方向と一致する方向であって、車両前後方向と同一方向である。巻掛本体415Bは、巻掛けの中心軸C-C方向を柱の中心軸方向とする、略円柱形状、又は略角柱形状に形成されている。
図2に示されるように、巻掛本体415Bにはワイヤーハーネス9の一端部が巻掛けられている。ここでは、巻掛本体415Bにワイヤーハーネス9が一回転巻掛けられている。巻掛数は、巻掛本体415Bにおけるワイヤーハーネス9の長さ方向の移動を自在に行うことを目的として、2回以下、好ましく1回に設定されている。
【0044】
曲げ部位415Cは、巻掛本体415Bの車両前後方向後端部であって、巻掛本体415Bの巻掛けの中心軸C-C方向端部を車両幅方向外側へ曲げて構成されている。この曲げ方向はハンドルグリップ2の格納位置Ps(
図5参照)から展開位置Pd(
図6参照)へ至る展開方向に一致されている。
車両上下方向下側から車両上下方向上側に見て、巻掛本体415B及び曲げ部位415Cを含んで形成される形状は90度フック形状とされている。さらに、延設部位415A、巻掛本体415B及び曲げ部位415Cを含んで形成される形状は180度フック形状とされている。
【0045】
係止部位415Dは、曲げ部位415Cの車両幅方向外側端部を車両上下方向下方側へ突出させて構成されている。この突出方向は、巻掛けの中心軸C-C方向、ハンドルグリップ2の展開方向のそれぞれに対して交差する方向、具体的にはそれぞれに直交する方向とされている。
車両前後方向後方側から車両前後方向前方側に見て、曲げ部位415C及び係止部位415Dを含んで形成される形状は90度フック形状とされている。
【0046】
ハーネス掛部415の延設部位415A、巻掛本体415B、曲げ部位415C及び係止部位415Dは一体又は一体的に構成されている。さらに、本実施の形態では、ハーネス掛部415の各構成要素は支持ベース41と一体又は一体的に構成されている。
【0047】
(格納システムの一部の構成)
ドアハンドル装置1の格納システムは、
図1、
図2、
図5及び
図6に示されるように、移動アーム7を含んで構築されている。移動アーム7はアーム本体71を有し、アーム本体71は前端部位72、後端部位73及び中間部位74を備えている。
【0048】
アーム本体71は、大凡車両前後方向を長手方向とし、大凡車両幅方向を短手方向とし、車両上下方向を厚さ方向とし、車両上下方向下方側から車両上下方向上方側に見て、車両幅方向外側が解放されたV字形状に形成されている。
前端部位72は、アーム本体71の車両前後方向前端側の部位であり、移動アーム7の他端部とされ、ハンドルグリップ2内に配置されている。前端部位72はグリップ本体21の後柱部位21Bに回動可能に連結されている。詳しく説明すると、前端部位72には車両上下方向を軸方向とする回転軸75Aが配設され、この回転軸75Aはグリップ本体21の後柱部位21Bに配設された連結穴21Eに嵌合されている。前端部位72は回転軸75Aを中心として回動可能とされている。これにより、移動アーム7の他端部が電気部品4及びハーネス掛部415の車両後側に配置されている。
一方、後端部位73は、アーム本体71の車両前後方向後端側の部位であり、移動アーム7の一端部とされ、ドアパネル10内(ドア内)に配置されている。後端部位73はドアパネル10内に回動可能に連結されている。同様に詳しく説明すると、後端部位73には車両上下方向を軸方向とする回転軸75Bが配設され、この回転軸75Bはドアパネル10内に配設された図示省略の連結穴に嵌合されている。後端部位73は回転軸75Bを中心として回動可能とされている。
【0049】
つまり、
図5に示されるように、回転軸75Bを回転の中心とし、移動アーム7の他端部が反時計回りに回転すれば、ハンドルグリップ2は格納位置Psに移動して格納される。また、
図6に示されるように、回転軸75Bを回転の中心とし、移動アーム7の他端部が時計回りに回転すれば、ハンドルグリップ2は展開位置Pdに移動して展開される。
移動アーム7は、格納システムを構築する図示省略のアクチュエータに連結され、図示省略の電子制御装置(ECU)からの制御信号に基づいてアクチュエータを駆動することにより移動する。また、本実施の形態のドアハンドル装置1では、ハンドルグリップ2の車両前後方向後端側に配設された移動アーム7について説明しているが、ハンドルグリップ2の車両前後方向前端側にも同様の移動アームが配設されている。
【0050】
中間部位74はアーム本体71の前端部位72と後端部位73との間の部位であり、電気部品4及びハーネス掛部415の車両幅方向内側で且つ車両後方側(ハンドルグリップ2の長手方向一方側)に配置されている。中間部位74は、ハンドルグリップ2が格納位置Psに格納された状態のとき、ドアパネル10内に位置し、車両前後方向に沿って配置される。中間部位74は、ハンドルグリップ2が格納位置Psから展開位置Pdに展開されると、回転軸75Aを中心として時計回りに回動し、電気部品4及びハーネス掛部415に近づくように移動する。
【0051】
中間部位74には、特に
図2に示されるように、ハーネス保持部8が装着されている。そして、ハンドルグリップ2の格納位置Psから展開位置Pdへの展開時には、ハーネス保持部8が、車両前方側へ変位して、電気部品4及びハーネス掛部415に接近するように構成されている。ハーネス保持部8は、保持本体81と、保持部位82と、係合部83とを含んで構成されている。
保持本体81は、中間部位74の車両上下方向上側の表面、中間部位74の車両幅方向内側の側面、中間部位74の車両上下方向下側の表面のそれぞれに沿って配設され、車両前後方向前側から見て、車両幅方向外側が解放されたC字形状に形成されている。
保持部位82は、中間部位74の車両幅方向内側の側面との間に保護管91を介してワイヤーハーネス9の長手方向中間部を保持する部位とされている。保護管91としては、例えば熱収縮チューブが使用されている。これにより、ワイヤーハーネス9における一端部と中間部との間の部分が、ハーネス掛部415から車両幅方向内側且つ後側へ延出されている。
係合部83は、保持本体81の車両上下方向上側の面、車両上下方向下側の面のそれぞれに貫通して形成され、中間部位74の対応する位置に形成された被係合部76に係合されている。この係合により、電気部品4に一端部が電気的に接続され、ドアパネル10内に他端部が配策されるワイヤーハーネス9の中間部を保持した状態において、移動アーム7にハーネス保持部8を装着することができる。
【0052】
(作用効果)
本実施の形態に係るドアハンドル装置1は、
図1~
図6に示されるように、ハンドルグリップ2と、移動アーム7と、ハーネス保持部8と、電気部品4と、ワイヤーハーネス9と、を備えている。
ハンドルグリップ2は、
図5に示されるようにドアパネル10内に格納する格納位置Psと、
図6に示されるドアパネル10外に展開する展開位置Pdとに移動可能とされる。移動アーム7は、ドアパネル10内に一端部を回転可能に連結し、ハンドルグリップ2内に他端部を回動可能に連結する。この移動アーム7は、ハンドルグリップ2を格納位置Psと展開位置Pdとに移動させる。ハーネス保持部8は移動アーム7に装着される。電気部品4は、ハンドルグリップ2内に配設され、ハンドルグリップ2を格納又は展開させるスイッチユニット44(
図3参照)を有する。ワイヤーハーネス9は、電気部品4に一端部を電気的に接続し、ハーネス保持部8を介して移動アーム7に中間部を保持し、ドアパネル10内に他端部を配策する。
【0053】
図5、
図7(A)及び
図7(B)には、ハンドルグリップ2がドアパネル10内の格納位置Psに格納された状態が示されている。このとき、ワイヤーハーネス9の電気部品4に接続された一端部からハーネス保持部8に保持された中間部に至る部位では、ワイヤーハーネス9に過負荷が生じない配策とされている。
【0054】
ここで、ドアハンドル装置1は、
図2~
図4に示されるように、ハーネス掛部415を備えており、ワイヤーハーネス9の一端部が、ハーネス掛部415に掛けられている。具体的には、ワイヤーハーネス9の一端部が、ハーネス掛部415に巻掛けられている。また、ハーネス保持部8は、ハーネス掛部415に対して車両後方側に配置されて、ワイヤーハーネス9の長手方向中間部を保持している。そして、ハンドルグリップ2の格納位置から展開位置への移動時には、ハーネス保持部8が車両前方側へ変位してハーネス掛部415に接近する。このため、
図6に示されるように、ハンドルグリップ2の格納位置から展開位置への移動時には、ワイヤーハーネス9におけるハーネス掛部415とハーネス保持部8との間の部分が撓むため、ワイヤーハーネス9が過度に屈曲されることを抑制できる。したがって、ワイヤーハーネス9の過負荷を減少させることができる。
【0055】
しかも、ハーネス掛部415は、車両前後方向に延在された巻掛本体415Bを有しており、ワイヤーハーネス9の一端部が、巻掛本体415Bに巻掛けられている。すなわち、ワイヤーハーネス9が、ハンドルグリップ2の長手方向に沿った中心軸C-C方向を中心として、巻掛けられている。このため、
図6及び
図8(A)に示されるように、ハンドルグリップ2の格納位置Psから展開位置Pdへの移動時には、ワイヤーハーネス9のハーネス掛部415から中間部に至る部位を、ハーネス掛部415の巻掛けの中心軸C-C方向に沿って車両前後方向前方側へ大きな円弧形状に変形させることができる。
さらに、過負荷に対して、
図8(B)に示されるように、ワイヤーハーネス9のハーネス掛部415に巻掛けられた部位では、巻掛けの中心軸C-C回りに径方向外側へ広がり大きな円弧形状に変形させることができる。
このため、ハンドルグリップ2の格納位置Ps、展開位置Pdのそれぞれへの移動に伴うワイヤーハーネス9の過負荷を効果的に減少させることができる。
【0056】
仮に、ワイヤーハーネス9に過負荷が継続的に繰り返し生じた場合には、ワイヤーハーネス9が折れ曲がり、配線9A~配線9Cの絶縁皮膜の損傷や断線等を誘発する恐れがある。本実施の形態に係るドアハンドル装置1では、このような根本的な要因を解決することができる。
【0057】
また、本実施の形態に係るドアハンドル装置1では、
図3及び
図4に示されるように、ハーネス掛部415は、巻掛本体415Bと、曲げ部位415Cとを有するフック状に形成される。巻掛本体415Bは巻掛けの中心軸C-C方向に沿って延設される。曲げ部位415Cは、巻掛本体415Bの巻掛けの中心軸C-C方向端部をハンドルグリップ2の展開方向へ曲げて形成される。
このため、ハンドルグリップ2が格納位置Psに格納された状態から展開位置Pdに展開されたとき(
図5及び
図6参照)、移動アーム7の移動方向並びにワイヤーハーネス9の移動方向に沿って、巻掛本体415Bに曲げ部位415Cが存在する。つまり、ワイヤーハーネス9のハーネス掛部415に巻掛けられた部位では、移動や巻掛けの中心軸C-C回りに径方向外側へ広がっても、曲げ部位415Cにより抑えられてハーネス掛部415からの巻掛けの外れを防止することができる。
【0058】
また、本実施の形態に係るドアハンドル装置1では、
図3及び
図4に示されるように、ハーネス掛部415は、更に係止部位415Dを備える。係止部位415Dは、ハーネス掛部415の曲げ部位415Cの端部を巻掛けの中心軸C-C方向、展開方向のそれぞれと交差する方向へ突出させて形成される。詳しく説明すると、係止部位415Dは、曲げ部位415Cの車両幅方向外側端部を、車両前後方向、車両幅方向のそれぞれと直交する方向であって、車両上下方向下方側へ突出させて形成される。
このため、ハンドルグリップ2が格納位置Psに格納された状態から展開位置Pdに展開されたとき(
図5及び
図6参照)、移動アーム7の移動方向並びにワイヤーハーネス9の移動方向とは異なる方向において、曲げ部位415Cに係止部位415Dが存在する。つまり、ワイヤーハーネス9のハーネス掛部415に巻掛けられた部位では、移動や巻掛の中心軸C-C回りに径方向外側へ広がっても、移動方向に関係しない係止部位415Dにより抑えられてハーネス掛部415からの巻掛けの外れを防止することができる。
また、
図7(B)に示されるように、ハーネス掛部415よりも車両幅方向外側に位置する電気部品4から延びるワイヤーハーネス9は、車両上下方向下側から巻掛本体415Bに反時計回りに巻き掛けられ、一周回ったワイヤーハーネス9は、車両前後方向の後側、すなわち、曲げ部位415C側に積層され、巻掛本体415Bの車両上下方向下側からハーネス保持部8に向かって延びるように、巻掛けられる。これに対して、係止部位415Dを曲げ部位415Cの端部から車両上下方向下側に突出させるように構成することで、ハーネス掛部415からの巻掛けの外れをより効果的に抑制又は防止することができる。
【0059】
さらに、本実施の形態に係るドアハンドル装置1では、
図3及び
図4に示されるように、電気部品4は、スイッチユニット44を搭載する支持ベース41を有し、ハーネス掛部415は、支持ベース41に一体又は一体的に形成される。
このため、電気部品4の支持ベース41を利用してハーネス掛部415を備えることができるので、ハーネス掛部415を含む電気部品4の構造を簡素化することができる。加えて、ハーネス掛部415は別部品として備える必要がないので、電気部品4の部品点数を削減することができる。また、例えば、ケース6にハーネス掛部415が設けられた場合と比較して、ケース6に対する基板43の取付時にハーネス掛部415が邪魔になることがなく、組み付け性を向上することができる。
そして、ドアハンドル装置1の製造方法(組立方法)では、ワイヤーハーネス9がハーネス掛部415に巻掛けられた状態において、電気部品4をハンドルグリップ2内に組み付けることができる(
図2参照)。このため、電気部品4及びワイヤーハーネス9のハンドルグリップ2内への組み付け作業性を向上させることができる。
【0060】
(第2実施形態)
図9~
図12を用いて、第2実施形態に係るドアハンドル装置100について説明する。第2実施形態のドアハンドル装置100では、以下に示す点を除いて第1実施形態のドアハンドル1と同様に構成されている。なお、
図9~
図12では、第1実施形態と同様に構成された部分については、同一の符号を付している。また、
図9及び
図10では、ハンドルグリップ2において、グリップ本体21を図示省略している。
【0061】
すなわち、第2実施形態では、ドアハンドル装置100において、スイッチノブ3が省略されている。また、第2実施形態では、電気部品4の代わりに、電気部品110が、ハンドルグリップ2内に設けられている。電気部品110は、タッチセンサとして構成されており、乗員のハンドルグリップ2への接触を、電気部品110によって検知するようになっている。電気部品110の外郭を構成するハウジング111の車両幅方向内側端部には、端部保持部112が設けられており、端部保持部112には、前後方向に貫通された保持孔112Aが形成されている。そして、電気部品110の車両幅方向内側端部から延出されたワイヤーハーネス9の一端部が、端部保持部112に保持されると共に、ワイヤーハーネス9の一端側部分が端部保持部112から車両幅方向外側へ延出している。具体的には、ワイヤーハーネス9の一端部が、車両後側から保持孔112A内に挿入され、端部保持部112に巻き回されると共に、車両幅方向外側へ折り返されている。なお、第2実施形態では、ワイヤーハーネス9が、2本の配線9A及び配線9Bによって構成されている。
【0062】
また、第2実施形態では、ハーネス掛部415が、電気部品110の車両幅方向外側部に設けられると共に、電気部品110から車両後方側へ突出している。また、ハーネス掛部415は、回転軸75Aの近傍で、かつ、回転軸75Aの車両前側に配置されている。すなわち、ハーネス掛部415が、ワイヤーハーネス9の一端部に対して車両幅方向外側に配置されると共に、移動アーム7の車両前側に配置されている。また、第2実施形態では、ハーネス掛部415において、延設部位415A及び係止部位415Dが省略されており、ハーネス掛部415が、巻掛本体415B及び曲げ部位415Cによって構成されている。具体的には、巻掛本体415Bが電気部品110から車両後側に突出しており、曲げ部位415Cが巻掛本体415Bの先端部において車両幅方向外側へ屈曲している。
【0063】
そして、端部保持部112から車両幅方向外側へ延出されたワイヤーハーネス9の一端側部分が、ハーネス掛部415に掛けられて、車両幅方向内側へ折り返されている。さらに、ハーネス掛部415によって車両幅方向内側へ折り返されたワイヤーハーネス9は、その中間部において、ハーネス保持部8によって保持されている。また、ハーネス掛部415における曲げ部位415Cの車両幅方向外側には、ハンドルグリップ2のグリップカバー22が近接して配置されている。より詳しくは、車両幅方向における曲げ部位415Cとハンドルグリップ2との間の距離が、配線9A及び配線9Bの外径よりも小さく設定されている。これにより、ワイヤーハーネス9のハーネス掛部415からの抜けをハンドルグリップ2によって抑制する構成になっている。
【0064】
そして、第2実施形態においても、ハンドルグリップ2の格納位置から展開位置への移動時には、ハーネス保持部8が、車両前方側へ変位して、ワイヤーハーネス9の一端部に接近する。このため、ハンドルグリップ2の格納位置から展開位置への移動時には、ワイヤーハーネス9におけるハーネス掛部415とハーネス保持部8との間の部分が撓むため、ワイヤーハーネス9が過度に屈曲されることを抑制できる。したがって、ワイヤーハーネス9の過負荷を減少させることができる。
【0065】
しかも、第2実施形態では、ワイヤーハーネス9の一端部が、端部保持部112に保持されており、ワイヤーハーネス9が、端部保持部112から車両幅方向内側へ延出されている。また、端部保持部112から延出されたワイヤーハーネス9の一端側部分が、ハーネス掛部415に掛けられて、車両幅方向内側へ折り返されている。このため、ハンドルグリップ2の格納位置から展開位置への移動時にハーネス保持部8(すなわち、ワイヤーハーネス9の中間部)がワイヤーハーネス9の一端部に接近すると、ワイヤーハーネス9の一端側部分が、車両前後方向から見て、ループ状に撓み変形する(
図12参照)。したがって、ワイヤーハーネス9の過負荷を効果的に減少させることができる。
【0066】
また、第2実施形態では、ハンドルグリップ2のグリップカバー22が、ハーネス掛部415における曲げ部位415Cの車両幅方向外側に近接して配置されて、ワイヤーハーネス9のハーネス掛部415からの抜けをハンドルグリップ2によって抑制する。したがって、ワイヤーハーネス9をハーネス掛部415に掛けるだけの構成にしても、ハンドルグリップ2内におけるワイヤーハーネス9の配策状態を良好に維持することができる。
【0067】
また、第2実施形態では、端部保持部112から延出されたワイヤーハーネス9の一端側部分が、ハーネス掛部415に掛けられて、車両幅方向内側へ折り返されている。このため、第1実施形態のように、ワイヤーハーネス9をハーネス掛部415に巻掛ける必要がなくなる。したがって、ワイヤーハーネス9を配策するときの作業性を向上することができる。
【0068】
また、第2実施形態では、ハーネス掛部415を、回転軸75Aの近傍に配置しているため、ワイヤーハーネス9の撓み量をより少なくすることができ、ワイヤーハーネス9の過負荷を効果的に減少させることができる。
【0069】
[その他の実施の形態]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
例えば、第1実施形態のハーネス掛部において巻掛本体の車両幅方向外側の端部の形状を、車両上下方向下方側から上方側に見て、車両幅方向内側へ凹む円弧形状に形成してもよい。
【0070】
また、第1実施形態のハーネス掛部において係止部位の突出方向を車両上下方向上側に設定してもよい。
また、第1実施形態では、ワイヤーハーネス9の巻掛本体415Bに対する巻き掛け方向を車両前後方向後方側からみて反時計回りに巻き掛けるように構成しているが、第1実施形態において、逆に時計回りに巻き掛けるように構成してもよい。その場合、巻掛本体415Bに巻き掛けられ、一周回ったワイヤーハーネス9の積層方向を、第1実施形態と同様に曲げ部位415C側に積層されるようにして、巻掛本体415Bの車両上下方向上側からハーネス保持部8に向かって延びるように構成した場合には、係止部位415Dを曲げ部位415Cの端部から車両上下方向上側に突出させるように構成すれば、より効果的にハーネス掛部415からの巻掛けの外れを防止することができる。
また、本発明では、電気部品は、照明装置、アンテナ装置、その他、ハンドルグリップ2内に収納が必要なワイヤーハーネスを備える電気部品であればよく、電気部品の機能及び用途は限定されない。
また、第1実施形態では、ハーネス掛部415を支持ベース41に設けているが、ケース6にハーネス掛部415を一体又は一体的に設けてもよい。
また、第1実施形態では、ワイヤーハーネスが3本の配線で構成され、第2実施形態では、ワイヤーハーネスが2本の配線で構成されているが、ワイヤーハーネスの本数は任意に設定可能である。
また、第2実施形態では、ハーネス掛部415を電気部品110に設けているが、ハーネス掛部415を、例えば、
図11に示す、ハーネス掛部415の曲げ部位415Cが突出方向に対向するハンドルグリップ2の内面に、一体又は一体的に設けてもよい。
さらに、本発明は、車両に限定されず、一般住宅、オフィス等の建物のドアの開閉を行うドアハンドル装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0071】
1 ドアハンドル装置
2 ハンドルグリップ
3 スイッチノブ
4 電気部品
41 支持ベース
415 ハーネス掛部
415B 巻掛本体
415C 曲げ部位
415D 係止部位
43 基板
44 スイッチユニット(スイッチ)
7 移動アーム
8 ハーネス保持部
9 ワイヤーハーネス
10 ドアパネル(ドア)
100 ドアハンドル装置
110 電気部品