(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】改良された可変幾何学的密閉カップリング
(51)【国際特許分類】
F16L 27/08 20060101AFI20240708BHJP
【FI】
F16L27/08 Z
(21)【出願番号】P 2021536325
(86)(22)【出願日】2019-12-13
(86)【国際出願番号】 FR2019053071
(87)【国際公開番号】W WO2020128262
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-11-25
(32)【優先日】2018-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】521268691
【氏名又は名称】エム ディー シー
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】弁理士法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モリス,ダミアン
(72)【発明者】
【氏名】モリス,クリストフ
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04163571(US,A)
【文献】特表2002-525514(JP,A)
【文献】実開昭51-099070(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 27/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが通路孔で配置され
る2つの要素を一緒に接続する可変幾何学的密閉カップリング(R1)であって、
前記密閉カップリングは、互いに枢動するように予め形成された
第1の中空ボディ
および第2の中空ボディ(100、200)を備え、
前記第1の中空ボディおよび前記第2の中空ボディ(100、200)はそれぞれ第1の端部(110,210)および第2の端部(120、220)
を含み、
2つの
前記第1の端部(110、210)は、
一緒に協働し
て枢動接続を形成
するように予め形成され、
2つの第2の自由端(120、220)はそれぞれ、接続される前記
2つの要素のうちの1つの前記通路孔と協働
するように構成され、
前記第1の中空ボディ(100)の前記第2の端部(120)は、前記第1の中空ボディ(100)の前記第1の端部(110)と連通する第1の通路の端部を形成して、第1の軸(X2)に沿って延在するものであり、また前記第2の中空ボディ(200)の前記第2の端部(220)は、前記第2の中空ボディ(200)の第1の端部(210)と連通する第2の通路の端部を形成して、第2の軸(X3)に沿って延在するものであり、
前記第1の中空ボディおよび前記第2の中空ボディは、2つの前記第1の端部(110、210)によって形成される前記枢動接続において、前記第1の軸および前記第2の軸(X2,X3)の両方に対して実質的に45度の角度(α)を形成するように枢動接続の軸(X1)を中心に枢動し、それにより第1の中空ボディおよび第2の中空ボディ(100、200)が互いに対して相対的に前記枢動接続の軸(X1)
を中心として回転することで、前記第1の中空ボディおよび前記第2の中空ボディの第1の軸および第2の軸(X2、X3)が直線位置から曲げ位置に切り替わること
が可能
になり、
また
前記
第1の中空ボディおよび第2の中空ボディ(100
、200)のうちの少なくとも1つが、
当該中空ボディが協働する
要素の
前記第1の軸および前記第2の軸の少なくとも一方が前記枢動接続
の軸
(X1)に対してオフセットされ
て、したがって
当該軸の少なくとも一方は、前記枢動接続の軸(X1)と交差せず、また一致しないように予め形成され、それによって前記
第1の中空ボディおよび第2の中空ボディ(100、200)の
回転が
、前記
第1の軸および/または第2の軸の
偏心に
起因して回転し易くなる
ことを特徴とする、可変幾何学的密閉カップリング(R1)。
【請求項2】
前記枢動接続の軸が、前記要素の前記通路孔の軸を実質的に同軸位置から実質的に垂直位置に切り替えることを可能にすることを特徴とする、請求項1に記載のカップリング(R1)。
【請求項3】
前記
第1の
中空ボディ
および前記第2の中空ボディ(100、200)
は、それぞれが協働する前記要素の前記通路孔の軸が
いずれも、一緒に形成する前記枢動接続の軸(X1)と交差せず、また
一致しないよう
にして予め形成され、
一緒になった当該ボディの
回転が前記
第1の軸および第2の軸の
偏心に
起因して回転し易くなることを特徴とする、請求項1または2に記載のカップリング(R1)。
【請求項4】
前記オフセットが線形偏差であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のカップリング(R1)。
【請求項5】
前記オフセットが線形かつ角度偏差であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載のカップリング(R2)。
【請求項6】
前記オフセットが、ボアの、および少なくとも1つのボディの自由端に配置された内部ねじの、
線形偏差であるオフセットによって生成されることを特徴とする、請求項4に記載のカップリング(R6)。
【請求項7】
前記オフセットが、ボアの、および少なくとも1つのボディの前記自由端に配置された内部ねじの、
線形偏差であるオフセットおよび傾斜によって生成されることを特徴とする、請求項5に記載のカップリング(R5)。
【請求項8】
前記オフセットが、線形
偏差であるオフセットおよび/または角度傾斜軸に沿
う第2の端部で
の回転ジョイント(500e)の受け入れによって生成されることを特徴とする、請求項4に記載のカップリング(R8)。
【請求項9】
前記オフセットが、線形
偏差であるオフセットおよび/または角度傾斜軸に沿った外部ねじの実行によって生成されることを特徴とする、請求項4に記載のカップリング(R7)。
【請求項10】
前記オフセットが、
一緒に協働する前記第1の端部
が前記枢動接続
の軸から偏心するよう
にオフセンタ機械加工
することによって生成され
ることを特徴とする、請求項4に記載のカップリング(R9)。
【請求項11】
前記枢動接続が、少なくとも2つのリップを有する円形シール(300e)によって締め付けられていることを特徴とする、請求項1に記載のカップリング(R8)。
【請求項12】
クランプリング(Bs)であって、ねじ込みによって第1の
中空ボディ(200d)の第1の端部(210d)で回転
により誘導され
て、
第2の
中空ボディ(100d)の前記第1の端部(110d)に予め形成されたねじと協働し、
前記第1の中空ボディおよび前記第2の中空ボディ(100dおよび200d)を
、互いに対して、ある角度位置に閉塞することを可能にする
、クランプリング(Bs)をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のカップリング(R7)。
【請求項13】
前記枢動接続を実装するために、第1の
中空ボディの第1の端部が、前記第2の
中空ボディの前記第1の端部
内に予め形成された円筒形キャビティ(211e)と協働する円筒形スリーブ(111e)
を備えて予め形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のカップリング(R8)。
【請求項14】
少なくとも1つのベアリング(400e)が、前記
円筒形スリーブ(111e)と前記
円筒形キャビティ(211e)との間
で回転による誘導を提供することを特徴とする、請求項13に記載のカップリング(R8)。
【請求項15】
前記接続を締め付けるために、少なくとも1つのシール(300e)が、前記
円筒形スリーブ(111e)と前記
円筒形キャビティ(211e)との間に挿入されていることを特徴とする、請求項13に記載のカップリング(R8)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可変幾何学的密閉カップリングの分野に関し、特に、最良の条件下でそれらの幾何学的形状を変化させることが可能になる適合性に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、それぞれが通路孔で配置された2つの要素を一緒に接続するタイプの可変幾何学的密閉カップリングが存在し、
密閉カップリングは、互いに枢動するように予め形成された2つの中空ボディを含み、
各ボディはそれぞれ2つの端部として、第1の端部および第2の端部を含み、
2つの第1の端部は、予め形成されて一緒に協働し、枢動接続を形成し、
2つの第2の自由端はそれぞれ、接続される2つの要素のうちの1つの通路孔と協働し、
この枢動接続の軸は、最も一般的な実施形態では、要素の通路孔によって画定される軸を実質的に同軸のいわゆる直線位置から角度の異なるいわゆる曲げ位置に切り替えることが可能になるように配向されている。
【0003】
単語「予め形成された」は、以下のうち、複数の考慮される実施形態を示す。
-機械加工、
-成形、
-鍛造、
-コールドヘディング、
-三次元印刷、
-など。
【0004】
一例は、文書FR2783301に記載されている。
【0005】
この結果は、互いに対して枢動する中空ボディが以下の2つの端部を有したという事実によって得られた。
-接続される要素の通路孔と軸方向に協働するための第1の自由端と、
-第1の端部の軸に対して実質的に45度に配置された軸に従って、他方のボディと枢動接続を形成するように予め形成された第2の端部(90度での曲げ位置の場合)。したがって、他方に対するボディのそれらの枢動接続に沿った180度の回転は、それらの自由端から90度の配向を可能にした。
【0006】
枢動接続の軸の45度とは異なる角度配向が可能であり、180度の回転後の出発位置および到着位置は異なる。
【0007】
このカップリングは、以下のうち、複数の状況に対して保護された通路を生成する目的で使用することができる。
-粉末状材料の流れ、
-流体の流れ、
-ケーブルの通過、
-光ファイバー(複数可)の通路、
-など。
【0008】
このカップリングは、通路孔または管状要素が以下のように画定される要素の密閉接続のためのより大きな可能性を提供する利点を有する。
-2つのパイプ、
-パイプと機器(分配ガン、流体を使用して操作するツール)、
-固体管、
-剛性チューブ、
-可撓性チューブ、
-モジュラーセグメントを有するチューブ、
-クイックカプラ、
-など。
【0009】
要素が管状である場合、チューブの開放端は、前記通路孔を構成する。
【0010】
実際、直角に整列または配置された要素の接合に加えて、このようなカップリングは、カップリングと協働する通路孔が同軸ではない、または垂直ではない2つの要素間の密閉接合を認める。
【0011】
しかしながら、この密閉されたスイベルカップリング機能は、カップリングが物理的に接続されている場所で、その両端に機械的な力を受けることを意味する。したがって、カップリングのある特定の角度位置において、特に、いわゆる直線位置において、および接続される要素の端部におけるいわゆる曲げ位置において、「硬い」スポットが現れ、これは、位置を凍結させて枢動軸の周りの移動しやすさを損なう傾向がある。したがって、これは、カップリング自体に障害物がなく、それを形成する2つのボディ間の枢動に対向しているにもかかわらず、ユーザに不快感および異常な「閉塞」の感覚をもたらす。
【発明の概要】
【0012】
これに関して、出願人は、従来技術の可変幾何学的密閉カップリングの欠点に対する解決策を提供することを目的とした研究を行った。
【0013】
本研究では、カップリングに存在する閉塞の原点での構造的なバランスポイントを、直線位置および曲げ位置で抑制することが可能となる機械的な力やモーメントに変換することが可能となるように改良されたカップリングを設計し実施した。
【0014】
改良された可変幾何学的密閉カップリングは、それぞれが通路孔で配置された2つの要素を一緒に接続するタイプのものであり、
密閉カップリングは、互いに枢動するように予め形成された2つの中空ボディを含み、
各ボディはそれぞれ2つの端部として、第1の端部および第2の端部を含み、
2つの第1の端部は、予め形成されて一緒に協働し、枢動接続を形成し、
2つの第2の自由端はそれぞれ、接続される2つの要素のうちの1つの通路孔と協働し、
この枢動接続の軸は、通路孔の軸を直線位置から曲げ位置に切り替えることを可能とする。
【0015】
本発明によれば、密閉カップリングは、ボディのうちの少なくとも1つが、該ボディが協働する要素の通路孔の軸が枢動接続の軸に対してオフセットされるような方法で予め形成され、したがって、ボディの一緒の回転が軸の真円度により促進されるような方法で該ボディが他方のボディと形成する枢動接続の軸とは分離されず、また混同されない点で注目すべきである。
【0016】
したがって、この真円度は、枢動接続の回転軸に関連してレバーアームを生成することによって、従来技術のカップリングの欠点を解決する。ここまで観察される「硬い」スポットは、生成されたレバーアームが、その使用がその枢動を必要とするときにカップリングに加えられる力に機械的モーメントを与える可能性を与えるため、存在しなくなる。この新しい軸配置によって生み出されたこの技術的効果は、カップリングの寸法に応じて定量化され、このタイプの機器に必要なコンパクトさのパラメータに準拠することで、数百ミリメートルのオフセットから始まる。
【0017】
実際、出願人は、流体の流れのために求められる構成である、直線位置の同じ点における軸の同軸性および同時性、ならびに曲げ位置の同じ点における同時性も、前記「硬い」スポットの生成の原因であることを観察することができた。軸をオフセットすることを受け入れることにより、それらを非平面的にすることにより、出願人は、非従来的な構成を提案し、製造はより困難であるが、先行技術の問題を解決する。
【0018】
したがって、枢動ボディのうちの少なくとも1つの自由端の軸は、接続される要素に配置された通路孔の軸が、したがって、接続される要素自体が、前記枢動接続の軸に対してオフセットされるような方法で、前記枢動接続の軸に対してオフセットされる。
【0019】
本発明の別の特に有利な特徴によれば、この枢動接続の軸は、前記要素の通路孔の軸を実質的に同軸位置から実質的に垂直位置に切り替えることが可能である。
【0020】
本発明の別の特に有利な特徴によれば、2つのボディは、それぞれが協働する要素の通路孔の軸が分離されず、枢動接続の軸と混同されないような方法で予め形成され、ボディの一緒の回転が軸の真円度により促進されるような方法で一緒に形成される。
【0021】
前記オフセットを生成するためのいくつかの非限定的な構成は、以下のうちで可能である。
-オフセットは、線形偏差であり、
-オフセットは、直線および角度偏差であり、
-オフセットは、ボアの、および少なくとも1つのボディの自由端に配置された内部ねじの、線形オフセットによって生成され、
-オフセットは、ボアの、および少なくとも1つのボディの自由端に配置された内部ねじの、線形オフセットおよび傾斜によって生成され、
-オフセットは、要素内に配置された通路孔と協働する回転継手の線形オフセットおよび/または角度傾斜軸に沿って第2の端部で受け入れることによって生成され、
-オフセットは、線形オフセット軸および/または角度傾斜軸に沿って外部ねじを実行することによって生成され、
-オフセット機械加工、
-それらが形成する枢動接続が偏心であるような方法で一緒に協働する第1の端部の偏心加工、
-接続の形態、
-など
【0022】
別の特徴は、2つのボディによって到達した角度位置の位置を維持することに関する。したがって、本発明の別の特に有利な特徴によれば、ねじ込みにより第1のボディの第1の端部で回転誘導されたクランプリングは、第2のボディの第1の端部に予め形成されたねじと協働し、これにより、正しい角度位置に到達すると、2つのボディを所定の位置に閉塞することが可能になる。
【0023】
別の特徴は、枢動接続の締め付けに関する。実際、後者は、カップリングの新しい構成によって提案されたオフセット(複数可)によって異なる応力を受ける。これらの応力は、場合によっては、従来のOリングシールを使用することが不可能になることがある。
【0024】
したがって、本発明の別の特に有利な特徴によれば、前記枢動接続は、少なくとも2つのリップを有する円形シールによって締め付けられる。したがって、常に1つのリップが接触したままである。好ましい実施形態によれば、前記シールは、2つのリップを有するタイプであり、V字型セクションを採用する。
【0025】
別の好ましい実施形態によれば、前記シールは、4つのリップを有するタイプであり、X字形セクションを採用する。
【0026】
本発明の別の特に有利な特徴によれば、枢動接続を実装するために、第1のボディの第1の端部は、第2のボディの第1の端部に予め形成された円筒形キャビティ(またはボア)と協働する円筒形スリーブ(または円筒形突起)で予め形成される。
【0027】
本発明の別の特に有利な特徴によれば、少なくとも1つのベアリングは、前記スリーブと前記キャビティとの間の回転誘導を提供する。
【0028】
本発明の別の特に有利な特徴によれば、少なくとも1つのシールは、接続を締め付けるために、前記スリーブとキャビティとの間に挿入される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明の基本的な概念が、それらの最も基本的な形態で上述されているので、他の詳細および特徴は、以下の説明を読むとき、ならびに添付の図面に関して、非限定的な例として、本発明によるカップリングのいくつかの実施形態を与えるとき、より明確に現れるものとする。
【
図1】直線位置にある本発明によるカップリングの実施形態の外側正面図の概略図である。
【
図2】極端に曲げ位置にある
図1のカップリングの外側正面図の概略図である。
【
図3】
図1の位置にある
図1のカップリングの外側上面図の概略図である。
【
図4】
図2の位置にある
図1のカップリングの外側上面図の概略図である。
【
図5】直線位置にある本発明によるカップリングの第2の実施形態の外側上面図の概略図である。
【
図6】直線位置にある本発明によるカップリングの第3の実施形態の外側上面図の概略図である。
【
図7】直線位置にある本発明によるカップリングの第4の実施形態の外側上面図の概略図である。
【
図8】直線位置にある本発明によるカップリングの第5の実施形態の上部の部分断面図の概略図である。
【
図9】直線位置にある本発明によるカップリングの第6の実施形態の上部の部分断面図の概略図である。
【
図11】
図8、9、および10の図面によって示されるものに非常に近い第7の実施形態の外部正面図の概略図である。
【
図12】
図11の図面によって示されるものによる2つのカップリングを使用した一例の外側図の概略図である。
【
図13】直線位置にある本発明によるカップリングの第8の実施形態の外側正面図の概略図である。
【
図14】
図13のカップリングの上部の部分断面図の概略図である。
【
図15】
図13の図面によって示されるものによるカップリングを使用した一例の外側正面図の概略図である。
【
図16】直線位置にある本発明によるカップリングの第9の実施形態の外側正面図の概略図である。
【
図17】
図16のカップリングの上部の部分断面図の概略図である。
【
図18】
図11の図面によって示されるものによるカップリングを使用した一例の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1、2、3、および4の図面に示すように、R1全体として参照される可変幾何学的密閉カップリングは、2つの管状要素を一緒に接続するタイプのものである(図示せず)。
【0031】
この密閉カップリングR1は、互いに対して枢動するように予め形成された2つの中空ボディ100および200を含む。各ボディ100および200はそれぞれ、第1の端部110および210、ならびに第2の端部120および220の2つの端部を備える。
【0032】
2つの第1の端部110および210は、それらのそれぞれの中空コア(図示せず)が連通し、枢動接続を形成するような方法で一緒に協働するように予め形成される。
【0033】
2つの第2の自由端120および220はそれぞれ、接続される2つの管状要素(図示せず)のうちの1つの端部を受け入れる。
【0034】
図1の投影面において、2つのボディ100および200は、それらが形成する枢動接続の軸X1が実質的に45度の角度αに沿って位置決めされるように予め形成され、これにより、管状要素(図示せず)の軸を
図1の図面によって実質的に同軸位置から
図2の図面によって実質的に垂直な位置に切り替えることが可能になる。
【0035】
本発明によれば、ボディ100または200のうちの少なくとも1つは、該ボディが受け入れる管状要素の軸が枢動接続の軸に対してオフセットされるような方法で予め形成され、したがって、ボディの一緒の回転が軸の真円度により促進されるような方法で該ボディが他方のボディと形成する枢動接続の軸と分離されず、また混同されない。
【0036】
カップリングR1は、2つのボディ100および200がこのオフセットを生成するように予め形成されるような方法で予め形成される。
【0037】
図3および
図4の投影面では、中空ボディ100および200の自由端120および220の軸X2およびX3は、それらを接続する枢動軸X1に位置する平面に対して空間的にオフセットされることが理解されよう。正面図(
図1および
図2)として、X2およびX3は共平面であるが、上面図として、軸X1が位置する平面の各側で異なる垂直平面に配置される。このオフセットは、2つのボディ100と200との間の枢動接続の回転軸X1に関してレバーアームΔ1およびΔ2を生成することによって、右および曲げ位置における「硬い」スポットの存在を回避する。
【0038】
R1については、オフセットは線形であるが、すなわち、軸は、
図3および4の投影面において水平にオフセットされるが、
図5の図面によって示される実施形態は、オフセットも角度であり得るカップリングR2を示す。したがって、オフセットは、ボディ100aおよび200aの第2の端部の軸X2およびX3が、X1の平面に対してΔ1およびΔ2に沿って線形的にオフセットされるだけでなく、角度βおよびγに沿って角度的にオフセットされるという事実によってここに構築される。
【0039】
図6の図面によって示されるカップリングR3は、中空ボディ200bの自由端のみが、線形オフセットΔを生成するような方法で予め形成される別の実施形態で考慮される。次に、軸X2およびX1は、正面から見たとき、ならびに上から見たときに共平面である。
【0040】
図7の図面によって示される結合R4は、中空ボディ200cの自由端のみが、軸X3とX1との間に角度γおよび線形Δオフセットを生成するような方法で予め形成される別の実施形態で考慮される。軸X2およびX1は、前述の実施形態と同様に、正面から見たとき、ならびに上から見たときに共平面である。
【0041】
以下の図に示されるカップリングは、より正確な方法で示されるが、上述の実施形態の原理を使用する。加えて、示される好ましいが限定されない実施形態は機械加工されたものであるが、複数の予め形成するモードが可能である。
【0042】
R5についての
図8および10、ならびにR6についての
図9および10によって示されるカップリングR5およびR6は、互いに対して枢動するように予め形成された2つの中空ボディ100dおよび200dを含む。
図10は、
図8および
図9の正面図としての投影においてこのスケールでの差がないため、R5およびR6の両方に対応する正面図を構成する。各ボディ100dおよび200dはそれぞれ、第1の端部110dおよび210d、ならびに第2の端部120dおよび220dの2つの端部を含む。
【0043】
2つの第1の端部110dおよび210dは、各々のボディのそれぞれの中空コア130dおよび230dが連通し、枢動接続を形成するような方法で一緒に協働するように予め形成される。これを行うために、2つの第1の端部110dおよび210dは、端部110dのためのボア111dを備え、端部210dに適合された形状を有する突出形態211dを備えて予め形成される。このボア111dおよびこの円筒状突起形状211dは両方とも、2つの端部120dおよび220dの軸X2およびX3の
図10~45度(角度α)の投影面に配置された軸X1に沿って配向される。このボアとこの円筒状突起は協働して、枢動接続を形成するガイドベアリングを形成する。リップシール300dは、枢動接続のシールを提供する。
【0044】
2つの第2の自由端120dおよび220dはそれぞれ、接続される2つの管状要素(図示せず)のうちの1つの端部を受け入れる。この受け入れを実装するために、第1のボディ100dの第2の端部120dは、中空コア130dが、第1の管状要素(図示せず)が協働することができるねじ部131d上に開くように内部にねじ止めされるような方法で予め形成される。加えて、第2のボディ200dの第2の端部220dの外面は、第2の管状要素(図示せず)が協働することができるねじスリーブ221dを形成するために予め形成される。
【0045】
図10の投影面において、2つのボディ100および200は、それらが形成する枢動接続の軸X1が実質的に45度の角度αに沿って位置決めされるように予め形成され、これにより、管状要素(図示せず)の軸を
図10の図面によって実質的に同軸位置から実質的に垂直位置(図示せず、
図2の図面によって示される原理を使用する)に切り替えることが可能になる。
【0046】
本発明によって提案されるオフセットは、ねじ部131dが機械加工される方法によって実装され、これは、第1の管状要素を受:入れることによって、それを角度方向付けし、軸X2を形成する。
【0047】
したがって、
図8および10の図面によって示されるR5について(および
図7の図面によって示される実施形態に対応する)、角度γおよび線形Δオフセットは、ボアの、および部分131dのねじの、傾斜角度配向によって実装される。
【0048】
R6について、
図9および10の図面によって示される(および
図6の図面によって示される実施形態に対応する)、線形オフセットΔは、ボアの、および部分131d’のねじの、軸X2の線形オフセットによって実装される。
【0049】
R5であろうとR6であろうと、第2のボディ200dによってオフセットが提案されず、したがってX3はX1と共平面である。
【0050】
別の実施形態R7は、
図11の図面に示され、この実施形態は、オフセットが線形オフセットおよび/または角度傾斜軸に沿って(内部ではなく)外部ねじを実行することによって生成されることを除いて、
図8、9および10の図面によって示される実施形態の特徴を使用する。このカップリングR7は、
図12の図面によって示される使用例において2つのコピーで使用され、異なる角度でそれらを接続することを可能にする剛性チューブTrおよび2つの可変幾何学的カップリングR7が存在する。
【0051】
これらの実施形態R5、R6、R7は、共通の別の点として、ねじ込みによって第1のボディ200dの第1の端部210dで回転誘導されると、第2のボディ100dの第1の端部110dに予め形成されたねじと協働するクランプリングBを備え、これにより、正しい角度位置に到達すると、2つのボディ100dおよび200dを所定の位置に閉塞することが可能になる。このクランプリングBは、
図12の図面に示されるようなナットの、または
図18の図面に示されるようなロールの、外形をとることができ、これは、チューブを、ノズルを保持し、供給し、配向するタイプのモジュラーセグメントTsと接続するための本発明の連結部R7の使用を示す。
【0052】
カップリングR8の別の実施形態を、
図13および14の図面に示す。このカップリングR8は、手動ガンPと可撓性送りパイプTとの接続を提供する
図15の動的使用状況で示されており、カップリングR7は、ホースによる力を制限することによって移動を容易にすることが可能である。
【0053】
このカップリングR8は、互いに対して枢動するように予め形成された2つの中空ボディ100eおよび200eを含む。各ボディ100eおよび200eはそれぞれ、第1の端部110eおよび210e、ならびに第2の端部120eおよび220eの2つの端部を含む。
【0054】
2つの第1の端部110eおよび210eは、各々のボディのそれぞれの中空コア130eおよび230eが連通し、枢動接続を形成するような方法で一緒に協働するように予め形成される。これを行うために、2つの第1の端部110eおよび210eは、端部110eのための円筒形突出形状111eを備え、および端部210eのための好適な形状のボア211eを備えて予め形成される。この円筒形突出形状111eおよびこのボア211eは、2つの端部120eおよび220eの軸X2およびX3の45度(角度α)で
図13の投影面に配置された軸X1に沿って配向される。このボアとこの円筒状突起は協働して、枢動接続を形成するガイドベアリングを形成する。リップシール300eは、枢動接続の剛性を提供する。ベアリング400eまたは回転ガイド要素は、回転誘導を提供する。
【0055】
2つの第2の自由端120eおよび220eはそれぞれ、接続される2つの管状要素(
図15を参照)のうちの1つの端部を受け入れる。この受け入れを実装するために、第1のボディ100eの第2の端部120eは、中空コア130eが、第1の管状要素が協働することができるねじ部131e上に開くように内部にねじ止めされるような方法で予め形成される(
図15を参照されたい)。加えて、第2のボディ200dの第2の端部220eは、中空コア230eからの端部開口が、ベアリング510eによって誘導されかつシール520eと関連付けられた回転ジョイント500eで受受け入れベアリング231eを形成するような方法で予め形成される。この回転継手500eが、接続する管状要素(
図15を参照)の端部を受け入れるものである。
【0056】
図13の投影面において、2つのボディ100eおよび200eは、それらが形成する枢動接続の軸X1が実質的に45度の角度αに沿って位置決めされるように予め形成され、これにより、管状要素(図示せず)の軸を
図13の図面によって実質的に同軸位置から実質的に垂直位置(図示せず、
図2の図面によって示される原理を使用する)に切り替えることが可能になる。
【0057】
図14の図面に示すように、本発明によって提案されるオフセットは、回転継手500eを受け入れることによってそれを位置決めする受け入れベアリング231eの機械加工方法によって実装される。この機械加工は、軸方向ではなく偏差Δによる直線偏心である。したがって、ボア231eの軸X3、およびボア231eが受け入れる回転継手の軸X3は、軸X1に対して中心からずれている。
【0058】
図6の図面によって示される実施形態に対応するR8については、第1のボディ100eによってオフセットが提案されず、したがって、X2はX1と共平面である。
【0059】
カップリングR9の別の実施形態を、
図16および17の図面に示す。
【0060】
このカップリングR9は、互いに対して枢動するように予め形成された2つの中空ボディ100fおよび200fを含む。各ボディ100fおよび200fはそれぞれ、第1の端部110fおよび210f、ならびに第2の端部120fおよび220fの2つの端部を含む。
【0061】
2つの第1の端部110fおよび210fは、各々のボディのそれぞれの中空コア130fおよび230fが連通し、枢動接続を形成するような方法で一緒に協働するように予め形成される。これを行うために、2つの第1の端部110fおよび210fは、端部110fのためのボア111fを備え、端部210fのための好適な形状を有する円筒形突出形状211fを備えて予め形成される。この円筒形突出形状211fおよびこのボア111fは、2つの端部120fおよび220fの軸X2およびX3の45度(角度α)で
図16の投影面に配置された軸X1に沿って配向される。このボアとこの円筒状突起は協働して、枢動接続を形成するガイドベアリングを形成する。ボールまたは回転ガイド素子300fは、回転誘導を提供する。リップシール400fは、剛性を提供する。
【0062】
2つの第2の自由端120fおよび220fはそれぞれ、接続される2つの管状要素(図示せず)のうちの1つの端部を受け入れる。この受け入れを実装するために、2つの第2の端部120fおよび220fはそれぞれ、中空円筒形スリーブ610fおよび620fを受け入れるためのボア121fおよび221fで予め形成され、その第1の端部は係合され、第2の端部に配置されたボア121fおよび221fにそれぞれ回転誘導され、他方の端部は接続される管状要素の端部(図示せず)を受け入れるためにねじ止めされる。
【0063】
ベアリングまたは回転ガイド素子611fおよび621fは、前記スリーブ610fおよび620fと、それらが係合しているボア111fおよび121fとの間で前記回転誘導を提供する。
【0064】
図16の投影面において、2つのボディ100fおよび200fは、それらが形成する枢動接続の軸X1が実質的に45度の角度αに沿って位置決めされるように予め形成され、これにより、管状要素(図示せず)の軸を
図9の図面によって実質的に同軸位置から実質的に垂直位置(図示せず、
図2の図面によって示される原理を使用する)に切り替えることが可能になる。
【0065】
図17の図面に示されるように、本発明によって提案されるオフセットは、内部を枢動するボア111fおよび/またはスリーブ211fが機械加工される方法によって実装される。この機械加工は軸方向ではなく、
図17の図面に示すような偏差Δ1およびΔ2に従って線形的に偏心している。
【0066】
上記で説明および示されたばかりのカップリングは、制限ではなく開示の目的で説明および示されたことが理解できる。もちろん、本発明の範囲を残すことなく、上記の実施例に対して様々な配置、修正、および改善を行うことができる。