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特許7515577ロボット外科手術用の7自由度位置決め装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-04
(45)【発行日】2024-07-12
(54)【発明の名称】ロボット外科手術用の7自由度位置決め装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/30 20160101AFI20240705BHJP
   B25J 9/06 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
A61B34/30
B25J9/06 A
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022518261
(86)(22)【出願日】2020-01-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(86)【国際出願番号】 US2020014022
(87)【国際公開番号】W WO2021071540
(87)【国際公開日】2021-04-15
【審査請求日】2022-05-18
(31)【優先権主張番号】62/914,226
(32)【優先日】2019-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519239333
【氏名又は名称】エンドクエスト ロボティクス インコーポレイテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】508152917
【氏名又は名称】ザ ボード オブ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティー オブ テキサス システム
【氏名又は名称原語表記】THE BOARD OF REGENTS OF THE UNIVERSITY OF TEXAS SYSTEM
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム, ダニエル エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】シン, ドンスク
(72)【発明者】
【氏名】ジャン, テホ
(72)【発明者】
【氏名】パク, ヨンマン
(72)【発明者】
【氏名】リー, ジェイハン
(72)【発明者】
【氏名】ナム, キホーン
(72)【発明者】
【氏名】シン, ヨンチョル
【審査官】豊田 直希
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-530738(JP,A)
【文献】特表2012-501866(JP,A)
【文献】特表2009-512473(JP,A)
【文献】特開昭62-057890(JP,A)
【文献】特許第6562174(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0053866(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106344160(CN,A)
【文献】特表2019-516531(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 34/30
B25J 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の切開位置に対して所望の位置及び姿勢ピッチで器具コントローラを位置決めするように構成された器具カートであって、
カートベースと、
前記カートベースに対して移動可能な昇降管と、
前記昇降管に接続され、前記昇降管に対して円弧状に移動可能な第1の平面並進部材と、
前記第1の平面並進部材に接続され、前記第1の平面並進部材に対して円弧状に移動可能な第2の平面並進部材と、
前記第2の平面並進部材に接続され、前記第2の平面並進部材に対して円弧状に移動可能な第3の平面並進部材と、
前記第3の平面並進部材に接続され、前記第3の平面並進部材に対して移動可能な駆動ハウジングと、
前記駆動ハウジングに結合され、前記駆動ハウジングに対して移動可能であって、対向する第1の端部および第2の端部を有する円弧状被駆動スライドであって、前記駆動ハウジングは、前記円弧状被駆動スライドの第1の端部及び第2の端部の中間に配置され、前記円弧状被駆動スライドの第2の端部と前記駆動ハウジングとの間の距離は、前記円弧状被駆動スライドが前記駆動ハウジングに対して移動するときに変化する、円弧状被駆動スライドと、
前記円弧状被駆動スライドの前記第2の端部に接続され、当該第2の端部から伸長している器具コントローラカップリングと
を備え、前記器具コントローラは、前記器具コントローラカップリングに接続され、かつ当該器具コントローラカップリングに対して移動可能である、器具カート。
【請求項2】
前記第1、第2、及び第3の平面並進部材はそれぞれ、第1、第2、及び第3のピボット位置でそれぞれ円弧状に結合されて、前記第1、第2、及び第3の平面並進部材の遠位端がそれぞれ第1、第2、及び第3のピボット位置に対してその周りで揺動又は回転することを可能にし、前記駆動ハウジングは、前記第3のピボット位置の遠位端で前記第3の平面並進部材に回転可能に結合され、かつ前記第3のピボット位置の遠位端で前記第3の平面並進部材から吊り下げられ、
前記円弧状被駆動スライドは、前記円弧状被駆動スライドに結合された直線スライドをさらに備え、前記直線スライドには、前記器具コントローラと前記直線スライドとの相対運動のために前記器具コントローラが接続されている、請求項1に記載の器具カート。
【請求項3】
前記直線スライドは、前記円弧状被駆動スライドが伸長する円周の接線に対して垂直に位置決めされた中心線を画定し、前記直線スライドは、前記円弧状被駆動スライドが伸長する前記円周の中心から離れる方向に前記円弧状被駆動スライドから離れるように伸長し、前記円弧状被駆動スライドは、前記器具コントローラが位置決めされると、前記患者の前記切開位置に重なるか、又は直接隣接する、請求項2に記載の器具カート。
【請求項4】
前記器具コントローラは、前記円弧状被駆動スライドの前記円周の前記中心を通って、又は本質的に通って伸長する中心線をさらに画定し、それによって前記器具コントローラは、前記中心線に沿って前記直線スライドに対して移動可能である、請求項3に記載の器具カート。
【請求項5】
前記昇降管と前記カートベースとの間に配設された重力補償システムであって、
前記昇降管の上端に配設された少なくとも1つの回転自在なプーリと、
前記昇降管の下端に配設された複数のばねと、
前記プーリ上を通過し、自由端を有する少なくとも1つのケーブルと、
前記ケーブルの前記自由端及び複数のばねに接続された補償ストラップであって、前記ケーブルが伸長するときに前記ばねによって供給される、前記補償ストラップにかかる下向きの力が、前記昇降管及び前記昇降管に接続された構成要素の重量又は質量に釣り合う、補償ストラップと
を備える、重力補償機構をさらに備える、請求項1に記載の器具カート。
【請求項6】
前記第1の平面並進部材、前記第2の平面並進部材、及び前記第3の平面並進部材はそれぞれ、
モータと、
各ピボット位置の中心軸から伸長する駆動シャフトと、
前記駆動シャフトの周りに同軸に配設されたプーリであって、前記モータに接続されたベルトがかけられているプーリと、
前記駆動シャフトと前記プーリとの間に接続された高調波駆動部であって、前記モータが回転して前記ベルトの移動を駆動すると、前記平面並進部材は前記プーリの前記中心軸を中心に揺動する、高調波駆動部と
を備える、請求項1に記載の器具カート。
【請求項7】
前記駆動ハウジングはガイドスロットを備える、請求項に記載の器具カート。
【請求項8】
前記円弧状被駆動スライドは、ラックギア歯を有する円弧状ラックをさらに備え、
前記駆動ハウジングは、前記ラックギア歯と係合可能なピニオンギア歯を有するピニオンをさらに備える、請求項7に記載の器具カート。
【請求項9】
前記駆動ハウジングが、前記ピニオンに結合されたモータをさらに備える、請求項8に記載の器具カート。
【請求項10】
前記円弧状被駆動スライドが、前記ガイドスロットを通って伸長し、前記駆動ハウジングに対して選択的に位置決め可能である、請求項9に記載の器具カート。
【請求項11】
前記直線スライドが、
モータと、
前記モータに結合されたねじロッドと
をさらに備え、
前記駆動ハウジングのガイドスロットが、前記ねじロッドがねじ式に伸長する貫通ねじ付き開口を含む、請求項に記載の器具カート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月11日に出願された米国仮出願第62/914,226号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書は、低侵襲外科手術に使用されるロボット外科手術システム及び処置に関する。より具体的には、本明細書は、低侵襲外科手術での使用に有用な位置決め装置の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
ヒトを含む哺乳動物などの患者の皮膚に大きな切開部を形成する必要性を回避するために、体内部位を調査するために、又は体内部位に外科手術を行うために、カメラや、クランプ、切断要素、縫合糸などの外科手術器具を位置決めするための管状部材を使用する非侵襲的又は非高侵襲的な外科手術技術が開発されている。これらの技術では、管状装置の先端又は遠位端は、管状装置の先端を選択的に曲げるように、かつ管状装置の先端及び管状装置自体を解剖学的構造内で前進又は後退させるように構成された一連のケーブルを使用して解剖学的構造を通ってガイドされる。医師は、管状装置の遠位端上又はその付近にあるカメラによって撮影された画像が表示される画面を見ることによって、解剖学的構造内の先端の前進を追跡し、そして、ジョイスティックを装備したマスタ装置などの制御装置を使用して、管状部材の先端の向き、及びその前進又は後退を操作して前述のワイヤを制御する。管状装置の先端のこれらの動きを達成するためのワイヤの制御は、患者の外部の場所で器具コントローラ内のワイヤに接続された一連のモータなどの機械的要素によって達成される。器具コントローラの重量は、典型的には700Kg以上程度とかなりのものであり、器具コントローラは、患者の外部かつ患者の近位、かつ管状装置が患者に入る入口点の近位において制御可能に支持されなければならない。
【0004】
外科手術中、管状装置の遠位先端は、切開部を通して身体の解剖学的構造に挿入される。この挿入は血管性である場合があり、管状装置は押し上げられるか、血管に沿うか、又は単に体内の解剖学的構造の間若しくは解剖学的構造に沿う。このようにして管状装置が展開され、切開部に直接隣接する管状装置の部分が横方向にシフトされると、外科的処置を受けている患者に損傷が生じる可能性がある。管状展開可能装置の一部が機械的制御要素と切開部との間に存在する場合、管状展開可能装置のその部分管状部材が器具コントローラと切開部との間で撓む可能性があり、コントローラと管状部材の先端との間の応答平行性が低減し、切開部を引き裂く可能性、又は患者内の管状部材の向きを不必要に変更する可能性もあるため、器具コントローラはまた、典型的には、管状展開可能装置の制御を向上させるために患者の切開部に直接隣接して配置される。
【発明の概要】
【0005】
患者の切開位置に対して所望の位置及び姿勢ピッチで器具コントローラを位置決めするように構成された器具カートは、ベースと、ベースに対して移動可能なリフト部材と、リフト部材に接続され、リフト部材に対して円弧状に移動可能な第1の平面並進部材と、第1の平面並進部材に接続され、第1の平面並進部材に対して円弧状に移動可能な第2の平面並進部材と、第2の平面並進部材に接続され、第2の平面並進部材に対して円弧状に移動可能な第3の平面並進部材と、第3の平面並進部材に接続され、第3の平面並進部材に対して移動可能な円弧状スライドベースと、円弧状スライドベースに結合され、円弧状スライドベースに対して移動可能な円弧状スライドと、円弧状スライド部材に接続された器具コントローラカップリングであって、器具コントローラは器具コントローラカップリングに接続され、器具コントローラカップリングに対して移動可能である、器具コントローラカップリングとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】展開機器、例えば器具コントローラをその上で制御可能に支持するように構成された器具カートの等角図である。
図2】制御コンソールの等角図である。
図3】器具カートのベース及びベースから伸長するリフト部分の切欠図である。
図4】ベースの固定下部及びリフト部分の第1の部分切欠図である。
図5A】ベースの固定下部及びリフト部分の第2の部分切欠図である。
図5B図5のベースの固定下部及びリフト部分の逆部分断面図である。
図6A図5A及び図5Bの固定下部及びベースの等角図であり、リフト部分は取り除かれており、リフト部分が完全に後退した位置又は完全に下降した位置にある場合の重力補償システムの特定の構成要素の位置を示す。
図6B図5A及び図5Bの固定下部及びベースの等角図であり、リフト部分は取り除かれており、リフト部分が完全に伸長した位置又は完全に上昇した位置にある場合の重力補償システムの特定の構成要素の位置を示す。
図6C図6Aの固定下部及びベースの、断面6C-6Cにおける断面図である。
図6D図6Bの固定下部及びベースの、断面6D-6Dにおける断面図である。
図7A】器具コントローラをベースに対して横方向に位置決めするために使用される3つの平面並進部材の等角図である。
図7B図7Aの平面並進部材のうちの第1のものの断面図である。
図8】器具コントローラをベースに対して横方向に位置決めするために使用される3つの平面並進部材の平面図である。
図9】器具コントローラの姿勢、ヨー、又はピッチを調整するように構成された円弧状スライドの内部の等角図である。
図10図9の円弧状スライドの部分的に断面の等角図である。
図11】円弧状スライドに接続され、器具コントローラを直線的に位置決めするように構成された直線スライドの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
最初に図1及び図2を参照すると、器具カート10(図1)及び制御コンソール12(図2)が示されている。器具カート10は、ここでは、ヒトを含む哺乳動物などの患者の切開位置16(図1の位置X)に対して、器具カート10から吊り下げられた器具コントローラ14の位置決めを可能にするように構成される。器具カート10は、一般に、カートベース18と、カートベース18から上方に伸長し、カートベース18上に支持された位置決め部分20とを含む。カートベース18は、患者及びその切開位置16に隣接するように器具コントローラ14を大まかに位置決めするように構成される。カートベース18は、複数の回転可能な車輪24(4つ、そのうちの2つのみが示されている)の上に支持されるベース台座22であって、複数の回転可能な車輪24はベース台座が床84に沿って移動することを可能にする、ベース台座22と、ベース台座22の上及びベース台座22を超えて位置決めされた駆動部分26と、駆動部分26から上方に伸長し、内部に昇降管30が収容される管状レシーバ28とを含む。患者切開位置16に対して器具カート10を位置決めするために、手術室技術者などのユーザは、患者に対して器具コントローラ14の所望の位置に器具カート10を押し、次いで、当技術分野で知られているように摩擦ブレーキ又はホイールロック(図示せず)を使用して車輪を定位置にロックする。位置決め部分20は、管状レシーバ28内を入れ子式に移動し、管状レシーバ28から選択的に伸長する昇降管30と、管状レシーバ28から遠位にある第1のピボット31の位置において昇降管30の上部遠位端34に回転可能に支持された第1の平面並進部材32と、第2のピボット38の位置において第1の平面並進部材32から回転可能に吊り下げられた第2の平面並進部材36と、第2のピボット38の位置から遠位にある第3のピボット42の位置において第2の平面並進部材36から回転可能に吊り下げられた第3の平面並進部材40と、第3のピボット42の位置から遠位にある第4のピボット46の位置において第3の平面並進部材40に回転可能に結合され、第3の平面並進部材40から吊り下げられた運動中心カップリング44と、運動中心カップリング44に結合された直線スライド48であって、器具コントローラ14がその間の相対移動のために接続される、直線スライド48とを含む。
【0008】
第1、第2、及び第3の平面並進部材32、36、及び40はそれぞれ、それぞれのピボット31、38、及び42の位置において円弧状に結合され、第1、第2、及び第3の平面並進部材32、36、及び40のそれぞれの自由端31’、38’、及び42’、すなわち、それらのピボット又は回転位置から遠位にある端部が、第1、第2、及び第3の平面並進部材32、36、及び40の周りで揺動又は回転することを可能にし、それぞれが配置されたピボットから遠位にある端部はそれぞれのピボット31、38、及び42の位置を中心とする円弧を通るように揺動する。第1、第2及び第3のピボット31、38及び42の位置の各々は、それぞれのピボットを中心とした制御可能な円弧状移動のためにベルト及びモータ駆動式であり、共にSCARA(選択的適合アセンブリロボットアーム)型のロボットの形態をとり、第1のピボット31の位置に対する第4のピボット46の位置の直線移動及び円弧状移動の両方を可能にする。ここで、第2のピボット38の位置は第1の自由端31’に隣接して配置され、第3のピボット42の位置は自由端38’に隣接し、第4のピボット46の位置は自由端42’に隣接している。運動中心カップリング44は、第4のピボット46の位置において第3の平面並進部材40に枢動可能に接続されて吊り下げられた駆動ハウジング50と、駆動ハウジング50に結合され、その円弧の円周に沿って駆動ハウジング50に対して直線的に移動可能な円弧状被駆動スライド52とを含む。円弧状被駆動スライド52は、対向する第1及び第2の端部54、56を含み、直線スライド48は、円弧状被駆動スライド52から、円弧状被駆動スライド52の第2の端部に結合された直線スライド48の第2の端部56において結合位置58から伸長する。直線スライド48は、中心線420(図11)を含み、中心線420は、それに沿って円弧状被駆動スライド52が伸長する円周の接線に対して垂直に位置決めされ、直線スライド48は、それに沿って被駆動円弧状部材52が伸長する円弧の円周の中心62から離れる方向に円弧状被駆動スライド52から離れるように伸長し、それにより、器具コントローラが適切に位置決めされると、円弧状被駆動スライド52は患者の切開位置16に重なり、位置合わせされ、又は直接隣接する。
【0009】
器具カート10は、カートベース22の上に位置決めされ、カートベース22から中空カート制御ユニット台座66上に支持されたカート制御ユニット64をさらに含む。制御ハウジング74がカート制御ユニット台座66の上端に取り付けられ、上端から一対の駆動ハンドル70、72が制御ハウジング74の対向する側面からほぼ水平方向に伸長し、例えば、表示されたオプションを選択的に選択するためのタッチスクリーンとして構成された制御スクリーン76が、制御ハウジング74の上又は中に支持される。制御スクリーン76及びハンドル70、72は、床84から2.5~4フィート程度に位置決めされる。
【0010】
図2の制御コンソール12は、医師、外科医又は技術者などのオペレータが、患者の体内で器具コントローラ14によって展開された管腔内又は他の導入装置の挿入管432の遠位先端を操作することを可能にするように構成される。図には示されていないが、様々なエンドエフェクタ(グリッパ、カメラ又は他のツールなど)を装備した1つ以上のロボットアームが挿入管432の遠位先端の端部に取り付けられる。操作目的のために、制御コンソール12は、第1のマスタ装置77及び第2のマスタ装置79を備え、第1のマスタ装置及び第2のマスタ装置の各々は、それらに関連したジョイスティック又は他の手で保持可能若しくは方向転換可能な要素、ここでは第1及び第2のジョイスティック78、80をそれぞれ有し、要素の各々のうち1つは、オペレータの一方の手に保持され、画面82は、器具コントローラ14から伸長する管腔内又は他の管状導入装置の挿入管432(図1)の先端上又はそのすぐ隣にあるカメラから撮影された画像を表示する。ここで、一方のマスタ装置、例えば第1のマスタ装置77は、その第1のジョイスティック78の動きを使用して、切開位置16に対する管腔内又は他の管状導入装置の挿入管432(図1)の前方移動又は後方移動を指示するために使用され、他方のマスタ装置、例えば第2のマスタ装置79は、その第2のジョイスティック80の動きを使用して、取り付けられた器具(ロボットアーム、エンドエフェクタ、又はカメラなど)の向き及び管腔内又は他の導入装置の先端自体を変更するように操作可能である。その結果、オペレータは、患者の体内での管腔内又は他の導入装置の先端、したがって管腔内又は他の導入装置自体を操縦することができる。
【0011】
ここで図3から図5を参照すると、カートベース18の管状レシーバ28の内部構造、及び位置決め部分20の昇降管30との相互接続が示されており、昇降管30は、その一端が管状レシーバ28内に入れ子式に収容されており、管状レシーバ28の内外に移動して、第1、第2、及び第3の平面並進部材32、36、及び40を手術室の床84などのベース基準位置又は平面の上方の所望の高さに位置決めすることが可能になっている。図3から図5では、管状レシーバ28の内部構造は、内部で昇降管が伸長及び後退する管状レシーバ28の外殻又はシェルが取り除かれた状態で示されている。図3では、昇降管30は、カートベース18から上昇しているか、又は上方に伸長して示されており、図4及び図5では、昇降管30は、管状レシーバ28の外側スキン又はカバー内で短縮できる限りのその最下位置、すなわち完全に後退した位置で示されている。
【0012】
カートベース18は、一般に、カートベース18の動作要素の上にスキン又はカバーを提供するシュラウド94によって囲まれた、下側ベース部分90、及び下側ベース部分90の上に支持された上側ベース部分92を内部に含む。管状レシーバ28は、上側ベース部分92から上方に伸長する固定下部96を含む。昇降管30は、一般に、固定下部96上に摺動可能に収容されるリフト部分98を含む。リフト部分98を固定下部96の上方及び下方に、かつ固定下部96に対して移動させるように構成されたリフト駆動部100は、リフト部分98と固定下部96との間に伸長し、リフト部分98及び固定下部96の各々の一部を形成し、管状レシーバ28の固定部分96に対して垂直方向にリフト部分98を選択的に位置決めするように構成される。ここで、リフト駆動部100は、正の位置決め駆動部102と、昇降管30、その上の位置決め構成要素、及び器具コントローラ14の重量又は質量を釣り合わせて、これらの要素を持ち上げるためにモータに供給される必要がある電力又はエネルギーを低減するように構成された重力補償システム104とを含む。
【0013】
図4及び図6Dを参照すると、正の位置合わせ装置102は、ここではリードスクリューシステムとして構成されており、貫通して伸長するねじ付き開口140を有する非回転ねじ付き開口プレート106が、複数の固定部材、ここでは複数のねじ付き締結具110によって、リードスクリューシステムの内部108内でリフト部分98に固定され、リードスクリューシステムのヘッド112は、リフト部分98の構造体116を形成するシュラウドの外壁の内側に伸長する皿穴開口114に収容され、そして、リードスクリューシステムのシャンク118は、ヘッド112から、構造体116の内部に対して固定された垂直位置においてねじ付き開口プレート106を支持するスタンドオフ122の内側に伸長するねじ穴120内に伸長する。ねじロッド124は、ベアリングアセンブリ128内に支持された第1の端部126と、ギアヘッド又はカップリング132を介して駆動モータ134に接続された第2の被駆動の端部130とを有し、ねじ付き開口140内に収容され、ねじ付き開口140を通って伸長する。駆動モータ134は、モータ支持ブラケット136によって下側ベース部分90に、その間に接続されたL字形ブラケット138を通して堅固に接続される。したがって、駆動モータ134は、移動に対して垂直及び水平方向に支持されるが、ねじロッド124は、モータ134の回転によって自身の軸を中心に回転可能である。ベアリングアセンブリ128は、ねじロッド124の第1の端部126上に収容されるベアリング127を含み、ベアリング127は、外部構造体116の内部に接続されたベアリング支持ブロック129内に収容されて、リフト部分98の構造体116に対する横方向又は直線移動に対してねじロッド124の第1の端部126を支持し、ねじロッド126の長手方向中心線をほぼ垂直に伸長する方向に維持する。
【0014】
水平面内でのリフト部分98と固定下部96との間の相対回転をさらに防止するために、ねじ付き開口プレート106は、ねじ付き締結具110によって外部構造体116の内壁に接続されたねじ付き開口プレート106の部分から離れる方向に、ねじ付き開口プレート106から伸長する安定化ブラケット142の部分を含み、安定化ブラケット142の上にはスプラインブロック144が固定され、この固定はスプラインブロック144及び安定化ブラケット142内のねじ付き締結具(図示せず)及び対応する開口及びねじ付き開口(図示せず)などによる。スプラインブロック144は、そのねじ付き開口に対向するその側面152に伸長スプライン146を含み、伸長スプライン146は、スプラインブロック144の側面152から突出するほぼ矩形の突出部であり、そして、伸長スプライン146は、側面152の外側に水平方向に伸長し、側面152に沿って垂直に伸長し、かつスプライン面148に沿って側面から遠位に相互接続された対向する平坦な側面150、151を含み、これらは共にスプラインブロック144の一体部分として外側に伸長するスプライン146を形成する。スプラインブロック144及びスプラインブロック144が取り付けられている開口プレート106は、ねじロッド124に平行な略垂直方向に通って伸長する一対の離間した開口180をさらに含み、開口180の各々は、ねじロッド124に平行な方向に貫通して伸長する着陸ロッド181(図6D)を受け入れる。着陸ロッド181は、その最下端に、開口180の円周よりも大きい拡大円周部分(図示せず)を含み、それにより、スプラインブロックがカートベース18に向かう移動は、開口プレート106がカートベース106内を移動するときに、開口プレート106の下面が着陸ロッド181の拡大円周部分と係合することによって制限される。
【0015】
モータ134によるねじロッド124の第1の回転方向への回転は、ねじ付き開口プレート106及びねじ付き開口プレート106に接続された構造体116を下側ベース部分90に対して第1の直線方向に、例えば下側ベース部分90及び床84に対して上方に移動させ、そして、モータ134の逆回転は、ねじロッド124の逆回転を生じさせ、開口プレート106及び開口プレート106に接続された構造体116を反対の直線方向に、例えば下側ベース部分90及び床84に向かって下方に移動させる。
【0016】
図3に最もよく示されているように、固定下部96は、固定下部96を上側ベース部分92に接続する取り付け部分160と、下側取り付けフラット164、及び下側取り付けフラット164にほぼ垂直に、かつ下側取り付けフラット164から上方に垂直方向に伸長する支持部分166を有する支持体162の部分とを含む。モータ134は、取り付け部分160に隣接して支持体162に接続され、支持部分166は、下側取り付けフラットから垂直に伸長する。スプラインガイド凹部176が支持部分166の側面に面するねじ付き開口プレートの内側に伸長し、その中には一対の凹部プレート174が受け入れられ、これらは共にスプラインブロック144のスプライン146が伸長するスプラインガイド凹部176を形成する。水平方向におけるスプラインガイド凹部176の対向する壁の間の間隙の幅は、水平方向におけるスプラインブロック144の対向する平坦側面150、152の間の距離よりも若干、0.71インチ程度大きい。水平方向におけるスプラインガイド凹部176の対向する壁の間の間隙の幅と、水平方向におけるスプラインブロック144の対向する平坦側面150、152の間の距離との相対的なサイズの結果として、スプライン146は、結合することなく、スプラインガイドスロット176内に嵌合し、その中で垂直方向に移動可能となる。
【0017】
図6A及び図6Dを参照すると、支持部分166の対向する外壁172a、172b上では、一対の対向する構造体ガイド凹部160a、bがその内側に伸長し、ここで、スプラインガイドスロット176は、支持部分内に配設され、対向する構造体ガイド凹部160a、bの間に配置される。輪郭成形されたガイドスプライン168a、168bは、構造体ガイド凹部160a、bの各々のベースに配置され、それぞれの構造体ガイド凹部160a、bの各々の幅方向のほぼ中心にある。構造体ガイド凹部168a、b及び輪郭成形されたガイドスプライン168a、168bの各々は、その中のねじ付き開口プレート106の高さが最も低い位置からその最上面まで伸長する。構造体116の対向する内側面に固定された一対の構造体ガイドブロック170a、170bは、ガイドスプライン168a、bの輪郭に一致する嵌合輪郭スロット173a、bを含み、ガイドスプライン168a、b上に受け入れられる。ガイドスプラインは、支持部分166に対する構造体116のコッキング又は回転移動を制限し、開口プレート106の伸長スプライン146と共に、ねじロッド124の周りの開口プレートの回転移動を制限する。ねじ付き開口プレート106は、ねじロッド124上に片持ち式に支持され、ねじロッド124が回転すると、開口プレート106はその上で垂直に移動する。
【0018】
重力補償システムがなければ、700キログラム程度以上のリフト部分98及びリフト部分98に接続された構成要素の全重量又は質量は、ねじ付き開口140のねじ山の下側フランクの接触位置において、ねじロッド124のねじ山の上側フランクの一部がねじ付き開口140を通って伸長している状態で支持されることになる。これはいくつかの問題をもたらし、その中には、ねじ付き開口140のねじ山の下側フランク及びねじロッド124の上側フランクにおける高い摩耗、ねじロッド124の上側フランクと比較して、ねじ付き開口140のねじ山の下側フランクにおける不均一な摩耗、並びにねじロッド124を回転させて、ねじ付き開口140のねじ山の上側フランクとねじロッド124の下側フランクとの間の静的及び動的摩擦の両方を克服するために高エネルギーを供給する高トルク又は高馬力モータの必要性がある。ここで、重力補償システム182は、図3図5Cに示すように、ねじロッド124のねじ山の上側フランクにかかるねじ付き開口140のねじ山の下側フランクの下向きの力を低減するために設けられている。重力補償システム182は、リフト部分98及びリフト部分98に接続された構成要素の質量の(重力方向)下向きの力にほぼ等しい大きさの上向きの力を開口プレート106に供給することによって動作し、それによって、リフト部分98及びリフト部分98に接続された構成要素が開口プレートを下向きに押す重力に基づく力を、ほぼ等しい大きさで、逆方向で上向きの力と効果的に釣り合わせる。
【0019】
図3では、重力補償システム182は、カートベース18と共に、かつカートベース18に接続されて示されており、図5A及び図5Bでは、重力補償システム182の内部接続をよりよく見せるために構造体116の一部が取り除かれて示されており、カートベース18は示されていない。重力補償システム182のこの態様では、一対のケーブル、ここでは図5A及び図5Bに示すようにケーブル184、184’は、開口プレート106との接続部から(1つのみを示す)、回転自在なプーリ186、186’を超えて伸長し(図6A、6B)、回転自在なプーリ186、186’の各々のうちの1つは対応するケーブル184、184’のうちの1つの専用であり、クロスピースプーリシャフト189の両側に接続され、クロスピースプーリシャフト189は、構造体(図6A)の最上端に固定された両側のピローブロック191、191’内の両側のベアリングにおいて、固定下部96の直立ブラケット162の上端188上で回転自在に支持されている。ケーブル184、184’は、それぞれのプーリ186、186’上を通過した後、プーリ186、186’上でのケーブル184、184’の位置間とほぼ同じ距離だけ離間して、力補償アセンブリ190に接続される。ケーブル184、184’の各々は、ピンを介してスプラインガイド凹部176の両側において、プーリ186、186’上でのケーブル184、184’の位置間とほぼ同じ距離だけ離間して、開口プレート106の両側で開口プレート106に接続される。ここで、図5A図5B及び図6A図6Dに示すように、重力補償アセンブリ190は、複数の、ここでは8つのコイルばね192a~h(図6)を含み、コイルばね192a~hの各々は、二次元螺旋状に巻かれたストラップ状のばね要素を含み、ばね要素の内側端部は回転に対して接地しており、ばね要素の対向する端部210a~hは、補償ストラップ196に接続される。
【0020】
ここで、ケーブル184、184’の各々は、一対の対向する結合部分200と、対向するケーブル端部に隣接するように結合部分200の各々の一部分に対してクランプ締めされて、ループ204a、bを形成する複数のクリンプ202とを含むが、対向するループ204a又は204bの間の連続的な相互接続を、その中で望ましくない弛み又は伸長が存在しないように提供することができる任意の方法で構成されてもよい。結合部分200は、端部で隣接するケーブル184、184’の一部分を含み、この一部分は、ケーブル184、184’の隣接する部分の上で折り返されてループ204a、bを形成し、ループ204a、bはクリンプ202によって定位置に固定される。ここでは、ケーブル184、184’の各対向端を固定してループ204a、bを形成するために2つの別個のクリンプ202が使用されているが、ケーブル184、184’の自由端が滑ることなくケーブルの残りの部分に対して固定されたままであることを確実にできる任意の数のクリンプ要素が使用されてもよい。
【0021】
補償ストラップ196は、対向する第1及び第2のばね接続面206、208を含み、端部210a、b、e及びfでそれぞれ隣接するばね要素192a、b、e及びfの各々の部分は、補償ストラップ196の第1のばね接続面206に堅固に接続され、端部210c、d、g及びhでそれぞれ隣接するばね要素192c、d、g及びhの部分は、補償ストラップ196の第2のばね接続面208に堅固に接続される。補償ストラップ196は、第1のストラップコネクタ212aであって、第1のストラップコネクタ212aの上面から伸長する対向する支柱214aによって、第1のストラップコネクタ212aの上面から支持されるピン216aを有する、第1のストラップコネクタ212aをさらに含む。第2のストラップコネクタ212bも同様に、スプラインブロック144の上面から伸長する対向する支柱214aによってスプラインブロック144の上面から支持されるピン216aを含む。ループ204aはピン216aの表面の周りに伸長し、ループ204bはピン216bの外周に伸長する。ループ204aは、ピン216aの表面の周りに伸長し、ループ204bは、ピン216bの外周に伸長し、それにより、ばね要素192a~gを、開口プレート106に接続されたスプラインブロック144を介して開口プレート106に物理的に接続する。
【0022】
図6A及び図6Bに示すように、固定下部96は、構造体ガイド凹部160a、bが伸長する対向する壁を横切って伸長し、対向する壁を接続する中央リブ220を含み、開口プレート106の位置に対向する固定下部96の側面には、そこから対向端上に伸長する一対の対向フランジ222、224を含み、そして、対向フランジ222、224の内側対向面230、232は、対向面230、232の各々のベースから内側に伸長するベース231と共に、補償ストラップ1966が往復運動するガイド凹部228を形成する。補償ストラップ196は、図6Cに示すように、補償ストラップ196の対向する第1のばね接続面206と第2のばね接続面208との間に伸長する対向する側壁234、236をさらに含む。対向する側壁234、236間の距離は、固定下部96の内側対向面230、232間の距離よりも小さく、したがって、補償ストラップ196は、構造の他の要素と物理的に干渉することなく、ガイド凹部228内で上下に移動することができる。
【0023】
図6A及び図6Bを参照すると、開口プレート106、したがってリフト部分98が完全に下降した位置にある場合(図6A)、及び完全に上方に伸長した位置にある場合(図6B)の補償ストラップ196の位置が示されている。いずれの場合も、それぞれの端部210a~hにおいて補償ストラップ196に接続されたコイルばね192a~hによって供給される、補償ストラップ196にかかる下向きの力は、ケーブル184、184’を介して開口プレート106にかかる等しい、又はおよそ等しい反対の力を提供して、リフト部分に接続された開口プレート106のねじ山に下向きにかかる、リフト部分及び位置決め要素ならびリフト部分に接続された器具コントローラ14の(重力的な)力を釣り合わせる。言い換えれば、ケーブル184、184’が補償ストラップ196と開口プレート106との間に伸長すると、補償システムは、補償ストラップ196を下側ベース部分90に向かって下方に引っ張る傾向があるばね力を生成し、この力は、プーリ186、186’上に伸長するケーブル184、184’を介して伝達されて、開口プレート106にかかる上向きの付勢力を生成する。コイルばね192a~hは、コイルばね192a~hの各々の、その水平中心位置の上方に伸長する部分の長さにわたって、相当に一定のばね定数を提供するように構成される。結果として、ねじロッド124の回転によって開口プレート106が下降するときにはコイルばね192a~hのコイルの一部(その端部210a~h)をそのコイル部分から巻き出し、ねじロッド124の逆回転によって開口プレートが上側ベース部分92から離れるように上昇するときにはばね要素194の一部をそのコイル内に巻き戻すにもかかわらず、開口プレート108に接続されたループ204b、204b’においてケーブル184、184’にかかる上向きの力は、質量(リフト部分98及びリフト部分98の上に支持された要素の重量)にかかる重力を釣り合わせて、リフト部分98及びリフト部分98の上に支持された要素を効果的に浮動させるか、又はねじ付き開口140のねじ山の下側フランクがねじ付き開口140を通っているねじロッド124の上側フランクの一部と界面接触する際の質量を小さいか若しくは存在しないように見せる。これにより、リフト部分98及びリフト部分98の上に支持された要素を上昇及び下降させるのに必要なモータ134のサイズが大幅に低減され、ねじ付き開口140のフランク及びねじロッド124のねじ山の摩耗が低減される。
【0024】
図7A図7B及び図8は、管状レシーバ28から遠位にある軸CLを中心とする第1のピボット31の位置において、昇降管30の遠位端34に、かつ遠位端34上に回転可能に支持された第1の平面並進部材32と、軸CLを中心とする第2のピボット38の位置において、第1の平面並進部材32から回転可能に吊り下げられた第2の平面並進部材36と、第2のピボット38の位置から遠位にある、軸CLを中心とする第3のピボット42の位置において、第2の平面並進部材36から回転可能に吊り下げられた第3の平面並進部材40とを、カバー246(図1及び図7B)が取り除かれた状態で示している。ここで、第1の平面並進部材32は、平面図において、連続した周縁部250と、周縁部250から上方に(カートベース22から離れる方向に)伸長し、パイ形状の多面体形状又はプロファイルの縁部を形成する側壁252とを有するパイ形状の多面体形状又はプロファイルを有し、側壁252及びベース248はパイ形状のトラフを共に形成する。第2の平面並進部材36及び第3の平面並進部材40の各々は、円弧状の第1及び第2の端壁258、260中で隣接する端部において互いに接続された、対向する、ほぼ平坦で互いに平行な第1及び第2のトラフ壁254、256を有する。第1及び第2のトラフ壁254、256並びに円弧状の第1及び第2の端壁258、260は、単一の連続部材として形成される。第2の平面並進部材36及び第3の平面並進部材40の各々のベース262は、以下の縁部又は周囲プロファイルを有し、そして、第1及び第2のトラフ壁254、256並びに円弧状の第1及び第2の端壁258、260と共に、トラフを形成する。
【0025】
図7Bに示すように、本明細書の各平面並進部材の移動、例えば、垂直方向にリフト部分98の中心を通って概して伸長する軸CLを中心とする第1の平面並進部材32の移動、すなわちそのピボット31の位置における移動は、高調波駆動部の動作によって影響を受ける。各平面並進部材は、ローラ又はボールベアリング、例えば、その上に垂直方向に重量を支持することができる円錐ころベアリングを介して回転する追加の構成要素に接続される。したがって、図7Aに示すように、ローラベアリング251の内輪は、適切な締結具を介して直立ブラケット162の上端に接続され、ローラベアリング251の外輪は、適切な締結具を介してベース248の上面に接続される。結果として、他の構成要素が存在しない場合、第1の平面並進部材32は、ベース248の上面の周りを自由に回転する。結合ブラケット253は、ベース248とは反対側のベアリング251の側面において、ベアリング251の外輪に接続される。第1の高調波駆動部264は、リフト部分98の上面からベース248の上面を通って伸長するシャフトと、軸CLを中心とする第1のプーリ266との間に接続される。第1の高調波駆動部264は、第1のプーリ266に結合された入力部分255と、ベアリング251の外輪に接続された出力部分257とを含む。
【0026】
図7Aを参照すると、第1のモータ268が第1の平面並進部材32のベース248に固定され、第1のベルト269がモータ268の出力シャフト上のプーリをわたって、かつ同様に第1のプーリ266をわたって接続されている。第1の高調波駆動部264と同じ構造を有する第2の高調波駆動部270が、第2のプーリ272と第1の駆動シャフト(284)との間に接続され、第2の高調波駆動部270への接続は、第1の高調波駆動部と支持体162の上端との接続と同様のベアリングを介しており、第1の平面並進部材32のベース248を通って伸長する。ベース248には第2のモータ274が固定されており、第2のモータ274の出力シャフト上のプーリをわたってベルト275が接続され、同様に、第2のプーリ272にもベルトが接続されている。第1のピボット31の位置は、第1の高調波駆動部264の中心線CL1又は軸に形成される。第1の平面並進部材32を第1のプーリ266の中心線又は軸CL1の周りで揺動させるために、第1のモータ268が回転して第1のベルト268を移動させる。第1のプーリ266が、第1の高調波駆動部264を介して、第1の平面並進部材32のベース248に接続されたローラベアリング251の外輪に接続されると、ベルト269の移動によって引き起こされる第1のプーリ266の回転は、第1の平面並進部材32を中心線又は軸CL1の周りで揺動させる。第2のピボット38の位置は、第1の駆動シャフト284の中心線又は軸CL2の周りに形成され、それによって、第2のモータ274によって動かされるベルト275による第2のプーリ272の回転は、第2の平面並進部材36を第1の駆動シャフト284の中心線又は軸CL2に対して揺動させる。さらに、釣り合い錘276は、第1のプーリ266と側壁252の隣接する湾曲部分との間の位置においてベース248上に配置され、第2のプーリ272及び第2のプーリ272に取り付けられたシャフトは、釣り合い錘276の位置から第2のプーリ272の正反対側にある。
【0027】
第3のモータ278は、第2の平面並進部材36のベース262に支持されて接続されており、第3のベルト280は、第3のモータ278の出力シャフト上のプーリをわたって、同様に第3のプーリ282をわたって接続されている。第3のプーリ282は第2の駆動シャフト284’に接続され、第2の駆動シャフト284’は、第3のプーリ282から第2の平面並進部材36のベース262を通って下方に、そして第3の高調波駆動部286を通って伸長し、そして、第2の駆動シャフト284’は、第3の平面並進部材40のベース262に堅固に接続されて終端する。第3のピボット42の位置は、第2の駆動シャフト284’の中心線又は軸CL3に形成され、それによって、第3のベルトを移動させるための第3のモータ278の運動による第3のプーリ282の回転は、第3の平面並進部材40を第2の駆動シャフト284’の中心線CL3に対して揺動させる。
【0028】
第3の平面並進部材40は、第2の平面並進部材36と同じ一般的な構造を有し、第3の平面並進部材40のベース262に支持されて接続された第4のモータ288を含み、第4のベルト292は、第3のモータ278の出力シャフト上のプーリをわたって、同様に第4のプーリ290をわたって接続されている。第4のプーリ290は、中心線又は軸CLの周りを回転するように中心付けられた第3の駆動シャフト284’’に接続され、第3の駆動シャフト284’’は、第4のプーリ290から、第4の高調波駆動部294を介して互いに接続された第3の平面並進部材40のベース262を通って下方に伸長する。
【0029】
第1の距離d1は、第1及び第2の高調波駆動部264、270の中心間に伸長し、第2の距離d2は、第2及び第3の高調波駆動部270、286の中心間に伸長し、そして、第3の距離d3は、第3及び第4の高調波駆動部286、294の中心間に伸長する。したがって、第4の高調波駆動部294の中心、したがってその中心から伸長する第3の駆動シャフト284’’が、第1の高調波駆動部264の中心、したがってリフト部分98の中心から配置され得る最大距離は、d1+d2+d3の合計である。したがって、第3の駆動シャフト284’’の中心線又は軸CLは、第1の高調波駆動部264の回転中心に対応する中心線又は軸CLの周りに伸長する円内のどこにでも位置決めすることができ、円は、d1+d2+d3の半径を有し、第1の高調波駆動部264の回転中心に対応する中心線又は軸CLから第3の駆動シャフト284’’までの最小スパンは、リフト部分の物理的サイズ、及び第3の駆動シャフト284’’の中心から第3の平面並進部材40の隣接する外壁面までの空間によって制限される。
【0030】
円弧状被駆動スライド52は、フランジ285によって第3の平面並進部材40から吊り下げられ、フランジ285は、第3の平面並進部材のベースを通って伸長してフランジのねじ付き開口内に伸長する締結具などによって、又は他の機構によって、第3の平面並進部材40の下面に接続される。第3の駆動シャフト284’’は、フランジ285を通って伸長し、円弧状被駆動スライド52の円弧状駆動ハウジング296は、例えばスプライン及びキー配列、ねじ接続、フランジ、又は当技術分野で知られている他の接続機構(図示せず)によって、フランジ285の下の位置で第3の駆動シャフト284’’に固定され、それにより、円弧状駆動ハウジング296は、中心線又は軸CLを中心に回転し、中心線又は軸CLは、それに沿って被駆動円弧状部材52が伸長する円弧の円周の中心62を通って伸長する。円弧状被駆動スライド52は、第3の駆動シャフト284’’に接続された円弧状駆動ハウジング296と、それぞれ水平方向に円弧状駆動ハウジング296を通って伸長する一対のスライド開口、すなわち第1及び第2のスライド開口300a、b(図10)を通って伸長する被駆動円弧状スライド部材298とを含む。図9では、内部の詳細を示すために、図1の円弧状被駆動スライド52が、カバーが取り除かれた状態で示されている。
【0031】
円弧状スライド部材298は、ここでは、上側及び下側円弧状壁セグメント302、304を有する円弧状フレームを備え、上側及び下側円弧状壁セグメント302、304の各々は、中心62の周りに伸長する、円周長が異なる円の一部に位置し、その第1の端部306において平面図では湾曲した輪郭を有するキャップ308に接続され、その反対側の第2の端部312において平坦壁314に接続され、平坦壁の外面は、中心62と交差する放射線に沿って伸長する。第3の駆動シャフト284’’のその軸を中心とする回転運動は、円弧状駆動ハウジング296の回転運動を引き起こし、これは次に、駆動シャフト284’’の回転軸を中心とする円弧又は円周経路に沿って平坦壁314を曲線状に動かす。器具コントローラ14が平坦壁314に直接接続されると、この動きは同様に、器具コントローラの本体を、駆動シャフト284’’の回転の中心線又は軸CLを中心とする円弧又は円周経路に沿って揺動させる。
【0032】
上側及び下側円弧状壁セグメント302、304は各々、ガイドスロット、上側ガイドスロット324及び下側ガイドスロット326を内部にさらに形成し、ガイドスロットは上側及び下側円弧状壁セグメント302、304の各々を、隣り合わせの壁部分、具体的には、第1のスライド開口300aを通って伸長する第1の上側円弧状壁セグメント316及び第1の下側円弧状壁セグメント318と、第2のスライド開口300bを通って伸長する第2の上側円弧状壁セグメント320及び第2の下側円弧状壁セグメント322とに分岐させる。キャップ308、及び平坦壁314は、上側及び下側壁セグメント316、318、320及び322をそれらの対向する端部において定位置に保持し、第1及び第2のスライド開口300a、bの構成は、それらの対向する端部におけるものと同じガイドスロット324、326の幅を維持する。
【0033】
ガイドスロット300a、300bを形成するために、円弧状スライド部材298は、ベースプレート328と、中間セグメント330と、中間セグメント330の両側に間隔を置いて配置され、下端において床プレート334を介して互いに接続され、かつ上端においてベースプレート328の上端から伸長するスペーサ336によって互いに接続された、対向する外側プレート332(一方のみ図示する)と、外側プレートの上端に一体的に形成され、ねじ付き締結具並びに穴及び対応するねじ穴などによってスペーサ336に固定されたスタンドオフ338とを含む。円弧状スライド部材298は、ガイドスプライン339をさらに含み、ガイドスプライン339は、その第1のガイドスプライン端部340においてガセット344への接続によって支持され、その第2のガイドスプライン端部342において、第1及び第2のスライド開口300a、bの反対側に、第1の端部340から、円弧状スライド部材298の第2のガセット346、又は側壁まで配設され、それにより、ガイドスプラインの側面に対する第1のガイドスロット324の側面の相対位置は、ガイドスプライン339の長さにわたって一定に維持される。ラック350、言い換えると、直線ギアトラックは、第2のガイドスロット326に平行に、かつ第2のガイドスロット326に沿って伸長する。
【0034】
中間セグメント330は、対向する外側プレート332の間の空間を分岐させるように、かつベースプレート328及び床プレートと共に、上側及び下側円弧状壁セグメント302、304が円弧状スライド部材298を通過する一対の隣り合わせの第1及び第2のスライド開口300a、bを形成するように構成される。さらに、ガイドスロット348は中間セグメント330を通って伸長し、ガイドスロット348の中をガイドスプライン329が伸長して、ガイドスプライン328を支持してガイドし、ピニオン352のギア歯をラック350のギア歯の上に位置決めしてこれと係合させる。したがって、中間セグメント330は、スペーサ336と、スペーサの凹部360に位置決めされた、貫通するガイドスロット348を有するスプラインガイドプレート356と、ギアボックスアセンブリ362とを含む。スプラインガイドプレート356は、スプラインガイドプレート356の側壁から伸長するプレート366から構成されるガイド部材364を含み、スプラインガイドスロットは、貫通する円弧状範囲を有し、ベースプレート328の表面に面して円弧状貫通開口を形成する。
【0035】
ギアボックスアセンブリ362は、第1のベアリング376が固定される貫通開口を有する第1のギアプレート374と、第2のベアリング(図示せず)が固定される貫通開口を有する、スペーサ336の側壁に接続された第2のギアプレート378と、第2のアイドラギア380を支持する対向ベアリング内に支持され、その遠位端にピニオン352が固定される第2の被駆動シャフト382とを含む。第1の被駆動シャフト384は、第2の被駆動シャフト382と略平行に下方に配設され、外側プレート332の開口内の第1の被駆動シャフトベアリング386、及びベースプレート328の開口内に固定された第2の被駆動シャフトベアリング(開口及び第2のベアリングは図示せず)に支持される。第1の被駆動シャフト384上には、第1のアイドラギア388が支持されており、第1のアイドラギア388のギア歯は第2のアイドラギア380の歯と噛合する。第1の被駆動シャフト384は、内部で第1の被駆動シャフトベアリング386を固定して支持する開口を通って伸長し、第1の被駆動シャフトベアリング386の上には第2のベベルギア390が固定される。
【0036】
ベベルギアモータ392は、外側プレート332の外側に設けられており、第1のベベルギア396に結合された出力シャフト394を含み、第1のベベルギア396の歯は第2のベベルギア390の歯と噛合する。ベベルギアモータ392による出力シャフト394の回転は、第1及び第2のベベルギア396、390の噛合を介して、第1の方向(時計回り又は反時計回り)への第1の被駆動シャフト384の回転を誘導し、これは第1及び第2のアイドラギア388、380の結合を介して、反対方向への第2のアイドラギアの回転を誘導し、これによりピニオン352を回転させ、それによって円弧状駆動部材296を介して円弧状スライド部材298を移動させ、それによって平坦壁314を移動させて円弧状経路に沿って移動させる。
【0037】
図1及び図11に示すように、直線スライド48は、器具コントローラ14を直線経路で移動させるように構成され、ここでは、円弧状スライド部材298の平坦壁314に接続され、平坦壁314から片持ち梁状に伸長する直線スライドハウジング400を含み、直線スライドハウジング400内では対向する直線対向ガイド支柱402、404が固定され、直線対向ガイド支柱402、404内では対向する直線ガイド支持ベアリング(図示せず)が支持され、直線ガイド支持ベアリングには直線ガイド、ここでは直線ガイドねじロッド406が固定される。直線駆動モータ408は、所望の回転速度及び方向で直線ガイドねじロッド406を選択的に回転させるために、支柱404を越えて伸長する直線ガイドねじロッド406の端部に接続される。直線スライドハウジング400の内面の溝412の内側に伸長するフィンガ(図示せず)を有するガイドブロック410が設けられ、ガイドブロック410は直線ガイドねじロッド406が螺合して伸長する貫通ねじ付き開口(図示せず)を含む。往復運動体414は、例えばねじ付き締結具並びに対応する穴及びねじ穴によって、ガイドブロック410に接続される。第1の蛇腹プリーツカバー416は、ガイドブロック410の第1の側面の直線スライドハウジング400の開口を覆って伸長し、第2の蛇腹プリーツカバー418は、ガイドブロック410の第2の側面の直線スライドハウジング400の開口を覆って伸長する。直線ガイドねじロッド406は、直線ガイドねじロッド406の回転の中心である直線ガイドねじロッド中心線420を含み、往復運動体414が接続されるガイドブロック410の取付面422は、直線ガイドねじロッド中心線420に平行であり、直線ガイドねじロッド中心線420は円弧状スライド部材298の端壁314に平行である。往復運動体414は、ガイドブロック410の取付面422に平行、したがって円弧状スライド部材298の端壁314に平行な器具コントローラ取付面422を含む。直線駆動モータ408の回転により、溝412内に伸長するフィンガによって回転が阻止されたガイドブロック410は、直線ガイドねじロッド中心線420の方向に直線的に移動するように誘導される。
【0038】
図1に戻って参照すると、器具コントローラ14は、回転して直線的に移動するように構成された駆動部分430と、駆動部分430から伸長する挿入管432と、器具コントローラ14の中心線436上に中心を有する貫通管ガイド開口(図示せず)を含む管ガイド434とを含む。器具コントローラ14は、器具コントローラ取付面422に取り付けられ、器具コントローラ取付面422と器具コントローラ14の中心線436とが互いに平行であり、器具コントローラ14の中心線436が、挿入管432が進入するための患者の切開部の基準位置である、被駆動円弧状部材52の外周の中心62を通って、又は本質的に通って伸長するようにする。
【0039】
患者に対する所望の物理的位置及び姿勢に器具コントローラ14を展開するために、技術者、オペレータ又は外科医は、器具コントローラが患者に隣接して配置されるような位置まで、駆動ハンドル70、72を使用して器具カート10を押し動かす。次に、オペレータ、技術者、又は外科医は、制御ハウジング上のタッチスクリーンを使用して、平面並進部材32、36、及び40、並びに円弧状被駆動スライド52を操作して、器具コントローラ14の中心線436が、外科処置を実行するためにシステムが使用される患者の切開位置を通って伸長し、姿勢(水平床84に対する傾斜)が所望の状態に設定されるようにする。
【0040】
本明細書で説明するように、器具カート10は、リフト部分98の上昇位置(第1の自由度)、リフト部分98の中心に対する第1、第2、及び第3の駆動シャフト284、284’及び284’’の位置(第2、第3及び第4の自由度)、第3の平面並進部材40に対する円弧状スライド部材298の回転の向き(第5の自由度)、床84に対する直線スライド48の姿勢、ヨー又はピッチ、並びに直線スライド48に対する器具コントローラ14の位置を含む7つの自由度で、器具コントローラ14の管ガイド434及び管ガイド434を通って伸長する管状装置の隣接部分を位置決めするように構成される。さらに、それに沿って被駆動円弧状部材52が伸長する円弧の円周の中心62の高さ及び位置が、カテーテル又は他の管状導入装置を患者に導入するために位置決めされると、管ガイド434のピッチ、ヨー、又は向きを変更するためには、円弧状駆動ハウジング296、円弧状被駆動スライド52及び直線スライド48を操作しさえすればよく、この操作は、管ガイドを中心62に対する位置合わせから外れて移動させず、又は管ガイド434の位置合わせの向きを変更せず、同時に、器具コントローラ14は、患者に供給される管状導入装置の遠位端の向きを変更するように動作し、いずれの管ガイド434も患者の皮膚及び体壁を引き裂くことはない。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11