(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】携帯型水素酸素発生装置
(51)【国際特許分類】
C25B 9/00 20210101AFI20240708BHJP
C25B 1/04 20210101ALI20240708BHJP
C25B 15/08 20060101ALI20240708BHJP
C25B 15/023 20210101ALI20240708BHJP
【FI】
C25B9/00 A
C25B1/04
C25B15/08 302
C25B15/023
(21)【出願番号】P 2022566445
(86)(22)【出願日】2020-06-12
(86)【国際出願番号】 CN2020095727
(87)【国際公開番号】W WO2021217798
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2022-12-21
(31)【優先権主張番号】202020691315.6
(32)【優先日】2020-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020692679.6
(32)【優先日】2020-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503190796
【氏名又は名称】中国科学院大▲連▼化学物理研究所
【氏名又は名称原語表記】DALIAN INSTITUTE OF CHEMICAL PHYSICS,CHINESE ACADEMY OF SCIENCES
(73)【特許権者】
【識別番号】522423651
【氏名又は名称】金鎧儀器(大連)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】▲デン▼ 徳会
(72)【発明者】
【氏名】劉 艶廷
(72)【発明者】
【氏名】楊 笑
(72)【発明者】
【氏名】範 錦昌
(72)【発明者】
【氏名】趙 強
(72)【発明者】
【氏名】趙 効啓
【審査官】黒木 花菜子
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-095115(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108714261(CN,A)
【文献】中国実用新案第206858668(CN,U)
【文献】中国実用新案第207047322(CN,U)
【文献】国際公開第2019/139010(WO,A1)
【文献】特開2018-025383(JP,A)
【文献】中国実用新案第210250831(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2019/0217026(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107500390(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25B 9/00
C25B 1/04
C25B 15/08
C25B 15/023
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容空間を有する中空柱状構造であり、上端に着脱可能な上蓋が設けられ、底部に底蓋が係合されるケースと、
前記ケース内に設けられて電解液を貯留し、互いに独立した水素発生室と酸素発生室を有し、前記水素発生室には陰極電極板が、前記酸素発生室には陽極電極板が設けられ、電解液が流れるように前記水素発生室と前記酸素発生室の底部が連通される電解槽と、
前記上蓋に着脱可能に設置され、それぞれ前記水素発生室と前記酸素発生室に対応して設けられる水素排出部及び酸素排出部と、
前記ケースの底蓋に設けられ、前記陰極電極板と前記陽極電極板に電力を提供する電源モジュールと、を備え、
前記ケースの内部には前記電解槽と前記電源モジュールを仕切る仕切り板が設けられ、
前記水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽との間には水分除去のための濾過膜が設けられ
、
前記陰極電極板と前記陽極電極板には、電極の揺れを防止するための孔状の電極カバープレートがさらに設けられる、ことを特徴とする携帯型水素酸素発生装置。
【請求項2】
電解液のレベルセンサをさらに設け、
前記レベルセンサの制御部が前記底蓋に設けられ、前記レベルセンサの探針が前記電解槽内に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項3】
電解液が低レベルになると、ブザーが鳴って電解液の添加を促し、水素排出部または酸素排出部の蓋をねじり開けて電解液を添加し、電解液が高レベルになると、ブザーが鳴って電解液添加の停止を促す、ことを特徴とする請求項2に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項4】
前記水素排出部及び酸素排出部の下端には、前記濾過膜が溶接され、前記水素排出部及び酸素排出部と前記上蓋の開口との間に密封用のシートガスケットが設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項5】
前記水素発生室と前記酸素発生室は、鉛直方向に沿って前記ケース内に設置された室仕切り板Iにより仕切って形成され、前記室仕切り板Iは、その底部が前記仕切り板の表面から空隙を空けて設けられ、前記空隙により前記水素発生室と前記酸素発生室が連通され、電解液が流れる、ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項6】
前記水素発生室と前記酸素発生室は、上蓋の下端に設けられ且つ前記ケース内に挿入される、双室を有する延長部から形成され、前記延長部は前記ケースに合せる収容空間を有し、前記延長部の双室は鉛直方向に沿ってその内部に設置された室仕切り板IIにより仕切って形成され、前記室仕切り板IIは、その底部が前記仕切り板の表面から空隙を空けて設けられ、前記空隙により前記水素発生室と酸素発生室が連通され、電解液が流れる、ことを特徴とする請求項1に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項7】
前記上蓋の縁部には、前記ケースの内壁上端の位置決め孔に対応する複数の突起が設けられて、係合固定に用いられる、ことを特徴とする請求項5または6に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項8】
前記陰極電極板と前記陽極電極板は、それぞれスクリューにより前記ケース底部の底蓋に固定され、電線を介して前記電源モジュールの回路基板に接続される、ことを特徴とする請求項
1に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項9】
前記底蓋には、放熱孔が設けられ、前記底蓋の底部には、揺れを防止するための吸着パッドが設けられる、ことを特徴とする請求項
8に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項10】
中空の桶状構造であり、上口が開口され、底部に底蓋が係合されるケースと、
電解槽本体と上蓋とが一体成形または別体結合されて形成され、前記ケース内に設置されて電解液を貯留し、互いに独立した水素発生室と酸素発生室を有し、前記水素発生室には陰極電極板が、前記酸素発生室には陽極電極板が設けられ、前記水素発生室と前記酸素発生室の底部は連通され且つ電解液が流れる通路が設けられる電解槽と、
前記電解槽の上蓋に着脱可能に設置され、それぞれ前記水素発生室と前記酸素発生室に対応して設けられる水素排出部及び酸素排出部と、
前記ケースの底蓋に設けられ、前記陰極電極板と前記陽極電極板に電力を提供する電源モジュールと、を備え、
前記ケースは、前記電解槽と前記電源モジュールを収容し、
前記水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽との間には水分除去のための濾過膜が設けられ
、
前記陰極電極板と前記陽極電極板には、電極の揺れを防止するための孔状の電極カバープレートが設けられ、前記電極カバープレートは前記電解槽の底板に係合固定される、ことを特徴とする携帯型水素酸素発生装置。
【請求項11】
電解液のレベルセンサをさらに設け、
前記レベルセンサの制御部が前記底蓋に設けられ、前記レベルセンサの探針が前記電解槽内に設けられる、ことを特徴とする請求項
10に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項12】
電解液が低レベルになると、ブザーが鳴って電解液の添加を促し、水素排出部または酸素排出部の蓋をねじり開けて電解液を添加し、電解液が高レベルになると、ブザーが鳴って電解液添加の停止を促す、ことを特徴とする請求項
11に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項13】
前記水素排出部及び酸素排出部の下端には、前記濾過膜が溶接され、前記水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽の上蓋の開口との間には密封用のシートガスケットが設けられる、ことを特徴とする請求項
10に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項14】
前記電解槽が前記ケース内に設けられ、前記電解槽の上蓋の縁部には前記ケース内壁の上端の位置決め孔に対応して複数の突起が設けられて、係合固定に用いられる、ことを特徴とする請求項
10に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項15】
前記陰極電極板と前記陽極電極板は、それぞれスクリューにより前記ケース底部の底蓋に固定され、電線を介して前記電源モジュールの回路基板が接続される、ことを特徴とする請求項
10に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項16】
前記スクリューは、ガスケット、電極を固定する第1ねじ、接線柱、及び接線柱を固定する第2ねじを順次に通過した後、前記底蓋の底蓋固定孔に固定される、ことを特徴とする請求項
15に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項17】
前記底蓋には、放熱孔が設けられる、ことを特徴とする請求項
10に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項18】
前記底蓋の底部には、揺れを防止するための吸着パッドが設置される、ことを特徴とする請求項
10に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【請求項19】
収容空間を有する中空柱状構造であり、上端に着脱可能な上蓋が設けられ、底部に底蓋が係合されるケースと、
前記ケース内に設けられて電解液を貯留し、互いに独立した水素発生室と酸素発生室を有し、前記水素発生室には陰極電極板が、前記酸素発生室には陽極電極板が設けられ、電解液が流れるように前記水素発生室と前記酸素発生室の底部が連通される電解槽と、
前記上蓋に着脱可能に設置され、それぞれ前記水素発生室と前記酸素発生室に対応して設けられる水素排出部及び酸素排出部と、
前記ケースの底蓋に設けられ、前記陰極電極板と前記陽極電極板に電力を提供する電源モジュールと、を備え、
前記ケースの内部には前記電解槽と前記電源モジュールを仕切る仕切り板が設けられ、
前記水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽との間には水分除去のための濾過膜が設けられ、
電解液のレベルセンサを設け、
前記レベルセンサの制御部が前記底蓋に設けられ、前記レベルセンサの探針が前記電解槽内に設けられ、電解液が低レベルになると、ブザーが鳴って電解液の添加を促し、水素排出部または酸素排出部の蓋をねじり開けて電解液を添加し、電解液が高レベルになると、ブザーが鳴って電解液添加の停止を促す、ことを特徴とする携帯型水素酸素発生装置。
【請求項20】
中空の桶状構造であり、上口が開口され、底部に底蓋が係合されるケースと、
電解槽本体と上蓋とが一体成形または別体結合されて形成され、前記ケース内に設置されて電解液を貯留し、互いに独立した水素発生室と酸素発生室を有し、前記水素発生室には陰極電極板が、前記酸素発生室には陽極電極板が設けられ、前記水素発生室と前記酸素発生室の底部は連通され且つ電解液が流れる通路が設けられる電解槽と、
前記電解槽の上蓋に着脱可能に設置され、それぞれ前記水素発生室と前記酸素発生室に対応して設けられる水素排出部及び酸素排出部と、
前記ケースの底蓋に設けられ、前記陰極電極板と前記陽極電極板に電力を提供する電源モジュールと、を備え、
前記ケースは、前記電解槽と前記電源モジュールを収容し、
前記水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽との間には水分除去のための濾過膜が設けられ、
電解液のレベルセンサを設け、
前記レベルセンサの制御部が前記底蓋に設けられ、前記レベルセンサの探針が前記電解槽内に設けられ、電解液が低レベルになると、ブザーが鳴って電解液の添加を促し、水素排出部または酸素排出部の蓋をねじり開けて電解液を添加し、電解液が高レベルになると、ブザーが鳴って電解液添加の停止を促す、ことを特徴とする携帯型水素酸素発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素と酸素の製造の技術分野に関し、具体的には、特に携帯型水素酸素発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水素と酸素の製造は、電気化学的な原理から言えば、水を電気分解することで得ることができ、電子、机械、化学工業の分野で広く応用されている。同時に、水を電気分解することにより人体の吸入に適した水素と酸素の混合気(H2/O2:66.6%/33.3%)を直接生成することもできるため、水素治療の分野で広く使用されている。しかしながら、従来の水素酸素発生装置は、大型で、重量が重く、価格が高いので、特定の医療機関での使用にしか適していない。家庭での需要や外出時の需要の増加に伴って、水素酸素発生装置の小型化と軽量化は、現在、至急解決すべき問題となっている。
【0003】
従って、携帯の需要を踏まえて、低コストで安全の信頼性を有する、迅速な普及を目的とする携帯型水素酸素発生装置の開発は、急務となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、携帯型水素酸素発生装置を提供する。本発明は、独立して作動する水素/酸素発生室を備える電解槽を設置することで、電気化学的原理に基づく水の電気分解で、水素、酸素、水素/酸素の混合気を製造する。本発明によれば、ガスオプション、低エネルギー消費、低コスト、安全、無騒音などの特徴が実現できる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の技術手段は、以下のとおりである。
【0006】
本発明の一態様は、携帯型水素酸素発生装置であって、該携帯型水素酸素発生装置は、収容空間を有する中空柱状構造であり、上端に着脱可能な上蓋が設けられ、底部に底蓋が係合されるケースと、前記ケース内に設けられて電解液を貯留し、互いに独立した水素発生室と酸素発生室を有し、前記水素発生室には陰極電極板が、前記酸素発生室には陽極電極板が設けられ、電解液が流れるように前記水素発生室と前記酸素発生室の底部が連通される電解槽と、前記上蓋に着脱可能に設置され、それぞれ前記水素発生室と前記酸素発生室に対応して設けられる水素排出部及び酸素排出部と、前記ケースの底蓋に設けられ、前記陰極電極板と前記陽極電極板に電力を提供する電源モジュールと、を備え、前記ケースの内部には前記電解槽と前記電源モジュールを仕切る仕切り板が設けられ、前記水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽との間には水分除去のための濾過膜が設けられる。
【0007】
さらに、前記携帯型水素酸素発生装置は、レベルセンサをさらに設け、前記レベルセンサの制御部が前記底蓋に設けられ、前記レベルセンサの探針が前記電解槽内に設けられる。
【0008】
さらに、電解液が低レベルになると、ブザーが鳴って電解液の添加を促し、水素排出部または酸素排出部の蓋をねじり開けて電解液を添加し、電解液が高レベルになると、ブザーが鳴って電解液添加の停止を促す。
【0009】
さらに、前記水素排出部及び酸素排出部の下端には、前記濾過膜が溶接され、前記水素排出部及び酸素排出部と前記上蓋の開口との間に密封用のシートガスケットが設けられる。
【0010】
さらに、前記水素発生室と前記酸素発生室は、鉛直方向に沿って前記ケース内に設置された室仕切り板Iにより仕切って形成され、前記室仕切り板Iは、その底部が前記仕切り板の表面から空隙を空けて設けられ、前記空隙により前記水素発生室と前記酸素発生室が連通され、電解液が流れる。
【0011】
さらに、前記水素発生室と前記酸素発生室は、上蓋の下端に設置され且つ前記ケース内に挿入される、双室を有する延長部により形成され、前記延長部は前記上蓋の下端に設けられ、前記ケースに合せる収容空間を有し、前記延長部の双室は鉛直方向に沿ってその内部に設置された室仕切り板IIにより仕切って形成され、前記室仕切り板IIは、その底部が前記仕切り板の表面から空隙を空けて設けられ、前記空隙により前記水素発生室と酸素発生室が連通され、電解液が流れる。
【0012】
さらに、前記上蓋の縁部には、前記ケースの内壁上端の位置決め孔に対応する複数の突起が設けられて、係合固定に用いられる。
【0013】
さらに、前記陰極電極板と前記陽極電極板には、電極の揺れを防止するための孔状の電極カバープレートが設けられる。
【0014】
さらに、前記陰極電極板と前記陽極電極板は、それぞれスクリューにより前記ケース底部の底蓋に固定され、電線を介して前記電源モジュールの回路基板に接続される。前記スクリューは、ガスケット、電極を固定する第1ねじ、接線柱、及び接線柱を固定する第2ねじを順次に通過した後、前記底蓋の底蓋固定孔に固定される。
【0015】
さらに、前記底蓋には、放熱孔が設けれ、前記底蓋の底部には、揺れを防止するための吸着パッドが設けられる。
【0016】
本発明の他の一態様は、携帯型水素酸素発生装置であって、該携帯型水素酸素発生装置は、中空の桶状構造であり、上口が開口され、底部に底蓋が係合されるケースと、前記ケース内に設置されて電解液を貯留し、互いに独立した水素発生室と酸素発生室を有し、前記水素発生室には陰極電極板が、前記酸素発生室には陽極電極板が設けられ、前記水素発生室と前記酸素発生室の底部は連通され、且つ電解液が流れる通路が設けられる電解槽と、前記電解槽の上蓋に着脱可能に設置され、それぞれ前記水素発生室と前記酸素発生室に対応して設けられる水素排出部及び酸素排出部と、前記ケースの底蓋に設けられ、前記陰極電極板と前記陽極電極板に電力を提供する電源モジュールと、を備え、前記ケースは、前記電解槽と前記電源モジュールを収容し、前記水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽との間には水分除去のための濾過膜が設けられる。
【0017】
さらに、前記携帯型水素酸素発生装置は、レベルセンサをさらに設け、前記レベルセンサの制御部が前記底蓋に設けられ、前記レベルセンサの探針が前記電解槽内に設けられる。
【0018】
さらに、電解液が低レベルになると、ブザーが鳴って電解液の添加を促し、水素排出部または酸素排出部の蓋をねじり開けて電解液を添加し、電解液が高レベルになると、ブザーが鳴って電解液添加の停止を促す。
【0019】
さらに、前記水素排出部及び酸素排出部の下端には、前記濾過膜が溶接され、前記水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽の上蓋の開口との間に密封用のシートガスケットが設けられる。
【0020】
さらに、前記電解槽が前記ケース内に設置され、前記電解槽の上蓋の縁部には前記ケース内壁の上端の位置決め孔に対応する複数の突起が設けられて、係合固定に用いられる。
【0021】
さらに、前記陰極電極板と前記陽極電極板には、電極の揺れを防止するための孔状の電極カバープレートが設けられ、前記電極カバープレートが前記電解槽の底板に係合固定される。
【0022】
さらに、前記陰極電極板と前記陽極電極板は、それぞれスクリューにより前記ケース底部の底蓋に固定され、電線を介して前記電源モジュールの回路基板が接続される。
【0023】
さらに、前記スクリューは、ガスケット、電極を固定する第1ねじ、接線柱、及び接線柱を固定する第2ねじを順次に通過した後、前記底蓋の底蓋固定孔に固定される。
【0024】
さらに、前記底蓋には、放熱孔がさらに設置される。
【0025】
さらに、前記底蓋の底部には、揺れを防止するための吸着パッドが設置される。
【0026】
従来技術と比べると、本発明に係る携帯型水素酸素発生装置は、ケース、電源モジュール、電解槽、水素排出部、酸素排出部を備え、ケースには電解槽が設けられ、電解槽には電解液が貯留され、電解槽にはレベルセンサが設けられ、これにより、電解液が低レベルになると、ブザーが鳴って電解液の添加を促し、電解液が高レベルになると、ブザーが鳴って電解液添加の停止を促する。電解槽には陰極電極板と陽極電極板が設けられ、2つの電極板は2つの室によって分けられ、電解液が室の底部の通路を介して自由に流れ、陽極電極板を含む室の上部には着脱可能な酸素排出部が設けられ、陰極電極板を含む室の上部には着脱可能な水素排出部が設けられ、前記着脱可能な水素排出部及び酸素排出部には水素と酸素の中の水分を除去するための濾過膜が設けられ、水気を凝縮させて電解槽に戻して繰り返し利用することができる。
【0027】
本発明は、水を反応原料とし、安価で安全で無毒の無機塩を電解質とし、常圧の純水素(>99%)、純酸素(>99%)又は水素と酸素の混合気(H2/O2:66.6%/33.3%)を直接に生成することができる。必要時に生成でき、安全性が高い。
【0028】
本発明は、小型、軽量、ガスオプション、低エネルギー消費、低コスト、安全、無騒音などの特徴があり、構成が簡単で、小型であり、携帯性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明の実施例または従来技術における技術手段をより明確に説明するために、以下、実施例または先行技術に関連した図面について簡単に紹介するが、以下の図面は本発明の一部の実施例であり、当業者であれば、創造的労働を行わなずにこれらの図面に基づいて他の図面を得ることができることはいうまでもない。
【0030】
【
図1】本発明に係る携帯型水素酸素発生装置の上蓋及び水素排出部/酸素排出部の構成を示す模式図である。
【
図2】本発明に係る携帯型水素酸素発生装置の電極板及び電極カバープレートの構成を示す模式図である。
【
図3】本発明に係る携帯型水素酸素発生装置のケースの構成を示す模式図である。
【
図4】本発明に係る携帯型水素酸素発生装置の、延長部を備えた上蓋の構成を示す模式図である。
【
図5】本発明に係る携帯型水素酸素発生装置の全体構成を示す分解組立図である。
【
図6】本発明に係る他の実施例の携帯型水素酸素発生装置の全体構成を示す分解組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
相互に衝突しない限り、本発明における実施例及び実施例における特徴を互いに組み合わせてもよい。以下、図面を参照しながら、実施例に関連した本発明を詳細に説明する。
【0032】
本発明に係る実施例の目的、技術手段及びメリットをより明らかにするために、以下、本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術手段を明らか且つ完全に説明し、説明される実施例が全ての実施例ではなく、本発明の一部の実施例に過ぎないことはいうまでもない。以下の少なくとも1つの例示的実施例に対する説明は実際に説明するためのものに過ぎず、本発明及びその応用や使用が限定されるものではない。当業者が本発明における実施例に基づいて創造的労動を行うことなく得た他の実施例は、全て本発明が保護する範囲に含まれるものとする。
【0033】
ここで使用されている用語は、ただ具体的な実施形態を説明するためのものであり、本発明による例示的な実施形態の制限になることを意図しない。コンテキストによりはっきり指摘されていない限り、ここで使用されている単数形は複数形も含むとのことを理解すべきである。なお、本明細書において用語である「含み」又は/及び「備え」を使用すると、それは特徴、ステップ、操作、部品、構成部品及び/又はそれらの組合せがあることを意味するということを理解すべきである。
【0034】
別に具体的に説明しない限り、これらの実施例に記載の部材とステップの相対的配置、数式及び数値は本発明の範囲を限定するものではない。また、説明の便宜上、図面に示す各部分の寸法は実際の比例関係に基づいて描かれたものではないことを理解すべきである。当業者に知られている技術、方法及びデバイスについての詳細な説明を省略する場合があるが、適切な場合に、前記技術、方法及びデバイスを許可となる明細書の一部と見なすべきである。本明細書に記載して説明する全ての示例において、全ての具体的な値は限定するものではなく、例示的なものと解釈すべきである。従って、例示的実施例以外の例は異なる値を有してもよい。類似する符号と文字は下記の図面において類似項目を示すため、ある項目が1つの図面で定義されると、その以降の図面でそれについて更に説明する必要がないことに注意されたい。
【0035】
本発明の説明において、「前、後、上、下、左、右」、「横方向、縱方向、垂直、水平」及び「頂、底」等の方位詞で示す方位又は位置関係は一般に図面に基づいて示す方位又は位置関係であり、その目的はただ本発明を容易に説明、及び説明を簡単化するためであり、反対に説明しない限り、これらの方位詞は示される装置又は素子が必ず特定の方位を有し又は特定の方位で構成され操作されることを明示、暗示しないため、本発明の保護範囲を限定するものと理解してはならなく、方位詞の「内、外」は各部材自身の輪郭に対する内外を指すことを理解されたい。
【0036】
説明の便宜上、本明細書では、例えば図に示すデバイス又は特徴と他のデバイス又は特徴との空間位置関係を説明するために、例えば、「…の上」、「…の上方」、「…の表面」、「上の」等の空間相対技術用語を用いてもよい。空間相対技術用語は、図に記載の方位以外、デバイスの使用又は操作での異なる方位を含むことを意図することを理解すべきである。例えば、図面におけるデバイスを反対に配置した場合に、「他のデバイス又は構造の上方」又は「他のデバイス又は構造の上」と記述したデバイスは、「他のデバイス又は構造の下方」又は「他のデバイス又は構造の下」と位置決めされる。従って、例示的技術用語の「…の上方」は「…の上方」及び「…の下方」という2種の方位を含むことが可能である。このデバイスを他の異なる方式で位置決めすることもでき(90度回転させ又は他の方位に位置させる)、そしてここで使用される空間相対記載を対応的に解釈する。
【0037】
なお、「第1」、「第2」等の用語を用いて部品を限定する目的は、ただ対応する部品を区別しやすくすることにあり、別途に説明しない限り上記用語は特別な意味がないため、本発明の保護範囲を限定するものと理解してはならないことを説明すべきである。
【0038】
図5に示すように、本発明は、携帯型水素酸素発生装置を提供し、該携帯型水素酸素発生装置は、ケース1、電解槽、水素排出部21及び酸素排出部22、電源モジュールを備える。
【0039】
ケース1は、収容空間を有する中空柱状構造であり、
図3に示すように、断面は長円形でもよいし、矩形でもよいし、その他の形状でもよく、中空構成であればよい。その上端には、着脱可能な上蓋2が設けられ、前記上蓋2の縁部には、前記ケース1の内壁の上端の位置決め孔12に対応する複数の突起25が設けられて係合固定に用いられ、外側の見栄えを考慮して、位置決め孔11は、止まり穴として、ケースの中空部に向かって開口するように構成されてもよく、前記ケース1の底部が底蓋13に係合され、前記ケース1の内部には電解槽と電源モジュール4を仕切るための仕切り板(図示しないが、仕切り板は、電解槽と電源モジュールを仕切る役割を果たし、2つのモジュールが占める空間に応じて電解槽と電源モジュールの位置を合理的に設置することができると理解したらよい)が設けられている。
【0040】
電解槽は、前記ケース1内に設置され、即ち上蓋2がケース1に係合され、ケース1内の仕切り板とともに電解液を貯留するための空間を構成し、互いに独立した水素発生室と酸素発生室を備え、電極板3(陰極電極板と陽極電極板を含み、図では右左に分布される)がそれぞれ前記水素発生室と前記酸素発生室内に配置され、電解液が流れるように2つの発生室の底部を連通させ、好ましくは、電解液が流れる通路として、仕切り板に複数の溝を設けてもよい。
【0041】
図1に示すように、水素排出部21と酸素排出部22は、前記上蓋2に着脱可能に設置され、それぞれ前記水素発生室と前記酸素発生室に対応し、着脱可能な方式は、ねじ込みねじ出し方式、膨張方式、またはその他の挿抜方式等から選ばれてもよい。水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽との間に水分除去のための濾過膜23が設けられ、前記濾過膜23が前記水素排出部及び酸素排出部の下端に溶接され、前記水素排出部及び酸素排出部と前記上蓋2の開口との間に密封用のシートガスケット24が設けられる。
【0042】
図2に示すように、前記陰極電極板と前記陽極電極板には、電極の揺れを防止するための、孔状の電極カバープレート31が設けられ、前記電極カバープレート31は側方のバックル33を介して前記仕切り板から延びる係合部に係合して固定される。
【0043】
前記陰極電極板と前記陽極電極板は、それぞれスクリュー32により前記ケース1の底部の底蓋13に固定され、前記スクリュー32はまず前記仕切り板を通過し、電線を介して前記電源モジュール4の回路基板42に接続される。前記スクリューは、ガスケット34、電極を固定する第1ねじ35、接線柱36、及び接線柱36を固定する第2ねじ37を順次に通過した後で、前記底蓋13のスクリュー固定孔17に固定され、底蓋13がケース1に係合されてから、さらに底蓋固定孔18に締結される。前記接線柱36は、電線を介して前記電源モジュール4の回路基板42に電気的に接続される。
【0044】
電源モジュール4は、前記ケース1の底蓋13に設置され、前記陰極電極板と前記陽極電極板に電力を提供し、制御部41、回路基板42、及びバッテリパック43を備え、前記制御部41により、デバイスのオンオフ及び他の通常の調節操作が制御される。前記携帯型水素酸素発生装置は、レベルセンサ16をさらに有し、前記レベルセンサ16の制御部が前記底蓋13に設けられ、前記レベルセンサ16の探針が前記電解槽内に設けられる。電解液が低レベルになると、ブザーが鳴って電解液の添加を促し、水素排出部21または酸素排出部22の蓋をねじり開けて電解液を添加し、電解液が高レベルになると、ブザーが鳴って電解液添加の停止を促す。前記底蓋13には、放熱孔15が設けられ、前記底蓋13の底部には揺れを防止するための吸着パッド14が設けられる。
【0045】
[実施例1]
図3に示すように、上記の主構成に加えて、前記電解槽の前記水素発生室と前記酸素発生室は、鉛直方向に沿って前記ケース内に設置された室仕切り板I11により仕切って形成され、前記上蓋2が室仕切り板I11を備えたケース1の上端に係合され、ケース1の仕切り板とともに電解槽の本体室を構成し、電極板3を配置してから、電解液を加え、上蓋2とケース1との係合箇所にシートモジュールを設置して、電解液の漏れを防止する。さらに好ましくは、電極板の安定性を考慮して、その下部に支持部を増設してもよい。前記室仕切り板I11は、その底部が前記仕切り板の表面から空隙を空けて設けられ、前記空隙により、2つの発生室が連通され、且つその空隙を介して電解液が流れる。2つの室の底部が連通すればよく、これにより独立の反応室を確保し、このようにそれぞれの室で単一の酸素または水素を製造することができる。
【0046】
[実施例2]
図4に示すように、上記の主構成に加えて、上蓋2の形態を変更してもよい。前記上蓋2の下端には収容空間を有する延長部26が設置され、延長部26の設置は、延長部26とケース1の組み合わせにより、電解槽の本体室を構成することを目的とし、即ち、前記水素発生室と前記酸素発生室は、上蓋2の下端に設けられ且つ前記ケース1内に挿入される、双室を有する延長部26により形成され、前記延長部26の双室は、その内部に鉛直方向に沿って設置された室仕切り板II27により仕切って形成される。使用時に、延長部26を備えた上蓋2がケース1に挿入され、ケース1との間はほゼロギャップに合わせられ、延長部26の底端とケース1との間にシートモジュールが設けられ、これにより電解液の漏れを防止する。前記室仕切り板II27は、その底部が前記仕切り板の表面から空隙を空けて設けられ、前記空隙により、2つの発生室が連通され、且つその空隙を介して電解液が流れる。2つの室の底部が連通すればよく、これにより独立の反応室を確保し、このようにそれぞれの室で単一の酸素または水素を製造することができる。
【0047】
[実施例3]
図6に示すように、本発明は、他の携帯型水素酸素発生装置の構成形態を提供し、該携帯型水素酸素発生装置は、ケース1、電解槽、水素排出部21及び酸素排出部22、電源モジュールを備える。
【0048】
ケース1は、中空の桶状構成を有し、上口が開口され、底部に底蓋13が係合され、電解槽と電源モジュール4を収容する。ケース1内の空間は電解槽と電源モジュール3によって効果的に利用され、その中、電解槽は、電解液を貯留する独立の構造であり、即ち、電解槽本体28と電解槽の上蓋2とは一体成形または別体結合され、底板と側壁により電解液を収容するための収容空間が形成される。
【0049】
電解槽は、前記ケース1内に設置されて電解液を貯留し、前記電解槽の上蓋2の縁部には、前記ケース1の内壁上端の位置決め孔12に合わせる複数の突起25が設けられて係合固定が実現される。
【0050】
前記電解槽は、互いに独立した水素発生室と酸素発生室を有し、陰極電極板と陽極電極板がそれぞれ前記水素発生室と前記酸素発生室内に配置され、2つの発生室の底部は電解液が自由に流れるように連通され、且つ電解液が流れる通路が設けられる。底部の連通により、電解液が自由に流動される。
【0051】
電解槽の上蓋2には、水素排出部21と酸素排出部22が着脱可能に設けられ、それぞれ前記水素発生室および前記酸素発生室に対応し、着脱可能な方式は、ねじ込みねじ出し方式、膨張方式、または挿抜方式等から選ばれてもよい。水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽との間には、水分を除去するための濾過膜23が設けられ、前記濾過膜23が前記水素排出部及び酸素排出部の下端に溶接され、前記水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽の上蓋2の開口との間には密封用のシートガスケット24が設けられる。
【0052】
図6に示すように前記陰極電極板および前記陽極電極板には、電極板3の揺れを防止するための孔状の電極カバープレート31が設けられ、前記電極カバープレート31は、その側方のバックル33により前記電解槽の底板の結合構造と係合固定される。
【0053】
前記陰極電極板と前記陽極電極板は、それぞれスクリュー32により前記ケース1の底部の底蓋13に固定され、前記スクリュー32は、まず前記電解槽の底板を通過してから、ガスケット34、電極を固定する第1ねじ35、接線柱36、および接線柱36を固定する第2ねじ37を順次に通過した後で、前記底蓋13の底蓋固定孔18に固定され、前記接線柱36は、電線を介して前記電源モジュール4の回路基板42に電気的に接続される。
【0054】
電源モジュール4は、前記陰極電極板と前記陽極電極板に電力を提供し、前記ケース1の底蓋13に設置され、制御部41、回路基板42、及びバッテリパック43を含み、前記制御部41は、デバイスのオンオフと他の通常の調節操作を制御する。前記携帯型水素酸素発生装置は、レベルセンサ16をさらに設け、前記レベルセンサ16の制御部が前記底蓋13に設けられ、前記レベルセンサ16の探針が前記電解槽内に設けられる。電解液が低レベルになると、ブザーが鳴って電解液の添加を促し、水素排出部21または酸素排出部22の蓋をねじり開けて電解液を添加し、電解液が高レベルになると、ブザーが鳴って電解液添加の停止を促す。
【0055】
前記底蓋13には、放熱孔15が設けられる。前記底蓋13の底部には、揺れを防止するための吸着パッド14が設けられる。
【0056】
最後に以下のことを説明すべきである。以上の各実施例は本発明の技術的手段を説明するためのものにすぎなく、それを限定するものではない。上述した各実施例を参照しながら本発明を詳細に説明したが、上述した各実施例に記載の技術的手段を修正するか、またはその技術的特徴の一部または全部に同等な取り替えを実施することも可能であり、それらの修正や取り替えによって、対応する技術的手段の本質が本発明の各実施例の技術的手段の範囲から逸脱しないことは当業者に理解されよう。
【0057】
(付記)
(付記1)
収容空間を有する中空柱状構造であり、上端に着脱可能な上蓋が設けられ、底部に底蓋が係合されるケースと、
前記ケース内に設けられて電解液を貯留し、互いに独立した水素発生室と酸素発生室を有し、前記水素発生室には陰極電極板が、前記酸素発生室には陽極電極板が設けられ、電解液が流れるように前記水素発生室と前記酸素発生室の底部が連通される電解槽と、
前記上蓋に着脱可能に設置され、それぞれ前記水素発生室と前記酸素発生室に対応して設けられる水素排出部及び酸素排出部と、
前記ケースの底蓋に設けられ、前記陰極電極板と前記陽極電極板に電力を提供する電源モジュールと、を備え、
前記ケースの内部には前記電解槽と前記電源モジュールを仕切る仕切り板が設けられ、
前記水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽との間には水分除去のための濾過膜が設けられる、ことを特徴とする携帯型水素酸素発生装置。
【0058】
(付記2)
レベルセンサをさらに設け、
前記レベルセンサの制御部が前記底蓋に設けられ、前記レベルセンサの探針が前記電解槽内に設けられる、ことを特徴とする付記1に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0059】
(付記3)
電解液が低レベルになると、ブザーが鳴って電解液の添加を促し、水素排出部または酸素排出部の蓋をねじり開けて電解液を添加し、電解液が高レベルになると、ブザーが鳴って電解液添加の停止を促す、ことを特徴とする付記2に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0060】
(付記4)
前記水素排出部及び酸素排出部の下端には、前記濾過膜が溶接され、前記水素排出部及び酸素排出部と前記上蓋の開口との間に密封用のシートガスケットが設けられる、ことを特徴とする付記1に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0061】
(付記5)
前記水素発生室と前記酸素発生室は、鉛直方向に沿って前記ケース内に設置された室仕切り板Iにより仕切って形成され、前記室仕切り板Iは、その底部が前記仕切り板の表面から空隙を空けて設けられ、前記空隙により前記水素発生室と前記酸素発生室が連通され、電解液が流れる、ことを特徴とする付記1に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0062】
(付記6)
前記水素発生室と前記酸素発生室は、上蓋の下端に設けられ且つ前記ケース内に挿入される、双室を有する延長部から形成され、前記延長部は前記ケースに合せる収容空間を有し、前記延長部の双室は鉛直方向に沿ってその内部に設置された室仕切り板IIにより仕切って形成され、前記室仕切り板IIは、その底部が前記仕切り板の表面から空隙を空けて設けられ、前記空隙により前記水素発生室と酸素発生室が連通され、電解液が流れる、ことを特徴とする付記1に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0063】
(付記7)
前記上蓋の縁部には、前記ケースの内壁上端の位置決め孔に対応する複数の突起が設けられて、係合固定に用いられる、ことを特徴とする付記5または6に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0064】
(付記8)
前記陰極電極板と前記陽極電極板には、電極の揺れを防止するための孔状の電極カバープレートがさらに設けられる、ことを特徴とする付記5または6に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0065】
(付記9)
前記陰極電極板と前記陽極電極板は、それぞれスクリューにより前記ケース底部の底蓋に固定され、電線を介して前記電源モジュールの回路基板に接続される、ことを特徴とする付記8に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0066】
(付記10)
前記底蓋には、放熱孔が設けられ、前記底蓋の底部には、揺れを防止するための吸着パッドが設けられる、ことを特徴とする付記9に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0067】
(付記11)
中空の桶状構造であり、上口が開口され、底部に底蓋が係合されるケースと、
前記ケース内に設置されて電解液を貯留し、互いに独立した水素発生室と酸素発生室を有し、前記水素発生室には陰極電極板が、前記酸素発生室には陽極電極板が設けられ、前記水素発生室と前記酸素発生室の底部は連通され且つ電解液が流れる通路が設けられる電解槽と、
前記電解槽の上蓋に着脱可能に設置され、それぞれ前記水素発生室と前記酸素発生室に対応して設けられる水素排出部及び酸素排出部と、
前記ケースの底蓋に設けられ、前記陰極電極板と前記陽極電極板に電力を提供する電源モジュールと、を備え、
前記ケースは、前記電解槽と前記電源モジュールを収容し、
前記水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽との間には水分除去のための濾過膜が設けられる、ことを特徴とする携帯型水素酸素発生装置。
【0068】
(付記12)
レベルセンサをさらに設け、
前記レベルセンサの制御部が前記底蓋に設けられ、前記レベルセンサの探針が前記電解槽内に設けられる、ことを特徴とする付記11に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0069】
(付記13)
電解液が低レベルになると、ブザーが鳴って電解液の添加を促し、水素排出部または酸素排出部の蓋をねじり開けて電解液を添加し、電解液が高レベルになると、ブザーが鳴って電解液添加の停止を促す、ことを特徴とする付記12に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0070】
(付記14)
前記水素排出部及び酸素排出部の下端には、前記濾過膜が溶接され、前記水素排出部及び酸素排出部と前記電解槽の上蓋の開口との間には密封用のシートガスケットが設けられる、ことを特徴とする付記11に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0071】
(付記15)
前記電解槽が前記ケース内に設けられ、前記電解槽の上蓋の縁部には前記ケース内壁の上端の位置決め孔に対応して複数の突起が設けられて、係合固定に用いられる、ことを特徴とする付記11に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0072】
(付記16)
前記陰極電極板と前記陽極電極板には、電極の揺れを防止するための孔状の電極カバープレートが設けられ、前記電極カバープレートは前記電解槽の底板に係合固定される、ことを特徴とする付記11に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0073】
(付記17)
前記陰極電極板と前記陽極電極板は、それぞれスクリューにより前記ケース底部の底蓋に固定され、電線を介して前記電源モジュールの回路基板が接続される、ことを特徴とする付記16に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0074】
(付記18)
前記スクリューは、ガスケット、電極を固定する第1ねじ、接線柱、及び接線柱を固定する第2ねじを順次に通過した後、前記底蓋の底蓋固定孔に固定される、ことを特徴とする付記17に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0075】
(付記19)
前記底蓋には、放熱孔が設けられる、ことを特徴とする付記11に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【0076】
(付記20)
前記底蓋の底部には、揺れを防止するための吸着パッドが設置される、ことを特徴とする付記11に記載の携帯型水素酸素発生装置。
【符号の説明】
【0077】
1 ケース
11 室仕切り板I
12 位置決め孔
13 底蓋
14 吸着パッド
15 放熱孔
16 レベルセンサ
17 スクリュー固定孔
18 底蓋固定孔
2 上蓋
21 水素排出部
22 酸素排出部
23 濾過膜
24 シートガスケット
25 突起
26 延長部
27 室仕切り板II
28 電解槽本体
3 電極板
31 電極カバープレート
32 スクリュー
33 バックル
34 ガスケット
35 第1ねじ
36 接線柱
37 第2ねじ
4 電源モジュール
41 制御部
42 回路基板
43 バッテリパック