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特許7515944ゲームライブ配信システム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】ゲームライブ配信システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/79 20140101AFI20240708BHJP
   A63F 13/86 20140101ALI20240708BHJP
   A63F 13/87 20140101ALI20240708BHJP
   A63F 13/798 20140101ALI20240708BHJP
   A63F 13/822 20140101ALI20240708BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240708BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20240708BHJP
   H04N 21/235 20110101ALI20240708BHJP
   H04N 21/258 20110101ALI20240708BHJP
   H04L 67/131 20220101ALI20240708BHJP
   H04L 51/52 20220101ALI20240708BHJP
   H04L 51/046 20220101ALI20240708BHJP
【FI】
A63F13/79 500
A63F13/86
A63F13/87
A63F13/798
A63F13/822
A63F13/58
A63F13/35
H04N21/235
H04N21/258
H04L67/131
H04L51/52
H04L51/046
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2024000300
(22)【出願日】2024-01-04
【審査請求日】2024-01-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518260552
【氏名又は名称】株式会社ミラティブ
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】妻木 泰夫
(72)【発明者】
【氏名】赤川 隼一
【審査官】三田村 陽平
(56)【参考文献】
【文献】特許第7368920(JP,B1)
【文献】特開2015-217107(JP,A)
【文献】特開2022-080950(JP,A)
【文献】特許第7398171(JP,B1)
【文献】特開2022-147265(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00-13/98
H04N 7/10
H04N 7/14- 7/173
H04N 7/20- 7/56
H04N 21/00-21/858
H04L 51/00-51/58
H04L 67/00-67/75
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信者がプレイするゲームの実況動画を視聴者に対してライブ配信により配信するためのゲームライブ配信システムであって、
ゲーム空間において複数の配信者間で対戦する対戦ゲームを前記ゲームとして提供するゲーム提供部と、
前記複数の配信者のそれぞれについて、対応する視聴者からの応援ギフトの贈与を受け付けるギフト処理部と、
前記対戦ゲーム中に、前記応援ギフトが贈与された配信者に対する有利な効果及び/又は当該配信者の対戦相手に対する不利な効果を生じさせる制御を行うゲーム制御部と、
前記複数の配信者のそれぞれについて、対応する視聴者からの前記対戦ゲームへの参加を受け付ける参加処理部と、を備え、
前記ゲーム制御部は、前記参加した視聴者を、対応する配信者が前記対戦ゲームで敵陣を攻めるために用いるアイテム又は当該配信者が当該敵陣を攻めるために用いるキャラクターとして割り当てて、当該配信者による前記対戦ゲームの進行を制御する
ゲームライブ配信システム。
【請求項2】
前記対戦ゲームは、陣取りゲームである
請求項1に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項3】
前記ゲーム提供部は、前記複数の配信者のうち、所定割合以上の陣地を確保した若しくは敵陣の目標物を攻略した配信者、又はゲーム終了時に最も多くの陣地を確保している配信者を、前記対戦ゲームにおける勝者として決定する
請求項2に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項4】
前記ゲーム制御部は、前記応援ギフトが贈与された配信者が陣地を確保し易くなるように及び/又は敵陣の目標物を攻略し易くなるように、前記有利な効果及び/又は前記不利な効果を生じさせる制御を行う
請求項2に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項5】
前記ゲーム制御部は、前記有利な効果として、前記応援ギフトが贈与された配信者に対応する能力パラメータ値を上昇させるよう制御する
請求項1に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項6】
前記ゲーム制御部は、前記不利な効果として、前記対戦相手に対応する能力パラメータ値を低下させるよう制御する
請求項1に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項7】
前記ゲーム制御部は、前記参加した視聴者を前記アイテム又は前記キャラクターとして割り当てるとともに、前記対戦ゲーム中に当該アイテム又は当該キャラクターに当該視聴者を識別する識別情報を表示して、当該対応する配信者による前記対戦ゲームの進行を制御する
請求項1に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項8】
各配信者に対応する視聴者の数及び/又は各配信者に対応する視聴者のランクに応じて、前記対戦ゲームで対戦させる配信者の組を決定又は提案するマッチング部をさらに備える
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項9】
前記対戦ゲームにおける各視聴者の貢献度のランキングを前記配信者別に作成するランキング作成部をさらに備える
請求項1乃至のいずれか1項に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項10】
前記ランキング作成部は、前記対戦ゲームの終了の際に前記ランキングを前記配信者及び前記視聴者に提示する
請求項9に記載のゲームライブ配信システム。
【請求項11】
配信者がプレイするゲームの実況動画を視聴者に対してライブ配信により配信するためのプログラムであって、コンピュータを、
ゲーム空間において複数の配信者間で対戦する対戦ゲームを前記ゲームとして提供するゲーム提供部と、
前記複数の配信者のそれぞれについて、対応する視聴者からの応援ギフトの贈与を受け付けるギフト処理部と、
前記対戦ゲーム中に、前記応援ギフトが贈与された配信者に対する有利な効果及び/又は当該配信者の対戦相手に対する不利な効果を生じさせる制御を行うゲーム制御部と、
前記複数の配信者のそれぞれについて、対応する視聴者からの前記対戦ゲームへの参加を受け付ける参加処理部と、として機能させ、
前記ゲーム制御部は、前記参加した視聴者を、対応する配信者が前記対戦ゲームで敵陣を攻めるために用いるアイテム又は当該配信者が当該敵陣を攻めるために用いるキャラクターとして割り当てて、当該配信者による前記対戦ゲームの進行を制御する
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームライブ配信システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン等の各種デバイスの高性能化・高機能化と、インターネットによる通信の高速化とに伴い、配信者がプレイしつつ実況するプレイ動画である実況動画をリアルタイムで視聴者に配信するゲームライブ配信サービスが提供されるようになっている。
【0003】
こうしたゲームライブ配信サービスでは、視聴者がコメント(チャット)により配信者とのコミュニケーションを図ることが可能になっていたり、視聴者から配信者に対してゲームライブ配信サービス上でギフト(応援ギフト)を贈ることが可能になっていたりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第7324554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のゲームライブ配信サービスでは、ゲーム空間において複数の配信者間で対戦する対戦ゲームが提供されないことが一般的である。
【0006】
一方、配信者が自身を撮影した映像のライブ配信を行うライブ配信サービスでは、複数の配信者(複数のライバー)間での対戦を配信するPK(プレイヤーキル)配信と呼ばれる機能が提供されている。
【0007】
しかしながら、このようなPK配信は、視聴者から贈られるギフトの総数を配信者間で競い合うに過ぎないため、面白みに欠けており、ライブ配信の盛り上がりを醸成する点で改善の余地がある。
【0008】
そこで、本発明は、複数の配信者間で対戦するゲームライブ配信の盛り上がりを醸成することが可能なゲームライブ配信システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様に係るゲームライブ配信システムは、配信者がプレイするゲームの実況動画を視聴者に対してライブ配信により配信するためのシステムである。前記ゲームライブ配信システムは、ゲーム空間において複数の配信者間で対戦する対戦ゲームを前記ゲームとして提供するゲーム提供部と、前記複数の配信者のそれぞれについて、対応する視聴者からの応援ギフトの贈与を受け付けるギフト処理部と、前記対戦ゲーム中に、前記応援ギフトが贈与された配信者に対する有利な効果及び/又は当該配信者の対戦相手に対する不利な効果を生じさせる制御を行うゲーム制御部と、を備える。
【0010】
第2の態様に係るプログラムは、配信者がプレイするゲームの実況動画を視聴者に対してライブ配信により配信するためのプログラムである。前記プログラムは、コンピュータを、ゲーム空間において複数の配信者間で対戦する対戦ゲームを前記ゲームとして提供するゲーム提供部と、前記複数の配信者のそれぞれについて、対応する視聴者からの応援ギフトの贈与を受け付けるギフト処理部と、前記対戦ゲーム中に、前記応援ギフトが贈与された配信者に対する有利な効果及び/又は当該配信者の対戦相手に対する不利な効果を生じさせる制御を行うゲーム制御部と、として機能させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一態様によれば、複数の配信者間で対戦するゲームライブ配信の盛り上がりを醸成することが可能なゲームライブ配信システム及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態に係るゲームライブ配信システムの構成を示す図である。
図2】実施形態に係る配信サーバの構成を示す図である。
図3】実施形態に係る対戦ゲームである陣取りゲーム中の画面表示例を示す図である。
図4】実施形態に係るゲームライブ配信システムの動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図面を参照しながら、実施形態に係るゲームライブ配信システムについて説明する。ゲームライブ配信システムは、配信者及び視聴者を含む複数のユーザ間でのゲームライブ配信を行うためのシステムである。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0014】
(1)システム構成
図1は、本実施形態に係るゲームライブ配信システム1の構成を示す図である。
【0015】
ゲームライブ配信システム1は、配信者がプレイしつつ実況するプレイ動画である実況動画をリアルタイムで視聴者に提供するゲームライブ配信サービスを実現する。配信者及び視聴者を区別しないときは、これらを単に「ユーザ」とも称する。ユーザは、ゲームライブ配信サービスの利用者である。ユーザは、ゲームライブ配信サービスのアカウントを有しているものとする。
【0016】
ゲームライブ配信サービスでは、ユーザは、自身がゲームを選択してプレイ及び実況動画の配信を開始することで配信者になる。一方、ユーザは、いずれかの配信者を選択して実況動画の視聴を開始することで視聴者になる。つまり、1人のユーザは、配信者及び視聴者のいずれにもなり得る。但し、1人のユーザは、同時に配信者及び視聴者になることはできないものとする。
【0017】
ゲームライブ配信システム1は、配信サーバ100と、複数の端末200とを有する。配信サーバ100及び端末200は、通信ネットワーク10を介して相互に通信可能に接続されている。通信ネットワーク10は、インターネットを含む。通信ネットワーク10は、LAN(Local Area Network)を含んでもよい。
【0018】
配信サーバ100は、1つ以上のコンピュータにより構成され、ゲームライブ配信サービスを提供する事業者の情報処理装置である。配信サーバ100は、ゲームライブ配信サーバと称されてもよい。配信サーバ100は、例えばワークステーション又はPC(Personal Computer)のような汎用コンピュータとしてもよいし、クラウド・コンピューティング(分散コンピューティング)によって論理的に実現されてもよい。つまり、配信サーバ100は、1つのコンピュータで構成してもよいし、複数のコンピュータで構成してもよい。
【0019】
各端末200は、例えば、PC、スマートフォン、タブレット端末、又はウェアラブル端末等である。端末200は、ユーザとのインターフェイスと、通信ネットワーク10とのインターフェイスとを有する。ユーザとのインターフェイスは、例えば、ディスプレイ、キーボード、マウス、タッチパッド、タッチパネルディスプレイ、マイク、及びスピーカのうち、少なくとも1つを含む。通信ネットワーク10とのインターフェイスは、有線通信インターフェイス及び無線通信インターフェイスのうち少なくとも1つを含む。以下の実施形態の説明では、各端末200がスマートフォンである場合を主として想定する。
【0020】
各端末200には、ゲームライブ配信サービスを利用するためのアプリケーションプログラムがインストールされているものとする。但し、各端末200は、汎用のウェブブラウザにより、ウェブサービスとして提供されるゲームライブ配信サービスを利用可能であってもよい。端末200は、インストールされたアプリケーションプログラムを介して配信サーバ100にアクセスすることにより、配信サーバ100が提供する各種のゲームをプレイすることができると共に、配信者による実況動画を配信又は視聴できる。
【0021】
本実施形態では、配信サーバ100は、ゲーム空間において複数の配信者間で対戦する対戦ゲームを提供する。本実施形態では、配信者A及び配信者Bにより配信者間の対戦を行うものとするが、3人以上の配信者により配信者間の対戦を行ってもよい。
【0022】
図示の例では、対戦ゲームをプレイする配信者Aによる実況動画は、複数の視聴者A1,A2,・・・により視聴されている。配信サーバ100は、配信者Aの端末200Aから対戦ゲームの実況動画(映像データ及び音声データ)を受信し、当該実況動画に対して各種の情報処理を行って当該実況動画を視聴者A1,A2,・・・の端末200A1,200A2,・・・に送信(配信)する。端末200A1,200A2,・・・のそれぞれは、配信サーバ100から受信した実況動画を表示する。
【0023】
同様に、対戦ゲームをプレイする配信者Bによる実況動画は、複数の視聴者B1,B2,・・・により視聴されている。配信サーバ100は、配信者Bの端末200Bから対戦ゲームの実況動画(映像データ及び音声データ)を受信し、当該実況動画に対して各種の情報処理を行って当該実況動画を視聴者B1,B2,・・・の端末200B1,200B2,・・・に送信(配信)する。端末200B1,200B2,・・・のそれぞれは、配信サーバ100から受信した実況動画を表示する。
【0024】
このようなゲームライブ配信システム1では、ゲームの実況動画を配信する配信者と当該実況動画を視聴する視聴者との間でコミュニケーションを可能とすべく、種々のコミュニケーション機能が実装されている。例えば、ゲームライブ配信システム1では、端末200にゲームの実況動画を表示させると共にチャット領域を表示させて、視聴者がコメント(チャット)により配信者とのコミュニケーションを図ることが可能になっている。
【0025】
さらに、視聴者から配信者に対してゲームライブ配信サービス上で応援ギフトを贈ることが可能になっている。このような応援ギフトを視聴者が購入して配信者に贈ることにより、視聴者が好みの配信者を応援したり、コミュニケーションを図る際のきっかけにしたりすることができる。ゲームライブ配信サービスでは、配信者がプレイ中のゲームの実況動画を視聴者に配信し、視聴者は当該実況動画を視聴しながらコメントや応援ギフトを配信者に提供する。
【0026】
ゲームライブ配信システム1では、視聴者がお気に入りの配信者を登録(フォロー)できる。一般的に、視聴者は、自身がフォローする配信者のファンを構成し、お気に入りの配信者を応援するモチベーションを有する。配信者は、自身のファンを増やすために実況配信を行うモチベーションを有する。
【0027】
なお、ゲームライブ配信システム1では、配信者が得た応援ギフトの量や総視聴時間(視聴者数×視聴時間)に応じて配信者に配信報酬が付与されてもよい。配信報酬は、一定の条件を満たす配信者が対象となり、応援ギフトの量や総視聴時間に応じて定まる配信時給に配信時間を乗じた金額が配信報酬として付与されてもよい。このような配信報酬により、配信者の配信のモチベーションをさらに高めることができる。
【0028】
このように、本実施形態に係るゲームライブ配信システム1は、配信者がプレイするゲームの実況動画を視聴者に対してライブ配信により配信する。本実施形態に係る配信サーバ100は、ゲーム空間において複数の配信者(配信者A及び配信者B)間で対戦する対戦ゲームを提供する。また、配信サーバ100は、複数の配信者(配信者A及び配信者B)のそれぞれについて、対応する視聴者からの応援ギフトの贈与を受け付ける。そして、配信サーバ100は、対戦ゲーム中に、応援ギフトが贈与された配信者に対する有利な効果及び/又は当該配信者の対戦相手に対する不利な効果を生じさせる制御を行う。
【0029】
例えば、配信サーバ100は、視聴者A1,A2,・・・のいずれかが配信者Aに対して応援ギフトを贈与した場合、配信者Aに対する有利な効果及び/又は対戦相手(配信者B)に対する不利な効果を生じさせるよう制御する。一方、視聴者B1,B2,・・・のいずれかが配信者Bに対して応援ギフトを贈与した場合、配信サーバ100は、配信者Bに対する有利な効果及び/又は対戦相手(配信者A)に対する不利な効果を生じさせるよう制御する。
【0030】
これにより、視聴者から贈られる応援ギフト(別の観点では、視聴者によるコインの消費)が、対戦ゲーム中の有利な効果及び/又は不利な効果に変換され、対戦ゲーム中の戦況が応援ギフトによって間接的に影響を受ける。そのため、単に応援ギフトの総数(別の観点では、視聴者によるコインの総消費)を配信者間で競い合う従来のPK配信に比べて、ゲームとしての面白みを追加できる。よって、複数の配信者間で対戦するゲームライブ配信の盛り上がりを醸成することが可能である。
【0031】
なお、有利な効果は、対戦ゲーム中に一時的に発生する有利な効果(「バフ」とも称される)であってもよい。有利な効果は、対戦ゲーム中に継続する有利な効果(「パッシブ効果」とも称される)であってもよい。
【0032】
同様に、不利な効果は、対戦ゲーム中に一時的に発生する不利な効果(「デバフ」とも称される)であってもよい。不利な効果は、対戦ゲーム中に継続する不利な効果であってもよい。
【0033】
(2)配信サーバ
図2は、本実施形態に係る配信サーバ100の構成を示す図である。配信サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、処理部130とを有する。
【0034】
通信部110は、通信ネットワーク10に接続されるネットワークインターフェイスである。通信部110による通信は、有線通信であってもよいし、無線通信を含んでもよい。通信部110は、処理部130の制御下で、通信ネットワーク10を介して各端末200との通信を行う。
【0035】
記憶部120は、例えば、ROM(Read Only Memory)及び補助記憶装置等の種々のメモリを含んで構成される。処理部130により実行されるプログラム(ゲームライブ配信プログラム)は、例えば、記憶部120のROM及び/又は補助記憶装置に記憶されている。記憶部120は、ゲームライブ配信サービスに関する各種データベースを記憶する。本実施形態では、記憶部120が記憶するデータベースは、ユーザ情報データベース121と、ゲーム情報データベース122と、ギフト情報データベース123とを有する。
【0036】
ユーザ情報データベース121は、ゲームライブ配信サービスのユーザごとに、ユーザIDと、ニックネームと、所持コイン情報とを記憶する。ユーザIDは、ユーザのアカウント情報を構成し、ゲームライブ配信サービスで一意のID及び/又はオンラインゲーム内で一意のIDを含む。ニックネームは、ゲームライブ配信サービス及び/又はオンラインゲームで用いられるユーザの呼び名である。所持コイン情報は、ゲームライブ配信サービスで提供される各ゲームで利用可能な価値であって、ユーザが所持するゲーム通貨の情報である。コインは、換金が不可である。コインには、ゲームライブ配信サービスで所定条件が満たされること(例えば、サービスにログインすること)で得られる無償コインと、ゲームライブ配信サービス上で購入可能な有償コインとがある。ゲームライブ配信サービスで贈られる一般的な応援ギフトは、視聴者がコインを消費することで応援ギフトを購入することで行われる。また、コインは、ゲームライブ配信サービス上で用いるアバター及び/又はその衣装の購入にも利用可能であってもよい。
【0037】
ゲーム情報データベース122は、本実施形態に係るオンラインゲームに関する情報を記憶する。例えば、ゲーム情報データベース122は、各ゲームオブジェクトの描画データや、各プレイヤーに関する情報等を記憶する。
【0038】
ギフト情報データベース123は、配信者を応援するために視聴者から贈られる様々な応援ギフトに関する情報を記憶する。すなわち、視聴者は、自身が所持するコインを消費して配信者に応援ギフトを贈ることができる。
【0039】
処理部130は、1つ又は複数のプロセッサと、プロセッサのワークエリアとして用いるRAM(Random Access Memory)とにより構成される。本実施形態では、処理部130は、記憶部120に格納されているプログラムをRAMに展開して実行することにより、配信部131、マッチング部132、ゲーム提供部133、参加処理部134、ギフト処理部135、ゲーム制御部136、及びランキング作成部137として機能する。配信部131、マッチング部132、ゲーム提供部133、参加処理部134、ギフト処理部135、ゲーム制御部136、及びランキング作成部137のそれぞれは、記憶部120に格納されている情報を用いて情報処理を行う。
【0040】
配信部131は、配信者によるゲーム実況動画を各視聴者に対してライブ配信により配信する。配信部131は、配信者の端末200からオンラインゲームの実況動画(映像データ及び音声データ)を取得し、当該実況動画に対して各種の情報処理を行って当該実況動画を各視聴者の端末200に配信する。
【0041】
マッチング部132は、対戦ゲームで対戦させる配信者の組(本実施形態では、配信者のペア)を決定又は提案する。対戦ゲームで対戦させる配信者のペアを決定する場合、決定された配信者間で対戦ゲームが開始される。一方、対戦ゲームで対戦させる配信者のペアを提案する場合、提案を受けた配信者は、当該提案を承諾することで対戦ゲームが開始される。
【0042】
例えば、マッチング部132は、各配信者に対応する視聴者の数(及び/又は各配信者に対応する視聴者)のランクに応じて、対戦ゲームで対戦させる配信者のペアを決定又は提案する。マッチング部132は、対戦させる配信者間で視聴者の数(及び/又は視聴者のランク)に乖離が生じないように、対戦させる配信者のペアを決定又は提案してもよい。
【0043】
ゲーム提供部133は、ゲーム空間において複数の配信者(複数のプレイヤー)間で対戦する対戦ゲームを提供する。本実施形態では、対戦ゲームは、陣取りゲームである。陣取りゲームは、自分や味方の陣地を広げるために陣地を奪うことを目的とするゲームの総称である。陣取りゲームでは、プレイヤーは、ゲーム空間内に定義されたエリア上で自身の領域(陣地)を確保し、陣地は、線又は着色で区切られたエリアや占領されるスペースなどである。プレイヤーは対戦相手である敵プレイヤーの陣地(若しくはその拠点)を攻めて、それを攻略(若しくは奪取)することができてもよい。
【0044】
ゲーム提供部133は、対戦ゲーム(本実施形態では、陣取りゲーム)を行う複数の配信者のうち、所定割合(例えば、90%)以上の陣地を確保した配信者、若しくは敵陣の目標物(例えば、城、塔、又はスタート地点などの拠点)を攻略した配信者を、対戦ゲームにおける勝者として決定してもよい。ゲーム提供部133は、ゲーム終了時(例えば、制限時間の経過時)に最も多くの陣地を確保している配信者を対戦ゲームにおける勝者として決定してもよい。
【0045】
なお、陣取りゲームは、基本的に、特定のエリアを制圧することや敵の陣地を奪うことを目的としたゲームである。但し、敵を倒した数又は生き残った味方の数を競うようなゲームも陣取りゲームに含まれてもよい。
【0046】
参加処理部134は、複数の配信者のそれぞれについて、対応する視聴者からの対戦ゲーム(本実施形態では、陣取りゲーム)への参加を受け付ける。この場合、ゲーム制御部136は、参加した視聴者を、対応する配信者が敵陣を攻めるために用いるアイテム(例えば、コマ、武器、乗り物等)又はキャラクター(例えば、人間又は動物を模したキャラクター等)として割り当てて対戦ゲームの進行を制御する。これにより、視聴者は、単に実況動画を視聴するだけではなく、配信者が敵陣を攻めるために用いるアイテム又はキャラクターとして対戦ゲームに参加できるため、配信者と視聴者との一体感をさらに高めることができ、複数の配信者間で対戦するゲームライブ配信の盛り上がりを醸成できる。
【0047】
例えば、参加処理部134は、対戦ゲーム(本実施形態では、陣取りゲーム)に先立つマッチング待機画面(対戦相手の決定を待つための画面)において、対戦ゲームに参加するためのボタンを視聴者の端末200に表示させ、このボタンが操作(タップ)されたことに応じて当該視聴者を対戦ゲームに参加させてもよい。参加処理部134は、対戦ゲーム中に、実況動画の視聴画面において、対戦ゲームに参加(途中参加)するためのボタンを視聴者の端末200に表示させて、このボタンが操作(タップ)されたことに応じて当該視聴者を対戦ゲームに参加(途中参加)させてもよい。
【0048】
ギフト処理部135は、複数の配信者のそれぞれについて、対応する視聴者からの応援ギフトの贈与を受け付ける。ギフト処理部135は、対戦ゲームが開始されてから所定時間以内で応援ギフトの贈与を受け付けてもよい。ギフト処理部135は、対戦ゲームが開始される前においても、応援ギフトの贈与を受け付け可能であってもよい。
【0049】
本実施形態では、配信者への応援ギフトは、当該配信者に対する有利な効果及び/又は当該配信者の対戦相手に対する不利な効果を生じさせる特典アイテムを当該配信者に付与する。配信者への応援ギフトの種類を視聴者が選択可能であってもよい。例えば、応援ギフトの種類には、特定の特典アイテムを配信者に付与する応援ギフトや、ランダムに選出される特典アイテムを配信者に付与する応援ギフトがあってもよい。
【0050】
なお、配信者に対する有利な効果を生じさせる特典アイテムとしては、例えば、敵陣を攻めるために用いるアイテム又はキャラクターのサイズを増大させる特典アイテム、敵陣を攻めるために用いるアイテム又はキャラクターの移動速度を上昇させる特典アイテム、敵陣を攻めるために用いるアイテム又はキャラクターの数を増加させる特典アイテムのうち、少なくとも1つがあってもよい。配信者に対する有利な効果を生じさせる特典アイテムとしては、敵陣を攻めるために用いるアイテム又はキャラクターが一定時間無敵になる特典アイテムがあってもよい。
【0051】
一方、対戦相手に対する不利な効果を生じさせる特典アイテムとしては、例えば、対戦相手が用いるアイテム又はキャラクターのサイズを縮小させる特典アイテム、対戦相手が用いるアイテム又はキャラクターの移動速度を低下させる特典アイテム、対戦相手が用いるアイテム又はキャラクターの数を減少させる特典アイテムのうち、少なくとも1つがあってもよい。
【0052】
ゲーム制御部136は、対戦ゲームにおいて、応援ギフトが贈与された配信者に対する有利な効果及び/又は当該配信者の対戦相手に対する不利な効果を生じさせる制御を行う。本実施形態では、ゲーム制御部136は、対戦ゲームとしての陣取りゲームにおいて、応援ギフトが贈与された配信者(すなわち、特典アイテムが付与された配信者)が陣地を確保し易くなるように及び/又は目標物を攻略し易くなるように、陣取りゲームにおける有利な効果及び/又は不利な効果を生じさせるよう制御する。
【0053】
ここで、ゲーム制御部136は、有利な効果として、応援ギフトが贈与された配信者に対応する能力パラメータ値を上昇させるよう制御してもよい。例えば、ゲーム制御部136は、配信者に付与された特典アイテムに応じて、敵陣を攻めるために用いるアイテム又はキャラクターのサイズを増大させる制御、敵陣を攻めるために用いるアイテム又はキャラクターの移動速度を上昇させる制御、敵陣を攻めるために用いるアイテム又はキャラクターの数を増加させる制御のうち、少なくとも1つを行ってもよい。ゲーム制御部136は、付与された特典アイテムに応じて、敵陣を攻めるために用いるアイテム又はキャラクターを一定時間無敵にする制御を行ってもよい。
【0054】
ゲーム制御部136は、不利な効果として、対戦相手に対応する能力パラメータ値を低下させるよう制御してもよい。例えば、ゲーム制御部136は、配信者に付与された特典アイテムに応じて、対戦相手が用いるアイテム又はキャラクターのサイズを縮小させる制御、対戦相手が用いるアイテム又はキャラクターの移動速度を低下させる制御、対戦相手が用いるアイテム又はキャラクターの数を減少させる制御のうち、少なくとも1つを行ってもよい。
【0055】
ランキング作成部137は、対戦ゲーム(本実施形態では、陣取りゲーム)における各視聴者の貢献度のランキングを配信者別に作成する。各視聴者の貢献度は、例えば、視聴者が贈与した応援ギフトの数、視聴者が贈与した応援ギフトに応じて獲得(若しくは防衛)した陣地の割合(若しくは量)、対戦ゲームに参加した視聴者が獲得(若しくは防衛)した陣地の割合(若しくは量)であってもよい。ランキング作成部137は、各配信者について、このような貢献度が高い順に視聴者を並べたランキング(例えば、上位5位までの貢献者のリスト)を作成する。このようなランキングにより、対戦ゲームにおける視聴者の貢献度を可視化できる。
【0056】
ランキング作成部137は、作成したランキング(視聴者ランキング)を対戦ゲームの終了の際に配信者及び視聴者に提示してもよい。例えば、ランキング作成部137は、作成した視聴者ランキングを、対戦ゲームの結果を示すリザルト画面において表示させてもよい。なお、リザルト画面は、どの配信者が対戦ゲームに勝利したのかを示す情報と、各配信者が確保した陣地の割合を示す情報と、視聴者ランキングとを含んでもよい。
【0057】
(3)陣取りゲームの一例
図3は、本実施形態に係る対戦ゲームである陣取りゲーム中の画面表示例を示す図である。図示の例では、ホッケーゲームを模擬した陣取りゲームが提供され、配信者A及び配信者Bが対戦する場合を想定している。配信サーバ100は、このような対戦画面を配信者の端末200及び視聴者の端末200に表示させるが、配信者の端末200では、応援ギフトを贈与するためのボタンは表示されない。
【0058】
図3に示す対戦画面は、配信者Bの配信を視聴する各視聴者の端末200で表示される画面であって、配信者Aの情報(アイコン及びニックネーム)を表示する領域R1と、配信者Bの情報(アイコン及びニックネーム)を表示する領域R2と、配信者Aが確保した陣地の割合を示す情報を表示する領域R3と、配信者Bが確保した陣地の割合を示す情報を表示する領域R4と、ゲーム残り時間を示す情報を表示する領域R5と、配信者Bへのギフト贈与を受け付けるためのボタンR6,R7と、を有する。なお、当該対戦画面において、配信者Bの配信を視聴する各視聴者から投稿されたコメントが重畳して表示(時系列に表示)されてもよい。
【0059】
図3に示す対戦画面は、配信者Aの視聴者からの応援ギフトによる特典アイテムに対応するカードを表示する領域R8と、配信者Bの視聴者からの応援ギフトによる特典アイテムに対応するカードを表示する領域R9とを有する。これらのカードうち抽選で選ばれたカードに対応する特典アイテムが発動するような仕様であってもよい。
【0060】
図3に示す対戦画面は、陣取りゲームが行われるエリアR10を有する。エリアR10には、行列状に矩形の小領域が配置されており、配信者のコマ(パック)が触れた小領域が当該配信者の陣地として確保される。図示の例では、エリアR10は、配信者Aにより確保された陣地R11と、配信者Bにより確保された陣地R12とを有する。配信者Aにより確保された陣地R11には、配信者Aのコマ(パック)を示すオブジェクトR13が配置されており、当該コマ(パック)には、配信者Aを支援するために対戦ゲームに参加した視聴者が割り当てられ、当該視聴者のアイコンが表示されている。同様に、配信者Bにより確保された陣地R12には、配信者Bのコマ(パック)を示すオブジェクトR14が配置されており、当該コマ(パック)には、配信者Bを支援するために対戦ゲームに参加した視聴者が割り当てられ、当該視聴者のアイコンが表示されている。各コマ(パック)は、ゲームが開始されると、エリアR10内を移動する。各コマ(パック)は、壁や他のコマ(パック)に当たると跳ね返りつつ、ゲーム終了まで移動を続ける。
【0061】
(4)動作フロー例
図4は、本実施形態に係るゲームライブ配信システム1の動作例を示す図である。
【0062】
ステップS1において、配信サーバ100は、配信者Aによるゲーム実況動画を各視聴者A1,A2,・・・に対してライブ配信により配信すると共に、配信者Bによるゲーム実況動画を各視聴者B1,B2,・・・に対してライブ配信により配信する。
【0063】
ステップS2において、配信サーバ100は、各配信者A,Bについて、対応する視聴者からの陣取りゲームへの参加を受け付ける。また、配信サーバ100は、陣取りゲームで対戦させる配信者のペア(配信者A,B)を決定する。
【0064】
ステップS3において、配信サーバ100は、配信者A,Bによる陣取りゲーム(対戦ゲーム)を開始する。
【0065】
ステップS4において、配信サーバ100は、視聴者から応援ギフトが贈与されたか否かを確認する。視聴者から応援ギフトが贈与された場合(ステップS4:YES)、ステップS5において、配信サーバ100は、応援ギフトが贈与された配信者に対する有利な効果及び/又は当該配信者の対戦相手に対する不利な効果を生じさせるよう制御する。
【0066】
ステップS5において、配信サーバ100は、陣取りゲーム(対戦ゲーム)の終了条件が満たされたか否かを確認する。終了条件は、制限時間が経過したことであってもよいし、いずれかの配信者が所定割合(例えば、90%)以上の陣地を確保したことであってもよいし、いずれかの配信者が敵陣の目標物(例えば、城、塔、又はスタート地点などの拠点)を攻略したことであってもよい。
【0067】
終了条件が満たされていない場合(ステップS6:NO)、処理がステップS4に戻る。
【0068】
一方、終了条件が満たされた場合(ステップS6:YES)、ステップS7において、配信サーバ100は、陣取りゲーム(対戦ゲーム)における各視聴者の貢献度のランキングを配信者別に作成し、作成したランキング(視聴者ランキング)を各配信者及び各視聴者に提示する。
【0069】
(5)他の実施形態
上述の実施形態において、複数の配信者間で対戦する対戦ゲームが陣取りゲームである一例について説明したが、複数の配信者間で対戦する対戦ゲームは、複数の配信者間で勝敗又は順位が決するゲームであればよく、陣取りゲーム以外のゲームであってもよい。
【0070】
上述の実施形態における動作フロー及び動作例は、必ずしもフロー図又はシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、動作におけるステップは、フロー図又はシーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、動作におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。また、上述の実施形態における動作フロー及び動作例は、別個独立に実施してもよいし、2以上の動作フロー及び動作例を組み合わせて実施してもよい。例えば、1つの動作フローの一部のステップを他の動作フローに追加してもよいし、1つの動作フローの一部のステップを他の動作フローの一部のステップと置換してもよい。
【0071】
上述の実施形態に係る動作をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。
【0072】
本開示で使用されている「に基づいて(based on)」、「に応じて(depending on/in response to)」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」、「のみに応じて」を意味しない。「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」及び「に少なくとも部分的に基づいて」の両方を意味する。同様に、「に応じて」という記載は、「のみに応じて」及び「に少なくとも部分的に応じて」の両方を意味する。「含む(include)」、「備える(comprise)」、及びそれらの変形の用語は、列挙する項目のみを含むことを意味せず、列挙する項目のみを含んであってもよいし、列挙する項目に加えてさらなる項目を含んであってもよいことを意味する。また、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。さらに、本開示で使用されている「第1」、「第2」等の呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。本開示において、例えば、英語でのa,an,及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
【0073】
以上、図面を参照して実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【0074】
(6)付記
上述の実施形態に関する特徴について付記する。
【0075】
(付記1)
配信者がプレイするゲームの実況動画を視聴者に対してライブ配信により配信するためのゲームライブ配信システムであって、
ゲーム空間において複数の配信者間で対戦する対戦ゲームを前記ゲームとして提供するゲーム提供部と、
前記複数の配信者のそれぞれについて、対応する視聴者からの応援ギフトの贈与を受け付けるギフト処理部と、
前記対戦ゲーム中に、前記応援ギフトが贈与された配信者に対する有利な効果及び/又は当該配信者の対戦相手に対する不利な効果を生じさせる制御を行うゲーム制御部と、を備える
ゲームライブ配信システム。
【0076】
(付記2)
前記対戦ゲームは、陣取りゲームである
付記1に記載のゲームライブ配信システム。
【0077】
(付記3)
前記ゲーム提供部は、前記複数の配信者のうち、所定割合以上の陣地を確保した若しくは敵陣の目標物を攻略した配信者、又はゲーム終了時に最も多くの陣地を確保している配信者を、前記対戦ゲームにおける勝者として決定する
付記2に記載のゲームライブ配信システム。
【0078】
(付記4)
前記ゲーム制御部は、前記応援ギフトが贈与された配信者が陣地を確保し易くなるように及び/又は敵陣の目標物を攻略し易くなるように、前記有利な効果及び/又は前記不利な効果を生じさせる制御を行う
付記2又は3に記載のゲームライブ配信システム。
【0079】
(付記5)
前記ゲーム制御部は、前記有利な効果として、前記応援ギフトが贈与された配信者に対応する能力パラメータ値を上昇させるよう制御する
付記1乃至4のいずれかに記載のゲームライブ配信システム。
【0080】
(付記6)
前記ゲーム制御部は、前記不利な効果として、前記対戦相手に対応する能力パラメータ値を低下させるよう制御する
付記1乃至5のいずれかに記載のゲームライブ配信システム。
【0081】
(付記7)
前記複数の配信者のそれぞれについて、対応する視聴者からの前記対戦ゲームへの参加を受け付ける参加処理部をさらに備える
付記1乃至6のいずれかに記載のゲームライブ配信システム。
【0082】
(付記8)
前記ゲーム制御部は、前記参加した視聴者を、対応する配信者が敵陣を攻めるために用いるアイテム又はキャラクターとして割り当てて前記対戦ゲームの進行を制御する
付記7に記載のゲームライブ配信システム。
【0083】
(付記9)
各配信者に対応する視聴者の数及び/又は各配信者に対応する視聴者のランクに応じて、前記対戦ゲームで対戦させる配信者の組を決定又は提案するマッチング部をさらに備える
付記1乃至8のいずれかに記載のゲームライブ配信システム。
【0084】
(付記10)
前記対戦ゲームにおける各視聴者の貢献度のランキングを前記配信者別に作成するランキング作成部をさらに備える
付記1乃至9のいずれかに記載のゲームライブ配信システム。
【0085】
(付記11)
前記ランキング作成部は、前記対戦ゲームの終了の際に前記ランキングを前記配信者及び前記視聴者に提示する
付記10に記載のゲームライブ配信システム。
【0086】
(付記12)
配信者がプレイするゲームの実況動画を視聴者に対してライブ配信により配信するためのプログラムであって、コンピュータを、
ゲーム空間において複数の配信者間で対戦する対戦ゲームを前記ゲームとして提供するゲーム提供部と、
前記複数の配信者のそれぞれについて、対応する視聴者からの応援ギフトの贈与を受け付けるギフト処理部と、
前記対戦ゲーム中に、前記応援ギフトが贈与された配信者に対する有利な効果及び/又は当該配信者の対戦相手に対する不利な効果を生じさせる制御を行うゲーム制御部と、として機能させる
プログラム。
【符号の説明】
【0087】
1 :ゲームライブ配信システム
10 :通信ネットワーク
100 :配信サーバ
110 :通信部
120 :記憶部
121 :ユーザ情報データベース
122 :ゲーム情報データベース
123 :ギフト情報データベース
130 :処理部
131 :配信部
132 :マッチング部
133 :ゲーム提供部
134 :参加処理部
135 :ギフト処理部
136 :ゲーム制御部
137 :ランキング作成部
200 :端末
【要約】
【課題】複数の配信者間で対戦するゲームライブ配信の盛り上がりを醸成すること。
【課題手段】配信者がプレイするゲームの実況動画を視聴者に対してライブ配信により配信するためのゲームライブ配信システムは、ゲーム空間において複数の配信者間で対戦する対戦ゲームを前記ゲームとして提供するゲーム提供部と、前記複数の配信者のそれぞれについて、対応する視聴者からの応援ギフトの贈与を受け付けるギフト処理部と、前記対戦ゲーム中に、前記応援ギフトが贈与された配信者に対する有利な効果及び/又は当該配信者の対戦相手に対する不利な効果を生じさせる制御を行うゲーム制御部と、を備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4