(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-04
(45)【発行日】2024-07-12
(54)【発明の名称】低潤滑剤シリンジバレルを有する医療用送達デバイス
(51)【国際特許分類】
A61M 5/315 20060101AFI20240705BHJP
A61M 5/28 20060101ALI20240705BHJP
【FI】
A61M5/315 512
A61M5/28
(21)【出願番号】P 2023080897
(22)【出願日】2023-05-16
(62)【分割の表示】P 2021065382の分割
【原出願日】2018-02-27
【審査請求日】2023-05-16
(32)【優先日】2018-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100093665
【氏名又は名称】蛯谷 厚志
(74)【代理人】
【識別番号】100191444
【氏名又は名称】明石 尚久
(72)【発明者】
【氏名】マイケル シー.バーグ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル エイチ.トッド
(72)【発明者】
【氏名】エリック ジェイ.バン ブアヒーズ
【審査官】竹下 晋司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0203043(US,A1)
【文献】特表2004-534596(JP,A)
【文献】国際公開第2013/115331(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/31 - 5/315
A61M 5/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側面を有するバレルと;
前記バレル内に位置するストッパーであって、前記ストッパーは、前記バレルの前記内側面の少なくとも一部分と接触し、前記バレルに対して測定された場合に7.9%超の圧縮率を有し、前記ストッパーは少なくとも2つのリブを含み、圧縮形態において、7.9%超の圧縮率を有する前記リブは、それぞれ、前記バレルの前記内側面との接触幅(w)を提供し、前記リブの少なくとも一つの前記接触幅(w)が1.0mm未満であり、かつ前記リブの前記接触幅の合計が2.0mm未満である、ストッパーと
を備える、医療用送達デバイスであって、
前記バレルの前記内側面は、1°~30°の水接触角を有し、
前記ストッパーはエラストマー体を含み、前記ストッパーは、少なくとも部分的に一又は複数のフルオロポリマー層で覆われており、
前記圧縮率(C)は、下記式:
C%=((v-y)/v)×100
で定義され、式中、
vは、非圧縮状態における前記リブの最大外径であり、
yは、前記バレルの前記内側面の内径である、医療用送達デバイス。
【請求項2】
前記ストッパーが、4N未満の平均摺動平衡応力を有する、請求項1に記載の医療用送達デバイス。
【請求項3】
前記バレルの前記内側面が、10°~
30°の水接触角を有する、請求項1に記載の医療用送達デバイス。
【請求項4】
前記内側面が、潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない、請求項1に記載の医療用送達デバイス。
【請求項5】
前記一又は複数のフルオロポリマー層が、バリア層及び多孔質層を有する複合材料を備え、前記バリア層は、高密度化延伸ポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化エチレンプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、パーフルオロプロピルビニルエーテル、Parylene AF-4、Parylene VT-4、パーフルオロアルコキシポリマー、並びにこれらのコポリマー及び組み合わせから選択される少なくとも1つの部材を備える、請求項1に記載の医療用送達デバイス。
【請求項6】
前記一又は複数のフルオロポリマー層が、延伸ポリテトラフルオロエチレンを備える、請求項1に記載の医療用送達デバイス。
【請求項7】
前記医療用送達デバイスが、オートインジェクターである、請求項1~6のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
【請求項8】
前記医療用送達デバイスが、シリンジである、請求項1~7のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
【請求項9】
前記ストッパーは、摺動平衡応力変動試験法に従って算出された場合、1.3N未満の摺動平衡応力変動を有し、摺動平衡応力変動は、以下の式:
【数1】
によって定義され、
x
iは、1mlロングシリンジにおける10~28mmのデータ点での荷重測定値であり、
AGFは、1mlロングシリンジにおける10~28mmの間で測定される、平均摺動平衡応力であり、
nは、1mlロングシリンジにおける10~28mmのデータ点の数である、請求項1~8のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
【請求項10】
前記バレルは、ガラス材料(例えば、ボロシリケートガラス)、セラミック材料、一又は複数のポリマー材料(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びこれらのコポリマー)、金属材料、プラスチック材料(例えば、環状オレフィンポリマー(COC)、及び環状オレフィンコポリマー(COP))、又はこれらの組み合わせで形成される、請求項1~9のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
【請求項11】
前記バレルは、ガラスバレルである、請求項1~10のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
【請求項12】
前記少なくとも2つのリブの少なくとも一つは、一又は複数のフルオロポリマー層で覆われている、請求項1~11のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低潤滑剤の親水性バレルを有する医療用送達デバイスに関し、詳細には、平均摺動平衡応力(gliding force)が低く、摺動平衡応力変動の小さいストッパーを有する医療用送達デバイスに関し、バレルは、シリコーンを含まないか、又は実質的に含まない。
【背景技術】
【0002】
シリンジ、オートインジェクター、及びペンなどの医療用送達デバイスは、典型的には、バレル、バレル内に位置するストッパー、及びストッパーを移動させるためのプランジャーロッド又は作動機構を含む。ストッパーは、典型的には、空気及び液体不透過性であると同時に、低摩擦滑動性も有する。空気及び液体不透過性は、バレル内での液漏れ、及び医療用送達デバイス内部での液体の投入又は吐出時におけるストッパーの外側面とバレルの内壁との間への空気の導入を排除するために重要である。低摩擦滑動性は、医療用送達デバイス内部での液体の投入又は吐出を容易とするために重要である。これらの必要条件に加えて、医療用シリンジ、オートインジェクター、又はペンは、シリンジ(例えば、医薬組成物を備えたプレフィルドシリンジ、オートインジェクター、又はペン)と接触するバイオ医薬品などのいかなる医薬組成物にも有害な影響を与えるべきではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、親水性ガラス又は樹脂のバレルと共に用いられる場合に、高いレベルの空気及び液体不透過性を実現することができると同時に、低い平均摺動平衡応力及び少ない摺動平衡応力変動も実現する、フルオロポリマー若しくは非フルオロポリマーのフィルム又は積層体で覆われたストッパーが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの実施形態は、空気及び液体不透過性を提供することができると同時に、低い摺動降伏応力(break loose force)、低い平均摺動平衡応力、及び少ない摺動平衡応力変動も有する親水性内側面を備えたバレルを有する医療用送達デバイスに関する。
【0005】
別の実施形態は、バレル、及びバレルの内側面の少なくとも一部分と接触しているストッパーを含む医療用送達デバイスに関する。バレルの内側面は、親水性である。ストッパーと接触するバレルの部分の表面エネルギーは、水接触角が約58°未満となるような表面エネルギーである。ストッパーは、本明細書で述べる摺動平衡応力変動試験法に従って算出された場合、約0.01N~約1.3Nの摺動平衡応力変動を有する。ある実施形態では、ストッパーは、約4N未満の平均摺動平衡応力を有する。加えて、ストッパーは、さらに、約7.9超の圧縮率で測定された約2.0mm未満の滑動面を含む。
【0006】
さらなる実施形態は、内側面を有するバレル、バレルの内側面の少なくとも一部分と接触しているストッパー、及びバレルと結合された注射部材を含む医療用送達デバイスに関する。バレルの内側面は、親水性であってよく、約1°~約58°の水接触角を有し得る。加えて、ストッパーは、本明細書で述べる摺動平衡応力変動試験法に従って算出された場合、約0.01N~1.3Nの摺動平衡応力変動を有し得る。ある実施形態では、ストッパーは、約4N未満の平均摺動平衡応力を有する。ストッパーの滑動面は、約2.0mm未満であってよい。加えて、ストッパーは、バレルに対して測定された場合、約7.9%超の圧縮率を有し得る。ある実施形態では、医療用送達デバイスを通しての薬物の溶出速度は、ストッパーに適用された力に正比例する。注射部材は、ストッパーに可変の作動力を提供する。
【0007】
さらに別の実施形態は、バレル、ストッパー、及びバレルに広がり、第一の端部と第二の端部とを接続している内側面を含む医療用送達デバイスに関する。水接触角は、第一の端部から第二の端部へ、少なくとも10°のガラス表面エネルギーの勾配を有する。ストッパーは、バレルに対して測定された場合、約7.9%超の圧縮率、及び約58°未満の水接触角を有し得る。医療用送達デバイスを通しての薬物の溶出速度は、ストッパーに適用された力に正比例する。ある実施形態では、バレルは、潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない。加えて、バレルの内側面は、親水性であってよい。
【0008】
別の実施形態は、内側面を有するバレル、及びバレルの内側面の少なくとも一部分と接触しているストッパーを含む医療用送達デバイスに関する。バレルの内側面は、約1°~約58°の水接触角を有する。また、ストッパーは、約10mm超の引き抜き距離(retraction distance)を有する。ある実施形態では、ストッパーは、少なくとも部分的に、1若しくは複数のフルオロポリマー又は非フルオロポリマー、又は2つ以上のフルオロポリマーの積層体で覆われていている。バレル内側は、潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない。
【0009】
添付の図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれるものであり、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、実施形態を図で示し、及び本記載事項と共に本開示の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、ある実施形態に従うシリンジの断面の模式図である。
【0011】
【
図2】
図2は、ある実施形態に従うオートインジェクターの模式的断面図である。
【0012】
【
図3】
図3は、ある実施形態に従う様々な種類の積層体を示すストッパーの垂直断面の模式図である。
【
図4】
図4は、ある実施形態に従う様々な種類の積層体を示すストッパーの垂直断面の模式図である。
【
図5】
図5は、ある実施形態に従う様々な種類の積層体を示すストッパーの垂直断面の模式図である。
【
図6】
図6は、ある実施形態に従う様々な種類の積層体を示すストッパーの垂直断面の模式図である。
【
図7】
図7は、ある実施形態に従う様々な種類の積層体を示すストッパーの垂直断面の模式図である。
【
図8】
図8は、ある実施形態に従う様々な種類の積層体を示すストッパーの垂直断面の模式図である。
【
図9】
図9は、ある実施形態に従う様々な種類の積層体を示すストッパーの垂直断面の模式図である。
【
図10】
図10は、ある実施形態に従う様々な種類の積層体を示すストッパーの垂直断面の模式図である。
【0013】
【0014】
【
図12】
図12は、ある実施形態に従う潤滑剤を含まないシリンジバレルの模式図である。
【0015】
【
図13】
図13は、ある実施形態に従うプラズマ処理の前後でのガラスバレルに対する滑動力試験結果をグラフで示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
当業者であれば、本開示の様々な態様を、意図する機能を実施するように構成されたいかなる数の方法及び装置によっても実現可能であることが容易に理解される。また、本明細書で言及される添付の図面は、必ずしも縮尺通りには描かれておらず、本開示の様々な態様を示すために誇張されている場合があり、及びこれに関して、図面は、限定するものとして解釈されるべきではいことには留意されたい。本明細書で用いられる場合、「シリコーン」及び「シリコーン油」の用語は、本明細書において交換可能に用いられ得る。
【0017】
本開示は、少なくとも部分的にフルオロポリマーフィルム又はフルオロポリマー積層体で覆われたストッパー、バレル、及びストッパーを移動させるためのプランジャーロッド又は作動機構を含む医療用送達デバイス(例えば、シリンジ、オートインジェクター、及びペン)に関する。バレルは、フルオロポリマー積層体(又はフルオロポリマーフィルム)との組み合わせによって高いレベルの空気及び液体不透過性を実現すると同時に、許容可能に低い摺動降伏応力、低い平均摺動平衡応力、及び低い摺動平衡応力変動も維持する親水性内側面を提供する。
【0018】
本明細書で述べるストッパーは、シリンジ、オートインジェクター、又はペンにおいて、流体、典型的には、医療用途のための流体を保管し、送達するために用いられ得る。ある実施形態では、シリンジは、治療剤が予め充填されている(例えば、プレフィルドシリンジ)。少なくとも1つの実施形態では、シリンジ、オートインジェクター、又はペンは、眼疾患(例えば、黄斑変性症及び緑内障)又は糖尿病などであるがこれらに限定されない疾患を治療する治療剤を含有する。有利には、ストッパー及びバレルは、シリコーン、シリコーン油、又は他のいかなる液体潤滑剤も含有しない。したがって、本明細書で述べる医療用デバイスのバレルは、シリコーン及びシリコーン油(又は他の液体潤滑剤)を含まないか、又は実質的に含まない。本明細書で用いられる場合、「実質的に含まない」の用語は、識別される物質(例えば、シリコーン、シリコーン油、又は他の潤滑剤)が、定量できない量又は極微量であることを示すことを意図している。
【0019】
ある実施形態では、ストッパーは、約7.9%超、約9.5%~約20.0%、約11.75%~約18.5%、約14.0%~約14.5%である圧縮率パーセント(C%)を有する。1つの好ましい実施形態では、圧縮率は、約14.4%であってよい。加えて、ストッパーは、フルオロポリマー層に積層された少なくとも2つのリブを含む。シール面を有する少なくとも1つのリブは、好ましくは、圧縮率(C%)で測定される、約1.0mm未満の接触幅(w)を有する。ある実施形態では、圧縮率での接触幅は、約0.05mm~約1.0mm、約0.1mm~約0.75mm、又は約0.2mm~約0.5mmである。
【0020】
ある実施形態では、ストッパーは、滑動面(S)も含み、これは、シール面を有するすべてのリブの接触幅(w)の合計である。滑動面は、約2.0mm未満、又は約0.05mm~約1.9mm、約0.1mm~約1.65mm、若しくは約0.5mm~約1.25mmであってよい。加えて、又は別の選択肢として、シール面を有する少なくとも1つのリブの最大外径(v)のバレルの内側面の内径(y)に対する比は、約1.08超、約1.10~約1.25、又は約1.13~約1.23である。
【0021】
ある特定の実施形態では、フルオロポリマー層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルム又は高密度化延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フィルムなどのフルオロポリマーフィルムを含み得る。PTFE又はePTFEをベースとするフィルムは、浸出物及び抽出物に対する薄くて強いバリア層を提供する。延伸フルオロポリマー構造の優れた強度により、これらの材料は薄いバリアを形成することが可能であり、これは、成形プロセス及びストッパーのシリンジバレルへの取り付けの過程で無傷に維持される。
【0022】
ePTFEなどの少なくとも部分的に多孔質であり、有利にはフィブリル化材料(fibrilizing material)を他の材料と組み合わせて用いることは、数多くの利点を提供する。1つの態様では、そのような多孔質材料の使用は、薄くて強いバリア層の作製を可能とする足場を提供することができ、エラストマーと積層体との間の結合を向上させる。積層体のコンプライアンスは、ストッパーとバレルとの間のシールを維持するために有益である。多孔質材料はまた、ストッパーのコンプライアンスの向上も提供する。コンプライアンスの向上は、フィルム厚さの低減、曲げコンプライアンス(flexural compliance)、及び/又は多孔質材料の1若しくは複数の層の圧縮率の結果であり得る。したがって、少なくとも部分的に多孔質である積層体をストッパーの外側(例えば、外部面又は最外面)に提供することによって、滑動力を最小限に抑えながら、ストッパーとシリンジバレルとの間のシールが改善され得る。
【0023】
積層体は、単層構造又は多層構造であってよい。本明細書で述べるように、層は、機能として記載され得る。しかし、以下の実施形態の記載における様々な層の機能上の名称は、任意のいずれの層についても、その潜在的な機能のすべてを述べてはいない可能性がある。したがって、そのような機能上の呼称が、いかなる層の特性も限定することを意図するものではないことは理解される。例えば、積層体層は、低摩擦面の提供及び/又は結合力の増加などの追加の特性並びに機能を有し得る。さらに、多層の実施形態では、各層は、バリア層としての、又はそれ以外としてのその名称に関わらず、浸出物及び抽出物の低減に寄与し得る。
【0024】
図1を見ると、
図1は、ある実施形態に従うシリンジ10を示す。シリンジ10は、内側面25を有する潤滑剤を含まないバレル20、治療剤を注射するための貫入要素30、プランジャーロッド50と一体的であってもよいストッパー40、及び受容チャンバー60を含む。ストッパー40は、プランジャーロッド50の遠位端部85に取り付けられており、バレルの内側面の少なくとも一部分と接触している。内側面25は、以下で考察されるように、表面エネルギー及び水接触角を有する。バレル20の近位端部70は、プランジャーロッド50を押したり引いたりするためのフィンガーストッパーとして用いられるフランジ80を含んでよい。加えて、ストッパー40は、反対側にある近位端部及び遠位端部、90、95、並びにそれらの間に延びる側面115を含む。ストッパー50の側面115は、一又は複数の円周方向に延びる環状リブなどの2つ以上のリブを含んでよい。ストッパー40が、
図3~10に従うストッパーであってよく、又はそれは、リブ設計を有するストッパー、若しくはリブのないストッパーであってもよいことは、本発明の範囲内である。
【0025】
貫入要素30が、先端が鋭くとがった針カニューレ、又は「ニードルレス」システムと共に用いられるものなどの鈍端カニューレを含み得ることは、本開示の範囲内である。例示の目的で、本明細書で示され、記載される貫入要素30は、先端が鋭くとがった遠位端部を含む先端が鋭くとがった細長い針カニューレ30として形成される。
【0026】
図1は、バレル20の受容チャンバー30に提供された物質135も示す(例えば、プレフィルドシリンジ)。限定ではなく例示の目的で、物質135は、本明細書において、所定の用量の医薬組成物135として識別されるが、物質135は、シリンジから吐出することができるいかなる種類の液体又は物質であってもよいこと、又は物質135は、受容チャンバーにまったく存在していなくてもよいこと(例えば、未充填のシリンジ)は理解されるべきである。
【0027】
図2は、ある実施形態に従うオートインジェクター400を示す。オートインジェクター400は、バレル401、治療剤を注射するための注射部材403、及びストッパー404を含む。ストッパー404は、プランジャーロッド405と一体的であってもよい。バレル401は、潤滑剤を含まない。バレル401の内側面402は、表面エネルギー及び水接触角を有する。ストッパー404が、
図3~10に従うストッパーであってよく、又はそれは、リブ設計を有するストッパー、若しくはリブのないストッパーであってもよいことは、本発明の範囲内である。
【0028】
オートインジェクターには、ストッパーに適用される可変の作動力が組み込まれていてよい。デバイスを通しての薬物の溶出速度は、この適用される力に正比例する。薬物溶出のより望ましく一定である速度を提供するために、バレルの長さ方向に沿ったガラス表面エネルギーの勾配が所望され得る。バレルの軸線長さ方向に沿って表面改質処理の強度又は時間を変動させることによって、表面エネルギーの勾配も、バレルの軸線長さ方向に沿って実現され得る。少なくとも1つの実施形態では、バレルの近位端部から遠位端部への、及びその逆向きの勾配は、少なくとも約10°、少なくとも約15°、又は少なくとも約20°である。具体的には、バレル表面エネルギーの軸線プロファイルを、ストッパーに適用される作動力のプロファイルと調和させることが所望される。
【0029】
ストッパー40、404は、エラストマー体125から形成されていてよい。エラストマー体125は、適切ないかなるエラストマーを含んでいてもよく、より詳細には、ブチル、ブロモブチル、クロロブチル、シリコーン、ニトリル、スチレンブタジエン、ポリクロロプレン、エチレンプロピレンジエン、フルオロエラストマー、熱可塑性エラストマー(TPE)、並びにこれらの組み合わせ及びブレンドから構築されたゴムを含んでいてよい。ある実施形態では、エラストマー体125は、約2.5MPa~約5MPa、又は約3MPa~約4MPaの初期弾性率(小ひずみ)を有していてよい。1つの限定されない実施形態では、初期弾性率は、例えば、約3.5MPa(プラス/マイナス測定及び変動許容誤差)であってよい。積層体層130の材料は、本明細書で詳細に述べるように、低い摩擦係数、コンプライアンス、少ない抽出物及び浸出物、並びにエラストマー体125からの抽出物及び浸出物と関連することから良好なバリア特性、さらには良好な空気及び液体不透過性が提供されるように選択される。例えば、積層体層130は、一又は複数のフルオロポリマーフィルムを含んでよく、限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)フィルムなどである。
【0030】
バレル20、401は、実質的に剛性又は硬質である材料から形成されていてよく、ガラス材料(例えば、ボロシリケートガラス)、セラミック材料、一又は複数のポリマー材料(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びこれらのコポリマー)、金属材料、又はプラスチック材料(例えば、環状オレフィンポリマー(COC)、及び環状オレフィンコポリマー(COP)、並びにこれらの組み合わせなどである。そのような材料から形成された、又はそのような材料で処理されたバレルの内側面が親水性であることは理解されたい。ある特定の実施形態では、バレル20は、ガラス(例えば、潤滑剤を上にまったく含まない無処理ガラス)、樹脂、プラスチック、金属、又は同種の材料から形成され、所望に応じて、シリコーン又はシリコーン油などであるがこれらに限定されない潤滑剤が存在しないことを特徴とする親水性の内壁を有する。本明細書で用いられる場合、「親水性内壁」の用語は、シリコーン油を含まないか、又は実質的に含まない(すなわち、定量できない量又は極微量である)バレル(例えば、無処理ガラスバレル)の内面を意味する。加えて、親水性ガラス面はまた、材料の平面上での脱イオン水の接触角が90°未満であり、これは、濡れ性が高いことを示している。
【0031】
ある実施形態では、ストッパー40、404は、エラストマー体125及び一又は複数の積層体層130から形成されていてよい。積層体層130は、ポリマーバリア層140の単一層を含んでいてもよい。
図3は、エラストマー体125とバリア層140を含む単一層とを含むストッパー100を示す。エラストマー体125の形成に用いられ得るエラストマーの例としては、この用途に適するいずれのエラストマーも挙げられ、最も特筆すべきは、ブチル、ブロモブチル、クロロブチル、シリコーン、ニトリル、スチレンブタジエン、ポリクロロプレン、エチレンプロピレンジエン、フルオロエラストマー、熱可塑性エラストマー(TPE)、熱可塑性加硫ゴム(TPV)、商品名VITON(登録商標)で販売されている材料、並びにこれらの組み合わせ及びブレンドから構築されたゴムである。好ましいエラストマー材料としては、限定されないが、ブチルゴム、ブロモブチルゴム、クロロブチルゴム、シリコーン、ニトリル、スチレンブタジエン、ポリクロロプレン、エチレンプロピレンジエン、フルオロエラストマー、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0032】
バリア層140の形成に用いられ得るフルオロポリマーの例としては、この用途に適するいずれのフルオロポリマーも挙げられ、最も特筆すべきは、高密度化延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)などの高密度化延伸フルオロポリマーである。他の適するフルオロポリマーとしては、限定されないが、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、パーフルオロプロピルビニルエーテル、パーフルオロアルコキシポリマー、テトラフルオロエチレン(TFE)、Parylene AF-4、Parylene VT-4、並びにこれらのコポリマー及び組み合わせが挙げられる。ポリエチレン、ポリプロピレン、Parylene C、及びParylene Nなどであるがこれらに限定されない非フルオロポリマーが、バリア層140の形成に用いられてもよい。
【0033】
一又は複数の実施形態では、バリア層140は、以下の材料の一又は複数を含むか、又はこれらから形成されていてよい:Sbrigliaによる米国特許出願公開第2014/0212612号明細書に教示されている超高分子量ポリエチレン;Sbrigliaによる米国特許出願第14/810999号明細書に教示されているポリパラキシレン;Sbriglia等による米国特許出願第14/811054号明細書に教示されているポリ乳酸;及び/又はSbrigliaによる米国特許出願第14/811100号明細書に教示されているVDF-コ-(TFE又はTrFE)ポリマー。
【0034】
ある実施形態では、バリア層140は、延伸フルオロポリマー又は高密度化延伸フルオロポリマー、好ましくは、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)又は高密度化延伸ポリテトラフルオロエチレンを含むか、又はこれらから形成されていてよい。高密度化ePTFEフィルムは、Kennedy等による米国特許第7521010号明細書、Dolan等による米国特許第6030694号明細書、Fuhr等による米国特許第5792525号明細書、又はKnox等による米国特許第5374473号明細書に記載のようにして作製され得る。Brancaによる米国特許第5708044号明細書、Baillieによる米国特許第6541589号明細書、Sabol等による米国特許第7531611号明細書、Fordによる米国特許第8637144号明細書、及びXu等による米国特許第9139669号明細書に記載のものなどのPTFEの延伸コポリマーが、特にそれらが高密度化されている場合、用いられてよい。
【0035】
バリア層140はまた、フィブリルによって相互接続された結節点を特徴とするマイクロ構造を有する機能性テトラフルオロエチレン(TFE)コポリマー材料を含む延伸ポリマー材料を含んでもよく、機能性TFEコポリマー材料としては、TFEとPSVE(パーフルオロスルホニルビニルエーテル)との、又はTFEと、フッ化ビニリデン(VDF)、酢酸ビニル、若しくはビニルアルコールなどであるがこれらに限定されない別の適切な機能性モノマーとの機能性コポリマーが挙げられる。機能性TFEコポリマー材料は、例えば、Xu等による米国特許第9139669号明細書又はXu等による米国特許第8658707号明細書に記載の方法に従って作製され得る。
【0036】
1つの実施形態では、バリア層140(例えば、高密度化ePTFEフィルム)が、エラストマーと組み合わされて、ストッパー100が構築されてよい。この実施形態では、高密度化ePTFEフィルムは、熱成形されて、プリフォームが作製される。熱成形は、バリア及び強度の特性を保持した状態で溶融成形を確実とするために、結節点溶融温度よりも充分に高いプロセス温度で行われる。得られる延伸フィルムの高い強度により、極めて薄いフィルムを形成することが可能となる。フィルムは、約0.5ミクロン(μm)から約20ミクロン(μm)の範囲内の厚さで作製することができる。ある実施形態では、フィルムは、約30ミクロン(μm)未満の厚さを有する。フィルムは、所望に応じて、エラストマー体125との結合を向上させるために、化学エッチング、プラズマ処理、コロナ処理、粗化、又は同種の処理で前処理又は後処理されてもよい。熱成形された高密度化ePTFEのプリフォームは、射出成形、圧縮成形、エラストマープリフォーム周囲の下塗り及び後積層、又は当業者に公知である適切な他の方法によって、エラストマー体125と組み合わされてよい。
【0037】
別の実施形態では、
図4に示されるように、積層体層130は、バリア層145及び多孔質層150を含む複合材料を含んでよい。バリア層145は、高密度化延伸フルオロポリマー(例えば、高密度化延伸ポリテトラフルオロエチレン)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、パーフルオロプロピルビニルエーテル、パーフルオロアルコキシポリマー、テトラフルオロエチレン(TFE)、Parylene AF-4、Parylene VT-4、並びにこれらのコポリマー及び組み合わせなどのフルオロポリマーを含んでいてよい。ポリエチレン、ポリプロピレン、Parylene C、及びParylene Nなどの非フルオロポリマーも、バリア層145に用いられてよい。バリア層140に関して上記で示される材料のいずれも、バリア層145中に、又はバリア層145として用いられてよいことは理解されたい。多孔質層150は、ePTFE(例えば、Bailleeによる米国特許第6541589号明細書に教示されているePTFE)、又は他の多孔質延伸(及び、多くの場合フィブリル化)フルオロポリマーを含んでよい。バリア層145及び多孔質層150を有する積層体層130は、多孔質層150上にバリアポリマー(例えば、フルオロポリマー)をコーティングするか、又はそれ以外で堆積させて、複合材料を作製することによって構築されてよい。このような1つの例は、粉末化PTFEなどの粒状又は粉末状フルオロポリマーを、コーティングプロセスで多孔質ePTFE層の面上に堆積させることである。ePTFE層は、バリア層作製のための、又は堆積されたバリア層を多孔質ePTFE層と結合させるための、堆積された粒状又は粉末状フルオロポリマーの熱処理を可能とするために、充分に熱安定性であるように構築されるべきである。多孔質(例えば、ePTFE)層は、色、潤滑性、又は他の機能的属性を提供するために、有機又は無機材料で充填されてもよいことには留意されたい。
【0038】
ある実施形態によると、エラストマー体125のエラストマー材料は、少なくとも部分的に、多孔質層150に浸透していてもよい。
図5は、バリア層145、多孔質層150、及びエラストマー体125を示すストッパーの断面図である。具体的には、
図5は、エラストマー体125のエラストマー材料が多孔質層150中に部分的に浸透している領域160を示す。エラストマー体125のエラストマー材料の多孔質層150中への浸透は、エラストマー体125と積層体層130との間の結合を向上させ得る。
【0039】
他の態様によると、バリア層145の材料が、少なくとも部分的に、多孔質層150に浸透していてもよい。
図6は、バリア層145、多孔質層150、及びエラストマー体125を示すストッパーの断面図である。具体的には、
図6は、バリア層145の材料が多孔質層150中に部分的に浸透している領域165を示す。バリア層145の材料の多孔質層150中への浸透は、バリア層145と多孔質層150との間の結合を向上させ得る。部分的浸透の領域165はまた、バリア層145に対して、成形プロセス及び用途の両方において有益であり得る強度、靭性、コンプライアンス、及び安定性を付与する支持も提供し得る。
【0040】
ある実施形態では、バリア層145は、多孔質層150を実質的に充填していてよい。別の態様では、多孔質層150は、バリア層145及びエラストマーと実質的に類似する度合いに充填されてよく、それによって、多孔質構造中には、開放細孔はほとんど残らない。さらに別の態様では、バリア層145及びエラストマーの両方が、多孔質層150を部分的に充填すると同時に、それらの間にいくつかの開放細孔が残される。エラストマー及び/又はバリア層145の浸透の他の変型例は、当業者であれば容易に明らかであろう。各々が、摩擦の減少、バリア特性の向上、及びシール性の向上などの最終デバイスの様々な望ましい特徴を然るべく考慮して、具体的用途に応じた利点を有し得る。バリアポリマー又はエラストマーのいずれかの浸透の度合いは、公知のいかなる手段によって制御されてもよいが、時間、温度、圧力、及び多孔質材料の多孔性の変動が挙げられる。1つの態様では、多孔質材料は、例えば、深さに応じて変動する多孔性を有してよい。
【0041】
なお別の実施形態では、バリア層145は、Gunzelによる米国特許出願公開第2016/0022918号明細書に記載のものなどの、バリア層及び結合層(tie layer)を有する複合フルオロポリマー又は非フルオロポリマー材料から形成されていてよい。本明細書で用いられる場合、「結合層」の用語が、フルオロポリマー及び/又は非フルオロポリマー材料を含み得ることには留意されたい。結合層は、ePTFE又は他の多孔質延伸フルオロポリマー(例えば、Bailleによる米国特許第6541589号明細書に教示されているePTFE)を含むか、又はそれらから形成されていてよい。別の選択肢として、結合層は、非フルオロポリマー材料から形成されているか、又は非フルオロポリマー材料を含んでいてもよい。結合層中に又は結合層として用いるのに適する非フルオロポリマー材料の限定されない例としては、非フルオロポリマー膜、非フルオロポリマー微多孔質膜、不織材料(例えば、スパンボンド、メルトブローン繊維材料、エレクトロスパンナノ繊維)、ポリ二フッ化ビニリデン(PVDF)、ナノ繊維、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリールスルホン(polyarlysolfones)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリイミドが挙げられる。
【0042】
さらなる実施形態では、バリア層145は、多孔質ePTFE層及び熱可塑性バリア層を備えた薄く高密度化された複合体を成形することによって作製され得る。この態様では、摩擦係数の低い面を有する熱可塑性プラスチックが好ましい。したがって、FEP、PFA、THVなどのフルオロポリマーをベースとする熱可塑性プラスチックが、適用可能であり得る。本態様に従うバリアは、Bacinoによる国際公開第94/13469号パンフレットに教示されているプロセスに従うことによって得られるFEP/ePTFE積層体であってよい。バリアは、雌キャビティの金型中、FEPフィルムの軟化温度より高い、又はさらには溶融温度よりも高いプロセス温度で成形されてよい。
【0043】
本明細書で述べる延伸フルオロポリマー(例えば、ePTFE)及びフルオロポリマーをベースとする熱可塑性プラスチック(例えば、FEP)から形成される複合材料では、驚くほど薄く強いバリアフィルムの形成が可能である。1つの実施形態では、ePTFE層は、薄いバリアフィルムを可能とするための形状形成の過程での支持材として作用し得る。多孔質ePTFE層はまた、上記で述べるバリア層のフィルム強度及び完全性を維持するために、熱可塑性プラスチック層に対する強化材としても作用し得るものであり、ePTFE多孔質層はまた、ePTFEの一部分が多孔質のまま維持され、及び金型の内側に向かって配向される場合、結合層としても働き得る。
【0044】
別の実施形態では、バリア層145は、高密度化ePTFEフィルム及びそのバリア層フィルムに結合された多孔質ePTFEの薄層の複合体を備えていてよい。高密度化ePTFEフィルムは、Kennedy等による米国特許第7521010号明細書に記載のようにして得られ得る。ePTFE/高密度化ePTFE複合体は、Dolan等による米国特許第6030694号明細書に記載のようにして組み合わされ得る。この実施形態では、複合材料は、高密度化ePTFEフィルムの層及び多孔質ePTFE層を備える。多孔質ePTFE層は、熱成形を通してその多孔性のほとんどを維持するように構築される。それはまた、充分なコンプライアンスも有するため、シリンジバレルの壁に対するシール性も向上させる。これを達成するために、多孔質層の少なくとも一部分は、熱成形後及びエラストマーとの圧縮成形後、充分に開放した状態を維持してよい。この開放多孔性により、面に対するストッパーの追随性及びシール性を補助し得るある程度の圧縮率が可能となる。
【0045】
別の実施形態では、
図7に示されるように、積層体層130は、少なくとも3層、すなわち、高密度化延伸フルオロポリマー層170、バリア溶融フルオロポリマー層175、及び多孔質層180、を有する複合材料を含む。高密度化延伸フルオロポリマー層170は、高密度化ePTFEを含むか又は高密度化ePTFEから形成されていてよい。バリア溶融フルオロポリマー層175は、高密度化延伸フルオロポリマー、PTFE、ePTFE、高密度化ePTFE、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、パーフルオロプロピルビニルエーテル、パーフルオロアルコキシポリマー、並びにこれらのコポリマー及び組み合わせなどのフルオロポリマーを含んでよい。バリア溶融層175に用いられ得る非フルオロポリマーの限定されない例としては、ポリエチレン及びポリプロピレンが挙げられる。多孔質層180は、ePTFE若しくは他の多孔質延伸フルオロポリマーを含むか又はそれらから形成されていてよい。高密度化延伸フルオロポリマー層170、バリア溶融フルオロポリマー層175、及び多孔質層180を有する積層体層130は、多孔質層上に高密度化延伸フルオロポリマーをコーティングするか、又はそれ以外で堆積させて、複合材料を作製することによって構築されてよい。高密度化ePTFEフィルム、フルオロポリマー、及び多孔質層は、熱成形されてプリフォームが作製されてよく、それは次に、射出成形、圧縮成形、エラストマープリフォーム周囲の下塗り及び後積層、又は当業者に公知である適切な他の方法によって、エラストマー体125と組み合わされてよい。1つの限定されない実施形態では、積層体層130は、高密度化フルオロポリマー(例えば、高密度化ePTFE)、熱可塑性接着剤(例えば、FEP)、及び多孔質フルオロポリマー(例えば、ePTFE)から形成される。
【0046】
ある態様によると、エラストマー体125のエラストマー材料は、少なくとも部分的に、多孔質層180に浸透していてもよい。
図8は、高密度化延伸フルオロポリマー層170、バリア溶融フルオロポリマー層175、及び多孔質層180を示すストッパーの断面図である。具体的には、
図8は、エラストマー体125のエラストマー材料が多孔質層180中に部分的に浸透している領域185を示す。エラストマー体125のエラストマー材料の多孔質層180中への浸透は、エラストマー体125と積層体層130との間の結合を向上させ得る。
【0047】
他の態様によると、バリア溶融フルオロポリマー層175の材料が、少なくとも部分的に、多孔質層180に浸透していてもよい。
図9は、高密度化延伸フルオロポリマー層170、バリア溶融フルオロポリマー層175、及び多孔質層180を示す実施形態に従うストッパーの断面図である。具体的には、
図9は、バリア溶融フルオロポリマー層175の材料が多孔質層180中に部分的に浸透している領域190を示す。バリア溶融フルオロポリマー層175の材料の多孔質層180中への浸透は、バリア溶融フルオロポリマー層175と多孔質層180との間の結合を向上させ得る。部分的浸透の領域190はまた、バリア溶融フルオロポリマー層175に対して、成形プロセス及び使用時の両方において有益である強度、靭性、コンプライアンス、及び安定性を付与する支持も提供し得る。
【0048】
ある態様によると、バリア溶融フルオロポリマー層175の材料は、少なくとも部分的に、高密度化延伸フルオロポリマー層170に浸透していてもよい。
図10は、高密度化延伸フルオロポリマー層170、バリア溶融フルオロポリマー層175、及び多孔質層180を示すストッパーの断面図である。具体的には、
図10は、バリア溶融フルオロポリマー層175の材料が高密度化延伸フルオロポリマー層170中に部分的に浸透している領域195を示す。バリア溶融フルオロポリマー層175の材料の高密度化延伸フルオロポリマー層170中への浸透は、バリア溶融フルオロポリマー層175と高密度化延伸フルオロポリマー層170との間の結合を向上させ得る。部分的浸透の領域195はまた、バリア溶融フルオロポリマー層175に対して、成形プロセス及び使用時の両方において有益である強度、靭性、コンプライアンス、及び安定性を付与する支持も提供し得る。
【0049】
図5、6、及び8~10に示されるように、並びにAshmead等による米国特許第8722178号明細書、Ashmead等による米国特許出願公開第2012/0251748号明細書、及びAshmead等による米国特許出願公開第2016/0022918号明細書に記載されるように、ストッパー100は、エラストマー材料又はバリアポリマーのいずれかによる多孔質材料又は高密度化延伸フルオロポリマー層中への浸透の様々な度合いを含み得る。本発明の範囲及び/又は趣旨から逸脱することなく、ストッパー100を成形するために用いられ得る本明細書で述べるプロセスの多くの変型例が存在することは理解されたい。これらの変型例のいくつかとしては、限定されないが、本発明のストッパー100に用いられるフルオロポリマーのいずれかを、PTFE、改質PTFE、並びに例えばBailleによる米国特許第6541589号明細書及びFordによる米国特許第8637144号明細書に記載の樹脂などのPTFEとTFEとのコポリマーをベースとする延伸フルオロポリマーフィルムと共に成形することが挙げられ得る。
【0050】
ある実施形態では、ストッパー100は、高いレベルの空気及び液体不透過性を有する容器密閉の完全性を実現すると同時に、許容可能に低い摺動降伏応力、低い平均摺動平衡応力、及び低い摺動平衡応力変動も維持するように構成される。
図11A及び11Bは、反対側にある近位端部及び遠位端部、210及び215、並びに2つ以上のリブ220を有する本体205を含むストッパー100を示す。ヘッド部分225は、本体205の遠位端部215と一体的に形成される。一又は複数の環状溝230が、本体205の外側面に形成され、それによって、2つ以上のリブ220を形成し、接続している。2つ以上のリブ220のうちの少なくとも1つは、積層体層130と積層されている。キャビティ240は、本体205の近位端部210から遠位端部215に向かって延びていてよい。プランジャーロッド85の遠位端部90が、ストッパーのキャビティ240の内部に挿入され、固定され得る。
【0051】
2つ以上のリブ220は、それらがシール面又は非シール面を有するかどうかに基づいて分類され得る。本明細書で用いられる場合、「シール面」の用語は、リブが、約7.9%超の圧縮率を有することを意味し、「非シール面」の用語は、リブが、約7.9%以下の圧縮率を有することを意味する。例えば、本体205の最も遠位端部215方向にあるとして
図11A及び11Bに示される2つのリブは、約7.9%超の圧縮率を有し、したがって、シール面を有すると称される。対照的に、本体205の最も近位端部210方向にあるとして
図11A及び11Bに示される1つのリブは、約7.9%以下の圧縮率を有し、したがって、非シール面を有すると称される。当業者であれば理解されるように、本発明は、以降、
図11A及び11Bに示されるリブ配置に関連するものとして記載されるが、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、例えば3つのリブがシール面を有するなど、他の種類のリブ配置も考慮される。
【0052】
シール面を有する各リブ220は、非圧縮状態のストッパー100で対応するリブの頂点から測定される少なくとも1つの既定の外径(x)(例えば、
図11A参照)、及び圧縮状態のストッパー100の圧縮率(C%)で測定される各対応するリブとバレルの内側面240との間の接触幅(w)(例えば、
図11B参照)を含む。ある実施形態では、シール面を有する少なくとも1つのリブ220の既定の外径(x)のうちの少なくとも1つは、約5.0mm超、約5.0mm~約14.0mm、又は約5.5mm~約10mmである。ある実施形態では、既定の外径(x)は、例えば、約7.42mm又は約5.5mmであってよい。圧縮率(C%)で測定されるシール面を有する少なくとも1つのリブ220の接触幅(w)は、約1.0mm未満である。ある実施形態では、圧縮率での接触幅は、約0.05mm~約1.0mm、約0.1~約0.75mm、又は約0.2~約0.5mmである。ストッパー100の滑動面(S)は、2.0mm未満であるシール面を有するすべてのリブの接触幅(w)の合計を含む。滑動面は、約2.0mm未満、又は約0.05mm~約1.9mm、約0.1mm~約1.65mm、若しくは約0.5mm~約1.25mmであってよい。
【0053】
当業者であれば理解されるように、リブ220は、いかなる数の構成で構築されてもよく、
図11A及び11Bは、単に例示の目的で提供され、本開示を限定することを意図するものではない。例えば、ある特定の実施形態では、シール面を有するリブ220はすべて、同じ既定の外径(x)を有していてよい。他の実施形態では、シール面を有する各リブ220は、それ自体の既定の外径(x)を有していてよい。例えば、遠位の又は先側のリブは、既定の外径(1x)を有してよく、近位の又は後ろ側のリブは、既定の外径(1x)の約75%~約99.9%である既定の外径(2x)を有してよい。
【0054】
圧縮率(C%)は、非圧縮状態におけるストッパー100のシール面を有するリブ220の最大外径(v)と、バレルの内側面240の内径(y)とに関連して、以下のように定義される:C%=((v-y)/v)×100。例えば、シール面を有するリブ220の各々が、それ自体の既定の外径(x)、及びしたがってそれ自体の圧縮性を有し得ることを理解すると、ストッパー100の圧縮率(C%)は、非圧縮状態におけるストッパー100のシール面を有するすべてのリブ220のうちの最も大きい外径(x)(すなわち、最大外径(v))に関連して定義される。ある実施形態では、シール面は、例えば、約7.42mm又は約5.5mmであってよく、バレルの内径(y)は、約2.5mm~約30.0mm、約4.5mm~約20.0mm、又は約5.5mm~約11.5mmであってよい。ある実施形態では、バレルの内径は、例えば、約6.35mm、又は公称上(4.65の側の許容誤差+/-0.1及び11.85の側の許容誤差+/-0.2)約4.65mm~約11.85mmであってよく、ストッパーの圧縮率(C%)は、約7.9%超、約9.5%~約20.0%、又は約11.75%~約18.5%であってよい。ある実施形態では、圧縮率は、例えば、約14.4%であってよい。ある実施形態では、シール面を有するリブ220の最大外径(v)のバレルの内側面240の内径(y)に対する比は、例えば、約1.08超、又は約1.10~約1.25、若しくは約1.13~約1.23であってよい。
【0055】
ある実施形態では、ストッパー100は、積層体層130の前述した組成、及び2つ以上のリブ220の特性に基づいて、所定の摺動降伏応力及び所定のシール圧を有するように構成されてよい。ある実施形態では、所定の摺動降伏応力は、水を充填したシリンジを用いた50~250mm/分のスピードにおいて、約20N未満のピーク押出し力である。ある実施形態では、所定のシール圧は、6×10-6sccs(6×10-6cm3/秒)未満のヘリウム漏出率を実現するのに適切なシール圧である。
【0056】
図11A及び11Bを参照すると、バレルの親水性又は潤滑剤を含まない内側面と接触しているフルオロポリマーフィルムが積層されたストッパーのシール圧は、特に、圧縮率(C%)に依存し、摺動降伏応力(例えば、バレル内の静止位置からストッパーを動かし始めるのに要する力の量)及び平均摺動平衡応力(例えば、バレルの内側面に沿って平行にストッパーを動かすのに要する力の量)は、特に、接触幅(w)又は滑動面(S)に依存することが見出された。加えて、バレルの親水性又は潤滑剤を含まない内側面と接触しているストッパーのフルオロポリマーフィルムの変形(バレルの内側面と接触しているフルオロポリマーフィルムの部分及びバレルの内側面と接触していないフルオロポリマーフィルムの部分の両方)は、特に、2つ以上のリブの寸法に依存することが見出された。フルオロポリマーフィルムが積層された従来のストッパーのいくつかは、所望されるシール圧を実現するのに充分に圧縮された場合、ストッパーとバレルの内側面との間の接触面積又は滑動面が過剰であることに起因して、許容されない摺動降伏応力及び平均摺動平衡応力を有する。さらに、いくつかの従来の積層体は、投入又は吐出の過程でのバレル内でのプランジャーロッドの移動時に、一又は複数の環状溝及び2つ以上のリブの構造に起因して、変形する傾向にある。
【0057】
しかし、驚くべきことに、及び予想外なことに、シール面を有する少なくとも1つのリブの7.9%超の圧縮率(C%)で測定される接触幅(w)が、約1.0mm未満、又は約0.05mm~約1.0mm、約0.1~約0.75mm、若しくは約0.2mm~約0.5mmであり、及びシール面を有するすべてのリブの接触幅(w)の合計を含むストッパー100の滑動面(S)が、約2.0mm未満、又は約0.05mm~約1.9mm、約0.1mm~約1.65mm、若しくは約0.5~約1.25mmである場合に、本開示のストッパーは、許容される摺動降伏応力、低い平均摺動平衡応力、及び低い摺動平衡応力変動で、所望されるシール圧を実現することが見出された。
【0058】
ストッパーと接触するバレルの部分の表面エネルギーは、水接触角が約58°未満となるような表面エネルギーである。一又は複数の実施形態では、水接触角は、約10°~約35°、約10°~約30°、約1°~約58°、約1°~約40°、約1°~約30°、約1°~約25°、約5°~約25°、約5°~約20°、約5°~約15°、約5°~約10°、又は約1°~約5°である。ある実施形態では、水接触角は、約1°未満であってよい。
【0059】
ある実施形態では、バレルのストッパーの平均摺動平衡応力は、4N未満である。本明細書で用いられる場合、「平均摺動平衡応力」の用語は、1mlロングシリンジにおいて10~28mmで記録された平均滑動力を表すことを意図している。平均摺動平衡応力は、3.5N未満、3N未満、2.5N未満、2N未満、1.5N未満、又は1N未満であってよい。別の選択肢として、平均摺動平衡応力は、約1N~4N、約1.5N~4N、約2N~4N、約2.5N~約4N、約3N~約4N、又は約3.5N~4Nであってよい。加えて、ストッパーは、本明細書で述べる摺動平衡応力変動試験法に従って算出された場合、約1.3N未満の摺動平衡応力変動を有し得る。ある実施形態では、ストッパーは、本明細書で述べる摺動平衡応力変動試験法に従って算出された場合、約0.01N~約1.3N、約0.01N~約0.9N、約0.01N~約0.8N、約0.01N~約0.7N、約0.01N~約0.6N、約0.01N~約0.5N、約0.01N~約0.4N、約0.01N~約0.3N、約0.01N~約0.25N、約0.01N~約0.2N、又は約0.01N~約0.1Nの摺動平衡応力変動を有し得る。さらに、ストッパーは、10mm超、15mm超、又は20mm超の引き抜き距離を有し得る。
【0060】
ある実施形態では、ストッパーは、さらに、約2.0mm未満の滑動面を含む。滑動面とは、約7.9%超の圧縮率で測定された場合の、シール面を有するリブのうちの少なくとも1つとバレルとの間の接触幅(w)の合計である。さらなる実施形態では、シール面を有するリブの最大外径は、約5.0mm超であり、バレルの内側面の内径は、公称上、約4.65mm~約11.85mmであり、シール面を有するリブの最大外径のバレルの内側面の内径に対する比は、約1.08超である。
【0061】
所望される表面エネルギーは、製造プロセスから直接、又は後洗浄及び/若しくは表面改質手順から実現され得る。そのような後洗浄及び表面改質手順としては、限定されないが、表面のプラズマ処理、酸洗浄、塩基洗浄、溶媒洗浄、熱処理、オートクレーブ処理、及び化学改質である。所望される表面エネルギーを実現するための他の適切な方法及び/又は処理方法は、当業者であれば容易に識別され、本発明の範囲内であると見なされる。
【0062】
図12は、内側面202及び針203を有する潤滑剤を含まないシリンジバレル201を示す。内側面202は、表面エネルギー及び水接触角を有する。針203は、ルアーロックシステムなどのニードルレスシステムが別の選択肢として用いられてもよいことから、例示的な性質のものであることは理解されたい。バレルは、ストッパー204が、バレル中のその初期位置を完全に過ぎて移動したおおよその位置である位置201a、及びストッパー204の前部がバレルの円錐部分に到達する前のおおよその位置である位置201bを有する。1mlロングシリンジでは、位置201aは、ストッパー204の前端部205から10mmであり、位置201bは、ストッパー204の前端部205から28mmである。位置201b及び位置201bは、0.5ml、1~3mlスタンダード、5ml、10ml、20ml、50ml、及び100mlなどであるがこれらに限定されない他のシリンジサイズについても容易に決定することができることは理解されたい。
【0063】
図13は、プラズマ処理の前後での1mlシリンジのガラスバレルに対する滑動力試験の結果を示す。ガラスバレルに、プラズマ処理の24時間後に注射用水(WFI)を充填し、滑動力を測定した。ガラスバレルのプラズマ処理の後、平均摺動平衡応力(バレルの10mm~28mmの領域での滑動力)は低下し、プラズマ処理前のバレルと比較して、摺動平衡応力及び摺動平衡応力変動の両方の変動が減少した。低い平均摺動平衡応力及び低い摺動平衡応力変動は、一定力作動デバイス(constant force activation device)(シリンジ、オートインジェクター、又はペンなど)において望ましい。
【0064】
驚くべきことに、及び予想外なことに、処理されたバレルを用いることによって、高いレベルの空気及び液体不透過性を実現すると同時に、許容可能に低い摺動降伏応力、低い摺動平衡応力、及び低い摺動平衡応力変動も維持するが、面が変形して空気及び液体不透過性を低下させる漏出経路を作り出す程の接触は起こさないことが見出された。
【0065】
別の態様では、本明細書で述べる医療用送達デバイス、プランジャーロッド、及びストッパーは、例えば、抗体、アンチセンス、RNA干渉、遺伝子療法、一次及び胚性幹細胞、ワクチン、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない薬物及び生物製剤などの異なる治療化合物と組み合わせて用いられ得る。例えば、本明細書で述べる実施形態は、以下のうちのいずれか又はすべてと組み合わせて用いられ得る。
【0066】
主として内胚葉から誘導される細胞、外分泌上皮細胞及びホルモン分泌細胞など;主として外胚葉から誘導される細胞、角質化上皮細胞、湿性重層バリア上皮細胞、感覚変換器細胞、自律神経細胞、感覚器官及び末梢ニューロン支持細胞、中枢神経系ニューロン及びグリア細胞、レンズ細胞など;主として中胚葉から誘導される細胞、代謝及び貯蔵細胞、バリア機能細胞(肺、腸、外分泌腺、及び尿生殖路)、細胞外マトリックス細胞、収縮性細胞、血液及び免疫系細胞、胚細胞、ナース細胞、間質細胞など、又はこれらの組み合わせを用いる細胞療法。加えて、遺伝子的、化学的、又は物理的に改変又は修飾された細胞も、本発明の範囲内であると見なされる。
【0067】
外分泌上皮細胞の例としては、限定されないが、唾液腺粘膜細胞、唾液腺ナンバー1(Salivary gland number 1)、舌のフォンエブネル腺細胞、乳腺細胞、涙腺細胞、耳の耳道腺細胞、エクリン汗腺暗細胞、エクリン汗腺明細胞、アポクリン汗腺細胞、眼瞼の睫毛腺細胞、皮脂腺細胞、鼻のボーマン腺細胞、十二指腸のブルンネル腺細胞、精嚢細胞、前立腺細胞、尿道球腺細胞、バルトリン腺細胞、リトレ腺細胞、子宮内膜細胞、呼吸器及び消化管の単離杯細胞、胃壁粘膜細胞、胃腺酵素原細胞、胃腺酸分泌細胞、膵腺房細胞、小腸のパネート細胞、肺のII型肺細胞、肺のクララ細胞が挙げられ;ホルモン分泌細胞としては、限定されないが:脳下垂体前葉細胞、脳下垂体中葉細胞、大型神経分泌細胞、腸及び呼吸管の細胞、甲状腺細胞、副甲状腺細胞、副腎細胞、テストステロンを分泌する精巣のライディッヒ細胞、エストロゲンを分泌する卵胞の内卵胞膜細胞、プロゲステロンを分泌する破裂した卵胞の黄体細胞、傍糸球体細胞、腎臓の緻密斑細胞、腎臓の周極細胞、腎臓のメサンギウム細胞、膵島が挙げられ;角質化上皮細胞としては、限定されないが:表皮角化細胞、表皮基底細胞、手の爪及び足の爪の角化細胞、爪床基底細胞、髄様毛幹細胞、皮質毛幹細胞、角質毛幹細胞、角質毛根鞘細胞、ハクスレー層の毛根鞘細胞、ヘンレ層の毛根鞘細胞、外毛根鞘細胞、毛母細胞が挙げられ;湿性重層バリア上皮細胞としては、限定されないが:角膜、舌、口腔、食道、肛門管、遠位尿道、及び膣の上皮の重層扁平上皮の表面上皮細胞及び基底細胞、尿路上皮細胞が挙げられ;感覚変換器細胞としては、限定されないが:コルチ器の聴覚内耳有毛細胞、コルチ器の聴覚外耳有毛細胞、嗅上皮の基底細胞、冷覚一次感覚ニューロン、温覚一次感覚ニューロン、表皮のメルケル細胞、嗅覚受容神経、痛覚一次感覚ニューロン、目の網膜の光受容体細胞、固有受容性一次感覚ニューロン、触覚一次感覚ニューロン、I型頸動脈小体細胞、II型頸動脈小体細胞、耳の前庭系のI型有毛細胞、耳の前庭系のII型細胞、I型味蕾細胞が挙げられ;自律神経細胞としては、限定されないが:コリン作動性神経細胞、アドレナリン作動性神経細胞、ペプチド作動性神経細胞が挙げられ;感覚器官及び末梢ニューロン支持細胞としては、限定されないが:コルチ器の内柱細胞、コルチ器の外柱細胞、コルチ器の内指節細胞、コルチ器の外指節細胞、コルチ器の境界細胞、コルチ器のヘンゼン細胞、前庭器支持細胞、味蕾支持細胞、嗅上皮支持細胞、シュワン細胞、衛星グリア細胞、腸グリア細胞が挙げられ;中枢神経系ニューロン及びグリア細胞としては、限定されないが:アストロサイト、ニューロン、オリゴデンドロサイト、紡錘形ニューロンが挙げられ;レンズ細胞としては、限定されないが:前部レンズ表皮細胞、結晶性レンズ繊維細胞が挙げられ;代謝及び貯蔵細胞としては、限定されないが:脂肪細胞、肝脂質細胞が挙げられ;バリア機能細胞としては、限定されないが:腎壁細胞、腎糸球体ポドサイト、腎近位尿細管刷子縁細胞、ヘンレ係蹄の細い部分の細胞、腎遠位尿細管細胞、腎集合管細胞、主細胞、間在細胞、I型肺細胞、膵管細胞、平滑筋導管細胞、主細胞、間在細胞、導管細胞、腸刷子縁細胞、外分泌腺線条導管細胞、胆嚢上皮細胞、精巣輸出管非線毛細胞、精巣上体主細胞、精巣上体基底細胞が挙げられ;細胞外マトリックス細胞としては、限定されないが:エナメル芽上皮細胞、耳の前庭系の半月面上皮細胞、コルチ器歯間上皮細胞、疎性結合組織線維芽細胞、角膜線維芽細胞、腱線維芽細胞、骨髄細網結合組織線維芽細胞、他の非上皮線維芽細胞、周皮細胞、椎間板の髄核細胞、セメント芽細胞/セメントサイト(cementocyte)、象牙芽細胞/オドントサイト(odontocyte)、硝子軟骨細胞、線維軟骨細胞、弾性軟骨細胞、骨芽細胞/骨細胞、骨前駆細胞、目の硝子体の硝子体細胞、耳の外リンパ腔の星細胞、肝星細胞、膵星細胞が挙げられ;収縮性細胞としては、限定されないが:骨格筋細胞、衛星細胞、心筋細胞、平滑筋細胞、虹彩の筋上皮細胞、外分泌腺の筋上皮細胞が挙げられ;血液及び免疫系細胞としては、限定されないが:赤血球、巨核球、単球、結合組織マクロファージ、上皮ランゲルハンス細胞、破骨細胞、樹状細胞、小膠細胞、好中性顆粒球、好酸性顆粒球、好塩基性顆粒球、ハイブリドーマ細胞、マスト細胞、ヘルパーT細胞、サプレッサーT細胞、細胞傷害性T細胞、ナチュラルキラーT細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、網赤血球、血液及び免疫系における幹細胞及びそれに関わる前駆体が挙げられ;胚細胞としては、限定されないが:卵原細胞/卵母細胞、精子細胞、精母細胞、精原細胞、精子が挙げられ;ナース細胞としては、限定されないが:卵巣卵胞細胞、セルトリ細胞、胸腺上皮細胞が挙げられ;間質細胞としては、限定されないが:間質腎細胞、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0068】
抗体、アンチセンス、RNA干渉、又は遺伝子療法の例は、以下のタンパク質標的又は遺伝子向けとされるものである:血管拡張性失調症変異、腫瘍タンパク質p53、チェックポイントキナーゼ2、乳癌感受性タンパク質、二重鎖切断修復タンパク質、DNA修復タンパク質RAD50、ニブリン、p53結合タンパク質、DNA損傷チェックポイントタンパク質のメディエータ、H2AヒストンファミリーメンバーX、マイクロセファリン、C末端結合タンパク質1、染色体構造維持タンパク質1A;エステラーゼ;ホスファターゼ;イオンチャネルの例としては、限定されないが:リガンド開口型イオンチャネル、電位開口型イオンチャネルが挙げられ;増殖因子の例としては、限定されないが:神経増殖因子(NGF)、血管内皮増殖因子(VEGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、C-fos誘導増殖因子(FIGF)、血小板活性化因子(PAF)、トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF-β)、骨形態形成タンパク質(BMP)、アクチビン、インヒビン、線維芽細胞増殖因子(FGF)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)、増殖分化因子-9(GDF9)、上皮増殖因子(EGF)、トランスフォーミング増殖因子-α(TGF-α)、増殖因子(KGF)、遊走刺激因子(MSF)、肝細胞増殖因子様タンパク質(HGFLP)、肝細胞増殖因子(HGF)、ヘパトーマ由来増殖因子(HDGF)、インスリン様増殖因子が挙げられ;Gタンパク質共役型受容体(GPCR)の例としては、限定されないが:アデノシン受容体ファミリー、アドレナリン受容体ファミリー、アンジオテンシンII受容体、アペリン受容体、バソプレシン受容体ファミリー、脳特異的血管新生阻害因子ファミリー、ブラジキニン受容体ファミリー、ボンベシン受容体ファミリー、補体成分3a受容体1、補体成分5a受容体1、カルシトニン受容体ファミリー、カルシトニン受容体様ファミリー、カルシウム感知受容体、コレシストキニンA受容体(CCK1)、コレシストキニンB受容体(CCK2)、ケモカイン(C-Cモチーフ)受容体ファミリー、スフィンゴシン1-リン酸受容体ファミリー、コハク酸受容体、コリン作動性受容体ファミリー、ケモカイン様受容体ファミリー、カンナビノイド受容体ファミリー、コルチコトロピン放出ホルモン受容体ファミリー、プロスタグランジンD2受容体、ケモカインC-X3-C受容体ファミリー、ケモカイン(C-X-Cモチーフ)受容体ファミリー、バーキットリンパ腫受容体、ケモカイン(C-X-Cモチーフ)受容体ファミリー、システイニルロイコトリエン受容体2(CYSLT2)、ケモカイン受容体(FY)、ドーパミン受容体ファミリー、Gタンパク質共役型受容体183(GPR183)、リゾホスファチジン酸受容体ファミリー、エンドセリン受容体ファミリー、凝固因子II(トロンビン)受容体ファミリー、遊離脂肪酸受容体ファミリー、ホルミルペプチド受容体ファミリー、卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)、ガンマ-アミノ酪酸(GABA)B受容体、ガラニン受容体ファミリー、グルカゴン受容体、成長ホルモン放出ホルモン受容体(GHRH)、グレリン受容体(グレリン)、成長ホルモン分泌促進因子受容体1b(GHSR1b)、胃抑制ポリペプチド受容体(GIP)、グルカゴン様ペプチド受容体ファミリー、性腺刺激ホルモン放出ホルモン受容体(GnRH)、ピログルタミン化RFアミドペプチド受容体(QRFPR)、Gタンパク質共役型胆汁酸受容体1(GPBA)、ヒドロキシカルボン酸受容体ファミリー、リゾホスファチジン酸受容体4(LPA4)リゾホスファチジン酸受容体5(GPR92)、Gタンパク質共役型受容体79偽遺伝子(GPR79)、ヒドロキシカルボン酸受容体1(HCA1)、Gタンパク質共役型受容体(C5L2、FFA4、FFA4、FFA4、GPER、GPR1、GPR101、GPR107、GPR119、GPR12、GPR123、GPR132、GPR135、GPR139、GPR141、GPR142、GPR143、GPR146、GPR148、GPR149、GPR15、GPR150、GPR151、GPR152、GPR157、GPR161、GPR162、GPR17、GPR171、GPR173、GPR176、GPR18、GPR182、GPR20、GPR22、GPR25、GPR26、GPR27、GPR3、GPR31、GPR32、GPR35、GPR37L1、GPR39、GPR4、GPR45、GPR50、GPR52、GPR55、GPR6、GPR61、GPR65、GPR75、GPR78、GPR83、GPR84、GPR85、GPR88、GPR97、TM7SF1)、代謝型グルタミン酸受容体ファミリー、ガストリン放出ペプチド受容体(BB2)、オレキシン受容体ファミリー、ヒスタミン受容体ファミリー、5-ヒドロキシトリプタミン受容体ファミリー、KISS1由来ペプチド受容体(キスペプチン)、ロイシンリッチリピート含有Gタンパク質共役型受容体ファミリー、ホリオゴナドトロピン受容体(horiogonadotropin receptor)(LH)、ロイコトリエンB4受容体(BLT1)、アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド1受容体1(mPAC1)、モチリン受容体、メラノコルチン受容体ファミリー、メラニン凝集ホルモン受容体1(MCH1)、神経ペプチドY1受容体(Y1)、神経ペプチドY2受容体(NPY2R)、オピオイド受容体ファミリー、オキシトシン受容体(OT)、P2Yプリン受容体12(mP2Y12)、P2Yプリン受容体6(P2Y6)、膵ポリペプチド受容体ファミリー、血小板活性化因子受容体ファミリー、プロスタグランジンE受容体ファミリー、プロスタノイドIP1受容体(IP1)、MAS関連GPR、メンバーファミリー、ロドプシン(ロドプシン)、リラキシンファミリーペプチド受容体ファミリー、ソマトスタチン受容体ファミリー、タキキニン受容体ファミリー、メラトニン受容体ファミリー、ウロテンシン受容体ファミリー、血管作動性腸ペプチド受容体1(mVPAC1)、ニューロメジンB受容体(BB1)、ニューロメジンU受容体1(NMU1)、神経ペプチドB/W受容体ファミリー、神経ペプチドFF受容体1(NPFF1)、神経ペプチドS受容体1(NPS受容体)、神経ペプチドY受容体ファミリー、ニューロテンシン受容体1(NTS1)、オプシン5(OPN5)、オピオイド受容体様受容体(NOP)、オキソエイコサノイド(OXE)受容体1(OXE)、オキソグルタル酸(アルファ-ケトグルタル酸)受容体1(OXGR1)、プリン作動性受容体ファミリー、ピリミジン作動性受容体ファミリー、プロラクチン放出ホルモン受容体(PRRP)、プロキネチシン受容体ファミリー、血小板活性化受容体(PAF)、プロスタグランジンF受容体ファミリー、プロスタグランジンI2(プロスタサイクリン)受容体ファミリー、副甲状腺ホルモン受容体ファミリー、ムスカリン4(rM4)、プロスタノイドDP2受容体(rGPR44)、プロキネチシン受容体ファミリー、リラキシンファミリーペプチド受容体ファミリー、セクレチン受容体(セクレチン)、スムーズンド、Frizzledクラス受容体(スムーズンド)、トレースアミン関連受容体ファミリー、タキキニンファミリー、トロンボキサンA2受容体(TP)、サイロトロピン放出ホルモン受容体(TRH1)、甲状腺刺激ホルモン受容体(TSH)が挙げられ;タンパク質キナーゼの例としては、限定されないが:AP2関連キナーゼ、ヒトABL癌原遺伝子1非受容体チロシンタンパク質キナーゼファミリー、c-abl癌遺伝子1受容体チロシンキナーゼファミリー、v-ablエーベルソンマウス白血病ウイルス癌遺伝子相同体2、アクチビンA受容体ファミリー、bc1複合体相同体のシャペロン-ABC1活性(S.ポンベ(S. pombe))(ADCK3)、aarFドメイン含有キナーゼ4(ADCK4)、v-aktマウス胸腺腫ウイルス癌遺伝子相同体ファミリー、未分化リンパ腫受容体チロシンキナーゼファミリー、タンパク質キナーゼAファミリー、タンパク質キナーゼBファミリー、アンキリンリピート及びキナーゼドメイン含有1(ANKK1)、NUAKファミリー-SNF1様キナーゼ、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼキナーゼキナーゼファミリーオーロラキナーゼA(AURKA)、オーロラキナーゼB(AURKB)、オーロラキナーゼC(AURKC)、AXL受容体チロシンキナーゼ(AXL)、BMP2誘導性キナーゼ(BIKE)、Bリンパ球チロシンキナーゼ(BLK)、骨形成タンパク質受容体ファミリー、BMX非受容体チロシンキナーゼ(BMX)、v-rafマウス肉腫ウイルス癌遺伝子相同体B1(BRAF)、タンパク質チロシンキナーゼ6(BRK)、BRセリン/スレオニンキナーゼファミリー、ブルトン無ガンマグロブリン血症チロシンキナーゼ(BTK)、カルシウム/カルモジュリン依存性タンパク質キナーゼファミリー、サイクリン依存性キナーゼファミリー、サイクリン依存性キナーゼ様ファミリー、CHK1チェックポイント相同体(S.ポンベ)(CHEK1)、CHK2チェックポイント相同体(S.ポンベ)(CHEK2)、インスリン受容体、アイソフォームA(INSR)、インスリン受容体、アイソフォームB(INSR)、rho-相互作用セリン/スレオニンキナーゼ(CIT)、v-kit Hardy-Zuckerman4ネコ肉腫ウイルス癌遺伝子相同体(KIT)、CDC様キナーゼファミリー肝細胞増殖因子受容体(MET)、癌原遺伝子チロシンタンパク質キナーゼ受容体、コロニー刺激因子ファミリー受容体、c-srcチロシンキナーゼ(CSK)、カゼインキナーゼファミリー、巨核球関連チロシンキナーゼ(CTK)、細胞死関連タンパク質キナーゼファミリー、ダブルコルチン様キナーゼファミリー、ジスコイジンドメイン受容体チロシンキナーゼ、筋強直性ジストロフィータンパク質キナーゼ(DMPK)、二重特異性チロシン-(Y)-リン酸化制御キナーゼファミリー、上皮増殖因子受容体ファミリー、真核細胞翻訳開始因子2-アルファキナーゼ1(EIF2AK1)、EPH受容体ファミリー、エフリンA型受容体ファミリー、エフリンB型受容体ファミリー、v-erb-b2赤芽球性白血病ウイルス癌遺伝子相同体ファミリー、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼファミリー、小胞体-核シグナル伝達1(ERN1)、PTK2タンパク質チロシンキナーゼ2(FAK)、fer(fps/fes関連)チロシンキナーゼ(FER)、ネコ肉腫癌遺伝子(FES)、線維芽細胞増殖因子受容体ファミリー、Gardner-Rasheedネコ肉腫ウイルス(v-fgr)癌遺伝子相同体(FGR)、fms関連チロシンキナーゼファミリー、Fms関連チロシンキナーゼファミリー、fyn関連キナーゼ(FRK)、SRC関連FYN癌遺伝子、サイクリンG関連キナーゼ(GAK)、真核細胞翻訳開始因子2アルファキナーゼ、成長ホルモン受容体、Gタンパク質共役型受容体キナーゼ1(GRK1)、Gタンパク質共役型受容体キナーゼファミリー、グリコーゲンシンターゼキナーゼファミリー、生殖細胞関連2(haspin)(HASPIN)、造血細胞キナーゼ(HCK)、ホメオドメイン相互作用タンパク質キナーゼファミリー、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼキナーゼキナーゼキナーゼファミリー、ホルモン性上方制御型Neu関連キナーゼ(HUNK)、腸細胞(MAK様)キナーゼ(ICK)、インスリン様増殖因子1受容体(IGF1R)、保存ヘリックス-ループ-ヘリックス遍在性キナーゼ(IKK-アルファ)、B細胞キナーゼベータファミリーにおけるカッパ軽鎖ポリペプチド遺伝子エンハンサー阻害因子、インスリン受容体(INSR)、インスリン受容体関連受容体(INSRR)、インターロイキン-1受容体関連キナーゼファミリー、IL2誘導性T-細胞キナーゼ(ITK)、ヤヌスキナーゼファミリー、キナーゼ挿入ドメイン受容体、
v-kit Hardy-Zuckerman4ネコ肉腫ウイルス癌遺伝子相同体、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、LIMドメインキナーゼファミリー、セリン/スレオニンキナーゼファミリー ロイシンリッチリピートキナーゼファミリー、v-yes-1ヤマグチ肉腫ウイルス関連癌遺伝子相同体(LYN)、雄性生殖細胞関連キナーゼ(MAK)、MAP/微小管親和性制御キナーゼファミリー、微小管関連セリン/スレオニンキナーゼファミリー、母性胚性ロイシンジッパーキナーゼ、c-mer癌原遺伝子チロシンキナーゼ(MERTK)、met癌原遺伝子(肝細胞増殖因子受容体)、MAPキナーゼ相互作用セリン/スレオニンキナーゼファミリー、ミオシン軽鎖キナーゼファミリー、混合系統キナーゼドメイン様タンパク質アイソフォーム、CDC42結合タンパク質キナーゼファミリー、セリン/スレオニンキナーゼファミリー、マクロファージ刺激1受容体(c-met関連チロシンキナーゼ)(MST1R)、ラパマイシン標的タンパク質(セリン/スレオニンキナーゼ)(MTOR)、筋肉-骨格受容体チロシンキナーゼ(MUSK)、ミオシン軽鎖キナーゼファミリー、NIMA(有糸分裂遺伝子aではない)関連キナーゼファミリー、セリン/スレオニンタンパク質キナーゼNIM1(NIM1)、ネモ様キナーゼ(NLK)、酸化ストレス応答性1(OSR1)、p21タンパク質(Cdc42/Rac)活性化キナーゼファミリー、PASドメイン含有セリン/スレオニンキナーゼ、血小板由来増殖因子受容体ファミリー、3-ホスホイノシチド依存性タンパク質キナーゼ-1(PDPK1)、カルシウム依存性タンパク質キナーゼ1、ホスホリラーゼキナーゼガンマファミリー、ホスファチジルイノシトール4,5-二リン酸3-キナーゼ、ホスホイノシチド-3-キナーゼファミリー、ホスファチジルイノシトール4-キナーゼファミリー、ホスホイノシチドキナーゼ、FYVEフィンガー含有、Pim-1癌遺伝子(PIM1)、pim-2癌遺伝子(PIM2)、pim-3癌遺伝子(PIM3)、ホスファチジルイノシトール-4-リン酸5-キナーゼファミリー、ホスファチジルイノシトール-5-リン酸4-キナーゼファミリータンパク質キナーゼ、膜関連チロシン/スレオニン1(PKMYT1)、タンパク質キナーゼNファミリー、ポロ様キナーゼファミリー、タンパク質キナーゼCファミリー、タンパク質キナーゼDファミリー、cGMP依存性タンパク質キナーゼファミリー、真核細胞翻訳開始因子2-アルファキナーゼ2(PRKR)、X連鎖タンパク質キナーゼ(PRKX)、プロラクチン受容体(PRLR)、PRP4プレmRNAプロセシング因子4相同体B(酵母菌)(PRP4)、PTK2Bタンパク質チロシンキナーゼ2ベータ(PTK2B)、SIKファミリーキナーゼ3(QSK)、v-raf-1マウス白血病ウイルス癌遺伝子相同体1(RAF1)、神経栄養チロシンキナーゼ受容体型ファミリー、受容体(TNFRSF)相互作用セリン-スレオニンキナーゼファミリー、二重セリン/スレオニン及びチロシンタンパク質キナーゼ(RIPK5)、Rho関連、コイルドコイル含有タンパク質キナーゼファミリー、c-ros癌遺伝子1、受容体チロシンキナーゼ(ROS1)、リボソームタンパク質S6キナーゼファミリー、SH3結合ドメインキナーゼ1(SBK1)、血清/グルココルチコイド制御キナーゼファミリー、推定の性質不明セリン/スレオニンタンパク質キナーゼ(Sugenキナーゼ110)(SgK110)、塩誘導性キナーゼファミリー、SNF関連キナーゼ(SNRK)、src関連キナーゼ、SFRSタンパク質キナーゼファミリー、脾チロシンキナーゼ(SYK)、TAOキナーゼファミリー、TANK結合キナーゼ1(TBK1)、tecタンパク質チロシンキナーゼ(TEC)、精巣特異的キナーゼ1(TESK1)、トランスフォーミング増殖因子、ベータ受容体ファミリー、免疫グロブリン様及びEGF様ドメインを有するチロシンキナーゼ1(TIE1)、TEKチロシンキナーゼ、内皮(TIE2)、アンジオポエチン-1受容体(Tie2)、tousled様キナーゼファミリー、TRAF2及びNCK相互作用キナーゼ(TNIK)、非受容体チロシンキナーゼファミリー、TNNI3相互作用キナーゼ(TNNI3K)、一過性受容体電位カチオンチャネル、精巣特異的セリンキナーゼファミリー、TTKタンパク質キナーゼ(TTK)、TXKチロシンキナーゼ(TXK)、チロシンキナーゼ2(TYK2)、TYRO3タンパク質チロシンキナーゼ(TYRO3)、unc-51様キナーゼファミリー、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ、ワクシニア関連キナーゼ2(VRK2)、WEE1相同体ファミリー、WNKリジン欠損タンパク質キナーゼファミリー、v-yes-1ヤマグチ肉腫ウイルス癌遺伝子相同体1(YES)、ステライルアルファモチーフ及びロイシンジッパー含有キナーゼAZK(ZAK)、ゼータ鎖(TCR)関連タンパク質キナーゼ70kDa(ZAP70)が挙げられ;核内ホルモン受容体の例としては、限定されないが:アンドロゲン受容体(AR)、エストロゲン関連受容体アルファ(ESRRA)、エストロゲン受容体1(ESR1)、核内受容体サブファミリー1-グループH-メンバー4(NR1H4)、核内受容体サブファミリー3-グループC-メンバー1(グルココルチコイド受容体)(NR3C1)、核内受容体サブファミリー1-グループH-メンバー3(肝臓X受容体α)(NR1H3)、核内受容体サブファミリー1-グループH-メンバー2(肝臓X受容体β)(NR1H2)、核内受容体サブファミリー1-グループH-メンバー2(肝臓X受容体β)(NR1H2)、核内受容体サブファミリー3-グループC-メンバー2(ミネラルコルチコイド受容体)(NR3C2)、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体アルファ(PPARA)、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマ(PPARG)、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体デルタ(PPARD)、プロゲステロン受容体α(PGR)、プロゲステロン受容体β(PGR)、レチノイン酸受容体-アルファ(RARA)、レチノイン酸受容体-ベータ(RARB)、レチノイドX受容体-アルファ(RXRA)、レチノイドX受容体-ガンマ(RXRG)、甲状腺ホルモン受容体-アルファ(THRA)、甲状腺ホルモン受容体-ベータ(THRB)、レチノイン酸関連オーファン受容体、肝臓X受容体、ファルネソイドX受容体、ビタミンD受容体、プレグナンX受容体、構成的アンドロスタン受容体、肝細胞核内因子4、エストロゲン受容体、エストロゲン関連受容体、グルココルチオイック受容体(Glucocortioic receptor)、神経増殖因子誘導-B、生殖細胞核内因子が挙げられ;エピジェネティック標的の例としては、限定されないが:ATPアーゼファミリーAAAドメイン含有タンパク質2(ATAD2A)、ATPアーゼファミリーAAAドメイン含有2B(ATAD2B)、ATPアーゼファミリーAAAドメイン含有2B(ATAD2B)、ジンクフィンガードメイン隣接ブロモドメイン-1A(BAZ1A)、ジンクフィンガードメイン隣接ブロモドメイン-1B(BAZ1B)、ジンクフィンガードメイン隣接ブロモドメイン-2A(BAZ2A)、ジンクフィンガードメイン隣接ブロモドメイン-2A(BAZ2A)、ジンクフィンガードメイン隣接ブロモドメイン-2B(BAZ2B)、ブロモドメイン含有タンパク質1(BRD1)、ブロモドメイン含有タンパク質2-第一ブロモドメイン(BRD2)、ブロモドメイン含有タンパク質2-第一及び第二ブロモドメイン(BRD2)、ブロモドメイン含有タンパク質2アイソフォーム1-ブロモドメイン2(BRD2(2))、ブロモドメイン含有タンパク質3-ブロモドメイン1(BRD3(1))、ブロモドメイン含有タンパク質3-第一ブロモドメイン(BRD3)、ブロモドメイン含有タンパク質3-第一及び第二ブロモドメイン(BRD3)、ブロモドメイン含有タンパク質3-ブロモドメイン2(BRD3(2))、ブロモドメイン含有タンパク質4-第一ブロモドメイン(BRD4)、ブロモドメイン含有タンパク質4アイソフォームロング-ブロモドメイン1及び2(BRD4(1-2))、ブロモドメイン含有タンパク質4アイソフォームロング-ブロモドメイン2(BRD4(2))、ブロモドメイン含有タンパク質4アイソフォームショート(BRD4(full-length -short-iso.))、ブロモドメイン含有タンパク質7(BRD7)、ブロモドメイン含有8-ブロモドメイン1(BRD8(1))、ブロモドメイン含有8-ブロモドメイン2(BRD8(2))、ブロモドメイン含有タンパク質9アイソフォーム1(BRD9)、ブロモドメイン含有精巣特異的-第一ブロモドメイン(BRDT)、ブロモドメイン含有精巣特異的-第一及び第二ブロモドメイン(BRDT)、ブロモドメイン精巣特異的タンパク質アイソフォームb-ブロモドメイン2(BRDT(2))、ブロモドメイン及びPHDフィンガー含有-1(BRPF1)、ブロモドメイン及びPHDフィンガー含有-3(BRPF3)、ブロモドメイン及びPHDフィンガー含有-3(BRPF3)、ブロモドメイン及びWDリピート含有3-第2ブロモドメイン(BRWD3(2))、キャットアイ症候群重要領域タンパク質2(CECR2)、CREB結合タンパク質(CREBBP)、E1A結合タンパク質p300(EP300)、EP300(EP300)、ヌクレオソームリモデリング因子サブユニットBPTFアイソフォーム1(FALZ)、ヌクレオソームリモデリング因子サブユニットBPT(FALZ)、真性染色質ヒストン-リジンN-メチルトランスフェラーゼ2(EHMT2)、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ-KAT2A(GCN5L2)、真性染色質ヒストン-リジンN-メチルトランスフェラーゼ1(EHMT1)、ヒストンリジンN-メチルトランスフェラーゼMLL(MLL)、ポリブロモ1-第一ブロモドメイン(PB1(1))、ポリブロモ1-第二ブロモドメイン(PB1(2))、ポリブロモ1-ブロモドメイン2(PBRM1(2))、ポリブロモ1-ブロモドメイン5(PBRM1(5))、ヒストンアセチルトランスフェラーゼKAT2B(PCAF)、PH相互作用タンパク質-第一ブロモドメイン(PHIP(1))、PH相互作用タンパク質-第二ブロモドメイン(PHIP(2))、タンパク質キナーゼC結合タンパク質1(PRKCBP1)、タンパク質アルギニンN-メチルトランスフェラーゼ3(PRMT3)、クロマチンのSWI/SNF関連-マトリックス関連-アクチン依存性制御因子-サブファミリーa-メンバー2(SMARCA2)、クロマチンのSWI/SNF関連-マトリックス関連-アクチン依存性制御因子-サブファミリーa-メンバー4(SMARCA4)、核内構造体タンパク質-SP110(SP110)、核内構造体タンパク質-SP140(SP140)、転写開始因子TFIIDサブユニット1(TAF1(1-2))、TAF1 RNAポリメラーゼII-TATAボックス結合タンパク質(TBP)関連因子-250kDa-ブロモドメイン2(TAF1(2))、転写開始因子TFIIDサブユニット1様-第一ブロモドメイン(TAF1L(1))、転写開始因子TFIIDサブユニット1様-第二ブロモドメイン(TAF1L(2))、三要素モチーフ含有24(TRIM24(Bromo.))、三要素モチーフ含有24(TRIM24(PHD-Bromo.))、E3ユビキチン-タンパク質リガーゼTRIM33(TRIM33)、三要素モチーフ含有33(TRIM33(PHD-Bromo.))、WDリピート9-第一ブロモドメイン(WDR9(1))、WDリピート9-第二ブロモドメイン(WDR9(2))が挙げられ;膜輸送タンパク質としては、限定されないが:ATP結合カセット(ABC)スーパーファミリー、溶質輸送体(SLC)スーパーファミリー、多剤耐性タンパク質1(P-糖タンパク質)、
有機アニオン輸送体1、及びEAAT3、EAAC1、EAAT1、GLUT1、GLUT2、GLUT9、GLUT10、rBAT、AE1、NBC1、KNBC、CHED2、BTR1、NABC1、CDPD、SGLT1、SGLT2、NIS、CHT1、NET、DAT、GLYT2、CRTR、B0AT1、SIT1、XT3、y+LAT1、BAT1、NHERF1、NHE6、ASBT、DMT1、DCT1、NRAMP2、NKCC2、NCC、KCC3、NACT、MCT1、MCT8、MCT12、SLD、VGLUT3、THTR1、THTR2、PIT2、GLVR2、OCTN2、URAT1、NCKX1、NCKX5、CIC、PiC、ANT1、ORNT1、AGC1、ARALAR、シトリン、STLN2、aralar2、TPC、MUP1、MCPHA、CACT、GC1、PHC、DTD、CLD、DRA、PDS、プレスチン、TAT1、FATP4、ENT3、ZnT2、ZnT10、AT1、NPT2A、NPT2B、HHRH、CST、CDG2F、UGAT、UGTL、UGALT、UGT1、UGT2、FUCT1、CDG2C、NST、PAT2、G6PT1、SPX4、ZIP4、LIV4、ZIP13、LZT-Hs9、FPN1、MTP1、IREG1、RHAG、AIM1、PCFT、FLVCR1、FLVCR2、RFT1、RFT2、RFT3、OATP1B1、OATP1B3、OATP2A1などのタンパク質が挙げられ;構造タンパク質としては、限定されないが、チューブリン、熱ショックタンパク質、微小管安定化タンパク質、癌タンパク質18、スタスミン、キネシン8及びキネシン14ファミリー、Kip3、Kif18Aが挙げられ;プロテアーゼとしては、限定されないが、ADAM(ディスインテグリン及びメタロプロテアーゼ)ファミリーが挙げられ;シグナル伝達の他の分子標的としては、限定されないが:細胞分裂サイクル25相同体A(CDC25A)、フォークヘッドボックスO3(forkhead box O3)、B細胞阻害因子におけるカッパ軽鎖ポリペプチド遺伝子エンハンサーの核内因子、アルファ(NFKBIA)、核内因子(赤血球由来2)様2(NFE2L2)、ナトリウム利尿ペプチド受容体A(NPR1)、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー、メンバー11a(TNFRSF11A)、v-rel細網内皮症ウイルス癌遺伝子相同体A(トリ)(RELA)、ステロール制御エレメント結合転写因子2(SREBF2)、CREB制御転写共活性化因子1(CRTC1)、CREB制御転写共活性化因子2(CRTC2)、Xボックス結合タンパク質1(XBP1)、カテニン(カドヘリン関連タンパク質)、ベータ1(CTNNB1)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0069】
既知の生物製剤の例としては、限定されないが:Abbosynagis、Abegrin、Actemra、AFP-Cide、Antova、Arzerra、Aurexis、Avastin、Benlysta、Bexxar、Blontress、Bosatria、Campath、CEA-Cide、CEA-Scan、Cimzia、Cyramza、Ektomab、Erbitux、FibriScint、Gazyva、Herceptin、hPAM4-Cide、HumaSPECT、HuMax-CD4、HuMax-EGFr、Humira、HuZAF、Hybri-ceaker、Ilaris、Indimacis-125、Kadcyla、Lemtrada、LeukArrest、LeukoScan、Lucentis、Lymphomun、LymphoScan、LymphoStat-B、MabThera、Mycograb、Mylotarg、Myoscint、NeutroSpec、Numax、Nuvion、Omnitarg、Opdivo、Orthoclone OKT3、OvaRex、Panorex、Prolia、Prostascint、Raptiva、Remicade、Removab、Rencarex、ReoPro、Rexomun、Rituxan、RoActemra、Scintimun、Simponi、Simulect、Soliris、Stelara、Synagis、Tactress、Theracim、Theragyn、Theraloc、Tysabri、Vectibix、Verluma、Xolair、Yervoy、Zenapax、及びZevalin、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0070】
既知のモノクローナル抗体の例としては、限定されないが:3F8、8H9、アバゴボマブ、アブシキマブ、アビツズマブ、アブリルマブ、アクトクスマブ、アダリムマブ、アデカツムマブ、アデュカヌマブ、アファセビクマブ、アフェリモマブ、アフツズマブ、アラシズマブペゴル(Alacizumab pegol)、ALD518、ALD403、アレムツズマブ、アリロクマブ、アルツモマブペンテテート、アマツキシマブ、AMG334、アナツモマブマフェナトクス(Anatumomab mafenatox)、アネツマブラブタンシン、アニフロルマブ、アンルキンズマブ、アポリズマブ、アルシツモマブ、アスクリンバクマブ(Ascrinvacumab)、アセリズマブ、アテゾリズマブ、アチヌマブ(Atinumab)、アトリズマブ、アトロリムマブ(Atorolimumab)、アベルマブ、バピネオズマブ、バシリキシマブ、バビツキシマブ、ベクツモマブ、ベゲロマブ、ベリムマブ、ベンラリズマブ、ベルチリムマブ、ベシレソマブ、ベバシズマブ、ベズロトクスマブ、ビシロマブ、ビマグルマブ、ビメキズマブ、ビバツヅマブメルタンシン(Bivatuzumab mertansine)、ブレセルマブ、ブリナツモマブ、ブロンツベトマブ(Blontuvetmab)、ブロソズマブ、ボコシズマブ、ブラジクマブ、ブレンツキシマブベドチン、ブリアキヌマブ、ブロダルマブ、ブロルシズマブ、ブロンチクツズマブ、ブロスマブ、カビラリズマブ、カナキヌマブ、カンツズマブメルタンシン、カンツズマブラブタンシン、カプラシズマブ、カプロマブペンデチド、カルルマブ、カロツキシマブ、カツマキソマブ、cBR96-ドキソルビシン免疫複合体、セデリズマブ、セルグツズマブアムナロイキン、セルトリズマブペゴル、セツキシマブ、シタツズマブボガトクス(Citatuzumab bogatox)、シクスツムマブ、クラザキズマブ、クレノリキシマブ、クリバツズマブテトラキセタン、コドリツズマブ、コルツキシマブラブタエファングマブンシン(Coltuximab ravtansine)、コナツムマブ、コンシズマブ(Concizumab)、CR6261、クレネズマブ、クロテデュマブ、ダセツズマブ、ダクリズマブ、ダロツズマブ、ダピロリズマブペゴル(Dapirolizumab pegol)、ダラツムマブ、デクトレクマブ(Dectrekumab)、デムシズマブ、デニンツズマブマホドチン、デノスマブ、デパツキシズマブマホドチン、デルロツキシマブビオチン(Derlotuximab biotin)、デツモマブ(Detumomab)、ジヌツキシマブ、ジリダブマブ(Diridavumab)、ドマグロズマブ、ドルリモマブアリトクス(Dorlimomab aritox)、ドロジツマブ、デュリゴツマブ(Duligotumab)、デュピルマブ、デュルバルマブ、デュシギツマブ(Dusigitumab)、エクロメキシマブ、エクリズマブ、エドバコマブ、エドレコロマブ、エファリズマブ、エファングマブ、エルデルマブ、エルゲムツマブ(Elgemtumab)、エロツズマブ、エルシリモマブ(Elsilimomab)、エマクツズマブ(Emactuzumab)、エミベツズマブ(Emibetuzumab)、エミシズマブ、エナバツズマブ、エンフォルツマブベドチン、エンリモマブペゴル(Enlimomab pegol)、エノブリツズマブ(Enoblituzumab)、エノキズマブ、エノチクマブ、エンシツキシマブ、エピツモマブシツキセタン(Epitumomab cituxetan)、エピラツズマブ、エレヌマブ、エルリズマブ、エルツマキソマブ、エタラシズマブ、エトロリズマブ、エビナクマブ、エボロクマブ、エキスビビルマブ(Exbivirumab)、ファノレソマブ、ファラリモマブ(Faralimomab)、ファレツズマブ、ファシヌマブ、FBTA05、フェルビズマブ(Felvizumab)、フェザキヌマブ、フィバツズマブ(Fibatuzumab)、フィクラツズマブ、フィギツムマブ、フィリブマブ(Firivumab)、フランボツマブ、フレチクマブ(Fletikumab)、フォントリズマブ、フォラルマブ(Foralumab)、フォラビルマブ(Foravirumab)、フレソリムマブ、フルラヌマブ、フツキシマブ、ガルカネズマブ、ガリキシマブ、ガニツマブ、ガンテネルマブ、ガビリモマブ(Gavilimomab)、ゲムツズマブオゾガマイシン、ゲボキズマブ、ギレンツキシマブ、グレンバツムマブベドチン(Glembatumumab vedotin)、ゴリムマブ、ゴミリキシマブ、グセルクマブ、イバリズマブ、イブリツモマブチウキセタン、イクルクマブ、イダルシズマブ、イゴボマブ(Igovomab)、IMA-638、IMAB362、イマルマブ(Imalumab)、イミシロマブ(Imciromab)、イムガツズマブ、インクラクマブ、インダツキシマブラブタンシン(Indatuximab ravtansine)、インデュサツマブベドチン(Indusatumab vedotin)、イネビリズマブ、インフリキシマブ、イノリモマブ、イノツズマブオゾガマイシン、インテツムマブ、イピリムマブ、イラツムマブ、イサツキシマブ、イトリズマブ、イキセキズマブ、ケリキシマブ、ラベツズマブ、ランブロリズマブ、ランパリズマブ、ラナデルマブ、ランドグロツマブ(Landogrozumab)、ラプリツキシマブエムタンシン(Laprituximab emtansine)、LBR-101/PF0442g7429、レブリキズマブ、レマレソマブ(Lemalesomab)、レンダリズマブ(Lendalizumab)、レンジルマブ、レルデリムマブ(Lerdelimumab)、レクサツムマブ、リビビルマブ(Libivirumab)、リファスツズマブベドチン、リゲリズマブ、リロトマブサテトラキセタン(Lilotomab satetraxetan)、リンツズマブ、リリルマブ、ロデルシズマブ(Lodelcizumab)、ロキベトマブ、ロルボツズマブメルタンシン、ルカツムマブ、ルリズマブペゴル(Lulizumab pegol)、ルミリキシマブ、ルムレツズマブ(Lumretuzumab)、LY2951742、マパツムマブ、マルジェツキシマブ、マスリモマブ(Maslimomab)、マツズマブ、マブリリムマブ、メポリズマブ、メテリムマブ(Metelimumab)、ミラツズマブ、ミンレツモマブ(Minretumomab)、ミルベツキシマブソラブタンシン、ミツモマブ(Mitumomab)、モガムリズマブ、モナリズマブ、モロリムマブ(Morolimumab)、モタビズマブ、モキセツモマブシュードトクス、ムロモナブ-CD3、ナコロマブタフェナトクス(Nacolomab tafenatox)、ナミルマブ、ナプツモマブエスタフェナトクス(Naptumomab estafenatox)、ナラツキシマブエムタンシン(Naratuximab emtansine)、ナルナツマブ、ナタリズマブ、ナビシキシズマブ、ナビブマブ(Navivumab)、ネバクマブ、ネシツムマブ、ネモリズマブ、ネレリモマブ、ネスバクマブ、ニモツズマブ、ニボルマブ、ノフェツモマブメルペンタン、オビルトキサキシマブ、オビヌツズマブ、オカラツズマブ、オクレリズマブ、オデュリモマブ(Odulimomab)、オファツムマブ、オララツマブ、オロキズマブ、オマリズマブ、オナルツズマブ、オンツキシズマブ、オピシヌマブ、オポルツズマブモナトクス(Oportuzumab monatox)、オレゴボマブ、オルチクマブ(Orticumab)、オテリキシズマブ、オトレルツズマブ、オキセルマブ、オザネズマブ、オゾラリズマブ、パジバキシマブ、パリビズマブ、パムレブルマブ、パニツムマブ、パンコマブ、パノバクマブ、パルサツズマブ、パスコリズマブ、パソツキシズマブ(Pasotuxizumab)、パテクリズマブ、パトリツマブ、ペムブロリズマブ、ペムツモマブ(Pemtumomab)、ペラキズマブ(Perakizumab)、ペルツズマブ、ペキセリズマブ、ピディリズマブ、ピナツズマブベドチン(Pinatuzumab vedotin)、ピンツモマブ、プラクルマブ、プロザリズマブ、ポガリズマブ(Pogalizumab)、ポラツズマブベドチン、ポネズマブ、プレザリズマブ(Prezalizumab)、プリリキシマブ、プリトキサキシマブ(Pritoxaximab)、プリツムマブ(Pritumumab)、PRO140、キリズマブ、ラコツモマブ、ラドレツマブ(Radretumab)、ラフィビルマブ(Rafivirumab)、ラルパンシズマブ(Ralpancizumab)、ラムシルマブ、ラニビズマブ、ラキシバクマブ、レファネズマブ(Refanezumab)、レガビルマブ、レスリズマブ、リロツムマブ、リヌクマブ、リサンキズマブ、リツキシマブ、リババズマブペゴル(Rivabazumab pegol)、ロバツムマブ、ロレデュマブ(Roledumab)、ロモソズマブ、ロンタリズマブ、ロバルピツズマブテシリン、ロベリズマブ、ルプリズマブ、サシツズマブゴビテカン、サマリズマブ、サペリズマブ(Sapelizumab)、サリルマブ、サツモマブペンデチド、セクキヌマブ、セリバンツマブ(Seribantumab)、セトキサキシマブ(Setoxaximab)、セヴィルマブ、SGN-CD19A、SGN-CD33A、シブロツズマブ(Sibrotuzumab)、シファリムマブ、シルツキシマブ、シムツズマブ(Simtuzumab)、シプリズマブ、シルクマブ、ソフィツズマブベドチン、ソラネズマブ、ソリトマブ(Solitomab)、ソネプシズマブ(Sonepcizumab)、ソンツズマブ(Sontuzumab)、スタムルマブ、スレソマブ、スビズマブ(Suvizumab)、タバルマブ、タカツズマブテトラキセタン、タドシズマブ、タリズマブ、タムツベツマブ(Tamtuvetmab)、タネズマブ、タプリツモマブパプトクス(Taplitumomab paptox)、タレクスツマブ(Tarextumab)、テフィバズマブ、テリモマブアリトクス(Telimomab aritox)、テナツモマブ(Tenatumomab)、テネリキシマブ、テプリズマブ、テプロツムマブ、テシドルマブ(Tesidolumab)、テツロマブ(Tetulomab)、テゼペルマブ、TGN1412、チシリムマブ、ティガツズマブ、チルドラキズマブ、チモルマブ(Timolumab)、チソツマブベドチン(Tisotumab vedotin)、TNX-650、トシリズマブ、トラリズマブ、トサトクスマブ(Tosatoxumab)、トシツモマブ、トベツマブ、トラロキヌマブ、トラスツズマブ、トラスツズマブエムタンシン、TRBS07、トレガリズマブ(Tregalizumab)、トレメリムマブ、トレボグルマブ、ツコツズマブセルモロイキン、ツビルマブ、ウブリツキシマブ、ウロクプルマブ、ウレルマブ、ウルトキサズマブ、ウステキヌマブ、ウトミルマブ、バダスツキシマブタリリン、バンドルツズマブベドチン、バンチクツマブ、バヌシズマブ、バパリキシマブ(Vapaliximab)、バルリルマブ、バテリズマブ(Vatelizumab)、ベドリズマブ、ベルツズマブ、ベパリモマブ(Vepalimomab)、ベセンクマブ、ビシリズマブ、ボバリリズマブ、ボロシキシマブ、ボルセツズマブマホドチン、ボツムマブ、キセンツズマブ(Xentuzumab)、ザルツムマブ、ザノリムマブ、ザツキシマブ(Zatuximab)、ジラリムマブ(Ziralimumab)、及びゾリモマブアリトクス、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
【0071】
ウイルス性疾患用に開発されたワクチンの例としては、限定されないが:A型肝炎ワクチン、B型肝炎ワクチン、E型肝炎ワクチン、HPVワクチン、インフルエンザワクチン、日本脳炎ワクチン、MMRワクチン、MMRVワクチン、ポリオワクチン、狂犬病ワクチン、ロタウイルスワクチン、水痘ワクチン、帯状疱疹ワクチン、天然痘ワクチン、黄熱ワクチン、アデノウイルスワクチン、コクサッキーBウイルスワクチン、サイトメガロウイルスワクチン、ヒトデングワクチン、ヒト東部ウマ脳炎ウイルスワクチン、エボラワクチン、エンテロウイルス71ワクチン、エプスタイン・バーワクチン、C型肝炎ワクチン、HIVワクチン、ヒトHTLV-1 Tリンパ向性白血病ワクチン、マールブルグ病ワクチン、ノロウイルスワクチン、ヒト呼吸器合胞体ウイルスワクチン、重症急性呼吸器症候群(SARS)ワクチン、ヒト西ナイルウイルスワクチンが挙げられ;細菌性疾患の場合の例としては、限定されないが:炭疽ワクチン、DPTワクチン、Q熱ワクチン、Hibワクチン、結核(BCG)ワクチン、髄膜炎菌ワクチン、腸チフスワクチン、肺炎球菌結合型ワクチン、肺炎球菌多糖体ワクチン、コレラワクチン、う蝕ワクチン、エーリキア症ワクチン、ハンセン病ワクチン、ライム病ワクチン、黄色ブドウ球菌ワクチン、化膿性連鎖球菌ワクチン、梅毒ワクチン、野兎病ワクチン、ペスト菌ワクチンが挙げられ;寄生虫症の場合の例としては、限定されないが:マラリアワクチン、住血吸虫症ワクチン、シャーガス病ワクチン、鉤虫ワクチン、ヒトオンコセルカ症河川盲目症ワクチン、トリパノソーマ症ワクチン、内臓リーシュマニア症ワクチンが挙げられ;非伝染性疾患の場合の例としては、限定されないが:アルツハイマー病アミロイドタンパク質ワクチン、乳癌ワクチン、卵巣癌ワクチン、前立腺癌ワクチン、タリモジーン・ラハーパレプベック(T-VEC)が挙げられ;また、ワクチンとしては、限定されないが、以下の商品名:ACAM2000、ActHIB、Adacel、Afluria、AFLURIA QUADRIVALENT、Agriflu、BCG Vaccine、BEXSERO、Biothrax、Boostrix、Cervarix、Comvax、DAPTACEL、DECAVAC、Engerix-B、FLUAD、Fluarix、Fluarix Quadrivalent、Flublok、Flucelvax、Flucelvax Quadrivalent、FluLaval、FluMist、FluMist Quadrivalent、Fluvirin、Fluzone Quadrivalent、Fluzone、Fluzone High-Dose and Fluzone Intradermal、Gardasil、Gardasil 9、Havrix、Hiberix、Imovax、Infanrix、IPOL、Ixiaro、JE-Vax、KINRIX、Menactra、MenHibrix、Menomune-A/C/Y/W-135、Menveo、M-M-R II、M-M-Vax、Pediarix、PedvaxHIB、Pentacel、Pneumovax 23、Poliovax、Prevnar、Prevnar 13、ProQuad、Quadracel、Quadrivalent、RabAvert、Recombivax HB、ROTARIX、RotaTeq、TENIVAC、TICE BCG、Tripedia、TRUMENBA、Twinrix、TYPHIM Vi、VAQTA、Varivax、Vaxchora、Vivotif、YF-Vax、Zostavax、及びこれらの組み合わせも挙げられる。
【0072】
注射用薬物の例としては、限定されないが:Ablavar(ガドホスベセット三ナトリウム注射剤)、Abarelix Depot、アボボツリヌストキシンA注射剤(Dysport)、ABT-263、ABT-869、ABX-EFG、Accretropin(ソマトロピン注射剤)、Acetadote(アセチルシステイン注射剤)、アセタゾラミド注射剤(アセタゾラミド注射剤)、アセチルシステイン注射剤(Acetadote)、Actemra(トシリズマブ注射剤)、Acthrel(注射用コルチコレリンオーバイントリフルテート)、Actummune、アクチバーゼ、注射用アシクロビル(Zovirax注射剤)、[0137]、Adacel、アダリムマブ、Adenoscan(アデノシン注射剤)、アデノシン注射剤(Adenoscan)、Adrenaclick、AdreView(静注用ロベングアン(lobenguane)1123注射剤)、Afluria、Ak-Fluor(フルオレセイン注射剤)、Aldurazyme(ラロニダーゼ)、アルグルセラーゼ注射剤(Ceredase)、Alkeran注射剤(メルファランHcl注射剤)、注射用アロプリノールナトリウム(Aloprim)、Aloprim(注射用アロプリノールナトリウム)、アルプロスタジル、Alsuma(スマトリプタン注射剤)、ALTU-238、アミノ酸注射剤、Aminosyn、Apidra、アプレミラスト、注射用アルプロスタジルデュアルチャンバーシステム(Caverject Impulse)、AMG 009、AMG 076、AMG 102、AMG 108、AMG 114、AMG 162、AMG 220、AMG 221、AMG 222、AMG 223、AMG 317、AMG 379、AMG 386、AMG 403、AMG 477、AMG 479、AMG 517、AMG 531、AMG 557、AMG 623、AMG 655、AMG 706、AMG 714、AMG 745、AMG 785、AMG 811、AMG 827、AMG 837、AMG 853、AMG 951、アミオダロンHCl注射剤(アミオダロンHCl注射剤)、アモバルビタールナトリウム注射剤(Amytal Sodium)、Amytal Sodium(アモバルビタールナトリウム注射剤)、アナキンラ、Anti-Abeta、Anti-Beta7、Anti-Beta20、Anti-CD4、Anti-CD20、Anti-CD40、Anti-IFNalpha、Anti-IL13、Anti-OX40L、Anti-oxLDS、Anti-NGF、Anti-NRP1、Arixtra、Amphadase(ヒアルロニダーゼ注射剤)、Ammonul(フェニル酢酸ナトリウム及び安息香酸ナトリウム注射剤)、Anaprox、Anzemet注射剤(メシル酸ドラセトロン注射剤)、Apidra(インスリングルリジン[rDNA由来]注射剤、Apomab、Aranesp(ダルベポエチンアルファ)、Argatroban(アルガトロバン注射剤)、アルギニン塩酸塩注射剤(R-Gene 10、Aristocort、Aristospan、三酸化ヒ素注射剤(Trisenox)、アルチカインHCl及びエピネフリン注射剤(Septocaine)、Arzerra(オファツムマブ注射剤)、Asclera(ポリドカノール注射剤)、Ataluren、Ataluren-DMD、アテノロール注射剤(Tenormin I.V.注射剤)、ベシル酸アトラクリウム注射剤(ベシル酸アトラクリウム注射剤)、Avastin、Azactam注射剤(アズトレオナム注射剤)、アジスロマイシン(Zithromax注射剤)、アズトレオナム注射剤(Azactam注射剤)、バクロフェン注射剤(Lioresal Intrathecal)、静菌水(注射用静菌水)、バクロフェン注射剤(Lioresal Intrathecal)、Bal in Oilアンプル剤(ジメルカプロール注射剤)、BayHepB、BayTet、Benadryl、ベンダムスチン塩酸塩注射剤(Treanda)、メシル酸ベンズトロピン注射剤(Cogentin)、ベタメタゾン懸濁注射剤(Celestone Soluspan)、Bexxar、Bicillin C-R 900/300(ペニシリンGベンザチン及びペニシリンGプロカイン)、Blenoxane(硫酸ブレオマイシン)、硫酸ブレオマイシン(Blenoxane)、Boniva注射剤(イバンドロン酸ナトリウム注射剤)、Botox Cosmetic(注射用オナボツリヌストキシンA)、BR3-FC、Bravelle(ウロフォリトロピン注射剤)、Bretylium(ブレチリウムトシレート注射剤)、Brevital Sodium(注射用メトヘキシタールナトリウム)、Brethine、Briobacept、BTT-1023、ブピバカインHCl、Byetta、Ca-DTPA(ペンテト酸カルシウム三ナトリウム注射剤)、カバジタキセル注射剤(Jevtana)、Caffeine Alkaloid(カフェイン及び安息香酸ナトリウム注射剤)、Calcijex注射剤(カルシトロール(Calcitrol))、カルシトロール(Calcijex注射剤)、塩化カルシウム(塩化カルシウム注射剤10%)、カルシウム二ナトリウムベルセネート(エデト酸カルシウム二ナトリウム注射剤)、Campath(アルテムツズマブ(Altemtuzumab))、Camptosar注射剤(イリノテカン塩酸塩)、カナキヌマブ注射剤(Ilaris)、Capastat Sulfate(注射用カプレオマイシン)、注射用カプレオマイシン(Capastat Sulfate)、Cardiolite(注射用テクネチウムTc99セスタミビ製剤キット)、Carticel、Cathflo、注射用セファゾリン及びデキストロース(Cefazolin注射剤)、セフェピム塩酸塩、セフォタキシム、セフトリアキソン、Cerezyme、Carnitor注射剤、Caverject、Celestone Soluspan、Celsior、Cerebyx(ホスフェニトインナトリウム注射剤)、Ceredase(アルグルセラーゼ注射剤)、Ceretec(テクネチウムTc99mエキサメタジム注射剤)、セルトリズマブ、CF-101、コハク酸クロラムフェニコールナトリウム(コハク酸クロラムフェニコールナトリウム注射剤)、コハク酸クロラムフェニコールナトリウム注射剤(コハク酸クロラムフェニコールナトリウム)、Cholestagel(コレセベラムHCL)、コリオゴナドトロピンアルファ注射剤(Ovidrel)、Cimzia、シスプラチン(シスプラチン注射剤)、Clolar(クロファラビン注射剤)、クエン酸クロミファイン(Clomiphine Citrate)、クロニジン注射剤(Duraclon)、Cogentin(メシル酸ベンズトロピン注射剤)、コリスチメタート注射剤(Coly-Mycin M)、Coly-Mycin M(コリスチメタート注射剤)、Compath、コニバプタンHcl注射剤(Vaprisol)、注射用結合型エストロゲン(Premarin注射剤)、Copaxone、注射用コルチコレリンオーバイントリフルテート(Acthrel)、Corvert(フマル酸イブチリド注射剤)、Cubicin(ダプトマイシン注射剤)、CF-101、Cyanokit(注射用ヒドロキソコバラミン)、シタラビンリポソーム注射剤(DepoCyt)、シアノコバラミン、Cytovene(ガンシクロビル)、D.H.E.45、Dacetuzumab、Dacogen(デシタビン注射剤)、ダルテパリン、Dantrium IV (注射用ダントロレンナトリウム)、注射用ダントロレンナトリウム(Dantrium IV)、ダプトマイシン注射剤(Cubicin)、ダルベポエチンアルファ(Darbepoietin Alfa)、DDAVP注射剤(酢酸デスモプレシン注射剤)、Decavax、デシタビン注射剤(Dacogen)、無水アルコール(無水アルコール注射剤)、デノスマブ注射剤(Prolia)、Delatestryl、Delestrogen、Delteparin Sodium、Depacon(バルプロ酸ナトリウム注射剤)、Depo Medrol(酢酸メチルプレドニゾロン懸濁注射剤)、DepoCyt(シタラビンリポソーム注射剤)、DepoDur(硫酸モルヒネXRリポソーム注射剤)、酢酸デスモプレシン注射剤(DDAVP注射剤)、Depo-Estradiol、Depo-Provera 104mg/ml、Depo-Provera 150mg/ml、Depo-Testosterone、注射用デクスラゾキサン、点滴静注のみ(Totect)、デキストロース/電解質、デキストロース及び塩化ナトリウム注射剤(0.9%塩化ナトリウム中5%デキストロース)、デキストロース、ジアゼパム注射剤(ジアゼパム注射剤)、ジゴキシン注射剤(Lanoxin注射剤)、Dilaudid-HP(ヒドロモルホン塩酸塩注射剤)、ジメルカルプロール(Dimercarprol)注射剤(Bal in Oilアンプル剤)、ジフェンヒドラミン注射剤(Benadryl注射剤)、ジピリダモール注射剤(ジピリダモール注射剤)、DMOAD、注射用ドセタキセル(Taxotere)、メシル酸ドラセトロン注射合(Anzemet注射剤)、Doribax(注射用ドリペネム)、注射用ドリペネム(Doribax)、ドキセルカルシフェロール注射剤(Hectorol注射剤)、Doxil(ドキソルビシンHclリポソーム注射剤)、ドキソルビシンHclリポソーム注射剤(Doxil)、Duraclon(クロニジン注射剤)、Duramorph(モルヒ注射剤)、Dysport(アボボツリヌストキシンA注射剤)、エカランチド注射剤(Kalbitor)、EC-Naprosyn(ナプロキセン)、エデト酸カルシウム二ナトリウム注射剤(カルシウム二ナトリウムベルセネート)、Edex(注射用アルプロスタジル)、Engerix、エドロホニウム注射剤(Enlon)、酒石酸エリグルスタット、Eloxatin(オキサリプラチン注射剤)、Emend注射剤(フォサプレピタントジメグルミン注射剤)、エナラプリラート注射剤(エナラプリラート注射剤)、Enlon(エドロホニウム注射剤)、エノキサパリンナトリウム注射剤(Lovenox)、Eovist(ガドキセト酸二ナトリウム注射剤)、Enbrel(エタネルセプト)、エノキサパリン、Epicel、Epinepherine、Epipen、Epipen Jr.、エプラツズマブ、Erbitux、エルタペネム注射剤(Invanz)、エリスロポエチン(Erythropoieten)、必須アミノ酸注射剤(Nephramine)、シピオン酸エストラジオール、吉草酸エストラジオール、エタネルセプト、エキセナチド注射剤(Byetta)、Evlotra、Fabrazyme(アダルシダーゼベータ(Adalsidase beta))、ファモチジン注射剤、FDG(フルデオキシグルコースF18注射剤)、Feraheme(フェルモキシトール注射剤)、Feridex I.V.(フェルモキシデス注射溶液)、Fertinex、フェルモキシデス注射溶液(Feridex I.V.)、フェルモキシトール注射剤(Feraheme)、Flagyl注射剤(メトロニダゾール注射剤)、Fluarix、Fludara(リン酸フルダラビン)、フルデオキシグルコースF18注射剤(FDG)、フルオレセイン注射剤(Ak-Fluor)、Follistim AQ Cartridge(フォリトロピンベータ注射剤)、フォリトロピンアルファ注射剤(Gonal-f RFF)、フォリトロピンベータ注射剤(Follistim AQ Cartridge)、Folotyn(静注用プララトレキサート溶液)、Fondaparinux、
Forteo(テリパラチド(rDNA由来)注射剤)、Fostamatinib、ホスアプレピタントメグルミン注射剤(Emend注射剤)、ホスカルネットナトリウム注射剤(Foscavir)、Foscavir(ホスカルネットナトリウム注射剤)、ホスフェニトインナトリウム注射剤(Cerebyx)、フォスプロポフォール二ナトリウム注射剤(Lusedra)、Fragmin、Fuzeon(エンフビルチド)、GA101、ガドベン酸ジメグルミン注射剤(Multihance)、ガドホスベセット三ナトリウム注射剤(Ablavar)、ガドテリドール注射溶液(ProHance)、ガドベルセタミド注射剤(OptiMARK)、ガドキセト酸二ナトリウム注射剤(Eovist)、Ganirelix(酢酸ガニレリクス注射剤)、Gardasil、GC1008、GDFD、注射用ゲムツズマブオゾガマイシン(Mylotarg)、Genotropin、ゲンタマイシン注射剤、GENZ-112638、ゴリムマブ注射剤(Simponi注射剤)、Gonal-f RFF(フォリトロピンアルファ注射剤)、グラニセトロン塩酸塩(Kytril注射剤)、硫酸ゲンタマイシン、酢酸グラチラマー、Glucagen、グルカゴン、HAE1、Haldol(ハロペリドール注射剤)、Havrix、Hectorol注射剤(ドキセルカルシフェロール注射剤)、ヘッジホッグ経路阻害剤、ヘパリン、Herceptin、hG-CSF、Humalog、ヒト成長ホルモン、Humatrope、HuMax、Humegon、Humira、Humulin、イバンドロン酸ナトリウム注射剤(Boniva注射剤)、イブプロフェンリジン注射剤(NeoProfen)、フマル酸イブチリド注射剤(Corvert)、Idamycin PFS(塩酸イダルビシン注射剤)、塩酸イダルビシン(Idamycin PFS)、Ilaris(カナキヌマブ注射剤)、注射用イミペネム及びシラスタチン(Primaxin I.V.)、Imitrex、注射用インコボツリヌストキシンA(Xeomin)、Increlex(メカセルミン[rDNA由来]注射剤)、Indocin IV(インドメタシン注射剤)、インドメタシン注射剤(Indocin IV)、Infanrix、Innohep、Insulincv、インスリンアスパルト[rDNA由来]注射剤(NovoLog)、インスリングラルギン[rDNA由来]注射剤(Lantus)、インスリングルリジン[rDNA由来]注射剤(Apidra)、注射用インターフェロンアルファ-2b、遺伝子組み換え(Intron A)、Intron A(注射用インターフェロンアルファ-2b、遺伝子組み換え)、Invanz(エルタペネム注射剤)、Invega Sustenna(パルミチン酸パリペリドン持続放出性懸濁注射剤)、Invirase(メシル酸サキナビル)、静注用イオベングアン1123注射剤(AdreView)、イオプロミド注射剤(Ultravist)、イオベルソール注射剤(Optiray注射剤)、Iplex(メカセルミンリンファバート[rDNA由来]注射剤)、Iprivask、イリノテカン塩酸塩(Camptosar注射剤)、鉄スクロース注射剤(Venofer)、Istodax(注射用ロミデプシン)、イトラコナゾール注射剤(Sporanox注射剤)、Jevtana(カバジタキセル注射剤)、Jonexa、Kalbitor(エカランチド注射剤)、KCL in D5NS(5%デキストロール及び塩化ナトリウム中の塩化カリウム注射剤)、KCL in D5W、KCL in NS、Kenalog 10注射剤(トリアムシノロンアセトニド懸濁注射剤)、Kepivance(パリフェルミン)、Keppra注射剤(レベチラセタム)、角化細胞、KFG、キナーゼ阻害剤、Kineret(アナキンラ)、Kinlytic(ウロキナーゼ注射剤)、Kinrix、Klonopin(クロナゼパム)、Kytril注射剤(グラニセトロン塩酸塩)、ラコサミド錠剤及び注射剤(Vimpat)、乳酸リンゲル液、ラノキシン注射剤(Digoxin注射剤)、注射用ランソプラゾール(Prevacid I.V.)、Lantus、Leucovorin Calcium(ロイコボリンカルシウム注射剤)、Lente(L)、レプチン、Levemir、Leukine Sargramostim、酢酸リュープロリド、レボチロキシン、レベチラセタム(Keppra注射剤)、Lovenox、レボカルニチン注射剤(Carnitor注射剤)、Lexiscan(レガデノソン注射剤)、Lioresal Intrathecal(バクロフェン注射剤)、リラグルチド[rDNA]注射剤(Victoza)、Lovenox(エノキサパリンナトリウム注射剤)、Lucentis(ラニビズマブ注射剤)、Lumizyme、Lupron(酢酸ロイプロリド注射剤)、Lusedra(フォスプロポフォール二ナトリウム注射剤)、Maci、硫酸マグネシウム(硫酸マグネシウム注射剤)、マンニトール注射剤(Mannitol IV)、Marcaine(ブピバカイン塩酸塩及びエピネフリン注射剤)、Maxipime(注射用セフェピム塩酸塩)、テクネチウム注射剤のMDPマルチドーズキット(テクネチウムTc99mメドロン酸注射剤)、メカセルミン[rDNA由来]注射剤(Increlex)、メカセルミンリンファバート[rDNA由来]注射剤(Iplex)、メルファランHcl注射剤(Alkeran注射剤)、メトトレキサート、Menactra、Menopur(メノトロピンス注射剤)、注射用メノトロピンス(Repronex)、注射用メトヘキシタールナトリウム(Brevital Sodium)、メチルドパ塩酸塩注射剤、溶液(メチルドパHcl)、メチレンブルー(メチレンブルー注射剤)、酢酸メチルプレドニゾロン懸濁注射剤(Depo Medrol)、MetMab、メトクロプラミド注射剤(Reglan注射剤)、Metrodin(注射用ウロフォリトロピン)、メトロニダゾール注射剤(Flagyl注射剤)、Miacalcin、ミダゾラム(ミダゾラム注射剤)、Mimpara(シナカレット(Cinacalet))、Minocin注射剤(ミノサイクリン注射剤)、ミノサイクリン注射剤(Minocin注射剤)、ミポメルセン、注射用ミトキサントロン濃縮(Novantrone)、モルヒネ注射剤(Duramorph)、硫酸モルヒネXRリポソーム注射剤(DepoDur)、モルイン酸ナトリウム(モルイン酸ナトリウム注射剤)、モテサニブ、Mozobil(プレリキサホル注射剤)、Multihance(ガドベン酸ジメグルミン注射剤)、多電解質デキストロース注射剤、多電解質注射剤、Mylotarg(注射用ゲムツズマブオゾガマイシン)、Myozyme(アルグルコシダーゼアルファ)、ナフシリン注射剤(ナフシリンナトリウム)、ナフシリンナトリウム(ナフシリン注射剤)、ナルトレキソンXR注射剤(Vivitrol)、Naprosyn(ナプロキセン)、NeoProfen(イブプロフェンリジン注射剤)、デカン酸ナンドロール(Nandrol Decanoate)、メチル硫酸ネオスチグミン(メチル硫酸ネオスチグミン注射剤)、NEO-GAA、NeoTect(テクネチウムTc99mデプレオチド注射剤)、Nephramine(必須アミノ酸注射剤)、Neulasta(ペグフィルグラスチム)、NeupoInnoletgen(フィルグラスチム)、Novolin、Novolog、NeoRecormon、Neutrexin (グルクロン酸トリメトレキサート注射剤)、NPH(N)、Nexterone(アミオダロンHCl注射剤)、Norditropin(ソマトロピン注射剤)、通常生理食塩水(塩化ナトリウム注射剤)、Novantrone(注射用ミトキサントロン濃縮)、Novolin 70/30 Innolet(70% NPH、ヒトインスリンイソフェン懸濁剤及び30% レギュラーヒトインスリン注射剤)、NovoLog(インスリンアスパルト[rDNA由来]注射剤)、Nplate(ロミプロスチム)、Nutropin(注射用ソマトロピン(rDNA由来))、Nutropin AQ、Nutropin Depot(注射用ソマトロピン(rDNA由来))、酢酸オクトレオチド注射剤(Sandostatin LAR)、オクレリズマブ、オファツムマブ注射剤(Arzerra)、オランザピン持続放出性懸濁注射剤(Zyprexa Relprevv)、Omnitarg、Omnitrope(ソマトロピン[rDNA由来]注射剤)、オンダンセトロン塩酸塩注射剤(Zofran注射剤)、OptiMARK(ガドベルセタミド注射剤)、Optiray注射剤(イオベルソール注射剤)、Orencia、Osmitrol注射剤Aviva入り(マンニトール注射剤Avivaプラスチック容器250入り)、Osmitrol注射剤Viaflex入り(マンニトール注射剤Viaflexプラスチック容器250入り)、Osteoprotegrin、Ovidrel(コリオゴナドトロピンアルファ注射剤)、オキサシリン(注射用オキサシリン)、オキサリプラチン注射剤(Eloxatin)、オキシトシン注射剤(Pitocin)、パルミチン酸パリペリドン持続放出性懸濁注射剤(Invega Sustenna)、パミドロン酸二ナトリウム注射剤(パミドロン酸二ナトリウム注射剤)、静注用パニツムマブ注射剤(Vectibix)、パパベリン塩酸塩注射剤(パパベリン注射剤)、パパベリン注射剤(パパベリン塩酸塩注射剤)、副甲状腺ホルモン、パリカルシトール注射剤フリップトップバイアル(Zemplar注射剤)、PARP阻害剤、Pediarix、PEGIntron、ペグインターフェロン、ペグフィルグラスチム、ペニシリンGベンザチン及びペニシリンGプロカイン、ペンテト酸カルシウム三ナトリウム注射剤(Ca-DTPA)、ペンテト酸亜鉛三ナトリウム注射剤(Zn-DTPA)、Pepcid注射剤(ファモチジン注射剤)、Pergonal、ペルツズマブ、メシル酸フェントラミン(注射用メシル酸フェントラミン)、サリチル酸フィゾスチグミン(サリチル酸フィゾスチグミン(注射剤))、サリチル酸フィゾスチグミン(注射剤)(サリチル酸フィゾスチグミン)、ピペラシリン及びタゾバクタム注射剤(Zosyn)、Pitocin(オキシトシン注射剤)、Plasma-Lyte 148(多電解質注射剤)、Plasma-Lyte 56 and Dextrose(多電解質デキストロース注射剤Viaflexプラスチック容器250入り)、PlasmaLyte、プレリキサホル注射剤(Mozobil)、ポリドカノール注射剤(Asclera)、塩化カリウム、静注用プララトレキサート溶液(Folotyn)、酢酸プラムリンチド注射剤(Symlin)、Premarin注射剤(注射用結合型エストロゲン)、注射用テクネチウムTc99セスタミビ製剤キット(Cardiolite)、Prevacid I.V.(注射用ランソプラゾール)、Primaxin I.V.(注射用イミペネム及びシラスタチン)、Prochymal、Procrit、プロゲステロン、ProHance(ガドテリドール注射溶液)、Prolia(デノスマブ注射剤)、プロメタジンHCl注射剤(プロメタジン塩酸塩注射剤)、プロプラノロール塩酸塩注射剤(プロプラノロール塩酸塩注射剤)、グルコン酸キニジン注射剤(キニジン注射剤)、キニジン注射剤(グルコン酸キニジン注射剤)、R-Gene 10(アルギニン塩酸塩注射剤)、ラニビズマブ注射剤(Lucentis)、ラニチジン塩酸塩注射剤(Zantac注射剤)、Raptiva、Reclast(ゾレドロン酸注射剤)、Recombivarix HB、レガデノソン注射剤(Lexiscan)、Reglan注射剤(メトクロプラミド注射剤)、Remicade、Renagel、Renvela(炭酸セベラマー
)、Repronex(注射用メノトロピンス)、Retrovir IV(ジドブジン注射剤)、rhApo2L/TRAIL、リンゲル液及び5%デキストロース注射剤(デキストロース中リンゲル液)、リンゲル注射剤(リンゲル注射剤)、Rituxan、リツキシマブ、Rocephin(セフトリアキソン)、臭化ロクロニウム注射剤(Zemuron)、Roferon-A(インターフェロンアルファ-2a)、Romazicon(フルマゼニル)、注射用ロミデプシン(Istodax)、Saizen(ソマトロピン注射剤)、Sandostatin LAR(酢酸オクトレオチド注射剤)、Sclerostin Ab、Sensipar(シナカルセト)、Sensorcaine(ブピバカインHCl注射剤)、Septocaine(アルチケイン(Articane)HCl及びエピネフリン注射剤)、Serostim LQ(ソマトロピン(rDNA由来)注射剤)、Simponi注射剤(ゴリムマブ注射剤)、酢酸ナトリウム(酢酸ナトリウム注射剤)、炭酸水素ナトリウム(炭酸水素ナトリウム5%注射剤)、乳酸ナトリウム(乳酸ナトリウム注射剤AVIVA入り)、フェニル酢酸ナトリウム及び安息香酸ナトリウム注射剤(Ammonul)、注射用ソマトロピン(rDNA由来)(Nutropin)、Sporanox注射剤(イトラコナゾール注射剤)、Stelara注射剤(ウステキヌマブ)、Stemgen、Sufenta(クエン酸スフェンタニル注射剤)、クエン酸スフェンタニル注射剤(Sufenta)、Sumavel、スマトリプタン注射剤(Alsuma)、Symlin、Symlin Pen、全身性ヘッジホッグアンタゴニスト(Systemic Hedgehog Antagonist)、Synvisc-One(Hylan G-F 20 Single関節内注射剤)、Tarceva、Taxotere(注射用ドセタキセル)、テクネチウムTc99m、注射用テラバンシン(Vibativ)、テムシロリムス注射剤(Torisel)、Tenormin I.V.注射剤(アテノロール注射剤)、テリパラチド(rDNA由来)注射剤(Forteo)、シピオン酸テストステロン、エナント酸テストステロン、プロピオン酸テストステロン、Tev-Tropin(注射用ソマトロピン、rDNA由来)、tgAAC94、塩化タリウム、テオフィリン、チオテパ(チオテパ注射剤)、Thymoglobulin(抗胸腺細胞グロブリン(ウサギ)、Thyrogen(注射用サイロトロピンアルファ)、チカルシリン二ナトリウム及びクラブラン酸カリウムGalaxy(Timentin注射剤)、Tigan注射剤(トリメトベンズアミド塩酸塩注射用)、Timentin注射剤(チカルシリン二ナトリウム及びクラブラン酸カリウムGalaxy)、TNKase、トブラマイシン注射剤(トブラマイシン注射剤)、トシリズマブ注射剤(Actemra)、Torisel(テムシロリムス注射剤)、Totect(注射用デクスラゾキサン、点滴静脈のみ)、トラスツズマブ-DM1、Travasol(アミノ酸(注射剤))、Treanda(ベンダムスチン塩酸塩注射剤)、Trelstar(トリプトレリンパモ酸塩懸濁注射剤)、トリアムシノロンアセトニド、二酢酸トリアムシノロン、トリアムシノロンヘキサセトニド懸濁注射剤(Aristospan注射剤20mg)、Triesence(トリアムシノロンアセトニド懸濁注射剤)、トリメトベンズアミド塩酸塩注射剤(Tigan注射剤)、グルクロン酸トリメトレキサート注射剤(Neutrexin)、トリプトレリンパモ酸塩懸濁注射剤(Trelstar)、Twinject、Trivaris(トリアムシノロンアセトニド懸濁注射剤)、Trisenox (三酸化ヒ素注射剤)、Twinrix、Typhoid Vi、Ultravist(イオプロミド注射剤)、注射用ウロフォリトロピン(Metrodin)、ウロキナーゼ注射剤(Kinlytic)、ウステキヌマブ(Stelara注射剤)、ウルトラレンテ(U)、Valium(ジアゼパム)、バルプロ酸ナトリウム注射剤(Depacon)、Valtropin(ソマトロピン注射剤)、バンコマイシン塩酸塩(バンコマイシン塩酸塩注射剤)、バンコマイシン塩酸塩注射剤(バンコマイシン塩酸塩)、Vaprisol(コニバプタンHcl注射剤)、VAQTA、Vasovist(静注用ガドホスベセット三ナトリウム注射剤)、Vectibix(静注用パニツムマブ注射剤)、Venofer(鉄スクロース注射剤)、ベルテポルフィン注射剤(Visudyne)、Vibativ(注射用テラバンシン)、Victoza(リラグルチド[rDNA]注射剤)、Vimpat(ラコサミド錠剤及び注射剤)、硫酸ビンブラスチン(硫酸ビンブラスチン注射剤)、Vincasar PFS(硫酸ビンクリスチン注射剤)、Victoza、硫酸ビンクリスチン(硫酸ビンクリスチン注射剤)、Visudyne(ベルテポルフィン注射剤)、ビタミンB-12、Vivitrol(ナルトレキソンXR注射剤)、Voluven(塩化ナトリウム中のヒドロキシエチルデンプン注射剤)、Xeloda、Xenical(オルリスタット)、Xeomin(注射用インコボツリヌストキシンA)、Xolair、Zantac注射剤(ラニチジン塩酸塩注射剤)、Zemplar注射剤(パリカルシトール注射剤フリップトップバイアル入り)、Zemuron(臭化ロクロニウム注射剤)、Zenapax(ダクリズマブ)、Zevalin、ジドブジン注射剤(Retrovir IV)、Zithromax注射剤(アジスロマイシン)、Zn-DTPA(ペンテト酸亜鉛三ナトリウム注射剤)、Zofran注射剤(オンダンセトロン塩酸塩注射剤)、Zingo、注射用ゾレドロン酸(Zometa)、ゾレドロン酸注射剤(Reclast)、Zometa(注射用ゾレドロン酸)、Zosyn(ピペラシリン及びタゾバクタム注射剤)、Zyprexa Relprevv(オランザピン持続放出性懸濁注射剤)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0073】
本開示は、以下によってさらに詳細に定められ得る。
1.医療用送達デバイスであって:
内側面を有するバレル;及び
上記バレルの上記内側面の少なくとも一部分と接触し、上記バレルに対して測定された場合に約7.9%超の圧縮率を有する、ストッパー
を備え;
上記バレルの上記内側面は、約1°~約58°の水接触角を有し、及び
上記ストッパーは、摺動平衡応力変動試験法に従って算出された場合、約1.3N未満の摺動平衡応力変動を有する、
医療用送達デバイス。
2.上記ストッパーが、約4N未満の平均摺動平衡応力を有する、項目1に記載の医療用送達デバイス。
3.上記バレルの上記内側面が、約10°~約35°の水接触角を有する、項目一又は項目2に記載の医療用送達デバイス。
4.上記内側面が、潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない、項目1~3のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
5.上記ストッパーが、少なくとも部分的に一又は複数のフルオロポリマー層で覆われている、項目1~5のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
6.上記一又は複数のフルオロポリマー層が、バリア層及び多孔質層を有する複合材料を備え、バリア層は、高密度化延伸ポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化エチレンプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、パーフルオロプロピルビニルエーテル、Parylene AF-4、Parylene VT-4、パーフルオロアルコキシポリマー、並びにこれらのコポリマー及び組み合わせから選択される少なくとも1つの部材を備える、項目5に記載の医療用送達デバイス。
7.一又は複数のフルオロポリマー層が、延伸ポリテトラフルオロエチレンを備える、項目5に記載の医療用送達デバイス。
8.ストッパーが、少なくとも部分的に一又は複数の非フルオロポリマー層で覆われている、項目1~5のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
9.一又は複数の非フルオロポリマー層が、バリア層及び多孔質層を有する複合材料を備え、バリア層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、Parylene C、及びParylene Nから選択される少なくとも1つの部材を備える、項目1~5のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
10.医療用送達デバイスが、オートインジェクターである、項目1~5のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
11.医療用送達デバイスであって:
内側面を有するバレル;
バレルの内側面の少なくとも一部分と接触し、少なくとも部分的に延伸フルオロポリマーフィルムで覆われている、ストッパー、
を備え;
バレルの内側面は、約1°~約58°の水接触角を有し、
ストッパーは、摺動平衡応力変動試験法に従って算出された場合、約1.3N未満の摺動平衡応力変動、及び約4N未満の平均摺動平衡応力を有する、
医療用送達デバイス。
12.ストッパーが、バレルに対して測定された場合に約7.9%超の圧縮率を有する、項目11に記載の医療用送達デバイス。
13.バレルの内側面が、約10°~約35°の水接触角を有する、項目1一又は項目12に記載の医療用送達デバイス。
14.延伸フルオロポリマーが、高密度化延伸ポリテトラフルオロエチレンである、項目11~13のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
15.内側面が、親水性内側面である、項目11~14のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
16.内側面が、潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない、項目11~15のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
17.延伸フルオロポリマーフィルムが、2つ以上のフルオロポリマーの積層体を備える、項目11~16のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
18.延伸フルオロポリマーフィルムが、バリア層及び多孔質層を有する複合材料を備える、項目11~17のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
19.医療用送達デバイスであって:
第一の端部、第二の端部、及び内側面を有するバレル;
バレルの内側面の少なくとも一部分と接触し、バレルに対して測定された場合に約7.9%超の圧縮率を有する、ストッパー;及び
バレルと結合された注射部材、
を備え、
バレルの内側面は、約1°~約58°の水接触角を有し、及び
ストッパーは、摺動平衡応力変動試験法に従って算出された場合、約1.3N未満の摺動平衡応力変動を有する、
医療用送達デバイス。
20.ストッパーが、約4N未満の平均摺動平衡応力を有する、項目19に記載の医療用送達デバイス。
21.医療用送達デバイスを通した薬物の溶出速度は、ストッパーに適用された力に正比例する、項目19又は項目20に記載の医療用送達デバイス。
22.内側面が、約10°~約35°の水接触角を有する、項目19~21のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
23.バレルが、潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない、項目19~22のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
24.注射部材が、ストッパーに可変の作動力を提供する、項目19~23のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
25.医療用送達デバイスが、オートインジェクターである、項目19~24のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
26.可変の作動力を備えた医療用送達デバイスであって、上記医療用送達デバイスは:
ストッパーの挿入に対して近位側である第一の端部及び上記ストッパーの挿入に対して遠位側である第二の端部を有するバレル;
バレルに広がり、上記第一の端部と上記第二の端部とを接続しており、水接触角を有する内側面、
を備え;
上記水接触角は、上記第一の端部から上記第二の端部へ、少なくとも10°のガラス表面エネルギーの勾配を有する、
医療用送達デバイス。
27.上記医療用送達デバイスを通した薬物の溶出速度が、上記ストッパーに適用された力に正比例する、項目26に記載の医療用送達デバイス。
28.上記水接触角が、約58°未満である、項目26又は27に記載の医療用送達デバイス。
29.上記水接触角が、約10°~約35°である、項目26~28のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
30.バレルが、潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない、項目26~29のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
31.医療用送達デバイスが、オートインジェクターである、項目26~30のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
32.医療用送達デバイスであって:
内側面を有するバレル;及び
バレルの内側面の少なくとも一部分と接触し、バレルに対して測定された場合に約7.9%超の圧縮率を有する、ストッパー、
を備え;
バレルの内側面は、約1°~約58°の水接触角を有し、及び
ストッパーは、約10mm超の引き抜き距離を有する、
医療用送達デバイス。
33.バレルが、潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない、項目32に記載の医療用送達。
34.上記水接触角が、約10°~約35°である、項目32又は33に記載の医療用送達デバイス。
35.ストッパーが、バレルに対して測定された場合に約7.9%超の圧縮率を有する、項目32~34のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
36.ストッパーが、少なくとも部分的に一又は複数のフルオロポリマー層で覆われている、項目32~35のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
37.ストッパーが、少なくとも部分的に高密度化延伸ポリテトラフルオロエチレンで覆われている、項目36に記載の医療用送達デバイス。
38.ストッパーが、少なくとも部分的に2つ以上のフルオロポリマーの積層体で覆われている、項目32~35のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
39.内側面が、親水性内側面である、項目32~35のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
40.医療用送達デバイスが、オートインジェクターである、項目32~35のいずれか一項に記載の医療用送達デバイス。
【実施例】
【0074】
試験方法
ある特定の方法及び装置が以下で記載されるが、当業者によって適切であると判断される他の方法又は装置が別の選択肢として用いられてもよいことは理解されるべきである。
【0075】
ヘリウム漏出
【0076】
プランジャーのバレルに対するシール性を評価するために、組み立てたシリンジシステムの内部から外部環境へのヘリウムの漏出速度を行った。これは、乾燥無処理ガラスバレル(潤滑剤なし)の中にストッパーを入れ、試験の過程でストッパーが動くことを防止するためにプランジャーロッドを固定することによって行った。組み立てたシリンジの内部容量を、真空を用いて針を通して脱気し、およそ1psig(約6.89kPa)に加圧したヘリウム雰囲気で置き換えた。シリンジ周囲の空間を、ヘリウム用に調節された質量分析器(MS)(LACO’s TitanTest(商標)Helium Leak Tester,ソルトレークシティー,ユタ州)を用いてモニタリングした。シリンジ周囲の領域を脱気し、ヘリウム濃度について分析して、ヘリウムの差圧およそ15.7psig(約108.2kPa)が確立された1分後に、ヘリウム漏出速度を特定した。
【0077】
接触角測定
【0078】
ガラスバレルの水接触角の測定は、シリンジの両端を切断し、Kruss(ハンブルグ,ドイツ)DSA100ゴニオメータを用いて各端部で付着液滴を測定することによって行った。接触角は、液滴の接線とガラスバレルの接線との間の角度として得た。
【0079】
滑動力
【0080】
滑動力は、シリンジに0.96mlの注射用水(WFI)を充填し、通気管ストッパー挿入機を用いてストッパーを挿入することによって測定した。用いたシリンジは、ゲージ25~31、0.25~1インチ(約0.64~約2.54cm)の針の固定針型であった。充填後、シリンジをおよそ24時間にわたって静置し、その後、ストッパーを動かしたり乱したりすることなく、ストッパーに合う適切なプランジャーロッドを組み立てたシリンジシステムに取り付けた。このシステムを、荷重変位分析器上のホルダーに配置し、クロスヘッドとプランジャーロッドの近位端部とが接触するまで、25mm/分の速度でクロスヘッドを動かした。250mm/分の試験速度を確立し、およそ0.005秒ごとにデータを記録し、その後、荷重変位データを得た。用いた荷重変位測定器は、TA-270Nシリンジ試験冶具を備えたTA XT Plus Texture Analyzer(ハミルトン,マサチューセッツ州)であった。
【0081】
摺動降伏応力は、1mlロングシリンジにおいて、0(ゼロ)~3mmで記録された最大滑動力である。
【0082】
平均摺動平衡応力は、1mlロングシリンジにおいて、10~28mmで記録された平均滑動力である。
【0083】
摺動平衡応力変動は、1mlロングシリンジにおいて、10~28mmでの滑動力測定値から算出した。具体的には、1mlロングシリンジにおいて、10~28mmでの各点と平均摺動平衡応力との間の差の二乗を合計し、次にデータ点の数で除する。最後に、この値の平方根を算出する。式を以下に示す。
【数1】
x
i=1mlロングシリンジにおける10~28mmのデータ点での荷重測定値
AGF=平均摺動平衡応力
n=1mlロングシリンジにおける10~28mmのデータ点の数
【0084】
接触幅
【0085】
ガラスバレルとのプランジャー界面の接触幅を、Keyenceデジタル顕微鏡VHX-5000(アイタスカ,イリノイ州)を用いて30×の倍率下で測定し、各リブに対する3つの測定値を平均した。
【0086】
バレル内径(ID)
【0087】
シリンジバレルの内径は、デジタル三点内側マイクロメータ(Mitutoyo series 468,オーロラ,イリノイ州)を用いて測定した。
【0088】
引き抜き距離
【0089】
引き抜き距離は、シリンジに0.57mlの注射用水(WFI)を充填し、通気管ストッパー挿入機を用いてストッパーを挿入することによって測定した。用いたシリンジは、ゲージ25~31、0.25~1インチ(約0.64~約2.54cm)の針の固定針型であった。充填後、シリンジをおよそ1週間にわたって静置し、その後、ストッパーを動かしたり乱したりすることなく、ストッパーに合う適切なプランジャーロッドを組み立てたシリンジシステムに取り付けた。このシステムを、荷重/変位分析器上のホルダーに配置し、クロスヘッドとプランジャーロッドの近位端部とが接触するまで、25mm/分の速度でクロスヘッドを動かした。250mm/分の試験速度を確立し、その後、荷重/変位データを得た。引き抜き距離は、プランジャーがバレルから引き抜かれた点、又はプランジャーロッドがプランジャーから分離された点として算出した。用いた荷重/変位測定器は、TA-270Nシリンジ試験冶具を備えたTA XT Plus Texture Analyzer(ハミルトン,マサチューセッツ州)であった。
【0090】
例
【0091】
開示されるシリンジバレル、針ゲージ、及び針長さは、例であり、本発明の範囲を限定するものではない。加えて、ストッパーは、バレルサイズに応じてスケール変更されてよく、本発明の範囲内である。バレルは、上記で述べたストッパーがバレルの径に合うように適切にスケール変更される限りにおいて、いかなる径及び長さであってもよい。典型的なシリンジバレルとしては、限定されないが、0.5ml、1mLロング、1~3mlスタンダード、5ml、10ml、20ml、50ml、及び100mlが挙げられる。さらに、バレルは、ガラス、又は本明細書で述べるものなどの他の適切な材料から構成されていてもよい。針は、注射に一般的に用いられるいかなるゲージであってもよい。典型的な針ゲージは、25G~34Gの範囲内である。
【0092】
例1~4
【0093】
一連のストッパーを、Ashmead等による米国特許第8722178号明細書に記載のように、初期弾性率3.5MPaのハロブチルゴムを用いて作製した。ストッパーを、公称内径6.35mmの1mlロング無処理ガラス(シリコーン処理も他の処理も施していない)シリンジバレルと共に用いるためにサイズを合わせた。シリンジバレルの内部に対するシールを形成することを意図して、ストッパーのリブの数、形状、及びサイズを変えた。加工の完了後、ストッパー(すなわち、例1、例2、比較例1、及び比較例2)を、非接触測定装置を用いて測定した。ストッパーを、少量の洗剤を含む温精製水を用いて洗浄し、次にリンスし、乾燥して、製造からのいかなる残留汚染物も除去した。ストッパーを、無処理ガラスバレルに挿入し、本明細書で述べるように試験した。結果を表1に報告する。リブ1は、遠位端部リブであり、続いてのリブは、近位端部に向かって順にカウントする。
【0094】
表1及び表2の例1及び例2は、本開示の意図に適合するストッパーである。
【0095】
表1の比較例1は、良好な滑動力を有するが、必要とされるシール性を実現するには径が不充分であり、したがって不充分であるストッパーの例である。
【0096】
表1の比較例2は、必要とされるシール性は実現するが、ストッパーとバレルとの間の接触が所望されるよりも大きいために摺動降伏応力が過剰であり、したがって不充分であるストッパーの例である。
【0097】
表1において、IDは、バレルの内径を表す。例1及び2並びに比較例1及び2において、針は、ゲージ29及び長さ0.5インチ(約1.27cm)であったことには留意されたい。
【表1】
【0098】
例5、6、7、8、及び9では、潤滑剤を含まない2種類のガラスバレル(すなわち、バレルタイプ1(InJentle(商標)、品番1230118、米国のSchottより市販)及びバレルタイプ2(SyriQ(登録商標)、品番1509955、米国のSchottより市販)を、例1のストッパーと共に用い、表2に示されるように処理した。バレルタイプ1の滑動力測定はすべて、ゲージ29及び長さ0.5インチ(約1.27cm)の肉薄針を用いて行った。バレルタイプ2の滑動力測定は、ゲージ27及び長さ0.5インチ(約1.27cm)の肉薄針を用いて行った。
【0099】
例5
【0100】
バレルタイプ1、バレルタイプ2、及び例1のストッパーを入手して、表面エネルギー特性及び滑動力の結果を特定した。未処理の接触角データ、摺動降伏応力、平均摺動平衡応力、及び摺動平衡応力変動を記録した。次に、バレルタイプ1及びバレルタイプ2を、M4L PVA TePla America(コロナ,カリフォルニア州)RFガスプラズマシステムを用いて100Wで5分間にわたってバレルを酸素プラズマに曝露することによってプラズマ処理した。接触角データ、摺動降伏応力、平均摺動平衡応力、及び摺動平衡応力変動を得た。結果を表2に示す。
【0101】
例6
【0102】
例1のストッパーを含むバレルタイプ1に脱イオン水を充填し、121℃で30分間にわたってオートクレーブ処理した。接触角データ、さらには摺動降伏応力、平均摺動平衡応力、及び摺動平衡応力変動を得た。結果を表2に示す。
【0103】
例7
【0104】
例1のストッパーを含むバレルタイプ2を、本明細書で述べるようにバレルをまず酸素プラズマで処理することによって真空処理した。次に、バレルを(針シールドなしで)、オートクレーブ用紙製バッグに入れ、ガラス真空チャンバー内に装填した。オイルフリー真空ポンプ(Agilent IDP-3)をこのチャンバーに接続し、28インチHg(約711.2mmHg)未満の真空まで脱気した。この状態をおよそ30日間維持し、その後、バレルを取り出し、針シールドを再度取り付けた。接触角データ、さらには摺動降伏応力、平均摺動平衡応力、及び摺動平衡応力変動を得た。結果を表2に示す。
【0105】
例8
【0106】
例1のストッパーを含むバレルタイプ2を、本明細書で述べるようにバレルをまず酸素プラズマで処理することによって、周囲環境でエージングした。次に、バレルを(針シールドなしで)、周囲条件(すなわち、およそ35~55%相対湿度及びおよそ23℃)に開放した状態で保存した。この状態をおよそ30日間維持し、その後、バレルを取り出し、針シールドを再度取り付けた。接触角データ、さらには摺動降伏応力、平均摺動平衡応力、及び摺動平衡応力変動を得た。結果を表2に示す。
【表2】
【0107】
バレルタイプ1及び2の両方において、その特定のバレルのタイプの中で、接触角のより低いサンプルは、より低い平均摺動平衡応力及びより低い摺動平衡応力変動を有していた。当業者であれば理解されるように、針のゲージ及び長さは、滑動力試験に影響を与えるため、針の種類の異なるサンプルの比較は困難である。この理由から、平均摺動平衡応力及び摺動平衡応力変動の値は、ゲージ27及び長さ0.5インチ(約1.27cm)である肉薄針を有する1mlロングシリンジに対するものである。
【0108】
例9
【0109】
タイプ2バレルを得て、表面エネルギー特性及び引き抜き距離の結果を特定した。未処理接触角及び引き抜き距離の結果を記録した。次に、タイプ2バレルを、M4L PVA TePla America(コロナ,カリフォルニア州)RFガスプラズマシステムを用いて50Wで10分間にわたってバレルを酸素プラズマに曝露することによってプラズマ処理した。バレルを、周囲条件下(すなわち、およそ35~55%相対湿度及びおよそ23℃)、この状態で1週間平衡化させた後、接触角データ及び引き抜き距離を得た。結果を表3に示す。
【表3】
【0110】
本出願の発明を、一般的に、及び具体的実施形態に関しても記載してきた。当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な改変及び変更が成し得ることは明らかであろう。したがって、これらの実施形態は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内に含まれる限りにおいて、本発明の改変及び変更も含むことを意図している。以下、本開示の実施形態の例を列記する。
[1]
内側面を有するバレルと;
前記バレルの前記内側面の少なくとも一部分と接触し、前記バレルに対して測定された場合に約7.9%超の圧縮率を有する、ストッパーと
を備える、医療用送達デバイスであって、
前記バレルの前記内側面は、約1°~約58°の水接触角を有し、
前記ストッパーは、摺動平衡応力変動試験法に従って算出された場合、約1.3N未満の摺動平衡応力変動を有する、医療用送達デバイス。
[2]
前記ストッパーが、約4N未満の平均摺動平衡応力を有する、請求項1に記載の医療用送達デバイス。
[3]
前記バレルの前記内側面が、約10°~約35°の水接触角を有する、請求項1に記載の医療用送達デバイス。
[4]
前記内側面が、潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない、請求項1に記載の医療用送達デバイス。
[5]
前記ストッパーが、少なくとも部分的に一又は複数のフルオロポリマー層で覆われている、請求項1に記載の医療用送達デバイス。
[6]
前記一又は複数のフルオロポリマー層が、バリア層及び多孔質層を有する複合材料を備え、前記バリア層は、高密度化延伸ポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化エチレンプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、パーフルオロプロピルビニルエーテル、Parylene AF-4、Parylene VT-4、パーフルオロアルコキシポリマー、並びにこれらのコポリマー及び組み合わせから選択される少なくとも1つの部材を備える、請求項5に記載の医療用送達デバイス。
[7]
前記一又は複数のフルオロポリマー層が、延伸ポリテトラフルオロエチレンを備える、請求項5に記載の医療用送達デバイス。
[8]
前記ストッパーが、少なくとも部分的に一又は複数の非フルオロポリマー層で覆われている、請求項1に記載の医療用送達デバイス。
[9]
前記一又は複数の非フルオロポリマー層が、バリア層及び多孔質層を有する複合材料を備え、前記バリア層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、Parylene C、及びParylene Nから選択される少なくとも1つの部材を備える、請求項8に記載の医療用送達デバイス。
[10]
前記医療用送達デバイスが、オートインジェクターである、請求項8に記載の医療用送達デバイス。
[11]
内側面を有するバレルと;
前記バレルの前記内側面の少なくとも一部分と接触し、少なくとも部分的に延伸フルオロポリマーフィルムで覆われている、ストッパーと
を備える、医療用送達デバイスであって、
前記バレルの前記内側面は、約1°~約58°の水接触角を有し、
前記ストッパーは、摺動平衡応力変動試験法に従って算出された場合、約1.3N未満の摺動平衡応力変動、及び約4N未満の平均摺動平衡応力を有する、医療用送達デバイス。
[12]
前記ストッパーが、前記バレルに対して測定された場合に約7.9%超の圧縮率を有する、請求項11に記載の医療用送達デバイス。
[13]
前記バレルの前記内側面が、約10°~約35°の水接触角を有する、請求項11に記載の医療用送達デバイス。
[14]
前記延伸フルオロポリマーが、高密度化延伸ポリテトラフルオロエチレンである、請求項11に記載の医療用送達デバイス。
[15]
前記内側面が、親水性内側面である、請求項11に記載の医療用送達デバイス。
[16]
前記内側面が、潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない、請求項11に記載の医療用送達デバイス。
[17]
前記延伸フルオロポリマーフィルムが、2つ以上のフルオロポリマーの積層体を備える、請求項11に記載の医療用送達デバイス。
[18]
前記延伸フルオロポリマーフィルムが、バリア層及び多孔質層を有する複合材料を備える、請求項11に記載の医療用送達デバイス。
[19]
第一の端部、第二の端部、及び内側面を有するバレルと;
前記バレルの前記内側面の少なくとも一部分と接触し、前記バレルに対して測定された場合に約7.9%超の圧縮率を有する、ストッパーと;
前記バレルと結合された注射部材と
を備える、医療用送達デバイスであって、
前記バレルの前記内側面は、約1°~約58°の水接触角を有し、
前記ストッパーは、摺動平衡応力変動試験法に従って算出された場合、約1.3N未満の摺動平衡応力変動を有する、医療用送達デバイス。
[20]
前記ストッパーが、約4N未満の平均摺動平衡応力を有する、請求項19に記載の医療用送達デバイス。
[21]
前記医療用送達デバイスを通した薬物の溶出速度が、前記ストッパーに適用された力に正比例する、請求項19に記載の医療用送達デバイス。
[22]
前記内側面が、約10°~約35°の水接触角を有する、請求項19に記載の医療用送達デバイス。
[23]
前記バレルが、潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない、請求項19に記載の医療用送達デバイス。
[24]
前記注射部材が、前記ストッパーに可変の作動力を提供する、請求項19に記載の医療用送達デバイス。
[25]
前記医療用送達デバイスが、オートインジェクターである、請求項24に記載の医療用送達デバイス。
[26]
可変の作動力を備えた医療用送達デバイスであって、前記医療用送達デバイスは:
ストッパーの挿入に対して近位側である第一の端部及び前記ストッパーの挿入に対して遠位側である第二の端部を有するバレル;
前記バレルに広がり、前記第一の端部と前記第二の端部とを接続しており、水接触角を有する内側面、
を備え;
前記水接触角は、前記第一の端部から前記第二の端部へ、少なくとも10°のガラス表面エネルギーの勾配を有する、
医療用送達デバイス。
[27]
前記医療用送達デバイスを通した薬物の溶出速度が、前記ストッパーに適用された力に正比例する、請求項26に記載の医療用送達デバイス。
[28]
前記水接触角が、約58°未満である、請求項26に記載の医療用送達デバイス。
[29]
前記水接触角が、約10°~約35°である、請求項28に記載の医療用送達デバイス。
[30]
前記バレルが、潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない、請求項26に記載の医療用送達デバイス。
[31]
前記医療用送達デバイスが、オートインジェクターである、請求項26に記載の医療用送達デバイス。
[32]
内側面を有するバレルと;
前記バレルの前記内側面の少なくとも一部分と接触し、前記バレルに対して測定された場合に約7.9%超の圧縮率を有する、ストッパーと
を備える、医療用送達デバイスであって、
前記バレルの前記内側面は、約1°~約58°の水接触角を有し、
前記ストッパーは、約10mm超の引き抜き距離を有する、医療用送達デバイス。
[33]
前記バレルが、潤滑剤を含まないか、又は実質的に含まない、請求項32に記載の医療用送達。
[34]
前記水接触角が、約10°~約35°である、請求項32に記載の医療用送達デバイス。
[35]
前記ストッパーが、前記バレルに対して測定された場合に約7.9%超の圧縮率を有する、請求項32に記載の医療用送達デバイス。
[36]
前記ストッパーが、少なくとも部分的に一又は複数のフルオロポリマー層で覆われている、請求項32に記載の医療用送達デバイス。
[37]
前記ストッパーが、少なくとも部分的に高密度化延伸ポリテトラフルオロエチレンで覆われている、請求項36に記載の医療用送達デバイス。
[38]
前記ストッパーが、少なくとも部分的に2つ以上のフルオロポリマーの積層体で覆われている、請求項32に記載の医療用送達デバイス。
[39]
前記内側面が、親水性内側面である、請求項32に記載の医療用送達デバイス。
[40]
前記医療用送達デバイスが、オートインジェクターである、請求項32に記載の医療用送達デバイス。