(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】携帯端末用スタンド
(51)【国際特許分類】
H04M 1/11 20060101AFI20240708BHJP
G06F 1/16 20060101ALI20240708BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240708BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20240708BHJP
H04M 1/04 20060101ALI20240708BHJP
H04R 1/00 20060101ALI20240708BHJP
H04R 1/34 20060101ALI20240708BHJP
【FI】
H04M1/11 Z
G06F1/16 313B
H02J7/00 301A
H02J7/00 301D
H02J50/10
H04M1/04 A
H04R1/00 318A
H04R1/34 310
(21)【出願番号】P 2019205097
(22)【出願日】2019-11-13
【審査請求日】2022-11-01
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】506249347
【氏名又は名称】株式会社発明屋
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 尚子
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 謙治
【審査官】松原 徳久
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-131280(JP,A)
【文献】特開2014-087137(JP,A)
【文献】特開2016-225734(JP,A)
【文献】特開2006-157397(JP,A)
【文献】特開2013-201296(JP,A)
【文献】中国実用新案第2882143(CN,Y)
【文献】国際公開第2018/211401(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F1/00
1/16-1/18
H02J7/00-7/12
7/34-7/36
50/00-50/90
H04M1/02-1/23
H04R1/00-1/08
1/12-1/14
1/20-1/46
5/00-5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末を前面全体を露出させて横置きに後傾させて支持可能な携帯端末支持部と、前記携帯端末支持部に横置きに支持された前記携帯端末の左右両端部に位置する放音部から放音される音声を前方に反射する音声反射部と、を有し、
前記音声反射部は、前記携帯端末支持部に横置きに支持された前記携帯端末の左端部の後側に重なる第一部分と、前記携帯端末支持部に支持された前記携帯端末の右端部の後側に重なる第二部分と、前記第一部分から更に左側に延びる第三部分と、前記第二部分から更に右側に延びる第四部分と、を有し、
前記第三部分は、前記携帯端末支持部に横置きに支持された前記携帯端末の左方向への延長線上に位置する第五部分を含み、前記第四部分は、前記携帯端末支持部に横置きに支持された前記携帯端末の右方向への延長線上に位置する第六部分を含み、
前記第五部分は、前方に向かって左側に傾斜しており、前記第六部分は、前方に向かって右側に傾斜している携帯端末用スタンド。
【請求項2】
携帯端末を前面全体を露出させて横置きに後傾させて支持可能な携帯端末支持部と、前記携帯端末支持部に横置きに支持された前記携帯端末の左右両端部に位置する放音部から放音される音声を前方に反射する音声反射部と、を有し、
前記携帯端末支持部は、前記携帯端末に非接触で給電し得る扁平形状のワイヤレス給電器を支持するための給電器支持部を有し、
前記給電器支持部は、前面が水平面に対して後傾した状態で配置され、かつ、前記ワイヤレス給電器を背後から支える背もたれ部を有し、
前記携帯端末支持部は、前記携帯端末と前記ワイヤレス給電器とを互いに前後に重ねて前記背もたれ部の前に支持可能である携帯端末用スタンド。
【請求項3】
前記携帯端末支持部は、前記携帯端末に給電する給電部を有する、請求項1の携帯端末用スタンド。
【請求項4】
前記給電部は、受電コイルに対して非接触で送電可能な送電コイルを含む、請求項3の携帯端末用スタンド。
【請求項5】
前記携帯端末支持部は、
水平面に対して傾斜した状態で配置され、且つ、前記携帯端末を背後から支える背もたれ部を有し、
前記背もたれ部に前記送電コイルが設けられている、請求項4の携帯端末用スタンド。
【請求項6】
携帯端末に非接触で給電するワイヤレス充電器であって、
携帯端末を前面全体を露出させて横置きに後傾させて支持可能な携帯端末支持部と、前記携帯端末支持部に横置きに支持された前記携帯端末の左右両端部に位置する放音部から放音される音声を前方に反射する音声反射部と、を有し、
前記携帯端末支持部は、前記携帯端末に非接触で給電する給電部を有し、
前記音声反射部は、前記携帯端末支持部に横置きに支持された前記携帯端末の左端部の後側に重なる第一部分と、前記携帯端末支持部に支持された前記携帯端末の右端部の後側に重なる第二部分と、前記第一部分から更に左側に延びる第三部分と、前記第二部分から更に右側に延びる第四部分と、を有し、
前記第三部分は、前記携帯端末支持部に横置きに支持された前記携帯端末の左方向への延長線上に位置する第五部分を含み、前記第四部分は、前記携帯端末支持部に横置きに支持された前記携帯端末の右方向への延長線上に位置する第六部分を含み、
前記第五部分は、前方に向かって左側に傾斜しており、前記第六部分は、前方に向かって右側に傾斜しているワイヤレス充電器。
【請求項7】
携帯端末を背後から支える背もたれ部を有し、前記背もたれ部に支えられた前記携帯端末に非接触で給電するワイヤレス充電器に装着され、前記ワイヤレス充電器に横置きに支持された前記携帯端末の左右両端部に位置する放音部から放音される音声を前方に反射する音声反射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、スマートフォンなど携帯端末を横置きに支持することができる携帯端末用スタンド(以下、単に「スタンド」と記す)、ワイヤレス充電器、等に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンを縦置きすなわち長手方向の両端が上下に位置する姿勢に支持することができるスタンドは公知である(特許文献1~3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1~3に記載のスタンドは、スマートフォンを縦置きにしたときに、そのスマートフォンの下端部に位置する放音部から放音される音声を前方に導く機能を備えている。
【0005】
しかし、これらのスタンドは、スマートフォンを横置きすなわち長手方向の両端が左右に位置する姿勢に支持したときに、そのスマートフォンの左右両端部に位置する放音部から放音される音声の後方への拡散を抑制する機能を備えていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態のスタンドは、携帯端末を前面全体を露出させて横置きに支持可能な携帯端末支持部と、前記携帯端末支持部に横置きに支持された前記携帯端末の左右両端部に位置する放音部から放音される音声を前方に反射する音声反射部と、を有する。
【0008】
一実施形態のワイヤレス充電器は、携帯端末に非接触で給電するワイヤレス充電器であって、前記携帯端末を前面全体を露出させて横置きに支持可能な携帯端末支持部と、前記携帯端末支持部に横置きに支持された前記携帯端末の左右両端部に位置する放音部から放音される音声を前方に反射する音声反射部と、を有する。
【0009】
一実施形態の音声反射装置は、携帯端末を背後から支える背もたれ部を有し、前記背もたれ部に支えられた前記携帯端末に非接触で給電するワイヤレス充電器に装着され、前記ワイヤレス充電器に横置きに支持された前記携帯端末の左右両端部に位置する放音部から放音される音声を前方に反射する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、スマートフォンなど携帯端末の左右両端部に位置する放音部から放音される音声の後方への拡散を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第一実施形態の携帯端末用スタンドの正面図である。
【
図2】
図1に示す携帯端末用スタンドの背面図である。
【
図3】
図1に示す携帯端末用スタンドの平面図である。
【
図4】
図1に示す携帯端末用スタンドの底面図である。
【
図5】
図1に示す携帯端末用スタンドの右側面図である。
【
図6】
図1に示す携帯端末用スタンドの左側面図である。
【
図7】
図1に示す携帯端末用スタンドにスマートフォンを横置きに支持させた状態の正面図である。
【
図10】
図1に示す携帯端末用スタンドの音声反射部の説明図である。
【
図11】
図1に示す携帯端末用スタンドにスマートフォンを横置きに支持させた状態の右側面図である。
【
図12】第二実施形態の携帯端末用スタンドの正面図である。
【
図15】第三実施形態の携帯端末用スタンドの正面図である。
【
図21】
図15に示す携帯端末用スタンドにワイヤレス充電器を支持させた状態の正面図である。
【
図23】
図15に示す携帯端末用スタンドにスマートフォンとワイヤレス充電器とを支持させた状態の正面図である。
【
図25】第三実施形態の携帯端末用スタンドが備える脚部材の正面図である。
【
図31】第四実施形態の携帯端末用スタンドの正面図である。
【
図33】
図31に示す携帯端末用スタンドの音声反射部の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図中に示す矢印U、D、L、R、FrおよびReは、それぞれ上、下、左、右、前および後の向きを示している。
【0013】
[第一実施形態]
[構成]
【0014】
まず、
図7および
図8を参照して、携帯端末の一例としてのスマートフォン100について説明する。ただし、スマートフォン100は、携帯端末用スタンド1による支持対象であって、携帯端末用スタンド1の構成要素ではない。
【0015】
図7および
図8に例示するように、スマートフォン100は、長手方向における一方の端部(左端部100L)および他方の端部(右端部100R)に、それぞれ放音部101L、101Rを有している。放音部101L、101Rは、図示のように、スマートフォン100を横置きにしたときには、スマートフォン100の左右両端部(左端部100L、右端部100R)に位置する。この例では、左側の放音部101Lは、横置きにしたスマートフォン100の前面100fの上下方向中央部に設けられている。また、右側の放音部101Rは、横置きにしたスマートフォン100の右側の端面の上半部に設けられている。
【0016】
スマートフォン100の前面100fは、周縁部の少なくとも一部を除いて、大部分の領域がタッチディスプレイになっている。左側の放音部101Lの近傍には、カメラ102および明るさセンサ103が設けられている。また、スマートフォン100の右端部100Rの前面100fには指紋センサ104が設けられている。指紋センサ104は、横置きにしたスマートフォン100の上下方向中央部に設けられている。
【0017】
図1~
図6に示すように、第一実施形態の携帯端末用スタンド1は、携帯端末支持部10と、音声反射部20と、を有する。
【0018】
携帯端末支持部10は、
図7および
図8に示すように、携帯端末の一例としてのスマートフォン100を前面100fの全体を露出させて横置きに支持可能な構成要素である。
【0019】
一実施形態において、「スマートフォン100を前面100fの全体を露出させて」とは、「スマートフォン100の前面100fの全体を視認でき、かつ、触ることができるように」という意味である。したがって、スマートフォン100の端部が嵌まる部分(たとえば、特許文献1の保持部3)を有するものは、携帯端末支持部10ではない。スマートフォン100の端部が嵌まる部分が存在すると、スマートフォン100の前面100fの一部が視認不可となり、かつ、その部分は触ることができないからである。
【0020】
一実施形態において、「スマートフォン100を・・・横置きに支持」とは、「スマートフォン100を・・・長手方向の両端が左右に位置する姿勢に支持」という意味である。すなわち、一実施形態では、スマートフォン100の少なくとも一面の輪郭形状が長方形に近いことを前提としている。「長方形に近い」とは、角が丸みを帯びた略長方形、一部の辺が曲がっている略長方形、辺の一部が曲がっている略長方形、等を含む意味である。
【0021】
音声反射部20は、携帯端末支持部10に横置きに支持されたスマートフォン100の左右両端部(左端部100L、右端部100R)に位置する放音部101L、101Rから放音される音声を前方に反射する機能を有する構成要素である。「放音部101L、101Rから放音される音声を前方に反射する」とは、「放音部101L、101Rから放音される音声の少なくとも一部を前方に反射する」ことを意味する。放音部101L、101Rから放音される音声の全てを前方に反射することはそもそも現実的ではない。「放音部101L、101Rから放音される音声を前方に反射する」を、「放音部101L、101Rから放音される音声の後方への拡散を抑制する」と読み替えてもよい。
【0022】
図10に示すように、音声反射部20は、第一部分21と第二部分22とを有する。第一部分21は、携帯端末支持部10に横置きに支持されたスマートフォン100の左端部100Lの後側に重なる部分である。第二部分22は、携帯端末支持部10に支持されたスマートフォン100の右端部100Rの後側に重なる部分である。
【0023】
音声反射部20は、第三部分23と第四部分24とを有する。第三部分23は、第一部分21から左側に延びる部分である。第四部分24は、第二部分22から右側に延びる部分である。
【0024】
第三部分23は第五部分25を含む。第五部分25は、携帯端末支持部10に横置きに支持されたスマートフォン100の左方向への延長線上に位置する部分である。第四部分24は第六部分26を含む。第六部分26は、携帯端末支持部10に横置きに支持されたスマートフォン100の右方向への延長線上に位置する部分である。スマートフォン100の左端100Llと第五部分25との間には空間SLが存在する。スマートフォン100の右端100Rrと第六部分26との間には空間SRが存在する。
【0025】
第一部分21、第三部分23および第五部分25は、前方に向かって左側に傾斜している。第二部分22、第四部分24および第六部分26は、前方に向かって右側に傾斜している。この例では、音声反射部20は、前方に屈曲した屈曲部31、32を左右に有する。この例では、第五部分25は、左側の屈曲部31の一部を含む。第六部分26は、右側の屈曲部32の一部を含む。
【0026】
第三部分23は、第五部分25から更に前方に向かって左側に延びている。第四部分24は、第六部分26から更に前方に向かって右側に延びている。
【0027】
音声反射部20は、携帯端末支持部10の左端部10Lから左側に延びる第七部分27と、携帯端末支持部10の右端部10Rから左側に延びる第八部分28と、を有する。携帯端末支持部10に横置きに支持されたスマートフォン100の左端部100Lの背面と第七部分27との間には空間が存在する。携帯端末支持部10に横置きに支持されたスマートフォン100の右端部100Rの背面と第八部分28との間には空間が存在する。すなわち、携帯端末支持部10に横置きに支持されたスマートフォン100の左右両端部は、音声反射部20と接触していない。
【0028】
図5、
図6および
図9に示すように、携帯端末支持部10は、基部11と支承部12と背もたれ部13とを有する。
【0029】
基部11は、携帯端末用スタンド1が設置される面(以下、「設置面」と称す)と接する下面11aを有する。下面11aには、設置面との間に摩擦力を生じさせる滑り止め(図示省略)が設けられている。
【0030】
支承部12は、スマートフォン100を下方から支える部分である。支承部12の上面12aは、前方に向かって斜め上方に延びている。この例では、支承部12そのものが、基部11の前端部11bから前方に向かって斜め上方に延びている。支承部12の上面12aは、横置きにしたスマートフォン100の下端100aと接する部分である。支承部12の上面12aは、縦置きにしたスマートフォン100の下端100aと接する部分でもある(
図11参照)。この構成におけるスマートフォン100と支承部12との接触の態様は線接触または面接触である。
【0031】
背もたれ部13は、スマートフォン100を背後から支える部分である。背もたれ部13の前面13aは、後傾している。すなわち、背もたれ部13の前面13aは、後方に向かって斜め上方に延びている。この例では、背もたれ部13そのものが、基部11の前端部11bから後方に向かって斜め上方に延びている。背もたれ部13の前面13aの後傾角度θは、たとえば25°~35°である。後傾角度θは、携帯端末用スタンド1を水平な設置面Sに設置したときに、鉛直軸zと背もたれ部13の前面13aとがなす角度である。背もたれ部13の前面13aは、横置きにしたスマートフォン100の背面100cと接する部分である。背もたれ部13の前面13aは、縦置きにしたスマートフォン100の背面100cと接する部分でもある(
図11参照)。この構成におけるスマートフォン100と背もたれ部13との接触の態様は面接触である。
【0032】
背もたれ部13は、音声反射部20と一体化している。この例では、背もたれ部13の背面に音声反射部20が固定されている。音声反射部20の第七部分27は、背もたれ部13の背面左端から第一部分21に延びている。音声反射部20の第八部分28は、背もたれ部13の背面右端から第二部分22に延びている。
【0033】
[作用・効果]
上記のように構成された携帯端末用スタンド1は、スマートフォン100を携帯端末支持部10により支持する。携帯端末支持部10は、スマートフォン100を横置きに支持することも縦置きに支持することもできる。スマートフォン100を携帯端末支持部10に支持させるためにユーザに課される作業は、スマートフォン100の下端を支承部12に接触させるとともに、スマートフォン100の背面100cを背もたれ部13に接触させて、スマートフォン100を携帯端末支持部10に立て掛ける作業のみである。
【0034】
この携帯端末用スタンド1によれば、ユーザは、スマートフォン100を携帯端末支持部10に立て掛けるという極めて簡易な作業のみによって、スマートフォン100を携帯端末支持部10に支持させることができる。そして、スマートフォン100を携帯端末支持部10に立て掛けた状態で、スマートフォン100の前面100fの大部分の領域をなすタッチディスプレイに表示される画像を視認しつつ、両放音部101L、101Rから放音される音声を聴くことができる。
【0035】
携帯端末用スタンド1は、携帯端末支持部10により、スマートフォン100を後傾させて支持する。この例では、スマートフォン100は、垂直姿勢からたとえば25°~35°傾いた姿勢に支持される。スマートフォン100は、その重さを支承部12と背もたれ部13とに委ねた安定した状態で支持される。
【0036】
携帯端末用スタンド1は、携帯端末支持部10により、スマートフォン100を前面100fの全体を露出させて支持することができる。携帯端末支持部10に支持されたスマートフォン100の前面100fの全体が露出していることにより、ユーザは、スマートフォン100の前面100fの全体を視認でき、かつ、触ることができる。したがって、ユーザは、スマートフォン100を携帯端末支持部10に支持させた状態で、スマートフォン100の前面100fに触れて、スマートフォン100を操作することができる。この操作には、スマートフォン100の前面100fの大部分の領域をなすタッチディスプレイに指またはスタイラスペンを接触させて行われる操作と、指紋センサ104に指を接触させて行われる操作と、が含まれる。また、スマートフォン100を携帯端末支持部10に支持させた状態で、カメラ102を使用することも可能である。明るさセンサ103が露出しているため、スマートフォン100の前面100fの照度に基づいたカメラ102の露出調整あるいはタッチディスプレイの輝度調整を通常通りに行うことができる。「通常通りに」とは、スマートフォン100が携帯端末支持部10に支持されておらず、かつ、明るさセンサ103が指など障害物で遮蔽されていないときと同様に、という意味である。
【0037】
携帯端末支持部10に支持されたスマートフォン100の前面100fの全体が露出しており、かつ、スマートフォン100の左端100Llと第五部分25との間に空間Slが存在するので、ユーザがスマートフォン100の左端部100Lの前面に指で触る際に第五部分25が障害物となることはない。また、携帯端末支持部10に支持されたスマートフォン100の前面100fの全体が露出しており、かつ、スマートフォン100の右端100Rrと第六部分26との間に空間Srが存在するので、ユーザがスマートフォン100の右端部100Rの前面を指で触る際に第六部分26が障害物となることはない。
【0038】
携帯端末用スタンド1は、携帯端末支持部10に横置きに支持されたスマートフォン100の背後および左右両側に位置する音声反射部20を有していることにより、左右両端部(左端部100L、右端部100R)に位置する放音部101L、101Rから放音される音声を前方に反射させることができる。これにより、スマートフォン100から発せられる音声の後方への拡散が抑制され、その音声が前方すなわちユーザ側に効率良く導かれる。
【0039】
詳細には、音声反射部20が、第一部分21を有していることにより、スマートフォン100の左側の放音部101Lから放音される音声の後方への拡散を抑制し、その音声をユーザ側に効率良く導くことができる。また、音声反射部20が、第二部分22を有していることにより、スマートフォン100の右側の放音部101Rから放音される音声の後方への拡散を抑制し、その音声をユーザ側に効率良く導くことができる。
【0040】
より詳細には、音声反射部20が、第三部分23を有していることにより、スマートフォン100の左側の放音部101Lから放音される音声の後方への拡散をより効果的に抑制し、その音声をユーザ側により効率良く導くことができる。また、音声反射部20が、第四部分24を有していることにより、スマートフォン100の右側の放音部101Rから放音される音声の後方への拡散をより効果的に抑制し、その音声をユーザ側により効率良く導くことができる。
【0041】
第三部分23が第五部分25を含むことにより、スマートフォン100の左側の放音部101Lから放音される音声の後方および左方への拡散を抑制し、その音声をユーザ側に効率良く導くことができる。また、第四部分24が第六部分26を含むことにより、スマートフォン100の右側の放音部101Rから放音される音声の後方および右方への拡散を抑制し、その音声をユーザ側に効率良く導くことができる。
【0042】
携帯端末用スタンド1を前方または正面から見たときに、第五部分25が前方に向かって左側に傾斜していることにより、スマートフォン100の左側の放音部101Lから放音される音声の右方への反射を抑制しつつ、その音声をユーザ側に導くことができる。また、第六部分26が前方に向かって右側に傾斜していることにより、スマートフォン100の右側の放音部101Rから放音される音声の左方への反射を抑制しつつ、その音声をユーザ側に導くことができる。これにより、スマートフォン100から発せられる左右の音声のクロストークを抑制しつつ、スマートフォン100から発せられる左右の音声をユーザ側に導くことができる。
【0043】
第三部分23が第五部分25から更に前方に向かって左側に延びており、第四部分24が第六部分26から更に前方に向かって右側に延びていることにより、スマートフォン100から発せられる左右の音声のクロストークを抑制しつつ、スマートフォン100から発せられる左右の音声をより効率良くユーザ側に導くことができる。
【0044】
したがって、携帯端末用スタンド1によれば、スマートフォン100の持つ音響特性を効果的に発揮させて、スマートフォン100から発せられる左右の音声をユーザに届けることができる。ユーザは、スマートフォン100の前面100fの大部分の領域をなすタッチディスプレイに表示される画像の全体を視認しつつ、スマートフォン100の音響特性を効果的に発揮させた左右の音声を聴くことができる。たとえば、動画とステレオ音声とからなるコンテンツをスマートフォン100で再生する場合、スマートフォン100の前面100fの大部分の領域をなすタッチディスプレイに表示される画像の全体を視認して動画映像をたのしみつつ、スマートフォン100の音響特性を効果的に発揮させた左右の音声を聴くことにより立体感の優れたステレオ音響をたのしむことができる。
【0045】
携帯端末支持部10に横置きに支持されたスマートフォン100の左端部100Lの背面と音声反射部20の第七部分27との間には空間が存在しているので、スマートフォン100の音声出力時に、スマートフォン100の左端部100Lと音声反射部20との直接接触によるびびり音が発生するのを防止できる。携帯端末支持部10に横置きに支持されたスマートフォン100の右端部100Rの背面と音声反射部20の第八部分28との間には空間が存在しているので、スマートフォン100の音声出力時に、スマートフォン100の右端部100Rと音声反射部20との直接接触によるびびり音が発生するのを防止できる。この構成は、音声出力と連動してバイブレーション機能が働く一部の機種のスマートフォン100の使用に最適である。また、第七部分27側の空間と第八部分28側の空間とが背もたれ部13によって左右に仕切られた状態になるので、スマートフォン100の左端部100Lおよび右端部100Rから後方に伝わる音声が上方および下方に導かれる。よって、このことによる音響効果も期待できる。
【0046】
[第二実施形態]
[構成]
図12および
図13に示すように、第二実施形態の携帯端末用スタンド2は、給電部30を有する。給電部30は、Qi規格に準拠したワイヤレス充電機能を有する。
図14に示すように、第二実施形態の携帯端末用スタンド2の基部11の後端部には、給電部30に電力を供給するためのケーブル(図示省略)が接続される端子部14が設けられている。第二実施形態の携帯端末用スタンド2のその他の構成は第一実施形態の携帯端末用スタンド1と同様である。
【0047】
給電部30は、携帯端末支持部10の背もたれ部13の内部に設けられている。給電部30は、携帯端末の一例としてのスマートフォン100に給電するための給電部である。この例の給電部30は、スマートフォン100内の受電コイル110(
図13参照)に対して非接触で送電可能な送電コイル33を有する。送電コイル33は、背もたれ部13の前面13aの近傍に設けられている。
【0048】
図13に示すように、第二実施形態におけるスマートフォン100は、送電コイル33から非接触で受電可能な受電コイル110を内蔵している。第二実施形態におけるスマートフォン100は、受電コイル110により受電した電力を内部の充電部(図示省略)に充電する機能を有する。受電コイル110は、スマートフォン100の背面100cの近傍に設けられている。第二実施形態におけるスマートフォン100は、充電しつつ、送受信、音声出力、画像表示、等、各種機能を実行可能である。第二実施形態におけるスマートフォン100のその他の構成は第一実施形態のスマートフォン100と同様である。
【0049】
第二実施形態の携帯端末用スタンド2の音声反射部20は、音声反射装置の一実施形態でもある。すなわち、スマートフォン100を背後から支える背もたれ部を有し、その背もたれ部に支えられたスマートフォン100に非接触で給電する既製のワイヤレス充電器を携帯端末支持部10として用い、その携帯端末支持部10の背もたれ部13の背面に音声反射装置としての音声反射部20を装着することにより、第二実施形態の携帯端末用スタンド2を実現できる。背もたれ部13と音声反射部20との結合は、接着、締着、係合、磁石による吸着など、種々の方法により実現し得る。
【0050】
[作用・効果]
上記のように構成された携帯端末用スタンド2によれば、ユーザは、スマートフォン100を携帯端末支持部10に立て掛けるという極めて簡易な作業のみによって、スマートフォン100を携帯端末支持部10に支持させ、スマートフォン100への充電を実行させることができる。ユーザは、スマートフォン100を充電しながら、スマートフォン100の前面100fの大部分の領域をなすタッチディスプレイに表示される画像および両放音部101L、101Rから放音される音声を視聴することができる。スマートフォン100を充電しながら、コンテンツを再生することができるので、充電不足による再生中断は生じない。ユーザは、Amazon(登録商標) Prime Video、Hulu(登録商標)、NETFLIX(登録商標)、YouTube(登録商標)、等により配信されるストリーミングコンテンツを、充電不足による中断を心配することなく楽しむことができる。
【0051】
第二実施形態の携帯端末用スタンド2のその他の作用・効果は、第一実施形態の携帯端末用スタンド1の作用・効果と同様である。
【0052】
[第三実施形態]
[構成]
図15から
図20および
図31に示すように、第三実施形態の携帯端末用スタンド3は、板部材40と脚部材50とを備えて構成される。板部材40は横長の矩形状である。
【0053】
板部材40は、木製、金属製または木製の部材である。板部材40には、左右一対の貫通孔41と切欠42とが設けられている。左右一対の貫通孔41は、板部材40の上下方向中央と下端40aとの間に、左右対称に設けられている。切欠42は、板部材40の下端部の左右方向における中央部に設けられている。
【0054】
脚部材50は、硬質の金属製の部材である。脚部材50は、断面形状が円形の金属棒材を曲げ加工して製造される。金属棒材の例として、ステンレススチール製の棒材を挙げることができる。脚部材50は、左右一対のスマートフォン支承部51と、左右一対の充電器支承部52と、左右一対の脚部53を有する。両スマートフォン支承部51は、互いに平行に前後方向に延びている。両充電器支承部52は、互いに平行に前後方向に延びている。両充電器支承部52は、両スマートフォン支承部51の間に設けられている。スマートフォン支承部51と脚部53とは互いに直線状に延びている。
【0055】
両脚部53は、板部材40の両貫通孔41に挿通されている。この例では、両脚部53は、充電器支承部52の後端52aと板部材40の前面40bとが当接または数ミリ程度の間隔を有して近接する位置関係になるように、両貫通孔41に挿通されている。
【0056】
携帯端末用スタンド3は、
図22に示すように、板部材40の下端40aおよび両脚部53の先端53aを設置面Sに着座させることにより、板部材40を後傾させた姿勢で自立する。
【0057】
携帯端末用スタンド3は、携帯端末支持部60と、音声反射部70と、を有する。
【0058】
携帯端末支持部60は、
図23および
図24に示すように、携帯端末の一例としてのスマートフォン100を前面100fの全体を露出させて横置きに支持可能な構成要素である。携帯端末支持部60は、板部材40の前面40bの中央部と脚部材50の両スマートフォン支承部51とにより構成される。両スマートフォン支承部51の間の距離は、横置きにしたスマートフォン100の左右両側を両スマートフォン支承部51で安定に支承できる距離に選定されている。
【0059】
携帯端末支持部60は、
図21および
図22に示すように、円盤形のワイヤレス給電器200を支持するための給電器支持部80を有する。給電器支持部80は、板部材40の前面40bの中央部と脚部材50の両充電器支承部52とにより構成される。給電器支持部80は、ワイヤレス給電器200を背後から支える背もたれ部81を有する。背もたれ部81は、前面が水平面に対して後傾している。板部材40の前面40bの中央部は、背もたれ部81として機能する。
【0060】
ワイヤレス給電器200は、送電コイル34を内蔵している。送電コイル34は、ワイヤレス給電器200の前面(平置きにしたときの上面)の近傍に設けられている。ワイヤレス給電器200は、スマートフォン100に非接触で給電し得る。ワイヤレス給電器200は、Qi規格に準拠したワイヤレス充電機能を有する。
【0061】
携帯端末支持部60は、
図23および
図24に示すように、スマートフォン100とワイヤレス給電器200とを互いに前後に重ねて背もたれ部81の前に支持可能である。
【0062】
両充電器支承部52は、ワイヤレス給電器200の下端部を受け入れることにより、ワイヤレス給電器200の下端部200aがスマートフォン100の下端100aよりも下側に位置するようにワイヤレス給電器200を支持する。両充電器支承部52の間の距離は、スマートフォン100内の受電コイル110とワイヤレス給電器200内の送電コイル33との重なりが十分得られる距離に選定される。
【0063】
音声反射部70は、板部材40により構成される。音声反射部70は、携帯端末支持部60に横置きに支持されたスマートフォン100の左端部100Lの後側に重なる第一部分21と、携帯端末支持部60に横置きに支持されたスマートフォン100の右端部100Rの後側に重なる第二部分22と、を有する。
【0064】
音声反射部70は、第一部分21から更に左側に延びる第三部分23と、第二部分22から更に右側に延びる第四部分24と、を有する。
【0065】
[作用・効果]
上記のように構成された携帯端末用スタンド3は、スマートフォン100を携帯端末支持部60により支持することができる。スマートフォン100を携帯端末支持部60に支持させるためにユーザに課される作業は、スマートフォン100の下端をスマートフォン支承部51に接触させるとともに、スマートフォン100の背面100cを背もたれ部81すなわち板部材40の前面40bに接触させて、スマートフォン100を携帯端末支持部60に立て掛ける作業のみである。
【0066】
この携帯端末用スタンド3によれば、ユーザは、スマートフォン100を携帯端末支持部60に立て掛けるという極めて簡易な作業のみによって、スマートフォン100を携帯端末支持部60に支持させることができる。そして、スマートフォン100を携帯端末支持部60に立て掛けた状態で、スマートフォン100の前面100fの大部分の領域をなすタッチディスプレイに表示される画像を視認しつつ、両放音部101L、101Rから放音される音声を聴くことができる。
【0067】
携帯端末用スタンド3は、携帯端末支持部60により、スマートフォン100を後傾させて支持する。この例では、スマートフォン100は、垂直姿勢からたとえば25°~35°傾いた姿勢に支持される。スマートフォン100は、その重さをスマートフォン支承部51と背もたれ部81とに委ねた安定した状態で支持される。
【0068】
携帯端末用スタンド3は、携帯端末支持部60により、スマートフォン100を前面100fの全体を露出させて支持することができる。携帯端末支持部60に支持されたスマートフォン100の前面100fの全体が露出していることにより、ユーザは、スマートフォン100の前面100fの全体を視認でき、かつ、触ることができる。したがって、ユーザは、スマートフォン100を携帯端末支持部60に支持させた状態で、スマートフォン100の前面100fに触れて、スマートフォン100を操作することができる。この操作には、スマートフォン100の前面100fの大部分の領域をなすタッチディスプレイに指またはスタイラスペンを接触させて行われる操作と、指紋センサ104に指を接触させて行われる操作と、が含まれる。また、スマートフォン100を携帯端末支持部60に支持させた状態で、カメラ102を使用することも可能である。明るさセンサ103が露出しているため、スマートフォン100の前面100fの照度に基づいたカメラ102の露出調整あるいはタッチディスプレイの輝度調整を通常通りに行うことができる。「通常通りに」とは、スマートフォン100が携帯端末支持部60に支持されておらず、かつ、明るさセンサ103が指など障害物で遮蔽されていないときと同様に、という意味である。
【0069】
携帯端末支持部60に支持されたスマートフォン100の前面100fの全体が露出しており、かつ、スマートフォン100の左端100Llの左側には、ユーザがスマートフォン100の左端部100Lの前面に指で触る際に障害物となるものはない。また、携帯端末支持部10に支持されたスマートフォン100の前面100fの全体が露出しており、かつ、スマートフォン100の右端100Rrの右側には、ユーザがスマートフォン100の右端部100Rの前面を指で触る際に障害物となるものはない。
【0070】
携帯端末用スタンド3は、携帯端末支持部60に横置きに支持されたスマートフォン100の背後に大面積の音声反射部70を有しているので、左右両端部(左端部100L、右端部100R)に位置する放音部101L、101Rから放音される音声の後方への拡散を抑制し、その音声を前方すなわちユーザ側に効率良く導くことができる。
【0071】
詳細には、携帯端末用スタンド3は、音声反射部70が、第一部分21を有していることにより、スマートフォン100の左側の放音部101Lから放音される音声の後方への拡散を抑制し、その音声をユーザ側に効率良く導くことができる。また、音声反射部70が、第2部分22を有していることにより、スマートフォン100の右側の放音部101Rから放音される音声の後方への拡散を抑制し、その音声をユーザ側に効率良く導くことができる。
【0072】
そして、音声反射部70が、第三部分23を有していることにより、スマートフォン100の左側の放音部101Lから放音される音声の後方への拡散をより効果的に抑制し、その音声をユーザ側により効率良く導くことができる。また、音声反射部70が、第四部分24を有していることにより、スマートフォン100の右側の放音部101Rから放音される音声の後方への拡散をより効果的に抑制し、その音声をユーザ側により効率良く導くことができる。
【0073】
したがって、携帯端末用スタンド3によれば、スマートフォン100の持つ音響特性を効果的に発揮させて、スマートフォン100から発せられる左右の音声をユーザに届けることができる。ユーザは、スマートフォン100の前面100fの大部分の領域をなすタッチディスプレイに表示される画像の全体を視認しつつ、スマートフォン100の音響特性を効果的に発揮させた左右の音声を聴くことができる。たとえば、動画とステレオ音声とからなるコンテンツをスマートフォン100で再生する場合、スマートフォン100の前面100fの大部分の領域をなすタッチディスプレイに表示される画像の全体を視認して動画映像をたのしみつつ、スマートフォン100の音響特性を効果的に発揮させた左右の音声を聴くことにより立体感の優れたステレオ音響をたのしむことができる。
【0074】
また、上記のように構成された携帯端末用スタンド3は、携帯端末支持部60により、
図23および
図24に示すように、スマートフォン100とワイヤレス給電器200とを互いに前後に重ねて支持することができる。
【0075】
ワイヤレス給電器200を携帯端末支持部60に支持させるためにユーザに課される作業は、ワイヤレス給電器200の下端を給電器支承部52に接触させるとともに、ワイヤレス給電器200の背面200cを背もたれ部81すなわち板部材40の前面40bに接触させて、ワイヤレス給電器200を携帯端末支持部60に立て掛ける作業のみである。ワイヤレス給電器200から延びるコード201は、板部材40の下端部に設けられた切欠42を通して、板部材40の後方に案内することができる。
【0076】
ワイヤレス給電器200を携帯端末支持部60に立て掛けた後、スマートフォン100をワイヤレス給電器200の前に重ねて立て掛けることにより、スマートフォン100とワイヤレス給電器200とが互いに前後に重ねて携帯端末支持部60に支持される。スマートフォン100およびワイヤレス給電器200は、それぞれの重さをスマートフォン支承部51および給電器支承部52と背もたれ部81とに委ねた安定した状態で支持される。
【0077】
したがって、第三実施形態の携帯端末用スタンド3によれば、ユーザは、ワイヤレス給電器200を携帯端末支持部70に予め支持させるとともに、ワイヤレス給電器200に電力が供給されている状態にしておくことにより、スマートフォン100を携帯端末支持部70に立て掛けるという極めて簡易な作業のみによって、スマートフォン100を携帯端末支持部70に支持させるとともに、スマートフォン100への充電を実行させることができる。ユーザは、スマートフォン100を充電しながら、スマートフォン100の前面100fの大部分の領域をなすタッチディスプレイに表示される画像および両放音部101L、101Rから放音される音声を視聴することができる。スマートフォン100を充電しながら、コンテンツを再生することができるので、充電不足による再生中断は生じない。ユーザは、Amazon(登録商標) Prime Video、Hulu(登録商標)、NETFLIX(登録商標)、YouTube(登録商標)、等により配信されるストリーミングコンテンツを、充電不足による中断を心配することなく楽しむことができる。
【0078】
ワイヤレス給電器200の前に重ねて携帯端末支持部60に横置きに支持されたスマートフォン100の左端部100Lの背面と音声反射部70すなわち板部材40との間には空間が存在しているので、スマートフォン100の音声出力時に、スマートフォン100の左端部100Lと音声反射部70との直接接触によるびびり音が発生するのを防止できる。ワイヤレス給電器200の前に重ねて携帯端末支持部60に横置きに支持されたスマートフォン100の右端部100Rの背面と音声反射部70との間には空間が存在しているので、スマートフォン100の音声出力時に、スマートフォン100の右端部100Rと音声反射部70との直接接触によるびびり音が発生するのを防止できる。
【0079】
また、スマートフォン100と音声反射部70との間に存在する左側の空間と右側の空間とがワイヤレス給電器200によって左右に仕切られた状態になるので、スマートフォン100の左端部100Lおよび右端部100Rから後方に伝わる音声が上方および下方に導かれる。よって、このことによる音響効果も期待できる。
【0080】
[第四実施形態]
[構成]
図31から
図33に示すように、第四実施形態の携帯端末用スタンド4は、音声反射部70としての板部材40の左右両側に傾斜部44L、44Rを有している。左側の傾斜部44Lは、左側の屈曲部43Lから前方に向かって左側に延びている。右側の傾斜部44Rは、右側の屈曲部43Rから前方に向かって右側に延びている。左側の屈曲部43Lは、携帯端末支持部60に横置きに支持されたスマートフォン100の左端部100Lよりも左側に位置する。右側の屈曲部43Rは、携帯端末支持部60に横置きに支持されたスマートフォン100の右端部100Rよりも右側に位置する。
【0081】
第四実施形態の携帯端末用スタンド4は、音声反射部70が第五部分25および第六部分26を有する。第五部分25は、携帯端末支持部60に横置きに支持されたスマートフォン100の左方向への延長線上に位置する部分である。第五部分25は、左側の傾斜部44L内に位置する。第六部分26は、携帯端末支持部60に横置きに支持されたスマートフォン100の右方向への延長線上に位置する部分である。第六部分26は、右側の傾斜部44R内に位置する。スマートフォン100の左端100Llと第五部分25との間には空間SLが存在する。スマートフォン100の右端100Rrと第六部分26との間には空間SRが存在する。第三部分23は、第五部分25から更に前方に向かって左側に延びている。第四部分24は、第六部分26から更に前方に向かって右側に延びている。
【0082】
第四実施形態の携帯端末用スタンド4のその他の構成は、第三の実施形態の携帯端末用スタンド3と同様である。
【0083】
[作用・効果]
上記のように構成された第四実施形態の携帯端末用スタンド4は、音声反射部70が第五部分25を有することにより、スマートフォン100の左側の放音部101Lから放音される音声の後方および左方への拡散を抑制し、その音声をユーザ側に効率良く導くことができる。また、音声反射部70が第六部分26を有することにより、スマートフォン100の右側の放音部101Rから放音される音声の後方および右方への拡散を抑制し、その音声をユーザ側に効率良く導くことができる。
【0084】
携帯端末用スタンド4を前方または正面から見たときに、第五部分25が前方に向かって左側に傾斜していることにより、スマートフォン100の左側の放音部101Lから放音される音声の右方への反射を抑制しつつ、その音声をユーザ側に導くことができる。また、第六部分26が前方に向かって右側に傾斜していることにより、スマートフォン100の右側の放音部101Rから放音される音声の左方への反射を抑制しつつ、その音声をユーザ側に導くことができる。これにより、スマートフォン100から発せられる左右の音声のクロストークを抑制しつつ、スマートフォン100から発せられる左右の音声をユーザ側に導くことができる。
【0085】
第三部分23が第五部分25から更に前方に向かって左側に延びており、第四部分24が第六部分26から更に前方に向かって右側に延びていることにより、スマートフォン100から発せられる左右の音声のクロストークを抑制しつつ、スマートフォン100から発せられる左右の音声をより効率良くユーザ側に導くことができる。
【0086】
第四実施形態の携帯端末用スタンド4のその他の作用効果は、第三の実施形態の携帯端末用スタンド3と同様である。
【0087】
なお、本発明の実施形態は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的
思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。
【符号の説明】
【0088】
1 携帯端末用スタンド
2 携帯端末用スタンド
3 携帯端末用スタンド
4 携帯端末用スタンド
10 携帯端末支持部
10L 左端部
10R 右端部
11 基部
11a 下面
11b 前端部
12 支承部
12a 上面
13 背もたれ部
13a 前面
14 端子部
20 音声反射部
21 第一部分
22 第二部分
23 第三部分
24 第四部分
25 第五部分
26 第六部分
27 第七部分
28 第八部分
30 給電部
31 屈曲部
32 屈曲部
33 送電コイル
34 送電コイル
40 板部材
41 貫通孔
42 切欠
43R 屈曲部
40a 下端
40b 前面
43L 屈曲部
44L 傾斜部
44R 傾斜部
50 脚部材
51 スマートフォン支承部
52 充電器支承部
53 脚部
52a 後端
53a 先端
60 携帯端末支持部
70 音声反射部
80 給電器支持部
81 背もたれ部
100 スマートフォン
100a 下端
100c 背面
100f 前面
100L 左端部
100R 右端部
100L1 左端
100Rr 右端
101L 放音部
101R 放音部
102 カメラ
103 明るさセンサ
104 指紋センサ
110 受電コイル
200 ワイヤレス給電器
200a 下端部
S 設置面
SL 空間
SR 空間