IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-04
(45)【発行日】2024-07-12
(54)【発明の名称】調理器具及び調理器具の制御方法
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20240705BHJP
【FI】
A47J27/00 103Z
A47J27/00 103B
A47J27/00 109L
A47J27/00 109Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023519919
(86)(22)【出願日】2021-04-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-16
(86)【国際出願番号】 CN2021085649
(87)【国際公開番号】W WO2022068168
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-04-26
(31)【優先権主張番号】202011063662.5
(32)【優先日】2020-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202022231057.6
(32)【優先日】2020-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515117198
【氏名又は名称】佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA ELECTRICAL HEATING APPLIANCES MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】San Le Road #19,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】鄭博文
(72)【発明者】
【氏名】羅飛龍
(72)【発明者】
【氏名】黄韋銘
(72)【発明者】
【氏名】劉化勇
(72)【発明者】
【氏名】羊小亮
(72)【発明者】
【氏名】呉良柳
(72)【発明者】
【氏名】瞿月紅
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-087126(JP,A)
【文献】特開昭64-076808(JP,A)
【文献】特開2019-024730(JP,A)
【文献】特開2014-094077(JP,A)
【文献】特開平04-307010(JP,A)
【文献】特開2012-192052(JP,A)
【文献】特開2008-055015(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00-36/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理器具であって、
調理容器と前記調理容器内の食材を加熱するための加熱装置とを含む調理本体と、
前記調理容器内に冷媒を送り込んで、前記調理容器内の少なくとも部分的に糊化した食材を冷却して降温させるための降温装置と、を備え
前記降温装置は、
前記調理本体に設けられて且つ前記調理容器のチャンバーに連通した、冷媒を前記調理容器内に送り込むための送り込み部材と、
前記調理容器のチャンバーに連通した、前記冷媒を生成するための冷媒発生器と、を備え、
前記冷媒発生器は、
液体貯蔵室が限定される液体貯蔵容器と、
前記液体貯蔵室内の液体を冷却処理するための冷却部材と、を備え、
前記冷却部材は、半導体冷却シートを形成し、前記半導体冷却シートの冷却部は前記液体貯蔵容器の壁に接触して嵌め合わされ、
前記調理器具は前記半導体冷却シートの発熱部を放熱するための放熱装置をさらに備える調理器具。
【請求項2】
前記降温装置は、前記調理容器内に冷媒を送り込んで前記調理容器内の食材の温度を60℃以下に下げるために使用される請求項1に記載の調理器具。
【請求項3】
前記放熱装置は、
前記半導体冷却シートの発熱部に近接して設けられるか、前記発熱部に接触して嵌め合わされることによって、前記発熱部と熱交換する熱交換器と、
前記熱交換器に接続されて、冷却媒体が循環して流れる放熱回路を形成する冷却器と、を備える請求項に記載の調理器具。
【請求項4】
前記熱交換器は放熱通路を有し、前記冷却器は冷却通路を有し、前記放熱装置は、
前記放熱通路の出口と前記冷却通路の入口とを連通する第1のパイプ、及び前記冷却通路の出口と前記放熱通路の入口とを連通する第2のパイプと、
前記第1のパイプまたは前記第2のパイプに設けられ、冷却媒体が放熱通路と前記冷却通路との間で循環して流れるように駆動するための駆動部材と、をさらに備え、
前記冷却媒体は前記放熱通路内では前記発熱部と熱交換し、且つ熱交換された前記冷却媒体は前記冷却通路内で降温する請求項に記載の調理器具。
【請求項5】
前記調理容器内に設けられ、収容空間を有して且つ前記調理容器との間にオーバーフローギャップが限定され、前記収容空間と前記オーバーフローギャップを連通する貫通孔が設けられる収容部をさらに備える請求項1に記載の調理器具。
【請求項6】
前記調理容器内に設けられて且つ前記収容部の下部に接続される媒体置換部をさらに備え、前記媒体置換部の下端が開放して液体が前記媒体置換部の下端開口を介して出入りすることを可能にする請求項に記載の調理器具。
【請求項7】
請求項1~のいずれか1項に記載の調理器具の制御方法であって、
調理命令を受信した後、前記調理器具が加熱して食材を少なくとも部分的に糊化させるように制御するステップと、
前記降温装置が前記調理容器内に冷媒を送り込んで食材を降温させるように制御するステップと、を含み、
前記冷媒は冷却液であり、前記降温装置が前記調理容器内に冷却液を送り込むように制御して、食材を事前設定された時間浸した後、前記調理器具が液体を排出するように制御する調理器具の制御方法。
【請求項8】
前記調理器具は食材の表面が糊化して糊化層を形成するまで加熱した後、前記降温装置が前記調理容器内に冷媒を送り込むように制御し、前記糊化層が冷却されて難消化性澱粉結晶層が形成されるようにする請求項に記載の調理器具の制御方法。
【請求項9】
前記降温装置が前記調理容器内に冷媒を送り込むように制御した後、前記調理器具が加熱を続けて食材を昇温させるように制御する請求項に記載の調理器具の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は生活用電化製品の分野に関し、特に調理器具及び調理器具の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、消費者はますます食事の健康を重視しており、特に糖尿病患者と高血糖妊婦は糖分の高い食べ物を食べることができないが、米飯は私たちの主食の1つとして、低糖分の米飯はこのような人たちに人気があるようになっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願は、従来の技術に存在している技術的問題の1つを少なくとも解決することを主旨とする。このため、本願は、糖分低下の目的をより良く達成できる調理器具を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願は、調理器具の制御方法を更に提供する。
【0005】
本願の第1の態様の実施例による調理器具は、調理容器と前記調理容器内の食材を加熱するための加熱装置とを含む調理本体と、前記調理容器内に冷媒を送り込んで、前記調理容器内の少なくとも部分的に糊化した食材を冷却して降温させるための降温装置と、を備える。
【0006】
本願の実施例による調理器具によれば、降温装置を設けることにより、調理器具の調理中(例えば加熱段階、沸騰段階または蒸らし段階)に調理容器内の食材を降温処理することができ、これにより、少なくとも部分的に糊化した食材を降温させ、即ち難消化性澱粉の生成を促進し、糖分低下効果を達成する。
【0007】
本願のいくつかの実施例によれば、前記降温装置は、前記調理容器内に冷媒を送り込んで前記調理容器内の食材の温度を60℃以下に下げるために使用される。
【0008】
本願のいくつかの実施例によれば、前記降温装置は、前記調理本体に設けられて且つ前記調理容器のチャンバーに連通した、冷媒を前記調理容器内に送り込むための送り込み部材を備える。
【0009】
いくつかの実施例では、前記冷媒は冷気であり、前記送り込み部材はエアポンプまたはファンを含む。
【0010】
いくつかの実施例では、前記冷媒は冷却液であり、前記送り込み部材は液体ポンプを含む。
【0011】
本願のいくつかの実施例によれば、前記降温装置は、前記調理容器のチャンバーに連通した、前記冷媒を生成するための冷媒発生器をさらに備える。
【0012】
いくつかの実施例では、前記冷媒発生器は、液体貯蔵室が限定される液体貯蔵容器と、前記液体貯蔵室内の液体を冷却処理するための冷却部材と、を備える。
【0013】
いくつかの例において、前記冷却部材は、半導体冷却シートを形成し、前記半導体冷却シートの冷却部は前記液体貯蔵容器の壁に接触して嵌め合わされる。
【0014】
いくつかの例において、前記半導体冷却シートの発熱部を放熱するための放熱装置をさらに備える。
【0015】
いくつかの具体例において、前記放熱装置は放熱ファンを含む。
【0016】
いくつかの具体例において、前記放熱装置は、前記半導体冷却シートの発熱部に近接して設けられるか、前記発熱部に接触して嵌め合わされることによって、前記発熱部と熱交換する熱交換器と、前記熱交換器に接続されて、冷却媒体が循環して流れる放熱回路を形成する冷却器と、を備える。
【0017】
更なる例において、前記熱交換器は放熱通路を有し、前記冷却器は冷却通路を有し、前記放熱装置は、前記放熱通路の出口と前記冷却通路の入口とを連通する第1のパイプと、前記冷却通路の出口と前記放熱通路の入口とを連通する第2のパイプと、前記第1のパイプまたは前記第2のパイプに設けられ、冷却媒体が放熱通路と前記冷却通路との間で循環して流れるように駆動するための駆動部材と、をさらに備え、前記冷却媒体は前記放熱通路内では前記発熱部と熱交換し、且つ熱交換された前記冷却媒体は前記冷却通路内で降温する。
【0018】
本願のいくつかの実施例によれば、調理器具は、前記調理容器内に設けられ、収容空間を有して且つ前記調理容器との間にオーバーフローギャップが限定され、前記収容空間と前記オーバーフローギャップとを連通する貫通孔が設けられる収容部をさらに備える。
【0019】
いくつかの実施例では、調理器具は、前記調理容器内に設けられて且つ前記収容部の下部に接続される媒体置換部をさらに備え、前記媒体置換部の下端が開放して液体が前記媒体置換部の下端開口を介して出入りすることを可能にする。
【0020】
いくつかの例において、前記収容部は、前記調理容器の上部に設けられ、前記収容部が前記調理容器内で固定されるようにする。
【0021】
いくつかの例において、前記媒体置換部は、前記調理容器の内壁面に支持されて前記収容部を支持する。
【0022】
本願の第2の態様の実施例による調理器具の制御方法は、調理命令を受信した後、前記調理器具が加熱して食材を少なくとも部分的に糊化させるように制御するステップと、前記降温装置が前記調理容器内に冷媒を送り込んで食材を降温させるように制御するステップと、を含む。
【0023】
本願の実施例の調理器具の制御方法によれば、食材を調理する過程において、まず食材を加熱して少なくとも部分的に糊化させ、次に、降温装置を利用して食材を降温処理し、これにより、少なくとも部分的に糊化した食材を降温させ、即ち難消化性澱粉の生成を促進し、糖分低下効果を達成する。
【0024】
いくつかの実施例では、前記調理器具は食材の表面が糊化して糊化層を形成するまで加熱した後、前記降温装置が前記調理容器内に冷媒を送り込むように制御し、前記糊化層が冷却されて難消化性澱粉結晶層が形成されるようにする。
【0025】
いくつかの例において、前記降温装置が前記調理容器内に冷媒を送り込むように制御した後、前記調理器具が加熱を続けて食材を昇温させるように制御する。
【0026】
他のいくつかの例において、前記冷媒は冷却液であり、前記降温装置が前記調理容器内に冷却液を送り込むように制御して食材を事前設定された時間浸した後、前記調理器具が液体を排出するように制御する。
【0027】
別のいくつかの例において、前記調理器具が加熱して食材を少なくとも部分的に糊化させるように制御するステップは、前記調理容器内に所定量の液体を加えるステップをさらに含む。
【0028】
いくつかの例において、前記調理器具が加熱して食材を少なくとも部分的に糊化させるように制御するステップは、前記調理器具が前記調理容器内の食材に対して乾煎りを行い、食材の表面を糊化させ、糊化層を形成するように制御するステップを含む。
【0029】
更なるいくつかの例において、前記降温装置が前記調理容器内に冷媒を送り込むように制御するステップの後に、前記調理器具が加熱を続けるように制御し、前記調理容器内に沸騰が発生して食材を洗い流すようにする。
【0030】
他のいくつかの例において、食材を洗い流した後、食材と液体とを分離するように制御して食材の表面から糖分を取り除く。
【0031】
他のいくつかの実施例において、前記調理器具が食材を完全に糊化するまで加熱した後、前記降温装置が前記調理容器内に冷媒を送り込むように制御し、食材を降温させ、難消化性澱粉を生成するようにする。
【0032】
いくつかの例において、前記降温装置が前記調理容器内に冷媒を送り込むように制御するステップは、前記降温装置が前記調理容器内に冷気を送り込むように制御するステップを含む。
【0033】
他のいくつかの例において、前記降温装置が前記調理容器内に冷媒を送り込むように制御するステップは、前記降温装置が前記調理容器内に冷却液を送り込むように制御するステップと、前記調理器具が前記調理容器内の液体を排出するように制御するステップと、を含む。
【0034】
いくつかの具体例において、前記調理容器は液体排出孔を有し、前記調理器具は前記液体排出孔に連通される液体排出部材を備え、前記調理器具が前記調理容器内の液体を排出するように制御するステップは、前記液体排出部材が起動するように制御して前記調理容器内の液体を前記液体排出孔から排出するステップを含む。
【0035】
他のいくつかの具体例において、前記調理容器内に収容部が設けられ、前記収容部は収容空間を有して且つ前記収容部と前記調理容器との間にオーバーフローギャップが限定され、前記収容部に貫通孔が設けられ、前記貫通孔が前記収容空間と前記オーバーフローギャップを連通し、前記調理器具が前記調理容器内の液体を排出するように制御するステップは、前記収容部が前記調理容器に対して移動するように制御するか、または前記調理器具が加熱するように制御して前記収容部内の液体を排出するステップを含む。
【0036】
別のいくつかの例において、前記調理器具が食材を完全に糊化するまで加熱する前に、前記調理器具が加熱するように制御し、前記調理容器内に沸騰が発生して食材を洗い流すようにするステップと、食材と液体とを分離するように制御して食材の表面から糖分を取り除くステップと、を含む。
【0037】
更なるいくつかの例において、前記調理器具は液体排出部材を含み、前記液体排出部材は前記調理容器のチャンバーに連通され、食材と液体とを分離するように制御するステップは、前記液体排出部材が起動するように制御して前記調理容器内の液体を排出するステップを含む。
【0038】
他のいくつかの例において、前記調理器具は、前記調理容器内に設けられ、収容空間を有して且つ前記調理容器との間にオーバーフローギャップが限定され、前記収容空間と前記オーバーフローギャップとを連通する貫通孔が設けられる収容部をさらに備え、食材と液体とを分離するように制御するステップは、前記収容部が前記調理容器に対して移動するように制御するか、前記調理器具が加熱するように制御して前記収容部内の液体を排出するステップを含む。
【0039】
別のいくつかの例において、前記降温装置が前記調理容器内に冷媒を送り込むように制御するステップの後、前記調理器具が加熱を続けるように制御して食材を所定の温度に昇温するステップを含む。
【0040】
本願の付加的な態様と利点は、一部が以下の説明の中で示され、一部は以下の説明から明らかになるか、本願の実践を通じて理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
本願の上記及び/又は付加的な態様と利点は、以下の図面を組み合わせた実施例の説明から明らかになり、理解されやすいようになっている。
【0042】
図1】本願の実施例による調理器具の構造模式図である。
図2】本願の実施例による調理器具の1つの構造断面図である。
図3図2に示す調理器具の部分構造拡大図である。
図4】本願の実施例による調理器具の他の構造断面図である。
図5】本願の実施例による調理器具の調理容器と調理付属部品の組立図である。
図6】本願の実施例による調理器具の降温装置の構造模式図である。
図7】本願の実施例による調理器具の冷媒発生器の斜視図である。
図8】本願の実施例による調理器具の冷媒発生器の1つの構造断面図である。
図9】本願の実施例による調理器具の冷媒発生器の他の構造断面図である。
図10】本願の他の実施例による調理器具の構造断面図である。
図11】本願の一実施例による調理器具の制御方法のフローチャートである。
図12】本願の一例による調理器具の制御方法のフローチャートである。
図13】本願の他の例による調理器具の制御方法のフローチャートである。
図14】本願の別の例による調理器具の制御方法のフローチャートである。
図15】本願の更なる例による調理器具の制御方法のフローチャートである。
図16】本願の他の例による調理器具の制御方法のフローチャートである。
図17】本願の他の実施例による調理器具の制御方法のフローチャートである。
図18】本願の一例による調理器具の制御方法のフローチャートである。
図19】本願の他の例による調理器具の制御方法のフローチャートである。
図20】本願の別の例による調理器具の制御方法のフローチャートである。
図21】本願の更なる例による調理器具の制御方法のフローチャートである。
図22】本願の他の例による調理器具の制御方法のフローチャートである。
図23図22に示す調理器具の制御方法の調理グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、図面に示される本願の実施例を詳細に説明し、全図面において、同一又は類似の符号は同一又は類似の素子或いは同一又は類似の機能を有する素子を示す。以下の図面を参照して説明する実施例は例示的なものであり、本願を説明するためのものであり、本願に対する制限として理解すべきではない。
【0044】
以下、図1図23を参照し、本願の実施例による調理器具100を説明する。ここでの調理器具100は電気炊飯器、電気圧力鍋、電気シチュー鍋などであってよい。
【0045】
図1図4に示すように、本願の実施例による調理器具100は調理本体10と降温装置を備え、調理本体10は調理容器13と加熱装置14を備え、調理容器13によって食材を収納するための調理チャンバーが限定され、加熱装置14は調理容器13内の食材を加熱するために使用され、降温装置は、調理容器13内の少なくとも部分的に糊化した食材を冷却して降温させるように、調理容器13内に冷媒を送り込むために使用される。
【0046】
以下、食材を穀物類として説明する。糊化された米類食材の澱粉は、糊化によって破壊された澱粉分子と水素の結合が低温度下で再び結合し、分子が再び整然とした構造になり、この反応は米飯の老化であり、老化した澱粉は難消化性澱粉になる。従って、本実施例において、調理器具100が作動する際に、加熱装置14は調理容器13を加熱し、穀物類食材を糊化させ、降温装置によって糊化された米粒を冷却処理することによって、米粒を老化させることができ、これにより、難消化性澱粉を生成し、米飯中の難消化性澱粉含有量を増加する。
【0047】
なお、調理中に穀物類食材の初期の糊化程度が高いほど、即ち糊化がより十分であるほど、穀物類食材中の澱粉の構造は十分に分解され、後続の降温中の澱粉構造の再結合に役に立ち、これにより、難消化性澱粉の生成を促進する。また、冷却によって老化した難消化性澱粉の形態が比較的安定し、再加熱しても、依然として安定して存在でき、これにより、米粒中の難消化性澱粉の量が確保される。
【0048】
本願の実施例による調理器具100は、降温装置を設置することにより、調理器具100の調理過程(例えば加熱段階、沸騰段階または蒸らし段階)では調理容器13内の食材を降温処理することができ、これにより、少なくとも部分的に糊化した食材を老化させ、即ち難消化性澱粉の生成を促進し、糖分低下効果を達成する。
【0049】
本願のいくつかの実施例によれば、降温装置は調理容器13内の食材温度を60℃以下に下げるように、調理容器13内に冷媒を送り込むために使用される。具体的に、降温装置を利用して調理容器13内の食材温度を30℃以下に下げることによって、難消化性澱粉の生成により役に立つ。
【0050】
図1及び図2に示すように、調理本体10は本体11と蓋体12を備え、調理容器13は本体11に設けられ、蓋体12は本体11に設けられ、調理容器13の頂部開口を閉塞するために使用される。降温装置は本体11に設けてもよいし、蓋体12に設けてもよい。
【0051】
本願のいくつかの実施例によれば、降温装置は送り込み部材21を備え、送り込み部材21は調理本体10に設けられ、調理容器13のチャンバーに連通され、冷媒を調理容器13内に送り込むために使用される。送り込み部材21を設置することにより、冷媒を送り込むための動力を提供することができ、送り込み部材21を介して、異なる調理段階において冷媒を送り込むという目的を達成し、異なる調理需要を満たすのに便利である。
【0052】
なお、ここでの冷媒は外部に既に存在する冷媒であってもよく、送り込み部材21を利用して外部に既に存在する既成の冷媒を調理容器13内に導入し、食材を降温処理してもよい。無論、ここでの冷媒は、調理器具100の内部構造によって製造された冷媒であってもよい。
【0053】
いくつかの実施例では、冷媒は冷気であり、送り込み部材21はエアポンプまたはファンを含む。エアポンプを使用することによって、既成の冷気または冷却装置によって製造された冷気を調理容器13内に送り込むことができ、構造が簡単で、制御しやすい。送り込み部材21をファンとして設置すると、ファンによって空気の流れを駆動することができ、これにより、冷却装置による処理後の空気を調理容器13内に送り込むことができ、冷気が調理容器13内の食材を流れ、熱を奪って食材を降温し、食材の難消化性澱粉含有量が増加する。
【0054】
理解できる点として、ここでの冷気は相対的なものであり、調理容器13内の食材温度と比較するものであり、調理容器13内の食材温度より低く、食材との熱交換が可能であり、食材温度を下げる目的を達成するものであれば、本願の保護範囲に属する。
【0055】
いくつかの実施例では、冷媒は冷却液であり、送り込み部材21は液体ポンプを含む。液体ポンプを採用することによって、冷却液を調理容器13内に送り込むことができ、これにより、調理容器13内の食材を降温処理し、食材の難消化性澱粉含有量が増加し、糖分低下効果が実現される。無論、冷媒は、例えば氷塊などの固体構造であってもよい。
【0056】
図2図4及び図6図9に示すように、本願のいくつかの実施例によれば、降温装置は冷媒発生器22をさらに備え、冷媒発生器22は調理容器13のチャンバーに連通されており、冷媒を生成するために使用される。ここでの冷媒発生器22は送り込み部材21に連通できるため、冷媒発生器22による冷媒を送り込み部材21を介して調理容器13内に送りこむ。冷媒発生器22を採用することにより、調理の必要に応じて所定の時間内で冷媒を製造することができ、冷媒の随時使用が容易になる。
【0057】
いくつかの実施例では、冷媒発生器22は液体貯蔵容器221と冷却部材を含み、液体貯蔵容器221によって液体貯蔵室が限定される。冷却部材は液体貯蔵室内の液体を冷却処理するために使用され、冷却部材が液体貯蔵容器221に近接して設けられてもよいし、液体貯蔵容器221に接触して設けられてもよく、これにより、液体貯蔵室内の液体との熱交換が実現され、液体貯蔵室内の液体が降温され、後で冷却処理による液体を調理容器13内に送り込むのに便利である。
【0058】
いくつかの選択可能な例において、冷媒発生器22は冷凍システムを備え、冷凍システムはコンプレッサ、蒸発器、コンデンサ、絞り装置などを含み、蒸発器は前記冷却部材として形成され、液体貯蔵容器221に近接して設けられ、これにより、液体貯蔵容器221の周囲の空気を冷却処理し、さらに液体貯蔵室内の液体温度を下げることができる。
【0059】
図7図9に示すように、いくつかの選択可能な例において、冷却部材は半導体冷却シート222として形成され、半導体冷却シート222の冷却部2221は液体貯蔵容器221の壁に接触して嵌め合わされる。半導体冷却シート222に通電する場合、半導体冷却シート222の両端の間で熱の移動が発生し、一端から他端に熱が移動し、これにより、温度差が発生して冷却部2221と発熱部2222を形成する。
【0060】
これにより、半導体冷却シート222の冷却部2221を液体貯蔵容器221の壁と接触して嵌め合わせることによって、冷却部2221による冷却能力を液体貯蔵室内の液体に伝達することができ、液体貯蔵室内の液体温度が低下する。ここで、半導体冷却シート222の冷却部2221は液体貯蔵容器221の底壁に接触して嵌め合わされてもよいし、液体貯蔵容器221の側壁に接触して嵌め合わされてもよい。
【0061】
いくつかの実施例では、調理本体10によって取付室111が限定され、液体貯蔵容器221は取付室111内に設けられる。液体貯蔵室内の液温が取付室111の内壁に速やかに伝達され、液体貯蔵室の断熱保冷(即ち冷却後の低温状態の維持)に不利であるという問題が発生し、冷却エネルギーの散逸などを招くことを避けるため、液体貯蔵容器221と取付室111の内壁面との間に断熱部材が設けられる。断熱部材を設置することにより、液体貯蔵容器221に対して一定の断熱保冷作用を発揮する一方で、液体貯蔵容器221と取付室111の内壁面を仕切りする作用を発揮し、液体貯蔵容器221での温度が取付室111の内壁面に速やかに伝達されることが回避される。即ち2つの異なる温度場が互いに吸収および伝達することを避け、さらに、冷却エネルギーの散逸という問題を避けると同時に、凝縮水などの生成を防止できる。
【0062】
図3及び図4に示すように、いくつかの例において、液体貯蔵容器221は容器本体2211と容器蓋2214を備え、容器本体2211と容器蓋2214との間に液体貯蔵室が限定される。
【0063】
具体的に、容器蓋2214は、密封層22141と断熱層22142を備え、密封層22141は容器本体2211を被覆し、密封層22141は液体貯蔵室の開口を密封することができ、断熱層22142は密封層22141の容器本体2211とは反対側に設けられ、密封層22141を介して容器本体2211を密封し、且つ断熱層22142を介して容器本体2211を断熱することによって、液体貯蔵室の密封と保冷が実現され、冷却装置は液体貯蔵室内の液体を冷却する場合、液体貯蔵室内の液体を所定の温度範囲に維持することが確保され、外部と熱交換して温度が高くなることを避け、冷却効果の信頼性が確保される。
【0064】
ここで、密封層22141は耐寒性及び耐高温衝撃性に優れた材料で形成され、ここで、密封層22141の材料は、金属層またはプラスチック層を対応的に形成するように、金属材料またはプラスチック材料であってもよい。それと同時に、液体貯蔵室内の液体が調理チャンバーに供給されるため、密封層22141の材料は食品衛生上、接触の要件を満たす必要もあり、好ましくは、密封層22141には、食品に接触可能な金属材料または食品グレードのプラスチック材料を採用する。断熱層22142は、例えば発泡材料、絶縁材料などの低熱伝導性材料からなり、エネルギーの放熱を防止すると同時に、凝縮水を生成して周囲の電子部品に影響を与えることを避ける。
【0065】
いくつかの具体例において、断熱層22142は液体貯蔵室の上方を覆い、且つ液体貯蔵室の開口が位置する平面における断熱層22142の投影は液体貯蔵室の開口を覆う。これにより、断熱層22142が液体貯蔵室の開口全体を包み込むことができ、外部との熱交換などによる断熱効果への影響を避けることができる。
【0066】
図8及び図9に示すように、いくつかの実施例では、液体貯蔵容器221は包被部2212をさらに備え、包被部2212は容器本体2211の外側に設けられ、液体貯蔵室を断熱することができ、これにより、液体貯蔵室が周囲温度場によって影響されるという問題を解決でき、霊薬エネルギーの散逸を効果的に阻止し、同時に、容器本体2211の外側壁上の凝縮水の生成を防止でき、さらに、凝縮水の生成によるエネルギー効率問題と感電のリスクを避けることができる。
【0067】
ここで、断熱部材は包被部2212と取付室111の内壁面との間に設けられるため、包被部2212と取付室111の内壁面が間隔をあけて配置されることができ、包被部2212は液体貯蔵室に対して断熱効果を発揮でき、断熱部材により包被部2212と取付室111の内壁面との接触を回避し、さらに、液体貯蔵室内の冷却エネルギーの散逸を一層阻止する。
【0068】
図8及び図9に示すように、他のいくつかの実施例において、液体貯蔵容器221は収納ケース2213をさらに備え、包被部2212は外部ケース22121と断熱部22122を備え、収納ケース2213は外部ケース22121の内側に設けられ、且つ収納ケース2213と外部ケース22121との間に充填室が限定され、断熱部22122は充填室に設けられ、容器本体2211は収納ケース2213内に設けられる。これにより、容器本体2211の包被が実現され、さらに、液体貯蔵室内の液体を断熱保冷する。
【0069】
ここで、外部ケース22121は絶縁材料部材であり、断熱部22122は断熱材料充填部材であり、例えば断熱部22122が発泡断熱層22142である。絶縁材料部材を採用した外部ケース22121は発泡断熱層22142が発火して燃焼することを防止し、構造全体の安定性と安全性を向上させることができる。
【0070】
断熱材料充填部材は水であってもよく、即ち包被部2212内に水タンク構造を形成し、水タンク構造で容器本体2211を包被する。液体貯蔵室内の水に対する断熱が実現され、構造が簡単で、コストが低い。無論、断熱部22122は負圧室であってもよく、即ち包被部2212を真空引きすることによって、真空負圧室が容器本体2211を包被し、液体貯蔵室内の水に対する断熱が実現される。
【0071】
いくつかの具体例において、外部ケース22121は絶縁断熱部材であり、絶縁断熱部材を採用することによって、液体貯蔵室内の水を断熱する効果をさらに発揮し、冷却エネルギーの散逸を効果的に阻止し、凝縮水の生成を防止でき、さらに、凝縮水の生成によるエネルギー効率問題と感電のリスクを避けることができる。
【0072】
いくつかの例において、外部ケース22121は収納ケース2213に嵌合されて接続され、具体的に、外部ケース22121は、順次に接続された第1の横セグメント、縦セグメント及び第2の横セグメントを含み、縦セグメントの上端は第1の横セグメントの一端に接続され、縦セグメントの下端は第2の横セグメントの一端に接続される。収納ケース2213の上端に外向きに延伸する固定曲げ部22131が設けられ、第1の横セグメントの他端は固定曲げ部22131に重ねて嵌合され、第2の横セグメントの他端は収納ケース2213の外表面に当接して嵌合される。これにより、外部ケース22121と収納ケース2213との嵌合接続が実現され、且つ外部ケース22121は収納ケース2213に固定して嵌合して金属付きの絶縁容器部材を形成し、外部ケース22121と収納ケース2213との間に相対的に密封された充填室が限定され、断熱部22122の充填に便利である。
【0073】
いくつかの例において、容器本体2211は収納ケース2213に取り外し可能に接続され、具体的に、収納ケース2213に頂部が開放した収納室が限定され、容器本体2211は収納室内に取り外し可能に設けられる。容器本体2211に給水する必要がある場合、容器本体2211を収納室内から取り出して、給水しやすく、ユーザが給水するときに調理器具100の他の部材に飛び散って、洗浄の不便や感電などを引き起こすという問題を回避し、ユーザの使用体験を向上させる。
【0074】
いくつかの例において、容器蓋2214の容器本体2211を向いた側に密封ボス22143が設けられ、液体貯蔵室の開口が位置する平面における密封ボス22143の投影は液体貯蔵室の開口を取り囲み、これにより、密封蓋が容器本体2211に蓋設される場合、密封ボス22143は液体貯蔵室の外側に位置し、密封ボス22143が包被部2212に当接して嵌合することができ、容器蓋2214と容器本体2211との密封嵌合が実現される。密封ボス22143を設置することにより、容器本体2211に対する容器蓋2214の密封効果を高め、容器蓋2214と容器本体2211との間に隙間が生じて外部と熱交換して、冷却機能が失効することなどを避ける。無論、密封ボス22143が包被部2212の外側を取り囲み、且つ密封ボス22143の内側面は包被部2212の外側面に当接して嵌合されて密封が実現されてもよい。これにより容器蓋2214は容器本体2211全体と包被部2212を包被し、密封効果が実現される。
【0075】
いくつかの例において、断熱層22142における密封ボス22143の投影は断熱層22142内に位置し、即ち断熱層22142は密封ボス22143を覆うため、全体の密封断熱効果を高めることができ、且つ断熱層22142の形状や大きさは密封層22141に対応することができ、両者の嵌合と製造成形に便利である。
【0076】
いくつかの例において、包被部2212の上表面に下へ凹んだ取付凹部を有し、密封ボス22143は取付凹部内に嵌合するのに適し、取付凹部を設置することにより、密封ボス22143の取付に対して位置決めする作用を発揮し、これにより、容器蓋2214の取付固定に便利であり、ユーザは手動で位置合わせるか、能動的に係合効果を観察することなどを必要せず、取付の便利性を向上させる。無論、容器蓋2214と容器本体2211にさらに他の位置合わせ構造、ずれ防止構造などが設けられることによって、容器蓋2214と容器本体2211の嵌合ずれまたは位置ずれなどの状況を避けることができる。
【0077】
さらに、密封ボス22143は取付凹部に締まりばめされるため、容器蓋2214の製造と組立中に誤差が発生して密封効果に影響を与えることを避け、密封ボス22143と取付凹部との嵌合部で隙間が生じることを避けて、容器蓋2214と容器本体2211の嵌合緩みなどを防止し、全体の密封効果を確保する。
【0078】
いくつかの例において、調理器具100は放熱装置23をさらに備え、放熱装置23は半導体冷却シート222の発熱部2222を放熱することによって、半導体冷却シート222の冷却効率を向上させるために使用される。
【0079】
いくつかの具体例において、放熱装置23は放熱ファンを備える。つまり、半導体冷却シート222の発熱部2222を空冷で放熱することによって、半導体冷却シート222の冷却効率を向上させることができる。
【0080】
図6に示すように、いくつかの具体例において、放熱装置23は、熱交換器231と冷却器232を備え、熱交換器231は半導体冷却シート222の発熱部2222に近接して設けられるか、発熱部2222に接触して嵌め合わされて、発熱部2222と熱交換し、冷却器232は熱交換器231に接続されて、冷却媒体が循環して流れる放熱回路を形成する。
【0081】
更なる例において、熱交換器231は放熱通路を有し、冷却器232は冷却通路を有し、放熱装置23は、第1のパイプ、第2のパイプ及び駆動部材233をさらに備え、第1のパイプは放熱通路の出口と冷却通路の入口とを連通し、第2のパイプは冷却通路の出口と放熱通路の入口とを連通し、駆動部材233は第1のパイプまたは第2のパイプに設けられ、冷却媒体が放熱通路と冷却通路との間で循環して流れるように駆動するために使用される。
【0082】
ここで、冷却媒体は放熱通路内で発熱部2222と熱交換するのに適し、且つ熱交換された冷却媒体は冷却通路内で降温するのに適し、さらに、放熱通路内に循環し続いて発熱部2222と熱交換して発熱部2222を降温して放熱させる。駆動部材233は冷却器232内の冷却液を放熱回路内に送り込むことができ、冷却液が循環して流れることが実現される。
【0083】
図6に示すように、他のいくつかの具体例において、放熱装置23は放熱器234と放熱ファン235をさらに備え、放熱器234は熱交換器231と冷却器232との間に接続され、放熱ファン235は放熱器234に近接して設けられるため、放熱器234が放熱される。
【0084】
図5に示すように、本願のいくつかの実施例によれば、調理器具100は収容部15をさらに備え、収容部15は調理容器13内に設けられ、収容空間を有し、収容部15と調理容器13との間にオーバーフローギャップ152が限定され、収容部15に貫通孔151が設けられ、貫通孔151は収容空間とオーバーフローギャップ152を連通する。
【0085】
調理器具100が作動する際に、調理容器13内の液体が加熱されて液面を上昇させ、これにより、オーバーフローギャップ152を流れて貫通孔151を通って収容部15内に流れ込み、この過程において、収容部15内に流れ込んだ液体は収容部15内の食材を洗い流すことによって、食材の表面から糖分を洗い流して除去し、糖分洗い落としが実現される。
【0086】
いくつかの実施例では、調理器具100は媒体置換部16をさらに備え、媒体置換部16は調理容器13内に設けられ、媒体置換部16は収容部15の下部に接続され、媒体置換部16の下端は開放し、液体が媒体置換部16の下端開口を介して出入りするようにする。
【0087】
具体的に、以下、液体を水として説明する。調理容器13内の水を沸騰まで加熱する過程において、媒体置換部16内の水蒸気は次第に増加し、次に、媒体置換部16内の圧力が次第に大きくなり、媒体置換部16内の水を調理容器13内に押し込む。これにより、調理容器13内の水位が上昇する作業目的が実現され、水が収容部15内の食材をよりよく洗い流し、糖分洗い落としがより良く実現される。
【0088】
いくつかの例において、収容部15は調理容器13の上部に設けられることで収容部15が調理容器13内で固定される。例えば、収容部15は調理容器13の開口の縁部に支持されてもよいし、調理容器13の内周壁上の支持構造に支持されてもよく、収容部15が調理容器13に対して静止することを確保し、これにより収容部15の取付安定性が確保される。
【0089】
図5に示すように、他のいくつかの例において、媒体置換部16は調理容器13の内壁面に支持されて収容部15を支持する。つまり、媒体置換部16は収容部15を支持する支持部として形成され、例えば媒体置換部16は収容部15の内周壁に支持されてもよいし、収容部15の底壁に支持されてもよい。ここでの媒体置換部16は支持作用を発揮することができるだけでなく、媒体置換(水と水蒸気の置換)の目的を実現することもでき、これにより、他の部材(例えば蓋体12、または蓋体12での密封部材)と干渉することなく、糖分洗い落とし効果を向上させる。
【0090】
図2に示すように、本願のいくつかの実施例によれば、調理器具100はシャワー装置30をさらに備え、シャワー装置30は降温装置に連通され、降温装置は冷却液をシャワー装置30に送り込むことができるため、冷却液を調理容器13内にシャワーして、冷却液と調理容器13内の食材との接触面積を増大し、これにより、糖分低下効果が確保される。
【0091】
ここで、シャワー装置30はシャワー部材31、連結パイプアセンブリ32及び液体ポンプ33を備え、シャワー部材31は調理室内に冷却処理後の液体をシャワーするのに適する。このように、シャワー部材31が調理室内に冷却液をシャワーするのに便利である。シャワー部材31と降温装置は連結パイプアセンブリ32を介して連通される。液体ポンプ33は連結パイプアセンブリ32に設けられ、冷却液をシャワー部材31に送り込むために使用される。
【0092】
より具体的に、連結パイプアセンブリ32は第1の連結パイプと第2の連結パイプを含み、第1の連結パイプはシャワー部材31と液体ポンプ33を接続するために使用される。第2の連結パイプは液体ポンプ33と降温装置を接続するために使用される。このように、シャワー部材31と液体ポンプ33の合理的な設置とレイアウトを実現するのに便利であり、調理器具100の内部構造がより合理的でコンパクトになる。
【0093】
ここでの液体ポンプ33は加圧ポンプであってもよく、加圧ポンプは冷却液を加圧してからシャワー部材31の微細孔またはスリットを通して噴出させ、冷却液を霧化させ、冷却液は調理容器13内の食材または上記収容部15内の食材を洗い流した後、糖分低下目的が実現される。
【0094】
図11図23に示すように、本願の実施例の調理器具の制御方法によれば、調理命令を受信した後、調理器具が加熱して食材を少なくとも部分的に糊化するように制御するステップと、降温装置が前記調理容器内に冷媒を送り込んで食材を降温させるように制御するステップと、を含む。
【0095】
本願の実施例の調理器具の制御方法によれば、食材を調理する過程において、まず食材を加熱して少なくとも部分的に糊化させ、次に、降温装置を利用して食材を降温処理し、これにより、少なくとも部分的に糊化した食材を降温させ、即ち難消化性澱粉の生成を促進し、糖分低下効果を達成する。
【0096】
図11に示すように、いくつかの実施例では、調理器具は食材の表面が糊化して糊化層を形成するまで加熱した後、降温装置が調理容器内に冷媒を送り込むように制御し、糊化層が冷却されて難消化性澱粉結晶層が形成されるようにする。
【0097】
以下、食材を米、液体を水として説明する。本願の発明者は、長期的な研究の結果、生米自体における難消化性澱粉の含有量が高いが、米の含水率が高いほど、難消化性澱粉の消化性澱粉への変換を促進しやすいことを見出した。本実施例の調理器具は米飯を炊くとき、まず、半炊きになるまで米を加熱し、この時点で米の表面に糊化が発生し、これにより糊化層を形成し、さらに降温装置が米を降温処理するように制御し、米の表面に一層の難消化性澱粉結晶層を形成し、難消化性澱粉結晶層が水と熱の伝導/伝達を遮断することができ、これにより米内部の難消化性澱粉の変換を阻止し、糖分低下効果を達成する。
【0098】
図12に示すように、いくつかの例において、降温装置が調理容器内に冷媒を送り込むように制御した後、調理器具が加熱を続けて食材を昇温させるように制御する。即ち、食材を部分的に糊化した後、冷媒を導入して糊化層を冷却させて難消化性澱粉結晶層を形成し、そして、加熱を続けて食材を完全に熟成させる。
【0099】
例を挙げると、調理器具が作動しているとき、米を調理容器内に入れ、まず、100℃で6min乾煎り/焙煎/ベーキング(つまり、無水状態)し、これにより米の表面が先に糊化されて糊化層が形成される。そして、降温装置が調理容器内に冷媒を送り込むように制御し、例えば調理容器内に冷却液を加えることにより、米の表面の糊化層を冷却し老化させて、難消化性澱粉結晶層を形成する。最後に、さらに、調理器具が加熱を続けるように制御し、昇温して米煮込みを実現する。米煮込み過程において、難消化性澱粉結晶層が米の内部の澱粉を包被し、米の吸水を制限し、調理過程中の難消化性澱粉の損失を減らす。
【0100】
図13に示すように、他のいくつかの例において、冷媒は冷却液であり、降温装置が調理容器内に冷却液を送り込むように制御して食材を事前設定された時間浸した後、調理器具が液体を排出するように制御する。
【0101】
具体的には、食材が穀物類食材である場合、降温装置によって調理容器内に冷却液を送りこむことで、冷却液は米の表面の糊化層を冷却し老化させて、難消化性澱粉結晶層を形成する。米を冷却液に一定の時間浸して、冷却液によって米を十分に降温させて洗浄し、最後、米と水を分離させ、つまり米の表面で転化された糖分を洗い流して除去し、糖分低下の効果を達成する。
【0102】
図14に示すように、別のいくつかの例において、調理器具が加熱するように制御して食材を少なくとも部分的に糊化させるステップは、調理容器内に所定量の液体を加えるステップをさらに含む。
【0103】
具体的には、調理器具は米飯を調理するとき、米と少量の水を調理容器に加え、水を加熱して水蒸気を形成し、調理容器の底部から離れた上層の米の表面を糊化させ、米の表面を先に糊化して糊化層を形成する。そして、降温装置が調理容器内に冷媒を送り込むように制御し、例えば調理容器内に冷却液を加えることにより、米の表面の糊化層を冷却し老化させて、難消化性澱粉結晶層を形成し、最後に、さらに、調理器具が加熱を続けるように制御し、昇温して米煮込みを実現する。米煮込み過程において、難消化性澱粉結晶層が米の内部の澱粉を包被し、米の吸水を制限し、調理過程中の難消化性澱粉の損失を減らす。
【0104】
他のいくつかの例において、調理器具が加熱するように制御して食材を少なくとも部分的に糊化させるステップは、調理器具が調理容器内の食材に対して乾煎りを行うように制御し、食材の表面を糊化させて糊化層を形成するステップを含む。
【0105】
例えば、調理器具は米飯を炊くとき、米粒自体には一定量の水分が含まれ、米粒に対して乾煎りを行うことにより、米粒の内部の水分を蒸発させて、これにより米粒の表面に糊化層を形成する。降温装置が調理容器内に冷媒を送り込むように制御するとき、米粒の表面の糊化層を冷却し老化させて、難消化性澱粉結晶層を形成することができ、難消化性澱粉結晶層が米粒の内部の澱粉を包被し、吸水を制限し、調理過程中の難消化性澱粉の損失を減らす。
【0106】
図15に示すように、更なるいくつかの例において、降温装置が調理容器内に冷媒を送り込むように制御した後、調理器具が加熱(例えば、高電力加熱)を続けるように制御し、これにより調理容器内に沸騰が発生して食材を洗い流す。調理器具が加熱を続けるように制御して、調理容器内に沸騰を発生させることによって、加熱すると同時に食材を十分に攪拌し、つまり、食材を十分に洗い流すことができ、食材に対する調理の均一性を確保する。
【0107】
図16に示すように、他のいくつかの例において、食材を洗い流した後、食材と液体とを分離するように制御して食材の表面から糖分を取り除く。つまり、食材の表面で転化された糖分を洗い流して除去し、糖分低下の効果を達成する。
【0108】
十分な糖分洗い落とし効果を達成するために、調理容器内に大量の冷却液を加えてもよく、冷却液が調理容器内の定格容積を超えるようにし、さらに、食材が浸されるのを避けるために、調理容器内の余分な液体を排出して、食材と液体の分離を達成することができ、これにより糖分洗い落とし効果を果たし、糖分低下の目的を達成する。
【0109】
図17に示すように、他のいくつかの実施例において、調理器具は、食材を完全に糊化するまで加熱した後、降温装置が調理容器内に冷媒を送り込むように制御し、食材を降温させて難消化性澱粉を生成する。
【0110】
例えば、調理器具は米飯を炊くとき、まず米が完全に糊化するまで米を加熱し、次に降温装置が米粒に対して降温処理を行うように制御し、完全に糊化された米飯を冷却し老化させて難消化性澱粉を生成し、つまり、米飯における難消化性澱粉の生成を促進し、糖分低下効果を達成する。
【0111】
なお、本実施例において、初期段階の米の糊化度が高いほど、米の糊化がより完全になる。米中の澱粉構造がより完全に分散するほど、その後の冷却による澱粉構造の再結合により有利であり、難消化性澱粉の生成を促進する。そして、冷却し老化させて得られた難消化性澱粉の形態は比較的安定しており、再度加熱しても安定して存在できるため、米飯における難消化性澱粉の量を確保する。
【0112】
図18に示すように、いくつかの例において、降温装置が調理容器内に冷媒を送り込むように制御するステップは、降温装置が調理容器内に冷気を送り込むように制御するステップを含む。具体的には、調理器具は、米飯を炊くとき、まず、調理器具が調理容器を加熱するように制御し、調理容器内において沸騰を発生させる。調理器具が調理容器を加熱し続けるに従って、調理容器内の米が完全に糊化され、つまり、生米はご飯になる。そして、降温装置が調理容器内に冷気を導入するように制御し、調理容器内の米を急速に降温して、消化澱粉の難消化性澱粉への変換(つまり、難消化性澱粉への老化過程)を促進し、糖分低下を達成する。最後に、調理器具を制御して調理容器への加熱を続けさせて、米飯を60℃などの口当たりの良い温度に再加熱して、味を高める。即ち、降温装置を制御して作動させる前に、調理器具は加熱段階、沸騰段階及び蒸らし段階を実行する。
【0113】
図19に示すように、他のいくつかの例において、降温装置が調理容器内に冷媒を送り込むように制御するステップは、降温装置が調理容器内に冷却液を送り込むように制御するステップと、調理器具が調理容器内の液体を排出させるように制御するステップと、を含む。
【0114】
具体的には、調理器具が加熱段階、沸騰段階及び蒸らし段階を実行するように制御し、そして、降温装置を制御して調理容器内に冷却液を導入させて、調理容器内の液体を排出する。冷却液によって調理容器内の食材を急速に降温させ、消化澱粉の難消化性澱粉への変換(つまり、難消化性澱粉への老化過程)を促進し、糖分低下を達成する。最後に、調理器具が調理容器への加熱を続けて、米飯を60℃などの口当たりの良い温度に再加熱するように制御し、味を高める。
【0115】
いくつかの具体例において、調理容器は液体排出孔を有し、調理器具は、液体排出孔と連通された液体排出部材を備え、調理器具が調理容器内の液体を排出するように制御するステップは、液体排出部材を起動させて調理容器内の液体を液体排出孔から排出させるように制御するステップを含む。
【0116】
なお、ここでの液体排出部材は液体排出孔の開閉を制御する液体排出バルブであってもよい。つまり、液体排出バルブを用いて液体排出孔の開閉を果たし、これにより液体の排出を達成する。勿論、液体排出部材は液体排出ポンプなどの動力部材であってもよい。液体排出ポンプは調理容器内の液体を液体排出孔から吸い出し、食材と液体との分離を達成する。
【0117】
他のいくつかの具体例において、調理容器内に収容部が設けられ、収容部は収容空間を有するとともに収容部と調理容器との間にはオーバーフローギャップが限定され、収容部に貫通孔が設けられ、貫通孔が収容空間とオーバーフローギャップとを連通し、調理器具が調理容器内の液体を排出するように制御するステップは、収容部が調理容器に対して移動するように制御するか、又は調理器具が加熱して収容部内の液体を排出するように制御し、食材と液体との分離を達成するステップを含む。
【0118】
別のいくつかの例において、調理器具が食材を完全に糊化するまで加熱する前に、調理器具が加熱するように制御し、調理容器内に沸騰が発生して食材を洗い流すようにするステップと、食材と液体とを分離するように制御して食材の表面から糖分を取り除くステップとを含む。即ち、沸騰している液体によって食材を十分に洗い流すことによって、食材の表面の糖分を洗い流して除去し、そして、食材と液体とを分離して、食材の表面の糖分を除去し、これにより糖分低下を達成する。
【0119】
図20に示すように、更なるいくつかの例において、調理器具は液体排出部材を備え、液体排出部材が調理容器のチャンバーに連通され、食材と液体とを分離するように制御するステップは、液体排出部材が起動して調理容器内の液体を排出するように制御するステップを含む。
【0120】
調理器具は、米飯を炊くとき、まず調理器具が調理容器を加熱し、調理容器内に沸騰が発生するように制御し、沸騰している液体によって食材を十分に洗い流すことによって、食材の表面の糖分を洗い流して除去し、そして、液体排出部材が調理容器内の水を排出するように制御し、米と水の分離を達成し、米の表面の糖分を除去し、これにより第1回の糖分低下を達成する。
【0121】
調理器具が調理容器を加熱し続けるに従って、調理容器内の米を完全に糊化させ、つまり、生米はご飯になる。そして、降温装置が調理容器内に冷媒を送り込むように制御し、例えば、調理容器内に冷気または冷却液を導入して、調理容器内の米を急速に降温させ、消化澱粉の難消化性澱粉への変換(つまり、難消化性澱粉への老化過程)を促進し、第2回の糖分低下を達成する。最後に、調理器具が調理容器への加熱を続けて、米飯を60℃などの口当たりの良い温度に再加熱するように制御し、味を高める。
【0122】
図21に示すように、他のいくつかの例において、調理器具は収容部を備え、収容部が調理容器内に設けられ、収容部は収容空間を有するとともに収容部と調理容器との間にオーバーフローギャップが限定され、収容部に貫通孔が設けられ、貫通孔が収容空間とオーバーフローギャップとを連通させる。食材と液体とを分離するように制御するステップは、収容部が調理容器に対して移動するように制御するか、又は調理器具が加熱して収容部内の液体を排出するように制御するステップを含む。
【0123】
調理器具は米飯を炊くとき、米と水の分離を達成する方法は、調理器具が調理容器内への加熱を続けるように制御し、加熱プロセスが進むに従って、水の一部が蒸発して水蒸気を形成し、これにより調理容器内の水位を下げ、さらに、収容部内の米と調理容器内の水との分離を達成することであってもよいし、収容部が上へ移動するように制御して、これにより収容部内の米と調理容器内の水とを分離させることであってもよいし、勿論、液体排出部材が調理容器内の水をその上の液体排出孔を通して排出させるように制御することにより、米と水の分離を完全に達成することであってもよい。
【0124】
図22及び図23に示すように、別のいくつかの例において、降温装置が調理容器内に冷媒を送り込むように制御した後、調理器具が加熱を続けて食材を所定の温度まで昇温するように制御するステップを含む。
【0125】
調理器具は、米飯を炊くとき、まず、調理器具が調理容器を加熱し、調理容器内に沸騰が発生するように制御し、沸騰している液体は米を十分に洗い流すことにより、米の表面の糖分を洗い流して除去する。そして、食材と液体を分離し、例えば液体排出部材が調理容器内の水を液体排出孔を通して排出させるように制御するか、または調理容器内の収容部が昇降するように制御するなどによって、収容部内の米と調理容器内の水を分離させて、米の表面の糖分を除去し、これにより第1回の糖分低下を達成する。
【0126】
調理器具が調理容器を加熱し続けるに従って、調理容器内の米が完全に糊化され、つまり、生米はご飯になる。そして、降温装置が調理容器内に冷媒を送り込むように制御し、例えば調理容器内に冷気または冷却液を導入することによって、調理容器内の米を急速に降温させ、消化澱粉の難消化性澱粉への変換(つまり、難消化性澱粉への老化過程)を促進し、第2回の糖分低下を達成する。
【0127】
なお、本願の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」など方向および位置関係を示す用語は図面に示す方向または位置関係に基づき、本願の説明をしやすくするとともに記述を簡素化するためのものにすぎず、指している装置または素子が特定の方向を有していたり、特定の方向で構成および操作しなければならないことを示すまたは暗に示すものではなく、本願を限定するものとみなすことはできない。
【0128】
本願の実施例による調理器具の他の構成及び操作は当業者にとって既知であるため、ここで詳細に説明しない。
【0129】
本明細書の説明では、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「具体例」、または「いくつかの例」という用語などを参照した説明は、該実施例または例示的な例を組み合わせて説明する具体的な特徴、構造、材料または特点は本願の少なくとも1つの実施例または例に含まれる。本明細書では、上記用語の例示的な叙述は必ずしも同じ実施例または例を対象とする必要がない。また、説明する具体的な特徴、構造、材料または特点はいずれかまたは複数の実施例または例では適切な方式で結合することができる。
【0130】
本願の実施例を提示し記述したが、当業者にとって理解可能なように、本願の原理と趣旨から逸脱することなく、これらの実施例に対して様々な変化、修正、置換及び変形を行うことができ、本願の範囲は請求項及びその同等物によって限定される。
【0131】
本願は、出願番号が202011063662.5、202022231057.6、出願日が2020年09月30日である中国特許出願に基づいて提案され、該中国特許出願の優先権を主張し、該中国特許出願の全内容はここで参照として本願に組み込まれる。
【符号の説明】
【0132】
調理器具100、調理本体10、本体11、取付室111、蓋体12、調理容器13、加熱装置14、収容部15、貫通孔151、オーバーフローギャップ152、媒体置換部16、送り込み部材21、冷媒発生器22、液体貯蔵容器221、容器本体2211、包被部2212、外部ケース22121、断熱部22122、収納ケース2213、固定曲げ部22131、容器蓋2214、密封層22141、断熱層22142、密封ボス22143、半導体冷却シート222、冷却部2221、発熱部2222、放熱装置23、熱交換器231、冷却器232、駆動部材233、放熱器234、放熱ファン235、シャワー装置30、シャワー部材31、連結パイプアセンブリ32、液体ポンプ33。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23