IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ホンダロックの特許一覧

<>
  • 特許-動作検出装置 図1
  • 特許-動作検出装置 図2
  • 特許-動作検出装置 図3
  • 特許-動作検出装置 図4
  • 特許-動作検出装置 図5
  • 特許-動作検出装置 図6
  • 特許-動作検出装置 図7
  • 特許-動作検出装置 図8
  • 特許-動作検出装置 図9
  • 特許-動作検出装置 図10
  • 特許-動作検出装置 図11
  • 特許-動作検出装置 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-04
(45)【発行日】2024-07-12
(54)【発明の名称】動作検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 7/00 20060101AFI20240705BHJP
【FI】
G01B7/00 101C
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021125571
(22)【出願日】2021-07-30
(65)【公開番号】P2023020293
(43)【公開日】2023-02-09
【審査請求日】2023-08-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000155067
【氏名又は名称】ミネベアアクセスソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】岸本 桂吾
【審査官】眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-127804(JP,A)
【文献】特開2015-148254(JP,A)
【文献】特開2017-066643(JP,A)
【文献】特開2016-047364(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 7/00-7/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電容量を検出する複数のセンサ電極と、
複数の前記センサ電極が取り付けられるセンサブラケットと、を備え、
前記センサブラケットには、各前記センサ電極の被係合部に係合される係合部が設けられ、
前記センサブラケットの前記係合部と前記センサ電極の前記被係合部とは、正規の組み合わせ同士では相互の係合を許容し、正規の組み合わせ以外では相互の係合を規制する形状に形成され
前記センサ電極は、
棒状の電極本体と、
前記電極本体の一部の外周面に被着される保護キャップと、を有し、
前記被係合部は、前記保護キャップに形成された切欠き部であり、
前記係合部は、前記切欠き部に受容される突部を有することを特徴とする動作検出装置。
【請求項2】
前記センサブラケットは、各前記センサ電極を当該センサ電極の延び方向と交差する方向で挟持する保持部を有し、
前記突部と前記切欠き部は、前記センサブラケットに対する前記センサ電極の前記延び方向に沿う方向の変位を規制するように係合されることを特徴とする請求項に記載の動作検出装置。
【請求項3】
前記突部は、前記センサ電極の外周面を挟み込むように当該外周面の略接線方向に沿って延びる一対の突片を有することを特徴とする請求項またはに記載の動作検出装置。
【請求項4】
前記突部は、前記センサ電極の延び方向に離間して複数配置され、
前記延び方向で隣り合う複数の突部の離間幅は、対応する前記センサ電極毎に異なっていることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の動作検出装置。
【請求項5】
各前記センサ電極は、表面の色と模様の少なくとも一方が夫々異なっていることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の動作検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の動作を静電容量式のセンサによって検出する動作検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両のテールゲート等の開閉部の技術として、人のキック動作を検知して開閉部を開閉動作させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、人の動作を検出するセンサとして静電容量式のセンサ電極を備えた動作検出装置が用いられている。
【0003】
この種の動作検出装置は、静電容量の変化を検出するための複数のセンサ電極が、センサブラケットを介してリヤバンパー等の車体側の被取付部材に取り付けられている。複数のセンサ電極は、検出される静電容量の変化を基にキック動作等の人の動作を判断するためのコントロールユニットに接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2010/76332号
【文献】特開2015-21238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の動作検出装置は、複数のセンサ電極を上下方向に離間して配置し、複数のセンサ電極から検出される静電容量の変化を基にして、人の動作とその他のノイズ(例えば、小動物の移動によるノイズや、被取付部材の内部に進入した水によるノイズ)を区別するようにしている。このため、センサブラケットに取り付ける複数の電極は、センサブラケットの適正位置に配置し、誤組付けの無い配線を行うことが重要となる。
【0006】
そこで本発明は、複数のセンサ電極をセンサブラケット上の適正位置に誤りなく組み付けることができる動作検出装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る動作検出装置では、上記課題を解決するために以下の構成を採用した。
即ち、本発明に係る動作検出装置は、静電容量を検出する複数のセンサ電極と、複数の前記センサ電極が取り付けられるセンサブラケットと、を備え、前記センサブラケットには、各前記センサ電極の被係合部に係合される係合部が設けられ、前記センサブラケットの前記係合部と前記センサ電極の前記被係合部とは、正規の組み合わせ同士では相互の係合を許容し、正規の組み合わせ以外では相互の係合を規制する形状に形成され、前記センサブラケットは、各前記センサ電極を当該センサ電極の延び方向と交差する方向で挟持する保持部を有し、前記突部と前記切欠き部は、前記センサブラケットに対する前記センサ電極の前記延び方向に沿う方向の変位を規制することを特徴とする。
【0008】
上記の構成により、センサ電極の組付け時に、センサ電極が正規の組付け位置に組付けられる場合には、センサブラケットの係合部はセンサ電極の被係合部に係合することが可能になる。これに対し、センサ電極が正規の組付け位置以外に組付けられる場合には、センサ電極の被係合部に対するセンサブラケットの係合部の係合は規制される。このため、センサ電極の組付けを行う作業者は、センサ電極の組付け位置が誤りであることを早期に把握することができる。したがって、上記の構成を採用した場合、作業者によるセンサ電極の正規の組付け位置への変更を促すことができる。
【0010】
この場合、センサブラケットに突部を設け、組付け位置が適正であるときにだけ突部の受容を許容する切欠き部を保護キャップに形成するだけで、センサ電極の誤組付けを防止することが可能になる。このため、複数のセンサ電極の電極本体に加工を加えることなく、センサ電極の誤組付けを容易に防止することができる。
【0011】
前記センサブラケットは、各前記センサ電極を当該センサ電極の延び方向と交差する方向で挟持する保持部を有し、前記突部と前記切欠き部は、前記センサブラケットに対する前記センサ電極の前記延び方向に沿う方向の変位を規制するように係合されるようにしても良い。
【0012】
この場合、各センサ電極をセンサブラケットの保持部に保持させ、センサ電極の切欠き部にセンサブラケットの対応する突部に係合させることにより、センサ電極を正規の組付け位置に正確に位置決めした状態で組み付けることが可能になるとともに、センサ電極の延び方向に沿う方向の位置ずれを防止することができる。
【0013】
前記突部は、前記センサ電極の外周面を挟み込むように当該外周面の略接線方向に沿って延びる一対の突片を有する構成としても良い。
【0014】
この場合、センサ電極が正規の組付け位置に組付けられると、センサ電極の外周側の対向位置が一対の突片によって挟み込まれ、その状態で各突片が対応する切欠き部に受容されるようになる。このため、センサ電極が正規の組付け位置に組付けられるときには、各突片が安定して切欠き部に受容されるようになり、センサ電極が正規の組付け位置以外で組付けられるときには、センサ電極の組付けが一対の突片によって規制されるようになる。したがって、本構成を採用した場合には、センサ電極の誤組付けをより確実に防止することができる。
【0015】
前記突部は、前記センサ電極の延び方向に離間して複数配置され、前記延び方向で隣り合う複数の突部の離間幅は、対応する前記センサ電極毎に異なるようにしても良い。
【0016】
この場合、各センサ電極の切欠き部に対応する複数の突部の離間幅が、対応するセンサ電極毎に異なっているため、正規の組付け位置以外では、複数の突部をセンサブラケット側の複数の切欠き部に同時に受容させることができなくなる。したがって、本構成を採用した場合には、センサ電極の誤組付けを確実に防止することが可能になる。
【0017】
各前記センサ電極は、表面の色と模様の少なくとも一方が夫々異なるようにしても良い。
【0018】
この場合、センサ電極をセンサブラケットに組み付ける際に、組付け作業者による目視確認によってもセンサ電極の組付けの誤りを発見することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の動作検出装置は、センサブラケットの係合部とセンサ電極の被係合部とが、正規の組み合わせ同士では相互の係合を許容し、正規の組み合わせ以外では相互の係合を規制する形状に形成されている。このため、組付け作業者は、正規の組付け位置以外ではセンサ電極をセンサブラケットに組付けにくくなる。したがって、本発明の動作検出装置を採用した場合には、複数のセンサ電極をセンサブラケット上の適正位置に誤りなく組み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施形態の車両の後面図。
図2】実施形態の車両の側面図。
図3】実施形態の動作検出装置及びヒッチメンバを前方から見た斜視図。
図4】実施形態の動作検出装置を下方から見た斜視図。
図5図4のV-V線に沿う断面図。
図6図4のVI-VI線に沿う断面図。
図7図4のVII-VII線に沿う断面図。
図8図4のVIII部の正面図。
図9】センサ電極を取り去った図4のVIII部の正面図。
図10】実施形態の動作検出装置の二つのセンサ電極の正面図。
図11図8のXI-XI線に沿う断面図。
図12】他の実施形態の動作検出装置を下方から見た図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態においては、共通部分に同一符号を付し、重複する説明を省略するものとする。
【0022】
図1は、実施形態に係る動作検出装置20を採用した車両1の後面図であり、図2は、車両1の後部の左側面図である。図1図2中の矢印FRは、車両1の前方を指し、矢印UPは車両1の上方を指し、矢印LHは車両1の左側方を指している。
図1図2において、符号2は、後部に開口2aを有する車両1の車両本体部であり、符号3は、車両本体部2に取り付けられて開口2aを開閉するテールゲートである。また、符号5は、車両本体部2の後部の開口2aの下方位置に取り付けられたリヤバンパーであり、符号mは、キック動作(リヤバンパー5付近の特定の領域に足先を近付ける動作)によってテールゲート3を開閉操作する操作者である。
【0023】
本実施形態の車両1は、トレーラやキャリア等の被牽引対象を車体後部に連結可能な車両である。リヤバンパー5は、車幅方向に沿って延びている。リヤバンパー5は、車両本体部2の下方位置において車体後部の下部骨格を後方から覆っている。車両本体部2の下部骨格は、後述するヒッチメンバ10を含む。
【0024】
図3は、動作検出装置20及びヒッチメンバ10を前方から見た斜視図である。図4は、動作検出装置20を下方から見た斜視図である。
図3に示すように、ヒッチメンバ10は、車体左右の図示しないリヤサイドフレームの後端部同士を連結するリヤバックビーム11と、リヤバックビーム11における車幅方向の中央部に設けられたヒッチステー12(突出部)と、を備えている。
ヒッチステー12は、リヤバンパー5に設けられた切欠き5a(図1参照)を通じてリヤバンパー5の後方に突出している。ヒッチステー12の後端部には、ボールジョイント13が設けられている。ヒッチメンバ10には、ボールジョイント13を介して被牽引対象が連結される。
【0025】
また、テールゲート3は、図1図2に示すように、車両本体部2のうちの開口2aの上端側の開口縁に跳ね上げ回動可能に支持されている。テールゲート3は、図示しないアクチュエータの駆動力によって、開口2aを自動的に開閉する。ただし、テールゲート3は、開動作及び閉動作の何れかのみを自動で行う構成であっても良い。また、テールゲート3は、閉状態を維持する図示しないロック機構が解除されたときに、図示しないガスダンパの付勢力によって開動作を行う構成であっても良い。
【0026】
本実施形態では、リヤバンパー5が車体側の被取付部材を構成している。リヤバンパー5の内部には、センサブラケット21(図3図7参照)を介して上側センサ電極110a(センサ電極)と下側センサ電極111a(センサ電極)が取り付けられている。本実施形態では、上側センサ電極110a及び下側センサ電極111aと、センサブラケット21が動作検出装置20の主要部を構成している。
【0027】
<動作検出装置20>
図3図4に示すように、動作検出装置20は、上述の上側センサ電極110a及び下側センサ電極111aを含むセンサモジュール22(図4参照)と、センサモジュール22から検出信号を受けてその信号を処理するコントローラ23(図3参照)と、センサモジュール22とコントローラ23を支持し、その状態でリヤバンパー5の内部に取り付けられる前記のセンサブラケット21と、を備えている。
【0028】
図5は、図4のV-V線に沿う断面図であり、図6は、図4のVI-VI線に沿う断面図である。また、図7は、図4のVII-VII線に沿う断面図である。
センサブラケット21は、樹脂材料等によって一体に形成されている。センサブラケット21は、ブラケット本体31と、複数の取付片32と、を備えている。ブラケット本体31は、リヤバンパー5の内面に沿って車幅方向に延びている。ブラケット本体31は、下面側において、センサモジュール22を保持し、上面側において、コントローラ23を保持している。
【0029】
図3に示すように、ブラケット本体31における車幅方向の略中央部には、逃げ孔35が形成されている。逃げ孔35は、ブラケット本体31の車幅方向の略中央の後部上端側の架け渡し部31bを残して切り欠かれている。逃げ孔35は下方側に開口している。逃げ孔35には、ヒッチメンバ10のヒッチステー12が前後方向に貫通している。ブラケット本体31は、前後方向に延びるヒッチステー12を逃げ孔35の上方の架け渡し部31bで跨ぎ、逃げ孔35を間に挟んで車幅方向の両側に延びている。
【0030】
ブラケット本体31は、センサ取付部31aと、架け渡し部31bと、配線取付部31cと、コントローラ取付部31dと、を備えている。
センサ取付部31aは、ブラケット本体31のうち逃げ孔35に対して右側(車幅方向の一方側)に位置する部分である。センサ取付部31aは、車幅方向から見た側面視において、前方側が低位となる階段形状に形成されている。具体的には、センサ取付部31aは、上段センサ保持部41と、下段センサ保持部42と、接続部43と、を備えている。
【0031】
図4図5に示すように、上段センサ保持部41は、上下方向を厚さ方向とし、前後方向と車幅方向に延びている。上段センサ保持部41の下面側には、図4に示すように、上側センサ電極110aを保持する電極保持爪45と、上側センサ電極110aに対する位置決め部を兼ねる係合部46Uと、が突設されている。
【0032】
電極保持爪45は、前後方向で向かい合う一対の係合片45aにより構成されている。各係合片45aは、上段センサ保持部41から下方に向けて片持ちで延びている。各係合片45aは、前後方向に弾性変形可能に構成されている。図示の例において、電極保持爪45は、車幅方向に間隔をあけて複数設けられている。
本実施形態では、電極保持爪45が、センサ電極(上側センサ電極110a)を当該センサ電極の延び方向と交差する方向で挟持する保持部を構成している。
【0033】
係合部46Uは、上段センサ保持部41において、最も左側に位置される電極保持爪45とその右側に位置される電極保持爪45の間に配置されている。係合部46Uは、上段センサ保持部41の下面に突設された一対のリブ50Uによって構成されている。各リブ50Uは、車幅方向と直交するように延在している。一対のリブ50Uは、車幅方向に所定の間隔をあけて突設されている。また、各リブ50Uには、下方側に開口する略U字状の溝51が形成されている。係合部46Uの詳細な形状や各部の設定については後に詳述する。
【0034】
接続部43は、上段センサ保持部41の前端から下方に延びている。図示の例において、接続部43は、前斜め下方に傾斜している。但し、接続部43の水平方向に対する傾斜角度は、適宜変更が可能である。
【0035】
下段センサ保持部42は、接続部43の下端から前方に延びている。したがって、下段センサ保持部42は、接続部43によって上段センサ保持部41に前後方向で遮られた状態で、上段センサ保持部41に対して前方、かつ下方に配置されている。
【0036】
下段センサ保持部42には、上段センサ保持部41と同様に電極保持爪45及び係合部46Lが設けられている。電極保持爪45は、下段センサ保持部42の下面に車幅方向に間隔をあけて複数設けられている。各電極保持爪45の構造は、上段センサ保持部41に設けられるものと同様とされている。
下段センサ保持部42の電極保持爪45は、センサ電極(下側センサ電極111a)を当該センサ電極の延び方向と交差する方向で挟持する保持部を構成している。
【0037】
係合部46Lは、下段センサ保持部42において、最も左側に位置される電極保持爪45とその右側に位置される電極保持爪45の間に配置されている。係合部46Lは、下段センサ保持部42の下面に突設された一対のリブ50Lによって構成されている。各リブ50Lは、上段センサ保持部41に設けられるものと同様に車幅方向と直交するように延在している。一対のリブ50Lは、車幅方向に所定の間隔をあけて突設されている。各リブ50Lには、上段センサ保持部41に設けられるものと同様に下方側に開口する略U字状の溝51が形成されている。係合部46Lの詳細な形状や各部の設定については後に詳述する。
【0038】
図4に示すように、下段センサ保持部42において、最も左側に配置された電極保持爪45に対して左側に位置する部分には、L字フック状の第1配線保持爪101が設けられている。第1配線保持爪101は、下段センサ保持部42の下面に突設されている。第1配線保持爪101は、センサモジュール22の後述する下側配線111bを下段センサ保持部42の下面との間に保持し、下側配線111bを下段センサ保持部42の下面に沿って前後方向に案内する。
【0039】
図4図6に示すように、架け渡し部31bは、上段センサ保持部41から左側に延びている。架け渡し部31bは、逃げ孔35の後端縁を構成する部分である。架け渡し部31bは、センサ取付部31a及び配線取付部31cに比べて前後方向の寸法が短くなっている。架け渡し部31bの下面には、L字フック状の第2配線保持爪102が突設されている。第2配線保持爪102は、センサモジュール22の後述する上側配線110b及び下側配線111bを架け渡し部31bの下面との間でまとめて保持し、上側配線110b及び下側配線111bを架け渡し部31bの下面側で車幅方向に沿って案内する。
【0040】
図4図7に示すように、配線取付部31cは、ブラケット本体31のうち逃げ孔35に対して左側(車幅方向の他方側)に位置する部分である。配線取付部31cは、架け渡し部31bを介してセンサ取付部31aと連なっている。配線取付部31cの側面視形状は、センサ取付部31aと同様に、前方側が低位となる階段形状に形成されている。具体的には、配線取付部31cは、上段配線保持部61と、下段配線保持部62と、接続部63と、を備えている。
【0041】
上段配線保持部61は、上段センサ保持部41と同等の高さで車幅方向に延びている。
図4に示すように、上段配線保持部61には、第3配線保持爪103及び第4配線保持爪104が設けられている。
第3配線保持爪103は、上段配線保持部61の右側端部において、架け渡し部31bと前後方向で同等の位置に設けられている。第3配線保持爪103は、上段配線保持部61の下面にLフック状に突設されている。
【0042】
第4配線保持爪104は、上段配線保持部61において第3配線保持爪103に対して左側に設けられている。第4配線保持爪104は、上段配線保持部61の下面にL字フック状に突設されている。第4配線保持爪104は、上段配線保持部61において、車幅方向に間隔をあけて複数設けられている。
【0043】
接続部63は、上段配線保持部61の前端から下方に延びている。接続部63は、上段センサ保持部41の接続部43と側面視で重なり合っている。
【0044】
下段配線保持部62は、接続部63の下端から前方に延びている。下段配線保持部62は、下段センサ保持部42と側面視で重なり合っている。下段配線保持部62には、第5配線保持爪105及び第6配線保持爪106が設けられている。
第5配線保持爪105は、下段配線保持部62の右側端部において、第3配線保持爪103よりも左側に位置する部分に設けられている。第5配線保持爪105は、下段配線保持部62の下面にL字フック状に突出している。第5配線保持爪105は、下段配線保持部62の下面から下方に突出した後、右斜め前方に向けてL字状に延びている。
【0045】
第6配線保持爪106は、下段配線保持部62において第5配線保持爪105に対して左側に設けられている。第6配線保持爪106は、下段配線保持部62の下面にL字フック状に突設されている。第6配線保持爪106は、下段配線保持部62において、車幅方向に間隔をあけて複数設けられている。
【0046】
コントローラ取付部31dは、ブラケット本体31における左側端部を構成している。コントローラ取付部31dの前後方向の寸法は、センサ取付部31aや配線取付部31cと同等に設定されている。コントローラ取付部31dは、上段配線保持部61と同等の高さで車幅方向に延びている。コントローラ取付部31dには、第7配線保持爪107及び第8配線保持爪108が設けられている。
【0047】
第7配線保持爪107は、コントローラ取付部31dの後部寄り部分に設けられ、第8配線保持爪108は、コントローラ取付部31dの前部寄り部分に設けられている。第7配線保持爪107及び第8配線保持爪108は、コントローラ取付部31dの下面にL字フック状に突設されている。
【0048】
コントローラ取付部31dの左側端部には、配索孔109が形成されている。配索孔109は、コントローラ取付部31dを上下方向に貫通するとともに、コントローラ取付部31dの左側端縁上で開口している。
【0049】
取付片32は、ブラケット本体31の前端縁から前方に向けて延びている。取付片32は、車幅方向に間隔をあけて複数設けられている。センサブラケット21は、取付片32等を介してリヤバンパー5の内面に取り付けられる。これにより、動作検出装置20がリヤバンパー5の内側に配置されている。
【0050】
<センサモジュール22>
センサモジュール22は、上段センサユニット110と、下段センサユニット111と、を備えている。
上段センサユニット110は、上側センサ電極110aと、上側配線110bと、を備えている。下段センサユニット111は、下側センサ電極111aと、下側配線111bと、を備えている。
【0051】
上側センサ電極110aと下側センサ電極111aは、物体の接近によって変化する静電容量を検出するセンサである。上側センサ電極110a及び下側センサ電極111aは、棒状の電極本体120,130と、電極本体120,130の長手方向の一端側(上側配線110bや下側配線111bと接続される側)の外周に被着される保護キャップ121,131(保護キャップ)と、電極本体120,130の長手方向の他端側の外周に被着されるエンドキャップ52と、を備えている。
【0052】
電極本体120,130は、例えば、樹脂材料等により形成されたコアが、導電材料により形成されたメッシュに包まれた状態で外皮にまとめて覆われることで形成されている。電極本体120,130は、全体が円柱状の棒状に形成されている。保護キャップ121,131とエンドキャップ52は、例えば、非導電性の樹脂材料によって形成されている。
【0053】
上側センサ電極110aは、電極本体120と保護キャップ121の一部が複数の電極保持爪45に挟持されることにより、上段センサ保持部41の下面側に保持されている。同様に、下側センサ電極111aは、電極本体130と保護キャップ131の一部が複数の電極保持爪45に挟持されることにより、下段センサ保持部42の下面側に保持されている。このとき、上側センサ電極110aと下側センサ電極111aの各保護キャップ121,131は、上段センサ保持部41と下段センサ保持部42の各下面に突設された係合部46U,46Lに係合される。係合部46U,46Lによる具体的な係合形態については後に詳述する。
【0054】
上記のようにして上段センサ保持部41と下段センサ保持部42に保持された上側センサ電極110aと下側センサ電極111aは、前後方向及び上下方向に相互に間隔をあけた状態において、ブラケット本体31の下面側に配置される。
【0055】
上側配線110bは、一端部(図4中の右側の端部)が上側センサ電極110aの電極本体120に接続され、他端部(図4中の左側の端部)がコントローラ23に接続されている。同様に、下側配線111bは、一端部(図4中の右側の端部)が下側センサ電極111aの電極本体130に接続され、他端部(図4中の左側の端部)がコントローラ23に接続されている。上側配線110bと下側配線111bは、導電材料により形成された線材が外皮で覆われた構成とされている。上側配線110bと上側センサ電極110aの電極本体120との接続部は保護キャップ121によって覆われている。同様に、下側配線111bと下側センサ電極111aの電極本体130との接続部は保護キャップ131によって覆われている。
【0056】
上側配線110bと下側配線111bは、第2配線保持爪102に保持された状態で、架け渡し部31bの下面側を車幅方向に引き回されている。上側配線110bは、上段配線保持部61の下面側において、第3配線保持爪103及び第4配線保持爪104に保持された状態でコントローラ取付部31dの方向に引き回されている。コントローラ取付部31dまで引き回された上側配線110bは、コントローラ取付部31dの下面側において、第7配線保持爪107に保持されている。下側配線111bは、下段配線保持部62の下面側において、第5配線保持爪105及び第6配線保持爪106に保持された状謡でコントローラ取付部31dの方向に引き回されている。コントローラ取付部31dまで引き回された下側配線111bは、コントローラ取付部31dの下面側において、第8配線保持爪108に保持されている。
上述のように配線取付部31cに保持された上側配線110bと下側配線111bは、相互に上下方向と前後方向に離された状態で引き回されている。
【0057】
また、図3に示すように、上側配線110b及び下側配線111bは、配索孔109を通じてセンサブラケット21の上面側に引き回されている。上側配線110b及び下側配線111bの端部は、センサブラケット21の上面側において、カプラ132によってまとめられている。
【0058】
コントローラ23は、センサ取付部31aの上面側に取り付けられている。コントローラ23には、カプラ132を介してセンサモジュール22が接続されている。コントローラ23は、上側センサ電極110a及び下側センサ電極111aの検出結果に基づき、静電容量の変化を検出する。コントローラ23は、検出された静電容量の変化に基づき、キック動作がされたか否かを判定する。すなわち、コントローラ23は、上側センサ電極110aと下側センサ電極111aで検出される静電容量の変化がキック動作によるものか、ノイズであるかを判定する。コントローラ23は、静電容量の変化がキック動作によるものと判定した場合に、テールゲート3のアクチュエータに向けて動作信号を出力する。なお、コントローラ23は、センサブラケット21の下面側に取り付けられていても良い。
【0059】
<センサ電極の係合形態>
つづいて、ブラケット本体31の係合部46U,46Lによる上側センサ電極110aと下側センサ電極111aの係合形態について詳述する。
【0060】
図8は、図4のVIII部の正面図であり、図9は、上側センサ電極110aと下側センサ電極111aを取り去った図4のVIII部の正面図である。また、図10は、上側センサ電極110aと下側センサ電極111aの正面図であり、図11は、図8のXI-XI線に沿う断面図である。
上段センサ保持部41の係合部46Uは、図9に示すように、車幅方向に所定の離間幅d1をあけて突設された一対のリブ50Uを有する。各リブ50Uに形成された略U字状の溝51の相互に対向する側縁部は、後述する保護キャップ121の外周の切欠き部65-1,65-2(被係合部)に係合される突片50Us-1,50Us-2を構成している。突片50Us-1,50Us-2は、上側センサ電極110aの外周面を前後方向で挟むように当該外周面の接線方向に沿って延びている。
本実施形態では、各リブ50Uの一対の突片50Us-1,50Us-2が上側センサ電極110a(保護キャップ121)側の切欠き部65-1,65-2に係合される突部を構成している。また、隣り合う二つのリブ50Uに形成された二つの突片50Us-1,50Us-2の対は、車幅方向に所定の離間幅d1を開けて配置されている。
【0061】
上側センサ電極110aは、図10に示すように、保護キャップ121の外周面のうちの、各リブ50Uの突片50Us-1,50Us-2に対応する位置に、一対の切欠き部65-1,65-2が二面幅状に形成されている。具体的には、切欠き部65-1,65-2は、保護キャップ121の外周面の前面側と後面側に上下方向に沿って延びる一定幅の溝によって構成されている。各切欠き部65-1,65-2(溝)の車幅方向の幅は、対応する突片50Us-1,50Us-2の厚み(車幅方向の厚み)と略同幅に設定されている。このため、各切欠き部65-1,65-2に、対応する突片50Us-1,50Us-2が係合されると、上側センサ電極110aがセンサブラケット21に対して車幅方向に位置決めされることになる。
なお、保護キャップ121の外周面に形成される二つの切欠き部65-1,65-2の対の車幅方向の離間幅は、隣接するリブ50U同士の離間幅d1と同じに設定されている。このため、隣接する二つのリブ50U上の各突片50Us-1,50Us-2は同時に、保護キャップ121上の対応する切欠き部65-1,65-2と係合することができる。
【0062】
また、各切欠き部65-1,65-2は、保護キャップ121から内部の電極本体120の外周面の一部が露出するように形成されている。ただし、保護キャップ121の肉厚が充分に厚い場合には、電極本体120が露出しない深さに切欠き部65-1,65-2を形成するようにしても良い。
【0063】
下段センサ保持部42の係合部46Lは、図9に示すよう、車幅方向に所定の離間幅d2をあけて突設された一対のリブ50Lを有する。この離間幅d2は、上段センサ保持部41側の一対のリブ50Uの離間幅d1よりも大きく設定されている。
一方のリブ50L(図8図9中の左側のリブ50L)に形成された略U字状の溝51の相互に対向する側縁部は、後述する保護キャップ131の外周の切欠き部66-1,66-2(被係合部)に係合される突片50Ls-1,50Ls-2を構成している。他方のリブ50L(図8図9中の右側のリブ50L)に形成された略U字状の溝51の相互に対向する側縁部は、後述する保護キャップ131の端面67(切欠き部の端面)に当接する(係合される)突片50Ls-1,50Ls-2を構成している。両方のリブ50Lの突片50Ls-1,50Ls-2は、下側センサ電極111aの外周面を前後方向で挟むように当該外周面の接線方向に沿って延びている。
また、各突片50Ls-1,50Ls-2は、下側センサ電極111a(保護キャップ131)側の対応する切欠き部に係合される突部を構成している。隣り合う二つのリブ50Lに形成された二つの突片50Ls-1,50Ls-2の対は、車幅方向に所定の離間幅d2を開けて配置されている。
【0064】
下側センサ電極111aは、図10に示すように、保護キャップ131の外周面のうちの、一方のリブ50L(図8図9中の左側のリブ50L)の突片50Ls-1,50Ls-2に対応する位置に、一対の切欠き部66-1,66-2が二面幅状に形成されている。切欠き部66-1,66-2は、保護キャップ131の外周面の前面側と後面側に上下方向に沿って延びる一定幅の溝によって構成されている。切欠き部66-1,66-2(溝)の車幅方向の幅は、対応する突片50Ls-1,50Ls-2の厚み(車幅方向の厚み)と略同幅に設定されている。このため、切欠き部66-1,66-2に、対応する突片50Ls-1,50Ls-2が係合されると、下側センサ電極111aがセンサブラケット21に対して車幅方向に位置決めされることになる。
【0065】
また、保護キャップ131の右側の端面67は、係合部46Lの右側の突片50Ls-1,50Ls-2の側面が当接する切欠き部によって構成されている。保護キャップ131上の切欠き部66-1,66-2と端面67との車幅方向の離間幅は、隣接するリブ50L同士の離間幅d2と同じに設定されている。このため、隣接する二つのリブ50L上の各突片50Ls-1,50Ls-2は、保護キャップ131上の切欠き部66-1,66-2と端面67とに係合することができる。
なお、保護キャップ131上の切欠き部66-1,66-2は、保護キャップ131から内部の電極本体130の外周面の一部が露出するように形成されている。
【0066】
本実施形態では、上段センサ保持部41側の二つの突片50Us-1,50Us-2の離間幅d1と、下段センサ保持部42側の二つの突片50Ls-1,50Ls-2の離間幅d2が異なっている。このため、上側センサ電極110aと下側センサ電極11aの各保護キャップ121,131が適正な係合部46U,46Lに組付けられる場合には、図8図11に示すように、各突片50Us-1,50Us-2,50Ls-1,50Ls-2を対応する切欠き部に係合させることができる。しかし、適正でない係合部46U,46Lに組付けられる場合には、突片50Us-1,50Us-2,50Ls-1,50Ls-2は、保護キャップ121,131側に係合させることができなくなる。
【0067】
また、上側センサ電極110aと下側センサ電極111aは、電極本体120,130の表面の色が異ならせてある。このため、センサ電極の組付け時には、組み付けようとするセンサ電極が上側センサ電極110aであるのか下側センサ電極111aであるのかを作業者が容易に目視確認することができる。なお、電極本体120,130の表面の色を異ならせるのに代えて、各保護キャップ121,131の色を異ならせても良い。また、上側センサ電極110aと下側センサ電極111aの全体の色を異ならせても良い。さらに、表面の色を異ならせるのに代えて表面の模様を異ならせても良い。
【0068】
<実施形態の効果>
本実施形態の動作検出装置20は、センサブラケット21の係合部46U,46Lと各センサ電極110a,111aの被係合部とが、正規の組み合わせ同士では相互の係合を許容し、正規の組み合わせ以外では相互の係合を規制する形状に形成されている。このため、組付け作業者は、正規の組付け位置以外ではセンサ電極110a,111aをセンサブラケット21に組付けにくくなり、センサ電極110a,111aの組付け位置が誤りであることを早期に把握することができる。したがって、本実施形態の動作検出装置20を採用した場合には、複数のセンサ電極110a,111aをセンサブラケット21上の適正位置に誤りなく組み付けることができる。
【0069】
また、本実施形態の動作検出装置20は、センサブラケット21側に突部である突片50Us-1,50Us-2,50Ls-1,50Ls-2が設けられ、組付け位置が適正であるときにだけ突片50Us-1,50Us-2,50Ls-1,50Ls-2の受容を許容する切欠き部65-1,65-2,66-1,66-2及び端面67(切欠き部)が保護キャップ121,131側に設けられている。このため、本構成を採用した場合には、センサ電極110a,111aの電極本体120,130に加工を加えることなく、センサ電極110a,111aの誤組付けを容易に防止することができる。
【0070】
また、本実施形態の動作検出装置20は、各センサ電極110a,111aを当該センサ電極の延び方向と交差する方向で挟持する電極保持爪45(保持部)がセンサブラケット21に設けられ、突片50Us-1,50Us-2,50Ls-1,50Ls-2と切欠き部65-1,65-2,66-1,66-2及び端面67(切欠き部)が、センサ電極110a,111aの延び方向の変位を規制するように係合されるようになっている。このため、センサ電極110a,111aの誤組付けを防止できるという基本的な効果を得ることができるうえに、適正に組付けられた場合には、センサ電極110a,111aの延び方向に沿う方向の位置ずれを防止することができる。
【0071】
さらに、本実施形態の動作検出装置20は、係合部46U,46Lの対を成す突片50Us-1,50Us-2及び50Ls-1,50Ls-2が、センサ電極110a,111aの外周面を挟み込むように当該外周面の略接線方向に沿って延びている。このため、センサ電極110a,111aが正規の組付け位置に組付けられた場合には、センサ電極110a,111aの外周側の対向位置が対を成す突片50Us-1,50Us-2及び50Ls-1,50Ls-2によって挟み込まれ、その状態で各突片50Us-1,50Us-2及び50Ls-1,50Ls-2が対応する切欠き部65-1,65-2,66-1,66-2及び端面67(切欠き部)に安定して係合されるようになる。他方、センサ電極110a,111aが正規の組付け位置以外で組付けられるときには、センサ電極110a,111aの組付けが対を成す突片50Us-1,50Us-2及び50Ls-1,50Ls-2によって確実に規制されるようになる。したがって、本構成を採用した場合には、センサ電極110a,111aの誤組付けをより確実に防止することができる。
【0072】
また、本実施形態の動作検出装置20は、センサ電極110a,111aの切欠き部65-1,65-2,66-1,66-2及び端面67(切欠き部)に対応する対を成す突片50Us-1,50Us-2及び50Ls-1,50Ls-2の離間幅が、対応するセンサ電極毎に異なっている。このため、正規の組付け位置以外では、対を成す突片50Us-1,50Us-2及び50Ls-1,50Ls-2をセンサブラケット21側の切欠き部65-1,65-2,66-1,66-2及び端面67(切欠き部)に同時に受容させることができなくなる。したがって、本構成を採用した場合には、センサ電極110a,111aの誤組付けをより確実に防止することができる。
【0073】
また、本実施形態の動作検出装置20は、センサ電極110a,111aの表面の色と模様の少なくとも一方を夫々異ならせている。このため、センサ電極110a,111aをセンサブラケット21に組み付ける際に、組付け作業者による目視確認によってもセンサ電極110a,111aの組付けの誤りを発見することができる。
【0074】
<他の実施形態>
図12は、他の実施形態の動作検出装置220を下方から見た図である。なお、図12では、上記の実施形態と同一部分に共通符号が付されている。
本実施形態の動作検出装置220は、基本的な構成は上記の実施形態とほぼ同様であるが、センサブラケット221の形状が上記の実施形態のものと異なっている。
【0075】
本実施形態のセンサブラケット221は、ヒッチステー12を備えていない車両に用いられる。このため、センサブラケット221は、逃げ孔35を備えず、上段センサ保持部41と下段センサ保持部42が連続して車幅方向に延び、上側センサ電極110aと下側センサ電極111aが車幅方向に長く延びている。上側センサ電極110aと下側センサ電極111aに係合される係合部46U,46Lは、センサブラケット221の長手方向の一端側に配置されている。
本実施形態の場合も、センサ電極110a,111aの係合形態は上記の実施形態と同様とされている。このため、本実施形態の場合も上記の実施形態と同様の基本的な効果を得ることができる。
【0076】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では、センサ電極側に切欠き部を形成し、センサブラケット側に突部を設けているが、逆に、センサブラケット側に切欠き部を形成し、センサ電極側に突部を設けるようにしても良い。また、センサ電極やセンサブラケットに設ける切欠き部や突部の個数は上記の実施形態のものに限定されるものではなく、三つ以上であっても良い。また、切欠き部や突部の離間幅を変えるのに代えて、切欠き部と突部の嵌合部形状やサイズを変えるようにしても良い。
【0077】
上記の実施形態では、センサ電極がセンサブラケットを介して被取付部材であるリヤバンパーに取り付けられているが、センサ電極の取付部位(被取付部材)はリヤバンパーに限らずフロントバンパーやサイドシル等であっても良い。また、動作検出装置の用途もテールゲート開閉用に限らず、非接触で車両回りの装置を操作する用途であれば他の用途であっても良い。
【符号の説明】
【0078】
20,220…動作検出装置
21,221…センサブラケット
45…電極保持爪(保持部)
46U,46L…係合部
50Us-1,50Us-2…突片(突部)
50Ls-1,50Ls-2…突片(突部)
65-1,65-2…切欠き部
66-1,66-2…切欠き部
67…端面(切欠き部)
110a…上側センサ電極(センサ電極)
111a…下側センサ電極(センサ電極)
120,130…電極本体
121,131…保護キャップ
d1,d2…離間幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12